説明

文書管理装置、文書管理方法、及びコンピュータプログラム

【課題】 文書に対する印刷設定を従来よりも簡単に且つ柔軟に行えるようにする。
【解決手段】 印刷設定を内部に保持しているソース文書のアイコンをドラッグし、印刷設定を内部に保持しているターゲット文書のアイコンにドロップすることにより、ターゲット文書の印刷設定をソース文書の印刷設定に書き換えるようにした。したがって、2つの印刷設定保持文書のアイコン間でドラッグ&ドロップ操作を行うだけで、印刷設定のコピーを行える。したがって、再利用が可能な印刷設定保持文書を簡単な操作で作成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理装置、文書管理方法、及びコンピュータプログラムに関し、特に、文書に対して印刷設定を行うために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の進展に伴って、ワードプロセッサ等で作成された電子データや紙文書を文書管理システムで集中管理することが一般的になってきた。また、文書の再利用性を高めるために、製本設定等の印刷設定を文書内に保持しておき、再印刷を容易にする手法も提案されている。印刷設定とは、プリンタドライバへの指示情報であり、プリンタの機能に対する設定項目を指す。従来は、この印刷設定を、アプリケーション文書内に保持できなかった。すなわち、文書の用紙サイズ等の文書設定はアプリケーション文書内に保存できるが、2in1印刷の設定や、ステイプル設定やパンチ穴設定の製本設定は、プリンタの機能であるために、アプリケーション文書内に保存することができなかった。このように、アプリケーション文書内に印刷設定を保持できない場合には、印刷のたびにこれらの設定を行う必要がある。そのため、印刷設定を保持できる文書の再利用性は高く、ユーザは簡単に同じ設定で再印刷を行うことが可能である。
【0003】
そのような印刷設定を保持できる文書の有用性を高めるべく、特許文献1では、印刷設定をサムネイルで視覚的に容易に確認できる発明が提案されている。また、特許文献2では、特定の印刷装置に対する特定の印刷設定のための設定アイコンの文書ファイルのアイコンへのドラッグアンドドロップを検出すると、設定アイコンにより参照される印刷設定に従って文書データを印刷データに変換することが提案されている。そして、この印刷データに基づく印刷ジョブが特定の印刷装置に送信する。
【0004】
【特許文献1】特開2003−308200号公報
【特許文献2】特開2006−120041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した特許文献1では、文書単体の有用性を高めるのみである。このため、文書管理システムで複数の文書が管理されている場合に、それら複数の文書間の連携を高めることが困難であった。具体的には、例えば、視覚的に確認した印刷設定を、他の文書へ設定することができなった。
また、前述した特許文献2では、予め決められたパターンの製本設定を適用できるだけであった。このため、印刷設定を柔軟に適用することが困難であった。また、適用される印刷設定の容易な確認や適用後の文書の再利用等に対応することが困難であった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、製本設定等の文書に対する印刷設定を従来よりも簡単に且つ柔軟に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の文書管理装置は、表示画面において、第1の文書のアイコンが第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことを受け付ける受付手段と、前記受付手段によりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する反映手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の文書管理方法は、表示画面において、第1の文書のアイコンが第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことを受け付ける受付ステップと、前記受付ステップによりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する反映ステップとを有することを特徴とする。
【0009】
本発明のコンピュータプログラムは、表示画面において、第1の文書のアイコンが第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことを受け付ける受付ステップと、前記受付ステップによりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する反映ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1の文書のアイコンが第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされると、第1の文書に保持されている印刷設定を、第2の文書に反映するようにした。したがって、ユーザは、印刷設定の変更元となる文書のアイコンと、印刷設定の変更対象となる文書のアイコンとのドラッグアンドドロップの操作を行うことにより、一の文書に保持されている印刷設定を他の文書に反映させることができる。よって、文書に対する印刷設定を従来よりも簡単に且つ柔軟に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(第1の実施形態)
以下に、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、文書管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1において、印刷システムは、文書管理システムクライアント1000と、文書管理システムサーバ1100と、MFP(Multi Function Peripherals)1200とを備えている。これらはLAN1300を介して相互に通信可能である。
尚、文書管理システムクライアント1000と、文書管理システムサーバ1100は、夫々コンピュータのOS上で動作するソフトウェアを実行する。また、MFP1200は、例えば、2in1印刷機能、両面印刷機能、ステイプル設定機能、パンチ穴機能、及びZ折り機能等を有する。
【0012】
まず、文書管理システムクライアント1000について説明する。
ユーザインタフェース部1001は、ユーザによる操作を受け取ってその内容を示す信号をコマンド制御部1002に送信する。また、ユーザインタフェース部1001は、コマンド制御部1002から信号に基づくGUI(Graphic User Interface)を表示する。また、後述する文書のアイコンは、ユーザインタフェース部1001によって表示される。
コマンド制御部1002は、通信制御部1003や印刷設定文書制御部1004に対し、ユーザインタフェース部1001に対して行われた"ユーザの操作"に基づく処理の実行を指示する。そして、コマンド制御部1002は、処理の実行結果に基づく信号をユーザインタフェース部1001や通信制御部1003に送信する。
【0013】
通信制御部1003は、コマンド制御部1002の命令に応じて文書管理システムサーバ1100に信号を送信する。また、通信制御部1003は、文書管理システムサーバ1100から送信された信号を受信する。更に、通信制御部1003は、後述する印刷設定に基づく文書の印刷ジョブが生成されると、その印刷ジョブをMFP1200に送信する。MFP1200は、印刷ジョブを受信すると、その印刷ジョブに含まれる印刷設定に基づく処理を施した文書を出力する。
印刷設定文書制御部1004は、コマンド制御部1002の命令に応じて、製本設定等の印刷設定が内部に保持されている印刷設定保持文書(文書ファイル)を制御する。この印刷設定保持文書等の文書のデータは、通信制御部1003が後述する文書管理システムサーバ1100から取得する。
【0014】
次に、文書管理システムサーバ1100について説明する。
通信制御部1101は、文書管理制御部1102の命令に応じて文書管理システムクライアント1000に信号を送信する。また、通信制御部1101は、文書管理システムクライアント1000から送信された信号を受信する。
文書管理制御部1102は、文書管理システムクライアント1000からの処理依頼に応じてデータベース制御部1103に対し、処理の実行を指示する。そして、文書管理制御部1102は、データベース制御部1103による処理結果に基づく信号を、通信制御部1101を介して文書管理システムクライアント1000に返す。
データベース制御部1103は、文書管理制御部1102の命令に応じて文書データベース1104を制御する。
文書データベース1104は、文書及び文書情報を格納する。
【0015】
本実施形態では、文書管理システムクライアント1000からの文書取得依頼に応じて、データベース制御部1103が、文書のデータ(文書及び文書情報)を文書データベース1104から取得する。そして、通信制御部1101は、文書管理制御部1102からの指示に基づいて、データベース制御部1103で取得された文書のデータを文書管理システムクライアント1000に送信する。
【0016】
ここで、文書管理システムクライアント1000と、文書管理システムサーバ1100のハードウェアの構成の一例を説明する。図2は、文書管理システムクライアント1000と、文書管理システムサーバ1100のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
図2において、CPU1010と、ROM1020と、RAM1030と、キーボード(KB)1040のキーボードコントローラ(KBC)1050とが、システムバス1130に接続されている。また、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)1060のCRTコントローラ(CRTC)1070が、システムバス1130に接続されている。そして、ハードディスク(HD)1080及びフレキシブルディスク(FD)1090のディスクコントローラ(DKC)1100も、システムバス1130に接続されている。さらに、LAN1300との接続のためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1120も、システムバス1130に接続されている。
【0018】
CPU1010は、ROM1020或いはHD1080に記憶されたソフトウェア、或いはFD1090より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス1130に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU1010は、所定の処理シーケンスに従った処理プログラムを、ROM1020、或いはHD1080、或いはFD1090から読み出して実行することで、後述する動作を実現するための制御を行う。
【0019】
RAM1030は、CPU1010の主メモリ或いはワークエリア等として機能する。
KBC1050は、KB1040や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
【0020】
CRTC1070は、CRT1060の表示を制御する。
DKC2100は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び本実施形態における所定の処理プログラム等を記憶するHD1080及びFD1090とのアクセスを制御する。
NIC1120は、LAN1300上の装置或いはシステムと双方向にデータをやりとりする。
【0021】
次に、図3のフローチャートを参照しながら、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明する。ここでは、文書管理システムクライアント1000の表示装置(CRT1060)の表示画面に、少なくとも2つの製本設定文書のアイコンが表示された後の処理を示す。
まず、ステップS2001において、ユーザインタフェース部1001は、印刷設定保持文書(文書Doc A)のアイコンがユーザの操作によってドラッグ(選択)されたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc A)は、ユーザが適用したい印刷設定(変更元となる印刷設定)を内部に保存しているソース文書である。
【0022】
この判定の結果、ソース文書(印刷設定保持文書(文書Doc A))のアイコンがドラッグ(選択)されていない場合には、図3のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがドラッグ(選択)された場合には、ステップS2002に進む。そして、ユーザインタフェース部1001は、ステップS2001でドラッグされたソース文書のアイコンが、ユーザの操作によって、印刷設定保持文書(文書Doc B)のアイコンにドロップされたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc B)は、印刷設定を適用させた印刷設定(変更対象の印刷設定)を内部に保存しているターゲット文書である。
以上のように本実施形態では、ステップS2001、S2002の処理を実行することにより、受付手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が第1の文書の一例となり、ターゲット文書が第2の文書の一例となる。
【0023】
この判定の結果、ソース文書のアイコンがターゲット文書(印刷設定保持文書(文書Doc B))のアイコンにドロップされていない場合には、図3のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがターゲット文書のアイコンにドロップされた場合には、ステップS2003に進む。そして、コマンド制御部1002は、印刷設定文書制御部1004に対し、ソース文書における印刷設定(例えば製本設定)の取得を指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定を取得する。
【0024】
次に、ステップS2004において、コマンド制御部1002は、ステップS2003で取得された印刷設定を、ターゲット文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定をターゲット文書に適用する。このとき、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書の印刷設定を全て破棄した後に、ソース文書の印刷設定を、ターゲット文書に適用させる。これにより、ドラッグアンドドロップされたアイコンに関わるソース文書に保持されている印刷設定が、ターゲット文書に反映される。そして、図3のフローチャートによる処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップS2003、S2004の処理を実行することにより、反映手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が一方の文書の一例となり、ターゲット文書が他方の文書の一例となる。
尚、このようにしてソース文書の印刷設定がターゲット文書に適用された場合、ソース文書のアイコンは、ドラッグされた位置に表示される。一方、ターゲット文書のアイコンは変化しない。ただし、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、ターゲット文書のアイコンの色、形、大きさ、模様等を変えるようにしてもよい。また、ソース文書を破棄する構成にする場合には、ソース文書のアイコンを消去するようにしてもよい。
【0025】
図4は、ソース文書の印刷設定と、ソース文書の印刷設定を適用する前後におけるターゲット文書の印刷設定との一例を表形式で示す図である。図4において「○」は、印刷設定が有効であることを示し、「×」は、印刷設定が無効であることを示す。図4に示すように、ターゲット文書の元の印刷設定が、ソース文書の印刷設定に置き換わる。
【0026】
以上のように本実施形態では、印刷設定を内部に保持しているソース文書のアイコンをドラッグし、印刷設定を内部に保持しているターゲット文書のアイコンにドロップすることにより、ターゲット文書の印刷設定をソース文書の印刷設定に書き換えるようにした。したがって、2つの印刷設定保持文書のアイコン間でドラッグ&ドロップ操作を行うだけで、印刷設定のコピーを行える。したがって、再利用が可能な印刷設定保持文書を簡単な操作で作成することができる。また、ユーザは、複数の"印刷設定保持文書のアイコン"の中から、所望するアイコンを選び出すことにより、変更元の印刷設定と、変更対象の印刷設定とを可及的に自由に選択することができる。したがって、製本設定等の印刷設定を従来よりも柔軟に行うことができる。
【0027】
尚、本実施形態では、印刷設定保持文書(ソース文書及びターゲット文書)のアイコンだけを示すようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、印刷設定保持文書(ソース文書及びターゲット文書)のアイコンの内側又は周辺に、その印刷設定保持文書が保持している印刷設定を示す画像を併せて表示するようにしてもよい。このようにすれば、印刷設定保持文書が保持している印刷設定を、より容易にユーザに認識させることができる。
また、本実施形態では、文書管理システムサーバ1100内にある文書を文書管理システムクライアント1000が取り込んで、その文書のアイコンを文書管理システムクライアント1000側で表示するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、文書管理システムクライアント1000のHD1080等に格納されている文書のアイコンを表示して本実施形態で説明した処理を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、ソース文書をドラッグしてターゲット文書にドロップするようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。すなわち、ターゲット文書をドラッグしてソース文書にドロップするようにしてもよい。このようにした場合でも、ターゲット文書の印刷設定をソース文書の印刷設定に書き換えることになる。
【0028】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、ソース文書とターゲット文書との双方が、印刷設定を内部に保持している印刷設定保持文書である場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、ターゲット文書が、印刷設定を内部に保持していない(又は保持できない)製本設定非保持文書である場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と前述した第1の実施形態とは、ターゲット文書が印刷設定を内部に保持しているか否かと、それに伴う処理等が異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図4に付した符号と同一の符号を付すこと等により詳細な説明を省略する。
【0029】
図5は、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。尚、ここでも、図3と同様に、文書管理システムクライアント1000の表示装置(CRT1060)の表示画面に、少なくとも2つの印刷設定保持文書のアイコンが表示された後の処理を示す。
【0030】
まず、コステップS3001において、ユーザインタフェース部1001は、印刷設定保持文書(文書Doc A)のアイコンがユーザの操作によってドラッグ(選択)されたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc A)は、ユーザが適用したい印刷設定(変更元となる印刷設定)を内部に保存しているソース文書である。
【0031】
この判定の結果、ソース文書(印刷設定保持文書(文書Doc A))のアイコンがドラッグ(選択)されていない場合には、図5のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがドラッグ(選択)された場合には、ステップS3002に進む。そして、ユーザインタフェース部1001は、ステップS3001でドラッグされたソース文書のアイコンが、ユーザの操作によって、印刷設定保持文書(文書Doc B)のアイコンにドロップされたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc B)は、印刷設定を適用させた印刷設定(変更対象の印刷設定)を内部に保存しているターゲット文書である。
以上のように本実施形態では、ステップS3001、S3002の処理を実行することにより、受付手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が第1の文書の一例となり、ターゲット文書が第2の文書の一例となる。
【0032】
この判定の結果、ソース文書のアイコンがターゲット文書(印刷設定保持文書(文書Doc B))のアイコンにドロップされていない場合には、図5のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがターゲット文書のアイコンにドロップされた場合には、ステップS3003に進む。そして、コマンド制御部1002は、印刷設定文書制御部1004に対し、ソース文書における印刷設定(例えば製本設定)の取得を指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定を取得する。
【0033】
次に、ステップS3004において、コマンド制御部1002は、ターゲット文書から、印刷設定を内部に保持できる印刷設定保持文書を作成することを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書に基づく印刷設定保持文書(文書Doc B´)を作成する。この処理が行われると、ターゲット文書が、印刷設定を保持できる状態になる。
【0034】
次に、ステップS3005において、コマンド制御部1002は、ステップS3003で取得された印刷設定を、ステップS3004で作成された印刷設定保持文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS3003で取得した印刷設定を、ステップS3004で作成した印刷設定保持文書に適用する。こうして、ドラッグアンドドロップされたアイコンに関わるソース文書に保持されている印刷設定が、ターゲット文書に反映される。そして、図5のフローチャートによる処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップS3003〜S3005の処理を実行することにより、反映手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が一方の文書の一例となり、ターゲット文書が他方の文書の一例となる。
【0035】
図6は、ソース文書の印刷設定と、ソース文書の印刷設定を適用する前後におけるターゲット文書の印刷設定との一例を表形式で示す図である。図6においても、図4と同様に、「○」は、印刷設定が有効であることを示し、「×」は、印刷設定が無効であることを示す。図6に示すように、ターゲット文書に対して、ソース文書の印刷設定が適用される。
【0036】
以上のように、ターゲット文書が製本設定非保持文書である場合でも、第1の実施形態で説明した効果を奏することができる。
尚、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した変形例を採ることができる。この場合、製本設定非保持文書のアイコンの内側又は周辺に、印刷設定がなされていないことを示す画像を併せて表示するようにしてもよい。また、製本設定非保持文書のアイコンの色、大きさ、及び形の何れかを、印刷設定保持文書のアイコンと異ならせることにより、製本設定非保持文書であることをユーザに報知するようにしてもよい。
【0037】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第2の実施形態ではソース文書が印刷設定保持文書であり、ターゲット文書が製本設定非保持文書である場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、ソース文書が、印刷設定保持文書であるか製本設定非保持文書であるかによって処理を異ならせるようにしている。このように本実施形態では、ソース文書に応じた処理を行う点が前述した第2の実施形態と異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第2の実施形態と同一の部分については、図1〜図6に付した符号と同一の符号を付すこと等により詳細な説明を省略する。
尚、本実施形態では、製本設定非保持文書同士のドラッグ&ドロップが行われると、文書の結合が行われる場合を例に挙げて文書管理システムの動作の一例を説明する。
【0038】
図7は、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。尚、ここでも、図3、図5と同様に、文書管理システムクライアント1000の表示装置(CRT1060)の表示画面に、少なくとも2つの印刷設定保持文書のアイコンが表示された後の処理を示す。
【0039】
まず、ステップS4001において、ユーザインタフェース部1001は、印刷設定保持文書(文書Doc A)のアイコンがユーザの操作によってドラッグ(選択)されたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc A)は、ユーザが適用したい印刷設定(変更元となる印刷設定)を内部に保存しているソース文書である。
【0040】
この判定の結果、ソース文書(印刷設定保持文書(文書Doc A))のアイコンがドラッグ(選択)されていない場合には、図7のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがドラッグ(選択)された場合には、ステップS4002に進む。そして、ユーザインタフェース部1001は、ステップS4001でドラッグされたソース文書のアイコンが、ユーザの操作によって、印刷設定保持文書(文書Doc B)のアイコンにドロップされたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc B)は、印刷設定を適用させた印刷設定(変更対象の印刷設定)を内部に保存しているターゲット文書である。
以上のように本実施形態では、ステップS4001、S4002の処理を実行することにより、受付手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が第1の文書の一例となり、ターゲット文書が第2の文書の一例となる。
【0041】
この判定の結果、ソース文書のアイコンがターゲット文書(印刷設定保持文書(文書Doc B))のアイコンにドロップされていない場合には、図7のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがターゲット文書のアイコンにドロップされた場合には、ステップS4003に進む。そして、コマンド制御部1002は、ステップS4001でドラッグされたソース文書の情報を印刷設定文書制御部1004から取得し、取得した情報に基づいて、ステップS4001でドラッグされたソース文書が印刷設定保持文書であるか否かを判定する。
このように本実施形態では、ステップS4003の処理を行うことにより、検出手段の一例が実現される。
【0042】
この判定の結果、ステップS4001でドラッグされたソース文書が印刷設定保持文書でない場合には、ステップS4004に進む。この場合、ターゲット文書とソース文書とが共に製本設定非保持文書である。したがって、コマンド制御部1002は、ステップS4001でドラッグされたソース文書と、ステップS4002でドロップされたターゲット文書とを結合することを印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS4001でドラッグされたソース文書と、ステップS4002でドロップされたターゲット文書とを結合し、新規の製本設定非保持文書(文書Doc C)を生成する。そして、図7のフローチャートによる処理を終了する。
【0043】
ステップS4003において、ステップS4001でドラッグされたソース文書が印刷設定保持文書であると判定された場合には、ステップS4005に進む。そして、コマンド制御部1002は、印刷設定文書制御部1004に対し、ソース文書における印刷設定(例えば製本設定)の取得を指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定を取得する。
【0044】
次に、ステップS4006において、コマンド制御部1002は、ターゲット文書から、印刷設定を内部に保持できる印刷設定保持文書を作成することを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書に基づく印刷設定保持文書(文書Doc B´)を作成する。この処理が行われると、ターゲット文書が、印刷設定を保持できる状態になる。
【0045】
次に、ステップS4007において、コマンド制御部1002は、ステップS4005で取得された印刷設定を、ステップS4006で作成された印刷設定保持文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS4005で取得した印刷設定を、ステップS4006で作成した印刷設定保持文書に適用する。こうして、ドラッグアンドドロップされたアイコンに関わるソース文書に保持されている印刷設定が、ターゲット文書に反映される。そして、図7のフローチャートによる処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップS4005〜S4007の処理を実行することにより、反映手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が一方の文書の一例となり、ターゲット文書が他方の文書の一例となる。
【0046】
以上のように本実施形態では、ドラッグ元のソース文書が印刷設定を保持していない(又は保持できない)場合には、ソース文書とターゲット文書とを結合する。一方、ソース文書が印刷設定を保持している場合には、ターゲット文書から印刷設定保持文書を作成し、その印刷設定保持文書にソース文書の印刷設定を適用する。したがって、第1及び第2の実施形態で説明した効果に加え、ソース文書に応じて必要なときにのみ、印刷設定非保持文書に印刷設定保持文書の印刷設定を適用し、新規の印刷設定保持文書をドラッグ&ドロップ操作により作成できるという効果を奏する。
尚、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態で説明した変形例を採ることができる。
【0047】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。前述した第3の実施形態では、ソース文書が印刷設定保持文書である場合には、ソース文書の印刷設定をターゲット文書に適用する場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、ソース文書が印刷設定保持文書である場合には、ソース文書の印刷設定をターゲット文書に適用するか、ソース文書とターゲット文書とを結合するかをユーザに選択させるようにする。このように本実施形態と前述した第1〜第3の実施形態とは、ソース文書が印刷設定保持文書である場合の処理の一部等が異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1〜第3の実施形態と同一の部分については、図1〜図7に付した符号と同一の符号を付すこと等により詳細な説明を省略する。
【0048】
図8は、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。尚、ここでも、図3、図5、図7と同様に、文書管理システムクライアント1000の表示装置(CRT1060)の表示画面に、少なくとも2つの印刷設定保持文書のアイコンが表示された後の処理を示す。
【0049】
まず、ステップS5001において、ユーザインタフェース部1001は、印刷設定保持文書(文書Doc A)のアイコンがユーザの操作によってドラッグ(選択)されたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc A)は、ユーザが適用したい印刷設定(変更元となる印刷設定)を内部に保存しているソース文書である。
【0050】
この判定の結果、ソース文書(印刷設定保持文書(文書Doc A))のアイコンがドラッグ(選択)されていない場合には、図8のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがドラッグ(選択)された場合には、ステップS5002に進む。そして、ユーザインタフェース部1001は、ステップS5001でドラッグされたソース文書のアイコンが、ユーザの操作によって、印刷設定保持文書(文書Doc B)のアイコンにドロップされたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc B)は、印刷設定を適用させた印刷設定(変更対象の印刷設定)を内部に保存しているターゲット文書である。
以上のように本実施形態では、ステップS5001、S5002の処理を実行することにより、受付手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が第1の文書の一例となり、ターゲット文書が第2の文書の一例となる。
【0051】
この判定の結果、ソース文書のアイコンがターゲット文書(印刷設定保持文書(文書Doc B))のアイコンにドロップされていない場合には、図8のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがターゲット文書のアイコンにドロップされた場合には、ステップS5003に進む。そして、コマンド制御部1002は、ステップS5001でドラッグされたソース文書の情報を印刷設定文書制御部1004から取得し、取得した情報に基づいて、ステップS5001でドラッグされたソース文書が印刷設定保持文書であるか否かを判定する。
このように本実施形態では、ステップS5003の処理を行うことにより、検出手段の一例が実現される。
【0052】
この判定の結果、ステップS5001でドラッグされたソース文書が印刷設定保持文書でない場合には、ステップS5004に進む。この場合、ターゲット文書とソース文書とが共に製本設定非保持文書である。したがって、コマンド制御部1002は、ステップS5001でドラッグされたソース文書と、ステップS5002でドロップされたターゲット文書とを結合することを印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS5001でドラッグされたソース文書と、ステップS5002でドロップされたターゲット文書とを結合し、新規の製本設定非保持文書(文書Doc C)を生成する。そして、図8のフローチャートによる処理を終了する。
【0053】
一方、ステップS5003において、ステップS5001でドラッグされたソース文書が印刷設定保持文書であると判定された場合には、ステップS5005に進む。そして、コマンド制御部1002は、ユーザインタフェース部1001に対し、処理選択ダイアログの表示を指示する。この処理選択ダイアログは、ソース文書及びターゲット文書を結合することと、ソース文書の印刷設定をターゲット文書へ適用(コピー)することとの何れかをユーザに選択させるためのGUIである。ユーザインタフェース部1001は、コマンド制御部1002からの指示に基づいて処理選択ダイアログを表示する。
【0054】
次に、ステップS5006において、コマンド制御部1002は、ユーザインタフェース部1001からの信号に基づいて、ソース文書及びターゲット文書の結合と、ターゲット文書への印刷設定の適用との何れがユーザによって選択されたかを判定する。
このように本実施形態では、ステップS5006の処理を行うことにより、判定手段の一例が実現される。
【0055】
この判定の結果、ソース文書及びターゲット文書を結合することが選択された場合には、前述したステップS5004に進み、ソース文書とターゲット文書との結合を行って図8のフローチャートによる処理を終了する。
一方、ソース文書の印刷設定をターゲット文書へ適用(コピー)することが選択された場合には、ステップS5007に進む。そして、コマンド制御部1002は、印刷設定文書制御部1004に対し、ソース文書における印刷設定(例えば製本設定)の取得を指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定を取得する。
【0056】
次に、ステップS5008において、コマンド制御部1002は、ターゲット文書から、印刷設定を内部に保持できる印刷設定保持文書を作成することを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書に基づく印刷設定保持文書(文書Doc B´)を作成する。この処理が行われると、ターゲット文書が、印刷設定を保持できる状態になる。
【0057】
次に、ステップS5009において、コマンド制御部1002は、ステップS5007で取得された印刷設定を、ステップS5008で作成された印刷設定保持文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS5007で取得した印刷設定を、ステップS5008で作成した印刷設定保持文書に適用する。こうして、ドラッグアンドドロップされたアイコンに関わるソース文書に保持されている印刷設定が、ターゲット文書に反映される。そして、図8のフローチャートによる処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップS5007〜S5009の処理を実行することにより、反映手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が一方の文書の一例となり、ターゲット文書が他方の文書の一例となる。
【0058】
以上のように本実施形態では、ドロップ元のソース文書が印刷設定を保持していない場合には、ソース文書とターゲット文書とを結合する。一方、ソース文書が印刷設定を保持している場合には、ソース文書及びターゲット文書の結合と、ターゲット文書への印刷設定の適用との何れかをユーザに選択させ、選択された内容に従って処理を行う。これにより、前述した第1〜第3の実施形態の効果に加え、ユーザの意図に従った処理をドラッグ&ドロップ操作により実行できるという効果を奏する。
尚、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態で説明した変形例を採ることができる。
【0059】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。前述した第1〜第4の実施形態では、ターゲット文書が、印刷設定保持文書及び製本設定非保持文書の何れかに固定されている場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、ターゲット文書が、印刷設定保持文書及び製本設定非保持文書の何れであるかに応じて処理を異ならせるようにしている。このように本実施形態と前述した第1〜第4の実施形態では、ターゲット文書に応じた処理を行う点等が異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1〜第4の実施形態と同一の部分については、図1〜図8に付した符号と同一の符号を付すこと等により詳細な説明を省略する。
【0060】
図9は、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。尚、ここでも、図3、図5、図7、図8と同様に、文書管理システムクライアント1000の表示装置(CRT1060)の表示画面に、少なくとも2つの印刷設定保持文書のアイコンが表示された後の処理を示す。
【0061】
まず、ステップS6001において、ユーザインタフェース部1001は、印刷設定保持文書(文書Doc A)のアイコンがユーザの操作によってドラッグ(選択)されたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc A)は、ユーザが適用したい印刷設定(変更元となる印刷設定)を内部に保存しているソース文書である。
【0062】
この判定の結果、ソース文書(印刷設定保持文書(文書Doc A))のアイコンがドラッグ(選択)されていない場合には、図9のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがドラッグ(選択)された場合には、ステップS6002に進む。そして、ユーザインタフェース部1001は、ステップS6001でドラッグされたソース文書のアイコンが、ユーザの操作によって、印刷設定保持文書(文書Doc B)のアイコンにドロップされたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc B)は、印刷設定を適用させた印刷設定(変更対象の印刷設定)を内部に保存しているターゲット文書である。
以上のように本実施形態では、ステップS6001、S6002の処理を実行することにより、受付手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が第1の文書の一例となり、ターゲット文書が第2の文書の一例となる。
【0063】
この判定の結果、ソース文書のアイコンがターゲット文書(印刷設定保持文書(文書Doc B))のアイコンにドロップされていない場合には、図9のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがターゲット文書のアイコンにドロップされた場合には、ステップS6003に進む。そして、コマンド制御部1002は、印刷設定文書制御部1004に対し、ソース文書における印刷設定(例えば製本設定)の取得を指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定を取得する。
【0064】
次に、ステップS6004において、コマンド制御部1002は、ステップS6002でドロップされたターゲット文書の情報を印刷設定文書制御部1004から取得する。そして、コマンド制御部1002は、取得した情報に基づいて、ステップS6002でドロップされたターゲット文書が印刷設定保持文書であるか否かを判定する。
このように本実施形態では、ステップS6004の処理を行うことにより、第2の判定手段の一例が実現される。
この判定の結果、ターゲット文書が印刷設定保持文書である場合には、ステップS6005に進む。そして、コマンド制御部1002は、ステップS6003で取得された印刷設定を、ターゲット文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定をターゲット文書に適用する。このとき、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書の印刷設定を全て破棄した後に、ソース文書の印刷設定を、ターゲット文書に適用させる。こうして、ドラッグアンドドロップされたアイコンに関わるソース文書に保持されている印刷設定が、ターゲット文書に反映される。そして、図9のフローチャートによる処理を終了する。
【0065】
一方、ステップS6004において、ターゲット文書が印刷設定保持文書でないと判定された場合には、ステップS6006に進む。そして、コマンド制御部1002は、ターゲット文書から、印刷設定を内部に保持できる印刷設定保持文書を作成することを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書に基づく印刷設定保持文書(文書Doc B´)を作成する。この処理が行われると、ターゲット文書が、印刷設定を保持できる状態になる。
【0066】
次に、ステップS6007において、コマンド制御部1002は、ステップS6003で取得された印刷設定を、ステップS6006で作成された印刷設定保持文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS6003で取得した印刷設定を、ステップS6006で作成した印刷設定保持文書に適用する。こうして、ドラッグアンドドロップされたアイコンに関わるソース文書に保持されている印刷設定が、ターゲット文書に反映される。そして、図9のフローチャートによる処理を終了する。
以上のように本実施形態では、ステップS6003、S6005〜S6007の処理を実行することにより、反映手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が一方の文書の一例となり、ターゲット文書が他方の文書の一例となる。
【0067】
以上のようにすれば第1〜第4の実施形態の効果に加え、ドロップ先のターゲット文書が印刷設定保持文書でも製本設定非保持文書でも、ドラッグ元のソース文書の印刷設定をターゲット文書に適用することをドラッグ&ドロップ操作で実現できる効果を奏する。
尚、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態で説明した変形例を採ることができる。
【0068】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。前述した第5の実施形態では、ソース文書とターゲット文書との結合を行っていないが、本実施形態では、第5の実施形態において、ソース文書とターゲット文書との結合を行える場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と前述した第5の実施形態とは、ソース文書とターゲット文書との結合を行うための処理等が異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1〜第5の実施形態と同一の部分については、図1〜図9に付した符号と同一の符号を付すこと等により詳細な説明を省略する。
【0069】
図10は、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。尚、ここでも、図3、図5、図7〜図9と同様に、文書管理システムクライアント1000の表示装置(CRT1060)の表示画面に、少なくとも2つの印刷設定保持文書のアイコンが表示された後の処理を示す。
【0070】
まず、ステップS7001において、ユーザインタフェース部1001は、印刷設定保持文書(文書Doc A)のアイコンがユーザの操作によってドラッグ(選択)されたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc A)は、ユーザが適用したい印刷設定(変更元となる印刷設定)を内部に保存しているソース文書である。
【0071】
この判定の結果、ソース文書(印刷設定保持文書(文書Doc A))のアイコンがドラッグ(選択)されていない場合には、図10のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがドラッグ(選択)された場合には、ステップS7002に進む。そして、ユーザインタフェース部1001は、ステップS7001でドラッグされたソース文書のアイコンが、ユーザの操作によって、印刷設定保持文書(文書Doc B)のアイコンにドロップされたか否かを判定する。この印刷設定保持文書(文書Doc B)は、印刷設定を適用させた印刷設定(変更対象の印刷設定)を内部に保存しているターゲット文書である。
以上のように本実施形態では、ステップS7001、S7002の処理を実行することにより、受付手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が第1の文書の一例となり、ターゲット文書が第2の文書の一例となる。
【0072】
この判定の結果、ソース文書のアイコンがターゲット文書(印刷設定保持文書(文書Doc B))のアイコンにドロップされていない場合には、図10のフローチャートによる処理を終了する。一方、ソース文書のアイコンがターゲット文書のアイコンにドロップされた場合には、ステップS7003に進む。そして、コマンド制御部1002は、ユーザインタフェース部1001に対し、処理選択ダイアログの表示を指示する。この処理選択ダイアログは、ソース文書及びターゲット文書を結合することと、ソース文書の印刷設定をターゲット文書へ適用(コピー)することとの何れかをユーザに選択させるためのGUIである。ユーザインタフェース部1001は、コマンド制御部1002からの指示に基づいて処理選択ダイアログを表示する。
【0073】
次に、ステップ7004において、コマンド制御部1002は、ユーザインタフェース部1001からの信号に基づいて、ソース文書及びターゲット文書の結合と、ターゲット文書への印刷設定の適用との何れがユーザによって選択されたかを判定する。
このように本実施形態では、ステップS7004の処理を行うことにより、判定手段の一例が実現される。
【0074】
この判定の結果、ソース文書及びターゲット文書を結合することが選択された場合には、ステップS7004に進む。そして、この場合、ターゲット文書とソース文書とが共に製本設定非保持文書である。したがって、コマンド制御部1002は、ステップS7001でドラッグされたソース文書と、ステップS7002でドロップされたターゲット文書とを結合することを印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS7001でドラッグされたソース文書と、ステップS7002でドロップされたターゲット文書とを結合し、新規の製本設定非保持文書(文書Doc C)を生成する。そして、図10のフローチャートによる処理を終了する。
【0075】
一方、ステップS7004において、ソース文書の印刷設定をターゲット文書へ適用(コピー)することが選択されたと判定された場合には、ステップS7006に進む。そして、コマンド制御部1002は、印刷設定文書制御部1004に対し、ソース文書における印刷設定(例えば製本設定)の取得を指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定を取得する。
【0076】
次に、ステップS7007において、コマンド制御部1002は、ステップS7002でドロップされたターゲット文書の情報を印刷設定文書制御部1004から取得する。そして、コマンド制御部1002は、取得した情報に基づいて、ステップS7002でドロップされたターゲット文書が印刷設定保持文書であるか否かを判定する。
このように本実施形態では、ステップS7007の処理を行うことにより、第2の判定手段の一例が実現される。
この判定の結果、ターゲット文書が印刷設定保持文書である場合には、ステップS7008に進む。そして、コマンド制御部1002は、ステップS7006で取得された印刷設定を、ターゲット文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ソース文書おける印刷設定をターゲット文書に適用する。このとき、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書の印刷設定を全て破棄した後に、ソース文書の印刷設定を、ターゲット文書に適用させる。そして、図10のフローチャートによる処理を終了する。
【0077】
一方、ステップS7007において、ターゲット文書が印刷設定保持文書でないと判定された場合には、ステップS7009に進む。そして、コマンド制御部1002は、ターゲット文書から、印刷設定を内部に保持できる印刷設定保持文書を作成することを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ターゲット文書に基づく印刷設定保持文書(文書Doc B´)を作成する。この処理が行われると、ターゲット文書が、印刷設定を保持できる状態になる。
【0078】
次に、ステップS7010において、コマンド制御部1002は、ステップS7006で取得された印刷設定を、ステップS7009で作成された印刷設定保持文書に適用させることを、印刷設定文書制御部1004に指示する。これにより、印刷設定文書制御部1004は、ステップS7006で取得した印刷設定を、ステップS7009で作成した印刷設定保持文書に適用する。そして、図10のフローチャートによる処理を終了する。
以上のように本実施形態では、ステップS7006、S7008〜S7010の処理を実行することにより、反映手段の一例が実現される。また、本実施形態では、ソース文書が一方の文書の一例となり、ターゲット文書が他方の文書の一例となる。
【0079】
以上のようにすれば第1〜第5の実施形態で説明した効果に加え、次の効果を奏する。すなわち、ドロップ先となるターゲット文書への処理をユーザが選択でき、且つターゲット文書が印刷設定保持文書でも製本設定非保持文書でも、ドラッグ元のソース文書の印刷設定を適用した印刷設定保持文書をドラッグ&ドロップ操作で作成できる。
【0080】
尚、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態で説明した変形例を採ることができる。
また、前述した第1〜第6の実施形態の少なくとも2つを組み合わせるようにしてもよい。
【0081】
(本発明の他の実施形態)
前述した本発明の実施形態における文書管理装置を構成する各手段、並びに文書管理方法の各ステップは、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
【0082】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0083】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図3、図5、図7〜図10に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接、あるいは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0084】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0085】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0086】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
【0087】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0088】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0089】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0090】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0091】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0092】
尚、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1の実施形態を示し、文書管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示し、文書管理システムクライアントと、文書管理システムサーバのハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示し、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態を示し、ソース文書の印刷設定と、ソース文書の印刷設定を適用する前後におけるターゲット文書の印刷設定との一例を表形式で示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示し、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態を示し、ソース文書の印刷設定と、ソース文書の印刷設定を適用する前後におけるターゲット文書の印刷設定との一例を表形式で示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態を示し、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第4の実施形態を示し、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第5の実施形態を示し、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第6の実施形態を示し、ある文書の印刷設定を他の文書に適用させる際の文書管理システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0094】
1000 文書管理システムクライアント
1001 ユーザインタフェース部
1002 コマンド処理部
1003 通信制御部
1004 製本設定文書制御部
1100 文書管理システムサーバ
1101 通信制御部
1102 文書管理制御部
1103 データベース制御部
1104 文書データベース
1200 MFP
1300 LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面において、第1の文書のアイコンが第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことを受け付ける受付手段と、
前記受付手段によりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する反映手段とを有することを特徴とする文書管理装置。
【請求項2】
前記第1の文書に印刷設定が保持されていることを検出する検出手段を有し、
前記反映手段は、前記検出手段により印刷設定が保持されていることが検出された前記第1の文書のアイコンが前記第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことが前記受け付け手段により受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映することを特徴とする請求項1に記載の文書管理装置。
【請求項3】
前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する処理を行うか、その他の処理を行うかを、ユーザによる操作に基づいて判定する判定手段を有し、
前記反映手段は、前記判定手段により、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する処理を行うと判定され、且つ、前記受付手段によりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映することを特徴とする請求項1又は2に記載の文書管理装置。
【請求項4】
前記第2の文書に印刷設定が保持されているか否かを判定する第2の判定手段を有し、
前記反映手段は、印刷設定が保持されている前記第2の文書については、その保持されている印刷設定を前記第1の文書に保持されている印刷設定に変更し、印刷設定が保持されていない前記第2の文書については、印刷設定を保持できる状態にしてから前記第1の文書に保持されている印刷設定を適用することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の文書管理装置。
【請求項5】
表示画面において、第1の文書のアイコンが第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことを受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップによりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する反映ステップとを有することを特徴とする文書管理方法。
【請求項6】
前記第1の文書に印刷設定が保持されていることを検出する検出ステップを有し、
前記反映ステップは、前記検出ステップにより印刷設定が保持されていることが検出された前記第1の文書のアイコンが前記第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことが前記受け付けステップにより受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映することを特徴とする請求項5に記載の文書管理方法。
【請求項7】
前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する処理を行うか、その他の処理を行うかを、ユーザによる操作に基づいて判定する判定ステップを有し、
前記反映ステップは、前記判定ステップにより、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する処理を行うと判定され、且つ、前記受付ステップによりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映することを特徴とする請求項5又は6に記載の文書管理方法。
【請求項8】
前記第2の文書に印刷設定が保持されているか否かを判定する第2の判定ステップを有し、
前記反映ステップは、印刷設定が保持されている前記第2の文書については、その保持されている印刷設定を前記第1の文書に保持されている印刷設定に変更し、印刷設定が保持されていない前記第2の文書については、印刷設定を保持できる状態にしてから前記第1の文書に保持されている印刷設定を適用することを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の文書管理方法。
【請求項9】
表示画面において、第1の文書のアイコンが第2の文書のアイコンに対してドラッグアンドドロップされたことを受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップによりドラッグアンドドロップされたことが受け付けられると、前記第1の文書に保持されている印刷設定を、前記第2の文書に反映する反映ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2009−187131(P2009−187131A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24309(P2008−24309)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】