説明

撮像装置およびその制御方法、プログラム

【課題】 撮影した画像データをカメラからサーバに送信した後に、サーバに保存されてしまった画像データをカメラからのデータ送信操作を用いて消去できるようにする。
【解決手段】 カメラにてサーバに保存された画像データの消去を指示すると、カメラは消去用データを作成し、サーバに送信する。サーバ側で消去用データが受信されると、サーバに保存されていた消去の対象となる画像データの内容が消去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどの撮像装置で撮像された画像データを、外部装置に送信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線LAN技術の普及に伴い、撮影した画像データを無線LANを介してファイルサーバに保存することで、記憶媒体の容量を気にすることなく撮影を可能としようとするデジタルカメラが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また近年、無線通信機能付きのメモリカードも普及し始めている。このメモリカードは、予め保存先のサーバをカード内に登録しておく事で、撮影された画像データがメモリカードに記憶されると自動的に無線でサーバや自宅のPCなどに送信されるようになっている。このようなメモリカードにより、通信機能を持たないデジタルカメラであっても、手軽に撮影画像を外部装置に送信する機能を利用できるようになってきている。
【0004】
このように、カメラから撮影画像が自動的に外部装置に無線送信される機能が身近になってきているが、自動的に外部装置に画像データが送信されてしまうため、例えば他人に見せたくない画像データまで外部装置に送信してしまう場合がある。このような場合に、外部装置に送信してしまった画像データを消去する要求をカメラから送信する技術が知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−283900号公報
【特許文献2】特開2007−81491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献2のような方法で外部装置から画像データを消去する場合、カメラから削除の指示を送信する必要があるため、カメラ側で画像データの削除を行うための通信プロトコルを用意しなければならなかった。この方法では、例えば前述した無線通信機能付きメモリカードを用いた場合のように、カメラ側からは送信する/しないといったコントロールしかできないケースにおいて、外部装置に送信してしまった画像データの内容をカメラから消去することはできなかった。
【0007】
そこで本発明の目的は、データ送信を行うことで、外部装置から不要な画像データの内容を消去することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、被写体を撮像し画像データを得る撮像手段と、前記撮像により得られた画像データが外部装置に送信されるよう制御する送信制御手段と、前記外部装置に送信された画像データを前記外部装置から消去する指示を受け付ける入力手段と、記入力手段により指示を受け付けたことに応じて、消去の対象となる画像データを前記外部装置から消去するための画像データである消去用データを作成する作成手段とを有し、前記作成手段により前記消去用データが作成された場合、前記送信制御手段は前記消去用データが前記外部装置に送信されるよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、データ送信を行うことで、外部装置から不要な画像データの内容を消去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】カメラの構成の一例を示す図である。
【図2】Aは第1の実施形態に対応する処理の一例を示すフローチャートである。Bは第1の実施形態に対応する処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施形態に対応するユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図4】第1の実施形態に対応する処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態に対応するユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に対応する処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】無線メモリカードの構成の一例を示す図である。
【図8】第2の実施形態に対応する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0012】
<ハードウェア構成>
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の一例であるカメラ100の構成を示す図である。撮像装置は、いわゆるデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラだけでなく、撮影機能を有するパーソナルコンピュータや携帯電話、PDA等などを含めることも可能である。
【0013】
カメラ100において、10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学的な被写体像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生部であり、メモリ制御部22及びシステム制御部50により制御される。
【0014】
102は、カメラ100のレンズ10を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護部である。
【0015】
20は画像処理部であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御部22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理部20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。システム制御部50は、得られた演算結果に基づいて露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行う。
【0016】
さらに、画像処理部20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0017】
22はメモリ制御部であり、A/D変換器16、タイミング発生部18、画像処理部20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長部32を制御する。A/D変換器16のデータが画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
【0018】
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御部50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはカメラ100の電力消費を大幅に低減することができる。
【0019】
104は光学ファインダーであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダーのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
【0020】
30は撮影した静止画像データや動画像データを格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像データや所定時間の動画像データを格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像データを連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30はシステム制御部50の作業領域としても使用することが可能である。
【0021】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長部であり、メモリ30に格納された画像データを読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
【0022】
40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御部であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御部、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御部、46はバリアである保護部102の動作を制御するバリア制御部である。48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
【0023】
露光制御部40、測距制御部42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果に基づき、システム制御部50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う。50はカメラ100全体を制御するシステム制御部、52はシステム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【0024】
54はシステム制御部50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部である。この表示部54はカメラ100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。
【0025】
また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記憶画素数表示、記憶枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示がある。また、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記憶媒体200及び210の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付け・時刻表示、等がある。表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、等がある。56は電気的に消去・記憶可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
【0026】
60、62、64、66、68及び70は、システム制御部50の各種の動作指示を入力するための操作部であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。以下、これらの操作部の具体的な説明を行う。
【0027】
60はモードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することができる。
【0028】
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
【0029】
64はシャッタースイッチSW2で、不図示のシャッターボタンの操作完了でONとなり、以下の一連の処理の動作開始が指示される。当該一連の処理には、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理が含まれる。また、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長部32で圧縮を行い、記憶媒体200或いは210に画像データを書き込む記憶処理も含まれる。
【0030】
66は画像表示ON/OFFスイッチで、画像表示部28のON/OFFを設定することができる。この機能により、光学ファインダー104を用いて撮影を行う際に、TFT LCD等から成る画像表示部への電流供給を遮断することにより、省電力を図ることが可能となる。
【0031】
68はクイックレビューON/OFFスイッチで、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定する。なお、本実施形態では特に、画像表示部28をOFFとした場合におけるクイックレビュー機能の設定をする機能を備えるものとする。
【0032】
500はカメラ機能を割り付け可能な釦である(以下セット釦)。セット釦を押す事で機能がONされる。例えば、設定メニューのある項目を直ぐにTFTに表示したい場合は、Set釦の割付機能としてその表示機能を割り付ける事で、Set釦を押すと直ぐに所望のメニューが表示される。本発明ではこのセット釦は撮影時クイックレビューした画像データをパーソナルコンピュータなどにカメラの通信機能経由で送信する画像データとして選択するかを決める釦として使用する。セット釦が押されるとクイックレビューされている画像データが送信する画像データとして選択され、送信処理が一連で処理される。
【0033】
501は画像選択釦である。この釦を押すと画像選択モードに入り、502の選択ダイアルを回すことで現在TFTに表示されている画像データに対して処理を行うフォーカスをあてることができる。
【0034】
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、例えば以下が含まれる。
まず、メニューボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタンである。さらには、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、ブラケット撮影モードの選択釦ボタン、等である。なお、ブラケット撮影モードとは、AE(露出)、WB(ホワイトバランス)、MF(ピント位置)、フラッシュ発光量などの設定値を1枚ずつ変えながら複数枚の画像撮影を行う撮影モードをいう。
【0035】
80は電源制御部で、電池検出部、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ部等により構成される。電源制御部80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記憶媒体を含む各部へ供給する。
【0036】
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。90及び94はメモリカードやハードディスク等の記憶媒体とのインタフェースである。92及び96はメモリカードやハードディスク等の記憶媒体と接続を行うコネクタである。
【0037】
なお、本実施形態では記憶媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記憶媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インタフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
【0038】
110は通信部で、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信機能を有する。112は通信部110によりカメラ100を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【0039】
200はメモリカードやハードディスク等の記憶媒体である。記憶媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記憶部202、カメラ100とのインタフェース204、カメラ100と接続を行うコネクタ206を備えている。210はメモリカードやハードディスク等の記憶媒体である。記憶媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記憶部212、カメラ100とのインタフェース214、カメラ100と接続を行うコネクタ216を備えている。
【0040】
<撮影及び送信制御処理>
次に、図2A及び図2Bを参照して、第1の実施形態の動作を説明する。図2A及び図2Bは本実施形態のカメラ100の主ルーチンのフローチャートを示す。
【0041】
ステップS201において、電池交換等の電源投入により、システム制御部50はフラグや制御変数等を初期化する初期設定処理が行われる。続くステップS202において、システム制御部50は画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定する。
【0042】
ステップS203においてシステム制御部50は、モードダイアル60の設定位置を判定する。もし、モードダイアル60が電源OFFに設定されていたならば(S203において「電源OFF」)、ステップS205に移行する。また、撮影モードに設定されていた場合は(ステップS203において「撮影モード」)、ステップS206へ移行する。更に、その他のモードに設定されていた場合には(ステップS203において「その他のモード」)、ステップS204に移行する。
【0043】
ステップS204においてシステム制御部50は、選択されたモードに応じた処理を実行し、処理を終えたならばS203に戻って、モードダイアルの設定位置の判定を繰り返す。
【0044】
ステップS205において、システム制御部50は終了処理を行う。具体的に、各表示部の表示を終了状態に変更し、保護部102のバリアを閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記憶する。また、電源制御部80により画像表示部28を含むカメラ100各部の不要な電源を遮断する等の処理を行う。その後、ステップS203に戻る。
【0045】
ステップS206においてシステム制御部50は、電源制御部80により電池等により構成される電源86の残容量や動作情況がカメラ100の動作に問題があるか否かを判定する。もし、問題がある場合には(ステップS206において「NO」)、ステップS208に移行する。ステップS208において、表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後、ステップS203に戻る。
【0046】
一方、電源86に問題が無い場合には(ステップS206において「YES」)、ステップS207に移行する。ステップS207においてシステム制御部50は、記憶媒体200或いは210の動作状態が、カメラ100の動作、特に記憶媒体に対する画像データの記憶再生動作に問題があるか否かを判定する。もし、問題がある場合は(ステップS207において「NO」)、ステップS208に移行する。ステップS208において、表示部54を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に、ステップS203に戻る。
【0047】
一方、記憶媒体200或いは210の動作状態に問題が無い場合は(ステップS207において「YES」)、ステップS209に移行する。ステップS209において、表示部54を用いて画像や音声によりカメラ100の各種設定状態の表示を行う。なお、画像表示部28の画像表示がONであったならば、画像表示部28も用いて画像や音声によりカメラ100の各種設定状態の表示を行う。
【0048】
ステップS210において、システム制御部50は、画像送信モードが撮影時画像選択送信モードに設定されているか否かを判定する。
【0049】
ここで、本実施形態における画像送信モードについて説明する。本実施形態における画像送信モードは、画像データの送信方法を決定するためのモードであり、ユーザ操作に基づき予め設定することが可能である。ユーザは、図5に示す画面表示において、操作部70を操作して、画像送信モードを設定を指示することができる。本実施形態における画像送信モードには以下の3種類がある。なお、画像データの送信先は、予め設定可能であり、不揮発性メモリ56または記憶媒体200、210に記憶しておくものとする。本実施形態では所定のサーバを送信先として設定しているものとする。
(1)撮影時自動送信モード301:撮影後に、ユーザの操作などなしで自動的に画像データを送信する。
(2)撮影時画像選択送信モード302:撮影後の画像データのクイックレビュー中にセット釦500の押下を受け付け、押下された場合、レビュー中の画像データを送信する。
(3)画像選択送信モード303:撮影後、再生モードなどで記憶媒体200或いは210に記憶された画像データを画像表示部28に表示し、画像選択釦501と選択ダイアル502を介してユーザに選択された画像データのみを送信する。
【0050】
ここで、上記の画像選択送信モード303において、記憶媒体200或いは210に記憶されている画像データを1枚単位のみならず、フォルダ単位或いは記憶媒体単位で送信することができる。この場合、ユーザは複数の画像データを一括して選択して送信を指示するため、本当に送信したい画像データ以外の画像データまで送信対象に含まれてしまう場合がある。また、撮影時自動送信モード301でも、撮影した画像データがユーザの確認なしで送信されるため、本来送信する意図のなかった画像データまで送信されてしまう場合がある。
【0051】
説明を図2Aに戻す。撮影時画像選択送信モード302が設定されていた場合(ステップS210において「YES」)、処理はステップS211に移行する。一方、撮影時画像選択送信モード302以外が設定されていた場合(ステップS210において「NO」)、処理はステップS219に移行する。
【0052】
ステップS211において、クイックレビューがON設定になっていない場合は、システム制御部50はクイックレビュー表示をON設定とする。さらにステップS212において、システム制御部50はクイックレビューの表示時間を設定する。
【0053】
ステップS213において、システム制御部50は、クイックレビューの表示時間の変更があったか否かを判定する。もし、変更があった場合には(ステップS213において「YES」)、ステップS214に移行する。変更がなかった場合には(ステップS213において「NO」)、ステップS219に移行する。
【0054】
ステップS219において、システム制御部50はシャッタースイッチSW1の状態を判定する。もし、シャッタースイッチSW1が押されていないならば(ステップS219において「OFF」)、ステップS203に戻る。一方、シャッタースイッチSW1が押されたならば(ステップS219において「ON」)、ステップS220に進む。ステップS220において、測距・測光処理を実行し、ステップS221に移行する。
【0055】
ステップS221において、システム制御部50はシャッタースイッチSW2の状態を判定する。もし、シャッタースイッチSW2が押されていないならば(ステップS221において「OFF」)、ステップS222に移行する。もし、シャッタースイッチSW2が押されたならば(ステップS221において「ON」)、ステップS223に移行する。
【0056】
ステップS222において、システム制御部50はシャッタースイッチSW1の状態を再度判定する。もし、シャッタースイッチSW1が解除されたならば(ステップS222において「OFF」)、ステップS203に戻る。一方、解除されていないならば(ステップS222において「ON」)、ステップS221に戻る。
【0057】
ステップS223においてシステム制御部50は、撮影処理を実行する。撮影により得られた画像データは記憶媒体200または210に書き込まれる。
【0058】
撮影処理の後、ステップS224において、システム制御部50はシャッタースイッチSW2の状態を判定する。もし、シャッタースイッチSW2が押されている場合は(ステップS224において「ON」)、ステップS225に移行する。ステップS225において、システム制御部50は、連続撮影の設定がなされているかを判定する。もし、連続撮影の設定がなされている場合には(ステップS225において「YES」)、ステップS223に戻って撮影処理を繰り返す。一方、連続撮影の設定がなされていない場合には(ステップS225において「NO」)、ステップS224に戻って、シャッタースイッチSW2がOFFされるまで、この判定を継続する。
【0059】
シャッタースイッチSW2がOFFとなった場合(ステップS224において「OFF」)、ステップS226に移行する。ステップS226において、システム制御部50はシャッタースイッチSW1の状態を判定する。シャッタースイッチSW1が押されていない場合には(ステップS226において「OFF」)、ステップS227に移行する。一方、シャッタースイッチSW1が押されている場合には(ステップS226において「ON」)、ステップS221に移行する。
【0060】
ステップS227において、システム制御部50はクイックレビューがON設定となっているか否かを判定する。もし、ON設定の場合には(ステップS227において「YES」)、ステップS228に移行する。一方、ON設定でない場合には(ステップS227において「NO」)、ステップS250に移行する。
【0061】
ステップS228において、システム制御部50は表示部54を用いて撮影画像のクイックレビュー表示を行う。この表示により、ユーザは直前の撮影でどのような画像データが得られたのかを確認することが可能となる。
【0062】
ステップS250において、システム制御部50は画像送信モードが撮影時自動送信モード301に設定されているかを判定する。もし、撮影時自動送信モードに301に設定されていない場合には(ステップS250において「NO」)、ステップS229に移行する。撮影時自動送信モードに301に設定されている場合には(ステップS250において「YES」)、ステップS251に移行する。
【0063】
ステップS251において、システム制御部50は撮影された画像データを送信対象としてリストアップし、予め定められた送信先に送信するよう制御する。送信処理については図示しないが、本実施形態ではカメラ100が予め設定されているサーバに対して接続を行い、送信対象の画像データを送信する。
【0064】
一方、ステップS229に進んだ場合、システム制御部50は画像送信モードが撮影時画像選択送信モード302に設定されているかを判定する。もし、撮影時画像選択送信モードに302に設定されていない場合には(ステップS229において「NO」)、ステップS232に移行する。
【0065】
また、撮影時画像選択送信モードに設定されている場合には(ステップS229において「YES」)、ステップS230に移行し、クイックレビュー中の画像データを送信するか否かの選択処理を受け付ける。
【0066】
ステップS230において画像データを送信する旨の選択を受け付けると、ステップS231においてシステム制御部50は、クイックレビュー中の画像データを送信対象としてリストアップし、サーバに送信する。なお、カメラ100は、どの画像データを既に外部装置に送信したかを示す送信履歴を、記憶媒体200または210に記憶しており、送信が行われるたびに送信履歴を更新する。なお、送信履歴は、例えば送信した画像データのファイル名などの識別情報と、送信済か否かを示す情報を対応付けたリストなどを記憶しておいてもよいし、画像データに送信済か否かを示す属性情報を付加することで管理してもよい。
【0067】
ステップS232において、システム制御部50は未処理の画像データがあるか否かを判定する。もし、未処理の画像データがある場合(ステップS232において「YES」)、ステップS227に戻る。一方、未処理の画像データが存在しない場合には(ステップS231において「NO」)、ステップS233に移行する。
【0068】
ステップS233において、システム制御部50はシャッタースイッチSW1の状態を判定する。もし、シャッタースイッチSW1が押された状態であったならば(ステップS233において「ON」)、システム制御部50は、ステップS221に戻って次の撮影に備える。一方、シャッタースイッチSW1が解除されている場合は(ステップS233において「OFF」)、システム制御部50は、一連の撮影動作を終えてステップS203に戻る。
【0069】
以上のようにして、カメラ100は撮影した画像データを自動的に送信したり、クイックレビュー後に選択された画像データを送信することができる。以上が、撮影した画像データをサーバに送信する処理である。
【0070】
<消去処理>
次に、上記の処理によってサーバに送信した画像データの中に失敗画像などがあった場合に、サーバ側の画像データの内容を消去する方法を説明する。
【0071】
ユーザ操作に基づき再生モードに移行すると、カメラ100は記憶媒体200或いは210に記憶された画像データを画像表示部28に表示する。ユーザにより画像選択釦501と選択ダイアル502とが操作されることに応じて、カメラ100は表示する画像データを切り替えたり、表示中の画像データを拡大する。この処置により、ユーザは画像データを詳細に確認することができる。確認の結果、ピントが甘かったり、露出が適正でなかったり、構図が悪いなどといった失敗画像である場合は、ユーザは消去釦503を押して画像データの消去を指示することができる。
【0072】
図4に本実施形態における消去処理のフローチャートを示す。本フローチャートは、再生モードにおいてユーザにより消去釦503が押下されたことに応じて開始される。
【0073】
ステップS401において、システム制御部50は前述した送信履歴を参照し、画像表示部28に表示中の画像データが送信済みの画像データであるかを判定する。送信済み画像データでない場合には処理をステップS410に進め、図5(a)に示すような消去確認メニューを再生画像データに重畳して表示し、ユーザの選択操作を受け付ける。
【0074】
ステップS402において、システム制御部50は図5(a)に示す確認メニューのうち、消去実行を示す項目506が選択されたか、キャンセルを示す項目505が選択されたかを判定する。キャンセルを示す項目505が選択された場合には、消去確認メニューを消して、消去処理を終了する。消去実行を示す項目506が選択された場合には、処理をステップS403に進め、撮影後に記憶媒体200或いは210に記憶された、表示中の画像データを消去する。消去が完了すると、画像表示部28に表示すべき対象がなくなるので、システム制御部50は表示順が次の画像データを表示する。
【0075】
一方、ステップS401において送信済みの画像データであると判定された場合について説明する。この場合、システム制御部50は処理をステップS411に進め、図5(b)に示すような消去確認メニューを再生画像データに重畳して表示し、ユーザの選択操作を受け付ける。このメニューは、サーバに記憶された画像データの消去を示す項目507が追加されている点で、図5(a)に示す画面と異なる。
【0076】
ステップS404において、システム制御部50は図5(b)に示す消去確認メニューのうち、どの項目が選択されたかを判定する。キャンセルを示す項目505、消去実行を示す項目506を選択した場合には図5(a)に示す画面に対する操作が行われた場合と同様の処理を実行する。一方、ステップS404にてサーバ画像の消去を示す項目507が選択された場合、システム制御部50は処理をステップS405に進める。
【0077】
ステップS405において、システム制御部50は消去用データを作成する。消去用データとは、消去の対象となる画像データ、つまり図5(b)に示す画面に表示中の画像データを消去するためにサーバに送信されるデータである。消去用データは消去の対象となる画像データと同一名称であって、画像データとデータの形式は同じであるが、その内容はファイルサイズが0バイトであったり、EXIF情報のみで画像データ本体の無いデータとすることが考えられる。また、画像データを「この画像は消去されました」などのメッセージを含んだものにしたり、Exifのコメント情報などに「Do delete」と記述されているものとしてもよい。ともかく、通常の撮影により得られた画像データとは異なる画像データであることをユーザ又はサーバが認識できるようにすればよい。消去用データに適用するEXIF情報は、消去元の画像データの情報を引き継ぐものとする。
【0078】
消去用データを作成すると、システム制御部50はステップS406において、消去用データをサーバに送信する。消去用データを受信したサーバの動作については後述する。
【0079】
消去用データの送信後、ステップS407においてシステム制御部50は、記憶媒体200或いは210から消去対象の画像データを消去して消去処理を終了する。以上述べたように、送信済みの画像データの消去実行メニューには、サーバに記憶された画像データの消去を示す項目507が追加される。そしてこの項目が選択されると、記憶媒体200または210から画像データが消去されるだけでなく、送信先のサーバに対して消去用データが送信される。
【0080】
次に、消去用データをカメラ100から受信したサーバの処理について説明する。なお、本実施形態におけるサーバは、いわゆるファイルサーバであり、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、外部装置との通信を行うインタフェースを有するものとする。消去用データを受信した際の処理は、いくつかの方法が考えられるため、以下、順に説明する。
【0081】
まず第1の方法について説明する。サーバが消去用データを受信すると、受信した画像データと同一名称の画像データが既にサーバ側で保存されていないかを判定する。そして、同一ファイル名の画像データが既に保存されていると判定した場合、サーバは既に保存されている画像データを新たに受信した画像データで上書きする。
【0082】
前述したように、消去用データは実質的に撮影画像データとしての内容を有していないデータである。このような消去用データで既に存在する画像データを上書きすることにより、ユーザにより消去が指示された画像データの内容が消去されることとなる。つまり、サーバの画像データを消去することと同等の機能を、カメラ100の操作により実現することが可能となる。このことにより、例えば失敗画像などの内容がサーバ上に公開されてしまうことを、防止することができる。
【0083】
また、上記の方法であれば、受信したデータが消去用データか、通常の画像データかをサーバが判定する必要がない。したがって、サーバは既に保存済みのデータと同一名称のデータを受信した場合に、新たに受信したデータで古いデータを上書きする機能を有していればよい。
【0084】
次に、第2の方法について説明する。近年のファイルサーバには、既に保存済みのデータと同一名称のデータを受信した場合、受信したデータをリネームしてから保存することで、不用意に保存済みのデータが上書きされないようにしているものもある。第2の方法は、このようなサーバが消去用データを受信した場合に適した方法である。
【0085】
図6は、サーバにおけるデータ受信処理を示すフローチャートである。この処理は、サーバがカメラ100からの画像データの受信を検知したことに応じて開始される。なお、以下の処理はサーバのCPUが、ROMに記憶されたプログラムや各部からの入力信号に応じてサーバの各部を制御することにより実現される。
【0086】
ステップS601において、サーバは受信した画像データが消去用データであるかを判定する。上述したように、消去用データは通常の撮影画像データとは異なるデータの内容を有するため、サーバは受信した画像データを解析することにより、消去用データか否かを判定することができる。消去用データであれば、処理をステップS602に進め、消去用データでない、つまり通常の画像データであれば処理をステップS604に進める。
【0087】
ステップS602において、サーバは受信した画像データと同一名称の画像データが、既にサーバに保存されているかを判定する。既に保存されていると判定した場合は処理をステップS603に進める。保存されていないと判定した場合は、例えばカメラ以外の端末を用いてサーバから画像データを消去したことが考えられる。この場合、消去用データは何の意味も持たないデータとなるため、サーバは消去用データを保存することなく処理を終了する。なお、判定に際しては単純に画像データの名称のみで判定してもよいが、画像データ内のEXIF情報などを用いて、撮影時刻などの属性情報が一致しているかも併せて判定するのが望ましい。
【0088】
ステップS603において、サーバは消去用データと同様の名称を有する保存済みの画像データを消去し、処理を終了する。この際、サーバは消去用データを保存することなく処理を終了する。
【0089】
一方、ステップS601において受信した画像データが消去用データでないと判定した場合について説明する。ステップS604において、サーバは受信した画像データと同一名称の画像データが、既にサーバに保存されているかを判定する。既に保存されていると判定した場合は処理をステップS605に進める。保存されていないと判定した場合は処理をステップS606に進める。
【0090】
ステップS605において、サーバは受信した画像データのリネーム処理を行う。新たに付与される名称は、既にサーバに保存されている画像データの名称と重複しないものとする。そしてステップS606において、サーバは受信した画像データを新たな画像データとしてサーバに保存する。このようにしてサーバに画像データを保存することにより、例えばカメラ100のユーザの知人などがサーバにアクセスし、カメラ100で撮影した画像データを閲覧することが可能となる。
【0091】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、カメラ100が外部装置に画像データを送信する場合について説明した。これに対し本実施形態では、カメラ100はインタフェース90及び94に、無線通信機能付きのメモリカード(以下、「無線メモリカード」)が装着された場合について説明する。なお、本実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通の部分は説明を省略し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
【0092】
<無線メモリカード>
ここで無線メモリカードについて説明する。図7は、無線メモリカードの構成の一例を示すブロック図である。無線メモリカードはマイコン701、フラッシュメモリ702、そしてアンテナを含む通信部703、カメラ100とのインタフェース704を備えた記憶媒体である。
【0093】
無線メモリカード700がカメラ100に装着された場合、撮影により得られた画像データを無線メモリカード400から送信することが可能となる。具体的には、撮影により得られた画像データが無線メモリカード700に書き込まれたことに応じて、マイコン701は書き込まれた画像データを送信対象として認識し、通信部703により外部装置に送信されるよう制御する。それと並行して、一般的なメモリカードと同様、書き込まれた画像データがフラッシュメモリ702に保存されるようマイコン701が制御する。この画像データの送信は無線メモリカード700に撮影で得られた画像データが書き込まれることに応じて自動的に実行される。つまり、無線メモリカード700を使用する場合、第1の実施形態で説明した画像送信モードのうち、撮影時自動送信モードと同様の動作が行われることになる。
【0094】
なお、フラッシュメモリ702内の画像データのうち、未送信の画像データはリストで管理され、マイコン701は未送信の画像データを順次サーバに送信を行うよう制御する。画像データの送信先となる外部装置は予め設定し、無線メモリカード700のフラッシュメモリ702に記憶しておくことが可能であり、本実施形態ではサーバ装置が設定されているものとする。
【0095】
上記のように、無線メモリカード700を装着することにより、通信機能を持たないカメラ100でも、撮影した画像データを外部装置に送信することが可能となる。
【0096】
<消去処理>
上記のような無線メモリカードを用いて画像データをサーバに送信した後、サーバの画像データを消去する処理について説明する。図8に、本実施形態における画像データの消去処理のフローチャートを示す。本フローチャートも、図4に示すフローチャートと同様、再生モードにおいてユーザにより消去釦503が押下されたことに応じて開始される。
【0097】
ステップS601において、システム制御部50は、自機に装着されている記憶媒体が無線メモリカード700か否かを判定する。これは、記憶媒体のプロパティ領域にアクセスし、記憶媒体の種類を参照することで判定できる。無線メモリカード700が装着されている場合、処理をステップS611に進める。無線メモリカード700が装着されていない場合、処理をステップS610に進める。なお、仮に無線メモリカード700の通信機能のオン・オフが切替え可能な場合は、無線メモリカード700が装着されているか否かではなく、記憶媒体の通信機能がオンになっているか否かを判定してもよい。
【0098】
ステップS602において、システム制御部50は図5(a)に示すような消去確認メニューを再生画像データに重畳して表示し、ユーザの選択操作を受け付ける。このステップは無線メモリカード700が装着されていないと判定した場合であるから、サーバに消去用データを送信することもできない。したがって、このステップではサーバに記憶された画像データの消去を示す項目507は表示しない。なお、ステップS602、S603の処理は、図4のステップS402、S403の処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0099】
ステップS604において、システム制御部50は図5(b)に示す画面を表示させる。このステップは無線メモリカード700が装着されていると判定した場合であるから、サーバに消去用データを送信することができる。したがって、このステップではサーバに記憶された画像データの消去を示す項目507を表示する。
【0100】
ステップS604の判定、ステップS605の消去用データの作成は図4のステップS404、S405の処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。
【0101】
ステップS606において、システム制御部50は、無線メモリカード700から消去が指示された画像データを消去する。そしてステップS607においてシステム制御部50は、ステップS605で作成した消去用データを、新たな画像データとして無線メモリカード700に記憶する。
【0102】
無線メモリカード700側では、フラッシュメモリ702に消去用データが書き込まれる。これを検知したマイコン701は、新たな画像データが書き込まれたと認識し、通信部703を用いて消去用データをサーバに送信するよう制御する。
【0103】
上記の処理により、サーバに対して消去用データを送信する事が可能となる。サーバ側の処理は図6に示す通りである。このようにすることで、送信機能を持たないカメラ100においても第1の実施例と同様、サーバの画像データの内容を消去することが可能になる。
【0104】
なお、無線メモリカード700に記憶された消去用ファイルは、送信終了後もフラッシュメモリ702に残ることになる。それらの画像データを再び画像表示部28に表示する際には、既に消去した画像データと分かるようにマーキングを施したり、または、表示させないようにするのが望ましい。また、無線メモリカード700に記憶された消去用ファイルをすべて消去させるような機能を提供したり、カメラ100の終了処理時などに自動的に消去用ファイルを消去させるようにしてもよい。
【0105】
(その他の実施形態)
上述した実施形態の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記憶媒体から読み出し実行することによっても達成される。
【0106】
また、読み出したプログラムコードの指示に基づき、オペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行うことで上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0107】
上述した実施形態を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像し画像データを得る撮像手段と、
前記撮像により得られた画像データが外部装置に送信されるよう制御する送信制御手段と、
前記外部装置に送信された画像データを前記外部装置から消去する指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により指示を受け付けたことに応じて、消去の対象となる画像データを前記外部装置から消去するための画像データである消去用データを作成する作成手段とを有し、
前記作成手段により前記消去用データが作成された場合、前記送信制御手段は前記消去用データが前記外部装置に送信されるよう制御することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記作成手段は、前記消去用データの名称を前記消去の対象となる画像データと同一名称とすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像により得られた画像データに対する処理を選択するためのメニューを表示する表示手段をさらに有し、
前記表示手段は、既に前記外部装置に送信された画像データに対するメニューを表示する場合、前記入力手段による指示を行うための項目が選択できるよう前記メニューを表示し、前記外部装置に送信されていない画像データに対するメニューを表示する場合、前記入力手段による指示を行うための項目を選択できないように前記メニューを表示することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記外部装置と無線で通信する機能を有する記憶媒体を接続することが可能なインタフェースを有し、
前記送信制御手段は、前記画像データを前記記憶媒体に書き込むことにより、前記画像データが外部装置に送信されるよう制御することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記インタフェースに接続されている記憶媒体が、前記外部装置と無線で通信する機能を有するか否かを判定する判定手段と、
前記撮像により得られた画像データに対する処理を選択するためのメニューを表示する表示手段をさらに有し、
前記判定手段により、前記記憶媒体が前記外部装置と無線で通信する機能を有すると判定された場合、前記表示手段は、前記入力手段による指示を行うための項目が選択できるよう前記メニューを表示し、
前記判定手段により、前記記憶媒体が前記外部装置と無線で通信する機能を有さないと判定された場合、前記表示手段は、前記入力手段による指示を行うための項目を選択できないように前記メニューを表示することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項6】
撮像装置の制御方法であって、
被写体を撮像し画像データを得る撮像ステップと、
前記撮像により得られた画像データが外部装置に送信されるよう制御するステップと、
前記外部装置に送信された画像データを前記外部装置から消去する指示を受け付ける入力ステップと、
前記入力ステップにより指示を受け付けたことに応じて、消去の対象となる画像データを前記外部装置から消去するための画像データである消去用データを作成する作成ステップと、
前記作成ステップにより前記消去用データが作成された場合、前記消去用データが前記外部装置に送信されるよう制御するステップを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項7】
コンピュータに、
被写体を撮像し画像データを得る撮像ステップと、
前記撮像により得られた画像データが外部装置に送信されるよう制御するステップと、
前記外部装置に送信された画像データを前記外部装置から消去する指示を受け付ける入力ステップと、
前記入力ステップにより指示を受け付けたことに応じて、消去の対象となる画像データを前記外部装置から消去するための画像データである消去用データを作成する作成ステップと、
前記作成ステップにより前記消去用データが作成された場合、前記消去用データが前記外部装置に送信されるよう制御するステップとを実行させることを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−4278(P2011−4278A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146933(P2009−146933)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】