説明

文書管理システム、文書格納装置、およびプログラム

【課題】
文書と文書管理情報との対応付けを自動化するようにした文書管理システムおよび文書格納装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】
文書の格納に際して、文書提供者は、文書提供者端末10上から所定の操作を行い、文書格納サーバ20に文書の格納を依頼する。すると、文書格納サーバ20は、格納対象となる文書にID等を埋め込み当該文書をコンテキストに対応した文書(以下、コンテキスト対応文書と言う)に変換するとともに、当該文書に関連したコンテキストを作成する。そして、作成したコンテキストをコンテキストサーバ40に登録し、また、前述のコンテキスト対応文書を内部に格納し管理する。これで文書の格納が完了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システム、文書格納装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書を格納するためのサーバを利用して、複数の文書利用者で文書を共有可能にする環境が一般的に用いられている。
【0003】
しかし、文書利用者が文書をサーバから自己のクライアントへ取得(複製)した後、文書作成者が当該文書を改訂した新しい文書をサーバへ登録した場合などでは、クライアントに複製された文書にはその改訂が反映されないため、文書利用者が古い文書を参照してしまうなどの不都合が生じる。
【0004】
そこで、特許文献1には、ユーザが文書を利用する際には、自動的に文書格納サーバに対して当該文書が改訂されていないかを問い合わせ、つねに利用者が最新版の文書を利用できるようにした技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−110692号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、文書そのものを格納するサーバと、文書の改訂などを表す情報を格納するサーバとを、物理的あるいは論理的に分離して、システムを構築したいという要求がある。
【0006】
このように物理的(あるいは論理的)に上記2つのサーバを分離した場合、文書作成者は文書を格納するサーバに対し文書の格納や変更をするたびに、文書の改訂などを表す情報を格納するサーバへも適切な文書管理情報を登録しなければならず、手間がかかる。また、人的ミスなどにより、サーバに格納された文書と別のサーバに格納された文書の改訂などを表す情報との間に不整合が起こりやすい。
【0007】
そこで、本発明は、文書格納サーバに格納された文書と文書管理情報格納サーバに格納された文書管理情報とを自動的に整合させる文書管理システム、文書格納装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1の文書管理システムの発明は、文書格納装置は、外部から文書を受け付ける文書受付手段と、文書の格納の指示を外部から受け付ける文書格納指示受付手段と、文書を保持する文書保持手段と、文書を管理する文書管理情報を生成する文書管理情報生成手段と、文書管理情報格納装置との通信を行う第1の通信手段とを有し、前記文書受付手段から受け付けた文書に対する格納の指示を前記文書格納指示受付手段により受け付けると、当該文書を前記文書保持手段に保持するとともに、前記文書管理情報生成手段により当該文書に関する文書管理情報を生成し、前記第1の通信手段を介して前記文書管理情報格納装置へ当該文書管理情報を送信することを特徴とし、前記文書管理情報格納装置は、前記文書管理情報を保持する文書管理情報保持手段と、前記文書格納装置との通信を行う第2の通信手段とを有し、前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から前記文書管理情報を受信すると、当該文書管理情報を前記文書管理情報保持手段に保持することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記文書格納装置は、前記文書受付手段から受け付けた第1の文書を前記文書格納装置に格納された第2の文書に関連付ける指示を受け付ける文書関連付指示受付手段をさらに含み、文書受付手段から受け付けた第1の文書を前記文書格納装置に格納された第2の文書に関連付ける指示を前記文書関連付指示受付手段により受け付けると、前記第1の文書を前記第2の文書に関連付けて前記文書保持手段に保持するとともに、前記第1の通信手段を介して前記第1の文書に関する情報および前記第2の文書に関する情報を前記文書管理情報格納装置へ送信することを特徴とし、前記文書管理情報格納装置は、文書に関する情報に基づき当該文書に対応する文書管理情報を特定する文書管理情報特定手段と、前記文書管理情報を変更する文書管理情報変更手段とをさらに含み、前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から前記第1の文書に関する情報および前記第2の文書に関する情報を受信すると、前記文書管理情報特定手段は、前記第1の文書に関する情報に基づき、前記第1の文書に対応する文書管理情報を特定し、前記文書管理情報変更手段は、前記文書管理情報特定手段により特定された文書管理情報に前記第2の文書に関する情報を対応づけるように当該文書管理情報を変更することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記文書格納装置は、前記文書保持手段の保持領域に保持された文書を削除する指示を受け付ける文書削除指示受付手段をさらに含み、前記文書保持手段の保持領域に保持された文書を削除する指示を前記文書削除指示受付手段により受け付けると、当該文書を前記文書保持手段の当該保持領域から削除するとともに、前記第1の通信手段を介して当該文書に関する情報および当該保持領域に関する情報を前記文書管理情報格納装置へ送信することを特徴とし、前記文書管理情報格納装置は、保持領域に関する情報に基づき当該保持領域に対応する文書管理情報を特定する文書管理情報特定手段と、文書を管理する文書管理情報を変更する変更手段とをさらに含み、前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から当該文書に関する情報および当該保持領域に関する情報を受信すると、前記文書管理情報特定手段は、当該保持領域に関する情報に基づき、当該保持領域に対応する文書管理情報を特定し、前記文書管理情報変更手段は、前記文書管理情報特定手段により特定された文書管理情報から当該文書に関する情報を削除するように当該文書管理情報を変更することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記文書格納装置は、前記文書保持手段の第1の保持領域に保持された文書を第2の保持領域に複製する指示を受け付ける文書複製指示受付手段をさらに含み、前記文書保持手段の第1の保持領域に保持された文書を第2の保持領域に複製する指示を前記文書複製指示受付手段により受け付けると、前記文書保持手段の前記第2の保持領域に当該文書を複製するとともに、前記第1の通信手段を介して当該文書に関する情報および前記第2の保持領域に関する情報を送信することを特徴とし、前記文書管理情報格納装置は、保持領域に関する情報に基づき当該保持領域に対応する文書管理情報を特定する文書管理情報特定手段と、文書を管理する文書管理情報を変更する変更手段とをさらに含み、前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から当該文書に関する情報および前記第2の保持領域に関する情報を受信すると、前記文書管理情報特定手段は、前記第2の保持領域に関する情報に基づき、前記第2の保持領域に対応する文書管理情報を特定し、前記文書管理情報変更手段は、前記文書管理情報特定手段により特定された文書管理情報から当該文書に関する情報を追加するように当該文書管理情報を変更することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の文書格納装置の発明は、文書を受け付ける文書受付手段と、文書の格納の指示を受け付ける文書格納指示受付手段と、文書を保持する文書保持手段と、文書を管理する文書管理情報を生成する文書管理情報生成手段と、情報を送信する送信手段とを有し、前記文書受付手段から受け付けた文書に対する格納の指示を前記文書格納指示受付手段により受け付けると、当該文書を前記文書保持手段に保持するとともに、前記文書管理情報生成手段により当該文書に関する文書管理情報を生成し、前記送信手段を介して当該文書管理情報を送信することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6のプログラムの発明は、コンピュータに、文書を受け付ける文書受付手段と、文書の格納の指示を受け付ける文書格納指示受付手段と、文書を保持する文書保持手段と、文書を管理する文書管理情報を生成する文書管理情報生成手段と、情報を送信する送信手段とを有し、前記文書受付手段から受け付けた文書に対する格納の指示を前記文書格納指示受付手段により受け付けると、当該文書を前記文書保持手段に保持するとともに、前記文書管理情報生成手段により当該文書に関する文書管理情報を生成し、前記送信手段を介して当該文書管理情報を送信する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、5および6に記載された発明によれば、文書格納装置に文書の格納を指示すれば、当該文書と整合した文書管理情報を文書管理情報格納装置へ格納することができる。
【0015】
請求項2に記載された発明によれば、文書格納装置に文書の関連付けを指示すれば、文書管理情報格納装置に格納された文書管理情報を文書格納装置における文書の関連付け処理と整合するよう変更することができる。
【0016】
請求項3に記載された発明によれば、文書格納装置に文書の削除を指示すれば、文書管理情報格納装置に格納された文書管理情報を文書格納装置における文書の削除処理と整合するよう変更することができる。
【0017】
請求項4に記載された発明によれば、文書格納装置に文書の複製を指示すれば、文書管理情報格納装置に格納された文書管理情報を文書格納装置における文書の複製処理と整合するよう変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係わる文書管理システム、文書格納装置、およびプログラムの実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0019】
図1は、本発明に係わる文書管理システムの全体構成の一例を示す図である。
【0020】
この文書管理システムは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等で構成されたネットワークを介して文書提供者端末10と、文書格納サーバ20と、文書利用者端末30と、コンテキストサーバ40とが接続されている。
【0021】
ここで、文書提供者端末10は、文書格納サーバ20に対して文書を格納し、それを変更、あるいは削除する機能を果たす。すなわち、新規文書や、既に格納されている文書の改版(新規バージョン)を文書格納サーバ20に格納し、その格納された文書に対して移動や複製等の変更、あるいは削除を行うことになる。
【0022】
文書格納サーバ20は、文書を格納して管理する機能を果たす。文書格納サーバ20では、文書の格納に際して当該文書に関連したコンテキスト(文書管理情報)を作成する。また、文書の変更、削除に際しては、当該文書に関連したコンテキストに変更を加え、変更等された文書とコンテキストとの対応付けを行う。
【0023】
文書利用者端末30は、文書格納サーバ20で管理された文書を利用する機能を果たす。文書利用者端末30において、文書格納サーバ20から取得(ダウンロード、複製)された文書が開かれると、自動的に当該文書の文書ID(文書を識別するための情報)がコンテキストサーバ40に送られ、コンテキストが調べられる。これにより、文書利用者は、当該文書の新規バージョンに関する情報等が得られることになる。
【0024】
コンテキストサーバ40は、文書格納サーバ20で管理された文書に関連したコンテキストを格納する機能を果たす。コンテキストサーバ40には、文書そのものは格納、管理されない。また、コンテキストサーバ40に格納されたコンテキストは、文書格納サーバ20への文書の格納、文書の更新および削除時に、文書格納サーバ20で作成等されたものである。
【0025】
コンテキスト(文書管理情報)について、さらに詳細に記す。コンテキストとは、文書やフォルダ(後述する文書保持部22内を細分化した文書保持領域)などと対応付いている情報であり、例えば、文書への参照情報(文書の格納先を表す情報)と文書IDとが含まれる。
【0026】
まず、文書に対応付いた文書管理情報について、説明を行う。例えば、文書a1に関連付いたコンテキストAを考えると、コンテキストAには文書a1への参照情報が含まれる。ここで、文書a1が文書作成者などにより新規バージョンの文書a2と改訂されたとする。このような場合、コンテキストAに文書a2への参照情報を追加すれば、文書a1の利用者にも文書a2の存在を通知できる。すなわち、文書利用者端末30で文書a1が開かれると、文書a1の文書IDが文書利用者端末30からコンテキストサーバ40へ送信される。コンテキストサーバ40は、文書a1の文書IDを受信すると、文書a1の文書IDに基づき文書a1に対応するコンテキストを特定し(この例では、コンテキストAが特定される)、当該コンテキストに対応づけられた文書a2への参照情報を抽出する。この文書a2への参照情報を文書利用者端末30へ送信すれば、文書利用者端末30では文書a2を取得できる。
【0027】
次に、フォルダに対応付いたコンテキストについて述べる。フォルダbに文書b1および文書b2が格納されており(文書b1と文書b2とは同じフォルダに格納されているので、通常何らかの関係性を持っている)、フォルダbに対応付いたコンテキストBが存在する場合を考える。このとき、コンテキストBには文書b1への参照情報および文書b2への参照情報が含まれる。例えば、文書b1のみを所有する文書利用者が当該文書b1に関係する文書を取得するためには、文書利用者端末30からコンテキストサーバ40に文書bの文書IDを送信すればよい。コンテキストサーバ40では、文書bの文書IDに基づき文書bへの参照情報を含むコンテキストを特定し(この例では、コンテキストBが特定される)、当該コンテキストから文書b1と関係する文書(この例では文書b2)への参照情報を抽出する。この文書b2への参照情報を文書利用者端末30へ送信すれば、文書利用者端末30では文書b2を取得できる。
【0028】
なお、コンテキストに文書への参照情報を含ませない構成も考えられる。この場合、コンテキストサーバ40により抽出された、例えば新規バージョンの文書の文書IDを文書利用者端末30へ送信するのではなく文書格納サーバ20へ送信し、文書格納サーバ20から新規バージョンの文書を文書利用者端末30へ送信する構成が考えられる。また、コンテキストサーバ40により抽出された文書IDを文書利用者端末30へ送信し、文書利用者端末30が当該文書IDに基づいて文書格納サーバ20から当該文書を取得する構成も考えられる。また、一つの文書を複数のコンテキストに対応づけることも可能である。
【0029】
ここで、本実施例における文書管理システムの説明を分かり易くするために、文書の格納からその文書を利用するまでの流れについて簡単に説明する。
【0030】
文書の格納に際して、文書提供者は、文書提供者端末10上から所定の操作を行い、文書格納サーバ20に文書の格納を依頼する。すると、文書格納サーバ20は、格納対象となる文書にID等を埋め込み、当該文書をコンテキストに対応した文書(以下、コンテキスト対応文書と言う)に変換するとともに、当該文書に関連したコンテキストを作成する。そして、作成したコンテキストをコンテキストサーバ40に登録し、また、前述のコンテキスト対応文書を内部に格納し管理する。これで文書の格納が完了する。
【0031】
また、文書の利用に際して、文書利用者は、文書利用者端末30上から所定の操作を行い、所望の文書を文書格納サーバ20から取得する。ここで、文書利用者がこの取得した文書を開くと、自動的に当該文書の文書IDがコンテキストサーバ40に送られ、コンテキストが調べられる。この結果、当該文書の新規バージョン等がなければ、そのまま当該文書の利用が開始されることになるが、新規バージョンが別に存在すれば、その旨が文書利用者に伝えられる。この通知を受けた文書利用者は、新規バージョンの文書を取得して利用することになる。
【0032】
以上が、本発明に係わる文書管理システムの全体構成の説明であるが、上述した文書管理システムの構成はあくまで一例であり、例えば、文書提供者端末10、文書利用者端末30は、同一端末であってもよいし、また、これら各端末がそれぞれ複数づつ設けられていてもよい。また、文書格納サーバ20とコンテキストサーバ40とは、論理的に分離されていればよく、必ずしも物理的に分離されている必要はない。すなわち、文書格納サーバ20とコンテキストサーバ40とは物理的には一体であってもよい。
【0033】
ここで、図2を用いて、図1に示す文書格納サーバ20およびコンテキストサーバ40の機能的な構成の一部について説明する。
【0034】
まず、文書格納サーバ20について説明する。
【0035】
文書格納サーバ20は、各種処理機能部として、処理依頼受付部21と、文書保持部22と、コンテキスト作成対象判定部23と、フィルタプログラム24と、イベント通知部25と、イベントリスナプログラム26とを具備して構成される。
【0036】
処理依頼受付部21は、文書の格納、文書に対する変更や削除等の依頼および文書そのものを受け付ける機能を果たす。文書の格納、文書に対する変更や削除等の依頼は主に、文書提供者端末10から発せられる。
【0037】
文書保持部22は、文書を格納して保持する機能を果たす。文書保持部22で保持された文書は、文書利用者端末30からのダウンロード、閲覧要求等に応じて文書利用者端末30に提供されることになる。なお、文書保持部22を複数のフォルダ(保持領域)に分割し、各フォルダに文書を保持する構成としてもよい。
【0038】
コンテキスト作成対象判定部23は、格納対象となる文書がコンテキスト作成対象となるか否かを判定する機能を果たす。なお、本実施例におけるコンテキスト対象判定部23では、文書が所定のフォーマット(例えば、特定のアプリケーションで作成される文書の形式)で作成されていれば、コンテキスト作成対象であると判定することになるが、これに限られず、これ以外の条件を判定してコンテキスト作成対象となるか否かを判定してもよい。これは、設定情報を変更することで適宜変更することができる。
【0039】
フィルタプログラム24は、格納対象となる文書に対応するコンテキストを作成したり、当該文書をコンテキスト対応文書に変換したりする機能を果たす。ここで、フィルタプログラム24は、各種処理機能部として、コンテキスト対応可否判定部24aと、文書変換部24bと、コンテキスト作成部24cと、コンテキスト登録部24dとを具備して構成される。
【0040】
コンテキスト対応可否判定部24aは、格納対象となる文書がコンテキストとの対応付けに対応しているか否かを判定する機能を果たす。具体的には、格納対象となる文書が文書ID等の埋め込みに対応しているか否かを判定する。なお、文書ID等の埋め込みに対応した文書であっても、書き込み禁止属性が指定されている場合には文書ID等を埋め込めないため、コンテキストとの対応付けに対応していないと判定されることになる。
【0041】
文書変換部24bは、格納対象となる文書をコンテキスト対応文書に変換する機能を果たす。コンテキスト対応文書への変換では、例えば、文書IDの埋め込みが行われる。この変換処理は、コンテキスト対応可否判定部24aによりコンテキストとの対応付けに対応していると判定された場合に行われる。
【0042】
コンテキスト作成部24cは、文書に関連するコンテキストを作成する機能を果たす。コンテキストの作成は、コンテキスト対応可否判定部24aによりコンテキストとの対応付けに対応していると判定された場合に行われる。
【0043】
コンテキスト登録部24dは、コンテキスト作成部24cで作成されたコンテキストをコンテキストサーバ40に登録する機能を果たす。さらに、既にコンテキストサーバ40に登録されているコンテキストに対し、文書への参照情報などの情報を登録する機能を有する。以上が、フィルタプログラム24を構成する各種処理機能の説明である。
【0044】
イベント通知部25は、文書保持部22で保持された文書に対して変更、削除が行われた場合に、それをイベント(変更イベント、削除イベント)としてイベントリスナプログラム26に通知する機能を果たす。イベント通知部25は、文書に対してなされた変更内容等も同時にイベントリスナプログラム26に伝える。例えば、文書が別のフォルダに移動された場合には、変更イベントの通知とともに、移動元フォルダ情報、移動先フォルダ情報が同時にイベントリスナプログラム26に伝えられることになる。
【0045】
イベントリスナプログラム26は、イベント(変更イベント、削除イベント)の発生に対応して、コンテキストサーバ40で管理されたコンテキストの変更等を行う機能を果たす。ここで、イベントリスナプログラム26は、各種処理機能部として、イベント検知部26aと、コンテキスト変更有無判定部26bと、文書変換部26cと、コンテキスト変更部26dとを具備して構成される。
【0046】
イベント検知部26aは、イベント(変更イベント、削除イベント)の発生を検知する機能を果たす。なお、本実施例におけるイベント検知部26aでは、イベント通知部25からの通知に基づきイベントを検知する場合について説明するが、イベント検知部26aが所定の時間間隔毎に、イベントがあるか否かを調べることでイベントを検知するようにしてもよい。
【0047】
コンテキスト変更有無判定部26bは、イベント(変更イベント、削除イベント)の発生に対応して、コンテキストに変更が生じたか否かを判定する機能を果たす。この判定を行うのは、イベントの発生により必ずしもコンテキストに変更が生じるとは限らないからである。例えば、文書が別のフォルダに複製されたことで変更イベントが生じたとしても、複製先のフォルダがコンテキストと対応付けられておらず、また文書への参照情報が変化することがなければ(例えば文書の格納場所が変わることがなければ)、コンテキストに変更は生じないため、変更が不要となる。
【0048】
文書変換部26cは、文書保持部22で保持された文書を変換する機能を果たす。例えば、文書を別のフォルダへ移動させるといった変更イベントが発生した場合に、当該文書を移動先のフォルダと対応付けた文書に変換する。
【0049】
コンテキスト変更部26dは、コンテキストサーバ40で管理されたコンテキストを変更する機能を果たす。このコンテキストの変更は主に、コンテキスト変更有無判定部26bによりコンテキストに変更が生じたと判定された場合に行われる。以上が、イベントリスナプログラム26を構成する各種処理機能の説明である。なお、上記説明した文書格納サーバ20においては、フィルタプログラム24、イベントリスナプログラム26が別々に設けられていたが、これはあくまで一例であり、それぞれに設けられた機能を一つにまとめたプログラムでフィルタプログラム24、イベントリスナプログラム26が果たす機能を実現してもよい。本発明は、特に、上述した構成に限定されるものではない。
【0050】
続いて、コンテキストサーバ40について説明する。
【0051】
コンテキストサーバ40は、各種処理機能部として、コンテキスト登録変更部41と、コンテキスト格納部42と、コンテキスト特定部(図示しない)とを具備して構成される。
【0052】
コンテキスト登録変更部41は、コンテキストの登録、変更を行う機能を果たす。コンテキスト登録変更部41によるコンテキストの登録、変更は、文書格納サーバ20(コンテキスト登録部24d、コンテキスト変更部26d)からの指示に基づき行われる。
【0053】
コンテキスト格納部42は、コンテキストを格納する機能を果たす。すなわち、コンテキスト登録変更部41により登録、あるいは変更されたコンテキストを格納する。
【0054】
また、図示しないコンテキスト特定部は、文書IDにもとづき当該文書ID(により識別される文書)と対応付いたコンテキストを特定する機能を有する。さらに、フォルダに関する情報に基づき、当該フォルダと対応付いたコンテキストを特定する機能も有する。以上が、文書格納サーバ20、コンテキストサーバ40についての説明である。
【0055】
次に、図1に示す文書管理システムの動作について説明する。まず、図3から図6を用いて、新規の文書が格納される際の動作の流れについて説明する。
【0056】
文書の格納に際して文書提供者は、文書提供者端末10上から文書名などの必要な情報の設定を行い、文書格納サーバ20に文書の格納を依頼する。すると、文書格納サーバ20は、処理依頼受付部21においてこの依頼を受け付けるとともに(ステップS101)、コンテキスト作成対象判定部23において当該文書が所定のフォーマットで作成されたものであるか否かの判定を行う(ステップS102)。
【0057】
この判定の結果、当該文書が所定のフォーマットで作成されたものではないと判定された場合には(ステップS103でNO)、当該文書の格納は認められないためエラーとなり(ステップS111)、この処理は終了することになるが、当該文書が所定のフォーマットで作成されたものであると判定された場合には(ステップS103でYES)、フィルタプログラム24が起動され(ステップS104)、フィルタプログラム24による処理が開始される。
【0058】
フィルタプログラム24が起動されると、コンテキスト対応可否判定部24aにおいて、格納対象となる文書がコンテキストとの対応付けに対応しているか否かの判定が行われる(ステップS105)。ここでは、先に述べた通り、文書ID等の埋め込みが可能であるか否かが判定されることになる。
【0059】
判定の結果、当該文書がコンテキストとの対応付けに未対応であると判定された場合には(ステップS106でNO)、当該文書の格納は認められないためエラーとなり(ステップS111)、この処理は終了することになるが、当該文書がコンテキストとの対応付けに対応していると判定された場合には(ステップS106でYES)、フィルタプログラム24は、文書の格納に際して必要な設定情報の取得を行う(ステップS107)。ここでは、コンテキストサーバ40のアドレス、デフォルトプロトコル(HTTP、HTTPS等)、コンテキストサーバ識別子、提供者名、提供者メールアドレス、提供者パスワード、デフォルト編集者などを取得することになる。なお、この段階では、図4に示すように、文書格納サーバ20への文書の格納、コンテキストサーバ40へのコンテキストの登録はまだ完了していない。
【0060】
続いて、フィルタプログラム24は、文書変換部24bにおいて、格納対象となる文書に文書ID等を埋め込み、当該文書をコンテキスト対応文書へ変換する(ステップS108)。また、この変換が済むと、コンテキスト作成部24cにおいて、当該文書に対応するコンテキストを作成するとともに、コンテキスト登録部24dにおいて、その作成されたコンテキストをコンテキストサーバ40に登録する(ステップS109)。このとき、コンテキストに文書への参照情報が登録された状態で、コンテキストサーバ40に登録される。なお、この段階では、図5に示すように、文書格納サーバ20への文書の格納は未だ行われていないが、コンテキストサーバ40には、新規コンテキストが登録されることになる。なお、ステップS108とステップS109とを実行する順序は逆でもよい。すなわち、コンテキストを作成しコンテキストサーバ40に当該コンテキストを登録した後、格納対象となる文書をコンテキスト対応文書へ変換してもよい。
【0061】
最後に、フィルタプログラム24は、上記ステップ108で変換した文書を文書保持部22に格納する(ステップS110)。そして、この処理を終了する。この段階になると、図6に示すように、文書格納サーバ20への文書の格納が完了する。
【0062】
次に、図7から図10を用いて、文書格納サーバ20に既に格納されている文書の新規バージョンを追加する際の動作の流れについて説明する。
【0063】
新規バージョンの文書の追加に際して文書提供者は、文書提供者端末10上から文書名などの必要な情報の設定を行い、文書格納サーバ20に新規バージョンの文書の追加を依頼する。すると、文書格納サーバ20は、処理依頼受付部21においてこの依頼を受け付けるとともに(ステップS201)、コンテキスト作成対象判定部23において当該文書が所定のフォーマットで作成されたものであるか否かの判定を行う(ステップS202)。
【0064】
この判定の結果、当該文書が所定のフォーマットで作成されたものではないと判定された場合には(ステップS203でNO)、当該文書の格納は認められないためエラーとなり(ステップS212)、この処理は終了することになるが、当該文書が所定のフォーマットで作成されたものであると判定された場合には(ステップS203でYES)、フィルタプログラム24が起動され(ステップS204)、フィルタプログラム24による処理が開始される。
【0065】
フィルタプログラム24が起動されると、コンテキスト対応可否判定部24aにおいて、格納対象となる文書がコンテキストとの対応付けに対応しているか否かの判定が行われる(ステップS205)。ここでは、先に述べた通り、文書ID等の埋め込みが可能であるか否かが判定されることになる。
【0066】
判定の結果、当該文書がコンテキストとの対応付けに未対応であると判定された場合には(ステップS206でNO)、当該文書の格納は認められないためエラーとなり(ステップS212)、この処理は終了することになるが、当該文書がコンテキストとの対応付けに対応していると判定された場合には(ステップS206でYES)、フィルタプログラム24は、登録済みの旧バージョンの文書からコンテキストに関する属性を取得するとともに(ステップS207)、文書の格納に際して必要な設定情報の取得を行う(ステップS208)。ここでは、コンテキストサーバ40のアドレス、デフォルトプロトコル(HTTP、HTTPS等)、コンテキストサーバ識別子、提供者名、提供者メールアドレス、提供者パスワード、デフォルト編集者などを取得することになる。なお、この段階では、図8に示すように、文書格納サーバ20への新規バージョン文書の格納、コンテキストサーバ40への新規バージョン文書のコンテキストの登録はまだ完了していない。
【0067】
続いて、フィルタプログラム24は、文書変換部24bにおいて、格納対象となる文書に文書ID等を埋め込み、当該文書をコンテキスト対応文書へ変換する(ステップS209)。また、この変換が済むと、コンテキスト登録部24dから、当該文書への参照情報を対応するコンテキスト(すなわち、旧バージョンの文書への参照情報が登録されているコンテキスト)に追加登録するよう指示が、コンテキストサーバ40へ送信される(ステップS210)。このとき、旧バージョンの文書に関する情報と新規バージョンの文書に関する情報が送信される。あるいはコンテキスト連携文書に関する情報を送信してもよい。なお、この段階では、図9に示すように、文書格納サーバ20への新規バージョン文書の格納は未だ行われていないが、コンテキストサーバ40には、新規コンテキストが登録されることになる。
【0068】
最後に、フィルタプログラム24は、上記ステップ209で変換した文書を文書保持部22に格納する(ステップS211)。そして、この処理を終了する。この段階になると、図10に示すように、文書格納サーバ20への新規バージョン文書が旧バージョンの文書と関連付けられて格納される。
【0069】
次に、文書格納サーバ20に既に格納されている文書が変更された場合の動作についていくつか列挙して説明する。
【0070】
まず、図11から図13を用いて、文書が変更された場合の動作の一例として、文書が異なるフォルダへ移動された場合の動作の流れについて説明する。
【0071】
文書提供者が文書提供者端末10上から文書の変更(ここでは、文書の移動)を指示すると、文書格納サーバ20に文書の変更が依頼される。すると、文書格納サーバ20は、処理依頼受付部21においてこの依頼を受け付けるとともに(ステップS301)、当該依頼に基づき文書の移動を行う(ステップS302)。例えば、図12に示すように、フォルダAに格納されているコンテキスト連携文書AをフォルダBに移動させる。ここで、コンテキスト連携文書とは、新規の文書(他の文書とは関連しない文書)が文書格納サーバへ格納された際、自動的に生成される情報である。この段階では、コンテキストサーバ40に格納されたコンテキストにはまだ、変更は加えられない。
【0072】
また、文書が移動されたことを受けたイベント通知部25は、変更イベントをイベントリスナプログラム26に通知する(ステップS303)。このとき、移動元のフォルダ情報、移動先のフォルダ情報も同時に伝えられる。
【0073】
イベントリスナプログラム26は、イベント検知部26aにおいて、この変更イベントを検知する。これにより、イベントリスナプログラム26が起動し(ステップS304)、イベントリスナプログラム26による処理が開始される。イベントリスナプログラム26が起動されると、コンテキスト変更有無判定部26bにおいて、変更イベントによりコンテキストに変更が生じたか否かを判定する(ステップS305)。この判定は、移動元のフォルダ情報と、移動先のフォルダ情報とに基づき行われる。ここで、文書の移動に際してコンテキストに変更が生じる場合とは、例えば、移動先のフォルダがコンテキストと対応付けられており、且つそのコンテキストが文書を登録しているコンテキストと異なるときである。
【0074】
判定の結果、コンテキストに変更がないと判定された場合には(ステップS306でNO)、このまま処理を終了することになるが、コンテキストに変更が生じたと判定された場合には(ステップS306でYES)、文書変換部26cにおいて、移動された文書を移動先フォルダに対応付けたコンテキスト対応文書に変換する(ステップS307)。
【0075】
この変換が済むと、イベントリスナプログラム26は、コンテキスト変更部26dにおいて、移動元のフォルダのコンテキストに文書が移動したことを示す情報を書き込むとともに(ステップS308)、移動先のフォルダのコンテキストに文書が移動してきたことを示す情報を書き込む(ステップS309)。そして、この処理は終了する。このコンテキストの変更処理では、例えば、図13に示すように、移動元であるコンテキスト連携文書Aのコンテキストに登録されている文書Aに対して文書が移動したことを示す情報を書き込み、移動先であるフォルダBのコンテキストに登録されている文書Aに対して文書が移動してきたことを示す情報を書き込むことになる。
【0076】
なお、この動作の流れを、文書の削除(文書の無効化や閲覧禁止を含む)に適用できる。すなわち、上記の例では移動先のフォルダに関する処理を行わなければ、移動元のフォルダから文書が削除され、また対応するコンテキストも整合することになる。
【0077】
次に、図14から図16を用いて、文書が変更された場合の動作の一例として、文書が異なるフォルダへ複製された場合の動作の流れについて説明する。
【0078】
文書提供者が文書提供者端末10上から文書の変更(ここでは、文書の複製)を指示すると、文書格納サーバ20に文書の変更が依頼される。すると、文書格納サーバ20は、処理依頼受付部21においてこの依頼を受け付けるとともに(ステップS401)、当該依頼に基づき文書の複製を行う(ステップS402)。例えば、図15に示すように、フォルダAに格納されているコンテキスト連携文書AがフォルダBに複製される。この段階では、コンテキストサーバ40に格納されたコンテキストにはまだ、変更は加えられない。
【0079】
また、文書が複製されたことを受けたイベント通知部25は、変更イベントをイベントリスナプログラム26に通知する(ステップS403)。このとき、複製元のフォルダ情報、複製先のフォルダ情報も同時に伝えられる。
【0080】
イベントリスナプログラム26は、イベント検知部26aにおいて、この変更イベントを検知する。これにより、イベントリスナプログラム26が起動し(ステップS404)、イベントリスナプログラム26による処理が開始される。イベントリスナプログラム26が起動されると、コンテキスト変更有無判定部26bにおいて、変更イベントによりコンテキストに変更が生じたか否かを判定する(ステップS405)。この判定は、複製元のフォルダ情報と、複製先のフォルダ情報とに基づき行われる。ここで、文書の複製に際してコンテキストに変更が生じる場合とは、例えば、複製先のフォルダがコンテキストと対応付けられており、且つそのコンテキストが文書を登録しているコンテキストと異なるときである。
【0081】
判定の結果、コンテキストに変更がないと判定された場合には(ステップS406でNO)、このまま処理を終了することになるが、コンテキストに変更が生じたと判定された場合には(ステップS406でYES)、文書変換部26cにおいて、複製された文書を複製先フォルダに対応付けたコンテキスト対応文書に変換する(ステップS407)。
【0082】
この変換が済むと、イベントリスナプログラム26は、コンテキスト変更部26dにおいて、複製元のフォルダのコンテキストに文書が複製されたことを示す情報を書き込むとともに(ステップS408)、複製先のフォルダのコンテキストに文書が複製されてきたことを示す情報を書き込む(ステップS409)。そして、この処理は終了する。このコンテキストの変更処理では、例えば、図16に示すように、複製元であるコンテキスト連携文書Aのコンテキストに登録されている文書Aに対して文書が複製されたことを示す情報を書き込み、複製先であるフォルダBのコンテキストに登録されている文書Aに対して文書が複製されてきたことを示す情報を書き込むことになる。
【0083】
次に、図17から図19を用いて、文書および当該文書の関連文書が削除(以下、文書そのものは文書保持手段から消去しないが、当該文書を無効化あるいは閲覧禁止などとする処理を含めて「削除」と称する)された場合の動作の流れについて説明する。
【0084】
文書提供者が文書提供者端末10上から文書および当該文書の関連文書の削除を指示すると、文書格納サーバ20に文書および当該文書の関連文書の削除が依頼される。すると、文書格納サーバ20は、処理依頼受付部21においてこの依頼を受け付けるとともに(ステップS501)、当該依頼に基づき例えば、図18に示すように、当該文書に対応するコンテキスト連携文書を削除する。(ステップS502)。この段階では、コンテキストサーバ40に格納されたコンテキストにはまだ、変更は加えられない。
【0085】
また、文書が削除されたことを受けたイベント通知部25は、削除イベントをイベントリスナプログラム26に通知する(ステップS503)。イベントリスナプログラム26は、イベント検知部26aにおいて、この削除イベントを検知する。これにより、イベントリスナプログラム26が起動し(ステップS504)、イベントリスナプログラム26による処理が開始される。
【0086】
イベントリスナプログラム26は、コンテキスト変更部26dにおいて、削除された文書が登録されていたコンテキストサーバ40内のコンテキストに当該文書および当該文書の関連文書が削除(上述したように、無効若しくは、閲覧禁止を含む)になった旨を書き込む(ステップS505)。そして、この処理は終了する。この段階になると、図19に示すように、コンテキスト連携文書A配下の文書が無効になる。あるいは、当該文書に対応するコンテキストのみに当該文書および当該文書の関連文書が削除された旨の情報を書き込む構成でもよい。このような構成でも、文書格納サーバ20の当該文書および当該文書の関連文書に関する情報と、コンテキストサーバ40のコンテキストとが整合する。
【0087】
以上が本発明の代表的な実施形態の一例であるが、本発明は、上記および図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0088】
なお、文書格納サーバ20およびコンテキストサーバ40の機能の一部または全部は、コンピュータにより実行可能なプログラムにより実現することが可能である。この場合、プログラムおよび当該プログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体(例えば、磁気ディスク、CD−ROMを含む光ディスク)に記憶することも可能である。
【0089】
コンピュータの読み取り部により記憶媒体からプログラムを読み出し、コンピュータの記憶部(例えばRAMやROM等のメモリ素子と磁気ディスク等との少なくとも一方)にプログラムを記憶させ、制御部(例えば、CPU)によってプログラムを実行することで、文書格納サーバ20およびコンテキストサーバ40の機能の一部または全部を実現することができる。また、ネットワークを介してプログラムをコンピュータへ転送し、記憶部にプログラムを記憶させ、制御部によってプログラムを実行することで、文書格納サーバ20およびコンテキストサーバ40の機能の一部または全部を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明の文書管理システムおよび文書格納装置およびプログラムは、文書格納装置を配して構成された文書管理システムおよび、文書格納装置、文書格納装置における処理をコンピュータにより実行させるプログラム全般に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明に係わる文書管理システムの全体構成の一例を示す図である。
【図2】図1に示す文書格納サーバ20およびコンテキストサーバ40の機能的な構成の一部を示す図である。
【図3】図1に示す文書管理システムにおける新規文書格納時の動作を示すフローチャートである。
【図4】新規文書格納時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第1の図である。
【図5】新規文書格納時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第2の図である。
【図6】新規文書格納時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第3の図である。
【図7】図1に示す文書管理システムにおける新規バージョン文書追加時の動作を示すフローチャートである。
【図8】新規バージョン文書追加時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第1の図である。
【図9】新規バージョン文書追加時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第2の図である。
【図10】新規バージョン文書追加時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第3の図である。
【図11】図1に示す文書管理システムにおける文書変更(移動)時の動作を示すフローチャートである。
【図12】文書変更(移動)時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第1の図である。
【図13】文書変更(移動)時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第2の図である。
【図14】図1に示す文書管理システムにおける文書変更(複製)時の動作を示すフローチャートである。
【図15】文書変更(複製)時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第1の図である。
【図16】文書変更(複製)時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第2の図である。
【図17】図1に示す文書管理システムにおける文書削除時の動作を示すフローチャートである。
【図18】文書削除時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第1の図である。
【図19】文書削除時における文書、コンテキストの状態の概要を示す第2の図である。
【符号の説明】
【0092】
10 文書提供者端末
20 文書格納サーバ
21 処理依頼受付部
22 文書保持部
23 コンテキスト作成対象判定部
24 フィルタプログラム
24a コンテキスト対応可否判定部
24b 文書変換部
24c コンテキスト作成部
24d コンテキスト登録部
25 イベント通知部
26 イベントリスナプログラム
26a イベント検知部
26b コンテキスト変更有無判定部
26c 文書変換部
26d コンテキスト変更部
30 文書利用者端末
40 コンテキストサーバ
41 コンテキスト登録変更部
42 コンテキスト格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書格納装置は、
外部から文書を受け付ける文書受付手段と、
文書の格納の指示を外部から受け付ける文書格納指示受付手段と、
文書を保持する文書保持手段と、
文書を管理する文書管理情報を生成する文書管理情報生成手段と、
文書管理情報格納装置との通信を行う第1の通信手段と
を有し、
前記文書受付手段から受け付けた文書に対する格納の指示を前記文書格納指示受付手段により受け付けると、当該文書を前記文書保持手段に保持するとともに、
前記文書管理情報生成手段により当該文書に関する文書管理情報を生成し、
前記第1の通信手段を介して前記文書管理情報格納装置へ当該文書管理情報を送信することを特徴とし、
前記文書管理情報格納装置は、
前記文書管理情報を保持する文書管理情報保持手段と、
前記文書格納装置との通信を行う第2の通信手段と
を有し、
前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から前記文書管理情報を受信すると、当該文書管理情報を前記文書管理情報保持手段に保持すること
を特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
前記文書格納装置は、
前記文書受付手段から受け付けた第1の文書を前記文書格納装置に格納された第2の文書に関連付ける指示を受け付ける文書関連付指示受付手段
をさらに含み、
文書受付手段から受け付けた第1の文書を前記文書格納装置に格納された第2の文書に関連付ける指示を前記文書関連付指示受付手段により受け付けると、前記第1の文書を前記第2の文書に関連付けて前記文書保持手段に保持するとともに、
前記第1の通信手段を介して前記第1の文書に関する情報および前記第2の文書に関する情報を前記文書管理情報格納装置へ送信すること
を特徴とし、
前記文書管理情報格納装置は、
文書に関する情報に基づき当該文書に対応する文書管理情報を特定する文書管理情報特定手段と、
前記文書管理情報を変更する文書管理情報変更手段と
をさらに含み、
前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から前記第1の文書に関する情報および前記第2の文書に関する情報を受信すると、
前記文書管理情報特定手段は、前記第1の文書に関する情報に基づき、前記第1の文書に対応する文書管理情報を特定し、
前記文書管理情報変更手段は、前記文書管理情報特定手段により特定された文書管理情報に前記第2の文書に関する情報を対応づけるように当該文書管理情報を変更すること
を特徴とする請求項1記載の文書管理システム。
【請求項3】
前記文書格納装置は、
前記文書保持手段の保持領域に保持された文書を削除する指示を受け付ける文書削除指示受付手段
をさらに含み、
前記文書保持手段の保持領域に保持された文書を削除する指示を前記文書削除指示受付手段により受け付けると、
当該文書を前記文書保持手段の当該保持領域から削除するとともに、
前記第1の通信手段を介して当該文書に関する情報および当該保持領域に関する情報を前記文書管理情報格納装置へ送信すること
を特徴とし、
前記文書管理情報格納装置は、
保持領域に関する情報に基づき当該保持領域に対応する文書管理情報を特定する文書管理情報特定手段と、
文書を管理する文書管理情報を変更する変更手段と
をさらに含み、
前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から当該文書に関する情報および当該保持領域に関する情報を受信すると、
前記文書管理情報特定手段は、当該保持領域に関する情報に基づき、当該保持領域に対応する文書管理情報を特定し、
前記文書管理情報変更手段は、前記文書管理情報特定手段により特定された文書管理情報から当該文書に関する情報を削除するように当該文書管理情報を変更すること
を特徴とする請求項1記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記文書格納装置は、
前記文書保持手段の第1の保持領域に保持された文書を第2の保持領域に複製する指示を受け付ける文書複製指示受付手段
をさらに含み、
前記文書保持手段の第1の保持領域に保持された文書を第2の保持領域に複製する指示を前記文書複製指示受付手段により受け付けると、
前記文書保持手段の前記第2の保持領域に当該文書を複製するとともに、
前記第1の通信手段を介して当該文書に関する情報および前記第2の保持領域に関する情報を送信すること
を特徴とし、
前記文書管理情報格納装置は、
保持領域に関する情報に基づき当該保持領域に対応する文書管理情報を特定する文書管理情報特定手段と、
文書を管理する文書管理情報を変更する変更手段と
をさらに含み、
前記第2の通信手段を介して前記文書格納装置から当該文書に関する情報および前記第2の保持領域に関する情報を受信すると、
前記文書管理情報特定手段は、前記第2の保持領域に関する情報に基づき、前記第2の保持領域に対応する文書管理情報を特定し、
前記文書管理情報変更手段は、前記文書管理情報特定手段により特定された文書管理情報から当該文書に関する情報を追加するように当該文書管理情報を変更すること
を特徴とする請求項1記載の文書管理システム。
【請求項5】
文書を受け付ける文書受付手段と、
文書の格納の指示を受け付ける文書格納指示受付手段と、
文書を保持する文書保持手段と、
文書を管理する文書管理情報を生成する文書管理情報生成手段と、
情報を送信する送信手段と
を有し、
前記文書受付手段から受け付けた文書に対する格納の指示を前記文書格納指示受付手段により受け付けると、当該文書を前記文書保持手段に保持するとともに、
前記文書管理情報生成手段により当該文書に関する文書管理情報を生成し、
前記送信手段を介して当該文書管理情報を送信する
ことを特徴とする文書格納装置。
【請求項6】
コンピュータに、
文書を受け付ける文書受付手段と、
文書の格納の指示を受け付ける文書格納指示受付手段と、
文書を保持する文書保持手段と、
文書を管理する文書管理情報を生成する文書管理情報生成手段と、
情報を送信する送信手段と
を有し、
前記文書受付手段から受け付けた文書に対する格納の指示を前記文書格納指示受付手段により受け付けると、当該文書を前記文書保持手段に保持するとともに、
前記文書管理情報生成手段により当該文書に関する文書管理情報を生成し、
前記送信手段を介して当該文書管理情報を送信する
機能をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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