説明

断熱カバー及びその施工方法

【課題】繰り返し再使用でき、かつ耐水性を有する断熱カバーを得ることを主要な目的とする。
【解決手段】外部から断熱する被断熱体を外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバー3であって、ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル(シリカキセロゲルなどでもよい。)とガラス繊維(カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維でもよい)支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケット1が厚み30mm以下の板状シートにされて、断熱性の包袋4a内に収められてなる断熱カバー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は被断熱体を外側から脱着可能な形状にて被覆し断熱せしめうるカバーに関するものであり、より特定的には、屋外に設置された反応器、加熱炉、配管、バルブ(以下、加熱機器等)に外側から耐水性を有し、脱着可能に被覆断熱する断熱カバー及びその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
加熱機器等を外部から断熱する内部の断熱材には従来ロックウール保温材、グラスウール保温材、けい酸カルシウム保温材、はっ水パーライト保温材等が用いられてきた。加熱機器等は、構造部の腐食等による劣化や故障の点検を行うため、定期的に(例えば一年に一度)これら断熱材を剥がし点検することが慣習や法的義務となっている。剥がされた断熱材は再使用することは困難でその都度廃棄されてきた。また、これらに関わる施工や廃棄の費用としてその度に莫大な金額を投じている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これら状況から、定期点検の度に、多大な施工時間が必要であり、定期的に廃棄される廃棄物の量も膨大となり、その処理が課題となっていた。また、加熱機器等は屋外に設置される場合も多く、耐水性をもたない従来の断熱材を使用するため防水施工等を行っているが、経年劣化で内部に雨水等が侵入し断熱性能が劣化しエネルギーロスするだけでなく、内部に侵入した雨水により加熱機器等を腐食させ、劣化させるという致命的な問題点があった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、繰り返し再使用でき、かつ耐水性を有する断熱カバーを提供することを目的とする。
【0005】
本発明の他の目的は、そのような断熱カバーの形状と施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、被断熱体を外側から脱着可能な形状にて被覆し断熱せしめうる断熱カバーであり、撥水性があって、ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル(シリカキセロゲルなどでもよい。)と、ガラス繊維(カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維でもよい)支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットが板状シートにされて、断熱性の包袋内に収められてなる。外部から断熱する被断熱体としては、屋外に設置される加熱機器等が挙げられる。
【0007】
断熱カバーの主構成品であるエアロジェルブランケットは、主成分がシリカキセロゲルであるので、撥水性を有し、耐水性をも有する。また、脱着可能であるので、全ての点検時、剥がすことが可能であり、点検後、再装着できる。
【0008】
エアロジェルブランケットは非常に低い熱伝導率(12〜21mW/m・K)を有するので、板状シートの厚みは、30mm以下にされても十分な断熱効果を与える。
【0009】
断熱カバーは3つの構成がある。1つ目はエアロジェルブランケット単体の構成、2つ目は、エアロジェルブランケットの片面表面に防塵性クロス(例えばシリコンコートのガラスクロスやテフロン(登録商標)コートのガラスクロスなどがよい)を縫製した構成、3つ目は、エアロジェルブランケットの両面を2枚のクロスを縫製した包袋の構成で、上記被断熱体に接触する側の一方の布は、シリカクロス等の断熱クロス、他方の布はシリコンコートのガラスクロスやテフロン(登録商標)コートのガラスクロスで形成されているのが好ましい。
【0010】
上記被断熱体の外壁面に断熱カバー固定ボルトの突起がある場合に施工することに備えて、上記包袋の上記一方の布には該突起が嵌まり込む窪み部が設けられていてもよい。
【0011】
上記包袋の一方の布には、耐熱性の面ファスナーのフック状に起毛された側が設けられ、他方の布には面ファスナーのループ状に密集して起毛された側が設けられているのが好ましい。
【0012】
当該断熱カバーは、上記被断熱体をモザイク状に被覆するための、ピース片の形状に加工されているのが好ましく、また接合部は内部への雨水等の侵入防止と接合部からの放熱防止する隙間が出来ない、ピース片が重なり合った形状に加工されていることが好ましい。
【0013】
ピース片の形状にすることにより、持ち運び、取り扱いが容易となり、加熱機器等に装着する場合、1〜3人でも、その作業をすることができる。
【0014】
この発明の他の局面に従う方法は、被断熱体を外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバーの施工方法であって、ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル(シリカキセロゲルなどでもよい。)とガラス繊維(カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維でもよい)支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットを準備する工程と、エアロジェルブランケットを被断熱体の形状に応じて、モザイク状に合わせるピース片として誂えて作る工程と、上記ピース片の中に、エアロジェルブランケットを充填して、断熱カバーのピース片を作る工程と、上記ピース片の断熱カバーを上記被断熱体の上でモザイク状に合わせて該被断熱体の全面を被覆する工程とを備える。
【0015】
具体的には、被断熱体を外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバーの施工方法であって、ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル(シリカキセロゲルなどでもよい。)とガラス繊維(カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維でもよい)支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材が板状シートにされた、エアロジェルブランケットを準備する工程と、上記エアロジェルブランケットを収容する包袋を上記被断熱体の形状に応じてモザイク状に合わせるピース片として誂えて作る工程と、上記ピース片の中に上記板状エアロジェルブランケットを充填して断熱カバーのピース片を作る工程と、上記ピース片の断熱カバーを上記被断熱体の上でモザイク状に合わせて該被断熱体の全面を被覆する工程と、上記ピース片の断熱カバーを上記被断熱体の上でモザイク状に合わせて該被断熱体の全面を被覆したのち、断熱材接合部に防水カバーを使用し水浸入防止対策を施した工程とを備える。
【0016】
また、具体的には、被バルブを外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバーの施工方法であって、ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル(シリカキセロゲルなどでもよい。)とガラス繊維(カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維でもよい)支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットを準備する工程と、上記エアロジェルブランケットの板状シートを収容する包袋を上記被バルブの形状に応じてモザイク状に合わせるピース片として誂えて作る工程と、上記ピース片の断熱カバーを上記被バルブの上でモザイク状に合わせてバルブの全面を被覆する工程と、上記ピース片の断熱カバーを上記被バルブの上でモザイク状に合わせてバルブの全面を被覆したのち、断熱材接合部に防水カバーを使用し水浸入防止対策を施した工程とを備える。
【0017】
また、具体的には、被配管を外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバーの施工方法であって、ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル(シリカキセロゲルなどでもよい。)とガラス繊維(カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維でもよい)支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットを準備する工程と、上記エアロジェルブランケットの板状シートを収容する包袋を上記被バルブの形状に応じてモザイク状に合わせるピース片として誂えて作る工程と、上記ピース片の断熱カバーを上記被バルブの上でモザイク状に合わせてバルブの全面を被覆する工程と、前記ピース片の断熱カバーを前記被バルブの上でモザイク状に合わせて被配管の全面を被覆したのち、断熱材接合部に防水カバーを使用し水浸入防止対策を施した工程とを備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明の断熱材カバーによれば、放熱エネルギーの削減や表面温度の上昇を防止するのみならず、撥水性を有し、耐水性を有する。その結果、水気の浸入が防がれ、加熱機器等の金属やパイプの腐食や劣化を防ぐ。仮に内部へ水が浸入して場合においても、内部で水が加熱され水蒸気になり、その水蒸気がエアロジェルブランケットを通過し外部に排出され、内部は乾燥状態を保つことになる。また、脱着可能であるので、加熱機器等の被断熱体の点検時、再使用可能に剥がすことができ、そして点検後、再装着でき、繰り返し使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】エアロジェルブランケットの形態を示す図である。
【図2】実施例に係る断熱カバーの断面図(エアロジェルブランケット単体)である。
【図3】実施例に係る断熱カバーの断面図(片面をクロスで包む)である。
【図4】実施例に係る断熱カバーの断面図(両面をクロスで包む)である。
【図5】断熱カバーの装着施工の一例(配管等)を示す断面図である。
【図6】断熱カバーの他の装着施工例(バルブカバー)に係る図である。
【図7】屋外に設置される高温の加熱炉への断熱カバーを被覆して施工する場合を説明する図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
繰り返し再使用でき、かつ耐水性を有する断熱カバーを得るという目的を、撥水性があって、ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル(シリカキセロゲルなどでもよい。)とガラス繊維(カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維でもよい)支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットが板状シートにされて、断熱性の包袋内に収めることによって実現した。包袋は、被断熱体の形状に応じて、種々の形状に誂えて作られる。種々の形状に誂えて作られた包袋に、エアロジェルブランケットを充填して断熱カバーとして用いて施工する。以下、本発明の実施例を、図を用いて説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、実施例に係る断熱カバーに使用するエアロジェルブランケット構造の概念図である。エアロジェルブランケット1の形態は、柔らかで薄いマット状構造を有する。このようなマット形状のエアロジェルブランケット1は、シリカエアロゲル1a(シリカキセロゲルなどでもよい)を用いたナノ・サイズの多孔性を有する回旋状の、主成分がシリカの構造物である。エアロジェルブランケット1は、非常に低い熱伝導率(12〜21mW/m・K)を有し、長寿命で、撥水性能で水分を弾き、水蒸気透過性があり、全ての金属やパイプの腐食や劣化を防ぐ。広範囲の温度域(−200℃〜+650℃)で使用できる。ガラス繊維、カーボン繊維、PET繊維、シリカ繊維などの補強剤となる不織布2にシリカエアロゲル1aのゲル状原料溶液を流し込み、充填し、次いで溶剤を除去し、乾燥させることにより作られる。断熱性に富むので、従来の断熱材(例えばロックウール保温材)に比べて、厚みを1/5〜1/2にできる。コンパクト化により、省スペース化を実現できる。エアロジェルブランケット1は、衝撃や圧力に対して強く、また柔軟性に優れている。エアロジェルブランケット1は、フェルト状で軽く、簡単に切ったりすることができ、加工性に優れる。エアロジェルブランケット1は、撥水性能で水分を弾き、水蒸気透過性もあり、加熱機器等の劣化を防ぐ。
【0022】
図2は、実施例に係るエアロジェルブランケット1単体の断熱カバー3の断面図である。エアロジェルブランケット1が厚み30mm以下の板状シートにされて、耐熱性の糸4cで縫製された面ファスナー6bのフック状に起毛された側が設けられ、他方には耐熱性の糸4cで縫製された面ファスナー6aのループ状に密集して起毛された側が設けられ、脱着可能になった構造である。
【0023】
図3は、実施例に係る片面をクロスで包む断熱カバー3の断面図である。エアロジェルブランケット1の被断熱体に接触する側の他方を、防塵性の布4a(例えばシリコンコートのガラスクロスや(登録商標)コートのガラスクロスで形成されるのがよい)で包み耐熱性の糸4cで縫製される。
【0024】
図4は、実施例に係る両面をクロスで包む断熱カバー3の断面図である。断熱性の包袋4内にエアロジェルブランケット1が収められてなる。包袋4は2枚の布が縫製されてなり、被断熱体に接触する側の一方の布4aは、シリカクロスで形成され、他方の布4bはシリコンコートや(登録商標)コートのガラスクロスで形成されているのが好ましい。一方の布4aと他方の布4bは、耐熱性の糸4cで縫製される。
【0025】
図5は、断熱カバーの施工例の一例を示す断面図である。保温断熱する被断熱体例えば配管5に断熱カバー3を巻きつけて施工する。固定は耐熱性の面ファスナーが用いられる。包袋4の一方の布4aには、面ファスナー6bのループ状に密集して起毛された側が設けられ、他方の布4bには面ファスナー6aのフック状に起毛された側が設けられ、脱着可能に配管5を被覆して固定する。ただし面ファスナー6a、6bの使い方は実施ケースにより逆でもよい。
【0026】
図6は、断熱カバー3の加熱流体(蒸気、熱媒油等)のバルブの施工例に係る図である。バルブ7に巻きつける場合には、図6(B)に示すように、断熱カバー3は、事前に切り込みを入れた袋に、エアロジェルブランケット1の板状シートを充填したものを用いる。このような形状にすると、図6(A)を参照して、バルブ7に容易に巻きつけることができる。面ファスナー6a、6b(耐熱性のマジックテープ(登録商標)等)の他、耐熱ロープ8を巻いて固定してもよい。また、底部には水抜きの為の穴9を設けるのが望ましい。
【0027】
図7は、複雑な形状の被断熱体、例えば屋外に設置される高温の加熱炉10に断熱カバー3を施工する場合を説明する図である。図7(A)(B)を参照して、このような形状の高温の加熱炉等を被覆する場合は、図中斜線で示した部分(3a)を部分的に被覆する形状を有するピース片3aを複数個準備し、これらを高温の加熱炉にモザイク状に沿わせて合わせて被覆する。断熱カバー3表面に水の浸入を防止する防水カバー13をピース片3a相互接合部を被覆するように上部に巻き回し、固定バンド14にて結束する。ピース片の形状にすることにより、持ち運び、取り扱いが容易となり、大きな高温の加熱炉を被覆する場合でも、1人〜3人で、その作業をすることができる。一部を分割し取り出して、その着脱もできる。
【0028】
図7(B)(D)(E)は、そのように、断熱カバー3のピース片3aをモザイク状に合わせて被覆した高温の加熱炉の断面図である。合わせ部分(図7(A)中、一点鎖線と実線で挟まれた部分)は、耐熱性の面ファスナー6で固定される。固定された断熱カバー3の上面には、水の浸入を防止する防水カバー13を断熱カバー接合面上部に固定バンド14で結束する。
【0029】
図7(A)(C)を参照して、高温の加熱炉の外壁面に断熱カバー固定ボルトの突起11がある場合の施工には、包袋の一方の布4aには該突起11が嵌まり込む窪み部12が設けられものが好ましい。包袋の一方の布4aと4bは一枚の布を用い一端で折り返し、他方は面ファスナー6で固定される構造をとり、ボルトを通して被断熱体への水の浸入防止機能をも兼ね備えることが好ましい。
【0030】
本発明の断熱材カバーによれば、主構成品がエアロジェルブランケットであるので、撥水性を有し、耐水性を有する。その結果、屋外で施工する場合であっても、水が浸入しない。また万一内部に雨水が侵入した場合も水蒸気透過性があり、内部の水分が水蒸気となり内面より外部に排出される。そのため被断熱体の腐食や劣化が防がれる。また、脱着可能であるので、高温の加熱機器等の点検時、剥がすことができ、点検後、再装着でき、繰り返し使用することができる。
【0031】
上記実施例では、被断熱体の例を種々挙げたが、この発明はこれに限られるものでない。断熱材である板状シートを収容する包袋は、被断熱体の形状に応じて、モザイク状に合わせるピース片として種々の形状に誂えて作られる。種々の形状に誂えて作られた包袋に、板状シートの断熱材を充填して、断熱カバーのピース片を作る。このピース片を被断熱体の上でモザイク状に合わせて該被断熱体の全面を被覆することが本願発明の特徴である。
【0032】
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、繰り返し再使用でき、かつ耐水性を有する断熱カバーを与える。
【符号の説明】
【0034】
1 エアロジェルブランケット
1a シリカエアロゲル
2 不織布
3 断熱カバー
4 包袋
4a 一方の布
4b 他方の布
4c 耐熱性の糸
5 配管
6 面ファスナー
6a、b 面ファスナーループ、フック
7 バルブ
8 耐熱ロープ
9 水抜き穴
10 加熱炉
11 断熱カバー固定ボルトの突起
12 窪み部
13 防水カバー
14 固定バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被断熱体を外側から脱着可能な形状にて被覆し断熱せしめうる撥水性の断熱カバーであって、
ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル又はシリカキセロゲルと、ガラス繊維、カーボン繊維、PET繊維又はシリカ繊維で形成された支持体とを組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットが板状シートにされて、断熱性の包袋内に収められてなる断熱カバー。
【請求項2】
前記エアロジェルブランケットの厚みは、30mm以下にされている、請求項1に記載の断熱カバー。
【請求項3】
前記包袋は通常2枚の布が縫製されてなり、前記被断熱体に接触する側の一方の布は、シリカクロスで形成され、他方の布はシリコンコートやテフロン(登録商標)コートのガラスクロスで形成されている請求項1又は2に記載の断熱カバー。
【請求項4】
前記被断熱体の外壁面に断熱カバー固定ボルトの突起がある場合には、前記包袋の前記一方の布には該突起が嵌まり込む窪み部が設けられ、水の浸入防止機構を兼ね備えている請求項1から3のいずれか1項に記載の断熱カバー。
【請求項5】
前記包袋の一方の布には、面ファスナーのフック状に起毛された側が設けられ、他方の布には面ファスナーのループ状に密集して起毛された側が設けられ、一方は布により他方は面ファスナー等物理的に水の浸入防止機能を兼ね備えている請求項1から4のいずれか1項に記載の断熱カバー。
【請求項6】
当該断熱カバーは、前記被断熱体をモザイク状に被覆するための、ピース片の形状に加工され、水の浸入防止機構を兼ね備えている請求項1から4のいずれか1項に記載の断熱カバー。
【請求項7】
被断熱体を外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバーの施工方法であって、
ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル又はシリカキセロゲルとガラス繊維、カーボン繊維、PET繊維又はシリカ繊維で形成された支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材が板状シートにされたエアロジェルブランケットを準備する工程と、
前記エアロジェルブランケットを収容する包袋を前記被断熱体の形状に応じてモザイク状に合わせるピース片として誂えて作る工程と、
前記ピース片の中に前記板状エアロジェルブランケットを充填して断熱カバーのピース片を作る工程と、前記ピース片の断熱カバーを前記被断熱体の上でモザイク状に合わせて該被断熱体の全面を被覆する工程と、
前記ピース片の断熱カバーを前記被断熱体の上でモザイク状に合わせて該被断熱体の全面を被覆したのち、断熱材接合部に防水カバーを使用し水浸入防止対策を施した工程とを備えた断熱カバーの施工方法。
【請求項8】
被バルブを外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバーの施工方法であって、
ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル又はシリカキセロゲルとガラス繊維、カーボン繊維、PET繊維又はシリカ繊維で形成された支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットを準備する工程と、
前記エアロジェルブランケットの板状シートを収容する包袋を前記被バルブの形状に応じてモザイク状に合わせるピース片として誂えて作る工程と、
前記ピース片の断熱カバーを前記被バルブの上でモザイク状に合わせてバルブの全面を被覆する工程と、前記ピース片の断熱カバーを前記被バルブの上でモザイク状に合わせてバルブの全面を被覆したのち、断熱材接合部に防水カバーを使用し水浸入防止対策を施した工程とを備えた断熱カバーの施工方法。
【請求項9】
被配管を外側から脱着可能に被覆し断熱する撥水性の断熱カバーの施工方法であって、
ナノ・サイズの多孔性を有する回旋状構造体のシリカエアロゲル又はシリカキセロゲルとガラス繊維、カーボン繊維、PET繊維又はシリカ繊維で形成された支持体を組み合わせた水蒸気透過性のある断熱材であるエアロジェルブランケットを準備する工程と、
前記エアロジェルブランケットの板状シートを収容する包袋を前記被バルブの形状に応じてモザイク状に合わせるピース片として誂えて作る工程と、
前記ピース片の断熱カバーを前記被バルブの上でモザイク状に合わせてバルブの全面を被覆する工程と、
前記ピース片の断熱カバーを前記被バルブの上でモザイク状に合わせて被配管の全面を被覆したのち、断熱材接合部に防水カバーを使用し水浸入防止対策を施した工程とを備えた断熱カバーの施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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