説明

放電による土壌浄化方法およびその土壌浄化確認方法

【課題】土壌中の菌の殺菌および殺菌の程度確認が作業性良く行える。
【解決手段】放電構造体1の放電要部が処理場2に堆積された医療廃棄物などの廃棄物である浄化対象物3の外部から内部に挿入されるか、または、浄化対象物3が放電構造体1の放電要部を覆い隠すように処理場2に堆積されるかのいずれかによって、放電構造体1の放電要部が浄化対象物3の内部に埋め込まれた形態と成し、その状態において、放電電力4が放電構造体1における浄化対象物3よりも外部に露出した部分から放電構造体1に供給され、放電構造体1の放電要部がアーク放電を発生してプラズマ(衝撃波)5を浄化対象物3に向けて放出し、浄化対象物3の内部に存在する有害微生物およびウイルスを殺菌し、また、バチルス菌などの菌の標本を予め浄化対象物3の埋め込んでおき、上記アーク放電の終了後に上記標本を浄化対象物3から外部に取り出して殺菌の程度を確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電で発生したプラズマによる破砕技術を用いて医療廃棄物などの土壌中の有害微生物及びウイルスなどの菌が殺菌できる土壌浄化方法および当該土壌浄化方法による殺菌の程度が確認できる土壌浄化確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、感染症が疑われる医療廃棄物などの廃棄物による生物災害(バイオハザード)が問題になっている。ところで、従来の土壌浄化方法には、特許文献1で開示されたものがある。この土壌浄化方法は、堆積された浄化対象物に上から孔を掘削し、孔に上から噴射管を挿入した後、高圧流体と吸着剤混合流体とを噴射管から浄化対象物に噴射して、浄化対象物から汚染物質の付いた吸着剤の混合したスラリーを地上側に流出させ、地上側に流出したスラリーから汚染物質の付いた吸着剤を分離し、当該吸着剤から汚染物質を分離する方法である。しかしながら、高圧流体と吸着剤混合流体との噴射やスラリーから汚染物質の付いた吸着剤の分離など作業性が悪いという欠点がある。
【特許文献1】特開2007−38183号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする問題点は、作業性が悪いという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る放電による土壌浄化方法は、放電構造体の放電要部が処理場に堆積された医療廃棄物などの廃棄物である浄化対象物の外部から内部に挿入されるか、または、浄化対象物が放電構造体の放電要部を覆い隠すように処理場に堆積されるかのいずれかによって、放電構造体の放電要部が浄化対象物の内部に埋め込まれた形態と成し、その後、放電電力が放電構造体における浄化対象物よりも外部に露出した部分から放電構造体に供給されることによって、放電構造体の放電要部が発生したアーク放電によるプラズマを浄化対象物に向けて放出して浄化対象物の内部に存在する有害微生物およびウイルスを殺菌することを最も主要な特徴とする。本発明に係る放電による土壌浄化確認方法は、放電構造体の放電要部が処理場に堆積された医療廃棄物などの廃棄物である浄化対象物の外部から内部に挿入されるか、または、浄化対象物が放電構造体の放電要部を覆い隠すように処理場に堆積されるかのいずれかによって、放電構造体の放電要部が浄化対象物の内部に埋め込まれた形態と成し、また、殺菌の程度を確認するための標本が浄化対象物の内部に埋め込まれ、そして、放電電力が放電構造体における浄化対象物よりも外部に露出した部分から放電構造体に供給されることによって、放電構造体の放電要部が発生したアーク放電によるプラズマを浄化対象物に向けて放出して浄化対象物の内部に存在する有害微生物およびウイルスを殺菌し、その後、上記標本が浄化対象物の内部から外部に取り出され、標本の菌の殺菌状態を確認することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る放電による土壌浄化方法は、吸着剤混合流体の噴射や地上に流出した吸着剤の分離などの工程が不要であり、放電電力を放電構造体の放電要部が浄化対象物の内部に埋め込まれた放電構造体に浄化対象物の外部から供給するだけであるので、作業性が良い利点がある。本発明に係る放電による土壌浄化確認方法は、放電による土壌浄化方法を実行した後における殺菌の程度を作業性よく確認することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1乃至図4は、発明を実施するための最良の形態である。図1は、放電による土壌浄化方法の工程を示す。図2は、放電による土壌浄化方法およびその土壌浄化確認方法に対する基礎実験を示す。図3は、放電構造体1の放電要部を中心の延びる方向に沿って切断した断面を示す。図4は、放電構造体1の放電要部の外観を示す。
【0007】
図1を参照し、放電による土壌浄化方法について説明する。先ず、図1のa図に示すように放電構造体1の放電要部が処理場2に堆積された医療廃棄物などの廃棄物である浄化対象物3の外部から内部に挿入されるか、または、図1のb図に示すように浄化対象物3が放電構造体1の放電要部を覆い隠すように処理場2に堆積されるかのいずれかによって、図1のc図に示すように放電構造体1の放電要部が浄化対象物3の内部に埋め込まれた形態と成す。そして、c図に示す状態において、放電電力4が放電構造体1における浄化対象物3よりも外部に露出した部分から放電構造体1に供給される。これによって、放電構造体1の放電要部がアーク放電を発生する。このアーク放電によって、放電構造体1の放電要部における電極を構成する金属の一部が金属イオンとして放出される。
【0008】
つまり、放電構造体1の放電要部がアーク放電によるプラズマ(衝撃波)5を浄化対象物3に向けて放出し、プラズマ5が浄化対象物3の内部に存在する有害微生物およびウイルスを殺菌する。よって、最良の形態における放電による土壌浄化方法によれば、吸着剤混合流体の噴射や地上に流出した吸着剤の分離などの工程が不要であり、放電電力4を放電構造体1の放電要部が浄化対象物3の内部に埋め込まれた放電構造体1に浄化対象物3の外部から供給するだけであるので、作業性が良い利点がある。
【0009】
図1のa図において、放電構造体1の放電要部が処理場2に堆積された浄化対象物3の外部から内部に挿入される場合、浄化対象物3に穴を予め掘削した後、放電構造体1の放電要部を浄化対象物3の外部から上記穴に挿入することによって、放電構造体1の放電要部を浄化対象物3の中に埋め込むようにしてもよい。放電構造体1が浄化対象物3の複数の箇所に挿入されるごとにアーク放電を行うようにしてもよい。
【0010】
処理場2としては、自然地形の窪地、地盤に掘削された穴、地盤に掘削された穴に擁壁を施工した構造体、地盤に設置された処理槽などの構造体を用いればよい。地盤に掘削された穴に擁壁を施工した構造体や地盤に設置された処理槽などの構造体を用いれば、放電構造体1の放電要部から放出されたプラズマ5が構造体に衝突して浄化対象物3に向けて反射することが利用できる。放電構造体1の構造については、図3および図4で後述する。
【0011】
図2を参照し、放電による土壌浄化方法およびその土壌浄化確認方法に対する基礎実験について説明する。浄化対象の菌として、バチルス菌を使用した。バチルス菌は、生物に悪影響を与える微生物菌の中では生命力が強い。よって、バチルス菌が実験により殺菌されれば、その他の微生物菌は、図1の浄化対象物3から無くなっていると考えられる。また、ウイルスは菌よりも生命力が弱いため、バチルス菌が殺菌されれば、図1の浄化対象物3からウイルスも無くなると考えられる。放電構造体1として、銅からなる電極を備えるものを使用した。放電構造体1がプラズマ5を発生する場合、銅は滅菌力のある銅イオンを放出する性質がある。処理場2としては、上方の開口した箱形の処理槽6を使用し、処理槽6を基礎地盤7の上に設置した。
【0012】
図2のa図において、処理槽6の平面から見た場合における縦横の内法は、1.2m×0.9mとした。処理槽6の周壁の厚さは、0.055mとした。L1は放電構造体1を通る平面上の縦線、L2は放電構造体1を通る平面上の横線、L3;L4は放電構造体1を通りかつ横線L2と縦線L1との双方に45度の角度で交差した平面上の斜線、L5は放電構造体1を通りかつ横線L2と斜線L3との双方に22.5度の角度で交差した平面上の斜線、L6は放電構造体1を通りかつ横線L2と斜線L4との双方に22.5度の角度で交差した平面上の斜線、L7は放電構造体1を中心とする半径=0.2mの円周、L8は放電構造体1を中心とする半径=0.4mの円周、L9は放電構造体1を中心とする半径=0.7mの円周とする。
【0013】
そして、処理槽6には土壌8が入られた後、孔9が土壌8に上から掘削され、放電構造体1の放電要部が孔9に上から挿入された。また、10個の標本11乃至20が土壌8に埋設された。具体的には、標本11;13が縦線L1と円周L7とにおける2つの交点の各々において土壌8に個別に埋設され、標本12が横線L2と円周L7とにおける1つの交点において土壌8に埋設され、標本14;15;16;17が斜線L3;L4と円周L8とにおける4つの各々の交点において土壌8に個別に埋設され、標本18が斜線L5と円周L9とにおける1つの交点において土壌8に埋設され、標本19が横線L2と円周L9とにおける1つの交点において土壌8に埋設され、標本20が斜線L6と円周L9とにおける1つの交点において土壌8に埋設された。
【0014】
標本11;14;20は、合成樹脂製の試験管の中にバチルス菌の塗布された試験紙を封入した構造とした。標本12;15;19は、ガラス製の試験管の中にバチルス菌の塗布された試験紙を封入した構造とした。標本13;16;18は、バチルス菌を混合した菌混合土による構造とした。標本17は、バチルス菌の塗布された試験紙によるフィルム構造とした。
【0015】
図2のb図において、処理槽6の深さの内法は、0.45mとした。処理槽6の底壁の厚さは、0.055mとした。L10は処理槽6の深さ方向の中心線とする。そして、放電構造体1の放電要部や標本11乃至20が中心線L10上に配置された。このように、放電構造体1の放電要部や標本11乃至20が中心線L10上に配置されたことによって、放電構造体1のアーク放電によるプラズマ5が標本11乃至20を上下左右から包み込むように標本11乃至20に作用し、標本11乃至20におけるバチルス菌を良好に死滅させることができるという利点がある。
【0016】
図2のa図およびb図の状態において、放電電力4が放電構造体1における浄化対象物3よりも外部に露出した部分から放電構造体1に供給され、アーク放電が放電構造体1の放電要部に発生し、当該アーク放電によるプラズマ5が処理槽6の内部に放出された。この放電構造体1によるアーク放電の終了によって、土壌浄化方法の基礎実験が終了する。基礎実験では、プラズマ5を1回放出した場合、プラズマ5を2回放出した場合、1%の過酸化水素を土壌8の中に撒いてプラズマ5を1回放出した場合、2%の過酸化水素を土壌8の中に撒いてプラズマ5を1回放出した場合を行った。過酸化水素を土壌8の中に撒いた後にプラズマ5を放出した場合には、殺菌力の強いヒドロキシルラジカルが生成されるので、ヒドロキシルラジカルによる土壌8の中の微生物浄化状況を把握した。この場合、実験後に、土壌8の中の過酸化水素の濃度を調べ、ヒドロキシルラジカルの発生状況を確認したところ、ヒドロキシルラジカルは酸素と水素の結合体であるため、実験後は地中に残存しなかった。ヒドロキシルラジカルは、土壌8の中に存在するのは100万分の1秒間と寿命が短いものの、酸化力が強く、酸素蛋白質や細胞骨格蛋白質、脂質、糖質、核酸(DNA、RNA)などと反応し、特に、脂質を連鎖的に酸化させる。
【0017】
次に、上記土壌浄化方法の基礎実験の終了後に殺菌の程度を確認する土壌浄化確認方法について説明する。標本12;15;19におけるガラス製の試験管や標本11;14;20における合成樹脂製の試験管が破損したか否かを確認した。破損したものについては、その場所における微生物の浄化状況を確認する。破損していないものは、そのビンの中の浄化状況を確認した。この土壌浄化確認方法によれば、容器の有無、容器の破損の有無に関係なく、プラズマ5を1回放出した場合において、標本11乃至20の全部でバチルス菌の死滅量が最も多かったが、それ以外の全部の場合においても、標本11乃至20の全部でバチルス菌の死滅が確認できた。
【0018】
図2における標本11乃至20のバチルス菌またはその他の微生物菌を土壌8に混入した形態が、図1の浄化対象物3である。図2の標本11乃至20の個数は、10個に限定されるものではなく、1個または2個以上であってもよい。標本11乃至20の形態は、合成樹脂製の試験管の中にバチルス菌の塗布された試験紙を封入した構造、ガラス製の試験管の中にバチルス菌の塗布された試験紙を封入した構造、バチルス菌を混合した菌混合土による構造、バチルス菌の塗布された試験紙によるフィルム構造のいずれか1つまたは2つ以上の構造を使用すればよく、試験紙に塗布される菌はバチルス菌以外の菌でもよい。また、図2の標本11乃至20の埋設される位置は、図2に図示した以外の位置でもよい。
【0019】
放電による土壌浄化確認方法の最良の形態によれば、図2の土壌8を図1の浄化対象物3と読み替え、10個の標本11乃至20に相当する標本を図1の浄化対象物3に配置し、図1のc図に示す放電構造体1のアーク放電に伴うプラズマ5の浄化対象物3への放出を行った後、上記標本におけるバチルス菌の死滅量を確認することによって、放電による土壌浄化方法を実行した後における殺菌の程度を作業性よく確認することができるという利点がある。
【0020】
この場合、10個の標本11乃至20に相当する標本の個数は10個に限定されるものではなく、1個または2個以上であってもよい。当該標本の形態は、合成樹脂製の試験管の中にバチルス菌の塗布された試験紙を封入した構造、ガラス製の試験管の中にバチルス菌の塗布された試験紙を封入した構造、バチルス菌を混合した菌混合土による構造、バチルス菌の塗布された試験紙によるフィルム構造のいずれか1つまたは2つ以上の構造を使用すればよく、試験紙に塗布される菌はバチルス菌以外の菌でもよい。
【0021】
図3および図4を参照し、放電構造体1の構造について説明する。図3に示すように、放電構造体1は、心棒31、内周電極32、絶縁層33、外周電極34;35;36;37、空隙38;39;40、外皮41を備えた、棒状構造である。心棒31は、鉄などの金属からなる丸棒として構成される。内周電極32は、心棒31の外周面に固定されて心棒31の外周面を被覆する銅からなり、心棒31の中心の延びる上下方向に連続する筒状に構成される。絶縁層33は、内周電極32の外周面に固定されて内周電極32の外周面を被覆する合成樹脂からなり、心棒31の中心の延びる上下方向に連続する筒状に構成される。外周電極34乃至37は、絶縁層33の外周面に固定されて絶縁層33の外周面を個別に被覆する銅からなり、心棒31の中心の延びる上下方向に連続する筒状に個別に構成され、絶縁層33の下から上に空隙38乃至40を個別に介在させつつ分かれて配置される。
【0022】
内周電極32、絶縁層33、外周電極34;35;36;37、空隙38;39;40が、図1の浄化対象物3または図2の土壌8に埋め込まれる放電構造体1の放電要部を構成する。
【0023】
前記のように構成された放電構造体1における放電要部の反対側に位置する端部において、内周電極32および最上部の外周電極37には、同軸ケーブル42の一端が接続される。つまり、放電要部を棒状の放電構造体1の一端部とすれば、同軸ケーブル42の接続される端部は棒状の放電構造体1の他端部である。同軸ケーブル42における内側電線の他端がパルスパワー源43のプラス側出力端子44に接続され、同軸ケーブル42における外側電線の他端がパルスパワー源43のマイナス側出力端子45に接続される。パルスパワー源43は、2つのスイッチ46;47およびコンデンサ48を備える。パルスパワー源43のプラス側入力端子49とマイナス側入力端子50とには、パルスパワー源43に直流電力を供給する電源51が接続される。
【0024】
図4に示すように、外周電極34乃至37は互いに銅線のような電線などの電気導体52;53;54で直列に接続される。
【0025】
そして、図3において、2つのスイッチ46;47が開放された状態において、電源51から直流電力がパルスパワー源43に供給可能に接続される。その状態において、入力側におけるスイッチ46が閉鎖されると、電源51から直流電力がコンデンサ48に供給され、コンデンサ48が充電される。コンデンサ48の充電が完了すると、上記1つのスイッチ46が開放された後、出力側におけるスイッチ47が閉鎖される。これによって、コンデンサ48から高電圧が放電構造体1の内周電極32に供給され、内周電極32と各外周電極34乃至37における空隙38乃至40の側における端部との間でアーク放電が発生し、外周電極34乃至37を構成する銅の一部が銅イオンとして放出される。
【0026】
図1または図2のプラズマ5を2回放出する場合は図3のスイッチ46;47の開閉操作によるコンデンサ48の充放電を2回行い、プラズマ5を3回放出する場合はスイッチ46;47の開閉操作によるコンデンサ48の充放電を3回行うというように、プラズマ5を2回以上放出する場合はプラズマ5を放出する回数だけコンデンサ48の充放電が繰り返される。
【産業上の利用可能性】
【0027】
銅よりも材料コストは高いものの、内周電極および外周電極を銀で構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】放電による土壌浄化方法の工程図(最良の形態)。
【図2】a図は基礎実験の平面図、b図はa図のA−A線断面図(最良の形態)。
【図3】放電構造体の放電要部の断面図(最良の形態)。
【図4】放電構造体の放電要部の斜視図(最良の形態)。
【符号の説明】
【0029】
1は放電構造体、2は処理場、3は浄化対象物、4は放電電極、5はプラズマ、6は処理槽、7は基礎地盤、8は土壌、9は孔、10は欠番、11乃至20は標本、21乃至30は欠番、31は心棒、32は内周電極、33は絶縁層、34乃至37は外周電極、38乃至40は空隙、41は外皮、42は同軸ケーブル、43はパルスパワー源、44はプラス側出力端子、45はマイナス側出力端子、46;47はスイッチ、48はコンデンサ、49はプラス側入力端子、50はマイナス側入力端子、51は電源、52乃至54は電気導体、L1は縦線、L2は横線、L3乃至L6は斜線、L7乃至L9は円周、L10は中心線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電構造体の放電要部が処理場に堆積された医療廃棄物などの廃棄物である浄化対象物の外部から内部に挿入されるか、または、浄化対象物が放電構造体の放電要部を覆い隠すように処理場に堆積されるかのいずれかによって、放電構造体の放電要部が浄化対象物の内部に埋め込まれた形態と成し、その後、放電電力が放電構造体における浄化対象物よりも外部に露出した部分から放電構造体に供給されることによって、放電構造体の放電要部が発生したアーク放電によるプラズマを浄化対象物に向けて放出して浄化対象物の内部に存在する有害微生物およびウイルスを殺菌することを特徴とする放電による土壌浄化方法。
【請求項2】
放電構造体の放電要部が処理場に堆積された医療廃棄物などの廃棄物である浄化対象物の外部から内部に挿入されるか、または、浄化対象物が放電構造体の放電要部を覆い隠すように処理場に堆積されるかのいずれかによって、放電構造体の放電要部が浄化対象物の内部に埋め込まれた形態と成し、また、殺菌の程度を確認するための標本が浄化対象物の内部に埋め込まれ、そして、放電電力が放電構造体における浄化対象物よりも外部に露出した部分から放電構造体に供給されることによって、放電構造体の放電要部が発生したアーク放電によるプラズマを浄化対象物に向けて放出して浄化対象物の内部に存在する有害微生物およびウイルスを殺菌し、その後、上記標本が浄化対象物の内部から外部に取り出され、標本の菌の殺菌状態を確認することを特徴とする放電による土壌浄化確認方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−246426(P2008−246426A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−93233(P2007−93233)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【出願人】(502210600)株式会社マリウス (7)
【出願人】(507106180)環テックス株式会社 (3)
【出願人】(502281127)株式会社ファテック (83)
【Fターム(参考)】