説明

撮像装置

【課題】 被写体認識で特定された着目画像領域に対して、高速に焦点検出を行う。
【解決手段】 撮像領域の第1の領域に設けられ撮影レンズからの光を光電変換して被写体の像を生成する撮像画素、および、前記撮像領域の前記第1の領域より狭い第2の領域に設けられ前記撮影レンズの射出瞳の一部の領域を通る光を受光する焦点検出画素を有する撮像手段と、前記焦点検出画素からの信号に基づいて2つの像信号の位相差を検出する位相差検出手段と、前記撮像手段からの信号に基づいて被写体の第1の被写体領域を検出する被写体検出手段と、前記被写体検出手段で検出された前記第1の被写体領域とは異なる領域であって、前記被写体の一部分と推定される第2の被写体領域において前記位相差検出手段からの信号を用いてフォーカス制御を行う制御手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置における自動焦点調節技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被写体の顔に対して焦点検出を行う撮像装置が開示されている。この撮像装置は、撮像結果から顔を構成する器官と思われる形状を検出し、検出結果から右目あるいは左目の位置を特定し、特定された領域に対して焦点検出を行う。
【0003】
特許文献2には、撮像素子を構成する画素の一部に瞳分割された一対の焦点検出画素が複数配置された撮像素子を用いて焦点検出を行う撮像装置が開示されている。特許文献2では、焦点検出を行う場合、通常の画素出力を用いたコントラスト評価方式の焦点検出が行えるとともに、焦点検出画素の出力に基づいて位相差検出方式の焦点検出を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4553346号
【特許文献2】特開2009−115893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように顔を構成する器官と思われる形状を検出するためには、顔の輪郭、目、鼻、口といった器官の色や形状を識別する必要がある。したがって、撮像信号の解像度が少なすぎると、これら器官の色や形状を解像できなくなるため、顔であることを検出できなくなる。顔を検出するためには、少なくともQVGA程度の解像度の撮像信号が必要になる。このため、顔の検出は撮像素子の信号を利用するのが好ましい。
【0006】
また、顔に対して焦点検出を行う場合、顔の検出領域を撮影視野のほぼ全域を対象にすると、焦点検出領域も撮影視野のほぼ全域をカバーする必要が生じる。焦点検出可能な画像領域を広げようとすると、撮像素子とは異なるセンサを用いる焦点検出方式では、部品コストの上昇や光学設計の難易度が高くなってしまう。このため、顔の検出と同様に焦点検出も一般的に撮像素子の出力を利用した形態で行われる。
【0007】
撮像素子の出力を利用した焦点検出としては、特許文献2に記載された2種類の焦点検出方式、具体的には撮像素子の像信号出力を用いたコントラスト評価方式や、撮像素子の一部に瞳分割された焦点検出画素を配置した撮像面位相差検出方式がある。しかし、撮像面位相差検出方式は、光軸中心からの像高が高くなるにつれて光線のケラレが生じやすくなり、焦点検出しづらくなる欠点がある。したがって、焦点検出領域を撮影視野のほぼ全域をカバーさせるには、コントラスト評価方式が好ましい。
【0008】
しかし、コントラスト評価方式の焦点検出は、最もコントラストの高い焦点位置が見つかるまで、焦点位置を移動させてはコントラスト評価を行う動作を何回も行う必要があり、例えば位相差検出方式の焦点検出と比べて合焦までに時間がかかってしまう。
【0009】
そこで、本発明の目的は、顔の検出など被写体認識を行って特定した着目画像領域に対して高速に焦点検出を行うことができる撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての撮像装置は、撮像領域の第1の領域に設けられ撮影レンズからの光を光電変換して被写体の像を生成する撮像画素、および、前記撮像領域の前記第1の領域より狭い第2の領域に設けられ前記撮影レンズの射出瞳の一部の領域を通る光を受光する焦点検出画素を有する撮像手段と、前記焦点検出画素からの信号に基づいて2つの像信号の位相差を検出する位相差検出手段と、前記撮像手段からの信号に基づいて被写体の第1の被写体領域を検出する被写体検出手段と、前記被写体検出手段で検出された前記第1の被写体領域とは異なる領域であって、前記被写体の一部分と推定される第2の被写体領域において前記位相差検出手段からの信号を用いてフォーカス制御を行う制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、被写体認識で特定された着目画像領域に対して高速に焦点検出を行うことができる撮像装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例1のデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】カメラDSPの機能ブロック図である。
【図3】撮像素子の画素配置を示す模式図である。
【図4】撮像画素と焦点検出画素の配置例を示す模式図である。
【図5】図5(a)は、第1の焦点検出画素の構造を示す図である。図5(b)は、第2の焦点検出画素の構造を示す図である。
【図6】図6(a)は、焦点状態(合焦状態)に応じた像信号の位相差を説明するための模式図である。図6(b)は、焦点状態(前ピン状態)に応じた像信号の位相差を説明するための模式図である。
【図7】実施例1の動作を示すフローチャートである。
【図8】図8(a)は、撮像領域の左側で認識された顔に対応する胴体部、および位相差AFエリアとの対応を説明するための模式図である。図8(b)は、撮像領域の中央で認識された顔に対応する胴体部、および位相差AFエリアとの対応を説明するための模式図である。図8(c)は、撮像領域の右側で認識された顔に対応する胴体部、および位相差AFエリアとの対応を説明するための模式図である。
【図9】実施例2の動作を示すフローチャートである。
【図10】図10(a)は、撮像領域で認識された顔に対応する位相差AFエリアとの対応、および実際に位相差AFを行う領域を説明するための模式図である。図10(b)は、撮像領域で認識された顔に対応する胴体部、および位相差AFエリアとの対応、および実際に位相差AFを行う領域を説明するための模式図である。
【図11】撮像領域で認識された複数の顔にそれぞれ対応する胴体部、および位相差AFエリアとのそれぞれの対応を説明するための模式図である。
【図12】撮像領域で認識された顔に対して下側に設定される所定値範囲と位相差AFエリアとの関係について説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
<デジタルカメラの構成>
図1は本発明の実施例におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ100は、CPUやMPU等によって構成され全体の制御を司るシステムコントローラ(制御手段)129と、光学系全体を制御するレンズコントローラ(制御手段)107を有する。システムコントローラ129とレンズコントローラ107間の通信では、被写体像を結像させるフォーカスレンズ101の駆動命令、停止命令、駆動量、要求駆動速度がシステムコントローラ129から送信される。また、さらに入射光線を調節する絞り102の開口制御の駆動量、駆動速度、およびレンズ側の各種データの送信要求がシステムコントローラ129から送信される。なお、図1には光学系を構成するレンズのうちフォーカスレンズ101のみを示しているが、このほか不図示の変倍レンズや固定レンズが設けられている。
【0015】
フォーカス制御の際、システムコントローラ129はレンズコントローラ107に対して、レンズ駆動方向や駆動量および駆動速度についての指令を行う。レンズコントローラ107は、システムコントローラ129からのレンズ駆動命令を受信すると、レンズ駆動制御部104を通じてレンズ駆動機構103を制御する。レンズ駆動機構103は、ステッピングモータを駆動源として有し、レンズ101を光軸に沿って駆動する。レンズ101の焦点位置は、例えばレンズ駆動機構103を構成するモータの回転パルス数を検出するパルスエンコーダ等により構成されるレンズ位置情報検出部109を通じて、レンズコントローラ107に送られる。その出力は、レンズコントローラ107内の不図示のハードウェアカウンタに接続され、レンズが駆動されるとその位置情報がハード的にカウントされる。レンズコントローラ107がレンズ位置を読み取る際は、内部のハードウェアカウンタのレジスタにアクセスして、記憶されているカウンタ値を読み出される。
【0016】
レンズコントローラ107は、システムコントローラ129からの絞り制御命令を受信すると、絞り駆動制御部106を介して、絞り102を駆動する絞り駆動機構105を制御し、受信した駆動量に従って絞り102を制御する。レンズコントローラ107には、少なくとも一部が不揮発性記憶媒体で構成されるメモリ108が接続されている。メモリ108は、不図示の変倍レンズの焦点距離、絞り102の開放絞り値、設定可能な絞り駆動速度といった性能情報が記憶されている。
【0017】
絞り102で調節された入射光線は、機械シャッタであるフォーカルプレーンシャッタ110の開口から光学フィルタ111を介して、撮像素子112に至る。光学フィルタ111は、赤外線をカットして可視光線を撮像素子112へ導く機能と、光学ローパスフィルタとしての機能を有する。
【0018】
フォーカルプレーンシャッタ110は、先幕および後幕を備えて構成されており、入射光線の透過および遮断を制御する。シャッタ制御部114は、システムコントローラ129からの信号に応じて、フォーカルプレーンシャッタ110の先幕および後幕の走行駆動を制御する。フォーカルプレーンシャッタ110の先幕および後幕は、バネを駆動源として有しており、シャッタ走行後、次の動作のためにバネチャージを要する。そのため、シャッタチャージ機構113がバネのチャージを行う。また、システムコントローラ129は、撮像素子112における所定の測光領域の出力から得られる露光量と、撮像素子112の電荷蓄積時間、露光感度および絞り値との関係が定められたプログラム線図をEEPROM122に記憶している。
【0019】
撮像素子112は、撮像系全体の駆動タイミングを決定しているタイミングジェネレータ118からの信号に基づく、画素ごとの水平駆動および垂直駆動を制御するドライバ117からの出力によって制御される。そして、撮像素子112は、被写体像を光電変換して画像信号を生成して出力する。撮像素子112から出力された画像信号は、CDS/AGC回路115で増幅され、A/Dコンバータ116でデジタル信号へ変換される。A/Dコンバータ116から出力されたデジタル信号は、カメラDSPへ出力させるデジタル信号の出力先をシステムコントローラ129からの信号に基づいて選択するセレクタ121を介して、メモリコントローラ127へ出力される。メモリコントローラ127へ入力されたデジタル信号は、フレームメモリであるDRAM128に全て転送される。デジタルカメラ100は、DRAM128への転送結果をセレクタ121を介してビデオメモリ120へ定期的(毎フレーム)に転送することで、モニタ表示部119よりファインダ表示を行っている。
【0020】
カメラDSP126には、システムコントローラ129のほか、タイミングジェネレータ118と、セレクタ121を通じてA/Dコンバータ116と、ビデオメモリ120、ワークメモリ125とが接続されている。
【0021】
撮影時は、システムコントローラ129からの制御信号によって、1フレーム分のデジタル信号をDRAM128から読み出し、カメラDSP126で画像処理を行ってから、一旦、ワークメモリ125で記憶される。そしてワークメモリ125のデータは、圧縮・伸張回路124で所定の圧縮フォーマットに基づいてデータ圧縮され、その結果が外部の不揮発性メモリ123に記録される。不揮発性メモリ123は、通常、半導体メモリカードなどの着脱可能な記録媒体が用いられる。不揮発性メモリ123はとして、磁気ディスクや光ディスクをはじめとして任意の不揮発性記録媒体を用いても差し支えない。
【0022】
システムコントローラ129と接続されている操作スイッチ131は、ユーザーがデジタルカメラ100の各種設定項目に対する操作入力を行うための入力デバイス群であり、任意の入力デバイスが含まれる。表示部130は、液晶パネル、LED(発光ダイオード)、有機ELパネルなどの表示素子であり、操作スイッチ131に含まれるスイッチ類により設定または選択されたデジタルカメラ100の動作状態を表示する。レリーズスイッチSW1(132)は、内包する2段階ストロークのレリーズボタンが半押し(1段押下)された際にオンとなり、オンされることでシステムコントローラ129は測光や焦点検出などの撮影準備動作を開始する。レリーズスイッチSW2(133)は、レリーズボタンが全押し(2段押下)された際にオンとなり、オンされることで静止画記録のための撮影動作(電荷蓄積および電荷読み出し動作)を開始させる。ライブビューモードスイッチ134は、モニタ表示部119でのファインダ表示(ライブビュー)のオン/オフを制御するためのスイッチである。動画スイッチ135は、動画を取得するために、電荷蓄積および電荷読み出しを繰り返し行う動作を開始させるためのスイッチである。
【0023】
次に、撮像素子112における画素の配置について説明する。撮像素子112は、フォーカスレンズ101を含む撮影レンズからの光を光電変換して被写体の像を生成する撮像画素と撮影レンズの射出瞳の一部の領域を通る光を受光する焦点検出画素を備える。焦点検出画素は、後述するように位相差検出方式の焦点検出を行うために用いられる。撮像画素と焦点検出画素が配置された様態を図3に示す。
【0024】
図3は、画素行列のうち一部に互いに対をなす焦点検出画素を複数配置した模式図である。図3では、R,G,Bはそれぞれ赤フィルタ、緑フィルタ、青フィルタが配置された通常の撮像画素である。また、S1,S2は第1および第2の焦点検出画素であり、撮像画素とは光学特性が異なる。第1および第2の焦点検出画素(S1,S2)は、それぞれ離散的な1ラインで対をなしており、そのラインの対を単位にして焦点検出エリアが構成される。図3においては、第1および第2の焦点検出画素(S1,S2)の対が上下に2つ配置されており、それぞれ第1の焦点検出エリアおよび第2の焦点検出エリアを構成する。図3に示すように、焦点検出画素は撮像素子112内に離散的に一列に並んでおり、第1の焦点検出画素S1の列と第2の焦点検出画素S2の列が対をなすように近接して配置される。
【0025】
図4は、撮像素子112で構成される撮像平面上における焦点検出画素の分布を示す模式図である。図4において、撮像素子112の撮像領域401の一部である中央部に、図3で説明した第1および第2の焦点検出画素S1,S2の離散的な画素列が配置されており、網掛けで示している。これら配置により位相差検出方式の3つの焦点検出領域402乃至404を構成しており、撮像面における位相差検出方式の焦点検出を行うことができる。図4に示されるように、焦点検出領域(第2の領域)402乃至404は、撮像素子112の撮像領域(第1の領域)401よりも狭い。
【0026】
図5(a)には、第1の焦点検出画素S1の構造を示す。図5(a)において、第1の焦点検出画素の光入射側には、マイクロレンズ501が形成されている。502にはマイクロレンズ501を形成するための平面を構成する平滑層である。503は遮光層であり、第1の焦点検出画素S1の光電変換領域504の中心Oに対して一方向に偏心した絞り開口部を有する。
【0027】
図5(b)には、第2の焦点検出画素S2の構造を示す。図5(b)において、第2の焦点検出画素の光入射側には、マイクロレンズ601が形成されている。602にはマイクロレンズ601を形成するための平面を構成する平滑層である。603は遮光層であり、第2の焦点検出画素S2の光電変換領域604の中心Oに対して、第1の焦点検出画素S1とは反対方向に偏心した絞り開口部を有する。
【0028】
図5の構成によれば、撮像光学系を第1の焦点検出画素S1から見た場合と第2の焦点検出画素S2から見た場合とで、撮像光学系の瞳が対称に分割されたことと等価になる。図4において、第1の焦点検出画素S1および第2の焦点検出画素S2を含む行には、撮像素子の画素数が多くなるにつれて近似した2像が形成されるようになる。
【0029】
撮像光学系が被写体に対してピントが合っている状態では、第1の焦点検出画素S1で形成される一列の像信号と、第2の焦点検出画素S2で形成される一列の像信号は互いに一致する。これに対して、撮像光学系のピントがずれているならば、第1の焦点検出画素S1で形成される一列の像信号と、第2の焦点検出画素S2で形成される一列の像信号には、位相差が生じる。そして、その位相差の方向は前ピン状態と後ピン状態とで逆になる。
【0030】
図6には、ピントと像信号の位相差との関係を示す。図6において、両焦点検出画素S1,S2を互いに近づけて、それぞれをA,Bの点として示している。また、撮像画素を省略している。被写体上の特定点からの光束は、焦点検出画素Aに対応する分割瞳を通って該焦点検出画素Aに入射する光束ΦLaと、焦点検出画素Bに対応する分割瞳を通って該焦点検出画素Bに入射する光束ΦLbとに分割される。これら2つの光束は、被写体上の同一点から入射しているため、撮像光学系のピントが合った状態では、図6(a)に示すように、同一のマイクロレンズを通過して撮像素子上の1点に到達する。したがって、第1の焦点検出画素A(S1)からなる一列の像信号と、第2の焦点検出画素B(S2)からなる一列の像信号は、互いに一致する。しかし、図6(b)に示すように、xだけピントがずれている状態では、光束ΦLa,ΦLbのマイクロレンズへの入射角の変化分だけ両光束ΦLa,ΦLbの到達位置が互いにずれる。したがって、第1の焦点検出画素A(S1)からなる一列の像信号と、第2の焦点検出画素B(S2)からなる一列の像信号は、位相差が生じる。
【0031】
以上のことを利用して、撮像装置は撮像素子を用いて位相差検出方式の焦点検出を行う。
【0032】
次に、カメラDSP126内の回路ブロックについて、図2を用いて説明する。撮像素子112で生成された画像信号は、上述のようにCDS/AGC回路115で増幅され、A/Dコンバータ116でデジタル信号に変換され、セレクタ121を介してカメラDSP126へ入力される。カメラDSP126は、コントラストAFに用いられるコントラスト評価値の算出、顔の検出、撮像面での位相差AFに用いられるデフォーカス量の算出を行う。
【0033】
コントラスト評価値を算出するため、カメラDSP126に入力された画像データは、まずカメラDSP126内のDSP内部メモリ201を経て、焦点検出領域抽出ブロック202に入力される。焦点検出領域抽出ブロック202は、全画面分の画像データから焦点検出領域とその近傍の画像を抽出して、コントラスト評価値算出ブロック203に供給する。焦点検出領域の大きさは、画面全体の大きさを1として1/5〜1/10程度であることが望ましい。なお、画面内における焦点検出領域の位置や大きさは、システムコントローラ129より焦点検出領域抽出ブロック202に対して設定できるよう構成される。コントラスト評価値算出ブロック(コントラスト検出手段)203は、焦点検出領域とその近傍の画像に対してデジタルフィルタ演算により所定の周波数成分を抽出して、コントラスト評価値としてシステムコントローラ129に出力する。
【0034】
また、顔を検出するため、カメラDSPに入力された画像データは、まずDSP内部メモリ201を経て、顔検出ブロック204に入力される。顔検出ブロック204(被写体検出手段)は、全画面分の画像データから肌色検出や目/鼻/口といった特徴のパターンマッチングなど公知の方法により顔領域を検出する。顔検出できた場合は、検出された顔の撮像平面上の位置、サイズ、向きが検出され、これら顔情報はシステムコントローラ129へ出力される。
【0035】
また、デフォーカス量を算出するため、カメラDSP126に入力された画像データは、まずDSP内部メモリ201を経て、焦点検出画素列抽出ブロック205に入力される。焦点検出画素列抽出ブロック205は、全画面分の画像データから離散的に一列に並んだ焦点検出画素の信号出力を抽出してデフォーカス量算出ブロック206に供給する。なお、抽出される焦点検出画素の列は、システムコントローラ129より焦点検出画素列抽出ブロック205に対して設定できるよう構成される。デフォーカス量算出ブロック(位相差検出手段)206は、瞳分割特性で対をなす1組の焦点検出画素列に対して相関演算によりそれらの位相差を算出する。また、焦点検出画素(S1,S2)およびレンズ101の光学特性、絞り102の絞り設定に基づいて位相差からデフォーカス量を算出する。位相差からデフォーカス量の算出は公知の方法を用いて差し支えない。算出されたデフォーカス量はシステムコントローラ129へ出力される。
<デジタルカメラの動作>
次に、本実施例の動作について図7のフローチャートを用いて説明する。特に説明しない限り、下記制御はシステムコントローラ129の制御により行われる。
【0036】
まず、ライブビューモードスイッチ134が操作されて、ライブビュー命令が発生することにより開始される。なお、デジタルカメラ100は、あらかじめ電源が投入されていて、ライブビュー命令の発生に伴い1秒間に30乃至60fps程度の撮像と表示が開始されるものとする。
【0037】
はじめにステップS901にて、レリーズスイッチSW1(132)が押下されたか判断される。押下されていれば、ステップS902へ進む。押下されていなければ、再度ステップS901へ戻って、ライブビュー中のレリーズスイッチSW1(132)の押下が監視される。
【0038】
ステップS902では、後述する顔検出やコントラストAFのために、カメラDSP126へ入力された画像データをDSP内部メモリ201へ記憶する。記憶後、ステップS903へ進む。
【0039】
ステップS903では、所望の被写体認識を行う。具体的には、DSP内部メモリ201に記憶された画像データを顔検出ブロック204へ供給する。そして、顔検出ブロック204が被写体像に顔が含まれているか判断するとともに、顔が含まれている場合は被写体像における顔の位置、サイズ、撮像平面上の向きを検出する。検出後、顔の検出数、顔サイズ、顔の位置、顔の向きからなる顔検出結果をシステムコントローラ129へ出力する。出力後、ステップS904へ進む。
【0040】
ステップS904では、ステップS903にて所望の被写体を認識できたかを判断する。認識できた場合はステップS906へ進む。認識できなかった場合は、ステップS905へ進む。
【0041】
ステップS905では、例えば撮像領域の中央部といった所定の領域に対してコントラストAFを行い、本発明の動作を終了する。
【0042】
ステップS906では、ステップS903にて被写体が検出できた領域(以下、認識領域と称す。)と、図4で説明した位相差検出方式の焦点検出領域402乃至404(以下、位相差AFエリアと称す。)が所定割合以上重なっているか判断される。該所定割合は任意の割合であるが、位相差AFエリアの50%以上が好ましい。所定割合以上重なっていれば、ステップS907へ進む。所定割合以上重なっていなければ、ステップS908へ進む。このように、システムコントローラ129は、認識領域と位相差AFエリアとの重なり度合いを検出する第1の重なり検出手段としての機能を有する。
【0043】
ステップS907では、上記の認識領域に対応した位相差AFエリアにおいて位相差AFが行われる。位相差AF後、ステップS911へ進む。
【0044】
ステップS908では、ステップS903にて認識すべき被写体を構成する同一被写体領域を撮像画像から判定する。具体的には、ステップS903にて認識できた顔に対して、撮像平面上における顔の位置、顔のサイズ、顔の向きに基づいて、顔に対応する胴体部の位置やサイズを判定する。図8は、認識された顔に対応する胴体部、および位相差AFエリアとの対応を説明するための模式図である。図8(a)は、撮像領域1001において人物1005が左側に位置している場合の模式図である。図8(b)は、人物1005がほぼ中央に位置している場合の模式図である。図8(c)は、人物1005が右側に位置している場合の模式図である。図8では、同一の意味をなすものに対して共通の符号を付与している。図8において、1006(第1の被写体領域)は顔検出ブロック204で検出された人物1005の顔である。また、1007(第2の被写体領域)は顔1006の位置、サイズ、向きに基づいて推定された胴体部である。胴体部1007は、サイズが顔1006と同じで、位置が顔1006に対して略隣接した下側に存在すると推定して、領域が判定される。判定された胴体部1007は同一被写体領域として認識される。判定後、ステップS909へ進む。
【0045】
ステップS909では、上記の同一被写体領域と位相差AFエリアが所定割合以上重なっているか判断される。該所定割合は任意の割合であるが、位相差AFエリアの50%以上が好ましい。具体的には、胴体部1007対して、位相差AFエリア1002乃至1004の領域重複の程度が算出される。図8(a)では、位相差AFエリア(左)1002が胴体部1007に対して50%以上重なっていることから、位相差AFエリア(左)1002において所定割合以上重なっていると判断される。同様に、図8(b)では位相差AFエリア(中央)1003が、図8(c)では位相差AFエリア(右)1004が所定割合以上重なっていると判断される。位相差AFエリア1002乃至1004のいずれかに所定以上重なっていれば、ステップS910へ進む。所定以上重なっていなければ、ステップS911へ進む。このように、システムコントローラ129は、上記の認識領域1006とは異なる領域で、同一の被写体の一部分と推定できる同一被写体領域1007を判定する判定手段としての機能を有する。また、該同一被写体領域1007と位相差AFエリア1002乃至1004のいずれかとの重なり度合いを検出する第2の重なり検出手段としての機能を有する。
【0046】
ステップS910では、上記の同一被写体領域と所定以上重なる位相差AFエリアにおいて位相差AFが行われる。位相差AF後、ステップS911へ進む。
【0047】
ステップS911では、位相差AFで検出された合焦位置の近傍に限定したフォーカス領域において、上記の認識領域に対するコントラストAFを行い、本発明の動作を終了する。具体的には、顔1006に対してコントラストAFが行われる。本ステップの動作を行うことにより、認識された被写体に対して精密にフォーカス制御を行うことができるようになる。
【0048】
上述の動作を行うことにより、被写体認識で特定された被写体に対して、高速な方式の焦点検出領域が厳密に重なっていなくても代替的に利用可能になり、合焦までの時間を短縮できるようになる。
【0049】
なお、本実施例では、図7のステップS904で所望被写体を認識できた場合、はじめに位相差AFを行う場合について記載したが、はじめに認識領域に対してコントラストAFを行うようにしてもよい。この場合、得られたコントラスト評価値の形状等からコントラストAFの信頼性を判定する。コントラストAFがOKの場合は得られた合焦位置へレンズを移動して終了へ進み、NGの場合はS906へ進んで位相差AFの制御を行うようにする。
(変形例)
上記の実施例では、顔検出を行って顔の位置、サイズ、向きから撮像平面上における胴体部の位置を推定していた。しかし、これに限らず、公知の被写体認識方法によりさまざまな物体の形状を認識して、認識した物体における特定の部分の位置を推定しても差し支えない。このような構成にすることで、人だけでなく物体に対しても合焦不能を回避しやすくすることができる。
【0050】
また、上記の実施例では、位相差AFを行った後でコントラストAFを行っていた。しかし、これに限らず、位相差AFエリア1002乃至1004のいずれかが認識領域と所定割合以上重なっていた場合は、同じ認識領域を対象としたコントラストAFを省略しても良い。このような動作にすることで、さらなる焦点検出時間の短縮を図ることができるようになる。
【0051】
また、上記の実施例では、ステップS906で認識領域と位相差AFエリアが所定割合以上重なっていない場合は、ステップS908で同一被写体領域の判定を行っていた。しかし、これに限らず、例えば図12に示されるように、認識領域である顔1006の下側の所定値範囲内に位相差AFエリアの少なくとも一部があれば、同一被写体領域を判定せずに、該位相差AFエリアを用いて位相差AFを行うようにしてもよい。つまり、顔1006が検出されれば通常はその下に胴体があると推定されるため、同一被写体領域の判定を行わなくても、顔1006の下側にある位相差AFエリア1002〜1004のいずれかを使って位相差AFを行うことができる。
【0052】
ここで、図12を参照して顔1006の下側にある所定値範囲について説明する。図12において、顔1006の下側のY方向における位相差AFエリアの位置は、位相差AFエリア1002〜1004の各々のY座標で判断される。ここで、位相差AFエリア1002〜1004の少なくとも一つが顔1006より下側にあればよい。例えば、位相差AFエリア1002〜1004の重心位置(1002c〜1004c)のY座標と顔1006の重心位置(1006c)のY座標とを比較することにより、位相差AFエリア1002〜1004が顔1006より下側にあるかどうかを判断する。
【0053】
また、顔1006の重心位置1006cのX座標と各位相差AFエリア1002〜1004の枠の重心位置(1002c〜1004c)のX座標との比較により、位相差AFエリア1002〜1004のいずれを位相差AFに用いるかを判断する。例えば、各位相差AFエリア1002〜1004のうち、重心位置のX座標が顔1006の重心位置のX座標と最も近い位相差AFエリアを用いて位相差AFを行うようにする。ここで、該位相差AFエリアの重心位置のX座標と顔1006の重心位置のX座標との差が所定値範囲内の場合に該位相差AFエリアを用いて位相差AFするように制御するのが望ましい。顔1006の重心位置のX座標と、該X座標に最も近い位相差AFエリアの枠の重心位置のX座標との差を所定値範囲内とすることで、位相差AFエリアが顔1006と異なる被写体を検出することを防ぐことができる。該所定値は、例えば顔1006のX方向の幅である。なお、X方向の定義は、撮影光学系の光軸が水平となるようにカメラを構えたとき、該光軸に直交し、かつ水平方向に伸びる直線に沿った方向を指す。また、Y方向の定義は、撮影光学系の光軸が水平となるようにカメラを構えたとき、該光軸に直交し、かつ垂直方向に伸びる直線に沿った方向を指す。また、位相差AFエリアの枠の位置は、X座標、Y座標で定義される。
【実施例2】
【0054】
実施例1では、図8において、顔1006および胴体部1007と、固定の領域である位相差AFエリア1002乃至1004との重なりの程度が判定されていた。しかし、これに限らず、顔1006および胴体部1007との重なった領域に応じて、位相差AFエリア1002乃至1004における実際の焦点検出領域を変更しても良い。このような動作を行うことで、遠近競合を抑えることができるようになる。以下、本実施例について説明する。なお、実施例2のデジタルカメラの構成は実施例1と同様である。
<デジタルカメラの動作>
実施例2の動作について図9のフローチャートを用いて説明する。特に説明しない限り、下記制御はシステムコントローラ129の制御で行われる。図9において、実施例1での図7の各動作ステップと同じ動作を行う図9の動作ステップには、同じ符号を付与している。
【0055】
以下、実施例1との動作が異なるステップであるステップS1301乃至S1304と、それぞれの前ステップのみ説明する。
【0056】
ステップS906では、認識領域と、図4で説明した位相差AFエリア402乃至404が所定割合以上重なっているか判断される。該所定割合は任意の割合であるが、位相差AFエリアの50%以上が好ましい。所定割合以上重なっていれば、ステップS1301へ進む。所定割合以上重なっていなければ、ステップS908へ進む。
【0057】
ステップS1301では、認識領域と重なっている位相差AFエリア402乃至404の領域(以下、第2位相差AFエリアと称す。)を判定する。図10(a)は、撮像領域1001内に人物1401が入っていて、認識領域である顔1402に対応する胴体部1403、および位相差AFエリア1002乃至1004との対応を説明した模式図である。図10(a)では図8(a)と同じ意味をなすものに同じ符号を付与している。また、図10(a)では、顔1402と位相差AFエリア1002とが重なった第2位相差AFエリア1404を図示している。図10(a)に示すように、顔1402と所定以上重なっている位相差AFエリア1002のうち、特に実際に重なっている領域である第2位相差AFエリア1404が判定される。判定後、ステップS1302へ進む。
【0058】
ステップS1302では、上記の第2位相差AFエリア1404において位相差AFが行われる。位相差AF後、ステップS911へ進む。
【0059】
また、ステップS909では、同一被写体領域と位相差AFエリアが所定割合以上重なっているか判断される。該所定割合は任意の割合であるが、位相差AFエリアの50%以上が好ましい。具体的には、胴体部1007に対して、位相差AFエリア1002乃至1004の領域重複の程度が算出される。位相差AFエリア1002乃至1004のいずれかに所定以上重なっていれば、ステップS1303へ進む。所定以上重なっていなければ、ステップS911へ進む。
【0060】
ステップS1303では、同一被写体領域と重なっている位相差AFエリア402乃至404の領域(以下、第3位相差AFエリアと称す。)を判定する。図10(b)は、撮像領域1001内に人物1501が入っていて、認識領域である顔1502に対応する胴体部1503、および位相差AFエリア1002乃至1004との対応を説明した模式図である。図10(b)では図8(a)と同じ意味をなすものに同じ符号を付与している。また、図10(b)では、胴体部1503と位相差AFエリア1002とが重なった第3位相差AFエリア1504を図示している。図10(b)に示すように、胴体部1503と所定以上重なっている位相差AFエリア1002のうち、特に実際に重なっている領域である第3位相差AFエリア1504が判定される。判定後、ステップS1304へ進む。
【0061】
ステップS1304では、第3位相差AFエリア1504に対応した位相差AFエリアにおいて位相差AFが行われる。位相差AF後、ステップS911へ進む。
【0062】
以上の動作を行うことにより、実施例1で説明した効果に加えて、さらに遠近競合を抑えることができるようになる。
【実施例3】
【0063】
実施例1及び実施例2では、1つの被写体に対してAFを行っていたが、これに限らず、複数の被写体に対してそれぞれに位相差AFが有効か判定しても良い。以下、本実施例について簡潔に説明する。
【0064】
図11は、複数の被写体が存在する場合の模式図である。撮像領域1001において2人の人物1601および1604が位置していて、被写体認識により顔1602および1605が認識される。また、顔1602の位置、サイズ、向きから、対応する胴体部1603の位置やサイズが判定される。また、同様に顔1605の位置、サイズ、向きから、対応する胴体部1606の位置やサイズが判定される。
【0065】
デジタルカメラの動作としては、基本的に実施例1の図7で説明した動作ステップに準じるものである。図11を用いて特筆する動作ステップを説明すると、ステップS903にて、複数個の顔1602および1605を検出する。また、ステップS907にて、ステップS903で検出された顔1602および1605にそれぞれ対応した位相差AFエリアにおいて位相差AFが行われる。また、ステップS908にて、顔1602に対応する胴体部1603と、顔1605に対応する胴体部1606の位置やサイズが判定される。また、ステップS909にて、判定されたそれぞれの胴体部1603および1606と位相差AFエリアが所定割合以上重なっているか判断される。また、ステップS910にて、胴体部1603と所定割合以上重なっている位相差AFエリア1002と、胴体部1606と所定割合以上重なっている位相差AFエリア1004において、位相差AFが行われる。また、ステップS911にて、顔1602および顔1605に対するコントラストAFを行い、本発明の動作を終了する。
【0066】
上述の動作を行うことにより、被写体認識で特定された複数の被写体に対して、高速な方式の焦点検出領域が厳密に重なっていなくても代替的に利用可能になり、合焦までの時間を短縮できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、ビデオカメラ、コンパクトカメラあるいは一眼レフカメラなどの撮像装置に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0068】
112 撮像素子
129 システムコントローラ
202 焦点検出領域抽出ブロック
203 コントラスト評価値算出ブロック
204 顔検出ブロック
205 焦点検出画素列抽出ブロック
206 デフォーカス量算出ブロック
401 撮像領域
402〜404 位相差検出方式の焦点検出領域(左/中央/右)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像領域の第1の領域に設けられ撮影レンズからの光を光電変換して被写体の像を生成する撮像画素、および、前記撮像領域の前記第1の領域より狭い第2の領域に設けられ前記撮影レンズの射出瞳の一部の領域を通る光を受光する焦点検出画素を有する撮像手段と、
前記焦点検出画素からの信号に基づいて2つの像信号の位相差を検出する位相差検出手段と、
前記撮像手段からの信号に基づいて被写体の第1の被写体領域を検出する被写体検出手段と、
前記被写体検出手段で検出された前記第1の被写体領域とは異なる領域であって、前記被写体の一部分と推定される第2の被写体領域において前記位相差検出手段からの信号を用いてフォーカス制御を行う制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記被写体検出手段からの信号に基づいて前記第2の被写体領域を判定する判定手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1の被写体領域と前記第2の領域との重なり度合を検出する第1の重なり検出手段と、
前記第2の被写体領域と前記第2の領域との重なり度合を検出する第2の重なり検出手段と、をさらに有し、
前記制御手段は、前記第1の重なり検出手段が所定以上の重なり度合いを検出した場合は、前記第1の被写体領域において前記位相差検出手段からの信号を用いてフォーカス制御を行い、
前記第2の重なり検出手段が所定以上の重なり度合を検出した場合は、前記第2の被写体領域において前記位相差検出手段からの信号を用いてフォーカス制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記判定手段は、前記被写体検出手段が複数の被写体を検出した場合、それぞれの被写体に対応する前記第2の被写体領域を判定し、
前記第1の重なり検出手段は、前記被写体検出手段で検出されたそれぞれの第1の被写体領域に対して重なり度合を検出し、
前記第2の重なり検出手段は、前記判定手段で判定されたそれぞれの第2の被写体領域に対して重なり度合を検出することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1の重なり検出手段または前記第2の重なり検出手段からの信号に基づいて、前記第1の被写体領域または前記第2の被写体領域と前記第2の領域が実際に重なっている領域における前記位相差検出手段からの信号を用いてフォーカス制御を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第2の領域の少なくとも一部が、前記第1の被写体領域の下側であって、かつ、水平方向において前記第2の領域の重心位置と前記第1の被写体領域の重心位置との差が所定値範囲内にある場合において、前記位相差検出手段からの信号を用いてフォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記撮像画素からの信号に基づいてコントラスト評価値を検出するコントラスト検出手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記位相差検出手段からの信号を用いたフォーカス制御を行った後に、前記第1の被写体領域における前記コントラスト検出手段からの信号を用いたフォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記被写体検出手段は、前記第1の被写体領域として人物の顔を検出することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記判定手段は、前記第2の被写体領域として前記被写体検出手段で検出された人物の顔に対応する胴体部を検出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−54256(P2013−54256A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193485(P2011−193485)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】