説明

操作ボタン装置

【課題】航空機等の移動体に配設された座席端末装置などにおいてカーソルボタンを備えた操作機器を使用する場合に誤作動を確実に防止し、品質および操作性に優れた操作ボタン装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1のスイッチ613を操作するセンターボタン601と、第1のスイッチ613の周囲に複数配設された第2のスイッチを操作するカーソルボタン602と、第1のスイッチ613および第2のスイッチを取り付けた基板618と、基板618上に配設され、センターボタン601およびカーソルボタン602を載置する弾性体612とを備え、弾性体612は、柱状の載置部612aの一方の端面612bにセンターボタン601を載置し、載置部612aの他方の端面612cに外周612eの内側、または外周612eの外側から内側に連続する突起部612f、612gを備え、突起部612f、612gが基板618と接することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末装置等の入力に係わる操作機器に搭載される操作ボタン装置に関し、特に1つの操作ボタンにより複数のスイッチの操作を行う操作ボタン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、航空機等の移動体内にAVコンテンツ配信システムを搭載し、乗客用の各座席に設置された座席端末装置に対して映画や音楽を配信するサービスを行う事例が普及している。このシステムでは、通常、乗客が各座席に配設された携帯型の操作機器により座席端末装置の操作を行うことができる。操作機器は、通常、基本機能の1つとしてカーソル機能を備えており、1つの操作ボタン(以下、「センターボタン」という)と、それを取り囲む円環状のカーソルボタンがセットで配設され(以下、「カーソルキーユニット」という)、カーソルボタンの所定の位置を押し下げることにより、1つのボタンで複数のスイッチの操作を行うことができる。例えば、座席端末装置の画面上に映画や音楽のコンテンツのタイトルを複数表示させて、その中から所望のタイトルを選択する際など、重畳させて表示させたカーソルをカーソルボタンを押して上下左右に移動させ、選択位置に来たときに、センターボタンを押すことにより、選択位置が決定され、所望のタイトルを選択することができる。
【0003】
カーソルキーユニットの構造上の特徴としては、複数のスイッチに対して個別に配設された複数の動作部を連結した1つのアクチュエータ(弾性体など)を使用して、すべてのスイッチ操作を行う。
【0004】
カーソルキーユニットが備えるべき条件としては、カーソルボタンのどの位置を押し下げた場合であっても、操作すべきスイッチ以外のスイッチに影響を及ぼさないことが求められる。一方、上記の通り、カーソルキーユニットには、1つのアクチュエータですべてのスイッチを動作させるという構造上の制約があるため、カーソルボタンの操作によりセンターボタンが誤動作するトラブルが発生しやすい。したがって、簡単な構成により安定した品質で操作機器の誤動作を防止することができる誤動作防止機構が強く求められる。また、誤動作防止機構の良否により操作時の感触などに差異が生じるため、カーソルキーユニット構造の改善は、操作機器の品質と操作性を左右する重要事項になっている。
【0005】
一方、入力装置の操作部において、キーの意図外の押し下げを防止する構造として、対象となるキーに関し、キー押し下げ用のアクチュエータ(以下、「ゴムシート」という)の基板と対向する面に、略環状または複数の突起を配列した凸部を形成してキーを支持する方法や、スイッチ部の外周にリブを設ける方法が開示されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【特許文献1】特開2008−153233号公報
【特許文献2】特開2001−143554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、カーソルキーユニットにおいて、操作ボタン押し下げ用のゴムシートに凸部を形成してキーを支持する従来の方法は、操作ボタンとゴムシートの凸部との間に構造部材および弾性特性上の不安定な構造が介在しており、相互の位置関係を正確に設定することができない。したがって、操作ボタンの作用点とゴムシートの凸部との相対位置の誤差が大きくなるほか、操作ボタンの荷重特性に関し、介在部材による弾性変形に係わる複雑な不安定要因が関与することとなり、操作ボタンの動作が不安定になる。これにより、カーソルキーユニットの動作および操作ボタンの押し下げ時の感触が不安定になるなど、品質および操作性に課題を残している。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、航空機等の移動体に配設された座席端末装置などにおいて操作機器を使用する場合に誤作動を確実に防止し、品質および操作性に優れた操作ボタン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述したような目的を達成するために、本発明の操作ボタン装置は、第1のスイッチを操作する第1の操作ボタンと、第1のスイッチの周囲に複数配設された第2のスイッチを操作する第2の操作ボタンと、第1および第2のスイッチを取り付けた基板と、基板上に配設され第1および第2の操作ボタンを載置する弾性体とを備え、弾性体は、柱状の載置部の一方の端面に第1の操作ボタンを載置し、載置部の他方の端面に外周内側、または外周外側から内側に連続する突起部を備え、突起部が基板と接することを特徴とする。
【0009】
このような構成により、弾性体の柱状の載置部の一方の端面に操作ボタンを載置し、載置部の他方の端面において外周の内側、または外周の外側から内側に連続する突起部により基板と接するように構成することが可能となる。したがって、弾性体上に載置した第1の操作ボタン(センターボタン)を柱状の載置部の少なくとも内側で基板上に支持することができ、センターボタンの周囲に配設された第2の操作ボタン(カーソルボタン)を操作した場合であっても、センターボタンが誤動作することがない。また、センターボタンと弾性体の突起部との間に構造部材や弾性特性上の不安定な構造が介在することがなく、相互の位置関係を正確に設定することができる。したがって、センターボタンと弾性体の突起部との相対位置の誤差を小さくできるほか、センターボタンの荷重特性に関し、弾性変形に係わる不安定要因が関与することがなく、センターボタンの動作が安定し、カーソルボタンを操作した場合のセンターボタンの誤動作を確実に防止することができる。さらに、センターボタンの押し下げ時の感触が安定するなど、品質および操作性に優れた操作ボタン装置を提供することができる。構成が簡単であり、センターボタンの荷重特性の設定に関する設計上の自由度も高い。
【0010】
また、本発明の操作ボタン装置は、突起部を他方の端面の外周部から中心方向に張り出した形状とする。このような構成により、簡単かつ効率的に突起部を形成することができる。
【0011】
また、本発明の操作ボタン装置は、突起部を他方の端面の周辺部に略円環状に配設する。このような構成により、簡単かつ効率的に突起部を形成し、センターボタン支持の剛性を高めることができる。また、カーソルボタンのどの部分を操作した場合であっても、確実にセンターボタンを支持することができる。これにより、センターボタンの動作をさらに確実に防止することができる。
【0012】
また、本発明の操作ボタン装置は、突起部を複数の第2のスイッチ相互の中間位置に配設する。このような構成により、第2のスイッチ(カーソルスイッチ)を操作した場合、弾性体の変形に関し、突起部による影響を低減することが可能となる。したがって、カーソルボタンの押し下げ力を小さくすることができ、円滑なカーソルボタンの操作を実現し、操作ボタン装置の操作性を高めることができる。
【0013】
また、本発明の操作ボタン装置は、載置部を円柱状とする。このような構成により、簡単かつ効率的に突起部を形成し、センターボタンの円周方向に対して均等な支持を実現することができる。したがって、カーソルボタンのどの部分を操作した場合であっても、確実にセンターボタンを支持することができ、センターボタンの誤動作を確実に防止することができる。
【0014】
また、本発明の操作ボタン装置は、第2のスイッチを第1のスイッチの周囲に4つ配設する。このような構成により、2次元のカーソル機能を実現することができる。これにより、操作性の高い操作ボタン装置を提供することができる。
【0015】
また、本発明の操作ボタン装置は、弾性体は、第1および第2のいずれか一方の操作ボタンを接着して載置する。このような構成により、センターボタンおよびカーソルボタンを弾性体に対して簡単かつ確実に所定の位置に固定することが可能となり、操作ボタン装置の品質の安定性を高めることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による操作ボタン装置によれば、センターボタンの保持に関し、弾性特性上の不安定な構造が介在することがなく、センターボタンの動作が安定し、カーソルボタンを操作した場合のセンターボタンの誤動作を確実に防止することができる。また、センターボタンの押し下げ時の感触が安定になるなど、品質および操作性に優れた操作ボタン装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、移動体の1つである航空機内の客室において、各座席に配設された座席端末装置の操作機器に登載された操作ボタン装置を例に説明する。
【0018】
(実施の形態)
まず、本発明の実施の形態における操作ボタン装置が搭載された操作機器が使用されるAVコンテンツ配信システム1(以下、「本システム1」と略記する)について、図1〜図4を用いて説明する。
【0019】
図1および図2に示すように、航空機の客室100は、前後にギャレイ等の仕切り部103a、103b等が配置され、通路101により2つの座席列に区画されている。また、通路101を挟んで両側にそれぞれ3つの座席を1つのユニットとして前後方向にN列(座席1M、2M、3M、・・・、NM)、左右方向にM行(座席1N、2N、3N、・・・、MN)の座席が配置される。
【0020】
各座席の乗客は前の座席の背面に配設された座席端末装置102の表示部および自座席のヘッドホン104を利用して映画などのAVコンテンツを視聴する。先頭の座席では座席端末装置102は保持仕切り壁105(図1では、保持仕切り壁105a、105b)に配設される。座席端末装置102は床下に敷設されたネットワークC1に接続され、ネットワークC1を経由してAVコンテンツ配信用のサーバ装置(図示せず)から配信されたAVコンテンツを受信する。
【0021】
各座席の肘掛部にはハンドセットなどの操作機器(図示せず)が埋設されており、乗客はこの操作機器を用いて、座席端末装置102の電源操作、視聴したいコンテンツの選択、あるいはヘッドホン104に出力する音声の音量等の調整を行う。また、この操作機器により座席端末装置102の操作以外にも、客席照明の調整や座席のリクライニングの調整等も行うことができる。
【0022】
つぎに、各座席における座席端末装置102の配設に係わる概略の構成について、図3から図5を用いて説明する。
【0023】
図3は座席における座席端末装置102の使用事例の概要を示す説明図、図4は座席における操作機器102bの配設事例を示す正面図および平面図、図5は座席における操作機器102bの配設方法の概略を示す斜視図をそれぞれ示す。
【0024】
図3に示すように、座席302の利用者(乗客)301は、本システム1の座席端末装置102を利用することができる。利用者301は座席302の腰掛部302aに着席して前の座席の背もたれ部302dの背面に配設された座席端末装置102の表示部102aに表示される画面を視聴しながら、肘掛部302bからコード102cにより座席端末装置102と接続された操作機器102bを引き出して、座席端末装置102の操作を行うことができる。
【0025】
図4は、座席302における利用者301と座席302および操作機器102bとの関係を示しており、図4(a)は正面図、図4(b)は平面図である。操作機器102bは座席302の肘掛部302bに配設された操作機器収納部(以下、「収納部」と略記する)302eに収納され、利用者301が座席端末装置102を使用する場合には、操作機器102bを収納部302eから引き出すことができる。図5は肘掛部302bにおける操作機器102bの配設方法を示す。利用者301が操作機器102bを使用する場合、収納部302eから引き出してコード102cを肘掛部302bから導出する。使用が終了した場合には、ラッチ機構(図示せず)により操作機器102bを収納部302eに容易に収納することができる。なお、操作機器102bは、操作ボタンを押すことにより、座席端末装置102に対して使用上の指示を行うことができる。
【0026】
つぎに、本発明の特徴である操作機器102bに係わる詳細な構成および機能・効果について、図6〜図11を用いて説明する。図6は座席における操作機器102bの主要な構成を示す平面図、図7〜図10は座席における操作機器102bにおける操作ボタン装置としてのカーソルキーユニット610の構成を示す斜視図等をそれぞれ示し、図11は、カーソルキーユニット610の構成に係わる応用事例を示す断面図および平面図である。
【0027】
図6に示すように、操作機器102bは、中央部にカーソルキーユニット610、およびその両側にキー配列エリア605、606がそれぞれ配設されている。また、カーソルキーユニット610は、第1の操作ボタンとしてのセンターボタン601、第2の操作ボタンとしてのカーソルボタン602およびその他の操作ボタン603、604を備えている。図7および図8は、カーソルキーユニット610の主要な構成を示す。
【0028】
また、図7(a)は、外観斜視図、図7(b)および図7(c)は、平面図および正面図をそれぞれ示し、図7(d)および図7(e)は、図7(b)におけるX−XおよびY−Y断面図である。
【0029】
図8は、カーソルキーユニット610からセンターボタン601およびカーソルボタン602を取り外した状態を示し、図8の構成は、図7と同様である。
【0030】
図7および図8に示すように、カーソルキーユニット610は、ユニットケース611に収納され、第1のスイッチとしてのセンタースイッチ613を操作するセンターボタン601と、センタースイッチ613の周囲に4つ配設された第2のスイッチとしてのカーソルスイッチ614、615、616、617を操作するカーソルボタン602と、センタースイッチ613およびカーソルスイッチ614〜617を取り付けた基板618と、基板618上に配設され、センターボタン601およびカーソルボタン602を載置する弾性体612を備えている。
【0031】
つぎに、図9および図10を用いて、カーソルキーユニット610の詳細な構成について説明する。図9は、弾性体612の詳細な構造を示す平面図である。弾性体612は、材料としてシリコンゴムが使用される。図9におけるX−XおよびY−Y断面は、図7および図8に示されており、M−M断面およびN−N断面を図10に示す。
【0032】
図9および図10に示すように、弾性体612は、柱状の載置部612aの一方の端面612bにセンターボタン601を載置し、載置部612aの他方の端面612cには外周612eの外側から内側に連続する4つの突起部612f、612g、612h、612iを備え、突起部612f〜612iが基板対向面612jにおいて基板618と接することを特徴とする。また、突起部612f〜612iは、カーソルスイッチ614〜617(図7、図8)のそれぞれ中間位置に配置されている。さらに、図10の矢視部A1、A2に示すように、突起部612f〜612iは、載置部612aの他方の端面612cにおいて外周612e(直径D)からそれぞれ寸法Sだけ内側に張り出した領域を備えている。
【0033】
なお、センターボタン601は接着材により載置部612aに接着して載置する。
【0034】
このような構成により、センターボタン601は、基板618上に配設された弾性体612の載置部612aの一方の端面612bに載置され、4つの突起部612f〜612iにより基板618上に保持される。また、突起部612f〜612iは、載置部612aの外周612eより内側の領域を備えており、弾性体612はセンターボタン601を載置部612aの端面612cにおいて基板618上に保持することができる。したがって、センターボタン601を押し下げることにより、スイッチアクセス部612dを降下させて、センタースイッチ613を動作させることができる。
【0035】
つぎに、弾性体612の構成に係わる応用事例について、図11を用いて説明する。
【0036】
図11に示す事例では、矢視部B1、B2に示すように、弾性体612は、柱状の載置部612aの他方の端面612cの外周部から内側に幅Sの略円環状の突起部612kを配設している。
【0037】
以上の通り、本発明の実施の形態における操作ボタン装置は、第1のスイッチ613を操作する第1の操作ボタン601と、第1のスイッチ613の周囲に複数配設された第2のスイッチ614〜617を操作する第2の操作ボタン602と、第1のスイッチ613および第2のスイッチ614〜617を取り付けた基板618と、基板618上に配設され第1の操作ボタン601および第2の操作ボタン602を載置する弾性体612とを備え、弾性体612は、柱状の載置部612aの一方の端面612bに第1の操作ボタン601を載置し、載置部612aの他方の端面612cにおいて外周612eの内側、または外周612eの外側から内側に連続する突起部612f〜612i、612k(以下、「突起部612f」等と略記する)を備え、突起部612f等が基板と接することを特徴とする。
【0038】
このような構成により、弾性体612上に載置したセンターボタン601を柱状の載置部612aの外周612eの少なくとも内側で基板618上に保持することができ、センターボタン601の周囲に配設されたカーソルボタン602を操作した場合であっても、センターボタン601が誤動作することがない。また、センターボタン601と弾性体612の突起部612f等との間に他の構造部材や弾性特性上の不安定な構造が介在することがなく、センターボタン601と弾性体の突起部612f等との相対位置の誤差を小さくできるほか、センターボタン601の荷重特性に関し不安定要因が関与することがなく、センターボタン601の動作が安定し、カーソルボタン602を操作した場合のセンターボタン601の誤動作を確実に防止することができる。さらに、センターボタン601の押し下げ時の感触が安定するなど、品質および操作性に優れた操作ボタン装置を提供することができる。構成が簡単であり、センターボタン601の荷重特性の設定に関する設計上の自由度も高い。
【0039】
また、突起部612f等を他方の端面612cの外周612eから中心方向に張り出した形状とする構成により、簡単かつ効率的に突起部を形成することができる。
【0040】
また、突起部612f等を他方の端面612cの周辺部に略円環状に配設する構成により、簡単かつ効率的に突起部を形成し、センターボタン601の支持に係わる剛性を高めることができる。また、カーソルボタン602のどの部分を操作した場合であっても、確実にセンターボタン601を保持し、センターボタン601の誤動作をさらに確実に防止することができる。
【0041】
また、突起部612f等をカーソルスイッチ614〜617の中間位置に配設する構成により、カーソルボタン602を操作した場合、弾性体612の変形に関し、突起部612f等による影響を低減することが可能となる。したがって、カーソルボタン602の押し下げ力を小さくすることができ、カーソルボタン602の円滑な操作を実現し、操作ボタン装置の操作性を高めることができる。
【0042】
また、載置部612aを円柱状とする構成により、簡単かつ効率的に突起部を形成し、センターボタン601の円周方向に対して均等な支持を実現することができる。したがって、カーソルボタン602のどの部分を操作した場合であっても、センターボタン601を確実に保持することができ、センターボタン601の誤動作を確実に防止することができる。
【0043】
また、カーソルスイッチ614〜617をセンタースイッチ613の周囲に4つ配設する構成により、2次元のカーソル機能を実現することができる。これにより、操作性の高い操作ボタン装置を提供することができる。
【0044】
また、弾性体612は、センターボタン601を接着して載置する構成により、センターボタン601を弾性体612に対して簡単かつ確実に所定の位置に固定することが可能となり、操作ボタン装置の品質の安定性を高めることができる。
【0045】
また、本発明の実施の形態における操作ボタン装置を情報端末装置に備える構成により、航空機内その他の移動体内において、高品質で操作性に優れた情報端末装置を実現することができる。生産性も高い。
【0046】
なお、弾性体612における突起部612f等の配設位置、形状および寸法は、操作ボタン装置における設計的事項として、操作性、機能および品質等を考慮して最適化を行うために、種々の展開および設定が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、航空機のような移動体内で利用される操作機器に限らず、1つの操作ボタンにより複数のスイッチの操作を行う操作機器に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態における操作ボタン装置を搭載した操作機器が使用される座席端末装置の設置事例を示す平面図
【図2】同設置事例を示す側面図
【図3】座席における座席端末装置の使用事例の概要を示す説明図
【図4】座席における操作機器の配設事例を示す正面図および平面図
【図5】同操作機器の配設方法の概略を示す斜視図
【図6】同操作機器の主要な構成を示す平面図
【図7】同操作機器のカーソルキーユニットの構成を示す図
【図8】同操作機器のカーソルキーユニットの詳細な構成を示す図
【図9】同カーソルキーユニットの弾性体の構成を示す平面図
【図10】同カーソルキーユニットの構成を示す一部断面図
【図11】同カーソルキーユニットの構成の応用事例を示す断面図および平面図
【符号の説明】
【0049】
1 AVコンテンツ配信システム(本システム)
100 客室
101 通路
102 座席端末装置
102a 表示部
102b 操作機器
102c コード
103a,103b 仕切り部(ギャレイ)
104 ヘッドホン
105,105a,105b 保持仕切り壁
301 利用者
302,1M,2M,3M,・・・,NM,1N,2N,3N,・・・,MN 座席
302a 腰掛部
302b,302c 肘掛部
302d 背もたれ部
302e 操作機器収納部(収納部)
601 センターボタン(第1の操作ボタン)
602 カーソルボタン(第2の操作ボタン)
603,604 操作ボタン
605,606 キー配列エリア
610 カーソルキーユニット
611 ユニットケース
612 弾性体(シリコンゴム)
612a 載置部
612b,612c 端面
612d スイッチアクセス部
612e 外周
612f,612g,612h,612i,612k 突起部
612j 基板対向面
613 センタースイッチ(第1のスイッチ)
614,615,616,617 カーソルスイッチ(第2のスイッチ)
618 基板
C1 ネットワーク
D 直径
S 寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のスイッチを操作する第1の操作ボタンと、
前記第1のスイッチの周囲に複数配設された第2のスイッチを操作する第2の操作ボタンと、
前記第1および第2のスイッチを取り付けた基板と、
前記基板上に配設され前記第1および第2の操作ボタンを載置する弾性体とを備え、
前記弾性体は、柱状の載置部の一方の端面に前記第1の操作ボタンを載置し、前記載置部の他方の端面に外周内側、または外周外側から内側に連続する突起部を備え、前記突起部が前記基板と接することを特徴とする操作ボタン装置。
【請求項2】
前記突起部を前記他方の端面の外周部から中心方向に張り出した形状とすることを特徴とする請求項1に記載の操作ボタン装置。
【請求項3】
前記突起部を前記他方の端面の周辺部に略円環状に配設することを特徴とする請求項1に記載の操作ボタン装置。
【請求項4】
前記突起部を前記複数の第2のスイッチ相互の中間位置に配設することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操作ボタン装置。
【請求項5】
前記載置部を円柱状とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の操作ボタン装置。
【請求項6】
前記第2のスイッチを前記第1のスイッチの周囲に4つ配設することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の操作ボタン装置。
【請求項7】
前記弾性体は、前記第1および第2のいずれか一方の操作ボタンを接着して載置することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の操作ボタン装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−218701(P2010−218701A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60499(P2009−60499)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】