支持要素の領域内でのコンクリート板の補強方法
【課題】炭素繊維強化合成材料による補強要素を用いたコンクリート板の補強方法を提供する。
【解決手段】ストラップ様の基体で各々構成された補強要素7を用いて、コンクリート板1を補強するための方法において、各々の補強要素7につき、一つの中ぐり穴3がコンクリート板1内に作製されている。コンクリート板1の圧力側表面から遠隔の中ぐり穴3の端部領域5は削穴加工されており、補強要素7の一つのループ10は押し合わされ、このループ10が削穴加工した穴に到達して膨張するまで中ぐり穴3の中を通って導かれる。中ぐり穴3には、モルタルタイプの塊11が充填される。補強要素7のもう一方のループ9はアンカーヘッド12で固定され、このアンカーヘッドはコンクリート板1の圧力側表面上に自立している。
【解決手段】ストラップ様の基体で各々構成された補強要素7を用いて、コンクリート板1を補強するための方法において、各々の補強要素7につき、一つの中ぐり穴3がコンクリート板1内に作製されている。コンクリート板1の圧力側表面から遠隔の中ぐり穴3の端部領域5は削穴加工されており、補強要素7の一つのループ10は押し合わされ、このループ10が削穴加工した穴に到達して膨張するまで中ぐり穴3の中を通って導かれる。中ぐり穴3には、モルタルタイプの塊11が充填される。補強要素7のもう一方のループ9はアンカーヘッド12で固定され、このアンカーヘッドはコンクリート板1の圧力側表面上に自立している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体で各々構成された補強要素を用いて、支持要素、特に支持部材と耐力壁の領域内でコンクリート板を補強するための方法において、ストラップ様の基体の両方の端部領域がループとして設計されており、これらのループが、緩んだ状態では幅aを有し、前記補強要素が、補強すべきコンクリート板内に挿入される方法に関する。
【背景技術】
【0002】
支持要素、特に支持部材または耐力壁の領域内で、支持要素を上に立てることになる床板としてか、または支持要素により支持される天井板として設計可能であるコンクリート板は、コンクリート補強材または他の強化要素を介して、的を絞って補強される。
公知のものとしては、例えば、コンクリート板中に設置されコンクリートで固められる補強用ケージがある。
これらの補強要素は、全て、支持部材または耐力壁を介してコンクリート板上に作用する支持力を、可能なかぎり最適にコンクリート板内に伝達して、局部的な過荷重、さらには、支持部材によるコンクリート板の押し抜きさえも防止することができるようにすることを目的としている。
【0003】
例えば、この種の建物領域上でメンテナンス作業を実施する場合、支持部材が発生させる支持力を吸収しなければならないコンクリート板の領域を補強する必要があることが多い。
この目的のために、例えば、コンクリート板の補強すべき領域内に中ぐり穴を作製することができ、これらの中ぐり穴は、相応に傾斜した形で配置され、これらの中ぐり穴の中にテンションロッドが設置され、コンクリート板を貫通して両側に突出するそのテンションロッドの両端部にはアンカーヘッドが具備され、これらのアンカーヘッドは、コンクリート板のそれぞれの表面上で支持されている。
対応して具備されたアンカーヘッドを介して、張力要素に張力を加えることができる。中ぐり穴をモルタルタイプの塊で充填することができる。
【0004】
支持要素の領域内におけるこのタイプのコンクリート板用補強材には、補強すべきコンクリート板に、両側からアクセスできなくてはならないという欠点がある。
【0005】
プラグ様の設計のテンションロッドも同様に、コンクリート板内に対応して作製された中ぐり穴の中に置くことができる。
しかしながら、これらのテンションロッドには、荷重発生点を精密に確定できないために、多くの場合において力の伝達が最適でない、という欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体で各々構成され、その二つの端部領域が、各々ループとして設計されている補強要素を、補強すべきコンクリート板内に最適に挿入することができ、かつ、これらの補強要素により、発生する力を最適に吸収できる、支持要素の領域内でのコンクリート板の補強方法を創出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、本発明によると、各々の補強要素につき、一つの中ぐり穴がコンクリート板内に作製され、この中ぐり穴が、圧力側表面から対応する支持要素に向かって傾斜した状態で整列しており、緩んだループの幅aよりも小さい直径dを有すること、圧力側表面から遠隔の中ぐり穴の端部領域が削穴加工されていること、補強要素のループの一つが押し合わされ、このループが削穴加工した穴に到達して膨張するまで中ぐり穴の中を通って導かれること、中ぐり穴の少なくとも削穴加工された端部領域にモルタルタイプの塊が充填されること、そして補強要素のもう一方のループがアンカーヘッドに固定され、このアンカーヘッドがコンクリート板の圧力側表面上で自立していることによって達成される。
【0008】
この解決法により達成されるのは、それぞれのコンクリート板の最適な補強を、比較的最短の時間および最小限の努力で得ることができるということである。
定着要素は、一方の側からコンクリート板内に挿入することができる。
力を受ける部域は、精確に画定されており、そのため最適な補強が確保される。
【0009】
コンクリート板を貫通して連続的に中ぐり穴を作製し、コンクリート板の圧力側表面の反対側表面から削穴加工した穴を作製することも可能であり、これにより、補強要素を収容するための中ぐり穴の作製が簡略化されるが、この場合、コンクリート板が、その両側からアクセス可能であることが条件となる。
【0010】
コンクリート板内に挿入された定着要素を最適に定着させるためには、中ぐり穴全体にモルタルタイプの塊を充填することが有利である。
【0011】
特に、簡単には、モルタルタイプの塊による中ぐり穴の充填は、注入ステップを用いて行なわれる。
【0012】
本発明に係る方法の別の有利な実施形態は、モルタルタイプの塊の硬化後、およびアンカーヘッドへの取付けの後に、補強要素に張力が加えられることにより実施される。
一方では、こうして所望の張力を得ることができる。
他方では、より長期間の使用の後、コンクリート板内に対応する形で挿入された補強要素に再度張力を加えることも同様に可能である。
【0013】
アンカーヘッドにはボルトが具備され、このボルトが補強要素のもう一方のループ内に挿入されていることで、アンカーヘッドと補強要素の間の単純な連結が得られる。
【0014】
支持要素の近辺でのコンクリート板の最適な補強を達成できるように、この近辺に複数の補強要素が設置される。
【0015】
中ぐり穴の中に挿入された補強要素により力の最適な吸収を達成することができるように、これらの中ぐり穴は、圧力側表面に対する傾斜角αが約30°〜60°となるようにコンクリート板内に作製される。
【0016】
有利には、炭素繊維強化合成材料製のストラップが、補強要素として使用され、これにより、一方では多くの力を吸収することが可能になり、また他方では、特に、それぞれのストラップの重量から見て、容易に操作することが可能になっている。
さらに、この種の補強要素は、耐食性および耐疲労性を有する。
【0017】
以下では、本発明に係る方法について、添付図面を参照しながら、実施例を用いてより詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】補強要素を収容するために内部に中ぐり穴が作製された状態で、部分的に断面図として、支持要素の領域内のコンクリート板の図を示す。
【図2】コンクリート板内の中ぐり穴がここでは連続的なものとして設計されている、図1に係る図を示す。
【図3】図1に係る中ぐり穴内へ挿入中の補強要素の図を示す。
【図4】図2に係る中ぐり穴内へ挿入中の補強要素の図を示す。
【図5】図1に係る中ぐり穴内に完全に取付けられた補強要素の断面図である。
【図6】図2に係る中ぐり穴内に完全に取付けられた補強要素の断面図である。
【図7】コンクリート板内の図1に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図8】コンクリート板内の図1に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図9】コンクリート板内の図2に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図10】コンクリート板内の図2に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図11】補強要素を収容するために中ぐり穴のさらなる実施形態が内部に作製された状態で、部分的に断面図として、支持要素の領域内のコンクリート板の図を示す。
【図12】図11に係るラインXII−XIIに沿った中ぐり穴の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に見られるのは、支持要素2により支持されているコンクリート板1である。
この支持要素2は、例えば支持部材であり得る。
しかしながら、これは耐力壁または同様のものでもあり得る。
当然のことながら、コンクリート板1は、対応するコンクリート補強材で、例えばいわゆる補強用ケージを用いて、公知の要領(図示せず)で支持要素2の領域内で補強される。
【0020】
このようなコンクリート板1は、支持要素2の領域内で追加で補強され得る。
本発明の方法によると、コンクリート板1内に中ぐり穴3が作製される。
これらの中ぐり穴3は、コンクリート板1の圧力側表面4から対応する支持要素2に向かって角度αで傾斜した形で配置されている。
角度αについては、約30°〜60°であり得る。
これらの中ぐり穴3は、直径dを有する。
圧力側表面4から遠隔の、それぞれの中ぐり穴3の端部領域5は、直径dより大きい直径まで削穴加工される。
削穴加工された端部領域5を伴う非貫通穴として設計されたこの中ぐり穴3は、コンクリート板1の上部補強層の下で終結する。
こうして、前記補強層の「損傷」は排除される。
【0021】
図2に見られるのもまた、図1に示されているように、支持要素2によって支持されているコンクリート板1である。
図示された、この実施例中の中ぐり穴3は、コンクリート板1を貫通して作製されており、アクセス性からみて可能な場合には、コンクリート板1の両側からこれらの中ぐり穴3を作製することができる。
圧力側表面4とは反対側の端部領域5は、コンクリート板の圧力側表面4の反対側表面6を介して削穴加工され得る。
こうして、補強層内の空隙を通って中ぐり穴を作製することができるように、補強層の位置を公知の方法により検出できる。
【0022】
図3を見ればわかるように、補強要素7を、図1に係るそれぞれの中ぐり穴3の中に、圧力側表面4から挿入することができる。
この補強要素7は、長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体8で構成され、その二つの端部領域は、各々ループ9または10として設計されている。
緩んだ状態では、二つのループ9および10は幅aを有し、この幅は、それぞれの中ぐり穴3の直径dよりも大きい。
【0023】
これらの補強要素7は、有利には、炭素繊維強化合成材料で構成されており、欧州特許第0815329号明細書から公知である。
この種の要素は、例えばスイス、FehraltdorfのCarbo−Link GmbH社から入手できる。
【0024】
中ぐり穴3の中に、この補強要素7を挿入するために、この補強要素7の一つのループ10は押し合わされ、対応する幅aが中ぐり穴3の直径dよりも小さくなるようになっている。
こうして、図3を見ればわかるように、中ぐり穴3の中に補強要素7を押し込むことができる。
【0025】
図4に示されているように、図3に関連して記述されたとおりのそれぞれの補強要素7は、同様に、対応する形で、図2に係る中ぐり穴3の中に挿入することもできる。
【0026】
図5および図6を見ればわかるように、それぞれの補強要素7は、一つのループ10が削穴加工された端部領域5内に至るまで、対応する中ぐり穴3の中に押し込まれる。
この端部領域5内で、このループ10は、次に、中ぐり穴3の直径dよりも大きい幅まで再び膨張する。
【0027】
次に、削穴加工された端部領域5、および、少なくとも、それに隣接する中ぐり穴の部域には、モルタルタイプの塊11が充填される。
これは、例えば、このモルタルタイプの塊を中ぐり穴3内に注入することにより公知の要領で行なうことができる。
このモルタルタイプの塊11が硬化した後、補強要素7の、コンクリート板1から突出する、もう一方のループ9は、それぞれのアンカーヘッド12に固定される。
このアンカーヘッド12は、公知の要領でボルト13を有し、このボルトは、補強要素7のもう一方のループ9内に挿入することができ、かつ、張力付加手段14を介して、補強要素7に張力が加わるように、同様に公知の要領で移動させることができる。
このような張力付加は、同様に、アンカーヘッド上に設置された追加の装置を用いて公知の要領で達成することもでき、この装置は、例えば油圧式に作動させられる。
当然のことながら、他の適切なタイプのアンカーヘッドも使用可能である。
【0028】
補強要素7上にアンカーヘッド12を設置し、このアンカーヘッド12を介して補強要素7に張力を加えた後、必要な場合には、さらに中ぐり穴3の残りの領域にもモルタルタイプの塊11を充填することができる。
このモルタルタイプの塊は、削穴加工された端部領域5に充填されるモルタルタイプの塊とは異なる配合および/またはコンシステンシーを有することができる。
【0029】
例えば約300mmの厚みを有するコンクリート板用の中ぐり穴は、例えば550mmの全長を有する。
端部領域5の削穴加工は、例えば100mmの長さにわたり実施される。
当初の中ぐり穴は、例えば約30mmの直径dを有する。
この中ぐり穴3の端部領域5は、その後約50mmまで削穴加工される。
当然のことながら、指示された寸法は、各々のケースに適合させることが可能である。
【0030】
こうして、コンクリート板1内に設置された補強要素7は、定着の荷重発生点が明確に確定されており、それが一つのループ10の上方の折返し領域内にあるという点において特に際立っている。
この立体配置により同様に達成されるのは、最適な効果を得るのに適正なコンクリート板1の高さに荷重発生点が静的に配置されるということである。
補強要素7は、必要な場合には下からコンクリート板1内に挿入され得る。
補強要素7のために炭素繊維強化合成材料を使用することによって、耐食性および耐疲労性のシステムが得られる。
その上、アンカーヘッドに作用する張力は、いつでも点検できる。
必要な場合には、補強要素7のためのアンカーヘッド12に再度張力を加えることも、容易に可能である。
【0031】
図7〜10を見るとわかるように、コンクリート板1のための支持要素2の領域内に、複数の補強要素7を使用することができる。
図7および図9からわかるように、こうして支持要素2から同心的に間隔をあけて離隔された状態で補強要素を星形に配置することができ、これにより、コンクリート板1の最適な補強が得られる。
支持要素が例えば壁である場合、この壁に平行に配置された複数の横列の形で、コンクリート板内に補強要素7を挿入することができる。
【0032】
図7および図8において、補強要素7は、図1に関連して先に記述したとおりの中ぐり穴3の中に挿入されているが、一方、図9および図10では、補強要素7は、図2に関連して先に記述したとおりの中ぐり穴3の中に挿入されている。
【0033】
図11に示されているのは、コンクリート板1内の中ぐり穴の設計についての、さらなる可能性である。
ここでもまた、直径dを有する第1の中ぐり穴3が作製される。
この中ぐり穴は、コンクリート板1の上部補強層(図示せず)の下で終結している。
さらなる中ぐり穴3’が、中ぐり穴3と同じ出発穴16から作製され、このさらなる中ぐり穴は、二重矢印15によって示されているように、第1の中ぐり穴3の角度αに対してわずかに傾斜させられ、その結果として、内向きに開放する、部分的に円錐形の穴が得られることになる。
こうして、削穴加工された端部領域5も同様に得られる。
先に記述したものと同じ要領で、これらの中ぐり穴3および3’の中に、補強要素7の、ここでもまた押し合わされた一つのループ10を挿入することができる。
中ぐり穴3、3’の後部領域内で、この一つのループ10は再び緩む。
その後、図3および図5に関連して先に記述したとおりに、内部にモルタルタイプの塊を入れ、補強要素7のもう一方のループの定着を実施することができる。
【0034】
図12は、圧力側表面4からコンクリート板1内に作製された中ぐり穴3および3’の断面図を示している。
【0035】
コンクリート板1内における補強要素7の一つのループ10の最適な定着が、この実施形態でも得られる。
【0036】
本発明に係るこの方法を用いると、支持要素の領域内のコンクリート板を最適に追加的に補強することができる。
詳細には、こうして、力の伝達が最適である補強を達成することができる。
コンクリート板内に挿入された補強要素に関しては、その張力付加をいつでも点検することができる。
必要な場合には、これらの補強要素に対して容易に再度張力を加えることができる。
補強要素は、耐食性および耐疲労性を有する。
応用の可能性は、多種多様である。
【符号の説明】
【0037】
1 コンクリート板
2 支持要素
3 中ぐり穴
4 圧力側表面
5 端部領域
6 反対側表面
7 補強要素
8 基体
9 ループ
10 ループ
11 塊
12 アンカーヘッド
13 ボルト
14 張力付加手段
15 二重矢印
16 出発穴
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体で各々構成された補強要素を用いて、支持要素、特に支持部材と耐力壁の領域内でコンクリート板を補強するための方法において、ストラップ様の基体の両方の端部領域がループとして設計されており、これらのループが、緩んだ状態では幅aを有し、前記補強要素が、補強すべきコンクリート板内に挿入される方法に関する。
【背景技術】
【0002】
支持要素、特に支持部材または耐力壁の領域内で、支持要素を上に立てることになる床板としてか、または支持要素により支持される天井板として設計可能であるコンクリート板は、コンクリート補強材または他の強化要素を介して、的を絞って補強される。
公知のものとしては、例えば、コンクリート板中に設置されコンクリートで固められる補強用ケージがある。
これらの補強要素は、全て、支持部材または耐力壁を介してコンクリート板上に作用する支持力を、可能なかぎり最適にコンクリート板内に伝達して、局部的な過荷重、さらには、支持部材によるコンクリート板の押し抜きさえも防止することができるようにすることを目的としている。
【0003】
例えば、この種の建物領域上でメンテナンス作業を実施する場合、支持部材が発生させる支持力を吸収しなければならないコンクリート板の領域を補強する必要があることが多い。
この目的のために、例えば、コンクリート板の補強すべき領域内に中ぐり穴を作製することができ、これらの中ぐり穴は、相応に傾斜した形で配置され、これらの中ぐり穴の中にテンションロッドが設置され、コンクリート板を貫通して両側に突出するそのテンションロッドの両端部にはアンカーヘッドが具備され、これらのアンカーヘッドは、コンクリート板のそれぞれの表面上で支持されている。
対応して具備されたアンカーヘッドを介して、張力要素に張力を加えることができる。中ぐり穴をモルタルタイプの塊で充填することができる。
【0004】
支持要素の領域内におけるこのタイプのコンクリート板用補強材には、補強すべきコンクリート板に、両側からアクセスできなくてはならないという欠点がある。
【0005】
プラグ様の設計のテンションロッドも同様に、コンクリート板内に対応して作製された中ぐり穴の中に置くことができる。
しかしながら、これらのテンションロッドには、荷重発生点を精密に確定できないために、多くの場合において力の伝達が最適でない、という欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体で各々構成され、その二つの端部領域が、各々ループとして設計されている補強要素を、補強すべきコンクリート板内に最適に挿入することができ、かつ、これらの補強要素により、発生する力を最適に吸収できる、支持要素の領域内でのコンクリート板の補強方法を創出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、本発明によると、各々の補強要素につき、一つの中ぐり穴がコンクリート板内に作製され、この中ぐり穴が、圧力側表面から対応する支持要素に向かって傾斜した状態で整列しており、緩んだループの幅aよりも小さい直径dを有すること、圧力側表面から遠隔の中ぐり穴の端部領域が削穴加工されていること、補強要素のループの一つが押し合わされ、このループが削穴加工した穴に到達して膨張するまで中ぐり穴の中を通って導かれること、中ぐり穴の少なくとも削穴加工された端部領域にモルタルタイプの塊が充填されること、そして補強要素のもう一方のループがアンカーヘッドに固定され、このアンカーヘッドがコンクリート板の圧力側表面上で自立していることによって達成される。
【0008】
この解決法により達成されるのは、それぞれのコンクリート板の最適な補強を、比較的最短の時間および最小限の努力で得ることができるということである。
定着要素は、一方の側からコンクリート板内に挿入することができる。
力を受ける部域は、精確に画定されており、そのため最適な補強が確保される。
【0009】
コンクリート板を貫通して連続的に中ぐり穴を作製し、コンクリート板の圧力側表面の反対側表面から削穴加工した穴を作製することも可能であり、これにより、補強要素を収容するための中ぐり穴の作製が簡略化されるが、この場合、コンクリート板が、その両側からアクセス可能であることが条件となる。
【0010】
コンクリート板内に挿入された定着要素を最適に定着させるためには、中ぐり穴全体にモルタルタイプの塊を充填することが有利である。
【0011】
特に、簡単には、モルタルタイプの塊による中ぐり穴の充填は、注入ステップを用いて行なわれる。
【0012】
本発明に係る方法の別の有利な実施形態は、モルタルタイプの塊の硬化後、およびアンカーヘッドへの取付けの後に、補強要素に張力が加えられることにより実施される。
一方では、こうして所望の張力を得ることができる。
他方では、より長期間の使用の後、コンクリート板内に対応する形で挿入された補強要素に再度張力を加えることも同様に可能である。
【0013】
アンカーヘッドにはボルトが具備され、このボルトが補強要素のもう一方のループ内に挿入されていることで、アンカーヘッドと補強要素の間の単純な連結が得られる。
【0014】
支持要素の近辺でのコンクリート板の最適な補強を達成できるように、この近辺に複数の補強要素が設置される。
【0015】
中ぐり穴の中に挿入された補強要素により力の最適な吸収を達成することができるように、これらの中ぐり穴は、圧力側表面に対する傾斜角αが約30°〜60°となるようにコンクリート板内に作製される。
【0016】
有利には、炭素繊維強化合成材料製のストラップが、補強要素として使用され、これにより、一方では多くの力を吸収することが可能になり、また他方では、特に、それぞれのストラップの重量から見て、容易に操作することが可能になっている。
さらに、この種の補強要素は、耐食性および耐疲労性を有する。
【0017】
以下では、本発明に係る方法について、添付図面を参照しながら、実施例を用いてより詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】補強要素を収容するために内部に中ぐり穴が作製された状態で、部分的に断面図として、支持要素の領域内のコンクリート板の図を示す。
【図2】コンクリート板内の中ぐり穴がここでは連続的なものとして設計されている、図1に係る図を示す。
【図3】図1に係る中ぐり穴内へ挿入中の補強要素の図を示す。
【図4】図2に係る中ぐり穴内へ挿入中の補強要素の図を示す。
【図5】図1に係る中ぐり穴内に完全に取付けられた補強要素の断面図である。
【図6】図2に係る中ぐり穴内に完全に取付けられた補強要素の断面図である。
【図7】コンクリート板内の図1に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図8】コンクリート板内の図1に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図9】コンクリート板内の図2に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図10】コンクリート板内の図2に係る中ぐり穴の中に挿入されている複数の補強要素の立体配置の図を示す。
【図11】補強要素を収容するために中ぐり穴のさらなる実施形態が内部に作製された状態で、部分的に断面図として、支持要素の領域内のコンクリート板の図を示す。
【図12】図11に係るラインXII−XIIに沿った中ぐり穴の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に見られるのは、支持要素2により支持されているコンクリート板1である。
この支持要素2は、例えば支持部材であり得る。
しかしながら、これは耐力壁または同様のものでもあり得る。
当然のことながら、コンクリート板1は、対応するコンクリート補強材で、例えばいわゆる補強用ケージを用いて、公知の要領(図示せず)で支持要素2の領域内で補強される。
【0020】
このようなコンクリート板1は、支持要素2の領域内で追加で補強され得る。
本発明の方法によると、コンクリート板1内に中ぐり穴3が作製される。
これらの中ぐり穴3は、コンクリート板1の圧力側表面4から対応する支持要素2に向かって角度αで傾斜した形で配置されている。
角度αについては、約30°〜60°であり得る。
これらの中ぐり穴3は、直径dを有する。
圧力側表面4から遠隔の、それぞれの中ぐり穴3の端部領域5は、直径dより大きい直径まで削穴加工される。
削穴加工された端部領域5を伴う非貫通穴として設計されたこの中ぐり穴3は、コンクリート板1の上部補強層の下で終結する。
こうして、前記補強層の「損傷」は排除される。
【0021】
図2に見られるのもまた、図1に示されているように、支持要素2によって支持されているコンクリート板1である。
図示された、この実施例中の中ぐり穴3は、コンクリート板1を貫通して作製されており、アクセス性からみて可能な場合には、コンクリート板1の両側からこれらの中ぐり穴3を作製することができる。
圧力側表面4とは反対側の端部領域5は、コンクリート板の圧力側表面4の反対側表面6を介して削穴加工され得る。
こうして、補強層内の空隙を通って中ぐり穴を作製することができるように、補強層の位置を公知の方法により検出できる。
【0022】
図3を見ればわかるように、補強要素7を、図1に係るそれぞれの中ぐり穴3の中に、圧力側表面4から挿入することができる。
この補強要素7は、長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体8で構成され、その二つの端部領域は、各々ループ9または10として設計されている。
緩んだ状態では、二つのループ9および10は幅aを有し、この幅は、それぞれの中ぐり穴3の直径dよりも大きい。
【0023】
これらの補強要素7は、有利には、炭素繊維強化合成材料で構成されており、欧州特許第0815329号明細書から公知である。
この種の要素は、例えばスイス、FehraltdorfのCarbo−Link GmbH社から入手できる。
【0024】
中ぐり穴3の中に、この補強要素7を挿入するために、この補強要素7の一つのループ10は押し合わされ、対応する幅aが中ぐり穴3の直径dよりも小さくなるようになっている。
こうして、図3を見ればわかるように、中ぐり穴3の中に補強要素7を押し込むことができる。
【0025】
図4に示されているように、図3に関連して記述されたとおりのそれぞれの補強要素7は、同様に、対応する形で、図2に係る中ぐり穴3の中に挿入することもできる。
【0026】
図5および図6を見ればわかるように、それぞれの補強要素7は、一つのループ10が削穴加工された端部領域5内に至るまで、対応する中ぐり穴3の中に押し込まれる。
この端部領域5内で、このループ10は、次に、中ぐり穴3の直径dよりも大きい幅まで再び膨張する。
【0027】
次に、削穴加工された端部領域5、および、少なくとも、それに隣接する中ぐり穴の部域には、モルタルタイプの塊11が充填される。
これは、例えば、このモルタルタイプの塊を中ぐり穴3内に注入することにより公知の要領で行なうことができる。
このモルタルタイプの塊11が硬化した後、補強要素7の、コンクリート板1から突出する、もう一方のループ9は、それぞれのアンカーヘッド12に固定される。
このアンカーヘッド12は、公知の要領でボルト13を有し、このボルトは、補強要素7のもう一方のループ9内に挿入することができ、かつ、張力付加手段14を介して、補強要素7に張力が加わるように、同様に公知の要領で移動させることができる。
このような張力付加は、同様に、アンカーヘッド上に設置された追加の装置を用いて公知の要領で達成することもでき、この装置は、例えば油圧式に作動させられる。
当然のことながら、他の適切なタイプのアンカーヘッドも使用可能である。
【0028】
補強要素7上にアンカーヘッド12を設置し、このアンカーヘッド12を介して補強要素7に張力を加えた後、必要な場合には、さらに中ぐり穴3の残りの領域にもモルタルタイプの塊11を充填することができる。
このモルタルタイプの塊は、削穴加工された端部領域5に充填されるモルタルタイプの塊とは異なる配合および/またはコンシステンシーを有することができる。
【0029】
例えば約300mmの厚みを有するコンクリート板用の中ぐり穴は、例えば550mmの全長を有する。
端部領域5の削穴加工は、例えば100mmの長さにわたり実施される。
当初の中ぐり穴は、例えば約30mmの直径dを有する。
この中ぐり穴3の端部領域5は、その後約50mmまで削穴加工される。
当然のことながら、指示された寸法は、各々のケースに適合させることが可能である。
【0030】
こうして、コンクリート板1内に設置された補強要素7は、定着の荷重発生点が明確に確定されており、それが一つのループ10の上方の折返し領域内にあるという点において特に際立っている。
この立体配置により同様に達成されるのは、最適な効果を得るのに適正なコンクリート板1の高さに荷重発生点が静的に配置されるということである。
補強要素7は、必要な場合には下からコンクリート板1内に挿入され得る。
補強要素7のために炭素繊維強化合成材料を使用することによって、耐食性および耐疲労性のシステムが得られる。
その上、アンカーヘッドに作用する張力は、いつでも点検できる。
必要な場合には、補強要素7のためのアンカーヘッド12に再度張力を加えることも、容易に可能である。
【0031】
図7〜10を見るとわかるように、コンクリート板1のための支持要素2の領域内に、複数の補強要素7を使用することができる。
図7および図9からわかるように、こうして支持要素2から同心的に間隔をあけて離隔された状態で補強要素を星形に配置することができ、これにより、コンクリート板1の最適な補強が得られる。
支持要素が例えば壁である場合、この壁に平行に配置された複数の横列の形で、コンクリート板内に補強要素7を挿入することができる。
【0032】
図7および図8において、補強要素7は、図1に関連して先に記述したとおりの中ぐり穴3の中に挿入されているが、一方、図9および図10では、補強要素7は、図2に関連して先に記述したとおりの中ぐり穴3の中に挿入されている。
【0033】
図11に示されているのは、コンクリート板1内の中ぐり穴の設計についての、さらなる可能性である。
ここでもまた、直径dを有する第1の中ぐり穴3が作製される。
この中ぐり穴は、コンクリート板1の上部補強層(図示せず)の下で終結している。
さらなる中ぐり穴3’が、中ぐり穴3と同じ出発穴16から作製され、このさらなる中ぐり穴は、二重矢印15によって示されているように、第1の中ぐり穴3の角度αに対してわずかに傾斜させられ、その結果として、内向きに開放する、部分的に円錐形の穴が得られることになる。
こうして、削穴加工された端部領域5も同様に得られる。
先に記述したものと同じ要領で、これらの中ぐり穴3および3’の中に、補強要素7の、ここでもまた押し合わされた一つのループ10を挿入することができる。
中ぐり穴3、3’の後部領域内で、この一つのループ10は再び緩む。
その後、図3および図5に関連して先に記述したとおりに、内部にモルタルタイプの塊を入れ、補強要素7のもう一方のループの定着を実施することができる。
【0034】
図12は、圧力側表面4からコンクリート板1内に作製された中ぐり穴3および3’の断面図を示している。
【0035】
コンクリート板1内における補強要素7の一つのループ10の最適な定着が、この実施形態でも得られる。
【0036】
本発明に係るこの方法を用いると、支持要素の領域内のコンクリート板を最適に追加的に補強することができる。
詳細には、こうして、力の伝達が最適である補強を達成することができる。
コンクリート板内に挿入された補強要素に関しては、その張力付加をいつでも点検することができる。
必要な場合には、これらの補強要素に対して容易に再度張力を加えることができる。
補強要素は、耐食性および耐疲労性を有する。
応用の可能性は、多種多様である。
【符号の説明】
【0037】
1 コンクリート板
2 支持要素
3 中ぐり穴
4 圧力側表面
5 端部領域
6 反対側表面
7 補強要素
8 基体
9 ループ
10 ループ
11 塊
12 アンカーヘッド
13 ボルト
14 張力付加手段
15 二重矢印
16 出発穴
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体(8)で各々構成された補強要素(7)を用いて、支持要素(2)、特に支持部材と耐力壁の領域内でコンクリート板(1)を補強するための方法において、
ストラップ様の基体の両方の端部領域がループ(9、10)として設計されており、
これらのループが、緩んだ状態では幅aを有し、
前記補強要素が、補強すべきコンクリート板(1)内に挿入される方法であって、
各々の補強要素(7)につき、一つの中ぐり穴(3)がコンクリート板(1)の中に作製され、
この中ぐり穴が、圧力側表面(4)から対応する支持要素(2)に向かって傾斜した状態で整列しており、緩んだループ(9、10)の幅aよりも小さい直径dを有すること、圧力側表面(4)から遠隔の中ぐり穴の端部領域(5)が削穴加工されていること、補強要素(7)のループの一つ(10)が押し合わされ、このループ(10)が削穴加工した穴に到達して膨張するまで中ぐり穴(3)の中を通って導かれること、中ぐり穴(3)の少なくとも削穴加工された端部領域(5)に、モルタルタイプの塊(11)が充填されること、そして補強要素(7)のもう一方のループ(9)がアンカーヘッド(12)に固定され、このアンカーヘッドがコンクリート板(1)の圧力側表面(4)上に自立していることを特徴とする方法。
【請求項2】
中ぐり穴(3)が、コンクリート板(1)を貫通して連続的に作製されており、
削穴加工した穴が、コンクリート板の圧力側表面(4)の反対側表面(6)から作製されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
中ぐり穴(3)全体が、モルタルタイプの塊(11)で充填されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
モルタルタイプの塊(11)による充填が、注入ステップを用いて実施されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
補強要素(7)には、モルタルタイプの塊(11)の硬化後、およびアンカーヘッド(12)への取付け後に、張力が加えられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
アンカーヘッド(12)には、ボルト(13)が具備され、
このボルトが、補強要素(7)のもう一方のループ(9)内に挿入されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
複数の補強要素(7)が、支持要素(2)の近辺に設置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
コンクリート板(1)内に挿入された補強要素(7)に、再度張力が加えられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
補強要素(7)用の中ぐり穴(3)を、圧力側表面(4)に対する傾斜角αが約30°〜60°となるように、コンクリート板(1)内に作製することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
炭素繊維強化合成材料製のストラップが、補強要素(7)として使用されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項1】
長手方向に安定した曲げられるストラップ様の基体(8)で各々構成された補強要素(7)を用いて、支持要素(2)、特に支持部材と耐力壁の領域内でコンクリート板(1)を補強するための方法において、
ストラップ様の基体の両方の端部領域がループ(9、10)として設計されており、
これらのループが、緩んだ状態では幅aを有し、
前記補強要素が、補強すべきコンクリート板(1)内に挿入される方法であって、
各々の補強要素(7)につき、一つの中ぐり穴(3)がコンクリート板(1)の中に作製され、
この中ぐり穴が、圧力側表面(4)から対応する支持要素(2)に向かって傾斜した状態で整列しており、緩んだループ(9、10)の幅aよりも小さい直径dを有すること、圧力側表面(4)から遠隔の中ぐり穴の端部領域(5)が削穴加工されていること、補強要素(7)のループの一つ(10)が押し合わされ、このループ(10)が削穴加工した穴に到達して膨張するまで中ぐり穴(3)の中を通って導かれること、中ぐり穴(3)の少なくとも削穴加工された端部領域(5)に、モルタルタイプの塊(11)が充填されること、そして補強要素(7)のもう一方のループ(9)がアンカーヘッド(12)に固定され、このアンカーヘッドがコンクリート板(1)の圧力側表面(4)上に自立していることを特徴とする方法。
【請求項2】
中ぐり穴(3)が、コンクリート板(1)を貫通して連続的に作製されており、
削穴加工した穴が、コンクリート板の圧力側表面(4)の反対側表面(6)から作製されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
中ぐり穴(3)全体が、モルタルタイプの塊(11)で充填されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
モルタルタイプの塊(11)による充填が、注入ステップを用いて実施されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
補強要素(7)には、モルタルタイプの塊(11)の硬化後、およびアンカーヘッド(12)への取付け後に、張力が加えられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
アンカーヘッド(12)には、ボルト(13)が具備され、
このボルトが、補強要素(7)のもう一方のループ(9)内に挿入されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
複数の補強要素(7)が、支持要素(2)の近辺に設置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
コンクリート板(1)内に挿入された補強要素(7)に、再度張力が加えられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
補強要素(7)用の中ぐり穴(3)を、圧力側表面(4)に対する傾斜角αが約30°〜60°となるように、コンクリート板(1)内に作製することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
炭素繊維強化合成材料製のストラップが、補強要素(7)として使用されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−82680(P2012−82680A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−215995(P2011−215995)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(510092915)エフ.ヨット.アシュヴァンデン アーゲー (3)
【氏名又は名称原語表記】F.J.Aschwanden AG
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215995(P2011−215995)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(510092915)エフ.ヨット.アシュヴァンデン アーゲー (3)
【氏名又は名称原語表記】F.J.Aschwanden AG
【Fターム(参考)】
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