説明

放射能測定装置

【課題】バイアル内での放射性薬剤のバイアル蓋等への飛沫付着にかかわらず、高精度の放射能測定を行なう。
【解決手段】放射線検出器として、シンチレータ5に加え、半導体検出器7を備え、遮蔽容器34の開口部から放射される、放射性薬剤1の放射線の線量を測定するための放射線検出器を複数備える。これら放射線検出器による測定結果に基づいて、バイアル40内中身の放射性薬剤1の放射能量と、バイアル蓋42等に付着の放射性薬剤1飛沫の放射能量を分離して測定することにより、正確に放射能量を求めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状の放射性薬剤が収納されたバイアルを放射線遮蔽容器に格納した状態で、該放射性薬剤の放射能を測定するための放射能測定装置に係り、特に、バイアル内での放射性薬剤の位置や量やバイアル蓋等への飛沫付着にかかわらず、高精度の放射能測定を行なうことができる放射能測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
腫瘍の診断や治療のため、放射性薬剤のFDG(fluorodeoxyglucose)を生体内に注入し、PET検査が行なわれている。このPET検査に際し、患者や医療従事者の放射線被曝の防護や管理は重要である。
【0003】
特許文献1では、液状の放射性薬剤が収納されたバイアルを放射線遮蔽容器に格納した状態で、放射線遮蔽容器の開口部から放射能量を検出することで、放射性薬剤の投与において、医療従事者の放射線被曝を低く抑えた放射能量測定を可能としている。
【0004】
図12は、従来の液状の放射性薬剤の放射能量測定を示す断面図である。
【0005】
放射能量測定の対象になる放射性薬剤1は、バイアル蓋42により密封されるバイアル40に収納されている。このバイアル40は遮蔽容器34に格納され、該遮蔽容器34の容器蓋は測定時に外される。該遮蔽容器34の開口部上方にはシンチレータ5を配置し、該シンチレータ5によって放射能量を測定する。放射性薬剤1を人体内に注入投与する際には、投与前及び投与後にそれぞれ放射能量を測定し、その差を算出して人体に投与された放射能量を測定している。
【0006】
【特許文献1】特開2006−17660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、バイアル40の側面や、バイアル蓋42に、液状の放射性薬剤1の飛沫が付着する。付着した飛沫は、バイアル40内の底部に収納の中身に比べ、シンチレータ5に近いため、放射能量が過大に検出され、測定精度を低下させることになる。なお、検出器の形状を工夫することも考えられるが、単一の検出器では限界があった。
【0008】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、バイアル内での放射性薬剤の位置や量やバイアル蓋等への飛沫付着にかかわらず、高精度の放射能測定を行なうことができるを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、液状の放射性薬剤が収納されたバイアルを放射線遮蔽容器に格納した状態で、該放射性薬剤の放射能を測定するための放射能測定装置において、前記放射線遮蔽容器の開口部から放射される、前記放射性薬剤の放射線の線量を測定するための放射線検出器を複数備え、これら放射線検出器による測定結果に基づいて、前記放射能を求めるようにして、前記課題を解決したものである。
【0010】
又、前記放射能測定装置において、複数の前記放射線検出器が、少なくとも一部、互いに測定感度が異なるものとすることができる。
【0011】
更に、前記放射能測定装置において、複数の前記放射線検出器が、少なくとも一部、前記放射性薬剤の方向に向かって縦列配置することができる。
【0012】
又、前記放射能測定装置において、前記放射線検出器の1つが、前記放射性薬剤からの放射線が通過するシンチレータを用いて構成され、前記放射線検出器の他の1つが、前記放射性薬剤と該シンチレータの間に配置される半導体検出器で構成することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、バイアル蓋42等に付着した放射性薬剤1の飛沫と中身の放射能を分離して測定することができる。従って、バイアル内での放射性薬剤の位置や量やバイアル蓋等への飛沫付着にかかわらず、バイアル40内にある放射性薬剤1の放射能を精度よく把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明が適用された実施形態の放射能測定装置10の全体を示す斜視図である。
【0016】
放射能測定装置10の前面には、電源スイッチ12、諸操作スイッチ13、表示画面14、印字出力装置16が備えられている。又、該放射能測定装置10右側面には、つまみ部22をつまんで、図中右方向に引き出せるようになった、セットステージ部24が設けられている。該セットステージ部24を引き出して遮蔽容器34を搭載した後、再びセットステージ部24を図中左方向放射能測定装置10内部へと引き込む。
【0017】
図2は、本実施形態において、引き出されたセットステージ部24周辺を上方から見た平面図である。又、図3は、引き出された該セットステージ部24周辺の正面図である。
【0018】
セットステージ部24は、スライド機構23により、放射能測定装置10右側内部に設けられた測定室部27内部に引き込み、あるいは引き出し可能になっている。引き込まれると、符号21(以下測定室部側壁21と呼ぶ)は、測定室部27の側壁の一部となる。又、この引き込み/引き出しは、該測定室部側壁21に取り付けられたつまみ部22をつまんで行なう。
【0019】
セットステージ部24には、遮蔽容器34の外形底部形状の一部に合わせた窪み形状部25が上面に備えられ、該窪み形状部25に遮蔽容器34が据え置かれる。更に、補助部材26は、セットステージ部24及び測定室部側壁21を直角に連結し、これらセットステージ部24及び測定室部側壁21が一体で、前述の引き込み/引き出しがなされるようになる。
【0020】
なお、該補助部材26については、遮蔽容器34の外形底部形状の一部に合わせた、半円筒状の窪み形状を持たせ、遮蔽容器34の外周に図2や図3では右から、面接触するようにしてもよい。このようにすれば、補助部材26の該面接触によって、窪み形状部25に据え置いた遮蔽容器34を、図2や図3において右方の側方から支えることができる。
【0021】
図4は、本実施形態の遮蔽容器34及び容器蓋31、又該遮蔽容器34に格納されるバイアル40を示す斜視図である。図5は、該遮蔽容器34の開口部36から放射される放射線の強度分布の例を示す断面図である。図6は、放射能測定装置10におけるシンチレータ5及び半導体検出器7の配置を示す断面図である。
【0022】
まず、図4において、遮蔽容器34には上部に開口部36が設けられ、該開口部36からバイアル40を遮蔽容器34内部に格納する。格納後、遮蔽容器34の上部に容器蓋31を被せ、遮蔽容器34の上面縁近傍の外周に形成されたねじ部35に、容器蓋31の内面に形成されたねじ部32を合わせ込んでねじ込むことで、遮蔽容器34に容器蓋31を一体とすることができる。これら遮蔽容器34及び容器蓋31は、例えば鉛厚20mmの放射線遮蔽能力を有する。
【0023】
このような遮蔽容器34は、容器蓋31が外された状態でセットステージ部24に搭載され、放射能測定装置10の測定室部27に搬入される。ここで、測定室部側壁21を含め、測定室部27の天井部、側壁、底部には、放射線を遮蔽する素材が用いられている。例えば、鉛厚20mmの放射線遮蔽能力とする。これによって、測定中、開口部36から放射される放射線は、放射能測定装置10の外部には放射されないようになっている。
【0024】
次に、図5に示すように、容器蓋31を外した開口部36からは、バイアル40に収められた放射性薬剤1から、放射線が放射される。図5では、放射性薬剤1は一例として185MBq/2mlのFDG溶液とされ、バイアル40上方鉛直方向の放射線は、163μSv/hとなっている。
【0025】
図6に示すように、放射能測定装置10内部において、測定室部27内の遮蔽容器34の上方には、プラスチック製のシンチレータ5が配置されている。更に、放射性薬剤1と該シンチレータ5の間に、シンチレータ5に比較して小型の半導体検出器7が配置される。これらシンチレータ5及び半導体検出器7は、いずれも放射性薬剤1から放射される放射線の強度を検出するものであり、放射性薬剤1の方向に向かって縦列配置されている。なお、測定精度の観点からは、シンチレータ5及び半導体検出器7の間隔は、離れたほうがよい。
【0026】
又、これらシンチレータ5及び半導体検出器7は、互いに測定感度が異なるものである。半導体検出器7に比較してシンチレータ5の方が、放射線強度の検出感度が高い。但し、半導体検出器7にも、プラスチック製シンチレータを用いるようにしてもよい。
【0027】
ここで、図6において、寸法Aは、バイアル40内の中身の放射性薬剤1から、バイアル蓋42に付着する放射性薬剤1飛沫までの距離である。寸法B及び寸法Cは、バイアル40内中身の放射性薬剤1から、それぞれ、シンチレータ5あるいは半導体検出器7までの距離である。又、寸法D及び寸法Eは、バイアル蓋42付着の放射性薬剤1飛沫から、それぞれ、シンチレータ5あるいは半導体検出器7までの距離である。
【0028】
本実施形態では、異なる位置に配置された2つの放射線検出器、即ちシンチレータ5及び半導体検出器7の測定結果に基づいて、異なる位置にある、バイアル40内の中身の放射性薬剤1の放射能量と、バイアル蓋42付着の放射性薬剤1飛沫の放射能量とをそれぞれ求める際、これら4者の位置の相違による、放射線の検出特性の相違を利用する。従って、これら放射能量測定の精度を確保するためには、該放射線検出特性の相違が、小さ過ぎず、大き過ぎず、適切である必要がある。
【0029】
つまり、精度向上の面では、図6において、寸法Bは、寸法Aに対して大き過ぎないようにする。これによって、シンチレータ5による、バイアル40内中身の放射性薬剤1による放射線の検出特性と、バイアル蓋42付着の放射性薬剤1飛沫による放射線の検出特性とが、適度に異なるようにする。
【0030】
寸法Bは、(寸法B−寸法C)即ちシンチレータ5と半導体検出器7の間隔に対して、大き過ぎないようにする。これによって、バイアル40内中身の放射性薬剤1による放射線に対する、シンチレータ5の放射線の検出特性と、半導体検出器7の放射線の検出特性とが、適度に異なるようにする。
【0031】
寸法Eは、寸法Aに対して小さ過ぎないようにする。これによって、半導体検出器7による、バイアル40内中身の放射性薬剤1による放射線の検出特性と、バイアル蓋42付着の放射性薬剤1飛沫による放射線の検出特性とが、異なり過ぎないようにする。
【0032】
寸法Eは、(寸法D−寸法E)即ちシンチレータ5と半導体検出器7の間隔に対して、小さ過ぎないようにする。これによって、バイアル40内中身の放射性薬剤1による放射線に対する、シンチレータ5の放射線の検出特性と、半導体検出器7の放射線の検出特性とが、異なり過ぎないようにする。
【0033】
図7は、本実施形態の放射能測定装置に用いるハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0034】
この図7に示されるように、本実施形態の放射能測定装置の機能は、該放射能測定装置に内蔵される、ある種のコンピュータ装置のハードウェア構成による。しかしながら、具体的には、このようなものに限定されるものではない。なお、この図において、ハードウェア構成は、説明の関係上一部抽象化されている。
【0035】
この図において、コンピュータ装置は、CPU(Central Processing Unit)310と、RAM(Random Access Memory)311と、ROM(Read Only Memory)312と、LAN(Local Area Network)−I/F(Inter Face)313と、種々のI/F320〜322、361、362とを有している。これらは、バス301によって相互接続されている。
【0036】
又、バス301に対して、I/F320を介して、表示画面14の表示を行なう操作入力・画面表示装置330が接続されている。該操作入力・画面表示装置330は、具体的にはタッチパネル装置であり、液晶表示装置において画面表示をしつつ、その表面に貼り付けたタッチセンサにより、指先で接触したその画面上の位置を読取り可能になっている。又、上記の検出器I/F361及び362には、それぞれシンチレータ5、半導体検出器7が接続されている。更に、バス301に対して、I/F322及びバス302を介して、HDD(Hard Disc Drive)装置340が接続されている。
【0037】
以上のようなハードウェア構成において、記憶手段、又記憶装置は、RAM311、ROM312、HDD装置340である。このような記憶手段や記憶装置において、CPU310で実行される様々なプログラムや、本実施形態においてアクセスされる諸ファイルやデータが保存され、電子的にアクセスができるようになっている。例えば、本実施形態に係るアプリケーション・プログラムは、HDD装置340に格納されていて、実行時には、RAM311に読み出されてCPU310によって実行される。なお、LAN−I/F313は、LANを経由して他のコンピュータ装置に接続するためのものであり、本実施形態による測定結果などのデータをやりとりすることができる。
【0038】
図8は、本実施形態においてバイアル40中の放射性薬剤1から放射される放射線を模擬するための固体放射線源2の収納状態を示す断面図である。図9は、該固体放射線源2の取り付け状態を示す上面図である。
【0039】
図9に示すように、固体放射線源2は、発泡スチロール製の円柱型取付台44の上面に取付け、図8において矢印で示すようにバイアル40内に収納する。
【0040】
次に、図10及び図11は、本実施形態においてバイアル蓋42に付着する放射性薬剤1の飛沫を模擬するための固体放射線源3の取付け状態を示す、それぞれ断面図、上面図である。
【0041】
図10及び図11のゴムキャップ46は、通常のバイアル蓋42に相当するものであり、該バイアル蓋42と同様にバイアル40の蓋として用いる。又、該ゴムキャップ46には、これら図10及び図11に示すように、固体放射線源3が取付けられるようになっている。
【0042】
図8及び図9で示したように、バイアル40に固体放射線源2を収納した後、固体放射線源3を取付けたゴムキャップ46により該バイアル40の蓋をする。すると、固体放射線源2はバイアル40に収納した放射性薬剤1を、固体放射線源3はバイアル蓋42内側に付着した放射性薬剤1を模擬し、それぞれ放射線を放射する。固体放射線源2及び固体放射線源3を取付けたこの状態を、以下模擬モデルと呼ぶ。
【0043】
なお、上述の固体放射線源2や3は、例えば放射性のAuであるが、特に限定されるものではない。
【0044】
本実施形態においては、シンチレータ5及び半導体検出器7により検出される放射線強度により、固体放射線源2により模擬される放射性薬剤1の放射能量と、固体放射線源3により模擬される放射性薬剤1の放射能量とを、前述した図7のハードウェア構成によって算出するようにしている。以下に、該算出方法について説明する。
【0045】
シンチレータ5により検出されるバックグラウンド値をBP(cpm)、半導体検出器7により検出されるバックグラウンド値をBS(cpm)とする。ここで、バックグラウンド値とは、固体放射線源2及び固体放射線源3を取付けない状態における検出値である。これらBP及びBSは予め測定しておき、BPは検出器I/F361から、BSは検出器I/F362から、放射能測定装置10内部に読み込んでおく。
【0046】
次に、図8〜図11により前述したように、固体放射線源2及び固体放射線源3を取付ける。そして、該取付け時において、シンチレータ5による検出値をRP(cpm)、半導体検出器7による検出値をRS(cpm)とする。これらRP及びRSの測定後、RPは検出器I/F361から、RSは検出器I/F362から、放射能測定装置10内部に読み込まれる。
【0047】
ここで、プラスチック・シンチレータによる正味計測値をCP(cpm)、半導体検出器による正味計測値をCS(cpm)とする。この正味計測値は、模擬モデルにおいては、固体放射線源2及び固体放射線源3から放射される放射線の強度である。すると、次式のように表わすことができる。
【0048】
【数1】

【0049】
ここで、バイアル底部の放射能をAb(MBq)、キャップ部の放射能をAc(MBq)とする。模擬モデルにおいては、Abは固体放射線源2の放射能であり、Acは固体放射線源3の放射能である。あるいは、放射性薬剤1をバイアル40に収納する場合、Abはバイアル40内の放射性薬剤1の放射能であり、Acはバイアル蓋42に付着した放射性薬剤1飛沫の放射能である。
【0050】
又、シンチレータ5のバイアル底部の放射能に対する検出感度をfpb(cpm/MBq)、キャップ部の放射能に対する検出感度をfpc(cpm/MBq)とする。半導体検出器7のバイアル底部の放射能に対する検出感度をfsb(cpm/MBq)、キャップ部の放射能に対する検出感度をfsc(cpm/MBq)とする。
【0051】
すると、以下のように、式(10)〜式(12)を導くことができる。
【0052】
【数2】

【数3】

【数4】

【数5】

【0053】
ここで、バイアル底部の放射能Abは、以下のように、{式(10)−式(11)}から算出することができる。
【0054】
【数6】

【数7】

【数8】

【0055】
又、キャップ部の放射能Acは、以下のように、{式(10)−式(12)}から算出することができる。
【0056】
【数9】

【数10】

【数11】

【0057】
本実施形態では、上記の式(15)によりバイアル底部の放射能Abを、上記の式(18)によりキャップ部の放射能Acを、放射能測定装置10におけるアプリケーション・プログラムによる計算によって求めるようにしている。
【0058】
なお、本発明は、シンチレータ5や半導体検出器7など、放射線強度を測定する検出手段に関して、具体的に限定するものではない。即ち、該検出手段の種類や個数、又それぞれの検出手段の配置場所について、具体的に限定するものではない。又、前述の例では、検出手段の個数を2つとし、バイアル底部及びキャップ部の2箇所の放射能Ab及びAcを算出するようにしているが、より多くの検出手段を用いより多くの箇所の放射能を算出するようにしてもよい。
【0059】
又、検出された放射線強度から、放射性物質の放射能を算出する手法についても、前述の式(15)や式(18)のようなものに限定されるものではない。バイアル底部や、キャップ部、あるいはその他バイアル壁面など、各所の放射性物質から放射される放射線の強度は、複数の検出手段を用いた場合、それぞれの検出手段において異なる。これは、それぞれの検出手段自体の検出特性や、それぞれの検出手段の配置場所が異なり、このようなそれぞれの放射性物質からの距離も異なるためである。従って、このような相違に基づいて、各検出手段により得られた検出値から、各所の放射性物質の放射能量を求めるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明が適用された実施形態の放射能測定装置の全体を示す斜視図
【図2】上記実施形態において引き出されたセットステージ部周辺を上方から見た平面図
【図3】該引き出されたセットステージ部周辺の前面図
【図4】前記実施形態の遮蔽容器及び容器蓋、又該遮蔽容器に格納されるバイアルを示す斜視図
【図5】該遮蔽容器の開口部から放射される放射線の強度を示す断面図
【図6】前記実施形態におけるシンチレータ及び半導体検出器の配置を示す断面図
【図7】前記実施形態に用いるハードウェアの構成を示すブロック図
【図8】前記実施形態においてバイアル中の放射性薬剤から放射される放射線を模擬するための固体放射線源の収納を示す断面図
【図9】該固体放射線源の取り付け状態を示す上面図
【図10】前記実施形態においてバイアル蓋に付着する放射性薬剤の飛沫を模擬するための固体放射線源の取付けを示す断面図
【図11】該バイアル蓋に付着する放射性薬剤の飛沫を模擬するための固体放射線源の取付けを示す上面図
【図12】従来の液状の放射性薬剤の放射能量測定を示す断面図
【符号の説明】
【0061】
1…放射性薬剤
2、3…固体放射線源
5…シンチレータ
7…半導体検出器
10…放射能測定装置
12…電源スイッチ
13…諸操作スイッチ
14…表示画面
16…印字出力装置
21…測定室部側壁
22…つまみ部
23…スライド機構
24…セットステージ部
25…窪み形状部
26…補助部材
27…測定室部
31…容器蓋
34…遮蔽容器
40…バイアル
42…バイアル蓋
44…円柱型取付台
46…ゴムキャップ
301、302…バス
310…CPU
311…RAM
312…ROM
313…LAN−I/F
320〜322…I/F
330…操作入力・画面表示装置
340…HDD装置
361、362…検出器I/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状の放射性薬剤が収納されたバイアルを放射線遮蔽容器に格納した状態で、該放射性薬剤の放射能を測定するための放射能測定装置において、
前記放射線遮蔽容器の開口部から放射される、前記放射性薬剤の放射線の線量を測定するための放射線検出器を複数備え、
これら放射線検出器による測定結果に基づいて、前記放射能を求めるようにしたことを特徴とする放射能測定装置。
【請求項2】
複数の前記放射線検出器が、少なくとも一部、互いに測定感度が異なるものであることを特徴とする請求項1に記載の放射能測定装置。
【請求項3】
複数の前記放射線検出器が、少なくとも一部、前記放射性薬剤の方向に向かって縦列配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の放射能測定装置。
【請求項4】
前記放射線検出器の1つが、前記放射性薬剤からの放射線が通過するシンチレータを用いて構成され、
前記放射線検出器の他の1つが、前記放射性薬剤と該シンチレータの間に配置される半導体検出器で構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射能測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−224442(P2008−224442A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−63667(P2007−63667)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(501209357)有限会社 エスディー技研 (9)
【出願人】(591031430)株式会社千代田テクノル (22)
【出願人】(307004567)
【Fターム(参考)】