説明

旅客案内システム、旅客案内装置、および旅客案内方法

【課題】駅構内で携帯無線通信端末を所持した旅客に対し場所に特化した案内情報を提供することが可能な旅客案内システム、旅客案内装置、および旅客案内方法を提供すること。
【解決手段】旅客案内システムは、駅構内にてそれぞれ送信領域が異なるように間隔を隔てて配置され、各送信領域内へ案内情報を無線送信する複数の送信装置1と、各送信装置1の配置位置情報を含む送信制御情報を格納する送信制御装置データベース4と、少なくとも配置位置情報に基づき、各送信装置に送信させる案内情報の内容を個別に設定することが可能な送信制御装置3と、送信装置1が送信する案内情報を受信して案内を行う携帯可能な無線端末装置2と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道事業で利用され、旅客および鉄道事業者等に案内情報を提供する旅客案内システム、旅客案内装置、および旅客案内方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
駅構内において、旅客への案内には表示装置・音声装置等の案内装置が用いられている。しかしながら、駅構内の特定の場所によっては、施設(例えば売店、待合室、広告看板など)によって、これらの案内装置からの文字情報が読み取れず、または音声が聞き取れず、次列車の情報などを得ることが困難な場所が存在する。したがって、このような情報の死角となる場所において、旅客に対しての情報伝達を行う仕組みが必要となっている。
【0003】
特許文献1では、所定の領域で有効な案内情報を当該領域内へ無線送信する案内情報送信装置と、前記案内情報送信装置から無線送信された案内情報を受信して案内を行う携帯可能な案内装置と、を備え、前記案内装置を携帯する者が前記案内情報送信装置の設置された所定の領域内に入ることにより、当該領域内で必要な案内情報を得ることを特徴とする案内システムが開示されている。
【0004】
この従来の案内システムでは、特定小電力電波などの無線を用いて、旅客の持つ携帯可能な案内装置に画像・音声情報を伝達することを目的としている。また、異なる周波数を用いることで、所望の情報を選択的に得ることを特徴とし、また画像による表示では画像を分割することで複数の案内情報を得ている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−374217号公報(段落〔0004〕、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の案内システムでは、案内情報送信装置から送信される情報はどの受信場所においても同一であるため、場所に特化した案内を行うことが困難であるという問題点があった。
【0007】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、駅構内で携帯無線通信端末を所持した旅客に対し場所に特化した案内情報を提供することが可能な旅客案内システム、旅客案内装置、および旅客案内方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る旅客案内システムは、駅構内にてそれぞれ送信領域が異なるように間隔を隔てて配置され、前記各送信領域内へ案内情報を無線送信する複数の送信装置と、前記各送信装置の配置位置情報を含む送信制御情報を格納する送信制御情報格納部と、少なくとも前記配置位置情報に基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定する送信制御装置と、前記送信装置が送信する前記案内情報を受信する携帯可能な無線端末装置と、を備え、前記無線端末装置は、当該無線端末装置の位置に応じて、その位置を送信領域内に含む前記送信装置から前記案内情報を受信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る旅客案内装置は、駅構内にて無線端末装置を携帯する者に対して案内情報の配信を行う旅客案内装置であって、それぞれ送信領域が異なるように間隔を隔てて配置され、前記各送信領域内へ案内情報を無線送信する複数の送信装置と、前記各送信装置の配置位置情報を含む送信制御情報を格納する送信制御情報格納部と、少なくとも前記配置位置情報に基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定することが可能な送信制御装置と、を備え、前記無線端末装置は、当該無線端末装置の位置に応じて、その位置を送信領域内に含む前記送信装置から前記案内情報を受信して案内を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る旅客案内方法は、駅構内にてそれぞれ送信領域が異なるように間隔を隔てて配置され、送信制御装置に制御されて前記各送信領域内へ案内情報を無線送信する複数の送信装置により、無線端末装置を携帯する者に対して案内情報の配信を行う旅客案内方法であって、前記送信制御装置が、少なくとも前記各送信装置の配置位置情報を含む送信制御情報を取得する第1のステップと、前記送信制御装置が、少なくとも前記配置位置情報に基づき、前記各送信装置に対して前記案内情報の内容を個別に設定して送信させる第2のステップと、前記無線端末装置が、当該無線端末装置の位置に応じて、その位置を送信領域内に含む前記送信装置から前記案内情報を受信する第3のステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、送信装置単位で個別の案内情報を送信可能とすることにより、無線端末装置を携帯している鉄道利用者に対し、各送信装置の送信領域ごとに異なる情報を配信することができ、場所に特化した案内を行うことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明に係る旅客案内システム、旅客案内装置、および旅客案内方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る旅客案内システムの構成図である。図1において、この旅客案内システムは、複数の送信装置1と、これらの送信装置1を制御する送信制御装置3と、この送信制御装置3に接続され送信制御情報を記憶する送信制御情報格納部としての送信制御装置データベース4と、携帯可能な無線端末装置2と、を備えて構成される。また、複数の送信装置1、送信制御装置3、および送信制御装置データベース4は、旅客案内装置を構成する。
【0014】
送信装置1は、ホーム10上方に設置されホーム10に沿って所定の間隔で配置された例えば4台の送信装置B1〜B4から構成されている。送信装置1は、送信制御装置3から指示された案内情報を無線通信によりホーム10上の例えば旅客の所持する無線端末装置2に送信する。無線端末装置2は、例えば専用の携帯端末装置であってもよいし、その他、携帯電話、小型計算機、または無線を利用したゲーム機などであってもよい。
【0015】
送信装置1は、例えば特定小電力など出力を絞り込んだ無線通信を利用して案内情報の配信を行う。従って、送信装置B1〜B4の各々の送信領域は領域A1〜A4に示すように限定される。図示例では、無線端末装置2は領域A4内に存在して送信装置B4から案内情報を受信可能であるが、他の送信装置B1〜B3からは受信することができない。領域A4は送信装置B4からの案内情報の受信可能領域である。他の領域A1〜A3と送信装置B1〜B3の関係についても同様である。送信装置B1〜B4は、例えば同一の周波数を用いて送信を行う。ただし、領域A1〜A4が相互に重複しないように送信装置B1〜B4の相互間の距離を調整し、同一周波数を利用しても混信しないようにしている。
【0016】
送信制御装置3は、送信装置B1〜B4に送信させる案内情報の内容を個別に設定制御することができる。すなわち、送信制御装置3は、送信装置B1〜B4に送信させる案内情報をすべて異なるようにすることもできるし、一部またはすべてを共通にすることもできる。このとき、送信制御装置3は、送信制御装置データベース4に格納された送信制御情報を参照して、送信装置B1〜B4にそれぞれ送信させる内容を決定する。送信制御情報は送信装置B1〜B4の各々に対する位置関連情報を含む情報である。ここで位置関連情報とは、送信装置B1〜B4の駅構内における配置位置情報と、各配置位置に関連する駅構内上の情報(例えば、配置位置付近の柱番号など)を含む情報である。送信制御装置3は、送信制御情報を参照することで、送信装置B1〜B4の位置関連情報を知ることができ、したがって、領域A1〜A4にそれぞれ特化した案内情報を配信することができる。
【0017】
なお、案内情報自体は、例えば予め共通のデータを送信装置B1〜B4にそれぞれ配信しておく。この構成では、送信装置B1〜B4は、送信制御装置3の制御に基づき、共通のデータからそれぞれ案内情報を選択して送信する。
【0018】
次に、本実施の形態の動作について説明する。図1に示すように、ホーム10上に列車が在線していない場合、送信制御装置3は送信装置1を介して、次に到着する列車の情報を案内情報として無線端末装置2に送信する。このとき、列車に関する情報は全ての送信装置B1〜B4から共通情報として配信される。送信される案内情報は画像および音声であり、また必要に応じて動画による情報配信も実施する。共通情報としては、列車の種別、行先、出発時間、遅延情報、乗換情報等である。
【0019】
次に、場所個別の情報について説明する。送信制御装置3は、送信制御装置データベース4に格納された送信制御情報、具体的には送信装置1の位置関連情報を参照し、この位置関連情報に従って個々の送信装置B1〜B4から送信すべき案内情報を設定制御する。これにより、例えば、送信装置B4の送信領域である領域A4内にいる旅客は、携帯する無線端末装置2を用いて送信装置B4から送信された領域A4に特化された案内情報を受信することができる(例えば、「この場所は○印4番付近」など)。無線端末装置2が他の領域A1〜A3内に存在する場合も同様であり、送信装置B1〜B3から場所に特化した情報提供を受けることができる。
【0020】
このように、本実施の形態によれば、送信装置1単位で個別の案内情報を送信可能とすることにより、無線端末装置2を携帯している旅客などの鉄道利用者に対し、共通情報の配信に加えて、各送信装置1の送信領域ごとに異なる情報を配信することができ、場所に特化した案内を行うことができるという効果がある。
【0021】
また、送信装置1は、特定小電力などその出力を絞り込んだ無線通信を利用しているので、送信領域を例えば5m単位の小領域に限定して、旅客の立ち位置の移動に応じてきめ細かな情報提供を行うことができる。
【0022】
また、送信装置B1〜B4はすべて同一の周波数を用いて送信を行っているので、旅客は場所ごとに無線端末装置2の周波数の切り替えを行うことなく案内情報を取得することができる。
【0023】
実施の形態2.
図2は、この発明の実施の形態2に係る旅客案内システムの構成図である。図2に示すように、この旅客案内システムは、複数の送信装置1と、これらの送信装置1を制御する送信制御装置3と、この送信制御装置3に接続され送信制御情報を記憶する送信制御装置データベース4と、送信制御装置3に接続され列車の運行管理を行う運行管理装置5と、この運行管理装置5に接続された運行管理情報格納部としての運行管理装置データベース6と、携帯可能な無線端末装置2と、を備えて構成される。すなわち、本旅客案内システムでは、実施の形態1の構成に加えて、運行管理装置5と、運行管理装置データベース6とがさらに設けられている。また、複数の送信装置1、送信制御装置3、送信制御装置データベース4、運行管理装置5、および運行管理装置データベース6は、旅客案内装置を構成する。本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0024】
運行管理装置5は、列車の運行情報や種別・編成長などの情報を格納した運行管理装置データベース6に接続されている。送信制御装置3は、運行管理装置5から、到着する列車の情報などを事前に得ることができる。
【0025】
図2では、ホーム10に列車11が到着した状況を示しており、この例では、列車11は2両編成であり、ホーム10上の「○印の2番」および「○印の3番」の範囲にのみ停車する。
【0026】
次に、本実施の動作について説明する。列車11がホーム10に入線する前に、送信制御装置3は、送信制御装置データベース4から送信装置B1〜B4の位置情報を取得するとともに、運行管理装置5から運行管理情報を取得する。送信制御装置3は、この運行管理情報により、到着する列車の種別、編成長、および停車位置などを把握することができる。
【0027】
続いて、送信制御装置3は、取得した運行管理情報と送信装置B1〜B4の位置情報とを照合することにより、列車到着前の案内にて到着列車の停車しない領域(図示例では「○印1番」および「○印4番」に相当する領域A1およびA4)に対して、送信装置B1,B4を用いてその場所には列車が停車しない旨の情報を配信する(例えば、「次の列車は○印2番から3番に停車します。この場所には止まりません」など)。また、送信制御装置3は、送信装置B2,B3に対しては、「次の列車は○印2番から3番に停車します。この場所に停車します」など、領域A2およびA3に列車が停車する旨の情報を配信させる。無線端末装置2を携帯する旅客は、領域A1〜A4のいずれの領域内に存在するかに応じて、無線端末装置2の位置をその送信領域内に含む送信装置1から、案内情報を受信することになる。
【0028】
なお、送信制御装置3は、運行ダイヤが乱れた場合には運行管理装置データベース6の有する運行管理情報をそのまま用いることなく、運行管理装置5が有する最新の運行情報を取り込むようにしているので、間違いなく確実に案内情報を配信することができる。
【0029】
本実施の形態によれば、運行管理装置5から運行管理情報を取得することにより、場所に特化した案内情報に、更に到着列車の個別情報を付加することができるという効果がある。特に、到着する列車の停止位置について、領域A1〜A4ごとに個別に案内情報を配信することができるので、駅構内に設置された従来の案内装置からの文字情報が読み取れず、または駅係員からの音声による情報が聞き取れない場合でも、無線端末装置2を用いることにより確実に案内情報を取得することができる。なお、本実施の形態のその他の効果は、実施の形態1と同様である。
【0030】
実施の形態3.
図3は、この発明の実施の形態3に係る旅客案内システムの構成図である。本実施の形態の構成は実施の形態2の構成と同様であるが、図3では、複数の行き先を持つ列車が併結された列車11の例を示している。具体的には、列車11は4両編成であり、前2両は「X駅行」であり、後2両は「Y駅行」である。
【0031】
送信制御装置3は、運行管理装置データベース6の有する情報を、運行管理装置5を介して取得することにより、車両単位での行先を把握することができる。送信制御装置3は、運行管理装置5から得られた運行管理情報と、送信制御装置3に接続された送信制御装置データベース4の有する配置位置情報とを照合し、これらの情報に基づいて、それぞれの車両に対する行先の案内を、送信装置B1〜B4を用いて行う。このとき各送信装置1の案内情報には、その送信領域内に含まれる車両の行先情報が含まれるように制御される。例えば、「X駅行」車両が停車する場所の上方に配置された送信装置B1,B2に対しては「X駅行」の案内情報を配信させ、「Y駅行」車両が停車する場所の上方に配置された送信装置B3,B4に対しては「Y駅行」の案内情報を配信させる。これにより、旅客が誤乗車することを防止することが可能となる。本実施の形態のその他の効果については、実施の形態1,2と同様である。
【0032】
実施の形態4.
実施形態2,3は、運行管理装置5から得られる運行管理情報と、送信制御装置データベース4が有する配置位置情報とを組み合わせて案内情報の提供を行うものであるが、本実施の形態は、更に走行している列車の情報を組み合わせるものである。
【0033】
図4は、この発明の実施の形態4に係る旅客案内システムの構成図である。図4では、図2,3と同一の構成要素には同一の符号を付している。図4に示すように、送信制御装置3は、駅構内等に設けられた地上側サーバ装置7と接続されている。
【0034】
地上側サーバ装置7は、例えば無線通信により、走行している列車からその列車についての情報を受信し保存している。送信制御装置3は、地上側サーバ装置7から、走行している列車の情報を取得し、この列車の情報と送信制御装置データベース4から得られた配置位置情報と運行管理装置5から得られた運行管理情報とに基づいて、送信装置B1〜B4にそれぞれ配信させる案内情報の内容を個別に設定することができる。例えば、地上側サーバ装置7は次に到着する予定の列車の車内情報と案内位置を連動させて、それぞれの領域A1〜A4に特化した案内を各送信装置1から配信する。
【0035】
以下に、一例を挙げて具体的に説明する。例えば次に到着する列車11は編成内の各車両の車体重量から車内の混雑度(乗車率)をある程度把握することができる(例えば、車体重量計測手段用いて車体重量を計測し、それを人の平均体重で割ることで乗車人数を概算し乗車率を算出)。列車11は、各車両の混雑度についての情報を、無線などを用いて地上側サーバ装置7に通達する。送信制御装置3は、地上側サーバ装置7から車内混雑度を含む列車の情報を取得し、この列車の情報と運行管理装置5から得られる列車11の運行管理情報(列車の運行情報、種別・編成長など)と配置位置情報とを照合し、混雑度の高い車両が停車する位置の付近の送信装置1に対して、混雑が予想される旨の案内情報の配信をさせる。これにより、ホーム10にて待っている旅客をより混雑度の低い車両へ案内することが可能となる。なお、本実施の形態のその他の効果については、実施の形態1〜3と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、鉄道利用者に案内情報を提供する旅客案内システム、旅客案内装置、および旅客案内方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、この発明の実施の形態1に係る旅客案内システムの構成図である。
【図2】図2は、この発明の実施の形態2に係る旅客案内システムの構成図である。
【図3】図3は、この発明の実施の形態3に係る旅客案内システムの構成図である。
【図4】図4は、この発明の実施の形態4に係る旅客案内システムの構成図である。
【符号の説明】
【0038】
1 送信装置
2 無線端末装置
3 送信制御装置
4 送信制御装置データベース
5 運行管理装置
6 運行管理装置データベース
7 地上側サーバ装置
10 ホーム
11 列車
A1〜A4 領域
B1〜B4 送信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駅構内にてそれぞれ送信領域が異なるように間隔を隔てて配置され、前記各送信領域内へ案内情報を無線送信する複数の送信装置と、
前記各送信装置の配置位置情報を含む送信制御情報を格納する送信制御情報格納部と、
少なくとも前記配置位置情報に基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定する送信制御装置と、
前記送信装置が送信する前記案内情報を受信する携帯可能な無線端末装置と、
を備え、
前記無線端末装置は、当該無線端末装置の位置に応じて、その位置を送信領域内に含む前記送信装置から前記案内情報を受信することを特徴とする旅客案内システム。
【請求項2】
前記送信装置は、前記送信領域を前記駅構内の所定の領域に限定して無線送信を行うことを特徴とする請求項1に記載の旅客案内システム。
【請求項3】
前記無線送信に用いる周波数は、前記複数の送信装置に対して同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の旅客案内システム。
【請求項4】
列車の運行管理を行う運行管理装置と、
この運行管理装置に接続され運行管理情報を格納する運行管理情報格納部と、
を備え、
前記送信制御装置は、前記運行管理装置から取得した運行管理情報と前記配置位置情報とに基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の旅客案内システム。
【請求項5】
前記複数の送信装置はホーム上方にて当該ホームに沿って所定の間隔で配置され、
前記送信制御装置は、到着する列車についての前記運行管理情報と前記配置位置情報とに基づき、前記各送信装置に対しその送信領域内に含まれるホーム位置に前記列車が停止するか否かの情報を前記案内情報に含めて送信することを特徴とする請求項4に記載の旅客案内システム。
【請求項6】
複数の行き先を持つ列車が併結された列車が到着する場合に、
前記送信制御装置は、到着する列車についての前記運行管理情報と前記配置位置情報とに基づき、前記各送信装置に送信させる案内情報にその送信領域内に含まれる車両の行先情報を含めるようにしたことを特徴とする請求項4または5に記載の旅客案内システム。
【請求項7】
走行している列車から当該列車についての情報を受信し保存するとともに、前記送信制御装置に接続された地上側サーバ装置を備え、
前記送信制御装置は、到着する列車についての前記運行管理情報と前記地上側サーバ装置から取得した到着する列車について情報と前記配置位置情報とに基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の旅客案内システム。
【請求項8】
前記送信制御装置は、到着する列車の各車両の乗車率情報を前記地上側サーバ装置から取得し、
この乗車率情報と前記配置位置情報と前記運行管理情報とに基づき、混雑度の高い車両が停車する位置の前記送信装置に対して、混雑が予想される旨の案内情報の配信をさせることを特徴とする請求項7に記載の旅客案内システム。
【請求項9】
駅構内にて無線端末装置を携帯する者に対して案内情報の配信を行う旅客案内装置であって、
それぞれ送信領域が異なるように間隔を隔てて配置され、前記各送信領域内へ案内情報を無線送信する複数の送信装置と、
前記各送信装置の配置位置情報を含む送信制御情報を格納する送信制御情報格納部と、
少なくとも前記配置位置情報に基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定することが可能な送信制御装置と、
を備え、
前記無線端末装置は、当該無線端末装置の位置に応じて、その位置を送信領域内に含む前記送信装置から前記案内情報を受信して案内を行うことを特徴とする旅客案内装置。
【請求項10】
列車の運行管理を行う運行管理装置と、
この運行管理装置に接続され運行管理情報を格納する運行管理情報格納部と、
を備え、
前記送信制御装置は、前記運行管理装置から取得した運行管理情報と前記配置位置情報とに基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定することを特徴とする請求項9に記載の旅客案内装置。
【請求項11】
前記送信制御装置は、走行している列車についての情報を地上側サーバ装置から取得し、
前記送信制御装置は、到着する列車についての前記運行管理情報と前記地上側サーバ装置から取得した到着する列車について情報と前記配置位置情報とに基づき、前記各送信装置に送信させる前記案内情報の内容を個別に設定することを特徴とする請求項10に記載の旅客案内装置。
【請求項12】
駅構内にてそれぞれ送信領域が異なるように間隔を隔てて配置され、送信制御装置に制御されて前記各送信領域内へ案内情報を無線送信する複数の送信装置により、無線端末装置を携帯する者に対して案内情報の配信を行う旅客案内方法であって、
前記送信制御装置が、少なくとも前記各送信装置の配置位置情報を含む送信制御情報を取得する第1のステップと、
前記送信制御装置が、少なくとも前記配置位置情報に基づき、前記各送信装置に対して前記案内情報の内容を個別に設定して送信させる第2のステップと、
前記無線端末装置が、当該無線端末装置の位置に応じて、その位置を送信領域内に含む前記送信装置から前記案内情報を受信する第3のステップと、
を含むことを特徴とする旅客案内方法。
【請求項13】
前記第1のステップにおいて、前記送信制御装置は、列車の運行を管理する運行管理装置から運行管理情報を取得し、
前記第2のステップにおいて、前記送信制御装置は、前記配置位置情報と前記運行管理情報とに基づき、前記各送信装置に対して前記案内情報の内容を個別に設定して送信させることを特徴とする請求項12に記載の旅客案内方法。
【請求項14】
前記第1のステップにおいて、前記送信制御装置は、走行している列車についての情報を地上側サーバ装置から取得し、
前記第2のステップにおいて、前記送信制御装置は、到着する列車についての前記運行管理情報と前記地上側サーバ装置から取得した到着する列車について情報と前記配置位置情報とに基づき、前記各送信装置に対して前記案内情報の内容を個別に設定して送信させることを特徴とする請求項13に記載の旅客案内方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−171658(P2010−171658A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−11375(P2009−11375)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】