説明

放電ランプ

【課題】灯具に対して着脱する際に破損し難い放電ランプを提供する。
【解決手段】放電ランプ1は、ガラス管19の各端部に電極を有する発光管3と、前記ガラス管19の各端部に設けられ且つ前記電極に給電するための口金7,9とを備える。前記発光管3は、前記ガラス管19の中間部37から両方の端部までが、前記中間部37から前記両方の端部に移るに従って仮想軸Dから離れながら前記仮想軸Dの廻りを旋回する2つの旋回部33、35を有し、前記ガラス管19における両端部が、当該端部に対して前記仮想軸D側に隣接するガラス管19の隣接部にシリコーン樹脂69により固着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス管の両端部に電極を有し、このガラス管の中間部から少なくとも一方の端部又は端部手前までが、前記中間部から少なくとも一方の端部又は端部手前に移るに従って仮想軸から離れながら仮想軸廻りを旋回するように湾曲する発光管を備える放電ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
一般照明に用いられる放電ランプとして、直管状のバルブを環形状に湾曲して形成した環形状の発光管を用いた環形放電ランプが広く知られている。この環形放電ランプについて、近年、小形化の要請が強くなっている。
これは、環形放電ランプを小形化することにより、環形放電ランプは勿論、この環形放電ランプを取り付ける灯具の小形化、省スペース化、さらには省資源化を図ることができるからである。
【0003】
従来の環形状の発光管よりも小形化を図った放電ランプとしては、例えば、発光管を構成するガラス管の軸心が、一平面内であって仮想軸の廻りをガラス管の中間部から両端に移るに従って前記仮想軸から離れながら旋回するような形状(この形状を、「平面二重螺旋状」という。)に形成し、発光管の端部に口金を設けたものがある(特許文献1)。
このような平面二重螺旋状をした発光管は、従来の環形状の発光管の内側に生じていた空間にガラス管を配しているので、結果的に従来の環形状の発光管よりも最大環外径を小さくすることができる。
【特許文献1】特開平9−45283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の平面二重螺旋状の放電ランプの発光管は、この放電ランプを灯具に取り付ける際或いは灯具から取り外す際に発光管が破損しやすいという問題がある。
つまり、発光管形状が平面二重螺旋状の場合、発光管の端部に装着される口金は、この放電ランプを仮想軸の延伸する方向から見たとき(所謂、平面視である。)に、仮想軸に対して対称な位置にある。
【0005】
使用者は、放電ランプを灯具に対して着脱する際、当該放電ランプを平面視したときに、発光管の最外周に位置するガラス管であって2つの口金を結ぶ線分と略直交する部分(図15における貼着部材73,75が貼着されている部分であり、ここでは、この部分を、「把持部分」という。)が持ちやすいため、当該把持部分を把持して、口金が灯具のソケット側に嵌るように放電ランプを灯具に押圧したり、灯具に装着された放電ランプを引張ったりする。
【0006】
このときにガラス管に無理な力が作用し、ガラス管が破損してしまうのである。
本発明は、上記した課題に鑑み、灯具に対して着脱する際に破損し難い放電ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る放電ランプは、ガラス管の両端部に電極を有し、前記ガラス管の中間部から少なくとも一方の端部又は端部手前までが、前記中間部から前記少なくとも一方の端部又は端部手前に移るに従って仮想軸から離れながら前記仮想軸廻りを旋回するように湾曲する発光管を備え、前記放電ランプにおける前記ガラス管の前記少なくとも一方の端部又は端部手前に対応する端部周辺部位に隣り合うガラス管の隣接部が、固定部材により所定部材に固定されていることを特徴としている。
【0008】
ここでいう「所定部材」には、例えば、前記隣接部に対向しているガラス管、ガラス管の端部に口金が設けられる場合には当該口金、前記口金を連結する板状部材がある場合には当該板状部材等があり、その部材は1つであっても良いし、複数であっても良い。
さらに、ここでいう「固定部材により所定部材に固定される」には、例えば、シリコーン樹脂等の樹脂系接着剤からなる固着材を用いて所定部材に固着する場合や、フック(係止部材)等の固定材を用いて所定部材に固定する場合等がある。
【0009】
また、「端部周辺部位」とは、放電ランプの端部又は端部手前を含んだ当該端部の周辺領域の一部又は全部をいい、例えば、ガラス管の少なくとも一方の端部又は端部手前の部位、ガラス管の少なくとも一方の端部又は端部手前を含んだ当該端部又は端部手前の周辺部位、ガラス管の少なくとも一方の端部又は端部手前を含まない当該端部又は端部手前の周辺部位、さらには、ガラス管の端部に口金が設けられた場合には当該口金の部位、そして、口金と当該口金に近い位置にあるガラス管の少なくとも一方の端部とを含んだ当該口金の周辺部位等である。
【0010】
さらに、「隣接部」とは、放電ランプを仮想軸の延伸する方向から見たときに、放電ランプの端部周辺部位に対して仮想軸側に隣り合うガラス管の部分であり、また換言すると、端部周辺部位から仮想軸上に位置するガラス管の中間部に向.かう方向において、端部周辺部位と隣り合うガラス管の部分である。
また、前記中間部から前記少なくとも一方の端部又は端部手前に至るガラス管部分の旋回は、前記ガラス管部分の軸心が一平面上に存在するように形成されていることを特徴としている。
【0011】
ここでいう「前記中間部から前記少なくとも一方の端部又は端部手前に至るガラス管部分」には、このガラス管部分における一部分又は全部分を含む。つまり、前記ガラス管部分の一部分の軸心が一平面上に存在するように形成されている場合、前記ガラス管部分の全部分の軸心が一平面上に存在するように形成されている場合である。
また、前記放電ランプは、前記ガラス管の両端部を被嵌し且つ前記電極に給電するための口金を2つ有し、前記所定部材は、前記隣接部に対向している前記ガラス管及び前記口金の少なくとも1つの部材を含むことを特徴としている。
【0012】
さらに、前記発光管は、輪郭が円盤状をしており、その一方の主面が照射面側とされており、前記発光管の前記照射面側とは反対側の主面を横切るように板状部材が架設され、前記板状部材に2つの前記口金が設けられ、前記所定部材には、前記隣接部に対向している前記板状部材も含むことを特徴としている。
しかも、前記固定部材は固着材であり、前記口金と前記ガラス管の端部とを前記固着材で固着していることを特徴としている。
【0013】
また、2つの前記口金は、前記仮想軸を挟んで互いに対向する位置にあり、前記端部周辺部位は、前記放電ランプを平面視したときに前記口金の略中央から前記ガラス管に沿って、前記仮想軸の廻りに前記中間部側へ45°戻った位置と、放電ランプの端との間の領域の一部又は全部であることを特徴とし、さらに、前記口金は、一対のピンが延出し、前記一対のピンが延出する方向から前記ピンを見たときに、ピンの並ぶ方向と前記仮想軸との間の角度が45°以内の範囲内にあることを特徴とし、さらに、前記発光管は、2重螺旋形状をしていることを特徴としている。
【0014】
上記目的を達成するために、本発明に係る放電ランプは、ガラス管の両端部に電極を有し、前記ガラス管の中間部から両端までが、前記中間部から前記両端部に移るに従って仮想軸から離れながら前記仮想軸廻りを旋回するように湾曲する発光管と、前記ガラス管の両端部を被嵌し且つ前記電極に給電するための口金とを備え、前記口金に隣り合うガラス管の隣接部が、少なくとも前記口金に固着材により固定されていることを特徴としている。
【0015】
上記目的を達成するために、本発明に係る放電ランプは、ガラス管の両端部に電極を有し、前記ガラス管の中間部から両端の手前までが、前記中間部から前記端部の手前に移るに従って仮想軸から離れながら前記仮想軸廻りを旋回するように湾曲する発光管とを備え、前記ガラス管の両端の手前に隣り合うガラス管の隣接部が、前記ガラス管の両端の手前に固着材により固定されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る放電ランプは、ガラス管の一方の端部等に対応する放電ランプの端部周辺部位と隣り合うガラス管の隣接部が所定部材に固定されているので、灯具に対して着脱される際に、放電ランプに引っ張り負荷が作用しても、ガラス管の変形を効果的に抑制することができ、結果的に、着脱時に破損し難い放電ランプを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る一の放電ランプの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.放電ランプの構成について
図1は、実施の形態における放電ランプの斜視図である。図2は放電ランプの平面図であり、また、図3は放電ランプの下面図である。図4は放電ランプの正面図であり、図5は放電ランプの側面図である。
【0018】
ここで、放電ランプ1の平面図(図2)とは、放電ランプ1を灯具に装着した状態で被照射面(図4参照)から放電ランプ1を見たときの図であり、図1の上方(図1中のA方向である。)から放電ランプ1を見た図となる。また、放電ランプ1の正面図(図4)は、図2の下方(同図中のB方向である。)から放電ランプ1を見た図であり、放電ランプ1の側面図(図5)は、図2の側方(同図中のC方向である。)から放電ランプ1を見た図である。なお、放電ランプ1において、被照射面と対向する側を照射面側ともいう。
【0019】
この放電ランプ1は、図1〜図5に示すように、内部に一本の放電路を有する発光管3と、この発光管3を保持するホルダ5とを有する。なお、ホルダ5には、後述するが、発光管3内の放電空間の両端に設けられた電極に給電するための口金7,9が取着されている。
(1)発光管について
図6は、発光管の平面図であり、内部の様子が分かるように一部を切り欠いている。
【0020】
発光管3は、図1〜図6、特に図6に示すように、例えば、ガラス管を平面二重螺旋形状に湾曲させて、全体の輪郭が略円盤状をした発光管本体11と、発光管本体11の両端部13,15に封着された電極17,17とを備える。
なお、発光管本体11の両端部13,15とは、発光管本体11を構成するガラス管19の両端部に相当する部分であり(ガラス管19の端部を指す場合にも符号「13」、[15」を使用する。)、この部分が発光管3の内部に形成される放電路21の端部に相当する。
【0021】
また、図6において、発光管本体11の端部15における電極の記載は、図面の便宜上省略しているが、この端部15にも、電極17と同じ構造の電極が封着されている。
発光管本体11の内部には、水銀(例えば、5(mg)である。)のほか、緩衝ガスとして混合ガス(例えば、アルゴンガスとネオンガスの比率が75:25であり、封入圧が400(Pa)である。)が封入されている。
【0022】
なお、上記の水銀、混合ガスの封入量は一例であり、緩衝ガスを構成するアルゴンガスとネオンガスの混合比は、上記比率等に限定するものではなく、さらに、緩衝ガスをアルゴンガス単体、或いはネオンガス単体で構成しても良い。
また、発光管本体11の内部に封入される水銀の形態は単体形態でも良く、また、例えば、亜鉛水銀、錫水銀、さらには、ビスマス・インジウム水銀等のアマルガム形態でも良い。つまり、水銀の形態は特に限定するものでなく、放電ランプ1を点灯した際に、発光管3内の水銀の蒸気圧特性が、水銀単体で用いたときと略同じ特性を示すものであれば良い。
【0023】
発光管本体11の内周面には、図6に示すように、例えば、蛍光体層23が形成されている。この蛍光体層23は、例えば、希土類の蛍光体を焼成してなる。ここでの蛍光体は、赤、緑、青発光の3種類であり、例えば、Y:Eu、LaPO4:Ce、Tb及びBaMgAl1627:Eu、Mn蛍光体が含まれる。
電極17は、図6に示すように、所謂、ビードガラスマウント方式のものであり、タングステン製のフィラメントコイル25と、このフィラメントコイル25を架持する一対のリード線27,29と、この一対のリード線27,29を固定支持するビードガラス31とからなる。
【0024】
発光管本体11の端部13,15は、電極17のフィラメントコイル25が発光管本体11内の所定位置に挿入された状態で、圧潰封止されて平坦形状となっている。これにより、電極17,17が発光管本体11に封着される。なお、発光管本体11の端部13,15の圧潰方向は、図6の紙面に対して直交する方向である。
電極17において発光管本体11の端部13(,15)に封着されるのは、リード線27,29の一部分であり、具体的には、ビードガラス31からフィラメントコイル25と反対側に延出している部分である。
【0025】
なお、発光管本体11の一の端部(ここでは、端部13である。)には、排気管32が電極17と共に封着されている。この排気管32は、電極17等を封着した後に、発光管本体11内を排気したり、緩衝ガスを封入したりするときに使用される。
発光管本体11は、後述する仮想軸D(図4〜図6参照)の廻りを、例えば円弧状に旋回する2つの旋回部33,35と、この旋回部33,35の間にあって両者を連結する中間部37とを有する。
【0026】
旋回部33,35を構成しているガラス管19の軸心は、仮想軸Dと略直交する一平面上に存在し、旋回部33,35は、中間部37側から両端部13,15側に移るに従って、仮想軸Dから離れるように旋回している。なお、仮想軸Dの延伸する方向を仮想軸方向ともいう。
発光管本体11において仮想軸Dが通過する位置、つまり、中間部37の略中央を含めた部分は、図4及び図5に示すように、仮想軸方向の被照射面側(発光管3に対してホルダ5が位置する側と反対側である。)に膨出している。なお、この膨出している部分に、ランプ点灯時の最冷点箇所が形成される。
【0027】
ガラス管19には、例えば、バリウム・ストロンチウムシリケイトガラス(鉛フリーガラスでもあり、軟質ガラスである。)が用いられ、ガラス管19の横断面形状は、例えば、略円形状をしている。
なお、ガラス管19の横断面形状は、円形状に限定するものではなく、例えば、略楕円形状であっても、多角形状であっても良い。但し、発光管本体11は、軟化させた1本のガラス管を湾曲させているため、形成後のガラス管の横断面形状は、真円ではなく若干変形したものとなる。
【0028】
図6に示すように、発光管本体11を被照射面側から見ると、仮想軸Dと直交する方向(以下、この方向を「径方向」といい、図5における矢印X1,X2の方向である。)に隣接する旋回部33と旋回部35との間に隙間が生じている。なお、旋回部33と旋回部35との隙間は、一定であっても良いし、或いは、旋回部33,35において中間部37から離れるに従って、前記隙間が段階的にもしくは徐々に広くなっても良いし、逆に狭くなっても良い。
【0029】
ここで、発光管本体11の内面に蛍光体層23が形成された後、電極17,17が封着され、また発光管本体11の内部に緩衝ガス等が封入されて完成したものが発光管3であり、以下、「発光管3」を使って説明する際には、発光管本体11の端部13,15、中間部37に相当する部分及び符号を、そのまま使って、発光管3の端部13,15、中間部37等とする。また、発光管本体11の径方向及び仮想軸Dは、発光管3の説明の際にも、そのまま径方向及び仮想軸Dとして行う。
【0030】
なお、ガラス管19の端は、ガラス管19の端部が圧潰封止される前の状態での端をいい、放電ランプ19の端は、口金7,9の先端(ピンの先端に相当する。)の端をいう。
(2)ホルダについて
図7は、ホルダの斜視図である。図8は口金7の拡大斜視図であり、図9は図8に示す口金7の断面図である。
【0031】
ホルダ5は、図7に示すように、輪郭が円盤状をした発光管3の照射面側とは反対側の主面を横切る1つの板状部材41の両端に2つの口金7,9が設けられる構造を有している。なお、ここでは、板状部材41及び口金7,9が一体となっているが、例えば、板状部材、口金が別個独立で製造され、その後それぞれを固着して一体とした構成であっても良い。
【0032】
口金7,9は、図2及び図7に示すように、発光管3の端部13,15に被嵌する被嵌部43,45と、灯具側のソケット(図示省略)と電気的に接続して給電を受ける口金部47,49とを備える。
被嵌部43,45は、図7に示すように、発光管3の端部13、15の外周との間に空間ができるような略円筒状をし、互いの開口の向きが反対となる状態で板状部材41に設けられている。
【0033】
被嵌部43,45の外観形状は、その円筒状の被嵌部43の中心軸の延伸する方向(被嵌部中心軸方向ともいう。)から見たとき(図12参照)に、仮想軸方向における被照射面とは反対側の部分(被嵌部43,45の下側部分である。)が被照射面に対して反対側(下方側である。)に突出して張り出す形状をし、この被嵌部43,45の張り出した部分と板状部材41とが、その発光管3と反対側の面(図12における被嵌部43の下面と板状部材の下面である。)が略面一となるように連結している(この連結している部分を連結部分43cという。)。
【0034】
この被嵌部43,45は、開口の向きが異なるが、その構成は同じであるので、以下、被嵌部43について詳細に説明する。
被嵌部43は、図8、図9に示すように、発光管3の端部13の外周径より若干大きい内周径を有する形状の第1筒部43aと、この第1筒部43aと同様の内周径を有し且つ連結部分43cに対応する部分が被照射面と反対側に張り出す形状の第2筒部43bとからなり、第2筒部43bが被嵌部43の開口側に位置する。このため、第1の筒部43aと第2の筒部43bとの境界には段差が生じている。
【0035】
被嵌部43は、口金7と発光管3とを固定部材、例えばシリコーン樹脂等の接着剤で固着する際に、口金7内に充填した後の余分な固着材を、口金7に対して径方向に隣接するガラス管部位(この部位を「口金隣接部」という。)側に誘導する誘導部が形成されている。
ここで、口金7は発光管3の端部13に取着され、この口金7が取着されている部分の周辺部位は、本発明の「放電ランプ1におけるガラス管19の端部13に対応する端部周辺部位」に相当し、口金隣接部が、本発明の「ガラス管の隣接部」に相当する。
【0036】
誘導部は、ここでは、切欠部51であり、被嵌部43における連結部分43cからガラス管19の略半径分だけ被照射面側に移ったところまでの領域に形成されている。
なお、ここでは、第1筒部43aの被嵌部43の中心軸方向の寸法と第2筒部43bの被嵌部43の中心軸方向の寸法とは略同じであり、上記切欠部51は、第2筒部43bに形成されているが、第1筒部43aの被嵌部43の中心軸方向の寸法と第2筒部43bの被嵌部43の中心軸方向の寸法とは異なっていても良い。さらには、第1筒部43aと第2筒部43bは、その内周形状が異なっていたが、どちらか一方の形状に統一したものであっても良い。
【0037】
口金部47,49は、被嵌部43,45の開口側と反対側に設けられている。
口金部47,49は、図7〜図9に示すように、有底筒状の口金部本体55,57と、口金部本体55,57の底壁に設けられた一対のピン59a,59b,61a,61bを有する、所謂Gタイプ(例えばG5タイプ等である。)である。
口金部47の一対のピン59a,59b及び口金部49の一対のピン61a,61bは、発光管の3における旋回部33,35の旋回方向(周方向ともいう。)であって互い逆方向に延出し、一対のピン59a,59b,61a,61bの並ぶ方向が、図2に示すように、仮想軸方向となっている。
【0038】
一対のピン59a,59b,61a,61bの延出方向は、平面二重螺旋形状を構成する2つの旋回部33,35におけるガラス管19の軸心が含まれる平面(図12の仮想線Fを含み、紙面と直交する面である。)と略平行であり、換言すると、2つの旋回部33,35の周方向に直線状に延出している。
口金7,9は、その内部に発光管3の端部13,15を位置決めしたり、端部13,15の移動(ずれ)を規制する規制部が形成されている。ここで、口金7,9も、その構造は略同じであるため、以下、主に口金7の規制部について図8,9を用いて説明する。
【0039】
口金7の内部、例えば口金部47及び被嵌部43(ここでは第1筒部43aである。)の内周面に規制部が設けられている。ここでは規制部の一例として、被嵌部43の中心軸に向けて突出して被嵌部中心軸方向(発光管3の端部13が挿入される方向である。)に沿って延伸する複数のリブ53により構成している。
複数のリブ53は、図11に示すように、被嵌部43の中心より連結部分43c側に3本(53a,53b,53dで示す。)、中心よりも被照射面側に3本(53e,53f,53gで示す。)の計6本形成されている。
【0040】
なお、ここでは、リブ53の数を計6本としているが、発光管の端部をある程度位置決めできれば良く、その数は特に限定するものではない。但し、横断面形状が円状の発光管を利用する場合は、3本以上ある方が発光管の端部を位置決めしやすい。
板状部材41は、図7に示すように、矩形板状(平面視において矩形状である。)で、その長手方向の両端に口金7,9が設けられている。
【0041】
板状部材41には、発光管3を支持する支持突起65が形成されている。この支持突起65は、図11に示すように、口金隣接部19bを板状部材41側から支持(当接)する位置に設けられている。
当該支持突起65は、図8及び図9に示すように、板状部材41における短手方向の両端間に亘って形成されている。また、板状部材41における発光管3の端部挿入先の端部(口金部側の端部である。)には、板状部材41の被照射面側から突出し且つ板状部材41の端縁に沿って延伸し、支持突起65の一端につながる連結突起67が形成されている。
【0042】
(3)発光管とホルダとの取り付け構造
図10は、発光管3の端部13が口金7に挿入した状態を示す図であり、口金7の内部の様子が分かるように口金7の一部を切り欠いている。また、図11は、図10におけるE−E線における断面を矢印方向から見た図である。
発光管3の端部13が口金7内に挿入された状態では、図11に示すように、発光管3の端部13におけるガラス管部位(この部位を「ガラス管端部部位」という。)19aの外周が、被嵌部43及び口金部本体55に形成されているリブ53により支持され、また、発光管3における口金隣接部19bの外周が支持突起65により支持されている。
【0043】
発光管3の端部13から延出している一対のリード線27,29は、図10に示すように、口金部本体55の底に装着されたピン59bの内部を通り、ピン59bの先端で半田等により固着されている。なお、図10におけるピン59bは断面では示していない。
発光管3と口金7,9との固着は、後述するが、図12に示すように、口金7と発光管3の端部13等との間に充填された固定部材、例えば、シリコーン樹脂(69)のような樹脂系接着剤からなる固着材により行なわれる。
【0044】
図12は、シリコーン樹脂の充填後の状態を示す図である。
シリコーン樹脂69の充填後は、図12に示すように、口金7の内部に挿入された発光管3のガラス管端部部位19aと口金7との隙間(図10及び図11参照)を充填し、また、発光管3のガラス管端部部位19aと口金隣接部19bとの間にも充填されている。これにより、口金7と発光管3の端部13のガラス管19aとが固着され(図12参照)、また、発光管3の口金隣接部19bは、口金7の被嵌部43の第1筒部43aと、口金7の被嵌部43の切欠部51を介して発光管3のガラス管端部部位19aと、板状部材31とに、シリコーン樹脂69によって固着されている。なお、口金7、ガラス管19及びホルダ5(板状部材31)が、本発明の「所定部材」に相当する。
【0045】
また、発光管3の口金隣接部19bがシリコーン樹脂69と固着される領域は、旋回部33,35を構成するガラス管19(19a,19b)の軸心を結ぶ仮想線Fよりも板状部材41側である。これは、シリコーン樹脂69が仮想線Fよりも被照射面側にあると、シリコーン樹脂が付着している部分から光が照射されず、発光光束が低下するからである。
2.放電ランプの製造方法
図13、図14は、発光管を平面視した図であり、放電ランプの製造方法を説明するための図であり、特に、発光管3とホルダ5とを取着する工程を説明するための図である。なお、図14は、図10におけるE−E線における断面を矢印方向から見た図である。
【0046】
放電ランプ1は、発光管3を製造する工程と、ホルダ5を製造する工程と、発光管3とホルダ5とを取着する工程(この工程を、「取着工程」とする。)とを経て製造される。
取着工程は、主に、口金7,9を発光管3の端部13,15に被嵌する被嵌工程と、被嵌状態で、口金7,9の内部の発光管3の端部13,15と口金7,9との間の空間にシリコーン樹脂(固着材)を注入すると共に口金7,9内のシリコーン樹脂を切欠部51を介して発光管3の口金隣接部19b側へと流出させる樹脂充填工程と、充填されたシリコーン樹脂を硬化させる硬化工程とを含む。
【0047】
以下、取着工程について説明する。
まず、図13の(a)に示すように、発光管3とホルダ5を準備し、発光管3とホルダ5とを所定の状態に位置決めする。
ここでの所定の状態とは、発光管3を図13の(a)に示すように、仮想軸Dを中心としてG方向に回転させたときに、発光管3の端部13,15が口金7,9の開口からその内部に挿入する位置関係を保持して、発光管3の端部13,15が口金7,9の外部に位置する状態である。なお、発光管3を固定して、仮想軸Dを中心としてホルダ5を反G方向に回転させても良いし、発光管3とホルダ5との両方を回転させても良い。
【0048】
発光管3とホルダ5とを上記所定の状態に位置決めすると、発光管3を仮想軸Dの廻りにG方向に回転させて、図14の(a)に示すように、発光管3の端部13,15を口金7,9(被嵌部)の内部に挿入させる(この状態が被嵌状態であり、被嵌工程である。)。
この際、口金7の内面に複数のリブ53a〜53fが形成されているので、発光管3を一定の状態で位置決めできると共に、発光管3のガラス管端部部位19aを口金7の略中央で保持できる。
【0049】
次に、発光管3と口金7,9との位置関係をそのままにして被嵌状態を保持し、口金7,9内に、つまり、発光管3のガラス管端部部位19aと口金7,9の内周面との間にシリコーン樹脂69(固着材)を注入する。ここでのシリコーン樹脂69の注入は、図13の(b)に示すように、H1、H2の2箇所から行なわれる。
ここで、発光管3のガラス管端部部位19aは、口金7の内面と所定の間隔をおいて保持されているので、口金7とガラス管端部部位19aとの間にシリコーン樹脂69が充填されやすく、口金7と発光管3との固着力を高めることができる。また、ガラス管端部部位19aと口金7の内面との間には隙間があるので、口金7の内部に注入されたシリコーン樹脂69は、ガラス管端部部位19aと口金7の内面との間を流れやすく、口金7へのシリコーン樹脂69の注入を容易に行なうことができる。
【0050】
上記シリコーン樹脂69の注入をそのまま続けると、図14の(b)に示すように、口金7内のシリコーン樹脂69は、被嵌部43の切欠部51を通って口金隣接部19bの方へと流出する。
この際、口金7に切欠部51が形成されているので、口金7内にさらにシリコーン樹脂69を注入することで口金7の内部から流出したシリコーン樹脂69は、切欠部51から口金隣接部19b側へと流動し、口金7の他の部分に流出することを防ぐことができる。
【0051】
そして、発光管3の口金隣接部19bと、板状部材41、支持突起65及び連結突起67で形成される空間(図14の(a)に「71」である。)が、図14の(c)に示すようにシリコーン樹脂69で埋まると、シリコーン樹脂69の注入を停止する(シリコーン樹脂69注入の開始から停止までが樹脂充填工程である。)。
この際、支持突起65と連結突起67とが板状部材41から突設されているので、口金7の内部から流出したシリコーン樹脂69は支持突起65と連結突起67で堰き止められ、支持突起65に支持された口金隣接部19bにまで達する。
【0052】
これにより、板状部材41、口金7及び口金隣接部19bを確実に固着することができる。また、支持突起65と連結突起67とにより、板状部材41の他の部分へシリコーン樹脂69が流出するのを防ぐことができる。
最後に、注入したシリコーン樹脂69を硬化させる(硬化工程である。)と、図1や図12に示すように、放電ランプ1が製造される。
【0053】
なお、注入・硬化されたシリコーン樹脂69のうち、口金7,9等からはみ出した場合のシリコーン樹脂除去等、実際に行なわれる工程の説明は省略する。
このように、口金7(ガラス管端部部位19aを含む。)と口金隣接部19bとの固着を、発光管3と口金7との取着工程で略同時におこなうことができる。これにより放電ランプの生産効率が向上し、本発明を安価に実施することができる。
【0054】
さらに、口金7には切欠部51が形成されているので、発光管3の端部13,15と口金7,9との隙間を充填するシリコーン樹脂の内、隙間から溢れるシリコーン樹脂69を切欠部51から、隣のガラス管側へ確実に誘導することができる。
また、被嵌部43,45の切欠部51から溢れたシリコーン樹脂69は板状部材41に沿って口金隣接部19b側へと流れ、やがて、発光管3を支持している支持突起65や連結突起67等に堰き止められ、口金7と口金隣接部19bとの隙間を充填するので、確実に、口金7、板状部材41及び口金隣接部19bとをシリコーン樹脂69で固着できる。
3.実施例
実施の形態に係る放電ランプの具体的構成について説明する。
【0055】
放電ランプ1は、ランプ入力が20(W)に設定され、このときの放電ランプ1から発せられる光束は、1800(lm)である。
発光管3に用いられるガラス管19は、外径が9.0(mm)、内径が7.2(mm)である。発光管3は、2つの旋回部33,35をあわせて約3.5回仮想軸Dの廻りを旋回している。
【0056】
発光管3は、端部13,15同士を結ぶ方向の長さが120(mm)、端部13,15同士を結ぶ方向と直交する方向の長さが110(mm)である。
発光管3の径方向に隣接するガラス管19同士の隙間(旋回部33と旋回部35との隙間でもあり、図12における「I」である。)は、約2.0(mm)であり、発光管3の高さは、10(mm)〜11(mm)である。
【0057】
なお、隣接する旋回部33,35間の隙間Iは、旋回部33,35を構成するガラス管19の横断面が円形状をしていることから、旋回部33,35の横断面における軸心同士を結ぶ仮想線上での両者の隙間が最小となる。なお、隣接する旋回部33,35間の隙間Iを、1(mm)〜6(mm)の範囲にすると、発光管3の径方向におけるコンパクト化を維持し、光の取り出し効率を良くすることができる。
【0058】
また、ガラス管19の全長は740(mm)で、発光管3の内部の電極間距離は720(mm)である。なお、発光管3の径方向に隣接するガラス管19同士の隙間Iは、ここでは、2.0(mm)としているが、製品として、1(mm)〜10(mm)程度が妥当と考えられる。
ホルダの板状部材41に形成された支持突起65の高さ(図12における「J」である。)は2(mm)であり、支持突起65の長さ(板状部材41の短手方向の寸法であり、図8における「K」である。)は、10(mm)である。
4.試験結果
次に、上記実施例に係る放電ランプを用いて、放電ランプを灯具に装着する場合を想定した引張試験を行った。
【0059】
図15は、放電ランプの引張試験の概略図である。
試験は、図15に示すように、発光管3における所定の2箇所に貼着された貼着部材73,75を発光管3の仮想軸方向(L方向でもある。)に引っ張り負荷を作用させて破壊させ、破壊時の負荷を測定した。引っ張り負荷を作用させる所定の2箇所は、旋回部33,35における最も外側を旋回している部分であって、放電ランプ1を平面視したときに、2つの口金7.9を結ぶ仮想線に対して直交する仮想線と交差する位置である。
【0060】
引っ張り負荷は、図15に示すように、口金7,9を固定した状態で、貼着部材73,75に接続されたワイヤ77をL方向に引っ張ることにより行なれる。
図16は、引張試験に供したサンプルと試験結果を示す図である。
試験に供したサンプルは、図16に示すように、比較品1、比較品2及び発明品の計3種類である。
【0061】
比較品1、比較品2及び発明品に使用した発光管及びホルダは、上述した本実施の形態に係る発光管3及びホルダ5と同じである。なお、発明品は、実施の形態で説明した放電ランプ1である。
比較品1、比較品2及び発明品における相違は、比較品1,2は口金と発光管の口金隣接部とが固着されていないのに対し、発明品は固着されている。また、比較品2及び発明品との相違は、発光管と板状部材との固着数及び径方向に隣接するガラス管部位同士の固着数である。なお、これらの固着は、口金と発光管の固着に利用したシリコーン樹脂69である。
【0062】
比較品1では、図16に示すように、発光管と口金とは固着されているものの、発光管と板状部材とは固着されていない(つまり、固着数は0である。)。
これに対し、比較品2では、同図に示すように、発光管と口金とは固着され、また、発光管と板状部材とは固着数は、第1の旋回部及び第2の旋回部の中間部側に近い各部位(図中「a」であり、「a部位」という。)と当該a部位の外周側に隣接するガラス管部位(図中「b」であり、「b部位」という。)との間の2箇所と、上記b部位と当該b部位の外周側に隣接するガラス管部位(図中「c」であり、「c部位」という。)との間の2箇所と、貼着部材73,75の貼着部位(図中「d」であり、「d部位」という。)と当該d部位の内周側に隣接するガラス管部部位(図中「e」であり、「e部位」という。)との間の2箇所の計6箇所である。
【0063】
なお、上記ガラス管部位同士を固着するシリコーン樹脂(69)は、ガラス管部位同士だけでなく、板状部材と一体に固着している。
発明品は、同図に示すように、口金と、当該口金に対して中間部側に隣接するガラス管部位(図中「f」であり、「f部位」という。)との間の2箇所である。ここでも、口金とf部位を固着するシリコーン樹脂(69)は、ホルダとも固着している。
【0064】
次に試験結果について説明する。
比較品1は、サンプル数が4本で、その平均の破壊荷重は27.7(N)であり、比較品2は、サンプル数が4本で、その平均の破壊荷重は75.2(N)である。これに対して発明品は、サンプル数が10本で、その平均の破壊荷重は67.5(N)である。
この破壊荷重は、高いほど安全であるが、発明者らの検討では、実使用では貼着部材73,75が貼着されている部位に20(N)程度の荷重が作用することが判明している。従って、実使用だけを考慮すると、引張負荷での破壊荷重が30(N)あれば充分といえ、第1目標とすることができるが、40(N)以上あればさらに好ましく、第2の目標とすることができる。
【0065】
比較品1は、上記第1目標を達することはできないが、比較品2及び発明品は、第1及び第2目標を達している。
比較品2の破壊荷重は、試験を行った3種類中最も高い値を示したが、発明品は、比較品2に対して固着数が少ないにも拘らず、比較品2の破壊荷重の約90(%)に達している。
【0066】
これは、口金と発光管の口金隣接部とを固着することで、貼着部位に引っ張り負荷が作用しても、発光管を構成するガラス管の変形を効果的に抑えることができるためと考えられる。
なお、発光管とホルダ等を固着する固着数は増加するほど破壊荷重も増加すると考えられるが、固着数が増加するほど、発光管とホルダ等を固着する工程が増え、コストアップにつながる。
【0067】
これに対し、発明品は、上述の製造工程で説明したように、口金7,9とガラス管19の口金隣接部(f部位)との固着は、口金7,9と発光管3の端部13,15を固着する際に口金7,9から流出したシリコーン樹脂69を利用しているため、比較品2のように、発光管とホルダ等を固着する工程を必要とせず、しかも、比較品2の破壊荷重の90(%)の値を有しているから、非常に安価に実施でき、しかも、貼着部材73,75が貼着されている部位の引張に対しても第2目標の1.5倍の破壊荷重を得ることができる。
【0068】
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記の実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
1.発光管
実施の形態の発光管は、平面二重螺旋形状をしていたが、本発明に係る発光管3の形状は、平坦な二重螺旋形状に限定するものではなく、例えば、仮想軸と直交する方向から発光管を見たときに、全体の輪郭が円錐状をしていても良い。なお、発光管の中心側だけが円錐形状をし、その外側が平面状であっても良いし、その逆であっても良い。
【0069】
つまり、仮想軸廻りを旋回して旋回部を構成するガラス管の全部分における軸心が一平面上にあっても良いし、ガラス管の全部分における軸心が円錐状の母線上にあっても良いし、ガラス管の一部分における軸心が一平面状で残りの部分における軸心が円錐状の母線上にあっても良い。
(1)輪郭が円錐状
図17は、変形例1に係る放電ランプ101の正面図であり、発光管103における口金105周辺の様子が分かるように発光管103の一部を切り欠いている。
【0070】
変形例1に係る発光管103は、ガラス管107の中間部109から各ガラス管107の端部にかけて、仮想軸Mの廻りを、中間部109からガラス管107の端部に移るに従って仮想軸Mから離れると共に仮想軸M上を中間部109から離れるように、旋回して形成された第1及び第2の旋回部111,113を有する。
つまり、発光管103は、第1及び第2の旋回部111,113を構成するガラス管107の全部分における軸心が円錐状の母線上にあり、当該発光管103を仮想軸Mと直交する方向から見たときに、全体の輪郭が略円錐状をしている。
【0071】
発光管103の端部には、当該端部を被嵌する状態で口金105,105が取着されている。ここで、放電ランプ101における当該口金105,105が取着されている部分(口金105、発光管の端部であって口金が取着されていない部分を含む。)が、本発明の「端部周辺部位」に相当する。なお、この口金105は、実施の形態における口金7,9と同様に、誘導部である切欠部を有している。
【0072】
口金105からガラス管107の中間部109に向かう方向において当該口金105と隣り合うガラス管部位(本発明の「ガラス管の隣接部」に相当する。)116は、口金105、口金105内の発光管103の端部、板状部材117にシリコーン樹脂115によって固着され、シリコーン樹脂115は、発光管103の端部と口金105とを固着しているシリコーン樹脂と連続し、一体化されている。
【0073】
本変形例1においては、口金105、ガラス管107及び板状部材117が本発明の「所定部材」に相当する。なお、本例においても、2つの口金105(図面の便宜上1つしか現れていない。)は、板状部材117で連結されている。
(2)発光管の端部について
上記実施の形態及び変形例1とも、ガラス管の中間部から端部までが仮想軸の廻りを旋回していたが、ガラス管の端部手前までが仮想軸廻りを旋回し、ガラス管の端部手前からガラス管の端までが所定の方向に延伸或いは湾曲するような形状であっても良い。
【0074】
つまり、発光管は、ガラス管の中間部から一方又は両方の端部手前までが、中間部から一方又は両方の端部手前に移るに従って仮想軸から離れながら仮想軸の廻りを旋回するように湾曲し、ガラス管の一方の端部又は両方の端部が、例えば仮想軸方向、径方向、さらには、仮想軸に対して所定の角度で傾斜した方向に沿って延伸していても良い。
この場合、隣接部は、仮想軸の廻りを旋回している旋回部の終端部(ここでは端部手前が相当する。)と隣り合う部分である。
【0075】
(2−1)端部が仮想軸と平行に延伸する場合
図18は、変形例2に係る放電ランプ101aの正面図であり、発光管103aにおける端部手前106aの様子が分かるように発光管103aの一部を切り欠いている。
変形例2に係る発光管103aは、ガラス管107aの中間部109aからガラス管107aの各端部手前106a,108aにかけて、仮想軸Maの廻りを、中間部109aからガラス管107aの端部手前106a,108aに移るに従って仮想軸Maから離れると共に中間部109から仮想軸方向に離れるように、旋回して形成された第1及び第2の旋回部111a,113aを有する。
【0076】
そして、発光管103aの端部102a,104aに口金105a,105aが取着されている。口金105a,105aは、発光管103a(正確には、発光管の第1及び第2の旋回部111a,113aである。)の照射面側と反対側の主面を横切るように架設された板状部材117aの端部に設けられている。
本変形例2においては、発光管103aを構成するガラス管107aの端部手前106a,108aが、端部手前106a,108aからガラス管107aの中間部109aに向かう方向において当該端部手前106a,108aと隣り合うガラス管107aの隣接部分114a,116aにシリコーン樹脂等の固着材115aによって固着(固定)されている。なお、隣接部116aは、図面の便宜上現されていない。
【0077】
ここで、ガラス管107aの端部手前106a,108aが本発明の放電ランプの端部周辺部位に相当し、また、隣接部114a,116aが本発明の隣接部に相当する。
なお、本変形例2においては、ガラス管107aの端部手前106a,108aからガラス管107aの端、つまり、ガラス管107aの端部102a,104aは仮想軸Maと平行な方向に延伸しているが、例えば、仮想軸Maに近づく方向、或いは遠のく方向に延伸していても良い。
【0078】
(2−2)端部が仮想軸と直交する方向に延伸する場合
図19は、変形例3に係る放電ランプ101bの平面図である。
変形例3に係る発光管103bは、ガラス管107bの中間部109bからガラス管107bの各端部手前106b,108bにかけて、仮想軸Maの廻りを、中間部109bからガラス管107bの端部手前106b,108bに移るに従って仮想軸Mbから離れるように旋回して形成された第1及び第2の旋回部111b,113bを有する。なお、第1及び第2の旋回部111b,113b、さらには、ガラス管107bの端部手前106b,108bからガラス管107bの端(つまり、ガラス管107bの端部102b,104bである。)まで部分におけるガラス管107bの軸心が一平面上に存在する。
【0079】
そして、発光管103bの端部102b,104bに口金105b,105bが取着されている。口金105b,105bは、発光管103bの照射面側と反対側の主面を横切るように架設された板状部材117bの端部に設けられている。
本変形例3においては、発光管103bを構成するガラス管107bの端部手前106b,108bからガラス管107bの中間部109bに向かう方向において端部手前106b,108bと隣り合うガラス管107bの隣接部114b,116bは、端部手前106b,108b及び板状部材117bにシリコーン樹脂等の固着材115bによって固着(固定)されている。
【0080】
ここでは、ガラス管107bの端部手前106b,108bが本発明の「放電ランプの端部周辺部位」に相当し、ガラス管107bの隣接部114b,116bが本発明の「ガラス管の隣接部」に相当し、ガラス管107b及び板状部材117bが「本発明の所定部材」に相当する。
なお、本変形例3においては、ガラス管107bの端部102b,104bは仮想軸Mbと直交する方向であって仮想軸Mbから離れる方向に延伸しているが、例えば、仮想軸Mbと直交する方向に延伸していても良い。
2.ホルダ
(1)全体
実施の形態におけるホルダ5は、2つの口金7,9が板状部材41の両端に設けられた構造を有していたが、例えば、図20に示す変形例4のように、板状部材が無く、2つの口金121が独立して発光管3のガラス管端部部位19aに取着される構造(図20では1つの口金だけを示している。)をし、当該口金121と、口金隣接部19bとがシリコーン樹脂69によって固着されていても良い。
【0081】
ここでは、ガラス管端部部位19a及び口金121が本発明の「放電ランプの端部周辺部位」に相当し、口金隣接部19bが本発明の「ガラス管の隣接部」に相当し、口金121及びガラス管19が「本発明の所定部材」に相当する。
この場合、口金は、板状部材に設けられている支持突起65や連結突起67を有する構造であっても良いし、有しない構造であっても良い。
【0082】
(2)口金
(2−1)タイプ
実施の形態では、口金は、所謂Gタイプであったが、他のタイプ、例えば、GXタイプ、GYタイプ、さらには、Pタイプでも実施できる。なお、灯具に対して放電ランプを着・脱する際の操作性を考慮すると、ピンを有するタイプが好ましい。
【0083】
また、実施の形態では、口金の2本のピンの並ぶ方向は、当該ピンと電気的に接続する灯具側のソケットの幅(仮想軸と直交する方向の寸法である。)を小さくするために、図4に示すように、仮想軸Dの延伸方向と略平行となっている。
しかしながら、ピンの並ぶ方向は、図4に示すように、仮想軸Dと平行な仮想線D1に対して45(°)の範囲内(0(°)〜45(°)の範囲(図4における「N」である。))であれば、放電ランプを灯具に装着した際に、ソケットが口金に隣接するガラス管に接触するようなことをなくすることができると共に、ソケット側の小型化も図ることができる。
【0084】
(2−2)構造
実施の形態での口金は、被嵌部と口金部とを有する構造を有していたが、例えば、口金部の口金部本体の内周径が大きく、この口金部本体内に発光管の端部が直接挿入できる場合は、被嵌部を口金部本体で構成しても良い。
さらに、実施の形態での被嵌部は、2つの筒部を有していたが、1つの筒部で構成しても良いし、3以上の筒部で構成しても良いのは言うまでもない。
【0085】
(2−3)誘導部(切欠部)
誘導部は、上述したように、口金と発光管とを固着材で固着する際に、口金内の固着材を口金外部へと誘導するものであり、その形状、大きさ等は特に限定するものではない。
具体的には、誘導部を、口金の周壁(被嵌部に相当する。)に形成された貫通孔で構成しても良い。その場合に、貫通孔の形状は、特に限定するものではなく、円、楕円、長円、4角形等であっても良い。また、その大きさは、口金と口金隣接部との固着面積、口金と口金隣接部との距離等によって適宜決定しても良い。
【0086】
なお、誘導部を切欠部で構成する場合に、その切欠き形状も特に限定するものでなく、円、楕円、長円、多角形状の一部の形状であっても良いし、その大きさも、口金と口金隣接部との固着面積、口金とガラス管の隣接部との距離等によって適宜決定しても良い。
また、放電ランプの着脱時に発光管に作用する引っ張り負荷を考慮すると、放電ランプの端部周辺部位と、当該部位に対して発光管の仮想軸を中心とする径方向において隣接するガラス管隣接部とを、直接的或いは口金を介して間接的に固着すれば、引っ張り負荷に対して発光管が破損し難くなる。
【0087】
従って、本発明に係る口金は誘導部を備えていなくても良い。
図21は、変形例5に係る口金を示す図である。
同図に示すように、ホルダ126は、1つの板状部材127の両端に2つの口金128(他方の口金の図示は省略する。)を有する。口金128は、内部に挿入された発光管3の端部におけるガラス管端部部位19aと固着材(シリコーン樹脂)129aを介して固着されている。
【0088】
また、口金128に対して径方向に隣接する口金隣接部19bは、ガラス管端部部位19aと口金隣接部19bとの間に位置する口金128の外周部分に対して固着材(シリコーン樹脂)129bにより直接固着されている。なお、ガラス管隣接部19bは、固着材129bにより板状部材127とも固着されている。
ここでは、口金128が本発明の「放電ランプの端部周辺部位」に相当し、口金隣接部19bが本発明の「ガラス管の隣接部」に相当し、口金128及び板状部材127(つまりホルダ126である。)が「本発明の所定部材」に相当する。
【0089】
さらに、図21では、口金128が板状部材127に連結されていたが、板状部材127により連結されていない口金128(つまり、口金が筒状をしている。)を発光管3の端部に取着するようにしても良い。この場合、ガラス管部位19bは固着材を介して口金128に直接固着(固定)される。
つまり、口金128が本発明の「放電ランプの端部周辺部位」に相当し、口金隣接部19bが本発明の「ガラス管の隣接部」に相当し、口金128が「本発明の所定部材」に相当する。
【0090】
(2−4)規制部
規制部は、実施の形態では、複数本のリブにより構成したが、例えば、口金の内周面から凸設する複数凸部により構成しても良い。
3.固定
(1)固定部材
実施の形態等では、固定部材として、シリコーン樹脂等の固着材を用いたが、放電ランプの着脱時に発光管に引っ張り負荷が作用したときに、発光管の変形を抑制できれば、発光管が破損し難くなると考えられる。
【0091】
この観点からすれば、放電ランプにおける端部周辺部位に対して発光管の仮想軸を中心とする径方向において隣接するガラス管部位を固着材で固着しなくても、当該ガラス管部位を固定部材で固定しても同様の効果が得られると考えられる。具体的には、ガラス管端部に対して仮想軸と直交する方向に隣接するガラス管部位の照射面側を規制する規制腕(フック)を口金に設けて、このガラス管部位を固定しても良い。
【0092】
(2)固定位置
実施の形態では、口金と発光管の口金隣接部とを固着材で固着していたが、例えば、図22に示す変形例6のように、放電ランプ131の端部周辺部位143,145と、当該端部周辺部位143,145の径方向において端部周辺部位143,145と隣り合うガラス管隣接部147,149とを固着材で固着しても、上記実施の形態で説明した引っ張り強度を得ることができると考えられる。
【0093】
本変形例6に係るランプ131は、発光管133とホルダ135とを備える。ホルダ135は、板状部材137に2つの口金139,141が設けられている。なお、口金139,141は、実施の形態と同様に、Gタイプである。
本変形例6では、ガラス管134の端部に対応する部位、つまり端部周辺部位143,145に対して仮想軸Dを中心とする径方向に隣り合うガラス管隣接部147,149が、端部周辺部位143,145と板状部材137に固着材151,153により固着されている。
【0094】
つまり、端部周辺部位143,145が本発明の「放電ランプの端部周辺部位」に相当し、ガラス管隣接部147,149が本発明の「ガラス管の隣接部」に相当し、ガラス管134及び板状部材137が「本発明の所定部材」に相当する。
ここで、放電ランプの端部周辺部位であるガラス管隣接部147,149は、図22に示すように、放電ランプ131の端(ピンの先端である。)から、口金139(,141)の開口側端縁の位置から仮想軸Dを中心として旋回部に沿って発光管133の中間部側に45(°)戻った位置との間の範囲内、換言すると、仮想線分P1と仮想線分P2との間で仮想軸廻りの範囲R内であれば、引っ張り負荷時に目標の破壊荷重を得ることができると考えられる。
【0095】
なお、仮想線分P1は、放電ランプ131における発光管133の旋回部が旋回している旋回方向の終端と仮想軸Dとを結ぶ線分であり、仮想線分P2は、平面視において、口金139,141の略中央同士を結ぶ仮想線O(この仮想線Oは仮想軸Dを通る。)から仮想軸D廻りに中間部132側に45(°)(図22の「Q」である。)戻った位置と仮想軸Dとを結ぶ通る線分である。
【0096】
上記範囲Rは、図22に示すように、ガラス管134の端部までが仮想軸Dの廻りを旋回している場合であるが、ガラス管の端部手前までが仮想軸の廻りを旋回する場合についても同様に考えることをできる。
ガラス管の端部手前までが旋回する場合における範囲について、図19を用いて説明する。
【0097】
放電ランプ101bにおける端部周辺部位は、仮想線分2P1と仮想線分2P2との間で仮想軸Mbの廻りの範囲2R内であれば、引っ張り負荷時に目標の破壊荷重を得ることができると考えられる。
仮想線分2P2は、放電ランプ101bにおける発光管103bの旋回部(111b,113b)が旋回している旋回方向の終端と仮想軸Mbとを結ぶ線分であり、仮想線分2P1は、平面視において、口金105b,105bの略中央同士を結ぶ仮想線2O(この仮想線Oは仮想軸Mbを通る。)から仮想軸Mbの廻りに中間部109b側に45(°)(図19の「2Q」である。)戻った位置と仮想軸Mbとを結ぶ通る線分である。
【0098】
以上のことをまとめると、放電ランプにおける端部周辺部位は、放電ランプ(101b)を平面視したときに、放電ランプ(101b)における発光管(103b)の旋回方向であって中間部(109b)から最も遠い位置から、一対の口金(105b,105b)の略中心同士を結んだ仮想線分(20)から仮想軸(Mb)を中心として旋回部(111b,113b)に沿って発光管(103b)の中間部(109b)側に45(°)戻った位置との間の範囲内である。
【0099】
なお、口金の中央は、発光管の旋回部の旋回方向の略中央としている。
また、実施の形態や変形例等で説明した端部周辺部位は、上記の範囲R内にあれば良く、その範囲R内の一部(実施の形態及び変形例が相当する。)が、平面視において径方向の内側に隣り合うガラス管隣接部と固定されていても良いし、この範囲全部が、径方向に隣接するガラス管隣接部と固定されていても良いし、さらには、上記範囲内で複数の箇所で隣接するガラス管隣接部と固定されていても良い。
【0100】
(3)所定部位
実施の形態や上記変形例等において、放電ランプの端部周辺部位に隣り合うガラス管の隣接部が固定される相手側の所定部材は、口金であったり、放電ランプの端部周辺部位であったりしたが、他の部材であっても良い。なお、隣接部が所定部材に固定される部位は、所定部材における隣接部と対向する部位である。
【0101】
図23は、変形例7に係る放電ランプの一部を示す図である。
同図に示すように、ホルダ156は、1つの板状部材157の両端に2つの口金158(他方の口金の図示は省略する。)を有する。口金158は、内部に挿入された発光管3の端部におけるガラス管端部部位19aと固着材159aを介して固着されている。
また、ガラス管端部部位19aに対応する口金158に対して径方向に隣り合うガラス管隣接部19bは、板状部材157に対して固着材(シリコーン樹脂である。)159bにより固着されている。
【0102】
ここでは、口金158が本発明の「放電ランプの端部周辺部位」に相当し、ガラス管隣接部19bが本発明の「ガラス管の隣接部」に相当し、板状部材157が「本発明の所定部材」に相当する。
4.その他
上記の実施の形態及び変形例等は、それぞれについて、実施の形態・変形例等との組み合わせについて特に説明しなかったが、実施の形態の内容の一部と、各変形例の内容の一部とを組み合わせものでも良い。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、従来の環形放電ランプの外径よりも小さくできる放電ランプに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】実施の形態における放電ランプの斜視図
【図2】放電ランプの平面図
【図3】放電ランプの下面図
【図4】放電ランプの正面図
【図5】放電ランプの側面図
【図6】発光管の平面図であり、内部の様子が分かるように一部を切り欠いた図
【図7】ホルダの斜視図
【図8】口金の拡大斜視図
【図9】図8に示す口金の断面図
【図10】発光管の端部が口金に挿入した状態を示す図であり、口金の内部の様子が分かるように口金の一部を切り欠いた図
【図11】図10におけるE−E線における断面を矢印方向から見た図
【図12】シリコーン樹脂の充填後の状態を示す図
【図13】発光管を平面視した図であり、放電ランプの製造方法を説明するための図
【図14】図10におけるE−E線における断面を矢印方向から見た図であり、放電ランプの製造方法を説明するための図
【図15】放電ランプの引張試験の概略図
【図16】引張試験に供したサンプルと試験結果を示す図
【図17】変形例1に係る放電ランプの正面図であり、発光管における口金周辺の様子が分かるように発光管の一部を切り欠いた図
【図18】変形例2に係る放電ランプの正面図
【図19】変形例3に係る放電ランプの平面図
【図20】変形例4に係る口金を示す図
【図21】変形例5に係る口金を示す図
【図22】変形例6に係る放電ランプの平面図
【図23】変形例7に係る放電ランプの一部を示す図
【符号の説明】
【0105】
1 放電ランプ
3 発光管
5 ホルダ
7,9 口金
13,15 端部
17 電極
19 ガラス管
19a ガラス管端部部位
19b 口金隣接部
33,35 旋回部
37 中間部
41 板状部材
59a,59b ピン
61a,61b ピン
69 シリコーン樹脂
D 仮想軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス管の両端部に電極を有し、前記ガラス管の中間部から少なくとも一方の端部又は端部手前までが、前記中間部から前記少なくとも一方の端部又は端部手前に移るに従って仮想軸から離れながら前記仮想軸廻りを旋回するように湾曲する発光管を備える放電ランプであって、
前記放電ランプにおける前記ガラス管の前記少なくとも一方の端部又は端部手前に対応する端部周辺部位に隣り合うガラス管の隣接部が、固定部材により所定部材に固定されている
ことを特徴とする放電ランプ。
【請求項2】
前記中間部から前記少なくとも一方の端部又は端部手前に至るガラス管部分の旋回は、前記ガラス管部分の軸心が一平面上に存在するように形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
【請求項3】
前記放電ランプは、前記ガラス管の両端部を被嵌し且つ前記電極に給電するための口金を2つ有し、
前記所定部材は、前記隣接部に対向している前記ガラス管及び前記口金の少なくとも1つの部材を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電ランプ。
【請求項4】
前記発光管は、輪郭が円盤状をしており、その一方の主面が照射面側とされており、前記発光管の前記照射面側とは反対側の主面を横切るように板状部材が架設され、前記板状部材に2つの前記口金が設けられ、
前記所定部材には、前記隣接部に対向している前記板状部材も含む
ことを特徴とする請求項3に記載の放電ランプ。
【請求項5】
前記固定部材は固着材であり、前記口金と前記ガラス管の端部とを前記固着材で固着している
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の放電ランプ。
【請求項6】
2つの前記口金は、前記仮想軸を挟んで互いに対向する位置にあり、
前記端部周辺部位は、前記放電ランプを平面視したときに前記口金の略中央から前記ガラス管に沿って、前記仮想軸の廻りに前記中間部側へ45°戻った位置と、放電ランプの端との間の領域の一部又は全部である
ことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の放電ランプ。
【請求項7】
前記口金は、一対のピンが延出し、
前記一対のピンが延出する方向から前記ピンを見たときに、ピンの並ぶ方向と前記仮想軸との間の角度が45°以内の範囲内にある
ことを特徴とする請求項3〜6の何れか1項に記載の放電ランプ。
【請求項8】
前記発光管は、2重螺旋形状をしている
ことを特徴とする請求項1〜7に記載の放電ランプ。
【請求項9】
ガラス管の両端部に電極を有し、前記ガラス管の中間部から両端までが、前記中間部から前記両端部に移るに従って仮想軸から離れながら前記仮想軸廻りを旋回するように湾曲する発光管と、前記ガラス管の両端部を被嵌し且つ前記電極に給電するための口金とを備える放電ランプであって、
前記口金に隣り合うガラス管の隣接部が、少なくとも前記口金に固着材により固定されている
ことを特徴とする放電ランプ。
【請求項10】
ガラス管の両端部に電極を有し、前記ガラス管の中間部から両端の手前までが、前記中間部から前記端部の手前に移るに従って仮想軸から離れながら前記仮想軸廻りを旋回するように湾曲する発光管とを備える放電ランプであって、
前記ガラス管の両端の手前に隣り合うガラス管の隣接部が、前記ガラス管の両端の手前に固着材により固定されている
ことを特徴とする放電ランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−198493(P2008−198493A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−32625(P2007−32625)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】