説明

摩擦部材、摩擦部材を備えた組立体、摩擦部材を提供する方法、及び摩擦部材を使用する方法

鋼または鉄製の摩擦部材(50)が、正確に所定の厚さで提供され、前記摩擦部材(50)が、各摩擦部材(50)に対して少なくとも2つのクランプ器具(42)によって、少なくとも2つの機械部品(20、40)の金属製の2つの接合面(30、32、44、46)の間に締め付けられる際に、該摩擦部材(50)は、せん断運動に対して高抵抗を生成する。締め付け力を付加するために、摩擦部材(50)は前記機械部品の1つの接合面(30、32、44、46)に接合される少なくとも1つの摩擦面(47)を備える。本発明の方法は、摩擦面(47)を粗面化し、次に、粗面化された摩擦面(47)を非蒸着式で表面硬化することを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械部品上に鋼または鉄ベースの摩擦面を提供する方法に関しており、該方法により提供される摩擦面は、塑性変形可能な金属材料の平滑な接合面との静的な接触が強制的に維持されるとき、摩擦面に沿った相対的なせん断運動に対する高抵抗を提供する性質を有し、このような接合面は、通常他の機械部品の表面にある。また、本発明は、摩擦面を備えた機械部品に関する。さらに、本発明は、相対的なせん断運動を防ぐために、共にクランプされるか、あるいは摩擦接触接合面に対して直交する実質的な力によって相互に押圧される2つの機械部品の間に高い静止摩擦を与える方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの構造物では、せん断運動を防ぐために、共にクランプされる機械部品の接合面の間の高い静止摩擦を実現することは重要であり、即ち、クランプされた部品は接合面の方向に沿った力に十分に抵抗する必要がある。このような構造物の例は、平面形状を有する接合摩擦面、又は他の連動しない形状を有する湾曲した接合摩擦面を備えた2つの機械部品であり、該機械部品は、クランプ力によって互いに押圧されており、例えば、テーパ加工された接合孔内における軸線方向に沿って予め応力を付加されたテーパ加工プラグの相対的な回転などのせん断運動に対して抵抗する必要がある。接合面の間の摩擦の増加は、クランプ連結の相対的なせん断運動を防止するために有益であることが示されている。
【0003】
平滑な鋼表面の間の静止摩擦係数は、0.07〜0.2の範囲内にある。静止摩擦を増大させる様々な技術が当分野において公知である。特許文献1には、1組の接合面上に硬質粒子を溶射して付着させることを含む技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、機械または構造物の使用中に発生する振動によって、上記タイプの硬質粒子の一部が破壊され、機械または構造物の品質を低下させる可能性のある粘着性のない微細な硬質粒子の塵埃が発生する。この微細な硬質粒子の材料が潤滑油の中に進入すると、きわめて有害な結果がもたらされる可能性がある。
【0005】
また、上記の硬質粒子コーティングは、設置または保守の際に損傷して、構造物の他の部分に進入する可能性があり、この場合、硬質粒子は、例えば、油圧油や潤滑油の中で磨耗を促進するため、きわめて望ましくない。
【0006】
硬質粒子を溶射して付着させることによって形成されている従来の摩擦面は、材料の凝結のために再クランプが不可能であり、従って、これらの摩擦面は、通常、交換可能な摩擦円板または摩擦シムの形態で適用される。
【0007】
特許文献2には、摩擦面が金属材料製の接合面と接触している際に、せん断運動に対して高抵抗を提供するために、鋼製の機械部品に摩擦面を設ける方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2007/131744号パンフレット
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0247817号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような背景を踏まえて、本発明の目的は、前述の欠点を克服または少なくとも緩和するために、機械部品の鋼または鉄をベースとする摩擦面を形成する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、適合した厚さを有する鋼または鉄製の摩擦部材を提供する方法によって実現され、摩擦部材が、各摩擦部材に締め付け力を付加する少なくとも2つのクランプ器具によって、少なくとも2つの機械部品の金属製の2つの接合面の間において締め付けられる際に、摩擦部材は、せん断運動に対して高抵抗を生成し、摩擦部材は、一方の機械部品の接合面に接合するための少なくとも1つの摩擦面を備え、前記方法は、摩擦面を粗面化し、次に、粗面化された摩擦面を非蒸着式の表面硬化することを特徴とする。
【0011】
粗面化され、かつ硬化された摩擦面は、対向する接合面の比較的軟質の材料に貫入するために十分な硬さを有するピークを提供する。該摩擦面が用いられる構造物は、振動する場合にも、いかなる硬質粒子の塵埃も発生させることがなく、ひいては、磨耗を起こし得るこのような材料が構造物の部品の中に進入して、部品を損傷するリスクがない。さらに、上記の方法に従って生成される摩擦面は再利用が可能であり、十分な静止摩擦係数を提供し得ることが試験によって示されている。また、上記の方法に従って摩擦面を提供することは、硬質粒子を溶射して付着させる周知の技術より安価であり、かつ信頼性および再現性が高いことが証明されている。さらに、本発明の工程における機械部品の寸法は、1つの接合面の硬質粒子の付着が溶射によって提供される周知の技術に比べて、制御が容易であることが分かった。それによって、正確に締め付けられた組立体の厚さ方向の寸法は、非常に小さな誤差範囲内で制御されることができる。
【0012】
特定の例示的な実施形態では、摩擦面の粗面化は、約Ra 3μm以上の表面粗さを得るように実施される。
別の例示的な実施形態では、摩擦面の粗面化は、約Ra 3μmから約Ra 20μmまでの表面粗さを得るように実施される。比較的高い粗さの値から、良好な静止摩擦係数および動的摩擦係数が実現されている。
【0013】
別の例示的な実施形態によると、摩擦面の粗面化は、約Ra 6μmから約Ra 16μmまでの表面粗さを得るように実施される。
特定の例示的な実施形態では、摩擦面の粗面化は、平滑な面、即ち、さもなければ未処理の機械加工面にグリットブラスティングを施すことによって実施される。グリットブラスティングは、再現性の高い結果をもたらす比較的経済的かつ簡単で、十分に実績のある手法である。
【0014】
特定の例示的な実施形態によると、グリットブラスティングは、0.25〜3.0mmの寸法を有するグリットを用いて実施される。グリットの望ましい寸法範囲は、摩擦面の所望の粗さを提供し、当然ながら適用される工程のパラメータにも関係している。
【0015】
好ましくは、グリットブラスティングは、酸化アルミニウム製のグリットを用いて実施される。酸化アルミニウムは、適切かつ経済的なグリット材料である。
また、上記摩擦面の粗面化は、所望の表面粗さに対応する接触面形状を有する剛性部材による1つ以上のオーバローリングまたはスタンピングで生じる直接機械的変形によって実施される。
【0016】
例示的な実施形態では、粗面化された面は、400HV以上の値まで硬化される。粗面化された面を約400HV〜約3000HVの値まで硬化させることによって、良好な結果が得られている。
【0017】
例示的な実施形態によると、粗面化された面の硬化工程は、プラズマ窒化、化学気相成長法、プラズマ化学気相成長法、物理的気相成長法、TDプロセス(登録商標)(Toyota diffusion process)、ガス窒化、イオン注入、クロメート処理、レーザ注入法、レーザ焼入れ、炎焼入れ、及び高周波硬化または高周波焼入れの1つ以上を含む。
【0018】
上述の目的は、所定の適合厚さを備えた鋼または鉄製の摩擦部材によっても実現され、摩擦部材が、各摩擦部材に締め付け力を付加する少なくとも2つのクランプ器具によって、少なくとも2つの機械部品の金属製の2つの接合面の間に締め付けられる際に、摩擦部材は、せん断運動に対して高抵抗を生成し、摩擦部材は、一方の機械部品の接合面に接合するための少なくとも1つの摩擦面を備え、摩擦面は、粗面化する工程と、その後、粗面化された摩擦面を非蒸着式で表面硬化する工程とによって形成される。
【0019】
好ましくは、摩擦要素は摩擦部材の厚さを規定する2つの対向する平面の間の距離を有する平坦な本体である。
従って、摩擦部材は、中実の円状または環状の形状の組合せを有していても良い。
【0020】
摩擦部材は、上記少なくとも2つの張力部材が通過するための1つ以上の孔を有していても良い。
摩擦部材は、板状体の一側面上に摩擦面を有し、ひいては前記板状体の他側面に平滑な面を有していても良い。
【0021】
摩擦部材は、例えば、適当で、一般的な表面加工および調整によって、板状体の両側に摩擦面を有していても良い。
各機械部品の対向する接合面が、摩擦部材のそれぞれの側部に正確に締め付けられる際に、摩擦部材は、対向する接合面の間において、非常に狭い許容差内の距離を規定する所定の厚みを有することができる。
【0022】
摩擦部材は、摩擦部材に関する情報を保持する電子タグを備えていても良い。
また、上記の目的は、少なくとも第1機械部品の一面と第2機械部品の一面とを備える組立体によって実現され、上記両面は、中間に配置された本発明による摩擦部材の各側部に対して締め付けられることによって、上記両面に沿ったせん断運動に対して相互に固定される。
【0023】
好ましくは、両機械部品の接合面と、摩擦部材の摩擦面との外部形状および内部形状の少なくとも一方の少なくとも一部は、同一である。これによって、要素の端と部品の端との組み立てられたセットに関する一部の幾何学的機能性、例えば、スライディングピストンの結合シリンダ内側走行面、または特定のパッキンによって外部から摺動されている結合ロッドなどの機能が可能となり、適切に準備されたそれぞれの形状の組立作業の間に、相対的に正確に位置決めすることによって、共通の形状が実現されることができ、また、特定の機械加工によって組立作業後に共通の形状が実現されても良い。これによって、本発明による組み立ての初期段階において、例えば、特定のピストンロッド組合せ体などの下部の平滑な組立領域にわたって、共通の硬いクロム層を適用するなど、結合された「半統合」部品をさらに「生成する」ことが可能となる。
【0024】
好ましくは、組立体の少なくとも1対の相互に締め付けられる隣接した面は、接合面に覆われておらず、又は変形可能に締め付けられていない少なくとも1つの領域を有する。これによって、要素の領域または部品の領域のオーバラッピングおよびアンダーラッピングの少なくとも一方が予測される。さらに、これによって、要素の表面延長部に対するクランプ応力は、適切に配置できる。
【0025】
好ましくは、少なくとも1つの第1機械部品は、それぞれ上記組立体(組合せ体)の一部として、少なくとも2つの面領域を有する。組立体は、それぞれ上記(組み合わせられた)組立体の一部として、少なくとも2つの面領域を備える少なくとも1つの第2機械部品を有していてもよい。
【0026】
従って、1つの部品(組合せ体)から次の部品(組合せ体)に組立体を「チェーン状に」連結することも可能である。
好ましくは、第1機械部品の少なくとも2つの面領域は、第2機械部品の対応する数の面領域にそれぞれ組み付けられる。
【0027】
これによって、2つの機械部品から少なくとも2対の接合面の間に組立体を作ることが可能になるが、いずれか一方の機械部品からの他の組み立ての可能性もある。2つの対向する三脚を球体やシェルに組付ける(即ち、堅牢に固定する)ことによって、自然に相対的に整合する相対的接合面を実現することができる。
【0028】
上記第1機械部品と上記第2機械部品との間の2つの組立体は協働して、上記部品の間と上記組立体の少なくとも2つの間とに位置する所定の寸法の開口を画定し得る。それゆえ、協働する摩擦要素の厚さによって寸法が調節された口径の孔(spanned−around hole)を形成することができる。
【0029】
組立体の第1機械部品は、クロスヘッド型の内燃機関のクランクシャフト用の主ベアリングを支持する台板であってもよく、第2機械部品は主ベアリングキャップであってもよく、開口は主ジャーナルの周囲に位置するベアリングシェル手段用の空間であり、少なくとも2つの協働する摩擦部材は、ベアリング組立体の周囲に適切に組み付けられる際に、それぞれ所定の厚さによって、ベアリングの間隙を画定する。
【0030】
また、上記の目的は、機械部品の第2の適切な金属、鋼、または鉄製の面と接合する第1の摩擦面を備える鋼または鉄製の機械部品を提供することによって実現され、第1の摩擦面は、粗面化されて、非蒸着式で硬化された鋼または鉄製の面である。
【0031】
例示的な実施形態において、第2の接合面は第1の面の硬度より小さい表面硬度を有する。好ましくは、上記の第2の接合面は、実質的に平滑であり、即ち、第1の接合面に対して意図的に締め付けられる間の形状の適合および塑性変形のために、適切に前処理されている。
【0032】
特定の実施形態によると、機械部品は燃焼機関の部品である。
例示的な実施形態では、第1の摩擦面の表面粗さは約Ra 3μm以上である。別の例示的な実施形態では、第1の面の表面粗さは約Ra 3μm〜約Ra 20μmである。代替的には、第1の面の表面粗さは約Ra 6μm〜約Ra 16μmである。
【0033】
好ましくは、第1の面の硬度は、400HV以上である。約400HV〜約3000HVの第1の面の硬度で、良好な結果が得られている。
また、上記の目的は、2つの金属製の機械部品の接合摩擦面の間に高い静止摩擦および動的摩擦を提供する方法によって実現され、上記方法は上記機械部品に接合摩擦面を設けることを備え、上記面の1つは平滑であり、上記面の他方は鋼または鉄製であり、粗面化され、次に、非蒸着式の表面硬化処理によって表面硬化される。
【0034】
以下の説明では、図面で示される例示的な実施形態を参照して、本発明をさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】大型2サイクル・ディーゼルエンジンの主クランクシャフトベアリングの図。
【図2】図1に示すベアリングのベアリング支持体とベアリングキャップとの間に配置される摩擦増大シムの図。
【図3】図2に示すシム上に用いられる摩擦面の断面写真。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明は、MAN B&W(登録商標)ブランドのエンジンなど、大型2サイクルユニフロー掃気ディーゼルエンジンの主ベアリングの組立体に関する領域に利用可能である。しかし、本発明は、他の領域、特に、MAN(登録商標)ブランドのエンジンなど、4サイクル・ディーゼルエンジンなどの燃焼機関の分野においても利用可能である。
【0037】
図1は、大型の2サイクル・ディーゼルエンジンの主ベアリングの側面図である。主ベアリングは台板によって支持されている。
台板は、高い、溶接された縦梁と、ベアリング支持体20を有する溶接された横梁10とを備えており、即ち、台板は、圧延金属板材で製造された一体溶接構造である。主ベアリング支持体20は、鋳鋼要素であり得るが、圧延鋼スラブまたは圧延鋼板であっても良い。横梁10は、主ベアリング支持体を間に有する2枚の腹板からなる。
【0038】
主ベアリング支持体20は、主ベアリング支持体20の孔に薄い下部ベアリングシェル23を支持しており、下部ベアリングシェル23はベアリング金属で内側を覆われている。
【0039】
鋳鉄ベアリングキャップ40は、シム50をベアリングキャップ40とベアリング支持体20との間に挟むように、ベアリング支持体20に取り付けられる。ベアリングキャップ40は、上部ベアリングシェル43に対して弓形の支持面を備えており、該支持面も表面にベアリング金属が蒸着された鋼板から製造される薄いシェルタイプである。ベアリングキャップ40は、主ベアリング支持体20の本体に設けられたネジ孔に固定される油圧式張力ボルト42によって、所定位置に保持される。
【0040】
主ベアリング支持体20は、摩擦のための当接面30と摩擦のための当接面32とを備えている。ベアリングキャップ40は、摩擦のための当接面44と摩擦のための当接面46とを備えている。対向して配置される当接面30、44と32、46とは、ベアリングキャップ40を支持して、固定するように作用する。
【0041】
ここで、摩擦当接面30、32、44、46は、完全に水平であり、それぞれのボルト42に対して実質的に垂直である。当接面は実質的に平滑であり、粗さがRa 0.4μm以下の平滑な面であり得る。
【0042】
従って、ボルト42による張力は、面30、32、44、46を横断する。ボルト張力によって横力は発生しない。エンジン運転中に発生する横力は、ベアリング支持体20とベアリングキャップ40との間において摩擦によって伝達される。
【0043】
本発明による静止摩擦増大面47(図2)を有するシム50は、当接面30と44との間に配置され、同様に、静止摩擦増大面を有するシム50は、当接面32と46との間に配置される。シム50は、スペーサおよび摩擦部材として作用し、ここでは二面を有する。ベアリングキャップ40は、容易な処理で面44、46の少なくとも一つに静止摩擦増大面を設けることを可能とするような関連の物理的寸法を有し、本実施形態における台板の当接面30、32に本発明の工程を適用することは不便であるため、接合シム50の面は平滑であるが、それぞれ当接面30、32に接触するための対向するシム50の面は、それぞれ静止摩擦増大面を有する。好ましくは、摩擦増大面を設けるための全ての処理は、最小の部品、即ち、最も扱い易い部品、ここではシム50に集中され、その結果として、シム50は対向する両接触面に適用される静止摩擦増大面を有していても良い。この事実による別の利点は、通常ははるかに大きく、かつ重いエンジン部品の平滑な面を接合する金属材料の選択の自由度がより大きいことにある。
【0044】
図2は、シム50をより詳細に示している。シム50は、ボルト42を受け入れる孔54を備えており、鋼板材料で製造されている。
摩擦増大作用とは別に、シム50は主ベアリングの寸法を調節するようにも作用し、ひいては、平行で、好ましくは平面的な上面および下面47を有する。この調節は、シム50に対して適切な厚さtを用いることによって実現される。シム50は、剛性スラブとして、または帯材もしくは圧延材から製造された比較的可撓性を有する部品として供給される。
【0045】
ここで、シム50の上面47および下面47は、これらの摩擦面47がクランプされて、塑性変形可能な金属製の平滑な接合面に接触する際に、大きな静止摩擦を提供する表面構造および特性を有する。本例示的実施形態において、接合面は当接面30、32、44、46である。
【0046】
摩擦面47の適切な特性は、シム50の平滑な面47を粗面化して、次に、面47に非蒸着式の表面硬化処理を実施することによって実現される。
本明細書において、「非蒸着」という用語は、工程において硬質材料の層を面47に蒸着しないことを意味する。しかし、「非蒸着」という用語は、鉄または鋼の表面が硬化工程において元素を吸収する全ての工程を含み、例えば、クロムまたは窒素を吸収する工程を含む。
【0047】
グリットブラスティングによって、粗面化工程の良好な結果が得られている。しかし、エッチングや冷間成形などの他の表面粗面化工程が用いられても良い。
試験によって、許容可能な摩擦面47の特性を実現するために、約Ra 3μm以上の表面粗さが必要であることが示されている。約Ra 3μmから約Ra 20μmまでの表面粗さを有するように摩擦面の粗面化を実施する場合に、良好な結果が得られており、約Ra 6μmから約Ra 16μmまでの表面粗さを有するように摩擦面の粗面化を実施する場合に、最良の結果が得られる。
【0048】
0.25から3.0mmまでの寸法を有するグリットを用いて、グリットブラスティングを実施する場合に、良好な結果が得られている。適切なグリットの材料は、酸化アルミニウムであるが、他の材料が用いられても良い。好ましくは、グリットは未使用のものである。
【0049】
試験によって、粗面化された面が400HV(ビッカース硬さ)以上の値まで硬化される必要があることが示されている。粗面化された面が約400HVから約3000HVの値まで硬化される場合に、良好な結果が得られている。
【0050】
表面粗さを形成するために、大量の硬いグリット粒子の高速な衝突による動的効果を利用する代わりに、変形力を加えるような直接的な機械的方法が利用されても良い。摩擦面を形成する粗面化は、適切な硬度および表面テクスチャを有し、かつ力が付与されたホイール、又はローラでオーバロールして、受入れ材料表面に「ロール型押し」することによって実現され得る。また、適合された工具面での受入れ面上へのスタンピングは、所要の表面粗さを実現するために、機械的に表面を変形させる有用な方法である。このような全ての直接的な機械的作用による方法は、1つのオーバローリングまたは全面スタンピングによって処理できない大きな表面の、例えば、「一時的な」処理として利用され得る連続した複数の処理の1つとして実施され得る。このような部分的表面処理以外に、同一の表面領域上に連続的処理の組合せを用いることも有用であり得る。例えば、同じ「線状パターン」ローラによって、様々な方向から同じ表面領域をオーバローリングすることは、後で摩擦面について所望のクロスパターンの粗面化を実現するために用いられることができる。また、所望の表面粗さを実現するために、種々の機械的な作用による表面変形工具を用いる同じ表面領域の連続的処理が用いられても良い。
【0051】
以下の表面硬化処理は、粗面化された面を硬化するために用いられる。これは網羅的に列記されておらず、本明細書で説明されていないが、利用可能な他の表面硬化処理が存在し、プラズマ窒化、化学気相成長、プラズマ化学気相成長法、物理的気相成長法、TDプロセス(登録商標)(Toyota diffusion process)、ガス窒化、イオン注入、クロメート処理、レーザ注入法、レーザ焼入れ、炎焼入れ、および高周波硬化または焼入れが用いられても良く、このような硬化工程の共通の特徴は、さらなる材料層を蒸着することなく、十分な材料硬度を実現することができる点にある。
【0052】
シム50の全厚は、主ベアリングの寸法(主ベアリングの隙間および締め付け)に影響を及ぼすため、精確に制御される必要がある。実際には、ベアリング隙間の所望の寸法は、適切に適合した厚さtを有するシム50を用いることによって実現される。摩擦面47を実現するために用いられる工程は、再現性が高いものであり、考慮すべきこれらの工程中に発生する寸法の変化を適切に制御する。
【0053】
グリットブラスティング粗面化工程は、シム50の全厚をわずかに増大させる(グリットブラスティング中に、シム材料は本質的には全く除去されないが、粗面のピークはシム50の厚さを増大させる)。
【0054】
また、表面硬化工程の種類に応じて、シム50の厚さtが表面硬化工程中に増大する。クロムや窒化物の形成物などの分子が、シムの表面近傍の材料に吸収される工程において、シム50の全厚tがわずかに増大する。また、このような増大は十分に制御可能であるとともに、再現性があり、ひいては、シム50は、記載された工程によって、許容範囲内の正確な厚さを伴って、比較的容易に生産できる。
【0055】
得られたシム50は、主ベアリングの寸法を調節するために、所定の厚さtを有する。従って、主ベアリングをクランプするために適切な間隔を有するシム50が実現される。シム50は、エンジンの寿命期間中に交換される標準予備部品である。
【0056】
特定の実施形態によると、機械部品は2つの平滑な対向する外部面と、1つ以上の他の機械部品上に配置される摩擦面であって、本発明によって粗面化されて、非蒸着式で硬化された摩擦面に接合するための各々の形状および表面積の拡張部とを備える。
【0057】
特定の実施形態によると、シム(または摩擦面47を有する他の機械部品)は、機械部品に関する具体的な情報を記憶する電子タグを備えている。当該情報は、部品の測定された材料分析スペクトルプロファイル、機械部品の設置に関連するデータ、および機械部品の使用歴に関連するデータの少なくとも1つを含んで良い。
【0058】
特定の実施形態によると、粗面化されて、次に、非蒸着式で硬化された鋼または鉄の摩擦面と接合する面は、塑性変形可能な金属材料の平滑な接合面であり、接合面は、粗面化されて、次に、非蒸着式で硬化された鋼または鉄の摩擦面の表面硬度値より低い表面硬度値を有する。
【0059】
図3は、本発明による摩擦面を通る断面の写真である。材料は窒化鋼である。当該材料はグリットブラスティングを施され、かつプラズマ窒化されている。断面の前処理後に、表面はエッチングされている。写真はクランプされていない領域で撮影されている。表面の粗面化工程によって形成されたピークおよび窪みが、明確に確認できる。表面に最も近い明るい色の層は、窒化によって硬化されている。最上部の材料の硬度と、拡散層の最上部より下の部分の材料の硬度とが、図に示されており、上面層のみが実質的に硬化されている。「B」は基材を示す。「D」は沈殿した窒化物針を有する拡散層を示し、「U」は影響を受けない基材を示す。尺度の表示と拡散層の硬度とが写真に示されている。
【0060】
摩擦面の最適な表面構造および特性は、具体的な用途に依存し、例えば、構成部品への負荷、クランプ圧力、機械部品の硬度、対向する接合表面のその他の特性、および使用中の振動レベルによって影響を受ける。好ましくは、本発明の静止摩擦増大面を備える全ての組の摩擦面が共通の力でクランプされる場合に、このような組立体の摩擦面は、所望の同じ共通のクランプ力を実現するように、相互に調節される。このような状況は、より多くのシム、例えば、50個のシムがクランプされ、それにより、所与の全厚を実現するように統一された厚さを有するモジュールとして積み重ねられる場合に関連する。好ましくは、このような状況では、積み重ねられた少なくとも1枚のシムは、(他のシムまたは部品の)接合静止摩擦増大面に接触する1つの平滑な表面を有するが、その対向面は本発明による静止摩擦増大面を有する。このような配置によると、シムは相互の接触面の間で生成される摩擦に影響を及ぼすことなく、積層された任意の位置において抜き差しできるが、当然適切な実際の設計が可能である。このような設計は、好ましくは、外接する形状内に「指状突起を有する」平面形状であり、締め付け手段42を取り外すことなく、緩めるだけで抜き差しを容易にし得る。例えば、ベアリングの隙間を調節するための上記用途から理解されるように、結果として得られる厚さの許容範囲が、例えば、0.01mm以内である場合に、多くの同様のシムの中から、誤った厚さのシムを選択することは危険である。従って、本発明による静止摩擦増大面を備えた本発明によるシムなどの部品は、確実に識別されることが必要である。関連部品のこのような識別は、比較的大型の部品においては、確実に参照できるように、例えば、番号などを押印または彫刻することによって、容易に実現できる。好ましくは、このようなデータは、延在する突出部または露出タブ上に配置され、突出部またはタブは、組立作業中に正確に(相互に)位置決めする手段を有しても良い。しかしながら、本発明による摩擦部材の全機能性に寄与するパラメータは様々であるため、このような部材に関する全ての関連情報を、電子「タグ」に埋め込み、適切なデバイスによって関連情報を遠隔で読み取り、タグ付き情報を高速で表示することが有利であることが示されている。このような読取りは、人の目で見ることが不可能な限られた環境においても実施することができる。好ましくは、このようなタグは、機械部品に取り付けられることにより、取り付けられた状況、即ち設置された状況の下で、使用中に、「読み取られて」、デコードされることができ、タグは、「それ自体の履歴を伝える」ことを可能とすることによって、例えば、次回の点検サービスの際に、ベアリングの磨耗を補償するために、他の厚さのシムより先に発注することに関する決定を容易にする。当然ながら、より良好な監視のために、例えば、実際の設置時期および条件が、部品のタグに読み込まれても良い。誤った使用を防止したり、通知したりするために、例えば、部品の材料の分析スペクトルプロファイルに関する情報など、工程履歴およびデータ確認手段がタグ内容に組み入れられても良い。
【0061】
上述の実施形態は、大型の2サイクル・ディーゼルエンジンの主ベアリングを参照して説明されている。しかしながら、本発明は、共にクランプされて押し付けられる任意の適切な組の接合面に対して用いられることができ、即ち、接合摩擦面は平面である必要がなく、これらは湾曲していても良い。摩擦面が主ベアリングの一部である必要はなく、摩擦面は、2つの接合面を共に押し付けることによって固定される任意の他の機械部品にあることが適当であり得る。また、本発明による摩擦面は、複数回の再クランプ作業の後においても、その摩擦特性を実質的に維持するため、摩擦面はベアリング支持体(面30、32)、またはベアリングキャップ(面44、46)などの、それほど容易に交換されない機械部品に適用されても良い。ベアリング支持体とベアリングキャップとの両方が高摩擦面を備える場合には、シムは平滑な接合面を備える簡単なシート、または板材料であっても良い。
【0062】
特許請求の範囲で使用される「備える」という用語は、他の要素または工程を除外するものではない。特許請求の範囲で使用される単数表現の用語は複数の例を除外するものではない。特許請求の範囲で使用される参照符号は、範囲を限定するものではない。
【0063】
本発明を詳しく説明してきたが、このような詳細な説明は単に例示を目的とするものであって、本発明の権利範囲から逸脱することなく、当業者によって変更され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の適合厚さを有する鋼製または鉄製の摩擦部材(50)を提供する方法であって、前記摩擦部材(50)が、各摩擦部材(50)に締め付け力を付加する少なくとも2つのクランプ器具(42)によって、少なくとも2つの機械部品(20、40)の金属製の2つの接合面(30、32、44、46)の間に締め付けられる際に、前記摩擦部材(50)は、せん断運動に対して高抵抗を生成し、前記機械部品の1つの接合面(30、32、44、46)に接合される少なくとも1つの摩擦面(47)を備える前記摩擦部材(50)を提供する方法において、
前記摩擦面(47)を粗面化し、次に、粗面化された前記摩擦面(47)を非蒸着式で表面硬化することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記摩擦面(30、32、44、46)の粗面化は、表面粗さが約Ra 3μm以上になるように実施される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記摩擦面(30、32、44、46)の粗面化は、表面粗さが約Ra 3μmから約Ra 20μmまでになるように実施される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記摩擦面(30、32、44、46)の粗面化は、表面粗さが約Ra 6μmから約Ra 16μmまでになるように実施される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記摩擦面(30、32、44、46)の粗面化は、所望の表面粗さに対応する接触面形状を備えた剛性部材による1つ以上のオーバローリングまたはスタンピングで実現される直接的な機械変形によって実施される請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記摩擦面(30、32、44、46)の粗面化は、平滑な面にグリットブラスティングを施すことによって実施される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記グリットブラスティングは、0.25から3.0mmまでの寸法を有するグリットで実施される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記グリットブラスティング、酸化アルミニウム製グリットで実施される請求項6に記載の方法。
【請求項9】
粗面化された前記摩擦面(30、32、44、46)は、400HV以上の値まで硬化される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
粗面化された前記摩擦面(30、32、44、46、47)は、約400HVから約3000HVの値まで硬化される請求項9に記載の方法。
【請求項11】
粗面化された前記摩擦面の硬化は、実質的にさらなる材料層を蒸着することなく、十分な材料表面硬度を実現する能力を共通して有するプラズマ窒化、化学気相成長法、プラズマ化学気相成長法、物理的気相成長法、TDプロセス(登録商標)、ガス窒化、イオン注入、クロメート処理、レーザ注入法、レーザ焼入れ、炎焼入れ、および高周波硬化または高周波焼入れの少なくとも1つを含む表面硬化工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
適合厚さを有する鋼製または鉄製の摩擦部材(50)であって、該摩擦部材(50)が、各摩擦部材(50)に締め付け力を付加する少なくとも2つのクランプ器具(42)によって、少なくとも2つの機械部品(20、40)の金属製の2つの接合面(30、32、44、46)の間に締め付けられる際に、前記摩擦部材(50)は、せん断運動に対して高抵抗を生成し、前記機械部品の1つの接合面(30、32、44、46)に接合される少なくとも1つの摩擦面(47)を備える前記摩擦部材(50)において、
前記摩擦面(47)は、粗面化する工程と、次に、粗面化された前記摩擦面(47)を非蒸着式で表面硬化する工程とによって形成されることを特徴とする摩擦部材。
【請求項13】
2つの対向する平面の間の距離を有する平坦な本体であり、かつ該距離は前記摩擦部材の厚さを規定することを特徴とする請求項12に記載の摩擦部材。
【請求項14】
前記摩擦部材の全占有領域は、中実円状または環状の形状を有する請求項13に記載の摩擦部材。
【請求項15】
少なくとも2つの張力部材が通過するための1つ以上の孔を有することを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一項に記載の摩擦部材。
【請求項16】
板状体の一側面上に摩擦面を有し、かつ前記板状体の他側面に平滑な面を有することを特徴とする請求項12乃至15のいずれか一項に記載の摩擦部材。
【請求項17】
板状体の両側面上に摩擦面を有することを特徴とする請求項12乃至16のいずれか一項に記載の摩擦部材。
【請求項18】
前記摩擦部材(50)は、前記機械部品(20、40)の各々の対向する接合面(30、50、32、52)が前記摩擦部材(50)のそれぞれの側部に対して締め付けられる際に、前記対向する接合面(30、50、32、52)の間の距離を規定するための所定の厚さを有することを特徴とする請求項12乃至17のいずれか一項に記載の摩擦部材。
【請求項19】
前記摩擦部材(50)に関する情報を保持する電子タグを備えることを特徴とする請求項18に記載の摩擦部材。
【請求項20】
少なくとも、第1機械部品の一面と、第2機械部品の一面とを備える組立体であって、前記両面は、中間に配置された請求項12乃至19のいずれか一項に記載の摩擦部材の各側部に対して締め付けられることによって、前記両面に沿ったせん断運動に対して相互に固定されることを特徴とする組立体。
【請求項21】
前記第1機械部品および前記第2機械部品の接合面と、前記摩擦部材の摩擦面との外部形状および内部形状の少なくとも一方の少なくとも一部は同一であることを特徴とする請求項20に記載の組立体。
【請求項22】
前記組立体の少なくとも1対の相互に締め付けられる隣接した面は、前記接合面に覆われておらず、又は変形可能に締め付けられていない少なくとも1つの領域を有することを特徴とする請求項20又は21に記載の組立体。
【請求項23】
少なくとも1つの第1機械部品は、それぞれ前記組立体の一部として、少なくとも2つの面領域を備えることを特徴とする請求項20乃至22のいずれか一項に記載の組立体。
【請求項24】
少なくとも1つの第2機械部品は、それぞれ前記組立体の一部として、少なくとも2つの面領域を備えることを特徴とする請求項23に記載の組立体。
【請求項25】
第1機械部品の少なくとも2つの面領域は、請求項20乃至24のいずれか一項に記載の第2機械部品の対応した数の面領域にそれぞれ組み付けられることを特徴とする請求項24に記載の組立体。
【請求項26】
前記第1機械部品および前記第2機械部品の間の少なくとも2つの組立体は、協働して、前記第1機械部品および前記第2機械部品の間と、前記組立体の少なくとも2つの間とに配置される所定の寸法の開口を画定することを特徴とする請求項25に記載の組立体。
【請求項27】
前記第1機械部品は、クロスヘッド型の内燃機関のクランクシャフト用の主ベアリングを支持する台板であり、前記第2機械部品は主ベアリングキャップであり、前記開口は、主ジャーナルの周りに位置するベアリングシェル手段用の空間であり、前記少なくとも2つの協働する摩擦部材は、ベアリング組立体の回りに組み付けられる際に、それぞれの所定の厚さによって、ベアリングの間隙を画定することを特徴とする請求項28に記載の組立体。
【請求項28】
前記摩擦部材はシム(50)であり、かつ寸法調節のために所定の厚さ(t)を備えることを特徴とする請求項12に記載の摩擦部材。
【請求項29】
前記摩擦部材はシム(50)であり、寸法調節のために所定の厚さ(t)を有し、前記シムの両面上に第1摩擦面を有することを特徴とする請求項12に記載の摩擦部材。
【請求項30】
2つの機械部品(20、40、50)の金属製の接合摩擦面の間に高静止摩擦を提供する方法であって、
1つ以上の組の接合摩擦面(30、32、44、46、47)を有する前記機械部品(20、40、50)を設ける工程であって、1組の前記接合摩擦面(30、32、44、46)の1つは比較的軟質であり、前記組の他方の接合摩擦面(47)は、鋼または鉄をベースとしており、粗面化され、次に非蒸着式の表面硬化処理によって表面硬化される前記工程を備える方法。
【請求項31】
連結時の厚さを利用するために、前記摩擦部材を積層することを特徴とする請求項12、28、又は29に記載の少なくとも2つの摩擦部材の使用方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2012−523535(P2012−523535A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505048(P2012−505048)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【国際出願番号】PCT/DK2010/000044
【国際公開番号】WO2010/118747
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(594140904)マン・ディーゼル・アンド・ターボ,フィリアル・アフ・マン・ディーゼル・アンド・ターボ・エスイー,ティスクランド (22)
【住所又は居所原語表記】Center Syd,161 Stamholmen,DK−2650 HVIDOVRE,Denmark
【Fターム(参考)】