説明

新規な1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体およびそれを含む有機エレクトロルミネッセンス素子

【課題】 新規なリン光材料、特に青色リン光材料に適したワイドギャップな電子輸送層を形成する為の新規な1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体の提供、及びこれを用いた新規な有機エレクトロルミネッセンス素子の提供。
【解決手段】電子吸引性ヘテロアリール基及び、水素、アリール基及び電子吸引性ヘテロアリール基よりなる群から選ばれた基で置換されたフェニル基を有する1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体であって、各ベンゼン環は、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルコキシ基、アルケニル基、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキルシリル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のモノ−又はジ−アルキルアミノ基および環数1〜4のモノ−又はジ−アリールアミノ基(これらアリール基は置換基を有しても可)よりなる群から各々独立して選ばれた基で置換されてもよい1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なリン光材料、とくに青色リン光材料に適したワイドギャップな電子輸送層を形成するのに有用な新規な1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体およびそれを含む有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL素子は、電極から注入されたホールと電極の再結合によって生成した励起エネルギーが発光過程を経て基底状態に緩和されることにより自発光する。しかしながら、ホールと電子の再結合によって生成する励起状態には一重項励起状態と三重項励起状態の2種類がそれぞれ1対3の割合で存在する。これまでの多くは一重項励起状態からの発光を利用した蛍光材料が発光材料に利用されていたため、内部量子効率が最大で25%であるので、この時取り出し効率を20%とすると、最大外部量子効率は5%が理論限界であった。
【0003】
近年、イリジウムやプラチナなどの重原子効果を利用した錯体化合物を用い三重項励起状態からの発光、すなわちリン光発光を用いることにより発光効率の向上が報告されるようになった(例えば、非特許文献1)。一重項励起状態に加え、三重項励起状態からの発光を利用することで最大内部量子効率は理論上100%に到達することが可能で、リン光材料は発光材料として注目を浴びている。
【0004】
例えば緑色材料として、下記式
【化2】

に示すトリス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)[Ir(ppy)]が広く利用されている。
【0005】
また安達らによる非特許文献2などにより青色発光材料である下記式
【化3】

で示すビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジル−N,C2′]イリジウム(III)ピコリレート(FIrpic)が注目を浴びるようになり、それ以降FIrpicを用いた有機EL素子の高効率化検討および新規な青色リン光錯体探索研究が盛んに行われるようになった。
【0006】
その結果最近ではS.R.Forrestらによる非特許文献3では下記式
【化4】

で示すトリス[1−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾラート,N,C2′]イリジウム(III)(Irtfmppz3)やM.E.Thompsonらによる非特許文献4では下記式
【化5】

で示すビス[2−(4′,6′−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2′]テトラキス(1−ピラゾリル)ボレート(Fir6)が開発された。
【0007】
これら発光材料を効率よく発光させるにはホールと電子の注入バランスを整えて、発光層の中で十分にこれらのキャリアーの結合が行えるようにホール輸送剤や電子輸送剤などを選択しなければならない。
特に青色リン光材料についてはエネルギーギャップが大きいためにワイドギャップ化されたホール輸送剤や電子輸送剤が必要になってくる。現在これらリン光材料については、電子輸送材料に従来から使用されているAlq〔トリス(8−キノリノラト)アルミニウム〕やBAlq〔ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウムp−フェニルフェノラート〕等が使用されているが、リン光材料に使用するには十分なエネルギーギャップを持ち合わせていないため新規なワイドギャップな電子輸送材料の開発が必要である。
【非特許文献1】M.A.Baldo, S.Lamansky, P.E.Burrows, M.E.Thompson, S.R.Forrest APPLIED PHYSICS LETTER 1999 75(1) 4−7
【非特許文献2】Appl.Phys.Lett.,79, 2082(2001)
【非特許文献3】J.Appl.Phys.90 5048(2001)
【非特許文献4】4Polyhedron 23 (2004) 419−428
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、新規な1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体を提供する点にある。本発明の第2の目的は、それを用いた新規な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1は、下記一般式(1)
【化6】

〔式中、Arは、電子吸引性ヘテロアリール基であり、Arは水素、アリール基および電子吸引性ヘテロアリール基よりなる群から選ばれた基であり、R〜Rは、水素、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルコキシ基、アルケニル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキルシリル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のモノ−またはジ−アルキルアミノ基および環数1〜4のモノ−またはジ−アリールアミノ基(これらのアリール基は置換基を有していてもよい)よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基である〕
で示される1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体に関する。
本発明の第2は、一般式(1)で示され、かつ3.4eV以上の広いエネルギーギャップ(Eg)を有する1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体に関する。
本発明の第3は、一般式(1)で示され、かつ500nmよりも短波長に低温でのリン光スペクトルの発光端を示すことを特徴とする1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体に関する。
本発明の第4は、一般式(1)におけるArが水素である請求項1〜3いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体に関する。
本発明の第5は、一般式(1)におけるArとArが共にピリジル基である請求項1〜3いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体に関する。
本発明の第6は、請求項1〜5いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
本発明の第7は、請求項1〜5いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体を電子輸送材料として使用したことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
本発明の第8は、一般式(1)で示され、かつ500nmより短波長に低温でのリン光スペクトルの発光端を示す1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体とリン光発光材料を併用したことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
なお、前記エネルギーギャップ(Eg)は固体膜の吸収端から決定した値である。
また、低温リン光スペクトルの立ち上がり、すなわち発光端については蛍光スペクトルほど顕著ではないのでやや判りにくい面があるが、立ち上がり(発光端)は以下のようにして判断する。たとえば図11は短かい縦線の重なりによりTpPyPhBやTmPyPhBの低温リン光スペクトルが示されているが、この縦線の平均値をとってカーブを画き、そのカーブからみてカーブが今までよりも急激に上昇しはじめた時点を低温リン光スペクトルの立ち上がり、すなわち発光端とみなすものである。図11のTpPyPhBの場合は明らかに立ち上がりの場所は480nmと読みとることができ、また図19のTPPBの場合は450nmと読みとることができる。本発明の実施例で用いた化合物群の低温リン光スペクトル図である図11、図12および図19を総合的にみると、ほぼ500nm以下に立ち上がりすなわち発光端をもつものが好ましい化合物と考えられる。
【0010】
ArおよびArにおける電子吸引性のヘテロアリール基としては、ピリジル基、ピリミジル基、キノリル基、イソキノリル基、アクリジニル基、フェナンソリジニル基、フェナントロニル基、インドール基、イソインドール基、カルバゾリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ナフチリジニル基などを挙げることができる。また、Arにおけるアリール基は1〜4環のアリール基であり、アルキル基またはアルコキシ基などの置換基をもつこともできる。また、前記Arは中心のベンゼン核に対してp位またはm位に結合していることが好ましく、Arが電子吸引性へテロアリール基のときはArとArは、中心のベンゼン核に対してそれぞれm位(3または4の位置)に結合していることが好ましい。
【0011】
本発明におけるR〜Rにおける炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘプチル、イソヘプチル、n−ヘキシル等を挙げることができる。
【0012】
本発明におけるR〜Rにおける炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、ヘプトキシ、イソヘプトキシ、n−ヘキシルオキシなどを挙げることができる。
【0013】
本発明におけるR〜Rにおけるアルケニル基としては、ビニル、アリル(2−プロペニル)、ブテニル、スチリルなどを挙げることができる。
【0014】
炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキルシリル基〔−Si(アルキル)〕としては、前記炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキルが結合したタイプのものを挙げることができる。
【0015】
炭素数1〜6の直鎖または分岐のモノ−またはジ−アルキル−アミノ基は、−NHの水素の1部または全部が前記アルキル基で置換されたタイプのものである。
【0016】
前記環数1〜4のモノ−またはジ−アリールアミノ基としては、−NHの水素の1部または全部がアリール基で置換されたタイプのものであり、アリール基はアルキル基やアルコキシ基で置換されていてもよい。
【0017】
本発明化合物の合成方法の1つを下記反応式で示す。
【化7】

(式中、XはBrなどのハロゲンであり、R〜RおよびArは前記と同一である。なお、請求項におけるようにArとArを別々の基とする場合には、前記ほう素化合物としてArをもつ化合物とArをもつ化合物を併用すればよい。)
【0018】
本発明のもう1つの合成方法を下記反応式に示す。
【化8】

(式中、XはBrなどのハロゲンであり、R〜RおよびArは前記と同一である。なお、請求項におけるようにArとArを別々の基とする場合には、前記ほう素化合物としてArをもつ化合物とArをもつ化合物を併用すればよい。)
【0019】
本発明における代表的な化合物を下記に示す。
【化9】

【0020】
【化10】

【0021】
また本発明のその他の化合物例を以下に示す。
【0022】
【化11】

【0023】
【化12】

【0024】
【化13】

【0025】
【化14】

【0026】
【化15】

【0027】
【化16】

【0028】
【化17】

【0029】
【化18】

【0030】
【化19】

【0031】
【化20】

【0032】
【化21】

【0033】
【化22】

【0034】
【化23】

【0035】
【化24】

【0036】
【化25】

【0037】
【化26】

【0038】
【化27】

【0039】
【化28】

【0040】
【化29】

【0041】
【化30】

【0042】
【化31】

【0043】
【化32】

【0044】
【化33】

【0045】
【化34】

【0046】
【化35】

【0047】
【化36】

【発明の効果】
【0048】
(1)本発明により、新規な1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体を提供することができた。
(2)本発明の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体は、広いエネルギーギャップを有すると共に、リン光材料の低温リン光スペクトルと同一に近い位置にピーク波長を有するので、本発明の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体と青色リン光材料を併せ用いることにより、青色リン光材料を効率よく発光させることができる。
リン光材料を発光させるには、ホストにドープさせて使用する。これはホストからのエネルギー移動をゲストである発光材料に向かって起こし、ホストからのエネルギーでもって発光材料を発光させるのである。この時重要なことはホストのリン光エネルギーが発光材料のリン光エネルギーよりも大きくなければならない。リン光エネルギーが大きいか小さいかはそれぞれの低温リン光スペクトルを測定することでわかる。すなわちホストの低温リン光スペクトルの極大カーブが発光材料の低温リン光スペクトルの極大カーブよりも短波長側によっていることが肝心である。これはエネルギーギャップ(Eg)を求めればわかるが短波長側にあるものほど大きなエネルギーを有している。エネルギー移動は電子輸送層などのキャリアー輸送材料から起こることもあるので、これらの低温リン光スペクトルもホスト同様短波長側によっていなければいけない。本発明の化合物はこれらの条件をすべてみたすものである。
(3)本発明の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体を用いることにより、新規な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができた。
【実施例】
【0049】
以下に合成例、実施例を示すが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0050】
合成例1
(1)1,3,5−トリス(m−ブロモフェニル)ベンゼン{1,3,5−tris(m−bromophenyl)benzene(TmBrPhB)}の合成
【化37】

四つ口フラスコに3−ブロモアセトフェノン(3−bromoacetophenone)(5.97g,30mmol)と無水エタノール(60mL)を入れて、窒素気流下0℃まで冷やした。激しく撹拌しながら、ゆっくりテトラクロロシラン(10.2g、60mmol)を滴下し、さらに1時間同温で反応させ、室温に戻した。その後、さらに24時間反応させた。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
THF/n−ヘキサンによる再結晶を行い、白い固体の1,3,5−トリス(m−ブロモフェニル)ベンゼン{1,3,5−tris(m−bromophenyl)benzene(TmBrPhB)}を得た。収率:82.1mol%。
構造確認はHNMRで行った。
【0051】
(2)1,3,5−トリ〔m−(4−イソキノリル)フェニル〕ベンゼン(TmiQPhB)の合成
【化38】

四つ口フラスコに1,3,5−トリス(m−ブロモフェニル)ベンゼン{1,3,5−tris(m−bromophenyl)benzene}(0.91g、1.68mmol)、4−イソキノリンホウ酸(4−isoquinolineboronicacid)(1.0g、5.78mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム〔Pd(PPh〕(334mg、0.289mmol)、トルエン/THF(1/1,120mL)と2MKCO(40mL)を入れて、窒素気流下90℃で24時間反応させ、1,3,5−トリ〔m−(4−イソキノリル)フェニル〕ベンゼン(TmiQPhB)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル/メタノル=15/5/1)を二回行い、薄い黄色の固体を得た。収率:54.7mol%。
構造確認はHNMRで行った。電気化学的特性および熱特性を後記表1に示す。
【0052】
合成例2
(1)1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼン(TpBrPhB)の合成
【化39】

四つ口フラスコに4−ブロモアセトフェノン(4−bromoacetophenone)(5.97g、30mmol)と無水エタノール(60mL)を入れて、窒素気流下0℃まで冷やした。激しく撹拌しながら、ゆっくりテトラクロロシラン(10.2g、60mmol)を滴下し、さらに1時間同温で反応させ、室温に戻した。その後、さらに24時間反応させ1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼン(TpBrPhB)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
THF/n−ヘキサンによる再結晶を行い、白い固体を得た。収率:78.6mol%。
構造確認はHNMRで行った。
【0053】
(2)1,3,5−トリ〔p−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TpPyPhB)の合成
【化40】

四つ口フラスコに1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼン{1,3,5−tris(p−bromophenyl)benzene}(1.09g,2.0mmol)、3−〔4,4,5,5−テトラメチル−(1,3,2)ジオキサボロラン−2−イル〕ピリジン{3−(4,4,5,5−Tetramethyl−[1,3,2]dioxaborolan−2−yl)−pyridine}(1.44g,7.0mmol)、Pd(PPh(404mg、0.35mmol)、トルエン/エタノール(5/1、100mL)と2MKCO(30mL)を入れて、窒素気流下90℃で24時間反応させ、1,3,5−トリ〔p−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TpPyPhB)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、トルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=15/1)を行い、アセトン/n−ヘキサンにより再結晶を行い、白い固体を得た。収率:70.0mol%。
構造確認はHNMRで行った。電気化学的特性および熱特性を後記表1に示す。
【0054】
合成例3
(1)1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)の合成
【化41】

四つ口フラスコに1,3,5−トリス(m−ブロモフェニル)ベンゼン{1,3,5−tris(m−bromophenyl)benzene}(1.09g、2.0mmol)、3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ピリジン(4,4,5,5−Tetramethyl−[1,3,2]dioxaborolan−2−yl)−pyridine(1.44g、7.0mmol)、Pd(PPh(416mg、0.36mmol)、トルエン/エタノール(4/1、100mL)と2MKCO(30mL)を入れて、窒素気流下90℃で24時間反応させ、1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、トルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1)を行い、白い固体を得た。収率:84.6mol%。
構造確認はHNMRで行った。電気化学的特性および熱特性を後記表1に示す。
【0055】
合成例4
(1)1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)の合成
【化42】

四つ口フラスコに1,3,5−トリス(m−ブロモフェニル)ベンゼン{1,3,5−tris(m−bromophenyl)benzene}(1.63g,3.0mmol)、4−(4,4,5,5、−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラニル)−ピリジン{4−(4,4,5,5−Tetramethyl−[1,3,2]dioxaborolanyl)−pyridine}(2.15g,10.5mmol)、Pd(PPh(600mg、0.52mmol)、トルエン/エタノール(4/1、100mL)と2MKCO(30mL)を入れて、窒素気流下90℃で24時間反応させ、1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1)を行い、白い固体を得た。収率:72.5mol%。さらに、昇華精製を行い、無色の固体を得た。
構造確認はHNMRで行った。電気化学的特性および熱特性を後記表1に示す。
【0056】
合成例5
(1)2−{3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル}ピリジン(PyPhDOB)の合成
【化43】

四つ口フラスコに2−(3−クロロフェニル)−ピリジン(CPhPy)(4.67g、24.6mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン{bis(pinacolato)diboron}(6.88g、27.1mmol)、酢酸カリュウム(3.62g,36.9mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトンパラジュウム)(0)〔bis(dibenzylideneacetone)palladium(0)〕(424mg、0.738mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(tricyclohexylphosphine)(497mg、1.77mmol)と無水1,4−ジオキサン(150mL)を入れて、窒素気流下80℃で48時間反応させた。TLCで確認した結果、反応はあまり進まなかったため、ビス(ピナコラート)ジボロン{bis(pinacolato)diboron}(3.12g、12.3mmol)、酢酸カリウム(3.62g、36.9mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0){bis(dibenzylideneacetone)palladium(0)}(424mg、0.738mmol)とトリシクロヘキシルホスフィン(tricyclohexylphosphine)(497mg、1.77mmol)を追加し、さらに同温で48時間反応させ、2−{3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル}ピリジン(PyPhDOB)を得た。その後、反応溶液に水を注ぎ、トルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1)を行い、無色の結晶を得た。収率:39.8mol%。
構造確認はHNMRで行った。
【0057】
(2)1,3,5−トリ{m−(2−ピリジル)フェニル}ベンゼン(Tm2PyPhB)の合成
【化44】

四つ口フラスコに1,3,5−トリブロモベンゼン(1,3,5−tribromobenzene)(0.933g、2.96mmol)、PyPhDOB(2.75g、9.78mmol)、Pd(PPh(513mg、0.444mmol)、トルエン/エタノール(4/1,100mL)と2MKCO(30mL)を入れて、窒素気流下90℃で24時間反応させ、1,3,5−トリ{m−(2−ピリジル)フェニル}ベンゼン(Tm2PyPhB)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、トルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=9/1)を行い、n−ヘキサンによる再結晶を行い白色の粉末を得た。収率:85.4mol%。
構造確認はHNMRで行った。電気化学的特性および熱特性を後記表1に示す。
【0058】
合成例6
(1)5−(3−クロロフェニル)ピリミジン(CPh5Pm)の合成
【化45】

四つ口フラスコに5−ブロモピリミジン(5−bromopyrimidine)(9.81g、61.7mmol)、3−クロロフェニルボロン酸(3−chlorophenylboronic acid)(9.65g、61.7mmol)、Pd(PPh(1.48g、1.28mmol)、トルエン/エタノール(9/2、220mL)と2MKCO(120mL)を入れて、窒素気流下90℃で24時間反応させ、5−(3−クロロフェニル)ピリミジン(CPh5Pm)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、トルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)を行い、白い固体を得た。収率:95.0mol%。
構造確認はHNMRで行った。
【0059】
(2)5−{3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル}ピリミジン(5PmPhDOB)の合成
【化46】

四つ口フラスコにCPh5Pm(6.26g、32.8mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン{bis(pinacolato)diboron}(10g、39.4mmol)、酢酸カリウム(4.83g、49.2mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0){bis(dibenzylideneacetone)palladium(0)}〔Pd(dba)〕(566mg、0.984mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(tricyclohexylphosphine)(1.10g、3.94mmol)と無水1,4−ジオキサン(150mL)を入れて、窒素気流下80℃で96時間反応させ、5−{3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル}ピリミジン(5PmPhDOB)を得た。その後、反応溶液に水を注ぎ、トルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法〔展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1(1回);クロロホルム/酢酸エチル=6/1(2回)〕を行い、薄い黄色の粘体を得た。収率:46.5mol%。
構造確認はHNMRで行った。
【0060】
(3)1,3,5−トリ〔m−(5−ピリミジル)フェニル〕ベンゼン(Tm5PmPhB)の合成
【化47】

四つ口フラスコに1,3,5−トリブロモベンゼン(1,3,5−tribromobenzene)(0.944g,3.0mmol)、5−{3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル}ピリミジン(5PmPhDOB)(2.85g,10.1mmol)、Pd(PPh(520mg、0.45mmol)、トルエン/エタノール(3/1、120mL)と2MKCO(30mL)を入れて、窒素気流下90℃で24時間反応させ、1,3,5−トリ〔m−(5−ピリミジル)フェニル〕ベンゼン(Tm5PmPhB)を得た。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、トルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒をエバポレーターで除去した。
精製はカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=1/1;酢酸エチル;クロロホルム/メタノール=25/1)を行い、n−ヘキサンによる再結晶を行い白色の粉末を得た。収率:40.0mol%。
構造確認はHNMRで行った。電気化学的特性および熱特性を後記表1に示す。
【0061】
【表1】

Tg:二次転移温度、Tm:融点、Td:分解温度、Eg:エネルギーギャップ、IP:イオン化ポテンシャル、Ea:エレクトロアフィニティ(電子親和力)、n.d.:検出されず。
Tg(ガラス転移温度)については、DSC(Diffirential Scanning Calorimeter 示差熱量計)中にサンプルを加え、溶融させたものを急冷し、2〜3回繰り返すとガラス転移を表すカーブがチャート上に現れるので、そのカーブを接線で結び、その交点の温度をTgとして採用する。
Tm(融点)は、同じくDSCにサンプルを加え、昇温していくと吸熱カーブが現れるのでその極大のところとの温度を読んで、その温度をTmとする。
Td(分解温度)は、DTA(Differential thermal analyzer 示差熱分析装置)にサンプルを加え、加熱していくとサンプルが熱によって分解し、重量が減少しだす。その減少を開始しだしたところの温度を読んで、その温度をTdとする。
エネルギーギャップ(Eg)については、蒸着機で作成した薄膜を紫外−可視吸光度計で薄膜の吸収曲線を測定する。その薄膜の短波長側の立ち上がりの所に接線を引き、求まった交点の波長を次の式に代入し目的の値を求める。それによって得た値がEgになる。
Eg=1240÷nm
例えば接線を引いて求めた値が470nmだったとしたらこの時のEgの値は
Eg=1240÷470=2.63(eV)
と言うことになる。
Ip(イオン化ポテンシャル)は、イオン化ポテンシャル測定装置(例えば理研計器AC−1)を使用して測定し、測定するサンプルがイオン化を開始しだしたところの電圧(eV)の値を読む。
Ea(電子親和力)は、IpからEgを引いた値である。
本明細書における波長に対する強度(intensity a.u.)の測定は、浜松ホトニクス社製ストリークカメラを用いて、クライオスタット中で4.2kにおいて測定した。
【0062】
実施例1〜3
素子構造(青色リン光素子):
○:ITO/TPDPES(20nm)/3DTAPBP(20nm)/4CzPBP:Firpic(11wt%)(30nm)/TAZ(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm);(対象例)
◇:ITO/TPDPES(20nm)/3DTAPBP(20nm)/4CzPBP:Firpic(11wt%)(30nm)/Tm4PyPhB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm);(実施例1)
△:ITO/TPDPES(20nm)/3DTAPBP(20nm)/4CzPBP:Firpic(11wt%)(30nm)/Tm2PyPhB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm);(実施例2)
□:ITO/TPDPES(20nm)/3DTAPBP(20nm)/4CzPBP:Firpic(11wt%)(30nm)/TmPyPhB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm);(実施例3)
TPDPESは、ポリ〔オキシ−1,4−フェニルスルホニル−1,4−フェニレンオキシ−1,3−フェニレン(フェニルイミノ)(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジイル(フェニルイミノ)−1,3−フェニレン〕
3DTAPBPは、p,p′−〔N,N′−テトラ(p−トルイル)ジアニリノ−o,o′−ビフェニル〕
FIrpicは、ビス〔2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジル−N,C2′〕イリジウム(III)ピコリレート
4CzPBPは、p,p′−(N:カルバゾリルフェニル)−o,o′−ビフェニル
TAZは、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール
この素子では、α−NPDをホール輸送層に、本発明のTPPBを電子輸送層に使用している。これら素子の物性は図13〜16に示す。
【0063】
実施例4〜6
TmPyPhB、TmPyPhTAZおよびTpPyPhBをそれぞれ電子輸送層として有機EL素子へ応用
素子構造:
ITO/α−NPD(50nm)/Alq(40nm)/TmiQPhB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm);(実施例4)
ITO/α−NPD(50nm)/Alq(40nm)/TpPyPhB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm);(実施例5)
ITO/α−NPD(50nm)/Alq(40nm)/TmPyPhB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(100nm);(実施例6)
同じフェニル中心骨格を有するTmPyPhB、TpPyPhBとTmiQPhBを電子輸送層として用いた素子の電流注入は似ていることであり、中にTmPyPhBは一番低電圧駆動である。
これら素子の物性データを表2〜4に示す。
【0064】
【表2】

Turn on voltage Max.は、最大発光開始電圧
Max.P.E.は、最大視感効率
Max.C.E.は、最大電流効率
Max.Q.E.は、最大外部量子効率
【0065】
【表3】

PE:視感効率、QE:外部量子効率
【0066】
【表4】

【0067】
合成例7
(1)1,3,5−トリス(ジブロモフェニル)ベンゼンの合成
【化48】

50mlのフラスコに0.2g濃硫酸、3.5gK、3,5−ジブロモアセトフェノン3.0g(10.8mmol)を入れ、180℃で一晩反応した。室温まで冷却し、30mlEtOHを入れ、一時間還流した。その後、ろ過し、残渣は50mlの水に一時間で還流し、ろ過して残渣はトルエンで再結晶し、目的とする無色固体(0.95g、39.3%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl,ppm)δ:7.67(s,3H)、7.74(s,9H)
(2)1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)の合成
【化49】

窒素気流下、300mlのフラスコに60mlトルエン、60mlTHF、1,3,5−トリス(ジブロモフェニル)ベンゼン0.95g(1.22mmol)を入れ、加熱し原料が完全溶けてから温度を室温まで冷却した。その後Pd(PPh、NaCOを入れ。二時間還流した。また室温まで冷却してから3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオクサボロラン−2−イル)ピリジン2.0g(9.76mmol)を加え、45時間還流した。溶媒を蒸留して酢酸エチルで抽出してMgSOで乾燥した。アルミナゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム:メタノール=20:1)により精製し、無色固体の目的物(0.4g,43%)を得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,ppm)δ:7.42(dd,J=5.0,6H)、7.81(s,3H)、7.93(d,J=1.5,6H)、8.00(s,3H)、8.02(t,6H)、8.66(dd,J=3.5,6H)、8.97(d,J=1.5,6H)
13C−NMR(500MHz,CDCl,ppm)δ:109.8、115.9、124.46、126.39、126.83、135.78、136.83、140.49、143.07、143.40、148.18、149.84
DIMS(EI)m/z:769[M+]
M.P.:388℃(DSC)
D.P.:561℃(TGA)
Tg:161℃(DSC)
TPPBの物性を表5に示す。
【0068】
【表5】

【0069】
実施例7
1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を電子輸送性ワイドギャップ材料とした緑リン光素子作製及びその評価
以下の素子を作製し、評価を行った。素子特性を表6に示す。
Device(ref.):ITO/TPDPES:TBPAH(20nm)/α−NPD(30nm)/CBP:7%Ir(PPy)(30nm)/BCP(10nm)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al
Device10:ITO/TPDPES:TBPAH(20nm)/α−NPD(30nm)/CBP:7%Ir(PPy)(30nm)/TPPB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(図17参照)
TPDPESはポリ〔オキシ−1,4−フェニレンスルホニル−1,4−フェニレンオキシ−1,3−フェニレン(フェニルイミノ)〔1、1′−ビフェニル〕−4,4′−ジイル(フェニルイミノ)−1,3−フェニレン〕
TBPAHは、トリス(4−ブロモフェニル)アルミニウム ヘキサクロロアンチモネート
α−NPDは、N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(1−ナフチル)ベンジジン
CBPは、4,4′−ジカルバゾリルビフェニル
BCPは、バソクプロイン
Ir(PPy)はトリス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)
この素子では、α−NPDをホール輸送層に、TPPBを電子輸送層に、CBPに7%ドープしたIr(PPy)を発光層に、それぞれ使用している。
【0070】
【表6】

【0071】
実施例8
1,3,5−トリス(3,5−ジフェニルフェニル)ベンゼン(TDPB)をホスト材料とし、1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を電子輸送材料としたて青リン光素子
以下の素子を作製し、評価を行った。素子特性を表7に示す。
Device11:ITO/TPDPES:TBPAH(20nm)/TAPC(30nm)/TDPB:7%FIrpic(30nm)/TPPB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al
Device12:ITO/TPDPES:TBPAH(20nm)/TAPC(30nm)/TDPB:7%FIrpic(30nm)/TAZ(30nm)/LiF(0.5nm)/Al
Device13:ITO/TPDPES:TBPAH(20nm)/DTASI(30nm)/TDPB:7%FIrpic(30nm)/TPPB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al
TAPCは、1,1−ビス{4−〔N,N−ジ(p−トリル)アミノ〕フェニル}シクロヘキサン
TDPBは、1,3,5−トリ(3′,5′−ジフェニル)フェニルベンゼン
DTASIは、4,4′−ジ−(p,p′−ジトリルアミノ)−テトラフェニルシラン
発光層は、3つの素子ともに青色リン光材料FIrpicをホスト材料TDPBに対して7%共蒸着して形成した層である。ホール輸送材料は、デバイス11と12ではTAPCを、デバイス13ではDTASIを使用している。電子輸送層は、デバイス11と13は本発明のTPPBを、デバイス12はTAZを用いている。
【0072】
【表7】

【0073】
実施例9
電子輸送材料としてTPPBを用いた青リン光素子の特性
以下の素子を作製し、評価を行った。素子特性を表8に示す。
DeviceRef.:ITO/TPDPES:TBPAH(20nm)/3DTAPBP(20nm)/4CzPBP:11%FIrpic(30nm)/TAZ(30nm)/LiF(0.5nm)/Al
Device14:ITO/TPDPES:TBPAH(20nm)/3DTAPBP(20nm)/4CzPBP:11%FIrpic(30nm)/TPPB(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(図18参照)
3DTAPBPは、p,p′−〔N,N′−テトラ(p−トリル)ジアニリノ〕−o−o′−ビフェニル
【0074】
【表8】

【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】1,3,5−トリ〔m−(4−イソキノリル)フェニル〕ベンゼン(TmiQPhB)のHNMRを示す。
【図2】1,3,5−トリ〔p−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TpPyPhB)のHNMRを示す。
【図3】1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)のHNMRを示す。
【図4】1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)のHNMRを示す。
【図5】1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)のHNMRを示す。
【図6】1,3,5−トリ〔m−(5−ピリミジル)フェニル〕ベンゼン(Tm5PmPhB)のHNMRを示す。
【図7】1,3,5−トリ〔m−(4−イソキノリル)フェニル〕ベンゼン(TmiQPhB)のPL強度およびEL強度を示す。
【図8】1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm3PyPhB)の蒸着膜および1,3,5−トリ〔p−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TpPyPhB)の蒸着膜の吸収および蛍光スペクトルである。
【図9】1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)の蒸着膜、1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)の蒸着膜および1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)の蒸着膜の吸収スペクトルである。
【図10】1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)の蒸着膜、1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)の蒸着膜および1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)の蒸着膜の蛍光スペクトルである。
【図11】1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)の蒸着膜および1,3,5−トリ〔p−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TpPyPhB)の蒸着膜の低温リン光スペクトルである。
【図12】1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)の蒸着膜、1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)の蒸着膜および1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)の蒸着膜の低温リン光スペクトルである。
【図13】3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いた対象例の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)を用いた実施例1の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)を用いた実施例2の青色リン光素子および1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)を用いた実施例3の青色リン光素子、それぞれの電流密度−電圧特性を示すグラフである。
【図14】3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いた対象例の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)を用いた実施例1の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)を用いた実施例2の青色リン光素子および1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)を用いた実施例3の青色リン光素子、それぞれの輝度−電圧特性を示すグラフである。
【図15】3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いた対象例の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)を用いた実施例1の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)を用いた実施例2の青色リン光素子および1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)を用いた実施例3の青色リン光素子、それぞれの視感効率−輝度特性を示すグラフである。
【図16】3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いた対象例の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(4−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm4PyPhB)を用いた実施例1の青色リン光素子、1,3,5−トリ〔m−(2−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(Tm2PyPhB)を用いた実施例2の青色リン光素子および1,3,5−トリ〔m−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TmPyPhB)を用いた実施例3の青色リン光素子、それぞれの外部量子効率−輝度特性を示すグラフである。
【図17】1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)のUV−PLスペクトルを示す。実線がUVスペクトル、点線がPLスペクトルである。
【図18】1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)のエネルギー曲線である。縦軸の単位はnormaliged UV intensity(a.u.)であり、単位はない。
【図19】1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)の低温リン光スペクトルを示す。
【図20】1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いた実施例7におけるデバイス10のエネルギーダイヤグラム図である。
【図21】(A)は1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)または3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス11〜13のエネルギーダイヤグラム図である。(B)は1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジニル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いた実施例9におけるデバイス14のエネルギーダイヤグラム図である。
【図22】実施例7のバソクプロイン(BCP)を用いたデバイス(ref)と1,3,5−トリス〔p−(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス10のそれぞれの電流密度−電圧特性を示す。
【図23】実施例7のバソクプロイン(BCP)を用いたデバイス(ref)と1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス10のそれぞれの輝度−電圧特性を示す。
【図24】実施例7のバソクプロイン(BCP)を用いたデバイス(ref)と1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス10のそれぞれの視感効率−電圧特性を示す。
【図25】実施例7のバソクプロイン(BCP)を用いたデバイス(ref)と1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス10のそれぞれの電流効率−電圧特性を示す。
【図26】実施例7のバソクプロイン(BCP)を用いたデバイス(ref)と1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス10のそれぞれの視感効率−輝度特性を示す。
【図27】実施例7のバソクプロイン(BCP)を用いたデバイス(ref)と1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス10のそれぞれの電流効率−輝度特性を示す。
【図28】実施例7のバソクプロイン(BCP)を用いたデバイス(ref)と1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス10のそれぞれのELスペクトルを示す。両者の線は実質的に同一線上に重なっている。
【図29】実施例8の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス11および13と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス12(対象例)のそれぞれの電流密度−電圧特性を示す。
【図30】実施例8の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス11および13と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス12(対象例)のそれぞれの輝度−電圧特性を示す。
【図31】実施例8の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス11および13と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス12(対象例)のそれぞれの視感効率−電圧特性を示す。
【図32】実施例8の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス11および13と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス12(対象例)のそれぞれの電流効率−電圧特性を示す。
【図33】実施例8の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス11および13と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス12(対象例)のそれぞれの視感効率−輝度特性を示す。
【図34】実施例8の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス11および13と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス12(対象例)のそれぞれの電流効率−輝度特性を示す。
【図35】実施例8の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス11および13と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス12(対象例)のそれぞれのELスペクトルを示す。ピークの左側は3者が重なっており、右側は点線のデバイス13のみがやや上にずれている以外は、デバイス11と12はほぼ重なっている。
【図36】実施例9の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス14と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス(ref.)(対象例)のそれぞれの電流密度−電圧特性を示す。
【図37】実施例9の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス14と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス(ref.)(対象例)のそれぞれの輝度−電圧特性を示す。
【図38】実施例9の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス14と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス(ref.)(対象例)のそれぞれの視感効率−電圧特性を示す。
【図39】実施例9の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス14と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス(ref.)(対象例)のそれぞれの電流効率−電圧特性を示す。
【図40】実施例9の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス14と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス(ref.)(対象例)のそれぞれの視感効率−輝度特性を示す。
【図41】実施例9の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス14と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス(ref.)(対象例)のそれぞれの電流効率−輝度特性を示す。
【図42】実施例9の1,3,5−トリス〔3,5−ビス(3−ピリジル)フェニル〕ベンゼン(TPPB)を用いたデバイス14と、3−(p−ビフェニル)−4−(p−エチルフェニル)−5−(p−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)を用いたデバイス(ref.)(対象例)のそれぞれのELスペクトルを示す。ピークの右側においてデバイス14の実線がやや上に存在している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化1】

〔式中、Arは、電子吸引性ヘテロアリール基であり、Arは水素、アリール基および電子吸引性ヘテロアリール基よりなる群から選ばれた基であり、R〜Rは、水素、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルコキシ基、アルケニル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキルシリル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のモノ−またはジ−アルキルアミノ基および環数1〜4のモノ−またはジ−アリールアミノ基(これらのアリール基は置換基を有していてもよい)よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基である〕
で示される1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体。
【請求項2】
一般式(1)で示され、かつ3.4eV以上の広いエネルギーギャップ(Eg)を有する1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体。
【請求項3】
一般式(1)で示され、かつ500nmよりも短波長に低温でのリン光スペクトルの発光端を示すことを特徴とする1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体。
【請求項4】
一般式(1)におけるArが水素である請求項1〜3いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体。
【請求項5】
一般式(1)におけるArとArが共にピリジル基である請求項1〜3いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項7】
請求項1〜5いずれか記載の1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体を電子輸送材料として使用したことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項8】
一般式(1)で示され、かつ500nmより短波長に低温でのリン光スペクトルの発光端を示す1,3,5−トリフェニルベンゼン誘導体とリン光発光材料を併用したことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2007−15993(P2007−15993A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−200908(P2005−200908)
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国などの委託成果にかかる特許出願(平成15年度新エネルギー・産業技術総合開発機構「高効率有機デバイスの開発」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受けるもの)
【出願人】(394013644)ケミプロ化成株式会社 (63)
【Fターム(参考)】