説明

撹拌槽

【課題】供給するガスを混合槽内の液中に効率的に溶解させることができる、通気型の撹拌槽を提供する。
【解決手段】混合槽内に撹拌装置3を備えてなる撹拌槽である。撹拌装置3は、撹拌軸4と撹拌軸4に取り付けられた撹拌翼5とを有してなる。撹拌翼5には、その内部にガスを通気するための翼側通気孔21が形成されている。翼側通気孔21には、撹拌翼5の端縁部にガスを給気するための給気口20a、20bが設けられている。翼側通気孔21には、翼側通気孔21内にガスを供給するためのガス供給手段14、15が接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合槽内にガスを通気する撹拌槽に関する。
【背景技術】
【0002】
混合槽での混合操作は、化学工業等において重要な操作の一つである。例えば、食品、化粧品、医薬、製薬、塗料等の現場では、反応・抽出・吸収・混合などの種々の処理において、混合操作が広く利用されている。また、バイオリアクターなどでは、通気を行うことで空気等のガスを混合槽内に供給し、ガス成分(例えば酸素)を混合槽内の液中に溶解させている。
【0003】
このような通気型の撹拌槽としては、槽の底部にエアストーンやリングスパージャなどの通気装置を設置し、槽内に気泡を吹き込むのが一般的である。すなわち、通気型の撹拌槽の主目的は、槽内を均一に混合することに加え、気泡内のガス成分(例えば酸素)を液中に溶解させることにあるからである。例えば、バイオリアクターとしての動物細胞培養槽では、槽内に酸素供給源の気泡や栄養源などを供給し、これを液中に均一に注入・分散(溶解)させるため、槽内を撹拌して混合している(例えば、特許文献1〜8参照)。このような動物細胞培養槽では、撹拌による動物細胞の破壊・死滅を抑制する目的で、低剪断・高溶解の撹拌方法が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2808036号公報
【特許文献2】特開2004−261659号公報
【特許文献3】特開平3−297375号公報
【特許文献4】特公平7−4227号公報
【特許文献5】特開2002−205038号公報
【特許文献6】特開平3−69505号公報
【特許文献7】特開平3−69504号公報
【特許文献8】特開昭59−32115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般に生産量を増やすためには、槽のスケールアップが必要となり、実機では容量が数十m規模のものが製造され、用いられるようになってきている。しかし、このように槽が大規模化すると、例えば酸素溶解速度を上げるためには、気泡と槽内の液とをより長く(多く)接触させるべく、気泡を微細化したりその滞留時間を長くする必要がある。
【0006】
ところが、槽のスケールアップに伴って撹拌翼の周速度を増加させ、撹拌効果を高めることで気泡を微細化し、酸素溶解速度を上げようとすると、撹拌翼によって発生する回転流と周囲の静止流体との間の速度差が大きくなり、剪断力が増大して動物細胞の破壊・死滅が多くなってしまう。このような現象は、高性能な撹拌装置として知られている、エレファントイヤーと呼ばれる特殊な形状の撹拌翼を用いた場合でも、一般的なタービン翼やプロペラ翼、パドル翼を用いた場合と同様に、起きてしまう。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、供給するガスを混合槽内の液中に効率的に溶解させることができ、しかも、例えば動物細胞の破壊・死滅を抑制するべく撹拌翼の周速度の増加を抑えることのできる、通気型の撹拌槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の撹拌槽は、混合槽内に撹拌装置を備えてなる撹拌槽であって、
前記撹拌装置は、撹拌軸と該撹拌軸に取り付けられた撹拌翼とを有してなり、
前記撹拌翼には、その内部にガスを通気するための翼側通気孔が形成され、該翼側通気孔には、前記撹拌翼の端縁部に前記ガスを給気するための給気口が設けられ、
前記翼側通気孔には、該翼側通気孔内にガスを供給するためのガス供給手段が接続されていることを特徴としている。
【0009】
この撹拌槽によれば、撹拌翼の端縁部に給気口が設けられているので、ガス供給手段から翼側通気孔を通って前記給気口より供給されるガスが、撹拌翼の直近に気泡として供給されるようになる。すると、この気泡は、撹拌翼の回転によって撹拌翼の端部(翼端)近傍に生じている強い剪断流中に供給されることから、この剪断流によって微細化される。したがって、微細化された気泡は、その表面積が増加し、また、浮上速度が低下して混合槽内での滞留時間が長くなる。
【0010】
また、前記撹拌槽においては、前記撹拌軸に、前記翼側通気孔に連通する軸側通気孔がその内部に形成され、前記ガス供給手段が、前記軸側通気孔を介して前記翼側通気孔に接続しているのが好ましい。
このようにすれば、ガス供給手段より供給するガスが、撹拌装置の動作に干渉することなく、撹拌翼の端縁部に設けられた給気口から供給されるようになる。
【0011】
また、前記撹拌槽においては、前記撹拌翼が前記撹拌軸に対して放射状に設けられてなり、前記給気口が、前記撹拌翼の前記放射方向における長さの中心より外側に、配置されているのが好ましい。
撹拌翼の回転によって生じる剪断流は、撹拌軸から遠くなる撹拌翼の外側においてより強くなる。したがって、給気口を撹拌翼の外側に配置することで、給気口から供給された気泡を効率的に微細化することができる。
【0012】
また、前記撹拌槽においては、前記給気口が、少なくとも前記撹拌翼の前記放射方向における最外部に、配置されているのが好ましい。
撹拌翼の回転によって生じる剪断流は、撹拌軸から最も遠くなる撹拌翼の最外部において最も強くなる。したがって、給気口を撹拌翼の最外部に配置することで、給気口から供給された気泡をより効率的に微細化することができる。
【0013】
また、前記撹拌槽においては、前記撹拌軸が鉛直方向に沿って配置されてなり、前記撹拌翼が、水平方向に回転するよう前記撹拌軸に取り付けられ、かつ、下降流を生じさせるようその回転方向に対して翼が下向きに取り付けられているのが好ましい。
このようにすれば、撹拌翼の端部近傍において剪断流で微細化された気泡が、下降流に同伴されることによって液面まで浮上する時間が長くなり、したがって混合槽内での滞留時間が長くなる。
【0014】
また、前記撹拌槽においては、前記混合槽が動物細胞培養槽であってもよい。
前記したように剪断流によって気泡を効率良く微細化しているので、撹拌翼の周速度の増加を抑えても、供給するガスを混合槽内の液中に効率的に溶解させることが可能になる。したがって、撹拌翼の周速度の増加を抑えることにより、動物細胞の破壊・死滅を抑制することが可能になる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の撹拌槽にあっては、撹拌翼の端縁部に給気口を設け、これによって該給気口から供給した気泡を剪断流によって微細化し、その表面積を増加させるとともに、その浮上速度を低下させて混合槽内での滞留時間が長くなるようにしたので、例えば槽をスケールアップした場合に撹拌翼の周速度の増加を抑えても、供給するガスを混合槽内の液中に効率的に溶解させることができる。したがって、例えば混合槽を動物細胞培養槽とした場合に、撹拌翼の周速度の増加を抑えることにより、動物細胞の破壊・死滅を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の撹拌槽の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る撹拌装置の一例の概略構成図である。
【図3】(a)は図2の要部拡大断面図であり、(b)は(a)変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の撹拌槽を詳しく説明する。
図1は、本発明の撹拌槽の一実施形態を示す図であり、図1中符号1は撹拌槽である。なお、以下の図面では、各部材の認識を容易にするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
この撹拌槽1は、混合槽2内に撹拌装置3を備えたもので、混合槽2を動物細胞培養槽としたものであり、この混合槽2内に空気(ガス)を通気する通気型のものである。
【0018】
動物細胞培養槽である混合槽2は、例えば医薬抗体の生成に用いられるもので、微生物、動・植物、あるいはそれらの細胞から単離した酵素などの種々の生体触媒を用い、動物細胞の培養を行うものである。すなわち、この混合槽2は、後述するガス供給手段や図示しない栄養源供給手段を有することにより、培養液L中に酸素供給源の気泡や栄養源などを供給しつつ、動物細胞の培養を行うものである。
【0019】
このような混合槽2内には、気泡や栄養源などを均一に混合させるため、撹拌装置3が設けられている。この撹拌装置3は、図2に示すように鉛直方向に沿って配置された撹拌軸4と、この撹拌軸4に取り付けられて水平方向に回転する撹拌翼5と、を有してなるものである。撹拌軸4は、ギア6a、ギア6bを介して駆動軸7に連結されたものである。駆動軸7は、図1に示すようにモータ等の駆動手段8によって所定の速度(回転速度)で回転し、これによって撹拌軸4を一体に回転させるものである。また、撹拌軸4は、図2に示すようにパイプ状に形成されたもので、その内部に、長さ方向に沿って貫通する軸側通気孔9を形成したものである。
【0020】
また、撹拌軸4には、図3(a)に示すようにその上部に、前記軸側通気孔9に連通して送気管14が回動可能に連結されており、さらにこの送気管14には送気ポンプ等の給気源15が接続されている。このような構成のもとに撹拌軸4の軸側通気孔9内には、給気源15から送気管14を介して空気が供給されるようになっている。ここで、給気源15と送気管14とから、本発明のガス供給手段が構成されている。
【0021】
なお、撹拌軸4と駆動軸7との間に設けられたこれらを連結するギア6a、ギア6bについては、図3(a)に示した構成以外にも、例えば図3(b)に示すような構成のものを採用することができる。
【0022】
図2に示すように撹拌翼5は、本実施形態ではプロペラからなっており、前記撹拌軸4の下端に取り付けられた連結部16と、この連結部16に外周部に一体に取り付けられた複数(例えば2枚、4枚、6枚等)のプロペラ翼17と、からなっている。連結部16は、円柱状、あるいはプロペラ翼の枚数に対応した角柱状のもので、その内部に、前記撹拌軸4内の軸側通気孔9に連通する連結部通気孔18を形成したものである。なお、この連結部16は、撹拌軸4に対して一体に取り付けられていてもよく、着脱可能に取り付けられていてもよい。
【0023】
連結部通気孔18は、連結部16の上面側からその厚さ方向(鉛直方向)の中心部にかけて延びる第1孔18aと、前記中心部から各プロペラ翼17に向かって放射状に延びる第2孔18bと、からなっている。第1孔18aは、連結部16の上面側において、前記軸側通気孔9に連通したものである。第2孔18bは、第1孔18aに連通し、かつ、連結部16の側面にまで延びて形成されたものである。
【0024】
プロペラ翼17は、本実施形態ではその回転方向に向く面が下向きに傾斜して配設され、したがって回転方向に対して下向きに取り付けられおり、これによってプロペラ翼17は、下降流を生じるようになっている。ただし、回転方向に向く面が上向きに傾斜して配設され、したがって回転方向に対して上向きに取り付けられおり、これによってプロペラ翼17は、上昇流を生じるようになっていてもよいのはもちろんである。
また、これらプロペラ翼17には、前記連結部通気孔18の第2孔18bに連通するプロペラ通気孔19が形成されている。
【0025】
プロペラ通気孔19は、連結部16に対するプロペラ翼17の接続部から該プロペラ翼17の最外部にまで延び、したがって前記撹拌軸4を中心に放射状に延びて形成された第3孔19aと、該第3孔19aから分岐してプロペラ翼17の側端縁にまで延びる第4孔19bと、からなっている。第3孔19aは、連結部16に対する接続部において前記第2孔18bに連通したものである。また、この第3孔19aの前記第2孔18bと反対の側は、プロペラ翼17の最外部に開口しており、この開口は第1給気口20aとなっている。なお、前記第3孔19aについては、前記第2孔18bと反対の側が開口することなく、したがって前記第1給気口20aが形成されていなくてもよい。
【0026】
第4孔19bは、前記撹拌軸4を中心にして放射状に延びた第3孔19aの、その放射方向における長さの中心より外側の複数の部位から、該第4孔19bの長さ方向と直交して、プロペラ翼17の側端縁にまで延びて形成されたものである。したがって、この第4孔19bはプロペラ翼17の側端縁で開口しており、この開口が第2給気口20bとなっている。
【0027】
このような構成のもとに、これら第2給気口20bと前記第1給気口20aとは、前記ガス供給手段(給気源15)から供給された空気を、混合槽2内の培養液L中に供給するようになっている。また、前記第1孔18a及び第2孔18bからなる連結部通気孔18と、前記第3孔19a及び第4孔19bからなるプロペラ通気孔19とにより、本発明の翼側通気孔21が構成されている。
【0028】
このような構成からなる撹拌槽1は、図1に示したように駆動軸7及び撹拌軸4が鉛直方向に沿って配置されるよう、混合槽2内において立てて配置され、その上端側が混合槽2の蓋体22に回転可能に保持固定されている。
【0029】
このような撹拌槽1において、動物細胞培養槽である混合槽2を稼働させるには、図示しない栄養源供給手段によって培養液L中に栄養源などを供給するとともに、ガス供給手段を構成する給気源15より空気を送り込み、酸素供給源となる空気の気泡を培養液L中に供給する。すなわち、給気源15より送気管14、連通孔13、連通室12、軸側通気孔9を介して翼側通気孔21に空気を送り、第1給気口20a、第2給気口20bから培養液L中に空気を供給することにより、空気からなる気泡を培養液L中に流出する。なお、栄養源供給手段については、その栄養源を、ガス供給手段で供給される空気に同伴させることで、この空気とともに、培養液L中に供給するように構成してもよい。
【0030】
また、このような供給に並行して、撹拌装置3を駆動させる。すなわち、駆動手段8を駆動させ、駆動軸7及び撹拌軸4を介してプロペラ翼17を回転させる。すると、プロペラ翼17は水平方向に回転して回転流を生じ、特に、このプロペラ翼17の近傍において強い回転流を生じる。このようにして回転流を生じると、前記第1給気口20a、第2給気口20bから流出した気泡(空気)は、プロペラ翼17の直近に供給されることで、前記の回転流による強い剪断力を受け、微細化される。特に、剪断流は撹拌軸4から遠くなるプロペラ翼17の外側においてより強くなるため、第2給気口20bから供給された気泡は効率的に微細化され、さらに第1供給口20aから供給された気泡はより効率的に微細化される。
【0031】
また、プロペラ翼17は、例えば回転方向に対して下向きに取り付けられている場合には、回転によって図1中矢印Aで示すような下降流を生じる。したがって、プロペラ翼17の直近に供給され、強い剪断力によって微細化された気泡は、この下降流に乗って一旦下降し、その後、混合槽2の内壁面に沿って上昇し、液面側に向かうようになる。
【0032】
その際、微細化された気泡は、微細化される前に比べて単位体積当たりの表面積が増加し、したがって空気の体積に対して表面積が大きくなっているため、培養液Lとの接触面積が大になり、単位体積当たりの培養液Lへの酸素(空気)の溶解速度が速くなる。また、微細化されたことで気泡はその浮上速度が低下し、混合槽2内での滞留時間が長くなる。よって、培養液Lとの接触時間が長くなることから、培養液L中への酸素(空気)の溶解量が多くなる。
さらに、プロペラ翼17によって下降流を生じさせているので、微細化された気泡がこの下降流に同伴されることにより、液面まで浮上する時間が長くなる。したがって、混合槽2内での滞留時間が長くなり、これによっても培養液L中への酸素(空気)の溶解量が多くなる。
【0033】
このような撹拌槽1にあっては、プロペラ翼17の端縁部に給気口20a、20bを設け、これによって該給気口20a、20bから供給した気泡を剪断流によって微細化し、その表面積を増加させるとともに、その浮上速度を低下させて混合槽2内での滞留時間が長くなるようにしたので、供給した空気(酸素)を混合槽2内の培養液L中に効率的に溶解させることができる。したがって、混合槽2をスケールアップした場合に、プロペラ翼17の周速度の増加を抑えても、供給する空気を混合槽2内の培養液L中に効率的に溶解させることができる。よって、プロペラ翼17の周速度の増加を抑えることにより、混合槽2内の動物細胞の破壊・死滅を抑制することができる。
【0034】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では撹拌装置3を、混合槽2の上方からつり下げることで該混合槽2に取り付けるようにしたが、逆に、混合槽2の底部側から混合槽2内に突き出した状態で、撹拌装置3を取り付けるようにしてもよい。
【0035】
また、前記実施形態では、本発明の撹拌槽を動物細胞培養槽に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、通気を必要とし、したがって気液接触による液中へのガスの溶解(あるいは分散)を目的とする、各種の撹拌槽に適用することができる。したがって、ガス供給手段についても、空気(酸素)を供給するものに限定されることなく、例えばオゾンなど、空気以外のガスを供給するものであってもよい。
さらに、前記実施形態では撹拌翼としてプロペラ翼17を採用したが、本発明の撹拌翼としては、プロペラ翼以外にも、例えばタービン翼やパドル翼、エレファントイヤーなどを採用することもできる。
【符号の説明】
【0036】
1…撹拌槽、2…混合槽(動物細胞培養槽)、3…撹拌装置、4…撹拌軸、5…撹拌翼、9…軸側通気孔、14…送気管(ガス供給手段)、15…給気源(ガス供給手段)、17…プロペラ翼、18…連結部通気孔、18a…第1孔、18b…第2孔、19…プロペラ通気孔、19a…第3孔、19b…第4孔、20a…第1給気口、20b…第2給気口、21…翼側通気孔、L…培養液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合槽内に撹拌装置を備えてなる撹拌槽であって、
前記撹拌装置は、撹拌軸と該撹拌軸に取り付けられた撹拌翼とを有してなり、
前記撹拌翼には、その内部にガスを通気するための翼側通気孔が形成され、該翼側通気孔には、前記撹拌翼の端縁部に前記ガスを給気するための給気口が設けられ、
前記翼側通気孔には、該翼側通気孔内にガスを供給するためのガス供給手段が接続されていることを特徴とする撹拌槽。
【請求項2】
前記撹拌軸には、前記翼側通気孔に連通する軸側通気孔がその内部に形成され、
前記ガス供給手段は、前記軸側通気孔を介して前記翼側通気孔に接続していることを特徴とする請求項1記載の撹拌槽。
【請求項3】
前記撹拌翼は前記撹拌軸に対して放射状に設けられてなり、
前記給気口は、前記撹拌翼の前記放射方向における長さの中心より外側に、配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の撹拌槽。
【請求項4】
前記給気口は、少なくとも前記撹拌翼の前記放射方向における最外部に、配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の撹拌槽。
【請求項5】
前記撹拌軸は鉛直方向に沿って配置されてなり、
前記撹拌翼は、水平方向に回転するよう前記撹拌軸に取り付けられ、かつ、下降流を生じさせるようその回転方向に対して翼が下向きに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の撹拌槽。
【請求項6】
前記混合槽が動物細胞培養槽であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の撹拌槽。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−41896(P2011−41896A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191126(P2009−191126)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】