説明

改良された特性を有するポリプロピレン繊維およびスパンポンド不織布

【課題】ポリプロピレン繊維またはポリプロピレンのスパンポンド不織布の製造方法と、この製造方法で得られたポリプロピレン繊維またはポリプロピレンのスパンポンド不織布と、この繊維または不織布を含む複合材料およびラミネート(積層材料)。
【解決手段】ポリプロピレンの溶融流動指数を増加させる劣化段階と、フィラメントへ押出す段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された特性を有するポリプロピレン繊維およびスパンポンド不織布の製造方法に関するものである。
本発明はさらに、上記方法で作られた繊維および不織布に関するものである。
本発明はさらに、上記繊維および不織布から成る複合材料およびラミネートにも関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリプロピレンは繊維および不織布で最も広く使わるポリマーの一つになっている。ポリプロピレンはその多様性と優れた機械特性および化学特性とによって多くの異なる用途の所望の要求を満たすための研究が行われている。ポリプロピレン繊維および不織布は例えば建設分野、農業分野、衛生用品および医学品、カーペット、織物等で使用されている。
【0003】
繊維および不織布で使用されるポリプロピレンの溶融流動性は製造方法、最終用途、その他で異なるが、その溶融流動性は非常に強い靭性が要求される繊維の場合の5dg/分からメルトブロー不織布の場合の数千dg/分まで変化する。繊維の押出し用に使用されるポリプロピレンは一般に5dg/分〜約40dg/分までの溶融流動性を有する。また、スパンポンド不織布で使用されるポリプロピレンは一般に25dg/分〜40dg/分のメルトフローインデックスを有し、さらに、分子量分布の幅が狭いという特徴も有している(非特許文献1)。
【0004】
一般に、ポリプロピレンはチーグラー−ナッタ(Ziegler-Natta)触媒すなわち遷移金属配位触媒、特にチタン・ハロゲン化物含有触媒の存在下でプロピレンとオプションの一種以上のコモノマーとの重合で得られる。この触媒は一般に内部電子供与体、例えばフタラート、ジエーテルまたはスクシナートを含んでいる。チーグラー−ナッタ触媒を用いて作られたポリプロピレンは変性せずにそのまま繊維の生産に直接使用することができるが、加工性を良くし、スパンポンド不織布での不織布特性を良くするために分子量分布を狭くする必要がある。これは熱的または化学的に反応装置外でのポスト‐劣化によって実行できる。
【0005】
当社のResearch Disclosure RD 36347にはスパンポンド不織布の製造時に初期の1dg/分の溶融流動指数から最終的な20dg/分の溶融流動指数まで20dg劣化させたポリプロピレンを使用することが開示されている。劣化後のポリプロピレンの分子量分布は2.1〜2.6である。
【0006】
特定の理論に拘束されるものではないが、スパンポンド不織布を生産するのに使用される加工条件下では、分子量分布を狭くすることによって溶融弾性を下げることによってダイ膨張(die well)が減り、繊維引抜き加工に対する抵抗が下がると思われる。その結果、スピニングプロセスの安定性が増加し、最高紡糸速度を上げることができる。さらに、分子量分布の幅が狭いポリプロピレンは不織布の配向をよりよく保持でき、機械特性が良くなる。
【0007】
機械特性は過去数年間でより良くなったが、さらに小型化(downgauging)し、加工性をさらに向上させるためにさらなる改良するというニーズが残っている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Polypropylene Handbook, ed. NeIIo Pasquini, 2nd edition, Hanser, 2005, p. 397
【非特許文献2】Research Disclosure RD 36347
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、チーグラー−ナッタポリプロピレンで作られた繊維およびスパンポンド不織布の特性を維持したまま(さらには改善して)、チーグラー−ナッタ・ポリプロピレンの繊維紡糸時およびスパンポンド不織布製造時の加工性を改善することにある。
本発明者は、チーグラー−ナッタポリプロピレンで作られた繊維およびスパンポンド不織布の特性を維持したまま、チーグラー−ナッタ・ポリプロピレンの繊維およびスパンポンド不織布を製造する際の加工性を改善する方法を発見した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記(a)〜(c)の段階を含むポリプロピレン繊維またはポリプロピレンのスパンポンド不織布の製造方法にある:
(a) チーグラー−ナッタ・ポリプロピレンを第1の溶融流動指数MFI1(ISO1133、230℃、2.16kg)から第2の溶融流動指数MFI2(ISO1133、230℃、2.16kg)へ熱的または化学的に劣化させて、第2の溶融流動指数MFI2が最小でも50dg/分且つ最大でも300dg/分で、劣化比MFI1/MFI2が最小でも0.10且つ最大でも0.8となるようにし、
(b) 階段(a)で得られたポリプロピレンを紡糸口金の所定数の細かな一般に円形の毛細管から押し出すことによって、フィラメントにし、
(c) 階段(b)で押出したフィラメントの直径を最終直径まで減少させる。
【0011】
本発明はさらに、本発明方法によって得られる繊維および不織布にも関するものである。
本発明はさらに、本発明の繊維および不織布から成る複合材料およびラミネートにも関するものである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のポリプロピレン繊維は当業者に周知の方法で製造できる。すなわち、ポリプロピレンを所定数の細い毛細管(一般に円形)の紡糸口金から押出す。まだ溶融状態にある繊維を空気で冷却すると同時に中間直径まで引き延ばす。次のオプション階段で繊維を加熱ロール上または加熱オーブン中で中間直径から最終直径までさらに引き延ばし、繊維の強靭性を増加させることができる。追加の引抜き加工階段を実行しない場合には中間直径が最終直径である。
【0013】
本発明のポリプロピレン不織布はスパンボンディング(spunbonding)法で作られる。すなわち、ポリプロピレンを押出機で溶融し、多数の細い毛細管(一般に円形)の紡糸口金から押出してフィラメントにする。このフィラメント形成階段は多数の孔(一般に数千の孔)を有する一つの単一紡糸口金を使用するか、各紡糸口金当たりの孔の数を少なくした複数の紡糸口金を使用して行うことができる。紡糸口金から出たまだ溶融しているフィラメントは空気流で冷却する。次いで、高圧空気流によってフィラメントの直径を最終直径まで迅速に細くする。この引抜き階段の空気速度は数千メートル/分にすることができる。
【0014】
引抜き後、フィラメントは支持体上、例えばワイヤーメッシュベルト上に回収されて、第1のファブリックが作られる。次いで、このファブリックは圧縮ロール上を通り、最後にボンディング階段へ送られる。上記ファブリックのボンディングは熱接着、ハイドロエンタングルメント(hydroentanglement)、ニードルパンチング(needlepunching)または化学的ボンディングで行うことができる。
【0015】
本発明のスパンポンド不織布層は、フィルムと不織布層の複合材料またはラミネートを形成するのに用いることができる。この複合材料は本発明のスパンポンド不織布層(S)と溶融ブロー成形した不織布層(M)とで構成できる。例えば、本発明の複合材料はSS、SSS、SMS、SMMSS、その他任意タイプにすることができる。上記ラミネートは本発明のスパンポンド不織布層(S)とフィルム層(F)とで構成できる。このラミネートはSF、SFS、その他任意のタイプにすることができる。このラミネートのフィルムは呼吸可能(breathable)なフィルムにすることができる。この場合には得られたラミネートは呼吸可能な特性を有するラミネートになる。
【0016】
本発明で使用可能なポリプロピレンはプロピレンのホモポリマーか、それとと一種以上のコモノマー(エチレンまたはC4〜C20オレフィンにすることができる)とのランダム共重合体にすることができる。好ましいランダム共重合体はプロピレンとエチレンとのコポリマーである。本発明のランダム共重合体は、少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.2重量%、さらに好ましくは少なくとも0.5重量%のコモノマーを含む。コモノマーの比率は最大でも6重量%、好ましくは5重量%以下、より好ましくは4重量%以下である。最も好ましいポリプロピレンはポリプロピレンのホモポリマーである。
【0017】
本発明のポリプロピレンはアイソタクチックポリプロピレンが主であるのが好ましい。このことはmmmmペンタッドの含有量を測定した時にアイソタクティシティー(isotacticity)が高いということで特徴付けられる。このmmmmペンタッド含有量は少なくとも95.0%、好ましくは少なくとも96.0%、さらに好ましくは少なくとも97.0%、最も好ましくは少なくとも98.0%である。アイソタクティシティー(isotacticity)は下記文献に記載の方法に従ってNMR解析で求める。
【非特許文献3】isotacticityは、G.J. Ray et al. in Macromolecules, vol. 10, n .degree. 4, 1977, p. 773-778
【0018】
本発明で使用されるポリプロピレンはプロピレンとオプションの一種以上のコモノマーとをチーグラー−ナッタ触媒系の存在下で重合させて得ることができ、その方法は当業者に周知である。チーグラー−ナッタ触媒系は少なくとも一種のチタン−ハロゲン結合を有するチタン化合物と、内部電子供与体と、有機アルミニウム化合物(例えばアルミニウムトリアルキル)と、オプションの外部供与体(例えばシランまたはジエーテル化合物とから成る。チタン化合物および内部電子供与体は適切な担体上、例えば活性型のハロゲン化マグネシウム上にある。プロピレンとオプションの一種以上のコモノマーとの重合はスラリー法、バルク法または気相法で実行できる。スラリー法では重合は希釈剤、例えば不活性炭化水素中で実行される。バルク法では重合は液体プロピレンを反応媒体として実行される。
【0019】
チーグラー−ナッタ触媒を用いて得られる本発明のポリプロピレンは熱的または化学的に劣化(degrade) させる。化学的に劣化させる(ビスブレークさせる、visbroken)のが好ましい。化学的劣化の場合には溶融したポリプロピレンを酸化物(例えば2,5-ジメチルヘキサン、2,5-ジ−tert-ブチルペルオキシド)と密に接触させてラジカルを生成させ、それによってポリマー鎖を破断させる。その結果、ポリプロピレンのメルトフローインデックスが増加する。また、統計的な理由から長いポリマー鎖により多くのラジカルが付くので分子量分布は狭くなる。ポリプロピレンのビスブレーキングは一般に200℃〜250℃の温度で実行される。このビスブレーキングは例えばポリプロピレン製造プラントの造粒階段の押出機で行うことができる。
【0020】
ポリプロピレンの劣化範囲は劣化比(degradation raio)で記載できる。この劣化比は劣化前の第1のメルトフローインデックス(MFI1)と劣化後の第2のメルトフローインデックス(MFI2)との比である。本発明で使用するポリプロピレンは劣化比MFI1/MFI2が少なくとも0.1、好ましくは少なくとも0.12、より好ましくは少なくとも0.14、さらに好ましくは少なくとも0.16、より好ましくは少なくとも0.18、そして、最も好ましくは少なくとも0.20である。本発明で使用するポリプロピレン劣化比MFI1/MFI2は、最大でも0.8、好ましくは最大でも0.7、より好ましくは最大でも0.6、最も好ましくは最大でも0.5である。
【0021】
本発明で使用するポリプロピレンの第2のメルトフローインデックスMFI2は少なくとも50dg/分、好ましくは少なくとも55dg/分、より好ましくは少なくとも60dg/分である。本発明で使用するポリプロピレンの第2のメルトフローインデックスMFI2は最大でも300dg/分、好ましくは最大でも200dg/分、より好ましくは最大でも150 dg/分、最も好ましくは最大でも100dg/分である。
【0022】
本発明のポリプロピレンは添加剤、例えば抗酸化剤、光安定剤、酸スカベンジャ、滑剤、帯電防止剤、着色剤等を含むことができる。
【0023】
本発明ポリプロピレンの特徴は従来法のポリプロピレンより加工が容易であるという点にある。それによって例えば押出機温度を下げることができ、従って、エネルギーを節約でき、および/または、既存の繊維または不織布生産ラインの生産量を増やすことができる。本発明ポリプロピレンは溶融時の引き延ばしが容易であり、従って、より高い引き延ばし比が達成でき、より細い繊維にすることができる。繊維またはスパンボンディングから不織布を直接作るのに使用した場合、本発明の不織布はウェブ被覆率がより高くなり、バリヤー特性が改良され、コンシステンシーがより良くなる。
【0024】
本発明で作られる繊維および不織布はメルトフローインデックスが大きいので不織布を熱ボンディングする温度を下げることができる。従って、予備形成された不織布に加える必要なエネルギーを少なくすることができ、熱ボンディングラインまたはスパンポンドラインのライン速度を増加させることができる。
【0025】
本発明のさらに他の効果は既存の生産機器でより広範囲の繊維および不織布が生産できる点にある。特に、既存の生産機器を変えずに、より細いフィラメントを製造でき、より細いフィラメントを用いて不織布を製造することができる。
【0026】
驚くことに、従来のメルトフローインデックスが低いポリプロピレンで作った繊維および不織布と比較して、本発明のポリプロピレンはメルトフローインデックスが高いが、本発明の繊維および不織布を製造した時に、繊維および不織布の機械特性が失なわれないということが分かっている。
【0027】
本発明のポリプロピレン繊維はカーペット、織物および不織布で使用できる。
【0028】
本発明のポリプロピレンスパンポンド不織布およびそれを含む複合材料またはラミネートは衛生用品、衛生製品、例えばおしめ、女性用衛生製品、失禁用製品、建設用途および農業用途の製品、医学用布、ガウン、保護用衣料、研究室用コート、その他で使用することができる。
【実施例】
【0029】
テスト方法
メルトフローインデックスはISO 1133規格の条件Lに従って、荷重2.16kg、230℃の温度を使用して測定した。
サンプルの分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を使用して測定した。サンプルを1,2,4-トリクロルベンゼンに溶かし、得られた溶液をゲル浸透クロマトグラフに注入し、ポリマー業界で周知の条件下で分析した。
繊維タイター(titers)はISO 1973:1995に従ってZweigle振動計S151/2で測定した。
繊維の強靭性(trenacity)および伸びはISO 5079:1995規格に従ってLenzing Vibrodynで10mm/分の速度で測定した。
不織布の引張強度および伸びはISO 9073-3:1989規格に従って測定した。
【0030】
ポリプロピレン
繊維および不織布を溶融流動指数が60dg/分の本発明のポリプロピレンホモポリマーPP1と、比較製品としての従来のポリプロピレンホモポリマーPP2とを使用して製造した。PP1およびPP2には標準的な抗酸化剤および酸スカベンジャを転化した。PP1およびPP2の特性を[表1]に示す。
【0031】
【表1】

【0032】
繊維の紡糸
ポリプロピレンPP1およびPP2を、各直径が0.5mmである112の孔を有する2つの円形ダイを備えたBusschaertパイロットラインで繊維に紡糸した。溶融温度は250℃に保った。各孔当たりの流量は0.5g/孔/分の一定量に維持した。追加の引抜き階段は行なわなかった。
繊維の特性は[表2]に示してある。得られた結果は、PP1はメルトフローインデックスが高いにも係わらず、PP1を用いて得られた繊維はPP2を用いて得られた繊維とほぼ同じ特性を有することを示している。
【0033】
【表2】

【0034】
スパンポンド不織布
ポリプロピレンPP1およびPP2を用いてReicofil4ラインでスパンポンド不織布を作った。このReicofil4ラインは長さ1メートル当たり約6800の孔(各孔の直径は0.6mm)を有する単一ビームを備えている。各孔当たりの流量は0.41g/孔/分にセットした。ライン速度は225メートル/分に保った。不織布は12g/m2のファブリック重量を有していた。この不織布をエンボスローラーを用いて熱的にボンドした。他の加工条件は[表3]に示した。[表3]に示したボンディングローラー温度は最も高い伸び値が得られた時のボンディング温度である。これらの条件下で得られた不織布の特性は[表4]に示してある。
【0035】
【表3】

【0036】
【表4】

【0037】
上記結果は下記の本発明の効果を明確に示している:
(1)PP1はメルトフローインデックスが高いので、プロセスをより容易に実行できる。従って、押出し温度を下げることができる。
(2)より高いキャビン圧力が使用できることから分かるように、劣化度が少ない本発明ポリプロピレン(PP1)はより簡単に引抜き加工できる。
(3)PP1で作られたフィラメントは引抜き加工性が良い結果、より細くなる。フィラメントがより細くなることによって、ウェブ被覆率(coverage)が大きくなり、不織布のバリヤー特性およびコンシステンシが良くなる。
(4)PP1はボンディメング階段にも効果がある。すなわち、温度を6℃下げることができ、従って、劣化比が高い従来のポリプロピレンの機械特性を維持したままスパンポンドの生産ライン速度を上げることができる。
(5)メルトフローインデックスが非常に高いにもかかわらず、PP1で作った不織布の機械特性は、劣化比の高い従来のポリプロピレンと比べて、引張り強度は同じレベルで、伸びはより良くなる。
【0038】
要約すると、上記結果は、本発明ポリプロピレン、すなわち、スパンポンド不織布で従来使用されていた劣化比より低い劣化比で特徴付けられる本発明ポリプロピレンは、加工性および不織布特性で有利な効果を有するということを明確に示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)〜(c)の段階を含むポリプロピレン繊維またはポリプロピレンのスパンポンド不織布の製造方法:
(a) チーグラー−ナッタ・ポリプロピレンを第1の溶融流動指数MFI1(ISO1133、230℃、2.16kg)から第2の溶融流動指数MFI2(ISO1133、230℃、2.16kg)へ熱的または化学的に劣化させて、第2の溶融流動指数MFI2が最小でも50dg/分且つ最大でも300dg/分で、劣化比MFI1/MFI2が最小でも0.10且つ最大でも0.8となるようにし、
(b) 階段(a)で得られたポリプロピレンを紡糸口金の所定数の細かな一般に円形の毛細管から押し出すことによって、フィラメントにし、
(c) 階段(b)で押出したフィラメントの直径を最終直径まで減少させる。
【請求項2】
ポリプロピレンの第2の溶融流動指数MFI2(ISO1133、230℃、2.16kg)が少なくとも55dg/分である、請求項1に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレンスパンポンド不織布の製造方法。
【請求項3】
ポリプロピレンの第2の溶融流動指数MFI2(ISO1133、230℃、2.16kg)が多くても200dg/分である、請求項1または2に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレンスパンポンド不織布の製造方法。
【請求項4】
劣化比MFI1/MFI2が少なくとも0.12である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレン・スパンポンド不織布の製造方法。
【請求項5】
劣化比MFI1/MFI2が最大でも0.7である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレン・スパンポンド不織布の製造方法。
【請求項6】
階段(c)のフィラメントの各フィラメント当りの最終直径が最大でも2.0デニールである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレン・スパンポンド不織布の製造方法。
【請求項7】
階段(c)のフィラメントの各フィラメント当りの最終直径が少なくとも0.5デニールある、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレン・スパンポンド不織布の製造方法。
【請求項8】
ポリプロピレンがポリプロピレンのホモポリマーである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレン・スパンポンド不織布の製造方法。
【請求項9】
ポリプロピレンのmmmmペンタッドの含有量が少なくとも95.0%である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維またはポリプロピレン・スパンポンド不織布の製造方法。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法で得られる繊維または不織布。
【請求項11】
請求項10に記載の繊維および不織布から成る複合材料およびラミネート。

【公表番号】特表2010−518269(P2010−518269A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548705(P2009−548705)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【国際出願番号】PCT/EP2008/052261
【国際公開番号】WO2008/104520
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(504469606)トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ (180)
【Fターム(参考)】