説明

放電管、放電管の製造方法、照明装置、表示装置及びテレビ受信装置

【課題】アウタリードにおける応力の集中を回避する。
【解決手段】ガラス管40の端部には、中継コネクタ14(支承手段)に対して電気的導通可能に取り付けられる接触部52を備えていてガラス管40の外周に組み付けられる本体51と、本体51から延出してアウタリード42に対して弾性的に接触する導電片57とを備えた導電性の口金50が設けられている。アウタリード42には、放電管15の重量に起因する負荷がかからず、導電片57が弾性的に接触するだけなので、アウタリード42における応力の集中を回避することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電管、放電管の製造方法、照明装置、表示装置及びテレビ受信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液晶表示装置のバックライトとして機能する照明装置の一例が開示されている。これは、略平板状のシャーシに接続金具を取り付け、この接続金具に複数本の細長い放電管の端部を取り付けるとともに、同じく接続金具に電源基板を取り付けた構造とされている。そして、放電管の端部から突出させたアウタリードは接続金具を介して電源基板に接続されている。
【特許文献1】特開2004−294592公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
放電管は、アウタリードがガラス管の端部を貫通した形態となっているが、接続金具は、ガラス管とは非接触であってアウタリードのみに嵌合されているため、アウタリードに応力が集中することになる。この応力集中は、ガラス管におけるアウタリードの貫通部分に微小の隙間を生んで、ガラス管内の気体が外部へ微量ずつ漏出するスローリークと呼ばれる現象の原因となる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、アウタリードにおける応力の集中を回避することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するための手段として、本発明の放電管は、ガラス管と、前記ガラス管の端部から突出して形成され、電源からの電力供給を受けるためのアウタリードと、前記ガラス管の外周に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えるとともに、支承手段によって支承される本体と、前記本体と電気的に接続されるとともに前記アウタリードに対して電気的に接続される導電部と、を備える口金と、を有するとともに、前記導電部は、前記アウタリードの少なくとも一部を取り囲んだ状態で前記アウタリードと接続される構成とされており、前記導電部と前記アウタリードとはカシメ付けされてなることを特徴とする。
【0005】
このような発明によると、放電管は、口金の本体において支承手段に支承されるので、当該放電管の重量はアウタリードに対する負荷とはならない。したがって、アウタリードにおける応力の集中を回避することができる。なお、前記導電部と前記アウタリードとは溶接により固着されてなるものとしても良く、カシメ付けされた状態で、さらに溶接により固着されてなるものとしても良い。また、導電部は、例えば前記本体から延出して前記アウタリードに接続される導電片にて構成することができる。また、前記本体には、前記ガラス管の外周に対して弾性的に当接する弾性保持片が形成されてなるものとしても良い。さらに、前記アウタリードは、前記ガラス管が前記弾性保持片に当接した状態で、前記導電部に取り囲まれてなるものとしても良い。
また、上記構成を備えた放電管は、前記ガラス管と前記口金とを相対的に同軸状に接近させ、前記ガラス管が前記口金の前記本体に外嵌されるとともに、前記本体を貫通した前記アウタリードが前記導電部に取り囲まれる位置まで前記ガラス管を前記口金内に進入させる工程と、前記アウタリードが前記導電部に取り囲まれた状態で、前記導電部にカシメ付けを行う工程と、前記アウタリードと前記導電部とをカシメ付け、若しくは溶接し、若しくはカシメ付けされた状態で、溶接によって固着する工程とを含む方法によって製造することができる。このような方法によると、確実な固定及び電気的導通を確保することが可能となる。
【0006】
上記本発明に係る放電管において、前記本体には、前記導電部の基端部の両側に位置するように保護片が形成されているものとすることができる。
この場合、保護片を形成したことにより、異物の干渉に起因する導電部の変形を防止できる。
【0007】
上記本発明に係る放電管において、前記本体には、前記ガラス管の外周に対して弾性的に当接する弾性保持片が形成されているものとすることができる。
この場合、弾性保持片がガラス管の外周に弾性的に当接するようになっているので、ガラス管の外径の寸法公差が大きくても、ガラス管に対する口金の径方向へのガタ付きを防止できる。
【0008】
上記本発明に係る放電管において、前記ガラス管が略円筒形をなし、前記本体が、前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、前記接触部が前記本体の周方向に沿って形成されているものとすることができる。
この場合、接触部が円筒形の本体の周方向に沿うように形成されているので、中継コネクタに取り付ける際には、放電管の軸線周りの向きを考慮せずに済む。
【0009】
上記本発明に係る放電管において、前記ガラス管が略円筒形をなし、前記本体が、前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、前記接触部が前記本体の周方向に沿って形成され、且つその周方向に連続してリブ状に突出する形態であり、前記本体には、前記接触部よりも外径寸法の大きい大径部が形成されているものとすることができる。
放電管が作業台上などに置かれたときに、リブ状に突出する接触部の表面が作業台との接触によって傷付けられることが懸念されるが、前記構成によれば、接触部よりも外径の大きい大径部を形成したので、接触部の傷付きを防止できる。
【0010】
上記本発明に係る放電管において、前記ガラス管が略円筒形をなし、前記本体が、前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、前記本体には、前記ガラス管の外周に当接可能な弾性保持片が、周方向に間隔を空けて複数形成され、前記ガラス管の外周と前記本体の内周との間に、概ね全周に亘って隙間が確保されているものとすることができる。
この場合、ガラス管の外周と本体の内周との間には、概ね全周に亘る隙間、即ち金属や合成樹脂などに比べて熱伝導率の低い空気の層が存在しているので、ガラス管から本体側への熱伝達が抑えられ、ガラス管の内部の温度低下を回避できる。このガラス管内の温度低下を抑えることは、ガラス管内に封入されている水銀の凝集を防止して、発光性能を維持できることを意味する。
【0011】
上記本発明に係る放電管において、前記ガラス管が略円筒形をなし、前記本体が、前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、前記本体には、前記ガラス管の外周に当接可能な弾性保持片が、周方向に間隔を空けて複数形成され、前記ガラス管の外周と前記本体の内周との間に、概ね全周に亘って隙間が確保されており、前記複数の弾性保持片が、前記本体の軸線方向において間隔を空けた複数位置において、前記ガラス管の外周に当接しているものとすることができる。
この場合、弾性保持片は、ガラス管に対し、軸線方向に間隔を空けた複数箇所で当接しているので、口金の本体がガラス管に対して軸線を傾けるように姿勢を変化させる虞がない。
【0012】
上記本発明に係る放電管において、前記導電部には、前記アウタリードに対して全周に亘って包囲するように接続される筒状部が形成されているものとすることができる。
この場合、導電部は、アウタリードを全周に亘って包囲する筒状部を備えているので、導電部がアウタリードから外れることがなく、導電部とアウタリードとを確実に接続させることができる。
【0013】
次に、上記目的を達成するための手段として、本発明の口金は、端部からアウタリードを突出させたガラス管を備えた形態であって、前記アウタリードにおいて電源からの電力供給を受ける放電管に対して取り付けられる導電性の口金であって、前記ガラス管の外周端部に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えているとともに、支承手段に支承されるようになっている本体と、前記本体から延出して前記アウタリードに接続される導電部とを備えているところに特徴を有する。
【0014】
このような発明によると、放電管は、当該口金の本体において支承手段に支承されるので、当該放電管の重量はアウタリードに対する負荷とはならない。したがって、アウタリードにおける応力の集中を回避することができる。
【0015】
上記本発明に係る口金において、前記導電部の延出端縁には溝が形成され、前記導電部が前記溝において前記アウタリードの外周に接続されるようになっているものとすることができる。
この場合、導電部の延出端の溝がアウタリードの外周に嵌まるようになっているので、導電部とアウタリードを確実に接続させることができる。
【0016】
上記本発明に係る口金において、前記導電部が、前記本体に連なる細長部と、前記細長部の延出端に連なる幅広部とからなり、前記幅広部が前記アウタリードに当接されるようになっているものとすることができる。
この場合、アウタリードに接続される幅広部は幅方向において接続領域を大きく確保できるので、確実に当接させることができる。一方、アウタリードと対応しない細長部は幅寸法が狭くて弾性撓みし易くなっているので、アウタリードに対する接触圧を低減することができる。
【0017】
上記本発明に係る口金において、前記本体には、前記導電部の基端部の両側に位置するように保護片が形成されているものとすることができる。
この場合、保護片を形成したことにより、異物の干渉に起因する導電部の変形を防止できる。
【0018】
上記本発明に係る口金において、前記本体には、前記ガラス管の外周に対して弾性的に当接する弾性保持片が形成されているものとすることができる。
この場合、弾性保持片がガラス管の外周に弾性的に当接するようになっているので、ガラス管の外径の寸法公差が大きくても、ガラス管に対する口金の径方向へのガタ付きを防止できる。
【0019】
上記本発明に係る口金において、前記本体が、略円筒形をなす前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、前記接触部が周方向に沿った形態となっているものとすることができる。
この場合、接触部が円筒形の本体の周方向に沿うように形成されているので、中継コネクタに取り付ける際には、放電管の軸線周りの向きを考慮せずに済む。
【0020】
上記本発明に係る口金において、前記接触部が周方向に連続してリブ状に突出する形態であり、前記本体には、前記接触部よりも外径寸法の大きい大径部が形成されているものとすることができる。
放電管が作業台上などに置かれたときに、リブ状に突出する接触部の表面が作業台との接触によって傷付けられることが懸念されるが、前記構成によれば、接触部よりも外径の大きい大径部を形成したので、接触部の傷付きを防止できる。
【0021】
上記本発明に係る口金において、前記本体が、略円筒形をなす前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、前記本体には、前記ガラス管の外周に当接可能な弾性保持片が、周方向に間隔を空けて複数形成され、前記ガラス管に取り付けた状態では、前記ガラス管の外周と前記本体の内周との間に、概ね全周に亘って隙間が確保されるようになっているものとすることができる。
この場合、ガラス管の外周と本体の内周との間には、概ね全周に亘る隙間、即ち金属や合成樹脂などに比べて熱伝導率の低い空気の層が存在しているので、ガラス管から本体側への熱伝達が抑えられ、ガラス管の内部の温度低下を回避できる。このガラス管内の温度低下を抑えることは、ガラス管内に封入されている水銀の凝集を防止して、発光性能を維持できることを意味する。
【0022】
上記本発明に係る口金において、前記複数の弾性保持片が、前記本体の軸線方向において間隔を空けた複数位置において、前記ガラス管の外周に対して当接可能とされているものとすることができる。
この場合、弾性保持片は、ガラス管に対し、軸線方向に間隔を空けた複数箇所で当接しているので、口金の本体がガラス管に対して軸線を傾けるように姿勢を変化させる虞がない。
【0023】
上記本発明に係る口金において、前記導電部には、前記アウタリードに対して全周に亘って包囲するように接続される筒状部が形成されているものとすることができる。
この場合、導電部は、アウタリードを全周に亘って包囲する筒状部を備えているので、導電部がアウタリードから外れることがなく、導電部とアウタリードとを確実に接続させることができる。
【0024】
次に、本発明の照明装置は、電源と、上記本発明に係る放電管と、前記電源及び前記放電管の取付け母体となるシャーシとを備えていることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の表示装置は、前記照明装置と、前記照明装置の正面側に配置される表示パネルとを備えていることを特徴とする。
【0026】
また、本発明のテレビ受信装置は、前記表示装置を備えていることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図18を参照して説明する。
【0028】
[表示装置Dの概要]
図18はテレビ受信装置TVの分解斜視図であって、このテレビ受信装置TVに備えられた表示装置Dは、全体として横長の方形をなし、図11に示すように、表示パネル11と照明装置10とを備えて構成され、いわゆる液晶表示装置と称されるものである。表示パネル11は照明装置10の正面側に配置され、照明装置10はバックライトとして背面側から表示パネル11を照射する。テレビ受信装置TVは、図18に示すように、表示装置Dと、表示装置Dを挟むようにして収容する表裏両キャビネットCa,Cbと、後述する電源基板16(本発明の構成要件である電源)とは別の電源Pと、チューナーTと、スタンドSとを備えて構成される。尚、図11は表示装置Dを模式的にあらわしたものであるため、中継コネクタ14や基板コネクタ18等の形状については、他の図面の形状と一部異なっている。
表示パネル11は、透明なTFT基板と透明なCF基板との隙間に、電圧印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶を封入した周知構造のものであり、TFT基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor)と、TFTに接続された画素電極とが設けられ、CF基板には、赤(R),緑(G),青(B)の三原色の着色部をマトリックス状に配置したカラーフィルターと、共通電極とが設けられている。
【0029】
[照明装置10の概要]
照明装置10は、ランプユニット12と電源基板16とを備えて構成される。ランプユニット12は、全体として横長方形の板状をなして反射板として機能する金属製のシャーシ13と、シャーシ13の正面側に水平な姿勢で上下方向に並列するように配置される複数本の放電管15と、シャーシ13の左右両側縁に沿って各放電管15と対応するように上下に並べて配置された複数の中継コネクタ14(本発明の構成要件である支承手段)とを備えている。電源基板16は、シャーシ13の裏面側に配置されて中継コネクタ14を介すことにより放電管15に対して電力供給を行う。
【0030】
シャーシ13には、図14及び図15にも示すように、各放電管15と同じ高さであって放電管15の端部と対応する位置を正面から背面へ貫通させた形態の複数の取付孔13Hが上下方向に並ぶように形成され、各取付孔13Hには、夫々、中継コネクタ14が貫通して取り付けられている。中継コネクタ14は、合成樹脂製のホルダ20と、ホルダ20内に収容した金属製の中継端子30とから構成される(図16参照)。
【0031】
ホルダ20の外面には、図14ないし図16に示すように、上下一対の弾性抜止片25と、左右一対の係止面26とが形成されている。ホルダ20は、シャーシ13の正面側から取付孔13Hに差し込まれ、係止面26をシャーシ13の正面における取付孔13Hの開口縁部に当接させるとともに、弾性抜止片25の抜止め突起をシャーシ13の背面における取付孔13Hの開口縁部に係止させることにより、シャーシ13に固定されている。シャーシ13に取り付けた状態では、ホルダ20の前端側部分がシャーシ13の正面側へ突出するとともに、ホルダ20の後端側部分がシャーシ13の背面側へ突出した状態となる。また、ホルダ20におけるシャーシ13から正面側に突出した部分には、その正面と一方の側面とを切欠した形態の収容室23が形成され、ホルダ20におけるシャーシ13から背面側に突出した部分には、板状の壁部27が形成され、ホルダ20の内部には中継端子30が収容されている。
中継端子30は、所定形状に打ち抜いた金属板材を曲げ加工したものであって、略円弧形の板片からなる上下一対の弾性挟持片32からなる放電管用接続部31と、背面側へ平板状に突出する基板用接続部33とを備えている。放電管用接続部31は収容室23内に収容され、基板用接続部33は壁部27に沿うように配置されている。
【0032】
電源基板16は、図11ないし図13に示すように、背面(シャーシ13と反対側の面)に回路が形成された回路基板17と、回路基板17の背面に実装された電子部品19と、回路基板17の背面に取り付けられた複数の基板コネクタ18を備えている。
基板コネクタ18は、回路基板17の左右両側縁に沿うように、且つ上記中継コネクタ14と対応するように上下に並べて配置されている。また、基板コネクタ18は、図17に示すように合成樹脂製のハウジング60と、ハウジング60内に収容された金属製の出力端子70とを備えて構成されている。ハウジング60には、その正面に縦長の方形状に開口する嵌合凹部63が形成され、この嵌合凹部63の開口部が、回路基板17にその正面から背面へ貫通するように形成した嵌合孔17Hと整合している。
出力端子70は、所定形状に打ち抜いた金属材に曲げ加工を施したものであって、弾性撓可能な略U字形をなす接続片73を有する。この接続片73は、その一部が嵌合凹部63内に位置するように配置されている。また、出力端子70における接続片73とは反対側の端部は、回路基板17の回路に接続されている。
【0033】
[放電管15]
照明装置10に用いられる放電管15は、冷陰極線管からなり、図1ないし図5に示すように、全体として細長く円形断面の直線状のガラス管40と、ガラス管40の両端からガラス管40と同軸状に且つ直線状に突出する円形断面の細長いアウタリード42と、ガラス管40の両端部40aに取り付けられる口金50とから構成される。ガラス管40の内部には水銀が封入され、ガラス管40の両端部40aは、加熱して溶融させることで概ね半球状に形成されている。そして、アウタリード42は、この半球部41を貫通している。
【0034】
口金50は、図6ないし図10に示すように、表面に金メッキが施されて所定の形状に打ち抜かれた金属製(例えば、銅合金製)の板材に曲げ加工や叩き出し加工を施すことによって形成された単一部品である。口金50は、1つの本体51と1片の導電片(導電部)57とを備えている。本体51は、全体としてガラス管40と同心の円筒形をなし、本体51の内径はガラス管40の外径よりも少し大きい寸法に設定されている。本体51には、その前端縁よりも少し後方の部分を全周に亘ってリブ状に且つ本体51と同心の円形をなすように外周側へ突出させた形態の接触部52が形成されている。接触部52の断面形状は概ね半円形をなし、この接触部52の外面は、中継コネクタ14に対して線接触する。本体51には、その後端縁よりも少し前方の部分を全周に亘ってリブ状に且つ本体51と同心の円形をなすように外周側へ突出させた形態の大径部53が形成されている。大径部53の断面形状は概ね半円形をなし、大径部53の外径は接触部52の外径よりも大きい寸法とされている。また、接触部52と大径部53は、本体51の軸線方向において本体51の前端側と後端側とに離れて配置されている。
【0035】
本体51には、その板部を略U字形に切欠することによって弾性保持片54が形成されている。弾性保持片54は、全体として後方へ(詳しくは、やや径方向内向きへ斜め方向に)片持ち状に延出した形態であって、その基端(前端)を支点として径方向に弾性撓みし得るようになっている。弾性保持片54の延出端部(後端部)には、径方向外側へ斜めに曲げられた屈曲部54aが形成され、この屈曲部54aの曲げの外側の面(つまり、内側に臨む面)がガラス管40の外周面に対して当接するようになっている。弾性保持片54は、周方向に等間隔を空けて3片形成されており、この3片の弾性保持片54の屈曲部54a同士を結ぶ仮想円は、本体51と同心の円形であり、この仮想円の径寸法は、弾性保持片54が弾性撓みしていない自由状態のときにガラス管40の外径よりも小さい寸法となっている。また、本体51の軸線方向において弾性保持片54の屈曲部54aと大径部53とは、ほぼ同じ位置(つまり、本体51の後端部)に配置されている。したがって、大径部53は、全周にわたって連続しておらず、弾性保持片54が形成されている部分において途切れた形態となっている。
【0036】
本体51には、その前端縁から前方へ片持ち状に突出する一対の保護片55が形成されている。一対の保護片55は、周方向に間隔を空けて配置され、本体51に対して面一状をなして直線的に延出している。また、本体51には、その前端縁から前方へ片持ち状に突出する3片の前止まり片56が形成されている。3片の前止まり片56は、その基端側(後端側)が本体51と面一状をなし、延出端側(前端側)が本体51の軸線と平行な方向に対して斜め方向内側を向いて延びている。この3片の前止まり片56と、上記一対の保護片55とは、本体51の軸心を挟んでほぼ正反対の位置に配置されている。
【0037】
導電片57は、本体51の前端縁における一対の保護片55の間の位置から前方へ片持ち状に延出している。導電片57は、本体51の前端に連なる細長部58と、細長部58の前端(延出端)から更に前方へ突出する幅広部59とからなり、弾性変形可能となっている。
【0038】
細長部58の基端側部分は、本体51に対して面一状に連なり、本体51の軸心と平行に延出する。細長部58の延出端側部分は、本体51の軸心に対して斜め方向内向きに延出し、その仮想延長線は本体51の軸心又はその近傍を通過する。また、細長部58の幅寸法は細長部58の長さ寸法に対して充分に小さく、したがって、細長部58は、本体51の径方向への弾性変形、径方向と交差する方向(細長部58の長さ方向と交差する方向)への弾性変形、及び細長部58自身を軸とする弾性的な捻れ変形が可能となっている。また、本体51の前端縁における両保護片55の間の領域は、前端縁における他の領域に比べて後方へ奥まっており、これにより、細長部58の基端側部分の長さ寸法が大きく確保されている。さらに、細長部58の基端側部分は、周方向において一対の保護片55の間に挟まれて配置され、保護片55の前端(延出端)は細長部58の基端側部分の前端(即ち、延出端側部分に連なる屈曲部)よりも前方まで延びている。
【0039】
幅広部59は、細長部58の延出端側部分に対して面一状に連なっている。したがって、幅広部59は、本体51の軸心に対して斜め方向内向きに延出する。幅広部59は、細長部58の左右両側縁から更に外側方へ且つ左右対称に拡幅された形態であり、全体として概ね方形をなすが、その延出端縁(前端縁)にはV字形に切欠した形態の溝59Gが形成されている。溝59Gは、左右対称であって、前方に向かって次第に幅広となっている。溝59Gの最大幅は、アウタリード42の外径寸法よりも充分に大きい寸法である。また、導電片57が弾性変形していない自由状態における幅広部59の大きさと位置については、図10に示すように、本体51の軸線と平行に視た投影面上でアウタリード42の一部が幅広部59と重なるように設定されている。
【0040】
[口金50とガラス管40の組み付け]
次に、口金50をガラス管40に組み付ける工程を説明する。
組付けに際しては、ガラス管40と口金50を、夫々、把持装置(図示せず)で保持した状態で、口金50とガラス管40とを同軸上において相対的に接近させ、本体51をガラス管40に外嵌させる。本体51が外嵌され始めると、3片の弾性保持片54の延出端に形成されている屈曲部54aがガラス管40の外周に対して弾性的に当接し、組付けが進むのに伴って屈曲部54aがガラス管40の外周面上を摺接する。
【0041】
そして、アウタリード42の先端が本体51を貫通すると、アウタリード42の先端が導電片57の幅広部59に当接し、この後は、組付けが進むのに伴い、幅広部59がアウタリード42により前方へ押し動かされるとともに、導電片57が細長部58を撓ませるように弾性変形していく。この間、幅広部59は、前方へ移動しながら径方向外側へも変位するため、組付けが更に進むと、幅広部59の前端縁(延出端縁)がアウタリード42の外周に接触する状態に移行する。移行の際には、幅広部59の前端縁には溝59Gが形成されているので、アウタリード42の外周は、幅広部59の前端縁のうち溝59Gを構成している傾斜縁に当接する。したがって、アウタリード42がガラス管40に対して径方向に偏心していたり、ガラス管40の軸線に対して斜めを向いていても、溝59Gの傾斜縁にガイドされることにより、幅広部59がアウタリード42に対して相対的に幅方向へ移動し、アウタリード42は必ず溝59Gの奥端に嵌まった状態に保持される。
【0042】
この後、組付けが更に進んで双方の把持装置が所定の組付け位置に達すると、口金50とガラス管40とが軸線方向において正規の組付け位置に位置決めされる。この後は、幅広部59とアウタリード42とが溶接によって電気的導通可能に固着されて、口金50とガラス管40とが一体化される。以上により、組付けが完了し、放電管15が完成する。
【0043】
口金50とガラス管40が組み付けられた状態では、3片の弾性保持片54による弾性的な保持作用により本体51がガラス管40に対してほぼ同軸状に保持され、ガラス管40の外周と本体51の内周との間には、ほぼ全周に亘って隙間(空気層)が確保される。また、前止まり片56はガラス管40とは非接触である。
【0044】
このようにして製造された放電管15は、中継コネクタ14に取り付けられる。取付けに際しては、放電管15を水平に向けた状態でシャーシ13の正面に接近させ、ガラス管40の両端部と口金50を中継コネクタ14の収容室23に対して正面側から嵌め込む。このとき、一対の弾性挟持片32が、上下に押し広げられるように弾性撓みし、口金50の本体51を弾性的に挟み付けた状態となる。これにより、放電管15は、その両端部において放電管用接続部31に保持され、中継端子30とこの中継端子30の取付け母体であるホルダ20を介してシャーシ13に取り付けられる。シャーシ13に取り付けた状態では、放電管15の重量は、中継コネクタ14を介してシャーシ13に作用するだけであり、アウタリード42に対して放電管15の重量が負荷として作用することはない。また、一対の弾性挟持片32が接触部52に対して弾性的に挟むように接触し、これにより、アウタリード42が口金50を介して中継端子30に電気的導通可能に接続される。
【0045】
また、シャーシ13の背面側には電源基板16が取り付けられる。取付けに際しては、回路基板17がシャーシ13と平行となる向きで電源基板16をシャーシ13に接近させ、中継コネクタ14の壁部27及びこの壁部27に沿って配置されている基板用接続部33が、回路基板17の嵌合孔17Hを貫通して基板コネクタ18の嵌合凹部63に差し込まれるようにする。このときの中継コネクタ14に対する基板コネクタ18の組付け方向は、上記した中継コネクタ14に対する放電管15の組付け方向とは正反対であり、換言すると、双方の組付け方向と平行となっている。そして、基板コネクタ18が中継コネクタ14に対して正規の嵌合状態に至ったところで、電源基板16をネジ止めによりシャーシ13に固定する。
【0046】
基板コネクタ18を中継コネクタ14に嵌合した状態では、基板コネクタ18の接続片73が、中継コネクタ14の板状をなす基板用接続部33に対して弾性的に接触し、もって、中継コネクタ14の中継端子30と基板コネクタ18の出力端子70が電気的導通可能に接続される。これにより、電源基板16と放電管15が中継コネクタ14を介して接続され、電源基板16から放電管15に対して電力を供給することが可能となる。
【0047】
[実施形態の作用・効果]
上述のように本実施形態の放電管15は、ガラス管40の端部において口金50の本体51を介して中継コネクタ14に取り付けられる(支承される)ので、放電管15の重量はアウタリード42に対する負荷として作用しない。また、アウタリード42には、導電片57が弾性的に接触するだけである。したがって、アウタリード42における応力の集中を回避することができる。
また、導電片57の延出端縁に溝59Gを形成し、導電片57が溝59Gにおいてアウタリード42の外周に当接されるようになっているので、導電片57とアウタリード42を確実に接触させることができる。
【0048】
また、導電片57が、本体51に連なる細長部58と、細長部58の延出端に連なる幅広部59とからなり、幅広部59がアウタリード42に当接しているが、このような形態としたことで、アウタリード42に接触する幅広部59は幅方向において接触領域を大きく確保できるので、確実に接触をとることができる。一方、アウタリード42と接触しない細長部58は幅寸法が狭くて弾性撓みし易くなっているので、アウタリード42に対する接触圧を低減し、アウタリード42における応力の低減を図ることができる。
また、本体51には、導電片57の基端部の両側に位置するように保護片55が突出形成されているので、導電片57の細長部58の基端部を異物の干渉から保護することができ、異物の干渉に起因する導電片57の変形を防止できる。
【0049】
また、本体51には、ガラス管40の外周に対して弾性的に当接する弾性保持片54が形成されているので、ガラス管40の外径の寸法公差が大きくても、ガラス管40に対する口金50の径方向へのガタ付きを防止できる。
また、ガラス管40が略円筒形をなしていることに着目し、本体51をガラス管40と略同心の円筒形とした上で、接触部52を周方向に沿った形態としているので、中継コネクタ14に接続する際には、放電管15の軸線周りの向きを考慮せずに済む。
【0050】
また、接触部52を周方向に連続してリブ状に突出する形態としているため、放電管15が作業台上などに置かれたときには、リブ状に突出する接触部52の表面が作業台との接触によって傷付けられることが懸念され、あるいは、複数本の放電管15を束ねたときに、接触部52が別の放電管15の本体51の外周面に接触して傷つくことも懸念される。その点、本実施形態では、接触部52よりも外径の大きい大径部53を形成しているので、接触部52の傷付きを防止できる。
また、上記のような大径部53が形成されている場合、複数本の放電管15を束ねた状態において放電管15同士が軸線方向に位置ずれしたときに、大径部53と別の放電管15の接触部52とが当たり合うことが懸念されるが、本実施形態では、大径部53と接触部52を本体51の前後両端部に形成して互いに軸線方向に離間する配置としているので、大径部53と接触部52との干渉を回避することができる。
【0051】
また、本体51に周方向に間隔を空けて形成した複数の弾性保持片54をガラス管40の外周に当接させることによって、ガラス管40の外周と本体51の内周との間に概ね全周に亘る隙間(即ち、金属や合成樹脂などに比べて熱伝導率の低い空気の層)を確保したので、ガラス管40から本体51側への熱伝達が抑えられ、ガラス管40の内部の温度低下を回避できる。このようにガラス管40内の温度低下を抑えたことにより、ガラス管40内に封入されている水銀の凝集を防止し、ひいては、発光性能を維持することができる。
【0052】
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図19ないし図23を参照して説明する。本実施形態2は、弾性保持片54A,54Bを上記実施形態1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態2では、本体51に6片の弾性保持片54A,54Bが打ち抜きによって形成されている。6片のうち3片の第1弾性保持片54Aは、実施形態1と同様に後方へ片持ち状に延出した形態であって、周方向において等角度(120°)のピッチで配置されている。残りの3片の第2弾性保持片54Bは、第1弾性保持片54Aとは逆に、前方へ片持ち状に延出した形態であって、周方向において等角度(120°)のピッチで配置されている。また、この第1弾性保持片54Aと第2弾性保持片54Bは、周方向において交互に配置されており、周方向に隣り合う第1弾性保持片54Aと第2弾性保持片54Bは、60°のピッチを空けて配置されている。
【0053】
また、軸線方向(前後方向)において、第1弾性保持片54Aと第2弾性保持片54Bは、概ね同じ位置に配置されている。即ち、軸線方向において、第1弾性保持片54Aの基端部(前端部)と第2弾性保持片54Bの延出端部(前端部)とがほぼ同じ位置に配置されているとともに、第1弾性保持片54Aの延出端部(後端部)と第2弾性保持片54Bの基端部(後端部)とがほぼ同じ位置に配置されている。これら6片の弾性保持片54A,54Bは、実施形態1の弾性保持片と同様、延出端部においてガラス管の外周に対して弾性的に当接し、この弾性当接作用により、口金50の本体51は、ガラス管40に対してほぼ同心状に且つガラス管40の外周との間に全周に亘ってほぼ均一な円筒状の空間を空けて配置されている。また、3片のうち1片の第1弾性保持片54Aは、周方向において導電片57と対応するように配置されている。
【0054】
かかる実施形態2では、ガラス管40に対して6片の弾性保持片54A,54Bが周方向に等角度間隔を空けて当接しているので、口金50がガラス管40に対して安定して保持される。また、弾性保持片54A,54Bは、ガラス管40に対し、軸線方向に間隔を空けた前後2箇所で当接しているので、口金50の本体51がガラス管40に対して軸線を傾けるように姿勢を変化させる虞がない。このようにガラス管40に対する口金50の姿勢が安定化することにより、アウタリード42に対する導電片57の弾性押圧力のバラツキがなくなる。
【0055】
<実施形態3>
次に、本発明を具体化した実施形態3を図24ないし図35を参照して説明する。本実施形態3は、照明装置110を上記実施形態1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0056】
[照明装置110の概要]
照明装置110は、図24、図25及び図35に示すようにランプユニット112と電源基板116とを備えて構成される。ランプユニット112は、全体として横長方形の板状をなして反射板として機能する金属製のシャーシ113と、シャーシ113の正面側に水平な姿勢で上下方向に並列するように配置される複数本の放電管115と、シャーシ113の左右両側縁に沿って各放電管115と対応するように上下に並べて配置された複数の中継コネクタ114とを備えている。電源基板116は、シャーシ113の裏面側に配置されていて、中継コネクタ114を介すことにより放電管115に対して電力供給を行う。
シャーシ113には、図29及び図30に示すように、各放電管115と同じ高さであって放電管115の端部と対応する位置を正面から背面へ貫通させた形態の略方形をなす複数の取付孔113Hが上下方向に並ぶように形成され、各取付孔113Hには、夫々、中継コネクタ114が貫通して取り付けられている。
【0057】
[中継コネクタ114]
中継コネクタ114は、図26ないし図30に示すように、合成樹脂製のホルダ120と、ホルダ120内に収容した金属製(例えば、ステンレス製)の中継端子131とから構成される。
ホルダ120は、全体としてブロック状をなす箱状部121と、箱状部121の背面から後方へ突出する壁部122とから構成される。
箱状部121には、その正面から側面(シャーシ113の側縁部とは反対側の側面)に亘って開口する収容室123が形成されている。収容室123の開口部のうち正面側の開口部は、正面側から放電管115の端部(口金136)を嵌入させるための受入口124となっており、側面側の開口部は、放電管115の端部を収容室123に収容した状態においてガラス管134との干渉を回避するための逃がし口125となっている。この逃がし口125には、その開口縁を内側へ板状に張り出させた形態のストッパ126が形成され、このストッパ126により逃がし口125の開口形状は略U字形に狭められている。この略U字形をなす逃がし口125の上下方向の間隔は、口金136の本体137の内径よりも小さく且つ放電管115のガラス管134の外径と同じかそれよりも僅かに大きい寸法となっている。逃がし口125の開口縁における奥端部は半円形の凹部127となっており、この凹部127の曲率半径はガラス管134の外周の曲率半径と同じかそれよりも僅かに大きい寸法となっている。また、逃がし口125の開口縁における凹部127よりも正面側の領域は、上下一対のガイド部128となっている。
また、箱状部121には、箱状部121のうち逃がし口125が開口している外側面からシャーシ113と平行に突出する張出部129が形成されている。この張出部129は、シャーシ113の正面と逃がし口125との間を仕切るような形態となっている。箱状部121の外面(上面と下面)には上下一対の抜止め突起130が形成されている。
【0058】
中継端子131は、ホルダ120の内部に保持されている。中継端子131は、所定形状に打ち抜いた金属板材を曲げ加工したものであって、湾曲した板片からなる上下対称な一対の弾性押圧片132と、背面側へ平板状に突出する基板用接続部133とを備えている。一対の弾性押圧片132は、上下方向へ互いに離間する方向への弾性撓みを許容された状態で収容室123内に収容されており、一対の弾性押圧片132の上下方向の間隔は、ストッパ126の凹部127よりも正面側の位置において最小となっている。弾性押圧片132が弾性撓みしていない自由状態における弾性押圧片132間の最小間隔は、放電管115の口金136の本体137の外径よりも小さい寸法となっている。一方、基板用接続部133は、箱状部121の背面からホルダ120外へ露出し、壁部122に沿って後方へ突出している。
【0059】
かかる中継コネクタ114をシャーシ113に組み付ける際には、シャーシ113の正面側から取付孔113Hにホルダ120の壁部122を差し込み、箱状部121の外面をシャーシ113の正面における取付孔113Hの開口縁部に当接させるとともに、抜止め突起130を、シャーシ113の背面における取付孔113Hの開口縁部に係止させる。これにより、シャーシ113が箱状部121の外面と抜止め突起130とによって前後から挟まれ、もって、ホルダ120がシャーシ113に対して組み付け方向(取付孔113Hの貫通方向)への移動を規制された状態に固定され、中継コネクタ114がシャーシ113に組み付けられる。中継コネクタ114がシャーシ113に組み付けられた状態では、ホルダ120の前端側部分を構成する箱状部121が、シャーシ113の正面側へ突出(露出)しているとともに、ホルダ120の後端側である壁部122がシャーシ113の背面側へ突出(露出)している。
【0060】
[放電管115]
放電管115は、図31に示すように、冷陰極線管からなり、全体として細長く円形断面の直線状のガラス管134と、ガラス管134の両端からガラス管134と同軸状に且つ直線状に突出する円形断面の細長い金属製(例えば、ニッケル系、或いはコバルト系の金属)のアウタリード135と、ガラス管134の両端部に取り付けられる口金136とから構成される。ガラス管134の内部には水銀が封入され、ガラス管134の両端部は、加熱して溶融させることで概ね半球状に形成されている。そして、アウタリード135は、この半球部を貫通している。
【0061】
口金136は、所定の形状に打ち抜かれた金属製(例えば、ステンレス製)の板材に曲げ加工や叩き出し加工を施すことによって形成された単一部品である。図32ないし図34に示すように、口金136は、1つの本体137と1片の導電片140とを備えている。本体137は、全体としてガラス管134と同心の円筒形をなし、本体137の内径はガラス管134の外径よりも少し大きい寸法に設定されている。
【0062】
本体137には、その一部をスリット状に切欠することによって三対の弾性保持片138A,138Bが周方向において等角度のピッチで配置されるように形成されている。
対をなす弾性保持片138A,138Bのうち一方の第1弾性保持片138Aは、全体として後方へ(詳しくは、やや径方向内向きへ斜め方向に)片持ち状に延出した形態であって、その基端(前端)を支点として径方向に弾性撓みし得るようになっている。第1弾性保持片138Aの延出端部(後端部)には、径方向外側へ斜めに曲げられた屈曲部139が形成され、この屈曲部139の曲げの外側の面(つまり、内側に臨む面)はガラス管134の外周面に当接する接点となっている。この3本の第1弾性保持片138Aの接点を結ぶ仮想円は、本体137と同心の円形であり、この仮想円の径寸法は、第1弾性保持片138Aが弾性撓みしていない自由状態のときにガラス管134の外径よりも小さい寸法となっている。
【0063】
対をなす弾性保持片138A,138Bのうち他方の第2弾性保持片138Bは、第1弾性保持片138Aに対して周方向に隣り合うように配置され、全体として第1弾性保持片138Aと逆に前方へ(詳しくは、やや径方向内向きへ斜め方向に)片持ち状に延出した形態となっていて、その基端(後端)を支点として径方向に弾性撓みし得るようになっている。第2弾性保持片138Bの延出端はガラス管134の外周面に当接する接点となっており、この3片の第2弾性保持片138Bの接点を結ぶ仮想円は、本体137と同心の円形であり、この仮想円の径寸法は、第2弾性保持片138Bが弾性撓みしていない自由状態のときにガラス管134の外径よりも小さい寸法となっている。
【0064】
本体137には、その前端縁から前方へ片持ち状に突出する一対の保護片が形成されている。一対の保護片は、周方向に間隔を空けて配置され、本体137に対して面一状をなして直線的に延出している。そして、この一対の保護片の間から導電片140が前方へ片持ち状に延出している。導電片140は、本体137の前端に連なる細長部141と、細長部141の前端(延出端)から更に前方へ突出する筒状部142とからなる。
細長部141は、本体137に対して面一状であって本体137からその軸線と平行に延出する基端部141aと、基端部141aの延出端から本体137の軸線に向かって径方向内向きに延出する中間部141bと、中間部141bの延出端から本体137の軸線と平行に延出する先端部141cとからなり、先端部141cの延出端に筒状部142が連なっている。細長部141の幅寸法は細長部141の長さ寸法に対して充分に小さく、したがって、細長部141は、本体137の径方向への弾性変形、径方向と交差する方向(細長部141の長さ方向と交差する方向)への弾性変形、及び細長部141自身を軸とする弾性的な捻れ変形が可能となっている。
筒状部142は、細長部141の延出端から横方向へ張り出した部分を円筒状に曲げ加工したものであり、軸線は概ね本体137と同軸状に配置されている。かかる筒状部142は、細長部141を弾性撓みさせつつ、口金136の軸回り方向及び径方向へ変位し得るようになっている。
【0065】
[口金136とガラス管134の組み付け]
次に、口金136をガラス管134に組み付ける工程を説明する。
組付けに際しては、ガラス管134と口金136を、夫々、把持装置(図示せず)で保持した状態で、口金136とガラス管134とを相対的に同軸状に接近させ、本体137をガラス管134に外嵌させる。本体137が外嵌され始めると、三対の弾性保持片138A,138Bの延出端部の接点がガラス管134の外周に対して弾性的に当接し、組付けが進むのに伴なって接点がガラス管134の外周面上を摺接する。そして、本体137を貫通したアウタリード135の先端が、筒状部142の中空内に進入し始める。この後、双方の把持装置が所定の組付け位置に達すると、口金136とガラス管134とが軸線方向において正規の組付け位置に位置決めされ、アウタリード135の先端部が筒状部142で全周に亘って包囲された状態となる。このとき、アウタリード135の先端部は、筒状部142の先端から大きく突出することがなく、筒状部142から僅かに突出するか、筒状部142の先端とほぼ同じ位置、若しくは筒状部142の内部に位置する。
この後は、筒状部142に対して縮径変形させるようにカシメ付けが行われ、カシメ付けられた筒状部142とアウタリード135とが溶接によって電気的導通可能に固着されて、口金136とガラス管134とが一体化される。以上により、組付けが完了し、放電管115が完成する。
口金136とガラス管134が組み付けられた状態では、三対の弾性保持片138A,138Bによる弾性的な保持作用により本体137がガラス管134に対してほぼ同心状に保持され、ガラス管134の外周と本体137の内周との間には、ほぼ全周に亘って隙間(空気層)が確保される。
【0066】
なお、図43及び図44に示すように、筒状部142をU字状の接続部142aとすることができる。この場合、口金136に対してガラス管134を嵌め込んだ後、U字状の接続部142aをアウタリード135に沿って曲げ加工することで、これらアウタリード135と接続部142aとの電気的接続が可能となる。このようなU字状の接続部142aを曲げ加工する態様によれば、アウタリード135に対する電気的接続性が一層良好なものとなる。
【0067】
[中継コネクタ114に対する放電管115の取付]
上記のようにして製造された放電管115は、中継コネクタ114に取り付けられる。取付けに際しては、放電管115を水平に向けた状態でシャーシ113の正面に接近させ、ガラス管134の両端部と口金136を中継コネクタ114の収容室123に対して正面側から嵌め込む。このとき、一対の弾性押圧片132が、口金136の本体137によって上下に拡開するように弾性撓みさせられ、本体137が一対の弾性押圧片132の最小間隔部分を通過した後は、両弾性押圧片132が、その弾性復元力によって本体137を収容室123の奥側へ引き込み、本体137を収納室123の底部に当接させ、これにより、放電管115の取付けが完了する。
【0068】
取り付けられた放電管115は、その両端部において一対の弾性押圧片132に保持され、中継端子131とこの中継端子131の取付け母体であるホルダ120を介してシャーシ113に取り付けられる。この状態では、放電管115の重量は、中継コネクタ114を介してシャーシ113に作用するだけであり、アウタリード135に対して放電管115の重量が負荷として作用することはない。
【0069】
また、一対の弾性押圧片132が本体137の外周面に弾性的に接触し、これにより、アウタリード135が口金136を介して中継端子131に電気的導通可能に接続される。さらに、一対の弾性押圧片132の弾性復元力により、ガラス管134がストッパ126の凹部127に押し付けられた状態に保持されており、放電管115の軸方向に見たときには、本体137の一部がストッパ126と重なるように位置する。つまり、本体137における導電片140とは反対側の端縁の一部がストッパ126に対して軸線方向に接近して対向する状態となる。
【0070】
また、ホルダ120の外面のうちシャーシ113の板面と直角であって収容室123の逃がし口125が開口する外面には、シャーシ113と逃がし口125との間の部分をシャーシ113の板面に沿って突出させた形態の張出部129が形成されているので、収容室123の内部からシャーシ113の正面に至る沿面距離が長くなっている。したがって、収容室123内の放電管115からホルダ120外のシャーシ113へのリークが防止される。
【0071】
[電源基板116の概要]
電源基板116は、背面(シャーシ113と反対側の面)に回路が形成された回路基板117と、回路基板117の背面に実装された電子部品119と、回路基板117の背面に取り付けられた複数の基板コネクタ118とを備えている。
回路基板117は、全体として縦長の方形をなし、紙基材フェノール樹脂銅張積層板(紙フェノールと称される)が用いられている。回路基板117には、縦長の方形をなす複数の嵌合孔117Hが正面側から背面側へ貫通するように形成されている。複数の嵌合孔117Hは、上記した中継端子131(中継コネクタ114)と対応するように、回路基板117の左右両側の側縁部に沿って上下に並ぶように配置されている。基板コネクタ118は、合成樹脂製のハウジングと、ハウジング内に全体が収容された金属製(例えば、洋白合金製)の出力端子(図示せず)とを備えて構成され、各嵌合孔117Hと対応するように、回路基板117の左右両側縁に沿って配置されている。ハウジングの外面には、嵌合孔117Hと対応する嵌合空間(図示せず)が形成され、嵌合空間内に出力端子の一部が臨んでいる。
【0072】
電源基板116は、回路基板117がシャーシ113と平行となる向きで背面側からシャーシ113に接近させて組み付けられている。組付けに際しては、中継コネクタ114の壁部122及びこの壁部122に沿って配置されている基板用接続部133が、回路基板117の嵌合孔117Hを貫通して基板コネクタ118の嵌合凹部127に差し込まれる。これにより、中継コネクタ114と基板コネクタ118が嵌合され、中継端子131と出力端子が導通可能に接続される。
【0073】
[実施形態3の作用・効果]
本実施形態3においては、放電管115を中継コネクタ114に支持した状態で、口金136がストッパ126に係止するようになっているので、放電管115が中継コネクタ114に対して軸線方向に移動する虞はない。即ち、放電管115に対して右方向への移動力が付与された場合には、放電管115の左側の端部に組み付けられている口金136がストッパ126に対して左側から引っ掛かるので、放電管115の右方への移動が規制される。放電管115に対して左方向への移動力が付与された場合には、放電管115の右側の端部において口金136がストッパ126に対して右側から係止するので、放電管115の左方への移動が規制される。このように放電管115は、その軸線に沿った左右いずれの方向への移動も規制されているので、アウタリード135の先端が収容室123における逃がし口125とは反対側の壁部122に突き当たる虞がない。
【0074】
また、ストッパ126は口金136の端縁に係止するので、口金136の外周にストッパ126を係止させるための孔を形成せずに済み、加工コストを低減できるとともに、口金136の強度低下を回避できる。
また、ストッパ126が口金136における導電片140側の端縁に係止する構造の場合、口金136の周方向の向きによっては、口金136の端縁から延出している導電片140が邪魔になって、口金136の端縁とストッパ126とが係止できなくなることが懸念されるが、本実施形態3では、ストッパ126が導電片140とは反対側の端縁に係止するようになっているので、導電片140に邪魔されて口金136とストッパ126とが係止できなくなる、という虞がなく、口金136とストッパ126とを確実に係止させることができる。
【0075】
また、導電片140には、アウタリード135に対して全周に亘って包囲するように接続される筒状部142が形成されているので、導電片140がアウタリード135から外れることがない。したがって、筒状部142をカシメ付ける際に、筒状部142がアウタリード135から外れることがなく、導電片140とアウタリード135とを確実に接続させることができる。
【0076】
また、口金136とストッパ126との係止代は、ガラス管134の外径と口金136の外径との寸法差の1/2に相当するのであるが、本実施形態3では、弾性保持片138A,138Bによって口金136をガラス管134に対して同心状に保持するようにしているので、口金136を大きくしてその内径とガラス管134の外径との寸法差を大きく確保することが可能となっている。これにより、口金136とストッパ126との係止代を増大させ、放電管115の移動を確実に規制することができる。
【0077】
また、ストッパ126には、ストッパ126に口金136を係止させた状態においてガラス管134の外周を当接させる凹部127が形成され、中継コネクタ114には、放電管115を凹部127側へ押圧可能な一対の弾性押圧片132が設けられているのであるが、この一対の弾性押圧片132は、斜め上方及び斜め下方から上下対称に放電管115を凹部127側へ押圧しているので、ガラス管134が凹部127から外れる虞がなく、口金136をストッパ126に対して確実に係止させておくことができる。
【0078】
また、中継コネクタ114は、合成樹脂製のホルダ120内に中継端子131を組み付けた形態となっているのであるが、本実施形態3では、ストッパ126を合成樹脂製のホルダ120に形成しているので、中継端子131にストッパを形成する必要がなく、その分、中継端子131の製造に要する材料が少なくて済む。一般に合成樹脂が金属に比べて材料費が安価であるということに鑑みると、本実施形態3によれば、中継コネクタ114の材料コストを低減することができる。
【0079】
<実施形態4>
次に、本発明を具体化した実施形態4を図36ないし図42を参照して説明する。本実施形態4は、放電管115を支持するための手段を上記実施形態3とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施形態3と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0080】
[アース部材150の概要]
上記実施形態3では、放電管115の両端部を、ホルダ120と中継端子131からなる中継コネクタ114によって支持したが、本実施形態4では、図36ないし図38に示すように、放電管115の両端部のうち一方の端部は、実施形態3と同じ中継コネクタ114で支持するのに対し、放電管115の他方の端部については、アース部材150によって支持している。
【0081】
アース部材150は、図39に示すように、シャーシ113の一方の側縁部に沿って取り付けた細長い支持板151と、この支持板151の正面に導通可能に取り付けられた複数のアース端子152とから構成される。支持板151には、図41に示すように、各アース端子152と対応して3つずつ取付孔151Hが貫通して形成されている。なお、支持板151は、基板や金属板によって構成されている。
一方、アース端子152は、図40に示すように、所定形状に打ち抜いた金属製(例えば、洋白合金)の板材に曲げ加工を施したものであって、ベース部153と、ベース部153の上下両縁部から正面側へ延出する上下対称な一対の弾性押圧片154と、ベース部153の一方の側縁部から正面側へ延出するストッパ155とを備えて構成される。
一対の弾性押圧片154は、ストッパ155とは反対側の側縁部に配置され、相手側の弾性押圧片154側へ膨らむように湾曲した形状をなしている。弾性押圧片154は、その間隔を拡開するように弾性撓みすることが可能であり、弾性押圧片154が弾性撓みしていない状態における一対の弾性押圧片154の最小間隔は、放電管115のガラス管134の外径よりも小さい寸法となっている。
【0082】
ストッパ155は、ベース部153から放電管115の軸線と直角に立ち上がっており、ストッパ155には略円弧状に凹んだ形態の凹部156が形成されている。実施形態3の中継コネクタ114では、ストッパ126の凹部127の上下両側に一対のガイド部128が立ち上がっていたが、本実施形態4では、凹部156の上下両側におけるベース部153からの立ち上がり寸法は小さく抑えられており、実施形態3のガイド部128に相当する手段は設けられていない。したがって、ガイド部を設けたものと比較すると、アース端子152に必要な金属材料は少なくなっている。
【0083】
さらに、ベース部153には、3片の脚部157が一体形成されている。3片のうち2片の脚部157は、弾性押圧片154とストッパ155との間であって、ベース部153の上下両縁部から弾性押圧片154及びストッパ155とは反対側(裏面側)へ突出しており、残りの1片の脚部157は、ベース部153におけるストッパ155とは反対側の側縁における両弾性押圧片154の中間位置から弾性押圧片154及びストッパ155とは反対側(裏面側)へ突出している。
【0084】
かかるアース端子152は、合成樹脂製のハウジング等の部材には収容されておらず、剥き出しの状態のままで、脚部157を取付孔151Hに貫通させて半田付け等により支持板151に対して導通可能に固着されている(図42参照)。これにより、1枚の支持板151に取り付けられた複数のアース端子152は、支持板151を介して互いに導通可能に接続されていることになる。また、アース部材150には電源基板は接続されておらず、支持板151はシャーシに対して導通可能に接続されている。
【0085】
[アース端子152に対する放電管115の取付]
放電管115をアース端子152に取り付ける際には、放電管115を水平に向けた状態でシャーシ113の正面に接近させ、ガラス管134の端部と口金136を上下一対の弾性押圧片154の間に正面側から嵌め込む。このとき、一対の弾性押圧片154が、口金136の本体137によって上下に拡開するように弾性撓みさせられ、本体137が一対の弾性押圧片154の最小間隔部分を通過した後は、両弾性押圧片154が、その弾性復元力によって本体137をベース部153側に引き込み、本体137をベース部153に当接させ、これにより、放電管115の取付けが完了する。尚、放電管115の反対側の端部は、上記実施形態3と同様にして中継コネクタ114に取り付けられる。
【0086】
取り付けられた放電管115は、その両端部において中継コネクタ114とアース部材150とによって支持される。一対の弾性押圧片132,154が口金136の本体137の外周面に弾性的に接触するので、アウタリード135が口金136を介して中継端子131とアース端子152に電気的導通可能に接続される。さらに、一対の弾性押圧片154の弾性復元力により、ガラス管134がストッパ126,155の凹部127,156に押し付けられた状態に保持されており、放電管115の軸方向に見たときには、本体137の一部がストッパ126,155と重なるように位置する。つまり、本体137における導電片40とは反対側の端縁の一部がストッパ126,155に対して軸線方向に接近して対向する状態となる。
【0087】
なお、図45及び図46に示すように、アース端子152に対してプロテクト部551を設けるものとしても良い。このプロテクト部551は、弾性押圧片規制部552と支持板当接部553とを備え、アース端子152が支持板151に取り付けられ、固定されたときに、支持板当接部553は支持板151に当接又は近接した状態となる。そして、弾性押圧片154にそれを押し広げる何らかの外力が加わった場合、押し広げられる過程において、まず弾性押圧片規制部553に当接する。その後、それ以上の負荷が加わった場合、支持板当接部553はプロテクト部551が倒れないように支持する役割を担うものとされている。なお、プロテクト部551は弾性押圧片154の根元から繋がっており、支持板当接部553を機能させるには、支持板当接部553をその繋がった部分よりも外側に構成させる必要がある。また、支持板当接部553をより外側に構成させることで一層効果を発揮することが可能とされている。
【0088】
[実施形態4の作用・効果]
本実施形態4においては、放電管115を中継コネクタ114とアース部材150に支持した状態で、放電管115の両端の口金136がホルダ120のストッパ126とアース端子152のストッパ155にと係止するようになっているので、放電管115が中継コネクタ114に対して軸線方向に移動する虞はない。
即ち、放電管115に対して中継コネクタ114側からアース部材150側への移動力が付与された場合には、放電管115の中継コネクタ114側の端部に組み付けられている口金136がホルダ120のストッパ126に係止することにより、放電管115のアース部材150側への移動が規制される。放電管115に対してアース部材150側から中継コネクタ114側への移動力が付与された場合には、放電管115のアース部材150側の端部において口金136がアース端子152のストッパ155に係止するので、放電管115の中継コネクタ114側への移動が規制される。このように放電管115は、その軸線に沿った左右いずれの方向への移動も規制されているので、アウタリード135の先端が、収容室123における逃がし口125とは反対側の壁部や、シャーシ113の側壁に突き当たる虞がない。
【0089】
また、アース端子150のストッパ155には、ストッパ155に口金136を係止させた状態においてガラス管134の外周を当接させる凹部156が形成され、アース端子152には、放電管115を凹部156側へ押圧可能な一対の弾性押圧片154が設けられているのであるが、この一対の弾性押圧片154は、斜め上方及び斜め下方から上下対称に放電管115を凹部156側へ押圧しているので、ガラス管134が凹部156から外れる虞がなく、口金136をストッパ155に対して確実に係止させておくことができる。
また、アース部材150においては、ストッパ155が、口金136との導通手段であるアース端子152と一体に形成されているので、アース端子とは別部品のストッパを設けたものと比較すると、本実施形態4では、部品点数が少なくて済んでいる。
【0090】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)放電管としては、冷陰極線管に限らず、熱陰極線管、キセノン管、蛍光灯等を用いてもよい。
(2)口金の材料としては、金属に限らず、導電性樹脂や導電性ゴムを用いてもよい。
【0091】
(3)ガラス管から直線状に突出するアウタリードは、ガラス管と同心位置に限らず、ガラス管の軸心に対して径方向に偏心した位置に配置してもよい。
(4)ガラス管から直線状に突出するアウタリードは、ガラス管の軸心と平行に限らず、ガラス管の軸心に対して斜め方向であってもよい。
(5)アウタリードは、直線状に限らず、屈曲した形態であってもよい。
(6)導電片は、アウタリードの外周にではなく、アウタリードの先端に対して前方から接続させてもよい。
(7)導電片の延出端縁をアウタリードの外周に接続させたが、導電片の延出端部に屈曲部を形成し、その屈曲部における曲げの外側の面をアウタリードの外周に接続させてもよい。
(8)導電片の延出端縁に溝を形成せず、直線状の延出端縁をアウタリードの外周に接続させてもよい。
(9)導電片の延出端縁の溝は、V字形に限らず、U字形や方形や半円形などとしてもよい。
(10)導電片は、その全長に亘って一定の幅であってもよい。
(11)口金は、保護片を形成しない形態としてもよい。
(12)導電片は、1片に限らず、複数片であってもよい。この場合、複数片の導電片は、周方向に間隔を空けた配置としてもよく、軸線方向(アウタリードの突出方向と平行な方向)にずれた位置としてもよい。
(13)口金の本体は、円筒形に限らず、リング形や略C字形のものであってもよい。
【0092】
(14)口金の接触部は、周方向に連続するリブ状のものに限らず、周方向に間隔を空けた複数位置に並ぶ複数の突起であってもよい。
(15)口金の接触部は、リブ状に突出させた形態に限らず、本体の外周面の一部を変形させずにそのまま接触部として機能させてもよく、本体の一部を切り起こした弾性片を接触部として機能させてもよい。
(16)弾性保持片の数は、3片または6片に限らず、2片以下、4片、5片、若しくは7片以上としてもよい。
(17)弾性保持片は、前方又は後方へ片持ち状に延出する形態に限らず、前後両端が本体に支持された両端支持形態としてもよい。
(18)複数の弾性保持片は、周方向において等間隔で配置せず、不等間隔で配置してもよい。
(19)ガラス管の外周と口金の本体の内周との間に周方向の空気層を確保する手段としては、複数の弾性保持片をガラス管の外周に弾性的に当接させる形態に限らず、1片又は複数片の弾性保持片と、1又は複数の非弾性受け部(例えば、本体の一部を内側へ叩き出したもの)とをガラス管の外周に当接させる形態としてもよい。
(20)口金は、本体に大径部を形成しない形態としてもよい。
(21)口金の接触部と大径部は、本体の軸線方向両端部に離して配置するのではなく、互いに接近させて配置してもよい。
(22)本体の軸線方向における接触部と大径部の位置を、前後逆にしてもよい。
(23)導電片が弾性変形していない自由状態における幅広部の大きさと位置については、本体の軸線(仮想線)が、溝の切欠領域から外れて幅広部を貫通するように設定してもよい。この場合、本体の軸線と平行に視た投影面上でアウタリードの一部が幅広部と重なるようにしてもよく、アウタリードの全体が幅広部と重なるようにしてもよい。
(24)導電片は、直接アウタリードに接触させなくてもよく、半田付けや溶接により導電片とアウタリードを間接的に接続させてもよい。この場合、導電片からアウタリードに対して弾性的な押圧力は付与されない。
(25)実施形態2では、弾性保持片が、本体の軸線方向に離間した2カ所においてガラス管の外周に当接したが、弾性保持片は、軸線方向に離れた3カ所以上でガラス管に当接させてもよい。
(26)実施形態2では、2種類の弾性保持片の延出方向を互いに逆向きとすることで、ガラス管に対する弾性保持片の当接位置が軸線方向に間隔を空けた2箇所となるようにしたが、これに替えて、延出方向が互いに同じ向きである2種類(複数種類)の弾性保持片を、軸線方向にずらして配置してもよい。
(27)出力端子は、金属材を所定形状に打ち抜いただけとして曲げ加工を施さないものであってもよい。
(28)表示装置の表示パネルは、スイッチング素子がTFTであるものに限らず、スイッチング素子がMIM(Metal Insulator Metal)等、TFT以外のものであってもよい。
(29)表示装置としては、液晶表示装置に限らず、表示パネルの背面側に照明装置を必要する種々の表示装置が含まれる。
(30)電源としては、回路基板に電子部品を実装した電源基板に限らず、回路基板を用いずに、電子部品を配線で繋いだものも含まれる。
(31)口金の本体を支承する手段としては、中継コネクタに限らず、直接電源基板に実装したコネクタ(例えば、インバータコネクタ)に直接口金を組み付ける構造(中継コネクタを用いない形態)や、電源からアウタリードに至る電力供給経路とは別に設けた専用の支承手段に口金を組み付ける手段を用いることができる。
(32)回路基板に基板コネクタを設けず、中継コネクタをケーブルを介して電源(電源基板)に接続してもよい。
(33)上記実施形態では導電片とアウタリードとを溶接によって固着したが、導電片をアウタリードに弾性的に接触(当接)させている場合には、溶接等によって固着せずに、導電片の弾力だけで接続状態を確保してもよい。
(34)導電片の筒状部とアウタリードは半田付けによって導通可能に接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】図1は実施形態1の放電管の斜視図である。
【図2】図2は放電管の部分正面図である。
【図3】図3は放電管の部分平面図である。
【図4】図4は放電管の側面図である。
【図5】図5はガラス管の部分正面部である。
【図6】図6は口金の斜視図である。
【図7】図7は口金の正面図である。
【図8】図8は口金の背面図である。
【図9】図9は口金の底面図である。
【図10】図10は口金の側面図である。
【図11】図11は表示装置の水平断面図である。
【図12】図12は正面装置の斜視図である。
【図13】図13は照明装置の背面図である。
【図14】図14は照明装置の部分拡大正面図である。
【図15】図15は中継コネクタの断面図である。
【図16】図16は中継コネクタの斜視図である。
【図17】図17は基板コネクタの断面図である。
【図18】図18はテレビ受信装置の分解斜視図である。
【図19】図19は実施形態2の口金の斜視図である。
【図20】図20は口金の側面図である。
【図21】図21は口金の正面図である。
【図22】図22は口金の背面図である。
【図23】図23は口金をガラス管に組み付けた状態をあらわす斜視図である。
【図24】図24は実施形態3における照明装置を正面側から見た斜視図である。
【図25】図25は照明装置の正面図である。
【図26】図26は中継コネクタの斜視図である。
【図27】図27は中継コネクタと放電管の接続構造をあらわす部分拡大正面図である。
【図28】図28は中継コネクタの側面図である。
【図29】図29は放電管の口金がストッパと係止可能な様子をあらわす断面図である。
【図30】図30は中継コネクタと電源基板の接続構造をあらわす断面図である。
【図31】図31は放電管の斜視図である。
【図32】図32は口金の背面図である。
【図33】図33は口金の平面図である。
【図34】図34は口金の側面図である。
【図35】図35は照明装置を背面側から見た斜視図である。
【図36】図36は実施形態4における照明装置の正面図である。
【図37】図37は照明装置において放電管を外した状態をあらわす正面図である。
【図38】図38は照明装置の背面図である。
【図39】図39はアース部材の斜視図である。
【図40】図40はアース端子の斜視図である。
【図41】図41は放電管の口金がストッパと係止可能な様子をあらわす断面図である。
【図42】図42はアース端子と放電管の接続構造をあらわす部分拡大正面図である。
【図43】図43は口金の一変形例を示す斜視図である。
【図44】図44は図43の側面図である。
【図45】図45はアース端子の斜視図である。
【図46】図46は図45のアース端子を用いた場合の口金との接続態様をあらわす断面図である。
【符号の説明】
【0094】
10…照明装置、11…表示パネル、14…中継コネクタ、15…放電管、16…電源基板、40…ガラス管、42…アウタリード、50…口金、51…本体、53…大径部、52…接触部、54…弾性保持片、55…保護片、57…導電片、58…細長部、59…幅広部、59G…溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス管と、
前記ガラス管の端部から突出して形成され、電源からの電力供給を受けるためのアウタリードと、
前記ガラス管の外周に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えるとともに、支承手段によって支承される本体と、前記本体と電気的に接続されるとともに前記アウタリードに対して電気的に接続される導電部と、を備える口金と、
を有するとともに、
前記導電部は、前記アウタリードの少なくとも一部を取り囲んだ状態で前記アウタリードと接続される構成とされており、
前記導電部と前記アウタリードとはカシメ付けされてなることを特徴とする放電管。
【請求項2】
ガラス管と、
前記ガラス管の端部から突出して形成され、電源からの電力供給を受けるためのアウタリードと、
前記ガラス管の外周に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えるとともに、支承手段によって支承される本体と、前記本体と電気的に接続されるとともに前記アウタリードに対して電気的に接続される導電部と、を備える口金と、
を有するとともに、
前記導電部は、前記アウタリードの少なくとも一部を取り囲んだ状態で前記アウタリードと接続される構成とされており、
前記導電部と前記アウタリードとは溶接により固着されてなることを特徴とする放電管。
【請求項3】
ガラス管と、
前記ガラス管の端部から突出して形成され、電源からの電力供給を受けるためのアウタリードと、
前記ガラス管の外周に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えるとともに、支承手段によって支承される本体と、前記本体と電気的に接続されるとともに前記アウタリードに対して電気的に接続される導電部と、を備える口金と、
を有するとともに、
前記導電部は、前記アウタリードの少なくとも一部を取り囲んだ状態で前記アウタリードと接続される構成とされており、
前記導電部と前記アウタリードとはカシメ付けされ、溶接により固着されてなることを特徴とする放電管。
【請求項4】
前記本体には、前記ガラス管の外周に対して弾性的に当接する弾性保持片が形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の放電管。
【請求項5】
前記アウタリードは、前記ガラス管が前記弾性保持片に当接した状態で、前記導電部に取り囲まれてなることを特徴とする請求項4に記載の放電管。
【請求項6】
前記ガラス管が略円筒形をなし、
前記本体が、前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、
前記弾性保持片が、前記本体の周方向に間隔を空けて複数形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の放電管。
【請求項7】
前記ガラス管の外周と前記本体の内周との間に、概ね全周に亘って隙間が確保されていることを特徴とする請求項6に記載の放電管。
【請求項8】
前記複数の弾性保持片が、前記本体の軸線方向において間隔を空けた複数位置において、前記ガラス管の外周に当接していることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の放電管。
【請求項9】
前記本体には、前記導電部の基端部の両側に位置するように保護片が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の放電管。
【請求項10】
前記ガラス管が略円筒形をなし、
前記本体が、前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、
前記接触部が前記本体の周方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の放電管。
【請求項11】
前記ガラス管が略円筒形をなし、
前記本体が、前記ガラス管と略同心の円筒形をなし、
前記接触部が前記本体の周方向に沿って形成され、且つその周方向に連続してリブ状に突出する形態であり、
前記本体には、前記接触部よりも外径寸法の大きい大径部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の放電管。
【請求項12】
ガラス管と、
前記ガラス管の端部から突出して形成され、電源からの電力供給を受けるためのアウタリードと、
前記ガラス管の外周に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えるとともに、支承手段によって支承される本体と、前記本体と電気的に接続されるとともに前記アウタリードに対して電気的に接続される導電部と、を備える口金と、
を有し、
前記導電部は、前記アウタリードの少なくとも一部を取り囲んだ状態で前記アウタリードと接続される構成とされた放電管の製造方法であって、
前記ガラス管と前記口金とを相対的に同軸にて接近させ、前記ガラス管が前記口金の前記本体に外嵌されるとともに、前記本体を貫通した前記アウタリードが前記導電部に取り囲まれる位置まで前記ガラス管を前記口金内に進入させる嵌入工程と、
前記アウタリードが前記導電部に取り囲まれた状態で、前記導電部にカシメ付けを行う工程と、
を含むことを特徴とする放電管の製造方法。
【請求項13】
ガラス管と、
前記ガラス管の端部から突出して形成され、電源からの電力供給を受けるためのアウタリードと、
前記ガラス管の外周に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えるとともに、支承手段によって支承される本体と、前記本体と電気的に接続されるとともに前記アウタリードに対して電気的に接続される導電部と、を備える口金と、
を有し、
前記導電部は、前記アウタリードの少なくとも一部を取り囲んだ状態で前記アウタリードと接続される構成とされた放電管の製造方法であって、
前記ガラス管と前記口金とを相対的に同軸にて接近させ、前記ガラス管が前記口金の前記本体に外嵌されるとともに、前記本体を貫通した前記アウタリードが前記導電部に取り囲まれる位置まで前記ガラス管を前記口金内に進入させる嵌入工程と、
前記アウタリードと前記導電部とを溶接によって固着する工程と、
を含むことを特徴とする放電管の製造方法。
【請求項14】
ガラス管と、
前記ガラス管の端部から突出して形成され、電源からの電力供給を受けるためのアウタリードと、
前記ガラス管の外周に組み付けられ、前記電源に電気的に接続される接触部を備えるとともに、支承手段によって支承される本体と、前記本体と電気的に接続されるとともに前記アウタリードに対して電気的に接続される導電部と、を備える口金と、
を有し、
前記導電部は、前記アウタリードの少なくとも一部を取り囲んだ状態で前記アウタリードと接続される構成とされた放電管の製造方法であって、
前記ガラス管と前記口金とを相対的に同軸にて接近させ、前記ガラス管が前記口金の前記本体に外嵌されるとともに、前記本体を貫通した前記アウタリードが前記導電部に取り囲まれる位置まで前記ガラス管を前記口金内に進入させる嵌入工程と、
前記アウタリードが前記導電部に取り囲まれた状態で、前記導電部にカシメ付けを行う工程と、
前記アウタリードと前記導電部とを、それらがカシメ付けされた状態で、溶接によって固着する工程と、
を含むことを特徴とする放電管の製造方法。
【請求項15】
前記嵌入工程は、前記ガラス管に対して弾性力を付与する弾性片の前記ガラス管に対する弾性接触により前記ガラス管と前記口金との軸位置合わせを行いつつ行うことを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれか1項に記載の放電管の製造方法。
【請求項16】
電源と、請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載された放電管と、前記電源及び前記放電管の取付け母体となるシャーシとを備えている表示装置用の照明装置。
【請求項17】
電源と、請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載された放電管と、前記電源及び前記放電管の取付け母体となるシャーシとを備えている表示装置用の照明装置と、前記照明装置の正面側に配置される表示パネルとを備えている表示装置。
【請求項18】
電源と、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載された放電管と、前記電源及び前記放電管の取付け母体となるシャーシとを備えている表示装置用の照明装置と、前記照明装置の正面側に配置される表示パネルとを備えている表示装置を備えているテレビ受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate


【公開番号】特開2009−94064(P2009−94064A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244050(P2008−244050)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【分割の表示】特願2008−522356(P2008−522356)の分割
【原出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】