改善された電気機械式調整機器
本発明のカイロプラクティック用調整機器は、ハウジング、スラスト・ノーズ部分および人体と接触するインパクト・ヘッド、予圧スイッチ・プランジャ、緩衝ばね、コアを有するソレノイド、予圧ばね、反衝ばね、および、ソレノイドにエネルギーを与えるための交流を提供するために電力源に機能的に接続され、電力源とは独立して再生成可能であるインパルス・エネルギーをコアからスラスト・ノーズ部分に与える電子パルス・システム、および、予圧スイッチ・プランジャによって起動されるスイッチを含む電子パルス・システムを駆動するためのトリガ・システムを含む。好ましくは、カイロプラクティック用調整機器は、インテリジェント・ユニバーサルACパワー・コンバーター、最適化された力対時間波形、パルス・モード動作、検出出力を有する検出装置、および、再生成可能な動的な力インパルスおよび安全な操作を促進するために設計された電気機械式コンポーネント一式のうち1つ以上を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調整機器および方法の分野に関する。特に、人体に対して制御された動的な力を加えるために使用される電気機械式操作/調整機器の分野に関する。より詳しくは、本発明は、改善された力対時間の波形およびセンサにより制御されたパルス・モードを有する。
【背景技術】
【0002】
人間が筋骨の痛みのために苦しむことは、カイロプラクティック技術において周知である。背骨および人体の骨格のアライメント不良または他の整合不良または亜脱臼は、筋骨の不快感および多種多様の関連する症状を誘発する。健康的なアライメントに背骨を調整することによって、本質的な治療効果が得られる。
【0003】
ここに、電力源または電圧変動に関係なく、制御された再生成可能なインパルス・エネルギーを印加する電気機械式調整機器を作成すること、より少ない力で、骨のより大きい移動および神経レセプタのより広範な刺激を可能にするために人体の性質に合った波形有する電気機械式調整機器を作成すること、および、適切な予圧(preload)に到達しない限り装置が起動できないようなインタロックを有することに対する要求がある。さらに、機器を正確に較正し、かつ、ソレノイドに加えられる電気的インパルスを分析するために、ソレノイドに加えられる電気的インパルスを使用すること、予め定められた力の設定を素早く容易に選択すること、押し出し(thrusting)に先立って、予圧の適切な適用を知らせること、装置トリガによって単一または複数のスラストを処理すること、交換可能なインパクト・ヘッドを収容するためのスラスト・ノーズ部分を提供すること、および、操作者への振動を低減することによってストレスを緩和し、かつ快適さを提供することに対する要求がある。
【0004】
ハンドヘルド型装置に関連する情報は、米国特許番号および特許公開番号4116235、4498464、4682490、4716890、4841955、4984127、5085207、5618315、5626615、5656017、5662122、5897510、6165145、6379375、6503211、6792801、6537236、6539328、6602211、6663657、6682496、6702836、6805700、および、20020082532、20020177795、200300114079、20050131461において見出すことができる。上記の米国特許番号および特許公開番号のそれぞれは、参照文献としてここに組み入れられる。しかしながら、これらの各参照文献は、例えば下記のような欠点を1つまたはそれ以上有する。
【0005】
1つの欠点は、人体に再生成可能な(reproducible)インパルス・エネルギーを提供するために、1を越える電力源を使用できないことである。
【0006】
他の欠点は、インタロックを含むトリガ・システムおよびパルス・システムを有しないために、適切な予圧で装置を起動することができないことである。
【0007】
他の欠点は、機器を正確に較正するためにソレノイドに加えられた電気的インパルス使用し、かつ、ソレノイドに加えられた電気的インパルスを分析するための方法を有しないことである。
【0008】
他の欠点は、適切な予圧に到達しない限り装置が起動しないようなインタロックを有しないことである。
【0009】
他の欠点は、特に、より少ない力で骨のより大きい移動および神経レセプタのより広範な刺激を可能にするために人体の性質に合った波形を有する調整機器を作成しないことである。
【0010】
他の欠点は、交換可能なインパクト・ヘッドを収容し、または操作者に対する振動を低減し、快適さを提供するようなスラスト・ノーズ部分を提供しないことである。
【0011】
他の欠点は、予圧表示システムを有しないことである。
【発明の開示】
【0012】
本発明の目的は、開口を有するハウジング;ハウジング内に移動可能に装着され、予圧側面、および、少なくとも1つのインパクト・ヘッドに結合するための外側端シャンクを含む外側端から成り、開口によって結合された外側端シャンクのインパクト・ヘッドが人体に接触することができるスラスト・ノーズ部分;スラスト・ノーズ部分の予圧端に結合された予圧スイッチ・プランジャ;ハウジングとスラスト・ノーズ部分の外側端との間、またはスラスト・ノーズ部分を受け入れるための第1通路を有する第1内部ハウジング・ストップとの間に挿入された緩衝ばね;ハウジング内に装着されたソレノイドであって、それは、長手方向の中心軸、および、予圧スイッチ・プランジャを受け入れるための第3通路を有するコアを含み、その結果、コアは、長手方向の中心軸に沿って移動可能であり、スラスト・ノーズ部分と整列する、ソレノイド;スラスト・ノーズ部分の予圧側面と、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧側面を十分に受け入れるための第2通路を有する第2内部ハウジングとの間に挿入された予圧ばね;コアと、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端との間に挿入された反衝ばね;コアが、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端から離脱する通常の衝動を防止し、かつ、予圧スイッチ・プランジャを受け入れるための第4内部通路を有する第3内部ストップ;ソレノイドにエネルギーを与える交流を提供するために電力源に機能的に接続され、電力源とは独立して再生成可能なインパルス・エネルギーをコアからスラスト・ノーズ部分に与える電子パルス・システム;予圧スイッチ・プランジャによって起動されるスイッチを含む電子パルス・システムを始動させるためのトリガ・システム;から構成されるカイロプラクティック用調整機器を提供することである。加えて、好適な実施例では、検出装置は、制御を提供するために使用される。より好ましくは、検出装置は、ノーズ・ピースに結合されてもよく。最も好ましくは、検出装置は、加速度計、ロード・セル、またはインピーダンス・ヘッドであり、ここで、インピーダンス・ヘッドは、加速度計およびロード・セルの組合せを含むことが好ましい。
【0013】
本発明の特徴であると考えられる新規な機能は、特に添付の請求項で述べられる。しかしながら、本発明自体の構造およびその動作の両方については、その付加的な目的および利点と共に、下記の本発明の好適な実施例の記述を添付図面と共に参照することによって最も良く理解されるであろう。特記されない限り、明細書および請求項中の語句は、当業者にとって通常かつ慣用的な意味が付与されると意図している。他の意味を意図している場合には、特別の意味が語句に適用される旨が本明細書に特に記述される。同様に、好適な実施例の記述において、「機能」または「手段」という用語の使用は、本発明を定義するために、米国法典第35編第112条第6項の行使を所望することを意図しない。これとは逆に、本発明を定義するために米国法典第35編第112条第6項の行使を求める場合は、ある機能を実現するためのいかなる構造、材料、または行為をこのような語句に用いることなく、請求項は、「ための手段」または「ための段階」および機能という語句を特に記述するであろう。請求項がある機能を実現する「ための手段」または「ための段階」を用いる場合でさえ、それらがその段階における手段を達成するための任意の構造、材料、および行為を述べる場合は、その意図するところは米国法典第35編第112条第6項を行使することではない。さらに、米国法典第35編第112条第6項が本発明を定義するために行使される場合であっても、本発明は、好適な実施例に記述された特定の構造、材料、または行為にのみ制限されることを意図するものではなく、さらに、本発明は、請求項に記載された機能を実施するための全ての構造、材料または行為を含むだけではなく、全ての既知またはその後に開発された均等の構造、材料、または行為を含むものである。
【0014】
図1〜図13および図14A〜Dには、カイロプラクティック用調整機器の発明およびその要素が示される。一般に参照番号10を付して、本発明の好適な実施例が図1〜図6に示されるが、これはハウジング12を含み、それはこの好適な実施例では拳銃形であり、交流電源コード40および衝撃吸収グリップ50を有する。カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、電気機械式駆動機構100、電子パルス・システム200、およびトリガ・システムを含む。
【0015】
好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、電気機械式駆動機構100を装着するための開口20および内側空洞(inside cavity)30を有する。ハウジングは、プラスチックのような非導電材料で作成されるのが好ましい。図7の好適な実施例で示されるように、内側空洞は、ハウジング内側102、第1内部ハウジング・ストップ105、第2内部ハウジング・ストップ110、第3内部ハウジング・ストップ、およびハウジング10内に電気機械式駆動機構を配置するための内部空洞(interior cavity)から構成される。
【0016】
図7〜図11は、電気機械式駆動機構100の要素の好適な実施例を様々な視点から示す。特に、図11は緩衝ばね120、スラスト・ノーズ部分130、予圧ばね145、予圧スイッチ・プランジャ150(プランジャ・ロッド151およびプランジャ・キャップ152を含む)、反衝(recoil)ばね160、カップラ170、コア181を有するソレノイド180、および緩衝器190を示す。この好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分130は、ハウジング10内に移動可動に装着されるように適合され、外側端136、少なくとも1つのインパクト・ヘッド70と結合するように適合された外側端シャンク138、および予圧スイッチ・プランジャ145と結合するように適合された予圧側面131を含む。より好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分130は、さらに、予圧シャンク133、プランジャ・キャップ152に適合された空洞135を有する予圧端134、および、少なくとも1つのインパクト・ヘッド70に適合されたボア139を含む。より好適な実施例では、外側端シャンク138は開口20を通過して伸長する。スラスト・ノーズ部分130は、スチールのような金属、または他の硬質材料で作成される。図16の(a)および(b)に示された最も好適な実施例において、スラスト・ノーズ部分130は変更され、その結果、スラスト・ノーズ部分130は、検出出力410を有する加速計のような検出装置400に結合される。好適な実施例が示す以外に、検出装置400はスラスト・ノーズ部分130を使用するインパクト・ヘッド70に結合されてもよく、また、検出装置400は、他の場所に配置されてもよい。図16(a),(b)に示された好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分130は、前方ノーズ部分430と後方ノーズ部分420とに分離され、検出装置400がそれらに結合される。好ましくは、検出出力410が検出処理ユニット440に結合され、より好ましくは、検出出力410は、電線により、またはワイヤレス送信のいずれかによって、検出処理ユニット440に結合される。最も好ましくは、検出処理ユニット440は、さらに、その検出処理ユニットを電子パルス・システムに結合することによって、電子パルス・システムを制御するために使用することができ、それによって、適用量を制御することが可能になる。追加の好適な実施例では、検出処理ユニット440は、プログラム可能なマイクロプロセッサ220に結合するか、あるいは、これと合体させることができ、それによって、適用量を制御することが可能になる。アナログ・ピーク検出器のような他の検出装置を使用してもよい。
【0017】
図7および図11で示される好適な実施例において、緩衝ばねはハウジング内に装着され、かつ、スラスト・ノーズ部分の位置に依存して、ハウジング内側102と第1内部ハウジング・ストップ105との間、またはハウジング内側102とスラスト・ノーズ部分130の外側端136との間に挿入される(図12,13参照)。図示されたようなより好適な実施例では、緩衝ばねは、スチールのような金属または十分な弾力を有する他の材料で作成される。
【0018】
図7および図11で示される好適な実施例において、予圧ばね145は、第2内部ハウジング・ストップ110とスラスト・ノーズ部分130の予圧側面131との間に挿入される。示されたより好適な実施例では、予圧ばねは、スチールのような金属または十分な弾力を有する他の材料で作成される。
【0019】
図7および図11で示される好適な実施例では、予圧スイッチ・プランジャ150は、スラスト・ノーズ部分130に結合する。一実施例において、予圧スイッチ・プランジャ150は、スラスト・ノーズ部分130と一体化されてもよい。他の実施例では、予圧スイッチ・プランジャ150は単一部品であり、スラスト・ノーズ部分130に結合してもよく、より好ましくは、予圧端134に結合する。さらに他の好適な実施例では、図11で示されるように、予圧スイッチ・プランジャ150は、プランジャ・ロッド151およびプランジャ・キャップ152から構成される。予圧スイッチ・プランジャ150は、金属またはプラスチック、または、それらの組合せで作成されてもよい。予圧スイッチ・プランジャ150は、スラスト・ノーズ部分130への導電性がないことが好ましい。図12の好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分が予圧ばねを予圧位置まで十分に圧縮したとき、予圧スイッチ・プランジャは伸長し、それによってスイッチ310を閉にし、かつスイッチ330を起動する。
【0020】
図7、図8、図9および図11の好適な実施例に示されるように、ソレノイド180は、コアの開口181および移動可能なコア182および長手方向軸184を有する。ソレノイド180はハウジング12内の固定位置に装着され、その結果、コア182は長手方向軸184に沿って移動可能となり、スラスト・ノーズ部分130と整列する。さらに、コアは、予圧スイッチ・プランジャ150を受け入れるために、コア182の全長にわたって横断する第3通路186を有する。コア182は、ソレノイド180が電流によってエネルギーを与えられたときに、ソレノイド180と電磁的に結合する材料で作成される。
【0021】
図7、図8、および図11の好適な実施例に示されるように、反衝ばね160は、コア182と、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端との間に挿入され、生成された後方への力を低減し、かつ、カイロプラクティック用調整機器10が静止しているときに、適切な位置にコアを配置するために選択される。図示されたより好適な実施例では、反衝ばねは、スチールのような金属または十分な弾力を有する他の材料で作成される。図7、図9、および図11に示されるように、カイロプラクティック用調整機器10の好適な実施例は、コア182と反衝ばね160との間にカップラ170を含む。さらに、より好適な実施例では、カップラ170は、プラスチックのような非導電性の材料で作成される。図7、図9、および図11で示される好適な実施例では、反衝ばねは、カップラ170と予圧スイッチ・プランジャ150との間に挿入される。
【0022】
図7に示されるように、ハウジング12は、スラスト・ノーズ部分130を受け入れるための第1通路を有する第1内部ハウジング・ストップ105、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端を受け入れるために十分な第2通路を有する第2内部ハウジング・ストップ110、および、予圧プランジャ150を受け入れるための第4内部通路を有する第3内部ストップ115を含む。
【0023】
好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、コア182と第3内部ストップ115との間に緩衝器通路192を有する緩衝器190を含む。緩衝器190は、ゴムのようなエネルギーを吸収する材料で作成される。
【0024】
カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、電力源に動作可能に接続された電子パルス・システム200を含み、それは、ソレノイド180にエネルギーを与えるための交流電流を提供し、コアからスラスト・ノーズ部分130に電力源から独立した再生成可能なインパルス・エネルギーを供給する。電子パルス・システムの回路の1つの好適な実施例が、図15に示される。本発明の好適な実施例では、パルス・システム200は、少なくとも、トランスフォーマ210、プログラム可能なマイクロプロセッサ220、電界効果トランジスタ230、およびソレノイドをオン・オフするための2つの高電圧スイッチ240,250を含む。本発明の好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、90ボルトから265ボルトの電圧、および50ヘルツから60ヘルツの周波数を有する任意の交流電力源を使用することができる。特に、トランスフォーマ220は、交流の一部を直流に変換し、プログラム可能なマイクロプロセッサ220を含むパルス回路に電力を供給する。そして、プログラム可能なマイクロプロセッサ220は、電圧および電流を診断/分析し、高電圧スイッチのオン・オフ期間(ソレノイドへのパルス期間)を制御し、再生成可能にソレノイドにエネルギーを与え、その結果、パルス・システムは、一定のパルス期間またはインパルスを生成し、さらに、より好ましくは、インパルスは、ほぼ2分の1正弦波であり、より好ましくは、2ミリ秒から5ミリ秒のパルス幅を有する。さらに、プログラム可能なマイクロプロセッサ220は、例えば予圧が達成されたか否かといった装置の状態を診断できることが好ましい。以下の表1は、カイロプラクティック用調整機器のためのプログラム可能なマイクロプロセッサ220の1つの好適な動作を列挙する。
【0025】
【表1】
【0026】
さらにより好適な実施例では、プログラム可能なマイクロプロセッサ220は、検出出力信号を評価するために検出装置400に結合される。最も好適には、送信装置440および検出装置400が含まれ、それによって、データは、汎用または特定目的のコンピュータのようなコンピューティング装置(図示せず)に送信される。好適な実施例では、脊柱の最大移動度は、図17に示された以下の手順を用いて見出される。
510:データを初期化し、ピークの最大読みをリセットし、検出回路および格納装置(好ましくはマイクロプロセッサ220)をリセットする。
520:トリガ・システムが動作したことを認識する。yes(501)の場合は、少なくとも2つのパルスで進行する。
530:最初に加えられた衝撃から、前方ノーズ部分430および後方ノーズ部分420内に収容された検出装置400によって受け取られたものから加速度計ピーク信号を読む。
540:追加の加速度計ピーク信号と比較するために、最初の加速度計ピーク信号を格納する。
550:追加的に加えられた衝撃のそれぞれから、受け取った検出装置400が受け取ったものから加速度計ピーク信号を読む。
560:脊柱の最大移動度が得られたかどうかを判定するために、550のピーク信号を530のピーク信号と比較する。yes(501)の場合は、580に進む。一方、no(502)の場合は、570に進む。
570:投与されたパルスの数を数える。パルスの数が予め定められた回数を超過する場合は、yes(501)であり、580に進む。一方、no(502)の場合は、次のパルスを続行し、550に進む。
580:カイロプラクティック用調整装置の使用を止める。データを初期化し、ピークの最大読みをリセットし、検出回路および格納装置(好ましくはマイクロプロセッサ220)をリセットする。
【0027】
さらに他の好適な実施例では、脊柱の最大移動度は、以下のように、図18−A,18−B,18−Cに示された手順(プログラム)を用いて求められる。プログラムは、メイン・ループ(エントリ・ポイントは001)を有し、それは、パルス速度(PR、最初は6Hz)、フラグ、およびカウンタを初期化するとともに、トリガが引かれかつ解放されるたびに出発点となる。変数を初期化した後、プログラムはトリガを待ち、加速度計信号をポーリングし、平均加速度を計算するが、それは、良好な信号であるためには2ボルトと3ボルトとの間(定格2.5ボルト)であるべきである。信号が良好な場合は、正常な赤色/緑色のLEDインディケータが点灯し、そうでない場合は、赤色のLEDまたは「Fault」が点滅する(この状態は、機器が何かに衝突するか、あるいは、トリガが引かれていないのに加速された場合にも発生するが、一旦機器が安定するとリセットされる。しかしながら、加速度計は動的センサであり、機器を振り回すような低周波妨害に対しては応答しないであろう)。連続的な点滅は、加速度計に重大な問題があることを示す(例えば、センサの緩み、電線の損傷など)。一旦トリガが初期化されると(図18−B)、ピーク対ピーク加速度(ppAcc)は、トリガ後25msの時間内に得られた負(−)のピーク信号および正(+)のピーク信号を用いて計算される(なぜなら、この好適な実施例において、加速度計は、負の加速度が正の加速度に先行するようにインストールされるからである)。プログラムは、初期ppAcc(0)を格納し、正負のピーク間の時間間隔(dt)を決定し、この時間間隔を使用してパルス速度を設定する(この好適な実施例では、許容範囲は2Hzから10Hz)。トリガが引かれたまま(複数パルス・モード)の場合は、次にプログラムは次のパルスを待ち、再度ppAccを決定する(好ましくは、プログラムは、パルス速度に基づいて、いつ次のパルスを見つけ出すかを決定し、より好ましくは、プログラムは、予期される次のパルスに5ms先立って見つけ出す―なぜなら、そこには各パルスに続いていくつかの大きな信号変更があるからであり、したがって、ピーク検出器の「期間を決定する」ために最良であろう)。パルス・カウンタ(Count1)はインクリメントされ、第1パルスに対する加速度の変化(dppAcc)が決定される。トリガがオフである(臨床医がトリガを解放した)場合は、次にプログラムはメイン・ループ(エントリ・ポイント001)に戻り、すべての変数を初期化する。プログラムの次の部分が、いくつかの条件を見つけ出す。第1に、カウンタ(Count1)が20より大きい場合は、プログラムは2度ビープ音を発し、メイン・ループに戻る(エントリ・ポイント001)。第2に、Count1が20より小さい場合は、プログラムは第1パルスに対する加速度の変化に基づいて剛性フラグ(Flag1)をインクリメント/ディクリメントする(すなわち、dppAccが0より小さいか、あるいは0と等しい場合は、第1パルスに対して加速度(剛性)が減少することを示し、Flag1はディクリメントされ、また、dppAccが0より大きい場合は、第1パルスに対して加速度(剛性)が増加することを示し、Flag1はインクリメントされる。例えば、ppAcc(0)より大きい5パルスおよびppAcc(0)より小さい1パルスがあった場合は、フラグはFlag1=+4になるであろう)。第3に、プログラムは、Flag1が5より大きいか、あるいは−5よりも小さいかどうかをチェックする。5より大きい場合は、プログラムは長いビープ音を発し、メイン・ループ(エントリ・ポイント001)に戻る。−5より小さい場合は、プログラムは短いビープ音を発し、メイン・ループ(エントリ・ポイント001)に戻る。ビープ音は、プログラム内でどのような状況が生じているかを示し、有用なフィード・バックを提供する(「ビープ音」は、小さいピエゾ・スピーカを使用して生成された控え目な音であり、必要であれば、後で消音できることが好ましい)。第4に、Flag1が5より小さくないか、あるいは5と等しい場合は、プログラムはパルス・カウンタ(Count1)を見て、これが10と等しい場合は、プログラムは、剛性フラグの符号に基づき(Flag1=0場合には、速度は変化しない)、パルス速度を初期設定よりも1ヘルツ高く、または低くリセットする(再度、許容範囲は2Hzから10Hz)。例えば、剛性の減少によって、10サイクル後にパルス速度が減少し、その逆も同様である(あるいは、パルス速度変更の向きは、これと反対に設定することができる)。その後、プログラムは「トリガ・オン」決定ポイント(エントリ・ポイント002A)に戻り、このサイクルを繰り返す。(別の好適な実施例では、パルス速度のインクリメント/ディクリメントは、10のカウントで2ずつ、あるいはパルス速度のインクリメント/ディクリメントは、15のカウントで1ずつ変更されるが、それは周波数においてより劇的なシフトを与えるであろう)。好ましくは、各条件は変数であるべきであり、それによって、機器の応答を調整するために各条件を容易に修正することができる。この好適な実施例において、センサ「Fault」が生じた場合は、プログラムは「デフォルト」プログラムを実行するであろうが、それは、衝撃装置によって使用される、単なる単一パルスおよび13パルスのプログラムである。ピーク対ピーク加速度応答における相対的変化(パルス1に対する加速度の%変化)を見るような追加の特徴が組み込まれてもよく、および/または、機器の強度設定が医師によって制御されてもよい。
【0028】
より好適な実施例では、パルス・システム200は、パルス期間および単一または複数のパルスのモードを制御するために、少なくとも2つの位置を有するレベル・スイッチ290を含む。図4に示される他のより好適な実施例では、パルス・システム200は、テスト、評価、データのダウンロード、およびプログラム可能なマイクロプロセッサ220を含むパルス・システム200のプログラミングのためのアクセス・ポート285を含む。より好ましくは、パルス・システム200は、さらに、パルス・データの収集のための付加メモリ格納装置を含む。他のより好適な実施例では、パルス・システムは、電力オン表示、予圧準備完了表示、およびエラー表示を提供するためのインディケータ270を含む。インディケータは、スピーカ、発光ダイオード、または他の聴覚的出力デバイスまたは視覚的出力デバイスのようなサウンド・インディケータおよびビジュアル・インディケータから選択されるのが最も好ましい。図3および図4に示される最も好適な実施例では、インディケータは、点滅および赤と緑のような色彩の組合せを用いて、電力、適切な予圧、およびパルス・モード、エラー・モードを表示する少なくとも1つの発光ダイオードである。
【0029】
図7に示す好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、パルス・システム200を始動するためのトリガ・システムを含む。この好適な実施例では、トリガ・システムは、予圧スイッチ・プランジャ150によって起動されるスイッチ310を含む。スイッチは、インタロックまたは安全装置としても作用するので、パルス・システム200は、スイッチ310が起動しない限り起動することができない。スイッチ310は、任意のタイプの光学的、電気的、機械的、または磁気的スイッチであり、多様な方法で形成されてもよく、また、それが起動されない限り発射しないように電気機械式駆動システムに結合されてもよい。図7に示される好適な実施例では、スイッチは、予圧スイッチが光学ビームを中断するような光学的スイッチである。好適な実施例では、ドリガ・システムは、さらにトリガ・スイッチ320、トリガ330、およびトリガばね340を含み、操作者は、トリガ・スイッチ320を起動することによって、電子パルス・システム200を始動することができる。トリガ・スイッチ320は、任意のタイプの光学的、電気的、機械的、または磁気的スイッチであってもよいが、図7に示される好適な実施例では、スイッチは、トリガが光ビームを中断するような光学のスイッチである。
【0030】
図12に示される好適な実施例では、(人体または表面(図示せず)上にインパクト・ヘッドを置くことによって)電気機械式駆動機構100が圧縮または予圧され、その結果、スイッチ310が起動され、トリガ330を引くことによって、カイロプラクティック用調整機器10が発射されるような予圧起動位置が示される。図13は、静止(あるいは最初の位置)までの電気機械式駆動システム100およびトリガ330の移動を示す。
【0031】
図14および図14A〜Dに示される好適な実施例は、クッション73、インパクト・ボデー75、およびインパクト・カップラ78を含む、インパクト・ヘッド70の多様な好適な実施例を示す。好適な実施例では、クッションは、ゴムのような柔軟な材料であり、インパクト・ボデーは、アルミニウムのような金属で作成され、また、インパクト・カップラは、典型的にはOリングのような柔軟な材料であり、スラスト・ノーズ部分130を具備するプレス嵌めを形成する。
【0032】
本発明の他の好適な実施例として、例えば、電気機械式駆動機構100に電力を供給するために、従来型または再充電可能な電池を使用することが考えられる。電池は、充電または再充電のために取り外し可能であることがより好ましい。
【0033】
本発明の好適な実施例は、以上の好適な実施例に関する図面および記述によって説明された。これらの記述は、上記の実施例について直接に記述しているが、当業者であれば、ここに図示され記述された特定の実施例に対する修正および/または変更を想起し得ることが理解される。本記述の範囲内であるこのような修正または変更は、いずれも同様にここに含まれると解する。特に注記されない限り、本明細書および請求項中の語句は、通常の当業者にとって普通かつ慣用的な意味であるとするのが本発明者の意図である。出願時に出願人にとって既知であった上記の好適な実施例の記述および本発明のベスト・モードが提示されたが、例示および説明の目的であることを意図している。それは、本発明を網羅したものでもなく、また、開示された正確な形に制限することを意図するものでもなく、多くの修正および変更が上記の教示に照らして可能である。本実施例は、本発明の原理および実際的な応用を最も良く説明するために選択され、記述されたものであり、また、他の当業者は、自己が意図する特定の使用に適するように、多様な実施例において、多様な変更を行なって、本発明を最も良く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】インパクト・ヘッドの1つの実施例に関する本発明の好適な実施例の側面図である。
【図2】インパクト・ヘッドの1つの実施例に関する本発明の好適な実施例の側面の分解立体図である。
【図3】本発明の好適な実施例の第1端面図である。
【図4】本発明の好適な実施例の第1端面の分解立体図である。
【図5】本発明の好適な実施例の第2端面図である。
【図6】本発明の好適な実施例の平面図である。
【図7】本発明の好適な実施例の断面図である。
【図8】ハウジングの無い電気機械式駆動システムの好適な実施例の側面図である。
【図9】ハウジングおよび関連するばねの無い電気機械式駆動システムの好適な実施例の断面図である。
【図10】スラスト・ノーズ部分の好適な実施例の断面図である。
【図11】ハウジングの無い電気機械式駆動システムの好適な実施例の分解立体図である。
【図12】スラスト・ノーズ部分の方向およびトリガの方向に沿って移動方向を示す矢印を有する本発明の好適な実施例の断面図である。
【図13】静止状態に戻るときに、スラスト・ノーズ部分の方向およびトリガの方向に沿って移動方向を示す矢印を有する本発明の好適な実施例の断面図である。
【図14】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14A】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14B】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14C】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14D】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図15】電子パルス・システムのための回路の1つの好適な実施例の概略図である。
【図16】検出装置およびスラスト・ノーズ部分の断面図であって、(a)は分解図、および(b)は非分解図である。
【図17】検出装置に用いる制御のフローチャートである。
【図18A】検出装置に用いる制御の他のフローチャート(プログラム)である。
【図18B】検出装置に用いる制御の他のフローチャート(プログラム)である。
【図18C】検出装置に用いる制御の他のフローチャート(プログラム)である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、調整機器および方法の分野に関する。特に、人体に対して制御された動的な力を加えるために使用される電気機械式操作/調整機器の分野に関する。より詳しくは、本発明は、改善された力対時間の波形およびセンサにより制御されたパルス・モードを有する。
【背景技術】
【0002】
人間が筋骨の痛みのために苦しむことは、カイロプラクティック技術において周知である。背骨および人体の骨格のアライメント不良または他の整合不良または亜脱臼は、筋骨の不快感および多種多様の関連する症状を誘発する。健康的なアライメントに背骨を調整することによって、本質的な治療効果が得られる。
【0003】
ここに、電力源または電圧変動に関係なく、制御された再生成可能なインパルス・エネルギーを印加する電気機械式調整機器を作成すること、より少ない力で、骨のより大きい移動および神経レセプタのより広範な刺激を可能にするために人体の性質に合った波形有する電気機械式調整機器を作成すること、および、適切な予圧(preload)に到達しない限り装置が起動できないようなインタロックを有することに対する要求がある。さらに、機器を正確に較正し、かつ、ソレノイドに加えられる電気的インパルスを分析するために、ソレノイドに加えられる電気的インパルスを使用すること、予め定められた力の設定を素早く容易に選択すること、押し出し(thrusting)に先立って、予圧の適切な適用を知らせること、装置トリガによって単一または複数のスラストを処理すること、交換可能なインパクト・ヘッドを収容するためのスラスト・ノーズ部分を提供すること、および、操作者への振動を低減することによってストレスを緩和し、かつ快適さを提供することに対する要求がある。
【0004】
ハンドヘルド型装置に関連する情報は、米国特許番号および特許公開番号4116235、4498464、4682490、4716890、4841955、4984127、5085207、5618315、5626615、5656017、5662122、5897510、6165145、6379375、6503211、6792801、6537236、6539328、6602211、6663657、6682496、6702836、6805700、および、20020082532、20020177795、200300114079、20050131461において見出すことができる。上記の米国特許番号および特許公開番号のそれぞれは、参照文献としてここに組み入れられる。しかしながら、これらの各参照文献は、例えば下記のような欠点を1つまたはそれ以上有する。
【0005】
1つの欠点は、人体に再生成可能な(reproducible)インパルス・エネルギーを提供するために、1を越える電力源を使用できないことである。
【0006】
他の欠点は、インタロックを含むトリガ・システムおよびパルス・システムを有しないために、適切な予圧で装置を起動することができないことである。
【0007】
他の欠点は、機器を正確に較正するためにソレノイドに加えられた電気的インパルス使用し、かつ、ソレノイドに加えられた電気的インパルスを分析するための方法を有しないことである。
【0008】
他の欠点は、適切な予圧に到達しない限り装置が起動しないようなインタロックを有しないことである。
【0009】
他の欠点は、特に、より少ない力で骨のより大きい移動および神経レセプタのより広範な刺激を可能にするために人体の性質に合った波形を有する調整機器を作成しないことである。
【0010】
他の欠点は、交換可能なインパクト・ヘッドを収容し、または操作者に対する振動を低減し、快適さを提供するようなスラスト・ノーズ部分を提供しないことである。
【0011】
他の欠点は、予圧表示システムを有しないことである。
【発明の開示】
【0012】
本発明の目的は、開口を有するハウジング;ハウジング内に移動可能に装着され、予圧側面、および、少なくとも1つのインパクト・ヘッドに結合するための外側端シャンクを含む外側端から成り、開口によって結合された外側端シャンクのインパクト・ヘッドが人体に接触することができるスラスト・ノーズ部分;スラスト・ノーズ部分の予圧端に結合された予圧スイッチ・プランジャ;ハウジングとスラスト・ノーズ部分の外側端との間、またはスラスト・ノーズ部分を受け入れるための第1通路を有する第1内部ハウジング・ストップとの間に挿入された緩衝ばね;ハウジング内に装着されたソレノイドであって、それは、長手方向の中心軸、および、予圧スイッチ・プランジャを受け入れるための第3通路を有するコアを含み、その結果、コアは、長手方向の中心軸に沿って移動可能であり、スラスト・ノーズ部分と整列する、ソレノイド;スラスト・ノーズ部分の予圧側面と、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧側面を十分に受け入れるための第2通路を有する第2内部ハウジングとの間に挿入された予圧ばね;コアと、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端との間に挿入された反衝ばね;コアが、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端から離脱する通常の衝動を防止し、かつ、予圧スイッチ・プランジャを受け入れるための第4内部通路を有する第3内部ストップ;ソレノイドにエネルギーを与える交流を提供するために電力源に機能的に接続され、電力源とは独立して再生成可能なインパルス・エネルギーをコアからスラスト・ノーズ部分に与える電子パルス・システム;予圧スイッチ・プランジャによって起動されるスイッチを含む電子パルス・システムを始動させるためのトリガ・システム;から構成されるカイロプラクティック用調整機器を提供することである。加えて、好適な実施例では、検出装置は、制御を提供するために使用される。より好ましくは、検出装置は、ノーズ・ピースに結合されてもよく。最も好ましくは、検出装置は、加速度計、ロード・セル、またはインピーダンス・ヘッドであり、ここで、インピーダンス・ヘッドは、加速度計およびロード・セルの組合せを含むことが好ましい。
【0013】
本発明の特徴であると考えられる新規な機能は、特に添付の請求項で述べられる。しかしながら、本発明自体の構造およびその動作の両方については、その付加的な目的および利点と共に、下記の本発明の好適な実施例の記述を添付図面と共に参照することによって最も良く理解されるであろう。特記されない限り、明細書および請求項中の語句は、当業者にとって通常かつ慣用的な意味が付与されると意図している。他の意味を意図している場合には、特別の意味が語句に適用される旨が本明細書に特に記述される。同様に、好適な実施例の記述において、「機能」または「手段」という用語の使用は、本発明を定義するために、米国法典第35編第112条第6項の行使を所望することを意図しない。これとは逆に、本発明を定義するために米国法典第35編第112条第6項の行使を求める場合は、ある機能を実現するためのいかなる構造、材料、または行為をこのような語句に用いることなく、請求項は、「ための手段」または「ための段階」および機能という語句を特に記述するであろう。請求項がある機能を実現する「ための手段」または「ための段階」を用いる場合でさえ、それらがその段階における手段を達成するための任意の構造、材料、および行為を述べる場合は、その意図するところは米国法典第35編第112条第6項を行使することではない。さらに、米国法典第35編第112条第6項が本発明を定義するために行使される場合であっても、本発明は、好適な実施例に記述された特定の構造、材料、または行為にのみ制限されることを意図するものではなく、さらに、本発明は、請求項に記載された機能を実施するための全ての構造、材料または行為を含むだけではなく、全ての既知またはその後に開発された均等の構造、材料、または行為を含むものである。
【0014】
図1〜図13および図14A〜Dには、カイロプラクティック用調整機器の発明およびその要素が示される。一般に参照番号10を付して、本発明の好適な実施例が図1〜図6に示されるが、これはハウジング12を含み、それはこの好適な実施例では拳銃形であり、交流電源コード40および衝撃吸収グリップ50を有する。カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、電気機械式駆動機構100、電子パルス・システム200、およびトリガ・システムを含む。
【0015】
好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、電気機械式駆動機構100を装着するための開口20および内側空洞(inside cavity)30を有する。ハウジングは、プラスチックのような非導電材料で作成されるのが好ましい。図7の好適な実施例で示されるように、内側空洞は、ハウジング内側102、第1内部ハウジング・ストップ105、第2内部ハウジング・ストップ110、第3内部ハウジング・ストップ、およびハウジング10内に電気機械式駆動機構を配置するための内部空洞(interior cavity)から構成される。
【0016】
図7〜図11は、電気機械式駆動機構100の要素の好適な実施例を様々な視点から示す。特に、図11は緩衝ばね120、スラスト・ノーズ部分130、予圧ばね145、予圧スイッチ・プランジャ150(プランジャ・ロッド151およびプランジャ・キャップ152を含む)、反衝(recoil)ばね160、カップラ170、コア181を有するソレノイド180、および緩衝器190を示す。この好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分130は、ハウジング10内に移動可動に装着されるように適合され、外側端136、少なくとも1つのインパクト・ヘッド70と結合するように適合された外側端シャンク138、および予圧スイッチ・プランジャ145と結合するように適合された予圧側面131を含む。より好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分130は、さらに、予圧シャンク133、プランジャ・キャップ152に適合された空洞135を有する予圧端134、および、少なくとも1つのインパクト・ヘッド70に適合されたボア139を含む。より好適な実施例では、外側端シャンク138は開口20を通過して伸長する。スラスト・ノーズ部分130は、スチールのような金属、または他の硬質材料で作成される。図16の(a)および(b)に示された最も好適な実施例において、スラスト・ノーズ部分130は変更され、その結果、スラスト・ノーズ部分130は、検出出力410を有する加速計のような検出装置400に結合される。好適な実施例が示す以外に、検出装置400はスラスト・ノーズ部分130を使用するインパクト・ヘッド70に結合されてもよく、また、検出装置400は、他の場所に配置されてもよい。図16(a),(b)に示された好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分130は、前方ノーズ部分430と後方ノーズ部分420とに分離され、検出装置400がそれらに結合される。好ましくは、検出出力410が検出処理ユニット440に結合され、より好ましくは、検出出力410は、電線により、またはワイヤレス送信のいずれかによって、検出処理ユニット440に結合される。最も好ましくは、検出処理ユニット440は、さらに、その検出処理ユニットを電子パルス・システムに結合することによって、電子パルス・システムを制御するために使用することができ、それによって、適用量を制御することが可能になる。追加の好適な実施例では、検出処理ユニット440は、プログラム可能なマイクロプロセッサ220に結合するか、あるいは、これと合体させることができ、それによって、適用量を制御することが可能になる。アナログ・ピーク検出器のような他の検出装置を使用してもよい。
【0017】
図7および図11で示される好適な実施例において、緩衝ばねはハウジング内に装着され、かつ、スラスト・ノーズ部分の位置に依存して、ハウジング内側102と第1内部ハウジング・ストップ105との間、またはハウジング内側102とスラスト・ノーズ部分130の外側端136との間に挿入される(図12,13参照)。図示されたようなより好適な実施例では、緩衝ばねは、スチールのような金属または十分な弾力を有する他の材料で作成される。
【0018】
図7および図11で示される好適な実施例において、予圧ばね145は、第2内部ハウジング・ストップ110とスラスト・ノーズ部分130の予圧側面131との間に挿入される。示されたより好適な実施例では、予圧ばねは、スチールのような金属または十分な弾力を有する他の材料で作成される。
【0019】
図7および図11で示される好適な実施例では、予圧スイッチ・プランジャ150は、スラスト・ノーズ部分130に結合する。一実施例において、予圧スイッチ・プランジャ150は、スラスト・ノーズ部分130と一体化されてもよい。他の実施例では、予圧スイッチ・プランジャ150は単一部品であり、スラスト・ノーズ部分130に結合してもよく、より好ましくは、予圧端134に結合する。さらに他の好適な実施例では、図11で示されるように、予圧スイッチ・プランジャ150は、プランジャ・ロッド151およびプランジャ・キャップ152から構成される。予圧スイッチ・プランジャ150は、金属またはプラスチック、または、それらの組合せで作成されてもよい。予圧スイッチ・プランジャ150は、スラスト・ノーズ部分130への導電性がないことが好ましい。図12の好適な実施例では、スラスト・ノーズ部分が予圧ばねを予圧位置まで十分に圧縮したとき、予圧スイッチ・プランジャは伸長し、それによってスイッチ310を閉にし、かつスイッチ330を起動する。
【0020】
図7、図8、図9および図11の好適な実施例に示されるように、ソレノイド180は、コアの開口181および移動可能なコア182および長手方向軸184を有する。ソレノイド180はハウジング12内の固定位置に装着され、その結果、コア182は長手方向軸184に沿って移動可能となり、スラスト・ノーズ部分130と整列する。さらに、コアは、予圧スイッチ・プランジャ150を受け入れるために、コア182の全長にわたって横断する第3通路186を有する。コア182は、ソレノイド180が電流によってエネルギーを与えられたときに、ソレノイド180と電磁的に結合する材料で作成される。
【0021】
図7、図8、および図11の好適な実施例に示されるように、反衝ばね160は、コア182と、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端との間に挿入され、生成された後方への力を低減し、かつ、カイロプラクティック用調整機器10が静止しているときに、適切な位置にコアを配置するために選択される。図示されたより好適な実施例では、反衝ばねは、スチールのような金属または十分な弾力を有する他の材料で作成される。図7、図9、および図11に示されるように、カイロプラクティック用調整機器10の好適な実施例は、コア182と反衝ばね160との間にカップラ170を含む。さらに、より好適な実施例では、カップラ170は、プラスチックのような非導電性の材料で作成される。図7、図9、および図11で示される好適な実施例では、反衝ばねは、カップラ170と予圧スイッチ・プランジャ150との間に挿入される。
【0022】
図7に示されるように、ハウジング12は、スラスト・ノーズ部分130を受け入れるための第1通路を有する第1内部ハウジング・ストップ105、結合された予圧スイッチ・プランジャの予圧端を受け入れるために十分な第2通路を有する第2内部ハウジング・ストップ110、および、予圧プランジャ150を受け入れるための第4内部通路を有する第3内部ストップ115を含む。
【0023】
好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、コア182と第3内部ストップ115との間に緩衝器通路192を有する緩衝器190を含む。緩衝器190は、ゴムのようなエネルギーを吸収する材料で作成される。
【0024】
カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、電力源に動作可能に接続された電子パルス・システム200を含み、それは、ソレノイド180にエネルギーを与えるための交流電流を提供し、コアからスラスト・ノーズ部分130に電力源から独立した再生成可能なインパルス・エネルギーを供給する。電子パルス・システムの回路の1つの好適な実施例が、図15に示される。本発明の好適な実施例では、パルス・システム200は、少なくとも、トランスフォーマ210、プログラム可能なマイクロプロセッサ220、電界効果トランジスタ230、およびソレノイドをオン・オフするための2つの高電圧スイッチ240,250を含む。本発明の好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、90ボルトから265ボルトの電圧、および50ヘルツから60ヘルツの周波数を有する任意の交流電力源を使用することができる。特に、トランスフォーマ220は、交流の一部を直流に変換し、プログラム可能なマイクロプロセッサ220を含むパルス回路に電力を供給する。そして、プログラム可能なマイクロプロセッサ220は、電圧および電流を診断/分析し、高電圧スイッチのオン・オフ期間(ソレノイドへのパルス期間)を制御し、再生成可能にソレノイドにエネルギーを与え、その結果、パルス・システムは、一定のパルス期間またはインパルスを生成し、さらに、より好ましくは、インパルスは、ほぼ2分の1正弦波であり、より好ましくは、2ミリ秒から5ミリ秒のパルス幅を有する。さらに、プログラム可能なマイクロプロセッサ220は、例えば予圧が達成されたか否かといった装置の状態を診断できることが好ましい。以下の表1は、カイロプラクティック用調整機器のためのプログラム可能なマイクロプロセッサ220の1つの好適な動作を列挙する。
【0025】
【表1】
【0026】
さらにより好適な実施例では、プログラム可能なマイクロプロセッサ220は、検出出力信号を評価するために検出装置400に結合される。最も好適には、送信装置440および検出装置400が含まれ、それによって、データは、汎用または特定目的のコンピュータのようなコンピューティング装置(図示せず)に送信される。好適な実施例では、脊柱の最大移動度は、図17に示された以下の手順を用いて見出される。
510:データを初期化し、ピークの最大読みをリセットし、検出回路および格納装置(好ましくはマイクロプロセッサ220)をリセットする。
520:トリガ・システムが動作したことを認識する。yes(501)の場合は、少なくとも2つのパルスで進行する。
530:最初に加えられた衝撃から、前方ノーズ部分430および後方ノーズ部分420内に収容された検出装置400によって受け取られたものから加速度計ピーク信号を読む。
540:追加の加速度計ピーク信号と比較するために、最初の加速度計ピーク信号を格納する。
550:追加的に加えられた衝撃のそれぞれから、受け取った検出装置400が受け取ったものから加速度計ピーク信号を読む。
560:脊柱の最大移動度が得られたかどうかを判定するために、550のピーク信号を530のピーク信号と比較する。yes(501)の場合は、580に進む。一方、no(502)の場合は、570に進む。
570:投与されたパルスの数を数える。パルスの数が予め定められた回数を超過する場合は、yes(501)であり、580に進む。一方、no(502)の場合は、次のパルスを続行し、550に進む。
580:カイロプラクティック用調整装置の使用を止める。データを初期化し、ピークの最大読みをリセットし、検出回路および格納装置(好ましくはマイクロプロセッサ220)をリセットする。
【0027】
さらに他の好適な実施例では、脊柱の最大移動度は、以下のように、図18−A,18−B,18−Cに示された手順(プログラム)を用いて求められる。プログラムは、メイン・ループ(エントリ・ポイントは001)を有し、それは、パルス速度(PR、最初は6Hz)、フラグ、およびカウンタを初期化するとともに、トリガが引かれかつ解放されるたびに出発点となる。変数を初期化した後、プログラムはトリガを待ち、加速度計信号をポーリングし、平均加速度を計算するが、それは、良好な信号であるためには2ボルトと3ボルトとの間(定格2.5ボルト)であるべきである。信号が良好な場合は、正常な赤色/緑色のLEDインディケータが点灯し、そうでない場合は、赤色のLEDまたは「Fault」が点滅する(この状態は、機器が何かに衝突するか、あるいは、トリガが引かれていないのに加速された場合にも発生するが、一旦機器が安定するとリセットされる。しかしながら、加速度計は動的センサであり、機器を振り回すような低周波妨害に対しては応答しないであろう)。連続的な点滅は、加速度計に重大な問題があることを示す(例えば、センサの緩み、電線の損傷など)。一旦トリガが初期化されると(図18−B)、ピーク対ピーク加速度(ppAcc)は、トリガ後25msの時間内に得られた負(−)のピーク信号および正(+)のピーク信号を用いて計算される(なぜなら、この好適な実施例において、加速度計は、負の加速度が正の加速度に先行するようにインストールされるからである)。プログラムは、初期ppAcc(0)を格納し、正負のピーク間の時間間隔(dt)を決定し、この時間間隔を使用してパルス速度を設定する(この好適な実施例では、許容範囲は2Hzから10Hz)。トリガが引かれたまま(複数パルス・モード)の場合は、次にプログラムは次のパルスを待ち、再度ppAccを決定する(好ましくは、プログラムは、パルス速度に基づいて、いつ次のパルスを見つけ出すかを決定し、より好ましくは、プログラムは、予期される次のパルスに5ms先立って見つけ出す―なぜなら、そこには各パルスに続いていくつかの大きな信号変更があるからであり、したがって、ピーク検出器の「期間を決定する」ために最良であろう)。パルス・カウンタ(Count1)はインクリメントされ、第1パルスに対する加速度の変化(dppAcc)が決定される。トリガがオフである(臨床医がトリガを解放した)場合は、次にプログラムはメイン・ループ(エントリ・ポイント001)に戻り、すべての変数を初期化する。プログラムの次の部分が、いくつかの条件を見つけ出す。第1に、カウンタ(Count1)が20より大きい場合は、プログラムは2度ビープ音を発し、メイン・ループに戻る(エントリ・ポイント001)。第2に、Count1が20より小さい場合は、プログラムは第1パルスに対する加速度の変化に基づいて剛性フラグ(Flag1)をインクリメント/ディクリメントする(すなわち、dppAccが0より小さいか、あるいは0と等しい場合は、第1パルスに対して加速度(剛性)が減少することを示し、Flag1はディクリメントされ、また、dppAccが0より大きい場合は、第1パルスに対して加速度(剛性)が増加することを示し、Flag1はインクリメントされる。例えば、ppAcc(0)より大きい5パルスおよびppAcc(0)より小さい1パルスがあった場合は、フラグはFlag1=+4になるであろう)。第3に、プログラムは、Flag1が5より大きいか、あるいは−5よりも小さいかどうかをチェックする。5より大きい場合は、プログラムは長いビープ音を発し、メイン・ループ(エントリ・ポイント001)に戻る。−5より小さい場合は、プログラムは短いビープ音を発し、メイン・ループ(エントリ・ポイント001)に戻る。ビープ音は、プログラム内でどのような状況が生じているかを示し、有用なフィード・バックを提供する(「ビープ音」は、小さいピエゾ・スピーカを使用して生成された控え目な音であり、必要であれば、後で消音できることが好ましい)。第4に、Flag1が5より小さくないか、あるいは5と等しい場合は、プログラムはパルス・カウンタ(Count1)を見て、これが10と等しい場合は、プログラムは、剛性フラグの符号に基づき(Flag1=0場合には、速度は変化しない)、パルス速度を初期設定よりも1ヘルツ高く、または低くリセットする(再度、許容範囲は2Hzから10Hz)。例えば、剛性の減少によって、10サイクル後にパルス速度が減少し、その逆も同様である(あるいは、パルス速度変更の向きは、これと反対に設定することができる)。その後、プログラムは「トリガ・オン」決定ポイント(エントリ・ポイント002A)に戻り、このサイクルを繰り返す。(別の好適な実施例では、パルス速度のインクリメント/ディクリメントは、10のカウントで2ずつ、あるいはパルス速度のインクリメント/ディクリメントは、15のカウントで1ずつ変更されるが、それは周波数においてより劇的なシフトを与えるであろう)。好ましくは、各条件は変数であるべきであり、それによって、機器の応答を調整するために各条件を容易に修正することができる。この好適な実施例において、センサ「Fault」が生じた場合は、プログラムは「デフォルト」プログラムを実行するであろうが、それは、衝撃装置によって使用される、単なる単一パルスおよび13パルスのプログラムである。ピーク対ピーク加速度応答における相対的変化(パルス1に対する加速度の%変化)を見るような追加の特徴が組み込まれてもよく、および/または、機器の強度設定が医師によって制御されてもよい。
【0028】
より好適な実施例では、パルス・システム200は、パルス期間および単一または複数のパルスのモードを制御するために、少なくとも2つの位置を有するレベル・スイッチ290を含む。図4に示される他のより好適な実施例では、パルス・システム200は、テスト、評価、データのダウンロード、およびプログラム可能なマイクロプロセッサ220を含むパルス・システム200のプログラミングのためのアクセス・ポート285を含む。より好ましくは、パルス・システム200は、さらに、パルス・データの収集のための付加メモリ格納装置を含む。他のより好適な実施例では、パルス・システムは、電力オン表示、予圧準備完了表示、およびエラー表示を提供するためのインディケータ270を含む。インディケータは、スピーカ、発光ダイオード、または他の聴覚的出力デバイスまたは視覚的出力デバイスのようなサウンド・インディケータおよびビジュアル・インディケータから選択されるのが最も好ましい。図3および図4に示される最も好適な実施例では、インディケータは、点滅および赤と緑のような色彩の組合せを用いて、電力、適切な予圧、およびパルス・モード、エラー・モードを表示する少なくとも1つの発光ダイオードである。
【0029】
図7に示す好適な実施例では、カイロプラクティック用調整機器10は、さらに、パルス・システム200を始動するためのトリガ・システムを含む。この好適な実施例では、トリガ・システムは、予圧スイッチ・プランジャ150によって起動されるスイッチ310を含む。スイッチは、インタロックまたは安全装置としても作用するので、パルス・システム200は、スイッチ310が起動しない限り起動することができない。スイッチ310は、任意のタイプの光学的、電気的、機械的、または磁気的スイッチであり、多様な方法で形成されてもよく、また、それが起動されない限り発射しないように電気機械式駆動システムに結合されてもよい。図7に示される好適な実施例では、スイッチは、予圧スイッチが光学ビームを中断するような光学的スイッチである。好適な実施例では、ドリガ・システムは、さらにトリガ・スイッチ320、トリガ330、およびトリガばね340を含み、操作者は、トリガ・スイッチ320を起動することによって、電子パルス・システム200を始動することができる。トリガ・スイッチ320は、任意のタイプの光学的、電気的、機械的、または磁気的スイッチであってもよいが、図7に示される好適な実施例では、スイッチは、トリガが光ビームを中断するような光学のスイッチである。
【0030】
図12に示される好適な実施例では、(人体または表面(図示せず)上にインパクト・ヘッドを置くことによって)電気機械式駆動機構100が圧縮または予圧され、その結果、スイッチ310が起動され、トリガ330を引くことによって、カイロプラクティック用調整機器10が発射されるような予圧起動位置が示される。図13は、静止(あるいは最初の位置)までの電気機械式駆動システム100およびトリガ330の移動を示す。
【0031】
図14および図14A〜Dに示される好適な実施例は、クッション73、インパクト・ボデー75、およびインパクト・カップラ78を含む、インパクト・ヘッド70の多様な好適な実施例を示す。好適な実施例では、クッションは、ゴムのような柔軟な材料であり、インパクト・ボデーは、アルミニウムのような金属で作成され、また、インパクト・カップラは、典型的にはOリングのような柔軟な材料であり、スラスト・ノーズ部分130を具備するプレス嵌めを形成する。
【0032】
本発明の他の好適な実施例として、例えば、電気機械式駆動機構100に電力を供給するために、従来型または再充電可能な電池を使用することが考えられる。電池は、充電または再充電のために取り外し可能であることがより好ましい。
【0033】
本発明の好適な実施例は、以上の好適な実施例に関する図面および記述によって説明された。これらの記述は、上記の実施例について直接に記述しているが、当業者であれば、ここに図示され記述された特定の実施例に対する修正および/または変更を想起し得ることが理解される。本記述の範囲内であるこのような修正または変更は、いずれも同様にここに含まれると解する。特に注記されない限り、本明細書および請求項中の語句は、通常の当業者にとって普通かつ慣用的な意味であるとするのが本発明者の意図である。出願時に出願人にとって既知であった上記の好適な実施例の記述および本発明のベスト・モードが提示されたが、例示および説明の目的であることを意図している。それは、本発明を網羅したものでもなく、また、開示された正確な形に制限することを意図するものでもなく、多くの修正および変更が上記の教示に照らして可能である。本実施例は、本発明の原理および実際的な応用を最も良く説明するために選択され、記述されたものであり、また、他の当業者は、自己が意図する特定の使用に適するように、多様な実施例において、多様な変更を行なって、本発明を最も良く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】インパクト・ヘッドの1つの実施例に関する本発明の好適な実施例の側面図である。
【図2】インパクト・ヘッドの1つの実施例に関する本発明の好適な実施例の側面の分解立体図である。
【図3】本発明の好適な実施例の第1端面図である。
【図4】本発明の好適な実施例の第1端面の分解立体図である。
【図5】本発明の好適な実施例の第2端面図である。
【図6】本発明の好適な実施例の平面図である。
【図7】本発明の好適な実施例の断面図である。
【図8】ハウジングの無い電気機械式駆動システムの好適な実施例の側面図である。
【図9】ハウジングおよび関連するばねの無い電気機械式駆動システムの好適な実施例の断面図である。
【図10】スラスト・ノーズ部分の好適な実施例の断面図である。
【図11】ハウジングの無い電気機械式駆動システムの好適な実施例の分解立体図である。
【図12】スラスト・ノーズ部分の方向およびトリガの方向に沿って移動方向を示す矢印を有する本発明の好適な実施例の断面図である。
【図13】静止状態に戻るときに、スラスト・ノーズ部分の方向およびトリガの方向に沿って移動方向を示す矢印を有する本発明の好適な実施例の断面図である。
【図14】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14A】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14B】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14C】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図14D】インパクト・ヘッドの好適な実施例の図である。
【図15】電子パルス・システムのための回路の1つの好適な実施例の概略図である。
【図16】検出装置およびスラスト・ノーズ部分の断面図であって、(a)は分解図、および(b)は非分解図である。
【図17】検出装置に用いる制御のフローチャートである。
【図18A】検出装置に用いる制御の他のフローチャート(プログラム)である。
【図18B】検出装置に用いる制御の他のフローチャート(プログラム)である。
【図18C】検出装置に用いる制御の他のフローチャート(プログラム)である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出出力を有する検出装置と、
前記検出装置に結合されたインパクト・ヘッドと、
ハウジングと、
から構成され、前記ハウジングは、
予圧起動位置を有し、かつ、前記インパクト・ヘッドおよび検出装置に結合された電気機械式駆動機構、
前記検出出力に結合され、かつ、電力源および前記電気機械式駆動機構に結合された電子パルス・システム、
スイッチによって前記電気機械式駆動機構に結合され、かつ、トリガ・スイッチによって前記電子パルス・システムに結合されたトリガ・システムを含み、
前記トリガ・スイッチは、前記電気機械式駆動機構が前記スイッチを起動するための前記予圧起動位置に無い限り、前記電気機械式駆動機構にエネルギーを与えるために前記電子パルス・システムを起動することができず、かつ、前記インパクト・ヘッドの動作によって、前記検出出力が前記電子パルス・システムを制御する、
ことを特徴とするカイロプラクティック用調整機器。
【請求項2】
前記検出装置は、加速度計、ロード・セル、またはインピーダンス・ヘッドを含むグループから選択されることを特徴とする請求項1記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項3】
前記電子パルス・システムは、前記検出出力を評価するための検出処理ユニットを含むことを特徴とする請求項2記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項4】
前記検出処理ユニットは、前記電子パルス・システムを制御するために使用されるプログラム可能なマイクロプロセッサに結合されることを特徴とする請求項3記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項5】
前記検出処理ユニットは、前記プログラム可能なマイクロプロセッサであることを特徴とする請求項4記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項6】
コンピューティング装置と前記カイロプラクティック用調整機器との間でデータを伝送するための送信装置をさらに含むことを特徴とする請求項3記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項7】
前記送信装置は、ワイヤレス送信装置であることを特徴とする請求項6記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項8】
前記検出処理ユニットは、脊柱の最大移動度が検出された場合に、前記電子パルス・システムを停止させることを特徴とする請求項3記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項9】
前記トリガ・システム、前記電子パルス・システム、および電気機械式システムに結合された、状態情報用インディケータをさらに含むことを特徴とする請求項8記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項10】
前記インディケータは、ビジュアル・インディケータまたはサウンド・インディケータを含むグループから選択されることを特徴とする請求項9記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項11】
前記インディケータは、少なくとも1つの発光ダイオードであることを特徴とする請求項10記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項12】
前記少なくとも1つの発光ダイオードは、少なくとも1つの色、少なくとも1つの点滅、およびそれらの組合せを含むグループから選択された組合せを使用して、電力、適切な予圧および電子パルス・モード、およびエラー・モードを表示することを特徴とする請求項11記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項13】
前記インディケータは、音響出力装置であることを特徴とする請求項12記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項14】
電気式カイロプラクティック用調整機器を制御するための方法であって、
データを初期化してピーク検出器回路をリセットする段階と、
少なくとも2度、人体に接触するために電気的に駆動されるインパクト・ヘッドを動作させる段階と、
検出装置を使用するたびごとに、人体に対する前記インパクト・ヘッドの応答を読み取る段階と、
検出処理ユニットを使用して前記検出装置の測定を評価する段階と、
前記検出装置の先の読みが前記検出装置の後の読みを超過したことによって脊椎の最大移動度が得られたとき、前記電気的に駆動されるインパクト・ヘッドを停止する段階と、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記後の読みが、設定量だけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項16】
前記後の読みが、少なくとも1パーセントだけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項17】
前記後の読みが、少なくとも2パーセントだけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項18】
前記後の読みが、少なくとも5パーセントだけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項19】
人体に接触させるために前記電気的に駆動されるインパクト・ヘッドを動作する前記段階が実行される回数をカウントする段階をさらに含むことを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項20】
前記カウントする段階が、2回と24回との間の予め設定された回数を超過した場合に、銃が停止することを特徴とする請求項19記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項21】
前記検出処理ユニットの読みをコンピューティング装置へ送信する段階をさらに含むことを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項22】
前記検出出力は加速度計であることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項23】
前記検出処理ユニットは、プログラム可能なマイクロプロセッサに結合されることを特徴とする請求項22記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項24】
前記検出処理ユニットは、前記プログラム可能なマイクロプロセッサであることを特徴とする請求項23記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項1】
検出出力を有する検出装置と、
前記検出装置に結合されたインパクト・ヘッドと、
ハウジングと、
から構成され、前記ハウジングは、
予圧起動位置を有し、かつ、前記インパクト・ヘッドおよび検出装置に結合された電気機械式駆動機構、
前記検出出力に結合され、かつ、電力源および前記電気機械式駆動機構に結合された電子パルス・システム、
スイッチによって前記電気機械式駆動機構に結合され、かつ、トリガ・スイッチによって前記電子パルス・システムに結合されたトリガ・システムを含み、
前記トリガ・スイッチは、前記電気機械式駆動機構が前記スイッチを起動するための前記予圧起動位置に無い限り、前記電気機械式駆動機構にエネルギーを与えるために前記電子パルス・システムを起動することができず、かつ、前記インパクト・ヘッドの動作によって、前記検出出力が前記電子パルス・システムを制御する、
ことを特徴とするカイロプラクティック用調整機器。
【請求項2】
前記検出装置は、加速度計、ロード・セル、またはインピーダンス・ヘッドを含むグループから選択されることを特徴とする請求項1記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項3】
前記電子パルス・システムは、前記検出出力を評価するための検出処理ユニットを含むことを特徴とする請求項2記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項4】
前記検出処理ユニットは、前記電子パルス・システムを制御するために使用されるプログラム可能なマイクロプロセッサに結合されることを特徴とする請求項3記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項5】
前記検出処理ユニットは、前記プログラム可能なマイクロプロセッサであることを特徴とする請求項4記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項6】
コンピューティング装置と前記カイロプラクティック用調整機器との間でデータを伝送するための送信装置をさらに含むことを特徴とする請求項3記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項7】
前記送信装置は、ワイヤレス送信装置であることを特徴とする請求項6記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項8】
前記検出処理ユニットは、脊柱の最大移動度が検出された場合に、前記電子パルス・システムを停止させることを特徴とする請求項3記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項9】
前記トリガ・システム、前記電子パルス・システム、および電気機械式システムに結合された、状態情報用インディケータをさらに含むことを特徴とする請求項8記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項10】
前記インディケータは、ビジュアル・インディケータまたはサウンド・インディケータを含むグループから選択されることを特徴とする請求項9記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項11】
前記インディケータは、少なくとも1つの発光ダイオードであることを特徴とする請求項10記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項12】
前記少なくとも1つの発光ダイオードは、少なくとも1つの色、少なくとも1つの点滅、およびそれらの組合せを含むグループから選択された組合せを使用して、電力、適切な予圧および電子パルス・モード、およびエラー・モードを表示することを特徴とする請求項11記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項13】
前記インディケータは、音響出力装置であることを特徴とする請求項12記載のカイロプラクティック用調整機器。
【請求項14】
電気式カイロプラクティック用調整機器を制御するための方法であって、
データを初期化してピーク検出器回路をリセットする段階と、
少なくとも2度、人体に接触するために電気的に駆動されるインパクト・ヘッドを動作させる段階と、
検出装置を使用するたびごとに、人体に対する前記インパクト・ヘッドの応答を読み取る段階と、
検出処理ユニットを使用して前記検出装置の測定を評価する段階と、
前記検出装置の先の読みが前記検出装置の後の読みを超過したことによって脊椎の最大移動度が得られたとき、前記電気的に駆動されるインパクト・ヘッドを停止する段階と、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記後の読みが、設定量だけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項16】
前記後の読みが、少なくとも1パーセントだけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項17】
前記後の読みが、少なくとも2パーセントだけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項18】
前記後の読みが、少なくとも5パーセントだけ前記先の読みを超過したときに、前記脊柱の最大移動度が得られたとすることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項19】
人体に接触させるために前記電気的に駆動されるインパクト・ヘッドを動作する前記段階が実行される回数をカウントする段階をさらに含むことを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項20】
前記カウントする段階が、2回と24回との間の予め設定された回数を超過した場合に、銃が停止することを特徴とする請求項19記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項21】
前記検出処理ユニットの読みをコンピューティング装置へ送信する段階をさらに含むことを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項22】
前記検出出力は加速度計であることを特徴とする請求項14記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項23】
前記検出処理ユニットは、プログラム可能なマイクロプロセッサに結合されることを特徴とする請求項22記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【請求項24】
前記検出処理ユニットは、前記プログラム可能なマイクロプロセッサであることを特徴とする請求項23記載の電気式カイロプラクティック用調整機器を制御する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【公表番号】特表2009−529373(P2009−529373A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558520(P2008−558520)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/063513
【国際公開番号】WO2007/103987
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(308036826)ニューロメカニカル・イノベーションズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/063513
【国際公開番号】WO2007/103987
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(308036826)ニューロメカニカル・イノベーションズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
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