放送番組記録再生装置
【課題】 記録した放送番組中の楽曲シーンを、その曲名で再生指定できる放送番組記録再生装置を提供する。
【解決手段】 放送番組の番組データを記録する記録媒体17、番組データ内の楽曲シーン部分の位置情報を楽曲シーン毎に楽曲チャプターとして検出する検出部20、当該放送番組のメタデータから曲名情報を抽出する抽出部21、検出した楽曲チャプターと抽出した曲名情報とを対応付ける対応付け部23、この対応付けを表示する表示出力部26、表示した対応付けに基づいて指定した楽曲シーンを記録媒体17から再生する再生制御部28を備える。
【解決手段】 放送番組の番組データを記録する記録媒体17、番組データ内の楽曲シーン部分の位置情報を楽曲シーン毎に楽曲チャプターとして検出する検出部20、当該放送番組のメタデータから曲名情報を抽出する抽出部21、検出した楽曲チャプターと抽出した曲名情報とを対応付ける対応付け部23、この対応付けを表示する表示出力部26、表示した対応付けに基づいて指定した楽曲シーンを記録媒体17から再生する再生制御部28を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送番組を記録および再生する放送番組記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、HDD(Hard Disk Drive)レコーダやDVD(Digital Versatile Disc)レコーダなどの放送番組記録再生装置には、放送番組を記録する際に放送番組内の場面であるシーンが切り替わる位置であるシーンチェンジ位置を検出する機能を有するものがある。
【0003】
この機能により検出したシーンチェンジ位置にインデックスマークを付加しておくことにより、再生時にユーザが所望のシーンの頭出しを容易に行うことができる。
【0004】
このシーンチェンジ位置の検出およびインデックスマークの付加を利用した技術が、特許文献1に記載されている。
【0005】
特許文献1に記載の技術は、映像データを記録する際にシーンチェンジ位置を検出し、検出されたシーンチェンジ位置に対応した映像フレームからなるサムネイル画像を生成しこれをインデックス情報として記録する映像記録再生装置に関するものである。
【0006】
この映像記録再生装置を利用することにより、ユーザはサムネイル画像を参照して録画された映像の中の再生したいシーンを選択することができる。
【0007】
特許文献2には、放送番組(音楽番組)に含まれている楽曲部分(楽曲シーン)を抽出することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−108729号公報
【特許文献2】特開2008−108166
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
さて、数多くのジャンルの放送番組のうちから音楽番組を選択して録画するときには、音楽番組中の楽曲の区切りを示す楽曲シーンごとを楽曲チャプター化しておき、ユーザが再生したい楽曲シーンを曲名情報から選択できようにする場合に、この楽曲チャプターをキーとすることが望まれる。
【0010】
楽曲シーンとは、トークなどの楽曲以外の部分と、実際にアーティストが演奏している楽曲部分とが混在している放送番組における楽曲部分をいう。放送番組には、一または複数の楽曲シーンが含まれる。
【0011】
従来の放送番組記録再生装置では、楽曲シーンにそれぞれ対応した楽曲チャプターごとに楽曲チャプター名を付しておき、再生時にこの楽曲チャプター名の一覧から所望のシーンを選択できる機能を有するものもあるが、音楽番組における楽曲シーンの曲名情報を楽曲チャプター名として入力するには録画された楽曲シーンの各曲名を1つ1つ調べた上でユーザが手動で入力しなければならず、手間がかかるという問題があった。
【0012】
そこで本発明は、このような問題に着目しこれを有効に解決すべく創案されたものであり、放送番組のうちで音楽番組を記録する際は番組中の各楽曲シーン毎に頭出しのためにそれぞれ形成した楽曲チャプターマークを音楽番組に付加して記録し、再生する際には対応付けられた曲名を指定さえすれば当該楽曲の頭出し再生を行うことができる放送番組記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の1)〜3)に記載の手段よりなる。
すなわち、
1)番組本編に関する映像データおよび音声データからなる番組データと当該番組データに付加されたメタデータとから構成された音楽番組の放送データ中の、前記放送データを解析して複数の楽曲シーンの区切りを検出し、前記楽曲シーンの区切りを示す楽曲チャプター情報として楽曲シーンごとに生成する楽曲シーン検出手段と、
前記メタデータから当該音楽番組に含まれる楽曲シーンの複数の曲名情報を抽出して、曲名情報リストを生成する曲名抽出手段と、
前記曲名抽出手段により抽出した曲名数と前記楽曲シーン検出手段により検出した楽曲チャプター数とを比較する比較手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が一致した場合、時系列順に前記番組ごとの曲名情報リスト内の複数の曲名情報と、前記楽曲シーンごとの楽曲チャプター情報とを順次対応付ける対応付け手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、不一致であることを報知する報知手段と、
所望の曲名情報が再生指定されると、当該曲名情報に対応付けられた楽曲チャプター情報の楽曲シーンの開始位置から再生する再生手段とを、
備えたことを特徴とする放送番組記録再生装置。
2)前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、
不一致であることを報知する報知手段である画面表示出力部と、
前記画面表示出力部に出力する操作画面を生成するGUI画面生成部と、
ユーザからの修正指示により前記操作画面を制御する操作画面表示制御部と、
をさらに有することを特徴とする1)に記載の放送番組記録再生装置。
3)前記曲名抽出手段は、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在する場合にはこの曲名情報リストを抽出し、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在しない場合には、前記メタデータ中の、所定のくくり記号によりくくられた第1の文字列データ、または所定の見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの第2の文字列データを、前記曲名データとして抽出し、抽出した前記第1または前記第2の文字列データに関する文字列データを曲名情報として、曲名情報リストを生成して前記曲名情報リストを生成することを特徴とする1)又は2)に記載の放送番組記録再生装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明の放送番組記録再生装置によれば、放送番組のうちで音楽番組を記録する際は番組中の各楽曲シーン毎に頭出しのためにそれぞれ形成した楽曲チャプターマークを音楽番組に付加して記録し、記録してある音楽番組から特定の楽曲シーンを再生する際には対応付けられた曲名を指定さえすれば対応した楽曲チャプターマークを付された楽曲シーンを再生するように構成することにより、装置内で一旦記録した番組の曲名を指定しさえすれば当該楽曲シーンの頭出し再生を行うことができる放送番組記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により、音楽番組が録画/再生されるときに実行される楽曲シーン部分の検出・登録処理の動作を示すフローチャート
【図3】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により、音楽番組が録画/再生されるときに実行される曲名情報抽出・登録処理の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置の曲名抽出部において曲名情報が抽出され番組情報登録部に登録される際の動作を示すフローチャート
【図5】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により取得されたメタデータが表示されたときの番組表画面の一例を示す図
【図6】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により取得されたメタデータが表示されたときの番組表画面の一例を示す図
【図7】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置において、手動の操作による録画処理またはGコード予約により音楽番組が録画/再生されるときに実行される曲名情報抽出・登録処理の動作を示すフローチャート
【図8】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置の楽曲チャプター/曲名対応付け部により、既に登録された楽曲チャプター情報と曲名情報とを関連付ける処理の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面の一例を示す図
【図10】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面の一例を示す図
【図11】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面の一例を示す図
【図12】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された再生リスト画面の一例を示す図
【図13】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された再生リスト画面の一例を示す図
【図14】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示されたDVDメニュー画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態として、受信した放送番組のうち、複数の楽曲シーンを含む音楽番組を記録し、この記録した音楽番組を、ユーザにより選択された曲名情報に対応する楽曲シーンの位置から再生する放送番組記録再生装置について説明する。以下、「楽曲シーン」を、「放送番組中の楽曲の区切りを示す楽曲シーン」と定義して説明する。
【0017】
〈一実施形態による放送番組記録再生装置の構成〉
本実施形態による放送番組記録再生装置1の構成を、図1を参照して説明する。
【0018】
放送番組記録再生装置1は、チューナである放送受信部11と、デマルチプレクサである信号分離部12と、リモコン制御受信部13と、ユーザ制御部14と、システムコントローラ15と、番組データ記録制御部16と、番組データ記録媒体17と、メタデータ抽出部18と、内部のデータベースである番組情報登録部19と、楽曲シーン検出部20と、曲名情報抽出部21と、機能設定情報記憶部22と、楽曲チャプター/曲名対応付け部23と、操作画面表示制御部24と、GUI画面生成部25と、画面表示出力部26と、ユーザテキスト入力部27と、番組データ再生制御部28と、イーサネット(登録商標)である通信部29と、録画予約登録部30とを有する。
【0019】
本発明の記録手段は番組データ記録制御部16と番組データ記録媒体17とから構成したものに対応し、また本発明の対応付け手段はメタデータ抽出部18と番組情報登録部19と楽曲チャプター/曲名対応付け部23とから構成したものに対応し、そして本発明の再生手段は番組データ再生制御部28に対応する。
【0020】
番組記録再生装置1は、数多くのジャンルの放送番組のうちから、音楽番組を選択して記録し、この記録した音楽番組の中にある楽曲シーンに応じた曲名情報を指定して、当該楽曲シーンを再生する放送番組記録再生装置であり、放送電波を受信するアンテナ2と、放送番組を表示するTVモニタ4とに接続されている。
【0021】
放送受信部11は、アンテナ2で受信された放送電波から、指定されたチャンネルの放送データ(放送番組)を復調する。
【0022】
信号分離部12は、放送受信部11で受信した放送番組を、番組本編の映像および音声データである番組データと、この番組データの付加情報データとに分離する。この放送番組が音楽番組の場合は、楽曲の長さに応じた楽曲シーンを含む番組データと、この番組データに付加しかつ楽曲シーンに応じた曲名情報を含むメタデータとから構成されている。信号分離部12は放送番組を番組データとメタデータとに分離してそれぞれ出力する。
【0023】
リモコン制御受信部13は、ユーザの操作によりリモコン3から送信された放送番組の録画指示信号または再生指示信号を受信し、その指示信号をユーザ制御部14に送出する。
【0024】
ユーザ制御部14は、リモコン制御受信部13から送出された録画指示信号または再生指示信号により、または、直接ユーザにより操作されたことにより取得した録画指示信号または再生指示信号をシステムコントローラ15に送出する。
【0025】
システムコントローラ15は、番組記録再生装置1内で実行される録画、再生などの各動作が適切なタイミングで動作するように制御を行う。
【0026】
番組データ記録制御部16は、信号分離部12で分離された番組データを取得して、番組データ記録媒体17に送出してそこに記録するための制御を行う。
【0027】
番組データ記録媒体17は、番組データ記録制御部16から供給される番組データを記録する。
【0028】
メタデータ抽出部18は、信号分離部12で分離出力する付加情報データ、または後述する通信部29を介してインターネット(登録商標)に接続された外部のデータベースであるWebコンテンツから、音楽番組中の楽曲に関する番組書誌データであるメタデータを抽出する。
【0029】
番組情報登録部19は、メタデータ抽出部18から供給されるメタデータと、後述する曲名情報リストと、楽曲チャプター/曲名対応付け情報とを、録画される音楽番組ごとに記録することにより登録する。
【0030】
楽曲シーン検出部20は、音楽番組の番組データを記録する際、または記録してある番組データ再生する際に、番組データの音声や映像を解析して、楽曲シーン部分を検出し、検出した楽曲シーン部分の開始位置および終了位置を楽曲シーンごとに楽曲チャプターとして番組情報登録部19に登録する。
【0031】
換言すれば、楽曲シーン検出部20は、音楽番組の記録を開始する際に、放送番組のうちから選択した音楽番組中の楽曲シーン部分の開始位置と終了位置とを検出して、楽曲シーンの頭出しのための楽曲チャプターマークを形成し、形成した楽曲チャプターマークを音楽番組に関する音楽番組データに付加して番組情報登録部19に記録する。
【0032】
曲名抽出部21は、放送番組が音楽番組であるときに、番組情報登録部19に登録されたメタデータから楽曲シーン部分にそれぞれ対応する曲名を抽出して、楽曲チャプター対曲名一覧リストを作成し、番組情報登録部19に登録する。
【0033】
機能設定情報記憶部22は、予め設定された、楽曲チャプターと曲名との対応付け処理を手動または自動で行うかの情報、楽曲チャプター/曲名対応付け部23で行う処理に関する設定情報を記憶する。
【0034】
楽曲チャプター/曲名対応付け部23は、番組情報登録部19に登録された楽曲チャプター対曲名一覧リストに基づいて、楽曲チャプター/曲名対応情報を生成し、番組情報登録部19に登録する。
【0035】
換言すれば、楽曲チャプター/曲名対応付け部23は、楽曲シーン検出部20で検出した楽曲チャプター情報と、曲名抽出部21で抽出された曲名情報とを、対応付けた楽曲チャプター/曲名対応付け情報を生成する。
【0036】
操作画面表示制御部24は、ユーザからの指示によりシステムコントローラ15から楽曲チャプターを曲名との対応付けの確認や修正を行うための対応付け処理画面の表示が指示されたときには、この指示をGUI画面生成部25に送出する。また、ユーザからの指示によりシステムコントローラ15から当該番組内の楽曲チャプター/曲名対応情報をリスト化した再生リスト画面の表示が指示されたときには、この指示をGUI画面生成部25に送出する。
【0037】
GUI画面生成部25は、操作画面表示制御部24から対応付け処理画面の表示指示を取得すると、対応付け処理を行うためのGUI画面情報を生成して画面表示出力部26に送出する。また、操作画面表示制御部24から再生リスト画面の表示指示を取得すると、番組情報登録部19から楽曲チャプター/曲名対応情報を取得して所望の再生部分の曲名情報を選択させるためのGUI画面情報である再生リスト画面情報を生成して画面表示出力部26に送出する。
【0038】
画面表示出力部26は、GUI画面生成部25から取得したGUI画面情報または番組データ再生制御部28から取得した番組データを取得し、外部のTVモニター4に出力する。
【0039】
ユーザテキスト入力部27は、外部のTVモニター4に表示されたGUI画面情報の表示に対するユーザのテキスト入力指示を入力する。
【0040】
番組データ再生制御部28は、番組データ記録媒体17に記録された番組データの中から、ユーザにより選択された曲名に対応する楽曲チャプターの開始位置情報以降の当該音楽番組の楽曲シーン部分を、再生対象データとして読み出してデコードして画面表示出力部26に送出する。
【0041】
画面表示出力部26と番組データ再生制御部28とは、楽曲チャプター/曲名対応付け部23で生成した楽曲チャプター/曲名対応付け情報に基づいて、再生を指定した曲名に対応付けられた楽曲シーン部分を開始から終了までの期間再生する番組データ再生手段を構成する。
【0042】
通信部29は、インターネット(登録商標)を介して外部のWebコンテンツのデータベースに接続されている。
【0043】
録画予約登録部30は、放送番組の予約録画登録を行なう。
【0044】
前記した曲名抽出部21は、メタデータの中に、曲名に関する曲名リストが存在すれば、曲名リストを利用して曲名を抽出し、曲名リストが存在しないときには、メタデータの中の文字列から、くくり記号によりくくられた第1の文字列、または見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの第2の文字列を、曲名情報として抽出する。また、曲名抽出部21において利用される、くくり記号または見出し記号の種別は、任意に指定または修正が可能である。
【0045】
また前記したメタデータには、放送番組のジャンルを示すジャンル情報が含まれており、楽曲チャプター情報検出手段である楽曲シーン検出部20における検出処理および曲名情報抽出手段である曲名抽出部21における抽出処理はそれぞれ、ジャンル情報により放送番組が音楽番組であると判定されたときに実行される。
【0046】
楽曲チャプター/曲名対応付け部23は、楽曲チャプター/曲名対応付け情報に対する修正情報が入力されたときには、この修正情報に基づいて、楽曲チャプター/曲名対応付け情報を更新する。
【0047】
〈一実施形態による放送番組記録再生装置の動作〉
(1)録画/再生時における楽曲シーン部分の検出・登録処理
番組記録再生装置1により、放送番組ののうちの音楽番組が録画/再生されるときに実行される楽曲シーン部分の検出・登録処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。
【0048】
まず、放送受信部11は、アンテナ2を介して入来する放送電波から、録画対象の音楽番組が放送される放送チャンネルを受信して、復調した放送データを出力する。
【0049】
放送受信部11から出力された放送データは、信号分離部12に供給され、ここで、番組の映像データおよび音声データからなる番組データと、この番組データの付加情報データとに分離される(ステップS1)。この場合、付加情報データはメタデータである。
【0050】
このように放送データが取得されている状態で、ユーザの操作によりリモコン3の録画ボタン(図示せず)が押下されると、ユーザ制御部14はこれに応じた録画指示信号を、システムコントローラ15へ出力する。これによりシステムコントローラ15は、番組データ記録制御部16を制御して、信号分離部12から番組データを番組データ記録媒体17へ出力せしめる。こうして、放送データを分離したうちの一方の番組データは番組データ記録媒体17に記録される。
【0051】
一方、放送データを分離したうちの他方の付加情報データは、信号分離部12からメタデータ抽出部18へ供給され、ここで当該番組に関するメタデータが抽出される。こうしてメタデータ抽出部18で抽出されたメタデータは番組情報登録部19へ出力され、ここでメタデータを番組ごとに記録することにより、当該番組情報を登録する。
【0052】
また、メタデータ抽出部18は、当該番組に関するメタデータを抽出すると、このメタデータに含まれる番組のジャンル情報を読み出して、楽曲シーン検出部20へ出力する。楽曲シーン検出部20はこの番組のジャンル情報を取得して、当該番組のジャンルが音楽番組であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0053】
楽曲シーン検出部20は、当該番組のジャンルが音楽番組であると判定したときは(ステップS2の「YES」)、番組データ記録制御部16に対して、前記した番組データのうちの音声データを解析して既知の方法により当該番組データ中の楽曲シーン部分を検出するよう、制御する(ステップS3)。なお、既知の方法の一例として、特許文献2に記載の方法を採用することができる。
【0054】
楽曲シーン検出部20は、この番組データ中に楽曲シーン部分を検出すると、番組データ内における楽曲シーンの開始位置情報および終了位置情報が、楽曲シーンの区切りを示す楽曲チャプター情報として楽曲シーンごとに生成される(ステップS4)。
【0055】
こうして楽曲シーン検出部20で生成された楽曲チャプター情報は番組情報登録部19に出力される。番組情報登録部19は、楽曲シーン検出部20から供給される楽曲チャプター情報を、番組ごとに関連付けて登録する(ステップS5)。
【0056】
一方、ステップS2において、当該番組のジャンルが音楽番組ではないと判定されたときには(ステップS2の「NO」)、楽曲シーン部分の検出および楽曲チャプター情報の生成は行われない。
【0057】
(2)録画/再生時における曲名情報リストの登録処理
放送番組記録再生装置1により、音楽番組が録画/再生されるときに実行される曲名情報抽出・登録処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0058】
放送番組記録再生装置1は、前記した(1)録画/再生時における楽曲シーン部分の検出・登録処理で説明したように、受信された放送データが番組データと付加情報データとに分離し(ステップS11)、分離された付加情報データであるメタデータから当該番組のジャンルが音楽番組であると判定する(ステップ12の「YES」)と、曲名抽出部21において番組情報登録部19に登録されたメタデータから当該音楽番組に含まれる楽曲シーンの曲名情報が抽出される(ステップS13)。
【0059】
抽出された曲名情報は番組ごとにリスト化され、番組情報登録部19に登録される(ステップS14)。
【0060】
曲名抽出部21において曲名情報が抽出され番組情報登録部19に登録される際の処理について、図4のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0061】
まず、番組情報登録部19に登録されている当該番組のメタデータが取得され(ステップS21)、このメタデータの中に独立した曲名情報リストが存在するか否かが確認される(ステップS22)。
【0062】
メタデータの中に独立した曲名情報リストが存在するときには(ステップS22の「YES」)、この曲名情報リストが番組ごとに関連付けられ番組情報登録部19に登録される
(ステップS23)。
【0063】
ステップS22においてメタデータの中に独立した曲名情報リストが存在しないときには(ステップS22の「NO」)、当該番組のメタデータの文字列の中から、「」、『』、〔〕、〈〉、《》、{}、[]、()、""、''等のくくり記号や、●、○、◎、◆、◇、■、□、・、*、★、☆等の見出し記号が検出される(ステップS24)。
【0064】
図5および図6は、取得されたメタデータが表示されたときの番組表画面の一例である。図5、図6にそれぞれ示すように、メタデータの表示画面51には、番組に関する情報を表示する番組情報表示部52が表示され、この番組情報表示部52の中には番組に関する詳細なテキスト情報を表示する番組詳細情報表示部53と、当該番組のジャンルをマークで示すジャンル記号表示部54とを有する。
【0065】
ステップS24においては、この番組情報表示部52中の番組詳細情報表示部53に表示される、番組に関する詳細なテキスト情報の表示情報の中から、くくり記号や見出し記号が検出される。
【0066】
図5においては、番組詳細情報表示部53の中から、くくり記号〈〉、「」、()などが検出される。また、図6においては、番組詳細情報表示部53の中から、見出し記号*が検出される。
【0067】
これらのくくり記号や見出し記号は、メタデータの文字列の中から曲名情報を抽出する際の手がかりとされ、くくり記号でくくられた中の文字列、または見出し記号の直後の文字列を曲名情報として予測するために用いられる。
【0068】
次に、検出されたくくり記号および見出し記号の中から、曲名情報の抽出のために用いられる記号が選択される(ステップS25)。ここで選択される記号は、装置内に初期値として設定しておくかあるいはユーザが指定することにより予め設定しておいてもよいし、曲名情報を検出する際にGUI(グラフィカルユーザインタフェース)画面や音声案内によりユーザに指定させるようにしてもよい。また、選択された記号により曲名情報が正しく抽出されないとユーザにより判断されたときには、ユーザの操作により他の記号に変更されてもよい。
【0069】
曲名情報の抽出のために用いられるくくり記号あるいは見出し記号が選択されると、選択されたくくり記号によりくくられた文字列、あるいは見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの文字列が曲名情報として抽出され、抽出された情報をリスト化したリスト情報が生成される(ステップS26)。
【0070】
リスト情報が生成されると、このリスト情報を表示させるとともに、このリスト情報が、曲名情報リストであるか否かをユーザに判断させるためのGUI画面情報がGUI画面生成部25で生成され、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示される。
【0071】
ここでリスト情報が曲名情報リストであるか否かをユーザに判断させる際は、全曲分の曲名情報がリスト化されていなくても部分的に曲名情報が含まれていれば曲名情報リストであると判断させることができる。
【0072】
このGUI画面情報が表示されたことにより、表示されたリスト情報が曲名情報リストであると判断されたことがユーザテキスト入力部27からユーザの操作により入力されると(ステップS27の「YES」)、抽出された曲名情報の中のくくり記号の後、または見出し記号の後の文字列(曲名情報)の後の改行等の後に、"他"、"ほか"、"等""など"等の、抽出された曲名情報がすべてではないと受け取れる文字列があるか否かが判定され(ステップS28)、これらの中のいずれかの文字列があると判定されたときには(ステップS28の「YES」)、抽出された曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグをONにした情報が曲名情報リストに付加され(ステップS29)、番組情報登録部19に番組ごとに登録される(ステップS23)。
【0073】
また、ステップS28において、抽出された曲名情報がすべてではないと受け取れる文字列がないと判定されたときには(ステップS28の「NO」)、そのまま番組ごとに曲名情報リストが番組情報登録部19に登録される(ステップS23)。
【0074】
ステップS27において表示されたリスト情報の内容が曲名情報ではないと判断されたときには(ステップS27の「NO」)、ステップS24で検出されたくくり記号または見出し記号の中に、曲名情報を抽出する際の手がかりとして用いることができる記号が残っているか否かが判定され(ステップS30)、手がかりとして用いることができる記号が残っていれば(ステップS30の「YES」)、ステップS25に戻り、新たに指定されたくくり記号に基づいてリスト情報の生成(ステップS26)、曲名情報リストであるか否かの判断(ステップS27)が行われる。
【0075】
また、ステップS30において曲名情報を抽出する際の手がかりとして用いることができる記号が全て試され、もう残っていないと判定されたときには(ステップS30の「NO」)、曲名情報抽出が不可能である旨のメッセージをGUI画面生成部25、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示させるかまたは音声案内をスピーカ(図示せず)から出力させ、ユーザに知らせる(ステップS31)。
【0076】
なお、ステップS28における、抽出された曲名情報がすべてではないと受け取れる文字列があるか否かの判断は、ステップS24のくくり記号や見出し記号の検出処理と同時に行うようにしてもよい。
【0077】
図5のように表示されるメタデータにおいては、くくり記号「」が選択されることにより曲名情報が抽出され、図6のように表示されるメタデータにおいては、見出し記号*が選択されることにより曲名情報が抽出され、リスト情報が生成される。
【0078】
ところで、手動の操作により録画処理が行われたとき、あるいはGコード予約により録画処理が行われた場合には、番組データに関連した番組情報データが得られない場合がある。このような場合に曲名情報リストを登録するときの処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0079】
まず、録画処理が開始されると、手動の操作による録画処理またはGコード予約による録画処理であるか否かがメタデータ抽出部18において判断される(ステップS31)。
【0080】
手動の操作による録画処理またはGコード予約による録画処理であると判断されたときには(ステップS31の「YES」)、曲名情報の抽出に必要な付加情報データが放送データに含まれているか否かがさらに判断される(ステップS32)。
【0081】
曲名情報の抽出に必要な付加情報データが放送データに含まれていると判断されたときには(ステップS32の「YES」)、この付加情報データが取得される(ステップS33)。
【0082】
ステップS32において曲名情報の抽出に必要な付加情報データが放送データに含まれていないと判断されたときには(ステップS32の「NO」)、当該録画されている放送番組の放送チャンネルおよび放送時間帯を手がかりに、EPG番組情報から当該番組が類推され、さらにEPG番組情報から当該番組の番組情報データが取得される(ステップS34)。
【0083】
ステップS33またはステップS34において付加情報データが取得されると、この付加情報データに含まれるメタデータが番組ごとに番組情報登録部19に登録される(ステップS35)。
【0084】
以降は、図3のステップS12〜ステップS14と同様の処理が行われることにより、曲名情報リストが登録される(ステップS36)。
【0085】
以上の処理により、手動の操作による録画処理またはGコード予約による録画処理の際も、曲名情報リストが生成、登録される。
【0086】
(3)楽曲チャプター情報(楽曲シーン部分)と曲名情報との関連付け処理
放送番組記録再生装置1の楽曲チャプター/曲名対応付け部23により、既に登録された楽曲チャプター情報と曲名情報とを関連付ける処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0087】
楽曲チャプター/曲名対応付け部23において楽曲チャプター情報と曲名情報との関連付け処理が開始されると、システムコントローラ15の制御により機能設定情報記憶部22から楽曲チャプター情報と曲名情報との対応付け処理を自動で行うか否かを示す設定情報(自動対応付け機能"入"または"切")が取得される。
【0088】
取得された設定情報により楽曲チャプター情報と曲名情報との対応付け処理を自動で行うことが設定されているとき(自動対応付け機能が"入"であるとき)(ステップS41の「YES」)は、番組情報登録部19に登録されている、当該番組の楽曲チャプター情報と曲名情報リストとが取得され(ステップS42)、曲名情報リスト内の曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグがONである情報が付加されているか否かが判定される(ステップS43)。
【0089】
曲名情報リスト内の曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグがONである情報が付加されていなく、当該番組の全曲分の情報であると判定されたときには(ステップS43の「NO」)、楽曲チャプター情報内の楽曲チャプター数と曲名情報リスト内の曲名数とが同じ数であるか否かが判定される(ステップS44)。
【0090】
楽曲チャプター数と曲名数とが同じ数であると判定されたときには(ステップS44の「YES」)、曲名情報リスト内の各曲名情報が楽曲チャプター情報内の各楽曲チャプターのチャプター名として順次自動入力され(ステップS45)、この入力された結果を示す楽曲チャプター名/曲名対応付け確認のためのGUI画面情報がGUI画面生成部25で生成されて画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示されるかまたは、音声案内で出力されることにより、ユーザに提供される(ステップS46)。
【0091】
この楽曲チャプター名/曲名対応付け確認のためのGUI画面情報が表示されたときの一例を、図9に示す。
【0092】
図9に示す楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面61は、当該番組名表示部62、楽曲チャプター番号表示部63、楽曲チャプター名リスト表示部64、選択中の楽曲チャプター名のフォーカス65、曲名情報の抽出に用いたくくり記号表示部66、抽出された曲名情報をリスト化した抽出曲名リスト表示部67、選択中の映像データを再生させる確認用小画面68、再生中の楽曲チャプター番号表示部69、通常再生、早送り、早戻しなどの再生動作状態表示部70、当該番組データ内の楽曲チャプター構成および再生中の位置を示すイメージバー表示部71、操作方法の説明を表示する操作説明文表示部72、GUI画面情報に対するリモコン3による操作内容を表示する操作ガイド表示部73を有する。
【0093】
この楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面61を利用し、ユーザにより確認したいチャプター名が楽曲チャプター名リスト表示部64の中から選択されると、確認用小画面68に該当する楽曲チャプターの映像および音声は再生され、当該楽曲チャプターに対応する曲名情報が楽曲チャプター名として入力されているか否かが確認される。
【0094】
このGUI画面または音声案内により、各楽曲チャプター名として入力された曲名情報が正しいかどうかがユーザにより判断され、表示された情報で保存されることをユーザが了解されたときには(ステップS47)、入力された楽曲チャプター名が当該番組の楽曲チャプター情報に関連付けられた楽曲チャプター/曲名対応情報が生成されて番組情報登録部19に登録される(ステップS48)。
【0095】
また、ステップS43において曲名情報リスト内の曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグがONである情報が付加されていると判定されたとき(ステップS43の「YES」)、ステップS44において楽曲チャプター情報内のチャプター数と曲名情報リスト内の曲名数とが同じ数でないと判断されたとき(ステップS44の「NO」)、チャプター情報と曲名情報リストとの対応付けは自動で行われず、楽曲チャプター名/曲名対応付け修正のためのGUI画面情報を表示させ(ステップS49)、この画面上でユーザの操作により手動で行われる。
【0096】
ユーザの操作により楽曲チャプター情報と曲名情報リストとの対応付けが行われるときに利用される、楽曲チャプター名/曲名対応付け修正のためのGUI画面情報の一例を、図10に示す。
【0097】
図10に示す楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面74は、図9の楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面61と同様の画面構成を有する。
【0098】
この楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面74を利用することにより、ユーザにより、修正したい楽曲チャプター名が楽曲チャプター名リスト表示部64の中から選択され、楽曲チャプター名が入力され修正される(ステップS50)。
【0099】
図10においては、楽曲チャプター番号表示部63や楽曲チャプター名リスト表示部64に表示されている楽曲チャプター数と抽出された曲名リスト表示部67に表示された曲名情報の曲数とが異なることから、登録されたメタデータには全曲分の曲名情報がなく不完全であったことが伺える。
【0100】
この場合、楽曲チャプター名は自動で入力されておらず、各楽曲チャプター名の初期値として"ChapterN"(Nは楽曲チャプター番号)が入力されており、図10は既に楽曲チャプター番号004までの楽曲チャプター名がユーザの操作により手動で入力され修正された状態を示す。
【0101】
この楽曲チャプター名が曲名リスト表示部67の曲名から入力される際は、確認用小画面68に該当する楽曲チャプターの映像および音声を再生させて曲名がユーザにより把握され、図11に示すように、入力したい楽曲チャプター名が楽曲チャプター名リスト表示部64の中で選択されフォーカスされた状態(選択された曲名のフォーカス75)で、曲名リスト表示部67内の曲名の中からリモコン3の[↑][↓]ボタン(図示せず)の操作によりアクティブなフォーカスが移動されて該当する曲名が選択、決定されることにより入力される。ここでは、楽曲チャプター名"Chapter5"に曲名"It Will Be Wrong"が上書きされ、図10の状態に戻る。
【0102】
また、図11において、抽出された曲名リスト表示部67の中の曲名に当該楽曲チャプターの曲名がないとユーザにより判断されたときには、例えばカラーボタンなどに割り当てられている[キーボード入力]ボタンが操作されることにより、携帯電話、GUIキーボード、またはUSB等により接続されたキーボード装置等の文字入力手段が用いられ、ユーザにより把握された当該曲名が直接入力されるようにしてもよいし、勿論"ChapterN"のままとしてもよい。この場合、図11の入力、修正を行うモードから図10の確認を行うモードへは、リモコン3の[戻る]ボタン(図示せず)、または[←]ボタン(図示せず)などが操作されることにより移行することができる。
【0103】
これらの操作により、楽曲チャプター名の確認、修正、または入力等が終了したら、例えば表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面74上のカラーボタンなどに割り当てられている[保存・終了]ボタンが操作されることにより、確定された楽曲チャプター名が当該番組の楽曲チャプター情報に関連付けられた楽曲チャプター/曲名対応情報が生成されて番組情報登録部19に登録される(ステップS48)。
【0104】
(4)楽曲シーン部分の再生処理
放送番組記録再生装置1により、登録された楽曲チャプター/曲名対応情報を利用して、音楽番組内の所望の楽曲シーン部分が再生される際の処理について図12〜図14を参照して説明する。
【0105】
まず、ユーザの操作により、リモコン3の再生リストボタン(図示せず)が押下されたことにより、ユーザ制御部14を介してシステムコントローラ15に再生番組リスト画面を表示させるための再生リスト表示指示信号が出力される。
【0106】
システムコントローラ15で再生番組リスト表示指示信号が取得されると、操作画面表示制御部24が制御されて再生番組リスト画面のGUI画面情報がGUI画面生成部25で生成され、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示される。
【0107】
再生番組リスト画面が表示されたときの一例を、図12に示す。
【0108】
図12に示す再生リスト画面81は、選択中の映像データを再生させる確認用小画面68、通常再生、早送り、早戻しなどの再生動作状態表示部70、操作方法の説明を表示する操作説明文表示部72、GUI画面情報に対するリモコン3による操作内容を表示する操作ガイド表示部73、選択されている番組の詳細情報を表示する詳細情報表示部82と、番組データ記録媒体17に記録されている番組の番組名のリストを表示する番組名リスト表示部83、選択されている番組名のフォーカス84、各番組のジャンルをアイコンで区別して表示するジャンルアイコン表示部85を有する。
【0109】
この再生リスト画面81を利用し、ユーザにより所望の番組名が番組名リスト表示部83の中から選択されてリモコン3の決定ボタン(図示せず)が押下されることにより、当該番組名の番組を再生させるための再生指示信号がシステムコントローラ15から番組データ再生制御部28に出力され、番組データ再生制御部28の制御により当該番組の番組データが番組データ記録媒体17から取得されて画面表示出力部26を介してTVモニター4に出力され再生される。
【0110】
ここで、再生リスト画面81においてユーザにより所望の番組名が番組名リスト表示部83の中から選択されて、この選択された番組の楽曲チャプター一覧を表示させるための楽曲チャプター一覧画面表示指示ボタン(図示せず)が操作ガイド表示部73に表示されたガイドに従って押下されることにより、システムコントローラ15、操作画面表示制御部24を介してGUI画面生成部25に送出され、GUI画面生成部25により新たな再生リスト画面のGUI画面情報が生成され、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示されることにより更新される。
【0111】
更新された再生番組リスト画面が表示されたときの一例を、図13に示す。
【0112】
図13に示す更新された再生リスト画面81は、確認用小画面68、再生動作状態表示部70、操作説明文表示部72、操作ガイド表示部73に加え、現在選択されている番組の番組名を表示する選択番組名表示部86、当該番組に含まれる楽曲チャプター数分の楽曲チャプター番号を表示する楽曲チャプター番号表示部87、各楽曲チャプター番号に対応して楽曲チャプター名として登録されている曲名情報を表示する楽曲チャプター名リスト表示部88、選択されている楽曲チャプターのフォーカス89、選択されている楽曲チャプターの詳細情報を表示する詳細情報表示部90を有する。
【0113】
この更新された再生リスト画面81を利用し、ユーザにより所望の曲名情報が楽曲チャプター名リスト表示部88の中から選択されてリモコン3の決定ボタン(図示せず)が押下されることにより、当該曲名情報に対応する楽曲シーン部分を再生させるための再生指示信号がシステムコントローラ15から番組データ再生制御部28に出力され、番組データ再生制御部28の制御により当該楽曲シーン部分以降の番組データが番組データ記録媒体17から取得されて画面表示出力部26を介してTVモニター4に出力され再生される。
【0114】
図14は、番組データ記録媒体17に記録された番組データおよび番組情報登録部19に登録された楽曲チャプター/曲名対応情報をDVDにオーサリングしてダビング録画し、このDVDによりメニュー画面を表示させたときの表示画面の一例である。
【0115】
図14に示すDVDメニュー画面91は、録画された番組のタイトル名を表示するタイトル名表示部92、当該番組に含まれる楽曲チャプター数分の楽曲チャプター番号を表示する楽曲チャプター番号表示部93、各楽曲チャプター番号に対応して楽曲チャプター名として登録されている曲名情報を表示する楽曲チャプター名リスト表示部94、選択されている楽曲チャプターのフォーカス95を有する。
【0116】
このDVDメニュー画面91を利用し、ユーザにより所望の曲名情報が楽曲チャプター名リスト表示部94の中から選択されてリモコン等の決定ボタンが押下されることにより、当該曲名情報に対応する楽曲シーン部分の番組データが取得され再生される。
【0117】
以上の一実施形態によれば、音楽番組データの中の楽曲シーンのデータ部分を抽出するとともに当該音楽番組に付加されているメタデータから曲名情報を抽出することにより、自動的に楽曲シーンのデータ部分に曲名情報を関連付けることができ、再生時にユーザは曲名情報から再生位置を指定することができる。
【0118】
また、当該音楽番組に付加されているメタデータに番組内の全曲分の曲名情報がないときや、正しく関連付けが行われていないとユーザが判断したときには、曲名情報を修正、入力させるための表示画面を表示させることができ、簡易な操作で楽曲チャプター/曲名対応情報を生成させることができる。
【0119】
上記の本実施形態においては、曲名情報を取得するためのメタデータは放送データから分離された付加情報データから取得される場合について説明したが、これには限定されず、通信部29を介してインターネット(登録商標)上の外部のWebコンテンツから取得されるようにしてもよい。
【0120】
また、上記の本実施形態においては、楽曲シーン部分の検出・登録処理および曲名情報リストの登録処理が番組の録画時に行われる場合について説明したが、既に録画された番組の再生時に行われるようにしてもよい。
【0121】
また、上記の一実施形態の放送番組記録再生装置1の機能構成をプログラム化してコンピュータに組み込むことにより、当該コンピュータを放送番組記録再生装置1として機能させる放送番組記録再生プログラムを構築することも可能である。
【0122】
上述した本発明の説明においては、ひとつの実施例として音楽番組を用いたが、本発明はこうした音楽番組についてのみ限定して適用されるものではなく、こうした楽曲シーンを含む他の番組についても適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0123】
1…番組記録再生装置
16…番組データ記録制御部
17…番組データ記録媒体
18…メタデータ抽出部(書誌データ抽出手段)
19…番組情報登録部
20…楽曲シーン検出部
21…曲名抽出部(曲名情報抽出手段)
23…楽曲チャプター/曲名対応付け部
28…番組データ再生制御部(再生手段、番組データ再生手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送番組を記録および再生する放送番組記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、HDD(Hard Disk Drive)レコーダやDVD(Digital Versatile Disc)レコーダなどの放送番組記録再生装置には、放送番組を記録する際に放送番組内の場面であるシーンが切り替わる位置であるシーンチェンジ位置を検出する機能を有するものがある。
【0003】
この機能により検出したシーンチェンジ位置にインデックスマークを付加しておくことにより、再生時にユーザが所望のシーンの頭出しを容易に行うことができる。
【0004】
このシーンチェンジ位置の検出およびインデックスマークの付加を利用した技術が、特許文献1に記載されている。
【0005】
特許文献1に記載の技術は、映像データを記録する際にシーンチェンジ位置を検出し、検出されたシーンチェンジ位置に対応した映像フレームからなるサムネイル画像を生成しこれをインデックス情報として記録する映像記録再生装置に関するものである。
【0006】
この映像記録再生装置を利用することにより、ユーザはサムネイル画像を参照して録画された映像の中の再生したいシーンを選択することができる。
【0007】
特許文献2には、放送番組(音楽番組)に含まれている楽曲部分(楽曲シーン)を抽出することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−108729号公報
【特許文献2】特開2008−108166
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
さて、数多くのジャンルの放送番組のうちから音楽番組を選択して録画するときには、音楽番組中の楽曲の区切りを示す楽曲シーンごとを楽曲チャプター化しておき、ユーザが再生したい楽曲シーンを曲名情報から選択できようにする場合に、この楽曲チャプターをキーとすることが望まれる。
【0010】
楽曲シーンとは、トークなどの楽曲以外の部分と、実際にアーティストが演奏している楽曲部分とが混在している放送番組における楽曲部分をいう。放送番組には、一または複数の楽曲シーンが含まれる。
【0011】
従来の放送番組記録再生装置では、楽曲シーンにそれぞれ対応した楽曲チャプターごとに楽曲チャプター名を付しておき、再生時にこの楽曲チャプター名の一覧から所望のシーンを選択できる機能を有するものもあるが、音楽番組における楽曲シーンの曲名情報を楽曲チャプター名として入力するには録画された楽曲シーンの各曲名を1つ1つ調べた上でユーザが手動で入力しなければならず、手間がかかるという問題があった。
【0012】
そこで本発明は、このような問題に着目しこれを有効に解決すべく創案されたものであり、放送番組のうちで音楽番組を記録する際は番組中の各楽曲シーン毎に頭出しのためにそれぞれ形成した楽曲チャプターマークを音楽番組に付加して記録し、再生する際には対応付けられた曲名を指定さえすれば当該楽曲の頭出し再生を行うことができる放送番組記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の1)〜3)に記載の手段よりなる。
すなわち、
1)番組本編に関する映像データおよび音声データからなる番組データと当該番組データに付加されたメタデータとから構成された音楽番組の放送データ中の、前記放送データを解析して複数の楽曲シーンの区切りを検出し、前記楽曲シーンの区切りを示す楽曲チャプター情報として楽曲シーンごとに生成する楽曲シーン検出手段と、
前記メタデータから当該音楽番組に含まれる楽曲シーンの複数の曲名情報を抽出して、曲名情報リストを生成する曲名抽出手段と、
前記曲名抽出手段により抽出した曲名数と前記楽曲シーン検出手段により検出した楽曲チャプター数とを比較する比較手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が一致した場合、時系列順に前記番組ごとの曲名情報リスト内の複数の曲名情報と、前記楽曲シーンごとの楽曲チャプター情報とを順次対応付ける対応付け手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、不一致であることを報知する報知手段と、
所望の曲名情報が再生指定されると、当該曲名情報に対応付けられた楽曲チャプター情報の楽曲シーンの開始位置から再生する再生手段とを、
備えたことを特徴とする放送番組記録再生装置。
2)前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、
不一致であることを報知する報知手段である画面表示出力部と、
前記画面表示出力部に出力する操作画面を生成するGUI画面生成部と、
ユーザからの修正指示により前記操作画面を制御する操作画面表示制御部と、
をさらに有することを特徴とする1)に記載の放送番組記録再生装置。
3)前記曲名抽出手段は、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在する場合にはこの曲名情報リストを抽出し、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在しない場合には、前記メタデータ中の、所定のくくり記号によりくくられた第1の文字列データ、または所定の見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの第2の文字列データを、前記曲名データとして抽出し、抽出した前記第1または前記第2の文字列データに関する文字列データを曲名情報として、曲名情報リストを生成して前記曲名情報リストを生成することを特徴とする1)又は2)に記載の放送番組記録再生装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明の放送番組記録再生装置によれば、放送番組のうちで音楽番組を記録する際は番組中の各楽曲シーン毎に頭出しのためにそれぞれ形成した楽曲チャプターマークを音楽番組に付加して記録し、記録してある音楽番組から特定の楽曲シーンを再生する際には対応付けられた曲名を指定さえすれば対応した楽曲チャプターマークを付された楽曲シーンを再生するように構成することにより、装置内で一旦記録した番組の曲名を指定しさえすれば当該楽曲シーンの頭出し再生を行うことができる放送番組記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により、音楽番組が録画/再生されるときに実行される楽曲シーン部分の検出・登録処理の動作を示すフローチャート
【図3】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により、音楽番組が録画/再生されるときに実行される曲名情報抽出・登録処理の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置の曲名抽出部において曲名情報が抽出され番組情報登録部に登録される際の動作を示すフローチャート
【図5】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により取得されたメタデータが表示されたときの番組表画面の一例を示す図
【図6】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により取得されたメタデータが表示されたときの番組表画面の一例を示す図
【図7】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置において、手動の操作による録画処理またはGコード予約により音楽番組が録画/再生されるときに実行される曲名情報抽出・登録処理の動作を示すフローチャート
【図8】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置の楽曲チャプター/曲名対応付け部により、既に登録された楽曲チャプター情報と曲名情報とを関連付ける処理の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面の一例を示す図
【図10】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面の一例を示す図
【図11】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面の一例を示す図
【図12】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された再生リスト画面の一例を示す図
【図13】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示された再生リスト画面の一例を示す図
【図14】本発明の一実施形態における放送番組記録再生装置により生成され表示されたDVDメニュー画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態として、受信した放送番組のうち、複数の楽曲シーンを含む音楽番組を記録し、この記録した音楽番組を、ユーザにより選択された曲名情報に対応する楽曲シーンの位置から再生する放送番組記録再生装置について説明する。以下、「楽曲シーン」を、「放送番組中の楽曲の区切りを示す楽曲シーン」と定義して説明する。
【0017】
〈一実施形態による放送番組記録再生装置の構成〉
本実施形態による放送番組記録再生装置1の構成を、図1を参照して説明する。
【0018】
放送番組記録再生装置1は、チューナである放送受信部11と、デマルチプレクサである信号分離部12と、リモコン制御受信部13と、ユーザ制御部14と、システムコントローラ15と、番組データ記録制御部16と、番組データ記録媒体17と、メタデータ抽出部18と、内部のデータベースである番組情報登録部19と、楽曲シーン検出部20と、曲名情報抽出部21と、機能設定情報記憶部22と、楽曲チャプター/曲名対応付け部23と、操作画面表示制御部24と、GUI画面生成部25と、画面表示出力部26と、ユーザテキスト入力部27と、番組データ再生制御部28と、イーサネット(登録商標)である通信部29と、録画予約登録部30とを有する。
【0019】
本発明の記録手段は番組データ記録制御部16と番組データ記録媒体17とから構成したものに対応し、また本発明の対応付け手段はメタデータ抽出部18と番組情報登録部19と楽曲チャプター/曲名対応付け部23とから構成したものに対応し、そして本発明の再生手段は番組データ再生制御部28に対応する。
【0020】
番組記録再生装置1は、数多くのジャンルの放送番組のうちから、音楽番組を選択して記録し、この記録した音楽番組の中にある楽曲シーンに応じた曲名情報を指定して、当該楽曲シーンを再生する放送番組記録再生装置であり、放送電波を受信するアンテナ2と、放送番組を表示するTVモニタ4とに接続されている。
【0021】
放送受信部11は、アンテナ2で受信された放送電波から、指定されたチャンネルの放送データ(放送番組)を復調する。
【0022】
信号分離部12は、放送受信部11で受信した放送番組を、番組本編の映像および音声データである番組データと、この番組データの付加情報データとに分離する。この放送番組が音楽番組の場合は、楽曲の長さに応じた楽曲シーンを含む番組データと、この番組データに付加しかつ楽曲シーンに応じた曲名情報を含むメタデータとから構成されている。信号分離部12は放送番組を番組データとメタデータとに分離してそれぞれ出力する。
【0023】
リモコン制御受信部13は、ユーザの操作によりリモコン3から送信された放送番組の録画指示信号または再生指示信号を受信し、その指示信号をユーザ制御部14に送出する。
【0024】
ユーザ制御部14は、リモコン制御受信部13から送出された録画指示信号または再生指示信号により、または、直接ユーザにより操作されたことにより取得した録画指示信号または再生指示信号をシステムコントローラ15に送出する。
【0025】
システムコントローラ15は、番組記録再生装置1内で実行される録画、再生などの各動作が適切なタイミングで動作するように制御を行う。
【0026】
番組データ記録制御部16は、信号分離部12で分離された番組データを取得して、番組データ記録媒体17に送出してそこに記録するための制御を行う。
【0027】
番組データ記録媒体17は、番組データ記録制御部16から供給される番組データを記録する。
【0028】
メタデータ抽出部18は、信号分離部12で分離出力する付加情報データ、または後述する通信部29を介してインターネット(登録商標)に接続された外部のデータベースであるWebコンテンツから、音楽番組中の楽曲に関する番組書誌データであるメタデータを抽出する。
【0029】
番組情報登録部19は、メタデータ抽出部18から供給されるメタデータと、後述する曲名情報リストと、楽曲チャプター/曲名対応付け情報とを、録画される音楽番組ごとに記録することにより登録する。
【0030】
楽曲シーン検出部20は、音楽番組の番組データを記録する際、または記録してある番組データ再生する際に、番組データの音声や映像を解析して、楽曲シーン部分を検出し、検出した楽曲シーン部分の開始位置および終了位置を楽曲シーンごとに楽曲チャプターとして番組情報登録部19に登録する。
【0031】
換言すれば、楽曲シーン検出部20は、音楽番組の記録を開始する際に、放送番組のうちから選択した音楽番組中の楽曲シーン部分の開始位置と終了位置とを検出して、楽曲シーンの頭出しのための楽曲チャプターマークを形成し、形成した楽曲チャプターマークを音楽番組に関する音楽番組データに付加して番組情報登録部19に記録する。
【0032】
曲名抽出部21は、放送番組が音楽番組であるときに、番組情報登録部19に登録されたメタデータから楽曲シーン部分にそれぞれ対応する曲名を抽出して、楽曲チャプター対曲名一覧リストを作成し、番組情報登録部19に登録する。
【0033】
機能設定情報記憶部22は、予め設定された、楽曲チャプターと曲名との対応付け処理を手動または自動で行うかの情報、楽曲チャプター/曲名対応付け部23で行う処理に関する設定情報を記憶する。
【0034】
楽曲チャプター/曲名対応付け部23は、番組情報登録部19に登録された楽曲チャプター対曲名一覧リストに基づいて、楽曲チャプター/曲名対応情報を生成し、番組情報登録部19に登録する。
【0035】
換言すれば、楽曲チャプター/曲名対応付け部23は、楽曲シーン検出部20で検出した楽曲チャプター情報と、曲名抽出部21で抽出された曲名情報とを、対応付けた楽曲チャプター/曲名対応付け情報を生成する。
【0036】
操作画面表示制御部24は、ユーザからの指示によりシステムコントローラ15から楽曲チャプターを曲名との対応付けの確認や修正を行うための対応付け処理画面の表示が指示されたときには、この指示をGUI画面生成部25に送出する。また、ユーザからの指示によりシステムコントローラ15から当該番組内の楽曲チャプター/曲名対応情報をリスト化した再生リスト画面の表示が指示されたときには、この指示をGUI画面生成部25に送出する。
【0037】
GUI画面生成部25は、操作画面表示制御部24から対応付け処理画面の表示指示を取得すると、対応付け処理を行うためのGUI画面情報を生成して画面表示出力部26に送出する。また、操作画面表示制御部24から再生リスト画面の表示指示を取得すると、番組情報登録部19から楽曲チャプター/曲名対応情報を取得して所望の再生部分の曲名情報を選択させるためのGUI画面情報である再生リスト画面情報を生成して画面表示出力部26に送出する。
【0038】
画面表示出力部26は、GUI画面生成部25から取得したGUI画面情報または番組データ再生制御部28から取得した番組データを取得し、外部のTVモニター4に出力する。
【0039】
ユーザテキスト入力部27は、外部のTVモニター4に表示されたGUI画面情報の表示に対するユーザのテキスト入力指示を入力する。
【0040】
番組データ再生制御部28は、番組データ記録媒体17に記録された番組データの中から、ユーザにより選択された曲名に対応する楽曲チャプターの開始位置情報以降の当該音楽番組の楽曲シーン部分を、再生対象データとして読み出してデコードして画面表示出力部26に送出する。
【0041】
画面表示出力部26と番組データ再生制御部28とは、楽曲チャプター/曲名対応付け部23で生成した楽曲チャプター/曲名対応付け情報に基づいて、再生を指定した曲名に対応付けられた楽曲シーン部分を開始から終了までの期間再生する番組データ再生手段を構成する。
【0042】
通信部29は、インターネット(登録商標)を介して外部のWebコンテンツのデータベースに接続されている。
【0043】
録画予約登録部30は、放送番組の予約録画登録を行なう。
【0044】
前記した曲名抽出部21は、メタデータの中に、曲名に関する曲名リストが存在すれば、曲名リストを利用して曲名を抽出し、曲名リストが存在しないときには、メタデータの中の文字列から、くくり記号によりくくられた第1の文字列、または見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの第2の文字列を、曲名情報として抽出する。また、曲名抽出部21において利用される、くくり記号または見出し記号の種別は、任意に指定または修正が可能である。
【0045】
また前記したメタデータには、放送番組のジャンルを示すジャンル情報が含まれており、楽曲チャプター情報検出手段である楽曲シーン検出部20における検出処理および曲名情報抽出手段である曲名抽出部21における抽出処理はそれぞれ、ジャンル情報により放送番組が音楽番組であると判定されたときに実行される。
【0046】
楽曲チャプター/曲名対応付け部23は、楽曲チャプター/曲名対応付け情報に対する修正情報が入力されたときには、この修正情報に基づいて、楽曲チャプター/曲名対応付け情報を更新する。
【0047】
〈一実施形態による放送番組記録再生装置の動作〉
(1)録画/再生時における楽曲シーン部分の検出・登録処理
番組記録再生装置1により、放送番組ののうちの音楽番組が録画/再生されるときに実行される楽曲シーン部分の検出・登録処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。
【0048】
まず、放送受信部11は、アンテナ2を介して入来する放送電波から、録画対象の音楽番組が放送される放送チャンネルを受信して、復調した放送データを出力する。
【0049】
放送受信部11から出力された放送データは、信号分離部12に供給され、ここで、番組の映像データおよび音声データからなる番組データと、この番組データの付加情報データとに分離される(ステップS1)。この場合、付加情報データはメタデータである。
【0050】
このように放送データが取得されている状態で、ユーザの操作によりリモコン3の録画ボタン(図示せず)が押下されると、ユーザ制御部14はこれに応じた録画指示信号を、システムコントローラ15へ出力する。これによりシステムコントローラ15は、番組データ記録制御部16を制御して、信号分離部12から番組データを番組データ記録媒体17へ出力せしめる。こうして、放送データを分離したうちの一方の番組データは番組データ記録媒体17に記録される。
【0051】
一方、放送データを分離したうちの他方の付加情報データは、信号分離部12からメタデータ抽出部18へ供給され、ここで当該番組に関するメタデータが抽出される。こうしてメタデータ抽出部18で抽出されたメタデータは番組情報登録部19へ出力され、ここでメタデータを番組ごとに記録することにより、当該番組情報を登録する。
【0052】
また、メタデータ抽出部18は、当該番組に関するメタデータを抽出すると、このメタデータに含まれる番組のジャンル情報を読み出して、楽曲シーン検出部20へ出力する。楽曲シーン検出部20はこの番組のジャンル情報を取得して、当該番組のジャンルが音楽番組であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0053】
楽曲シーン検出部20は、当該番組のジャンルが音楽番組であると判定したときは(ステップS2の「YES」)、番組データ記録制御部16に対して、前記した番組データのうちの音声データを解析して既知の方法により当該番組データ中の楽曲シーン部分を検出するよう、制御する(ステップS3)。なお、既知の方法の一例として、特許文献2に記載の方法を採用することができる。
【0054】
楽曲シーン検出部20は、この番組データ中に楽曲シーン部分を検出すると、番組データ内における楽曲シーンの開始位置情報および終了位置情報が、楽曲シーンの区切りを示す楽曲チャプター情報として楽曲シーンごとに生成される(ステップS4)。
【0055】
こうして楽曲シーン検出部20で生成された楽曲チャプター情報は番組情報登録部19に出力される。番組情報登録部19は、楽曲シーン検出部20から供給される楽曲チャプター情報を、番組ごとに関連付けて登録する(ステップS5)。
【0056】
一方、ステップS2において、当該番組のジャンルが音楽番組ではないと判定されたときには(ステップS2の「NO」)、楽曲シーン部分の検出および楽曲チャプター情報の生成は行われない。
【0057】
(2)録画/再生時における曲名情報リストの登録処理
放送番組記録再生装置1により、音楽番組が録画/再生されるときに実行される曲名情報抽出・登録処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0058】
放送番組記録再生装置1は、前記した(1)録画/再生時における楽曲シーン部分の検出・登録処理で説明したように、受信された放送データが番組データと付加情報データとに分離し(ステップS11)、分離された付加情報データであるメタデータから当該番組のジャンルが音楽番組であると判定する(ステップ12の「YES」)と、曲名抽出部21において番組情報登録部19に登録されたメタデータから当該音楽番組に含まれる楽曲シーンの曲名情報が抽出される(ステップS13)。
【0059】
抽出された曲名情報は番組ごとにリスト化され、番組情報登録部19に登録される(ステップS14)。
【0060】
曲名抽出部21において曲名情報が抽出され番組情報登録部19に登録される際の処理について、図4のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0061】
まず、番組情報登録部19に登録されている当該番組のメタデータが取得され(ステップS21)、このメタデータの中に独立した曲名情報リストが存在するか否かが確認される(ステップS22)。
【0062】
メタデータの中に独立した曲名情報リストが存在するときには(ステップS22の「YES」)、この曲名情報リストが番組ごとに関連付けられ番組情報登録部19に登録される
(ステップS23)。
【0063】
ステップS22においてメタデータの中に独立した曲名情報リストが存在しないときには(ステップS22の「NO」)、当該番組のメタデータの文字列の中から、「」、『』、〔〕、〈〉、《》、{}、[]、()、""、''等のくくり記号や、●、○、◎、◆、◇、■、□、・、*、★、☆等の見出し記号が検出される(ステップS24)。
【0064】
図5および図6は、取得されたメタデータが表示されたときの番組表画面の一例である。図5、図6にそれぞれ示すように、メタデータの表示画面51には、番組に関する情報を表示する番組情報表示部52が表示され、この番組情報表示部52の中には番組に関する詳細なテキスト情報を表示する番組詳細情報表示部53と、当該番組のジャンルをマークで示すジャンル記号表示部54とを有する。
【0065】
ステップS24においては、この番組情報表示部52中の番組詳細情報表示部53に表示される、番組に関する詳細なテキスト情報の表示情報の中から、くくり記号や見出し記号が検出される。
【0066】
図5においては、番組詳細情報表示部53の中から、くくり記号〈〉、「」、()などが検出される。また、図6においては、番組詳細情報表示部53の中から、見出し記号*が検出される。
【0067】
これらのくくり記号や見出し記号は、メタデータの文字列の中から曲名情報を抽出する際の手がかりとされ、くくり記号でくくられた中の文字列、または見出し記号の直後の文字列を曲名情報として予測するために用いられる。
【0068】
次に、検出されたくくり記号および見出し記号の中から、曲名情報の抽出のために用いられる記号が選択される(ステップS25)。ここで選択される記号は、装置内に初期値として設定しておくかあるいはユーザが指定することにより予め設定しておいてもよいし、曲名情報を検出する際にGUI(グラフィカルユーザインタフェース)画面や音声案内によりユーザに指定させるようにしてもよい。また、選択された記号により曲名情報が正しく抽出されないとユーザにより判断されたときには、ユーザの操作により他の記号に変更されてもよい。
【0069】
曲名情報の抽出のために用いられるくくり記号あるいは見出し記号が選択されると、選択されたくくり記号によりくくられた文字列、あるいは見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの文字列が曲名情報として抽出され、抽出された情報をリスト化したリスト情報が生成される(ステップS26)。
【0070】
リスト情報が生成されると、このリスト情報を表示させるとともに、このリスト情報が、曲名情報リストであるか否かをユーザに判断させるためのGUI画面情報がGUI画面生成部25で生成され、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示される。
【0071】
ここでリスト情報が曲名情報リストであるか否かをユーザに判断させる際は、全曲分の曲名情報がリスト化されていなくても部分的に曲名情報が含まれていれば曲名情報リストであると判断させることができる。
【0072】
このGUI画面情報が表示されたことにより、表示されたリスト情報が曲名情報リストであると判断されたことがユーザテキスト入力部27からユーザの操作により入力されると(ステップS27の「YES」)、抽出された曲名情報の中のくくり記号の後、または見出し記号の後の文字列(曲名情報)の後の改行等の後に、"他"、"ほか"、"等""など"等の、抽出された曲名情報がすべてではないと受け取れる文字列があるか否かが判定され(ステップS28)、これらの中のいずれかの文字列があると判定されたときには(ステップS28の「YES」)、抽出された曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグをONにした情報が曲名情報リストに付加され(ステップS29)、番組情報登録部19に番組ごとに登録される(ステップS23)。
【0073】
また、ステップS28において、抽出された曲名情報がすべてではないと受け取れる文字列がないと判定されたときには(ステップS28の「NO」)、そのまま番組ごとに曲名情報リストが番組情報登録部19に登録される(ステップS23)。
【0074】
ステップS27において表示されたリスト情報の内容が曲名情報ではないと判断されたときには(ステップS27の「NO」)、ステップS24で検出されたくくり記号または見出し記号の中に、曲名情報を抽出する際の手がかりとして用いることができる記号が残っているか否かが判定され(ステップS30)、手がかりとして用いることができる記号が残っていれば(ステップS30の「YES」)、ステップS25に戻り、新たに指定されたくくり記号に基づいてリスト情報の生成(ステップS26)、曲名情報リストであるか否かの判断(ステップS27)が行われる。
【0075】
また、ステップS30において曲名情報を抽出する際の手がかりとして用いることができる記号が全て試され、もう残っていないと判定されたときには(ステップS30の「NO」)、曲名情報抽出が不可能である旨のメッセージをGUI画面生成部25、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示させるかまたは音声案内をスピーカ(図示せず)から出力させ、ユーザに知らせる(ステップS31)。
【0076】
なお、ステップS28における、抽出された曲名情報がすべてではないと受け取れる文字列があるか否かの判断は、ステップS24のくくり記号や見出し記号の検出処理と同時に行うようにしてもよい。
【0077】
図5のように表示されるメタデータにおいては、くくり記号「」が選択されることにより曲名情報が抽出され、図6のように表示されるメタデータにおいては、見出し記号*が選択されることにより曲名情報が抽出され、リスト情報が生成される。
【0078】
ところで、手動の操作により録画処理が行われたとき、あるいはGコード予約により録画処理が行われた場合には、番組データに関連した番組情報データが得られない場合がある。このような場合に曲名情報リストを登録するときの処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0079】
まず、録画処理が開始されると、手動の操作による録画処理またはGコード予約による録画処理であるか否かがメタデータ抽出部18において判断される(ステップS31)。
【0080】
手動の操作による録画処理またはGコード予約による録画処理であると判断されたときには(ステップS31の「YES」)、曲名情報の抽出に必要な付加情報データが放送データに含まれているか否かがさらに判断される(ステップS32)。
【0081】
曲名情報の抽出に必要な付加情報データが放送データに含まれていると判断されたときには(ステップS32の「YES」)、この付加情報データが取得される(ステップS33)。
【0082】
ステップS32において曲名情報の抽出に必要な付加情報データが放送データに含まれていないと判断されたときには(ステップS32の「NO」)、当該録画されている放送番組の放送チャンネルおよび放送時間帯を手がかりに、EPG番組情報から当該番組が類推され、さらにEPG番組情報から当該番組の番組情報データが取得される(ステップS34)。
【0083】
ステップS33またはステップS34において付加情報データが取得されると、この付加情報データに含まれるメタデータが番組ごとに番組情報登録部19に登録される(ステップS35)。
【0084】
以降は、図3のステップS12〜ステップS14と同様の処理が行われることにより、曲名情報リストが登録される(ステップS36)。
【0085】
以上の処理により、手動の操作による録画処理またはGコード予約による録画処理の際も、曲名情報リストが生成、登録される。
【0086】
(3)楽曲チャプター情報(楽曲シーン部分)と曲名情報との関連付け処理
放送番組記録再生装置1の楽曲チャプター/曲名対応付け部23により、既に登録された楽曲チャプター情報と曲名情報とを関連付ける処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0087】
楽曲チャプター/曲名対応付け部23において楽曲チャプター情報と曲名情報との関連付け処理が開始されると、システムコントローラ15の制御により機能設定情報記憶部22から楽曲チャプター情報と曲名情報との対応付け処理を自動で行うか否かを示す設定情報(自動対応付け機能"入"または"切")が取得される。
【0088】
取得された設定情報により楽曲チャプター情報と曲名情報との対応付け処理を自動で行うことが設定されているとき(自動対応付け機能が"入"であるとき)(ステップS41の「YES」)は、番組情報登録部19に登録されている、当該番組の楽曲チャプター情報と曲名情報リストとが取得され(ステップS42)、曲名情報リスト内の曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグがONである情報が付加されているか否かが判定される(ステップS43)。
【0089】
曲名情報リスト内の曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグがONである情報が付加されていなく、当該番組の全曲分の情報であると判定されたときには(ステップS43の「NO」)、楽曲チャプター情報内の楽曲チャプター数と曲名情報リスト内の曲名数とが同じ数であるか否かが判定される(ステップS44)。
【0090】
楽曲チャプター数と曲名数とが同じ数であると判定されたときには(ステップS44の「YES」)、曲名情報リスト内の各曲名情報が楽曲チャプター情報内の各楽曲チャプターのチャプター名として順次自動入力され(ステップS45)、この入力された結果を示す楽曲チャプター名/曲名対応付け確認のためのGUI画面情報がGUI画面生成部25で生成されて画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示されるかまたは、音声案内で出力されることにより、ユーザに提供される(ステップS46)。
【0091】
この楽曲チャプター名/曲名対応付け確認のためのGUI画面情報が表示されたときの一例を、図9に示す。
【0092】
図9に示す楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面61は、当該番組名表示部62、楽曲チャプター番号表示部63、楽曲チャプター名リスト表示部64、選択中の楽曲チャプター名のフォーカス65、曲名情報の抽出に用いたくくり記号表示部66、抽出された曲名情報をリスト化した抽出曲名リスト表示部67、選択中の映像データを再生させる確認用小画面68、再生中の楽曲チャプター番号表示部69、通常再生、早送り、早戻しなどの再生動作状態表示部70、当該番組データ内の楽曲チャプター構成および再生中の位置を示すイメージバー表示部71、操作方法の説明を表示する操作説明文表示部72、GUI画面情報に対するリモコン3による操作内容を表示する操作ガイド表示部73を有する。
【0093】
この楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面61を利用し、ユーザにより確認したいチャプター名が楽曲チャプター名リスト表示部64の中から選択されると、確認用小画面68に該当する楽曲チャプターの映像および音声は再生され、当該楽曲チャプターに対応する曲名情報が楽曲チャプター名として入力されているか否かが確認される。
【0094】
このGUI画面または音声案内により、各楽曲チャプター名として入力された曲名情報が正しいかどうかがユーザにより判断され、表示された情報で保存されることをユーザが了解されたときには(ステップS47)、入力された楽曲チャプター名が当該番組の楽曲チャプター情報に関連付けられた楽曲チャプター/曲名対応情報が生成されて番組情報登録部19に登録される(ステップS48)。
【0095】
また、ステップS43において曲名情報リスト内の曲名情報が当該番組の全曲分の情報ではない旨を示すフラグがONである情報が付加されていると判定されたとき(ステップS43の「YES」)、ステップS44において楽曲チャプター情報内のチャプター数と曲名情報リスト内の曲名数とが同じ数でないと判断されたとき(ステップS44の「NO」)、チャプター情報と曲名情報リストとの対応付けは自動で行われず、楽曲チャプター名/曲名対応付け修正のためのGUI画面情報を表示させ(ステップS49)、この画面上でユーザの操作により手動で行われる。
【0096】
ユーザの操作により楽曲チャプター情報と曲名情報リストとの対応付けが行われるときに利用される、楽曲チャプター名/曲名対応付け修正のためのGUI画面情報の一例を、図10に示す。
【0097】
図10に示す楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面74は、図9の楽曲チャプター名/曲名対応付け確認画面61と同様の画面構成を有する。
【0098】
この楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面74を利用することにより、ユーザにより、修正したい楽曲チャプター名が楽曲チャプター名リスト表示部64の中から選択され、楽曲チャプター名が入力され修正される(ステップS50)。
【0099】
図10においては、楽曲チャプター番号表示部63や楽曲チャプター名リスト表示部64に表示されている楽曲チャプター数と抽出された曲名リスト表示部67に表示された曲名情報の曲数とが異なることから、登録されたメタデータには全曲分の曲名情報がなく不完全であったことが伺える。
【0100】
この場合、楽曲チャプター名は自動で入力されておらず、各楽曲チャプター名の初期値として"ChapterN"(Nは楽曲チャプター番号)が入力されており、図10は既に楽曲チャプター番号004までの楽曲チャプター名がユーザの操作により手動で入力され修正された状態を示す。
【0101】
この楽曲チャプター名が曲名リスト表示部67の曲名から入力される際は、確認用小画面68に該当する楽曲チャプターの映像および音声を再生させて曲名がユーザにより把握され、図11に示すように、入力したい楽曲チャプター名が楽曲チャプター名リスト表示部64の中で選択されフォーカスされた状態(選択された曲名のフォーカス75)で、曲名リスト表示部67内の曲名の中からリモコン3の[↑][↓]ボタン(図示せず)の操作によりアクティブなフォーカスが移動されて該当する曲名が選択、決定されることにより入力される。ここでは、楽曲チャプター名"Chapter5"に曲名"It Will Be Wrong"が上書きされ、図10の状態に戻る。
【0102】
また、図11において、抽出された曲名リスト表示部67の中の曲名に当該楽曲チャプターの曲名がないとユーザにより判断されたときには、例えばカラーボタンなどに割り当てられている[キーボード入力]ボタンが操作されることにより、携帯電話、GUIキーボード、またはUSB等により接続されたキーボード装置等の文字入力手段が用いられ、ユーザにより把握された当該曲名が直接入力されるようにしてもよいし、勿論"ChapterN"のままとしてもよい。この場合、図11の入力、修正を行うモードから図10の確認を行うモードへは、リモコン3の[戻る]ボタン(図示せず)、または[←]ボタン(図示せず)などが操作されることにより移行することができる。
【0103】
これらの操作により、楽曲チャプター名の確認、修正、または入力等が終了したら、例えば表示された楽曲チャプター名/曲名対応付け修正画面74上のカラーボタンなどに割り当てられている[保存・終了]ボタンが操作されることにより、確定された楽曲チャプター名が当該番組の楽曲チャプター情報に関連付けられた楽曲チャプター/曲名対応情報が生成されて番組情報登録部19に登録される(ステップS48)。
【0104】
(4)楽曲シーン部分の再生処理
放送番組記録再生装置1により、登録された楽曲チャプター/曲名対応情報を利用して、音楽番組内の所望の楽曲シーン部分が再生される際の処理について図12〜図14を参照して説明する。
【0105】
まず、ユーザの操作により、リモコン3の再生リストボタン(図示せず)が押下されたことにより、ユーザ制御部14を介してシステムコントローラ15に再生番組リスト画面を表示させるための再生リスト表示指示信号が出力される。
【0106】
システムコントローラ15で再生番組リスト表示指示信号が取得されると、操作画面表示制御部24が制御されて再生番組リスト画面のGUI画面情報がGUI画面生成部25で生成され、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示される。
【0107】
再生番組リスト画面が表示されたときの一例を、図12に示す。
【0108】
図12に示す再生リスト画面81は、選択中の映像データを再生させる確認用小画面68、通常再生、早送り、早戻しなどの再生動作状態表示部70、操作方法の説明を表示する操作説明文表示部72、GUI画面情報に対するリモコン3による操作内容を表示する操作ガイド表示部73、選択されている番組の詳細情報を表示する詳細情報表示部82と、番組データ記録媒体17に記録されている番組の番組名のリストを表示する番組名リスト表示部83、選択されている番組名のフォーカス84、各番組のジャンルをアイコンで区別して表示するジャンルアイコン表示部85を有する。
【0109】
この再生リスト画面81を利用し、ユーザにより所望の番組名が番組名リスト表示部83の中から選択されてリモコン3の決定ボタン(図示せず)が押下されることにより、当該番組名の番組を再生させるための再生指示信号がシステムコントローラ15から番組データ再生制御部28に出力され、番組データ再生制御部28の制御により当該番組の番組データが番組データ記録媒体17から取得されて画面表示出力部26を介してTVモニター4に出力され再生される。
【0110】
ここで、再生リスト画面81においてユーザにより所望の番組名が番組名リスト表示部83の中から選択されて、この選択された番組の楽曲チャプター一覧を表示させるための楽曲チャプター一覧画面表示指示ボタン(図示せず)が操作ガイド表示部73に表示されたガイドに従って押下されることにより、システムコントローラ15、操作画面表示制御部24を介してGUI画面生成部25に送出され、GUI画面生成部25により新たな再生リスト画面のGUI画面情報が生成され、画面表示出力部26を介してTVモニター4に表示されることにより更新される。
【0111】
更新された再生番組リスト画面が表示されたときの一例を、図13に示す。
【0112】
図13に示す更新された再生リスト画面81は、確認用小画面68、再生動作状態表示部70、操作説明文表示部72、操作ガイド表示部73に加え、現在選択されている番組の番組名を表示する選択番組名表示部86、当該番組に含まれる楽曲チャプター数分の楽曲チャプター番号を表示する楽曲チャプター番号表示部87、各楽曲チャプター番号に対応して楽曲チャプター名として登録されている曲名情報を表示する楽曲チャプター名リスト表示部88、選択されている楽曲チャプターのフォーカス89、選択されている楽曲チャプターの詳細情報を表示する詳細情報表示部90を有する。
【0113】
この更新された再生リスト画面81を利用し、ユーザにより所望の曲名情報が楽曲チャプター名リスト表示部88の中から選択されてリモコン3の決定ボタン(図示せず)が押下されることにより、当該曲名情報に対応する楽曲シーン部分を再生させるための再生指示信号がシステムコントローラ15から番組データ再生制御部28に出力され、番組データ再生制御部28の制御により当該楽曲シーン部分以降の番組データが番組データ記録媒体17から取得されて画面表示出力部26を介してTVモニター4に出力され再生される。
【0114】
図14は、番組データ記録媒体17に記録された番組データおよび番組情報登録部19に登録された楽曲チャプター/曲名対応情報をDVDにオーサリングしてダビング録画し、このDVDによりメニュー画面を表示させたときの表示画面の一例である。
【0115】
図14に示すDVDメニュー画面91は、録画された番組のタイトル名を表示するタイトル名表示部92、当該番組に含まれる楽曲チャプター数分の楽曲チャプター番号を表示する楽曲チャプター番号表示部93、各楽曲チャプター番号に対応して楽曲チャプター名として登録されている曲名情報を表示する楽曲チャプター名リスト表示部94、選択されている楽曲チャプターのフォーカス95を有する。
【0116】
このDVDメニュー画面91を利用し、ユーザにより所望の曲名情報が楽曲チャプター名リスト表示部94の中から選択されてリモコン等の決定ボタンが押下されることにより、当該曲名情報に対応する楽曲シーン部分の番組データが取得され再生される。
【0117】
以上の一実施形態によれば、音楽番組データの中の楽曲シーンのデータ部分を抽出するとともに当該音楽番組に付加されているメタデータから曲名情報を抽出することにより、自動的に楽曲シーンのデータ部分に曲名情報を関連付けることができ、再生時にユーザは曲名情報から再生位置を指定することができる。
【0118】
また、当該音楽番組に付加されているメタデータに番組内の全曲分の曲名情報がないときや、正しく関連付けが行われていないとユーザが判断したときには、曲名情報を修正、入力させるための表示画面を表示させることができ、簡易な操作で楽曲チャプター/曲名対応情報を生成させることができる。
【0119】
上記の本実施形態においては、曲名情報を取得するためのメタデータは放送データから分離された付加情報データから取得される場合について説明したが、これには限定されず、通信部29を介してインターネット(登録商標)上の外部のWebコンテンツから取得されるようにしてもよい。
【0120】
また、上記の本実施形態においては、楽曲シーン部分の検出・登録処理および曲名情報リストの登録処理が番組の録画時に行われる場合について説明したが、既に録画された番組の再生時に行われるようにしてもよい。
【0121】
また、上記の一実施形態の放送番組記録再生装置1の機能構成をプログラム化してコンピュータに組み込むことにより、当該コンピュータを放送番組記録再生装置1として機能させる放送番組記録再生プログラムを構築することも可能である。
【0122】
上述した本発明の説明においては、ひとつの実施例として音楽番組を用いたが、本発明はこうした音楽番組についてのみ限定して適用されるものではなく、こうした楽曲シーンを含む他の番組についても適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0123】
1…番組記録再生装置
16…番組データ記録制御部
17…番組データ記録媒体
18…メタデータ抽出部(書誌データ抽出手段)
19…番組情報登録部
20…楽曲シーン検出部
21…曲名抽出部(曲名情報抽出手段)
23…楽曲チャプター/曲名対応付け部
28…番組データ再生制御部(再生手段、番組データ再生手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組本編に関する映像データおよび音声データからなる番組データと当該番組データに付加されたメタデータとから構成された音楽番組の放送データ中の、前記放送データを解析して複数の楽曲シーンの区切りを検出し、前記楽曲シーンの区切りを示す楽曲チャプター情報として楽曲シーンごとに生成する楽曲シーン検出手段と、
前記メタデータから当該音楽番組に含まれる楽曲シーンの複数の曲名情報を抽出して、曲名情報リストを生成する曲名抽出手段と、
前記曲名抽出手段により抽出した曲名数と前記楽曲シーン検出手段により検出した楽曲チャプター数とを比較する比較手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が一致した場合、時系列順に前記番組ごとの曲名情報リスト内の複数の曲名情報と、前記楽曲シーンごとの楽曲チャプター情報とを順次対応付ける対応付け手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、不一致であることを報知する報知手段と、
所望の曲名情報が再生指定されると、当該曲名情報に対応付けられた楽曲チャプター情報の楽曲シーンの開始位置から再生する再生手段とを、
備えたことを特徴とする放送番組記録再生装置。
【請求項2】
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、
不一致であることを報知する報知手段である画面表示出力部と、
前記画面表示出力部に出力する操作画面を生成するGUI画面生成部と、
ユーザからの修正指示により前記操作画面を制御する操作画面表示制御部と、
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の放送番組記録再生装置。
【請求項3】
前記曲名抽出手段は、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在する場合にはこの曲名情報リストを抽出し、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在しない場合には、前記メタデータ中の、所定のくくり記号によりくくられた第1の文字列データ、または所定の見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの第2の文字列データを、前記曲名データとして抽出し、抽出した前記第1または前記第2の文字列データに関する文字列データを曲名情報として、曲名情報リストを生成して前記曲名情報リストを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の放送番組記録再生装置。
【請求項1】
番組本編に関する映像データおよび音声データからなる番組データと当該番組データに付加されたメタデータとから構成された音楽番組の放送データ中の、前記放送データを解析して複数の楽曲シーンの区切りを検出し、前記楽曲シーンの区切りを示す楽曲チャプター情報として楽曲シーンごとに生成する楽曲シーン検出手段と、
前記メタデータから当該音楽番組に含まれる楽曲シーンの複数の曲名情報を抽出して、曲名情報リストを生成する曲名抽出手段と、
前記曲名抽出手段により抽出した曲名数と前記楽曲シーン検出手段により検出した楽曲チャプター数とを比較する比較手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が一致した場合、時系列順に前記番組ごとの曲名情報リスト内の複数の曲名情報と、前記楽曲シーンごとの楽曲チャプター情報とを順次対応付ける対応付け手段と、
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、不一致であることを報知する報知手段と、
所望の曲名情報が再生指定されると、当該曲名情報に対応付けられた楽曲チャプター情報の楽曲シーンの開始位置から再生する再生手段とを、
備えたことを特徴とする放送番組記録再生装置。
【請求項2】
前記比較手段において前記曲名数と前記楽曲チャプター数が不一致の場合、
不一致であることを報知する報知手段である画面表示出力部と、
前記画面表示出力部に出力する操作画面を生成するGUI画面生成部と、
ユーザからの修正指示により前記操作画面を制御する操作画面表示制御部と、
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の放送番組記録再生装置。
【請求項3】
前記曲名抽出手段は、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在する場合にはこの曲名情報リストを抽出し、
前記メタデータに、独立した曲名情報リストが存在しない場合には、前記メタデータ中の、所定のくくり記号によりくくられた第1の文字列データ、または所定の見出し記号の直後から次の同じ見出し記号の前までもしくは改行までの第2の文字列データを、前記曲名データとして抽出し、抽出した前記第1または前記第2の文字列データに関する文字列データを曲名情報として、曲名情報リストを生成して前記曲名情報リストを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の放送番組記録再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−178217(P2012−178217A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−102402(P2012−102402)
【出願日】平成24年4月27日(2012.4.27)
【分割の表示】特願2008−163081(P2008−163081)の分割
【原出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月27日(2012.4.27)
【分割の表示】特願2008−163081(P2008−163081)の分割
【原出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】
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