説明

撮像装置

【課題】 ユーザーの趣向に合致する好ましい状態のパノラマ画像を生成できる手段を提供する。
【解決手段】 撮像部と、第1操作部と、制御部と、画像処理部とを備える。撮像部は、各々の画像には所定方向に分割した被写体像が含まれるとともに、パノラマ合成処理によって1つの連続したパノラマ画像を構成するための第1画像および第2画像を生成する。第1操作部は、ユーザーからの操作を受け付ける。制御部は、第1画像および第2画像での被写体像の重複範囲について、パノラマ合成処理での優先順位を操作に応じて決定する。画像処理部は、第1画像の重複範囲および第2画像の重複範囲のうちから、優先順位の低い方を削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パノラマ画像の撮像補助機能を有する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の画像で被写体を分割して撮像するとともに、これらの画像を合成してつなぎ合わせることで1つの連続したパノラマ画像を作成する手法が公知である。例えば、特許文献1には、上記のパノラマ画像の作成を容易にするカメラの一例が開示されている。
【特許文献1】特開2005−223905号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のパノラマ画像を生成するときには、2つの画像をつなぎ合わせるために重複範囲を設けて各々の画像が撮像される。このとき、2つの画像の重複範囲で被写体の状態に差があるときには、より好ましい状態の画像を選択してパノラマ画像に反映させることがユーザーから要望されている。
【0004】
本発明は上記従来技術の課題を解決するためのものである。本発明の目的は、ユーザーの趣向に合致する好ましい状態のパノラマ画像を生成できる手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明の撮像装置は、撮像部と、第1操作部と、制御部と、画像処理部とを備える。撮像部は、各々の画像には所定方向に分割した被写体像が含まれるとともに、パノラマ合成処理によって1つの連続したパノラマ画像を構成するための第1画像および第2画像を生成する。第1操作部は、ユーザーからの操作を受け付ける。制御部は、第1画像および第2画像での被写体像の重複範囲について、パノラマ合成処理での優先順位を操作に応じて決定する。画像処理部は、第1画像の重複範囲および第2画像の重複範囲のうちから、優先順位の低い方を削除する。
【0006】
第2の発明の撮像装置は、撮像部と、第1操作部と、制御部と、メタデータ生成部とを備える。撮像部は、各々の画像には所定方向に分割した被写体像が含まれるとともに、パノラマ合成処理によって1つの連続したパノラマ画像を構成するための第1画像および第2画像を生成する。第1操作部は、ユーザーからの操作を受け付ける。制御部は、第1画像および第2画像での被写体像の重複範囲について、パノラマ合成処理での優先順位を操作に応じて決定する。メタデータ生成部は、第1画像および第2画像の少なくとも一方のデータに、重複範囲の位置を示す第1メタデータと、優先順位に関する第2メタデータとを関連付けて記録する。
【0007】
第3の発明は、第1または第2の発明において、撮像部によって撮像されたスルー画像を動画表示するモニタを撮像装置がさらに備える。また、制御部は、第1画像の重複範囲に基づいてガイド画像を生成するとともに、第2画像の構図決定動作時に、モニタ上のスルー画像にガイド画像を重畳させる。
【0008】
第4の発明は、第3の発明において、第1画像に対するガイド画像の割合を変更するためのユーザーの第1変更操作を受け付ける第2操作部を撮像装置がさらに備える。また、制御部は、第1変更操作に基づいて重複範囲を変更する。
【0009】
第5の発明は、第1または第2の発明において、重複範囲の変更に関する第2変更操作をユーザーから受け付ける第3操作部を撮像装置がさらに備える。また、制御部は、第2変更操作に基づいて重複範囲の輪郭を変更する。
【0010】
第6の発明は、第1または第2の発明において、制御部は、第1画像の撮像後でかつ第2画像の構図決定動作時に、優先順位を決定する処理を実行する。
【0011】
第7の発明は、第1または第2の発明において、制御部は、第1画像および第2画像の撮像後に、優先順位を決定する処理を実行する。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、ユーザーの操作で決定された優先順位に基づいて、第1画像または第2画像からの重複範囲の削除や、画像の重複範囲および優先順位を示すメタデータの記録が行われる。これにより、第1画像および第2画像から生成したパノラマ画像では、優先順位の高い重複画像が使用されて被写体が好ましい状態で表現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1実施形態の説明)
図1は、第1実施形態の電子カメラの構成を示すブロック図である。本実施形態の電子カメラは、撮影モードの1機能として、パノラマ画像の生成を補助するためのパノラマアシストモードを有している。ここで、パノラマ画像は、所定方向に被写体を分割撮像した複数の画像をつなぎ合わせて、1つの連続した画像としたものをいう。
【0014】
本実施形態の電子カメラは、撮像光学系11と、撮像素子12と、AFE13と、画像処理部14と、バッファメモリ15と、記録I/F16と、モニタ17と、操作部材18と、レリーズ釦19と、タッチパネル20と、CPU21およびバス22とを有している。ここで、画像処理部14、バッファメモリ15、記録I/F16、モニタ17およびCPU21は、バス22を介してそれぞれ接続されている。また、操作部材18、レリーズ釦19およびタッチパネル20は、それぞれCPU21に接続されている。
【0015】
撮像光学系11は、ズームレンズやフォーカシングレンズを含む複数のレンズ群で構成されている。撮像光学系11のレンズ位置は、レンズ駆動部(不図示)によって光軸方向に調整される。なお、簡単のため、図1では撮像光学系11を1枚のレンズとして図示する。
【0016】
撮像素子12は、撮像光学系11の像空間側に配置されている。撮像素子12の受光面には受光素子が2次元配列されている。撮像素子12は、撮像光学系11を通過した光束による被写体像を光電変換してアナログの画像信号を生成する。この撮像素子12の出力はAFE13に接続されている。
【0017】
ここで、電子カメラの撮影モードにおいて、撮像素子12はレリーズ釦19の全押し操作に応答して記録画像(本画像)を撮像する。また、撮影モードでの撮像素子12は、撮影待機時にも所定間隔毎にスルー画像を撮像する。このスルー画像のデータは、撮像素子12から間引き読み出しで出力される。なお、スルー画像のデータは、モニタ17での画像表示や、CPU21による各種の演算処理などに使用される。
【0018】
AFE13は、撮像素子12の出力に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。このAFE13は、相関二重サンプリングや、画像信号のゲインの調整や、画像信号のA/D変換を行う。なお、AFE13の出力は画像処理部14に接続されている。
【0019】
画像処理部14は、1フレーム分のデジタル画像信号に対して、各種の画像処理(色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整など)を施す。また、画像処理部14は、上記のパノラマアシストモードにおいて、(1)構図決定用のガイド画像の生成処理、(2)本画像のトリミング処理、(3)パノラマ画像を生成するための画像合成処理(パノラマ合成処理)などを実行する。
【0020】
バッファメモリ15は、画像処理部14による画像処理の前工程や後工程で画像のデータを一時的に記憶する。
【0021】
記録I/F16には、記憶媒体23を接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F16は、コネクタに接続された記憶媒体23に対してデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記憶媒体23は、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードなどで構成される。なお、図1では記憶媒体23の一例としてメモリカードを図示する。
【0022】
モニタ17は、CPU21の指示に応じて各種画像を表示する。なお、本実施形態の例では、液晶パネルで構成されたモニタ17が筐体背面に配置される。
【0023】
撮影モードでの撮影待機時において、モニタ17にはCPU21の制御によりスルー画像が動画表示される。このとき、CPU21は、撮影に必要となる各種情報をモニタ17上のスルー画像に重畳表示させることもできる。また、CPU21は、各種の設定項目の入力を可能とするGUI(Graphical User Interface)形式のボタンをモニタ17上に表示させることもできる。なお、パノラマアシストモードでは、1フレーム目の本画像の撮像後において、CPU21がモニタ17のスルー画像にガイド画像を重畳表示させる(ガイド画像の表示については後述する)。
【0024】
操作部材18は、例えば、コマンドダイヤル、十字状のカーソルキー、決定釦などで構成される。そして、操作部材18は電子カメラの各種入力をユーザーから受け付ける。例えば、操作部材18は、電子カメラの動作モードの切替操作や、後述の設定画面での入力操作などに用いられる。
【0025】
レリーズ釦19は、半押し操作による撮像前のオートフォーカス(AF)動作開始の指示入力と、全押し操作による撮像動作開始の指示入力とをユーザーから受け付ける。
【0026】
タッチパネル20は、パネル表面に接触したスタイラス(または指先など)の位置を検出する。そして、タッチパネル20は、検出した位置情報をCPU21に出力することでユーザーからの入力を受け付ける。なお、タッチパネル20の構成は、静電容量式または感圧式のいずれでもよい。
【0027】
ここで、本実施形態のタッチパネル20は、モニタ17と同形状の透明のパネルで構成されている。そして、タッチパネル20は、モニタ17の表面全体に積層配置されている。したがって、ユーザーはモニタ17の表示画像を視認しつつ、上記の表示画像の座標をタッチパネル20を介してCPU21に指定入力できる。
【0028】
CPU21は、電子カメラの動作を統括的に制御するプロセッサである。このCPU21は、スルー画像のデータに基づいて、コントラスト検出方式による公知のAF制御や、自動露出(AE)演算、オートホワイトバランス演算などを実行する。さらに、CPU21は、パノラマアシストモードでの各種の演算処理を実行する。
【0029】
また、本実施形態でのCPU21は、不図示のROMに格納されたプログラムの実行により、顔検出部24およびメタデータ生成部25として機能する。
【0030】
顔検出部24は、スルー画像のデータに顔検出処理を施して、スルー画像に含まれる人物の顔領域を検出する。この顔検出処理は公知のアルゴリズムによって行われる。一例として、顔検出部24は、公知の特徴点抽出処理によって、眉,目,鼻,唇の各端点などの特徴点を画像から抽出し、これらの特徴点に基づいて顔領域か否かを判定する。あるいは、顔検出部24は、予め用意された参照データ(顔画像など)と判定対象のスルー画像との相関係数を求め、この相関係数が一定の閾値を超えるときに顔領域と判定してもよい。
【0031】
メタデータ生成部25は、Exif(Exchangeable image file format for digital still cameras)規格に準拠して、画像ファイルのヘッダ領域に記憶されるメタデータを生成する。また、メタデータ生成部25は、パノラマアシストモードにおいて、2つの画像における被写体像の重複部分を示すメタデータを生成する。なお、メタデータ生成部25は、Exif規格のMakerNoteタグを利用して、上記のパノラマアシストモードでのメタデータを記録する。
【0032】
次に、図2の流れ図を参照しつつ、第1実施形態における電子カメラのパノラマアシストモードでの撮像動作を説明する。ここで、第1実施形態では、2フレーム分の本画像からパノラマ画像を生成する例を説明する。
【0033】
ステップ101:CPU21は、ユーザーの操作に応じて、パノラマアシストモードの設定画面を立ち上げる。なお、設定画面での表示処理などはいずれもCPU21が実行する。
【0034】
この設定画面では、パノラマアシストモードでの撮像後の処理をユーザーがCPU21に指示できる。より具体的には、ユーザーは、(1)本画像のトリミング処理、(2)重複範囲を示すメタデータの生成、のいずれかの項目を選択してCPU21に入力できる。また、上記の設定画面では、電子カメラ上でのパノラマ合成処理のオン/オフをCPU21に対して指示することもできる(なお、個々の設定項目における処理内容は後述する)。
【0035】
なお、ユーザーが設定画面での設定変更を必要としない場合、CPU21は設定画面を立ち上げを省略してS102に移行してもよい。
【0036】
ステップ102:CPU21は、撮像素子12を駆動させてスルー画像の撮像を開始する。その後、スルー画像は所定間隔ごとに逐次生成されることとなる。また、CPU21は、スルー画像をモニタ17に動画表示する。したがって、ユーザーはモニタ17のスルー画像によって撮影構図を決定するためのフレーミングを行うことができる。
【0037】
ここで、パノラマアシストモードでのCPU21は、1フレーム目の本画像(第1画像)の撮像前に、2フレーム目の本画像(第2画像)をつなげる方向(パノラマ方向)を示すマークをスルー画像に重畳表示する(図3参照)。そして、CPU21は、操作部材18またはタッチパネル20からのユーザーの入力に応じて、上記のパノラマ方向を変更することができる。このとき、ユーザーは上下左右の4方向から任意にパノラマ方向を選択できる。また、パノラマ方向の変更画面の例を図4に示す。なお、本実施形態では、パノラマ方向が右方向に設定された状態を前提として以下の説明を行う。
【0038】
ステップ103:CPU21は、スルー画像に対して顔検出処理を実行し、撮影画面内に含まれる人物の顔領域を検出する。ここで、S103で顔領域を検出した場合には、CPU21は、顔領域の検出を示すフラグ(顔検出フラグ)をオンに設定するとともに、顔領域の検出位置を示す顔位置データをワークメモリ(不図示)などに一時的に記録する。そして、CPU21は、検出できた顔領域の位置をモニタ17に表示する。一例として、CPU21は、スルー画像内で検出できた顔領域の位置にそれぞれ矩形の枠を重畳表示する(図3参照)。なお、CPU21は、所定間隔ごとに上記の顔検出処理を実行する。そのため、顔検出フラグおよび顔位置データは、CPU21によって逐次更新されることとなる。
【0039】
ステップ104:CPU21は、レリーズ釦19が全押しされたか否かを判定する。レリーズ釦19が全押しされた場合(YES側)には、CPU21はS105に移行する。一方、レリーズ釦19が全押しされていない場合(NO側)には、CPU21はレリーズ釦19の全押し操作を待機する。
【0040】
ステップ105:CPU21は、撮像素子12を駆動させて第1画像を撮像する。その後、画像処理部14によって第1画像のデータが生成される。
【0041】
ステップ106:CPU21は、第1画像のデータを記憶媒体23に記録する。
【0042】
ステップ107:CPU21は、第1画像の撮像直前に顔検出フラグ(S103)がオンであったか否かを判定する。顔検出フラグがオンの場合(YES側)には、CPU21はS108に移行する。一方、顔検出フラグがオフの場合(NO側)には、CPU21はS110に移行する。
【0043】
ステップ108:CPU21は、第1画像における顔領域の位置が第2画像との接続側(パノラマ方向)からみて所定範囲内にあるか否かを判定する。一例として、S108でのCPU21は、第1画像の撮像直前の顔位置データ(S103)に基づいて、検出した顔領域の位置が、画面右端から画面中央までの範囲(すなわち、第1画像の右半分)にあるか否かを判定する。
【0044】
上記の要件を満たす場合(YES側)には、CPU21はS109に移行する。一方、上記の要件を満たさない場合(YES側)には、CPU21はS110に移行する。
【0045】
ステップ109:CPU21は、画像処理部14に対して、第2画像の構図決定のためのガイド画像の生成を指示する。具体的には、以下の(1)および(2)の手順で、上記のガイド画像が生成される。なお、CPU21はS109での処理後にS111に移行する。
【0046】
(1)第1に、CPU21は、顔領域の位置に基づいて、画像間で被写体像を重複させる範囲(重複範囲)を決定する。このとき、CPU21は、第1画像のパノラマ方向の端部を基準として、第1画像の顔領域がすべて収まるように上記の重複範囲の大きさを設定する。なお、図5は、図3に対応するシーンでの第1画像の重複範囲を示す図である。
【0047】
(2)次に、画像処理部14は、第1画像のデータから上記(1)の重複範囲の対応部分を切り出す。そして、画像処理部14は、切り出した重複範囲の画像をモニタ17の解像度に合わせて解像度変換し、ガイド画像を生成する。
【0048】
ステップ110:CPU21は、画像処理部14に対して、第2画像の構図決定のためのガイド画像の生成を指示する。
【0049】
このS110の場合には、CPU21は、第1画像のパノラマ方向の端部からデフォルトの領域(例えば、画面の約1/3までの範囲)を上記の重複範囲とする。そして、画像処理部14は、S109の(2)と同様の工程でガイド画像を生成する。
【0050】
ステップ111:CPU21は、半透過状態のガイド画像をスルー画像上に重畳表示させる(図6参照)。また、このS111の段階では、ガイド画像で示された上記の重複範囲をユーザーは所定の操作で変更することができる。一方、上記の重複範囲を変更しない場合には、ユーザーは操作部材18の決定釦を押圧する。
【0051】
ステップ112:CPU21は、操作部材18の決定釦が押圧されたか否かを判定する。決定釦が押圧された場合(YES側)には、CPU21は重複範囲を確定するとともに、モニタ17上のガイド画像をロックする。その後、CPU21はS115に移行する。この状態において、スルー画像の被写体がガイド画像に重なるようにフレーミングを行うことで、ユーザーは第2画像の適正な構図を容易に決定できるようになる。一方、決定釦の押圧がない場合(NO側)には、CPU21はS113に移行する。
【0052】
ステップ113:CPU21は、ガイド画像の変更操作を受け付けたか否かを判定する。上記の変更操作を受け付けた場合(YES側)には、CPU21はS114に移行する。一方、上記の変更操作がない場合(NO側)には、CPU21はS112に戻って上記動作を繰り返す。
【0053】
ステップ114:CPU21は、ユーザーの変更操作に応じて、ガイド画像および重複範囲を再設定する。その後、CPU21は、S111に戻って上記動作を繰り返す。
【0054】
一例として、S114でのCPU21は、第1画像の再生画像をモニタ17に表示するとともに、再生画像に対するガイド画像の割合を変更する操作をユーザーから受け付ける。そして、CPU21は、操作部材18またはタッチパネル20で範囲指定がなされると、その指定範囲を新たな重複範囲に設定する。そして、画像処理部14は、新たな重複範囲に基づいて、第1画像のデータからガイド画像を再び生成する。
【0055】
また、S114でのCPU21は、ユーザーのタッチパネル20の操作に応じて、ガイド画像のおよび重複範囲の輪郭形状を変更することもできる。例えば、CPU21は、ガイド画像および重複範囲の輪郭を、第1画像または第2画像に向けて突出した凹凸形状にすることができる。
【0056】
ここで、重複範囲の輪郭形状を変更した場合の一例を図7に示す。この図7の例は、第1画像に含まれていない被写体(鳥)をパノラマ画像に収めるために、第1画像の重複範囲を一部切り欠くように重複範囲の輪郭形状を変更したケースである。このように、重複範囲の輪郭形状の変更により、ユーザーは重複範囲において第2画像の被写体を優先的にパノラマ画像に含めることが可能となる。なお、この場合においても、画像処理部14は、変更後の重複範囲に基づいて、第1画像のデータからガイド画像を再び生成することとなる。
【0057】
ステップ115:CPU21は、レリーズ釦19が全押しされたか否かを判定する。レリーズ釦19が全押しされた場合(YES側)には、CPU21はS116に移行する。一方、レリーズ釦19が全押しされていない場合(NO側)には、CPU21はレリーズ釦19の全押し操作を待機する。
【0058】
ステップ116:CPU21は、撮像素子12を駆動させて、第1画像と同じホワイトバランスおよび露出条件で第2画像を撮像する。その後、画像処理部14によって第2画像のデータが生成される。
【0059】
ステップ117:CPU21は、S101の設定画面で本画像のトリミング処理が指定されているか否かを判定する。本画像のトリミング処理が指定されている場合(YES側)には、CPU21はS118に移行する。一方、重複範囲を示すメタデータの生成が指定されている場合(NO側)には、CPU21はS122に移行する。
【0060】
ステップ118:CPU21は、画像処理部14に対して、第2画像のデータから不要部分の削除を指示する。そして、画像処理部14は、第2画像に含まれる重複範囲のうちで、スティッチング部分を除いた領域を削除する。なお、スティッチング部分とは、パノラマ合成処理のときに2つの画像を合成するつなぎ目部分のことである。
【0061】
ステップ119:CPU21は、不要部分を削除した後の第2画像のデータ(S118)を記憶媒体23に記録する。
【0062】
ステップ120:CPU21は、S101の設定画面でパノラマ合成処理がオンに設定されているか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU21はS121に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU21は一連の処理を終了する。なお、この場合には、コンピュータ等による後処理工程でパノラマ合成処理を実行することで、ユーザーはパノラマ画像を容易に取得できる。
【0063】
ステップ121:CPU21は、第1画像のデータ(S106)と、不要部分削除後の第2画像のデータ(S118)とを記憶媒体23から読み出す。そして、CPU21は、画像処理部14に公知のパノラマ合成処理を実行させる。これにより、第1画像および第2画像からパノラマ画像が生成される。なお、第1実施形態で生成されるパノラマ画像の一例を図8に示す。その後、CPU21はパノラマ画像を記憶媒体23に記録して一連の処理を終了する。
【0064】
ステップ122:CPU21は、被写体像の重複範囲と、第2画像のスティッチング部分の位置とを示すメタデータを生成する。そして、CPU21は、上記のメタデータを、第2画像のデータと対応付けた状態で記憶媒体23に記録し、一連の処理を終了する。
【0065】
なお、S122の場合においても、コンピュータ等による後処理工程でパノラマ合成処理を実行することで、ユーザーはパノラマ画像を容易に取得できる。このとき、パノラマ合成処理を実行するコンピュータは、第2画像で削除すべき領域や、スティッチング部分を、上記のメタデータに基づいて特定することができる。
【0066】
以下、第1実施形態の電子カメラの作用効果を述べる。
【0067】
第1実施形態の電子カメラでは、パノラマ撮影において第1画像と第2画像との接続部分近傍に人物が位置する場合には、顔領域を含めるように重複範囲の設定を行う。そして、電子カメラは、第2画像のデータから重複範囲をほとんど削除してパノラマ合成処理用の画像を生成する。すなわち、パノラマ合成時に第1画像と第2画像とで人物の顔が重なり合わないので、パノラマ画像において多重露光のような顔のズレが生じることはない。したがって、第1画像と第2画像との撮像時に人物の表情や顔の位置が変化した場合にも人物が好ましい状態で撮影されたパノラマ画像を生成でき、パノラマ撮影の実用性が大きく向上する。なお、被写体像の重複範囲とスティッチング部分の位置とを示すメタデータを生成した場合にも、電子カメラは上記とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0068】
また、第1実施形態の電子カメラでは、重複範囲に対応するガイド画像がスルー画像に重畳表示されるので、第2画像の構図決定が非常に容易となる。さらに、ユーザーはガイド画像および重複範囲の変更を自由に行うことができるので、ユーザーの意図に則したパノラマ画像を得ることが容易となる。
【0069】
(第2実施形態の説明)
図9は、第2実施形態における電子カメラのパノラマアシストモードでの撮像動作を説明する流れ図である。ここで、図9のS201,S202は、図2のS101,S102にそれぞれ対応するので、これらのステップに関する重複説明は省略する。また、第2実施形態の電子カメラの構成は、図1に示す第1実施形態の電子カメラと共通するので重複説明は省略する。
【0070】
ステップ203:CPU21は、レリーズ釦19が全押しされたか否かを判定する。レリーズ釦19が全押しされた場合(YES側)には、CPU21はS204に移行する。一方、レリーズ釦19が全押しされていない場合(NO側)には、CPU21はレリーズ釦19の全押し操作を待機する。
【0071】
ステップ204:CPU21は、撮像素子12を駆動させて第1画像を撮像する。その後、画像処理部14によって第1画像のデータが生成される。
【0072】
ステップ205:CPU21は、第1画像のデータを記憶媒体23に記録する。
【0073】
ステップ206:CPU21は、画像処理部14に対して、第2画像の構図決定のためのガイド画像の生成を指示する。
【0074】
このS206の場合には、CPU21は、第1画像のパノラマ方向の端部からデフォルトの領域(例えば、画面の約1/3の範囲)を上記の重複範囲とする。そして、画像処理部14は、第1実施形態におけるS109の(2)と同様の工程でガイド画像を生成する。
【0075】
ステップ207:CPU21は、半透過状態のガイド画像をスルー画像上に重畳表示させる。なお、S207は上記のS111に対応するので重複説明を省略する。
【0076】
ステップ208:CPU21は、操作部材18の決定釦が押圧されたか否かを判定する。決定釦が押圧された場合(YES側)には、CPU21は重複範囲を確定するとともに、モニタ17上のガイド画像をロックする。その後、CPU21はS211に移行する。一方、決定釦の押圧がない場合(NO側)には、CPU21はS209に移行する。
【0077】
ステップ209:CPU21は、ガイド画像の変更操作を受け付けたか否かを判定する。上記の変更操作を受け付けた場合(YES側)には、CPU21はS210に移行する。一方、上記の変更操作がない場合(NO側)には、CPU21はS208に戻って上記動作を繰り返す。
【0078】
ステップ210:CPU21は、ユーザーの変更操作に応じて、ガイド画像とともに重複範囲を再設定する。その後、CPU21は、S207に戻って上記動作を繰り返す。なお、S210は上記のS114に対応するので重複説明を省略する。
【0079】
ステップ211:CPU21は、第1画像および第2画像の重複範囲につき、パノラマ合成処理でいずれを優先するのかをユーザーの操作に応じて決定する。
【0080】
具体的には、S211でのCPU21は、第1画像または第2画像の重複範囲を択一的に選択させる選択入力部をGUI形式でモニタ17に重畳表示する(図10参照)。ユーザーは、操作部材18またはタッチパネル20の操作で上記の選択入力部の項目を選択してCPU21に入力を行う。そして、CPU21は、選択入力部で選択された画像の優先順位を高く設定する。なお、CPU21は、初期状態において第1画像の重複範囲の優先順位を高く設定している。
【0081】
このとき、ユーザーの画像選択を容易にするために、CPU21は、第1画像の重複範囲と第2画像の重複範囲となる箇所とを対比可能にモニタ17に表示してもよい。例えば、CPU21は、ユーザーの操作に応じて、ガイド画像が重畳されていない状態のスルー画像と、第1画像の再生画像とを交互に切替表示するようにしてもよい。このとき、CPU21は、重複範囲をより比較しやすくするために重複範囲の箇所を枠表示してもよい(なお、この表示状態の図示は省略する)。
【0082】
ステップ212:CPU21は、レリーズ釦19が全押しされたか否かを判定する。レリーズ釦19が全押しされた場合(YES側)には、CPU21はS213に移行する。一方、レリーズ釦19が全押しされていない場合(NO側)には、CPU21はレリーズ釦19の全押し操作を待機する。
【0083】
ステップ213:CPU21は、撮像素子12を駆動させて、第1画像と同じホワイトバランスおよび露出条件で第2画像を撮像する。その後、画像処理部14によって第2画像のデータが生成される。
【0084】
ステップ214:CPU21は、第2画像のデータを記憶媒体23に記録する。
【0085】
ステップ215:CPU21は、S201の設定画面で本画像のトリミング処理が指定されているか否かを判定する。本画像のトリミング処理が指定されている場合(YES側)には、CPU21はS216に移行する。一方、重複範囲を示すメタデータの生成が指定されている場合(NO側)には、CPU21はS219に移行する。
【0086】
ステップ216:CPU21は、S211での優先順位の低い方の画像のデータを、不要部分の削除対象に指定する。そして、画像処理部14は、処理対象となった画像のデータから不要部分を削除する。
【0087】
例えば、S211で第1画像の優先順位が高く設定された場合、S216でのCPU21は、第2画像のデータを処理対象に選択する。そして、画像処理部14は、第2画像に含まれる重複範囲のうちで、スティッチング部分を除いた部分を削除する。同様に、S211で第2画像の優先順位が高く設定された場合、S216でのCPU21は、第1画像のデータを処理対象に選択する。そして、画像処理部14は、第1画像に含まれる重複範囲のうちで、スティッチング部分を除いた部分を削除する。なお、不要部分を削除した後の画像のデータは、CPU21の制御によって記憶媒体23に記録される。
【0088】
なお、本実施形態では、第2画像の構図決定時に優先順位が決定されている(S211)。そのため、CPU21は、第2画像の優先順位が低い場合には、S213またはS214の段階で第2画像の重複部分を予め削除して記憶媒体23に記録しておくこともできる。
【0089】
ステップ217:CPU21は、S201の設定画面でパノラマ合成処理がオンに設定されているか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU21はS218に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU21は一連の処理を終了する。なお、この場合には、コンピュータ等による後処理工程でパノラマ合成処理を実行することで、ユーザーはパノラマ画像を容易に取得できる。
【0090】
ステップ218:CPU21は、第1画像のデータと、第2画像のデータとを記憶媒体23から読み出す。なお、上記の画像のデータのうちで、S211での優先順位が低い方の画像のデータは不要部分が削除された状態にある。そして、CPU21は、画像処理部14に公知のパノラマ合成処理を実行させる。これにより、第1画像および第2画像からパノラマ画像が生成される。その後、CPU21はパノラマ画像を記憶媒体23に記録して一連の処理を終了する。
【0091】
ステップ219:CPU21は、被写体像の重複範囲と優先順位の低い画像のスティッチング部分の位置とを示す第1メタデータと、S211で設定された優先順位を示す第2メタデータとを生成する。そして、CPU21は、上記の第1メタデータおよび第2メタデータを、第1画像のデータまたは第2画像のデータのいずれかに対応付けた状態で記憶媒体23に記録し、一連の処理を終了する。
【0092】
なお、S219の場合においても、コンピュータ等による後処理工程でパノラマ合成処理を実行すれば、ユーザーはパノラマ画像を容易に取得できる。このとき、パノラマ合成処理を実行するコンピュータは、第1メタデータおよび第2メタデータに基づいて、第1画像または第2画像の削除箇所やスティッチング部分を特定することができる。
【0093】
以下、第2実施形態の電子カメラの作用効果を述べる。
【0094】
第2実施形態の電子カメラでは、パノラマ撮影において第1画像と第2画像との重複範囲について、ユーザーにいずれの画像を優先するか選択させる。そして、電子カメラは、優先順位が低く設定された画像のデータから重複範囲をほとんど削除してパノラマ合成処理用の画像を生成する。したがって、ユーザーは、画像の重複範囲について好ましい状態の画像を選択してパノラマ画像を生成できるので、パノラマ撮影の実用性が大きく向上する。なお、第1メタデータおよび第2メタデータを生成した場合にも、電子カメラは上記とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0095】
また、第2実施形態の電子カメラにおいても、重複範囲に対応するガイド画像がスルー画像に重畳表示されるので、第2画像の構図決定が非常に容易となる。さらに、ユーザーはガイド画像および重複範囲の変更を自由に行うことができるので、ユーザーの意図に則したパノラマ画像を得ることが容易となる。
【0096】
(実施形態の補足事項)
(1)上記の各実施形態では、パノラマアシストモードで2フレーム分の画像を撮像する場合を前提に説明したが、本発明はかかる場合に限定されることはない。例えば、パノラマアシストモードで3フレーム分の画像を連続して撮像する状況において、第2フレームおよび第3フレームの場合にも当然に本発明を応用できる。
【0097】
(2)第2実施形態では、第1画像の撮像後でかつ第2画像の構図決定動作時において、第1画像と第2画像との重複範囲の優先順位をCPU21が決定する例を説明した。しかし、本発明では、第1画像および第2画像の撮像後の段階で、ユーザーからの優先順位の入力操作に基づいて、CPU21が上記の優先順位を決定するように変更してもよい。この場合において、CPU21は、第1画像の重複範囲および第2画像の重複範囲にそれぞれ対応する画像をモニタ17に並べて表示し、ユーザーの画像選択を容易にしてもよい。例えば、図11に上記の場合のモニタ17の表示状態の一例を図示する。かかる構成の場合にも、上記の第2実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0098】
(3)第1実施形態の電子カメラにおいて、人物の顔以外を注目被写体として上記の重複範囲を決定するようにしてもよい。例えば、CPU21は、任意の注目被写体(動物、建築物、乗物など)の特徴を記憶した参照データに基づいてパターンマッチング処理を実行し、この注目被写体の位置に基づいて重複範囲を設定することも可能である。
【0099】
(4)第2実施形態の電子カメラでもスルー画像で顔検出処理を実行し、検出した顔領域の位置に基づいて上記の重複範囲を決定するようにしてもよい。
【0100】
(5)第1実施形態では、第2画像のデータから不要部分を削除する例と、第2画像のデータにメタデータを対応付けた例とを説明した。しかし、第1実施形態の変形例として、画像処理部14は第1画像のデータから不要部分を削除するようにしてもよい。同様に第1実施形態の変形例として、CPU21は、第1画像のデータにメタデータを対応付けて記録してもよい。
【0101】
(6)図2のステップ109において、CPU21は第1画像の顔領域が全て収まるように重複範囲の大きさを設定したが、その人物の体が全て収まるように重複範囲の大きさを設定してもよい。
【0102】
例えば、人物の体は顔の幅の約3倍であることに基づいて、人物の体が全て収まるように重複範囲の大きさが設定されてもよい。
【0103】
その具体例を図12を用いて説明する。CPU21は、第1画像の顔領域の情報から顔の幅を判定する。次にCPU21は、第1画像のパノラマ方向の端部と反対側の顔領域の端部(図12の例では人物の顔の図中の左側端部)を特定する。そしてCPU21は、この顔領域の端部から顔の幅の長さだけパノラマ方向の端部と離れた位置を含むように重複範囲を設定する。
【0104】
(7)図2のステップ109において、CPU21は重複範囲の大きさを顔領域が全て収まるように設定したが、逆に顔領域が全く収まらないように設定してもよい。
【0105】
例えば、CPU21は次の処理を行えばよい。CPU21は、第1画像の顔領域の情報から顔の幅を判定する。次にCPU21は、第1画像のパノラマ方向の端部と同じ側の顔領域の端部(図13の例では人物の顔の図中の右側端部)を特定する。
【0106】
そしてCPU21は、この顔領域の端部から顔の幅の長さだけパノラマ方向の端部側に離れた位置が、パノラマ方向の端部を越えていなければ、その位置からパノラマ方向端部側を重複領域に設定する。また、CPU21は、この顔領域の端部から顔の幅の長さだけパノラマ方向の端部側に離れた位置が、パノラマ方向の端部を越えていれば、第1実施形態のステップ109または上述の(6)の処理を実行することにすればよい。
【0107】
なお、本発明は、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】第1実施形態の電子カメラの構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態における電子カメラのパノラマアシストモードでの撮像動作を説明する流れ図
【図3】第1画像撮像前のスルー画像の表示例を示す図
【図4】パノラマ方向の変更画面の例を示す図
【図5】図3に対応するシーンでの第1画像の重複範囲を示す図
【図6】ガイド画像をスルー画像上に重畳表示させた状態を示す図
【図7】重複範囲の輪郭形状を変更した場合の一例を示す図
【図8】第1実施形態でのパノラマ画像の一例を示す図
【図9】第2実施形態における電子カメラのパノラマアシストモードでの撮像動作を説明する流れ図
【図10】第2実施形態のS211におけるモニタの表示例を示す図
【図11】第1画像と第2画像の撮像後に重複範囲の優先順位を決める場合のモニタの表示例を示す図
【図12】重複領域の設定に関する変形例を説明する図
【図13】重複領域の設定に関する変形例を説明する図
【符号の説明】
【0109】
12…撮像素子、14…画像処理部、17…モニタ、18…操作部材、20…タッチパネル、21…CPU、24…顔検出部、25…メタデータ生成部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々の画像には所定方向に分割した被写体像が含まれるとともに、パノラマ合成処理によって1つの連続したパノラマ画像を構成するための第1画像および第2画像を生成する撮像部と、
ユーザーからの操作を受け付ける第1操作部と、
前記第1画像および前記第2画像での前記被写体像の重複範囲について、前記パノラマ合成処理での優先順位を前記操作に応じて決定する制御部と、
前記第1画像の前記重複範囲および前記第2画像の前記重複範囲のうちから、前記優先順位の低い方を削除する画像処理部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
各々の画像には所定方向に分割した被写体像が含まれるとともに、パノラマ合成処理によって1つの連続したパノラマ画像を構成するための第1画像および第2画像を生成する撮像部と、
ユーザーからの操作を受け付ける第1操作部と、
前記第1画像および前記第2画像での前記被写体像の重複範囲について、前記パノラマ合成処理での優先順位を前記操作に応じて決定する制御部と、
前記第1画像および前記第2画像の少なくとも一方のデータに、前記重複範囲の位置を示す第1メタデータと、前記優先順位に関する第2メタデータとを関連付けて記録するメタデータ生成部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
前記撮像部によって撮像されたスルー画像を動画表示するモニタをさらに備え、
前記制御部は、前記第1画像の前記重複範囲に基づいてガイド画像を生成するとともに、前記第2画像の構図決定動作時に、前記モニタ上の前記スルー画像に前記ガイド画像を重畳させることを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の撮像装置において、
前記第1画像に対する前記ガイド画像の割合を変更するためのユーザーの第1変更操作を受け付ける第2操作部をさらに備え、
前記制御部は、前記第1変更操作に基づいて前記重複範囲を変更することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
前記重複範囲の変更に関する第2変更操作をユーザーから受け付ける第3操作部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2変更操作に基づいて前記重複範囲の輪郭を変更することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記第1画像の撮像後でかつ前記第2画像の構図決定動作時に、前記優先順位を決定する処理を実行することを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記第1画像および前記第2画像の撮像後に、前記優先順位を決定する処理を実行することを特徴とする撮像装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−288798(P2008−288798A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130713(P2007−130713)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】