説明

撮像装置、その制御方法及びプログラム

【課題】 ユーザの所望する被写体を、正確且つ円滑に撮影させることの出来る撮像装置、その制御方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】 被写体の顔の中で最も大きい顔の大きさを特定し、特定した顔の大きさより大きい顔が検出された場合に撮影を中断することによって、ユーザが撮影を所望する被写体の前を、ユーザの撮影を所望しない被写体が通った場合でも、誤って撮影することなく、正確且つ円滑に撮影させることが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からカメラでの撮影をする際、例えば、セルフタイマー機能を用いて撮影を行う場合に、撮影時間になり、シャッターが切られた瞬間に撮影画面外から移動体が現れて撮影画像に写ってしまったり、被写体である人物が後ろを向いてしまって所望していない画像を撮影してしまうという問題がある。そのような場合には、撮影のやり直しやデータを削除する操作が必要となり、撮影に手間がかかってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−336265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術においては、セルフタイマー撮影前に被写体人数登録部で被写体人数を登録しておき、セルフタイマー作動開始後、登録された被写体人数分の目が目検出処理部によって検出されたときに撮影を行う仕組みが公開されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、セルフタイマー機能を用いて写真の撮影をしようとしている際に、所望する被写体以外の人がカメラの前を通り、目を検出してしまうと、撮影が開始されてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、ユーザの所望する被写体を、正確且つ円滑に撮影させることの出来る撮像装置、その制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明の撮像装置は、顔検出機能を有する撮像装置であって、被写体を撮影して画像を取得する撮影手段と、前記被写体の画像を解析することで、被写体の顔を検出する検出手段と、前記検出手段で検出した顔の大きさを特定する第1の特定手段と、撮影を中断するか否かの判断の基準となる第1のサイズを設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出した場合に、前記撮影手段で実行する撮影を中断すべく、前記撮影手段を制御する第1の制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザの所望する被写体を、正確且つ円滑に撮影させることの出来る撮像装置、その制御方法及びプログラムを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明を実施する撮像装置100のハードウェア構成および撮影機能の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における撮像装置100の機能構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における、検出した顔の数、または大きさを用いた撮影制御処理の概要の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態における、撮像装置100の各種撮影モードの設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における撮像装置100の自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態における撮像装置100の顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態における撮像装置100の手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態における撮像装置100の撮影モードの設定に用いる表示画面の構成の一例を示す図である。
【図9】本発明の実勢形態における撮像装置100の、顔個数指定モードのもう一つの実施方法に伴う設定を受け付けるための設定画面の構成、及び条件データテーブルの構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態における、撮像装置100が行う撮影可否判断、及び中断制御の可否判断の条件となる条件データテーブルの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、図1を参照して、本発明を実施する撮像装置100のハードウェア構成および撮影機能について説明する。図1は、本発明を実施する撮像装置100のハードウェア構成および撮影機能の一例を示す図である。
【0011】
図1は、本発明に係る撮影装置の概略構成を示すハードウェアブロック図である。図1で、撮影装置は、いわゆるデジタルカメラから成り、撮影用のレンズ101、撮像素子(以下、「CCD」と称する)102、カメラ信号処理部(以下、「ADC」と称する)103、画像処理部104、システムコントローラ110、バッファメモリ111、フラッシュROM112、インターフェース回路(以下、「I/F回路」と称する)113、カードホルダ114、メモリカード115、ディスプレイドライバ116、および操作部120を備える。
【0012】
レンズ101は、レンズ等であり、対物レンズ、ズームレンズ、およびフォーカスレンズなどで構成される。ズームレンズおよびフォーカスレンズについては、不図示の駆動機構により光軸方向へ駆動される。撮像素子102は、レンズ101から入射した撮像光を結像し、電気信号(アナログ信号)に変換して出力するCCDイメージセンサで構成される。
【0013】
カメラ信号処理部(ADC)103は、撮像素子102から受けた電気信号にデジタル変換やホワイトバランス調整などの信号処理を行なって、デジタル信号に変換する機能を有する。システムコントローラ110は、画像処理部104、バッファメモリ111、フラッシュROM112、I/F回路113、ディスプレイドライバ116、サウンドドライバ118、LEDドライバ128、および操作部120に接続されている
【0014】
画像処理部104は、前処理部105、YC処理部106、電子ズーム処理部107、圧縮部108、および伸長部109を備え、カメラ信号処理部103から出力されるデジタル信号から画像データを生成し、各種画像処理を行う機能を有する。
【0015】
前処理部105は、入力される画像データに基づく画像のホワイトバランスを調整するホワイトバランス処理や画像のガンマ補正処理を行う機能を有する。ホワイトバランス処理は、画像の色合いを、実物の色合いに近くなるように調整したり、光源(蛍光灯や太陽光など)に合った適正な色に調整したりする処理である。ガンマ補正処理は、画像のコントラストを調整する処理である。なお、前処理部105は、ホワイトバランス処理およびガンマ補正処理以外の画像処理を実行することも可能である。
【0016】
YC処理部106は、入力される画像データに基づく画像を、輝度情報「Y」と、輝度信号と青色の色差情報「Cb」と、輝度信号と赤色の色差情報「Cr」とに分離する機能を有する。電子ズーム処理部107は、画像の一部(例えば中央部)を所定の大きさでトリミングし、トリミングした画像を信号処理で元画像の大きさに拡大する機能を有する。電子ズーム処理部107は、例えば、撮影された1600×1200ドットの画像から中央の1024×768ドットの画像を切り出し、データ補間を行いながら1600×1200ドットのサイズに拡大することができる。
【0017】
圧縮部108は、画像データをJPEG(Joint Photographic Expert Group)方式などの圧縮形式によって圧縮する機能を有する。伸長部109は、圧縮されている画像データを伸長する機能を有する。例えば、画像データをJPEG方式で圧縮する場合、まず、画像データの高周波成分と低周波成分の割合を数値化する離散コサイン変換処理が行われる(DCT処理)。次に、画像の階調やグラデーションを表現する段階を数値(量子化ビット数)で表現する量子化処理が行われる。最後に、ハフマン符号化処理で画像データが圧縮される。
【0018】
具体的には、画像データの信号文字列が一定のビット毎に区切られ、出現頻度が高い文字列に対してより短い符号が与えてられてゆく。なお、圧縮処理を行わないで画像データを記録する方式の場合は、圧縮部108および伸長部109を省略することができる。また、画像データの圧縮形式は、JPEG方式に限らず、GIF(Graphical Interchange Format)形式などであっても、同様に処理を行うことができる。
【0019】
バッファメモリ111には、画像処理部104で画像処理が行われる際に、一時的に画像データが保存される。フラッシュROM112には、撮影装置の各種設定情報や、後述するユーザ認証情報が保存される。I/F回路113は、システムコントローラ110から出力される画像データを、メモリカード115に記録可能なデータ形式に変換する。また、I/F回路113は、メモリカード115から読み出された画像データ等を、システムコントローラ110で処理可能なデータ形式に変換する。
【0020】
カードホルダ114は、記録媒体であるメモリカード115を撮影装置に着脱可能にする機構を備えると共に、メモリカード115との間でデータ通信が可能な電気接点を備える。また、カードホルダ114は、撮影装置で利用される記録媒体の種類に応じた構造を有する。メモリカード115は、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子を内蔵し、カードホルダ114に着脱可能なカード型の記録媒体である。メモリカード115には、撮影装置で撮影された画像データを記録することができる。
【0021】
ディスプレイドライバ116は、システムコントローラ110から出力される画像データを液晶ディスプレイ117で表示可能な信号に変換する。具体的には、ディスプレイドライバ116は、システムコントローラ110から出力されるデジタルの画像データをアナログ画像信号に変換する処理を行い、次に画像サイズを液晶ディスプレイ117の表示可能エリアのサイズに適したサイズに変換する処理を行う。
【0022】
サウンドドライバ118は、システムコントローラ110から出力される音声データをスピーカ219で鳴動可能な信号に変換する処理を行う。LED(Light Emitting Diode)LEDドライバ128は、システムコントローラ110から出力される命令に従いランプ129の制御を行う。
【0023】
操作部120は、電源スイッチ121、モードダイヤル122、撮影ボタン123、カーソルキー124、ズームボタン125、および閲覧(再生)ボタン126を備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作内容に応じた信号をシステムコントローラ110に出力する。なお、操作部120には、図示の操作ボタン以外の操作ボタン類も含まれるが、それらの説明は省略する。
【0024】
モードダイヤル(選択ボタン)122は、撮影動作のモードを切り替えるための回転可能なダイヤルである。ユーザはモードダイヤル122を操作することで、複数の撮影動作モードを選択することが可能である。なお、本発明の実施形態で、モードダイヤルは、ダイヤル式機構として記載をするが、例えば、ダイヤルではなくスライド式のボタンであってもよい。つまり、モードダイヤル122について、その機構はダイヤルに限定されず、カメラのモードを切り替えられるための機構を備えていることが本質である。
【0025】
閲覧ボタン126は、撮影した画像データを閲覧する閲覧モード(再生モード)に切り替えるためのボタンである。閲覧ボタン126が押下されると、撮影モードから閲覧モードに移行する。なお、閲覧モードへの切替方法については、閲覧ボタン126の押下に限定されず、液晶ディスプレイ117上のタッチパネル(不図示)などによる移行方法であってもよい。
【0026】
閲覧モードでは、システムコントローラ110が、I/F回路113を介して、カードホルダ114に装着されているメモリカード115から設定情報と画像データを読み出す。設定情報は、現在装着されているメモリカード115に記録されている画像の枚数および記録されている画像データの容量などである。読み出される画像データは、例えば、画像1枚分の画像データまたはサムネイルデータである。なお、メモリカード115から読み出される画像データは、上述したように所定の圧縮形式で圧縮されている。
【0027】
メモリカード115から読み出された画像データは、I/F回路113およびシステムコントローラ110を介して、ディスプレイドライバ116へ入力される。ディスプレイドライバ116は、入力された画像データを液晶ディスプレイ117に表示させる。
【0028】
カーソルキー124は、ユーザが撮影装置に対する所定の指示や機能選択を行うためのキーである。ユーザは、カーソルキー124により、撮影装置に対する各種設定情報やユーザ認証情報などの操作入力を行うことができる。また、カーソルキー124により、液晶ディスプレイ117にメニュー画面を表示させたり、撮影装置が有する所定の機能を選択することができる。さらに、カーソルキー124により、撮影装置で撮影された画像データを液晶ディスプレイ117上にプレビュー表示させることができる。プレビュー表示とは、撮像装置100で撮影した画像を、その直後に液晶ディスプレイ117に表示させる機能である。
【0029】
なお、プレビュー表示については、液晶ディスプレイ117上に撮影した画像を1枚のみ表示する構成に限定されず、サムネイル画像を含む複数の画像を表示するように構成してもよい。また、プレビュー表示の切り替えについては、カーソルキー124の押下に限らず、他のボタンの押下などの一般的な方法を利用して切り替えられる構成にしてもよい。また、プレビュー表示画面で、プレビュー表示画像の削除や編集などが行えるように構成してもよい。
【0030】
レンズ制御部127は、レンズ101のレンズに対して、ズーム、フォーカス、絞り等の制御を行う。また、撮影装置は、被写体を撮像して画像データを得る撮影モードと当該撮影モードで得た画像データを表示する閲覧(再生)モードとを備える。
【0031】
なお、音声についてはマイクやスピーカを用いることで、撮像装置と同様に記録、及び再生が可能である。また、映像(動画)記録時には、通常音声記録も同時に行われ、圧縮部108および伸長部109で、映像と音声が多重化される。
【0032】
また、撮像装置100における撮影動作について図1を用いて説明する。まず、ユーザが電源スイッチ121を操作し、撮像装置100の電源をONにする。すると、撮像装置100に内蔵されているバッテリー(不図示)から各回路へ電源供給されて、撮像装置100の起動処理(レンズバリアを開く動作制御およびマイクロコンピューターのリセット処理など)が行われる。撮像装置100は、電源OFF時に電源スイッチ121が押下されると電源ONとなり、自動的に撮影モードとなるように構成されている。また、電源OFF時に閲覧ボタンが押下されると電源ONとなり、自動的に閲覧モードとなるように構成されている。
【0033】
撮像装置100が撮影モードに移行すると、光学画像がレンズ101を介して撮影装置内へ入射し、撮像素子(CCD)102に結像される。CCD102は、入射される光学画像を電気信号に変換して、カメラ信号処理部(ADC)103へ出力する。ADC103は、入力される電気信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。ADC103から出力されるデジタル信号は画像処理部104に入力される。
【0034】
画像処理部104内の前処理部105では、入力されるデジタル信号に基づき画像データを生成し、ホワイトバランス処理およびガンマ補正処理などが行われる。画像処理部104内のYC処理部106では、画像データが輝度信号Yと色差信号CrおよびCbとに分離され、色差信号CrおよびCbの情報量を減らす処理が行われる。色差信号CrおよびCbの情報量の削減処理は、例えば、画像の主走査方向の色情報を間引く「4:2:2ダウンサンプリング処理」や、画像の縦横方向の色情報を間引く「4:1:1ダウンサンプリング処理」などがある。なお、前処理部105およびYC処理部106で画像処理を行う際は、画像データを一時的にバッファメモリ111に保存し、随時バッファメモリ111に保存されている画像データを読み出しながら画像処理が行われる。
【0035】
画像処理部104から出力される画像データ(非圧縮)はシステムコントローラ110に入力される。システムコントローラ110は、画像処理部104から出力される画像データを、ディスプレイドライバ116へ出力する。ディスプレイドライバ116は、入力される画像データ(デジタル信号)をアナログ画像信号に変換すると共に、アナログ画像信号に基づく画像のサイズを液晶ディスプレイ117で表示可能なサイズに調整する。
【0036】
また、ディスプレイドライバ116は、液晶ディスプレイ117に画像を表示させるよう制御する。このとき、液晶ディスプレイ117に表示される画像は、CCD102、ADC103、および画像処理部104で、連続的に信号処理されて生成される画像(スルー画像)である。
【0037】
液晶ディスプレイ117にスルー画像が表示されている状態で、ユーザが希望のタイミングで撮影ボタン123を操作すると、システムコントローラ110は画像処理部104に制御信号を出力する。画像処理部104に制御信号が入力されると、圧縮部108は、前処理部105およびYC処理部106で画像処理された画像データをバッファメモリ111へ保存し、圧縮処理を行う。
【0038】
具体的には、画像データの高周波成分と低周波成分の割合を数値化する離散コサイン変換処理(DCT処理)や、画像の階調やグラデーションを表現する段階を量子化ビット数で表現する量子化処理や、画像データの信号文字列を一定のビット毎に区切り、出現頻度が高い文字列に対して、より短い符号を与えてゆくハフマン符号化処理などが実行される。圧縮された画像データは、システムコントローラ110およびディスプレイドライバ116を介して液晶ディスプレイ117に表示される。また、圧縮された画像データは、カードホルダ114を介してメモリカード115に記録される。
【0039】
撮影ボタン123が操作される前にズームボタン125が操作されると、システムコントローラ110は光学ズーム処理や電子ズーム処理を実行し、画像の大きさを拡大または縮小させることができる。そして、ズームボタン125の操作後、撮影ボタン123が操作されると、拡大または縮小された画像の画像データがメモリカード115へ記録される。以上が図1に示す、本発明を実施する撮像装置100のハードウェア構成および撮影機能についての説明である。
【0040】
次に、図2を参照して、本発明の実施形態における撮像装置100の機能構成の一例について説明する。図2は、本発明の実施形態における撮像装置100の機能構成の一例を示す図である。図2に示す通り、撮像装置100は顔検出部201、顔大きさ特定部202、検出顔数特定部203、セルフタイマー制御部204、タイマー時間設定部205、検出データ一時記憶部206、中断制御部207等から構成されている。
【0041】
顔検出部201は、撮像装置100が撮影を行う際の被写体の顔を検出する検出部である。顔大きさ特定部202は、顔検出部201で検出した顔の中で最も大きい顔の大きさを特定する。検出顔数特定部203は、顔検出部201で検出した顔の数を特定する。
【0042】
セルフタイマー制御部204は、セルフタイマーの設定をユーザから受け付けた場合に、ユーザからの操作指示に従ってタイマーを開始し、設定された時間に達すると自動的に撮影を行う制御を行う。
【0043】
タイマー時間設定部205は、ユーザからの操作指示に従って、セルフタイマー撮影を行う際の、タイマーが開始してから撮影を実行するまでの時間を設定する。検出データ一時記憶部206は、フラッシュROM112等の一時記録装置を、顔検出部201、顔大きさ特定部202、検出顔数特定部203で検出、特定されたデータを一時的に記憶する記憶部として機能させる。
【0044】
中断制御部207は、撮影時に顔大きさ特定部202で特定した顔の大きさよりも大きい顔を検出した場合、撮影を中断する制御を行う。また、セルフタイマー撮影を行う場合は、タイマー時間設定部205で設定した設定時間に達した時点で、顔大きさ特定部202で特定した顔の大きさよりも大きい顔を検出した場合、撮影を中断する制御を行う。
【0045】
尚、顔大きさ特定部202で特定した顔の大きさよりもどの程度大きい顔を検出した場合に撮影を中断するかについては、ユーザからの操作指示に従って設定してもよいし、デフォルトで予め設定された値を基準として用いてもよい。
【0046】
尚、タイマー時間設定部205は、中断制御部207でセルフタイマーが中断された後に、顔大きさ特定部202で特定した顔の大きさよりも大きい顔を検出しなくなった場合に、タイマー時間を再設定することが可能である。再設定する時間については、セルフタイマーを開始時からやり直す設定にしても良いし、特定の数値をデフォルト、又はユーザからの入力を受け付けることにより設定するようにしても良い。以上が、図2に示す、本発明の実施形態における機能構成の一例についての説明である。
【0047】
次に図3を参照して、本発明の実施形態における、検出した顔の数、または大きさを用いた撮影制御処理の概要について説明する。図3は、本発明の実施形態における、検出した顔の数、または大きさを用いた撮影制御処理の概要を示すフローチャートである。
【0048】
撮像装置100は撮影モードの設定を受け付ける(ステップS301)。撮影モードの設定方法については、図4及び図8を参照して後述する。
【0049】
ここで図8を用いて、本発明の実施形態における撮像装置100の撮影モードの設定に用いる表示画面の構成の一例と設定方法について説明する。図8は、本発明の実施形態における撮像装置100の撮影モードの設定に用いる表示画面の構成の一例を示す図である。
【0050】
図8は、設定モード選択画面810、自動顔検出撮影モード設定画面820、顔個数指定撮影モード設定画面830から構成されている。以下、各画面を用いて撮影モードの設定に用いる表示画面の構成の一例と設定方法について説明する。
【0051】
設定モード選択画面810は手動顔検出撮影モード設定受付部811、自動顔検出撮影モード選択受付部812、顔個数指定撮影モード選択受付部813、「戻る」ボタン814、「モード詳細設定」ボタン815から構成されている。
【0052】
手動顔検出撮影モード設定受付部811は、ユーザからの選択指示を受け付けることにより、撮像装置100の撮影モードを手動顔検出撮影モードに設定するための設定受付部である。
【0053】
手動顔検出撮影モードとは、ユーザの手動操作を受け付けることにより撮像装置100が撮影を実行する際に、顔検出で検出した顔の大きさを用いて撮影制御を行うことにより、誤撮影を防止するための撮影モードのことである。手動顔検出撮影モードを用いた撮影処理の詳細については、図7を参照して後述する。
【0054】
自動顔検出撮影モード選択受付部812は、ユーザからの選択指示を受け付けることにより、撮像装置100の撮影モードを自動顔検出撮影モードに設定するための設定受付部である。
【0055】
自動顔検出撮影モードとは、セルフタイマー撮影を行うにあたり、撮影を実行する一定時間前(ユーザにより設定される所定の時間でもよい)に顔の大きさを自動で検出、記憶し、撮影を実行する時間である撮影時間に達した時点で、記憶した顔の大きさを用いて撮影制御を行うことにより、誤撮影を防止するための撮影モードのことである。自動顔検出撮影モードを用いた撮影処理の詳細については図5を参照して後述する。
【0056】
顔個数指定撮影モード選択受付部813は、ユーザからの選択指示を受け付けることにより、撮像装置100の撮影モードを顔個数指定撮影モードに設定するための設定受付部である。
【0057】
顔個数指定撮影モードとは、セルフタイマー撮影を行うにあたり、予め顔の撮撮影可否の判断条件である顔の個数を設定した上で、撮影を実行する一定時間前(ユーザにより設定される所定の時間でもよい)に顔の大きさを検出、記憶し、撮影時間に達した時点で、記憶した顔の大きさ、又は予めユーザにより設定された顔の個数を用いて撮影制御を行うことにより、誤撮影を防止するための撮影モードのことである。顔個数指定撮影モードを用いた撮影処理の詳細については図6を参照して後述する。
【0058】
「戻る」ボタン814は撮像装置100の表示画面に表示される不図示のメインメニュー画面へ表示画面を移行するためのボタンである。「モード詳細設定」ボタン815は、前述した、自動顔検出撮影モード選択受付部812、又は顔個数指定撮影モード選択受付部813が選択状態にある場合に各撮影モードの詳細な設定を受け付けるための設定画面へ表示画面を移行させるためのボタンである。
【0059】
具体的には、撮像装置100は、自動顔検出撮影モード選択受付部812が選択されている状態で、「モード詳細設定」ボタン815の押下を受け付けた場合は自動顔検出撮影モード設定画面820へ表示画面を移行する。
【0060】
顔個数指定撮影モード選択受付部813が選択されている状態で、「モード詳細設定」ボタン815の押下を受け付けた場合は顔個数指定撮影モード設定画面830へ表示画面を移行する。
【0061】
次に自動顔検出撮影モード設定画面820の構成と設定可能内容について説明する。自動顔検出撮影モード設定画面820は顔大きさ記憶時間設定受付部821、顔大きさ制限値設定指示受付部822、「戻る」ボタン823等から構成されている。
【0062】
顔大きさ記憶時間設定受付部821は、セルフタイマー撮影時において、顔検出で検出する顔の中で最も大きい顔の大きさを記憶する時間である記憶時間の設定指示を受け付ける設定受付部である。該顔大きさ記憶時間設定受付部821には、セルフタイマーが開始してから何秒後に顔の大きさを記憶するかの判断基準となる値を設定してもよいし、撮影を実行する時間である撮影時間の何秒前に顔の大きさを記憶するかの時間を設定するようにしてもよい。
【0063】
尚、本発明の実施形態の説明においては、セルフタイマーが開始してから何秒後に顔の大きさを記憶するかの時間を設定するものとする。また、本発明の実施形態の説明においては、セルフタイマーの時間は12秒に設定されているものと仮定する。この場合、撮像装置100は、図8の顔大きさ記憶時間設定受付部821に設定されている値である10秒に基づいて、セルフタイマーを開始してから10秒後に(つまり撮影を行う2秒前に)顔の大きさの特定を行うことになる。
【0064】
具体的には、撮像装置100は、カーソルキー124の上下の押下を受け付けることにより、顔大きさ記憶時間設定受付部821内の数値を上下させ、再生ボタン126等の押下を受け付けることにより該数値を設定することを決定する。以下、自動顔検出撮影モード設定画面820、及び顔個数指定撮影モード設定画面830における、各項目の設定手順は、前記顔大きさ記憶時間の設定手順に準ずるものとする。
【0065】
顔大きさ制限値設定指示受付部822は、顔検出で検出した顔の中で最も大きい顔の大きさよりも所定値以上大きい顔が撮影時に検出された場合に、撮影を中断するための基準となる所定値である顔大きさ制限値(撮影を中断するか否かの判断の基準となる第1のサイズ)の設定指示を受け付ける受付部である。
【0066】
尚、本発明の実施形態の説明においては、顔検出で検出した顔の大きさに基づいて顔大きさ制限値を設定するものとしているが(例:検出した顔の大きさの1.2倍等)、顔大きさ制限値の設定方法は必ずしもこれに限るものではない。例えば、予めユーザにより特定の数値の入力を受け付け、該特定の数値を顔大きさ制限値として設定してもよい。また、ディスプレイに表示される表示画面に、撮影を中断するための基準となる大きさを示す枠等を表示し、該枠の大きさをユーザの操作指示に従って変更し、決定することにより、該枠の大きさに従って顔大きさ制限値を設定するものとしてもよい。
【0067】
例えば、図8に示す顔大きさ制限値設定指示受付部822には、1.5の数値が設定されているため、撮像装置100は、顔検出で検出した最も大きい顔の大きさよりも1.5倍以上の大きさの顔が検出された場合に撮影を中断する制御を行うこととなる。(つまり、第1のサイズより大きい顔を検出した場合に撮影を中断する)。
【0068】
このように、検出した最も大きい顔の大きさよりも、どの程度大きい顔を検出した場合に撮影を中断するかについては、ユーザからの操作指示に従って制限値を設定することが可能である。
【0069】
また、同じく図8の顔個数指定撮影モード設定画面830に示すように、顔大きさ制限値設定指示受付部822を設けず、撮像装置100側で予め設定されているデフォルトの制限値を用いて、撮影の中断を行うか否かの制御を行うことも可能である。「戻る」ボタン823は、撮像装置100の表示画面を設定モード選択画面810に移行するためのボタンである。
【0070】
次に顔個数指定撮影モード設定画面830の構成の一例と設定可能内容について説明する。顔個数指定撮影モード設定画面830は、顔個数指定指示受付部831、顔大きさ記憶時間設定受付部832、「戻る」ボタン833等から構成されている。
【0071】
顔個数指定指示受付部831は、顔検出機能によっていくつの顔が検出された際に撮影を実行するか否かの判断基準となる顔の個数の指定指示を受け付ける指示受付部である。
【0072】
尚、顔の個数の指定については、自動指定に設定することにより、撮影毎に、顔検出で顔の大きさを特定するタイミングと同じタイミングで検出した顔の個数を、顔個数指定指示受付部831で指定を受け付けた数値として設定することが出来るものとする。
【0073】
顔大きさ記憶時間設定受付部832は、セルフタイマー撮影時において、顔検出で検出した顔の大きさを記憶する時間の設定指示を受け付ける設定受付部である。
【0074】
「戻る」ボタン833は、撮像装置100の表示画面を設定モード選択画面810に移行するためのボタンである。以上が図8に示す、本発明の実施形態における撮影モードの設定に用いる表示画面の構成の一例と設定方法の説明である。
【0075】
ここで図10を参照して、図8の各種設定画面で入力操作、指定指示を受け付けることにより設定された、撮影可否判断、及び中断制御の可否判断の条件となる条件データテーブルの構成の一例について説明する。図10は、撮影可否判断、及び中断制御の可否判断の条件となる条件データテーブルの構成の一例を示す図である。
【0076】
図10に示すように、条件データテーブル1010は、モード種別1011、記憶時間1012、顔大きさ上限1013、顔大きさ下限1014、指定顔個数1015、再設定時間1016等より構成され、モード種別1011はモードNo1017の設定に準じるものとする。
【0077】
尚、設定欄にNullが設定されている場合は、該当する欄に値が設定されていないことを示している。また、手動顔検出撮影モードにおける各欄の設定数値については、本実施形態における説明ではデフォルトの数値を設定しているものとして扱う。
【0078】
モード種別1011は、本データテーブルにおける各欄の設定が、モードNo1017におけるどの撮影モードで撮影を行う際に適用されるものかを一意に識別するためのNoが設定される。
【0079】
記憶時間1012には、各撮影モードにて撮影を行う際の顔の大きさ、個数を記憶する時間が設定される。具体的には、図8の顔大きさ記憶時間設定受付部821、または顔大きさ記憶時間設定受付部832で入力を受け付けた値を設定する。
【0080】
顔大きさ上限1013には、撮影の中断制御を行うか否かの判断の基準となる、顔の大きさの上限値が設定される。具体的には図8における制限値設定指示受付部822で指定指示を受け付けた数値が設定される。顔個数指定撮影モードにおける本項の設定については、本実施形態の説明においては、図9の説明にて後述する。
【0081】
顔大きさ下限1014には、記憶時間1012に時間が達した際、又は、シャッターの半押しの操作を受け付けた際に検出した顔の大きさより所定値以上に(顔大きさ下限に設定された値以上に)小さい顔を撮影時に検出した場合、該顔の大きさよりも所定値以上に小さい顔を、検出した顔の個数としてカウントしない処理を行うための基準となる顔大きさ下限値にあたる値が設定される。(前記顔個数一致判定における顔の個数に含まない顔を特定するための判断基準となる大きさである第2のサイズを設定する第2の設定手段に相当する)。
【0082】
具体的には、顔大きさ下限1014に設定された値が0.7倍であるとした場合には、記憶時間1012で記憶した顔の大きさの0.7倍以下の大きさの顔が、撮影時に検出された場合には、該0.7倍以下の大きさの顔を、検出した顔個数としてカウントしない処理を行うものである。(つまり、前記判定手段は、前記第2の設定手段で設定した第2のサイズより小さい顔である、前記撮影手段で撮影を行う際に前記検出手段で検出した顔の個数を、前記顔個数一致判定における顔の個数に含めないことを特徴とする)。
【0083】
尚、本発明の実施形態の説明においては、顔検出で検出した顔の大きさに基づいて顔大きさ下限値を設定するものとしているが(例:検出した顔の大きさの0.7倍等)、顔大きさ下限値の設定方法は必ずしもこれに限るものではない。例えば、予め、ユーザにより特定の数値の入力を受け付け、該特定の数値を顔大きさ下限値として設定してもよい。
【0084】
また、例えば、ディスプレイに表示される表示画面に、前記撮影時に検出した顔の個数としてカウントしない処理を行うための基準となる値を示す大きさをの枠を表示し、該枠の大きさをユーザの操作指示に従って変更し、決定することにより、該枠の大きさに従って顔大きさ下限値を設定するものとしてもよい(前記顔個数一致判定における顔の個数に含まない顔を特定するための判断基準となる大きさである第2のサイズを設定する第2の設定手段)。
【0085】
指定顔個数1015は、指定顔個数1015に設定された値と、撮影時に検出した顔の個数が一致した場合に撮影を許可する処理を行うための数値が設定される。具体的には図8における顔個数指定指示受付部831にて指定を受け付けた値等が設定される。尚、本項にautoを設定することで、該記憶時間1012に設定された時間に検出した顔の個数を、撮影毎に指定顔個数1015に設定するようにすることが可能である。
【0086】
再設定時間1016は、撮影が中断された後に再設定する、撮影を実行するまでの時間を設定する欄である。例えば、再設定時間1016に3の値を設定することで、撮影が中断された後、撮影処理が再開された場合に、撮影処理が再開してから3秒後に撮影を実行することが出来る。
【0087】
再設定時間1016は、前述したように特定の値を設定するようにしてもよいし、セルフタイマーを振り出しに戻す設定にしても良い。具体的には、再設定時間1016に“0”の値を設定することで、撮影処理が再開された場合に、撮影処理の状態をセルフタイマー開始時に戻す処理を行うことが出来る。
【0088】
尚、本欄に設定される値についてはユーザからの数値の入力操作等により設定することもできるが、本実施形態の説明においては図示していない為、デフォルトの値が設定されているものとして扱う。以上が図10に示す、撮影可否判断、及び中断制御の可否判断の条件となる条件データテーブルの構成の一例についての説明である。
【0089】
次に図4を参照して、本発明の実施形態における撮像装置100の各種撮影モードの設定処理の流れの一例について説明する。図4は、本発明の実施形態における撮像装置100の各種撮影モードの設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0090】
撮像装置100はユーザからの操作指示を受け付け(ステップS401)、受け付けた操作指示が撮影のモード設定の設定項の選択か否かを判定する(ステップS402)。
【0091】
受け付けた操作指示が設定項の選択であると判定した場合、撮像装置100は処理をステップS409に移行する。受け付けた操作指示が撮影モードの設定項の選択であった場合、ステップS403に処理を移行し、選択された設定項が手動顔検出撮影モードの項か否かを判定する(ステップS403)。
【0092】
撮像装置100は、選択された設定項が手動顔検出撮影モードの設定項であると判定した場合(ステップS403でYES)、処理をステップS404に移行し、撮影モードを手動顔検出撮影モードに設定する。
【0093】
一方、選択された設定項が手動顔検出撮影モードの設定項でないと判定した場合(ステップS403でNO)、選択された設定項が自動顔検出撮影モードか否かを判定する(ステップS405)。
【0094】
撮像装置100は、選択された設定項が自動顔検出撮影モードの設定項であると判定した場合(ステップS405でYES)、自動顔検出撮影モード設定画面820から、顔の大きさを記憶する時間と、検出した顔の中で最も大きい顔の大きさよりも所定値以上大きい顔が撮影時に検出された場合に、撮影を中断する際の中断制御を行うか否かの基準となる所定値である顔大きさ制限値の指定指示を受け付ける、該指示に従って各数値を設定する。(ステップS406)。
【0095】
一方、選択された設定項が自動顔検出撮影モードの設定項でないと判定した場合(ステップS405でNO)、選択された設定項が自動誤撮影防止モードか否かを判定する(ステップS407)。
【0096】
撮像装置100は、選択された設定項が顔個数指定撮影モードの設定項であると判定した場合(ステップS407でYES)顔個数指定撮影モード設定画面830から、顔の個数の指定と、顔の大きさを記憶する時間との指定指示を受け付け、該指示に従って各項に数値を設定する(ステップS408)。
【0097】
一方、選択された設定項が顔個数指定撮影モードの設定項でないと判定した場合(ステップS407でNO)、通常の撮影モードを設定し(ステップS409)、撮影モード設定処理を終了する。以上が図4に示す、撮影モードの設定処理の流れの一例についての説明である。
【0098】
図3の説明に戻る。ステップS301で撮影モードの設定を終了した撮像装置100は、ユーザからの操作指示を受け付け(ステップS302)、受け付けた操作指示が撮影指示か否かを判定する(ステップS303)。
【0099】
受け付けた指示が撮影指示でなかった場合、処理を終了する。受け付けた指示が撮影指示であった場合(ステップS303でYES)、セルフタイマー撮影の設定がなされているか否かを判定する(ステップS304)。
【0100】
セルフタイマーが設定されていると判断した場合(ステップS304でYES)、撮像装置100は撮影モードが自動顔検出撮影モードに設定されているか否かを判定する(ステップS305)。
【0101】
撮影モードが自動顔検出撮影モードに設定されていると判定した場合、撮像装置100は自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影を開始する(ステップS306)。自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細については、図5を参照して後述する。
【0102】
撮像装置100は、撮影モードが自動顔検出撮影モードに設定されていないと判定した場合(ステップS305でNO)、撮影モードが顔個数指定撮影モードに設定されているか否かを判定する(ステップS307)。
【0103】
撮影モードが顔個数指定撮影モードに設定されていると判定した場合、撮像装置100は顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影を開始する(ステップS308)。顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細については、図6を参照して後述する。
【0104】
撮像装置100は、撮影モードが自顔個数指定撮影モードに設定されていないと判定した場合(ステップS307でNO)、通常のセルフタイマー撮影を開始する(ステップS309。
【0105】
一方、撮像装置100は、ステップS304においてセルフタイマーが設定されていないと判断した場合(ステップS304でNO)、撮影モードが手動顔検出撮影モードに設定されているか否かを判定する(ステップS310)。
【0106】
撮影モードが手動顔検出撮影モードに設定されていると判定した場合、撮像装置100は手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影を開始する(ステップS311)。手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細については、図7を参照して後述する。
【0107】
手動顔検出撮影モードが設定されていないと判定した場合(ステップS310でNO)、撮像装置100は、手動顔検出撮影モードの機能を用いない、通常の撮影を開始する(ステップS312)。以上が図3に示す、本発明の実施形態における、検出した顔の数、または大きさを用いた撮影制御処理の概要についての説明である。
【0108】
次に図5を参照して、本発明の実施形態における撮像装置100の自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細について説明する。図5は、本発明の実施形態における撮像装置100の自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0109】
撮像装置100は、撮影ボタン123の全押し操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS501)。全押しの操作を受け付けなかったと判定した場合、撮像装置100は処理をステップS509に移行し、自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の終了の指示を受け付けたか否かを判定する。
【0110】
終了の指示を受け付けた場合は、撮像装置100は、自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影を終了する。終了の指示を受け付けなかった場合は、処理をステップS501に戻す。
【0111】
撮像装置100は、ステップS501において撮影ボタン123の全押しの操作を受け付けたと判定した場合、セルフタイマー撮影のタイマーを開始し(ステップS502)、図8の顔大きさ記憶時間設定受付部821で操作指示を受け付けることにより設定した、被写体の顔の大きさを記憶する記憶時間に達したか否かを判定する(ステップS503)。
【0112】
撮像装置100は、記憶時間に達していないと判定した場合は(ステップS503でNO)、処理をステップS503に戻す。記憶時間に達したと判定した場合は(ステップS503でYES)、検出した被写体の顔の中で最も大きい顔の大きさを記憶する(ステップS504)。
【0113】
撮像装置100は、ステップS505において、撮影を実行する時間である撮影時間になったか否かを判定する(ステップS505)。撮像装置100は、撮影時間に達していないと判定した場合、処理をステップS505に戻す。
【0114】
撮影時間に達したと判定した場合、撮像装置100は再度、顔検出で顔の大きさを特定し(ステップS506)、ステップS504で記憶した顔の大きさよりも、例えば図8の顔大きさ制限値設定指示受付部822で指定指示を受け付けることにより設定された値(例:1.5倍)以上に大きい顔が検出されたか否かを判定する(ステップS507)。
【0115】
撮像装置100は、ステップS504で記憶した顔の大きさよりも大きい顔がステップS507で検出されたと判定した場合、撮影を中断し、S504で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が検出されなくなったか否かを判定する(ステップS510)。
【0116】
検出されなくなったと判定した場合、処理をステップS511に移行して、セルフタイマーの時間を再設定する。この際再設定するセルフタイマーの時間は、デフォルトで予め定められた時間でもよいし、自動顔検出撮影モード設定画面820にセルフタイマーの再設定時間指定受付部等の項目を追加して、ユーザからの時間の指定指示に従って設定するようにしてもよい。
【0117】
図10の条件データテーブル1010に設定された値を基に再設定の時間を適用する場合、自動顔検出撮影モードの再設定時間1016に設定された値は3であるため、撮像装置100はステップS511で、撮影を実行するまでの時間を3秒として設定し、処理をステップS505に戻すこととなる。
【0118】
撮像装置100は、ステップS504で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が未だ検出されていると判定した場合(ステップS510でNO)、処理をステップS510に戻す。
【0119】
一方、ステップS507において、ステップS504で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が検出されていないと判定した場合(ステップS507でNO)、撮影を実行する(ステップS508)。つまり、ステップS504で記憶した顔の大きさよりも大きい顔がステップS507において特定されていない場合は、撮影を実行するということである。以上が図5に示す、自動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細についての説明である。
【0120】
次に図6を参照して、本発明の実施形態における撮像装置100の、顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細について説明する。図6は、本発明の実施形態における撮像装置100の顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0121】
以下図6における、顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影の処理については、図8の顔個数指定撮影モード設定画面830で受け付けた操作指示に基づいて各項に設定された数値に従って説明していくが、顔個数指定撮影モード設定画面830においては、同じく図8の自動顔検出撮影モード設定画面820のように顔大きさ制限値設定指示受付部822に準じる項を有さない為、デフォルトで、顔大きさ制限値、及び、顔検出で検出した顔の中で最も小さい顔の大きさよりも所定値以上小さい顔が撮影時に検出された場合に、顔個数指定指示受付部831における撮影可否の判断の基準となる顔の個数に、該最も小さい顔の大きさよりも所定値以上小さい顔を含めない為の基準となる所定値である顔大きさ下限値が設定されているものとする。
【0122】
デフォルトの値は、図6における本説明においては、例えば、顔大きさ制限値=1.5倍(検出した顔の中で最も大きな顔の1.5倍以上の大きさの顔を撮影時に検出した場合に撮影を中断する)、顔大きさ下限値=0.7倍(撮影時に検出した顔個数が指定した個数を越えていても、顔大きさ記憶時間設定受付部832に設定された時間に検出した顔の中で最も小さな顔の0.7倍以下の大きさの顔は該顔個数に含まない)とする。
【0123】
撮像装置100は、撮影ボタン123の全押し操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS601)。全押しの操作を受け付けなかったと判定した場合、撮像装置100は処理をステップS612に移行し、顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影の終了の指示を受け付けたか否かを判定する。
【0124】
終了の指示を受け付けた場合は、撮像装置100は、顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影を終了する。終了の指示を受け付けなかった場合は、処理をステップS601に戻す。
【0125】
撮像装置100は、ステップS601において撮影ボタン123の全押しの操作を受け付けたと判定した場合、セルフタイマー撮影のタイマーを開始し(ステップS602)、図8の顔大きさ記憶時間設定受付部832で操作指示を受け付けることにより設定した、被写体の顔の大きさを記憶する記憶時間に達したか否かを判定する(ステップS603)。
【0126】
撮像装置100は、記憶時間に達していないと判定した場合は(ステップS603でNO)、処理をステップS603に戻す。記憶時間に達したと判定した場合は(ステップS603でYES)、顔検出で検出した被写体の顔の中で最も小さい顔と最も大きい顔の大きさを記憶する(ステップS604)。
【0127】
撮像装置100は、ステップS605において、撮影を実行する時間である撮影時間になったか否かを判定する。撮像装置100は、撮影時間に達していないと判定した場合、処理をステップS605に戻す。
【0128】
撮影時間に達したと判定した場合、撮像装置100は再度、顔検出機能で顔を検出して検出した顔の大きさを特定し(ステップS606)、ステップS604で記憶した顔の大きさよりも大きい顔(例:1.5倍以上大きい顔)が検出されたか否かを判定する(ステップS607)。
【0129】
撮像装置100は、ステップS604で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が検出されたと判定した場合、撮影を中断し、検出されたステップS604で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が検出されなくなったか否かを判定する(ステップS608)。
【0130】
検出されなくなったと判定した場合、処理をステップS609に移行して、セルフタイマーの時間を再設定する。この際再設定するセルフタイマーの時間は、デフォルトで予め定められた時間でもよいし、顔個数指定撮影モード設定画面830にセルフタイマーの再設定時間指定受付部等の項目を追加して、ユーザからの時間の指定指示に従って設定するようにしてもよい。
【0131】
図10の条件データテーブル1010に設定された値を基に再設定の時間を適用する場合、顔個数指定撮影モードの再設定時間1016に設定された値は0であるため、撮像装置100はステップS609で、ステップS602で開始したセルフタイマーの時間と同じ時間を、撮影実行までの時間として再設定して、処理をステップS603の前まで戻す。
【0132】
撮像装置100は、ステップS604で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が未だ検出されていると判定した場合(ステップS608でNO)、処理をステップS608に戻す。
【0133】
一方、ステップS607において、ステップS604で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が検出されていないと判定した場合、撮像装置100は、ステップS606で特定した顔であって、ステップS604で記憶した顔の大きさの最小値よりも大きい顔(例:最少値の0.7倍より大きい顔)の個数が、図8の顔個数指定指示受付部831で指定指示を受け付けた数値に基づいて設定された個数と一致しているか否かを判定する(顔個数一致判定:ステップS610)。
【0134】
つまり、ステップS604で記憶した顔の大きさの最小値よりも小さい顔がステップS607で検出されたとしても、ステップS610においては顔の個数が増加したものとして判定しないということである。
【0135】
撮像装置100は、顔の個数が一致すると判定した場合(ステップS610でYES)、撮影を実行する(ステップS611)。つまり、ステップS604で記憶した顔の大きさよりも大きい顔が検出されず、ステップS607で検出した、ステップS604で記憶した顔の大きさの最小値よりも大きい顔の個数が、顔個数指定指示受付部831で指定指示を受け付けた数値に基づいて設定された個数と一致している場合に、撮影を実行するということである。
【0136】
尚、図6に示す、顔個数指定撮影モードの説明における顔の大きさ、及び顔の個数の判定方法については、ステップS604で顔の大きさの最小値と最大値を取り、その間の大きさの顔の個数が指定された顔の個数と一致するか否かに基づいて撮影の中断制御を行うか否か判定する構成を取ったが、本発明の構成は必ずしもこれに限るものではない。
【0137】
ここで、顔個数指定撮影モード用いた撮影方法で考えられるもう一つの構成について、図6と、図9を参照して説明する。図9は、本発明の実勢形態における撮像装置100の、顔個数指定モードのもう一つの実施方法に伴う設定を受け付けるための設定画面の構成、及び条件データテーブルの構成の一例を示す図である。
【0138】
図9に示す顔個数指定撮影モード設定画面910は、顔個数指定撮影モードを用いた撮影を行うための設定に関する指示を受け付けるための画面である。顔個数指定撮影モード設定画面910は、平均値記憶時間設定受付部911、顔大きさ上限設定受付部912、顔大きさ下限設定受付部913、「戻る」ボタン914等により構成される。
【0139】
平均値記憶時間設定受付部911は、被写体の顔の個数と大きさを特定し、顔の大きさの平均値を算出して、顔の個数及び顔の大きさの平均値を記憶するための時間を指定する指示を受け付ける受付部である。
【0140】
図6で説明すると、撮像装置100はセルフタイマー開始後、ステップS603で平均値記憶時間に達したか否かを判定し、平均値記憶時間に達したと判定した場合にはステップS604で被写体の顔の大きさの平均値と個数の記憶を行うものである。
【0141】
この場合、ステップS604で記憶した顔の個数を、顔検出機能によっていくつの顔が検出された際に撮影を実行するか否かの判断基準となる顔の個数として設定するものとする(図8でいう顔個数指定指示受付部831の値)。
【0142】
顔大きさ上限設定受付部912は、図6でいうステップS604で記憶した顔の平均値よりも所定値以上大きい顔が撮影時に検出された場合に、撮影を中断するための基準となる所定値である顔大きさ上限値の設定指示を受け付ける受付部である。
【0143】
具体的には、図9の顔大きさ上限設定受付部912に設定された値(所定の値)が1.5倍であるとした場合には、ステップS607で、ステップS604で記憶した顔の大きさの平均値の1.5倍以上の大きさの顔が検出された場合、撮影を中断する(つまり、顔の大きさの平均値より所定の値以上に大きい顔を検出した場合には撮影を中断する)。尚、所定の値には倍率を示す値に加え、特定の数値も含むものとする。
【0144】
顔大きさ下限設定受付部913は、図6でいうステップS604で記憶した顔の平均値よりも所定値以上小さい顔が撮影時に検出された場合には、該平均値よりも所定値以上に小さい顔を、検出した顔の個数としてカウントしない処理を行うための基準となる値である顔大きさ下限値(所定の値)の設定指示を受け付ける受付部である。
【0145】
具体的には、図9の顔大きさ下限設定受付部913に設定された値が0.5倍であるとした場合には、ステップS607で、ステップS604で記憶した顔の大きさの平均値の0.5倍以下の大きさの顔が検出された場合には、該平均値の0.5倍以下の大きさの顔を、検出した顔個数としてカウントしない(つまり、顔の大きさの平均値より所定の値以上に小さい顔は顔個数一致判定の顔個数に含めない)。
【0146】
撮像装置100は、該平均値よりも所定値以上に大きい顔が検出されず(ステップS607でNO)、且つ該平均値よりも所定値以上小さい顔以上の大きさの顔の数が、ステップS604で記憶した顔の個数と一致する場合(ステップS610でYES)に撮影を実行する。一致しないと判定した場合、処理をステップS611に移行する。
【0147】
これにより、撮影時にユーザの撮影を所望する被写体の後ろを、通行人等が通り過ぎた場合でも、該通行人の顔の大きさが、ユーザが撮影を所望する被写体の顔の大きさの平均値の0.5倍以下の大きさとして検出された場合、撮影を中断することなく、円滑な撮影を行うことが出来る。
【0148】
尚、顔個数指定撮影モード設定画面910で入力操作、指定指示等を受け付けることにより特定される各設定値は、条件データテーブル920の各項に設定されるものとする。モード種別921、記憶時間922、顔大きさ上限923、顔大きさ下限924、指定顔個数925、再設定時間926の説明は、前述した図10の説明内容に準じるものとして、ここでは説明を割愛する。
【0149】
顔大きさ下限924については、顔個数指定撮影モード設定画面910における顔大きさ下限設定受付部913に設定された値を設定するものとする。
【0150】
また、指定顔個数925に設定されたautoの値は、記憶時間922に設定された時間にセルフタイマーの時間が達した際に特定した顔の個数を指顔定個数として設定することを意味している。尚、再設定時間926に設定される値についてはユーザからの数値の入力操作等により設定することもできるが、本実施形態の説明においては設定を受け付けるための設定受付部等を図示していない為、デフォルトの値が設定されているものとして扱う。
【0151】
以上が図6及び図9に示す、顔個数指定撮影モード用いた撮影方法で考えられる、もう一つの発明の構成、及び、図9に示す本発明の実勢形態における、顔個数指定モードのもう一つの実施方法に伴う設定を受け付けるための設定画面の構成、及び条件データテーブルの構成の一例についての説明である。
【0152】
以上が図6に示す、顔個数指定撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細についての説明である。
【0153】
次に図7を参照して、本発明の実施形態における撮像装置100の、手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細について説明する。図7は、本発明の実施形態における撮像装置100の手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0154】
撮像装置100は、撮影ボタン123の半押し操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS701)。半押しの操作を受け付けなかったと判定した場合、撮像装置100は処理をステップS708に移行し、手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の終了の指示を受け付けたか否かを判定する。
【0155】
終了の指示を受け付けた場合は、撮像装置100は、手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影を終了する。終了の指示を受け付けなかった場合は、処理をステップS701に戻す。
【0156】
撮像装置100は、ステップS701において撮影ボタン123の半押しの操作を受け付けたと判定した場合、顔検出で検出した顔の大きさの最大値を特定する(ステップS702)。
【0157】
次に、撮影ボタン123の全押しを受け付けたか否かを判定し(ステップS703)、全押しを受け付けていないと判定した場合は処理をステップS701に戻す。全押しを受け付けたと判定した場合には(ステップS703でYES)、撮像装置100は、再度顔検出機能で顔を検出して、検出した顔の大きさを特定し(ステップS704)、ステップS702で特定した顔の大きさよりも所定値以上(例:1.2倍以上、図10参照)に大きい顔が検出されたか否かを判定する(ステップS705)。
【0158】
撮像装置100は、ステップS702で特定した顔の大きさよりも大きい顔が検出されたと判定した場合は(ステップS705でYES)、処理をステップS707に移行し、撮影を中断した後、処理をステップS701に戻し、撮影処理を再開する。
【0159】
ステップS702で特定した顔の大きさよりも大きい顔が検出されていないと判定した場合は(ステップS705でNO)、処理をステップS706に移行し、撮影を実行する。以上が図7に示す、手動顔検出撮影モードの機能を用いた撮影の処理の詳細についての説明である。
【0160】
以上のように、上記実施体系によれば、ユーザの所望する被写体を、正確且つ円滑に撮影させことの出来る撮像装置、その制御方法及びプログラムを提供することが出来る。
【0161】
具体的には、本発明の撮像装置は、顔検出機能を有する撮像装置であって(段落0041、図2の顔検出部201)、被写体を撮影して画像を取得する撮影手段と(ステップS508)、前記被写体の画像を解析することで、被写体の顔を検出する検出手段と(ステップS504)、前記検出手段で検出した顔の大きさを特定する第1の特定手段と(ステップS504)、撮影を中断するか否かの判断の基準となる第1のサイズを設定する第1の設定手段と(段落0065〜0067、ステップS406)、前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出した場合に、前記撮影手段で実行する撮影を中断すべく、前記撮影手段を制御する第1の制御手段と(ステップS507)を備えることを特徴とする。
【0162】
更に、本発明の撮像装置は、前記検出手段で検出した顔の個数を特定する第2の特定手段と(ステップS606)、前記第2の特定手段で顔の個数を特定した後、前記撮影手段で撮影を行う際に前記検出手段で検出した顔の個数が、前記第2の特定手段で特定した顔の個数と一致するか否かの判定である顔個数一致判定を行う判定手段と(ステップS610)、前記判定手段で、顔の個数が一致すると判定した場合に、撮影を行わせるべく前記撮影手段を制御する第2の制御手段と(ステップS611)、前記顔個数一致判定における顔の個数に含まない顔を特定するための判断基準となる大きさである第2のサイズを設定する第2の設定手段と(段落0081〜0084、段落0144〜0145、ステップS408)を更に備え、前記判定手段は、前記第2の設定手段で設定した第2のサイズより小さい顔である、前記撮影手段で撮影を行う際に前記検出手段で検出した顔の個数を、前記顔個数一致判定における顔の個数に含めないこと(段落0133、0134)を特徴とする。
【0163】
更に、本発明の撮像装置は、ユーザからの操作指示によりセルフタイマーを開始するタイマー開始手段と(ステップS502)、前記タイマー開始手段でセルフタイマーを開始してから、前記撮影手段で撮影を行うまでの時間を設定する設定手段と(段落0043、図2のタイマー時間設定部205)を更に備え、前記撮影手段は、前記タイマー開始手段でセルフタイマーを開始してから、前記第3の設定手段で設定した時間が経過した時点で撮影を行うことを特徴とし(段落0042、図2のセルフタイマー制御部204)、前記第3の設定手段は、前記第1の制御手段で撮影を中断した後、前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出しなくなった場合に、前記撮影手段による撮影を行うまでの時間を再設定すること(ステップS511)を特徴とする。
【0164】
更に、本発明の撮像装置において、前記撮影手段は、前記第1の制御手段で撮影を中断した後、前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出しなくなった場合に、撮影を再開させ(段落0158)、更に、前記第3の設定手段で、前記撮影手段で撮影を行うまでの時間を再設定した場合、再設定した時間の経過時に撮影を実行すること(段落101)を特徴とする。
【0165】
更に、本発明の撮像装置において、前記検出手段で検出した顔の大きさの平均値を特定する第3の特定手段(段落0140)を更に備え、前記第1の制御手段は、前記第3の特定手段で特定した平均値より、ユーザにより予め設定された所定の値以上に大きい顔を検出した場合に前記撮影手段による撮影を中断させる制御を行い(段落0142、0143)、前記判定手段は、前記平均値より、ユーザにより予め設定された所定の値以上に小さい顔の個数を、前記顔個数一致判定における顔の個数に含めないこと(段落0144〜0146)を特徴とする。
【0166】
以上、上記実施体系について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムとしての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0167】
以上説明したように、本発明におけるプログラムは、図3〜図7に示すフローチャートの処理に従って撮像装置としてコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図3〜図7の処理方法を撮像装置が実行可能なプログラムを記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図3〜図7の各装置の処理方法ごと、別の独立したプログラムであってもよい。
【0168】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0169】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0170】
また、撮像装置が読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0171】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0172】
また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0173】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0174】
また上記のソフトウェアで実現する各処理を、ファームウェアやハードウェア構成にして、各処理を各手段として実現することも可能であり、本発明の技術的範囲はこのようなファームウェアやハードウェア構成による実現も含むものである。
【符号の説明】
【0175】
101 光学系(レンズ)
102 撮像素子(CCD)
103 カメラ信号処理部
110 システムコントローラ
117 ディスプレイ
120 操作部
201 顔検出部
202 顔大きさ特定部
203 検出顔個数特定部
204 セルフタイマー制御部
205 タイマー時間設定部
206 検出データ一時記憶部
207 中断制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔検出機能を有する撮像装置であって、
被写体を撮影して画像を取得する撮影手段と、
前記被写体の画像を解析することで、被写体の顔を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した顔の大きさを特定する第1の特定手段と、
撮影を中断するか否かの判断の基準となる第1のサイズを設定する第1の設定手段と、
前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出した場合に、前記撮影手段で実行する撮影を中断すべく、前記撮影手段を制御する第1の制御手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記検出手段で検出した顔の個数を特定する第2の特定手段と、
前記第2の特定手段で顔の個数を特定した後、前記撮影手段で撮影を行う際に前記検出手段で検出した顔の個数が、前記第2の特定手段で特定した顔の個数と一致するか否かの判定である顔個数一致判定を行う判定手段と、
前記判定手段で、顔の個数が一致すると判定した場合に、撮影を行わせるべく前記撮影手段を制御する第2の制御手段と、
前記顔個数一致判定における顔の個数に含まない顔を特定するための判断基準となる大きさである第2のサイズを設定する第2の設定手段と、
を更に備え、
前記判定手段は、前記第2の設定手段で設定した第2のサイズより小さい顔である、前記撮影手段で撮影を行う際に前記検出手段で検出した顔の個数を、前記顔個数一致判定における顔の個数に含めないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
ユーザからの操作指示によりセルフタイマーを開始するタイマー開始手段と、
前記タイマー開始手段でセルフタイマーを開始してから、前記撮影手段で撮影を行うまでの時間を設定する第3の設定手段と
を更に備え、
前記撮影手段は、前記タイマー開始手段でセルフタイマーを開始してから、前記第3の設定手段で設定した時間が経過した時点で撮影を行うことを特徴とし、
前記第3の設定手段は、前記第1の制御手段で撮影を中断した後、前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出しなくなった場合に、前記撮影手段により撮影を行うまでの時間を再設定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮影手段は、前記第1の制御手段で撮影を中断した後、前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出しなくなった場合に、撮影を再開させ、更に、前記第3の設定手段で、前記撮影手段で撮影を行うまでの時間を再設定した場合、再設定した時間の経過時に撮影を実行することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記検出手段で検出した顔の大きさの平均値を特定する第3の特定手段
を更に備え、
前記第1の制御手段は、前記第3の特定手段で特定した平均値より、ユーザにより予め設定された所定の値以上に大きい顔を検出した場合に前記撮影手段による撮影を中断させる制御を行い、
前記判定手段は、前記平均値より、ユーザにより予め設定された所定の値以上に小さい顔の個数を、前記顔個数一致判定における顔の個数に含めないことを特徴とする請求項2乃至4に記載の撮像装置。
【請求項6】
顔検出機能を有する撮像装置の制御方法であって、
前記撮像装置の撮影手段が、被写体を撮影して画像を取得する撮影工程と、
前記撮像装置の検出手段が、前記被写体の画像を解析することで、被写体の顔を検出する検出工程と、
前記撮像装置の第1の特定手段が、前記検出工程で検出した顔の大きさを特定する第1の特定工程と、
前記撮像装置の第1の設定手段が、撮影を中断するか否かの判断の基準となる第1のサイズを設定する第1の設定工程と、
前記撮像装置の第1の制御手段が、前記第1の設定工程で設定した第1のサイズより大きい顔を検出した場合に、前記撮影工程で実行する撮影を中断すべく、前記撮影工程を制御する第1の制御工程と
を含むことを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項7】
顔検出機能を有する撮像装置のプログラムであって、
前記撮像装置を、
被写体を撮影して画像を取得する撮影手段と、
前記被写体の画像を解析することで、被写体の顔を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した顔の大きさを特定する第1の特定手段と、
撮影を中断するか否かの判断の基準となる第1のサイズを設定する第1の設定手段と、
前記第1の設定手段で設定した第1のサイズより大きい顔を検出した場合に、前記撮影手段で実行する撮影を中断すべく、前記撮影手段を制御する第1の制御手段として機能させることを特徴とする撮像装置のプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−134835(P2012−134835A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286242(P2010−286242)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】