説明

放電ランプ製造のための炉および製造方法

【課題】放電ランプ製造に関して有利な炉およびそれに対応する製造方法を提供する。
【解決手段】外側炉壁を有する放電ランプ製造のための炉(1)に関する。この炉は、放電容器部材(4,5)を収容し、これらを接合して放電ランプ用の放電容器(8)を形成するための、外側炉壁によって取り囲まれた中空体(2)を特徴とする。更に、中空体(2)が、中空体(2)内において接合された放電容器(8)に放電ガスが封入されるように放電ガスを注入するための放電ガス供給管(9)を有する。本発明は同様にこのような炉(1)を用いた放電ランプの製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電ランプ製造のための炉およびこのような炉を用いた放電ランプの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放電ランプは、閉鎖されかつ放電ガスを含む放電容器を有する。複数の放電容器部材を炉内において熱供給のもとで接合して放電容器を形成することは公知である。特に、放電容器部材を真空炉において放電ガス雰囲気のもとで接合することは公知である。
【0003】
複数の放電容器部材を接合して放電容器を形成するための連続炉は公知である(例えば、特許文献1参照)。この連続炉においては、複数の放電容器部材が放電ガスを有する雰囲気中に運び込まれ、この雰囲気のもとで接合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第10147727号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、放電ランプ製造に関して有利な炉および相応の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、放電ランプを製造するための外側炉壁を有する炉において、複数の放電容器部材を収容し、これらの放電容器部材を接合して放電ランプ用の放電容器を形成するための外側炉壁によって取り囲まれた第1の中空体と、この第1の中空体内において接合された放電容器に放電ガスを封入すべく第1の中空体に放電ガスを注入する第1の中空体への放電ガス供給管とを備えていることを特徴とする外側炉壁を有する放電ランプ製造のための炉に関する。又、本発明はこの炉を用いた放電ランプの製造方法に関する。
【0007】
有利な実施形態は従属の請求項の対象であり、以下において同様に更に詳細に説明されている。開示内容は、あらゆるところで明示的にきちんと整理して表現されてなくても、炉にも製造方法にも関係する。
【0008】
本発明は、炉内において放電ガス雰囲気、例えばネオン/キセノン雰囲気のもとで放電容器部材が接合される場合には、接合された放電容器に最後にガス封入が行なわれる場合よりも遥かに大量の放電ガスが使用されるという認識に基づいている。第1に、それは使用される炉における一般に比較的大きな内部空間によるものである。第2に、しかし炉によっては、放電ガスが炉から漏れ出ることによるものでもあり、これは、とりわけ連続炉の場合にそうである。これは経済的に不利である。なぜならば、使用されるガスの幾つかは、例えばキセノンは、製造コストに著しく影響を及ぼすからである。放電ガスは、大量の需要および場合によって起こり得る周囲への漏出が他の理由から回避されるべきである成分を有することもある。例えば化学的反応性のガスおよび/または有毒のガスの場合である。
【0009】
本発明は、炉内の比較的小さな容積を1つの中空体により取り囲み、放電ガスをこの小さな容積の中に注入するという着想に基づいている。この中空体に放電ガスが注入され、放電容器部材が中空体内で接合され、その際に、接合された放電容器に放電ガスが封入されている。
【0010】
この中空体は、放電ガスが中空体から炉内へ流れ出ることを可能にする開口も有するとよく、これに関しては更に詳細に立ち入って説明する。そうすれば、外側に向けて案内される流れを確立することができる。洗浄によって放電容器部材のクリーニングが行われ、更に、場合によっては中空体内に存在する不純物、例えば粒子および望ましくないガスが放電容器部材から遠ざけられ、中空体から除去される。
【0011】
いずれにせよ比較的僅かな容積のみに放電ガスを注入するので、開口を有する中空体において放電ガスの一部が中空体から流れ出る場合にも、放電ガスの使用量を比較的小さく保つことができる。
【0012】
本発明において公知の炉もしくはその技術が使用可能であることも有利である。しかし、例えば既に運転中の既設炉に後から本発明による中空体を装備することもできる。
【0013】
原則的に本発明による炉は中空体を交換するように設計することもできる。例えば中空体がその都度の放電容器部材および放電容器をできるだけ狭く包囲することによって、異なった中空体を種々の放電ランプ型式に対して最適化することができる。
【0014】
ほぼ水平の搬送を前提とするならば、中空体の開口における搬送平面、例えば搬送ベルトの上方における使用可能な内のり高さが、特に重要である。この内のり高さが、貫通搬送されなければならない放電容器もしくは放電容器部材の最大厚さの好ましくは高々5倍、より好ましくは高々3倍、最適には高々2倍であるべきである。搬送平面の上方の内のり高さに比べてそれほど重要でないとはいっても、搬送平面の下方でも狭く取り囲むように努めるべきである。
【0015】
ガス供給管を介して中空体に注入される放電ガスは、とりわけヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンまたはこれらのガスの混合物を含むとよく、特にネオンだけであってもよい。更に、ネオン/キセノン混合ガスも放電ガスとして好ましい。
【0016】
とりわけ本発明の場合には、いわゆるバッチ運転、つまり仕込み運転が行なわれるわけではなく、すなわち、放電容器または放電容器部材の定められた数量の装入により固有の加熱および冷却が行なわれるわけではない。その代わりに、放電容器部材および放電容器が、連続運転される炉の中に搬入および搬出される。
【0017】
有利な実施形態では炉が連続炉であり、連続炉は高い処理量に対して特に好適である。一方の開口は放電容器部材の搬入のために用いられ、他方の開口は放電容器の搬出のために用いられる。連続炉の場合には、例えば搬送ベルトを介して、炉を貫通する搬送が行なわれる。それに応じて、これに適した中空体は、放電容器部材の搬入のための第1の開口と、放電容器部材の搬出のための第2の開口とを有する。放電容器部材は、中空体の中に搬入され、この中において接合され、接合された放電容器部材が中空体から再び搬出される。
【0018】
とりわけ、中空体の開口の全面積が外側炉壁における開口の全面積よりも明らかに小さい。中空体の開口のできるだけ小さい全面積によって、放電ガスの漏出を制限することができる。主として搬送平面の上方の範囲が重要であることがこの場合にも通用する。中空体開口の横断面は、搬送平面の上方で、放電容器部材または放電容器の(同じ注視方向における)対応横断面の好ましくは高々5倍、特に好ましくは高々3倍、最適には高々2倍であるべきである。
【0019】
炉は、中空体の開口沿いにガスが流れるように設計されていることが好ましい。この流れによって、中空体への不純物の侵入が妨害され、好ましくは殆ど防止されるとよい。この場合に、開口沿いに流れるガスは、例えば大きな建物の入口におけるエアカーテンと同様に流れカーテンとして作用する。
【0020】
本発明による炉が連続炉として設計されている場合には、この炉が第2の中空体を含むとよい。第2の中空体は、放電容器部材が第2の中空体を通しても搬送され得るように、同様に放電容器部材の搬入および搬出のための開口を有する。第2の中空体は、放電容器部材の搬送区間に沿って、(放電容器部材の接合のための)第1の中空体の前に配置されている。ガス供給管を介して、洗浄ガス、特にアルゴンまたはヘリウムが、放電容器部材のクリーニングのために第2の中空体内に注入される。第2の中空体の開口は第1の中空体の開口と同様に好ましいやり方でガス通流される。
【0021】
第1の中空体は連続炉の場合に縦長で、ほぼ角形の横断面を有する管状であり、放電容器部材の搬入および放電容器の搬出のための開口が中空体の両端において対向しているとよい。不純物がこの開口を通して第1の中空体に入る場合に、とりわけ開口近くにおける容積が関係する。したがって、第1の中空体が通過方向に沿って(内のりの内部サイズに関して)高さよりも少なくとも50倍の長さならば有利である。より好ましくは、下限として80倍もしくは120倍であるとよい。第2の中空体についても第1の中空体についてと同様に縦長の構造形態が好ましい。
【0022】
好ましい実施形態は、第1の中空体からガスを排出する1台のポンプを有する。一方ではこのポンプによって洗浄のための流れを確立し、他方では放電ガスまたは放電ガスの成分、特にキセノンを回収することができる。
【0023】
少なくとも1つのポンプを2つの排気口を介して第1の中空体に接続することが望ましく、特に2つの排気口にそれぞれ1つのポンプを接続することが一層好ましい。この場合に、第1の排気口が第1の開口の近くにあり、第2の排気口が第2の開口の近くにある。侵入する不純物は、少なくとも部分的に2つの排気口を介してポンプにより排出されるので、両排気口の間にある容積の清浄度を更に改善することができる。
【0024】
これとは別の1つのガス供給管が第1の排気口と第1の開口との間にあり、更に他のガス供給管が第2の排気口と第2の開口との間にあることが好ましい。これらの2つのガス供給管から、アルゴン、ヘリウムまたはネオンが注入され、そしてとりわけそれぞれ直ぐ近くにある排気口を通してポンプにより排気されるので、バリヤとして作用する流れを形成することができる。場合によっては2つのガス供給管を通して注入されるガスの一部が中空体の開口からも流れ出て、それによりバリヤ作用を強めることができる。
【0025】
第1の中空体が複数の部材から構成されているとよい。個々の部材は、もちろん搬送開口に至るまで、気密に接続されているとよい。代替として、放電ガスがこれらの部材の間において、過圧に基づいて、中空体から流れ出てもよい。付加的に真空通路を、縦に部材エッジ中に埋め込まむことができ、同様に粒子および願わしくないガスの中空体内侵入を吸込みによって阻止することができる。
【0026】
本発明による炉は平面形放射器の製造のために設計されているとよい。平面形放射器の場合には放電容器が平面状にかつ比較的大形に形成されている。一般に、平面形放射器の2つの大きな面は、ほぼ平面平行な2つの板によって構成されている。この場合に板にはパターンが構成されていてよく、「平面形放射器」なる名称にかかわらず、厳密な語義において平面である必要はない。
【0027】
既に述べたように、本発明は、これまでの説明から既にもたらされるような炉内における放電ランプの製造のための方法にも関する。特に、誘電体バリヤ放電ランプの製造に適用される。
【0028】
第1の中空体が次のようにガスを注入されるとよい。すなわち、注入中にガスが中空体の開口から流れ出るように注入されるとよい。複数部材からなる中空体の場合に、外側に向けられる部材間の流れも好ましい。中空体の内部への不純物の侵入が非常に大幅に回避される。
【0029】
連続炉の場合に、放電容器部材の周りにはそれらの搬送方向と反対にガスを流し、接合された放電容器の周りにはそれの搬送方向に沿ってガスを流すことが好ましい。この場合に搬送平面内に投影される流れ運動成分に注目すべきである。これは中空体内のガスにも中空体の開口に流すガスにも該当し得る。それにより、不純物が本来の接合ゾーンから洗い流される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は第1の実施例としての本発明による炉の概略図である。
【図2】図2は第2の実施例としての図1の炉の変形の概略図である。
【図3】図3は第3の実施例としての図1の炉の他の変形の概略図である。
【図4】図4は搬送方向において第1の実施例の入側開口を見た概略図である。
【図5】図5は搬送方向において第1の実施例の出側開口を見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下において本発明の実施例を説明する。開示される個々の特徴は、図示された組み合わせとは異なった組み合わせにおいても発明の本質をなす。
【0032】
図1は誘電体バリヤ平面形放射器の製造のための連続炉1を示す。連続炉1は、(内のりの内部寸法を基準にして)高さのほぼ160倍の長さの管状の中空体2を含み、それゆえ、縮尺に従って示されてはいない。例えば、8mの長さ、60cmの幅および5cmの高さの寸法が考慮に値する。これは放電容器部材4および5の搬入のための開口3を有する。
【0033】
運転中には、公知の搬送ベルト6により、放電容器部材4および5が中空体2内に搬入され、中空体2を貫通案内される。封鎖された放電容器8が、中空体2の開口7から中空体2を出ていく。したがって、これが「第1の」中空体である。中空体2の開口3および7の全面積は炉1の開口(図示されていない。)の全面積よりも著しく小さい。
【0034】
ガス供給管9を介して運転中に中空体2に放電ガスがもたらされ、特にヘリウム、ネオン、アルゴンまたはこれらのガスの混合物がもたらされる。中空体2の両開口3および7からヘリウムまたはアルゴンが流れ出るので、不純物は炉内から中空体2の中には侵入しない。中空体2の中では、ほぼ中央に置かれたガス供給管9から開口3および7への放電ガス流が支配し、この放電ガス流は適度の過圧から結果的に生じる。
【0035】
炉が中空体2の内部を加熱する。放電容器部材4および5は、先ず公知のやり方にて、SFガラススペーサ(例えば、特許文献1参照)によって互いに隔てられている。放電容器部材4および5は、中空体2を通して搬送中に軟化するので、放電容器部材4および5が互いに沈下接近し、前もって縁部に載せられたガラスろう(図示されていない。)を介して接合される。その際に、接合された放電容器8内に放電ガスが閉じ込められる。
【0036】
図2は図1の炉1を示す。しかし、図1と違ってここでは更に第2の中空体10が持ち込まれている。搬送装置6は放電容器部材を先ず第2の中空体10を貫通案内し、次に第1の中空体2を貫通案内する。第2の中空体10は放電容器部材の予備洗浄のためのものである。そのために放電容器部材がこの中空体内においてガス供給管11を介してアルゴンまたはヘリウムで洗浄される。
【0037】
図3には図1の炉1が示されている。しかし、変更された(第1の)中空体12およびポンプ式回収装置13を備えた炉が示されている。ポンプ式回収装置13は、2つのポンプ14、2つの体積流量計15および公知の希ガス回収装置16を有する。中空体12は、2つの部分、すなわち上方の蓋部および下方の底部により構成されている。しかし、ここでは「赤道」の周りを取り巻く継ぎ目は描写されていない。底部18および蓋部17は、平たい縁(図示されていない。)を介して互いに接している。底部18の縁には縁全長に沿って延びる真空通路が形成されている。このような真空通路は、例えば独国特許出願公開第10225612号明細書から公知である。
【0038】
ここでは、ガス供給管9を通してネオンだけまたはネオンとキセノンの混合物が中空体12に注入される。この中空体12内でも過圧が生じる。したがって、この中空体に含まれるガスが、開口3および7から、かつ周りを取り巻く継ぎ目を通して流れ出す。付加的に排気口19が設けられていて、この排気口19を経てガスが中空体12からポンプ式回収装置13を介して排出されて回収される。ガス組成に応じて、キセノンだけ、またはネオンだけ、またはキセノンもネオンも回収される。
【0039】
中空体12の長さ方向に沿って2つの他のガス供給管20が存在し、それぞれのガス供給管は排気口19とその近くにある開口3との間に、および排気口19と開口7との間に設置されている。これらの他のガス供給管20を介して、付加的なアルゴン、ヘリウムまたはネオンが中空体12内にもたらされる。これらの他のガス供給管20からのガスは、一方では排気口19へ流れ、他方ではそれぞれ最も近い開口3もしくは7へ流れる。こうして中空体12の中央の接合範囲が、炉1からの不純物に対して付加的に防護される。
【0040】
図4および図5は、既に何度も話題にした入口および出口(もしくは第1および第2の開口)の寸法を、放電容器部材もしくは放電容器の寸法と比較して明確に示す。進入口の場合には、図4から明らかなように、放電容器部材の高さおよび開口横断面はより大きい。そこには、入口3が搬送方向に見て矩形として示され、中空体2が模式的に若干より大きな矩形として示されている。入口3内には、相対的に上方に配置されている放電容器蓋板4(図1参照)と、下方に配置されていて模式的に示された搬送ベルト6(図1参照)とが認識される。搬送ベルト6の上に放電容器底板5(図1参照)があり、放電容器底板5は縁部をガラス層21によって覆われている。その上には左右の縁に、直立しているSFガラスからなるスペーサ22が示されている。このスペーサ22は接合プロセス中に軟化し、放電容器蓋板4の底板5上への制御された沈下接近を可能にする。放電容器部材の高さとみなされるのは、ここではこの構造によって避けることができない放電容器底板5、ガラスろう層21、SFスペーサ22および放電容器蓋板4からなら全体高さであり、全部でこの高さは開口3の内のりを概算で約90%まで満たす。横断面積に関しては原理的に同じことが当てはまる。放電容器部材に関しては、放電容器部材を搬送方向に見た眺めにおいて認識可能な放電容器部材の投影面積が、放電容器底板5と放電容器蓋板4とSFスペーサとの間で取り囲まれた面積を含めて考慮に入れられる。これは、概算で搬送ベルト6の上部における開口3の横断面積のほぼ3/4である。
【0041】
図5は同様にやり方にて出口7を示し、出口7は入口3よりも低く構成されている。接合ステップ後にSFスペーサ22が押しつぶされていて、ここでは図示されていない。したがって、今や放電容器蓋板4が放電容器底板5もしくはガラスろう層21の上に載っている。したがって、放電容器8は図4における構造よりも低い。それに開口7が合わせられているが、しかし、必ずしもそうである必要はない。この場合に、放電容器8の高さは搬送ベルト6の上方における開口7の内のり高さの約3/4である。放電容器8の横断面積は、明らかに搬送ベルト6の上方における開口7の横断面積の半分よりも更に大きい。
【符号の説明】
【0042】
1 炉
2 中空体
3 開口(入口)
4 放電容器部材
5 放電容器部材
6 搬送コンベヤ
7 開口(出口)
8 放電容器
9 ガス供給管
10 中空体
12 中空体
13 ポンプ回収装置
14 ポンプ
15 体積流量計
16 回収装置
17 蓋部
18 底部
19 排気口
20 ガス供給管
21 ガラスろう層
22 SFガラスス--ペーサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電ランプを製造するための外側炉壁を有する炉において、複数の放電容器部材(4,5)を収容し、これらの放電容器部材(4,5)を接合して放電ランプ用の放電容器(8)を形成するための外側炉壁によって取り囲まれた第1の中空体(2,12)と、
第1の中空体(2,12)内において接合された放電容器(8)に放電ガスを封入すべく第1の中空体(2,12)に放電ガスを注入する第1の中空体(2,12)への放電ガス供給管(9)とを備えていることを特徴とする外側炉壁を有する放電ランプ製造のための炉。
【請求項2】
第1の中空体(2,12)の壁が、放電容器部材(4,5)の搬入のための第1の開口(3)と、放電容器(4,5)の搬出のための第2の開口(7)とを有する連続炉(1)として設計されている請求項1記載の炉。
【請求項3】
ガスの流れが第1の中空体(2,12)への不純物の侵入を阻止しかつ第1の中空体(2,12)内部から不純物を排出するように、このガスが第1の開口(3)および第2の開口(7)において第1の中空体(2,12)に沿って外部に流れるように形成されている請求項2記載の炉。
【請求項4】
炉(1)が、洗浄ガスのためのガス供給管(11)を備えた第2の中空体(10)を有し、第2の中空体(10)を放電容器部材(4,5)が通過する際に洗浄ガスが放電容器部材(4,5)を洗浄する請求項2又は3記載の炉。
【請求項5】
第1の中空体(2,12)が通過方向に沿って高さよりも少なくとも50倍だけ長い請求項2乃至4の1つに記載の炉。
【請求項6】
第1の中空体(2,12)からガスを排出するための1台のポンプ(14)を備えた請求項1乃至5の1つに記載の炉。
【請求項7】
第1の中空体(2,12)が1台のポンプ(14)に接続された2つの排気口(19)を有し、第1の排気口(19)が放電容器部材(4,5)の搬入のための第1の開口(3)の近くにあり、第2の排気口(19)が放電容器(8)の搬出のための第2の開口(7)の近くにある請求項2乃至5の1つおよび請求項6に記載の炉。
【請求項8】
第1の中空体における少なくとも2つの他のガス供給管(20)を有し、これらのガス供給管(20)のうちの第1のガス供給管(20)が、第1の中空体(2,12)の第1の排気口(19)と第1の開口(3)との間に配置されていて、これらのガス供給管(20)のうちの第2のガス供給管(20)が、第1の中空体(2,12)の第2の排気口(19)と第2の開口(7)との間に配置されている請求項7記載の炉。
【請求項9】
放電ガスの構成部分の回収のための装置(16)を備えた請求項6乃至8の1つに記載の炉。
【請求項10】
中空体(2,12)が複数の部材から構成されている請求項1乃至9の1つに記載の炉。
【請求項11】
外側炉壁によって取り囲まれた第1の中空体(2,12)内に放電容器部材(4,5)を受け入れるステップと、
第1の中空体(2,12)内において放電容器部材(4,5)を接合して放電ランプのための放電容器(8)を形成するステップと、
中空体(2,12)内において接合された放電容器(8)に放電ガスが封入されるように、接合終了前に放電ガス供給管(9)を介して放電ガスを中空体(2,12)に注入するステップと、
を特徴とする外側炉壁を有する炉(1)内での放電ランプ製造のための方法。
【請求項12】
中空体(2,12)に注入される放電ガスが、注入中に中空体(2,12)の開口(3,7)から流れ出る請求項11記載の方法。
【請求項13】
炉(1)が連続炉(1)として設計されていて、放電容器部材(4,5)の周囲には搬送方向と逆にガスが流され、かつ放電容器の周囲には搬送方向にガスが流される請求項11又は12記載の方法。
【請求項14】
放電容器部材(4,5)の搬入のための第1の中空体(2,12)の第1の開口(3)および場合によっては放電容器部材(4,5)の搬出のための第2の開口(7)が、放電容器部材(4,5)および放電容器(4,5)の搬送平面の上方で、貫通搬送される放電容器部材(4,5)もしくは放電容器(4,5)の厚みの高々5倍の内のり高さを有する請求項11乃至13の1つに記載の方法。
【請求項15】
放電容器部材(4,5)の搬入のための第1の中空体(2,12)の第1の開口(3)および場合によっては放電容器部材(4,5)の搬出のための第2の開口(7)が、放電容器部材(4,5)および放電容器(4,5)の搬送平面の上方で、搬送方向に垂直な横断面として、貫通搬送される放電容器部材(4,5)もしくは放電容器(4,5)の対応横断面の高々5倍の横断面を有する請求項11乃至14の1つに記載の方法。
【請求項16】
平面形放射器を製造するように設計された請求項11乃至15の1つに記載の方法。
【請求項17】
請求項1乃至10の1つに記載の炉(1)を使用する請求項11乃至16の1つに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−534917(P2010−534917A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−518500(P2010−518500)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【国際出願番号】PCT/EP2007/006819
【国際公開番号】WO2009/015677
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(508096703)オスラム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (92)
【Fターム(参考)】