説明

文書細断機及びこの文書細断機に用いられるスペーサ

【課題】使い勝手を損なわずに安全性を向上させると共に、過負荷を防止することができる文書細断機及びそのためのスペーサを提供すること。
【解決手段】内部に回転刃6が設けられた細断機本体1の外殻体2に、底部にスリット状の第一挿入口8が形成された凹部7を設け、この凹部7に取り付けられるスペーサ17を設け、このスペーサ17がスリット状の第二挿入口18を有すると共に、前記第二挿入口18の短方向の幅X2を前記第一挿入口8の短方向の幅X1よりも狭く形成し、前記スペーサ17が前記凹部7に取り付けた状態で前記回転刃6から前記第二挿入口18の上端までの距離Y2が前記回転刃6から前記第一挿入口8の上端までの距離Y1よりも長くなるようにすることで、幼い子供の細い指等であっても、前記第二挿入口18から挿入することができず、仮に挿入できたとしても、指先が前記回転刃6まで届かず、安全性を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細断する紙等を挿入するための挿入口に細い指や厚すぎる紙等が入りにくいようにした文書細断機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の文書細断機としては、内部に一対の回転刃を有すると共に、上面に紙挿入用のスリット(本発明の挿入口に相当する)が開口している細断機本体を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。そして、このような文書細断機では、前記筐体に紙を挿入しやすくするための凹部(本発明の凹部に相当する)が形成されており、前記スリットは、前記凹部の底部に形成されている。
【特許文献1】特開2003−236401号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような文書細断機においては、子供等の比較的細い指であれば、前記スリットに挿入することができてしまうので、安全上問題があった。また、前記回転刃による細断能力を超える厚さの厚紙等であっても、前記スリットに挿入することができてしまうので、前記文書細断機に過大な負荷がかかってしまう虞もあった。一方、このような問題を解決するために、子供等の比較的細い指であっても挿入できない程度に前記スリットの短方向の幅(即ち隙間)を狭くして、安全を確保すると共に、過大な負荷が文書細断機にかからないようにすることも考えられるが、このようにした場合、細断能力の範囲内であっても、細断する紙等を前記スリットに挿入しにくくなるという問題が発生する。この問題は、特に折れたり曲がったりした複数の紙等を一度に前記スリットに挿入する場合に顕著である。
【0004】
本発明は以上の問題点を解決し、使い勝手を損なわずに安全性を向上させると共に、過負荷を防止することができる文書細断機及びそのためのスペーサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に記載の文書細断機は、細断機本体を有し、この細断機本体の外殻体が、凹部と、この凹部の底部に形成されたスリット状の第一挿入口とを有すると共に、前記外殻体の内側に回転刃が設けられた文書細断機において、前記文書細断機が、前記凹部に取り付けられるスペーサを有し、このスペーサが、スリット状の第二挿入口を有すると共に、前記第二挿入口の短方向の幅が前記第一挿入口の短方向の幅よりも狭く形成されており、前記スペーサを前記凹部に取り付けた状態で前記回転刃から前記第二挿入口の入口側端部までの距離が前記回転刃から前記第一挿入口の入口側端部までの距離よりも長くなるように構成されているものである。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の文書細断機は、請求項1において、前記第二挿入口の長辺の少なくとも一方の出口側端部にリップ部を形成すると共に、このリップ部が、前記スペーサを前記凹部に取り付けた際に、前記第一挿入口内に挿入可能に構成されているものである。
【0007】
また、本発明の請求項3に記載のスペーサは、スリット状の第一挿入口が底部に形成された凹部を有する外殻体及びこの外殻体の内側に設けられた回転刃を有する細断機本体の前記凹部に取り付けられるスペーサであって、このスペーサが、スリット状の第二挿入口を有すると共に、前記第二挿入口の短方向の幅が前記第一挿入口の短方向の幅よりも狭く形成されており、前記スペーサが前記凹部に取り付けられた状態で前記回転刃から前記第二挿入口の入口側端部までの距離が前記回転刃から前記第一挿入口の入口側端部までの距離よりも長くなるように構成されているものである。
【0008】
更に、本発明の請求項4に記載のスペーサは、請求項3において、前記第二挿入口の長辺の少なくとも一方の出口側端部にリップ部を形成すると共に、このリップ部が、前記スペーサが前記凹部に取り付けられた際に、前記第一挿入口内に挿入可能に構成されているものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に記載の文書細断機は、以上のように構成することにより、前記細断機本体の凹部に前記スペーサを取り付けることで、前記第一挿入口よりも短方向の幅が狭い前記第二挿入口から紙等が挿入されるようになるので、子供等の比較的細い指であっても、前記第二挿入口から挿入することができず、仮に指を前記第二挿入口に挿入できたとしても、前記回転刃から前記第二挿入口の入口側端部までの距離が長くなっているので、指先が前記回転刃まで届かず、安全性を高めることができると共に、明らかに細断能力を超える厚さの厚紙等も挿入しにくくなるので、文書細断機に過負荷がかかることを抑制することができる。一方、前記凹部から前記スペーサを取り外すことで、通常通り紙等を細断することができる。
【0010】
また、前記スペーサを前記凹部に取り付けた際に、前記第二挿入口の長辺の少なくとも一方の出口側端部に形成されたリップ部が前記第一挿入口内に挿入可能に構成されていることによって、前記第二挿入口の短方向の幅よりも太い(或いは厚い)指や厚紙等が前記第二挿入口に挿入されようとしても、前記リップ部が前記第一挿入口に当接して前記スペーサの変形が抑制されるので、安全性をより高めることができると共に、文書細断機に過負荷がかかることをより確実に抑制することができる。
【0011】
また、本発明の請求項3に記載のスペーサは、以上のように構成することにより、前記細断機本体の凹部に取り付けることで、前記第一挿入口よりも短方向の幅が狭い前記第二挿入口から紙等が挿入されるようになるので、子供等の比較的細い指であっても、前記第二挿入口から挿入することができず、仮に指を前記第二挿入口に挿入できたとしても、前記回転刃から前記第二挿入口の入口側端部までの距離が長くなっているので、指先が前記回転刃まで届かず、安全性を高めることができると共に、明らかに細断能力を超える厚さの厚紙等も挿入しにくくなるので、文書細断機に過負荷がかかることを抑制することができる。
【0012】
更に、前記スペーサを前記凹部に取り付けた際に、前記第二挿入口の長辺の少なくとも一方の出口側端部に形成されたリップ部が前記第一挿入口内に挿入可能に構成されていることによって、前記第二挿入口の短方向の幅よりも太い(或いは厚い)指や厚紙等が前記第二挿入口に挿入されようとしても、前記リップ部が前記第一挿入口に当接して前記スペーサの変形が抑制されるので、安全性をより高めることができると共に、文書細断機に過負荷がかかることをより確実に抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図6に基づいて説明する。1は本発明の文書細断機を構成する細断機本体である。この細断機本体1は、上方が開口した図示しないダストケースの前記開口部に載置されるように構成されている。また、前記細断機本体1は、外殻体2と、ガイド部材3と、可動掛部4と、操作部5と、回転刃6とを有して構成されている。そして、前記外殻体2は、上外殻体2Aと下外殻体2Bで構成されている。また、前記外殻体2を構成する上外殻体2Aの上部には、細長い凹部7が形成されていると共に、この凹部7の底部には、細断する紙類を挿入するためのスリット状の第一挿入口8が形成されている。一方、前記外殻体2を構成する下外殻体2Bの下部には、前記第一挿入口8に対応して、細長い開口部9が形成されている。なお、前記凹部7、第一挿入口8及び開口部9は、前記外殻体2の長さ方向とほぼ平行に延びて形成されている。また、前記上筐体2Aには、固定掛部10が一体に形成されていると共に、前記上筐体2Aにおける前記固定掛部10の反対側には、前記可動掛部4が取り付けられている。なお、前記可動掛部4は、前記上筐体2Aの長さ方向にスライド可能に取り付けられていることで、前記固定掛部10との距離が調節可能に構成されている。また、前記ガイド部材3は、前記上外殻体2Aと下外殻体2Bの間に挟持され、前記第一挿入口8と開口部9とを繋いで紙類を送る経路を構成するものであり、前記第一挿入口8の短方向の幅(即ち隙間)X1とほぼ同じ幅のスリット状の孔11が形成されている。そして、前記ガイド部材3の下端3Aは、前記開口部9に挿入されていることで、排出口12を構成している。更に、前記第一挿入口8から排出口12までの経路は、前記文書細断機の使用状態において、上下方向に延びて形成されている。なお、前記ガイド部材3には、前記回転刃6を前記孔11内に露出させるためのスリット状の刃窓13が形成されている。
【0014】
前記外殻体2内には、図示しないスイッチが設けられており、このスイッチが前記操作部5によって操作可能とされている。また、前記外殻体2内には、図示しない電動機及び減速機構から成る図示しない駆動機構が設けられており、この駆動機構の減速機構に、六角柱状に形成されたシャフト14,15が平行に取り付けられている。なお、これらのシャフト14,15は、前記第一挿入口8と平行に設けられている。更に、これらのシャフト14,15には、円盤状の回転刃体16が多数取り付けられている。そして、このように前記各シャフト14,15に前記回転刃体16等を取り付けることで、前記回転刃6が構成されている。なお、前記回転刃体16は金属製であり、その外周縁には周方向に細かい凹凸が形成されている。
【0015】
前記外殻体2を構成する上外殻体2Aに形成された凹部7には、スペーサ17が着脱可能に取り付けられる。このスペーサ17は、前記凹部7に取り付けられた状態では、その上面が前記上外殻体2Aの上面と同じか、前記上外殻体2Aの上面よりも僅かに低くなるように形成されている。また、前記スペーサ17には、前記第一挿入口8に対応して第二挿入口18が形成されている。なお、この第二挿入口18の短方向の幅(即ち隙間)X2は、前記第一挿入口8の短方向の幅X1よりも狭く形成されている。また、前記第二挿入口18の上端には、この第二挿入口18に紙類を入れやすいようにするための凹状の導入部19が形成されている。更に、前記第二挿入口18の長辺の一方の下端には、リップ部20が形成されている。そして、このリップ部20は、前記スペーサ17を前記凹部7に取り付けた際に、前記第一挿入口8内に挿入可能に構成されている。
【0016】
次に、本実施形態の作用について説明する。まず、文書細断機を通常通り使用する場合について説明する。使用者が、前記文書細断機の取り扱いを心得た指の太い大人であり、指の細い子供が使用する虞のない場合、前記第一挿入口8に使用者の指が入る虞が無く、また、前記第一挿入口8に厚すぎる紙類や板、或いは細断能力を超える枚数の紙類が挿入される虞も少ないので、前記スペーサ17を前記凹部7に取り付けなくても安全性を確保できると共に、前記文書細断機に過負荷をかけることも殆どない。そして、このように前記凹部7に前記スペーサ17を取り付けていない状態では、前記スペーサ17を取り付けている状態と比較して、前記第二挿入口18の短方向の幅X2よりも前記第一挿入口8の短方向の幅X1が広いことから、前記凹部7によって紙類を前記第一挿入口8に導きやすいことと相まって、前記第一挿入口8に紙類を挿入しやすくして、前記文書細断機を扱い易くすることができる。このため、折れたり曲がったりした複数の紙等を一度に細断する場合であっても、前記第一挿入口8に容易に挿入することができる。
【0017】
次に、前記細断機本体1に前記スペーサ17を取り付けて使用する場合について説明する。使用者が、前記文書細断機の取り扱いを心得ていない場合、或いは指の細い子供が使用する虞がある場合、前記第一挿入口8に使用者の指が入る虞があり、また、前記第一挿入口8に厚すぎる紙類や板、或いは細断能力を超える枚数の紙類が挿入される虞もあるので、前記スペーサ17を前記凹部7に取り付ける。そして、このように前記凹部7に前記スペーサ17を取り付けた状態では、前記スペーサ17を取り付けていない状態と比較して、前記第一挿入口8の短方向の幅X1よりも前記第二挿入口18の短方向の幅X2が狭いことから、前記導入部19が前記凹部7よりも小さいことと相まって、比較的前記第二挿入口18に紙類を挿入しにくく、前記文書細断機が比較的扱いにくいものの、前記第一挿入口8の短方向の幅X1よりも前記第二挿入口18の短方向の幅X2が狭く、また、前記回転刃6から前記第一挿入口8の上端までの距離Y1よりも、前記回転刃6から前記第二挿入口18の上端までの距離Y2が長くできるので、たとえ幼い子供の細い指であったとしても、前記第二挿入口18に挿入できてしまうことがなく、仮に挿入できてしまったとしても、指先が前記回転刃6に届かないようにすることができるので、前記スペーサ17を使用しない場合よりも安全性を高めることができる。また、厚すぎる紙類や細断能力を超える枚数の紙類も前記第二挿入口18に挿入しにくくなるので、前記文書細断機に過負荷をかけにくいようにすることもできる。なお、前記第一挿入口8の上端とは、本実施形態の場合、幅がX1でほぼ一定となる領域の上端である。(厳密には、金型の抜き勾配等があるため、完全に一定にはならないが、前記凹部7における幅の変化よりも微小であり、ほぼ一定と言える。)また、前記第二挿入口18の上端とは、本実施形態の場合、幅がX2でほぼ一定となる領域の上端である。(厳密には、金型の抜き勾配等があるため、完全に一定にはならないが、前記導入部19における幅の変化よりも微小であり、ほぼ一定と言える。)更に、前記距離Y1及びY2を定義する回転刃6の位置は、前記ガイド部材3の刃窓13から前記孔11内に露出した前記回転刃体16の上端を基準とする。
【0018】
また、前記スペーサ17が前記凹部7に取り付けられた状態で、前記第二挿入口18の長辺の一方の下端に形成されたリップ部20が前記第一挿入口8内に挿入されていることで、前記第二挿入口18の短方向の幅X2よりも太い(或いは厚い)指や厚紙等が前記第二挿入口18に挿入されようとしても、前記リップ部20が前記第一挿入口8の内壁に当接して前記スペーサ17の変形が抑制されるので、前記第二挿入口18の短方向の幅X2よりも太い指や厚い紙類が前記第二挿入口18に無理矢理挿入できず、これによって、安全性をより高めることができると共に、文書細断機に過負荷がかかることをより確実に抑制することができる。なお、文書細断機では、前記第一挿入口8に紙等が詰まってしまった場合、前記回転刃6を逆回転させることで紙屑等を前記第一挿入口8から排出できるようになっているが、本実施形態の場合、紙屑等が前記第一挿入口8内に挿入された前記リップ部20に引っかかってしまい、前記第二挿入口18から排出されない虞がある。しかしながら、前記スペーサ17が前記凹部7に固定されていないことにより、前記紙屑等が前記リップ部20に引っかかったとしても、前記紙屑等が前記リップ部20、ひいては前記スペーサ17を上方へ押し上げるので、このスペーサ17を取り外すことで、前記紙屑等を前記第一挿入口8から除去することが可能になる。
【0019】
なお、前述したように、前記スペーサ17を前記凹部7に取り付けた状態では、前記スペーサ17の上面が前記上外殻体2Aの上面と同じか、前記上外殻体2Aの上面よりも僅かに低くなるように形成されているので、前記凹部7に前記スペーサ17を取り付けたとしても、このスペーサ17が前記上外殻体2Aから突出することがない。これによって、前記細断機本体1に前記スペーサ17を取り付けても、前記文書細断機が外観上見苦しくなるようなことがないばかりでなく、使用者が不用意に指の爪等を前記スペーサ17の縁に引っかけてしまうことで前記スペーサ17が前記凹部7から不用意に外れてしまう可能性を低減させることができる。即ち、前記スペーサ17が、意志を持って外さなければ前記凹部7から外れにくい構造になっているので、本実施形態の文書細断機は、安全性をより高めることができる。
【0020】
以上のように本発明は、内部に回転刃6が設けられた細断機本体1の外殻体2に、底部にスリット状の第一挿入口8が形成された凹部7を設け、この凹部7に取り付けられるスペーサ17を設け、このスペーサ17がスリット状の第二挿入口18を有すると共に、前記第二挿入口18の短方向の幅X2を前記第一挿入口8の短方向の幅X1よりも狭く形成し、前記スペーサ17が前記凹部7に取り付けた状態で前記回転刃6から前記第二挿入口18の上端までの距離Y2が前記回転刃6から前記第一挿入口8の上端までの距離Y1よりも長くなるようにすることで、幼い子供の細い指等であっても、前記第二挿入口18から挿入することができず、仮に挿入できたとしても、指先が前記回転刃6まで届かず、安全性を高めることができると共に、明らかに細断能力を超える厚さの紙類も前記第二挿入口18から挿入しにくくなるので、文書細断機に過負荷がかかることを抑制することができるものである。
【0021】
また、前記第二挿入口18の長辺の一方の下端に、前記スペーサ17を前記凹部7に取り付けた際に前記第一挿入口8内に挿入されるリップ部20を形成したことで、前記第二挿入口18の短方向の幅X2よりも太い(或いは厚い)指や紙類が前記第二挿入口18に挿入されようとしても、前記リップ部20が前記第一挿入口8の内壁に当接して前記スペーサ17の変形が抑制されるので、安全性をより高めることができると共に、文書細断機に過負荷がかかることをより確実に抑制することができるものである。
【0022】
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施形態では、第一挿入口と開口部とを繋いで紙類を送る経路が上下方向に延びて形成されているが、前記経路が斜め方向或いは横方向に延びて形成されるようにしてもよい。この場合、上記実施形態で、前記第一挿入口の入口から回転刃までの距離及び第二挿入口の入口から前記回転刃までの距離が、前記第一挿入口の上端、前記第二挿入口の上端、及びガイド部材の刃窓から露出した前記回転刃の上端によって定義されていたのを、前記第一挿入口、前記第二挿入口、及び前記刃窓から露出した前記回転刃の、それぞれ入口側端部を基準として定義することになる。また、前記第一挿入口及び第二挿入口の入口側端部の定義も、前記第一挿入口及び第二挿入口の形状によって変わることになる。例えば、前記第一挿入口及び第二挿入口に抜き勾配よりも大きな勾配がある場合で入口側ほど幅が広い場合には、厳密な定義は難しいが、勾配がほぼ一定となる領域の入口側端部を、前記第一挿入口又は第二挿入口の入口側端部として差し支えないと思われる。また、前記第一挿入口及び第二挿入口に抜き勾配よりも大きな勾配がある場合で回転刃側ほど幅が広い場合には、最も幅が狭くなる位置が前記第一挿入口又は第二挿入口の入口側端部となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態を示すスペーサを取り付けていない状態における文書細断機の平面図である。
【図2】同上、A−B−C−D−E−F断面図である。
【図3】同上、図2の要部の拡大断面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示すスペーサを取り付けた状態における文書細断機の平面図である。
【図5】同上、A−B−C−D−E−F断面図である。
【図6】同上、図5の要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
【0024】
1 細断機本体
2 外殻体
6 回転刃
7 凹部
8 第一挿入口
17 スペーサ
18 第二挿入口
20 リップ部
X1 第一挿入口8の短方向の幅
X2 第二挿入口18の短方向の幅
Y1 回転刃6から第一挿入口8の上端(入口側端部)までの距離
Y2 回転刃6から第二挿入口18の上端(入口側端部)までの距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細断機本体を有し、この細断機本体の外殻体が、凹部と、この凹部の底部に形成されたスリット状の第一挿入口とを有すると共に、前記外殻体の内側に回転刃が設けられた文書細断機において、
前記文書細断機が、前記凹部に取り付けられるスペーサを有し、このスペーサが、スリット状の第二挿入口を有すると共に、前記第二挿入口の短方向の幅が前記第一挿入口の短方向の幅よりも狭く形成されており、前記スペーサを前記凹部に取り付けた状態で前記回転刃から前記第二挿入口の入口側端部までの距離が前記回転刃から前記第一挿入口の入口側端部までの距離よりも長くなるように構成されていることを特徴とする文書細断機。
【請求項2】
前記第二挿入口の長辺の少なくとも一方の出口側端部にリップ部を形成すると共に、このリップ部が、前記スペーサを前記凹部に取り付けた際に、前記第一挿入口内に挿入可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の文書細断機。
【請求項3】
スリット状の第一挿入口が底部に形成された凹部を有する外殻体及びこの外殻体の内側に設けられた回転刃を有する細断機本体の前記凹部に取り付けられるスペーサであって、
このスペーサが、スリット状の第二挿入口を有すると共に、前記第二挿入口の短方向の幅が前記第一挿入口の短方向の幅よりも狭く形成されており、前記スペーサが前記凹部に取り付けられた状態で前記回転刃から前記第二挿入口の入口側端部までの距離が前記回転刃から前記第一挿入口の入口側端部までの距離よりも長くなるように構成されていることを特徴とするスペーサ。
【請求項4】
前記第二挿入口の長辺の少なくとも一方の出口側端部にリップ部を形成すると共に、このリップ部が、前記スペーサが前記凹部に取り付けられた際に、前記第一挿入口内に挿入可能に構成されていることを特徴とする請求項3記載のスペーサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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