説明

文字入力装置

【課題】誤ったキー操作により誤入力した文字を少ない手間で簡単に修正することができる文字入力装置を提供する。
【解決手段】文字入力装置20は、複数の文字が割り当てられた複数のキーを有する入力部21と、入力結果を表示する表示部23と、キーの押下時間に応じて入力が第1の入力か第2の入力かを検知する入力時間検知部(22,26)と、表示部23に表示されている文字から所望の文字を選択可能な文字選択手段(23,21,26)と、キーの入力が第1の入力である場合、そのキーの押下による入力回数に応じて、そのキーに割り当てられた複数の文字を順番に表示部23に表示するよう制御し、所望の文字が選択された後第2の入力が検知された場合、その選択された文字を、第2の入力のキーに割り当てられている文字のうち、その選択された文字と同じ押下回数で表示される文字に変更するよう、表示部23の表示を制御する制御部26と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話をはじめとする携帯端末は広く一般的に利用されるに至っており、そのユーザ数は増加の一途を辿っている。特に最近では、携帯電話やPDAなどの携帯端末を用いて、電子メールの送受信を行い、メッセージを交換することは広く日常的に行われている。
【0003】
従来、携帯電話などの小型の携帯端末において、電子メールなどの文章を作成するために文字を入力する際には、各端末の仕様に応じて、携帯端末に配置された機械的なキーをユーザが押下する他、表示部に表示されたキーの前面に配置されたタッチパネルをユーザが押圧したり、またタッチパネル上でユーザが手書きで描いた文字を端末が認識したりするなど、様々な入力態様がある。その中で、現在、携帯電話において最も普及している入力態様は、端末に配置された機械的なキーをユーザが押下することにより文字を入力するというものである。
【0004】
機械的な複数のキーを有する携帯端末は、小型で筐体の表面積が限られているため、端末本体に設置できるキーの数も限られている。このような携帯端末を用いて文字の入力を行う際には、数少ないキーにより種々の文字の入力を行わなくてはならない。限られた数のキーを用いて多くの種類の文字を入力し分けるためには、基本的には、キーの押下回数に基づいて入力する文字を区別したり、複数のキーを押下する順番などを組み合わせることで入力する文字を区別(例えば、「1」のキーの押下に続いて再び「1」の押下で「あ」が入力され、「1」に続いて「2」キーの押下は「い」の入力、「1」に続いて「3」は「う」、「2」に続いて「1」は「か」、など)したりすることになる。
【0005】
このように、限られた数のキーを用いて入力を行う際に、その入力の手間を軽減する技術は様々なものが提案されている。例えば「か行」が対応している数字キーの「2」を押下すると、「か」「き」「く」「け」「こ」などの「か行」の文字を含む複数の文字候補の表が入力部の複数のキーと対応付けて表示部上に表示され、ユーザは、その表に表示された候補の中から文字を選択して入力することができるようにすることで、少ないキーの押下回数により各種文字の入力を可能にした携帯電話が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−274888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載されているような携帯電話を用いたとしても、例えば入力ミスをしてしまった際には、ユーザは、まず当該入力ミスをした箇所まで十字方向キーなどを用いてカーソルを移動させ、入力ミスした文字をクリアキー等で削除して、その後入力操作を再度行うことで正しい文字を入力するという手順を踏むのが一般的である。このようなキー操作は、キー押下回数の増大につながり、ユーザにとって手間および負担を増大させるものとなる。
【0008】
また、現在、携帯電話を用いた文字入力方法として日本で最も普及している入力方式は、各数字キーにそれぞれ平仮名の各行などの複数の文字を割り当てて、同一のキーを複数回押下することにより、その押下回数に応じて、各キーに割り当てられた複数の文字を順番に切り替えて入力する、いわゆる「マルチタップ方式」である。すなわち、例えば、「あ行」のキーを1回押下すると「あ」が、2回連続で押下すると「い」が、3回連続だと「う」、のように、同じ「あ行」のキーを連続で押下する回数に応じて、その行の仮名文字が順番に入力される方式である。この方式は、操作に基づく動作が直感的で非常に分かりやすい入力方式であるが、キーの押下回数の観点から見ると、上記特許文献1に記載の携帯電話の場合などよりも、ユーザがキーを押下しなくてはならない回数は相当多くなる。したがって、マルチタップ方式で通常の入力操作を行うことを前提として、さらに入力ミスした際の修正操作まで考慮すると、実際の文字入力操作全体としては相当なキー押下回数が要求され、これはユーザに対してかなりの手間および負担になっているのが現状である。
【0009】
特に、携帯電話のような小型の端末は、各キーが密集している等の理由により操作ミスが誘発されやすい構造であることが多く、ユーザは正しいキーを押下しているつもりでも、実際には隣接するキーを誤って押下しているという場合もある。さらに、携帯電話は、その用途からユーザが移動しながら操作していることも多く、そのような場合には、入力結果を表示する画面を常に注視して確認しながら入力操作を行っているとは限らない。このような理由から、携帯端末による実際の入力操作においては、入力ミスを修正するための操作を行う必要性が絶えず発生し得る。
【0010】
なお、上述したような誤入力は、携帯端末の場合に限らず、例えば銀行のATM等で振込み操作を行う際に使用する文字入力装置の場合にも同様に生じるものである。
【0011】
したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、誤ったキー操作により誤入力した文字を、少ない手間で簡単に修正することができる文字入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成する請求項1に係る文字入力装置の発明は、
それぞれに複数の文字が割り当てられた複数のキーを有し、当該キーの押下による入力を受け付ける入力部と、
前記入力部への入力結果を表示する表示部と、
前記キーの押下時間に応じて、前記入力部への入力が、第1の入力か第2の入力かを検知する入力時間検知部と、
前記表示部に表示されている文字から所望の文字を選択可能な文字選択手段と、
一のキーの入力が、前記入力時間検知部により前記第1の入力であると検知された場合、当該一のキーの押下による入力回数に応じて、当該一のキーに割り当てられた複数の文字を順番に前記表示部に表示するよう制御し、前記文字選択手段により所望の文字が選択された後、前記入力時間検知部により前記第2の入力が検知された場合、前記選択された文字を、前記第2の入力のキーに割り当てられている文字のうち、前記選択された文字と同じ押下回数で表示される文字に変更するよう、前記表示部の表示を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、入力部への入力態様がスライド入力であると判別された場合、一のキーの押下による入力回数に応じて表示部に表示された文字を、他のキーに割り当てられている文字のうち、一のキーの押下と同じ回数の押下入力に応じて表示される文字に変更するよう、表示部の表示を制御するようにしたので、例えば電子メールの文章を作成する際、文字を誤入力してしまった場合に、少ない手間で簡単に修正することができ、入力ミスを修正する際にユーザがキーを押下する負担が著しく軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る携帯電話の構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示す携帯電話の開状態の概略正面図である。
【図3】図1に示す携帯電話の機能ブロック図である。
【図4】図1に示す携帯電話の記憶部に記憶されている、入力部に対するユーザの入力と、その入力に応じて出力すべき文字との対応付けを説明する図である。
【図5】図1に示す携帯電話の動作を説明する概念図である。
【図6】同じく、図1に示す携帯電話の動作を説明する概念図である。
【図7】図1に示す携帯電話の動作を説明するフローチャートである。
【図8】図1に示す携帯電話の表示部に表示する画面の例を示す図である。
【図9】第1実施の形態の変形例である携帯電話の開状態の概略正面図である。
【図10】本発明の第2実施の形態に係る携帯電話の開状態の概略正面図である。
【図11】図10に示す携帯電話の機能ブロック図である。
【図12】図10に示す携帯電話の動作を説明するフローチャートである。
【図13】図10に示す携帯電話の表示部に表示する画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。なお、以下の各実施の形態においては、文字入力装置の一例として折り畳み式の携帯電話を例に挙げて説明するが、本発明の適用は折り畳み式の端末または携帯電話機に限定されるものではなく、例えばPDAやATMなど、各種の文字入力装置に適用可能である。
【0016】
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態に係る携帯電話10の構成を示す概略斜視図である。この携帯電話10は、本体中央のヒンジ部により開閉可能な折り畳み式とし、図1には開状態を示してある。携帯電話10を開状態にすると現れる2つの面の一方には、入力部5を設け、この入力部5には、一部切り欠いて示すように、液晶画面などにキーやボタンなどの形状を描画してこれらの配列を表示するキー表示部11と、このキー表示部11の前面に配置してユーザの指などによる入力を直接受け付けるタッチパネル12とを配置し、他方の面には、種々の情報を表示する液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどによって構成される表示部14を設ける。携帯電話10は、他にも、通話の音声や音楽再生音などを出力するスピーカなどで構成する音声出力部、マイクなどで構成する音声入力部など、通常の携帯電話機が備える各機能部を有するが、これらの詳細については説明を省略する。
【0017】
本実施の形態に係る携帯電話10は、各種キーやボタンなどを機械的なスイッチとして携帯電話10の本体に配置する代わりに、キー表示部11にキーの形状および配置などを画像で表示させて、ユーザが当該キーの表示された画像部分を押圧すると、その位置に対応するタッチパネル12を押圧することになり、タッチパネル12の押圧された位置から、押圧に応じた入力信号が出力される。
【0018】
図2に、携帯電話10の開状態の概略正面図を示す。ここでは、一例として、電子メール作成時の各表示部の表示を図示する。表示部14には電子メールの文章作成/編集画面を表示し、入力部5のキー表示部11には電子メールの文章作成/編集に必要な操作キー群をアプリケーションに合わせてテンプレートから選択して表示する。ユーザは、このキー表示部11に表示された操作キー群のキーを押圧して(実際にはタッチパネル12を押圧して)、電子メールを構成する文字を入力する。図2の表示部14では、画面上部にユーザが入力した電子メールの文字の確定部分が表示され、現在の入力地点が四角いカーソルによって示されている。本実施の形態の携帯電話10は、通常の文字入力方式として前述のマルチタップ方式を採用し、図2は、ユーザが、キー表示部11の中から「1/あ行」のキーを5回連続で押圧して、あ行5番目の文字である「お」を入力したところを示している。「お」の文字の入力に応じて、表示部14の下部には、「お」で始まる言葉の種々の選択候補が表示され、ユーザは、この中から候補を選択して入力文字を確定する。
【0019】
図3は、本実施の形態に係る携帯電話10の機能ブロック図である。携帯電話10は、前述のキー表示部11、タッチパネル12を含む入力部5と、表示部14とを備えている他、タッチパネル12への入力の態様を判別する入力態様判別部13と、入力用のキーやボタンの形状および配置などをキー表示部11に表示するための複数のテンプレートならびに携帯電話10の各種設定などの情報を記憶する記憶部15と、アンテナを介して基地局との間で音声データおよび電子メールのデータを含む情報を送受信する通信部16と、これら各機能ブロックをはじめとして携帯電話10の全体を制御する制御部17と、を備えている。
【0020】
なお、通信部16を用いて基地局と通信を行うことにより、他の端末との間で音声通話をしたり、電子メールによりメッセージを交換したりする機能については、従来の携帯電話により行う通信と同じであるため、その詳細については説明を省略する。
【0021】
記憶部15は、説明の便宜上、入力した情報を記憶することができるほか、各種アプリケーションを予め記憶させておくことができ、さらにワークメモリやバッファなども兼ねている。また、記憶部15には、電子メールなどの文章を作成する際に、平仮名を入力してそれを漢字に変換するための日本語入力アプリケーションが記憶されており、その前提として、仮名文字などの文字を入力する際の、入力部に対するユーザの入力と、その入力に応じて出力すべき文字との対応付けが記憶されている。
【0022】
上述したように、本実施の形態では、日本語の仮名文字の入力方式としてマルチタップ方式を用いる。図4は、記憶部15に記憶されている、マルチタップ方式による、仮名文字を入力する際の、入力部に対するユーザの入力と、その入力に応じて出力すべき文字との対応付けを表にして示した図である。
【0023】
図4から分かるように、「あ行」に対応する数字の「1」のキーを、1回、2回、3回、4回、5回、と連続して押下すると、それに応じて出力される文字は「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」、と変化し、これに引き続き6回目、7回目、と押下が続くと、「ぁ」、「ぃ」、と小書きの仮名が出力され、さらに11回目以降の連続押下を行うと、最初の「あ」の文字に戻り、それ以降は繰り返しになるようにする。「か行」には小書きの仮名文字がないため、「か行」に対応する数字の「2」のキーを連続押下すると、1回目〜5回目までは、「か」〜「こ」が出力されるが、6回目以降の押下は1回目からの繰り返しと同じになる。数字の「1」〜「9」のキーにそれぞれ「あ行」〜「ら行」の仮名文字が割り当てられ、「0」のキーには「わ行」を割り当てている。数字以外の記号のキーには、図に示すように各種記号や改行などを対応させている。
【0024】
このような表に基づくマルチタップ方式による入力は、現在広く普及している携帯電話の端末に内蔵されている日本語入力アプリケーションに基づく方式と同様であるため、詳細な説明は適宜省略する。なお、本明細書においては、図4に示す表の縦方向の並び、つまり「あ・い・う・え・お…」の文字の並びを「あ行」などのように「行」と呼び、横方向の並び、つまり「あ・か・さ・た・な…」の文字の並びを「あ段」などのように「段」と呼ぶ。
【0025】
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る携帯電話10の入力部5を構成するキー表示部11およびタッチパネル12について説明する。図5は、携帯端末10のキー表示部11に表示されたキーに(実際にはタッチパネル12に)、ユーザの指先50が触れようとしている状態を模式的に示している。なお、キー表示部11に表示された複数のキー全体のうち一部のキーのみを図示し、他の部分は省略してある。また、ユーザの指先50がタッチパネル12を押圧する際には、押圧する箇所は一点ではなく、ある程度の面積を持つため、その部分を押圧領域51として破線で示す。
【0026】
キー表示部11上に表示されている「1/あ行」のキーについて、表示されたキーの画像により画成される内部をキー表示範囲40とする。このキー表示範囲40の位置に対応させて、タッチパネル12上で実際にユーザの指などの入力を受け付ける部分を有効エリア41とする。本実施の形態では、ユーザの指先50が押圧領域51というある程度の面積を持つことを考慮して、キー表示範囲40よりも若干内側に有効エリア41を規定しているが、種々のキー配列に応じて、例えばキー表示範囲40と有効エリア41を合同にすることも、あるいはキー表示範囲40の外側に有効エリア41を規定することもできる。「1/あ行」のキー以外にも、「2/か行」、「3/さ行」などのキーについても同様であり、キー表示部11に表示された全てのキーについて、キー表示範囲および有効エリアをそれぞれ設定する。キー表示部11の各キー表示範囲に表示された各キーに相関させたそれぞれの有効エリアに、タッチパネル12上の多数のタッチスイッチの接点部(XY座標)を対応させることで、タッチパネル12は、ユーザが押圧して入力した位置に対応する信号を出力する。
【0027】
次に、本実施の形態による、キーの1点押下に基づく文字の通常入力処理、およびタッチパネルのスライド入力に基づく行変更処理について説明する。
【0028】
図6(a)は、タッチパネル12上でユーザの指先50が「1/あ行」のキーを押圧している様子を模式的に示す図である。図示のように、ユーザの指先50の押圧領域51が、キー表示部11に表示された「1/あ行」のキーを押圧すると、キー表示部11のキー表示範囲40に対応するタッチパネル12上の有効エリア41も押圧するため、タッチパネル12は、押圧された位置に対応する信号を発生する。制御部10は、この有効エリア41の押圧により発生した信号を受信すると、タッチパネル12上で押圧された位置(例えばXY座標)を判定し、当該位置の入力があった場合に実行すべき処理を、記憶部15を参照することにより読み出し、それぞれ対応する処理を行うように各機能部を制御する。この場合には、「1/あ行」のキーを押下したので、文字を入力するモードになっている場合であれば、図4に示した対応表に従って、1回目の押下に対しては「あ」の文字を表示部14に表示するように制御を行う。
【0029】
この入力の後、ユーザが指先50をタッチパネル12から離した場合には、入力態様判定部13は、この入力を1点押下の入力であると判定する。このように、入力態様判定部13は、タッチパネル12上で所定の面積の押圧が検知されてから、その押圧位置(押圧領域)が実質上ほとんど変化することなく、その押圧が解除された場合には、この入力を、1点を押下する入力と判定するようにする。さらにこの後、再び1点押下の入力が同じ有効エリア内で検出される場合には、制御部17は、これを連続する複数回の入力とみなして、図4に示した対応表に従って、もともと表示されている文字を、2回目以降の文字に変化させる。すなわち、もともと「あ」の文字が表示部14に表示されていれば、その文字を「い」に変化させ、もともと「い」の文字が表示されていれば「う」に変化させる。以下同様に、例えば「う」の表示から「1/あ行」のキーが2回連続で押下されれば、「お」の文字に変化させる。
【0030】
また、ユーザが押下するキーを途中で変更したことで、1点押下の入力が、最後の1点押下の入力とは異なるキーの有効エリアで検出された場合には、制御部17は、当該最後の1点押下による入力を確定させて、新しい他の文字の入力がされたものと判定する。すなわち、例えば図6(a)に示すように、ユーザの指先50により、タッチパネル12の「1/あ行」キーの領域が4回連続で押下されると、制御部17は、表示部14に「え」の文字を表示するよう制御し、その後タッチパネル12から一旦指が離されて押下するキーが変更されると、表示されている「え」の文字を確定する制御を行う。引き続き図6(b)に示すように、「2/か行」キーの領域(キー表示範囲42の有効エリア43)が2回連続で押下されると、制御部17は、確定した「え」の文字の後に「き」を表示させるように制御を行う。こうすることで、表示部14には「えき」の文字が表示されるようになる。
【0031】
以上のように、タッチパネル12上の1点押下の操作に基づいて表示部14に文字を表示し、連続する1点押下に応じて表示部14に表示されている文字を順番に変化させて表示するというこれら一連の処理は、公知の携帯電話における通常の文字入力の際の処理と同じであるため、本明細書ではこの処理を「通常入力処理」と呼ぶ。
【0032】
一方、あるキーの有効エリアに対する最後の押圧が検知された後に、ユーザの指先50がそのままタッチパネル12を離れることなく、押圧したままで他のキーの有効エリアまで移動する入力がなされた場合は、入力態様判定部13は、この入力を「スライド入力」と判定する。このように、入力態様判定部13は、タッチパネル12上のある有効エリアにて所定の面積の押圧が検知されてから、その押圧が解除されずに、その押圧位置(押圧領域)が所定の位置および領域を超えて変化して、他の有効エリアまで押圧範囲が移動する入力を、スライド入力と判定するようにする。このスライド入力がタッチパネル12上で検出されると、制御部17は、上述した通常入力処理とは異なる処理を行うようにする。
【0033】
すなわち、スライド入力が行われると、制御部17は、スライド入力の起点となる押圧操作が行われた際に当該押圧操作により表示部14に表示されていた文字の「段」と、スライド入力の終点となる有効エリアに対応するキーに割り当てられている文字の「行」とに基づいて、表示部14に表示される文字を変化させる。つまり、制御部17は、スライド入力の起点となるキーの押下の回数に応じて表示部14に表示されている文字を、スライド入力の終点のキーに割り当てられている文字のうち、起点となるキーの押下と同じ回数の押下に応じて表示されるべき文字に変更する。
【0034】
例えば、図6(a)に示すように、「1/あ行」のキーを一度だけ1点押下する入力により、表示部14に「あ」を表示させた際に、指がタッチパネル12から離されずにそのまま、図6(b)に示すように「2/か行」のキー(の有効エリア43)までスライド入力された場合は、表示部14の表示を「あ」から「か」に変化させる(図4参照)。また、「1/あ行」のキーを2回押下して「い」を表示させた際に、指がそのまま離されずに「2/か行」のキーまでスライド入力された場合は、文字を「い」から「き」に変化させる。同様に、「3/さ行」のキーを3回押下して「す」を表示させた際に、指がそのまま離されずに「1/あ行」のキーまでスライド入力される場合は、文字を「す」から「う」に変化させる。
【0035】
以上のように、タッチパネル12にてスライド入力が行われた際に、そのスライド入力の起点となる押圧の際に表示されていた文字を、同じ「段」のまま、スライドの終点のキーに対応する「行」の文字に変更させて表示する処理を、本明細書では「行変更処理」と呼ぶ。
【0036】
次に、図7のフローチャートを参照しながら、本実施の形態に係る携帯電話10による文字入力時の動作を説明する。
【0037】
まず、スタートの時点で、制御部17は、記憶部15から日本語入力アプリケーションを読み出すことにより、例えば電子メールなどの文章の作成にあたり、文字を入力することができるモードに移行しているものとする。
【0038】
ステップS101にて、タッチパネル12にユーザからの入力があるか否かを、タッチパネル12からの信号を制御部17が検知することで判定し、入力を検知した場合には、その入力が上述のスライド入力であるか否かを入力態様判別部13が判別する(ステップS102)。入力態様判別部13が、入力はスライド入力ではなく1点押下の入力であると判別した場合には、制御部17は、上述した通常入力処理を行うように制御する(ステップS103)。また、ステップS102にて、入力がスライド入力であると判別された場合には、制御部17は、上述した行変更処理を行うように制御して(ステップS104)、ステップS101に戻り次の入力に備えるようにする。
【0039】
このようにすることで、例えばユーザが電子メールの文章を作成するにあたり文字を入力している時に、図8(a)に示すように、「よろし」の文字を表示させた後で、続いて「く」の文字を入力しようとしたが、誤って「2/か行」のキーの隣の「1/あ行」のキーを3回押圧してしまい「う」の文字を表示させた時点で入力ミスに気が付いた場合には、「1/あ行」のキーの3回目の押圧を、そのまま「2/か行」のキーへと指をスライドさせることで、図8(b)に示すように、「う」の文字を「く」に変更することができる。同様に、「いつもお世話になっております」という文字を入力しようとしたが、図8(c)に示すように、ミスをして「いつもおけ」と入力した時点で「け」ではなく「せ」を入力すべきであるとミスに気が付いた場合には、「け」が表示された時点で押圧したままになっている「2/か行」のキーから「3/さ行」のキーに指をスライドする操作をすれば、図8(d)に示すように「け」の文字を「せ」に変更することができる。
【0040】
また、1回目の押下を誤入力してしまった際にも、従来のように、まず誤入力した文字をクリアキーなどを用いて削除してから正しく入力し直すという手間は不要になる。すなわち、例えば、「よろしく」と入力したい場合に、「よろし」の次に「2/か行」のキーを押下すべきであるのに誤って「3/さ行」のキーを押下して「さ」の文字を表示させてしまった場合、そのキーを押下したまま「2/か行」のキーまで指をスライドさせることにより表示部14に表示される文字を「さ」から「か」に変化させた後、そのまま「2/か行」のキーをさらに2回押下するだけで、「か」の文字を「く」に変更することができる。
【0041】
したがって、本実施の形態の携帯電話10を用いることで、仮名文字を入力している最中に、押下するキーを間違えて文字を表示させたことに気がついた場合には、当該表示された文字を一旦削除して入力し直すことなく、間違えて入力した文字を簡単かつ手間の少ない操作により修正することができ、これによりキーの押下回数を相当低減させることができる。
【0042】
なお、本実施の形態は、タッチパネル12上でスライド入力を行うことにより、行変更処理をするものとして説明したが、端末の入力部の構成によっては、タッチパネルでなくとも機械的なキーを用いることでスライド入力を行うこともできる。例えば、図9に示すような携帯端末100の入力部110は、タッチパネルではなく機械的なキーを配置しているが、各キー同士が狭い間隔で隣接している、いわゆる「フレームレスキー」を採用している。このような入力部を有する携帯端末であれば、例えば、まず「1/あ行」のキーを押下して、押下した指をそのまま「2/か行」までスライドさせるようにすれば、キーから出力される信号は、最初は「1/あ行」のキーの押下、次に「1/あ行」および「2/か行」のキーの同時押下、その後「2/か行」のみのキーの押下として検知することが可能である。したがって、このような入力を「スライド入力」と判定するようにすれば、タッチパネルではなく機械的なキーを用いる入力においても、本実施の形態の行変更処理を適用することができる。
【0043】
以上、主に隣接するキーを誤入力した際の行変更処理について説明したが、スライド入力が、隣接するキーを超えた先の位置にあるキーまで行われるような場合には、スライド入力の終点となるキーに対応する行の文字に変化させるような行変換処理を行うようにする。しかしながら、実際の入力操作においては、キーを押下する際の誤入力は、本来押下すべきキーに隣接するキーを押下してしまうことが原因であることが多いと想定されるため、上述の行変更処理が行われるスライド入力の範囲を、例えば隣接するキーまでに限定するような設定にすることもできる。
【0044】
このように、行変更処理を行うようにするスライド入力の範囲を、隣接するキーなどの比較的狭い範囲に限定する場合には、「あるキーから他のキーまで」完全に移動して初めてスライド入力と判別するのではなく、スライド入力が「所定の方向(上下・左右・斜め等)」に所定の閾値を超えて検知された時点でスライド入力と判別するようにしてもよい。例えば、入力態様判別部13は、「1/あ行」のキーから「4/た行」の方向(図2の下方向)に所定量の移動が検出された時点で、実際には「4/た行」までスライド入力が完全に移行し終わる前に、当該移動がスライド入力であると判別する。
【0045】
このようにすれば、隣接するキーに対するスライド入力が比較的早い段階で検出されるため、ユーザにとっては少ない移動量で修正操作を行うことができるようになる。
【0046】
(第2実施の形態)
次に、本発明の第2実施の形態に係る携帯電話20について説明する。上述した第1実施の形態の携帯電話10は、文字を入力している最中にユーザが入力ミスに気が付いた際、その入力ミスを修正するものであったが、本実施の形態では、すでに入力済みの文字に対して、後から入力ミスに気が付いた際に、その入力ミスを少ない手間で簡単に修正することができる携帯電話を説明する。
【0047】
図10は、本実施の形態に係る携帯電話20の概略正面図である。この携帯電話20は、本体中央のヒンジ部により開閉可能な折り畳み式とし、図10には開状態を示してある。携帯電話10を開状態にすると現れる2つの面の一方には、機械的な複数のキーにより構成される入力部21を配置し、他方の面には、種々の情報を表示する液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどによって構成される表示部23を配置する。
【0048】
本実施の形態においては、第1実施の形態で説明したスライド入力を特徴とするものではないため、入力部21はタッチパネルではなく機械的なキーを配置したものとして説明する。しかしながら、これに限定されるものではなく、タッチパネルにより入力部を構成することもできる。携帯電話20の入力部21は、配置された機械的な各キーを押圧すると、その押圧に応じて各キーに対応する信号が出力されるようにする。なお、携帯電話20は、入力部21が機械的なキーで構成されている以外には、各機能部は第1実施の形態で説明した携帯電話10と同じであるため、第1実施の形態と同じ説明は適宜省略する。
【0049】
図11は、本実施の形態に係る携帯電話20の機能ブロック図である。携帯電話20は、前述の入力部21および表示部23を備えている他に、入力部21のキーの押下時間を測定するタイマ22と、日本語入力アプリケーションおよび携帯電話20の各種設定などの情報を記憶する記憶部24と、アンテナを介して基地局との間で音声データおよび電子メールのデータを含む情報を送受信する通信部25と、これら各機能ブロックをはじめとして携帯電話20の全体を制御する制御部26と、をさらに備えている。なお、表示部23および通信部25は、第1実施の形態で説明した表示部14および通信部16と同じものとすることができる。
【0050】
携帯電話20の記憶部24には、第1実施の形態の図4で説明したマルチタップ方式による、仮名文字を入力する際の、入力部に対するユーザの入力と、その入力に応じて出力すべき文字との対応付けが記憶されている。また、タイマ22は、ユーザが入力部21のあるキーを押下することにより入力が開始されてから、ユーザが当該キーから指を離してキーの押下が解除されるまでの時間を測定する。このようにタイマ22が測定したキーの押下時間に基づいて、制御部26は、当該押下が所定の時間閾値以内であれば、その押下を「短押し」と判別し、当該押下が所定の時間閾値を越えていれば、その押下を「長押し」と判別する。したがって、本実施の形態では、タイマ22および制御部26が入力時間検知部を構成する。
【0051】
本実施の形態では、文字を入力して文章を作成している最中に、表示部23上で、所定の文字の上にカーソルが位置している状態でキーが「長押し」されると、第1実施の形態で説明した「行変更処理」が行われるようにする。すなわち、制御部26は、キーの長押し入力に基づいて、表示部23のカーソルの位置に表示されている文字の「段」と、長押しされたキーに割り当てられている文字の「行」とに基づいて、カーソルの位置に表示されている文字を変化させるように表示部23を制御する。さらに詳細には、制御部26は、表示部23のカーソルの位置に表示されている文字を、長押ししたキーに割り当てられている文字のうち、カーソル位置に表示されている文字を入力した際のキーの押下回数と同じ押下回数に応じて表示されるべき文字に変更する。また、キーの入力が「短押し」である場合には、第1実施の形態で説明した「通常入力処理」を行うようにする。したがって、本実施の形態では、表示部23、入力部21、および制御部26が文字選択手段を構成する。
【0052】
次に、図12のフローチャートを参照しながら、本実施の形態に係る携帯電話20の文字入力時の動作を説明する。
【0053】
まず、携帯電話20は、文字入力モードにて例えば電子メールなどの文章を作成中であり、通常の入力操作により漢字変換前のいくつかの仮名文字をすでに入力済みであるものとする。
【0054】
ステップS201にて、制御部26は、入力部21のキーにユーザからの入力があるか否かを、入力部21からの信号を検知することで判定し、入力を検知した場合には、タイマ22で測定された押下時間に基づいて、その入力が「長押し」であるか否かを判別する(ステップS202)。入力が長押しではない(短押し)と判別された場合には、制御部26は、第1実施の形態で説明した通常入力処理を行うように制御する(ステップS203)。また、ステップS202にて、入力がキーの「長押し」であると判別された場合には、制御部26は、表示部23上でカーソル位置に表示されている文字が、当該長押しされているキーに割り当てられている仮名文字の行に属するか否かを判定する(ステップS204)。
【0055】
すなわち、例えば、カーソルが「む」という文字の位置にある時に「7/ま行」のキーが長押しされた場合には、カーソルの位置に表示されている文字は長押しされているキーに割り当てられている仮名文字(ま・み・む・め・も)の行(ま行)に属するが、例えば、カーソルが「む」という文字の位置にある時に「3/さ行」のキーが長押しされた場合には、カーソルの位置に表示されている文字は長押しされているキーに割り当てられている仮名文字(さ・し・す・せ・そ)の行(さ行)に属さない。
【0056】
ステップS204にて、カーソルの位置にある文字が、長押しされているキーの仮名の行に属さない場合、すなわち、長押し入力したキーに対応する行とは異なる行の文字の位置にカーソルがある場合には、この入力はカーソルが位置する文字の修正を意図したものであるとみなして、当該文字に対して行変更処理を行う(ステップS205)。なお、ステップS204にて、カーソルの位置にある文字が、長押しされているキーの仮名の行に属する場合、すなわち、長押し入力したキーに対応する行と同じ行の文字の位置にカーソルがある場合は、この入力は行変更処理による修正を意図したものではないとみなして(つまり長押しとはみなさずに)通常入力処理を行うようにし(ステップS203)、ステップS201に戻り次の入力に備えるようにする。
【0057】
このようにすることで、すでに入力済みの文字に対して行変更処理を施すことができるため、仮名文字を入力した後で入力ミスに気が付いた場合であっても、間違えて入力した文字を簡単かつ手間の少ない操作により修正することができ、これによりキーの押下回数を相当低減させることができる。
【0058】
例えば、ユーザが電子メールの文章を作成するにあたり、「いつもおせわになっております。」という文字を入力しようと意図しつつも、押下するキーの位置を間違えて、図13(a)に示すように、「いつもおけわになっております。」という文字を入力し終えた後に、「け」ではなく「せ」の文字に修正すべきであると気が付いたとする。本来、「3/さ行」のキーを4回連続で押下することにより「せ」の文字を入力すべきであるが、誤って隣の「2/か行」のキーを4回連続押下したために、図13(a)では、「け」が入力されてしまっている。
【0059】
このような場合、まず、ユーザの方向キーなどの操作に基づいて、修正すべき箇所である「け」の位置にカーソルを移動させる(図13(b)参照)。ここで、「け」の文字を「せ」に修正すべく、「せ」の文字が属する「さ行」に対応する「3/さ行」のキーを長押しすると、それに応じて行変更処理が行われ、図13(c)に示すように、「け」の文字が「せ」に変更される。これにより、意図する正しい文字に修正を行うことができる。したがって、従来のように、修正すべき箇所でクリアキーを押下する等して修正対象の文字を削除してから、再度正しい入力を繰り返す手間はなくなる。
【0060】
また、図12のステップS205にて行変更処理を行った後は引き続き修正モードに入るような設定をしておけば、ステップS201に戻ってその後の入力を継続することにより、例えば図13(d)に示すように、本来「せ」と入力すべき箇所で「く」と入力してしまったような場合でも、簡単な操作で修正することができる。すなわち、入力に際し、押下するキーだけでなく押下回数も誤った場合の修正も行うことができる。この場合には、まず「く」の位置にカーソルを移動させてから、「3/さ行」のキーを長押しすることで行変更処理を行い、「く」の文字を「す」に変更する。その後そのまま「3/さ行」のキーを一度短押しして通常入力処理を行うことにより、「す」の文字を「せ」に変更することができる。
【0061】
なお、以上の説明においては、本実施の形態の適用場面として、仮名文字をすでに入力済みであって、漢字に変換して確定する前の状態について説明したが、例えば、漢字変換確定後であっても、漢字確定後の仮名文字の部分をカーソルで選択することができるようにして、選択した文字に対してキーの長押しなどの操作に応じて行変更処理を行うようにすることもできる。
【0062】
また、通常入力モードと修正モードとを適宜切り替えるなどの手段によって、修正モードの時にのみ行変更処理を行うようにしてもよい。
【0063】
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上記第1および第2実施の形態ともに、入力部と表示部とが分離している形態の携帯電話として説明したが、入力部がタッチパネルを含めて構成したものであれば、例えばPDAのような入力部と表示部を一体化させた筐体に本発明の文字入力装置を適用することも可能である。
【0064】
また、上述した第1実施の形態では、タッチパネルの入力操作にはユーザの指を用いて操作を行うものとしたが、このような操作に限定されるものではなく、例えばスタイラスなどのペン型デバイスを用いて操作するなど、入力部の態様に応じて種々の入力方法を用いることができる。
【0065】
さらに、上述の第1実施の形態においては、入力態様判別部13は「1点押下の入力」か「スライド入力」かを判別するものとして説明し、各キーの押下については「長押し」と「短押し」とを区別していないが、第2実施の形態と同様にタイマを設けてキーの長押しと短押しとを判別する構成にして、キーの「短押し」に応じて通常入力処理を行うようにしてもよい。この場合、第1実施の形態では、キーの「長押し」についても通常入力処理を行うようにするが、所定のキーの長押しにより、長押しされる時間の長さに応じて、そのキーに割り当てられた仮名文字が順番に遷移して、キーの長押しを解除すると仮名文字の遷移が止まるようにするのが好適である。このような態様は、タッチパネルを用いた入力部を用いる場合にも、機械的なキーにより構成される入力部を用いる場合にも適用することができる。このようにすれば、通常入力処理を行うにあたり、仮名文字を順番に変化させる際にも、キーを何度も短押しする必要がなくなる。
【0066】
また、第2実施の形態においては、キーの「短押し」により通常入力処理を行い、「長押し」により行変更処理を行うものとして説明したが、前述のキーの「長押し」により、押下時間の長さに応じて、そのキーに割り当てられた仮名文字が順番に遷移する「通常入力処理」を行うようにして、「短押し」に応じて行変更処理を行うようにしてもよい。このような入力方式は、第2実施の形態を、タッチパネルを含む入力部を用いて実施する場合に特に好適である。
【符号の説明】
【0067】
5、21、110 入力部
10、20 携帯端末
11 キー表示部
12 タッチパネル
13 入力態様判別部
14、23 表示部
15 記憶部
16 通信部
17 制御部
22 タイマ
40、42 キー表示範囲
41、43 有効エリア
50 ユーザの指先
51 押圧領域


【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれに複数の文字が割り当てられた複数のキーを有し、当該キーの押下による入力を受け付ける入力部と、
前記入力部への入力結果を表示する表示部と、
前記キーの押下時間に応じて、前記入力部への入力が、第1の入力か第2の入力かを検知する入力時間検知部と、
前記表示部に表示されている文字から所望の文字を選択可能な文字選択手段と、
一のキーの入力が、前記入力時間検知部により前記第1の入力であると検知された場合、当該一のキーの押下による入力回数に応じて、当該一のキーに割り当てられた複数の文字を順番に前記表示部に表示するよう制御し、前記文字選択手段により所望の文字が選択された後、前記入力時間検知部により前記第2の入力が検知された場合、前記選択された文字を、前記第2の入力のキーに割り当てられている文字のうち、前記選択された文字と同じ押下回数で表示される文字に変更するよう、前記表示部の表示を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする文字入力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−89151(P2012−89151A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−268967(P2011−268967)
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【分割の表示】特願2007−255446(P2007−255446)の分割
【原出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】