説明

撮影装置

【課題】全押し操作から画像生成までの時間を過度に長くすることなく、背景と被写体の両方にフォーカスが合った適切に画像処理された画像を生成する撮影装置の技術を提供することを目的とする。
【解決手段】撮影装置は、レリーズ釦が半押し状態となると、背景にフォーカスが合った背景画像データを取得し(S35)、その後、被写体にフォーカスを合わせる(S37)。撮影装置は、レリーズ釦が全押し状態となると、被写体にフォーカスが合った被写体画像データを取得し(S41)、その後、背景画像データと被写体画像データの各々に画像処理を行ってから(S43、S45)、それらを合成して合成画像データを生成する(S47)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影装置の技術に関し、特に、デジタルカメラの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デジタルカメラなどの撮影装置には、予めさまざまな環境に対応した撮影モードが用意されている。このため、利用者は、撮影モードを切替えることで、容易に環境に応じた設定で被写体を撮影することができる。
【0003】
このような撮影モードの一つとして、例えば、夜景を背景にして人物を撮影するときに利用される夜景モードがある。従来のデジタルカメラの夜景モードは、低速なシャッタスピードとストロボの発光とを組み合わせてスローシンクロ撮影を行うスローシンクロモードが一般的である。スローシンクロ撮影によれば、人物と夜景を同時に撮影することができる。
【0004】
しかしながら、スローシンクロ撮影では、背景にはフォーカスが合っておらず、また、背景のホワイトバランスは適正に補正されないという課題が指摘されている。このような課題に関連する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。
【0005】
特許文献1に開示されるデジタルカメラでは、次のような手順により画像を生成する。まず、レリーズ釦の半押し操作により、被写体までの距離や背景に対する適正なホワイトバランス値を算出する。その後、レリーズ釦の全押し操作により、フラッシュを発光して被写体にフォーカスがあった画像を取得してそのホワイトバランスを補正する。さらに、フラッシュを発光しないで背景にフォーカスがあった画像を取得してそのホワイトバランスを補正する。最後に、取得した2枚の画像を合成する。これにより、背景と被写体の両方にフォーカスが合い、且つ、両方のホワイトバランスが適正な画像を生成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−298908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1で開示されるデジタルカメラでは、全押し操作後に2枚の画像を取得してそれらを合成するため、全押し操作から合成画像の生成までに長時間かかってしまう。
【0008】
例えば、人物を撮影する場合、利用者(撮影者)は、全押し操作から画像生成までの間、被写体(人物)に動作を停止するように要求するのが通常である。このため、全押し操作から画像生成までの時間が過度に長い撮影は、被写体にとって非常に煩わしいものである。また、利用者にとっての最後の操作である全押し操作から画像が生成されて表示部に表示されるまでの時間が長い装置は、応答性が悪く、性能が低いといった印象を利用者に与えてしまう。
【0009】
以上のような実情を踏まえて、本発明では、全押し操作から画像生成までの時間を過度に長くすることなく、背景と被写体の両方にフォーカスが合った適切に画像処理された画像を生成する撮影装置の技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様は、撮影光学系を介して入射する光束を光電変換して画像データを取得する撮像手段と、前記撮影光学系の焦点位置を調整する合焦手段と、前記撮像手段により取得された前記画像データに画像処理を行う画像処理手段と、被写体画像データを取得する指示を行うためのレリーズ指示手段と、前記レリーズ指示手段からの指示により前記撮像手段が被写体に合焦した被写体画像データを取得する前に、前記撮像手段が前記被写体の背景に合焦した背景画像データを取得して、前記画像処理手段が前記背景画像データと前記被写体画像データを合成する制御を実行する制御手段と、を含む撮影装置を提供する。
本発明の第2の態様は、撮影光学系を介して入射する光束を光電変換して画像データを取得する撮像手段と、前記撮影光学系の焦点位置を調整する合焦手段と、前記撮像手段により取得された前記画像データに画像処理を行う画像処理手段と、少なくとも初期状態と第1の操作状態と第2の操作状態との間で状態が切り替わるレリーズ指示手段と、前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であるときに、前記撮像手段が被写体の背景に合焦した背景画像データを取得して、前記合焦手段が前記撮影光学系の焦点位置を前記被写体に合わせる制御を実行し、前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であるときに、前記撮像手段が前記被写体に合焦した被写体画像データを取得して、前記画像処理手段が前記背景画像データと前記被写体画像データを合成する制御を実行する制御手段と、を含む撮影装置を提供する。
【0011】
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の撮影装置において、前記レリーズ指示手段は、レリーズ釦であり、前記第1の操作状態は、前記レリーズ釦の半押し状態であり、前記第2の操作状態は、前記レリーズ釦の全押し状態である撮影装置を提供する。
【0012】
本発明の第4の態様は、第2の態様または第3の態様に記載の撮影装置において、前記画像処理手段は、前記背景画像データと前記被写体画像データの各々のホワイトバランスを補正した後に、ホワイトバランスが補正された前記背景画像データとホワイトバランスが補正された前記被写体画像データとを合成する撮影装置を提供する。
【0013】
本発明の第5の態様は、第2の態様乃至第4の態様のいずれか1つに記載の撮影装置において、さらに、被写界輝度を検出する測光手段と、前記被写体を照明するストロボ発光手段と、を含み、前記制御手段は、前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であり、且つ、前記撮影光学系の焦点位置が前記被写体に合っているときに、前記測光手段が前記被写体の被写界輝度を検出する制御を実行し、前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であり、且つ、前記測光手段により検出された前記被写界輝度によりストロボ発光が必要と判断したときに、前記ストロボ発光手段が前記被写体を照明して、前記撮像手段が前記被写体画像データを取得する制御を実行する撮影装置を提供する。
【0014】
本発明の第6の態様は、第2の態様乃至第5の態様のいずれか1つに記載の撮影装置において、さらに、前記背景画像データを記憶する記憶手段を含み、前記撮像手段は、前記第1の操作状態で取得した前記背景画像データを前記記憶手段に出力し、前記画像処理手段は、前記記憶手段から読み出した前記背景画像データに画像処理を行う撮影装置を提供する。
【0015】
本発明の第7の態様は、撮影光学系を介して入射する光束を光電変換して画像データを取得する撮像手段と、前記撮影光学系の焦点位置を調整する合焦手段と、前記撮像手段により取得された前記画像データに画像処理を行う画像処理手段と、少なくとも初期状態と第1の操作状態と第2の操作状態との間で状態が切り替わるレリーズ指示手段と、撮影モードを設定する撮影モード設定手段と、前記撮影モードが所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であるときに、前記撮像手段が被写体の背景に合焦した背景画像データを取得して、前記合焦手段が前記撮影光学系の焦点位置を前記被写体に合わせる制御を実行し、前記撮影モードが前記所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であるときに、前記撮像手段が前記被写体に合焦した被写体画像データを取得して、前記画像処理手段が前記背景画像データと前記被写体画像データを合成する制御を実行する制御手段と、を含む撮影装置を提供する。
【0016】
本発明の第8の態様は、第7の態様に記載の撮影装置において、前記レリーズ指示手段は、レリーズ釦であり、前記第1の操作状態は、前記レリーズ釦の半押し状態であり、前記第2の操作状態は、前記レリーズ釦の全押し状態である撮影装置を提供する。
【0017】
本発明の第9の態様は、第7の態様または第8の態様に記載の撮影装置において、前記画像処理手段は、前記背景画像データと前記被写体画像データの各々のホワイトバランスを補正した後に、ホワイトバランスが補正された前記背景画像データとホワイトバランスが補正された前記被写体画像データとを合成する撮影装置を提供する。
【0018】
本発明の第10の態様は、第7の態様乃至第9の態様のいずれか1つに記載の撮影装置において、さらに、被写界輝度を検出する測光手段と、前記被写体を照明するストロボ発光手段と、を含み、前記制御手段は、前記撮影モードが前記所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であり、且つ、前記撮影光学系の焦点位置が前記被写体に合っているときに、前記測光手段が前記被写体の被写界輝度を検出する制御を実行し、前記撮影モードが前記所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であり、且つ、前記測光手段により検出された前記被写界輝度が所定値以下であるときに、前記ストロボ発光手段が前記被写体を照明して、前記撮像手段が前記被写体画像データを取得する制御を実行する撮影装置を提供する。
【0019】
本発明の第11の態様は、第7の態様乃至第10の態様のいずれか1つに記載の撮影装置において、さらに、前記背景画像データを記憶する記憶手段を含み、前記撮像手段は、前記第1の操作状態で取得した前記背景画像データを前記記憶手段に出力し、前記画像処理手段は、前記記憶手段から読み出した前記背景画像データに画像処理を行う撮影装置を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、全押し操作から画像生成までの時間を過度に長くすることなく、背景と被写体の両方にフォーカスが合った適切に画像処理された画像を生成する撮影装置の技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例1に係る撮影装置であるデジタルカメラを背面側から見た外観斜視図である。
【図2】実施例1に係るデジタルカメラの電気系を主とする全体構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。
【図4】実施例1に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。
【図5】実施例1に係るデジタルカメラの撮影環境を例示した図である。
【図6】背景にフォーカスを合わせた状態で、実施例1に係るデジタルカメラで取得した画像データを例示した図である。
【図7】被写体にフォーカスを合わせた状態で、実施例1に係るデジタルカメラで取得した画像データを例示した図である。
【図8】図6で例示される画像データから背景部分を切り出した画像データを例示した図である。
【図9】実施例1に係るデジタルカメラで生成された合成画像データを例示した図である。
【図10】実施例2に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。
【図11】実施例3に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。
【図12】実施例3に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0022】
図1及び図2を参照しながら、本実施例に係るデジタルカメラの構成について説明する。図1は、本実施例に係る撮影装置であるデジタルカメラを背面側から見た外観斜視図である。図2は、図1に示される実施例1に係るデジタルカメラの電気系を主とする全体構成を示すブロック図である。
【0023】
まず、図1を参照しながら、本実施例に係るデジタルカメラの外観上の構成について説明する。
図1に示されるように、本実施例に係るデジタルカメラ1は、交換レンズ100とカメラ本体200から構成されており、交換レンズ100は、カメラ本体200の前面に設けられた図示しないマウント開口部に着脱自在となっている。
【0024】
カメラ本体200の上面には、撮影モードを設定するためのモードダイヤル54と、撮影を指示するためのレリーズ釦56と、電力の供給状態を切り替えるパワー釦57と、が配置されている。
【0025】
モードダイヤル54は、利用者が撮影モードを設定するための回転可能なダイヤルであり、数箇所にクリックを有している。モードダイヤル54を回転してクリック位置を変更することで、デジタルカメラ1の撮影モードを所望のモードに設定することができる。なお、モードダイヤル54は、図2に示される撮影モードスイッチ254に接続されている。
【0026】
レリーズ釦56は、利用者が撮影を指示するための釦であり、利用者の操作によって、その状態は、少なくとも初期状態と半押し状態(第1の操作状態)と全押し状態(第2の操作状態)との間で切り替わる。なお、レリーズ釦56は、図2に示される1stレリーズスイッチ256a(以降、1Rスイッチと記す。)と2ndレリーズスイッチ256b(以降、2Rスイッチと記す。)に接続されている。1Rスイッチ256aは、レリーズ釦56が半押し状態でオン状態となり、2Rスイッチ256bは、レリーズ釦56が全押し状態でオン状態となる。
【0027】
パワー釦57は、デジタルカメラ1への電力の供給を制御する釦であり、図2に示されるパワースイッチ257に接続されている。パワー釦57は、パワースイッチ257のオン状態とオフ状態を切り替えることができる。パワースイッチ257がオン状態となると、カメラ全体に電力が供給されて、デジタルカメラ1は動作を開始する。一方、パワースイッチ257がオフ状態となると、デジタルカメラ1は低消費電流モード(スリープモードともいう。)で動作する。低消費電流モードでは、図2に示されるシーケンスコントローラ(以下、「ボディCPU」と記す。)229は、低消費電流で駆動され、図2に示されるスイッチ検知回路253は、パワースイッチ257以外の状態を検出しない。また、低消費電流モードでは、スイッチ検知回路253等の所定の回路以外には電源が供給されない。
【0028】
カメラ本体200の背面には、背面液晶モニタ26と、各種釦(縮小釦11、拡大釦12、再生釦13、メニュー釦14、決定釦15、十字釦16、編集釦17等)が配置されている。
【0029】
液晶背面モニタ26の表示としては、ライブビュー表示、記録済みの撮影画像の再生表示、メニュー画面の表示等、種々の表示を選択することができる。なお、背面液晶モニタ26の表示面にはタッチパネルが重ねて配置されており、これにより、背面液晶モニタ26は、表示手段であるとともに操作手段としても機能する。
【0030】
縮小釦11及び拡大釦12は、背面液晶モニタ26に表示される画像を拡大または縮小するための操作部材である。再生釦13は、記録済みの撮影画像を再生表示するための操作部材である。メニュー釦14は、メニュー画面を表示するための操作部材である。十字釦15は、左右前後にカーソル等を移動させるための操作部材である。決定釦16は、十字釦15等によって選択された項目を決定するための操作部材である。
【0031】
次に、図2を参照しながら、デジタルカメラ1の電気系を主とする全体構成について説明する。
デジタルカメラ1では、カメラ本体200の前面のマウント開口部(不図示)に着脱自在な交換レンズ100に入射した入射光束は、このマウント開口部を介してカメラ本体200内に導かれる。交換レンズ100をカメラ本体200に装着すると、交換レンズ100とカメラ本体200は、通信接点300を通じて電気的に接続される。また、カメラ本体200のマウント開口部の近傍には、着脱検知スイッチ259が設けられており、デジタルカメラ1は、着脱検知スイッチ259によって交換レンズ100とカメラ本体200の装着状態を検知することができる。
【0032】
交換レンズ100の内部には、焦点調節および焦点距離調節用の撮影光学系101(撮影レンズ101a、撮影レンズ101b)と、開口量を調節するための絞り103と、が配置されている。撮影光学系101は光学系駆動機構107によって駆動され、絞り103は絞り駆動機構109によって駆動される。光学位置検出機構105は、光学系駆動機構107によって駆動される撮影光学系101の位置を検出して、撮影光学系101の焦点調節レンズ位置(ピント位置)や焦点距離(ズーム位置)を検出する。また、交換レンズ100の周囲には、回動自在な距離環112が設けられており、この距離環112の回動方向(操作方向)および回動量(操作量)はエンコーダ110によって検出される。光学位置検出機構105、光学系駆動機構107、絞り駆動機構109、およびエンコーダ110は、それぞれレンズCPU111に接続されている。また、レンズCPU111は、通信接点300を介してカメラ本体200に接続されている。
【0033】
レンズCPU111は、交換レンズ100内の制御を行うものであり、合焦手段である光学系駆動機構107を制御してフォーカス合わせやズーム駆動を行うとともに、絞り駆動機構109を制御して絞り値制御を行う。また、レンズCPU111は、光学位置検出機構105によって検出された、焦点調節レンズ位置(ピント位置)や焦点距離に関するレンズ情報をカメラ本体200に送信する。
【0034】
また、レンズCPU111内または図示しない交換レンズ100内には、電気的書き換え可能な不揮発性メモリが設けられていて、この不揮発性メモリには、交換レンズ100の焦点距離情報(ズームレンズの場合には、最短焦点距離および最長焦点距離)、開放絞り値、最小絞り値、撮影可能距離範囲(最至近距離を含む)、レンズの色バランス情報、収差情報、AFのための情報、マクロレンズやテレコンバータ等か否か、レンズの種類等のレンズ情報が記憶されている。なお、レンズ情報には、絞りの絞り状態(開放絞り状態か絞り込状態か)、距離環112の操作状態(操作方向、操作量)等の交換レンズ100の状態に関する情報も含まれる。これらのレンズ情報についても、レンズCPU111より通信接点300を介してカメラ本体200に送信される。さらに、レンズCPU111は、絞り駆動機構109による絞り103の絞り込み完了や絞り開放完了、光学系駆動機構107によるレンズ駆動完了の情報も、カメラ本体200に送信する。
【0035】
撮影光学系101の光軸と一致するカメラ本体200内の撮影光路上には、フォーカルプレーンタイプのシャッタ203が配置されている。シャッタ203は、シャッタ駆動機構213によって駆動制御されて、露出時間の制御および撮像素子221の遮光に用いられる。
【0036】
シャッタ203の後方には、撮像素子ユニット290が配置されている。撮像素子ユニット290は、防塵フィルタ205、赤外カットフィルタ209、光学的ローパスフィルタ210、撮像素子221を一体に構成したユニットであり、塵埃が侵入しないように密封されたパッケージに一体に収納されている。撮像素子ユニット290は、ブレ補正機構260によって撮影光学系101の光軸と垂直なXY平面内で2次元的に変位される。
【0037】
ブレ補正機構260は、駆動源として圧電素子駆動モータ等からなるアクチュエータを備えており、撮像素子ユニット290を撮影光学系101の光軸と垂直なXY平面内で2次元的に変位させる。カメラ本体200内には、ジャイロを利用した角速度センサ297aと角速度検出回路297bとによって構成されたブレ検出手段297が配置されている。角速度センサ297aは、角速度検出回路297bに接続されていて、カメラ本体200に生じたブレに応じたブレ信号を角速度検出回路297bに出力する。角速度検出回路297bはブレ信号を増幅し、AD変換してから、ボディCPU229に出力する。ボディCPU229は、ブレ検出手段297によって検出されたブレ信号に基づいて、カメラ本体200のブレを打ち消すようなブレ制御信号をアクチュエータ駆動回路296へ出力し、アクチュエータ駆動回路296は、ブレ補正駆動機構260内のアクチュエータに対して駆動信号を出力する。駆動信号を受信したブレ補正駆動機構260は、撮像素子221を撮影光学系101の光軸と垂直な方向に移動させる。これにより、カメラ本体200に加えられたブレを打ち消し、画像の劣化を防止する撮像素子シフト方式の手振れ補正動作が実行される。
【0038】
シャッタ203の後方に配置された撮像素子ユニット290を構成する防塵フィルタ205は、カメラ本体200のマウント開口部やカメラ本体200内部で発生した塵埃が撮像素子221や光学素子に付着することを防止する。これにより、塵埃の影が写し込んだ光学像が画像化されることを防止することができる。
【0039】
防塵フィルタ205の周縁部の全周または一部に、圧電素子207が固着されている。圧電素子207は防塵フィルタ駆動回路211に接続されている。圧電素子207は、防塵フィルタ駆動回路211の駆動信号に基づいて、防塵フィルタ205を所定周波数の超音波で振動させる。防塵フィルタ205が超音波で振動することにより、防塵フィルタ205の前面に付着した塵埃は除去される。
【0040】
防塵フィルタ205の後方には、入射光束から赤外光成分をカットするための赤外カットフィルタ209が配置されている。さらに、その後方には入射光束から高周波成分を取り除くための光学的ローパスフィルタ210が配置されている。そして、光学的ローパスフィルタ210の後方に配置された撮像素子221が、撮影光学系101によって結像された光学像をアナログ画像信号に光電変換する。なお、撮像素子221としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の二次元固体撮像素子を使用することができる。
【0041】
撮像素子221は、撮像素子駆動回路223に接続されていて、撮像素子駆動回路223は入出力回路239からの制御信号によって駆動制御される。撮像素子駆動回路223は、撮像素子221からアナログ画像信号を読み出し、この信号を増幅し、アナログデジタル変換(AD変換)等を行う。撮像素子駆動回路223の出力は、前処理回路225に送信されて、前処理回路225でライブビュー表示のための画素間間引処理等、種々の前処理が行われる。
【0042】
前処理回路225は、コントラストAF回路226に接続されている。コントラストAF回路226は、前処理回路225から出力される画像信号の高周波成分(コントラスト信号)の抽出を行う。なお、コントラスト信号を抽出する画像の範囲についてはボディCPU229より指示を受ける。コントラストAF回路226は、ボディCPU229からの指示に従って、AFターゲット、撮影画面全体、または拡大表示領域等の領域から、コントラスト信号の抽出を行う。抽出したコントラスト信号はボディCPU229に出力される。
【0043】
前処理回路225は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)262内のデータバス261にも接続されている。データバス261には、画像処理回路227、ボディCPU229、圧縮伸張回路231、ビデオ信号出力回路233、SDRAM制御回路237、入出力回路239、通信回路241、記録媒体制御回路243、フラッシュメモリ制御回路247、スイッチ検知回路253が接続されている。なお、図2では、コントラストAF回路226がASIC262の外側に配置されている例が示されているが、コントラストAF回路226は、ASIC262内に配置されていてもよい。また、データバス261には、無線通信ユニットが接続されていてもよい。
【0044】
データバス261に接続された画像処理回路227は、前処理回路225から出力されたデジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、色補正(ホワイトバランスの補正)、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、白黒・カラーモード処理、ライブビュー表示用処理、所定の階調値以上の画素データを抽出する処理といった各種の画像処理を行う。また、画像処理回路227は、複数の画像データを合成する画像合成処理も行う。さらに、画像処理回路227は、顔検出処理や画像データの輝度分布や彩度を判定する処理も行う。顔検出処理は、画像データを用いて画像中に顔の部分が含まれているか否かを判定して、含まれている場合には、顔の位置や大きさを判定する処理であり、専用のハードウエアを用いて行われてもよい。
【0045】
データバス261に接続されているボディCPU229は、フラッシュメモリ249に記憶されているプログラムに従って、デジタルカメラ1の動作を制御する。また、ボディCPU229は、前述したように、コントラストAF回路226からのコントラスト信号に基づいて、レンズCPU111を介して撮影光学系101の自動焦点調節の制御を行う。
【0046】
また、データバス261に接続されている圧縮伸張回路231は、SDRAM238に記憶された画像データをJPEGやTIFFで圧縮する。なお、画像圧縮方式はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用することができる。
【0047】
データバス261に接続されているビデオ信号出力回路233は、液晶モニタ駆動回路235を介して背面液晶モニタ26とファインダ内液晶モニタ(図中F内液晶モニタと略記)29に接続されている。ビデオ信号出力回路233は、SDRAM238または記録媒体245に記憶された画像データを、背面液晶モニタ26および/またはファインダ内液晶モニタ29に表示するためのビデオ信号に変換する。
【0048】
背面液晶モニタ26は、図1に示されるように、カメラ本体200の背面に配置されるが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限らない。また、デジタルカメラ1には、背面液晶モニタ26の代わりに、有機EL等の他の表示装置が設けられていてもよい。ファインダ内液晶モニタ29は、ファインダ接眼部を介して撮影者が観察できる位置に配置されている。背面液晶モニタ26と同様に、デジタルカメラ1には、ファインダ内液晶モニタ29の代わりに、有機EL等の他の表示装置が設けられていてもよい。なお、デジタルカメラ1は、被写体像の観察用として液晶モニタ26のみを備えて、ファインダ接眼部およびファインダ内液晶29を省略してもよい。
【0049】
SDRAM238は、SDRAM制御回路237を介してデータバス261に接続されている。SDRAM238は、画像処理回路227によって画像処理された画像データまたは圧縮伸張回路231によって圧縮された画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。
【0050】
入出力回路239は、上述の防塵フィルタ駆動回路211、シャッタ駆動機構213、撮像素子駆動回路223に接続されている。入出力回路239は、データバス261を介して、これらの回路または機構とボディCPU229等の各回路とのデータの入出力を制御する。
【0051】
通信回路241は、通信接点300を介してレンズCPU111と接続されている。また、データバス261とも接続されている。通信回路241は、レンズCPU111とボディCPU229等との間のデータのやり取りや制御命令の通信を仲介する。
【0052】
データバス261に接続された記録媒体制御回路243は、記憶媒体245に接続されていて、記録媒体245への画像データ等の記録と再生の制御を行う。記録媒体245は、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード(登録商標)、またはメモリスティック(登録商標)等の書き換え可能な記録媒体であり、カメラ本体200に対して着脱自在となっている。その他、記録媒体245として、マイクロドライブ(登録商標)などのハードディスクユニットが用いられてもよい。
【0053】
データバス261に接続されているフラッシュメモリ制御回路247は、フラッシュメモリ(Flash Memory)249に接続されている。フラッシュメモリ249は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、カメラの動作を制御するためのプログラムや、制御用の調整値等を記憶する。ボディCPU229は、フラッシュメモリ249に記憶されたプログラムや調整値等に従ってデジタルカメラ1の制御を行う。
【0054】
データバス261に接続されているスイッチ検知回路253は、撮影モードスイッチ254、1Rスイッチ256a、2Rスイッチ256b、パワースイッチ257、その他の各種スイッチ255、および着脱検知スイッチ259に接続されている。
【0055】
撮影モードスイッチ254は、図1に示されるモードダイヤル54に接続されているスイッチであり、撮影モードの切り替えに用いられる。1Rスイッチ256a及び2Rスイッチ256bは、図1に示されるレリーズ釦56に接続されているスイッチであり、1Rスイッチ256aはレリーズ釦56の半押しでオン状態となり、2Rスイッチ256bはレリーズ釦56の全押しでオン状態となる。パワースイッチ257は、図1に示されるパワー釦57に接続されるスイッチであり、カメラ本体200や交換レンズ100への電力供給を制御する。その他の各種スイッチ255には、再生モードを指示する再生釦13に連動するスイッチ、背面液晶モニタ26の画面上に表示されるカーソルの動きの指示等を行うための十字釦15に連動するスイッチ、選択された各モード等を決定する決定釦16に連動するスイッチ等が含まれている。
【0056】
なお、撮影モードとは、露出モードやAFモード等の組み合わせであり、絞り値やシャッタスピードなどを設定するために選択される。デジタルカメラ1では、撮影モードとして、プログラム線図に基づいて露出を決めるプログラムモード(P)、絞り優先モード(AV優先)、シャッタスピード優先モード(TV優先)、マニュアル露出モード(M)、カメラ任せのオートモード(AUTO)、背景をぼかして人物撮影に適したポートレートモード、早い動きに追従しやすいスポーツモード、長秒時露出を行ない人物も適正露光にする夜景モード、遠距離被写体に適した風景モードが設けられている。そのほかにも、被写体の特長を活かせるさまざまな撮影モードがある。撮影モードは、モードダイヤル54以外にメニュー画面から選ぶこともできる。
【0057】
さらに、カメラ本体200には、ストロボ発光回路298とストロボ発光部299が設けられている。ストロボ発光回路298は、不図示の発光用コンデンサに充電するための充電回路と発光制御回路から構成されていて、ボディCPU229からの充電信号に従って充電を開始し、充電が完了するとボディCPU229に充電完了を通知する。充電完了の通知を受けたボディCPU229は、被写体の被写界輝度が所定値以下の場合には、発光指示をストロボ発光回路298に出力し、ストロボ発光回路298は、キセノン管、拡散レンズ、反射傘から構成されるストロボ発光部299を発光させる。
【0058】
次に、以上のように構成されたデジタルカメラ1の動作について、図3から図9を参照しながら説明する。図3は、デジタルカメラ1のパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。図4は、デジタルカメラ1の撮影動作を示すフローチャートである。図5は、デジタルカメラ1の撮影環境を例示した図である。図6は、背景にフォーカスを合わせた状態で、デジタルカメラ1で取得した画像データを例示した図である。図7は、被写体にフォーカスを合わせた状態で、デジタルカメラ1で取得した画像データを例示した図である。図8は、図6で例示される画像データから背景部分を切り出した画像データを例示した図である。図9は、デジタルカメラ1で生成された合成画像データを例示した図である。
【0059】
まず、図3を参照しながら、デジタルカメラ1の動作について概説する。
カメラ本体200にバッテリが装填され、または、外部電源が接続されると、ボディCPU229は、フラッシュメモリ249に記憶されたプログラムを実行して、以下の処理を行う。まず、カメラ本体200のパワースイッチ257がオン状態であるか否かを判定する(ステップS1)。判定の結果、パワースイッチ257がオフ状態の場合には、デジタルカメラ1は、低消費電力の状態であるスリープ状態に遷移する(ステップS3)。このスリープ状態は、パワースイッチ257がオフ状態からオン状態に変化することで解除される。一方、ステップS1における判定の結果、パワースイッチ257がオン状態である場合、または、ステップS3におけるスリープ状態が解除された場合には、電力供給を開始する(ステップS5)。これにより、カメラ本体200および交換レンズ100内の各機構や各回路等に電力が供給される。
【0060】
ステップS7では、レンズ情報を取得する。具体的には、レンズCPU111から通信回路241を介して、光学位置検出機構105によって検出した撮影光学系101の焦点位置情報や焦点距離情報を取得する。また、至近側焦点距離・長焦点側焦点距離、開放絞り値、焦点距離毎の露出補正値、周辺光量の補正値(シェーディング)、周辺の色補正値、歪曲収差補正値等の種々の交換レンズ100の固有情報等のレンズ情報を取得する。また、中間リング、テレコンバータなどのレンズに関わるアクセサリーについての情報も取得し、その装着の有無を検出する。
【0061】
ステップS9では、動作モードやパラメータ設定を行う。モードダイヤル54等によって設定された撮影モードや、ISO感度、さらに、マニュアル設定されたシャッタ速度や絞り値等の情報があればそれらの撮影条件を読み込んで設定する。
【0062】
ステップS11では、被写体像の観察のために、撮像素子221からの画像信号に基づいて背面液晶モニタ26に被写体像を動画表示するライブビュー動作を開始する。ライブビュー動作を開始すると、まず、測光・露光量の演算を行う(ステップS13)。具体的には、撮像素子221から出力されて撮像素子駆動回路223に取り込まれた信号に基づいて被写界輝度を求める。求められた被写界輝度と撮影モード・撮影条件から、ライブビュー表示のために適正露光となるシャッタ速度や絞り値等の露光制御値を演算する。そして、ステップS13での演算結果に基づいてライブビュー動作を行う(ステップS15)。つまり、演算結果に従って画像を取得して、背面液晶モニタ26の画像を更新する。
【0063】
なお、後述するように、ステップS23においてパワースイッチ257がオン状態である場合には、制御はステップS13に戻る。このため、パワースイッチ257がオン状態である限り、ライブビュー動作が繰り返し行われることになる。これにより、背面液晶モニタ26に動画像を表示するライブビュー表示が行われる。
【0064】
ライブビュー動作後、再生釦13に連動する再生スイッチがオン状態であるか否かの判定を行う(ステップS17)。この判定の結果、再生スイッチがオン状態であった場合には、再生動作を行い(ステップS18)、記録媒体245に記録されている撮影画像を背面液晶モニタ26に再生表示する。
【0065】
再生動作終了後、または、ステップS17における判定の結果、再生スイッチがオン状態でなかった場合には、メニュー釦14に連動するメニュースイッチがオン状態であるか否かの判定を行う(ステップS19)。ステップS19における判定の結果、メニュースイッチがオン状態であった場合には、メニュー設定動作を行う(ステップS20)。ステップS20では、背面液晶モニタ26にメニュー画面が表示され、ISO感度、ホワイトバランス、マニュアルフォーカス(MF)モード、オートフォーカス(AF)モード、防振モード等、種々の設定用の画面上で、撮影者が十字釦15や決定釦16を操作することで、種々のモードやパラメータの設定を行う。その後は、設定されたモードを実行する。たとえば、防振モードが設定された場合には、ライブビュー動作中、及び、撮影動作時に、防振動作が実行される。
【0066】
メニュー設定動作後、または、ステップS19における判定の結果、メニュースイッチがオン状態でなかった場合には、レリーズ釦56の半押し動作により1Rスイッチ256aがオン状態になっているか否かの判定を行う(ステップS21)。ステップS21における判定の結果、1Rスイッチ256aがオン状態であった場合には、撮影動作を行い(ステップS30)、撮影された画像データを記録媒体245に記憶する。なお、ステップS30で行う撮影動作の詳細については、後述する。
【0067】
撮影動作後、または、ステップS21における判定の結果、1Rスイッチ256aがオン状態でなかった場合には、パワースイッチ257がオン状態であるか否かの判定を行う(ステップS23)。ステップS23における判定の結果、パワースイッチ257がオン状態であった場合には、ステップS13に戻り、上述した動作を繰り返し実行する。一方、ステップS23における判定の結果、パワースイッチ257がオン状態でなかった場合には、電力の供給を停止して(ステップS25)、ステップS3に戻ってデジタルカメラ1がスリープ状態に遷移する。
【0068】
次に、図4を参照しながら、デジタルカメラ1の撮影動作について詳細に説明する。なお、ここでは、図5に示されるような夜景を背景にして人物を撮影する場合を例に具体的に説明する。
【0069】
レリーズ釦56の半押し動作によりレリーズ釦56の状態が半押し状態となると、ボディCPU229は、以下の処理を行う。
まず、デジタルカメラ1のフォーカスを背景(夜景)に合わせる(ステップS31)。具体的には、ボディCPU229が、レンズCPU111に対して撮影光学系101の焦点位置を無限遠に設定するように指示する。ボディCPU229からの指示を受信したレンズCPU111は、撮影光学系101の焦点位置が無限遠となるように、光学系駆動機構107に撮影レンズ(撮影レンズ101a、撮影レンズ101b)を移動させる。
【0070】
ステップS33では、ステップS31の処理によりフォーカスが背景に合った状態で、測光処理を行い、背景を良好に撮影するために必要な露光量を演算する。本実施例に係るデジタルカメラ1では、撮像素子221からアナログ信号を取り込む撮像素子駆動回路223などが測光手段として機能し、ボディCPU229が必要な露光量を演算する。
【0071】
ステップS35では、ステップS33で算出された露光量に従って露出時間を制御して、背景にフォーカスが合った画像データ(以降、背景画像データと記す。)を取得する。図5に示されるような夜景を背景とする背景画像データを取得する場合には、長秒時露出が行われる。これにより、図6に示されるような背景である夜景を適切な明るさで撮影した背景画像データを取得することができる。取得された背景画像データは、SDRAM制御回路237を介して、SDRAM238に一時的に記憶される。なお、ステップS35では、ストロボ発光部299の発光は行われないため、図6に示されるように、背景画像データは、被写体が暗い画像データとなる。
【0072】
ステップS37では、デジタルカメラ1のフォーカスを被写体(人物)に合わせる。具体的には、ボディCPU229が、コントラストAF回路226からの出力に基づいて、レンズCPU111に対して撮影光学系101の焦点位置を被写体に設定するように指示する。ボディCPU229からの指示を受信したレンズCPU111は、撮影光学系101の焦点位置が被写体位置となるように、光学系駆動機構107に撮影レンズ(撮影レンズ101a、撮影レンズ101b)を移動させる。
【0073】
ステップS38では、ステップS37の処理によりフォーカスが被写体に合った状態で、測光処理を行う。測光処理では、撮像素子221から出力されて撮像素子駆動回路223に取り込まれた信号に基づいて被写界輝度を検出する。そして、被写界輝度に基づいて、被写体を良好に撮影するために必要な露光量を演算する。
【0074】
ステップS39では、レリーズ釦56の全押し動作を監視する。具体的には、2Rスイッチ256bがオン状態になるまで繰り返し2Rスイッチ256bの状態を判定する。2Rスイッチ256bがオン状態であると判定されると、ステップS41で、ステップS38で算出された露光量に従って露出時間を制御して、被写体にフォーカスが合った画像データ(以降、被写体画像データと記す。)を取得する。図5に示されるような夜景を背景として被写体画像データを取得する場合には、ストロボ発光部299を発光して被写体を照明しながら画像データを取得する。これにより、図7に示されるような被写体である人物が明るく照明された被写体画像データを取得することができる。なお、ステップS41では、ステップS35に比べてシャッタスピードが速い。このため、露出時間が短く、ストロボ発光部299からの光が背景まで達しないことから、図7に示されるように、被写体画像データは背景が暗い画像データとなる。
【0075】
ステップS43では、SDRAM制御回路237がSDRAM238に一時的に記憶された背景画像データを読み出して、画像処理回路227がSDRAM238から読み出された背景画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行う。ステップS45では、同様に、画像処理回路227が被写体画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行う。
【0076】
ステップS47では、画像処理回路227がステップS43で画像処理された背景画像データとステップS45で画像処理された被写体画像データを合成する。画像の合成は、例えば、ステップS45で画像処理された被写体画像データの画素データのうちの所定の階調値以下となった画素データを、ステップS43で画像処理された背景画像データの対応する画素データに置き換えることによって行われる。つまり、図8に示されるように、ステップS43で画像処理された背景画像データから背景部分(円で囲んだ部分)を切り出して、図9に示されるように、切り出された背景部分をステップS45で画像処理された被写体画像データと合成する。この際、夜景がよりはっきりと表示されるように、切り出された背景部分に対して画像強調処理を行っても良い。また、必要に応じてその他の任意の既存の画像処理を行ってもよい。
【0077】
その後、圧縮伸張回路231がステップS47で生成された画像データ(以降、合成画像データと記す。)をJPEGやTIFFなどで圧縮し(ステップS49)、記録媒体制御回路243が圧縮した合成画像データを記録媒体245に記録して(ステップS51)、撮影動作が終了する。
【0078】
本実施例に係るデジタルカメラ1では、背景にフォーカスが合った背景画像データと被写体にフォーカスが合った被写体画像データをそれぞれ取得する。このため、それぞれの画像データのホワイトバランスを適正に補正することができる。また、ホワイトバランスの補正後にそれらの画像データを合成することで、背景と被写体の両方にフォーカスが合った、ホワイトバランスが適正に補正された合成画像データを得ることができる。また、デジタルカメラ1では、1Rスイッチ256aがオン状態にあるときに、長秒時露出が必要となる背景画像データを取得するため、2Rスイッチ256bがオン状態になってから合成画像データが生成されるまでに要する処理時間を抑えることができる。
【0079】
従って、本実施例に係るデジタルカメラ1によれば、全押し操作から画像生成までの時間を過度に長くすることなく、背景と被写体の両方にフォーカスが合った適切に画像処理された画像を生成することができる。
【実施例2】
【0080】
図10は、本実施例に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。本実施例に係るデジタルカメラの構成は、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様である。また、本実施例に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作は、撮影動作を除き、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様である。このため、以降では、図10を参照しながら、本実施例に係るデジタルカメラの撮影動作についてのみ説明する。
【0081】
本実施例に係るデジタルカメラでは、レリーズ釦56の半押し動作によりレリーズ釦56の状態が半押し状態となると、ボディCPU229は、以下の処理を行う。
まず、撮影モードを判定する(ステップS60)。撮影モードが、プログラムモード(P)またはオートモード(AUTO)である場合には、制御はステップS31に遷移する。一方、撮影モードが、シャッタスピードに対して絞りを優先するモード(AV優先)、絞りに対してシャッタスピードを優先するモード(TV優先)、マニュアル露出モード(M)、または、長秒時露出を行う夜景モード(夜景)である場合には、制御はステップS66に遷移する。すなわち、ステップS60では、シャッタスピードが規定されている撮影モードか否かを判定している。
【0082】
撮影モードがプログラムモード(P)またはオートモード(AUTO)である場合には、実施例1に係るデジタルカメラ1の場合と同様に、ステップS31からステップS39までの処理を行う。つまり、背景にフォーカスが合った背景画像データを取得してSDRAM238に一時記憶する。その後、被写体にフォーカスを合わせて被写体画像の撮影に必要な準備動作を行い、2Rスイッチ256bがオン状態になるまで待機する。
【0083】
2Rスイッチ256bがオン状態になると、ストロボ発光部299の発光の要否を判定する(ステップS62)。具体的には、ステップS38で検出された被写界輝度が所定値以下か否かを判断する。
【0084】
例えば、図5に示されるような夜景を背景に人物を撮影する場合など、ストロボ発光部299の発光が必要である、つまり、被写界輝度が所定値以下であると判定した場合には、ストロボ発光回路298がストロボ発光部299を発光させた上で、被写体にフォーカスが合った被写体画像データを取得する(ステップS64)。その後は、実施例1に係るデジタルカメラ1の場合と同様に、ステップS43からステップS51までの処理を行う。つまり、合成画像データを生成後、記録媒体245に記録して、撮影を終了する。
【0085】
ステップS62で、ストロボ発光部299の発光が不要である、つまり、被写界輝度が所定値を上回っていると判定した場合には、ストロボ発光部299を発光させることなく、被写体にフォーカスが合った画像データを取得する(ステップS76)。その後、ステップS76で取得した画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行う(ステップS78)。さらに、実施例1に係るデジタルカメラ1の場合と同様に、ステップS49からステップS51までの処理を行う。つまり、被写体にフォーカス合ったホワイトバランスが補正された画像データを記録媒体245に記録して、撮影を終了する。
【0086】
一方、ステップS60の判定の結果、撮影モードがプログラムモード(P)またはオートモード(AUTO)のいずれのモードでもなかった場合には、本実施例に係るデジタルカメラは、背景画像データの取得を行わない。
【0087】
具体的には、被写体にフォーカスを合わせて(ステップS66)、被写体にフォーカスが合った画像データを取得する(ステップS68)。その後、2Rスイッチ256bがオン状態になるのを待つ(ステップS70)。レリーズ釦56の全押し操作により2Rスイッチ256bがオン状態になると、ステップS68で検出された被写界輝度に基づいて、ストロボ発光部299の発光の要否を判断する(ステップS72)。
【0088】
ストロボ発光部299の発光が必要であれば、ストロボ発光部299を発光して画像データを取得し(ステップS74)、ストロボ発光部299の発光が不要であれば、ストロボ発光部299を発光しないで画像データを取得する(ステップS76)。その後、取得された被写体にフォーカスが合った画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行う(ステップS78)。さらに、実施例1に係るデジタルカメラ1の場合と同様に、ステップS49からステップS51までの処理を行う。つまり、被写体にフォーカスが合ったホワイトバランスが補正された画像データを記録媒体245に記録して、撮影を終了する。
【0089】
本実施例に係るデジタルカメラでは、撮影モードが所定のモードである場合には、背景にフォーカスが合った背景画像データと被写体にフォーカスが合った被写体画像データをそれぞれ取得する。このため、それぞれの画像データのホワイトバランスを適正に補正することができる。また、ホワイトバランスの補正後にそれらの画像データを合成することで、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様に、背景と被写体の両方にフォーカスが合ったホワイトバランスが適正に補正された合成画像データを得ることができる。また、本実施例に係るデジタルカメラでは、1Rスイッチ256aがオン状態であるときに長秒時露出が必要となる背景画像データを取得するため、2Rスイッチ256bがオン状態になってから合成画像データが生成されるまでに要する処理時間を抑えることができる点も、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様である。
【0090】
従って、本実施例に係るデジタルカメラによれば、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様に、全押し操作から画像生成までの時間を過度に長くすることなく、背景と被写体の両方にフォーカスが合った適切に画像処理された画像を生成することができる。
【0091】
また、被写界輝度が所定値以上でありストロボ発光部299の発光が不要な状況では、画像合成により得られる効果は、画像合成のために画像生成に追加で必要となる時間との関係で、必ずしも十分なものではないことがある。本実施例に係るデジタルカメラでは、所定の撮影モードであった場合でも、ストロボ発光部299の発光が不要である場合には、背景画像データと被写体画像データの合成は行われない。このため、画像合成が効果的な状況をデジタルカメラ自身が判断して、効果的な場合にのみ合成画像を生成することができる。
【実施例3】
【0092】
図11は、本実施例に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。図12は、本実施例に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。本実施例に係るデジタルカメラの構成は、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様である。
【0093】
本実施例に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作は、図11に示されるように、1Rスイッチ256aの状態判定(ステップS21)処理前に背景画像データを取得する一連の動作(ステップS31、S33、S35)を実行する点が、実施例1に係るデジタルカメラ1の動作と異なっている。従って、実施例1に係るデジタルカメラ1では、図12に示されるように、ステップS80の撮影動作中では、背景画像データを取得する一連の動作は行われない。なお、その他の動作及びその手順は、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様である。
【0094】
より具体的には、本実施例に係るデジタルカメラでは、図11に示されるように、パワースイッチ257がオン状態である限り繰り返し行われるライブビュー動作(ステップS15)の直後に、背景画像データを取得する一連の動作が実行される。つまり、フォーカスを背景(夜景)に合わせ(ステップS31)、フォーカスが背景に合った状態で測光処理を行い、背景を良好に撮影するために必要な露光量を演算する(ステップS33)。そして、算出された露光量に従って露出時間を制御して、背景にフォーカスが合った背景画像データを取得し、SDRAM238に一時的に記憶する(ステップS35)。
【0095】
従って、本実施例に係るデジタルカメラによっても、被写体画像データの取得を指示する全押し動作前に背景画像データが取得される。このため、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様に、全押し操作から画像生成までの時間を過度に長くすることなく、背景と被写体の両方にフォーカスが合った適切に画像処理された画像を生成することができる。
【0096】
また、本実施例に係るデジタルカメラは、背景画像データを取得する一連の処理は1Rスイッチ256aがオン状態になる前にライブビュー動作とともに繰り返し行われて、1Rスイッチ256aがオン状態となる直前の最新の背景画像データが常に取得されている。このため、半押し動作後1Rスイッチ256aがオン状態である間に行われる実施例1に係るデジタルカメラ1に比べて、半押し動作後に生じるレリーズタイムラグを短縮することができる。
【符号の説明】
【0097】
1・・・デジタルカメラ、11・・・縮小釦、12・・・拡大釦、13・・・再生釦、14・・・メニュー釦、16・・・決定釦、15・・・十字釦、17・・・編集釦、26・・・背面液晶モニタ、29・・・ファインダ内液晶モニタ、54・・・モードダイヤル、56・・・レリーズ釦、57・・・パワー釦、100・・・交換レンズ、101・・・撮影光学系、101a、101b・・・撮影レンズ、103・・・絞り、105・・・光学位置検出機構、107・・・光学系駆動機構、109・・・絞り駆動機構、110・・・エンコーダ、111・・・レンズCPU、112・・・距離環、200・・・カメラ本体、203・・・シャッタ、205・・・防塵フィルタ、207・・・圧電素子、209・・・赤外カットフィルタ、210・・・光学的ローパスフィルタ、211・・・防塵フィルタ駆動回路、213・・・シャッタ駆動機構、221・・・撮像素子、223・・・撮像素子駆動機構、225・・・前処理回路、226・・・コントラストAF回路、227・・・画像処理回路、229・・・ボディCPU、231・・・圧縮伸長回路、233・・・ビデオ信号出力回路、235・・・液晶モニタ駆動回路、237・・・SDRAM制御回路、238・・・SDRAM、239・・・入出力回路、241・・・通信回路、243・・・記録媒体制御回路、245・・・記録媒体、247・・・フラッシュメモリ制御回路、249・・・フラッシュメモリ、253・・・スイッチ検知回路、254・・・撮影モードスイッチ、255・・・その他の各種スイッチ、56a・・・1Rスイッチ、256b・・・2Rスイッチ、257・・・パワースイッチ、259・・・着脱検知スイッチ、260・・・ブレ補正駆動機構、261・・・データバス、262・・・ASIC、290・・・撮像素子ユニット、296・・・アクチュエータ駆動回路、297・・・ブレ検出手段、297a・・・角速度センサ、297b・・・角速度検出回路297b、298・・・ストロボ発光回路、299・・・ストロボ発光部、300・・・通信接点


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影光学系を介して入射する光束を光電変換して画像データを取得する撮像手段と、
前記撮影光学系の焦点位置を調整する合焦手段と、
前記撮像手段により取得された前記画像データに画像処理を行う画像処理手段と、
被写体画像データを取得する指示を行うためのレリーズ指示手段と、
前記レリーズ指示手段からの指示により前記撮像手段が被写体に合焦した被写体画像データを取得する前に、前記撮像手段が前記被写体の背景に合焦した背景画像データを取得して、前記画像処理手段が前記背景画像データと前記被写体画像データを合成する制御を実行する制御手段と、を含む
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
撮影光学系を介して入射する光束を光電変換して画像データを取得する撮像手段と、
前記撮影光学系の焦点位置を調整する合焦手段と、
前記撮像手段により取得された前記画像データに画像処理を行う画像処理手段と、
少なくとも初期状態と第1の操作状態と第2の操作状態との間で状態が切り替わるレリーズ指示手段と、
前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であるときに、前記撮像手段が被写体の背景に合焦した背景画像データを取得して、前記合焦手段が前記撮影光学系の焦点位置を前記被写体に合わせる制御を実行し、前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であるときに、前記撮像手段が前記被写体に合焦した被写体画像データを取得して、前記画像処理手段が前記背景画像データと前記被写体画像データを合成する制御を実行する制御手段と、を含む
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮影装置において、
前記レリーズ指示手段は、レリーズ釦であり、
前記第1の操作状態は、前記レリーズ釦の半押し状態であり、
前記第2の操作状態は、前記レリーズ釦の全押し状態である
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の撮影装置において、
前記画像処理手段は、前記背景画像データと前記被写体画像データの各々のホワイトバランスを補正した後に、ホワイトバランスが補正された前記背景画像データとホワイトバランスが補正された前記被写体画像データとを合成する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の撮影装置において、さらに、
被写界輝度を検出する測光手段と、
前記被写体を照明するストロボ発光手段と、を含み、
前記制御手段は、
前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であり、且つ、前記撮影光学系の焦点位置が前記被写体に合っているときに、前記測光手段が前記被写体の被写界輝度を検出する制御を実行し、
前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であり、且つ、前記測光手段により検出された前記被写界輝度によりストロボ発光が必要と判断したときに、前記ストロボ発光手段が前記被写体を照明して、前記撮像手段が前記被写体画像データを取得する制御を実行する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項6】
請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の撮影装置において、さらに、
前記背景画像データを記憶する記憶手段を含み、
前記撮像手段は、前記第1の操作状態で取得した前記背景画像データを前記記憶手段に出力し、
前記画像処理手段は、前記記憶手段から読み出した前記背景画像データに画像処理を行う
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項7】
撮影光学系を介して入射する光束を光電変換して画像データを取得する撮像手段と、
前記撮影光学系の焦点位置を調整する合焦手段と、
前記撮像手段により取得された前記画像データに画像処理を行う画像処理手段と、
少なくとも初期状態と第1の操作状態と第2の操作状態との間で状態が切り替わるレリーズ指示手段と、
撮影モードを設定する撮影モード設定手段と、
前記撮影モードが所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であるときに、前記撮像手段が被写体の背景に合焦した背景画像データを取得して、前記合焦手段が前記撮影光学系の焦点位置を前記被写体に合わせる制御を実行し、前記撮影モードが前記所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であるときに、前記撮像手段が前記被写体に合焦した被写体画像データを取得して、前記画像処理手段が前記背景画像データと前記被写体画像データを合成する制御を実行する制御手段と、を含む
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項8】
請求項7に記載の撮影装置において、
前記レリーズ指示手段は、レリーズ釦であり、
前記第1の操作状態は、前記レリーズ釦の半押し状態であり、
前記第2の操作状態は、前記レリーズ釦の全押し状態である
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の撮影装置において、
前記画像処理手段は、前記背景画像データと前記被写体画像データの各々のホワイトバランスを補正した後に、ホワイトバランスが補正された前記背景画像データとホワイトバランスが補正された前記被写体画像データとを合成する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項10】
請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の撮影装置において、さらに、
被写界輝度を検出する測光手段と、
前記被写体を照明するストロボ発光手段と、を含み、
前記制御手段は、
前記撮影モードが前記所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第1の操作状態であり、且つ、前記撮影光学系の焦点位置が前記被写体に合っているときに、前記測光手段が前記被写体の被写界輝度を検出する制御を実行し、
前記撮影モードが前記所定のモードである場合であって、前記レリーズ指示手段の状態が前記第2の操作状態であり、且つ、前記測光手段により検出された前記被写界輝度が所定値以下であるときに、前記ストロボ発光手段が前記被写体を照明して、前記撮像手段が前記被写体画像データを取得する制御を実行する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項11】
請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の撮影装置において、さらに、
前記背景画像データを記憶する記憶手段を含み、
前記撮像手段は、前記第1の操作状態で取得した前記背景画像データを前記記憶手段に出力し、
前記画像処理手段は、前記記憶手段から読み出した前記背景画像データに画像処理を行う
ことを特徴とする撮影装置。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図1】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−239078(P2012−239078A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107530(P2011−107530)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】