説明

新エネルギーを利用した発電システム

【課題】有害な廃棄物を一切発生せず、災害時にも影響されることなく、安定して電力の供給が行えるのに加え、立地条件を選ばず、更に発電コストを安価に抑えることが可能となる発電方法を提供する。
【解決手段】夜間電力、太陽光発電、風力発電により得た電力を利用して、直流に変換して極板を介して印加し、水を電気分解することにより発生する水素及び酸素を結合させ、その時の燃焼エネルギーを利用し、タービン発電機を回転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力、火力、水力等の既存エネルギーに替わる、
水素及び酸素の新エネルギーを利用した発電方法、及びそれを利用した発電装置に関する。

【背景技術】
【0002】
従来、実用化されている発電方法を、種類別で見ると、原子力発電、火力発電、水力発電、風力発電、太陽光発電が主であり、その比率は、原子力35%、火力50%、水力9%、太陽光 0.2%、風力0.1 %、その他(地熱等) 0.2%程度となっている。
前記種類以外のエネルギーを利用した発電方法としては、燃料電池、地熱発電があり、その他近年考えられている方法として、水素及び酸素を用いた方法がある(特願平10−81564等)。その中で、水素燃焼エネルギーを利用して、タービン発電機を回転させて発電を行う、水素燃焼タービン発電が知られている(特開平11−93621)。
【0003】
原子力発電は、ウラン235の、核分裂連鎖反応による物理的エネルギーを利用して、水を沸騰させた際に生じる蒸気により、タービンを回転させて、発電を行うものである。
【0004】
火力発電は、石油、石炭、LNG等の化石燃料を燃焼させた際に生じる熱により水を沸騰させ、その際に生じる蒸気により、タービン回転させて、発電を行うものである。
【0005】
水力発電は、滝やダムなどの自然界や人工建設物に存在する水が、重力により落下する際のエネルギーを利用して、発電用水車を回転させて、発電を行うものである。
【0006】
風力発電は、風車を設置し、自然界で生じる風力により発電用風車を回転させて、発電を行うものである。
【0007】
太陽光発電は、太陽光熱を利用した太陽電池を利用し、太陽光のエネルギーを直接的に電力に変換する発電方式である。
【0008】
地熱発電は、火山等の熱を利用し、地下より吹き上がってくる蒸気により、タービンを回転させて、発電を行うものである。
【0009】
燃料電池は、水素及び酸素の化学反応により、電力を発生させるものである。
【0010】
又、水素燃焼タービン発電は、水素と酸素を燃焼させて、高温の燃焼ガス(高温の水蒸気)を発生し、その高温蒸気をタービンに供給し、タービンを回転させ、発電機を回転させることにより、発電するようにしたものである。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特願平10−81564
【特許文献2】特開平11−93621
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】WE NETプロジェクト 発行、WE−NET 平成10年度報告書概要 、http://www.enaa.or.jp/WE−NET/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来の発電所における発電方法は、原子力発電の場合は、ウラン235の、核分裂連鎖反応による物理的エネルギーを利用して、水を沸騰させた際に生じる蒸気によりタービン回転させて発電を行うものであり、核分裂時に発生する物質に、強い放射能を有し、放射性廃棄物を発生するため、再処理工場での処理や、その後地下300メートル以上の深い地層に処分することが、必要となり、多大な処理費用がかかっていた。
又、自然災害等発生し、電力が供給不可能となった時は、タービンを回転させた後の蒸気を、冷却することが出来なくなるため、2011年3月に発生した東日本大震災の如く、炉心融解が発生し、その結果、大規模な放射能汚染等が起こり、近隣地域の住民の生活や、人体に莫大な悪影響を与えるという問題が生じる。
又、出力100キロワットの原子力発電所を、1年間運転するのに必要な、核分裂に使用する原料であるウランは、21トンであり、ウランは、現在確認されている可採年数が、残り53年であり、原料が枯渇した場合、原子力を利用しての発電は不可能となる。
更に、原子力を利用して発電を行う際には、前記の如く、タービンを回した後の蒸気を水に戻す為に、冷却水が必要であり、日本の場合は大きな河川が存在しない為、冷却水に海水を使用することから、必然的に立地条件としては内陸では建設できず、海岸沿いでの建設となるのに加え、海岸沿いの岩盤が強固である必要があり、建設候補地に念入りな事前調査が必要となり、莫大なコストがかかってしまう。
原子力発電における、1キロワット当たりの発電コストは、5.9円であり、前記実用化されている発電方法の中では、最も安価である。
但し、原子力発電のコストが安価であるのは、原料であるウラン235の価格が低位で安定しているためであり、建設コストや、放射性廃棄物の処理費用等を考慮すると、安価であるとは言い難い。
【0014】
火力発電は石油、石炭、LNG等の化石燃料を燃焼させ、水を沸騰させた際に生じる蒸気によりタービン回転させて、発電を行うものであり、廃棄物に硫黄酸化物、窒素酸化物、二酸化炭素を排出するため、環境汚染、地球温暖化を悪化させてしまうという問題がある。
事故発生時には、大規模な火災、爆発となり、周辺住民に莫大な悪影響を与える。
出力100キロワットの火力発電所を、1年間運転するのに必要な燃料は、石炭なら236万トン、石油なら131万トン、天然ガスなら97万トンであり、これらの化石燃料は、現在より40〜50年程度で枯渇すると言われており、実際に枯渇した際には、火力での発電は不可能となる。
火力発電所の立地条件としては、原子力と同様、海岸沿い且つ、岩盤が強固であることが求められる。
火力発電における1キロワット当たりの発電コストは、6.4円であり、前記実用化されている発電方法の中では、原子力に次いで安価である。
【0015】
水力発電は、廃棄物を発生せず、又、エネルギー枯渇も現在のところ考えられないが、発電能力が、天候等の自然環境に大きく影響され易く、電力供給が不安定となる上、
立地条件が厳しく求められ、巨大な滝や、ダムの近辺でのみ、建設が可能であり、それらの自然環境に恵まれていない日本のような国では、建設可能な場所が少なく、有効な発電方法とはならない。
水力発電における、1キロワット当たりの発電コストは、13.6円であり、前記実用化されている発電方法の中では、高価な部類となり、原子力発電の2倍となっている。
【0016】
風力発電も、水力発電と同様、廃棄物を発生しない為、環境破壊はせず、又、エネルギーの枯渇も考えられないが、発電能力が、天候に大きく影響され、電力供給が不安定となる上、
広大な敷地が必要である等の立地条件が厳しく求められ、これも日本のように国土の狭い国では、建設可能な場所が少ない。
風力発電における1キロワット当たりの発電コストは10〜24円で、前記3方法と比較して非常に高価であり、現実に実施されている比率も低く、有効な方法であるとは言い難い。
【0017】
太陽光発電や地熱発電は、有害な廃棄物を発生せず、環境には非常に優しいということが言えるが、実施例が少なく、コストが割高であり、発電方式全体から見ると、現在のところは、大きな効果を得られているとは言えない。
水素燃焼タービン発電は、水素と酸素を燃焼させて高温の燃焼ガス(高温の水蒸気)を発生し、その高温蒸気をタービンに供給して発電するようにしたものであるが、実稼働させるうえで、稼動初期の水蒸気温度があまりにも高温であるため、タービンの強度が不足であるという事や、水の電気分解に消費する電力量が多すぎる等、解決されていない問題点が多く、実用化には至っていない。

【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明者は、前記課題を解決するため、水を電気分解することにより、水素及び酸素を精製し、それらが結合する際の燃焼エネルギーに着目し、
本発明では、水槽中に陽極板及び陰極板を備えた水素及び酸素発生装置、及び、該水素及び酸素発生装置より収集した水素と酸素を結合させることにより、燃焼エネルギーを発生させる燃焼室、及び蒸気タービン、及び該蒸気タービンにより回転する発電機を具備したタービン建屋を備えた発電方法であり、前記蒸気タービンは、前記燃焼室で発生した、燃焼エネルギーを受けることにより回転し、前記水素及び酸素発生装置は、夜間電力又は、太陽光発電、風力発電により発生した交流電源を直流に変換し、前記水槽中に備えられた極板を介して水槽中の水に電圧を印加することにより、電気分解を行い、水素及び酸素を精製し、該水素及び酸素は、前記水槽上で水上置換方式により収集し、前記水素と酸素の結合時に生じる水は、前記水槽に還元し、再利用することとした。
このようにすることにより、有害な廃棄物を一切発生せず、災害時にも影響されることなく、安定して電力の供給が行えるのに加え、立地条件を選ばず、更に発電コストを安価に抑えることが可能となる。
【0019】
又、前記水素と酸素の結合の際の混合比率は2:1であることを特徴としている。
このようにすることにより、水素及び酸素の燃焼エネルギーを、発電に最大限生かすことが可能となる。
【0020】
前記水素と酸素の混合比率は、混合比率決定手段により決定することを特徴としている。
このようにすることにより、燃焼室の様々な状態の変化に対応し、最適な比率での混合が可能となり、その結果、水素及び酸素の燃焼エネルギーを、発電に最大限生かすことができる。
【0021】
電気分解に使用する前記水槽中に収入された水は、電気分解促進剤を含むことを特徴としている。
このようにすることにより、少ない電力消費で、効率の良い電気分解を行うことができる。
【0022】
前記電気分解時に印加する電圧は、5V以上9V以下であることを特徴としている。
このようにすることにより、水の電気分解を確実に行うことができる。

【発明の効果】
【0023】
本発明において、燃焼室で水素及び酸素の結合の際に発生するのは、水のみであり、有害な廃棄物を発生しないので、環境汚染の心配が皆無であり、発生する水も、電気分解を行う水素及び酸素発生装置の水槽中に還元し、再利用することにより、水槽への水の供給量を少なくすることが出来る。
又、発電システム全体において、必要なエネルギーは、電気分解に必要な電力と水のみであり、災害時にも影響されず、発電を行うことができる。
又、電気分解を行う際に使用する水は、現在のところ、枯渇するということは考えられず、他の原料も使用しないことより、将来的に、この発電方法が不可能となるような事は考えられない。
更に、他の自然エネルギーが不要であるため、立地条件を選ばず、低コストで発電設備の建設が可能であり、発電コストも燃料を必要としない為、安価であるという点がメリットである。

【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】水素及び酸素を利用した発電システム実施形態 ブロック図
【図2】水素及び酸素を利用した発電システム実施形態 イメージ
【図3】混合比決定手段の実施形態 ブロック図
【図4】ソーラーパネル設置方法イメージA面は、夏季の太陽光を効果的に利用する為に(θ−23.4)°で壁面を建て、ソーラーパネルを設置。B面は、春秋の太陽光を利用する為に(θ)°で壁面を建て、ソーラーパネルを設置。C面は、冬期の太陽光を効果的に利用する為に(θ+23.4)°で壁面を建て、ソーラーパネルを設置。 ※θは発電所建屋の緯度。壁面の設置角度は、地面(水平面)に対する設置角度とする。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明では、水素及び酸素を結合させ、蒸気を発生させる燃焼室より、タービン建屋に蒸気を送る、パイプを備え、
タービン建屋内に、タービンが蒸気により回転エネルギーを得る、所謂蒸気タービンを備えている。

【0026】
タービン建屋内の発電機は、蒸気タービンが回転することにより駆動され、電磁誘導の法則を利用することにより電力へ変換する、タービン発電機である。
発電機は、原子力発電や火力発電のものと基本的には同様であるが、超電導発電機を採用すると、更に効率の良い発電が可能となる。

【0027】
水素、酸素発生装置は、水槽に、陽極板および陰極板をそれぞれ1つ以上備え、更に水を給した状態とする。
極板の材質には、腐食等を考慮し、白金、又はチタン、ニッケル、ステンレスを使用することが望ましい。
水は、別途設けた水槽等に雨水や井戸水等を貯水し、ろ過したものを使用することが、望まれる。
水素、酸素発生装置は、水槽に、陽極板および陰極板をそれぞれ1つ以上備え、更に水を給した状態とする。
水槽は、腐食を防止することを考慮し、材質をチタン、セラミック製等のとすることが望ましい。
又、極板の材質には、腐食等を考慮し、白金、又はチタン、ニッケル、ステンレスを使用することが望ましい。
水は、別途設けた水槽等に雨水や井戸水等を貯水し、ろ過したものを使用することが、望まれる。

【0028】
水を電気分解する際には、水槽中の水が、純水であると、通電しにくく、電気分解を効率良く行うことができない。従って、電気分解促進剤を入れることにより、通電しやすくなり、電気分解を促進することができる。
電気分解促進剤には、過酸化水素水が望ましいが、グリセロリン酸カルシウム、硫酸、水酸化ナトリウムの何れかを、濃度5%にして使用、又は、これらを複数混ぜ合わせて使用することも可能である。
電気分解を行う際の印加電圧は、純水の場合、理論電解電圧=1.229であるため、最低限1.229以上が必要である。
電解電圧の下限は、電気分解促進剤の添加や、不純物の混入、電気分解実施の確実性等を考慮し、5V以上であることが望ましい。
電解電圧の上限は、10V以上の電圧を印加しても、それ以上分解効率が上がることはないことより9V以下が好ましく、該電解電圧の範囲は、5V以上9V以下であることが好ましい。

【0029】
水を電気分解する際の電力の供給源は、基本的には、夜間電力を整流器により直流へ変換したものを
使用するものとする。夜間電力のコストは、昼間電力の3分の1程度であるため、安価に発電が可能となる。
又、災害時等の発電システムの安定化のため、太陽光発電で補助をすると良い。
電気分解の際には10KWの消費電力で1時間当たり3m3の水素を得ることができる。
昼間は太陽光発電を利用し、深夜は夜間電力を利用しても良い。
又、更なる発電の安定化を図るため、風車を備え、風力発電で補助するのも良い。
太陽光発電及び、風力発電で補助するため、災害発生時にも発電を安定して行うことが出来る。
水を電気分解する際の電力の供給源は、基本的には、夜間電力を整流器により直流へ変換したものを
使用するものとする。夜間電力のコストは、昼間電力の3分の1程度であるため、安価に発電が可能となる。
又、災害時等の発電システムの安定化のため、太陽光発電で補助をすると良い。
電気分解の際には10KWの消費電力で1時間当たり3m3の水素を得ることができる。
太陽光発電用のパネルは、タービン建屋等の壁面に、一定の角度を付けて設置することが望ましい。
該角度は、図4に示す通り、A面は、夏季の太陽光を効果的に利用する為に(θ−23.4)°で壁面を建て、ソーラーパネルを設置。
B面は、春秋の太陽光を利用する為に(θ)°で壁面を建て、ソーラーパネルを設置。
C面は、冬期の太陽光を効果的に利用する為に(θ+23.4)°で壁面を建て、ソーラーパネルを設置することにより
太陽光を効率よく電気に変換することが可能となる(θは発電所建屋の緯度。壁面の設置角度は、地面(水平面)に対する設置角度とする。)。
昼間は太陽光発電を利用し、深夜は夜間電力を利用しても良い。
又、更なる発電の安定化を図るため、風車を備え、風力発電で補助するのも良い。
風車は、タービン建屋等の発電所の屋上又は、敷地内に設置するものとすることで、前記電解電圧を得るには十分である。
太陽光発電及び、風力発電で補助するため、災害発生時にも発電を安定して行うことが出来る。
【0030】
電気分解を行うと、例えば水酸化ナトリウム溶液で分解を行った際は、陽極板側は
2OH− → H2O + 1/2O2↑ + 2e−
という変化が起こり、酸素が発生する。
陰極板側は、
2H2O + 2e− → H2↑ + 2OH−
という変化が起こり、水素を発生する。
発生した水素及び酸素は、水中にパイプを挿入した、水上置換方式により収集を行うことにより、純度の高い気体を得ることができる。
又、発電を必要時にのみ、行うため、水素及び酸素の一時保管貯蔵庫を備えることが望ましい。

【0031】
次に、収集した水素及び酸素を、結合し、燃焼させる。
この時に、水素及び酸素は、
2H2 + O2→ 2H2O
という変化となり、水蒸気を発生する。
結合の際に必要な水素と酸素の比率は、20℃、1気圧において、水素2に対し酸素1の比率である爆鳴気であることが、必要である。
混合比率決定手段により水素及び酸素の比率を、前記比率に決定した後、着火する。
混合比率決定手段は、一時保管貯蔵庫に貯蔵された、水素及び酸素の濃度を、水素濃度検出機、酸素濃度検出器で検出、燃焼室温度を温度測定器により測定し、水素圧送ノズル、及び酸素圧送ノズルへ圧送されるそれぞれの気体流量を、流量計にて計測し、それぞれの結果を混合比制御装置に伝え、該制御装置により最適な供給量を演算により決定し、圧送ポンプにより前記水素圧送ノズル及び酸素圧送ノズルより燃焼室内に、供給したものに、着火装置にて着火を行う。

【0032】
混合比の制御方法としては、公知技術である水素燃焼タービン発電の問題点である、稼働初期における、3000℃を超える高温に、蒸気タービン強度が耐えられないという問題点を解消するため、稼働初期は水素の含有比率を下げ、燃焼室温度が上昇してから、水素の含有比率を上げる等、燃焼室の温度、気圧、結合後の蒸気の温度可能性を考慮し、水素及び酸素の供給量を演算により決定する。
着火装置の方式は、レーザーアブレーション着火方式、燃焼用ノズル、点火プラグ等により行うことが望ましい。
タービン発電では、蒸気の温度が高温となる方が、蒸気タービンを回転させる圧力が強くなる為、より大容量の発電機を回転させることができる。
水素と酸素の燃焼時に発生する水は、燃焼室下部の、水収集用孔より、酸素還元パイプにより、電気分解装置の水槽へ送り、水槽の手前でろ過し、電気分解用に再利用する。
この際に、有害物質は一切発生しない。

【0033】
水素及び酸素の結合後に生じる蒸気温度は、1700℃であり、原子力発電の蒸気温度284℃、火力発電の蒸気温度600℃を遥かに上回るため、発電機の回転数は、原子力発電の1500rpm、火力発電の3000rpm、を大きく上回るものが期待でき、又、発電容量の大きな発電機を回転させることが可能となり、この温度域で定常運転を行った際のタービン発電機により発電可能な電力は、原子力発電及び火力発電より、効率の良い発電が可能となる。

【産業上の利用可能性】
【0034】
大型の発電施設の他、家庭用中小型発電機、自動車用小型発電機等に、応用が可能である。

【符号の説明】
【0035】
1a 太陽光発電システム
1b 風力発電システム
2 水素及び酸素発生装置 水槽
3a 水素及び酸素発生装置 陽極板
3b 水素及び酸素発生装置 陰極板
4 水素及び酸素発生装置 水(電気分解促進剤を含む)
5a 水上置換方式 水素用パイプ
5b 水上置換方式 酸素用パイプ
6a 水素一時保管貯蔵庫
6b 酸素一時保管貯蔵庫
7a 水素濃度検出器
7b 酸素濃度検出器
8a 水素送り用パイプ
8b 酸素送り用パイプ
9a 水素圧送用ポンプ
9b 酸素圧送用ポンプ
10a 水素圧送ノズル(流量計付)
10b 酸素圧送ノズル(流量計付)
11 燃焼室
12 着火装置
13 温度検出装置
14 混合比制御装置
15 蒸気送りパイプ
16 タービン建屋
17 酸素還元パイプ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽中に陽極板及び陰極板を備えた水素及び酸素発生装置、及び、該水素及び酸素発生装置より収集した水素と酸素を結合させることにより、燃焼エネルギーを発生させる燃焼室、及び蒸気タービン、及び該蒸気タービンにより回転する発電機を具備したタービン建屋を備えた発電方法であり、前記蒸気タービンは、前記燃焼室で発生した、燃焼エネルギーを受けることにより回転し、前記水素及び酸素発生装置は、夜間電力又は、太陽光発電、風力発電により発生した交流電源を直流に変換して、前記水槽中に備えられた極板を介して水槽中の水に電圧を印加することにより、電気分解を行い、水素及び酸素を精製し、該水素及び酸素は、前記水槽上で水上置換方式により収集し、前記水素と酸素の結合時に生じる水は、前記水槽に還元し、再利用することを特徴とする新エネルギーを利用した発電方法及び発電装置

【請求項2】
前記水素と酸素の結合時の結合の際の混合比率は、水素2に対し酸素1の割合であることを特徴とする、新エネルギーを利用した発電方法及び発電装置

【請求項3】
電気分解に使用する前記水槽中に注入された水は、電気分解促進剤を含むことを特徴とする、請求項1又は2の新エネルギーを利用した発電方法及び発電装置

【請求項4】
前記電気分解時に、前記極板に印加する電圧は、5V以上9V以下であることを特徴とする、請求項1乃至3の新エネルギーを利用した発電方法及び発電装置

【請求項5】
前記電気分解促進剤は、過酸化水素水であるか、又はグリセロリン酸カルシウム、硫酸、水酸化ナトリウムの何れかを、濃度5%にして使用、又は、これらを複数混ぜ合わせて使用することを特徴とする、請求項1乃至4の新エネルギーを利用した発電方法及び発電装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−7319(P2013−7319A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140301(P2011−140301)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(511155316)
【Fターム(参考)】