説明

新しい豆腐の製造方法と工程で、おからを出さない中小豆腐店舗の製造時間の短縮と販売方法。

【課題】従来、豆乳・豆腐製造時間は10時間以上かかる。従来製法だと、おからの排出と長時間の製造時間は中小豆腐店にとって、品質の低下だけでなく、後継ぎが育たない為に廃業に追い込まれる問題が課題になっている。
このために、従来の製造方法・製造工程では、こうした問題を完全に解決することは不可能である為、こうした問題解決の新規な発明が待望されていた。
【解決手段】大豆粉末・豆乳・豆腐を別々の工程(工場)で造ることで、おからを出さない、大豆の持つ栄養素をバランス良く最大限に引き出した品質追求のおいしい豆乳・豆腐の提供が実現できる。 一方、短時間で豆腐が出来るしくみの構築で、中小豆腐店の後継ぎの問題等をも解決できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おからを出さない大豆丸ごと製法の中小豆腐店舗と、大豆の持つ栄養素の強化でおいしさを追求、同時に、大豆の栄養素をバランス良く引き出し、かつ、製造・販売のすべての経路で豆乳、豆腐の製造・販売の時間短縮で栄養価と品質追求を行う豆乳・豆腐の製造・販売方法。
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
従来、豆腐店の豆乳・豆腐製造時間は図1に示すごとく、10時間以上かかる。
おから(産廃指定)を出し、その分、栄養価が落ちるばかりか、さらに、加水量を増やして、豆乳量を増量して、天然にがりでない凝固剤等を使って固まらせた低価格の豆腐類が出回っているのが実情。現在のような低価格商品時代にはなおさら拍車がかかり、いろいろな体に悪い添加物含有の劣悪な豆腐なども多く販売されているのが実情である。
つまり、大豆のもつバランス良い栄養価の低下と安全性が問われるのも時間の問題ともいえる。これらは、こうした、製造者のおからの排出や、長時間の製造時間に起因している。特に、長時間の製造時間は中小豆腐店にとっては致命的で、上記、従来の製造方法・製造工程では、こうした問題を完全に解決することは不可能である為、前記問題点を完全に解決する新規な発明が待望されていた。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、下記構成の本発明によって従来の技術の課題を解決することに成功した。
(1)大豆を粉砕工場で丸ごと粉末にして、豆乳工場て短時間で大豆の持つ栄養素をバランスよく引き出して造る豆乳と、中小豆腐店で豆乳から豆腐類を造る製造から消費者への供給までの経路を短時間で行うことを特徴とする製造・販売方法。
(2)本発明者は、豆乳・豆腐の製造から消費者への販売に至るすべての経路を従来の製法とは異なる方法で、栄養価を高め、さらに、製造時間を大幅に短縮した。
つまり、従来は、図1に示す通り、▲1▼大豆 ▲2▼大豆の洗浄、浸漬▲3▼大豆の粉砕 ▲4▼煮沸 ▲5▼豆乳とおからの分離 以下、豆乳工程は ▲6▼豆乳の充填 ▲7▼加熱殺菌 ▲8▼豆乳の冷却 ▲9▼保存 ▲10▼豆乳冷蔵輸送。
以下、豆腐工程は ▲6▼豆乳に、にがり添加 ▲7▼加熱・凝固 ▲8▼裁断 ▲9▼冷却 ▲10▼保存 ▲11▼豆腐冷蔵輸送―――の経過があり約10時間以上にもおよぶ製造時間がかかり、欠点として ▲1▼衛生上の問題点、▲2▼おから(産廃に指定)排出で栄養価の低下、▲3▼製造時間があまりに長いために跡を継ぐ人材が少ない等があげられる。こうした諸問題を解決するために、本発明は、図3に示す通り、大豆をあらかじめ粉砕工場で大豆粉末にして、・大豆粉→ 加水→煮沸→→ 豆乳→ 豆腐―――にした。
大豆を丸ごと大豆粉末にし、栄養価とコクを高めたばかりか、大豆粉末から豆乳まで約2〜3時間ですむ。さらに、豆乳から豆腐をつくるまでの時間はわずか20分。
本発明は、大豆粉末は粉砕工場で製造、次に、製造工場で豆乳を生産し、次にその豆乳を冷蔵便にて豆腐店に運び、豆腐店では豆乳ににがりを加えて豆腐を20分で造る。つまり、おからを出さない中小豆腐店ーーーの製造・販売方法を考案した。
【発明の効果】
【0004】
以上に説明した通り本発明によると、大豆の持ついろいろな栄養素をバランスよく最大限に生かした、おいしい豆乳・豆腐の提供が可能になり、また、おからを出さない品質追求の中小豆腐店が実現できる。一方、短時間で豆腐ができるしくみの構築で、中小豆腐店の後継ぎの問題等をも解決できる。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の実施の形態を以下に説明する。
本発明は、あらかじめ、大豆を粉砕工場で粉末にする→ ▲1▼大豆粉末に加水→ ▲2▼オリゴ糖強化→ ▲3▼撹拌→▲4▼煮沸→▲5▼絞り→ ▲6▼豆乳タンク→ ▲7▼従来製法の豆乳混合→ ▲8▼豆乳の充填→▲9▼ボイルする→▲10▼豆乳を冷却する→ ▲11▼保存→▲12▼検品・梱包→ ▲13▼冷蔵輸送→ ▲4▼店頭で豆腐加工及び販売―――の経路・工程を採用するものである。
図3に本発明のフローシートを示す。
まず、 前もって、大豆の皮と胚芽を完全に除去する必要がある。というのは、大豆粉末が無菌状態に保たれている必要があるためで、原料大豆粉末となる大豆は、大豆の皮と胚芽が完全に除去された上、子葉表面が研磨されて雑菌が完全に除去された状態の無菌研磨子葉の大豆を使用することが大切である。
図3に示すように、豆乳の製法が従来の製法10時間以上に比べて、大豆粉末から造る豆乳製造方法だと2〜3時間で済む。次いで、この豆乳を冷蔵便にて中小豆腐店に輸送し、店舗内で豆乳から豆腐製造工程を行うと豆腐が20分でできあがり、1時間に300丁/1台―――以上が、消費者に提供できるしくみが可能となった。つまり、大豆粉末・豆乳・豆腐ー−ーの製造過程を別々にすることで、中小豆腐店の諸問題が解決できる。
【0006】
従来の豆乳・豆腐製法では10時間以上の豆乳、豆腐製造時間がかかり、おから(産業廃棄物に指定されている)は排出される上、同時に、衛生安全面、食品栄養価からみても多くの問題点をかかえていた。
本発明は、大豆の皮を除去して衛生安全性を解決し、大豆粉末を使用することで製造時間を大幅に短縮し、おからを含む大豆の持つ栄養価をバランス良く含有する豆乳・豆腐が可能となり、さらに、おからを出さない豆腐店が可能になった。
【0007】
従来、豆腐業界では、大豆粉末から造る豆乳・豆腐はすでに造られ販売されてはいるが、▲1▼.粉っぽい、▲2▼脂っぽい、▲3▼ザラザラしすぎている、▲4▼おいしくないーーー等の欠点が指摘されて、製造中止を余儀なくされているのが実情。
本発明は、(1)従来製法で造った豆乳・豆腐(デパート、スーパー、豆腐店)と、(1)他社の大豆粉末から作った豆乳・豆腐。(3)当社の開発した大豆粉末から造った豆乳・豆腐との食味の比較を、10人のパネラで行った結果、全員の回答が(3)の当社開発の豆乳・豆腐だった。
ほとんどの回答者が『生まれて初めてのおいしい大豆の食感。これまでの豆腐にだまされていたようなショック。ホントに、これはおいしい。』と答えた。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来の豆乳、豆腐の製造フローシート
【図2】従来の大豆粉末から造る豆乳、豆腐の製造フローシート
【図3】本発明の豆乳、豆腐製造のフローシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大豆を丸ごと微粉末にして大豆の持つ栄養素をバランスよく引き出した豆乳を造る。
まず、豆乳工場で大豆粉末から豆乳を2時間〜3時間で造り、次に、中小豆腐店において20分で豆腐を製造することで、製造から消費者への供給までの経路を短時間に行うことを特徴とする製造・販売方法。
【請求項2】
大豆を丸ごと微粉末にして、大豆の持つ栄養素をバランスよく引き出し、さらに、豆乳製造工程で大豆の持つオリゴ糖や従来製法で造る豆乳の混合で栄養素を強化して、品質追求とおいしさを特徴とする製造・販売方法。
【請求項3】
大豆をまるごと微粉末にして、大豆の持つ栄養素をバランスよく引き出した豆乳を豆乳工場で製造し、中小豆腐店において豆乳から豆腐を製造することで、おからを全く出さない中小豆腐店の展開を特徴とする製造・販売方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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