説明

教育支援装置、教育支援システム、及び教育支援方法

【解決課題】多くの学習項目に対する教材ファイルを用いて学習させる場合に、従業員に対し効率的に学習させることができるようにする。
【解決手段】転属先の担当装置及びフィールドマンBクラスに対する能力マップ基本モデルを読み込み(152)、従業員の転属前の担当装置の理解度集計表を読み込み(154)、転属前の担当装置に関する学習済みの学習項目の中で、転属先の担当装置に関する能力マップ基本モデルの学習項目と共通する学習項目があると(156)、共通する転属前の学習項目で、理解度が低い学習項目があるか否かを判定し(158)、共通する学習項目の理解度が低い場合には、所定の理解度以上の学習項目と共通する学習項目を、フィールドマンBクラスの学習項目として削除設定し(160)、能力マップ基本モデルと削除設定された学習項目とに基づいて、転属先の担当装置及びフィールドマンBクラスに対する能力マップを生成する(164)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教育支援装置、教育支援システム、及び教育支援方法に係り、特に、石油精製会社の製油所の操業に従事する従業員が学習すべき、多種多様な装置に関する知識及び運転技術の学習を支援する教育支援装置、教育支援システム、及び教育支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業の製造部門、特に工場の各種装置を運転、制御する従業員であるオペレーターは、各種装置の構造や運転、制御に関する多様な知識が必要である。それらの知識を習得する教材として、社内で作成されたマニュアルや市販される教材が用いられるが、近年、それらの教材は、テキストのみならず、画像や音声を含めた電子ファイルの形で作成、提供されている。
【0003】
また、石油精製会社の製造部門である製油所においては、原油の蒸留塔や、それにより得られる各種石油留分をさらに改質する反応装置、改質した製品基材を混合して製品であるガソリンや軽油、灯油などの各種製品を生産するための、それらの装置をつなぐ配管に設置されたバルブなどの制御装置が多く存在する。これらの装置の運転や制御については、装置ごとに異なる特性を有することから、従業員が、上記各種の反応装置や制御装置の運転や制御ができるようになるためには、それぞれの運転、制御方法について学習する必要があり、提供される教材の数が多くなるため、従業員は、多くの教材の中から、必要な教材を探して選択し、教材に基づいて学習する必要がある。
【0004】
また、従業員は、担当する装置について学習すればよいため、担当する装置に関する教材を選んで学習すればよいが、担当する装置が変更した場合には、担当変更先の装置について新たに学習しなければならないため、学習すべき学習項目が増加する共に、新たな学習項目に対する教材を探して選択し、学習する必要がある。
【0005】
ここで、多くの教材の中から、ユーザに関連する教材を提示して、学習を支援する装置として、学習者に教えるアイテムを格納するアイテム格納部と、アイテム毎に関連付けて作成した教材要素群を格納する教材要素格納部とを備えた教育支援装置であって、アイテム毎にアイテムキーワードを抽出して格納したアイテムキーワード格納部と、アイテムキーワード群の意味的関係を表現したシソーラスを格納するシソーラス格納部と、学習者が興味のある学習キーワードとシソーラス格納部の内容を照合して、関連キーワードを出力するシソーラス照合部と、関連キーワードとアイテムキーワード格納部の内容を照合して、照合アイテムを出力するキーワード照合部と、照合アイテムに対応した教材要素を教材要素格納部から読み出して学習者に提示する教材提示部とを有することを特徴とする教育支援装置が知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平8−272286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の教育支援装置では、従業員が学習すべき学習項目の教材が多い場合には、従業員が学習すべき全ての学習項目を学習するのに多くの時間がかかってしまい、効率的に学習させることができない、という問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、多くの学習項目に対する教材ファイルを用いて学習させる場合に、従業員に対し効率的に学習させることができる教育支援装置、教育支援システム、及び教育支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明に係る教育支援装置は、製油所に存在する複数種類の装置に関する知識及び該装置の運転技術を学習させるための学習内容を示す複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルを記憶した教材記憶手段と、前記複数種類の装置の各々に対して予め定められた複数の学習項目と該複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルへのリンク先情報とから構成される第1の学習項目管理表を前記装置毎に記憶した第1の学習項目管理表記憶手段と、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、前記製油所の操業に従事する従業員が担当する装置に対する第2の学習項目管理表を前記従業員毎に記憶する第2の学習項目管理表記憶手段と、前記従業員が学習するときに、前記第2の学習項目管理表記憶手段に記憶された該従業員の第2の学習項目管理表を表示し、該従業員によって選択された該第2の学習項目管理表の前記複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの前記教材ファイルを前記教材記憶手段から取得して表示する表示手段と、前記表示された教材ファイルによって前記従業員が学習した学習項目を記憶する学習履歴記憶手段と、前記従業員が担当する装置が変更された場合に、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、前記学習履歴記憶手段に記憶された該従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を該従業員の第2の学習項目管理表として生成する生成手段とを含んで構成されている。
【0009】
また、本発明に係る教育支援方法は、製油所に存在する複数種類の装置に関する知識及び該装置の運転技術を学習させるための学習内容を示す複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルを記憶し、前記複数種類の装置の各々に対して予め定められた複数の学習項目と該複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルへのリンク先情報とから構成される第1の学習項目管理表を前記装置毎に記憶し、前記記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、前記製油所の操業に従事する従業員が担当する装置に対する第2の学習項目管理表を前記従業員毎に記憶し、前記従業員が学習するときに、前記記憶された該従業員の第2の学習項目管理表を表示し、該従業員によって選択された該第2の学習項目管理表の前記複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの前記教材ファイルを取得して表示し、前記表示された教材ファイルによって前記従業員が学習した学習項目を記憶し、前記従業員が担当する装置が変更された場合に、前記記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、前記記憶された該従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を該従業員の第2の学習項目管理表として生成することを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、従業員が学習するときに、記憶された従業員の第2の学習項目管理表を表示し、従業員によって選択された第2の学習項目管理表の複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの教材ファイルを取得して表示し、表示された教材ファイルによって従業員が学習した学習項目を記憶する。
【0011】
そして、従業員が担当する装置が変更された場合に、記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、学習履歴に記憶された従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を従業員の第2の学習項目管理表として生成する。
【0012】
従って、担当する装置が変更された場合に、従業員が既に学習した学習項目と共通する学習項目を除いた学習項目管理表を生成することにより、複数種類の装置に関する多くの学習項目に対する教材ファイルで従業員を学習させる場合であっても、学習項目の数を減らすことができるため、従業員に対し効率的に学習させることができる。
【0013】
本発明に係る学習項目は、従業員の入社年次に応じた複数の教育ステップに分類され、第1の学習項目管理表記憶手段は、装置の各々に対する第1の学習項目管理表を、複数の教育ステップ毎に記憶し、教育ステップの各々に対する第1の学習項目管理表の学習項目を、教育ステップに分類された学習項目とし、第2の学習項目管理表記憶手段は、第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、従業員の担当する装置に対し、従業員の教育ステップに分類される学習項目から構成される第2の学習項目管理表を従業員毎に記憶することができる。これにより、入社年次に応じた複数の教育ステップに分類して、入社年次に応じて各教育ステップの学習項目を確実に学習させるため、学習意欲を維持させて学習させることができる。
【0014】
また、本発明に係る学習履歴記憶手段は、従業員が学習した学習項目を記憶すると共に、学習した学習項目の各々について、学習項目の理解度を記憶し、生成手段は、第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、学習履歴記憶手段に記憶された従業員が学習した学習項目であって、かつ、理解度が所定の理解度以上の学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を生成することができる。これにより、学習した学習項目に共通する学習項目であっても、理解度が低い学習項目について、再度従業員に学習させることができるため、学習項目を確実に学習させることができる。
【0015】
また、本発明に係る学習履歴記憶手段は、従業員が学習した学習項目を記憶すると共に、学習した学習項目の各々について、学習項目の理解度を記憶し、教育支援装置は、従業員が学習した学習項目の各々について、学習項目の理解度を記憶する理解度記憶手段と、従業員の教育ステップが変更された場合に、第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された従業員が担当する装置及び変更後の教育ステップに対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目に、理解度が所定の理解度未満の学習項目を追加した学習項目で構成される第2の学習項目管理表を従業員の第2の学習項目管理表として生成するステップ変更時生成手段とを更に含むことができる。これにより、教育ステップが変更しても、変更前の学習項目で理解度が低い学習項目については、再度従業員に学習させることができるため、学習項目を確実に学習させることができる。
【0016】
また、本発明に係る教育支援システムは、製油所に存在する複数種類の装置に関する知識及び該装置の運転技術を学習させるための学習内容を示す複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルを記憶した教材サーバと、前記複数種類の装置の各々に対して予め定められた複数の学習項目と該複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルへのリンク先情報とから構成される第1の学習項目管理表を前記装置毎に記憶した第1の学習項目管理表記憶手段、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、前記製油所の操業に従事する従業員が担当する装置に対する第2の学習項目管理表を前記従業員毎に記憶する第2の学習項目管理表記憶手段、前記教材ファイルによって前記従業員が学習した学習項目を記憶する学習履歴記憶手段、及び前記従業員が担当する装置が変更された場合に、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、前記学習履歴記憶手段に記憶された該従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を該従業員の第2の学習項目管理表として生成する生成手段を含む学習項目管理サーバと、前記従業員が学習するときに、前記第2の学習項目管理表記憶手段に記憶された該従業員の第2の学習項目管理表を表示し、該従業員によって選択された該第2の学習項目管理表の前記複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの前記教材ファイルを前記教材サーバから取得して表示する表示装置とを含んで構成されている。
【0017】
本発明に係る教育支援システムによれば、従業員が学習するときに、表示装置によって、第2の学習項目管理表記憶手段に記憶された従業員の第2の学習項目管理表を表示し、従業員によって選択された第2の学習項目管理表の複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの教材ファイルを教材サーバから取得して表示する。そして、表示された教材ファイルによって従業員が学習した学習項目を学習項目管理サーバの学習履歴記憶手段に記憶する。
【0018】
そして、従業員が担当する装置が変更された場合に、学習項目管理サーバの生成手段によって、第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、学習履歴記憶手段に記憶された従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を従業員の第2の学習項目管理表として生成する。
【0019】
従って、担当する装置が変更された場合に、従業員が既に学習した学習項目と共通する学習項目を除いた学習項目管理表を生成することにより、複数種類の装置に関する多くの学習項目に対する教材ファイルで従業員を学習させる場合であっても、学習項目の数を減らすことができるため、従業員に対し効率的に学習させることができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明の教育支援装置、教育支援システム、及び教育支援方法によれば、担当する装置が変更された場合に、従業員が既に学習した学習項目と共通する学習項目を除いた学習項目管理表を生成することにより、複数種類の装置に関する多くの学習項目に対する教材ファイルで従業員を学習させる場合であっても、学習項目の数を減らすことができるため、従業員に対し効率的に学習させることができる、という効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態では、石油精製会社の製油所の操業に従事する従業員であるオペレーターが、製油所に存在する多種多様な装置に関する知識とそれらの装置の運転技術、それらの技術を理解するうえで必要な、物理、化学、機械に関する知識、安全に関する法規、基準、さらには生産管理等の知識を学習させる教育支援システムに本発明を適用した場合について説明する。
【0022】
石油精製会社では、製油所の安全操業を常に確実に確保するため、新入社員を入社時から、早期にオペレーターとして育成するため、各装置の運転技術、各装置に係る知識等について、系統的、かつ効率的に教育させるように支援する必要がある。
【0023】
これまでのオペレーター教育は、新入社員の1年次の集合研修以外は、OJT中心であり、熟練オペレーターのスキルに依存した(徒弟制度的な)教育によって行われていたため、教育の質の維持管理上の問題等、会社としての教育レベル、進捗レベルの統一化、運転員のスキルレベルの把握、管理が十分でなかった。
【0024】
そこで、会社として、オペレーター全体の教育進捗度の把握や、評価を統一化し、オペレーターの教育管理と、スキルの把握、オペレーターの(人事考課を含めた)評価の客観化等に活用するため、また、熟練オペレーターのOJTに対し、教育の質と密度を上げるため、学習項目管理表を構築している。
【0025】
図1に示すように、本実施の形態に係る教育支援システム10は、従業員が学習すべき複数の学習項目に対応する電子化された複数の教材ファイルを記憶した教材ファイルデータベースサーバ12と、学習者である従業員ごとに作成した学習項目管理表としての後述する能力マップや後述する学習者リストを記憶した学習項目管理サーバとしての能力マップサーバ14と、学習者である従業員が学習する際に用いる表示装置としての学習者用PC16と、これらを相互に接続するためのローカルエリアネットワークやインターネットなどのネットワーク30とで構成されている。
【0026】
従業員は、本人用の能力マップを、学習者用PC16を用いて閲覧し、学習すべき学習項目を選択して、教材ファイルデータベースサーバ12から学習項目に対応する教材ファイルを取得して学習者用PC16で閲覧し、学習するようになっている。
【0027】
また、教材ファイルデータベースサーバ12に記憶されている教材ファイルは、企業の教育担当者が従業員に提供する各種教材ファイルを自ら作成し電子化したものや、市販の教材ファイルとなっている。教材ファイルは、文字情報や画像、動画あるいは音声によるものでもよく、それらの表現方法を組み合わせたものであってもよい。各教材ファイルは、従業員が能力マップから各学習項目を選択し閲覧できるよう、学習項目に対応して分割されている。
【0028】
能力マップサーバ14は、各種プログラムやデータを記憶したROM18、プログラムを実行して各種処理を行うCPU20、ワークメモリとして用いられるRAM22、後述する学習者リストを記憶すると共に、後述する能力マップを記憶する第2の学習項目管理表記憶手段としての能力マップデータベースとして機能するHDD24、ネットワーク30との通信を制御する通信制御装置26、及びこれらを相互に接続するためのバス28を備えている。また、HDD24には、後述する教育ステップ変更時能力マップ生成処理ルーチンや担当装置変更時能力マップ生成処理ルーチンなどを実行するためのプログラムが記憶されている。
【0029】
また、教材ファイルデータベースサーバ12及び能力マップサーバ14は、一般的な構成のサーバと同様な構成を備えていれば良く、一般的な機能や構成に関する説明を省略する。
【0030】
また、学習者用PC16は、CPU、ROM、RAM、HDD、キーボード、マウス、ディスプレイなどの一般的な構成のパーソナルコンピュータと同様な構成を備えていれば良く、一般的な機能や構成に関する説明を省略する。
【0031】
また、図2に示すように、製油所に存在する複数種類の装置ごとに、後述する教育ステップ毎の第1の学習項目管理表としての能力マップ基本モデルが予め設定され、能力マップサーバ14のHDD34に記憶されている。製油所では、大枠として、(a)原油を蒸留し、(b)得られる各留分を、脱硫(硫黄分の除去)し、(c)分解、異性化(留分に含まれる炭化水素の分解や、構造の変換による物性の改変)し、(d)各分解、異性化した留分の再配合による燃料油等の製品を生産する、という処理を行い、それらの処理に係る各種装置が存在している。
【0032】
各種装置は、それぞれ独特の反応装置であるが、それらの運転では、原料を反応装置に導入する配管のバルブや、コンプレッサー、ポンプなどの機器が極めて多数存在し、それらの基本的な機器を制御し、全体として反応装置を運転している。
【0033】
また、各種装置には、熱交換器による廃熱回収と再利用のための水の配管があり、それらのバルブや、コンプレッサー、ポンプなどの機器が極めて多数存在し、それらの基本的な機器を制御して熱交換を行っているが、熱交換器全体として反応装置の運転に影響を及ぼしているため、反応装置の運転と一体となって操作、制御している。
【0034】
さらに、反応を進めるための、熱供給のための加熱炉も運転、制御しているが、これらもやはり反応装置の運転に影響を及ぼすため、反応装置の運転と一体となって操作制御する部分がある。
【0035】
なお、熱交換器とつながる配管のバルブ、コンプレッサー、ポンプなどの機器の操作は、単純な操作であり、製油所の各種装置に共通する知識、操作技能でもありうる。
【0036】
また、従業員は、上述した装置毎に配属され操業に従事するが、それらの従業員の教育では、一定年数(例えば8年)の間で、担当する装置(種々の関連装置、配管、機器等を含む)に関する構成、現場における機器等の配置など、全ての構成を熟知し、かつ、それらの運転、制御ができ、スタートアップ、シャットダウン、トラブル発生時の対応等を含め、安全に装置の運転管理業務ができ、生産計画に基づく、運転計画、現場担当への指示ができるスキルを得られるように、複数の教育ステップに分かれて教育されるようになっている。
【0037】
教育ステップとしては、例えば、入社1年次の教育ステップ「フィールドマンB」、入社2年次〜3年次の教育ステップ「フィールドマンA」、入社4年次〜5年次の教育ステップ「ボードマンB」、及び入社6年次〜8年次の教育ステップ「ボードマンA」がある。
【0038】
フィールドマンBクラスでは、担当装置の把握と、現場における定常的な各種機器(バルブ、コンプレッサー、ポンプ)の操作ができるように教育され、フィールドマンAクラスでは、現場の各種機器の操作ができ、フィールドマンBクラスの従業員に、指導や指示ができるように教育される。また、ボードマンBクラスでは、担当装置の運転を管理する計器室において、担当装置の定常的な一連の運転管理業務(運転、制御)ができるように教育され、ボードマンAクラスでは、担当装置の計器室において、担当装置の運転状況の的確な判断ができ、装置の運転管理業務ができ、さらに計画や、ボードマンAクラスやフィールドマン(A、Bクラス)の従業員に指示ができるように教育される。
【0039】
また、学習項目としては、図3に示すように、大枠として、装置ごとの「知識」及び「技能」に分けられ、フィールドマンクラスは、現場の装置、各種装置、関連装置の配置、基本操作、起動/停止操作、メンテナンス操作に習熟することを目的として、学習項目が設定されており、ボードマンクラスでは、フィールドマンとしての現場の装置全体、操作方法を把握のうえで、装置全体の運転、制御方法、運転管理を習熟し、製油所全体の生産計画に基づき、運転計画立案、運転計画の変更等までを行うことができることを目的として、学習項目が設定されている。
【0040】
また、能力マップ基本モデルは、後述する能力マップの基本的なモデルとして、該当する教育ステップに分類される複数の学習項目及び学習項目の各々に対応する教材ファイルへのリンク先情報から構成され、能力マップ基本モデルは予め教育担当者によって作成され、能力マップサーバ14のHDD24に記憶されている。
【0041】
次に、本実施の形態に係る作用について説明する。まず、入社した従業員がいると、教育担当者によって、図4に示すような学習者リストにおいて、学習者名としての従業員の名前、担当する装置、入社年次などが登録される。学習者リストは、学習者名、担当装置、及び入社年次を示すフィールドと、学習項目の履修状況を示すフィールドと、履修状況に基づく習得技術レベル情報を示すフィールドとから構成されており、学習項目の履修状況及び習得技術レベルは、各従業員が学習項目を学習したときに能力マップに入力される履修情報に基づいて生成され、教育担当者は、学習者リストを適宜閲覧することで、各学習者の学習状況を把握できるようになっている。
【0042】
なお、学習者の履修状況、習得技術レベルの情報は、能力マップに入力された履修情報を反映して自動的に生成されてもよいし、教育担当者が、履修情報を元に手動で入力しても良い。
【0043】
そして、従業員が担当する装置に関するフィールドマンBクラス(入社1年次)の能力マップ基本モデルに基づいて、図5に示すような能力マップが生成される。
【0044】
能力マップは、担当装置及び該当する教育ステップに対する学習項目の一覧と、各学習項目に対応する教材ファイルの一覧から構成され、教材ファイルの一覧の各々には、教材ファイルデータベースサーバ12に記憶された教材ファイルへのリンク先情報としてのリンクコードが付されており、教材ファイルのリンクコードが表示されている部分をクリックすると、該当する教材ファイルへアクセスできるようになっている。
【0045】
なお、教材ファイルデータベースサーバ12には、図6に示すような教材ファイル管理テーブルが記憶されており、教材ファイル管理テーブルは、能力マップに示された学習項目に付されたリンクコードを示すフィールドと、学習項目に対応する教材ファイルを示すフィールドとから構成されている。
【0046】
また、能力マップには、学習項目ごとに履修したか否かをチェックするチェックマーク記載フィールドが示されており、これは、学習項目に対応する教材ファイルのリンクコードが従業員によって選択され、その学習項目に対する教材ファイルが閲覧されると自動的にチェックマークが記入されるようになっていてもよいし、従業員がその学習項目を学習し、内容を把握したと判断した時点で自らチェックマークを記入するようになっていてもよい。
【0047】
なお、能力マップは、例えばウェブブラウザで閲覧できるように作成されたものでもよいし、Microsoft社のExcelによって作成されたファイルでもよい。
【0048】
そして、学習者である従業員は、学習開始時及び学習項目毎の学習時に、学習者用PC16を操作して、能力マップサーバ14から自分用に作成された能力マップを取得して、閲覧し、学習すべき項目を確認したうえで、その学習項目に対応するリンクコードをクリックして、学習項目に対応する教材ファイルを取得して、教材ファイルを閲覧しながら学習する。
【0049】
なお、この能力マップは、学習者用PC16のディスプレイに表示されて内容が確認されるが、表示する際には、例えば、ウェブブラウザを用いて閲覧しても良いし、(Excelなどの)ファイル形式でダウンロードした後、そのファイルを開いて確認してもよく、その場合には、その時点での学習終了後、能力マップサーバ14に再度保存するようにしてもよい。
【0050】
また、教育担当者は、従業員の学習項目の履修状況を、学習者リストを閲覧することで確認し、必要に応じて習得状況を確認するための試験を行うことができ、この試験は、学習者に直接、問題と解答用紙を配布し行ってもよいし、学習者用PC16へ試験問題と解答欄を送付してオンライン上で試験を行っても良い。そして、この試験結果は、図7に示すような学習履歴としての理解度集計表において、理解度として登録される。
【0051】
理解度集計表では、学習済みの学習項目に対して、理解度が記憶されており、学習済みでない学習項目の理解度は、空欄となっている。従って、理解度集計表には、学習項目を教材ファイルによって学習したか否かが記憶されると共に、学習項目の理解度が記憶される。
【0052】
なお、理解度集計表には、各学習項目の教育ステップが登録される項目があり、理解度集計表は装置ごとに生成されている。
【0053】
次に、教育ステップをフィールドマンBクラスからフィールドマンAクラスに変更し、能力ステップを新たに生成する場合について説明する。
【0054】
能力マップサーバ14において、図8に示す教育ステップ変更時能力マップ生成処理ルーチンが実行される。まず、ステップ100で、学習者である従業員を示す学習者データ及び担当装置を示す情報が入力されたか否かを判定し、教育担当者が、能力マップサーバ14に対して、対象となる従業員を示す学習者データ及び従業員が担当する装置を示す情報を入力すると、ステップ100からステップ102へ移行し、担当装置及びフィールドマンAクラスに対する能力マップ基本モデルがHDD24から読み込まれる。
【0055】
そして、ステップ104で、対象となる従業員の理解度集計表を読み込み、ステップ106において、ボードマンBクラスの学習項目で、理解度が所定の理解度(例えば60%)より低い学習項目があるか否かを判定し、理解度が低い学習項目がない場合には、ステップ110へ移行するが、一方、理解度が低い学習項目がある場合には、ステップ108において、該当する学習項目を、フィールドマンAクラスの学習項目として追加するように設定する。
【0056】
そして、ステップ110において、ステップ102で読み込まれた能力マップ基本モデル及び追加設定された学習項目に基づいて、能力マップを生成し、ステップ112で、対象となる従業員の能力マップとしてHDD24の能力マップデータベースに保存し、能力マップ生成処理ルーチンを終了する。
【0057】
そして、従業員は、学習者用PC16において、生成されたフィールドマンAクラスに対する能力マップを閲覧し、能力マップ基本モデルの複数の学習項目及び理解度が低いため追加された学習項目の中から選択してリンクコードをクリックし、対応する教材ファイルを取得して、学習する。
【0058】
次に、従業員が転属され、担当する装置が変更された際に新たに能力マップを生成する場合について説明する。
【0059】
従業員が転属され、担当する装置が変更される場合があり、転属先における担当装置については、転属前の教育ステップに関わらず、フィールドマンBクラスの能力マップに基づいて学習することになる。この転属先における担当装置の能力マップを生成する場合について説明する。
【0060】
能力マップサーバ14において、図9に示す担当装置変更時能力マップ生成処理ルーチンについて説明する。まず、ステップ150において、学習者データ及び転属先で担当する装置を示す情報が入力されたか否かを判定し、教育担当者が、能力マップサーバ14に対して、対象となる従業員を示す学習者データ及び担当する装置を示す情報を入力すると、ステップ152で、転属先の担当装置及びフィールドマンBクラスに対する能力マップ基本モデルがHDD24から読み込まれる。
【0061】
そして、ステップ154で、対象となる従業員の転属前の担当装置の理解度集計表を読み込み、ステップ156で、転属前の担当装置に関する学習項目であって、かつ、学習済みの学習項目の中で、転属先の担当装置に関する能力マップ基本モデルの学習項目と共通する学習項目があるか否かを判定する。
【0062】
新たに担当する装置に関する知識、運転技術については、関連装置、各種配管のバルブ、コンプレッサーなどの機器に関する知識、運転技術において、過去の担当装置と知識、運転技術が共通する場合があるため、新たな能力マップの学習項目において、これらの学習項目を省略することができ、この学習項目の省略の可否は、学習項目の共通性に基づいて決定される。なお、本実施の形態では、内容が共通する学習項目の組み合わせが予め定められている場合について説明する。
【0063】
ステップ156において、共通する学習項目がない場合には、ステップ164へ移行するが、一方、学習済みの学習項目が、転属先の担当装置に関する能力マップ基本モデルの学習項目と共通し、省略することができる場合には、ステップ158において、共通する転属前の学習項目で、理解度が低い学習項目があるか否かを判定し、共通する学習項目の理解度が所定の理解度(例えば60%)より低い場合には、ステップ160において、共通する学習項目のうち、理解度が所定の理解度以上の学習項目と共通する学習項目を、フィールドマンBクラスの学習項目として削除するように設定し、ステップ164へ移行する。
【0064】
一方、ステップ158で、共通する学習項目の理解度が何れも低くない場合には、ステップ162において、共通する学習項目を、フィールドマンBクラスの学習項目から削除するように設定し、ステップ164へ移行する。
【0065】
ステップ164では、ステップ152で読み込まれた能力マップ基本モデルと、削除設定された学習項目とに基づいて、転属先の担当装置及びフィールドマンBクラスに対する能力マップを生成し、ステップ166で、対象となる従業員の能力マップとして、HDD24の能力マップデータベースに保存し、担当装置変更時能力マップ生成処理ルーチンを終了する。
【0066】
そして、従業員は、学習者用PC16において、生成された転属先の担当装置及びフィールドマンBクラスに対する能力マップを閲覧し、能力マップ基本モデルの複数の学習項目から理解度が高いため削除された学習項目を除いた学習項目の中から選択してリンクコードをクリックし、対応する教材ファイルを取得して、学習する。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態に係る教育支援システムによれば、転属されて担当する装置が変更された場合に、従業員が既に学習した学習項目と共通する学習項目を除いた能力マップを生成することにより、複数種類の装置に関する多くの学習項目に対する教材ファイルで従業員を学習させる場合であっても、学習項目の数を減らすことができるため、従業員に対し効率的に学習させることができる。また、効率的に学習させて、学習時間を短くすることにより、早期にオペレータとして育成することができる。
【0068】
また、入社年次に応じた複数の教育ステップに分類して、入社年次に応じて各教育ステップの学習項目を確実に学習させるため、学習意欲を維持させて学習させることができる。
【0069】
また、既に学習した学習項目に共通する学習項目であっても、理解度が低い学習項目について、再度従業員に学習させることができるため、学習項目を確実に学習させることができる。
【0070】
また、教育ステップが変更しても、変更前の教育ステップの学習項目で理解度が低い学習項目については、再度従業員に学習させることができるため、学習項目を確実に学習させることができる。
【0071】
また、学習内容を複数の学習項目に分割し、学習項目毎に教材ファイルを分けて、従業員に学習させることにより、従業員は就業時間中などの限られた時間内で学習を進めることができる。
【0072】
また、担当装置及び教育ステップに対する能力マップを表示して、学習項目を選択させるようにすることにより、従業員に対し、どの学習項目を学習すればいいのかを提示することができ、必要な学習項目を確実に学習させることができる。
【0073】
また、従業員は、能力マップのリンクコードをクリックするだけで、教材ファイルを取得して表示することができるため、簡易に学習を開始することができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、教材データベースサーバ、能力マップサーバ、及び学習者用PCから構成される教育支援システムによって、本発明を実現する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、教育支援システムの機能を一つの教育支援装置によって実現するようにしてもよい。
【0075】
また、担当装置が変更するときに、フィールドマンBクラスの能力マップの学習項目から、共通する学習項目を削除する場合を例に説明したが、他の教育ステップにおける能力マップの学習項目からも共通する学習項目を削除するように設定してもよい。
【0076】
また、石油精製会社が、製油所を複数有している場合には、従業員をオペレーターとして早期育成するために、複数の製油所共通の人事考課を含めた対応の際に、本実施の形態に係る能力マップや個人リスト、理解度集計表などを用いてもよい。
【0077】
また、能力マップや個人リスト、理解度集計表などを用いて、教育の進捗管理に関する複数の製油所共通の継続的管理体制を構築するようにしてもよい。また、各製油所固有の装置・設備・地域性などに見合った早期育成計画に活用するようにしてもよい。
【0078】
また、本実施の形態に係る能力マップや個人リスト、理解度集計表などを、製油所内における管理体制の確認又は整備に活用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施の形態に係る教育支援システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る能力マップ基本モデルを説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る各教育ステップにおける学習項目の内容を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る学習者リストの内容を示すイメージ図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る能力マップの内容を示すイメージ図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る教材ファイル管理テーブルの内容を示すイメージ図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る理解度集計表の内容を示すイメージ図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る能力マップサーバにおける教育ステップ変更時能力マップ生成処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係る能力マップサーバにおける担当装置変更時能力マップ生成処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
10 教育支援システム
12 教材ファイルデータベースサーバ
14 能力マップサーバ
16 学習者用PC
18 ROM
20 CPU
22 RAM
24 HDD

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製油所に存在する複数種類の装置に関する知識及び該装置の運転技術を学習させるための学習内容を示す複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルを記憶した教材記憶手段と、
前記複数種類の装置の各々に対して予め定められた複数の学習項目と該複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルへのリンク先情報とから構成される第1の学習項目管理表を前記装置毎に記憶した第1の学習項目管理表記憶手段と、
前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、前記製油所の操業に従事する従業員が担当する装置に対する第2の学習項目管理表を前記従業員毎に記憶する第2の学習項目管理表記憶手段と、
前記従業員が学習するときに、前記第2の学習項目管理表記憶手段に記憶された該従業員の第2の学習項目管理表を表示し、該従業員によって選択された該第2の学習項目管理表の前記複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの前記教材ファイルを前記教材記憶手段から取得して表示する表示手段と、
前記表示された教材ファイルによって前記従業員が学習した学習項目を記憶する学習履歴記憶手段と、
前記従業員が担当する装置が変更された場合に、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、前記学習履歴記憶手段に記憶された該従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を該従業員の第2の学習項目管理表として生成する生成手段と、
を含む教育支援装置。
【請求項2】
前記学習項目は、前記従業員の入社年次に応じた複数の教育ステップに分類され、
前記第1の学習項目管理表記憶手段は、前記装置の各々に対する前記第1の学習項目管理表を、前記複数の教育ステップ毎に記憶し、前記教育ステップの各々に対する第1の学習項目管理表の学習項目を、該教育ステップに分類された学習項目とし、
前記第2の学習項目管理表記憶手段は、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、前記従業員の担当する装置に対し、該従業員の教育ステップに分類される学習項目から構成される前記第2の学習項目管理表を前記従業員毎に記憶する請求項1記載の教育支援装置。
【請求項3】
前記学習履歴記憶手段は、前記従業員が学習した学習項目を記憶すると共に、前記学習した学習項目の各々について、該学習項目の理解度を記憶し、
前記生成手段は、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された該装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、前記学習履歴記憶手段に記憶された該従業員が学習した学習項目であって、かつ、前記理解度が所定の理解度以上の学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を生成する請求項1又は2記載の教育支援装置。
【請求項4】
前記学習履歴記憶手段は、前記従業員が学習した学習項目を記憶すると共に、前記学習した学習項目の各々について、該学習項目の理解度を記憶し、
前記従業員の教育ステップが変更された場合に、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された該従業員が担当する装置及び変更後の教育ステップに対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目に、理解度が所定の理解度未満の学習項目を追加した学習項目で構成される第2の学習項目管理表を該従業員の第2の学習項目管理表として生成するステップ変更時生成手段とを更に含む請求項2記載の教育支援装置。
【請求項5】
製油所に存在する複数種類の装置に関する知識及び該装置の運転技術を学習させるための学習内容を示す複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルを記憶した教材サーバと、
前記複数種類の装置の各々に対して予め定められた複数の学習項目と該複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルへのリンク先情報とから構成される第1の学習項目管理表を前記装置毎に記憶した第1の学習項目管理表記憶手段、
前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、前記製油所の操業に従事する従業員が担当する装置に対する第2の学習項目管理表を前記従業員毎に記憶する第2の学習項目管理表記憶手段、
前記教材ファイルによって前記従業員が学習した学習項目を記憶する学習履歴記憶手段、及び
前記従業員が担当する装置が変更された場合に、前記第1の学習項目管理表記憶手段に記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、前記学習履歴記憶手段に記憶された該従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を該従業員の第2の学習項目管理表として生成する生成手段を含む学習項目管理サーバと、
前記従業員が学習するときに、前記第2の学習項目管理表記憶手段に記憶された該従業員の第2の学習項目管理表を表示し、該従業員によって選択された該第2の学習項目管理表の前記複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの前記教材ファイルを前記教材サーバから取得して表示する表示装置と、
を含む教育支援システム。
【請求項6】
製油所に存在する複数種類の装置に関する知識及び該装置の運転技術を学習させるための学習内容を示す複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルを記憶し、
前記複数種類の装置の各々に対して予め定められた複数の学習項目と該複数の学習項目の各々に対する複数の教材ファイルへのリンク先情報とから構成される第1の学習項目管理表を前記装置毎に記憶し、
前記記憶された第1の学習項目管理表に基づいて生成され、かつ、前記製油所の操業に従事する従業員が担当する装置に対する第2の学習項目管理表を前記従業員毎に記憶し、
前記従業員が学習するときに、前記記憶された該従業員の第2の学習項目管理表を表示し、該従業員によって選択された該第2の学習項目管理表の前記複数の教材ファイルへのリンク先情報の何れか一つの前記教材ファイルを取得して表示し、
前記表示された教材ファイルによって前記従業員が学習した学習項目を記憶し、
前記従業員が担当する装置が変更された場合に、前記記憶された変更後の装置に対する第1の学習項目管理表の複数の学習項目から、前記記憶された該従業員が学習した学習項目と共通した内容の学習項目を除いた学習項目で構成される第2の学習項目管理表を該従業員の第2の学習項目管理表として生成することを特徴とする教育支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−206106(P2007−206106A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−21509(P2006−21509)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(000105567)コスモ石油株式会社 (443)
【Fターム(参考)】