説明

支柱支持部材

支柱支持部材100は、テントのような構造物の支柱110の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材102と、支柱110をウエイト部材102に対して保持するために、ウエイト部材102に対して固定されるようになっている止め部材104とを含む。ウエイト部材102は、垂直方向に延びる第1の側面102aと、垂直方向に延びかつ第1の側面102aと交わるように配置された第2の側面102bと、垂直方向に延びかつ第1の側面102aおよび第2の側面102bと交わるように配置された第3の側面102jと、第1の側面102aと第2の側面102bが交わる交叉線102cにそって垂直方向に延び、かつ、支柱110の外周側面の一部を案内するための案内凹部102dとを有する。第1の側面102aと第2の側面102bは、直角をなすように配置されるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、複数の支柱と、支柱に取り付けられた上部構造部材を有する構造物の支柱を支持するための支柱支持部材に関する。特に、本発明は、ウエイト部材および止め部材を用いて、天蓋などの上部構造部材を有するテントの支柱を支持することができる支柱支持部材に関する。
【背景技術】
従来の支柱安定具は、接合された状態で支柱が上下方向に貫通する貫通孔を形成し、貫通孔を通る面において分割された複数個の分割ブロック体と、各ブロック体に設けられた把手凹部および握り部と、分割ブロック体を分離可能に結合するための接合手段と、分割ブロック体の内部に形成された容器部とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の簡易ハウスの支柱固定具は、帆布もしくはプラスチックなどから成り、左右上面に注排水口を有し、それぞれ左右に防水性の袋を内蔵した縦2分割型の中空截頭多角錘形の構造を備えている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、従来の空気膜構造体の固定用アンカーバッグは、開口部を有しており、液体の注入口又は排出口が少なくとも2個備えられ、空気膜構造体と結合する固定具が少なくとも2個備えられている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、上記の支柱安定具、支柱固定具、固定用アンカーバッグは、テントの脚(支柱)の全周囲にわたって出っ張る。このため、上記の支柱安定具などでテントの脚(支柱)を保持すると、横幕の下部をテントの脚(支柱)に取り付けることができなくなる。一般に、横幕のひもの取付個所は、必ずといってよいほど、横幕の再上部の角と、横幕の最下部の角とに配置されている。したがって、上記の支柱安定具などを用いた場合、横幕の最下部の角に配置されたひもの取付個所を用いて、横幕の下部をテントの支柱に取り付けることはできない。すなわち、上記の支柱安定具などを用いた場合、支柱安定具に接していない支柱の部分に横幕を取り付けることができるが、横幕を固定していない横幕の下方部分は、見た目も見苦しく、風が吹くとひらひらと舞ってしまう問題があった。
また、上記の支柱安定具、支柱固定具、固定用アンカーバッグは、水平断面形状が円形であるので、保管・収納時にデッドスペースを発生させるおそれがある。
また、上記の支柱安定具、支柱固定具、固定用アンカーバッグは、運搬が容易でない課題がある。
また、上記の支柱安定具、支柱固定具、固定用アンカーバッグは、テントの横揺れを防止するのが容易でない課題がある。
【特許文献1】 特公平8−6509号公報(第3〜5頁、第1図〜第4図参照)
【特許文献2】 実開昭63−54744号公報(第1頁、第1図〜第2図参照)
【特許文献3】 特開2000−64668号公報(第2〜3頁参照)
〔発明の目的〕
本発明の目的は、積み重ねて保管することができる形状を有するテント用支柱支持部材を提供することにある。
本発明の他の目的は、テントの支柱を支持した後、横幕を取り付けることができるように構成されたテント用支柱支持部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、横幕を取り付けたとき、横幕のシルエットを限りなく水平に保つことができるように構成されたテント用支柱支持部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、保管・収納スペースを極力無駄にしない形状を有するテント用支柱支持部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、運搬が楽であるように構成されたテント用支柱支持部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、テントの揺れを防止することが可能であるように構成されたテント用支柱支持部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、広告媒体として活用することができるように構成されたテント用支柱支持部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、テントの支柱に対して水平に180度向きを変えて設置することによって、テントの内部の有効な使用可能面積を100%に近づけることが可能になるように構成されたテント用支柱支持部材を提供することにある。
【発明の開示】
本発明は、構造物の支柱を支持するための支柱支持部材であって、支柱の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材を備え、ウエイト部材は、垂直方向に延びる第1の側面と、垂直方向に延びかつ前記第1の側面と交わるように配置された第2の側面と、前記第1の側面と前記第2の側面が交わる交叉線にそって垂直方向に延び、かつ、前記支柱の外周側面の一部を案内するための案内凹部とを有しており、さらに、支柱をウエイト部材に対して保持するために、ウエイト部材に対して固定されるようになっている止め部材を含むことを特徴とする。
本発明の支柱支持部材は、テントの支柱を支持した後、横幕を取り付けることができ、横幕を取り付けたとき、横幕のシルエットを限りなく水平に保つことができる。
本発明の支柱支持部材では、ウエイト部材の前記第1の側面と前記第2の側面は、直角をなすように配置されるのが好ましい。この構成により、支柱支持部材を積み重ねて保管することができ、保管・収納スペースを有効に活用することができる。
また、本発明は、構造物の支柱を支持するための支柱支持部材であって、支柱の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材を備え、ウエイト部材は、垂直方向に延びる第1の側面と、垂直方向に延びかつ前記第1の側面と平行に、或いは、90度以下の角度をなして配置された第2の側面と、前記第1の側面および前記第2の側面とを連結する部分に形成され、かつ、垂直方向に延び、かつ、前記支柱の外周側面の一部を案内するための案内凹部とを有しており、さらに、支柱をウエイト部材に対して保持するために、ウエイト部材に対して固定されるようになっている止め部材を含むことを特徴とする。この構成により、テントの支柱を支持した後、横幕を取り付けることができ、横幕を取り付けたとき、横幕のシルエットを限りなく水平に保つことができる。
また、本発明は、構造物の支柱を支持するための支柱支持部材であって、支柱の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材を備え、ウエイト部材は、少なくとも一部が垂直方向に延びる外周側面と、外周側面に連続して形成され、かつ、垂直方向に延び、かつ、支柱の外周側面の一部を案内するための案内凹部とを有しており、さらに、支柱を前記ウエイト部材に対して保持するために、ウエイト部材に対して固定されるようになっている止め部材を含むことを特徴とする。この構成により、テントの支柱を支持した後、横幕を取り付けることができ、横幕を取り付けたとき、横幕のシルエットを限りなく水平に保つことができる。
本発明の支柱支持部材では、液体及び/又は固体を収容するための収容部が、ウエイト部材に設けられるのが好ましい。この構成により、利用時だけ、支柱支持部材に液体及び/又は固体を入れて、支柱支持部材の重量を増すことができる。
また、本発明の支柱支持部材では、ウエイト部材の収容部は、ウエイト部材に対して着脱可能なように入れ子式に設けられるのが好ましい。この構成により、収容部をウエイト部材の本体から外して、容易に収容部の中に水などを入れることができる。また、この構成により、収容部をウエイト部材の本体から外して、この収容部を容易に運搬することができる。
また、本発明の支柱支持部材では、止め部材の一部を受け入れて止め部材をウエイト部材に固定するための受入部が、ウエイト部材に設けられるのが好ましい。
また、本発明の支柱支持部材では、複数のウエイト部材を連結するための連結アームを取り付けるためのアーム取付部が、ウエイト部材に設けられるのが好ましい。連結アームを用いることにより、テントの横揺れを防止することが可能になる。
また、本発明の支柱支持部材では、止め部材は、一端がウエイト部材に固定された第1ロック部材と、一端がウエイト部材に固定された第2ロック部材とを含み、第1ロック部材を第2ロック部材に対してロックすることにより支柱をウエイト部材に対して保持することができるように構成されるのが好ましい。この構成により、支柱支持部材を支柱に取り付けるとき、および、支柱支持部材を支柱から取り外すときに、特別な工具を必要とせず、支柱支持部材を簡単に取り扱うことができる。
また、本発明の支柱支持部材では、ウエイト部材を移動させるための車輪が、ウエイト部材に設けられるのが好ましい。この構成により、ウエイト部材を容易に運搬することができる。
また、本発明の支柱支持部材では、横幕のひもを固定するために、1つ以上の取付穴がウエイト部材に設けられるのが好ましい。この構成により、横幕の下部に位置したひもを支柱支持部材に固定するすることができるので、取り付けられた横幕は見た目がよく、風により舞うおそれもない。
また、本発明の支柱支持部材では、ウエイト部材は、第1の支柱の外周側面の一部を案内するために垂直方向に延びる第1支柱案内部と、第2の支柱及び第3の支柱を近接させた状態で保持するために、前記第2の支柱及び前記第3の支柱のそれぞれの外周側面の一部を保持するために垂直方向に延びる第2支柱保持部が設けられるのが好ましい。この構成により、1種類のウエイト部材を用意するだけで、1本の支柱を支持することができ、また、2本の支柱を同時に支持することもできる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の支柱支持部材の第1の実施の形態において、支柱支持部材により支柱を支持している状態を示す斜視図である。
図2は、本発明の支柱支持部材の第1の実施の形態において、ウエイト部材を示す斜視図である。
図3は、本発明の支柱支持部材の第1の実施の形態において、止め部材を示す斜視図である。
図4は、本発明の支柱支持部材の第1の実施の形態において、支柱支持部材により支柱を支持し、さらに、2本の支柱の間に横断幕を取りつけた状態を示す斜視図である。
図5は、本発明の支柱支持部材の第1の実施の形態において、連結アームにより2つの支柱支持部材を連結している状態を示す正面図である。
図6は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、正方形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図7は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、大きい正方形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図8は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、小さい正方形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図9は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、円形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図10は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、四角形断面の支柱支持部材により正方形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図11は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、鈍角三角形断面の支柱支持部材により円形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図12は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、鋭角三角形断面の支柱支持部材により円形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図13は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、長方形断面の支柱支持部材により正方形断面の支柱を支持している構造を示す上面図である。
図14は、本発明の支柱支持部材の第1の実施の形態において、連結アームにより2つの支柱支持部材を連結している他の状態を示す上面図である。
図15は、本発明の支柱支持部材の第2の実施の形態において、支柱支持部材とロック部材を示す斜視図である。
図16は、本発明の支柱支持部材の第2の実施の形態において、ウエイト部材とロック部材により支柱を支持している状態を示す上面図である。
図17は、本発明の支柱支持部材の第3の実施の形態において、支柱支持部材により支柱を支持している状態を示す斜視図である。
図18は、本発明の支柱支持部材の第3の実施の形態において、ウエイト部材とロック部材により支柱を支持している状態を示す上面図である。
図19は、本発明の支柱支持部材の第4の実施の形態において、ウエイト部材を示す側面図である。
図20は、本発明の支柱支持部材の第5の実施の形態において、ウエイト部材を示す上面図である。
図21は、本発明の支柱支持部材の第5の実施の形態において、支柱支持部材により支柱を支持している状態を示す上面図である。
図22は、本発明の支柱支持部材の実施の形態において、支柱支持部材をテントの支柱に対して水平に180度向きを変えて設置した状態を示す上面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(1)第1の実施の形態
最初に、本発明の支柱支持部材の第1の実施の形態を説明する。
(1・1)支柱支持部材の構造
図1を参照すると、支柱支持部材100は、天蓋などの上部構造部材(図示せず)を有するテントのような構造物の支柱110の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材102と、支柱110をウエイト部材102に対して保持するために、ウエイト部材102に対して固定されるようになっている止め部材104とを含む。通常、テントのような構造物には複数の支柱が設けられる。例えば、平面形状が正方形又は長方形のテントにおいては、4つのコーナ部にそれぞれ支柱が設けられる。図1に示す支柱110は、その水平断面形状が正方形である。
(1・2)ウエイト部材の構造
図2を参照すると、ウエイト部材102は、垂直方向に延びる第1の側面102aと、垂直方向に延びかつ第1の側面102aと交わるように配置された第2の側面102bと、垂直方向に延びかつ第1の側面102aおよび第2の側面102bと交わるように配置された第3の側面102jと、第1の側面102aと第2の側面102bが交わる交叉線102cにそって垂直方向に延び、かつ、支柱110の外周側面の一部を案内するための案内凹部102dとを有している。第1の側面102aと第2の側面102bは、直角をなすように配置されるのが好ましい。水平断面形状が正方形である支柱110を案内する場合、案内凹部102dは底部の角度が直角である2つの第1側壁102eおよび第2側壁102fにより構成される。第1の側面102aと第1側壁102eは直角をなすように構成されるのが好ましい。第2の側面102bと第2側壁102fは直角をなすように構成されるのが好ましい。案内凹部102dの水平断面形状は、支柱110の水平断面形状に適応するように決めるのが好ましい。
第3の側面102hが、案内凹部102dの反対側に配置される。ウエイト部材102の水平断面形状は、底辺が第3の側面102jであり、底辺の一端から頂点に向かう1つの辺が第1の側面102aであり、底辺の他端から頂点に向かう他の1つの辺が第2の側面102bであり、頂角が90度であるような直角二等辺三角形である。
第1の側面102aと平行であり、かつ、止め部材104の1つの内側面を受けるための第1受面102gが、第1の側面102aの案内凹部102dに近い方の一部に設けられる。また、第2の側面102bと平行であり、かつ、止め部材104の他の1つの内側面を受けるための第2受面102hが、第2の側面102bの案内凹部102dに近い方の一部に設けられる。
すなわち、本発明の支柱支持部材100では、ウエイト部材102は、少なくとも一部が垂直方向に延びる外周側面(すなわち、第1の側面102a、第2の側面102b)と、この外周側面に連続して形成され、かつ、垂直方向に延び、かつ、支柱の外周側面の一部を案内するための案内凹部102dとを有するように構成されている。
さらに、液体及び/又は固体を収容するための収容部102mが、ウエイト部材102に設けられる。液体及び/又は固体を収容部102mに入れるための開口部102pが、ウエイト部材102の上面102nに設けられる。ウエイト部材102の開口部102pは、ねじ込み式、或いは、押しこみ式などの蓋(図示せず)を取り付けることができるように構成される。収容部102mに入れる物体は、例えば、水、砂、砂利、小石、鉄くずなどである。収容部102mに入れた物体は、開口部102pから出すことができる。成いは、開口部102pと別個に、排出口(図示せず)をウエイト部材102に設けることもできる。
ウエイト部材102は、例えば、プラスチックなどで形成される。或いは、ウエイト部材102に収容部102mを設けることなしに、ウエイト部材102をコンクリート、鋳鉄、鉛などの金属で形成することもできる。
さらに、止め部材104の一部を受け入れて止め部材104をウエイト部材102に固定するための第1受入部102sと、第2受入部102tとが、ウエイト部材102に設けられる。例えば、第1受入部102sと、第2受入部102tは、止め部材104の形状および厚さに合うように形成された溝部で構成される。止め部材104をウエイト部材102に固定するための止めピンを受け入れるための第1ピン孔105gがウエイト部材102に設けられる。止め部材104をウエイト部材102に固定するための止めピンを受け入れるための第2ピン孔105hがウエイト部材102に設けられる。止めねじを用いる場合、第1ねじ孔と、第2ねじ孔とがウエイト部材102に設けられる。
さらに、支柱110の下端にある足部110w(図1参照)を収容するための足収容部102wが、ウエイト部材102の底面102uの案内凹部102dに近い方の一部に設けられる。
本発明の支柱支持部材100においては、ウエイト部材102の水平断面の形状が頂角90度の直角二等辺三角形である。したがって、ウエイト部材102は、積み重ねて保管するときに、デッドスペースの発生を限りなく抑えることができるので、収納スペースを極力無駄にしない形状である。さらに、本発明の支柱支持部材100においては、ウエイト部材102を作るために、1つの型(金型)を用意するだけでよい。
図2には、ウエイト部材102の水平断面形状が、垂直方向に関して同一形状である構成を示しているけれども、ウエイト部材102の水平断面形状は、図2に一点鎖線で示すように、垂直方向に関して、底面102uから上面102nに向かうにつれて、漸次減少するような形状で構成することもできる。
(1・3)止め部材の構造
図2を参照すると、止め部材104は、垂直方向に延びる第1側板104aと、垂直方向に延びかつ第1側板104aと交わるように配置された第2側板104bと、第1側板104aと連続して形成された第1取付部104cと、第2側板104bと連続して形成された第2取付部104dと、第1取付部104cと連続して形成された第1固定部104eと、第2取付部104dと連続して形成された第2固定部104fとを含む。例えば、止め部材104は、ステンレス鋼などの金属の板を曲げ加工して形成することができる。
止め部材104をウエイト部材102に固定するための止めピン又は止めねじを通すための第1貫通孔104gが第1固定部104eに設けられる。止め部材104をウエイト部材102に固定するための止めピン又は止めねじを通すための第2貫通孔104hが第2固定部104fに設けられる。止め部材104の第1貫通孔104gの位置および寸法形状は、ウエイト部材102の第1ピン孔105gの位置および寸法形状に適応するように決めるのが好ましい。止め部材104の第2貫通孔104hの位置および寸法形状は、ウエイト部材102の第2ピン孔105hの位置および寸法形状に適応するように決めるのが好ましい。
第1側板104aの内面の一部と、第2側板104bの内面の一部は、支柱110の外周側面の一部を案内するための案内部を構成する。水平断面形状が正方形である支柱110を案内する場合、第1側板104aの内面と第2側板104bの内面は、直角をなすように構成されるのが好ましい。第1側板104aと第2側板104bの内側面の輪郭形状は、支柱110の水平断面の外周形状に適応するように決めるのが好ましい。すなわち、水平断面形状が正方形である支柱110を案内する場合、止め部材104の第1側板104aと第2側板104bとは、上からみたときに、頂角が90度であるような直角二等辺三角形になるように形成されるのがよい。
(1・4)支柱支持部材の使用方法
図4を参照すると、水平断面形状が長方形であるテント114は、天蓋112と、4本の支柱110を含む。図面を簡略にするために、2本の支柱110だけを図4に示す。最初に、ユーザはウエイト部材102の開口部102pから水を収容部102mに入れ、蓋(図示せず)を取り付ける。次に、ユーザはウエイト部材102の案内凹部102dを支柱110の外周側面に接触させるようにして、ウエイト部材102を配置する。次に、ユーザは、ウエイト部材102の上方からウエイト部材102にそって止め部材104を移動させる。すなわち、ユーザは、止め部材104の1つの内側面がウエイト部材102の第1受面102gに接触し、止め部材104の他の1つの内側面がウエイト部材102の第2受面102hに接触するように止め部材104を移動させる。そして、止め部材104の第1取付部104cをウエイト部材102の第1受入部102sに挿入し止め部材104の第2取付部104dをウエイト部材102の第2受入部102tに挿入する。この状態は、(図示せず)に示す状態である。次に、ユーザは、止めピン又は止めねじ(図示せず)を止め部材104の第1貫通孔104gを通してウエイト部材102の第1ピン孔105gに固定する。同様にして、ユーザは4本の支柱110について、上記の手順で、ウエイト部材102および止め部材104を含む支柱支持部材100をセットする。本発明の支柱支持部材100は、支柱110の下方の一部の周囲を完全に囲むような形状を有しているので、支柱110を非常に頑丈に固定することができる。
支柱支持部材100を支柱110から外すときは、ユーザは、止めピン又は止めねじを外し、止め部材104をウエイト部材102に対して上方に摺動させて、止め部材104を外せばよい。したがって、本発明においては、支柱支持部材100を支柱110から取り外すときに、特別な工具を必要としないので、支柱支持部材100を簡単に脱着することができる。
もし、必要ならば、ユーザは、2つの支柱支持部材100の間に半横幕116を取り付ける。半横幕116は、横幕棒116aと、横幕体116bで構成される。ユーザは、横幕棒116aの一端を1つの支柱支持部材100に取り付け、横幕棒116aの他端を他の隣接する支柱支持部材100に取り付ける。支柱支持部材100に半横幕116を取り付けることにより、テント114の内部を外部から遮断することができる。すなわち、半横幕116は、ついたてのような役割を果たすことができる。また、支柱支持部材100に半横幕116を取り付けることにより、テント114の内部を隠すことができる。さらに、半横幕116に広告を印刷したり、半横幕116にポスターを貼ることもできる。すなわち、半横幕116を広告媒体として利用することができる。さらに、支柱支持部材100に半横幕116を取り付けることにより、テント114の内部に風、雨、日差し、ほこりなどが入るのを効果的に遮ることができる。
本発明の支柱支持部材100は、支柱支持部材100がテント114の外部に出っ張る量が従来品に比べて非常に少ないので、テント114の本来にシルエットを崩さずに、支柱支持部材100に半横幕116を取り付けることができる。
すなわち、本発明の支柱支持部材100を用いると、テント114の外部に出っ張る量は、止め部材104の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。したがって、本発明の支柱支持部材100を用いると、半横幕116を支柱支持部材100に取り付けたとき、半横幕116のシルエットを限りなく水平に保つことができる。また、本発明の支柱支持部材100を用いると、テント114の内部に向かって突き出るものがなく、ユーザが支柱支持部材100につまずくおそれをなくすことができる。さらに、本発明の支柱支持部材100を用いると、テント114の内部の有効活用面積を最大にすることができる。さらに、本発明の支柱支持部材100においては、支柱支持部材の運搬労力と、保管スペースを最小限にすることができる。
また、本発明の支柱支持部材100は、1本の支柱110に対して垂直方向に積み重ねて複数個数用いることができる。したがって、テント114を使用する場所の状況に合わせて、支柱支持部材100を使用する数を増減することが可能になり、作業者およびユーザの安全性を確保することができ、かつ、テント設置の作業労力の効率化を図ることができる。
さらに、図5を参照すると、水平断面形状が長方形であるテント114は、天蓋112と、4本の支柱110を含む。図面を簡略にするために、2本の支柱110だけを図5に示す。それぞれの支柱110は、ウエイト部材102と止め部材104を含む支柱支持部材100により支持される。2つのウエイト部材102を相互に連結するための連結アーム118を取り付けるためのアーム取付部102が、それぞれのウエイト部材102に設けられる。例えば、アーム取付部102は、連結アーム118の端部を受け入れるための丸孔102xで構成される。
連結アーム118は鉄などの金属又はプラスチックで作られるのが好ましい。連結アーム118は丸棒の形状に作られるのが好ましい。連結アーム118の両方の端部は、直角に曲げられる。連結アーム118の一方の端部は第1のウエイト部材102(図5において左側に配置されているウエイト部材102)の端部受入用丸孔に嵌め込まれ、連結アーム118の他方の端部は第2のウエイト部材102(図5において右側に配置されているウエイト部材102)の端部受入用丸孔に嵌め込まれる。連結アーム118は、複数の支柱110を支持するための補強材を構成する。連結アーム118を用いることにより、テント114の横揺れを防止することが可能になる。
(1・5)支柱支持部材の他の支持構造
(1・5・1)正方形断面の支柱の支持構造
図6を参照すると、例えば、四角形のテントにおいて、水平断面形状が正方形の支柱110aを支持するなどの場合において、ウエイト部材122は、垂直方向に延びる第1の側面122aと、垂直方向に延びかつ第1の側面122aと交わるように配置された第2の側面122bと、第1の側面122aと第2の側面122bが交わる交叉線122cにそって垂直方向に延び、かつ、支柱110aの外周側面の一部を案内するための案内凹部122dとを有している。第1の側面122aと第2の側面122bは、直角をなすように配置される。支柱110aの1つの側面は第1の側面122aと同一平面に位置するように配置される。支柱110aの他の1つの側面は第2の側面122bと同一平面に位置するように配置される。
図6には、ウエイト部材122の水平断面形状を直角二等辺三角形で示しているけれども、ウエイト部材122の水平断面形状は、図6に二点鎖線で示すように、二等辺でない直角三角形で構成することもできる。
また、図6には、第1の側面122aを平面で示しているけれども、第1の側面122aは、図6に一点鎖線で示すように、湾曲面で構成することもできる。図6には、第2の側面122bを平面で示しているけれども、第2の側面122bは、図6に一点鎖線で示すように、湾曲面で構成することもできる。
止め部材124がウエイト部材122に固定される。止め部材124は、垂直方向に延びる第1側板124aと、垂直方向に延びかつ第1側板124aと交わるように配置された第2側板124bとを含む。止め部材124の第1側板124aの内面は第1の側面122aと同一平面に位置するように配置される。止め部材124の第2側板124bの内面は第2の側面122bと同一平面に位置するように配置される。この構成により、テントの外部に出っ張る量は、止め部材124の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。
(1・5・2)大きい正方形断面の支柱の支持構造
図7を参照すると、例えば、四角形のテントにおいて、水平断面形状が正方形であり、図6に示す支柱110aよりも大きい水平断面形状を有する支柱110bを支持するなどの場合において、図6に示すウエイト部材122を用いることができる。支柱110bの1つの側面は第1の側面122aより外方に位置するように配置される。支柱110bの他の1つの側面は第2の側面122bより外方に位置するように配置される。
止め部材134がウエイト部材122に固定される。止め部材134は、垂直方向に延びる第1側板134aと、垂直方向に延びかつ第1側板134aと交わるように配置された第2側板134bとを含む。止め部材134の第1側板134aの内面は第1の側面122aより外方に位置するように配置される。止め部材134の第2側板134bの内面は第2の側面122bより外方に位置するように配置される。この構成により、同じウエイト部材122を用い、止め部材だけを変えることによって、案内凹部122dの水平断面形状より大きい水平断面形状を有する支柱110bを支持することができる。
(1・5・3)小さい正方形断面の支柱の支持構造
図8を参照すると、例えば、四角形のテントにおいて、水平断面形状が正方形であり、図6に示す支柱110aよりも小さい水平断面形状を有する支柱110bを支持するなどの場合において、図6に示すウエイト部材122を用いることができる。支柱110bの1つの側面は第1の側面122aより内方に位置するように配置される。支柱110bの他の1つの側面は第2の側面122bより内方に位置するように配置される。
止め部材144がウエイト部材122に固定される。止め部材144は、垂直方向に延びる第1側板144aと、垂直方向に延びかつ第1側板144aと直角をなすように配置された第2側板144bと、第1側板144aおよび第2側板144bに連続して形成され、かつ、支柱を支持するための支柱支持部144cとを含む。止め部材144の第1側板144aの内面は第1の側面122aと同一平面に位置するように配置される。止め部材144の第2側板144bの内面は第2の側面122bと同一平面に位置するように配置される。
この構成により、テントの外部に出っ張る量は、止め部材144の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。また、この構成により、同じウエイト部材122を用い、止め部材だけを変えることによって、案内凹部122dの水平断面形状より小さい水平断面形状を有する支柱110cを支持することができる。
(1・5・4)円形断面の支柱の支持構造
図9を参照すると、例えば、四角形のテントにおいて、水平断面形状が円形の支柱110dを支持するなどの場合において、ウエイト部材152は、垂直方向に延びる第1の側面152aと、垂直方向に延びかつ第1の側面152aと交わるように配置された第2の側面152bと、第1の側面152aと第2の側面152bが交わる交叉線152cにそって垂直方向に延び、かつ、支柱110dの外周側面の一部を案内するための案内凹部152dとを有している。第1の側面152aと第2の側面152bは、直角をなすように配置される。案内凹部152dの水平断面形状は、支柱110dの水平断面形状に適合するように形成するのがよい。例えば、案内凹部152dの水平断面形状は、支柱110dの水平断面の半径と等しい半径の円の一部の形状を含むように形成するのがよい。或いは、案内凹部152dの水平断面形状は、支柱110dの水平断面を構成する円に外接する正方形又は多角形の2つの辺の一部の形状を含むように形成することもできる。
止め部材154がウエイト部材152に固定される。止め部材154は、垂直方向に延びる第1側板154aと、垂直方向に延びかつ第1側板154aと交わるように配置された第2側板154bとを含む。止め部材154の第1側板154aの内面と、第2側板154bの内面の交叉する部分は、支柱110dの水平断面を構成する円と同じ形状になるような円弧形状に形成するのがよい。この構成により、テントの外部に出っ張る量は、止め部材154の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。この構成により、止め部材154の円弧形状部が支柱110dの外周部に密着するので、支柱110dを確実に保持することができる。
(1・5・5)四角形断面の支柱支持部材
図10を参照すると、例えば、四角形のテントにおいて、水平断面形状が正方形の支柱110eを支持するなどの場合において、ウエイト部材162は、垂直方向に延びる4つの側面162a〜162dと、第1の側面162aと第2の側面162bが交わる交叉線162fにそって垂直方向に延び、かつ、支柱110eの外周側面の一部を案内するための案内凹部162gとを有している。ウエイト部材162の第1の側面162aと第2の側面162bは、直角をなすように配置される。ウエイト部材162の第2の側面162bと第3の側面162cは、直角をなすように配置される。ウエイト部材162の第3の側面162cと第4の側面162dは、直角をなすように配置される。すなわち、ウエイト部材162の水平断面形状は正方形であるのがよい。或いは、図10に一点鎖線で示すように、ウエイト部材162の水平断面形状を長方形に形成してもよい。支柱110eの1つの側面は第1の側面162aと同一平面に位置するように配置される。支柱110eの他の1つの側面は第2の側面162bと同一平面に位置するように配置される。
図10には、ウエイト部材162の水平断面形状を正方形で示しているけれども、ウエイト部材162の水平断面形状は、五角形で構成することもできるし(図10に二点鎖線で示す)、他の形状の多角形や、一部に湾曲面を含む多角の筒状体であってもよい。いずれの構成においても、ウエイト部材162の水平断面形状は、テントの平面形状の領域内に入るような形状であるのが、特に好ましい。図10には、第1の側面162aを平面で示しているけれども、第1の側面162aは、湾曲面で構成することもできる(図10に点線で示す)。図10には、第2の側面162bを平面で示しているけれども、第2の側面162bは、湾曲面で構成することもできる(図10に点線で示す)。
止め部材164がウエイト部材122に固定される。止め部材164は、垂直方向に延びる第1側板164aと、垂直方向に延びかつ第1側板164aと交わるように配置された第2側板164bとを含む。止め部材164の第1側板164aの内面は第1の側面162aと同一平面に位置するように配置される。止め部材164の第2側板164bの内面は第2の側面162bと同一平面に位置するように配置される。この構成により、テントの外部に出っ張る量は、止め部材164の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。この構成により、ウエイト部材162の収容部(図示せず)に多くの水などを入れることができるので、支柱110eを確実に保持することができる。
(1・5・6)鈍角三角形断面の支柱支持部材
図11を参照すると、例えば、六角形のテントにおいて、水平断面形状が円形の支柱110aを支持するなどの場合において、ウエイト部材172は、垂直方向に延びる第1の側面172aと、垂直方向に延びかつ第1の側面172aと交わるように配置された第2の側面172bと、第1の側面172aと第2の側面172bが交わる交叉線172cにそって垂直方向に延び、かつ、支柱110fの外周側面の一部を案内するための案内凹部172dとを有している。第1の側面172aと第2の側面172bは、120度の角度をなすように配置される。すなわち、ウエイト部材172の水平断面形状は鈍角三角形である。ウエイト部材172の水平断面形状は鈍角二等辺三角形であるのが好ましい。例えば、六角形のテントにおいて、水平断面形状が円形の支柱110aを支持する場合においては、ウエイト部材172の水平断面形状は、頂角が120度の鈍角三角形であるのが好ましい。或いは、六角形のテントにおいて、水平断面形状が円形の支柱110aを支持する場合においては、ウエイト部材172の水平断面形状は、頂角が120度以下の鈍角三角形、例えば、頂角が91度〜119度の鈍角三角形で構成してもよい。いずれの構成においても、ウエイト部材172の水平断面形状は、テントの平面形状の領域内に入るような形状であるのが、特に好ましい。
或いは、図11に一点鎖線で示すように、ウエイト部材162の水平断面形状を扇形に形成してもよい。この構成では、扇形の円弧の中心は、交叉線172c上にあってもよいし、交叉線172cより遠い位置にあってもよいし、交叉線172cの内側の位置にあってもよい。
或いは、図11に二点鎖線で示すように、ウエイト部材162の水平断面形状を三日月形に近いような形状(互いに鈍角をなす2つの辺の部分と、2つの辺の交点に向かって凸になっている弧状の部分からなる形状)に形成してもよい。支柱110fの1つの側面は第1の側面172aと同一平面に位置するように配置される。支柱110aの他の1つの側面は第2の側面172bと同一平面に位置するように配置される。
止め部材174がウエイト部材172に固定される。止め部材174は、垂直方向に延びる第1側板174aと、垂直方向に延びかつ第1側板174aと交わるように配置された第2側板174bとを含む。止め部材174の第1側板174aの内面と、第2側板174bの内面の交叉する部分は、支柱110fの水平断面を構成する円と同じ形状になるような円弧形状に形成するのがよい。この構成により、テントの外部に出っ張る量は、止め部材174の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。この構成により、止め部材174の円弧形状部が支柱110fの外周部に密着するので、支柱110fを確実に保持することができる。この構成により、テントの内部空間の活用効率を最大限高めることができる。
(1・5・7)鋭角三角形断面の支柱支持部材
図12を参照すると、例えば、三角形のテントにおいて、水平断面形状が円形の支柱110gを支持するなどの場合において、ウエイト部材182は、垂直方向に延びる第1の側面182aと、垂直方向に延びかつ第1の側面182aと交わるように配置された第2の側面182bと、第1の側面182aと第2の側面182bが交わる交叉線182cにそって垂直方向に延び、かつ、支柱110gの外周側面の一部を案内するための案内凹部182dとを有している。第1の側面182aと第2の側面182bは、60度の角度をなすように配置される。すなわち、ウエイト部材182の水平断面形状は鋭角三角形である。ウエイト部材182の水平断面形状は鋭角二等辺三角形であるのが好ましい。或いは、図11に一点鎖線で示すように、ウエイト部材162の水平断面形状を扇形に形成してもよい。
止め部材184がウエイト部材182に固定される。止め部材184は、垂直方向に延びる第1側板184aと、垂直方向に延びかつ第1側板184aと交わるように配置された第2側板184bとを含む。止め部材184の第1側板184aの内面と、第2側板184bの内面の交叉する部分は、支柱110gの水平断面を構成する円と同じ形状になるような円弧形状に形成するのがよい。この構成により、テントの外部に出っ張る量は、止め部材184の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。この構成により、止め部材184の円弧形状部が支柱110gの外周部に密着するので、支柱110gを確実に保持することができる。この構成により、テントの内部空間の活用効率を最大限高めることができる。
(1・5・8)長方形断面の支柱支持部材で正方形断面の支柱を支持する構造
図13を参照すると、例えば、四角形のテントにおいて、水平断面形状が正方形の支柱110hを支持するなどの場合において、ウエイト部材192は、垂直方向に延びる第1の側面192aと、垂直方向に延びかつ第1の側面192aと平行に配置された第2の側面192bと、第1の側面192aおよび第2の側面192bに交わる第3の側面192cと、第3の側面192cの反対側に配置されかつ垂直方向に延び、かつ、支柱110hの外周側面の一部を案内するための案内凹部192dとを有している。案内凹部192dは、第1の側面192aと第2の側面192bとを連結する部分に形成される。支柱110hの2つの側面は案内凹部192dに支持される。或いは、図13に一点鎖線で示すように、第1の側面192aと第2の側面192bとは、90度以下の角度をなして、案内凹部192dに向かって開くように配置されていてもよい。いずれの構成においても、ウエイト部材192の水平断面形状は、テントの平面形状の領域内に入るような形状であるのが、特に好ましい。
止め部材194がウエイト部材192に固定される。止め部材194は、垂直方向に延びる第1側板194aと、垂直方向に延びかつ第1側板194aと交わるように配置された第2側板194bとを含む。止め部材124の第1側板194aの内面と、第2側板194bの内面は、支柱110hの2つの側面を支持するように配置される。この構成により、テントの外部に出っ張る量は、止め部材194の厚さだけであるので、余分な「出っ張り」や「しわ」の発生を抑えることができ、見た目を美しく保つことができる。
(1・6)複数のテントの支持構造
図14を参照すると、水平断面形状が長方形である2つのテント210、220が並んで配置される。第1テント210は、第1天蓋212と、4本の支柱214とを含む。第2テント220は、第1天蓋222と、4本の支柱224とを含む。それぞれの支柱214、224は、支柱支持部材230により支持される。支柱支持部材230の構造は、前述した支柱支持部材100の構造と同様である。
1対の連結部材238が、隣接した配置された2つの支柱支持部材230を相互に連結して支持する。連結部材238の端部を受け入れるための取付部が、それぞれの支柱支持部材230のウエイト部材に設けられる。例えば、取付部は、連結部材238の端部を受け入れるための丸孔で構成される。図14には、1対の連結部材238を示すけれども、連結部材238の個数は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。この構成により、複数のテントを確実に支持することができる。この構成により、複数のテントの横揺れを防止することができる。
(2)第2の実施の形態
次に、本発明の支柱支持部材の第2の実施の形態を説明する。
以下の説明は、本発明の支柱支持部材の第2の実施形態が本発明の支柱支持部材の第1の実施形態と異なる点を主に述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述した本発明の支柱支持部材の第1の実施形態についての説明をここに準用する。
図15および図16を参照すると、支柱支持部材250は、テントのような構造物の支柱(図示せず)の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材252と、支柱をウエイト部材252に対して保持するために、ウエイト部材252に対して固定されるようになっているロック止め部材254とを含む。3つのロック止め部材254を図15に示すけれども、ロック止め部材254の個数は、1つであってもよいし、2つつであってもよいし、3つ以上であってもよい。
ロック止め部材254は、一端がウエイト部材252の一方の側面に固定された第1ロック部材256と、一端がウエイト部材252の他方の側面に固定された第2ロック部材258とを含む。第1ロック部材256を第2ロック部材258に対してロックすることによって、支柱をウエイト部材252に対してしっかりと保持することができる。例えば、第1ロック部材256は、基部がウエイト部材252に固定され、かつ、先端部がU字形或いはコの字形に形成されたワイヤロープで構成することができる。例えば、第2ロック部材258は、ウエイト部材252に固定されたベース部と、ベース部に対して回転可能なように取り付けられたバックル部とで構成することができる。この構成では、バックル部は、複数の山部と、複数の谷部とを含むのがよい。バックル部をベース部から離して立てたた状態で(図16に二点鎖線で示す状態で)、第1ロック部材256のU字形のワイヤロープをバックル部の谷部に引掛け、バックル部を回転させてベース部に接触させることにより(図16に実線で示す状態で)、第1ロック部材256を第2ロック部材258に対してロックすることができる(図15も参照)。本発明のこの構成においては、支柱支持部材250を支柱に取り付けるとき、および、支柱支持部材250を支柱から取り外すときに、特別な工具を必要としないので、支柱支持部材250を簡単に取り扱うことができる。バックル部に複数の山部と複数の谷部を設けることにより、第1ロック部材256のU字形のワイヤロープの有効長さを複数の寸法に調整することができるので、異なる外径寸法の支柱に対応することができる。
(3)第3の実施の形態
次に、本発明の支柱支持部材の第3の実施の形態を説明する。
以下の説明は、本発明の支柱支持部材の第3の実施形態が本発明の支柱支持部材の第1の実施形態と異なる点を主に述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述した本発明の支柱支持部材の第1の実施形態についての説明をここに準用する。
図17および図18を参照すると、支柱支持部材300は、テントのような構造物の支柱310の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材302と、支柱310をウエイト部材302に対して保持するために、ウエイト部材302に対して固定されるようになっているロック止め部材304とを含む。ロック止め部材254の構造は、前述したロック止め部材254の構造と同様である。
ウエイト部材302は、本体302bと、本体302bに対して着脱可能なように入れ子式に設けられた収容部306を含む。収容部306は、上方に開口部306cを有する中空容器で構成される。蓋308が開口部306cに取り付けられる。或いは、開口部306cと別個に、排出口(図示せず)を本体302bに設けることもできる。収容部306を本体302bから外すことにより、容易に収容部306の中に水などを入れることができる。また、収容部306を本体302bから外すことにより、容易に収容部306を運搬することができる。
(4)第4の実施の形態
次に、本発明の支柱支持部材の第4の実施の形態を説明する。
以下の説明は、本発明の支柱支持部材の第4の実施形態が本発明の支柱支持部材の第1の実施形態と異なる点を主に述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述した本発明の支柱支持部材の第1の実施形態についての説明をここに準用する。
図19を参照すると、支柱支持部材400は、テントのような構造物の支柱(図示せず)の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材402と、支柱をウエイト部材402に対して保持するために、ウエイト部材402に対して固定されるようになっている止め部材404とを含む。さらに、ウエイト部材402を移動させるための車輪410が、ウエイト部材402の下面402bの付近に設けられる。車輪410は、ウエイト部材402を垂直に支持したときには地面に接触することなく、ウエイト部材402を傾けたときには地面に接触するように構成される。例えば、車輪410は、ウエイト部材402を垂直に支持したときには地面に接触することなく、ウエイト部材402を垂直位置から10度以上傾けたときには地面に接触するように構成されるのが好ましい。
さらに、ウエイト部材402を移動させるための取手412が、ウエイト部材402の上面402dの付近に設けられる。この構成により、ウエイト部材402の収容部416に水をいれたときでも、容易にウエイト部材402を運搬することができる。
さらに、横幕のひもを固定するために、1つ以上の取付穴430がウエイト部材402に設けられる。4つの取付穴430を図19に示すけれども、取付穴430の個数は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。この構成により、横幕のひもをウエイト部材402に確実に固定することができる。
(5)第5の実施の形態
次に、本発明の支柱支持部材の第5の実施の形態を説明する。
以下の説明は、本発明の支柱支持部材の第5の実施形態が本発明の支柱支持部材の第1の実施形態と異なる点を主に述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述した本発明の支柱支持部材の第1の実施形態についての説明をここに準用する。
図20および図21を参照すると、ウエイト部材450は、第1の支柱の外周側面の一部を案内するために垂直方向に延びる第1支柱案内部450aと、第2の支柱及び第3の支柱を近接させた状態で保持するために、前記第2の支柱及び前記第3の支柱のそれぞれの外周側面の一部を保持するために垂直方向に延びる第2支柱保持部450bが設けられる。第1の支柱を第1支柱案内部450aに対して支持するための第1止め部材454と、前記第2の支柱及び前記第3の支柱を同時に第2支柱保持部450bに対して支持するための第2止め部材456とが設けられる。第1止め部材454の一部を受け入れて第1止め部材454をウエイト部材450に固定するための第1受入部452sと、第2止め部材456の一部を受け入れて第2止め部材456をウエイト部材450に固定するための第2受入部102tとが、ウエイト部材450に設けられる。この構成により、1種類のウエイト部材450を用意するだけで、1本の支柱を支持することができ、また、2本の支柱を同時に支持することもできる。
また、本発明の支柱支持部材は、いずれの実施形態に示す構造を用いる場合においても、図4に示すような設置方向ではなく、図22に支柱支持部材100xとして示すように、支柱110に対して水平に180度向きを変えて設置することができる。このように支柱支持部材100xを設置することによって、テント114の内部の有効な使用可能面積を100%に近づけることが可能になる。したがって、本発明の支柱支持部材を用いることにより、テントの内部空間の活用効率を最大限高めることができる。
【産業上の利用可能性】
本発明の支柱支持部材は、テントの支柱を確実に保持することができ、かつ、積み重ねて保管することができる。
また、本発明の支柱支持部材は、テントの支柱を保持した後、横幕を取り付けることができ横幕のシルエットを限りなく水平に保つことができる。
また、本発明の支柱支持部材は、保管・収納スペースを極力無駄にしない形状であり、運搬も楽である。
本発明について幾つかの好ましい実施形態を参照して説明したけれども、それらの実施形態は本発明を限定するものとして解釈すべきではない。当業者であれば、上記の実施形態の代替例や修正例をたやすく考え出すことができるであろうけれども、それらは、特許請求の範囲の各項により定められる本発明の範囲に入るものである。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の支柱を支持するための支柱支持部材であって、
前記支柱の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材を備え、該ウエイト部材は、垂直方向に延びる第1の側面と、垂直方向に延びかつ前記第1の側面と交わるように配置された第2の側面と、前記第1の側面と前記第2の側面が交わる交叉線にそって垂直方向に延び、かつ、前記支柱の外周側面の一部を案内するための案内凹部とを有しており、
さらに、前記支柱を前記ウエイト部材に対して保持するために、前記ウエイト部材に対して固定されるようになっている止め部材を含む、
ことを特徴とする支柱支持部材。
【請求項2】
前記ウエイト部材の前記第1の側面と前記第2の側面は、直角をなすように配置されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の支柱支持部材。
【請求項3】
構造物の支柱を支持するための支柱支持部材であって、
前記支柱の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材を備え、該ウエイト部材は、垂直方向に延びる第1の側面と、垂直方向に延びかつ前記第1の側面と平行に、或いは、90度以下の角度をなして配置された第2の側面と、前記第1の側面および前記第2の側面とを連結する部分に形成され、かつ、垂直方向に延び、かつ、前記支柱の外周側面の一部を案内するための案内凹部とを有しており、
さらに、前記支柱を前記ウエイト部材に対して保持するために、前記ウエイト部材に対して固定されるようになっている止め部材を含む、
ことを特徴とする支柱支持部材。
【請求項4】
構造物の支柱を支持するための支柱支持部材であって、
前記支柱の外周側面の一部を案内するためのウエイト部材を備え、
該ウエイト部材は、
少なくとも一部が垂直方向に延びる外周側面と、
前記外周側面に連続して形成され、かつ、垂直方向に延び、かつ、前記支柱の外周側面の一部を案内するための案内凹部とを有しており、
さらに、前記支柱を前記ウエイト部材に対して保持するために、前記ウエイト部材に対して固定されるようになっている止め部材を含む、
ことを特徴とする支柱支持部材。
【請求項5】
液体及び/又は固体を収容するための収容部が、前記ウエイト部材に設けられることを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載の支柱支持部材。
【請求項6】
前記ウエイト部材の収容部は、前記ウエイト部材に対して着脱可能なように入れ子式に設けられることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の支柱支持部材。
【請求項7】
前記止め部材の一部を受け入れて前記止め部材を前記ウエイト部材に固定するための受入部が、前記ウエイト部材に設けられることを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載の支柱支持部材。
【請求項8】
複数のウエイト部材を連結するための連結アームを取り付けるためのアーム取付部が、前記ウエイト部材に設けられることを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載の支柱支持部材。
【請求項9】
前記止め部材は、一端が前記ウエイト部材に固定された第1ロック部材と、一端が前記ウエイト部材に固定された第2ロック部材とを含み、第1ロック部材を第2ロック部材に対してロックすることにより前記支柱を前記ウエイト部材に対して保持することができるように構成されることを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載の支柱支持部材。
【請求項10】
前記ウエイト部材を移動させるための車輪が、前記ウエイト部材に設けられることを特徴とする請求の範囲第1項〜第9項のいずれか1項に記載の支柱支持部材。
【請求項11】
横幕のひもを固定するために、1つ以上の取付穴が前記ウエイト部材に設けられることを特徴とする請求の範囲第1項〜第9項のいずれか1項に記載の支柱支持部材。
【請求項12】
前記ウエイト部材は、第1の支柱の外周側面の一部を案内するために垂直方向に延びる第1支柱案内部と、第2の支柱及び第3の支柱を近接させた状態で保持するために、前記第2の支柱及び前記第3の支柱のそれぞれの外周側面の一部を保持するために垂直方向に延びる第2支柱保持部が設けられることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の支柱支持部材。

【国際公開番号】WO2005/005755
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【発行日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−503837(P2005−503837)
【国際出願番号】PCT/JP2003/008656
【国際出願日】平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願人】(501012263)株式会社来夢 (1)
【Fターム(参考)】