説明

支持装置

【目的】 基板の焦点合わせを良好に行うことができると共に、物体テーブルが正確に直線案内に沿って案内されるような支持装置を提供する。
【構成】 支持装置(1)は基面(5)と、基面に平行に延びる直線案内(13)に沿って支持装置を案内するための第1と第2の支承ユニット(2、11)を含む。また剛性化部材(23)に連結された物体テーブルをもち、物体テーブル(19)は基面を横切るz方向に2つの支承ユニットに対して変位でき、かつ3つの力アクチュエータ(37)によって基面に平行に向いた少なくとも1つの回転軸線の回りに傾斜できる。剛性化部材は連結部材(35)によって第2支承ユニットに連結され、連結部材はz方向に弾性変形でき、かつ力アクチュエータによって第1支承ユニットに連結される。かくて剛性化部材及び物体テーブルと2つの支承ユニットとの静的に決定される連結が得られる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基面に沿って支持装置を案内するための第2の支承ユニットを支持する第1支承ユニットと、基面に平行に延在する直線案内と、支持ユニットをもち、前記支持ユニットは物体テーブルと剛性化部材を備えかつ力アクチュエータシステムによって、基面に直角をなすz方向に平行に第1支承ユニットに対して変位できて成る支持装置に関する。本発明は更に、本発明の支持装置を備えた光学リトグラフ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本文冒頭に記載した型式の支持装置は米国特許第4,698,575 号から既知である。この既知の支持装置では、力アクチュエータシステムは剛性化部材を第1支承ユニットに連結する平行四辺形機構として作用する4本のロッドを備える。第2の支承ユニットは剛性化部材に直接固着するため、物体テーブルは正確に直線案内に沿って案内される。10分の数マイクロメータのz方向に平行な物体テーブルの変位は力アクチュエータによって得られ、平行四辺形機構は基面に平行に向く回転軸線の回りの物体テーブルの傾斜運動を防止する。既知の支持装置はなかんずく集積半導体回路の製造用の光学リトグラフ装置に使用される。物体テーブルは照明すべき半導体基板の支持面を含む。半導体基板はz方向に平行な変位によって光学リトグラフ装置のレンズ系に対して焦点合わせされる。
【0003】光学リトグラフ装置における支持装置の使用時に起こる既知支持装置の欠点は基板の焦点合わせが専らz方向に平行な基板の変位によって行われるということにある。不均一厚さの基板はこの方法では光学的に焦点合わせされない。更に、既知の支持装置によってはz方向の基板の比較的小さい変位のみしか行えない。その理由は、剛性化部材が第2支承ユニットに直接固着されるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基板の焦点合わせを良好に行うことができると共に、物体テーブルが正確に直線案内に沿って案内されるような本文冒頭に記載した如き型式の支持装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は支持ユニットは力アクチュエータシステムによって基面に平行に向いた少なくとも1つの回転軸線の回りに第1と第2の支承ユニットに対して回転可能とする一方、剛性化部材はz方向に平行な方向に弾性的に変形し得る連結部材によって第2支承ユニットに連結されることを特徴とする。支持装置は基面に平行に向いた少なくとも1つの回転軸線の回りに回転できるので、不均一な厚さをもつ基板が光学的に焦点合わせされることができると共に、剛性化部材と第2支承ユニット間に弾性変形可能の連結部材を使用することによってz方向に平行な支持ユニットの比較的大きな変位が可能になる。
【0006】力アクチュエータシステムが3つの力アクチュエータによって形成される本発明の支持装置の特別の実施例は、作動中各力アクチュエータが剛性化部材に力を加え、それは実質上z方向に平行であることを特徴とする。前記力アクチュエータの使用によって2つの支承ユニットへの剛性化部材の静的に決定された連結が提供され、かくしてz方向に平行な支持装置に基面によって及ぼされる支持力と、基面に平行に向いた軸線の回りのトルクが第1支承ユニットと力アクチュエータシステムを介して剛性化部材に伝達されると共に、支持装置に直線案内によって及ぼされる基面に平行な位置決め力と、z方向に平行に向いた軸線の回りのトルクが第2支承ユニットと弾性連結部材を介して剛性化部材に伝達される。
【0007】低ヒステリシスをもつ特に正確な力アクチュエータシステムを有する本発明の支持装置の他の実施例は、各力アクチュエータはカム及び被動カム從動子を備え、カムは基面に平行に向いた回転可能のカムシャフトに固着され、カム從動子はカムシャフトに平行に向いた駆動モータの出力シャフトに連結されることを特徴とする。カムとカム從動子間の伝動比を最適化することによって、駆動モータとカム從動子間の減速機構の使用は避けられ、それ故特に簡単な、コンパクトな迅速作動の力アクチュエータシステムが得られる。
【0008】駆動モータとカムシャフトの実際的配列を提供する本発明の支持装置の他の実施例は、駆動モータが第1支承ユニットに固着される一方、カムシャフトは剛性化部材に連結されることを特徴とする。
【0009】簡単で、コンパクトで有効な剛性化部材をもつ本発明の支持装置の他の実施例は、剛性化部材は物体テーブルを支持するための3つの支持素子を含み、前記素子はz方向を横切る平面内で互いに三角形に配置され、支持素子は板形のストリップによって相互連結される一方、各支持素子は前記平面内に延在する弾性連結部材によって第2支承ユニットに連結されることを特徴とする。
【0010】第2支承ユニットに対する剛性化部材の特に剛性の、静的に決定された連結を提供する本発明の支持装置の他の実施例は、各弾性連結部材が板形のストリップを含み、前記ストリップは関連の支持素子に隣接した三角形の二等分線を横切って延びかつその両端に、関連の二等分線に実質的に平行に延びる縮小部分を備えることを特徴とする。
【0011】本発明の支持装置の更に他の実施例は、各支持素子が支持ボールを含むことを特徴とする。
【0012】第1支承ユニットに対する剛性化部材の特に剛性で、静的に決定された連結を提供する本発明の実施例は、剛性化部材の各支持素子が弾性ロッドによって力アクチュエータシステムの力アクチュエータの1つに連結され、前記ロッドはz方向に平行な方向に延びることを特徴とする。
【0013】弾性ロッドが有効な方法で形成される本発明の支持装置の他の実施例は、各弾性ロッドがz方向に平行に延びかつ両端に2つの相互に直角をなす縮小部分を備えたコラムを含むことを特徴とする。
【0014】本発明の支持装置の特別の実施例は、z方向に見て剛性化部材は第1と第2の支承ユニット間に配置し、物体テーブルは弾性支持コラムによって剛性化部材に固着する一方、第2支承ユニットはz方向に平行に剛性化部材と並んで延びる固着部材によって第1支承ユニットに固着したことを特徴とする。剛性化部材は第1と第2の支承ユニット間に配置されるので、剛性化部材と物体テーブルによって形成される支持ユニットの重心はz方向に見て第2支承ユニットの近くに位置し、それ故支持装置は特に安定した方法で直線案内に沿って案内される。
【0015】第2支承ユニットに対する剛性化部材の特に剛性の連結を提供する本発明の支持装置の他の実施例は、剛性化部材がz方向を横切って延びる3つの板ばねによって第2の支承ユニットに連結したことを特徴とする。
【0016】剛性化部材に対する物体テーブルの特に剛性の、静的に決定された連結を提供する本発明の支持装置の更に他の実施例は、物体テーブルが3つの弾性支持コラムによって剛性化部材に固着し、各前記コラムは第1と第2の端部に基面に平行に延在する第1縮小部分と第1縮小部分に平行に延在する第2縮小部分を夫々備え、かつ第1と第2の縮小部分間に第1と第2の縮小部分を横切って延びる第3の縮小部分を備えたことを特徴とする。
【0017】駆動モータとカムシャフトの実際的配置を提供する本発明の支持装置の他の実施例は、駆動モータは剛性化部材に固着する一方、カムシャフトは第1支承ユニットに固着することを特徴とする。
【0018】使用する支持装置の特性が特に明らかになる光学リトグラフ装置はz方向に光学リトグラフ装置が連続的に前記支持装置、z方向に平行に向いた主光軸をもつレンズ系、マスク用のマニピュレータ及び基面を反復照明するためのシヤッタをもつ光源を備え、前記基板は支持装置によって支持され、物体テーブルは主光軸と実質的に直角をなす基板のための支持面を含むことを特徴とする。
【0019】米国特許第4,746,800 号はマニピュレータと物体テーブル間の連結を介する3つの弾性的に変形するロッドを開示する。しかし制御可能の力アクチュエータはそこには説明されていない。以下、本発明を図示の実施例につき説明する。
【0020】
【実施例】図1〜4に示す本発明の支持装置1の第1実施例は第1支承ユニット2を備え、前記ユニットはいわゆる空気静力学的脚部3をもつ。空気静力学的脚部は米国特許第4,698,575 号から既知であり、或る圧力下で(Underpressure )によって予応力を与えられた静的気体軸受を備える。支持装置1は絶えず基面5に沿って案内され、前記基面は図1、2に示すz方向に直角に延びる。図2に示すように、第1支承ユニット2は空気静力学的脚部3の円周に沿って延びる直立金属壁7と、直立壁7を横切って延びる径方向金属仕切り壁9を備える。2つの仕切り壁9のみを図2には示す。直立壁7と仕切り壁9の使用は第1支承ユニット2の構造を特に剛性になし、従って案内基面5に沿う支持装置1の正確な、安定した案内が第1支承ユニット2によって得られる。
【0021】支持装置1は更に第2支承ユニット11を備え、このユニットは第1支承ユニット2上に固着される。第2支承ユニット11は直線案内13に沿って支持装置1を案内し、この案内は図2に略示され、基面5に平行に延びる。直線案内13は丸い、平行なロッド15、17を備え、第2支承ユニット11はローラ部材を備える。ローラ部材は図1、2には示していないが、これらはロッド15、17に沿って第2支承ユニット11を案内する。かかる案内は前記米国特許第4,698,575 号から既知である。光学リトグラフ装置における支持装置1の特に適した使用において第2支承ユニット11が基面5と直線案内13に沿う支持装置1の変位のために光学リトグラフ装置の駆動ユニットに結合される仕方については後述する。
【0022】図1に示すように、支持装置1は支持面21を含む物体テーブル19を備え、前記支持面はz方向を横切り、その上に物体が置かれる。物体テーブル19は剛性化部材23上に備え、この部材は物体テーブル19を除外して図2に示す。剛性化部材23は実質的に三角形金属板として構成され、その板には凹所25、27が設けられ、その板はz方向を横切って延びる。剛性化部材23はサファイア支持ボール31をその各角29の近くに備える。図1にその下側を示す物体テーブル19は図には見えないが3つのV形溝を備え、前記溝は物体テーブル19の中心に対して径方向に延び、それらの相対的位置は支持ボール31の相対的位置に対応し、前記テーブルは図1に示す組立体では3つの支持ボール31上に載る。支持ボール31は各々物体テーブル19に支持力を及ぼす。前記力は実質的にz方向に平行に向く。支持ボール31の使用は剛性化部材23から物体19に曲げトルクが伝わるのを防止する。それ故物体テーブル19の正確な、無応力の支持が得られる。物体テーブル19のかかる無応力の支持は支持装置1を光学リトグラフ装置に使用するのに特に有利であることは後述する。
【0023】図2に示すように、剛性化部材23は弾性連結部材35によって第2支承ユニット11にかつ各角29の近くで力アクチュエータ37を介して第1支承ユニット2に連結される。1つの力アクチュエータ37のみを図2に示し、2つの他の力アクチュエータ37は一部だけが見える。
【0024】連結部材35は剛性化部材23と完全な一体構造をなし、各々板形ストリップ39によって形成される。前記ストリップはz方向を横切る平面内にあり、対応する角29の角度の二等分線を横切る。各連結部材35はその端近くに第1の円筒形の縮小部分41を備え、この部分は関連する二等分線に平行な凹所によって形成される。縮小部分41は各々関連する二等分線に平行なヒンジ軸線をもつ弾性ヒンジを形成し、従って剛性化部材23の角29に連結された連結部材35の端部はz方向に平行に変位できる。基面5に平行に向きかつ支持装置1に直線案内13によって作動中及ぼされる位置決め力と、z方向に平行に延びる軸線の回りの位置決め力によって生じるトルクは弾性連結部材35によって直接剛性化部材23に伝えられる。第2支承ユニット11への剛性化部材23の連結はz方向を横切る方向で見て高い剛性をもつ。従って物体テーブル19は直線案内13に沿って正確に案内される。
【0025】剛性化部材23の各角29は上記の力アクチュエータ37によってz方向に平行に変位できる。3つの力アクチュエータ37が同じ方法で駆動されると、物体テーブル19をもつ剛性化部材23は第1の縮小部分41の弾性変形の下でz方向に平行に変位させられ、それによってz方向に平行な回転軸線の回りにおける剛性化部材23と物体テーブル19の僅かな回転が起こる。この回転はそれ自身望ましくない。支持ボール31の近くにこの回転の結果として生じる望ましくない機械的応力は防止される。というのは、各弾性連結部材35が図2に示されかつその2つの端部近くでz方向に平行に延びる第2の縮小部分42を与えられるからである。後述する如く、この望ましくない物体テーブル19の回転は光学リトグラフ装置に支持装置1を使用して簡単な方法で打ち消すことができる。縮小部分41、42をもつ連結部材35の使用は物体テーブル19をz方向に平行にほぼ1mm変位させる。3つの力アクチュエータ37が異なった仕方で駆動されると、z方向に平行な物体テーブル19の変位のみならず、基面5に平行な回転軸線の回りの物体テーブル19の回転も得られる。光学リトグラフ装置に支持装置1を使用した場合のかかる回転の使用は詳細に後述する。
【0026】図3は力アクチュエータ37を詳細に示す。力アクチュエータ37は金属のカム形ディスク43を備え、このディスクは2つのジャーナル45によって2つの玉軸受47内に回転自在に支持される。玉軸受47をもつ1つのジャーナル45だけを図3に示す。基面5に平行に延びる共通の中心線49をもつ玉軸受47は力アクチュエータ37の第1のU形軸受ブロック51の2つの脚部に設けられる。図4は、カム形ディスク43において中心線49上にあるディスク43の中心Mとディスク43の円周上にある点P間の距離rは図示の角度φの一次関数である。即ち、
【数1】r=r0 +Δr.φ/2πr0 の値はほぼ15mmであるが、Δrの値はほぼ1mmである。図4に示すように、力アクチュエータ37は更に丸い金属のカム從動子53を備え、この從動子はカム形ディスク43に衝合する。カム從動子53は第1支承ユニット2に固着される電気モータ57の図3に示す出力シャフト55の端部に備える。出力シャフト55は2つの軸受59に回転自在に支持される。図3にはその1つだけが示される。玉軸受59は基面5に平行に延びる共通の中心線61をもち、第2のU形軸受ブロック63内に備え、このブロックは図2に示す如く空気静力学的脚部3の周囲近くで第1の支承ユニット2に固着される。カム從動子53はほぼ4mmの直径をもつ。
【0027】図3に示すように、第2軸受ブロック63は直立壁65を備え、この壁は2つの連結板67、69によって第1軸受ブロック51に連結され、この連結板は基面5に平行に延びる。各連結板67、69はそれらの2つの端部近くに円筒形の縮小部分71をもち、この縮小部分は中心線49、61に平行に延びる。縮小部分71の使用によって、第1軸受ブロック51、第2軸受ブロック63の直立壁65、2つの連結板67、69は平行四辺形機構を形成し、これによって第1軸受ブロック51は縮小部分71の弾性変形の下でz方向に平行に第2軸受ブロック63に対して変位できる。更に、第1軸受ブロック51はクロスビーム73を備え、このクロスビームは連結板67、69に平行に延びる。図4に示す如く、クロスビーム73と連結板67はこの連結板67を横切って延びる同軸の穿孔75をもつ。穿孔75は小さい隙間で止ねじ77を包囲する。止ねじは図4に示すように第2軸受ブロック73のねじ山付孔78に回転自在に設ける。機械的螺旋ばね83は止ねじ77とクロスビーム73の上面81間で予応力を与えられている。前記ばねはカム形ディスク43とカム從動子53間に圧縮力を生ぜしめる。前記圧縮力の値は止ねじ77の回転によって変更できる。調節可能の摩擦力をもつカム形ディスク43とカム從動子53間の摩擦伝達はこうして得られる。
【0028】もしカム從動子53が電気モータによって回転させられると、カム形ディスク43は回転し、第1軸受ブロック51はz方向に平行に第2軸受ブロック63に対して変位する。こうして、関連する力アクチュエータ37に連結した剛性化部材23の角29はz方向に平行に第1支承ユニット2に対して変位する。カム從動子53の直径(4mm)とΔrの値(1mm)の両者はカム形ディスク43の平均直径(30mm)に比べて小さいので、力アクチュエータ37はカム從動子53の回転1角度当たりにほぼ0,4 μm の変位の比較的小さい伝動比をもつ。この小さい伝動比に起因して、電気モータ57とカム從動子53間の減速機構は必要がなく、従って力アクチュエータ37はその構造が特にコンパクトで小型になる。駆動されるカム從動子53をもつカム形ディスク43の使用は低ヒステリシスをもつ特に正確な力アクチュエータ37が提供される。
【0029】図2、3に示す如く、各力アクチュエータ37はz方向に平行に延びる弾性ロッド85によって剛性化部材23に連結する。前記弾性ロッド85は各々z方向に平行に延びるコラム87と連結ブロック89によって形成する。このブロックには剛性化部材23の関連した角29を固着する。図3に示すように、コラム87は基面5に平行に延びる2つの互いに直角をなす縮小部分91、93をその2つの端部の各々の近くに備える。基面5に平行に向くヒンジ軸線をもつ弾性ヒンジを各々形成する縮小部分91、93の使用により、z方向に平行に向く支持力と基面5に平行な回転軸線の回りの前記支持力によって決まるトルクは専ら第1支承ユニット2から剛性化部材23に弾性ロッド85を経て伝達される。第1支承ユニット2への剛性化部材23の連結はz方向に平行な方向に見て高い剛性をもち、従って物体テーブル19は基面5に沿って正確に案内される。
【0030】z方向に平行な方向に特に剛性でありかつz方向を横切る方向に比較的緩んでいる弾性ロッド85と、z方向を横切る方向に特に剛性でありかつz方向に平行な方向に比較的緩んでいる弾性変形可能の連結部材35の使用により第1支承ユニット2と第2支承ユニット11に剛性化部材23の静的決定される連結が与えられる。
【0031】本発明の支持装置1の第2実施例を示す図5R>5〜8では、上記の第1実施例中の関連する支持装置の部品に対応する部品には同じ参照数字を付している。第2実施例の支持装置1は第1支承ユニット2を備え、これは関連する図に示すz方向と直角をなす基面5に沿って支持装置1の無接触案内のための丸い空気静力学的脚部3をもつ。第1支承ユニット2はz方向に見て、図1R>1、2に示す第1支承ユニット2より高さが低く、また図1、2に示す直立壁7に比して比較的低いリム95を空気静力学的脚部3の円周に沿って備える。図5、6に示す支持装置1は更に、第2支承ユニット11を備え、これによって、支持装置1は直線案内13に沿って案内され、この案内は基面5に平行に延びかつ図5に概略示されている。直線案内13は図1、2に示す直線案内13と同じ種類のものであり、平行な丸いバー15、17を備える。上記バーに沿って第2支承ユニット11が図5R>5、6には示していないローラ部材によって案内される。第2支承ユニット11は3つの連結脚部97を備え、上記脚部はz方向に平行に延び、互いに三角形に配置され、脚部99をもち、上記脚部は第1支承ユニット2のリム95に固着する。連結脚部97は1つだけ図5に示すが、図6はすべての脚部97を示す。
【0032】支持装置1の第2実施例はz方向を横切って延びる支持面21をもつ物体テーブル19を備え、その上に物体を置く。物体テーブ19は剛性化部材23に3つの支持コラム101によって連結し、上記部材はz方向に見て、第1支承ユニット2と第2支承ユニット11の間に置く。図5には支持コラム101を1つだけ示すが、図6は互いに三角形に配置した3つの支持コラムのうちの2つを示す。支持コラム101はz方向に平行に第2支承ユニット11に沿って延び、各々剛性化部材23に固着した端部の近くで基面5に平行に向いた第1縮小部分103(図6参照)を備える。物体テーブル19に固着したそれらの端部近くで、支持コラムは各々第2の縮小部分105を備え、上記部分は対応する第1縮小部分103に平行に延びる。図6に示すように、支持コラム101は各々第3の縮小部分107を備え、上記縮小部分は第1縮小部分103と第2縮小部分105間で、第1縮小部分103と第2縮小部分105を横切って延びる。各々弾性ヒンジを形成する縮小部分103、105、107をもつ支持コラム101の使用によって、剛性化部材23への物体19の特に剛性の、静的に決定される連結が与えられる。支持コラム101の使用によって、物体テーブ19の変形が防止される。上記変形は例えば物体テーブ19と剛性化部材23間の熱膨張差によって起こる。膨張のかかる差は縮小部分103、105、107の弾性変形によって吸収されるが、剛性化部材23への物体テーブ10の剛性連結は維持される。剛性化部材23への物体テーブ19のこの静的に決定される連結は光学リトグラフ装置の支持装置の使用において特に有利であることは以下の説明から明らかになるであろう。
【0033】図5、6に示す如く、基面5を横切って延びかつ互いに三角形に配列した3つの連結板109は剛性化部材23上に備える。図5には2つの連結板109のみを部分的に示すが、図6は2つの連結板109を完全に示す。各連結板109は支持コラム101の1つに平行に配置し、付随する支持コラム101と同様に、図5R>5に示す組立体中に第2の支承ユニット11と並んで延びる。z方向を横切って延びる図7に示す板形の連結部材113は第2支承ユニット11の図6に示す上面111に固着する。連結部材113は図5には示されないが、連結部材113は図6に概略を示す。図7に示すように、連結部材113は三角形の中心板115を備え、上記板は第2支承ユニット11の上面111上にねじ締めされる。連結部材113は更に3つの側板117を備え、これらの側板は各々支持部材23の連結部材109の1つの図6に示す上面121上のそれらの端部119の近くにねじ締めされる。連結部材113の側板117は各々板ばねを形成し、上記板ばねはz方向を横切って延び、z方向に平行な方向に撓み得る。基面5に平行に向きかつ直線案内13によって支持装置1に及ぼされる位置決め力と、z方向に平行に向く回転軸線の回りのこの位置決め力によって決定されるトルクは側板117と連結板109を経て第2支承ユニット11から剛性化部材23に伝達される。連結板109の三角形配置に起因して、z方向を横切る方向に見て、剛性化部材23への連結部材113の連結は特に剛性になる。
【0034】剛性化部材23は更に3つの力アクチュエータ123によって第2支承ユニット2に連結される。互いに三角形に配置しかつ図6に概略を示される力アクチュエータ123は各々支持コラム101の1つの下に位置する。1つの力アクチュエータ123を図8に示す。
【0035】図8に示すように、力アクチュエータ123は2つのジャーナル127をもつ金属のカム形ディスク125を備える。ジャーナル127は2つの玉軸受129に回転可能に支持する。上記軸受は基面5に平行に向く共通の中心線131をもち、第1支承ユニット2のU形軸受ブロック133内に備える。力アクチュエータ123は更に、丸い金属のカム從動子135を備え、前記カム從動子はカム形ディスク125に載り、2つの玉軸受137内に支持される。基面5に平行に向く共通の直線線139をもつ玉軸受137はU形軸受ブロック141内に備え、前記ブロックは剛性化部材23に固着する。図8に示すように、カム從動子135は連結部材143を介して、電気モータの出力シャフト145に連結し、前記モータは剛性化部材23に固着する。
【0036】カム形ディスク125とカム從動子135は図4に示す支持装置の第1実施例のカム形ディスク43及びカム從動子53と同じ形状をもつ。カム從動子135が電気モータ147によって回転すると、カム形ディスク125も回転し、それ故関連の力アクチュエータ123の近くにある物体テーブル19の支持コラム101はz方向に実質的に平行に変位する。もし3つの力アクチュエータ123の電気モータ147が同じ角度回転すれば、物体テーブル19はz方向に平行に変位するが、連結部材113の3つの側板117は曲がる。板形の連結部材113の使用によって、支持装置1の第1実施例の場合と同様に、z方向に平行にほぼ1mmの物体テーブルの変位を生ぜしめる。もし電気モータ147が異なった角度回転すれば、基面5に平行に向く回転軸線の回りの物体テーブル19の回転が得られる。図には示していない予応力を与えられた機械的ばねは力アクチュエータ123の近くに置く。圧縮力は前記機械的ばねによってカム形ディスク125とカム從動子135間に備え、前記ばねの第1端部は第1支承ユニット2に固着し、第2端部は剛性化部材23に固着し、従ってカム形ディスク125の低ヒステリシス駆動が得られる。
【0037】図8に示すように、カム從動子135はカム形ディスク125に載る。従って基面5を横切る向きの支持力と、この支持力によって決定される基面5に平行に向く回転軸線の回りのトルクは専ら第1支承ユニット2から剛性化部材23に力アクチュエータ123を経て伝達される。z方向を横切る方向に特に剛性でありかつz方向に平行な方向には比較的緩んでいる連結部材113を、力アクチュエータ123と組合わせて、使用することによって、直接的な剛性の従って正確に決定される、基面5と直線案内13によって支持装置に及ぼされる力の伝達が支持装置1の第2実施例に得られる。第2支承ユニット11は物体テーブル19と剛性化部材23間にあるので、物体テーブル19と剛性化部材23によって形成されるユニットの重心はz方向で見て実質的に直線案内13のレベルに位置することが追加的に達成される。従って直線案内13により支持装置1に及ぼされる位置決め力はその重心近くで前記ユニットに加えられ、それ故直線案内13に沿う物体テーブル19の特に安定した案内が得られる。
【0038】2つの実施例について上述した本発明支持装置1はその剛性の、遊び無しの低ヒステリシス構造に起因して、図9、10に示す本発明の光学リトグラフ装置149に使用するのが特に適する。装置149は10分の数マイクロメータ程度の小さい寸法の構造をもつ集積半導体回路の製造に使用する。装置149は光投射システムを形成し、このシステムによってマスク上に設けた電子半導体回路のパターンが同形の集積回路に対応する半導体基板153の多数の場所に縮尺で繰り返し描かれる。支持装置1の物体テーブル19上に置いた半導体基板153はその目的で、x方向と、このx方向と直角をなすy方向に平行に光学レンズ系17に相対的に支持装置1に連結した駆動ユニット155によって段歩的に変位させられる。上記両方向はz方向に平行なレンズ系157の主光軸159と直角をなす。
【0039】光学リトグラフ装置149の構造を以下簡単に説明する。図9に示すように、レンズ系157は取付け部材163に下側近くで取付けリング161によって固着する。上記取付け部材は装置149のフレーム165の一部を形成し、実質的に三角形板として構成する。前記三角形板は主光軸159に直角をなす平面内に延在する。レンズ系157の上側近くに装置149はレンズ系157に対してマスク151を位置決めしかつ支持するためのマスクマニピュレータ167を備える。作業中、光源169からくる光ビームはレンズ系157によって支持装置1上に置いた半導体基板153上に焦点合わせされる鏡171、173を経てマスクを通して導かれる。取付け部材163は下部フレーム支持体177上に各々載る3つの角部分175を備える。図9には2つの角部分と2つの下部フレーム支持体177のみを示す。下部フレーム支持体177は調節部材181によって平らな基礎上に置かれたフレームの箱形基台179上に置かれる。装置149は望ましくない振動が基台から下部フレーム支持体177を通してレンズ系157と支持装置1に伝達されるのを防止するために下部フレーム支持体177によって基台に対して低振動数をもつばねで据え付けられる。
【0040】図9、10に示すように、第1支承ユニット2によって支持装置1が案内される基面5は花崗岩スラブの形の支持部材185の上面によって形成する。この上面は主光軸159に直角に延びる。支持部材185は支持装置1及び駆動ユニット155と共にフレーム165のキャリア189上に備える。キャリア189は実質的に三角形の板からなり、前記板は主光軸159に直角に延在し、主縁191をもつ。この主縁は2つのフレーム支持体177間に各々延在する。更に、キャリア189は3つの板形の吊り素子193によって図9に示す取付け部材163の下側195から吊り下げられる。図3R>3は2つの吊り素子のみを示すが、各吊り素子は主光軸159に平行な垂直面内に延びる板によって形成される。前記垂直面はお互に実質的に60°の角度をなす。
【0041】図10は前記ユニット187を詳細に説明する。図示の如く、支持装置1に連結した駆動ユニット155は3つのリニヤ電気モータ197、199、201を備える。リニヤモータ197はx方向に平行に延びるx−固定子を含み、x方向に平行に延びるロッド15、17をもつ直線案内13が前記固定子と結合されている。リニヤモータ197は永久磁石をもつx−トランスレータ205を含み、前記永久磁石は支持装置1の第2の支承ユニット11と結合されている。リニヤモータ199と201は永久磁石を備えかつx−固定子203の第1端に固着されたy−トランスレータ211を有するy方向に平行に延びるy−固定子207と、永久磁石を備えかつx−固定子203の第2端に固着されたy−トランスレータ217を有するy方向に平行に延びるy−固定子213を夫々含む。y方向に平行な案内ロッド219、221と、y−方向に平行な案内ロッド223、225は夫々y−固定子207と213に固着される。y−トランスレータ211、217はy−トランスレータ211、217を案内ロッド219、221と案内ロッド223、225に沿って夫々案内するために、図10に示していないローラ部材を備える。更にy−固定子207、213は駆動ユニット155の窓枠227に固着し、その窓枠はその角近くで支持部材185の上面183に固着する。支持装置1の物体テーブル19はリニヤモータ197によってx方向に平行に変位するが、物体テーブル19はy方向に平行に変位し、リニヤモータ199、201によって主光軸159に平行な回転軸線の回りに或る限定された角度だけ回転する。こうして、物体テーブル19を回転させることによって、z方向に平行な回転軸線の回りの前記物体テーブル19の望ましくない回転は打ち消される。この望ましくない回転は支持装置1の第1実施例においてはz方向に平行な物体テーブル19の変位が起こったときに生じる。
【0042】半導体基板153は力アクチュエータ37(第1実施例)又は力アクチュエータ(第2実施例)によって物体テーブル19のz方向に平行な変位によってレンズ系157に対して焦点合わせされる。実際には、半導体基板153は製造公差に起因して不均一な厚さをもち、それ故、半導体基板全体の最適の焦点合わせは他の手段なしには不可能である。力アクチュエータ37、123によって基面に平行な回転軸線の回りに或る限定された角度だけ半導体基板153を傾斜させることによって、最適の焦点合わせは半導体基板153の不均一厚さの場合に得ることができる。
【0043】x方向とy方向における物体テーブル19の位置は図9、10には図示していないそれ自体既知のレーザ干渉計システムによって装置149で測定される。前記レーザ干渉計システムに属する鏡233、235はx方向と直角に延在しかつ図10に示される物体テーブル19の第1側面229上と、y方向と直角に延在する第2側面231上に夫々備える。作業中、物体テーブル19は例えば第1と第2の支承ユニット2、11の熱膨張と弾性変形によって起こる変形を免れて維持される。これは、支持ボール31によって剛性化部材23上に物体テーブル19を応力無しで支持すること(支持装置1の第1実施例)又は支持コラム101による剛性化部材23への物体テーブル19の静的に決定される連結(支持装置1の第2実施例)のお陰である。物体テーブル19の支持面21に対する2つの鏡233、235の正確に決定された位置はこうして得られ、従って半導体基板の特に正確な位置決定がレーザ干渉計システムによって可能になる。
【0044】上記両実施例の支持装置1に静的気体軸受を備える第1支承ユニット2は別の方法によっても設計できることは注目すべきである。従って、第1支承ユニット2は例えば予応力を与えられた電磁気軸受を備えることができ、基面5は磁気材料から作られる。第2支承ユニット11もまた例えば電磁気的軸受を備えることができ、これは磁気材料からなる直線案内の両側に置かれ、電磁石は基面5に平行に延びる。
【0045】基面5に平行な所望の回転軸線の回りの物体テーブル19の傾斜は3つの力アクチュエータ37、123を使用して得られることも注目すべきである。かかる傾斜は代わりの力アクチュエータシステムによって得られる、例えば基面5に平行なx−軸線の回りに傾斜可能となすφ−アクチュエータと、基面5に平行でかつx−軸線を横切るy−軸線の回りに傾斜可能となするφ−アクチュエータに関連するΨ−アクチュエータを含む力アクチュエータによって得られる。しかし、かかる力アクチュエータシステムを使用した場合、第1と第2の支承ユニット2、11に対する剛性化部材23の静的に決定される連結を行うのは更に困難にである。
【0046】各力アクチュエータ37、123がz方向に実質上平行に向いた剛性化部材23に力を及ぼすことは注目すべきである。カム形ディスク43、125とカム−從動子53、135をもつ力アクチュエータ37、123の代わりに、他の力アクチュエータ、例えばz方向に作用するリニヤモータを備えた力アクチュエータ(例えば可動コイルモータ)又は圧電アクチュエータと組合せたリニヤモータも使用できる。かかる代わりの力アクチュエータはしかし一般に複雑な構造をもつ。
【0047】本発明の支持装置は一般に調査及び/又は処理すべき材料や物体の摩擦無し、遊び無しのかつ低ヒステリシスの変位に使用できることは注目すべきである。かかる場合の多くにおいては、正確な変位がz方向に要求され、又は基面5に平行に向いた回転軸線の回りの正確な傾斜が要求される。
【0048】互いにH形に配置したリニヤモータ197、199は米国特許第4,737,823 号からそれ自体既知である。光学リトグラフ装置に使用する場合、支持装置は代わりの駆動ユニット、例えばオランダ国特許出願第8902471 号から既知の2段階式駆動ユニットと組合せることができる。この2段階式駆動ユニットでは、物体テーブルは2つの座標方向で基面に対して変位できるキャリジによって案内される。この場合物体テーブルは専らローレンツ力によって同じ座標方向にキャリジに相対的に駆動される。
【0049】上述の光学リトグラフ装置が集積電子回路の製造において半導体基板を照明させるのに極めて適することは既に説明した。かかるリトグラフ装置はマスクパターンを該装置によって基板上に描く場合のように、10分の数マイクロメータ程度の微細寸法をもつ構造を備える他の製品の製造にも使用できる。例としては集積光学システムの構造、磁区メモリの伝導及び検出パターン、液晶影像表示パターン等がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の支持装置の第1実施例を示す図である。
【図2】支持装置の物体テーブルを除外して図1の支持装置を示す図である。
【図3】図1の支持装置の力アクチュエータシステムの一部を形成する力アクチュエータを示す図である。
【図4】図3の力アクチュエータの断面図である。
【図5】本発明の支持装置の第2実施例を示す図である。
【図6】図5の支持装置の数個の部品を示す図である。
【図7】図5の支持装置の弾性的に変形可能の連結部材を示す図である。
【図8】図5の支持装置の力アクチュエータシステムの一部を形成する力アクチュエータの断面図である。
【図9】本発明の支持装置を備えた光学リトグラフ装置を示す図である。
【図10】支持装置と図9の光学リトグラフ装置の支持部材とによって形成されるユニットを示す図である。
【符号の説明】
1 支持装置
2 第1支承ユニット
11 第2支承ユニット
19 物体テーブル
21 支持面
23 剛性化部材
31 支持ボール
35 弾性連結部材
37 力アクチュエータ
43 カム形ディスク
53 カム從動子
55 出力シャフト
67 連結板
69 連結板
91 縮小部分
93 縮小部分
101 支持コラム
103 縮小部分
109 連結板
113 連結部材
123 力アクチュエータ
125 カム形ディスク
147 電気モータ
149 光学リトグラフ装置
153 半導体基板
155 駆動ユニット
157 光学レンズ系
159 主光軸
171 鏡
189 キャリア
197 リニヤ電気モータ
233 鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】 基面に沿って支持装置を案内するための第2の支承ユニットを支持する第1支承ユニットと、基面に平行に延在する直線案内と、支持ユニットをもち、前記支持ユニットは物体テーブルと剛性化部材を備えかつ力アクチュエータシステムによって、基面に直角をなすz方向に平行に第1支承ユニットに対して変位できて成る支持装置において、支持ユニットは力アクチュエータシステムによって基面に平行に向いた少なくとも1つの回転軸線の回りに第1と第2の支承ユニットに対して回転可能とする一方、剛性化部材はz方向に平行な方向に弾性的に変形し得る連結部材によって第2支承ユニットに連結されることを特徴とする支持装置。
【請求項2】 力アクチュエータシステムが3つの力アクチュエータによって形成される請求項1に記載の支持装置において、作動中各力アクチュエータが剛性化部材に力を加え、それは実質上z方向に平行であることを特徴とする支持装置。
【請求項3】 各力アクチュエータはカム及び被動カム從動子を備え、カムは基面に平行に向いた回転可能のカムシャフトに固着され、カム從動子はカムシャフトに平行に向いた駆動モータの出力シャフトに連結されることを特徴とする請求項2に記載の支持装置。
【請求項4】 駆動モータは第1支承ユニットに固着される一方、カムシャフトは剛性化部材に連結されることを特徴とする請求項3に記載の支持装置。
【請求項5】 剛性化部材は物体テーブルを支持するための3つの支持素子を含み、前記素子はz方向を横切る平面内で互いに三角形に配置され、支持素子は板形のストリップによって相互連結される一方、各支持素子は前記平面内に延在する弾性連結部材によって第2支承ユニットに連結されることを特徴とする請求項4に記載の支持装置。
【請求項6】 各弾性連結部材は板形のストリップを含み、前記ストリップは関連の支持素子に隣接した三角形の二等分線を横切って延びかつその両端に、関連の二等分線に実質的に平行に延びる縮小部分を備えることを特徴とする請求項5に記載の支持装置。
【請求項7】 各支持素子は支持ボールを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の支持装置。
【請求項8】 剛性化部材の各支持素子は弾性ロッドによって力アクチュエータシステムの力アクチュエータの1つに連結され、前記ロッドはz方向に平行な方向に延びることを特徴とする請求項5から7の何れか1項に記載の支持装置。
【請求項9】各弾性ロッドはz方向に平行に延びかつ両端に2つの相互に直角をなす縮小部分を備えたコラムを含むことを特徴とする請求項8に記載の支持装置。
【請求項10】 z方向に見て剛性化部材は第1と第2の支承ユニット間に配置し、物体テーブルは弾性支持コラムによって剛性化部材に固着する一方、第2支承ユニットはz方向に平行に剛性化部材と並んで延びる固着部材によって第1支承ユニットに固着したことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の支持装置。
【請求項11】 剛性化部材はz方向を横切って延びる3つの板ばねによって第2の支承ユニットに連結したことを特徴とする請求項10に記載の支持装置。
【請求項12】 物体テーブルは3つの弾性支持コラムによって剛性化部材に固着し、各前記コラムは第1と第2の端部に基面に平行に延在する第1縮小部分と第1縮小部分に平行に延在する第2縮小部分を夫々備え、かつ第1と第2の縮小部分間に第1と第2の縮小部分を横切って延びる第3の縮小部分を備えたことを特徴とする請求項10又は11に記載の支持装置。
【請求項13】 駆動モータは剛性化部材に固着する一方、カムシャフトは第1支承ユニットに固着することを特徴とする請求項10から13の何れか1項に記載の支持装置。
【請求項14】 z方向に光学リトグラフ装置が連続的に前記支持装置、z方向に平行に向いた主光軸をもつレンズ系、マスク用のマニピュレータ及び基面を反復照明するためのシヤッタをもつ光源を備え、前記基板は支持装置によって支持され、物体テーブルは主光軸と実質的に直角をなす基板のための支持面を含むことを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の支持装置を備えた光学リトグラフ装置。

【図1】
image rotate


【図3】
image rotate


【図2】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate


【図8】
image rotate


【図9】
image rotate


【図10】
image rotate


【公開番号】特開平7−37771
【公開日】平成7年(1995)2月7日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−48186
【出願日】平成4年(1992)3月5日
【出願人】(590000248)エヌ・ベー・フィリップス・フルーイランペンファブリケン (12,071)
【氏名又は名称原語表記】N.V.PHILIPS’ GLOEILAMPENFABRIEKEN
【出願人】(591086164)アーエスエム リソグラフィー ベスローデン フェンノートシャップ (2)
【氏名又は名称原語表記】ASM LITHOGRAPHY BESLOTEN VENNOOTSHAP