説明

放電ランプ装置

【課題】点灯開始までの時間を短縮し、また、定常点灯時における昇圧回路の抵抗の異常な発熱を抑えること。
【解決手段】整流回路2が出力する直流電圧をインバータ回路3で高周波交流電圧に変換しトランスT1で昇圧しイグナイター回路4に供給する。イグナイター回路4は、点灯開始時に放電ランプ1に高電圧を供給する倍電圧回路6と、インバータ回路3が出力する交流電圧をコンデンサC7を介して放電ランプ1に供給する回路から構成され、倍電圧回路6の一方端には抵抗R1とPTCサーミスタP1が接続される。点灯開始時にはPTCサーミスタP1の温度は低く抵抗値は小さいので倍電圧回路6で昇圧した高電圧が低下することがなく放電ランプ1に供給され、また定常点灯時にはPTCサーミスタP1の温度が上昇して抵抗値が大きくなるので、抵抗R1等が発熱するといった問題は生じない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電ランプと、この放電ランプに交流電力を供給する交流電源回路と点灯開始時に上記放電ランプに絶縁破壊電圧を印加して点灯を開始させる昇圧回路とから構成される点灯回路を備えた放電ランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放電ランプを省スペースに配置するため、点灯回路を放電ランプの本体と一体化した電源一体型ランプが提案されている。
このような小型の放電ランプの需要が高まるにつれ、点灯回路を備える安定器の小型化が望まれている。電源一体型ランプの安定器を小型化するには、まずトランスを小型化する必要があり、そのためには、放電ランプを高周波で点灯させる必要がある。
特許文献1には、小型の点灯回路として、トランスの省スペース化を図り、簡単に昇圧できる回路として、コッククロフトウォルトン回路を用いた回路が開示されている。
すなわち、イグナイター回路部内にコッククロフトウォルトン回路を使用したものであり、特許文献1に記載のものでは、抵抗Rcをコッククロフトウォルトン回路の出力側に接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−268210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるように、コッククロフトウォルトン回路に抵抗Rcを設ける回路では、高電圧発生時において電圧低下を招く。これは、抵抗Rcとランプ抵抗が直列につながった回路となるためである。
また、ランプ点灯時には抵抗Rcにも微小電流が流れる。抵抗Rcは、微小電流によって自己発熱を引き起こし、また、ランプからの熱によって高温になり、破損する恐れがある。
すなわち、特許文献1に記載の昇圧回路では、以下の問題が生ずる。
(1)高圧発生時(点灯初期)に、コッククロフトウォルトン回路で昇圧した高圧が抵抗Rcで低下してしまい、電圧低下を招き、結果、ランプが点灯しにくくなる。また、抵抗Rcとしてランプ定常点灯時には抵抗値を大きくする必要がある。
(2)ランプの定常点灯時には、コッククロフトウォルトン回路を通り微小電流が抵抗Rcを流れる。この微小電流は抵抗Rcの発熱を引き起こして回路や基板、周辺の電子部品の損傷を招く恐れがある。
【0005】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであって、放電ランプと、昇圧回路を有する点灯回路を備えた放電ランプ装置において、高圧発生時の高圧低下を招くことなく、また、定常点灯時における昇圧回路の抵抗の異常な発熱を抑え、該抵抗、基板、電子部品などの損傷を防ぐことができる小型でコスト削減を図ることができる放電ランプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を本発明においては、以下のように解決する。
(1)放電ランプと、上記放電ランプに交流電力を供給する交流電源回路と、該交流電源回路が出力する交流電圧が印加され、点灯開始時に上記放電ランプに絶縁破壊電圧を印加して点灯を開始させる昇圧回路とを有する点灯回路を備えた放電ランプ装置において、上記昇圧回路を倍電圧回路から構成し、この倍電圧回路の出力端の一方を上記放電ランプの一方の端子に接続し、上記倍電圧回路の出力端の他方と放電ランプの他方の端子間に、少なくとも、加熱により抵抗値が大きくなる、あるいは加熱によりオフとなる素子を接続する。
(2)上記(1)において、上記素子として、PTCサーミスタを用いる。
(3)上記(1)の放電ランプ装置を、ミラー部と収納部からなるケースおよび口金を有し、該ミラー部に放電ランプが収納され、収納部に前記点灯回路と前記素子が収納された点灯回路一体型の放電ランプ装置とし、上記口金から供給される商用交流電圧を上記点灯回路に供給する。
(4)上記(1)(2)(3)において、上記点灯回路の交流電源回路は、上記口金から供給される商用交流電圧を直流に変換する整流回路と、該整流回路の出力を高周波交流電圧に変換して昇圧するインバータ回路から構成され、上記倍電圧回路は、コッククロフトウォルトン回路から構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)昇圧回路を倍電圧回路から構成し、この倍電圧回路の出力端の一方を上記放電ランプの一方の端子に接続し、上記倍電圧回路の出力端の他方と放電ランプの他方の端子間に、少なくとも、加熱により抵抗値が大きくなる、あるいは加熱によりオフとなる素子を接続したので、放電ランプの始動時には、倍電圧回路で昇圧した高圧が低下することがなく、放電ランプを確実に点灯させることができる。
また、定常点灯時には、倍電圧回路を経由して、余計な電流が流れることがなく、抵抗などの発熱を抑えることができ、点灯回路の温度上昇を抑制することができる。
(2)放電ランプ装置を、ミラー部に放電ランプが収納され、収納部に点灯回路が収納された点灯回路一体型としたので、商用交流電源が給電されているソケットに口金を接続するだけで、放電ランプを点灯させることができ、格別の専門知識を有さない一般のユーザも容易に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態である点灯回路一体型ランプの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の点灯回路を示す構成図である。
【図3】本実施形態の点灯回路で使用されるPTCサーミスタの特性の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の変形例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の実施形態である点灯回路一体型ランプの構成を示す断面図である。
本実施例の点灯一体型ランプは、ミラー部11と収納部12からなるケース10及びミラー部11に対してケース10の他端側に形成された口金13から構成される。
ミラー部11には、集光鏡11aの内部に配置された放電ランプ1が収納され、口金13とミラー部11の間の太径部である収納部12には、放電ランプ1の電源となる点灯回路14が収納される。上記収納部12とミラー部11の間にはくびれ部15が形成されている。上記口金13は、商用電源が供給されるソケットに接続され、点灯回路14には口金13から商用電源が供給される。放電ランプ1としては、例えば20Wのものが使用される。上記点灯回路14の基板上(同図A)、あるいは上記くびれ部15(同図B)など、放電ランプの点灯、不点灯により温度が変化する箇所には、後述するPTCサーミスタP1が配置される。
【0010】
上記放電ランプとしては、例えば、発光管として透光性セラミックを用い、内部に例えば2mgの水銀と、1.5〜2.5mgのハロゲン化金属(DyI3 、TlI、NaI、CeI系、これらが全てが封入されているが、それぞれの比率は異なる)を封入し、封入ガスとしてアルゴン等の希ガスを100torr〜200torr封入した20Wのセラミックメタルハライドランプ、あるいは、発光管の内部に0.15mg/mm3 の水銀と、10-6〜10-2μmol/mm3 のヨウ素、臭素、塩素などのハロゲンガスを封入し、封入ガスとしてアルゴン等の希ガスを10〜26kPa封入した100W〜300Wの超高圧放電ランプを用いることができる。
【0011】
図2は本発明の第1の実施形態の点灯回路を示す構成図である。
本実施形態の点灯回路は、商用交流電電源を直流に変換する整流回路2と整流回路2が出力する直流を高周波の交流に変換するDC−ACインバータ回路3と、DC−ACインバータ回路3の出力が供給され、高電圧を発生する倍電圧回路から構成されるイグナイター回路4から構成される。上記整流回路2とDC−ACインバータ回路3で交流電源回路を構成する。
また、車載用に使われる場合には、整流回路2は必要なく、DC−ACインバータ回路3とイグナイター回路4から構成される。
整流回路2は、ダイオードブリッジを用いた一般的な整流回路であり、図1に示す口金13を介して商用の交流100Vに接続される。
DC−ACインバータ回路3は、MOSFETである直列接続されたスイッチング素子Q1、Q2と、トランスT1と、コンデンサC1とから構成される。上記整流回路3が出力する直流電圧は、トランスT1の中間タップとスイッチング素子Q1、Q2の接続点間に供給され、トランスT1の両端子間に上記コンデンサC1と、直列接続されたスイッチング素子Q1,Q2が接続される。
スイッチング素子Q1、Q2は制御回路5により駆動されて交互にオンとなり、整流回路3で整流された直流は、周波数60kHzの交流に変換される。この交流はトランスT1で電圧500Vにまで昇圧される。
【0012】
イグナイター回路4は、DC−ACインバータ回路3の出力を昇圧して点灯開始時に放電ランプ1に高電圧を供給する倍電圧回路6と、定常点灯時に放電ランプ1にDC−ACインバータ回路3が出力する交流電圧を供給するコンデンサC7を有する回路から構成される。
倍電圧回路6の入力端はトランスT1の一方の端子に接続され、倍電圧回路6の出力端の一方が、上記放電ランプ1の一方の端子に接続され、倍電圧回路6の出力端の他方と放電ランプ1の他方の端子間に、抵抗R1とPTCサーミスタP1が接続され、点灯開始時、倍電圧回路6から放電ランプ1に高電圧が印加される。
また、上記コンデンサC7の一方の端子がトランスT1の一方の端子に接続され、コンデンサの他方の端子が放電ランプ1の一方の端子に接続され、放電ランプ1の他方の端子とトランスT1の他方の端子が接続され、定常点灯時、上記コンデンサC7を介して放電ランプ1に交流が供給される。
【0013】
図2では、倍電圧回路6としてコッククロフトウォルトン回路が用いられている。
コッククロフトウォルトン回路は、同図に示すように、直列接続されたダイオードD1〜D5と、ダイオードD1,D2の接続点とトランスT1の一方の端子に接続されたコンデンサC2と、ダイオードD1,D2の接続点とダイオードD3,D4の接続点間に接続されたコンデンサC3と、ダイオードD3,D4の接続点とダイオードD5のカソード間に接続されたコンデンサC4と、ダイオードD1のアノードとダイオードD2、D3の接続点間に接続されたコンデンサC5と、ダイオードD2、D3の接続点とダイオードD4、D5の接続点間に接続されたコンデンサC6から構成され、ダイオードD5のカソードが放電ランプ1の一方の端子に接続され、ダイオードD1のアノードと放電ランプ1の他方の端子間には抵抗R1とPTCサーミスタP1が接続され、放電ランプ1の他方の端子はトランスT1の他方の端子に接続される。
トランスT1の二次側に発生する交流電圧は、ダイオードD1〜D5を介して上記コンデンサC2〜C6に供給され、放電ランプ1が不点灯で電極間の絶縁破壊されていない状態では、各コンデンサC2〜C6は交流電圧のピーク値に充電され、放電ランプ1の両端子間に上記交流電圧の数倍の直流高電圧が印加される。
また、上記ダイオードD5のカソードと放電ランプ1の一方の端子との接続点には、コンデンサC7の一方の端子が接続され、コンデンサC7の他方の端子は、トランスT1の一方の端子に接続され、定常点灯時には、トランスT1から上記コンデンサC7を介して放電ランプ1に交流が供給される。
【0014】
以上のように、図2に示す点灯回路は、放電ランプ1に対して、倍電圧回路6で昇圧した高電圧を印加する経路と、コンデンサC7を介し交流電圧を直接入力する経路とを有する。
PTCサーミスタP1は、チタン酸バリウムに希土類を微小量添加した、チタン酸バリウム系半導体である。チタン酸バリウムを含む焼結体が好ましく使用されるが、チタン酸バリウムの他に、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウムなどが含まれていてもよい。
PTCサーミスタP1は、温度特性により抵抗値の変化する半導体部品であり、周囲の温度に比例して、抵抗値が変化する特性を有する。上記PTCサーミスタP1は、例えば、図1において、同図Aに示す点灯回路が設けられた基板上、あるいは、同図Bに示すくびれ部15等、放電ランプが点灯したとき温度が上昇する部分にとり付けられる。
このため、点灯前の温度の低い状態では抵抗値が小さく、点灯後の温度の高い状態では抵抗値が大きくなる。
【0015】
放電ランプ1が不点灯で電極間の絶縁破壊されていない状態では、ランプ消灯抵抗が約2MΩ程度あり、上記抵抗R1とPTCサーミスタとを合わせた抵抗値に比べて、ランプ消灯抵抗が非常に大きい。
このため、放電ランプが不点灯のとき、DC−ACインバータ回路3が出力する交流電圧がイグナイター回路4に供給されると、この電圧はイグナイター回路4の倍電圧回路6を経由して昇圧され、放電ランプ1に昇圧された高電圧の直流電圧が入力される。
放電ランプ1の絶縁破壊電圧を上回る直流電圧が倍電圧回路6で生成され、その直流電圧が放電ランプ1に印加されると、放電ランプ1の電極間が絶縁破壊される。
図2に示す倍電圧回路6は例えばピーク電圧が約2kVの直流高圧電圧が発生する。この直流高圧電圧によって、電極間が絶縁破壊されて放電ランプ1が点灯状態になると、電極間に電流が流れる。
ランプが不点灯時にはPTCサーミスタP1の温度は低く、PTCサーミスタP1の抵抗値は小さい。また、抵抗R1の抵抗値は比較的小さな値に設定されている。
このため、高圧発生時(点灯初期)に、倍電圧回路6で昇圧した高電圧が、PTCサーミスタP1と抵抗R1によって低下することがない。
【0016】
放電ランプ1の電極間が絶縁破壊して点灯状態になると、電極間の抵抗値が下がり、ランプ点灯抵抗が約200Ω程度になる。このため、放電ランプ1の電極間が絶縁破壊した後は、コンデンサC7を介して交流電圧が放電ランプ1に直接入力される。
また、このランプの定常点灯時には、放電ランプ1から放出される熱の影響を受けてPTCサーミスタP1の温度が上昇して抵抗値が大きくなる。このため、倍電圧回路6を経由して抵抗R1とPTCサーミスタP1には殆ど電流が流れないようにすることができ、抵抗R1等が発熱するといった問題は生じない。
抵抗R1とPTCサーミスタの抵抗値は、200Ω〜2MΩの間で最適な値を設定する必要がある。理想的には、高圧発生時には抵抗値を低く、ランプ点灯後には抵抗値を大きくすることが望ましい。
図3に本実施形態の点灯回路で使用されるPTCサーミスタの特性の一例を示す。同図の横軸は温度、縦軸はPTCサーミスタの抵抗値である。
例えば、抵抗R1として抵抗値が80kΩのものが用いられ、PTCサーミスタP1として、図3に示すように、常温で470Ω、100°Cのとき47kΩとなるものが用いられる。
【0017】
図4は、本発明の第1の実施形態の変形例を示す図であり、図2に示したイグナイター回路の他の構成例を示している。なお、同図の白丸で示した端子t1,t2は、図2に示したトランスT1の二次側端子に接続される。以下の図5、図6も同様である。
図4に示すものは、図2に示した抵抗R1とPTCサーミスタP1との直列回路に代えて、PTCサーミスタP1を単体として用いたものである。
この場合、PTCサーミスタP1としては、例えば、常温で470Ω、120°Cのとき80kΩとなるものが用いられる。
【0018】
図5は、本発明の第2の実施形態を示す図であり、図2に示したイグナイター回路の他の構成例を示している。
図5に示すものは、図2に示した抵抗R1とPTCサーミスタP1との直列回路に代えて、抵抗R1とバイメタルスイッチB1の直列回路を用いたものである。
バイメタルスイッチB1は温度が低い状態でONとなり、温度が高い状態でOFFとなる。例えば、70〜80°CにON/OFFの分岐点を有する。なお、バイメタルスイッチB1は前記PTCサーミスタP1と同様に放電ランプの近くに配置され、放電ランプ1から放出される熱の影響を受ける。
放電ランプ1の点灯開始時にはバイメタルスイッチB1がONで、放電ランプの点灯時はバイメタルスイッチB1が加熱されてOFFとなり、倍電圧回路6を介して電流が流れないようになる。
本実施形態においては、ランプが不点灯時にはバイメタルスイッチB1がONとなるので、倍電圧回路6で昇圧した高電圧が、PTCサーミスタP1と抵抗R1によって低下することがない。
また、ランプの定常点灯時には、バイメタルスイッチB1がオフとなるので、倍電圧回路6を経由して抵抗R1とバイメタルスイッチB1には電流が流れず、抗R1等が発熱するといった問題は生じない。
【0019】
図6は、本発明の第3の実施形態を示す図であり、図2に示したイグナイター回路の他の構成例を示している。
本実施形態では、同図に示すように、ダイオードD5とコンデンサC4との接続点と、コンデンサC7と放電ランプ1の一方の端子との接続点間に、抵抗R1とPTCサーミスタP1を接続したものである。
このように構成しても、前記図2に示した第2の実施形態で説明したのと同様に動作し、ランプが不点灯時にはPTCサーミスタP1が低抵抗であるので倍電圧回路6で昇圧した高電圧が、PTCサーミスタP1と抵抗R1によって低下することがない。また、ランプの定常点灯時には、PTCサーミスタP1が高抵抗となるので、倍電圧回路6を経由して抵抗R1とバイメタルスイッチB1には電流が流れず、抵抗R1等が発熱するといった問題は生じない。
【符号の説明】
【0020】
1 放電ランプ
2 整流回路
3 DC−ACインバータ回路
4 イグナイター回路
5 制御回路
6 倍電圧回路
10 ケース
11 ミラー部
12 収納部
13 口金
14 点灯回路
15 くびれ部
Q1,Q2 スイッチング素子(MOSFET)
T1 トランス
C1〜C7 コンデンサ
D1〜D5 ダイオード
P1 PTCサーミスタ
B1 バイメタルスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電ランプと、
上記放電ランプに交流電力を供給する交流電源回路と、該交流電源回路が出力する交流電圧が印加され、点灯開始時に上記放電ランプに絶縁破壊電圧を印加して点灯を開始させる昇圧回路とを有する点灯回路を備えた放電ランプ装置であって、
上記昇圧回路は倍電圧回路から構成されており、上記倍電圧回路の出力端の一方は上記放電ランプの一方の端子に接続され、上記倍電圧回路の出力端の他方と放電ランプの他方の端子間には、少なくとも、加熱により抵抗値が大きくなる、あるいは加熱によりオフとなる素子が接続されている
ことを特徴とする放電ランプ装置。
【請求項2】
前記素子は、PTCサーミスタであることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ装置。
【請求項3】
ミラー部と収納部からなるケースおよび口金を有し、該ミラー部に放電ランプが収納され、収納部に前記点灯回路と前記素子が収納され、上記口金から供給される商用交流電圧が上記点灯回路に供給される
ことを特徴とする点灯回路一体型の請求項1に記載の放電ランプ装置。
【請求項4】
上記点灯回路の交流電源回路は、上記口金から供給される商用交流電圧を直流に変換する整流回路と、該整流回路の出力を高周波交流電圧に変換して昇圧するインバータ回路から構成され、
上記倍電圧回路は、コッククロフトウォルトン回路から構成されている
ことを特徴とする請求項1,2または請求項3に記載の放電ランプ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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