説明

撮像装置、撮像方法および撮像プログラム

【課題】撮影前に互いに異なる特殊効果処理が施された画像を確認することができる撮像装置、撮像方法および撮像プログラムを提供する。
【解決手段】画像データに対して、複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データを生成する画像処理部16と、画像処理部16が行うべき特殊効果処理が複数種類ある場合、画像データに対して画像処理部16に複数種類の特殊効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる画像処理制御部292と、画像処理部16が生成した複数の処理画像データの少なくとも一部に対応する一または複数の処理画像と1つの画像データに対応する画像とを表示部21に一括して表示させる表示制御部293と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を撮像して光電変換を行うことにより電子的な画像データを生成する撮像装置、撮像方法および撮像プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置では、どのような撮影シーンでも自然な画像を撮影することができる撮影モードや、より鮮やかな画像を撮影することができる撮影モード等の様々な撮影モードを搭載している。これらの撮影モードでは、様々な撮影シーンで自然な画質で撮影されるように、コントラスト、シャープネスおよび彩度等の各種撮影条件が設定されている。
【0003】
一方、シェーディングまたはノイズを意図的に付加したり、従来の仕上がりの範疇を超えたような彩度またはコントラストに調整することで、従来の画像を超えた印象的な画像を作成することができる特殊効果処理(アートフィルタ)が可能な特殊効果撮影モードを搭載した撮像装置が知られている。たとえば、画像データを輝度成分のデータと色成分のデータとに分離し、この輝度成分のデータに対して光学系の光学特性よりも強調したシェーディングを付加することにより、撮影した画像内にシェーディング効果を生じさせることができる技術が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、同時化した画像データに対して、所定の粒状パターンを重畳するとともに、コントラストを補正することにより、撮影した画像内に粒状感を生じさせることができる技術が知られている(特許文献2参照)。
【0005】
また、撮影時に各種の撮影条件、たとえばホワイトバランス、ISO感度および露出値等のパラメータを変更しながら複数の画像データを1回の撮影動作で記録することができるブラケット撮影モードを搭載した撮像装置が知られている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−74244号公報
【特許文献2】特開2010−62836号公報
【特許文献3】特開2002−142148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したブラケット撮影モードに複数の特殊効果処理を組み合わせ、1回の撮影動作によって互いに異なる特殊効果処理をそれぞれ施した複数の画像を得ることも可能である。しかしながら、画像に特殊効果処理を施すと、ユーザの予想を遥かに超えた画像が生成される場合がある。このため、ユーザは、撮影前に画像が予想したものとなっているかを判断することが難しかった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、撮影前に互いに異なる特殊効果処理が施された画像を確認することができる撮像装置、撮像方法および撮像プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる撮像装置は、被写体を撮像して光電変換を行うことにより電子的な画像データを連続的に生成する撮像部と、前記画像データに対応する画像を生成順に表示する表示部と、を備えた撮像装置であって、前記画像データに対して、複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データを生成する画像処理部と、前記画像処理部が行うべき特殊効果処理が複数種類ある場合、前記画像データに対して前記画像処理部に前記複数種類の特殊効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる画像処理制御部と、前記画像処理部が生成した前記複数の処理画像データの少なくとも一部に対応する一または複数の処理画像と前記画像データに対応する画像とを前記表示部に一括して表示させる表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記画像処理部が行う特殊効果処理を指示する指示信号の入力を受け付ける入力部と、前記入力部によって入力された前記指示信号に応じて前記画像処理部が行うべき特殊効果処理を設定する画像処理設定部と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記画像処理部は、前記画像データに対して、前記画像処理設定部によって設定された複数の前記特殊効果処理のいずれか一つを時系列に沿って行うことで前記処理画像データを連続的に生成し、前記表示制御部は、前記画像処理部が連続的に生成した前記処理画像データに対応する前記処理画像を生成順に沿って前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記表示制御部は、前記複数の処理画像を順次切換えながら前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記表示制御部は、前記複数の処理画像それぞれを前記表示部の表示画面上を移動させながら前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記表示制御部は、前記表示部が表示している処理画像の処理項目名に関する情報を重畳して表示させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記画像処理部が実行可能な複数の前記特殊効果処理それぞれと視覚情報とを対応付けた画像処理情報を記録する画像処理情報記録部をさらに備え、前記表示制御部は、前記画像処理情報記録部が記録する前記視覚情報を参照して、視覚的に異なる順番で前記複数の処理画像をそれぞれ前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記視覚情報は、視覚効果、彩度、コントラストおよびホワイトバランスの1つ以上を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記表示制御部は、前記複数の処理画像それぞれを縮小した縮小画像を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0018】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記特殊効果処理で組み合される画像処理は、ぼかし処理、シェーディング追加処理、ノイズ重畳処理および画像合成処理のいずれかであることを特徴とする。
【0019】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記画像処理部は、予め設定された撮影条件に応じた仕上がり効果を生じさせる仕上がり効果処理を行って仕上がり画像データを生成することがさらに可能であり、前記入力部は、前記特殊効果処理および前記仕上がり効果処理の処理内容を指示する複数の指示信号の入力をさらに受付け可能であり、前記画像処理設定部は、前記入力部によって入力された前記指示信号に応じて、特殊効果処理および仕上がり効果処理を設定することを特徴とする。
【0020】
また、本発明にかかる撮像装置は、上記発明において、前記入力部は、当該撮像装置に撮影を指示するレリーズ信号の入力を受け付けるレリーズスイッチを有し、前記表示制御部は、前記レリーズスイッチから前記レリーズ信号の入力を受け付けた場合、前記表示部が表示している前記複数の処理画像を削除することを特徴とする。
【0021】
また、本発明にかかる撮像方法は、被写体を撮像して光電変換を行うことにより電子的な画像データを連続的に生成する撮像部と、前記画像データに対応する画像を生成順に表示する表示部と、を備えた撮像装置に実行させる撮影方法であって、前記画像データに対して、複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データを生成する画像処理ステップと、前記画像処理ステップで行うべき特殊効果処理が複数種類ある場合、1つの前記画像データに対して前記画像処理ステップで前記複数種類の特殊効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる画像処理制御ステップと、前記画像処理ステップで生成した前記複数の処理画像データの少なくとも一部に対応する一または複数の処理画像と1つの前記画像データに対応する画像とを前記表示部に一括して表示させる表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明にかかる撮影プログラムは、被写体を撮像して光電変換を行うことにより電子的な画像データを連続的に生成する撮像部と、前記画像データに対応する画像を生成順に表示する表示部と、を備えた撮像装置に実行させる撮影プログラムであって、前記画像データに対して、複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データを生成する画像処理ステップと、前記画像処理ステップで行うべき特殊効果処理が複数種類ある場合、1つの前記画像データに対して前記画像処理ステップで前記複数種類の特殊効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる画像処理制御ステップと、前記画像処理ステップで生成した前記複数の処理画像データの少なくとも一部に対応する一または複数の処理画像と1つの前記画像データに対応する画像とを前記表示部に一括して表示させる表示制御ステップと、を実行させること特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、表示制御部が、画像処理制御部によって画像処理部に生成させる複数の画像処理データそれぞれに対応する複数の処理画像とライブビュー画像とを表示部に表示させる。この結果、ユーザは、表示部が表示する画像を見ながら、撮影前に複数の特殊効果処理をそれぞれ施した複数の画像の視覚効果を直感的に把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置のユーザに面する側の構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置が備える画像処理情報記録部が記録する画像処理情報としての画像処理情報テーブルの一例を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置のメニュースイッチが操作された場合に表示部が表示するメニュー画面における画面遷移の一例を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置のメニュースイッチが操作された場合に表示部が表示するメニュー画面における画面遷移の別の一例を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置が行う処理の概要を示すフローチャートである。
【図7】図7は、図6に示したライブビュー画像表示処理の概要を示すフローチャートである。
【図8】図8は、表示制御部が表示部に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【図9】図9は、図6に示したレックビュー表示処理の概要を示すフローチャートである。
【図10】図10は、画像処理制御部が画像データに対して複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理をそれぞれ画像処理部に実行させる際のタイムチャートの概要を示す図である。
【図11】図11は、表示制御部が表示部にレックビュー表示させる画像の表示方法を説明する図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態1の変形例1にかかる表示制御部が表示部に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態1の変形例2にかかる表示制御部が表示部に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態1の変形例3にかかる表示制御部が表示部に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【図15】図15は、本発明の実施の形態2にかかる撮像装置による動作のレックビュー表示処理の概要を示すフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の実施の形態3にかかるFlashメモリの構成を示すブロック図である。
【図17】図17は、本発明の実施の形態3にかかる画像処理情報記録部が記録する視覚情報として画像処理情報テーブルの一例を示す図である。
【図18】図18は、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置によるライブビュー画像表示処理の概要を示すフローチャートである。
【図19】図19は、本発明の実施の形態3にかかる表示制御部が表示部に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【図20】図20は、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置によるレックビュー表示処理の概要を示すフローチャートである。
【図21】図21は、本発明の実施の形態3の変形例1にかかる表示制御部が表示部に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【図22】図22は、本発明の実施の形態4にかかる撮像装置によるレックビュー表示処理の概要を示すフローチャートである。
【図23】図23は、図22に示したピクチャーブラケット表示記録処理の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置のユーザに面する側(前面側)の構成を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置の構成を示すブロック図である。図1および図2に示す撮像装置1は、本体部2と、本体部2に着脱自在なレンズ部3と、を備える。
【0027】
本体部2は、シャッタ10と、シャッタ駆動部11と、撮像素子12と、撮像素子駆動部13と、信号処理部14と、A/D変換部15と、画像処理部16と、AE処理部17と、AF処理部18と、画像圧縮展開部19と、入力部20と、表示部21と、表示駆動部22と、記録媒体23と、メモリI/F24と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)25と、Flashメモリ26と、本体通信部27と、バス28と、制御部29と、を備える。
【0028】
シャッタ10は、撮像素子12の状態を露光状態または遮光状態に設定する。シャッタ駆動部11は、ステッピングモータ等を用いて構成され、制御部29から入力される指示信号に応じてシャッタ10を駆動する。
【0029】
撮像素子12は、レンズ部3が集光した光を受光して電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成される。撮像素子駆動部13は、所定のタイミングで撮像素子12から画像データ(アナログ信号)を信号処理部14に出力させる。この意味で、撮像素子駆動部13は、電子シャッタとして機能する。
【0030】
信号処理部14は、撮像素子12から入力されるアナログ信号に対して、アナログ処理を施してA/D変換部15に出力する。具体的には、信号処理部14は、アナログ信号に対して、ノイズ低減処理およびゲインアップ処理等を行う。たとえば、信号処理部14は、アナログ信号に対して、リセットノイズ等を低減した上で波形整形を行い、さらに目的の明るさとなるようにゲインアップを行う。
【0031】
A/D変換部15は、信号処理部14から入力されるアナログ信号に対してA/D変換を行うことによってデジタルの画像データを生成し、バス28を介してSDRAM25に出力する。
【0032】
画像処理部16は、バス28を介してSDRAM25から画像データを取得し、取得した画像データ(RAWデータ)に対して各種の画像処理を行って処理画像データを生成する。この処理画像データは、バス28を介してSDRAM25に出力される。画像処理部16は、基本画像処理部161と、特殊効果画像処理部162と、を有する。
【0033】
基本画像処理部161は、画像データに対して、少なくとも、オプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス調整処理、撮像素子がベイヤー配列の場合には画像データの同時化処理、カラーマトリクス演算処理、γ補正処理、色再現処理およびエッジ強調処理等を含む基本の画像処理を行う。また、基本画像処理部161は、予め設定された各画像処理のパラメータに基づいて、自然な画像を再現する仕上がり効果処理を行って仕上がり効果画像データを生成する。ここで、各画像処理のパラメータとは、コントラスト、シャープネス、彩度、ホワイトバランスおよび階調の値である。
【0034】
特殊効果画像処理部162は、画像データに対して複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データ(以下、「特殊効果画像データ」という)を生成する。この特殊効果処理の組み合わせとしては、たとえば、トーンカーブ処理、ぼかし処理、シェーディング追加処理、画像合成処理、ノイズ重畳処理、彩度調整処理および画像合成処理のいずれか一つを含む組み合わせである。
【0035】
AE処理部17は、バス28を介してSDRAM25に記録された画像データを取得し、取得した画像データに基づいて、静止画撮影または動画撮影を行う際の露出条件を設定する。具体的には、AE処理部17は、画像データから輝度を算出し、算出した輝度に基づいて、たとえば絞り値(F値)の設定値、シャッタ速度等を決定することで撮像装置1の自動露出を行う。
【0036】
AF処理部18は、バス28を介してSDRAM25に記録された画像データを取得し、取得した画像データに基づいて、撮像装置1の自動焦点の調整を行う。たとえば、AF処理部18は、画像データから高周波成分の信号を取り出し、高周波成分の信号に対してAF(Auto Focus)演算処理を行うことによって、撮像装置1の合焦評価を決定することで撮像装置1の自動焦点の調整を行う。
【0037】
画像圧縮展開部19は、バス28を介してSDRAM25から画像データを取得し、取得した画像データに対して所定の形式に従って圧縮し、この圧縮した画像データをSDRAM25に出力する。ここで、所定の形式としては、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式、MotionJPEG方式およびMP4(H.264)方式等である。また、画像圧縮展開部19は、バス28およびメモリI/F24を介して記録媒体23に記録された画像データ(圧縮画像データ)を取得し、取得した画像データを展開(伸長)してSDRAM25に出力する。
【0038】
入力部20は、撮像装置1の電源状態をオン状態またはオフ状態に切換える電源スイッチ201と、静止画撮影の指示を与える静止画レリーズ信号の入力を受け付けるレリーズスイッチ202と、撮像装置1に設定された各種撮影モードを切換える撮影モード切換スイッチ203と、撮像装置1の各種設定を切換える操作スイッチ204と、撮像装置1の各種設定を表示部21に表示させるメニュースイッチ205と、記録媒体23に記録された画像データに対応する画像を表示部21に表示させる再生スイッチ206と、動画撮影の指示を与える動画レリーズ信号の入力を受け付ける動画スイッチ207と、を有する。
【0039】
レリーズスイッチ202は、外部からの押圧により進退可能であり、半押しされた場合に撮影準備動作を指示するファーストレリーズ信号の入力を受け付ける一方、全押しされた場合に静止画撮影を指示するセカンドレリーズ信号の入力を受け付ける。操作スイッチ204は、メニュー画面等における選択設定を行う上下左右の各方向スイッチ204a〜204dと、メニュー画面等における各方向スイッチ204a〜204dによる操作を決定する決定スイッチ204e(OKスイッチ)とを有する(図1を参照)。なお、操作スイッチ204は、ダイヤルスイッチ等を用いて構成してもよい。さらに、入力部20の一部として表示部21の表示画面条にタッチパネルを設けることによって、ユーザが表示部21の表示画面上で指示信号の入力を行うことができるようにしてもよい。
【0040】
表示部21は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成される。表示駆動部22は、バス28を介してSDRAM25に記録された画像データまたは記録媒体23に記録された画像データを取得し、取得した画像データに対応する画像を表示部21に表示させる。ここで、画像の表示には、撮影直後の画像データを所定時間(たとえば3秒間)だけ表示するレックビュー表示、記録媒体23に記録された画像データを再生する再生表示、および撮像素子12が連続的に生成する画像データに対応するライブビュー画像を時系列に沿って順次表示するライブビュー表示等が含まれる。また、表示部21は、撮像装置1の操作情報および撮影に関する情報を適宜表示する。
【0041】
記録媒体23は、撮像装置1の外部から装着されるメモリカード等を用いて構成される。記録媒体23は、メモリI/F24を介して撮像装置1に着脱自在に装着される。記録媒体23には、その種類に応じた図示しない読み書き装置によって画像処理部16や画像圧縮展開部19が処理を施した画像データが書き込まれ、または読み書き装置によって記録媒体23に記録された画像データが読み出される。また、記録媒体23は、制御部29の制御のもと、メモリI/F24およびバス28を介して撮像プログラムおよび各種情報それぞれをFlashメモリ26に出力してもよい。
【0042】
SDRAM25は、揮発性メモリを用いて構成される。SDRAM25は、バス28を介してA/D変換部15から入力される画像データ、画像処理部16から入力される処理画像データおよび撮像装置1の処理中の情報を一時的に記録する。たとえば、SDRAM25は、信号処理部14、A/D変換部15およびバス28を介して、撮像素子12が1フレーム毎に順次出力する画像データを一時的に記録する。
【0043】
Flashメモリ26は、不揮発性メモリを用いて構成される。Flashメモリ26は、プログラム記録部261と、特殊効果処理情報記録部262と、画像処理情報記録部263と、を有する。プログラム記録部261は、撮像装置1を動作させるための各種プログラム、撮像プログラムおよびプログラムの実行中に使用される各種データおよび画像処理部16による画像処理の動作に必要な各種パラメータ等を記録する。特殊効果処理情報記録部262は、特殊効果画像処理部162が行う各特殊効果処理における画像処理の組み合わせ情報を記録する。画像処理情報記録部263は、画像処理部16が実行可能な画像処理に処理時間を対応付けた画像処理情報を記録する。また、Flashメモリ26は、撮像装置1を特定するための製造番号等を記録する。
【0044】
ここで、画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報について説明する。図3は、画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報としての画像処理情報テーブルの一例を示す図である。
【0045】
図3に示すように、画像処理情報テーブルT1には、画像処理部16が画像データに対して実行することが可能な仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれに、各画像処理にかかる処理時間が対応付けられて記載されている。たとえば、画像処理部16に設定された仕上がり効果処理が「Natural」の場合、処理時間として「通常」が記載されている。ここで、通常とは、撮像素子12が所定のフレームレート(たとえば60fps)で連続的に生成する画像データに対して、基本画像処理部161が遅延なく画像処理を施すことができる処理時間である。これに対して、画像処理部16に設定された特殊効果処理が「ファンタジックフォーカス」の場合、処理時間として「通常の2倍」が記載されている。
【0046】
このように、画像処理情報テーブルT1には、画像処理部16が行う各仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれに処理時間が対応付けられて記載されている。
【0047】
ここで、上述した仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれについて説明する。本実施の形態1では、基本画像処理部161は、4つの仕上がり効果処理を行う機能を有する。仕上がり効果処理の処理項目としては、Natural、Vivid、FlatおよびMonotoneである。特殊効果画像処理部162は、5つの特殊効果処理を行う機能を有する。特殊効果処理の処理項目としては、ポップアート、ファンタジックフォーカス、トイフォト、ジオラマ、ラフモノクロームを行う機能を有する。
【0048】
まず、仕上がり効果処理の処理内容を説明する。
処理項目Naturalに対応する仕上がり効果処理は、撮影する画像を自然な色合いに仕上げる処理である。
処理項目Vividに対応する仕上がり効果処理は、撮影する画像を色鮮やかに仕上げる処理である。
処理項目Flatに対応する仕上がり効果処理は、撮影する被写体の素材成を重視して仕上げる処理である。
処理項目Monotoneに対応する仕上がり効果処理は、撮影する画像をモノクロ調に仕上げる処理である。
【0049】
つぎに、特殊効果処理の処理内容を説明する。
処理項目ポップアートに対応する仕上がり効果処理は、色をカラフルに強調し、明るく楽しい雰囲気に表現する処理である。ポップアートの画像処理の組み合わせとしては、たとえば彩度強調処理およびコントラスト強調処理等である。
処理項目ファンタジックフォーカスに対応する仕上がり効果処理は、柔らかいトーンの中で空気感を表現しつつ、被写体のディティールを残しながら幸福な光に包まれたように美しく幻想的に表現する処理である。ファンタジックフォーカスの画像処理の組み合わせとしては、たとえばトーンカーブ処理、ぼかし処理、アルファブレンド処理および画像合成処理等である。
処理項目トイフォトに対応する仕上がり効果処理は、画像の周辺に対してシェーディング効果を施すことにより、昔らしさや思い出感を表現する処理である。トイフォトの画像処理の組み合わせとしては、たとえばローパスフィルタ処理、ホワイトバランス処理、コントラスト処理、シェーディング処理および色相・彩度処理等である。
処理項目ジオラマに対応する仕上がり効果処理は、画面の周辺に対して極端なぼけ効果を施すことにより、おもちゃらしさや作り物らしさを表現する処理である。ジオラマの画像処理の組み合わせとしては、たとえば色相・彩度処理、コントラスト処理、ぼかし処理および合成処理等である(トイフォト、シェーディングの詳細な内容については、たとえば特開2010−74244号公報を参照)。
処理項目ラフモノクロームに対応する仕上がり効果処理は、極端なコントラストとフィルムの粒状のノイズを付加して荒々しさを表現する処理である。ラフモノクロームの画像処理の組み合わせとしては、たとえばエッジ強調処理、レベル補正最適化処理、ノイズパターン重畳処理、合成処理およびコントラスト処理等である(ラフモノクロームの詳細な内容については、たとえば特開2010−62836号公報を参照)。
【0050】
本体通信部27は、本体部2に装着されたレンズ部3との通信を行うための通信インターフェースである。
【0051】
バス28は、撮像装置1の各構成部位を接続する伝送路等を用いて構成される。バス28は、撮像装置1の内部で発生した各種データを撮像装置1の各構成部位に転送する。
【0052】
制御部29は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成される。制御部29は、バス28を介して、入力部20からの指示信号またはレリーズ信号に応じて撮像装置1を構成する各部に対応する指示やデータの転送等を行って撮像装置1の動作を統括的に制御する。制御部29は、セカンドレリーズ信号が入力された場合、撮像装置1における撮影動作を開始する制御を行う。ここで、撮像装置1における撮影動作とは、シャッタ駆動部11および撮像素子駆動部13の駆動によって撮像素子12が出力した画像データに対し、信号処理部14、A/D変換部15および画像処理部16が所定の処理を施す動作をいう。このように処理が施された画像データは、画像処理制御部292の制御のもと、画像圧縮展開部19で圧縮され、バス28およびメモリI/F24を介して記録媒体23に記録される。
【0053】
制御部29の詳細な構成について説明する。制御部29は、画像処理設定部291と、画像処理制御部292と、表示制御部293と、を有する。
【0054】
画像処理設定部291は、バス28を介して入力される入力部20からの指示信号に応じて、画像処理部16に実行させるべき画像処理の内容を設定する。具体的には、画像処理設定部291は、入力部20からの指示信号に応じて、処理内容が互いに異なる複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理を設定する。
【0055】
画像処理制御部292は、画像処理部16が行うべき特殊効果処理および仕上がり効果処理が複数ある場合、1つの画像データに対して画像処理部16に複数種類の特殊効果処理および仕上がり効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる。具体的には、画像処理制御部292は、撮像装置1にピクチャーブラケットモードが設定されている場合、画像データに対して、画像処理設定部291が画像処理部16に設定した複数の特殊効果処理をそれぞれ画像処理部16に実行させて特殊効果画像データを複数生成させてSDRAM25に記録させる。さらに、画像処理設定部292は、セカンドレリーズ信号の入力を受け付けた直後に生成された1つの画像データに対して、画像処理部16に複数種類の特殊効果処理および仕上がり効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる。
【0056】
表示制御部293は、表示部21の表示態様を制御する。具体的には、表示制御部293は、表示駆動部22を駆動し、画像処理制御部292が画像処理部16に生成させた処理画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させる。また、表示制御部293は、画像処理制御部292が画像処理部16に生成させる複数の特殊効果画像データの少なくとも一部に対応する一もしくは複数の特殊効果画像またはライブビュー画像を表示部21に表示させる。たとえば、表示制御部293は、特殊効果画像処理部162が一つの画像データに対して、互いに処理内容が異なる複数の特殊効果処理をそれぞれ行って生成した複数の特殊効果画像データに対応する複数の特殊効果画像を、表示部21が時系列に沿って連続的に表示するライブビュー画像に重畳して表示部21に表示させる。さらに、表示制御部293は、特殊効果画像を所定の大きさで縮小した縮小画像(サムネイル画像)を表示部21に表示させる。さらにまたは、表示制御部293は、表示部21が表示している特殊効果画像の処理名に関する情報、たとえばアイコンや文字を重畳して表示させる。
【0057】
以上の構成を有する本体部2に対して、音声入出力機能、フラッシュ機能、着脱自在な電子ビューファインダ(EVF)、およびインターネットを介してパーソナルコンピュータ等の外部処理装置(図示せず)と双方向に通信可能な通信部等を具備させてもよい。
【0058】
レンズ部3は、光学系31と、レンズ駆動部32と、絞り33と、絞り駆動部34と、レンズ操作部35と、レンズFlashメモリ36と、レンズ通信部37と、レンズ制御部38と、を備える。
【0059】
光学系31は、一または複数のレンズを用いて構成される。光学系31は、所定の視野領域から光を集光する。光学系31は、画角を変化させる光学ズーム機能および焦点を変化させるフォーカス機能を有する。レンズ駆動部32は、DCモータまたはステッピングモータ等を用いて構成され、光学系31のレンズを光軸L上で移動させることにより、光学系31のピント位置や画角等の変更を行う。
【0060】
絞り33は、光学系31が集光した光の入射量を制限することにより露出の調整を行う。絞り駆動部34は、ステッピングモータ等を用いて構成され、絞り33を駆動する。
【0061】
レンズ操作部35は、図1に示すように、レンズ部3のレンズ鏡筒の周囲に設けられるリングであり、レンズ部3における光学ズームの操作を開始する操作信号の入力、またはレンズ部3におけるピント位置の調整を指示する指示信号の入力を受け付ける。なお、レンズ操作部35は、プッシュ式のスイッチ等であってもよい。
【0062】
レンズFlashメモリ36は、光学系31の位置および動きそれぞれを決定するための制御用プログラム、光学系31のレンズ特性および各種パラメータを記録する。
【0063】
レンズ通信部37は、レンズ部3が本体部2に装着されたときに、本体部2の本体通信部27と通信を行うための通信インターフェースである。
【0064】
レンズ制御部38は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成される。レンズ制御部38は、レンズ操作部35の操作信号または本体部2からの指示信号に応じてレンズ部3の動作を制御する。具体的には、レンズ制御部38は、レンズ操作部35の操作信号に応じて、レンズ駆動部32を駆動させてレンズ部3のピント合わせやズーム変更を行うとともに、絞り駆動部34を駆動させて絞り値の変更を行う。なお、レンズ制御部38は、レンズ部3が本体部2に装着された際に、レンズ部3のピント位置情報、焦点距離およびレンズ部3を識別する固有情報等を本体部2に送信するようにしてもよい。
【0065】
以上の構成を有する撮像装置1は、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードを有する。ここで、ピクチャーモードとは、仕上がり効果処理および特殊効果処理の中から1つを選択し、選択した処理項目に対応する処理を画像処理部16に実行させてライブビュー画像または静止画像を生成させるモードである。また、ピクチャーブラケットモードとは、仕上がり効果処理および特殊効果処理の中から所望の組み合わせを選択して画像処理部16に実行させることで互いに処理が異なる画像を1回の撮影動作によって複数生成させて記録媒体23に記録させるモードである。以下、撮像装置1で実行されるピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードそれぞれ設定方法について説明する。
【0066】
まず、ユーザが電源スイッチ201を操作することにより、撮像装置1の起動に伴って、表示部21がライブビュー画像を表示している場合において、ユーザがメニュースイッチ205を操作したとき、表示制御部293は、メニュー操作画面を表示部21に表示させる。
【0067】
図4は、メニュースイッチ205が操作された場合において、表示部21が表示するメニュー画面における画面遷移の一例を示す図であり、ピクチャーモードが設定されるときの画面遷移である。
【0068】
図4に示すように、表示制御部293は、メニュースイッチ205が操作された場合、撮像装置1の設定内容を示すメニュー画面W1(図4(a))を表示部21に表示させる。メニュー画面W1には、記録形式アイコンA1、ピクチャーモードアイコンA2およびピクチャーブラケットモードアイコンA3等がそれぞれ表示される。なお、メニュー画像W1が表示された時点では、記録形式アイコンA1がデフォルトで選択されており、ハイライト表示(色の変更)されている(図4(a))。なお、図4では、ハイライト表示を斜線で表現している。
【0069】
記録形式アイコンA1は、静止画および動画それぞれの記録形式を設定する記録形式メニュー画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。ピクチャーモードアイコンA2は、ピクチャーモード選択画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。ピクチャーブラケットモードアイコンA3は、ピクチャーブラケットモード設定画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。
【0070】
表示部21がメニュー画面W1を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204の上スイッチ204aまたは下ボタン204b等を操作することにより、ピクチャーモードアイコンA2が選択された場合、表示制御部293がピクチャーモードアイコンA2を表示部21にハイライト表示させる(図4(b))。なお、表示制御部293は、ユーザが選択したアイコンA1〜A3に対して、フォントや大きさを変更して表示部21に表示させてもよい。
【0071】
表示部21がメニュー画面W1(図4(b))を表示している状態で、ユーザによって操作スイッチ204の決定ボタン204eが操作されることによりアイコンA2が選択された場合、表示制御部293は、ピクチャーモード設定画像W2を表示部21に表示させる(図4(c))。ピクチャーモード設定画面W2には、仕上がりアイコンA21と、特殊効果アイコンA22とが表示される。なお、表示部21がピクチャーモード設定画面W2を表示している状態において、ユーザが操作スイッチ204の左スイッチ204cを操作したとき、表示制御部293は、表示部21にメニュー画面W1(図4(b))を表示させる。
【0072】
仕上がりアイコンA21は、仕上がりモード選択画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。特殊効果アイコンA22は、特殊効果(アートフィルタ)撮影モード選択画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。
【0073】
表示部21がピクチャーモード設定画面W2を表示している状態で、ユーザによって仕上がりアイコンA21が確定された場合、表示制御部293は、仕上がりモード選択画面W3を表示部21に表示させる(図4(d))。仕上がりモード選択画面W3には、選択可能な仕上がり効果処理の処理項目に対応するアイコンとしてNaturalアイコンA31、VividアイコンA32、FlatアイコンA33およびMonotoneアイコンA34が表示される。各アイコンA31〜A34は、基本画像処理部161が行う仕上がり効果処理に対応する処理の設定を指示する指示信号の入力を受け付けるアイコンである。なお、図4(d)は、VividアイコンA32が選択されてハイライト表示している状態を示している。
【0074】
表示部21が仕上がりモード選択画面W3を表示している状態で、ユーザによって操作スイッチ204の決定ボタン204eが操作された場合、画像処理設定部291は、表示部21が仕上がりモード選択画面W3でハイライト表示しているアイコンに対応する仕上がり効果処理(図4(d)の場合ではVivid)をピクチャーモードで行う処理として設定する。
【0075】
また、表示部21がピクチャーモード設定画面W2を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204を操作して特殊効果アイコンA22を選択した確定した場合、表示制御部293は、特殊効果画像処理部162が行う特殊効果処理の内容を設定する特殊効果設定画面W4を表示部21に表示させる(図4(e))。特殊効果設定画面W4には、選択可能な特殊効果処理の処理項目に対応するアイコンとしてポップアートアイコンA41、ファンタジックフォーカスアイコンA42、ジオラマアイコンA43、トイフォトアイコンA44およびラフモノクロームアイコンA45が表示される。各アイコンA41〜A45は、特殊効果画像処理部162が行う特殊効果処理の設定を指示する指示信号の入力を受け付けるアイコンである。なお、図4(e)は、ファンタジックフォーカスアイコンA42が選択されてハイライト表示している状態を示している。
【0076】
表示部21が特殊効果設定画面W4を表示している状態で、ユーザによって操作スイッチ204の決定ボタン204eが操作された場合、画像処理設定部291は、表示部21が特殊効果設定画面W4でハイライト表示しているアイコンに対応する特殊効果処理(図4(e)の場合は、ファンタジックフォーカス)をピクチャーモードで行う処理として設定する。なお、設定された特殊効果処理に関する情報は、SDRAM25に記録される。
【0077】
図5は、メニュースイッチ205が操作された場合において、表示部21が表示するメニュー画面における画面遷移の別の一例を示す図であり、ピクチャーブラケットモードが設定されるときの画面遷移である。
【0078】
図5(a)に示すように、表示部21がメニュー画面W1を表示して場合において、ユーザがピクチャーブラケットモードアイコンA3を選択したとき、ピクチャーブラケットモードアイコンA3がハイライト表示されている。
【0079】
表示部21がメニュー画面W1を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204の決定スイッチ204eを操作した場合、表示制御部293は、ピクチャーブラケットモード設定画面W5を表示部21に表示させる(図5(b))。ピクチャーブラケットモード設定画面W5には、ONアイコンA51と、OFFアイコンA52とが表示される。
【0080】
ONアイコンA51は、ピクチャーブラケットモードを撮像装置1に設定する指示信号の入力を受け付け、ピクチャーブラケットモードの設定フラグをオン状態にするアイコンである。OFFアイコンA52は、ピクチャーブラケットモードを撮像装置1に設定しない指示信号の入力を受け付け、ピクチャーブラケットモードの設定フラグをオフ状態にするアイコンである。なお、図5(b)は、ONアイコンA51が選択されてハイライト表示している状態を示している。
【0081】
表示部21がピクチャーブラケットモード設定画面W5を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204を操作することにより、ONアイコンA51を選択して確定した場合、表示制御部293は、ピクチャーブラケットモード選択画面W6を表示部21に表示させる(図5(c))。ピクチャーブラケットモード選択画面W36には、ピクチャーブラケットで画像処理部16が実行可能な処理の処理項目それぞれに対応するアイコンA31〜A34が表示される。
【0082】
表示部21がピクチャーブラケットモード選択画面W6を表示している状態で、ユーザは、操作スイッチ204の決定ボタン204eまたは下ボタン204bを操作することにより、ピクチャーブラケットモード選択画面W6から所定のアイコンを選択してピクチャーブラケットモードで行う処理項目を設定する。この際、表示制御部293は、操作スイッチ204から入力される操作信号に応じて、ユーザによって選択されたアイコンを表示部21にアクティブ表示させる。なお、図5(c)は、VividアイコンA32に対応する処理がピクチャーブラケットモードで行う処理として設定済みであり、FlatアイコンA33が選択されてアクティブ表示している状態を示している。なお、図5では、アクティブ表示をアイコンの枠を太くして表現している。
【0083】
表示部21がピクチャーブラケットモード選択画面W6を表示している状態で、アクティブ表示されているアイコンがMonotoneアイコンA34になって状態でユーザが操作スイッチ204の下スイッチ204bを操作すると、表示制御部293は、ピクチャーブラケットモード選択画面W6をスクロールしてピクチャーブラケットモード選択画面W7を表示部21に表示させる(図5(d))。ピクチャーブラケットモード選択画面W7には、ピクチャーブラケットモードで特殊効果画像処理部162に実行可能な複数の特殊効果処理の処理項目それぞれに対応するアイコンA41〜A45が表示される。具体的には、ポップアートアイコンA41、ファンタジックフォーカスアイコンA42、ジオラマアイコンA43、トイフォトアイコンA44およびラフモノクロームアイコンA45が表示される。
【0084】
続いて、ユーザは操作スイッチ204の左ボタン204cまたはレリーズスイッチ202を操作することにより、ピクチャーブラケットモードの設定を終了させる。
【0085】
以上の段階を経てピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードが設定された撮像装置1の処理について説明する。図6は、撮像装置1が行う処理の概要を示すフローチャートである。
【0086】
図6に示すように、まず、ユーザによって電源スイッチ201が操作されて、撮像装置1の電源がオンになると、制御部29は、撮像装置1の初期化を行う(ステップS101)。具体的には、制御部29は、動画の記録中を示す記録中フラグをオフ状態にする初期化を行う。この記録中フラグは、動画の撮影中にオン状態になり、動画を撮影していないときにオフ状態となるフラグである。
【0087】
続いて、再生スイッチ206が操作されることなく(ステップS102:No)、メニュースイッチ205が操作された場合(ステップS103:Yes)、撮像装置1は、上述したメニュー画面W1(図4を参照)を表示し、ユーザの選択操作に応じて撮像装置1の各種条件を設定する設定処理を実行し(ステップS104)、ステップS105へ移行する。
【0088】
これに対して、再生スイッチ206が操作されることなく(ステップS102:No)、メニュースイッチ205が操作されていない場合(ステップS103:No)、撮像装置1は、ステップS105へ移行する。
【0089】
続いて、制御部29は、動画スイッチ207が操作されたか否かを判断する(ステップS105)。動画スイッチ207が操作されたと制御部29が判断した場合(ステップS105:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS122へ移行する。一方、動画スイッチ207が操作されていないと制御部29が判断した場合(ステップS105:No)、撮像装置1は、後述するステップS106へ移行する。
【0090】
ステップS106において、撮像装置1が動画の記録中でない場合(ステップS106:No)において、レリーズスイッチ202からファーストレリーズ信号が入力されたとき(ステップS107:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS116へ移行する。一方、レリーズスイッチ202を介してファーストレリーズ信号が入力されていないとき(ステップS107:No)、撮像装置1は、後述するステップS108へ移行する。
【0091】
ステップS108において、レリーズスイッチ202を介してセカンドレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS108:No)について説明する。この場合、制御部29は、AE処理部17に露出を調整するAE処理を実行させる(ステップS109)。
【0092】
続いて、制御部29は、撮像素子駆動部13を駆動することによって、電子シャッタによる撮影を行う(ステップS110)。
【0093】
その後、撮像装置1は、電子シャッタによる撮影によって撮像素子12が生成した画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させるライブビュー画像表示処理を実行する(ステップS111)。なお、ライブビュー画像表示処理の詳細については後述する。
【0094】
続いて、制御部29は、電源スイッチ201が操作されることにより、撮像装置1の電源がオフされたか否かを判断する(ステップS112)。撮像装置1の電源がオフされたと制御部29が判断した場合(ステップS112:Yes)、撮像装置1は、本処理を終了する。これに対して、撮像装置1の電源がオフされていないと制御部29が判断した場合(ステップS112:No)、撮像装置1は、ステップS102へ戻る。
【0095】
ステップS108において、レリーズスイッチ202からセカンドレリーズ信号が入力された場合(ステップS108:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、シャッタ駆動部11および撮像素子駆動部13それぞれを駆動することにより、メカシャッタによる撮影を行う(ステップS113)。
【0096】
続いて、撮像装置1は、撮影した静止画像を所定時間(たとえば3秒)だけ表示するレックビュー表示処理を実行する(ステップS114)。なお、レックビュー表示処理の詳細については後述する。
【0097】
その後、制御部29は、画像データをJEPG形式で画像圧縮展開部19に圧縮させ、この圧縮した画像データを記録媒体23に記録する(ステップS115)。その後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。なお、制御部29は、画像圧縮展開部19がJEPG形式で圧縮した画像データに、画像処理部16が画像処理を行っていないRAWデータを対応付けて記録媒体23に記録させるようにしてもよい。
【0098】
ステップS107において、レリーズスイッチ202からファーストレリーズ信号が入力された場合(ステップS107:Yes)について説明する。この場合制御部29は、AE処理部17に露出を調整するAE処理およびAF処理部18にピントを調整するAF処理それぞれを実行させる(ステップS116)。その後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。
【0099】
ステップS106において、撮像装置1が動画の記録中である場合(ステップS106:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、AE処理部17に露出を調整するAE処理を実行させる(ステップS117)。
【0100】
続いて、制御部29は、撮像素子駆動部13を駆動することにより、電子シャッタによる撮影を実行する(ステップS118)。
【0101】
その後、画像処理制御部292は、画像データに対して、ピクチャーモードで設定された処理項目に対応する処理を画像処理部16に実行させる(ステップS119)。たとえば、画像処理制御部292は、ピクチャーモードで仕上がり処理の処理項目Vividが設定された場合、画像データに対してVividに対応する仕上がり処理を基本画像処理部161に実行させる。また、画像処理制御部292は、ピクチャーモードで特殊効果処理の処理項目ファンタジックフォーカスが設定された場合、画像データに対してファンタジックフォーカスに対応する特殊効果処理を特殊効果画像処理部162に実行させる。
【0102】
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が画像処理を施した画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させる(ステップS120)。
【0103】
その後、制御部29は、画像データを画像圧縮展開部19に圧縮させ、この圧縮した画像データを記録媒体23に作成された動画ファイルに動画として記録させる(ステップS121)。その後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。
【0104】
ステップS105において、動画スイッチ207が操作された場合(ステップS105:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、オン状態で動画の記録中であることを示す記録中フラグを反転する(ステップS122)。
【0105】
続いて、制御部29は、SDRAM25に記録された記録中フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS123)。記録中フラグがオン状態であると制御部29が判断した場合(ステップS123:Yes)、制御部29は、記録媒体23に画像データを時系列に沿って記録するための動画ファイルを記録媒体23に生成し(ステップS124)、撮像装置1は、ステップS106へ移行する。一方、記録中フラグがオンでないと制御部29が判断した場合(ステップS123:No)、撮像装置1は、ステップS106へ移行する。
【0106】
ステップS102において、再生スイッチ206が操作された場合(ステップS102:Yes)について説明する。この場合、表示制御部293は、バス28およびメモリI/F24を介して記録媒体23から画像データを取得し、取得した画像データを画像圧縮展開部19で展開して表示部21に表示させる再生表示処理を行う(ステップS125)。その後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。
【0107】
つぎに、図6に示したステップS111のライブビュー画像表示処理について説明する。図7は、図6に示したライブビュー画像表示処理の概要を示すフローチャートである。
【0108】
図7に示すように、画像処理部16は、画像データに対して、画像処理設定部291によってピクチャーモードで設定された処理項目に応じた処理を画像データに実行する(ステップS201)。たとえば、基本画像処理部161は、バス28を介してSDRAM25から画像データを取得し、取得した画像データに対して画像処理設定部291がピクチャーモードで設定した処理項目、たとえばNaturalを実行して仕上がり効果画像データを生成する。
【0109】
続いて、制御部29は、ピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS202)。ピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態であると制御部29が判断した場合(ステップS202:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS203へ移行する。一方、ピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態でないと制御部29が判断した場合(ステップS202:No)、撮像装置1は、後述するステップS208へ移行する。なお、制御部29は、ピクチャーモードで設定された以外の処理項目がピクチャーブラケットモードとしては基本画像処理部161または特殊効果画像処理部162に設定されているか否かを判断することによって、撮像装置1にピクチャーブラケットモードが設定されているか否かを判断してもよい。
【0110】
ステップS203において、制御部29は、レリーズスイッチ202を介してファーストレリーズ信号が入力中であるか否かを判断する(ステップS203)。具体的には、制御部29は、ユーザによってレリーズスイッチ202が半押しされた状態であるか否かを判断する。ファーストレリーズ信号が入力中であると制御部29が判断した場合(ステップS203:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS208へ移行する。一方、ファーストレリーズ信号が入力中でないと制御部29が判断した場合(ステップS203:No)、撮像装置1は、後述するステップS204へ移行する。
【0111】
ステップS204において、画像処理部16は、バス28を介してSDRAM25から画像データを取得し、取得した画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された処理項目に対応する処理を開始する(ステップS204)。たとえば、画像処理部16は、ピクチャーブラケットモードで処理項目Vivid、ファンタジックフォーカスおよびトイフォトが設定されている場合、取得した画像データに対してVivid、ファンタジックフォーカスおよびトイフォトに対応する処理を順次行う。具体的には、基本画像処理部161は、取得した画像データに対して処理項目Vividに対応する処理を施した仕上がり効果画像データを生成する。また、特殊効果画像処理部162は、取得した画像データに対して、処理項目ファンタジックフォーカスを行った特殊効果画像データおよび処理項目トイフォトを行った特殊効果画像データをそれぞれ生成する。なお、上述した各処理項目が実行される順序は、予め決められているものとするが、適宜変更してもよい。
【0112】
続いて、制御部29は、画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目を全て完了したか否かを判断する(ステップS205)。具体的には、制御部29は、画像処理部16がピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目をそれぞれ施した複数の仕上がり効果画像データまたは特殊効果画像データがSDRAM25に記録されているか否かを判断する。画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目を全て完了していると制御部29が判断した場合(ステップS205:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS206へ移行する。一方、画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目を全て完了していないと制御部29が判断した場合(ステップS205:No)、撮像装置1は、後述するステップS207へ移行する。
【0113】
ステップS206において、表示制御部293は、ピクチャーモードで設定された処理項目を施した画像データに対応するライブビュー画像に、ピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目それぞれに応じた複数の画像を合成して表示部21に表示させる(ステップS206)。その後、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンに戻る。
【0114】
図8は、表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。なお、図8においては、表示部21が連続的に表示するライブビュー画像のうち、代表的な一枚の画像を示す。
【0115】
図8に示すように、表示制御部293は、画像処理部16がピクチャーモードで設定された処理項目を施した画像データに対応するライブビュー画像W100上に、画像処理部16がピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目に応じてそれぞれ生成した各画像W101〜W104をサムネイル画像として重畳する。さらに、表示制御部293は、表示部21が表示するライブビュー画像W100の処理項目名に関する情報として「Natural」を重畳して表示させる。
【0116】
なお、図8の画像W101においては、処理項目Vividを表現するため、被写体の輪郭を太線で表現した。また、画像W102においては、処理項目ファンタジックフォーカスを表現するため、被写体の輪郭を点線で表現した。さらに、画像W103においては、処理項目トイフォトを表現するため、被写体の周囲にシェーディングを施すとともに、被写体の周囲にノイズ(ドット)を付加して表現した。さらにまた、画像W104においては、処理項目ラフモノクロームを表現するため、画像全体にノイズ(ドット)を重畳して表現した。また、図8においては、表示制御部293は、各画像W101〜104をライブビュー画像W100上に表示しているが、画像処理部16が各処理項目に対応する処理を完了した順に表示部21に表示させるようにしてもよい。さらに、各画像W101〜W104は、同一の画像データに対して画像処理部16が各処理項目に対応する処理を行ったものでなくてもよい(非同期)。さらにまた、表示制御部293は、各画像W101〜W104の処理項目名に関する情報、たとえば文字やアイコン等を各画像W101〜W104上に重畳して表示してもよい。
【0117】
ステップS205において、画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目を全て完了していないと制御部29が判断した場合(ステップS205:No)について説明する。この場合、制御部29は、画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された処理項目に対応する処理であって、処理が完了していない処理項目の中で前回に処理を施した前の画像データがあるか否かを判断する(ステップS207)。たとえば、制御部29は、画像データに対して、画像処理部16がピクチャーブラケットモードで設定された複数の特殊効果処理であって、処理が完了していない特殊効果処理のうち前回に特殊効果処理を施した前の特殊効果画像データがSDRAM25に記録されているか否かを判断する。前の画像データがあると制御部29が判断した場合(ステップS207:Yes)、撮像装置1は、ステップS206へ移行する。一方、前の画像データがないと制御部29が判断した場合(ステップS207:No)、撮像装置1は、後述するステップS208へ移行する。
【0118】
ステップS208において、表示制御部293は、画像処理部16がピクチャーモードで設定された処理項目に対応する処理を施した画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させる。その後、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。
【0119】
つぎに、図6のステップS114のレックビュー表示処理について説明する。図9は、図6で示したレックビュー表示処理の概要を示すフローチャートである。
【0120】
図9に示すように、画像処理部16は、画像データに対して、ピクチャーモードで設定された処理項目に応じた画像処理を行う(ステップS301)。具体的には、画像処理部16は、バス28を介してSDRAM25から画像データを取得し、取得した画像データに対してピクチャーモードで画像処理設定部291によって設定された処理項目に対応する処理を施してSDRAM25に出力する。
【0121】
続いて、表示制御部293は、画像処理部16がピクチャーモードで設定された処理項目に対応する処理を施した画像データに対応する画像を所定時間(たとえば2秒)だけ表示部21にレックビュー表示させる(ステップS302)。これにより、ユーザは、撮影した直後の撮影内容を確認することができる。
【0122】
その後、制御部29は、ピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS303)。ピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態であると制御部29が判断した場合(ステップS303:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS304へ移行する。一方、ピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態でないと制御部29が判断した場合(ステップS303:No)、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンに戻る。
【0123】
ステップS304において、画像処理制御部292は、Flashメモリ26の画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報テーブルT1を参照して、画像処理の処理時間の長さが交互に異なる順番で、画像処理設定部291がピクチャーブラケットモードで設定した複数の処理項目に対応する処理をそれぞれ画像処理部16に実行させる。
【0124】
図10は、画像処理制御部292が画像データに対して複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理をそれぞれ画像処理部16に実行させる際のタイミングチャートを示す図である。なお、図10においては、画像処理設定部291がピクチャーブラケットモードで処理項目Naturalに対応する仕上がり効果処理を設定するものとし、処理項目処理項目ファンタジックフォーカス、トイフォト、ラフモノクロームおよびジオラマにそれぞれ対応する特殊効果処理を設定する。
【0125】
図10においては、処理項目Naturalに対応する仕上がり効果処理の処理時間をT、処理項目ファンタジックフォーカスに対応する特殊効果処理の処理時間をT、処理項目トイフォトに対応する特殊効果処理の処理時間をT、処理項目ラフモノクロームに対応する特殊効果処理の処理時間をT、処理項目ジオラマに対応する特殊効果処理の処理時間をT、画像をレックビュー表示する表示時間をTとする。また、各処理項目に対応する処理の処理時間およびレックビュー表示の表示時間の関係式、T<T<T<T<Tを満たす。
【0126】
図10に示すように、画像処理制御部292は、Flashメモリ26の画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報テーブルT1(図3を参照)を参照して、ピクチャーブラケットモードで設定された処理項目に対応する処理を、処理時間の長さに応じて並びかえて画像処理部16に実行させる。具体的には、画像処理制御部292は、図10に示すように、処理時間が最短の処理項目Naturalを画像処理部16に実行させた後、処理時間が2番目に短い処理項目ファンタジクフォーカスを画像処理部16に実行させる。続いて、画像処理制御部292は、処理時間が最も長い処理項目ジオラマを画像処理部16に実行させた後、処理時間が3番目に短い処理項目トイフォトを画像処理部16に実行させる。その後、画像処理設定部292は、処理項目ラフモノクロームを画像処理部16に実行させる。
【0127】
このように、画像処理制御部292は、Flashメモリ26の画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報テーブルT1を参照して、処理時間の長さに応じた順番で画像処理設定部291がピクチャーブラケットモードで設定した複数の処理項目に対応する処理をそれぞれ画像処理部16に実行させる。これにより、画像処理部16は、表示部21が画像をレックビュー表示している間に、処理時間が長い処理を行う。この結果、表示制御部293は、レックビュー表示する画像を一定の間隔で滑らかに更新することができる。さらに、画像処理制御部292は、処理時間の長さが交互に異なる順番で画像処理部16に実行させるので、処理時間の長さが小さい順に行ったときに処理が終了した画像をSDRAM25に一時的に記録させなくて済む。このため、画像処理制御部293は、処理時間の長さが小さい順に行うときに比して、SDRAM25に一時的に記録させる容量を抑えることができる。
【0128】
ステップS304の後、表示制御部293は、画像処理部16が複数の処理項目に対応する処理を施した各々の画像データに対応する画像を、一定のタイミング毎(たとえば2秒毎)に更新させながら表示部21にレックビュー表示させる(ステップS305)。
【0129】
図11は、表示制御部293が表示部21にレックビュー表示させる画像の表示方法を説明する図である。
【0130】
図11に示すように、表示制御部293は、画像処理部16が生成した複数の画像を、表示部21の表示画面上の左から徐々にずらして重ねながら順次表示部21に表示させる(図11(a)→図11(b)→図11(c)→図11(d))。即ち、ずらさずに重ねても良いが、ずらすことで何枚ブラケットが終わったのかが分かる。さらに、表示制御部293は、表示部21が順次表示する画像に施された処理項目名に関する情報を重畳して表示させる(Natural→ファンタジックフォーカス→トイフォト→ラフモノクローム)。
【0131】
これにより、ユーザは、画像データを再生させるごとに、再生スイッチ206を操作しなくとも、ピクチャーブラケットモードで設定した処理項目に対応する処理が施された画像を1枚ずつ確認することができる。また、特殊効果処理を施した画像は、ユーザの想定を超えたシェーディング効果やぼかし効果が生じるので、ユーザの想定外になる可能性がある。このため、ユーザは、表示部21が表示するレックビュー表示で画像を確認することで、再度撮影を行う必要があるのか否かを直ぐに判断することができる。さらに、ユーザは、特殊効果処理の効果と特殊効果処理の処理項目名との関係が明確になるので、短い時間で複数、順不同に特殊効果処理画像が表示された場合であっても、気に入った特殊効果処理または気に入らなかった特殊効果処理を直感的に把握することができる。
【0132】
ステップS305の後、制御部29は、画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモーで設定された複数の処理項目を全て完了したか否かを判断する(ステップS306)。具体的には、制御部29は、画像処理部16がピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目をそれぞれ施した複数の仕上がり効果画像データまたは特殊効果画像データがSDRAM25に記録されているか否かを判断する。画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目を全て完了していると制御部29が判断した場合(ステップS306:Yes)、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。一方、画像処理部16が画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目を全て完了していないと制御部29が判断した場合(ステップS306:No)、撮像装置1は、ステップS304へ戻る。
【0133】
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、表示制御部293が、画像処理制御部292によって画像処理部16に生成させる複数の画像処理データそれぞれに対応する複数の処理画像とライブビュー画像とを表示部21に表示させる。この結果、ユーザは、表示部21が表示する画像を見ながら、1回の撮影動作によって複数の特殊効果処理をそれぞれ施した画像を撮影する前に、撮影する画像の視覚効果を直感的に把握することができる。
【0134】
さらに、本発明の実施の形態1によれば、表示制御部293が、画像処理制御部292によって画像処理部16に生成させる複数の画像処理データそれぞれに対応する複数の処理画像を撮影直後に所定時間だけ表示部21に表示させる。この結果、ユーザは、表示部21が表示する画像を見ながら、撮像装置1のモードを再生モードに切換えることなく、1回の撮影動作によって複数の特殊効果処理をそれぞれ施された複数の画像を容易に確認することができる。
【0135】
(実施の形態1の変形例1)
上述した実施の形態1において、表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像上に、画像処理部16が生成した複数の特殊効果画像データそれぞれに対応する複数の特殊効果画像を重畳する位置を変更することも可能である。
【0136】
図12は、本発明の実施の形態1の変形例1にかかる表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【0137】
図12に示すように、表示制御部293は、画像処理部16が生成した各画像W101〜W104を縮小し、ライブビュー画像W200上の右領域に縦に並べて表示部21に表示させてもよい。さらに、表示制御部293は、表示部21が表示するライブビュー画像W200の処理項目名に関する情報として「Natural」を重畳して表示させてもよい。さらにまた、表示制御部293は、各画像W101〜W104の処理項目名に関する情報、たとえば文字やアイコン等を各画像W101〜W104上に重畳して表示してもよい。
【0138】
(実施の形態1の変形例2)
上述した実施の形態1において、表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像上に、重畳する複数の特殊効果画像の大きさを互いに異なる大きさ変えることも可能である。
【0139】
図13は、本発明の実施の形態1の変形例2にかかる表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【0140】
図13に示すように、表示制御部293は、画像処理部16が生成した各画像W101〜W104を、ユーザの使用頻度が高いほど縮小率を小さくしてライブビュー画像W210上に重畳して表示部21に表示させる。これにより、上述した実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、ユーザの使用頻度が高い特殊効果処理をより直感的に把握することができる。さらに、表示制御部293は、表示部21が表示するライブビュー画像W210の処理項目名に関する情報として「Natural」を重畳して表示させてもよい。さらにまた、表示制御部293は、各画像W101〜W104の処理項目名に関する情報、たとえば文字やアイコン等を各画像W101〜W104上に重畳して表示してもよい。これにより、ユーザは、特殊効果処理の効果と特殊効果処理の処理項目名との関係が明確になるので、短い時間で複数、順不同に特殊効果処理画像が表示された場合であっても、気に入った特殊効果処理または気に入らなかった特殊効果処理を直感的に把握することができる。
【0141】
(実施の形態1の変形例3)
上述した実施の形態1において、表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像と、画像処理部16が生成する複数の特殊効果画像とを合成して表示部21に表示させることも可能である。
【0142】
図14は、本発明の実施の形態1の変形例3にかかる表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。
【0143】
図14に示すように、表示制御部293は、画像処理部16が生成した各画像W101〜W104を、表示部21の表示画面の右から左に向けて移動(スクロール)させながら表示部21に表示させるとともに(図14(a)→図14(b))、ライブビュー画像W100を縮小して表示部21に表示させる。これにより、上述した実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、ライブビュー画像W100と比較しながら、特殊効果処理または仕上がり効果処理が施された画像を確認することができる。さらに、表示制御部293は、表示部21が表示するライブビュー画像W100の処理項目名に関する情報として「Natural」を重畳して表示させてもよい。さらにまた、表示制御部293は、各画像W101〜W104の処理項目名に関する情報、たとえば文字やアイコン等を各画像W101〜W104上に重畳して表示してもよい。
【0144】
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。本発明の実施の形態2は、上述した実施の形態1にかかる撮像装置1による動作のレックビュー表示処理のみ異なり、撮像装置の構成は上述した実施の形態1にかかる撮像装置と同様の構成を有する。このため、以下においては、本発明の実施の形態2にかかる撮像装置による動作のレックビュー表示処理のみ説明する。
【0145】
図15は、本実施の形態2にかかる撮像装置1が行うレックビュー表示処理(図6のステップS114)の概要を示すフローチャートである。
【0146】
図15に示すように、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態である場合(ステップS401:Yes)について説明する。この場合、画像処理制御部292は、画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報テーブルT1を参照して、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目に対応する処理のうち処理時間が最も短い処理を画像処理部16に実行させる(ステップS402)。
【0147】
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が生成した画像データに対応する画像を表示部21にレックビュー表示させる(ステップS403)。
【0148】
その後、制御部29は、表示部21が画像をレックビュー表示してから所定時間(たとえば2秒)経過したか否かを判断する(ステップS404)。所定時間経過していないと制御部29が判断した場合(ステップS404:No)、制御部29はステップS404の判断を繰り返す。一方、所定時間経過していると制御部29が判断した場合(ステップS404:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS405へ移行する。
【0149】
ステップS405において、画像処理制御部292は、画像処理設定部291によって画像処理部16に設定された処理項目に対応する処理をピクチャーブラケットモードで設定されていて、まだ処理されていない処理項目に応じた処理に変更し(ステップS405)、変更に応じた処理項目に対応する処理を画像処理部16に実行させる(ステップS406)。
【0150】
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が画像処理を施した画像データに対応する画像を表示部21にレックビュー表示させる(ステップS407)。
【0151】
続いて、制御部29は、表示部21が画像をレックビュー表示してから所定時間(たとえば2秒)経過したか否かを判断する(ステップS408)。所定時間経過していないと制御部29が判断した場合(ステップS408:No)、制御部29はステップS408の判断を繰り返す。一方、所定時間経過していると制御部29が判断した場合(ステップS408:Yes)、制御部29は、画像処理設定部291がピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで画像処理部16に設定した複数の処理項目に対応する処理を全て終了したか否かを判断する(ステップS409)。複数の処理項目に対応する処理を全て終了していないと制御部29が判断した場合(ステップS409:No)、撮像装置1は、ステップS405へ戻る。一方、複数の処理項目に対応する処理を全て終了していると制御部29が判断した場合(ステップS409:Yes)、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンに戻る。
【0152】
つぎに、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態でない場合(ステップS401:No)について説明する。この場合、画像処理制御部292は、画像データに対して、画像処理設定部291がピクチャーモードで設定した処理項目に対応する処理を画像処理部16に実行させる(ステップS410)。
【0153】
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が画像処理を施した画像データに対応する画像を表示部21にレックビュー表示させる(ステップS411)。その後、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンに戻る。
【0154】
以上説明した本発明の実施の形態2では、画像処理制御部292は、画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報テーブルT1を参照して、画像処理設定部291がピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで画像処理部16に設定した複数の処理項目に対応する処理のうち処理時間が最も短いものを画像処理部16に最初に実行させる。これにより、最初に表示部21がレックビュー表示を行うまでの間隔を短くできる。この結果、ユーザは、撮影した直後に、画像処理が施された画像を表示部21で確認することができるので、再度、取り直しが必要であるか否かを直ぐに判断することができる。
【0155】
(実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3について説明する。本発明の実施の形態3にかかる撮像装置は、Flashメモリの構成が上述した撮像装置と異なる。さらに、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置が行う動作は、ライブビュー表示処理およびレックビュー表示処理それぞれが上述した実施の形態と異なる。このため、以下においては、上述した実施の形態と異なる構成を説明後、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置による動作のライブビュー表示処理およびレックビュー表示処理を説明する。なお、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0156】
図16は、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置1が備えるFlashメモリの構成を示すブロック図である。図16に示すように、Flashメモリ300は、プログラム記録部261と、特殊効果処理情報記録部262と、画像処理情報記録部301と、を有する。
【0157】
画像処理情報記録部301は、画像処理部16が実行可能な複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理それぞれに視覚情報が対応付けられた画像処理情報を記録する。
【0158】
ここで、画像処理情報記録部301が記録する画像処理情報について説明する。図17は、画像処理情報記録部301が記録する画像処理情報テーブルの一例を示す図である。
【0159】
図17に示す画像処理情報テーブルT2には、画像処理部16が画像データに対して実行することが可能な仕上がり効果処理および特殊効果処理がそれぞれ記載されている。さらに、仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれに複数の視覚情報が対応付けて記載されている。たとえば、画像処理部16に設定された仕上がり効果処理が「Natural」の場合、視覚効果として「なし」、彩度として「中」、コントラストとして「中」、WB(ホワイトバランス)として「白」がそれぞれ記載されている。また、画像処理部16に設定された特殊効果処理が「ファンタジックフォーカス」の場合、視覚効果として「ソフトフォーカス」、彩度として「中」、コントラストとして「低」、WBとして「白」がそれぞれ記載されている。ここで、視覚効果とは、ユーザが撮影した画像を見た際に直感的に把握することができる画像処理による効果である。
【0160】
このように、画像処理情報テーブルT2には、画像処理部16が実行可能な仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれに視覚情報が対応付けて記載されている。
【0161】
つぎに、本実施の形態3にかかる撮像装置1が行うライブビュー画像表示処理について説明する。図18は、本実施の形態3にかかる撮像装置1が行うライブビュー画像表示処理(図6のステップS111)の概要を示すフローチャートである。
【0162】
図18に示すように、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態である場合(ステップS501:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、撮像装置1の撮影動作によって生成された画像データ(1フレーム)が最初の画像データであるか否かを判断する(ステップS502)。ここで、最初の画像データとは、撮像装置1にピクチャーブラケットモードが設定された直後の電子シャッタによる撮影動作によって生成された画像データである。撮像装置1の撮影動作によって生成された画像データが最初の画像データであると制御部29が判断した場合(ステップS502:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS503へ移行する。一方、撮像装置1の撮影動作によって生成された画像データが最初の画像データでないと制御部29が判断した場合(ステップS502:No)、撮像装置1は、後述するステップS504へ移行する。
【0163】
ステップS503において、画像処理設定部291は、画像処理情報記録部301が記録する画像処理情報テーブルT2を参照して、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目それぞれを画像処理部16に実行させる各処理項目に対応する処理の順番を設定する(ステップS503)。具体的には、画像処理設定部291は、画像処理情報記録部310が記録する画像処理情報テーブルT2を参照し、視覚情報における全ての要素が連続しないように処理の順番を設定する。たとえば、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目が「Vivid」、「ファンタジックフォーカス」、「トイフォト」および「ラフモノクローム」の場合、画像処理設定部291は、「ファンタジックフォーカス」および「トイフォト」の彩度が「中」で同じであるため、この2つの処理が連続するのを避け、「Vivid」→「ファンタジックフォーカス」→「ラフモノクローム」→「トイフォト」の順で画像処理部16に実行させる処理の順番を設定する。
【0164】
続いて、画像処理制御部292は、画像処理設定部291が画像処理部16に設定した画像処理を画像データに実行させる(ステップS504)。
【0165】
その後、表示制御部293は、画像処理部16が処理を施した画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させる(ステップS505)。
【0166】
図19は、表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。なお、図19においては、表示部21が時系列に沿って順次表示するライブビュー画像のうち画像処理部16によって処理項目に対応する処理が施された代表的な一枚の画像W230〜W234を示す。また、各画像W230〜W234の間には、複数の画像が存在するものとする。また、画像W231〜W234は、上述したW101〜W104それぞれと同じ処理項目に対応する処理が施されている。
【0167】
図19に示すように、表示制御部293は、画像処理設定部291によって上記した如く設定された処理の順番に従って、画像処理部16が処理項目に対応した処理を施した画像データに対応するライブビュー画像を時系列に沿って表示部21に順次表示させる(図19(a)→図19(b)→図19(c)→図19(d)→図19(e))。さらに、表示制御部293は、表示部21が順次表示するライブビュー画像に施された処理項目名に関する情報を重畳して表示させる(Natural→ファンタジックフォーカス→トイフォト→ラフモノクローム)。
【0168】
このように、ユーザは、表示部21によって表示されるライブビュー画像が順次切換わることで、ピクチャーブラケットモードで設定した処理項目に対応する処理の効果を直感的に把握することができる。さらに、ユーザは、表示制御部293が視覚的に異なる順でライブビュー画像を表示部21に表示させるので、画像間の効果をより直感的に把握することがきる。さらにまた、ユーザは、特殊効果処理の効果と特殊効果処理の処理項目名との関係が明確になるので、短い時間で複数、順不同に特殊効果処理画像が表示された場合であっても、気に入った特殊効果処理または気に入らなかった特殊効果処理を直感的に把握することができる。
【0169】
ステップS505の後、制御部29は、表示部21が表示しているライブビュー画像に対して、画像処理部16によって行われている画像処理が所定時間経過したか否かを判断する(ステップS506)。画像処理部16によって行われている画像処理が所定時間経過していると制御部29が判断した場合(ステップS506:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS507へ移行する。一方、画像処理部16によって行われている画像処理が所定時間経過していないと制御部29が判断した場合(ステップS506:No)、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。
【0170】
ステップS507において、画像処理設定部291は、画像処理部16に実行させている処理を、ステップS503で設定した順番に従って変更する。その後、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。
【0171】
つぎに、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態でない(ステップS501:No)について説明する。この場合、撮像装置1は、ステップS508およびステップS509を実行し、図6に示すメインルーチンへ戻る。なお、ステップS508およびステップS509は、図15で説明したステップS410およびステップS411に対応するため説明を省略する。
【0172】
つぎに、本実施の形態3にかかる撮像装置1が行うレックビュー表示処理について説明する。図20は、本実施の形態3にかかる撮像装置1が行うレックビュー表示処理(図6のステップS114)の概要を示すフローチャートである。
【0173】
図20に示すように、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態である場合(ステップS601:Yes)について説明する。この場合、画像処理設定部291は、画像処理情報記録部301が記録する画像処理情報テーブルT2を参照して、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目に対応する処理の順番を設定する(ステップS602)。具体的には、画像処理設定部291は、画像処理情報記録部310が記録する画像処理情報テーブルT2を参照し、視覚情報における全ての要素が連続しないように処理の順番を設定する。
【0174】
続いて、画像処理制御部292は、画像データに対して、画像処理設定部291によって設定された処理の順番に従って、複数の処理項目に対応する処理をそれぞれ画像処理部16に実行させる(ステップS603)。たとえば、画像処理部16は、処理項目Vivid、ファンタジックフォーカス、ラフモノクロームおよびトイフォトの順番で行う。これにより、撮像装置1は、画像処理部16によって複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理がそれぞれ施された複数の画像データを生成することができる。
【0175】
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が複数の特殊効果処理または仕上がり効果処理をそれぞれ施した複数の画像データに対応する各画像を所定時間(たとえば2秒)ごとに更新して表示部21にレックビュー表示させる(ステップS604)。具体的には、表示制御部293は、図19に示すように、撮影した画像データに対して画像処理部16が複数の特殊効果処理または仕上がり効果処理をそれぞれ施した複数の画像データに対応する各画像を所定時間ごとに表示部21にレックビュー表示させる。これにより、ユーザは、撮像装置1を再生モードに設定して撮影した画像の再生表示をその都度行わせなくても、撮影した画像に特殊効果処理または仕上がり効果処理が施された画像をレックビュー表示で確認することができる。
【0176】
その後、制御部29は、画像処理部16が画像処理設定部291によって設定された複数の処理項目に対応する処理を全て終了しているか否かを判断する(ステップS605)。処理を全て終了していると制御部29が判断した場合(ステップS605:Yes)、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。一方、処理を全て終了していないと制御部29は判断した場合(ステップS605:No)、撮像装置1は、ステップS604へ戻る。
【0177】
つぎに、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態になっていない場合(ステップS601:No)について説明する。この場合、撮像装置1は、ステップS606およびステップS607を実行し、図6に示すメインルーチンへ戻る。なお、ステップS606およびステップS607は、図15で説明したステップS410およびステップS411に対応するため説明を省略する。
【0178】
以上説明した本発明の実施の形態3によれば、画像処理設定部291が画像処理情報記録部301によって記録された画像処理情報テーブルT2を参照して、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目に対応する処理をそれぞれ、視覚情報における全ての要素が連続しないように異なる順番で画像処理部16に設定し、表示制御部293が画像処理部16によって複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理がそれぞれ施された複数の画像データに対応する各ライブビュー画像を表示部21に表示させる。これにより、ユーザは、表示部21が表示するライブビュー画像を見ながら、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードそれぞれで設定した特殊効果処理および仕上がり効果処理の視覚効果の違いを容易に確認しながら撮影することができる。
【0179】
また、本発明の実施の形態3によれば、画像処理設定部291が画像処理情報記録部301によって記録された画像処理情報テーブルT2を参照して、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目に対応する処理をそれぞれ、視覚情報における全ての要素が連続しないように異なる順番で画像処理部16に設定し、表示制御部293が画像処理部16によって複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理がそれぞれ施された複数の画像データに対応する画像処理が完了した順に表示部21にレックビュー表示させる。これにより、ユーザは、撮像装置1を再生モードに設定して撮影した画像の再生表示を行わせなくても、表示部21がレックビュー表示する画像を見ながら、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードそれぞれで設定した特殊効果処理および仕上がり効果処理の視覚効果の違いを容易に確認することができる。
【0180】
(実施の形態3の変形例1)
上述した実施の形態3において、表示制御部293が、画像処理部16によって処理が施された画像データに対応するライブビュー画像の表示方法を変更することも可能である。
【0181】
図21は、本発明の実施の形態3の変形例1にかかる表示制御部293が表示部21に表示させるライブビュー画像の一例を示す図である。なお、図21では、表示部21が時系列に沿って順次表示するライブビュー画像のうち、代表的な一枚の画像を示す。
【0182】
図21に示すように、表示制御部293は、画像処理部16によって特殊効果処理おび仕上がり効果処理が施された画像データに対応するライブビュー画像を表示部21の表示画面を右から左に向けてスクロール(移動)させながら表示部21に表示させる(図21(a)→図21(b))。この場合、画像処理部16は、ピクチャーブラケットモードで設定された処理項目に対応する処理を施した2つの画像データを生成する。これにより、ユーザは、表示部21が表示するライブビュー画像を見ながら、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードそれぞれで設定した特殊効果処理または仕上がり効果処理の視覚効果を比較しながら撮影することができる。さらに、表示制御部293は、画像処理部16によって特殊効果処理または仕上がり効果処理が施された画像データに対応する画像を表示部21の表示画面を右から左に向けてスクロール(移動)させながら表示部21に順次レックビュー表示させてもよい。さらにまた、表示制御部293は、表示部21が表示している画像に施された特殊効果処理または仕上がり効果処理の処理項目名を表示させてもよい。
【0183】
(実施の形態4)
つぎに、本発明の実施の形態4について説明する。本発明の実施の形態4は、上述した実施の形態1にかかる撮像装置によるレックビュー表示処理のみ異なる、このため、以下においては、本発明の実施の形態4にかかる撮像装置によるレックビュー表示処理のみ説明する。
【0184】
図22は、本発明の実施の形態4にかかる撮像装置が行うレックビュー表示処理(図6のステップS114)の概要を示すフローチャートである。
【0185】
図22に示すように、画像処理制御部292は、画像処理設定部291がピクチャーモードで画像処理部16に設定した処理項目に応じた処理を画像処理部16に実行させる(ステップS701)。
【0186】
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が処理項目に対応した処理を施した画像データに対応する画像を所定時間(たとえば2秒)だけ表示部21にレックビュー表示させる(ステップS702)。
【0187】
その後、制御部29は、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS703)。撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態であると制御部29が判断した場合(ステップS703:Yes)、撮像装置1は、画像処理設定部291がピクチャーブラケットモードで画像処理部16に設定した複数の処理項目に対応する処理をそれぞれ施した複数の画像データに対応する各画像を、表示部21が表示するライブビュー画像上にレックビュー表示させるピクチャーブラケット表示記録処理を実行する(ステップS704)。なお、ピクチャーブラケット表示記録処理の詳細は後述する。ステップS704の後、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。
【0188】
ステップS703において、撮像装置1にピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態でない場合(ステップS703:No)について説明する。この場合、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。
【0189】
つぎに、図22に示したステップS704のピクチャーブラケット表示記録処理について説明する。図23は、ピクチャーブラケット表示記録処理の概要を示すフローチャートである。
【0190】
図23に示すように、画像処理設定部291は、ピクチャーブラケットモードで設定された処理項目に対応する処理を画像処理部16に設定する(ステップS801)。
【0191】
続いて、画像処理制御部292は、画像データに対して、画像処理設定部291によって設定された処理項目に対応する処理を画像処理部16に実行させる(ステップS802)。
【0192】
その後、表示制御部293は、画像処理部16が特殊効果処理または仕上がり効果処理を施した画像データに対応する画像を所定の倍率で縮小(リサイズ)し、この縮小した画像をアイコンとして表示部21が表示するライブビュー画像上に重畳して表示させる(ステップS803)。具体的には、表示制御部293は、図8と同様の処理が行われた画像を表示部21に表示させる。なお、表示制御部293は、表示部21がライブビュー画像上に、ピクチャーブラケットモードで設定された複数の画像処理を施した複数の画像データに対応する画像を縮小した縮小画像を表示している場合、この縮小画像に換えてアイコンを表示部21に表示させてもよい。
【0193】
続いて、画像処理制御部292は、画像処理部16が処理項目に対応する処理を施した画像データをSDRAM25に記録させる(ステップS804)。
【0194】
その後、制御部29は、画像処理部16が画像処理設定部291によって設定された処理を全て終了しているか否かを判断する(ステップS805)。画像処理設定部291によって設定された処理を全て終了していると制御部29が判断した場合(ステップS805:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS806へ移行する。一方、画像処理設定部291によって設定された処理を全て終了していないと制御部29が判断した場合(ステップS805:No)、撮像装置1は、後述するステップS808へ移行する。
【0195】
ステップS806において、制御部29は、表示部21が表示するライブビュー画像上に、各アイコンを重畳して表示してから所定時間(たとえば3秒)経過したか否かを判断する(ステップS806)。所定時間経過していないと制御部29が判断した場合(ステップS806:No)、制御部29は、ステップS806の判断を繰り返す。一方、所定時間経過したと制御部29が判断した場合(ステップS806:Yes)、撮像装置1は、ステップS807へ移行する。
【0196】
続いて、表示制御部293は、表示部21が表示するライブビュー画像上に重畳して表示しているアイコンを全て消去し(ステップS807)、撮像装置1は、図6に示したメインルーチンへ戻る。
【0197】
ステップS805において、画像処理設定部291によって設定された処理を全て終了していないと制御部29が判断した場合(ステップS805:No)について説明する。この場合画像処理設定部291は、画像処理部16に実行させている処理を、ピクチャーブラケットモードで設定されていて、まだ処理されていない処理項目に応じて変更し(ステップS808)、撮像装置1は、ステップS802へ戻る。
【0198】
以上説明した本発明の実施の形態4によれば、表示制御部293が、画像処理部16によって特殊効果処理または仕上がり効果処理を施した画像データに対応する画像を所定の倍率で縮小し、この縮小した画像をアイコンとして表示部21が表示するライブビュー画像上に重畳して表示させる。これにより、表示制御部293は、表示部21にライブビュー画像を表示させることができる。この結果、ユーザは、処理が施された画像を確認しながら撮影する画角や構図を調整することができる。
【0199】
さらに、本発明の実施の形態4によれば、撮像装置1を再生モードに設定して撮影した画像の再生表示を行わせなくても、表示部21によって表示されるライブビュー画像上のアイコンを見ながら、ピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードそれぞれで設定した処理項目に対応する処理の視覚効果を確認することができる。この結果、ユーザは、再度撮影が必要か否かを直ぐに判断することができる。
【0200】
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態では、インターネットを介してパーソナルコンピュータやサーバ等の外部処理装置に接続することによって、プログラム記録部、特殊効果処理情報記録部、画像処理情報記録部に記録された各種情報の更新または書き換えを行ってもよい。これにより、撮像装置は、新たに追加された撮影モード、特殊効果処理および仕上がり効果処理を組み合わせて撮影を行うことができる。
【0201】
また、上述した実施の形態では、特殊効果処理の種類は、上述した内容に限定されず、たとえば、アート、ボール、カラーマスク、キューブ、ミラー、モザイク、セピア、白黒、ウェーブ、ボール枠、風船、ラフモノクローム、ジェントルセピア、ロック、油絵、水彩画およびスケッチ等を追加することも可能である。
【0202】
また、上述した実施の形態では、撮像装置が画像処理部を1つ備えていたが、画像処理部の数は限定されず、たとえば画像処理部を2つであってもよい。
【0203】
また、上述した実施の形態では、撮影モード切換スイッチやレンズ操作部の操作に応じて画像処理設定部291が画像処理部16に設定した特殊効果処理を解除または変更を行ってもよい。
【0204】
また、上述した実施の形態では、表示部が表示するライブビュー画像の表示について説明したが、たとえば本体部2に着脱自在な外部電子ビューファインダにおいても本発明を適用することができる。
【0205】
また、上述した実施の形態では、表示部が表示するライブビュー画像の表示について説明したが、たとえば表示部とは別に電子ビューファインダを本体部2に設け、この電子ビューファインダにおいて本発明を適用するようにしてもよい。
【0206】
また、上述した実施の形態では、レンズ部が本体部に着脱自在であったが、レンズ部と本体部とが一体的に形成されていてもよい。
【0207】
また、上述した実施の形態では、撮像装置をデジタル一眼デジタルカメラとして説明していたが、たとえば、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話やパーソナルコンピュータ等の撮影機能を備えた各種電子機器に適用することができる。
【符号の説明】
【0208】
1 撮像装置
2 本体部
3 レンズ部
10 シャッタ
11 シャッタ駆動部
12 撮像素子
13 撮像素子駆動部
14 信号処理部
15 A/D変換部
16 画像処理部
17 AE処理部
18 AF処理部
19 画像圧縮展開部
20 入力部
21 表示部
22 表示駆動部
23 記録媒体
24 メモリI/F
25 SDRAM
26,300 Flashメモリ
27 本体通信部
28 バス
29 制御部
31 光学系
32 レンズ駆動部
33 絞り
34 絞り駆動部
35 レンズ操作部
36 レンズFlashメモリ
37 レンズ通信部
38 レンズ制御部
161 基本画像処理部
162 特殊効果画像処理部
201 電源スイッチ
202 レリーズスイッチ
203 撮影モード切換スイッチ
204 操作スイッチ
205 メニュースイッチ
206 再生スイッチ
207 動画スイッチ
261 プログラム記録部
262 特殊効果処理情報記録部
263,301 画像処理情報記録部
291 画像処理設定部
292 画像処理制御部
293 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して光電変換を行うことにより電子的な画像データを連続的に生成する撮像部と、前記画像データに対応する画像を生成順に表示する表示部と、を備えた撮像装置であって、
前記画像データに対して、複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部が行うべき特殊効果処理が複数種類ある場合、前記画像データに対して前記画像処理部に前記複数種類の特殊効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる画像処理制御部と、
前記画像処理部が生成した前記複数の処理画像データの少なくとも一部に対応する一または複数の処理画像と前記画像データに対応する画像とを前記表示部に一括して表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記画像処理部が行う特殊効果処理を指示する指示信号の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部によって入力された前記指示信号に応じて前記画像処理部が行うべき特殊効果処理を設定する画像処理設定部と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像処理部は、前記画像データに対して、前記画像処理設定部によって設定された複数の前記特殊効果処理のいずれか一つを時系列に沿って行うことで前記処理画像データを連続的に生成し、
前記表示制御部は、前記画像処理部が連続的に生成した前記処理画像データに対応する前記処理画像を生成順に沿って前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記複数の処理画像を順次切換えながら前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記複数の処理画像それぞれを前記表示部の表示画面上を移動させながら前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記表示部が表示している処理画像の処理項目名に関する情報を重畳して表示させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項7】
前記画像処理部が実行可能な複数の前記特殊効果処理それぞれと視覚情報とを対応付けた画像処理情報を記録する画像処理情報記録部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記画像処理情報記録部が記録する前記視覚情報を参照して、視覚的に異なる順番で前記複数の処理画像をそれぞれ前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記視覚情報は、視覚効果、彩度、コントラストおよびホワイトバランスの1つ以上を含むことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記複数の処理画像それぞれを縮小した縮小画像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項10】
前記特殊効果処理で組み合される画像処理は、ぼかし処理、シェーディング追加処理、ノイズ重畳処理および画像合成処理のいずれかであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項11】
前記画像処理部は、予め設定された撮影条件に応じた仕上がり効果を生じさせる仕上がり効果処理を行って仕上がり画像データを生成することがさらに可能であり、
前記入力部は、前記特殊効果処理および前記仕上がり効果処理の処理内容を指示する複数の指示信号の入力をさらに受付け可能であり、
前記画像処理設定部は、前記入力部によって入力された前記指示信号に応じて、特殊効果処理および仕上がり効果処理を設定することを特徴とする請求項2〜10のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項12】
前記入力部は、当該撮像装置に撮影を指示するレリーズ信号の入力を受け付けるレリーズスイッチを有し、
前記表示制御部は、前記レリーズスイッチから前記レリーズ信号の入力を受け付けた場合、前記表示部が表示している前記複数の処理画像を削除することを特徴とする請求項2〜11のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項13】
被写体を撮像して光電変換を行うことにより電子的な画像データを連続的に生成する撮像部と、前記画像データに対応する画像を生成順に表示する表示部と、を備えた撮像装置に実行させる撮影方法であって、
前記画像データに対して、複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データを生成する画像処理ステップと、
前記画像処理ステップで行うべき特殊効果処理が複数種類ある場合、1つの前記画像データに対して前記画像処理ステップで前記複数種類の特殊効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる画像処理制御ステップと、
前記画像処理ステップで生成した前記複数の処理画像データの少なくとも一部に対応する一または複数の処理画像と1つの前記画像データに対応する画像とを前記表示部に一括して表示させる表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする撮像方法。
【請求項14】
被写体を撮像して光電変換を行うことにより電子的な画像データを連続的に生成する撮像部と、前記画像データに対応する画像を生成順に表示する表示部と、を備えた撮像装置に実行させる撮影プログラムであって、
前記画像データに対して、複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データを生成する画像処理ステップと、
前記画像処理ステップで行うべき特殊効果処理が複数種類ある場合、1つの前記画像データに対して前記画像処理ステップで前記複数種類の特殊効果処理を行わせて複数の処理画像データを生成させる画像処理制御ステップと、
前記画像処理ステップで生成した前記複数の処理画像データの少なくとも一部に対応する一または複数の処理画像と1つの前記画像データに対応する画像とを前記表示部に一括して表示させる表示制御ステップと、
を実行させること特徴とする撮影プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−253448(P2012−253448A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122656(P2011−122656)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】