放射薬剤の分注及び注入システムに用いる注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構
【課題】 注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給装置を提供する。
【解決手段】放射薬剤を貯留しているバイアル(2)、注射器供給モジュール(5)、注射器供給モジュール(5)から分注位置に供給する注射器送り出し機構(52)、生理食塩水カートリッジモジュール(7)、モジュール(7)から注入位置に供給する生理食塩水カートリッジ送り出し機構(79)、放射薬剤を生理食塩水カートリッジ(70)に注入する可動式分注及び注入機構(6)等からなる。
【解決手段】放射薬剤を貯留しているバイアル(2)、注射器供給モジュール(5)、注射器供給モジュール(5)から分注位置に供給する注射器送り出し機構(52)、生理食塩水カートリッジモジュール(7)、モジュール(7)から注入位置に供給する生理食塩水カートリッジ送り出し機構(79)、放射薬剤を生理食塩水カートリッジ(70)に注入する可動式分注及び注入機構(6)等からなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には分注及び注入システムに関するものであるが、ここでは放射線遮へい下での放射薬剤の分注及び注入システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特異なINVIVO画像化能力の故に近年ポジトロン断層(PET)は以前不可能であった癌の早期発見と治療に用いられている。従って、PETは各種の腫瘍の診断のための極めて重要な方法の一つであり将来の核医学では主流となる。
【0003】
ポジトロン放射核種(放射薬剤)はサイクロトロンで創造され、次に放射薬剤師の手によって他の化合物を標識してグルコース、アミノ酸、水といった化合物/分子になり注射室に運ばれ、医師がPET診断をするために医療従事者によって人体に注入される。ポジトロンは人体の中の電子によって消滅し反対方向にガンマ線を放射し、それをPETが検知しコンピューター処理を経て画像化し機能画像と診断のためのパラメーターを提供する。
【0004】
PET装置は医用診断には極めて有用であるが、PET用のポジトロン放射核種は強い放射線を放射する。従って放射薬剤師や医療従事者の過剰被ばく防護が主な課題である。
【0005】
PET検査の過程で放射薬剤師、医師、看護師、医療従事者は放射薬剤の計量、品質管理、運搬、注射を行う。もし、適切な放射線防護を施さないとこれらの人々の健康に深刻な障害を生じる。
【0006】
現時点では取り扱いの各過程で被ばくする放射薬剤師、医師、看護師、医療従事者達の有効な放射線防護として放射線遮へい空間、放射線遮へい機能のある注射器、放射線遮へいされた搬送器具の設計に重点が置かれ、これによって医療従事者の放射線防護に役立てようとしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この問題の解決のために分注装置と注入装置がチューブで接続された装置が存在する。しかし、この装置は注入装置への患者血液の逆流を防ぐことができない。
【0008】
このように、医療従事者を放射線被ばくを放射線遮へいに重点を置いた設計で防護する既存の技術では完全な放射線防護に不足である。関連する機構やその要素の自動制御が問題の解決に重要な役割を演じる。例えば放射線遮へいされた槽の中での充填、移動、注入、注射器の洗浄が自動化されないのであれば装置全体の運転が極めて不便である。
【0009】
更に自動制御や自動注入は放射線遮へい体の放射線遮へいが完全でも運転員の放射線被ばくを生じる手動運転が必要であれば効果がない。
【0010】
更に放射薬剤の注入後使用済みの注射器、空の生理食塩水カートリッジ、注射針、チューブが適切に処理されないと依然として医療従事者の放射線被ばくが生じる。しかし、放射線遮へいされた設備の中で放射線防護と廃棄物の適切な廃棄の両方に優れることは困難である。そのような問題に既存技術は解決を与えていない。
このように以上に論じた放射薬剤の自動注入システムの問題解決が望まれる。
【0011】
従って、本発明の主眼は放射薬剤の注入システム用の注射器や生理食塩水カートリッジの自動供給機構を提供することで、それによって選んだ注射器や生理食塩水カートリッジを本発明の自動供給機構が予め設定した位置に自動的に供給することが望まれる。
[ 本発明のもう一つの主眼は注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給装置を提供することである。その装置は放射薬剤の分注、取り出し、搬送、注入を自動的に行うもので注射器及び生理食塩水カートリッジを本発明の自動機構によって手動操作をせずに自動供給し運転員の放射線被ばくを低減し放射線防護に優れている。
本発明の更なる目的は、患者血液の逆流による装置の汚染を避けるためにディスポ式注射器並びに生理食塩水カートリッジを用いて運転し、使用済みの注射器及び生理食塩水カートリッジを本発明の注入機構が放射薬剤の注入を完了した時点ですべて廃棄し患者血液の逆流の問題を完全に防ぐ自動供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
先行技術の問題に対する本発明の解決策は、槽内に設置された放射薬剤注入システムが2本以上のディスポ式注射器を一列に並べ注射器供給機構の制御によって一回に一本だけのディスポ式注射器を供給する注射器供給モジュールである。生理食塩水カートリッジモジュールは2個以上の生理食塩水カートリッジを一列に並べ生理食塩水カートリッジ供給機構の制御により一回に一個だけ生理食塩水カートリッジを供給する。可動式分注及び注入機構は注射器供給機構が供給するディスポ式注射器を掴み取り分注の位置でバイアルから放射薬剤を吸引して放射薬剤の吸引/分注を行い、ディスポ式注射器を分注の位置から注入の位置に移動させ、吸引した放射薬剤を生理食塩水カートリッジ供給機構が注入の位置に供給した生理食塩水カートリッジに注入する。ディスポ式の中継部を注入針挿入孔経由で生理食塩水カートリッジ吐出口に刺し込み生理食塩水カートリッジの吐出口から内部の生理食塩水と放射薬剤を吐出させる。
【0013】
このように先行技術と比べて本発明は槽の中で放射薬剤注入システムでは必要な注射器及び生理食塩水カートリッジを自動的に供給する自動供給機構を提供する。放射薬剤の分注、吸引、移動、注入のすべてを手動操作なしに本発明の自動機構によって制御し医療従事者に対する放射線被ばくの危険度を効果的に低減する。更に本発明はディスポ式の注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構を組み合わせ患者血液の逆流による装置の汚染を効果的に防ぐ。
【0014】
かくして、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、放射薬剤の分注及び注入システム用の注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構であって、槽内で自動的に注射器や生理食塩水カートリッジを供給し以下のものから成るように構成される。槽の中で分注位置にあり放射薬剤を貯留しているバイアル;槽の中で複数の注射器を一列に並べた注射器供給モジュール;槽の中で注射器供給モジュールから一本ずつディスポ式注射器掴み取り当該注射器を予め設定された分注の位置に供給する注射器送り出し機構;槽の中で複数の生理食塩水カートリッジを一列に並べた生理食塩水カートリッジモジュール;槽の中で生理食塩水カートリッジモジュールから1個ずつ生理食塩水カートリッジを外し当該生理食塩水カートリッジを予め定められた注入の位置に供給する生理食塩水カートリッジ送り出し機構;注射器送り出し機構から送り出されたディスポ式注射器を掴み取りバイアルから分注位置で放射薬剤を吸引するために放射薬剤の吸引/分注操作を行い、当該ディスポ式注射器を分注の位置から注入の位置に移動さ注入の位置で吸引した放射薬剤を生理食塩水カートリッジ送り出し機構が供給する生理食塩水カートリッジに注入する可動式分注及び注入機構。
請求項2に記載の発明は、請求項1における放射薬剤分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって可動式分注及び注入機構が以下のものから成るように構成される。支持台;支持台を水平ガイドレールに沿って水平方向に移動させる水平移動機構;支持台を垂直ガイドレールに沿って垂直方向に移動させる垂直移動機構;注射器送り出し機構が供給するディスポ式注射器を掴み取ったり放棄したりする掴み取り及び放棄機構;ディスポ式注射器の注射器プランジャーを下に引いてバイアルから放射薬剤を吸引する支持台上に設置された注射器プランジャー駆動機構。
請求項3に記載の発明は、請求項2における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、ディスポ式注射器の注射器プランジャーにかかる圧力を検知するために圧力センサーが注射器プランジャー駆動機構の下部に設置されるように構成される。請求項4に記載の発明は、請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、生理食塩水カートリッジに槽の注射器挿入孔に挿入し特定の生理食塩水カートリッジに貯留された生理食塩水及び放射薬剤を吐出させる生理食塩水カートリッジの薬剤吐出口を貫通する中継部を有するように構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であってディスポ式の中継部品が以下のものから成るように構成される。先端部に針があり反対側にフランジがある中継部;当該針の反対側に接続されもう一端は患者の体に刺された針に接続されたチューブ;中継部の反対側のフランジに接触している外套管であって、中継部の先端の針が反対側のフランジに接触している当該外套管とともに注射針挿入孔経由で生理食塩水カートリッジの薬剤吐出口を貫通するもの。
請求項6に記載の発明は、請求項5における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、外套管の中央部の外周に挿入止めのストッパーを有するように構成される。
請求項7に記載の発明は、請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、タングステン製の放射線遮へいが槽の注射針挿入孔に施されている。
請求項8に記載の発明は、請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において注射器供給機構が以下のものから成るように構成される。各ディスポ式注射器のフランジを保持し且つ導いている一対の上側ガイドレール及び下側ガイドレール;最前列のディスポ式注射器の最下部近傍で弾性的上向きの力を作用させており、それによって最前列のディスポ式注射器を制止している一対の弾性ストッパー;全部のディスポ式注射器に作用し最前列のディスポ式注射器が弾性ストッパーによって制止されるまで全部のディスポ式注射器を押している帯。
そして、請求項9に記載の発明は、請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、生理食塩水カートリッジ供給機構が以下のものから成る用に構成される。各生理食塩水カートリッジを保持し且つ導く一対のガイド板;最前列の生理食塩水カートリッジ近傍にあり上向き又は下向きの弾性的押し付け力を作用させて最前列の生理食塩水カートリッジを制止している一対の弾性ストッパー;全部の生理食塩水カートリッジに作用して最前列の生理食塩水カートリッジが弾性ストッパーによって制止されるまで全部の生理食塩水カートリッジを押している帯。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上記のように構成されているので、選んだ注射器や生理食塩水カートリッジを予め設定した位置に自動的に供給することができる。また、本発明によると、放射薬剤の分注、取り出し、搬送、注入が自動的に行われるので、運転員の放射線被ばくを低減することができるという、本発明に特有の効果が得られる。さらには、ディスポ式注射器並びに生理食塩水カートリッジを用いて運転し、使用済みの注射器及び生理食塩水カートリッジを放射薬剤の注入が完了した時点ですべて廃棄するので、患者の血液の逆流による装置の汚染を避けることができる効果も得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1に示す本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構の透視図に本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構が槽の中に設置され注射器供給モジュール5、可動式分注及び注入機構6、生理食塩水カートリッジモジュール7を示す。
【0017】
注射器供給モジュール5には複数のディスポ式注射器51が一列に並んでいる。生理食塩水カートリッジモジュール7には複数の生理食塩水カートリッジ70が一列に並んでいる。可動式分注及び注入機構6の制御下で1本のディスポ式注射器51は注射器供給もジュール5から取り分けられ放射薬剤をバイアル2から吸引して放射薬剤の分注を行う。分注後ディスポ式注射器51は予め設定された注入の位置に移行して生理食塩水カートリッジ70の一つに放射薬剤を注入する。その後使用済みのディスポ式注射器51と生理食塩水カートリッジ70は投棄される。
【0018】
図2は放射線遮へいされた放射薬剤分注及び注入システムの正面透視図であるが、本発明による自動注入器及び生理食塩水カートリッジ供給機構が組み込まれており、図に示すように放射線遮へいされた放射薬剤吸引及び注入システムは一般的には放射線遮へいされた密閉槽1に組み込まれており、槽の材料は鉛やタングステンと言った放射線遮へい機能を有するものである。当該放射線遮へいされた密閉槽1は密閉され、放射線遮へいされた空間を提供し、当該密閉槽には少なくとも1個の注射針挿入孔11がある。
【0019】
放射線遮へいされた密閉槽1は放射薬剤が入っているバイアル2(図3及び4参照のこと)を収納する。当該バイアル2をバイアル容器21に入れる場合は機械式トング12を用いる。当該機械式トング12には延長棹13があるので当該機械式トングを密閉槽1内に差し伸べて手動運転することができる。 勿論当該機械式トング12を完全に自動ロボットアームに置き換えることができる。
【0020】
バイアル容器21の側壁には放射薬剤液面監視窓22(図3参照のこと)がある。放射薬剤液面監視装置4(CCDカメラ)が放射薬剤液面監視窓22に対峙した位置に設置され放射薬剤液面監視装置4はモニター41又はコンピューターに接続されている。バイアル2に放射薬剤が薬剤チューブ20を経由して注入されるときはモニター41で放射薬剤の液面を監視する。バイアル2の中の放射薬剤が規定の液面に達したならば放射薬剤チューブ20を取り外す。
【0021】
バイアル2に放射薬剤が充填されたならば、図3に示す通り放射能量の測定を行う。この工程では機械式トング12によってバイアル2をバイアル容器21から測定用容器24に移す。 バイアル2を測定用容器24内に移し機械式トングによって測定容器24のT字型棹241を掴んで持ち上げ測定用容器24をバイアル2と共に放射能測定器3に挿入する。放射能測定器3はバイアル2内の放射薬剤の放射能量を計測する機能を有する。
【0022】
図4に示す通り放射能量の計測が完了したならば機械式トング12を用いて測定容器24とバイアル2を測定用容器24の元の場所に戻す。次に機械式トング12によってバイアル2の首部分を掴んで測定用容器24からバイアル2を取り出しバイアル2を後の工程である放射薬剤の吸入及び分注をするためにバイアル容器21に移す。
【0023】
図5に、放射線遮へいされた密閉槽1の中でバイアル容器2の底部に近接した位置にあって複数のディスポ式注射器51を一列に並べたディスポ式の注射器供給モジュール5を示す。遮へいされた密閉槽1の中にあって可動式分注及び注入機構6はディスポ式の注射器供給モジュール5とバイアル容器21の近接した位置で、選んだ1本のディスポ式注射器51の放射薬剤分注工程の制御と当該選んだディスポ式注射器51の放射薬剤分注の位置と注入の位置の間の移動を制御する。
【0024】
図5と図6とに示す通り可動分注及び注入機構6は支持台61、水平移動機構62、垂直移動機構63、掴み取り及び放棄機構64、注射器プランジャー駆動機構65で構成されている。水平移動機構62は支持台61を少なくとも1本の水平ガイドレール621に沿って水平方向に移動させ垂直移動機構63は支持台61を少なくとも1本の垂直ガイドレール631に沿って垂直方向に移動させる。
【0025】
掴み取り及び放棄機構64は挟641、延長腕642、選んだ1本のディスポ式注射器51をつかみ取り/放棄の操作を制御するつかみ取り及び放棄制御器643から構成されている。掴み取り及び放棄制御器643が延長腕642を伸ばすときは挟み641が開いて1本のディスポ式注射器51を掴む(図6参照のこと)。
【0026】
注射器プランジャー駆動機構65は電動もしくは空圧駆動が可能であり支持台61の上に設置され選ばれたディスポ式注射器51のプランジャー511を放射薬剤の吸引操作のために上向きに押したりした向きに引いたりする。注射器プランジャー駆動機構65はディスポ式注射器51のプランジャー511にかかっている力を検知する圧力センサーを取り付けても良い。
【0027】
延長腕は選ばれたディスポ式注射器を掴まえると引っ込んで元の位置に戻りディスポ式注射器51を放射薬剤の分注の位置に固定する。 この時点で垂直移動機構63は垂直ガイドレール631に沿って支持台61の全体を上向きに移動させディスポ式注射器51の針512をバイアル2の底部を刺しぬく(図7参照のこと)。 しかる後注射器プランジャー駆動機構65の駆動と制御下でディスポ式注射器51のプランジャー511を下向きに引き(図8参照のこと)予め定められた量の放射薬剤をバイアル2から吸引する。
【0028】
上記の放射薬剤の吸引操作が終わると垂直移動機構63は垂直ガイドレール631に沿って支持台61を下に移動させるのでディスポ式注射器が下に移動し針512がバイアル2の底部から離れる。しかる後ディスポ式注射器51を水平移動機構62を水平に移動させ注入の位置に移動させる(この位置は放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11に近接している)。
【0029】
本発明の実施例においてバイアル2は二つの口を有する(図9参照のこと)。バイアル2の本体に上部開口2aと下部開口2bとがあり上栓2cと下栓2dがそれぞれにはまる。放射薬剤はバイアル2に上栓2cに差し込まれた薬剤チューブ20経由で注入されディスポ式注射器51の針512はバイアル2内の放射薬剤を吸引するために下栓を貫通する。バイアル2の上部開口2a上栓2cには空気フィルター2eを差込みバイアル2内の放射薬剤を吸引するときにバイアル2内に負圧を生じさせない。
【0030】
図10はディスポ式注射器51が可動式分注及び注射機構6の水平移動機構62によって注入の位置に移動しているが針はまだ生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通していないさまを示す拡大部分透視図である。 図11はディスポ式注射器51が注入の位置にあり針512が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通しているさまを示す拡大部分透視図である。 図12はディスポ式注射器51が注入の位置にあり生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を針512が貫通しておりディスポ式注射器51のプランジャー511が上に押し上げられているさまを示す拡大部分透視図である。
【0031】
図13はディスポ式注射器51の針512が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通しておりディスポ式注射器51のプランジャー511が上に押し上げられたさまを示す断面図である。図14はディスポ式注射器51のプランジャー511が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通しておりディスポ式注射器51のプランジャー511が下に引かれているさまを示す断面図である。生理食塩水カートリッジ70は放射線遮へいされた密閉槽1の中にあり注射針挿入孔11に近接している。
[
【0032】
図13と図14に生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72中継部8の正面から針83を刺したさまを示す。中継部8の反対側にはチューブ81がつながっている。チューブ81は放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11を経由して延長しており患者に刺した針82(図2も参照のこと)につながっている。
【0033】
チューブ81の適当な位置に通常の回転式三方活栓811(図1及び図2参照のこと)を設けており一端は中継部8につながっておりもう一端は仕上げフィルター812を経由して患者に刺した針82につながっている。生理食塩水注射器813が三方活栓811の上部に差し込まれておりチューブ81注入をする前にチューブ81内に空気を入れないために生理食塩水で満たす。
【0034】
生理食塩水カートリッジ70は薬剤注入口71、薬剤吐出口72、中間導管73、生理食塩水貯槽出口74で構成されている。まず第一逆止弁75が中間導管73の薬剤吐出口72に設置されており、第二逆止弁76が生理食塩水貯槽出口74に設置されている。
【0035】
生理食塩水カートリッジ70は生理食塩水を貯留する生理食塩水貯槽77を有する。生理食塩水貯槽77は中間導管73に生理食塩水貯槽出口74経由で接続され生理食塩水カートリッジ70の中間導管73に生理食塩水が流入できるようになっている。生理食塩水カートリッジ70の生理食塩水貯槽77には貫通容易な材料の層771があり生理食塩水注入に用いる。生理食塩水貯槽77が貯留する生理食塩水は貫通容易な材料の層771で塞ぐ前に満たしておくかまたは貫通容易な材料の層771で塞いだ後で貫通容易な材料の層771を貫通して注射器で生理食塩水貯槽77に充填することができる。さらに、実際的には生理食塩水貯槽77の頂部に空気フィルター78を刺して生理食塩水貯槽77の内部が生理食塩水貯槽77内の生理食塩水を吸引したときに負圧を生じないようにする。
【0036】
中継部8の針83を生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に刺す場合は放射線遮へいした密閉槽1の注射針挿入孔11を経由し、針83で生理食塩水カートリッジ70の生理食塩水カートリッジ70薬剤吐出口72を貫通させる。
[0057] 生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に中継部8を突き刺す場合は外套管84を用い中継部8の針83が薬剤吐出口72を容易に貫通するようにする。ストッパーリング841が外套管84の中間部の外周にあり外套管84が設置中に放射線遮へいされた密閉槽1の中に落下するのを防ぎ針83が予め決められた深さに刺さるようにしている。
【0037】
放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11からの放射線漏洩を防ぐためにタングステン製挿入体14が注射針挿入孔11に挿入されている。挿入体14の内側は傾斜面141となっている。
【0038】
可動式分注及び注入機構6がディスポ式注射器51を注入の位置(この位置は放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11に近接している)すると垂直移動機構63が支持台61を垂直ガイドレール631に沿って上へ移動させ、ディスポ式注射器51の針512が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通させる。そしてディスポ式注射器51のプランジャー511を注射器プランジャー駆動機構65が駆動し且つ制御して上に押し上げ前段階でディスポ式注射器51に吸引され当該ディスポ式注射器51に貯留されている放射薬剤を生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71に注入する。
【0039】
この時生理食塩水カートリッジ70の第一逆止弁75は開の状態であるが、他方第二逆止弁76は閉の状態である(図13を参照のこと)。このようにして放射薬剤は中間導管73を経由して薬剤吐出口72に供給され針83、中継部8、チューブ81、三方活栓811、仕上げフィルター812を経由して患者の体に刺した針82へ供給される。
【0040】
放射薬剤の注入操作が完了したならばディスポ式注射器51のプランジャー511を注射器プランジャー駆動機構65が駆動し制御してした向けに引き下げ少なくとも1回の線状サイクルを実施する。この時生理食塩水カートリッジ70の第一逆止弁75は閉の状態で、他方第二逆止弁76は開の状態である(図14参照のこと)。このようにして生理食塩水貯槽出口74及び薬剤注入口71から生理食塩水がディスポ式注射器51に吸引される。
【0041】
生理食塩水の吸引が終わると注射器プランジャー駆動機構65がプランジャー511を再び押し上げ生理食塩水を生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71に注入する。この時生理食塩水カートリッジ70の第一逆止弁75は開の状態で、他方第二逆止弁76は閉の状態である(図13参照のこと)。このようにして生理食塩水が中間導管73を経由して薬剤吐出口72に流れ針83、中継部8、チューブ81、三方活栓811、仕上げフィルター812を経由して患者の体に刺した針82に供給され放射薬剤が洗い出される。
【0042】
ディスポ式中継部8の針83を生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に刺す場合は放射線遮へいした密閉槽1の注射針挿入孔11から挿入して針83を生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72を貫通させる。針83を挿入する時は外套管84を用いて生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に針83の貫通を容易にする。
【0043】
放射線遮へいした密閉槽1には放射線遮へい材料で作られた扉17があり保守の場合にこの扉から実施する。当該扉を開けて注射器供給モジュール5のディスポ式注射器51や生理食塩水カートリッジモジュール7の生理食塩水カートリッジ70を補給を行う。
【0044】
図15は、注射器供給モジュール5における注射器送り出し機構52の部分敵鳥瞰図を示し、これは本発明に基づく放射薬剤注入システムにおいて注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構の一部をなしている。図に示す通り各ディスポ式注射器51のフランジ513は一対の上側ガイドレール521,522とこれに対応する下側ガイドレール523,524に保持され且つ導かれている。 一対の弾性ストッパー525,526が最前列のディスポ式注射器の真下に配置されている。一対の弾性ストッパー525,526はスプリング525a,526aによって上向きに押し上げられている。弾性ストッパー525,526は最前列のディスポ式注射器に作用する。
【0045】
全部のディスポ式注射器は帯527によって前に押される力を受けている。帯527の一端は固定支柱528に固定されもう一端は巻き上げ軸529に巻かれている。巻き上げ軸529の内部は簡単な巻き上げ機構があり巻上げ力を帯527に伝え、帯527が全部のディスポ式注射器51を前に押し最前列のディスポ式注射器51を弾性ストッパー525,526が制止している。
【0046】
可動式分注及び注入機構6の掴み取り及び放棄機構64の挟み641が伸びだして最前列のディスポ式注射器51を掴む時、最前列のディスポ式注射器51は掴まれ上側ガイドレール521,522とこれに対応する下側ガイドレール523,524から外れる。最前列のディスポ式注射器51が除かれると次のディスポ式注射器51が押し出され弾性ストッパー525,526によって停止し挟み641の次の掴み取りを待機する。
【0047】
図16は、本発明による生理食塩水カートリッジ送り出し機構79の断面図を示し、図15に示す注射器供給モジュール5の注射器送り出し機構52と似た機構である。図に示す通り生理食塩水カートリッジモジュール7の生理食塩水カートリッジ70は一対のガイド板791,792に挟まれ且つ導かれている。一対の弾性ストッパー793,794がガイド板791,792の最前列の生理食塩水カートリッジ70の近傍に設置されている。弾性ストッパー793,794はスプリング793a,794aによって上向き及び下向きに押されている。弾性ストッパー793,794は最前列の生理食塩水カートリッジ70を制止している。
【0048】
全部の生理食塩水カートリッジ70は図15に示す帯と同様な帯795によって前向きに押されている。帯795の一端は固定支柱に固定されもう一端は巻き上げ軸に巻かれている。このように帯795は全部の生理食塩水カートリッジを最前列の生理食塩水カートリッジ70が弾性ストッパー793,794で制止されるまで前に押す。
【0049】
可動式分注及び注入機構6の掴み取り及び放棄機構64の挟み641がディスポ式注射器51に外向きの力を作用させる時その力が弾性ストッパー793,794の保持力を超えると最前列の生理食塩水カートリッジ70は弾性ストッパー793,794から強制的に解放され最前列の生理食塩水カートリッジ70はガイド板791,792に沿って外れる。この時に次の生理食塩水カートリッジ70は弾性ストッパー793,794によって制止されるまで前に押される。
【0050】
図17は注入と洗浄工程が完了し外套管84が注射針挿入孔11から外されるさまを示す。チューブ81は外套管84と注射針挿入孔11の中間部で熱溶融で切断されるが切断端が熱封印されチューブ81内の放射薬剤は漏洩しない。その後分注及び注入機構6の掴み取り及び放棄機構64の挟み641が突き出され開くため使用済みの生理食塩水カートリッジ70、チューブ81の一部、ディスポ式の中継部8が(図には示していないが)放射線遮へいされた密閉槽1の底にある容器に投棄される。
【0051】
以上、本発明について実施例で説明したが、請求範囲に示す本発明の範囲を逸脱しない色々な改造や変更が可能であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構の透視図である。
【図2】本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構とともに動作する放射線遮へいされた放射薬剤の吸引及び注入システムの正面透視図である。
【図3】図2に示すバイアルをロボットの掴み取り及び放棄機構が掴み放射能量測定用容器に移し、バイアルトとともに放射能量測定用容器を放射能測定器に挿入する状態を示す拡大透視図である。
【図4】図3で放射能量の計測が終わったバイアルをバイアル容器へ移動するさまの部分拡大透視図である。
【図5】ディスポ式注射器モジュール、可動式分注及び注入機構、バイアル容器の取り合いを示す部分拡大透視図である。
【図6】1本のディスポ式注射器が延長腕に掴まれているが注射器の先端の針は未だバイアルの底部を貫通していないさまを示す部分拡大透視図である。
【図7】]1本のディスポ式注射器が延長腕に掴まれており注射器の先端の針がバイアルの底部 を貫通しているがディスポ式注射器のプランジャーは未だ引き下げられていないさまを示す部分拡大透視図である。
【図8】1本のディスポ式注射器が延長腕に掴まれ先端の針がバイアルの底部を貫通しディスポ式注射器のプランジャーが引き下げられているさまを示す部分拡大透視図である。
【図9】本発明で採用した双頭構造を持つバイアルの断面図である。
【図10】当該ディスポ式注射器が注入の位置に移動したが注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を未だ貫通していないさまを示す部分拡大透視図である。
【図11】当該ディスポ式注射器が注入の位置に移動し注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を貫通しているさまを示す部分拡大透視図である。
【図12】当該ディスポ式注射器が注入の位置に移動し注射器の針が生理食塩水の放射薬剤注入口を貫通し注射器のプランジャーが押し上げられているさまを示す部分拡大透視図である。
【図13】当該ディスポ式注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を貫通しプランジャーがおしあげられているさまを示す断面図である。
【図14】当該ディスポ式注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を貫通しておりプランジャーが引き下げれているさまを示す断面図である。
【図15】本発明による注射器供給モジュールの注射器供給機構の部分透視図である。
【図16】本発明による生理食塩水モジュールの生理食塩水カートリッジ供給機構の断面図である。
【図17】本発明による使用済みディスポ式注射器を使用済みの生理食塩水カートリッジ、チューブの一部、ディスポ式中継部と共に投棄しているさまを示す透視図である。
【符号の説明】
【0053】
符号の説明:
1 放射線遮へいした密閉槽 11 注射針挿入孔
12 機械式トング 13 延長棹
14 タングステン塊 141 傾斜面
2 薬剤バイアル 2a 上部開口
2b 下部開口 2c 上栓
2d 下栓 2e 空気フィルター
20 薬剤チューブ 21 バイアル容器
22 薬剤液面監視孔 24 測定用容器
241 T字型棹 3 放射能測定器
4 薬剤液面測定装置 41 モニター
5 注射器供給モジュール 51 ディスポ式注射器
511 注射器プランジャー 512 針
513 フランジ 52 注射器送り出し機構
521,522 上側ガイドレール
523,524 下側ガイドレール
525a,526a 弾性ストッパー
527 帯 528 固定支柱
529 巻き上げ軸 6 可動式分注及び注入機構
61 支持台 62 水平移動機構
621 水平ガイドレール 63 垂直移動機構
631 垂直ガイドレール 64 掴み取り及び放棄機構
641 挟み 642 延長腕
643 放棄制御器 65 注射器プランジャー駆動機構
651 圧力センサー
7 生理食塩水カートリッジモジュール
70 生理食塩水カートリッジ
71 薬剤注入口 72 薬剤吐出口
73 中間導管 74 生理食塩水貯槽出口
75 第一逆止弁 76 第二逆止弁
77 生理食塩水貯槽 78 空気フィルター
79 生理食塩水カートリッジ送り出し機構
791,792 ガイド板
793.794 弾性ストッパー
793a,794a スプリング
795 帯 8 中継部
81 チューブ 811 三方活栓
812 仕上げフィルター 813 生理食塩水注射器
82 患者に刺した針 83 針
84 外套管 841 ストッパー
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には分注及び注入システムに関するものであるが、ここでは放射線遮へい下での放射薬剤の分注及び注入システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特異なINVIVO画像化能力の故に近年ポジトロン断層(PET)は以前不可能であった癌の早期発見と治療に用いられている。従って、PETは各種の腫瘍の診断のための極めて重要な方法の一つであり将来の核医学では主流となる。
【0003】
ポジトロン放射核種(放射薬剤)はサイクロトロンで創造され、次に放射薬剤師の手によって他の化合物を標識してグルコース、アミノ酸、水といった化合物/分子になり注射室に運ばれ、医師がPET診断をするために医療従事者によって人体に注入される。ポジトロンは人体の中の電子によって消滅し反対方向にガンマ線を放射し、それをPETが検知しコンピューター処理を経て画像化し機能画像と診断のためのパラメーターを提供する。
【0004】
PET装置は医用診断には極めて有用であるが、PET用のポジトロン放射核種は強い放射線を放射する。従って放射薬剤師や医療従事者の過剰被ばく防護が主な課題である。
【0005】
PET検査の過程で放射薬剤師、医師、看護師、医療従事者は放射薬剤の計量、品質管理、運搬、注射を行う。もし、適切な放射線防護を施さないとこれらの人々の健康に深刻な障害を生じる。
【0006】
現時点では取り扱いの各過程で被ばくする放射薬剤師、医師、看護師、医療従事者達の有効な放射線防護として放射線遮へい空間、放射線遮へい機能のある注射器、放射線遮へいされた搬送器具の設計に重点が置かれ、これによって医療従事者の放射線防護に役立てようとしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この問題の解決のために分注装置と注入装置がチューブで接続された装置が存在する。しかし、この装置は注入装置への患者血液の逆流を防ぐことができない。
【0008】
このように、医療従事者を放射線被ばくを放射線遮へいに重点を置いた設計で防護する既存の技術では完全な放射線防護に不足である。関連する機構やその要素の自動制御が問題の解決に重要な役割を演じる。例えば放射線遮へいされた槽の中での充填、移動、注入、注射器の洗浄が自動化されないのであれば装置全体の運転が極めて不便である。
【0009】
更に自動制御や自動注入は放射線遮へい体の放射線遮へいが完全でも運転員の放射線被ばくを生じる手動運転が必要であれば効果がない。
【0010】
更に放射薬剤の注入後使用済みの注射器、空の生理食塩水カートリッジ、注射針、チューブが適切に処理されないと依然として医療従事者の放射線被ばくが生じる。しかし、放射線遮へいされた設備の中で放射線防護と廃棄物の適切な廃棄の両方に優れることは困難である。そのような問題に既存技術は解決を与えていない。
このように以上に論じた放射薬剤の自動注入システムの問題解決が望まれる。
【0011】
従って、本発明の主眼は放射薬剤の注入システム用の注射器や生理食塩水カートリッジの自動供給機構を提供することで、それによって選んだ注射器や生理食塩水カートリッジを本発明の自動供給機構が予め設定した位置に自動的に供給することが望まれる。
[ 本発明のもう一つの主眼は注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給装置を提供することである。その装置は放射薬剤の分注、取り出し、搬送、注入を自動的に行うもので注射器及び生理食塩水カートリッジを本発明の自動機構によって手動操作をせずに自動供給し運転員の放射線被ばくを低減し放射線防護に優れている。
本発明の更なる目的は、患者血液の逆流による装置の汚染を避けるためにディスポ式注射器並びに生理食塩水カートリッジを用いて運転し、使用済みの注射器及び生理食塩水カートリッジを本発明の注入機構が放射薬剤の注入を完了した時点ですべて廃棄し患者血液の逆流の問題を完全に防ぐ自動供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
先行技術の問題に対する本発明の解決策は、槽内に設置された放射薬剤注入システムが2本以上のディスポ式注射器を一列に並べ注射器供給機構の制御によって一回に一本だけのディスポ式注射器を供給する注射器供給モジュールである。生理食塩水カートリッジモジュールは2個以上の生理食塩水カートリッジを一列に並べ生理食塩水カートリッジ供給機構の制御により一回に一個だけ生理食塩水カートリッジを供給する。可動式分注及び注入機構は注射器供給機構が供給するディスポ式注射器を掴み取り分注の位置でバイアルから放射薬剤を吸引して放射薬剤の吸引/分注を行い、ディスポ式注射器を分注の位置から注入の位置に移動させ、吸引した放射薬剤を生理食塩水カートリッジ供給機構が注入の位置に供給した生理食塩水カートリッジに注入する。ディスポ式の中継部を注入針挿入孔経由で生理食塩水カートリッジ吐出口に刺し込み生理食塩水カートリッジの吐出口から内部の生理食塩水と放射薬剤を吐出させる。
【0013】
このように先行技術と比べて本発明は槽の中で放射薬剤注入システムでは必要な注射器及び生理食塩水カートリッジを自動的に供給する自動供給機構を提供する。放射薬剤の分注、吸引、移動、注入のすべてを手動操作なしに本発明の自動機構によって制御し医療従事者に対する放射線被ばくの危険度を効果的に低減する。更に本発明はディスポ式の注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構を組み合わせ患者血液の逆流による装置の汚染を効果的に防ぐ。
【0014】
かくして、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、放射薬剤の分注及び注入システム用の注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構であって、槽内で自動的に注射器や生理食塩水カートリッジを供給し以下のものから成るように構成される。槽の中で分注位置にあり放射薬剤を貯留しているバイアル;槽の中で複数の注射器を一列に並べた注射器供給モジュール;槽の中で注射器供給モジュールから一本ずつディスポ式注射器掴み取り当該注射器を予め設定された分注の位置に供給する注射器送り出し機構;槽の中で複数の生理食塩水カートリッジを一列に並べた生理食塩水カートリッジモジュール;槽の中で生理食塩水カートリッジモジュールから1個ずつ生理食塩水カートリッジを外し当該生理食塩水カートリッジを予め定められた注入の位置に供給する生理食塩水カートリッジ送り出し機構;注射器送り出し機構から送り出されたディスポ式注射器を掴み取りバイアルから分注位置で放射薬剤を吸引するために放射薬剤の吸引/分注操作を行い、当該ディスポ式注射器を分注の位置から注入の位置に移動さ注入の位置で吸引した放射薬剤を生理食塩水カートリッジ送り出し機構が供給する生理食塩水カートリッジに注入する可動式分注及び注入機構。
請求項2に記載の発明は、請求項1における放射薬剤分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって可動式分注及び注入機構が以下のものから成るように構成される。支持台;支持台を水平ガイドレールに沿って水平方向に移動させる水平移動機構;支持台を垂直ガイドレールに沿って垂直方向に移動させる垂直移動機構;注射器送り出し機構が供給するディスポ式注射器を掴み取ったり放棄したりする掴み取り及び放棄機構;ディスポ式注射器の注射器プランジャーを下に引いてバイアルから放射薬剤を吸引する支持台上に設置された注射器プランジャー駆動機構。
請求項3に記載の発明は、請求項2における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、ディスポ式注射器の注射器プランジャーにかかる圧力を検知するために圧力センサーが注射器プランジャー駆動機構の下部に設置されるように構成される。請求項4に記載の発明は、請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、生理食塩水カートリッジに槽の注射器挿入孔に挿入し特定の生理食塩水カートリッジに貯留された生理食塩水及び放射薬剤を吐出させる生理食塩水カートリッジの薬剤吐出口を貫通する中継部を有するように構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であってディスポ式の中継部品が以下のものから成るように構成される。先端部に針があり反対側にフランジがある中継部;当該針の反対側に接続されもう一端は患者の体に刺された針に接続されたチューブ;中継部の反対側のフランジに接触している外套管であって、中継部の先端の針が反対側のフランジに接触している当該外套管とともに注射針挿入孔経由で生理食塩水カートリッジの薬剤吐出口を貫通するもの。
請求項6に記載の発明は、請求項5における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、外套管の中央部の外周に挿入止めのストッパーを有するように構成される。
請求項7に記載の発明は、請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、タングステン製の放射線遮へいが槽の注射針挿入孔に施されている。
請求項8に記載の発明は、請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において注射器供給機構が以下のものから成るように構成される。各ディスポ式注射器のフランジを保持し且つ導いている一対の上側ガイドレール及び下側ガイドレール;最前列のディスポ式注射器の最下部近傍で弾性的上向きの力を作用させており、それによって最前列のディスポ式注射器を制止している一対の弾性ストッパー;全部のディスポ式注射器に作用し最前列のディスポ式注射器が弾性ストッパーによって制止されるまで全部のディスポ式注射器を押している帯。
そして、請求項9に記載の発明は、請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、生理食塩水カートリッジ供給機構が以下のものから成る用に構成される。各生理食塩水カートリッジを保持し且つ導く一対のガイド板;最前列の生理食塩水カートリッジ近傍にあり上向き又は下向きの弾性的押し付け力を作用させて最前列の生理食塩水カートリッジを制止している一対の弾性ストッパー;全部の生理食塩水カートリッジに作用して最前列の生理食塩水カートリッジが弾性ストッパーによって制止されるまで全部の生理食塩水カートリッジを押している帯。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上記のように構成されているので、選んだ注射器や生理食塩水カートリッジを予め設定した位置に自動的に供給することができる。また、本発明によると、放射薬剤の分注、取り出し、搬送、注入が自動的に行われるので、運転員の放射線被ばくを低減することができるという、本発明に特有の効果が得られる。さらには、ディスポ式注射器並びに生理食塩水カートリッジを用いて運転し、使用済みの注射器及び生理食塩水カートリッジを放射薬剤の注入が完了した時点ですべて廃棄するので、患者の血液の逆流による装置の汚染を避けることができる効果も得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1に示す本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構の透視図に本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構が槽の中に設置され注射器供給モジュール5、可動式分注及び注入機構6、生理食塩水カートリッジモジュール7を示す。
【0017】
注射器供給モジュール5には複数のディスポ式注射器51が一列に並んでいる。生理食塩水カートリッジモジュール7には複数の生理食塩水カートリッジ70が一列に並んでいる。可動式分注及び注入機構6の制御下で1本のディスポ式注射器51は注射器供給もジュール5から取り分けられ放射薬剤をバイアル2から吸引して放射薬剤の分注を行う。分注後ディスポ式注射器51は予め設定された注入の位置に移行して生理食塩水カートリッジ70の一つに放射薬剤を注入する。その後使用済みのディスポ式注射器51と生理食塩水カートリッジ70は投棄される。
【0018】
図2は放射線遮へいされた放射薬剤分注及び注入システムの正面透視図であるが、本発明による自動注入器及び生理食塩水カートリッジ供給機構が組み込まれており、図に示すように放射線遮へいされた放射薬剤吸引及び注入システムは一般的には放射線遮へいされた密閉槽1に組み込まれており、槽の材料は鉛やタングステンと言った放射線遮へい機能を有するものである。当該放射線遮へいされた密閉槽1は密閉され、放射線遮へいされた空間を提供し、当該密閉槽には少なくとも1個の注射針挿入孔11がある。
【0019】
放射線遮へいされた密閉槽1は放射薬剤が入っているバイアル2(図3及び4参照のこと)を収納する。当該バイアル2をバイアル容器21に入れる場合は機械式トング12を用いる。当該機械式トング12には延長棹13があるので当該機械式トングを密閉槽1内に差し伸べて手動運転することができる。 勿論当該機械式トング12を完全に自動ロボットアームに置き換えることができる。
【0020】
バイアル容器21の側壁には放射薬剤液面監視窓22(図3参照のこと)がある。放射薬剤液面監視装置4(CCDカメラ)が放射薬剤液面監視窓22に対峙した位置に設置され放射薬剤液面監視装置4はモニター41又はコンピューターに接続されている。バイアル2に放射薬剤が薬剤チューブ20を経由して注入されるときはモニター41で放射薬剤の液面を監視する。バイアル2の中の放射薬剤が規定の液面に達したならば放射薬剤チューブ20を取り外す。
【0021】
バイアル2に放射薬剤が充填されたならば、図3に示す通り放射能量の測定を行う。この工程では機械式トング12によってバイアル2をバイアル容器21から測定用容器24に移す。 バイアル2を測定用容器24内に移し機械式トングによって測定容器24のT字型棹241を掴んで持ち上げ測定用容器24をバイアル2と共に放射能測定器3に挿入する。放射能測定器3はバイアル2内の放射薬剤の放射能量を計測する機能を有する。
【0022】
図4に示す通り放射能量の計測が完了したならば機械式トング12を用いて測定容器24とバイアル2を測定用容器24の元の場所に戻す。次に機械式トング12によってバイアル2の首部分を掴んで測定用容器24からバイアル2を取り出しバイアル2を後の工程である放射薬剤の吸入及び分注をするためにバイアル容器21に移す。
【0023】
図5に、放射線遮へいされた密閉槽1の中でバイアル容器2の底部に近接した位置にあって複数のディスポ式注射器51を一列に並べたディスポ式の注射器供給モジュール5を示す。遮へいされた密閉槽1の中にあって可動式分注及び注入機構6はディスポ式の注射器供給モジュール5とバイアル容器21の近接した位置で、選んだ1本のディスポ式注射器51の放射薬剤分注工程の制御と当該選んだディスポ式注射器51の放射薬剤分注の位置と注入の位置の間の移動を制御する。
【0024】
図5と図6とに示す通り可動分注及び注入機構6は支持台61、水平移動機構62、垂直移動機構63、掴み取り及び放棄機構64、注射器プランジャー駆動機構65で構成されている。水平移動機構62は支持台61を少なくとも1本の水平ガイドレール621に沿って水平方向に移動させ垂直移動機構63は支持台61を少なくとも1本の垂直ガイドレール631に沿って垂直方向に移動させる。
【0025】
掴み取り及び放棄機構64は挟641、延長腕642、選んだ1本のディスポ式注射器51をつかみ取り/放棄の操作を制御するつかみ取り及び放棄制御器643から構成されている。掴み取り及び放棄制御器643が延長腕642を伸ばすときは挟み641が開いて1本のディスポ式注射器51を掴む(図6参照のこと)。
【0026】
注射器プランジャー駆動機構65は電動もしくは空圧駆動が可能であり支持台61の上に設置され選ばれたディスポ式注射器51のプランジャー511を放射薬剤の吸引操作のために上向きに押したりした向きに引いたりする。注射器プランジャー駆動機構65はディスポ式注射器51のプランジャー511にかかっている力を検知する圧力センサーを取り付けても良い。
【0027】
延長腕は選ばれたディスポ式注射器を掴まえると引っ込んで元の位置に戻りディスポ式注射器51を放射薬剤の分注の位置に固定する。 この時点で垂直移動機構63は垂直ガイドレール631に沿って支持台61の全体を上向きに移動させディスポ式注射器51の針512をバイアル2の底部を刺しぬく(図7参照のこと)。 しかる後注射器プランジャー駆動機構65の駆動と制御下でディスポ式注射器51のプランジャー511を下向きに引き(図8参照のこと)予め定められた量の放射薬剤をバイアル2から吸引する。
【0028】
上記の放射薬剤の吸引操作が終わると垂直移動機構63は垂直ガイドレール631に沿って支持台61を下に移動させるのでディスポ式注射器が下に移動し針512がバイアル2の底部から離れる。しかる後ディスポ式注射器51を水平移動機構62を水平に移動させ注入の位置に移動させる(この位置は放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11に近接している)。
【0029】
本発明の実施例においてバイアル2は二つの口を有する(図9参照のこと)。バイアル2の本体に上部開口2aと下部開口2bとがあり上栓2cと下栓2dがそれぞれにはまる。放射薬剤はバイアル2に上栓2cに差し込まれた薬剤チューブ20経由で注入されディスポ式注射器51の針512はバイアル2内の放射薬剤を吸引するために下栓を貫通する。バイアル2の上部開口2a上栓2cには空気フィルター2eを差込みバイアル2内の放射薬剤を吸引するときにバイアル2内に負圧を生じさせない。
【0030】
図10はディスポ式注射器51が可動式分注及び注射機構6の水平移動機構62によって注入の位置に移動しているが針はまだ生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通していないさまを示す拡大部分透視図である。 図11はディスポ式注射器51が注入の位置にあり針512が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通しているさまを示す拡大部分透視図である。 図12はディスポ式注射器51が注入の位置にあり生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を針512が貫通しておりディスポ式注射器51のプランジャー511が上に押し上げられているさまを示す拡大部分透視図である。
【0031】
図13はディスポ式注射器51の針512が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通しておりディスポ式注射器51のプランジャー511が上に押し上げられたさまを示す断面図である。図14はディスポ式注射器51のプランジャー511が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通しておりディスポ式注射器51のプランジャー511が下に引かれているさまを示す断面図である。生理食塩水カートリッジ70は放射線遮へいされた密閉槽1の中にあり注射針挿入孔11に近接している。
[
【0032】
図13と図14に生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72中継部8の正面から針83を刺したさまを示す。中継部8の反対側にはチューブ81がつながっている。チューブ81は放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11を経由して延長しており患者に刺した針82(図2も参照のこと)につながっている。
【0033】
チューブ81の適当な位置に通常の回転式三方活栓811(図1及び図2参照のこと)を設けており一端は中継部8につながっておりもう一端は仕上げフィルター812を経由して患者に刺した針82につながっている。生理食塩水注射器813が三方活栓811の上部に差し込まれておりチューブ81注入をする前にチューブ81内に空気を入れないために生理食塩水で満たす。
【0034】
生理食塩水カートリッジ70は薬剤注入口71、薬剤吐出口72、中間導管73、生理食塩水貯槽出口74で構成されている。まず第一逆止弁75が中間導管73の薬剤吐出口72に設置されており、第二逆止弁76が生理食塩水貯槽出口74に設置されている。
【0035】
生理食塩水カートリッジ70は生理食塩水を貯留する生理食塩水貯槽77を有する。生理食塩水貯槽77は中間導管73に生理食塩水貯槽出口74経由で接続され生理食塩水カートリッジ70の中間導管73に生理食塩水が流入できるようになっている。生理食塩水カートリッジ70の生理食塩水貯槽77には貫通容易な材料の層771があり生理食塩水注入に用いる。生理食塩水貯槽77が貯留する生理食塩水は貫通容易な材料の層771で塞ぐ前に満たしておくかまたは貫通容易な材料の層771で塞いだ後で貫通容易な材料の層771を貫通して注射器で生理食塩水貯槽77に充填することができる。さらに、実際的には生理食塩水貯槽77の頂部に空気フィルター78を刺して生理食塩水貯槽77の内部が生理食塩水貯槽77内の生理食塩水を吸引したときに負圧を生じないようにする。
【0036】
中継部8の針83を生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に刺す場合は放射線遮へいした密閉槽1の注射針挿入孔11を経由し、針83で生理食塩水カートリッジ70の生理食塩水カートリッジ70薬剤吐出口72を貫通させる。
[0057] 生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に中継部8を突き刺す場合は外套管84を用い中継部8の針83が薬剤吐出口72を容易に貫通するようにする。ストッパーリング841が外套管84の中間部の外周にあり外套管84が設置中に放射線遮へいされた密閉槽1の中に落下するのを防ぎ針83が予め決められた深さに刺さるようにしている。
【0037】
放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11からの放射線漏洩を防ぐためにタングステン製挿入体14が注射針挿入孔11に挿入されている。挿入体14の内側は傾斜面141となっている。
【0038】
可動式分注及び注入機構6がディスポ式注射器51を注入の位置(この位置は放射線遮へいされた密閉槽1の注射針挿入孔11に近接している)すると垂直移動機構63が支持台61を垂直ガイドレール631に沿って上へ移動させ、ディスポ式注射器51の針512が生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71を貫通させる。そしてディスポ式注射器51のプランジャー511を注射器プランジャー駆動機構65が駆動し且つ制御して上に押し上げ前段階でディスポ式注射器51に吸引され当該ディスポ式注射器51に貯留されている放射薬剤を生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71に注入する。
【0039】
この時生理食塩水カートリッジ70の第一逆止弁75は開の状態であるが、他方第二逆止弁76は閉の状態である(図13を参照のこと)。このようにして放射薬剤は中間導管73を経由して薬剤吐出口72に供給され針83、中継部8、チューブ81、三方活栓811、仕上げフィルター812を経由して患者の体に刺した針82へ供給される。
【0040】
放射薬剤の注入操作が完了したならばディスポ式注射器51のプランジャー511を注射器プランジャー駆動機構65が駆動し制御してした向けに引き下げ少なくとも1回の線状サイクルを実施する。この時生理食塩水カートリッジ70の第一逆止弁75は閉の状態で、他方第二逆止弁76は開の状態である(図14参照のこと)。このようにして生理食塩水貯槽出口74及び薬剤注入口71から生理食塩水がディスポ式注射器51に吸引される。
【0041】
生理食塩水の吸引が終わると注射器プランジャー駆動機構65がプランジャー511を再び押し上げ生理食塩水を生理食塩水カートリッジ70の薬剤注入口71に注入する。この時生理食塩水カートリッジ70の第一逆止弁75は開の状態で、他方第二逆止弁76は閉の状態である(図13参照のこと)。このようにして生理食塩水が中間導管73を経由して薬剤吐出口72に流れ針83、中継部8、チューブ81、三方活栓811、仕上げフィルター812を経由して患者の体に刺した針82に供給され放射薬剤が洗い出される。
【0042】
ディスポ式中継部8の針83を生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に刺す場合は放射線遮へいした密閉槽1の注射針挿入孔11から挿入して針83を生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72を貫通させる。針83を挿入する時は外套管84を用いて生理食塩水カートリッジ70の薬剤吐出口72に針83の貫通を容易にする。
【0043】
放射線遮へいした密閉槽1には放射線遮へい材料で作られた扉17があり保守の場合にこの扉から実施する。当該扉を開けて注射器供給モジュール5のディスポ式注射器51や生理食塩水カートリッジモジュール7の生理食塩水カートリッジ70を補給を行う。
【0044】
図15は、注射器供給モジュール5における注射器送り出し機構52の部分敵鳥瞰図を示し、これは本発明に基づく放射薬剤注入システムにおいて注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構の一部をなしている。図に示す通り各ディスポ式注射器51のフランジ513は一対の上側ガイドレール521,522とこれに対応する下側ガイドレール523,524に保持され且つ導かれている。 一対の弾性ストッパー525,526が最前列のディスポ式注射器の真下に配置されている。一対の弾性ストッパー525,526はスプリング525a,526aによって上向きに押し上げられている。弾性ストッパー525,526は最前列のディスポ式注射器に作用する。
【0045】
全部のディスポ式注射器は帯527によって前に押される力を受けている。帯527の一端は固定支柱528に固定されもう一端は巻き上げ軸529に巻かれている。巻き上げ軸529の内部は簡単な巻き上げ機構があり巻上げ力を帯527に伝え、帯527が全部のディスポ式注射器51を前に押し最前列のディスポ式注射器51を弾性ストッパー525,526が制止している。
【0046】
可動式分注及び注入機構6の掴み取り及び放棄機構64の挟み641が伸びだして最前列のディスポ式注射器51を掴む時、最前列のディスポ式注射器51は掴まれ上側ガイドレール521,522とこれに対応する下側ガイドレール523,524から外れる。最前列のディスポ式注射器51が除かれると次のディスポ式注射器51が押し出され弾性ストッパー525,526によって停止し挟み641の次の掴み取りを待機する。
【0047】
図16は、本発明による生理食塩水カートリッジ送り出し機構79の断面図を示し、図15に示す注射器供給モジュール5の注射器送り出し機構52と似た機構である。図に示す通り生理食塩水カートリッジモジュール7の生理食塩水カートリッジ70は一対のガイド板791,792に挟まれ且つ導かれている。一対の弾性ストッパー793,794がガイド板791,792の最前列の生理食塩水カートリッジ70の近傍に設置されている。弾性ストッパー793,794はスプリング793a,794aによって上向き及び下向きに押されている。弾性ストッパー793,794は最前列の生理食塩水カートリッジ70を制止している。
【0048】
全部の生理食塩水カートリッジ70は図15に示す帯と同様な帯795によって前向きに押されている。帯795の一端は固定支柱に固定されもう一端は巻き上げ軸に巻かれている。このように帯795は全部の生理食塩水カートリッジを最前列の生理食塩水カートリッジ70が弾性ストッパー793,794で制止されるまで前に押す。
【0049】
可動式分注及び注入機構6の掴み取り及び放棄機構64の挟み641がディスポ式注射器51に外向きの力を作用させる時その力が弾性ストッパー793,794の保持力を超えると最前列の生理食塩水カートリッジ70は弾性ストッパー793,794から強制的に解放され最前列の生理食塩水カートリッジ70はガイド板791,792に沿って外れる。この時に次の生理食塩水カートリッジ70は弾性ストッパー793,794によって制止されるまで前に押される。
【0050】
図17は注入と洗浄工程が完了し外套管84が注射針挿入孔11から外されるさまを示す。チューブ81は外套管84と注射針挿入孔11の中間部で熱溶融で切断されるが切断端が熱封印されチューブ81内の放射薬剤は漏洩しない。その後分注及び注入機構6の掴み取り及び放棄機構64の挟み641が突き出され開くため使用済みの生理食塩水カートリッジ70、チューブ81の一部、ディスポ式の中継部8が(図には示していないが)放射線遮へいされた密閉槽1の底にある容器に投棄される。
【0051】
以上、本発明について実施例で説明したが、請求範囲に示す本発明の範囲を逸脱しない色々な改造や変更が可能であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構の透視図である。
【図2】本発明による注射器及び生理食塩水カートリッジの自動供給機構とともに動作する放射線遮へいされた放射薬剤の吸引及び注入システムの正面透視図である。
【図3】図2に示すバイアルをロボットの掴み取り及び放棄機構が掴み放射能量測定用容器に移し、バイアルトとともに放射能量測定用容器を放射能測定器に挿入する状態を示す拡大透視図である。
【図4】図3で放射能量の計測が終わったバイアルをバイアル容器へ移動するさまの部分拡大透視図である。
【図5】ディスポ式注射器モジュール、可動式分注及び注入機構、バイアル容器の取り合いを示す部分拡大透視図である。
【図6】1本のディスポ式注射器が延長腕に掴まれているが注射器の先端の針は未だバイアルの底部を貫通していないさまを示す部分拡大透視図である。
【図7】]1本のディスポ式注射器が延長腕に掴まれており注射器の先端の針がバイアルの底部 を貫通しているがディスポ式注射器のプランジャーは未だ引き下げられていないさまを示す部分拡大透視図である。
【図8】1本のディスポ式注射器が延長腕に掴まれ先端の針がバイアルの底部を貫通しディスポ式注射器のプランジャーが引き下げられているさまを示す部分拡大透視図である。
【図9】本発明で採用した双頭構造を持つバイアルの断面図である。
【図10】当該ディスポ式注射器が注入の位置に移動したが注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を未だ貫通していないさまを示す部分拡大透視図である。
【図11】当該ディスポ式注射器が注入の位置に移動し注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を貫通しているさまを示す部分拡大透視図である。
【図12】当該ディスポ式注射器が注入の位置に移動し注射器の針が生理食塩水の放射薬剤注入口を貫通し注射器のプランジャーが押し上げられているさまを示す部分拡大透視図である。
【図13】当該ディスポ式注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を貫通しプランジャーがおしあげられているさまを示す断面図である。
【図14】当該ディスポ式注射器の針が生理食塩水カートリッジの放射薬剤注入口を貫通しておりプランジャーが引き下げれているさまを示す断面図である。
【図15】本発明による注射器供給モジュールの注射器供給機構の部分透視図である。
【図16】本発明による生理食塩水モジュールの生理食塩水カートリッジ供給機構の断面図である。
【図17】本発明による使用済みディスポ式注射器を使用済みの生理食塩水カートリッジ、チューブの一部、ディスポ式中継部と共に投棄しているさまを示す透視図である。
【符号の説明】
【0053】
符号の説明:
1 放射線遮へいした密閉槽 11 注射針挿入孔
12 機械式トング 13 延長棹
14 タングステン塊 141 傾斜面
2 薬剤バイアル 2a 上部開口
2b 下部開口 2c 上栓
2d 下栓 2e 空気フィルター
20 薬剤チューブ 21 バイアル容器
22 薬剤液面監視孔 24 測定用容器
241 T字型棹 3 放射能測定器
4 薬剤液面測定装置 41 モニター
5 注射器供給モジュール 51 ディスポ式注射器
511 注射器プランジャー 512 針
513 フランジ 52 注射器送り出し機構
521,522 上側ガイドレール
523,524 下側ガイドレール
525a,526a 弾性ストッパー
527 帯 528 固定支柱
529 巻き上げ軸 6 可動式分注及び注入機構
61 支持台 62 水平移動機構
621 水平ガイドレール 63 垂直移動機構
631 垂直ガイドレール 64 掴み取り及び放棄機構
641 挟み 642 延長腕
643 放棄制御器 65 注射器プランジャー駆動機構
651 圧力センサー
7 生理食塩水カートリッジモジュール
70 生理食塩水カートリッジ
71 薬剤注入口 72 薬剤吐出口
73 中間導管 74 生理食塩水貯槽出口
75 第一逆止弁 76 第二逆止弁
77 生理食塩水貯槽 78 空気フィルター
79 生理食塩水カートリッジ送り出し機構
791,792 ガイド板
793.794 弾性ストッパー
793a,794a スプリング
795 帯 8 中継部
81 チューブ 811 三方活栓
812 仕上げフィルター 813 生理食塩水注射器
82 患者に刺した針 83 針
84 外套管 841 ストッパー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射薬剤の分注及び注入システム用の注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構であって、槽内で自動的に注射器や生理食塩水カートリッジを供給し以下のものから成るもの:
槽(1)の中で分注位置にあり放射薬剤を貯留しているバイアル(2);
槽(1)の中で複数の注射器を一列に並べた注射器供給モジュール(5);
槽(1)の中で注射器供給モジュール(5)から一本ずつディスポ式注射器(1)掴み取り当該注射器(51)を予め設定された分注の位置に供給する注射器送り出し機構(52);
槽(1)の中で複数の生理食塩水カートリッジ(70)を一列に並べた生理食塩水カートリッジモジュール(7);
槽(1)の中で生理食塩水カートリッジモジュール(7)から1個ずつ生理食塩水カートリッジ(70)を外し当該生理食塩水カートリッジ(70)を予め定められた注入の位置に供給する生理食塩水カートリッジ送り出し機構(79);
注射器送り出し機構(52)から送り出されたディスポ式注射器(51)を掴み取りバイアル(2)から分注位置で放射薬剤を吸引するために放射薬剤の吸引/分注操作を行い、当該ディスポ式注射器(51)を分注の位置から注入の位置に移動さ注入の位置で吸引した放射薬剤を生理食塩水カートリッジ送り出し機構(79)が供給する生理食塩水カートリッジ(70)に注入する可動式分注及び注入機構(6)。
【請求項2】
請求項1における放射薬剤分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって可動式分注及び注入機構(6)が以下のものから成るもの:
支持台(61);
支持台(61)を水平ガイドレール(621)に沿って水平方向に移動させる水平移動機構(62);
支持台(61)を垂直ガイドレール(631)に沿って垂直方向に移動させる垂直移動機構(63);
注射器送り出し機構(52)が供給するディスポ式注射器(51)を掴み取ったり放棄したりする掴み取り及び放棄機構(64);
ディスポ式注射器(51)の注射器プランジャー(511)を下に引いてバイアル(2)から放射薬剤を吸引する支持台(61)上に設置された注射器プランジャー駆動機構(65);
【請求項3】
請求項2における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、ディスポ式注射器(51)の注射器プランジャー(511)にかかる圧力を検知するために圧力センサー(651)が注射器プランジャー駆動機構(65)の下部に設置されているもの。
【請求項4】
請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、生理食塩水カートリッジ(70)に槽(1)の注射器挿入孔(11)に挿入し特定の生理食塩水カートリッジ(70)に貯留された生理食塩水及び放射薬剤を吐出させる生理食塩水カートリッジ(70)の薬剤吐出口(72)を貫通する中継部(8)を有するもの。
【請求項5】
請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であってディスポ式の中継部品が以下のものから成るもの:
先端部に針があり反対側にフランジがある中継部(8);
当該針の反対側に接続されもう一端は患者の体に刺された針(82)に接続されたチューブ(81);
中継部(8)の反対側のフランジに接触している外套管(84)であって、中継部(8)の先端の針が反対側のフランジに接触している当該外套管(84)とともに注射針挿入孔(11)経由で生理食塩水カートリッジ(70)の薬剤吐出口(72)を貫通するもの。
【請求項6】
請求項5における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、外套管(84)の中央部の外周に挿入止めのストッパー(841)を有しているもの。
【請求項7】
請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、タングステン製の放射線遮へいが槽(1)の注射針挿入孔(11)に施されているもの。
【請求項8】
請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において注射器供給機構が以下のものから成るもの;
各ディスポ式注射器(51)のフランジ(513)を保持し且つ導いている一対の上側ガイドレール(521,522)及び下側ガイドレール(523,524);
最前列のディスポ式注射器(51)の最下部近傍で弾性的上向きの力を作用させており、それによって最前列のディスポ式注射器(51)を制止している一対の弾性ストッパー(525a,526a);
全部のディスポ式注射器(51)に作用し最前列のディスポ式注射器(51)が弾性ストッパー(525a、526a)によって制止されるまで全部のディスポ式注射器を押している帯(527)。
【請求項9】
請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、生理食塩水カートリッジ供給機構が以下のものから成るもの;
各生理食塩水カートリッジ(70)を保持し且つ導く一対のガイド板(791,792);
最前列の生理食塩水カートリッジ(70)近傍にあり上向き又は下向きの弾性的押し付け力を作用させて最前列の生理食塩水カートリッジ(70)を制止している一対の弾性ストッパー(793,794);
全部の生理食塩水カートリッジ(70)に作用して最前列の生理食塩水カートリッジ(70)が弾性ストッパー(793,794)によって制止されるまで全部の生理食塩水カートリッジを押している帯(795)。
【請求項1】
放射薬剤の分注及び注入システム用の注射器及び生理食塩水カートリッジ自動供給機構であって、槽内で自動的に注射器や生理食塩水カートリッジを供給し以下のものから成るもの:
槽(1)の中で分注位置にあり放射薬剤を貯留しているバイアル(2);
槽(1)の中で複数の注射器を一列に並べた注射器供給モジュール(5);
槽(1)の中で注射器供給モジュール(5)から一本ずつディスポ式注射器(1)掴み取り当該注射器(51)を予め設定された分注の位置に供給する注射器送り出し機構(52);
槽(1)の中で複数の生理食塩水カートリッジ(70)を一列に並べた生理食塩水カートリッジモジュール(7);
槽(1)の中で生理食塩水カートリッジモジュール(7)から1個ずつ生理食塩水カートリッジ(70)を外し当該生理食塩水カートリッジ(70)を予め定められた注入の位置に供給する生理食塩水カートリッジ送り出し機構(79);
注射器送り出し機構(52)から送り出されたディスポ式注射器(51)を掴み取りバイアル(2)から分注位置で放射薬剤を吸引するために放射薬剤の吸引/分注操作を行い、当該ディスポ式注射器(51)を分注の位置から注入の位置に移動さ注入の位置で吸引した放射薬剤を生理食塩水カートリッジ送り出し機構(79)が供給する生理食塩水カートリッジ(70)に注入する可動式分注及び注入機構(6)。
【請求項2】
請求項1における放射薬剤分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって可動式分注及び注入機構(6)が以下のものから成るもの:
支持台(61);
支持台(61)を水平ガイドレール(621)に沿って水平方向に移動させる水平移動機構(62);
支持台(61)を垂直ガイドレール(631)に沿って垂直方向に移動させる垂直移動機構(63);
注射器送り出し機構(52)が供給するディスポ式注射器(51)を掴み取ったり放棄したりする掴み取り及び放棄機構(64);
ディスポ式注射器(51)の注射器プランジャー(511)を下に引いてバイアル(2)から放射薬剤を吸引する支持台(61)上に設置された注射器プランジャー駆動機構(65);
【請求項3】
請求項2における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、ディスポ式注射器(51)の注射器プランジャー(511)にかかる圧力を検知するために圧力センサー(651)が注射器プランジャー駆動機構(65)の下部に設置されているもの。
【請求項4】
請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であって、生理食塩水カートリッジ(70)に槽(1)の注射器挿入孔(11)に挿入し特定の生理食塩水カートリッジ(70)に貯留された生理食塩水及び放射薬剤を吐出させる生理食塩水カートリッジ(70)の薬剤吐出口(72)を貫通する中継部(8)を有するもの。
【請求項5】
請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構であってディスポ式の中継部品が以下のものから成るもの:
先端部に針があり反対側にフランジがある中継部(8);
当該針の反対側に接続されもう一端は患者の体に刺された針(82)に接続されたチューブ(81);
中継部(8)の反対側のフランジに接触している外套管(84)であって、中継部(8)の先端の針が反対側のフランジに接触している当該外套管(84)とともに注射針挿入孔(11)経由で生理食塩水カートリッジ(70)の薬剤吐出口(72)を貫通するもの。
【請求項6】
請求項5における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、外套管(84)の中央部の外周に挿入止めのストッパー(841)を有しているもの。
【請求項7】
請求項4における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、タングステン製の放射線遮へいが槽(1)の注射針挿入孔(11)に施されているもの。
【請求項8】
請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において注射器供給機構が以下のものから成るもの;
各ディスポ式注射器(51)のフランジ(513)を保持し且つ導いている一対の上側ガイドレール(521,522)及び下側ガイドレール(523,524);
最前列のディスポ式注射器(51)の最下部近傍で弾性的上向きの力を作用させており、それによって最前列のディスポ式注射器(51)を制止している一対の弾性ストッパー(525a,526a);
全部のディスポ式注射器(51)に作用し最前列のディスポ式注射器(51)が弾性ストッパー(525a、526a)によって制止されるまで全部のディスポ式注射器を押している帯(527)。
【請求項9】
請求項1における放射薬剤の分注及び注入システムの注射器及び生理食塩水カートリッジ用の自動供給機構において、生理食塩水カートリッジ供給機構が以下のものから成るもの;
各生理食塩水カートリッジ(70)を保持し且つ導く一対のガイド板(791,792);
最前列の生理食塩水カートリッジ(70)近傍にあり上向き又は下向きの弾性的押し付け力を作用させて最前列の生理食塩水カートリッジ(70)を制止している一対の弾性ストッパー(793,794);
全部の生理食塩水カートリッジ(70)に作用して最前列の生理食塩水カートリッジ(70)が弾性ストッパー(793,794)によって制止されるまで全部の生理食塩水カートリッジを押している帯(795)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−311869(P2006−311869A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−29942(P2005−29942)
【出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(505046592)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−29942(P2005−29942)
【出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(505046592)
【Fターム(参考)】
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