説明

数学公式学習装置およびプログラム

【課題】公式を覚える煩わしさから開放しつつ効果的に学習する。
【解決手段】任意の数式を変形対象式として数式表示画面に入力表示させ、該変形対象式の種類に応じて公式データベースから読み出された数学公式が公式一覧ウインドウに一覧表示された状態で、同公式一覧から前記変形対象式を変形すべくひとつの公式を選択し、例えばその一辺をペンにより選択して前記変形対象式を指定すると、前記選択された一辺が前記変形対象式に代入可能か否かその定数の移行や両辺の等倍等の式変形を含む処理に基づき判断され、代入可能と判断された場合はその代入結果の式が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、数学の公式を学習するための数学公式学習装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、数学の公式を覚えることは学習上重要である。しかし、全ての公式を覚えることは難しい。
【0003】
従来、数学の公式を学習するための関数電卓において、ユーザ入力された三角関数式の項が選択されると、当該項の構成に応じて同じ意味を成す左辺または右辺を有する公式が検索されて一覧表示され、そのうち任意の公式が選択されると、選択された公式が前記三角関数式に代入されて変換表示される演算処理装置が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−141091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の演算処理装置では、ユーザ入力された数式の変換に適した公式が自動で検索されるため、どの公式をどのように前記入力した数式に当てはめれば良いのかという、公式学習に最も重要な点を学ぶことができない問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、公式を覚える煩わしさから開放しつつ、効果的に公式を学習することが可能になる数学公式学習装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る数学公式学習装置は、公式を記憶する公式記憶手段と、変形対象式を表示制御する数式表示制御手段と、前記公式記憶手段により記憶された公式の左辺又は右辺の指定を受け付ける公式指定手段と、前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する公式適用手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
本発明に係るプログラムは、電子計算装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、公式をメモリに記憶させる公式記憶手段、変形対象式を表示部に表示制御する数式表示制御手段、前記公式記憶手段により記憶された公式の左辺又は右辺のユーザ操作に応じた指定を受け付ける公式指定手段、前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する公式適用手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、公式を覚える煩わしさから開放しつつ、効果的に公式を学習することが可能になる数学公式学習装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の数学公式学習装置の実施形態に係る関数電卓10の外観構成を示す正面図。
【図2】前記関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記関数電卓10による公式適用学習処理を示すフローチャート。
【図4】前記関数電卓10の公式適用学習処理に伴う公式適用処理を示すフローチャート。
【図5】前記関数電卓10の公式適用学習処理に伴う数式表示動作の具体例(その1)を示す図。
【図6】前記関数電卓10の公式適用学習処理に伴う数式表示動作の具体例(その2)を示す図。
【図7】前記関数電卓10の他の実施形態の公式適用学習処理に伴う数式表示動作の具体例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の数学公式学習装置の実施形態に係る関数電卓10の外観構成を示す正面図である。
【0013】
この関数電卓10は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、この関数電卓10の本体正面にはキー入力部11およびカラー表示部16が設けられる。
【0014】
キー入力部11には、数字や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数字・演算記号キー群12、各種の関数を入力するための関数機能キー群13、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群14、カラー表示部16に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー15、カラー表示部16の下端に沿ってメニュー表示される各種の機能を選択的に指定するためのファンクションキーF1〜F6が備えられる。
【0015】
前記数字・演算記号キー群12としては、「0」〜「9」(数字)キーおよび「+」「−」「×」「÷」(演算記号)キー、「AC」(クリア)キー、「EXE」(実行)キー12aなどが配列される。
【0016】
前記関数機能キー群13としては、「log」(対数)キー、「sin」(サイン)キー、「cos」(コサイン)キー、「ab/c」(分数)キーなどが配列される。
【0017】
前記モード設定キー群14としては、「Menu」(メニュー)キー、「SHIFT」(シフト)キー、「OPTN」(オプション)キーなどが配列される。
【0018】
なお、前記数字・演算記号キー群12に配列された各キーおよび前記関数機能キー群13に配列された各キーは、当該各キー上側の本体面の表記に応じて各種の文字(記号)、演算子等を入力するキーとしても機能する。
【0019】
前記カラー表示部16は、ドットマトリクス型のカラー液晶表示ユニットからなり、その表示画面上には、当該画面のタッチ位置を検出するための透明タブレットのタッチパネル16Tが重ねて設けられる。
【0020】
同図1におけるカラー表示部16には、数学公式学習モードにおいて、数式表示画面GN上にユーザ入力された三角関数式に関して、公式一覧ウインドウWFLが表示された状態を示している。この公式一覧ウインドウWFLに一覧表示された各公式は、当該表示画面に対するタッチ操作またはカーソルキー15のキー操作に応じたカーソルCuの移動により選択される。
【0021】
図2は、前記関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0022】
この関数電卓10は、プロセッサ(CPU)21を備えている。
【0023】
プロセッサ(CPU)21は、ROM22に予め記憶されているシステムプログラム、あるいはメモリカードなどの外部記憶媒体23から記憶媒体読み書き部24によりROM22に読み込まれた電卓制御プログラム、あるいはインターネットなど、通信ネットワークN上のWebサーバ(プログラムサーバ)30から通信制御部25を介してダウンロードされ前記ROM22に読み込まれた電卓制御プログラムに従い、RAM26に種々のデータを記憶させ、また読み出しながら回路各部の動作を制御する。
【0024】
そして、前記ROM22に予め記憶されたシステムプログラムや電卓制御プログラムは、キー入力部11からのキー入力信号やタッチパネル16Tからのタッチ位置検出信号に応じて起動される。
【0025】
このように、前記プロセッサ(CPU)21には、前記ROM22、記憶媒体読み書き部24、通信制御部25、RAM26、キー入力部11、タッチパネル16Tが接続される他に、カラー表示部(LCD)16が接続される。
【0026】
前記ROM22に記憶される電卓制御プログラムとしては、キー入力部11あるいはタッチパネル16Tによりユーザ入力される任意の数式に応じた演算処理を実行するための演算処理プログラム、同ユーザ入力された数式に応じた公式の学習処理を実行するための公式適用学習処理プログラム、同ユーザ入力される任意の数式に応じたグラフ描画処理を実行するためのグラフ描画処理プログラムなど、各種の処理プログラム22aが記憶される。
【0027】
また、前記電卓制御プログラムとしては、前記数式表示画面GNに表示された数式に対しタッチパネル16Tにてタッチ指定された同数式の指定位置(左辺/右辺)を検出するための指定位置検出プログラム22bも記憶される。
【0028】
そして、前記ROM22には、さらに、各種の数学公式を記憶した公式データベース22cが備えられる。
【0029】
前記RAM26には、カラー表示部16のフレームバッファとして機能する表示データ記憶部26a、前記カラー表示部16の数式表示画面GNにて入力されたユーザ任意の数式が記憶される変形対象式データ記憶部26b、そして、前記変形対象式データ記憶部26bに記憶された数式を前記公式データベース22cから選択された数学公式に応じて変換処理した数式が当該変換に従い順次更新されて記憶される変形式データ記憶部26cなどが確保される。
【0030】
このように構成された関数電卓10は、CPU21が前記各種処理プログラム22a(前記演算処理プログラム、公式適用学習処理プログラム、グラフ描画処理プログラムなどを含む)や指定位置検出プログラム22bに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0031】
次に、前記構成による関数電卓10を利用した数学公式の学習に伴う動作について説明する。
【0032】
図3は、前記関数電卓10による公式適用学習処理を示すフローチャートである。
【0033】
図4は、前記関数電卓10の公式適用学習処理に伴う公式適用処理を示すフローチャートである。
【0034】
図5は、前記関数電卓10の公式適用学習処理に伴う数式表示動作の具体例(その1)を示す図である。
【0035】
キー入力部11のユーザ操作に応じて任意の数式「cosX」が入力されると、入力された数式「cosX」が、変形対象式データ記憶部26bに記憶されると共に、図5(a)に示すように、数式表示画面GNとしてカラー表示部16に表示される(ステップS1)。
【0036】
ここで、ユーザ操作に応じて公式の呼び出しが指示されると(ステップS2(Yes))、前記公式データベース22cから三角関数の各公式の名称が読み出され、図5(b)に示すように、公式一覧ウインドウWFLとしてカーソルCuにより任意の公式名称を選択可能な状態で前記数式表示画面GN上に表示される(ステップS3)。
【0037】
この公式一覧ウインドウWFLにおけるカーソルCuのユーザ操作に応じて、前記入力した数式(変形対象式)「cosX」に適用するための「倍角の公式(cos)」が選択されると、前記公式データベース22cから当該選択された「倍角の公式(cos)」の内容[cos2α=2cosα-1]が読み出され、図5(c)に示すように、選択公式表示ウインドウWFとして前記公式一覧ウインドウWFLから切り替えられて表示される(ステップS4)。
【0038】
この選択公式表示ウインドウWFにおいて、表示中の公式[cos2α=2cosα-1]の左右両辺のうち何れか一辺を前記入力した数式(変形対象式)「cosX」に代入して適用するために、図5(d1)の矢印Q1で示すように、タッチペンPにより同公式の左辺[cos2α]を選択すると共に前記数式表示画面GN上の変形対象式「cosX」を指定すると(ステップS5(Yes))、図4における公式適用処理に移行される(ステップSA)。
【0039】
この公式適用処理が開始されると、先ず、前記タッチペンPにより選択された公式[cos2α=2cosα-1]の左辺[cos2α]が、前記変形対象式「cosX」の全体に代入可能であるか否かが、定数の移行や両辺の等倍等の式変形も含めた処理に基づき判断され(ステップA1)、代入可能であると判断されると(ステップA1(Yes))、図5(e1)に示すように、当該代入処理されて変形された結果の式「cosX=2cos(X/2)-1」が変形式データ記憶部26cに記憶されると共に数式表示画面GNに表示される(ステップA2)。
【0040】
一方、前記選択公式表示ウインドウWFにおいて、図5(d2)の矢印Q2で示すように、タッチペンPにより同公式の右辺[2cosα-1]を選択すると共に前記数式表示画面GN上の変形対象式「cosX」を指定した場合に(ステップS5(Yes))、図4における公式適用処理に移行されると(ステップSA)、定数の移行や両辺の等倍等の式変形も含めた処理に基づき、前記選択公式の右辺[2cosα-1]が前記変形対象式「cosX」の全体に代入可能であると判断される(ステップA1(Yes))。
【0041】
そして、図5(e2)に示すように、当該代入処理されて変形された結果の式「cosX=√((1+cos2X)/2)」が変形式データ記憶部26cに記憶されると共に数式表示画面GNに表示される(ステップA2)。
【0042】
この後、ユーザ操作に応じた終了の指示がないと判断された場合には(ステップS6(No))、前記ステップS2からの処理に戻り、前記公式一覧ウインドウWFLを再表示させ、当該公式一覧の中から別の公式を選択してなる公式適用処理(図4参照)を繰り返し実行できる(ステップS2〜S5→SA)。
【0043】
なお、前記図4で示す公式適用処理のフローチャートにおいて、破線AXにより囲んだ範囲の処理ステップA2a,A2bは、他の実施形態として後述する。
【0044】
図6は、前記関数電卓10の公式適用学習処理に伴う数式表示動作の具体例(その2)を示す図である。
【0045】
キー入力部11のユーザ操作に応じて任意の数式「sinX+sinY」が入力されると、入力された数式「sinX+sinY」が、変形対象式データ記憶部26bに記憶されると共に、図6(a)に示すように、数式表示画面GNとしてカラー表示部16に表示される(ステップS1)。
【0046】
ここで、ユーザ操作に応じて公式の呼び出しが指示されると(ステップS2(Yes))、前記公式データベース22cから三角関数の公式の名称が読み出され、図6(b)に示すように、公式一覧ウインドウWFLとしてカーソルCuにより任意の公式名称を選択可能な状態で前記数式表示画面GN上に表示される(ステップS3)。
【0047】
この公式一覧ウインドウWFLにおけるカーソルCuのユーザ操作に応じて、前記入力した数式(変形対象式)「sinX+sinY」に適用するための「和積の公式」が選択されると、前記公式データベース22cから当該選択された「和積の公式」の内容[sinα+sinβ=2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]が読み出され、図6(c)に示すように、選択公式表示ウインドウWFとして前記公式一覧ウインドウWFLから切り替えられて表示される(ステップS4)。
【0048】
この選択公式表示ウインドウWFにおいて、表示中の公式[sinα+sinβ=2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]の左右両辺のうち何れか一辺を前記入力した数式(変形対象式)「sinX+sinY」に代入して適用するために、図6(d1)の矢印Q1で示すように、タッチペンPにより同公式の左辺[sinα+sinβ]を選択すると共に前記数式表示画面GN上の変形対象式「sinX+sinY」を指定すると(ステップS5(Yes))、図4における公式適用処理に移行される(ステップSA)。
【0049】
すると、前記タッチペンPにより選択された公式[sinα+sinβ=2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]の左辺[sinα+sinβ]が、前記変形対象式「sinX+sinY」の全体に代入可能であるか否かが、定数の移行や両辺の等倍等の式変形も含めた処理に基づき判断され(ステップA1)、代入可能であると判断されると(ステップA1(Yes))、図6(e1)に示すように、当該代入処理されて変形された結果の式「sinX+sinY=2sin((X+Y)/2)cos((X-Y)/2)」が変形式データ記憶部26cに記憶されると共に数式表示画面GNに表示される(ステップA2)。
【0050】
一方、前記選択公式表示ウインドウWFにおいて、図6(d2)の矢印Q2で示すように、タッチペンPにより同公式の右辺[2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]を選択すると共に前記数式表示画面GN上の変形対象式「sinX+sinY」を指定した場合に(ステップS5(Yes))、図4における公式適用処理に移行されると(ステップSA)、定数の移行や両辺の等倍等の式変形も含めた処理に基づき、前記選択公式の右辺[2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]は、前記変形対象式「sinX+sinY」の全体に代入不可能と判断される(ステップA1(No))。
【0051】
するとさらに、前記選択公式の右辺[2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]が、前記変形対象式「sinX+sinY」の一部(ここでは「sinX」又は「sinY」)に代入可能であるか否か判断される(ステップA3)。
【0052】
ここで、前記選択公式の右辺[2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]は、前記変形対象式「sinX+sinY」の一部(ここでは「sinX」又は「sinY」)に対しても代入不可能と判断されると(ステップA3(No))、前記選択公式の他方の辺である左辺[sinα+sinβ]について、前記変形対象式「sinX+sinY」への代入が可能であると判断される(ステップA4(Yes))。
【0053】
すると、図6(e2)に示すように、ユーザにより選択された公式の右辺[2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]について、前記変形対象式「sinX+sinY」の全体あるいはその一部の何れに対しても代入不可能であること、および同公式の左辺[sinα+sinβ]については代入可能であることを報知するメッセージ「代入できません。左辺の代入は可能です。」Maが、前記数式表示画面GN上に表示される(ステップA5)。
【0054】
なお、前記ステップA4において、前記選択公式のユーザにより選択されていない他方の辺についても、前記変形対象式への代入が不可能と判断された場合には(ステップA4(No))、前記数式表示画面GN上にエラーメッセージが表示される(ステップA6)。
【0055】
この後、ユーザ操作に応じた終了の指示がないと判断された場合には(ステップS6(No))、前記ステップS2からの処理に戻り、前記公式一覧ウインドウWFLを再表示させ、当該公式一覧の中から別の公式を選択してなる公式適用処理(図4参照)を繰り返し実行できる(ステップS2〜S5→SA)。
【0056】
したがって、前記構成の関数電卓10を利用した数学公式の学習に伴う公式適用学習機能によれば、ユーザ任意の数式「cosX」を変形対象式として数式表示画面GNに入力表示させると共に、当該変形対象式の種類(三角関数)に応じて公式データベース22cから読み出された数学公式(倍角の公式(sin):倍角の公式(cos):和積の公式)が公式一覧ウインドウWFLに一覧表示された状態で、この公式一覧ウインドウWFLから前記変形対象式「cosX」を変形すべく「倍角の公式(cos):[cos2α=2cosα-1]」を選択し、例えばその左辺[cos2α]又は右辺[2cosα-1]をタッチペンPにより選択して前記変形対象式「cosX」を指定する。すると、前記選択された公式の左辺[cos2α](又は右辺[2cosα-1])が前記変形対象式「cosX」に代入可能か否かがその定数の移行や両辺の等倍等の式変形を含む処理に基づき判断され、代入可能と判断された場合はその代入結果の式「cosX=2cos(X/2)-1」(又は「cosX=√((1+cos2X)/2)」)が表示される。
【0057】
また、前記構成の公式適用学習機能によれば、ユーザ入力された変形対象式「sinX+sinY」に対して、選択された公式[sinα+sinβ=2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]の右辺[2sin((α+β)/2)cos((α-β)/2)]が代入不可能と判断され、他方の左辺[sinα+sinβ]が代入可能「sinX+sinY=2sin((X+Y)/2)cos((X-Y)/2)」と判断された場合には、当該選択された公式右辺の代入が不可能であること、および同公式の左辺については代入可能であることを報知するメッセージ「代入できません。左辺の代入は可能です。」Maが表示される。
【0058】
これにより、ユーザ入力された数式の変換に適した公式が自動で検索されるのではなく、どの公式をどのように前記ユーザ入力した数式に当てはめれば良いのかという、公式学習に最も重要な点を学ぶことができ、公式を覚える煩わしさから開放しつつ、効果的に公式を学習することが可能になる。
【0059】
(他の実施形態)
図7は、前記関数電卓10の他の実施形態の公式適用学習処理に伴う数式表示動作の具体例を示す図である。
【0060】
キー入力部11のユーザ操作に応じて任意の数式「sinXcosX」が入力されると、入力された数式「sinXcosX」が、変形対象式データ記憶部26bに記憶されると共に、図7(a)に示すように、数式表示画面GNとしてカラー表示部16に表示される(ステップS1)。
【0061】
ここで、ユーザ操作に応じて公式の呼び出しが指示されると(ステップS2(Yes))、前記公式データベース22cから三角関数の公式の名称が読み出され、図7(b)に示すように、公式一覧ウインドウWFLとしてカーソルCuにより任意の公式名称を選択可能な状態で前記数式表示画面GN上に表示される(ステップS3)。
【0062】
この公式一覧ウインドウWFLにおけるカーソルCuのユーザ操作に応じて、前記入力した数式(変形対象式)「sinXcosX」に適用するための「倍角の公式(sin)」が選択されると、前記公式データベース22cから当該選択された「倍角の公式(sin)」の内容[sin2α=2sinαcosα]が読み出され、図7(c)に示すように、選択公式表示ウインドウWFとして前記公式一覧ウインドウWFLから切り替えられて表示される(ステップS4)。
【0063】
この選択公式表示ウインドウWFにおいて、表示中の公式[sin2α=2sinαcosα]の左右両辺のうち何れか一辺を前記入力した数式(変形対象式)「sinXcosX」に代入して適用するために、図7(d1)の矢印Q1で示すように、タッチペンPにより同公式の左辺[sin2α]を選択すると共に、前記数式表示画面GN上の変形対象式「sinXcosX」のうち前記選択した公式左辺[sin2α]を適用できそうな前半部[sinX]を指定すると(ステップS5(Yes))、図4における公式適用処理に移行される(ステップSA)。
【0064】
すると、前記タッチペンPにより選択された公式[sin2α=2sinαcosα]の左辺[sin2α]が、前記変形対象式「sinXcosX」の全体に代入可能であるか否かが、定数の移行や両辺の等倍等の式変形も含めた処理に基づき判断される(ステップA1)。
【0065】
ここで、前記選択された公式左辺[sin2α]について、前記変形対象式「sinXcosX」の全体に代入することが不可能であると判断されると(ステップA1(No))、同選択された公式左辺[sin2α]が、前記変形対象式「sinXcosX」のうちの指定された一部(ここでは「sinX」)に代入可能であるか否か判断される(ステップA3)。
【0066】
このステップA3における代入可否の判断処理に伴った式変形により、前記公式左辺[sin2α]を前記変形対象式「sinXcosX」の指定された一部「sinX」に代入した結果の式「sinXcosX=2sin(X/2)cos(X/2)cosX」が導出されることにより代入可能と判断されると(ステップA3(Yes))、図7(e1)に示すように、当該代入結果の式「sinXcosX=2sin(X/2)cos(X/2)cosX」が変形式データ記憶部26cに記憶されると共に数式表示画面GNに表示される(ステップA2)。
【0067】
すると、この他の実施形態(ステップAX)では、前記選択された公式左辺[sin2α]ではなく、他方の辺である公式右辺[2sinαcosα]について、前記変形対象式「sinXcosX」に代入可能であるか否か判断され、代入可能と判断された場合は、前記選択された公式左辺の代入結果と比較して当該公式右辺の代入結果が簡潔な式になるか否かが各式の項総数や文字総数に基づき判断される(ステップA2a)。
【0068】
具体的には、前記選択された公式左辺[sin2α]ではない公式右辺[2sinαcosα]を、前記変形対象式「sinXcosX」に代入した結果の式「sinXcosX=(sin2X)/2」が導出されることにより代入可能と判断されると、前記公式左辺の代入結果の式「sinXcosX=2sin(X/2)cos(X/2)cosX」と比較して、項の総数はともに1であるが前記公式左辺の代入結果の方が文字総数が多いので、当該公式右辺の代入結果が簡潔な式になると判断される(ステップA2a(Yes))。
【0069】
すると、前記図7(e1)で示したように、選択された公式左辺[sin2α]の代入結果の式「sinXcosX=2sin(X/2)cos(X/2)cosX」と共に、他方の辺、つまり公式右辺を代入した方が簡潔な変形式が得られることを報知するメッセージ「右辺を代入した方が簡潔な結果が得られます。」Mbが数式表示画面GNに表示される(ステップA2b)。
【0070】
一方、前記選択公式表示ウインドウWFにおいて、図7(d2)の矢印Q2で示すように、タッチペンPにより同公式の右辺[2sinαcosα]を選択すると共に前記数式表示画面GN上の変形対象式「sinXcosX」を指定した場合に(ステップS5(Yes))、図4における公式適用処理に移行されると(ステップSA)、定数の移行や両辺の等倍等の式変形も含めた処理に基づき、前記選択公式の右辺[2sinαcosα]が前記変形対象式「sinXcosX」の全体に代入可能であると判断される(ステップA1(Yes))。
【0071】
そして、図7(e2)に示すように、当該代入処理されて変形された結果の式「sinXcosX=(sin2X)/2」が変形式データ記憶部26cに記憶されると共に数式表示画面GNに表示される(ステップA2)。
【0072】
この後前記同様に、今回選択された公式右辺[2sinαcosα]ではなく、他方の辺である公式左辺[sin2α]について、前記変形対象式「sinXcosX」に代入可能であるか否か判断されると共に、代入可能と判断された場合に、その代入結果が前記選択された公式右辺の代入結果と比較して簡潔な式になるか否かが判断されるが(ステップA2a)、ここでは、他方の辺である公式左辺[sin2α]の代入結果の式「sinXcosX=2sin(X/2)cos(X/2)cosX」は、今回選択された公式右辺[2sinαcosα]の代入結果の式「sinXcosX=(sin2X)/2」よりも複雑である(簡潔でない)と判断されるので(ステップA2a(No))、前記メッセージMbの表示は行われない(RETURN)。
【0073】
したがって、前記構成の他の実施形態の公式適用学習機能によれば、ユーザ任意の数式「sinXcosX」を変形対象式として数式表示画面GNに入力表示させると共に、当該変形対象式の種類(三角関数)に応じて公式データベース22cから読み出された数学公式(倍角の公式(sin):倍角の公式(cos):和積の公式)が公式一覧ウインドウWFLに一覧表示された状態で、この公式一覧ウインドウWFLから前記変形対象式「sinXcosX」を変形すべく「倍角の公式(sin):[sin2α=2sinαcosα]」を選択し、例えばその左辺[sin2α]をタッチペンPにより選択して前記変形対象式「sinXcosX」を指定する。すると、前記選択された公式の左辺[sin2α]が前記変形対象式「sinXcosX」の全体に代入可能か否かがその定数の移行や両辺の等倍等の式変形を含む処理に基づき判断され、代入不可能と判断された場合は、さらに同公式左辺[sin2α]が前記変形対象式「sinXcosX」の一部に代入可能か否か判断される。そして、同公式左辺[sin2α]が前記変形対象式「sinXcosX」の一部「sinX」に代入可能と判断されると、その代入結果の式「sinXcosX=2sin(X/2)cos(X/2)cosX」が表示される。
【0074】
さらに、前記選択された公式左辺[sin2α]が前記変形対象式「sinXcosX」に代入可能と判断されてその代入結果の式「sinXcosX=2sin(X/2)cos(X/2)cosX」が表示された場合であっても、前記選択された公式[sin2α=2sinαcosα]の他方の辺である右辺[2sinαcosα]の代入結果の式「sinXcosX=(sin2X)/2」の方が簡潔な場合は、そのことを報知するメッセージ「右辺を代入した方が簡潔な結果が得られます。」Mbが表示される。
【0075】
これにより、ユーザ入力された数式の変換に適した公式が自動で検索されるのではなく、どの公式をどのように前記ユーザ入力した数式に当てはめれば良いのかという、公式学習に最も重要な点を学ぶことができ、公式を覚える煩わしさから開放しつつ、効果的に公式を学習することが可能になる。
【0076】
なお、前記各実施形態において記載した関数電卓10の動作手法、すなわち、図3のフローチャートに示す公式適用学習処理、図4のフローチャートに示す前記公式適用学習処理に伴う公式適用処理などの各手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体(23)に格納して配布することができる。そして、電子式計算機(10)のコンピュータ(21)は、この外部記憶媒体(23)に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した数学公式の学習に伴う公式適用学習機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0077】
また、前記手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)N上を伝送させることができ、この通信ネットワークNに接続された通信装置(25)によって、前記プログラムデータを、電子式計算機(10)のコンピュータ(21)に取り込み、前述した数学公式の学習に伴う公式適用学習機能を実現することもできる。
【0078】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0079】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0080】
[1]
公式を記憶する公式記憶手段と、
変形対象式を表示制御する数式表示制御手段と、
前記公式記憶手段により記憶された公式の左辺又は右辺の指定を受け付ける公式指定手段と、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する公式適用手段と、
を備えることを特徴とする数学公式学習装置。
【0081】
[2]
前記公式適用手段は、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式にそのまま代入できない場合、当該公式の左辺又は右辺について式変形した後で前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する、
ことを特徴とする[1]に記載の数学公式学習装置。
【0082】
[3]
前記公式適用手段は、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式の全体に代入可能であれば全体に代入し、当該変形対象式の表示を更新制御する第1の公式適用手段と、前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式の全体に代入可能でない場合に一部に代入可能であれば一部に代入し、当該変形対象式の表示を更新制御する第2の公式適用手段とを有する、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の数学公式学習装置。
【0083】
[4]
前記公式適用手段は、前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入可能か否かを判断する指定辺代入可否判断手段を有し、この指定辺代入可否判断手段により代入可能と判断された場合に前記指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御し、
前記指定辺代入可否判断手段により代入不可能と判断された場合に、前記公式指定手段により指定を受け付けていない公式の他方の辺を前記変形対象式に代入可能か否かを判断する他辺代入可否判断手段と、
この他辺代入可否判断手段により前記指定を受け付けていない公式の他方の辺を前記変形対象式に代入可能と判断された場合はその旨を報知する他辺代入可能報知手段と、
をさらに備えたことを特徴とする[1]ないし[3]の何れか1つに記載の数学公式学習装置。
【0084】
[5]
前記公式適用手段により前記指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御した後に、前記公式指定手段により指定を受け付けていない公式の他方の辺を前記変形対象式に代入し、前記指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を代入した変形対象式よりも前記指定を受け付けていない公式の他方の辺を代入した変形対象式の方が簡潔か否かを判断する代入式簡潔判断手段と、
この式簡潔判断手段により前記指定を受け付けていない公式の他方の辺を代入した変形対象式の方が簡潔と判断された場合はその旨を報知する代入式簡潔報知手段と、
をさらに備えたことを特徴とする[1]ないし[4]の何れか1つに記載の数学公式学習装置。
【0085】
[6]
電子計算装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
公式をメモリに記憶させる公式記憶手段、
変形対象式を表示部に表示制御する数式表示制御手段、
前記公式記憶手段により記憶された公式の左辺又は右辺のユーザ操作に応じた指定を受け付ける公式指定手段、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する公式適用手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0086】
10 …関数電卓
11 …キー入力部
12 …数字・演算記号キー群
13 …関数機能キー群
14 …モード設定キー群
15 …カーソルキー
16 …カラー表示部
16T…タッチパネル
21 …プロセッサ(CPU)
22 …ROM
22a…各種処理プログラム
22b…指定位置検出プログラム
22c…公式データベース
23 …外部記憶媒体
24 …記憶媒体読み書き部
25 …通信制御部
26 …RAM
26a…表示データ記憶部
26b…変形対象式データ記憶部
26c…変形式データ記憶部
30 …Webサーバ
GN …数式表示画面
WFL…公式一覧ウインドウ
WF …選択公式表示ウインドウ
P …タッチペン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公式を記憶する公式記憶手段と、
変形対象式を表示制御する数式表示制御手段と、
前記公式記憶手段により記憶された公式の左辺又は右辺の指定を受け付ける公式指定手段と、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する公式適用手段と、
を備えることを特徴とする数学公式学習装置。
【請求項2】
前記公式適用手段は、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式にそのまま代入できない場合、当該公式の左辺又は右辺について式変形した後で前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の数学公式学習装置。
【請求項3】
前記公式適用手段は、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式の全体に代入可能であれば全体に代入し、当該変形対象式の表示を更新制御する第1の公式適用手段と、前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式の全体に代入可能でない場合に一部に代入可能であれば一部に代入し、当該変形対象式の表示を更新制御する第2の公式適用手段とを有する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の数学公式学習装置。
【請求項4】
前記公式適用手段は、前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入可能か否かを判断する指定辺代入可否判断手段を有し、この指定辺代入可否判断手段により代入可能と判断された場合に前記指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御し、
前記指定辺代入可否判断手段により代入不可能と判断された場合に、前記公式指定手段により指定を受け付けていない公式の他方の辺を前記変形対象式に代入可能か否かを判断する他辺代入可否判断手段と、
この他辺代入可否判断手段により前記指定を受け付けていない公式の他方の辺を前記変形対象式に代入可能と判断された場合はその旨を報知する他辺代入可能報知手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の数学公式学習装置。
【請求項5】
前記公式適用手段により前記指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御した後に、前記公式指定手段により指定を受け付けていない公式の他方の辺を前記変形対象式に代入し、前記指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を代入した変形対象式よりも前記指定を受け付けていない公式の他方の辺を代入した変形対象式の方が簡潔か否かを判断する代入式簡潔判断手段と、
この式簡潔判断手段により前記指定を受け付けていない公式の他方の辺を代入した変形対象式の方が簡潔と判断された場合はその旨を報知する代入式簡潔報知手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の数学公式学習装置。
【請求項6】
電子計算装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
公式をメモリに記憶させる公式記憶手段、
変形対象式を表示部に表示制御する数式表示制御手段、
前記公式記憶手段により記憶された公式の左辺又は右辺のユーザ操作に応じた指定を受け付ける公式指定手段、
前記公式指定手段により指定を受け付けた公式の左辺又は右辺を前記変形対象式に代入し当該変形対象式の表示を更新制御する公式適用手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−242887(P2012−242887A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109300(P2011−109300)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】