説明

放電灯及び放電灯装置

【課題】プラズマ柱の変形を防止して光源を安定させるとともに、光源が凹面反射鏡の焦点に合わせ易くなる放電灯及び放電灯装置を得る。
【解決手段】透光性資材により中空に形成された放電容器26内に第1アンテナ部材27、及び第2アンテナ部材28を突出させるとともに、該第1、第2アンテナ部材27,28の突出端同士を放電容器26の中心部にて、鉛直方向に放電に適した間隙G1となる如く変位させ、マイクロ波発生装置15によって発生した電磁波を、導波部材20を介して少なくとも第1アンテナ部材27に供給し、第1、第2アンテナ部材27,28の突出端から電磁波を放出してプラズマ柱を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電容器内でアンテナ部材により電磁波を放出してプラズマ柱を発生させるアンテナ励起型の放電灯及び放電灯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の放電灯として、図6に示すものがあった。図6において、1は放電灯であり、楕円体状の放電容器2内にキセノンガスと少量の添加物とからなる発光物質を封入し、該放電容器2内に、該放電容器2の長軸に沿って長軸方向に伸びるように所定の間隔をおいて一対の棒状部材3,4を設ける。各棒状部材3,4は石英またはアルミナ等の高誘電率絶縁体により形成し、先端は放電容器2内に突出させ、他端は放電容器2の外部に突出させる。
【0003】
各棒状部材3,4には、先端が先鋭に形成された金属製の棒状アンテナ部材5,6が埋設され、該棒状アンテナ部材5,6の基端部は棒状部材3,4から外部に突出されている。前記各棒状アンテナ部材5,6は放電容器2内で所定のギャップG3が保持され、アンテナの高インピーダンスを形成する。
【0004】
一方の棒状部材3にランチャ7を接続する。ランチャ7は、導体金属製の内部円筒部材8と外部円筒部材9とが所定の間隙を保持して同軸に嵌合されてなり、前記ランチャ7の一端(先端)側の内部円筒部材8に前記一方の棒状部材3を嵌合させ、該ランチャ7の他端は同軸ケーブル10を介して固体発振器11に接続する。
【0005】
これにより、固体マイクロ波発振器11で発振された電磁波は、同軸ケーブル10を介してランチャ7に導波され、該ランチャ7の同軸導波路を導波して棒状アンテナ部材5,6に導波される。そして、該棒状アンテナ部材5,6の先端部から強い電磁波が放射され、放電容器2内の発光物質が発光されることになる。
【0006】
前記従来のものは、一対の棒状アンテナ部材5,6を水平方向に隔ててギャップG3を形成していたため、重力の関係で高温のプラズマ柱Pが対流によりアンテナ部材3,4間でアーチ状に変形する。この結果、アーチ状のプラズマ柱が放電容器(ランプ)内壁に接触してプラズマを冷却し、放射光を弱めたり、放電容器壁を損傷したりするばかりでなく、ランプ発光部を反射鏡の焦点に合わせることが困難となる。
【特許文献1】特開2007−115534号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、プラズマ柱の変形を防止して光源を安定させるとともに、光源が凹面反射鏡の焦点に合わせ易くなる放電灯及び放電灯装置を得るようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、透光性資材により中空に形成された放電容器内に第1アンテナ部材、及び第2アンテナ部材を突出させるとともに、該第1、第2アンテナ部材の突出端同士を放電に適した間隙で対面させ、マイクロ波発生装置によって発生した電磁波を、導波部材を介して少なくとも第1アンテナ部材に供給し、第1アンテナ部材の突出端から電磁波を放出してプラズマ柱を生成してなる放電灯において、前記第1、第2アンテナ部材の突出端同士を放電容器の中心部にて、鉛直方向に放電に適した間隙となる如く変位させる構成にしたものである。
請求項2に係る発明は、前記放電容器の一端部に、第1アンテナ部材、及び第2アンテナ部材を鉛直方向に間隔をおいて並列に配置するとともに、該第1、第2アンテナ部材を放電容器の一端部から該放電容器内に突出させ、第1、第2アンテナ部材の突出端部を放電容器の中心部にて互いに接近する上下方向に屈曲させ、該屈曲した端部同士を放電に適した間隙としたものである。
請求項3に係る発明は、前記放電容器の一端部と他端部に、第1アンテナ部材と第2アンテナ部材とを鉛直方向に変位させて平行に配置するとともに、該第1、第2アンテナ部材を放電容器の両端部から該放電容器内に突出させ、第1、第2アンテナ部材の突出端部を放電容器の中心部にて上下方向に放電に適した間隙となる如く変位させたものである。
請求項4に係る発明は、放電容器内に第1アンテナ部材、及び第2アンテナ部材を突出させ、該第1、第2アンテナ部材の突出端同士を放電容器の中心部にて鉛直方向に放電に適した間隙となる如く変位させ、マイクロ波発生装置によって発生した電磁波を、導波部材を介して少なくとも第1アンテナ部材に供給し、第1アンテナ部材の突出端から電磁波を放出してプラズマ柱を生成してなる放電灯と、内面が凹面型に形成された凹面反射器とを設け、前記放電灯を前記凹面反射器で包囲するとともに、放電灯の放射光部を前記凹面反射器の焦点部に配置する構成にしたものである。
請求項5に係る発明は、一対の凹面反射器を向き合わせて楕円面反射器を形成し、前記放電灯を前記楕円面反射器で包囲するとともに、放電灯の放射光部を前記楕円面反射器の一方の焦点部に配置し、該楕円面反射器の他方の焦点部に楕円面反射器内で発生した光を外部に放出する光放出体を設けたものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明は、第1、第2アンテナ部材の突出端部を放電容器の中心部にて上下方向に変位させたので、両者間で発生するプラズマ柱が上下(重力)方向の紡錘状となり、発光時に放電容器1内で上下に対流する発光物質に左右され難くなる。このため、放射光(プラズマ柱)が安定するとともに、点光源化することになる。
請求項2に係る発明は、第1、第2アンテナ部材を放電容器の一端部から該放電容器内に突出させたので、放電管の他端側に放射光の遮蔽物がなくなる。このため、放射光を有効に活用することができる。
請求項3に係る発明は、第1、第2アンテナ部材を安価な線形状にして両者間で発生するプラズマ柱を上下方向の紡錘状にすることができる。
請求項4に係る発明は、第1、第2アンテナ部材の突出端部間で発生するプラズマ柱が、凹面反射器の焦点部で上下の紡錘状となるため、光源が凹面反射器の焦点部で安定するとともに、放射光(プラズマ柱)が凹面反射器によって効率よく発射されることになる。
請求項5に係る発明は、第1、第2アンテナ部材の突出端部間で発生するプラズマ柱が、楕円面反射器の一方の焦点部で上下(重力)方向の紡錘状となり、光源が楕円面反射器の一方の焦点部で安定する。また、光に変換されなかった電磁波が他方の焦点側から一方の焦点部に戻され、第1、第2アンテナ部材によって光に変換されることになる。このため、電磁波の光変換効率が高くなるとともに、楕円面反射器内で生成された光が光放出体によって外部に効率よく放出されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明による放電灯の第1実施例を示す断面図、図2は本発明による放電灯の第2実施例を示す断面図、図3は凹面反射器に第1実施例の放電灯を取り付けた状態の断面図、図4は凹面反射器に第2実施例の放電灯を取り付けた状態の断面図、図5は楕円面反射器に第2実施例の放電灯を取り付けた状態の断面図である。
【0011】
図1において、15はマイクロ波発生装置であり、固体マイクロ波発振器16によって発生されるマイクロ波電力を同軸ケーブル17を介して同軸導波管(ラーンチャ)20に導くようになっている。前記固体マイクロ波発振器16は、本例では2.45GHzのマイクロ波が発振されるようになっている。18は固体マイクロ波発振器16の出力を調整する電力調整部である。
【0012】
前記同軸導波管20は、導体性資材、本例では銅により形成され、円筒状の外部導体21内に同じく円筒状の内部導体22が所定の間隙を保持して同軸に嵌合され、該同軸導波管20の特性インピーダンスは、固体マイクロ波発振器16、及び同軸ケーブル17が有する特性インピーダンスと等しくなるように設定、本例では50Ωに設定されている。23は外部導体21と内部導体22とを同軸に保持する絶縁体であり、石英ガラス、アルミナ、ポリエチレン等の低い誘電体損失を有する絶縁資材により形成されている。
【0013】
25は前記同軸導波管20の端部に取付けられる第1実施例の放電灯である。該放電灯25は、透光性資材、本例では石英ガラスにより中空の球状に形成された放電容器26内に、第1アンテナ部材27、及び第2アンテナ部材28の先端部を突出させ、前記放電容器25内に発光物質を封入してなる。該発光物質は、キセノン、水銀、硫黄とアルゴン
、あるいはこれらと少量の添加物等からなる。
【0014】
前記第1、第2アンテナ部材27,28は、導体性の帯板(ストリップライン)、例えばタングステン、モリブデン等の耐熱性資材、あるいは放電ガスに対して耐腐食性を有する白金、金等からなり、図1(a)に示すように、左右水平方向に延出させるとともに、上下に間隔をおいて並列に配置し、両者を保持体29を介して放電容器26に一体的に固定する。また、前記第1、第2アンテナ部材27,28の先端部27a,28aは、保持体29から露出させて放電容器26内に突出させ、該突出端部を放電容器26の中心部にて互いに接近する上下方向に屈曲させるとともに、該屈曲した端部間の間隙、つまりギャップG1は放電に適した値、本例では1mm〜3mmとする。前記保持体29は石英ガラス、アルミナ等の低い誘電体損失を有する絶縁資材からなる。なお、第1、第2アンテナ部材27,28の先端部27a,28aは保持体29内に埋め込むようにしてもよい。
【0015】
前記第1、第2アンテナ部材27,28は、図1(b)に示すように、共に同じ長さ(15mm〜25mm)にして後部側を保持体29内に埋め込むようにしてもよく。また、図1(c)に示すように、保持体29の頭部29aを下方に変位した大径とし、第2アンテナ部材28を第1アンテナ部材27よりも遥かに短くし、該第2アンテナ部材28の後部を前記頭部29aに埋め込むようにしてもよい。
【0016】
前記実施例によれば、固体マイクロ波発振器16で発振された電磁波は、同軸ケーブル17を介してランチャ20に導波され、該ランチャ20の同軸導波路を導波して第1アンテナ部材27に導波され、該第1アンテナ部材27の先端部27aから強い電磁波が放射されてプラズマ柱が発生し、放電容器26内の発光物質が発光されることになる。
【0017】
このとき、第1、第2アンテナ部材27,28の先端部27a,28aは、放電容器26の中心部で上下方向に変位してギャップG1が形成されているので、両者間で発生するプラズマ柱は上下(重力)方向の紡錘状となり、該プラズマ柱の形状は発光時に放電容器26内で上下に対流する発光物質に左右され難くなる。このため、放射光(プラズマ柱)が安定するとともに、点光源化することになる。
【0018】
図2は第2実施例の放電灯を示す。図2において、25−1は前記同軸導波管20の端部に取付けられる放電灯である。該放電灯25−1は、石英ガラス等の透光性資材により楕円中空状に形成された放電容器26−2の長軸側両端部に第1、第2アンテナ部材27−1,28−1を取付ける。各第1、第2アンテナ部材27−1,28−1は、前述した第1、第2アンテナ部材27,28と同様の導体性資材によりピン状に形成され、先端部27−1a,28−1aを残す後部側が保持体29−1a,29−1b内に埋設され、該保持体29−1a,29−1bを介して前記放電容器26−2の長軸側両端部に固定される。
【0019】
前記第1、第2アンテナ部材27−1,28−1は、図2に示すように、鉛直方向に変位させて平行に配置するとともに、その先端部(突出端部)27−1a,28−1aを放電容器26−1内に突出させる。各先端部27−1a,28−1aの突出端は放電容器26−2の長軸方向中心部に延出させ、この部で上下方向のギャップ(間隙)G2を形成する。該ギャップG2は放電に適した値にする。その他は前述した第1実施例と略同様の構造となっている。
【0020】
図3は、前述した第1実施例の放電灯を凹面反射器に取り付けた放電灯装置である。図3において、30は放電灯装置であり、凹面反射鏡31に第1実施例と同様の放電灯25を取り付けてなる。凹面反射鏡31はアルミ材により長軸方向中心部で分割した楕円型凹面、または放物型凹面に形成され、内面は鏡面に仕上げられて電磁波が円滑に反射する反射面31aとなっている。
【0021】
前記凹面反射器31の長軸側壁の中心部に取付けボス32が形成され、該取付けボス32の中心部に通し孔33が形成され、該通し孔33を介して放電灯25が凹面反射鏡31内に収容される。放電灯25は、放電容器26の中心部、即ち、第1、第2アンテナ部材27,28の放射光部(光源)が前記凹面反射器31の焦点F1部に位置した状態で、保持体29と通し孔33との間隙部に間材34を介装し、放電灯25と凹面反射器31とをユニット化する。前記凹面反射器31は取付けボス32を介して固体マイクロ波発振器16のケースに着脱可能にボルト締め固定される。前記放電灯25に同軸導波管20が取り付けられ、該同軸導波管20は固体マイクロ波発振器16に直接接続されている。該同軸導波管20は固体マイクロ波発振器16側の特性インピーダンスと整合している。なお、図3において、図1と同符号の部分は該図1に記した部分と同様の構造となっている。
【0022】
図4は、前述した第2実施例の放電灯を凹面反射器に取り付けた放電灯装置である。図4において、30−1は放電灯装置、25−1は前述した第2実施例と同様の放電灯、31−1は前述した凹面反射鏡31と同様の凹面反射鏡である。放電灯25−1は、放電容器26−1の中心部、即ち、第1、第2アンテナ部材27−1,28−1の放射光部(光源)が前記凹面反射器31−1の焦点F1部に位置した状態で、保持体29−1aと通し孔33との間隙部に間材34を介装し、放電灯25−1と凹面反射器31−1とをユニット化し、放電灯25に固体マイクロ波発振器16側の特性インピーダンスと整合する同軸導波管20を連結する。なお、図4において、図2、図3と同符号の部分は図2、図3に記した部分と同様の構造となっている。
【0023】
前記図3、図4に記した放電灯装置30(30−1)によれば、第1、第2アンテナ部材27,28(27−1,28−1)の突出端部間で発生するプラズマ柱が、凹面反射器31(31−1)の焦点F1部で上下の紡錘状となるため、光源、即ち、第1、第2アンテナ部材27,28(27−1,28−1)の放射光(プラズマ柱)が凹面反射器31(31−1)の焦点F1部で安定し、放電灯25(25−1)によって生成された光が凹面反射器31(31−1)によって効率よく発射されることになる。
【0024】
図5は、前述した第2実施例の放電灯を楕円面反射器に取り付けた放電装置である。図5において、35は放電灯装置であり、楕円面反射器36に第2実施例と同様の放電灯25−1を取り付けてなる。楕円面反射器36は長軸方向(左右)中心部で2分割したアルミ製の凹面反射器36a,36bを向き合わせて内部に楕円反面36cが形成され、長軸側の各壁の中心部に取付けボス37,38が形成されている。
【0025】
一方(左部)の取付けボス37の中心部から放電灯25−1が楕円面反射器36内に収容され、左部の保持体29−1aを介して前記取付けボス37に固定される。また、他方(右部)の取付けボス38の中心部に光ケーブル材からなる光放出体40が嵌合固定され、その一端部(左端部)が楕円面反射器36内に突出されている。
【0026】
前記放電灯25−1の放電容器中心部、即ち、第1、第2アンテナ部材27−1,28−1の放射光部は、前記楕円面反射器36の一方の焦点F1部に位置し、前記光放出体40の突出端は楕円面反射器36の他方の焦点F2部に位置している。また、放電灯25−1には固体マイクロ波発振器16側の特性インピーダンスと整合する同軸導波管20が連結されている。前記楕円面反射器36は取付けボス37を介して固体マイクロ波発振器16のケースに着脱可能にボルト締め固定される。なお、図5において、図2と同符号の部分は図2に記した部分と同様の構造となっている。
【0027】
前記図5に記した放電灯装置35によれば、第1、第2アンテナ部材27−1,28−1の突出端部間で発生するプラズマ柱が、楕円面反射器の一方の焦点部で上下(重力)方向の紡錘状となり、光源が楕円面反射器36の一方の焦点F1部で安定し、該光源から発せられた光L1は楕円反面36cに反射されて他方の焦点F2部に集合し、光放出体40を介して外部に放出される。また、光に変換されなかった電磁波M1は他方の焦点(F2側から一方の焦点F1部に戻され、第1、第2アンテナ部材27−1,28−1によって光に変換されることになる。このため、電磁波の光変換効率が高くなるとともに、楕円面反射器36内で生成された光が光放出体40によって外部に効率よく放出されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明による放電灯の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明による放電灯の第2実施例を示す断面図である。
【図3】凹面反射器に第1実施例の放電灯を取り付けた状態の断面図である。
【図4】凹面反射器に第2実施例の放電灯を取り付けた状態の断面図である。
【図5】楕円面反射器に第2実施例の放電灯を取り付けた状態の断面図である。
【図6】従来例を示す放電灯の断面図である。
【符号の説明】
【0029】
15 マイクロ波発生装置
16 固体マイクロ波発振器
17 同軸ケーブル
18 電力調整部
20 同軸導波管(ラーンチャ)
21 外部導体
22 内部導体
23 絶縁体
25(25−1) 放電灯
26(26−1) 放電容器
27(27−1) 第1アンテナ部材
28(28−1) 第2アンテナ部材
27a,28a 先端部(突出端部)
29(29−1) 保持体
30(30−1) 放電灯装置
31(31−1) 凹面反射器
31a 反射面
32 取付けボス
33 通し孔
34 間材
35 放電灯装置
36 楕円面反射器
36a,36b 凹面反射器
36c 楕円反射面
37,38 取付けボス
40 光放出体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性資材により中空に形成された放電容器(26)内に第1アンテナ部材(27)、及び第2アンテナ部材(28)を突出させるとともに、該第1、第2アンテナ部材(27,28)の突出端同士を放電に適した間隙で対面させ、マイクロ波発生装置によって発生した電磁波を、導波部材を介して少なくとも第1アンテナ部材(27)に供給し、第1アンテナ部材(27)の突出端から電磁波を放出してプラズマ柱を生成してなる放電灯において、前記第1、第2アンテナ部材(27,28)の突出端(27a,28a)同士を放電容器(26)の中心部にて、鉛直方向に放電に適した間隙(G1)となる如く変位させたことを特徴とする放電灯。
【請求項2】
放電容器(26)の一端部に、第1アンテナ部材(27)、及び第2アンテナ部材(28)を鉛直方向に間隔をおいて並列に配置するとともに、該第1、第2アンテナ部材(27,28)を放電容器(26)の一端部から該放電容器(26)内に突出させ、第1、第2アンテナ部材(27,28)の突出端部(27a,28a)を放電容器(26)の中心部にて互いに接近する上下方向に屈曲させ、該屈曲した端部同士を放電に適した間隙(G1)としたことを特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項3】
放電容器(26−1)の一端部と他端部に、第1アンテナ部材(27−1)と第2アンテナ部材(28−1)とを鉛直方向に変位させて平行に配置するとともに、該第1、第2アンテナ部材(27−1,28−1)を放電容器(26−1)の両端部から該放電容器(26−1)内に突出させ、第1、第2アンテナ部材(27−1,28−1)の突出端部を放電容器(26−1)の中心部にて上下方向に放電に適した間隙(G2)となる如く変位させたことを特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項4】
放電容器(26)内に第1アンテナ部材(27)、及び第2アンテナ部材(28)を突出させ、該第1、第2アンテナ部材(27,28)の突出端同士を放電容器(26)の中心部にて鉛直方向に放電に適した間隙となる如く変位させ、マイクロ波発生装置(15)によって発生した電磁波を、導波部材(20)を介して少なくとも第1アンテナ部材(27)に供給し、第1、第2アンテナ部材(27,28)の突出端から電磁波を放出してプラズマ柱を生成してなる放電灯(25)と、内面が凹面型に形成された凹面反射器(31)とを設け、前記放電灯(25)を前記凹面反射器(31)で包囲するとともに、放電灯(25)の第1、第2アンテナ部材(27,28)放射光部を前記凹面反射器(31)の焦点(F1)部に配置したことを特徴とする放電灯装置。
【請求項5】
一対の凹面反射器(36a,36b)を向き合わせて楕円面反射器(36)を形成し、前記放電灯(25)を前記楕円面反射器(36)で包囲するとともに、放電灯(25−1)の第1、第2アンテナ部材(27−1,28−1)放射光部を前記楕円面反射器(36)の一方の焦点(F1)部に配置し、該楕円面反射器(36)の他方の焦点(F2)部に楕円面反射器(36)内で発生した光を外部に放出する光放出体(40)を設けたことを特徴とする請求項4記載の放電灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−70632(P2009−70632A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235982(P2007−235982)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(507142535)MDルミナス株式会社 (8)
【出願人】(304023318)国立大学法人静岡大学 (416)
【Fターム(参考)】