説明

放電生成物発生装置

【課題】本発明は放電生成物発生装置に関するもので、風向ルーバーの強度向上を図りながらルーバー支持部を小さくできるため、放電生成物発生装置のデザイン性を向上できるものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、風向ルーバー5を閉じた際、この風向ルーバー5と吹出口8の周縁部との間に空間6を設け、また風向ルーバー5の投影面積内に金属製のルーバー支持部19を設け、このルーバー支持部19は本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部22と、この第一の垂直軸部22の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部20から形成し、風向ルーバー5は第一の水平軸部20に回動自在に設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高電圧を印加することにより放電生成物を生成し、除菌や脱臭を行なう放電生成物発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の放電生成物発生装置の構成は以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、吹出口と吸込口とを設けた本体ケースと、この本体ケース内の前記吸込口から前記吹出口への風路に放電生成物発生手段を備えた構成となっていた。
【0004】
(例えば、これに類似する先行文献は特許文献1に記載されている。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−033305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来例における課題は、風向ルーバーの強度を確保するためにはルーバー支持部が大きくなり、外観に見えるためデザイン性を損ねるということであった。
【0007】
すなわち、従来の物においては、ルーバー支持部を一般的に樹脂材料で構成しており、ルーバーの強度を確保するためはルーバー支持部を大きくせざるを得なかった。そのため、本体の大きさの割りに風向ルーバーが大きくなったり、またルーバー支持部が目立ちデザイン的にも制約が大きく小型化を図ることが難しかった。
【0008】
そこで本発明は、放電生成物発生装置の強度確保とデザイン性の向上を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そして、この目的を達成するために本発明は、吹出口と吸込口とを設けた本体ケースと、この本体ケース内に前記吸込口から前記吹出口に送風する送風手段を設け、この送風手段の風下側風路に放電生成物発生手段を備え、前記吹出口には、開閉自在に回動する風向ルーバーを設けた放電生成物発生装置であって、前記風向ルーバーを閉じた際、この風向ルーバーと前記吹出口の周縁部との間に空間を設け、また前記風向ルーバーの投影面積内に金属製のルーバー支持部を設け、このルーバー支持部は本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部と、この第一の垂直部の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部から形成し、前記風向ルーバーは前記第一の水平軸部に回動自在に設け、これにより、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明は、吹出口と吸込口とを設けた本体ケースと、この本体ケース内に前記吸込口から前記吹出口に送風する送風手段を設け、この送風手段の風下側風路に放電生成物発生手段を備え、前記吹出口には、開閉自在に回動する風向ルーバーを設けた放電生成物発生装置であって、前記風向ルーバーを閉じた際、この風向ルーバーと前記吹出口の周縁部との間に空間を設け、また前記風向ルーバーの投影面積内に金属製のルーバー支持部を設け、このルーバー支持部は本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部と、この第一の垂直部の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部から形成し、前記風向ルーバーは前記第一の水平軸部に回動自在に設けたものである。
【0011】
このように、風向ルーバーの投影面積内に金属製のルーバー支持部を設け、このルーバー支持部は本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部と、この第一の垂直部の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部から形成しており、風向ルーバーにかかる垂直方向の荷重は、本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部で主に支持するので、風向ルーバーの強度向上を図ることができ、ルーバー支持部を小さくできる。
【0012】
そのため、使用者は放電生成物発生装置を使用する場合、風向ルーバーを開けるが、開けても風向ルーバーのルーバー支持部は目立たない。また、使用しない場合は、使用者は風向ルーバーを閉めるが、この時、風向ルーバーの投影面積内にルーバー支持部を設けているため、風向ルーバーと吹出口との間に空間があったとしても外からルーバー支持部は見えない。
【0013】
これらの結果により、風向ルーバーの強度向上を図りながらルーバー支持部を小さくできるため、放電生成物発生装置のコンパクト化が図れるだけでなくデザイン性も向上できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1の放電生成物発生装置の概略斜視図
【図2】同放電生成物発生装置の概略縦断面図
【図3】同放電生成物発生装置の概略上部断面図および放電生成物発生の水微粒子の流れを示す図
【図4】同放電生成物発生装置の概略上部断面図および風路を示す図
【図5】同放電生成物発生装置の風向ルーバー開状態の概略上部斜視図
【図6】同放電生成物発生装置のルーバー支持部周辺の概略断面図
【図7】同放電生成物発生装置のルーバー支持部周辺の概略詳細断面図
【図8】同放電生成物発生装置の落下時の風向ルーバー角度と床面の関係を示す図
【図9】本発明の実施の形態2の放電生成物発生装置のルーバー支持部周辺の概略断面図
【図10】同放電生成物発生装置のルーバー支持部周辺の概略詳細断面図
【図11】同放電生成物発生装置の風向ルーバーにルーバー支持部挿入を示す図
【図12】同放電生成物発生装置の風向ルーバー取り付けの概略展開図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施形態を添付図面を用いて説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、本実施形態の放電生成物発生装置の本体1の外郭の本体ケース2には、吹出口8と吸込口9とを有し、この本体ケース2内には、送風手段10を備えている。
【0017】
吹出口8は、略円柱形状の本体ケース2の天面後部に位置し、吸込口9は、略四角形状で本体ケース2の側面背面側のほぼ中央に位置し、着脱自在なプレフィルター18を備えている。
【0018】
略円柱形状の本体ケース2の天面前部には操作スイッチ3を設け、本体1内の下部には、高圧発生手段12と電装部品を制御する制御手段11を設けている。
【0019】
送風手段10は本体1内の上部に設けられ、室内の空気を吸込口9から本体ケース2内に吸い込み、吹出口8より室内に送風するもので、この送風手段10の風下側風路には図3および図4に示すように高圧発生手段12からの電圧を受けて放電生成物発生させる放電生成物発生部の1例である静電霧化部13を備えている。この静電霧化部13と送風手段10の風下側風路は静電霧化ダクト16によって接続され、この静電霧化ダクト16と送風手段10の風下側風路との合流部には、風下側風路内に突出して風下側方向に向いた静電霧化出口17を設けている。
【0020】
また、この静電霧化ダクト16の途中にはフィルター収納部15を有し、オゾンフィルター14を収納している。
【0021】
本体ケース2の天面の吹出口8上部には、略半円平板形状の風向ルーバー5が、仰角方向に回転自在に装着されている。
【0022】
この風向ルーバー5と吹出口8の周縁部との間には、本体ケース2の吹出口8と室内とを連通する空間6を有している。風向ルーバー5の上面には、本体ケース2における後部寄りに楕円形状の窪みである凹部7を備えている。図5から7に示すように、風向ルーバー5の下面には、凹部7より本体ケース2における前側面寄りの近傍に、ルーバー支持孔25を備えている。このルーバー支持孔25は、ルーバー左支持孔25aとルーバー右支持孔25bとからなる。これらルーバー左支持孔25aとルーバー右支持孔25bに、本体ケース2の天面の吹出口8から伸びたルーバー支持部19であるルーバー左支持部19aとルーバー右支持部19bの先端が各々挿入され、風向ルーバー5が、仰角方向に回転自在に装着されている。
【0023】
ルーバー左支持部19aは、ステンレス製棒材で、本体ケース2の吹出口8周縁上面左寄りに位置し、そこから垂直に伸びた第一の垂直軸部22である第一の左垂直軸部22aとこの第一の左垂直軸部22aの上端から水平方向で、本体ケース2における内方、右方向に伸びた第一の水平軸部20である第一の左水平軸部20aから形成している。この第一の左水平軸部20aの少なくとも一部が、ルーバー左支持孔25aに回転自在に挿入されている。第一の左垂直軸部22aの先端部は、吹出口8左の本体ケース2に設けられたケース支持孔26であるケース左支持孔26aに差し込まれ、上下から例えばプッシュナットなどの止め具24によって本体ケース2を挟み込んで固定されている。さらに、ルーバー左支持部19aの第一の左垂直軸部22aを、本体ケース2における前後から挟み込むように本体ケース2側に保持リブ27である保持左リブ27aを設けている。
【0024】
同様に、ルーバー右支持部19bは、ステンレス製棒材で、ルーバー右支持部19bは、本体ケース2の吹出口8周縁上面右寄りに位置し、そこから垂直に伸びた第一の垂直軸部22である第一の右垂直軸部22bとこの第一の右垂直軸部22bの上端から水平方向で、本体ケース2における内方、左方向に伸びた第一の水平軸部20である第一の右水平軸部20bから形成している。この第一の右水平軸部20bの少なくとも一部が、ルーバー右支持孔25bに回転自在に挿入されている。第一の右垂直軸部22bの先端部は、吹出口8右の本体ケース2に設けられたケース支持孔26であるケース右支持孔26bに差し込まれ、上下から例えばプッシュナットなどの止め具24によって本体ケース2を挟み込んで固定されている。さらに、ルーバー右支持部19bの第一の右垂直軸部22bを、本体ケース2における前後から挟み込むように本体ケース2側に保持リブ27である保持右リブ27bを設けている。
【0025】
つまり、ルーバー支持部19は、本体ケース2の吹出口8周縁上部から垂直に伸びた第一の垂直軸部22とこの第一の垂直軸部22の上端から水平方向で、本体ケース2における左右内方に伸びた第一の水平軸部20から形成している。
【0026】
ルーバー左支持孔25aは、風向ルーバー5の下面の本体ケース2における左寄りに位置し、そこから本体ケース2における水平方向で、内方、右方向へ伸びた孔である。このルーバー左支持孔25aに、ルーバー左支持部19aの第一の左水平軸部20aの少なくとも一部が、回転自在に挿入されている。
【0027】
同様に、ルーバー右支持孔25bは、風向ルーバー5の下面の本体ケース2における右寄りに位置し、そこから本体ケース2における水平方向で、内方、左方向へ伸びた孔である。このルーバー右支持孔25bに、ルーバー右支持部19bの第一の右水平軸部20bの少なくとも一部が、回転自在に挿入されている。
【0028】
このように、本体ケース2の天面の吹出口8に風向ルーバー5が、仰角方向に回転自在に装着されている。なお、これらのルーバー左支持孔25aとルーバー右支持孔25bとは、同芯軸上に位置するものである。また、ルーバー左支持孔25aとルーバー右支持孔25bの最上面は、風向ルーバー5の下面と同一面である。
【0029】
以上の構成により、放電生成物発生装置の本体1を運転すると、送風手段10によって、室内の空気を吸込口9から本体ケース2内に吸い込み、放電生成物発生部の1例である静電霧化部13で発生した帯電微粒子水と一緒に吹出口8より室内に送風される。このとき、吸込口9からの空気はプレフィルター18によって除塵されて取り込まれ、また吹出口8からの帯電微粒子水を含んだ空気は手動の風向ルーバー5によって可変調整できる。風向ルーバー5の開閉は、風向ルーバー5表面の凹部7を押すと、ルーバー支持部19が支点となり、風向ルーバー5を開けることができる。風向ルーバー5表面の凹部7を設けることにより、文字等を表示しなくても押す位置を使用者に知らせることができるが、凹部7でなくても凸部やこれに代わる目印であっても効果は同じである。また、閉めるときは、ルーバー頂部28付近をつまんで動かしたり、押えることで閉めることができる。
【0030】
次に、静電霧化部13で発生した帯電微粒子水の流れを説明する。図3および図4に示すように、送風手段10からの風が静電霧化出口17の周囲を流れることで、誘引作用によりフィルター収納部15内、静電霧化ダクト16内が負圧になる。これにより、高圧発生手段12から供給された高電圧により静電霧化部13で生成された帯電微粒子水は、静電霧化ダクト16を通ってフィルター収納部15に流入し、このフィルター収納部15のオゾンフィルター14によってオゾン成分が分解除去され、送風手段10からの空気と混合されて、室内に送風される。これらの電気部品は、制御手段11により制御され、操作スイッチ3を押すことで、動作状態を表示ランプ4で表示するものである。
【0031】
本実施形態における特徴は、吹出口8に、開閉自在に手動で回動する風向ルーバー5を保持する構造にある。
【0032】
具体的には、風向ルーバー5を閉じた際、この風向ルーバー5と吹出口8の周縁部との間に空間6を設け、また風向ルーバー5の投影面積内にステンレスなどの金属製のルーバー支持部19を設け、このルーバー支持部19は本体ケース2から垂直に伸びた第一の垂直軸部22と、この第一の垂直軸部22の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部20から形成し、風向ルーバー5は第一の水平軸部20に回動自在に設けたものである。
【0033】
このように、風向ルーバー5の投影面積内に金属製のルーバー支持部19を設け、このルーバー支持部19は本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部22と、この第一の垂直軸部22の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部20から形成しており、風向ルーバー5にかかる垂直方向の荷重は、本体ケース2から垂直に伸びた第一の垂直軸部22で主に支持するので、風向ルーバー5の強度向上を図ることができ、結果として、ルーバー支持部19の強度を維持しながらルーバー支持部19を小さくできる。
【0034】
これにより、使用者は放電生成物発生装置を使用する場合、風向ルーバー5を開けるが、ルーバー支持部19が小さく、風向ルーバー5の後部にルーバー支持部19を設けているため、目立ちにくい。また、使用しない場合は、使用者は風向ルーバー5を閉めるが、この時、風向ルーバー5の投影面積内にルーバー支持部19を設けているため、風向ルーバー5と吹出口8との間に空間があったとしても外からルーバー支持部19は見えない。
【0035】
これらの結果により、風向ルーバー5の強度向上を図りながらルーバー支持部19を小さくできるため、放電生成物発生装置のコンパクト化が図れるだけでなくデザイン性も向上できる。
【0036】
また、ルーバー支持部19より後部の風向ルーバー5表面に凹部7を設けたものである。これにより、この凹部7を押すことでルーバー支持部19が支点となり、風向ルーバー5につまみや取っ手がなくても風向ルーバー5を開けることができるため、デザイン性を向上できる。
【0037】
また、図8に示すように、平面に、全開にした風向ルーバー5のルーバー頂部28と本体ケース2が同時に接地させた時、平面と風向ルーバー5の外側の角度であるX度が90度以下の角度、つまり鋭角にしたものである。
【0038】
これにより、放電生成物発生装置を逆さまに落下させた際、床面に全開にした風向ルーバー5のルーバー頂部28と本体ケース2が同時に接地した場合、床面と風向ルーバー5の外側の角度であるX度が90度以下の角度になり、風向ルーバー5は閉じる方向に力が働くため、風向ルーバー5の損傷を防ぐことができる。
【0039】
具体的には、風向ルーバー5を仰角方向へ開くと、本体ケース2における背面側の風向ルーバー5の下面が、本体ケース2から伸びた保持左リブ27aおよび保持右リブ27bに当接する。この状態が風向ルーバー5が全開した状態である。この状態で、風向ルーバー5が仰角方向へ開いた角度、つまり本体ケース2の天面と風向ルーバー5の内面とのなす角度は、90度以下の鋭角である。更に、床面に全開にした風向ルーバー5のルーバー頂部28と本体ケース2が同時に接地した場合、ルーバー頂部28から本体ケース2における背面側の床面と、風向ルーバー5とのなす角度が、90度以下の鋭角となり、ルーバー頂部28から本体ケース2における前面側の床面と、風向ルーバー5とのなす角度が、90度を超える鈍角となる。すなわち、放電生成物発生装置を誤って本体ケース2の天面側から落とした場合に、風向ルーバー5には、風向ルーバー5が閉じる方向に力が働くため、風向ルーバー5の損傷を防ぐことができる。
【0040】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における放電生成物発生装置について図9〜図12を参照しながら説明する。なお、実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
実施の形態1と相違する点は、ルーバー支持部19の形状と止め具24を下からのみにしたところである。
【0042】
具体的には、ルーバー左支持部19aは、第一の左水平軸部20aと第一の左垂直軸部22aの間に第二の水平軸部21である第二の左水平軸部21aと第二の垂直軸部23である第二の左垂直軸部23aとを設けたL字を2つ組み合わせて形状になっており、第一の左垂直軸部22aをケース左支持孔26aに差し込んだ後、下から例えばプッシュナットなどの止め具24によって固定されている。また、ルーバー左支持部19aの第二の左垂直軸部23aや第二の左水平軸部21aの周囲を保持するように本体ケース2側に保持左リブ27aを設けている。
【0043】
これにより、ルーバー左支持部19aの第一の左垂直軸部22aを本体ケース2のルーバー左支持孔25aに差し込むと、第二の左水平軸部21aが本体ケース2に当たる。そして本体ケース2の内側に飛び出した第一の左垂直軸部22aに例えばプッシュナットなどの止め具24を嵌めるとルーバー左支持部19aの第一の左垂直軸部22aと止め具24によって本体ケース2を挟み込むためルーバー左支持部19aは固定される。また、本体ケース2側に設けた保持左リブ27aにより第二の左垂直軸部23aや第二の左水平軸部21aの周囲を保持する前後左右の力が加わっても、ルーバー左支持部19aの強度を保つことができる。
【0044】
同様に、ルーバー右支持部19bは、第一の右水平軸部20bと第一の右垂直軸部22bの間に第二の水平軸部21である第二の右水平軸部21bと第二の垂直軸部23である第二の右垂直軸部23bとを設けたL字を2つ組み合わせて形状になっており、第一の右垂直軸部22bをケース支持孔26に差し込んだ後、下から例えばプッシュナットなどの止め具24によって固定されている。また、ルーバー右支持部19bの第二の右垂直軸部23bや第二の右水平軸部21bの周囲を保持するように本体ケース2側に保持リブ27である保持右リブ27bを設けている。
【0045】
これにより、ルーバー右支持部19bの第一の右垂直軸部22bを本体ケース2のルーバー右支持孔25bに差し込むと、第二の右水平軸部21bが本体ケース2に当たる。そして本体ケース2の内側に飛び出した第一の右垂直軸部22bに例えばプッシュナットなどの止め具24を嵌めるとルーバー右支持部19bの第一の右垂直軸部22bと止め具24によって本体ケース2を挟み込んむためルーバー右支持部19bは固定される。また、本体ケース2側に設けた保持リブ27である保持右リブ27bにより第二の右垂直軸部23bや第二の右水平軸部21bの周囲を保持する前後左右の力が加わっても、ルーバー右支持部19bの強度を保つことができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように本発明は、吹出口と吸込口とを設けた本体ケースと、この本体ケース内に前記吸込口から前記吹出口に送風する送風手段を設け、この送風手段の風下側風路に放電生成物発生部を備え、前記吹出口には、開閉自在に回動する風向ルーバーを設けた放電生成物発生装置であって、前記風向ルーバーを閉じた際、この風向ルーバーと前記吹出口の周縁部との間に空間を設け、また前記風向ルーバーの投影面積内に金属製のルーバー支持部を設け、このルーバー支持部は本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部と、この第一の垂直部の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部から形成し、前記風向ルーバーは前記第一の水平軸部に回動自在に設けたものであり、風向ルーバーの強度向上を図るだけでなく、ルーバー支持部を小さくできる。
【0047】
また、使用者は放電生成物発生装置を使用する場合、風向ルーバーを開けるが、開けても風向ルーバーのルーバー支持部は目立たない。また、使用しない場合は、使用者は風向ルーバーを閉めるが、この時、風向ルーバーの投影面積内にルーバー支持部を設けているため、風向ルーバーと吹出口との間に空間があったとしても外からルーバー支持部は見えない。
【0048】
これらの結果により、風向ルーバーの強度向上を図りながらルーバー支持部を小さくできるため、放電生成物発生装置のコンパクト化が図れるだけでなくデザイン性も向上できるものである。
【0049】
従って、車載用や家庭用・事務所用など、コンパクトで持ち運びでき、どこでも使用できる放電生成物発生装置として活用が期待されるものである。
【符号の説明】
【0050】
1 本体
2 本体ケース
3 操作スイッチ
4 表示ランプ
5 風向ルーバー
6 空間
7 凹部
8 吹出口
9 吸込口
10 送風手段
11 制御手段
12 高圧発生手段
13 静電霧化部
14 オゾンフィルター
15 フィルター収納部
16 静電霧化ダクト
17 静電霧化出口
18 プレフィルター
19 ルーバー支持部
19a ルーバー左支持部
19b ルーバー右支持部
20 第一の水平軸部
20a 第一の左水平軸部
20b 第一の右水平軸部
21 第二の水平軸部
21a 第二の左水平軸部
21b 第二の右水平軸部
22 第一の垂直軸部
22a 第一の左垂直軸部
22b 第一の右垂直軸部
23 第二の垂直軸部
23a 第二の左垂直軸部
23b 第二の右垂直軸部
24 止め具
25 ルーバー支持孔
25a ルーバー左支持孔
25b ルーバー右支持孔
26 ケース支持孔
26a ケース左支持孔
26b ケース右支持孔
27 保持リブ
27a 保持左リブ
27b 保持右リブ
28 ルーバー頂部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吹出口と吸込口とを設けた本体ケースと、この本体ケース内に前記吸込口から前記吹出口に送風する送風手段を設け、この送風手段の風下側風路に放電生成物発生部を備え、前記吹出口には、開閉自在に回動する風向ルーバーを設けた放電生成物発生装置であって、前記風向ルーバーを閉じた際、この風向ルーバーと前記吹出口の周縁部との間に空間を設け、また前記風向ルーバーの投影面積内に金属製のルーバー支持部を設け、このルーバー支持部は本体ケースから垂直に伸びた第一の垂直軸部と、この第一の垂直部の上端から水平方向に伸びた第一の水平軸部から形成し、前記風向ルーバーは前記第一の水平軸部に回動自在に設けたことを特徴とした放電生成物発生装置。
【請求項2】
前記風向ルーバーの下面左右に前記ルーバー支持部の前記第一の水平軸部と平行にルーバー支持孔を設け、このルーバー支持孔にそれぞれ前記ルーバー支持部の前記第一の水平軸部を差込み、前記第一の垂直部を前記吹出口近傍の本体ケースに設けたケース支持孔に差込み、この本体ケースを止め具で上下から挟み込んで保持した特徴とした請求項1に記載の放電生成物発生装置。
【請求項3】
ルーバー支持部の第一の垂直軸部の下端に第二の水平軸部を設け、さらにこの第二の水平軸部の端部には第二の垂直軸部を設けたことを特徴とした請求項1または2のいずれかに記載の放電生成物発生装置。
【請求項4】
風向ルーバーの後部にルーバー支持部を配置したことを特徴とした請求項1〜3のいずれかに記載の放電生成物発生装置。
【請求項5】
第二の水平部と第二の垂直部を周囲から支えることでルーバー支持部を保持する保持リブを本体ケースに設けたことを特徴とした請求項4に記載の放電生成物発生装置。
【請求項6】
ルーバー支持部をステンレス製としたことを特徴とした請求項1〜5のいずれかに記載の放電生成物発生装置。
【請求項7】
風向ルーバーの表面後部を押すことで風向ルーバーが開くことを特徴とした請求項1〜6のいずれかに記載の放電生成物発生装置。
【請求項8】
風向ルーバーの表面後部に凹部を設けたことを特徴とした請求項1〜7のいずれかに記載の放電生成物発生装置。
【請求項9】
平面に、全開にした風向ルーバーの頂部と本体ケースが同時に接地させた時、平面と風向ルーバーの外側の角度を鋭角にしたことを特徴とした請求項1〜8のいずれかに記載の放電生成物発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−34805(P2013−34805A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175822(P2011−175822)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】