説明

操作者制御によるマップ地点密度

【課題】身体器官の表面を可視化する方法及び装置を提供する。
【解決手段】本方法は、医療用画像システムから複数のマップ地点を受容することであって、各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された表面上の対応する座標を含む。マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力が受容される。操作者入力に応答して、マップ地点のサブセットが選択される。マップ地点の選択されたサブセットを表示することにより、表面が特定の空間密度において可視化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に医療用画像に関し、より詳細には、身体器官の表面の可視化に関する。
【背景技術】
【0002】
電気生理学的診断手技(例えば、心臓内電気マッピング)では、侵襲性医療用プローブが身体器官の空洞内に導入される。プローブが器官内の特定の地点に配置されている時に、プローブは特定の情報(例えば、電位)を測定し、測定値をマッピングシステムに伝達する。マッピングシステムは、器官内の対応する位置の測定値を含むマップを形成する。マップは、器官に様々な診断及び治療手技を適用するのに使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書に記載される本発明の実施形態は、
医療用画像システムから複数のマップ地点を受容することであって、各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された表面上の対応する座標を含む、ことと、
マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容することと、
操作者入力に応答してマップ地点のサブセットを選択することと、
マップ地点の選択されたサブセットを表示することにより、表面を特定の空間密度において可視化することと、を含む方法を提供する。
【0004】
いくつかの実施形態では、各マップ地点は、対応する座標にて医療用プローブで測定された組織特性の対応する値を含み、表面の可視化は、マップ地点の選択されたサブセットで組織特性の対応する値を表示することを含む。いくつかの実施形態では、組織特性は、電位、局部的賦活時間(Local Activation Time)(LAT)、組織インピーダンス、組織の機械的特性、プローブにより表面に適用された力、及びアブレーションパラメータからなる種類の群から選択される少なくとも1つの特性の種類を含む。一実施形態において、本方法は、複数のマップ地点を、サブセットの選択に関係なくメモリ内に保持することを含む。
【0005】
開示した実施形態において、操作者入力は、表面の1つ又は2つ以上の領域を特定し、サブセットの選択及び表面の可視化は、サブセットを選定し、表面を特定の領域内のみにて特定の空間密度で表示することを含む。一実施形態において、領域は、少なくとも第1の領域及び第2の領域を含み、操作者入力は、互いに異なる第1の空間密度及び第2の空間密度を特定し、サブセットの選択及び表面の可視化は、サブセットを選定し、表面を第1の領域及び第2の領域内にて、対応する第1の空間密度及び第2の空間密度で表示することを含む。
【0006】
別の実施形態では、操作者入力は、可視化されない1つ又は2つ以上のマップ地点を特定し、サブセットの選択は、特定の空間密度を維持すると共に、1つ又は2つ以上のマップ地点を対応する他のマップ地点と置き換えることを含む。更なる別の実施形態では、サブセットの選択は、表面全体にわたり均一に分布されたマップ地点を選定することを含む。尚別の実施形態では、サブセットの選択は、複数のマップ地点により規定される三次元エンベロープに最も接近したマップ地点を選定することを含む。
【0007】
更に本発明の一実施形態によれば、
医療用画像システムから複数のマップ地点を受容するよう構成された第1のインターフェイスであって、各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された表面上の対応する座標を含む、第1のインターフェイスと、
マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容するよう構成された第2のインターフェイスと、
操作者入力に応答してマップ地点のサブセットを選択し、マップ地点の選択されたサブセットを表示することにより、表面を特定の空間密度において可視化するよう構成されたプロセッサと、を備える、装置が提供される。
【0008】
本発明の実施形態によれば、非一時的な(non-transitory)コンピュータ可読媒体を含むコンピュータソフトウエア製品が更に提供され、前記媒体内にプログラム命令が格納され、前記命令は、コンピュータにより読み取られた際に、コンピュータに医療用画像システムから複数のマップ地点を受容させ(各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された表面上の対応する座標を含む)、マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容させ、操作者入力に応答してマップ地点のサブセットを選択させ、マップ地点の選択されたサブセットを表示することにより特定の空間密度において表面を可視化させる。
【0009】
本発明は、以下のより詳細な実施形態と、その図面の記述により、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】開示した本発明の実施形態による、操作者制御によるマップ地点密度を実施している心臓内マッピングシステムの概略絵画図。
【図2】開示した本発明の実施形態による、操作者制御によるマップ地点密度を実施している心臓内マッピングシステムの要素を概略的に示すブロック図。
【図3】開示した本発明の実施形態による、心室の電気マップの一例を示す図。
【図4】開示した本発明の実施形態による、操作者制御によるマップ地点密度を有する電気マップを生成する方法を概略的に示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
概観
生理学的又は解剖学的マッピング手技は、一般に医療用画像システムから収集されたマップ地点を含むマップを形成する。各マップ地点は、対応する身体器官内の座標と、場合により、対応する座標にて医療用プローブにより収集された生理学的特性とを含む。生理学的特性は、一般に、医療用プローブを身体器官の表面にごく接近させることにより測定される。マップは、操作者、例えば医療専門家に表示される。
【0012】
多くの場合、より良好な品質感覚及びマップのサンプリング密度を操作者に与えるように、マップ地点を高密度で表示することが有利である。しかしながら、いくつかの状況では、操作者は、表示されたマップ地点の密度が高すぎることを見出す場合がある。例えば、操作者は、マップ上の少なくとも所定の領域での非常に多数のマップ地点が、処置に関連した情報を不明瞭にすることを見出す場合がある。そのような状況は、例えば多数のマッピング電極を有するプローブを使用する際に生じ得るが、本明細書に開示した技術は、そのような場合に限定されるものではない。
【0013】
以下に記載する本発明の実施形態は、操作者が、表示されるマップ地点における空間密度を特定できる方法及びシステムを提供する。操作者は、マップの1つ又は2つ以上の特定の領域、又はマップ全体に関するマップ地点密度を特定し得る。操作者が所望の空間密度を特定したら、獲得したマップ地点のサブセットが自動的に選定される。次いで、マップが特定の密度で操作者に表示される。マップ地点のサブセットを自動的に選択するためのいくつかの基準の例は、本明細書に記載されている。典型的には、当初密度での元のマップ地点はメモリ内に保持されるため、当初の(高い)空間密度は、データを損失することなくリセットされることができる。
【0014】
本明細書に記載する方法及びシステムは、マッピング及び可視化プロセスに対してより大きな制御を提供し、それにより正確性又は品質を損ねることなくマッピングシステムの使用者利便性を向上させる。
【0015】
システムの説明
図1は、開示した本発明の実施形態による、操作者制御によるマップ地点密度を実施している心臓内マッピングシステム20の概略絵画図である。システム20は、カテーテル等のプローブ22及び制御コンソール24を備える。以下に記載する実施形態では、プローブ22は、例えば患者30の心臓26内の電位のマッピング等、診断的又は治療的処置に使用されるものと想定する。あるいは、プローブ22は、心臓又はその他の身体器官において、他の治療及び/又は診断目的のために使用されてもよい。
【0016】
操作者28は、患者30の血管系内にプローブ22を挿入し、プローブ22の遠位端32が心臓26の心腔内に入るようにする。システム20は磁気位置検知を用いて、心臓26内の遠位端32の位置座標を決定する。コンソール24は、患者30の外部の公知の位置、例えば患者の胴体の下方に配置された磁場発生装置36を駆動するドライバーサーキット34を含む。プローブ22の遠位端32に結合された磁場変換器(図示せず)は、コイルからの磁場に応答して電気信号を生成し、それによりコンソール24は、心室内での遠位端32の位置を決定することができる。
【0017】
本発明の例では、システム20は磁気ベースのセンサを使用して遠位端32の位置を測定するが、他の位置追跡技術を使用してもよい(例えば、インピーダンスベースのセンサ)。磁気位置追跡技術は、例えば米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第6,788,967号、同第6,690,963号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,177,792号に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。インピーダンスベースの位置追跡技術は、例えば米国特許第5,983,126号、同第6,456,864号及び同第5,944,022号に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0018】
問題の心室をマッピングするために、操作者28は遠位端32を心室の内側表面上の(又は内側表面にごく接近させて)多数の位置に位置付ける。遠位端に結合された電極(図示せず)は、各位置において所定の生理学的特性、本発明の例では局所表面電位を測定する。システム20は位置測定値と電位測定値とを相互に関連付ける。かくして、システムは多数のマップ地点を収集し、各マップ地点は、心室内側表面上の座標と、この座標における対応する電位測定値とを含む。
【0019】
コンソール24はプロセッサ38を含み、前記プロセッサ38は、獲得したマップ地点を示すマップ40を生成及び表示する。かくして、マップ40(電気マップとも称する)は、心室表面全体にわたる電位の分布を可視化する。プロセッサ38は、マップ40をディスプレイ42により操作者28に表示する。操作者28は、入力デバイス44の群を使用してディスプレイ上にてマップ40を操作することができる。詳細には、操作者28は、以下に説明するように、マップ地点が表示される箇所の密度を制御することができる。
【0020】
プロセッサ38は通常、プローブ22からの信号を受信しコンソール24の他の構成要素を制御するのに適したフロントエンド回路及びインターフェース回路を有する、汎用コンピュータを備えている。プロセッサ38は、本明細書に記載されている機能を実行するよう、ソフトウェアにプログラムすることができる。このソフトウエアは、例えばネットワークを通じて電子的形態でコンソール24にダウンロードされることができ、又は、光学的、磁気的、若しくは電子的記録媒体等の実体のある非一時的な媒体により提供されることができる。あるいは、プロセッサ38のいくつかの又は全部の機能は、専用の又はプログラム可能なデジタルハードウエア構成成分により実行され、又はハードウエア及びソフトウエア要素の組み合わせを使用して実行されることができる。
【0021】
図2は、開示した本発明の実施形態による、コンソール24の要素を概略的に示すブロック図である。心臓内データ獲得モジュール50は、プローブ22からの電位測定値と位置信号とを受信及び処理する。モジュール50はプローブから受信した信号をマップ地点に変換し、このマップ地点を可変−密度マッピングモジュール52に伝送する。各マップ地点は、心室表面上の位置座標と、この座標における電位とを含む。
【0022】
プロセッサ38はインターフェイス54からマップ地点を収集し、収集した全マップ地点を含む当初電気マップを生成する。プロセッサ38は一般に、収集したマップ地点をメモリ56内に格納し、当初マップをディスプレイ42上に提示する。メモリ56は、例えばランダムアクセスメモリ又はハードディスクドライブ等の任意の好適な揮発性及び/又は非揮発性メモリを含んでもよい。プロセッサ38はまた、入力デバイス44からインターフェイス58を介して操作者入力を受信する。操作者入力は、マップのための希釈された(即ち、より低い)マップ地点密度値を特定する。いくつかの実施形態では、操作者入力は、希釈マップ地点密度で表示される、当初マップの選択された領域も特定する。プロセッサ38は操作者入力に基づいて、特定のマップ地点密度を有する希釈電気マップを形成する。プロセッサ38は希釈マップをディスプレイ42上で操作者28に表示し、またこの希釈マップをメモリ56内に格納してもよい。
【0023】
可変密度マップ生成
前述したように、本明細書に記載する方法及びシステムは、操作者28がより低い空間密度を特定して、電気マップのマップ地点を表示できるようにする。操作者28が所望のマップ地点密度を特定した後、プロセッサ38は、特定の空間密度を有する、獲得したマップ地点のサブセットを自動的に選択する。プロセッサ38は、マップ地点のサブセットを選択するために、任意の好適な基準を用いてもよい。例えば、プロセッサ38は、ほぼ均一の範囲を提供するマップ地点を選択してもよい。別の例として、プロセッサ38は当初マップにより規定される三次元エンベロープに最も接近したマップ地点を選択してもよい。上記のように、プロセッサ38はこのプロセスを、マップ全体に又は操作者により特定されるマップの1つ又は2つ以上の領域に実行することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、プロセッサ38は、操作者28が(入力デバイス44を使用して)マップ40の、又はマップ40の一部のマップ地点密度を制御することを可能にするユーザインターフェイスをディスプレイ42上に提示してもよい。加えて、又は別の方法としては、ユーザインターフェイスは、操作者28が現在表示されているマップ上に示される所望されないマップ地点を、入力デバイス44を使用して選択することを可能にしてもよい。次いで、プロセッサ38は選択地点を除去し、その選択地点を自動的に他のマップ地点と置き換えて所望のマップ地点密度を維持する。
【0025】
図3は、開示した本発明の実施形態による、心臓内電気マップ40の一例を概略的に示す。マップ40は当初、当初マップ60を含み、前記当初マップ60は、プローブ22により収集された全マップ地点を含む。図3では、異なる電位レベルが異なる陰影パターンを使用して可視化されている。実際のシステムでは、異なる電位は例えば、異なる色を使用して、又は任意の他の好適な図画特徴を使用して可視化され得る。
【0026】
領域62は操作者28により、より低いマップ地点密度を表示するように選択される。領域62は、プロセッサ38により自動的に選択された複数のマップ地点64を含み、より低いマップ地点密度を有する。領域62をより低いマップ地点密度で提示することにより、領域を元のマップ地点密度で表示するのと比較して、領域内の電位のよりくっきりとした表示を操作者28に提示することができる。
【0027】
図4は、開示した本発明の実施形態による、操作者制御によるマップ地点密度を有する電気マップを生成する方法を概略的に示す流れ図である。プロセッサ38は、心室の内側表面上の対応する位置にて獲得した位置及び電位測定値をプローブ22から受容する(工程70)。プロセッサ38は、収集した測定値を使用して、複数のマップ地点、即ち心室26に関する電位の当初マップを生成する(工程72)。プロセッサ38はマップ地点をメモリ56内に格納し、当初電気マップをディスプレイ42上に提示する。
【0028】
操作者28は、入力デバイス44を使用して、所望のマップ地点密度を特定する(工程74)。例えば、操作者28は、地点密度を直接入力し、又はディスプレイ上に提示される所定のリストからマップ地点密度を選択し、又は任意の他の手段を使用して所望の密度を特定してもよい。いくつかの実施形態では、操作者28はまた入力デバイス44を使用して、特定のマップ地点密度により表示される1つ又は2つ以上の領域(例えば、図3に示す領域62)を選択する(工程76)。概して、操作者28は、連続又は不連続の多数の領域を選択し得る。あるいは、操作者28は、マップ全体に関するマップ地点密度を特定してもよい。操作者28が多数の領域を選択した場合、操作者は、各領域に関して異なる密度を特定し、又は2つ又は3つ以上の領域に関して同一の密度を特定することができる。
【0029】
プロセッサ38は、選択された領域(1つ又は複数)にて特定の密度を有する希釈マップを形成する(工程78)。プロセッサは、特定の密度を有する当初マップ地点のサブセットを選択することにより、希釈マップを生成する。プロセッサは希釈マップをメモリ56内に格納し、操作者28にディスプレイ42上で希釈マップを提示する(工程80)。いくつかの実施形態では、メモリ56は電気マップの多数のバージョン(当初マップを含む)を格納してもよく、各バージョンは異なる地点密度を有する。操作者28は、入力デバイス44を使用して、バージョン間を切り替えることができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、図4の方法はリアルタイムで実行され、即ちプローブ22による測定を行うと同時に又は測定した直後に実行される。別の実施形態では、図4の方法はオフラインで実行され、即ち予め獲得及び格納した当初マップ地点に適用される。
【0031】
本明細書に記載した実施形態は、主として単極電圧及び両極電圧等の電位を可視化する電気マップを指す。代替的な実施形態では、開示した技術は、身体内の対応する位置でプローブにより測定された任意の他の組織特性、例えば組織の局部的賦活時間(LAT)、組織インピーダンス、例えば緊張等の組織の機械的特性を可視化するマップ地点の加工に使用されてもよい。加えて、又は別の方法としては、開示した技術は、測定値に関連した特性、又はプローブにより組織上に適用される力、接触情報及びアブレーションパラメータ等の、当該医療処置に関連した特性を可視化するマップ地点の処理に使用されてもよい。更に別の方法としては、マップ地点は、器官の解剖学的マッピングを行う際等、いずれの生理学的特性も有さない座標のみを含んでもよい。
【0032】
以下の請求項における全ての手段又は工程、更には機能要素に対応する構造、材料、行為、及び等価物は、特に請求されるように、任意の構造、材料、又はその他請求された要素と組み合わせて機能を行うための行為を含むことを目的とする。本開示の説明は、実例及び説明の目的で提示しているが、包括的であること、又は本開示で開示される形状に限定されることを意図しない。本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの改変や変更が当業者にとって明らかであろう。これらの実施形態は、本開示の原理及び実際的な用途を最も良く説明し、様々な変更形態を伴う様々な実施形態について、他の当業者が本開示を理解することを可能にするために選択され、説明されたものであり、企図される特定の使用に適したものである。
【0033】
添付した特許請求の範囲では、本開示の趣旨及び範囲内に該当する全てのかかる特徴及び利点を含むものとする。当業者であれば多くの改変及び変更を容易に思いつくため、本開示は、本明細書に記載される、限定された数の実施形態に限定することを意図しない。したがって、当然のことながら、本開示の趣旨及び範囲内に該当する、好適な全ての変化、改変、及び等価物が使用可能である。
【0034】
〔実施の態様〕
(1) 医療用画像システムから複数のマップ地点を受容することであって、各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された前記表面上の対応する座標を含む、ことと、
前記マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容することと、
前記操作者入力に応答して前記マップ地点のサブセットを選択することと、
前記マップ地点の前記選択されたサブセットを表示することにより、前記表面を前記特定の空間密度において可視化することと、を含む、方法。
(2) 各マップ地点が、前記対応する座標にて前記医療用プローブにより測定された組織特性の対応する値を含み、前記表面の可視化が、前記組織特性の対応する値を、前記マップ地点の選択されたサブセットで表示することを含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記組織特性が、電位、局部的賦活時間(LAT)、組織インピーダンス、組織の機械的特性、前記プローブにより前記表面に適用された力、及びアブレーションパラメータからなる種類の群から選択される少なくとも1つの特性の種類を含む、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記複数のマップ地点を、前記サブセットの選択に関係なくメモリ内に保持することを含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記操作者入力が、前記表面の1つ又は2つ以上の領域を特定し、前記サブセットの選択及び前記表面の可視化が、前記サブセットを選定し、前記表面を前記特定の領域内のみにて前記特定の空間密度で表示することを含む、実施態様1に記載の方法。
(6) 前記領域が、少なくとも第1の領域及び第2の領域を含み、前記操作者入力が、互いに異なる第1の空間密度及び第2の空間密度を特定し、前記サブセットの選択及び前記表面の可視化が、前記サブセットを選定し、前記表面を前記第1の領域及び第2の領域内にて前記対応する第1の空間密度及び第2の空間密度で表示することを含む、実施態様5に記載の方法。
(7) 前記操作者入力が、可視化されない1つ又は2つ以上のマップ地点を特定し、前記サブセットの選択が、前記特定の空間密度を維持すると共に、前記1つ又は2つ以上のマップ地点を対応する他のマップ地点と置き換えることを含む、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記サブセットの選択が、前記表面全体にわたり均一に分布された前記マップ地点を選定することを含む、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記サブセットの選択が、前記複数のマップ地点により規定される三次元エンベロープに最も接近した前記マップ地点を選定することを含む、実施態様1に記載の方法。
(10) 医療用画像システムから複数のマップ地点を受容するよう構成された第1のインターフェイスであって、各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された前記表面上の対応する座標を含む、第1のインターフェイスと、
前記マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容するよう構成された第2のインターフェイスと、
前記操作者入力に応答して前記マップ地点のサブセットを選択し、前記マップ地点の前記選択されたサブセットを表示することにより、前記表面を前記特定の空間密度において可視化するよう構成されたプロセッサと、を備える、装置。
【0035】
(11) 各マップ地点が、前記対応する座標にて前記医療用プローブにより測定された組織特性の対応する値を含み、前記プロセッサが、前記組織特性の対応する値を、前記マップ地点の選択されたサブセットで表示するよう構成されている、実施態様10に記載の装置。
(12) 前記組織特性が、電位、局部的賦活時間(LAT)、組織インピーダンス、組織の機械的特性、前記プローブにより前記表面に適用された力、及びアブレーションパラメータからなる種類の群から選択される少なくとも1つの特性の種類を含む、実施態様11に記載の装置。
(13) メモリを備え、前記プロセッサが、前記複数のマップ地点を、前記サブセットの選択に関係なく前記メモリ内に保持するよう構成されている、実施態様10に記載の装置。
(14) 前記操作者入力が、前記表面の1つ又は2つ以上の領域を特定し、前記プロセッサが、前記サブセットを選択し、前記表面を前記特定の領域内のみにて前記特定の空間密度で可視化するよう構成されている、実施態様10に記載の装置。
(15) 前記領域が、少なくとも第1の領域及び第2の領域を含み、前記操作者入力が、互いに異なる第1の空間密度及び第2の空間密度を特定し、前記プロセッサが、前記サブセットを選択し、前記表面を前記第1の領域及び第2の領域内にて前記対応する第1の空間密度及び第2の空間密度で可視化するよう構成されている、実施態様14に記載の装置。
(16) 前記操作者入力が、可視化されない1つ又は2つ以上のマップ地点を特定し、前記プロセッサが、前記特定の空間密度を維持すると共に、前記1つ又は2つ以上のマップ地点を対応する他のマップ地点と置き換えるよう構成されている、実施態様10に記載の装置。
(17) 前記プロセッサが、前記表面全体にわたり均一に分布された前記マップ地点を選定することにより、前記サブセットを選択するよう構成されている、実施態様10に記載の装置。
(18) 前記プロセッサが、前記複数のマップ地点により規定される三次元エンベロープに最も接近した前記マップ地点を選定することにより、前記サブセットを選択するよう構成されている、実施態様10に記載の装置。
(19) 非一時的なコンピュータ可読媒体を含むコンピュータソフトウエア製品であって、前記媒体内にプログラム命令が格納され、前記命令は、コンピュータにより読み取られた際に、前記コンピュータに医療用画像システムから複数のマップ地点を受容させ(各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された前記表面上の対応する座標を含む)、前記マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容させ、前記操作者入力に応答して前記マップ地点のサブセットを選択させ、前記マップ地点の前記選択されたサブセットを表示することにより前記特定の空間密度において前記表面を可視化させる、コンピュータソフトウエア製品。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用画像システムから複数のマップ地点を受容することであって、各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された前記表面上の対応する座標を含む、ことと、
前記マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容することと、
前記操作者入力に応答して前記マップ地点のサブセットを選択することと、
前記マップ地点の前記選択されたサブセットを表示することにより、前記表面を前記特定の空間密度において可視化することと、を含む、方法。
【請求項2】
各マップ地点が、前記対応する座標にて前記医療用プローブにより測定された組織特性の対応する値を含み、前記表面の可視化が、前記組織特性の対応する値を、前記マップ地点の選択されたサブセットで表示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組織特性が、電位、局部的賦活時間(LAT)、組織インピーダンス、組織の機械的特性、前記プローブにより前記表面に適用された力、及びアブレーションパラメータからなる種類の群から選択される少なくとも1つの特性の種類を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のマップ地点を、前記サブセットの選択に関係なくメモリ内に保持することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記操作者入力が、前記表面の1つ又は2つ以上の領域を特定し、前記サブセットの選択及び前記表面の可視化が、前記サブセットを選定し、前記表面を前記特定の領域内のみにて前記特定の空間密度で表示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記領域が、少なくとも第1の領域及び第2の領域を含み、前記操作者入力が、互いに異なる第1の空間密度及び第2の空間密度を特定し、前記サブセットの選択及び前記表面の可視化が、前記サブセットを選定し、前記表面を前記第1の領域及び第2の領域内にて前記対応する第1の空間密度及び第2の空間密度で表示することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記操作者入力が、可視化されない1つ又は2つ以上のマップ地点を特定し、前記サブセットの選択が、前記特定の空間密度を維持すると共に、前記1つ又は2つ以上のマップ地点を対応する他のマップ地点と置き換えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記サブセットの選択が、前記表面全体にわたり均一に分布された前記マップ地点を選定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記サブセットの選択が、前記複数のマップ地点により規定される三次元エンベロープに最も接近した前記マップ地点を選定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
医療用画像システムから複数のマップ地点を受容するよう構成された第1のインターフェイスであって、各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された前記表面上の対応する座標を含む、第1のインターフェイスと、
前記マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容するよう構成された第2のインターフェイスと、
前記操作者入力に応答して前記マップ地点のサブセットを選択し、前記マップ地点の前記選択されたサブセットを表示することにより、前記表面を前記特定の空間密度において可視化するよう構成されたプロセッサと、を備える、装置。
【請求項11】
各マップ地点が、前記対応する座標にて前記医療用プローブにより測定された組織特性の対応する値を含み、前記プロセッサが、前記組織特性の対応する値を、前記マップ地点の選択されたサブセットで表示するよう構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記組織特性が、電位、局部的賦活時間(LAT)、組織インピーダンス、組織の機械的特性、前記プローブにより前記表面に適用された力、及びアブレーションパラメータからなる種類の群から選択される少なくとも1つの特性の種類を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
メモリを備え、前記プロセッサが、前記複数のマップ地点を、前記サブセットの選択に関係なく前記メモリ内に保持するよう構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記操作者入力が、前記表面の1つ又は2つ以上の領域を特定し、前記プロセッサが、前記サブセットを選択し、前記表面を前記特定の領域内のみにて前記特定の空間密度で可視化するよう構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記領域が、少なくとも第1の領域及び第2の領域を含み、前記操作者入力が、互いに異なる第1の空間密度及び第2の空間密度を特定し、前記プロセッサが、前記サブセットを選択し、前記表面を前記第1の領域及び第2の領域内にて前記対応する第1の空間密度及び第2の空間密度で可視化するよう構成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記操作者入力が、可視化されない1つ又は2つ以上のマップ地点を特定し、前記プロセッサが、前記特定の空間密度を維持すると共に、前記1つ又は2つ以上のマップ地点を対応する他のマップ地点と置き換えるよう構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項17】
前記プロセッサが、前記表面全体にわたり均一に分布された前記マップ地点を選定することにより、前記サブセットを選択するよう構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記プロセッサが、前記複数のマップ地点により規定される三次元エンベロープに最も接近した前記マップ地点を選定することにより、前記サブセットを選択するよう構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項19】
非一時的なコンピュータ可読媒体を含むコンピュータソフトウエア製品であって、前記媒体内にプログラム命令が格納され、前記命令は、コンピュータにより読み取られた際に、前記コンピュータに医療用画像システムから複数のマップ地点を受容させ(各マップ地点は、医療用プローブを身体器官の表面に近接させることにより測定された前記表面上の対応する座標を含む)、前記マップ地点が表示される箇所の空間密度を特定する操作者入力を受容させ、前記操作者入力に応答して前記マップ地点のサブセットを選択させ、前記マップ地点の前記選択されたサブセットを表示することにより前記特定の空間密度において前記表面を可視化させる、コンピュータソフトウエア製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−255185(P2011−255185A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−128844(P2011−128844)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(510322649)バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド (18)
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
【住所又は居所原語表記】4 Hatnufah Street, P.O. Box 275, Yokneam 20692 Israel
【Fターム(参考)】