説明

既設管人孔接続部の耐震化工法

【課題】 作業性がよく、人孔の周壁の外周壁に近接して存在する地下ケーブルや各種流体用埋設管等の埋設物に傷を付けるおそれが無く、また、人孔の強度に影響を与えることなく、既設管人孔接続部の耐震化が図れる既設管人孔接続部の耐震化工法を得る。
【解決手段】 既設管2が人孔3の周壁4の管孔5に嵌合して接続されている既設管人孔接続部6の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、人孔3の内周壁に、管孔5と同径の内径を有する筒状補助部材9を管孔5と同軸上に固定する工程と、筒状補助部材9の内周に既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11を設ける工程と、既設管2及び弾性止水管状部11の内周にライニング管12を配置する工程とを含むものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設管が人孔を構成している周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を非開削で行う既設管人孔接続部の耐震化工法に関する。
【背景技術】
【0002】
過去に発生した大きな地震において、下水道施設は甚大な被害を被り、市民生活に与えた影響は深刻なものであった。そのなかで既設管が受けた被害をみると、破損、抜け出し、ずれ、ひび割れ等が発生し、とりわけ既設管が人孔のところで該人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部に被害が多くみられた。これは、既設管と人孔との既設管人孔接続部が剛接合となっているために、該既設管人孔接続部が地震動に対する動きの違いを吸収できないことに起因している。
【0003】
このため、剛接合となっている既設管と人孔との既設管人孔接続部の耐震化が求められるものとなった。剛接合となっている既設管人孔接続部の耐震化を図る工法として、人孔内から管状のカッターで既設管外周囲にある人孔の周壁を一定幅で切除して、既設管と人孔周壁とを縁切りし、切除によって形成された既設管と人孔の周壁との環状空隙内に弾性変形可能な弾性止水材を充填するようにした工法が開示されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−40751号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような既設管人孔接続部の耐震化工法では、管状のカッターで既設管外周囲にある人孔の周壁を一定幅で切除するので、人孔の強度を低下させるおそれがあり、特に壁厚の薄い人孔には適さないといった問題がある。また、人孔内の狭い空間でのカッターによる人孔の周壁の切除作業は容易ではなく、また、カッターによる既設管と人孔周壁との縁切りでは、カッターが人孔の周壁を突き抜けて周壁の外に突出するまで押し進めるので、人孔の周壁の外周壁面における既設管の周囲に環状空隙が大きく開口し、人孔の周壁の外にある土砂や水が前記環状空隙内に流入してしまい、環状空隙内への弾性止水材の充填が困難となり、作業が妨げられるおそれがあった。
【0005】
また、前記既設管と人孔周壁との縁切りを確実にするため、カッターを人孔の周壁の外に必要以上に突出させる結果となる。一般に、人孔の周壁の外周囲には、周壁に近接して地下ケーブルや各種流体用埋設管等の埋設物が存在する場合が多い。このため、カッターによる既設管と人孔の周壁との縁切り作業の際、人孔の周壁の外に突出したカッターにより、地下ケーブルや各種流体用埋設管等の埋設物を傷付けてしまうおそれがあるといった問題がある。
【0006】
本発明の目的は、作業性がよく、人孔の周壁の外周壁に近接して存在する地下ケーブルや各種流体用埋設管等の埋設物に傷を付けるおそれが無く、また、人孔の強度に影響を与えることなく、既設管人孔接続部の耐震化が図れる既設管人孔接続部の耐震化工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、筒状補助部材の内周に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有し、内周に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設けた筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、筒状補助部材の内周に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの筒状仮枠を設ける工程と、前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置する工程と、前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、前記筒状補助部材内に設けた筒状仮枠を除去する工程と、前記筒状補助部材から前記筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1,2または3に記載の、前記筒状補助部材にあっては、軸方向の長さが、地震があったときに想定される前記人孔の周壁の管孔内における前記既設管の進退移動量を基準として設定されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の周壁の前記管孔に嵌合している前記既設管の端部を、前記人孔の周壁の内周壁面側から外周壁面を超えない範囲内で切除する工程と、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁に、前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の周壁の前記管孔に嵌合している前記既設管の端部を、前記人孔の周壁の内周壁面側から外周壁面を超えない範囲内で切除する工程と、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材の内周に、前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設け、この筒状補助部材の端面から前記弾性止水管状部を前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分に相当する長さに突出させておき、この筒状補助部材の端面から突出している前記弾性止水管状部を人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分に挿入して、前記筒状補助部材を前記人孔の内周壁に前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の周壁の前記管孔に嵌合している前記既設管の端部を、前記人孔の周壁の内周壁面側から外周壁面を超えない範囲内で切除する工程と、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁に、前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの筒状仮枠を設ける工程と、前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置する工程と、 前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁に設けた筒状仮枠を除去する工程と、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁から前記筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の、前記筒状補助部材にあっては、外径が開放側先端に向かって順次小径となるように略円錐形状又は角錐形状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1,2,3に記載の既設管人孔接続部の耐震化工法によれば、人孔の内周壁に固定した筒状補助部材は人孔の周壁の一部を構成し、筒状補助部材の内周は人孔の周壁の管孔の一部を構成し、そして、既設管及び前記弾性止水管状部の内周に配置したライニング管は既設管としての役割を果たし、前記弾性止水管状部の内周にあるライニング管が人孔の周壁の管孔の一部を構成する筒状補助部材の内周に嵌合される既設管の端部を構成し、筒状補助部材とライニング管とで新たに既設管人孔接続部を構成することになる。
【0016】
そして、人孔の周壁の一部を構成する筒状補助部材とライニング管との間に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部が存在するので、地震が発生したときに生じる、既設管としての役割を果たすライニング管と筒状補助部材との動きの違いを弾性止水管状部で吸収でき、筒状補助部材とライニング管とで構成される既設管人孔接続部が地震動で破壊されるのを防止することができる。
【0017】
また、地震による既設管と人孔の周壁との動きの違いにより、管孔内に嵌合している既設管の端部に破壊が生じるが、前記のようにライニング管が既設管としての役割を果たし、その端部が人孔の周壁の管孔に嵌合される既設管の端部を構成することになるので、既設管の端部に破壊があってもライニング管で十分補うことができ、既設管としての機能を損ねるおそれはない。
【0018】
また、この発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法では、従来のように前記人孔の周壁を切除して既設管と人孔周壁とを縁切りするといったことは行わないので、カッターにより人孔の周壁の外周囲に近接して存在する地下ケーブルや各種流体用埋設管等の埋設物に傷を付けるといった問題点や、人孔の周壁の管孔内へ人孔の周壁の外にある土砂が流入し作業を面倒なものとするといった従来の問題点は生ぜず、また、人孔の強度にも影響を与えない。
【0019】
請求項4に記載の既設管人孔接続部の耐震化工法によれば、前記請求項1,2または3に記載の、前記筒状補助部材の軸方向の長さが、地震があったときに想定される前記人孔の周壁の管孔内における前記既設管の進退移動量を基準として設定されているので、地震により生じるライニング管で構成される既設管と筒状補助部材で構成される人孔の周壁との動きの違いを筒状補助部材とライニング管との間に存在する弾性止水管状部で確実に吸収できるものとなる。
【0020】
請求項5,6,7に記載の既設管人孔接続部の耐震化工法によれば、人孔の内周壁に固定した筒状補助部材は人孔の周壁の一部を構成し、筒状補助部材の内周は人孔の周壁の管孔の一部を構成し、そして、既設管及び前記弾性止水管状部の内周に配置したライニング管は、既設管としての役割を果たし、前記弾性止水管状部の内周にあるライニング管が人孔の周壁の管孔の一部を構成する筒状補助部材の内周に嵌合される既設管の端部を構成し、筒状補助部材とライニング管とで既設管人孔接続部の一部を構成することになる。
【0021】
そして、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分とライニング管との間に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部が存在するので、地震が発生したときに生じる、既設管としての役割を果たすライニング管と人孔の周壁及び筒状補助部材との動きの違いを弾性止水管状部で吸収できるので、既設管人孔接続部が地震動で破壊されるのを防止することができ、しかも、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁に弾性止水管状部を設けるので、弾性止水管状部を軸方向に長く設けることができ、これにより、動きの違いを弾性止水管状部でより効果的に吸収でき、また止水効果も向上するものとなる。
【0022】
また、地震による既設管と人孔の周壁との動きの違いにより、管孔内に嵌合している既設管の端部に破壊が生じるが、前記のようにライニング管が既設管としての役割を果たし、その端部が人孔の周壁の管孔に嵌合される既設管の端部を構成することになるので、既設管の端部に破壊があってもライニング管で十分補うことができ、既設管としての機能を損ねるおそれはない。
【0023】
また、この発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法では、前記人孔の周壁の前記管孔に嵌合している前記既設管の端部を、前記人孔の周壁の内周壁面側から外周壁面を超えない範囲内で切除するので、カッターは人孔の周壁の外に突出せず、このため人孔の周壁の外周壁面と既設管の周囲との間は閉じられた状態にあり、外周壁面と既設管の周囲との間から人孔の周壁の管孔内へ人孔の周壁の外にある土砂が流入することを防止でき、また水の流入も防止でき或いは最小限に抑えることができるものとなり、作業を容易に行うことができ、また、カッターにより人孔の周壁の外周囲に近接して存在する地下ケーブルや各種流体用埋設管等の埋設物に傷を付けるおそれがない。
【0024】
請求項8に記載の既設管人孔接続部の耐震化工法によれば、前記請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の、前記筒状補助部材にあっては、外径が開放側先端に向かって順次小径となるように略円錐形状又は角錐形状に形成されているので、人孔内に投入された汚物等の投入物が人孔の内周壁から突出している筒状補助部材に引っ掛かることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1乃至図4は本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法を実施する第1例を示すものであり、図1は工事前の状態を示す縦断面図、図2は人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図、図3は図2に示す筒状補助部材の内周に弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図、図4は既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【0027】
図1は本例の工法を実施する人孔(マンホール)の一例を示しており、同図に示すように、工事前の状態では地盤1の中に敷設されている既設管2は、人孔3のところで該人孔3の基礎周壁部4aの管孔5に差し込まれて接続されて既設管人孔接続部6が形成されている。人孔3は、コンクリートで構築された基礎周壁部4aの上に、予めコンクリートで成型された成型周壁部4bが設置されて周壁4が形成され、上端の開口部7が開閉可能に蓋8で閉塞されている。
【0028】
このような構造の既設管人孔接続部6に対して行う本例の耐震化工法は、先ず、図2に示すように、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に、管孔5と同径の内径を有する筒状補助部材9を管孔5と同軸上に固定する。
【0029】
この人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定に先立ち、筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておく。このインバートコンクリート10を切除した範囲は、後に述べるように、既設管2と人孔3の周壁4との動きの違いを吸収する弾性材を充填する空間にもなる。
【0030】
人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に固定された筒状補助部材9は人孔3の基礎周壁部4aの一部を構成し、その内周は人孔3の基礎周壁部4aの管孔5の一部を構成するものとなる。この筒状補助部材9を基礎周壁部4aの内周壁に固定する手段にあっては、本例ではボルト19で固定するが、接着剤で固定してもよい。筒状補助部材9を基礎周壁部4aの内周壁に固定するとき、筒状補助部材9と基礎周壁部4aの内周壁との間にシーリング(図示せず)を介在させることが好ましい。
【0031】
この筒状補助部材9はコンクリート、硬質ゴム、硬質プラスチック等で形成されている。また、筒状補助部材9の軸方向の長さは、特に限定されるものではないが、本例では地震があったときに想定される人孔3の管孔5内における既設管2の進退移動量を基準として設定している。すなわち、予想される地震の大きさに基づき、人孔3の管孔5内における既設管2の進退移動量を求め、この移動量を基準として筒状補助部材9の軸方向の長さを設定する。筒状補助部材9の軸方向の長さとして40mm以上であることが好ましい。また、本例では、筒状補助部材9の外形は、基礎周壁部4aの内周壁に固定する側の外径が大径で、開放側先端に向かって順次小径となるように略円錐形状に形成されているが角錐形状であってもよい。
【0032】
次に、図3に示すように、筒状補助部材9の内周に既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11を設ける。
【0033】
弾性止水管状部11は、例えばシリコン樹脂、軟性エポキシウレタン等の軟性樹脂やゴム材、例えば吸水材を含有する水膨張ゴム材等の弾性止水材を用いて成形される。弾性止水管状部11を筒状補助部材9の内周に設ける手段としては、本例では、弾性止水材で既設管2の肉厚とほぼ等しい厚さの弾性止水管状部11を形成し、この弾性止水管状部11を筒状補助部材9の内周に挿入して設けるが、これに限定されない。
【0034】
また、弾性止水管状部11は後述するライニング管の外周面に接着させてもよく、ライニング管の外周面に圧接させてもよいが、ライニング管の外周面に圧接させる場合に使用される弾性止水管状部11としては、ライニング管との間のシール性とスライド性を確保するため、図示しないが、弾性止水管状部11の内面を波状に形成することが好ましい。
【0035】
次に、図4に示すように、既設管2及び弾性止水管状部11の内周にライニング管12を配置する。ライニング管12にあっては、本例では、硬化可能な軟質状態にある筒状ライニング材13を既設管2及び弾性止水管状部11の内周に挿入し、既設管2及び弾性止水管状部11の内壁に筒状ライニング材13の周壁面を押し付けて硬化させることによりライニング管12を形成し配置している。
【0036】
既設管2及び弾性止水管状部11の内周に、筒状ライニング材13を挿入し、既設管2及び弾性止水管状部11の内壁にライニング管12を形成し配置する方法にあっては、公知となっている技術が用いられる。
【0037】
例えば、特公平7−4853号公報や特開2005−90581号公報で開示されている技術を用い、未硬化の硬化性樹脂を含浸または塗布した可撓性がある筒状ライニング材13を既設管2及び弾性止水管状部11の内周に挿入し、既設管2及び弾性止水管状部11の内壁に筒状ライニング材13の周壁面を押し付けて硬化性樹脂を硬化させることによりライニング管12を形成し配置することができる。筒状ライニング材13は、不浸透性内側フィルム層と硬化性樹脂を含浸した樹脂吸収性内層と不浸透性外側フィルム層の3層構造となっている。硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂或いは常温硬化性樹脂が挙げられ、フェルトに含浸されて樹脂吸収性内層となっている。また、不浸透性内側フィルム層としてはポリウレタンフィルムが使用され、不浸透性外側フィルム層としてはポリエチレンフィルムが使用されるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
また、特開平10−278113号公報や特開平6−293071号公報で開示されている技術を用い、熱可塑性樹脂で成型された硬質乃至半硬質の筒状ライニング材13を既設管2及び弾性止水管状部11の内周に挿入し、筒状ライニング材13を加熱して軟化させ加圧して膨張させることにより既設管2及び弾性止水管状部11の内壁に押し付け硬化させることによりライニング管12を形成し配置するようにしてもよい。
【0039】
既設管2及び弾性止水管状部11の内部に、筒状ライニング材13を挿入する場合、2つの人孔3で区切られている既設管2及び弾性止水管状部11の全長に渡って挿入し、既設管2及び弾性止水管状部11の内周に、筒状ライニング材13によるライニング管12を形成し配置することが好ましい。
【0040】
また、ライニング管12の他例として、図示しないが、例えば、特開平10−82497号公報で開示されている技術を用い、未硬化の硬化性樹脂を含浸または塗布した可撓性があるシート状ライニング材を補修機に巻き付け、この補修機を既設管2及び弾性止水管状部11の内周に挿入して、空気圧によりシート状ライニング材を膨張させてシート状ライニング材を既設管2及び弾性止水管状部11の内壁に押し付けて硬化性樹脂を硬化させることによりライニング管12を形成し配置することができる。
【0041】
また、図示しないが、ライニング管12を形成し既設管2及び弾性止水管状部11の内周に配置する他例として、例えば、特公平4−44153号公報や特開2003−191329号公報に開示されている、帯状部材を順次円周方向に折り込み、かつ該帯状部材の側端部を互いに接合して螺旋巻きによるライニング管12を形成しながら、該ライニング管12を既設管2及び弾性止水管状部11の内周に送り込んで配置するようにしてもよい。
【0042】
この後、前記したように人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定に先立ち、筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために必要な範囲だけ切除しておいたインバートコンクリート10の切除部に充填材14を充填する。充填材14としては、特に限定されるものではないが弾性材が好ましい。本例では、充填材14として弾性材を使用している。この弾性材として、例えば、弾性止水管状部11を形成する弾性止水材を使用してもよい。更に、樹脂、モルタル等の充填材15でライニング管12とインバートコンクリート10の段部を埋め均す。このようにして、既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の工程が完了する。
【0043】
なお、前記既設管人孔接続部6の耐震化は、図面では、図上左側にある既設管人孔接続部6の耐震化の工程が示されているが、図上右側の既設管人孔接続部6についても、前記と同様の工程で耐震化が実施される。
【0044】
上記の既設管人孔接続部の耐震化工法によれば、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に固定した筒状補助部材9は人孔3の周壁4の一部を構成し、筒状補助部材9の内周は人孔3の周壁4の管孔5の一部を構成し、そして、既設管2及び弾性止水管状部11の内周に配置したライニング管12は、既設管2としての役割を果たし、弾性止水管状部11の内周にあるライニング管12が人孔3の周壁4の管孔5の一部を構成する筒状補助部材9の内周に嵌合される既設管2の端部を構成し、筒状補助部材9とライニング管12とで新たに既設管人孔接続部6を構成することになる。
【0045】
そして、人孔3の周壁4の一部を構成する筒状補助部材9とライニング管12との間に既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11が存在するので、地震が発生したとき生じる、既設管2としての役割を果たすライニング管12と筒状補助部材9との動きの違いを弾性止水管状部11で吸収でき、筒状補助部材9とライニング管12とで構成される既設管人孔接続部6が地震動で破壊されるのを防止する。
【0046】
本例では、筒状補助部材9の軸方向の長さは、予想される地震の大きさに基づき、人孔3の管孔5内における既設管2の進退移動量を求め、この移動量を基準として筒状補助部材9の軸方向の長さを設定しているので、地震により生じる既設管2としての役割を果たすライニング管12と人孔3の周壁4の管孔5の一部を構成する筒状補助部材9との動きの違いを筒状補助部材9とライニング管12との間に存在する弾性止水管状部11で確実に吸収できるものとなる。
【0047】
また、地震による既設管2と人孔3の周壁4との動きの違いにより、管孔5内に嵌合している既設管2の端部に破壊が生じるが、前記のようにライニング管12が既設管2としての役割を果たし、その端部が人孔3の周壁4の管孔5に嵌合される既設管2の端部を構成することになるので、既設管2の端部に破壊があってもライニング管12で十分補うことができ、既設管12としての機能を損ねるおそれはない。
【0048】
また、本例では、筒状補助部材9の外形は、基礎周壁部4aの内周壁に固定する側の外径が大径で、開放側先端に向かって順次小径となるように略円錐形状に形成されているので、人孔3内に投入された汚物等の投入物が人孔3の内周壁から突出している筒状補助部材9に引っ掛かることを防止する。
【0049】
図5、図6は本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法を実施する第2例の工程の一部を示すものであり、図5は人孔の内周壁に内周に弾性止水管状部を設けた筒状補助部材を固定する状態を示す縦断面図、図6は既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【0050】
本例の工法を実施する人孔は、第1例を実施する図1に示す人孔と同様であり、同図を援用して説明を省略する。
【0051】
図1に示す構造の既設管人孔接続部6に対して行う本例の耐震化工法は、先ず、図5に示すように、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に、管孔5と同径の内径を有し、内周に既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11を設けた筒状補助部材9を管孔5と同軸上に固定する。
【0052】
本例にあっても、第1例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定に先立ち、筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておく。
【0053】
この筒状補助部材9にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。また、筒状補助部材9の内周に設けられた弾性止水管状部11にあっても、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0054】
人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に固定された筒状補助部材9は、第1例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの一部を構成し、その内周は人孔3の基礎周壁部4aの管孔5の一部を構成するものとなる。この筒状補助部材9を基礎周壁部4aの内周壁に固定する手段にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0055】
次に、図6に示すように、既設管2及び弾性止水管状部11の内周にライニング管12を配置する。この工程も第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
【0056】
この後、前記したように人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定に先立ち、筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておいたインバートコンクリート10の切除部に、第1例と同様に、充填材14を充填する。更に、樹脂、モルタル等の充填材15でライニング管12とインバートコンクリート10の段部を埋め均す。このようにして、既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の工程が完了する。
【0057】
なお、前記既設管人孔接続部6の耐震化は、図面では、図上左側にある既設管人孔接続部6の耐震化の工程が示されているが、図上右側の既設管人孔接続部6についても、前記と同様の工程で耐震化が実施される。
【0058】
上記の既設管人孔接続部の耐震化工法にあっては、本例では、内周に既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11を設けた筒状補助部材9を管孔5と同軸上に固定するので、人孔3内で筒状補助部材9の内周に弾性止水管状部11を設ける作業が無くなることから、その分人孔3内での作業が容易となる。その他の効果は、前記した第1例と同様の効果が得られるので、第1例の効果の説明を援用する。
【0059】
図7乃至図11は本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法を実施する第3例を示すものであり、図7は人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図、図8は図7に示す筒状補助部材の内周に筒状仮枠を設けた状態を示す縦断面図、図9は既設管及び筒状仮枠の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図、図10は既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、筒状補助部材内に設けた筒状仮枠を筒状補助部材から除去した状態を示す縦断面図、図11は図10に示す筒状補助部材から筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図である。
【0060】
本例の工法を実施する人孔も、第1例を実施する図1に示す人孔と同様であり、同図を援用して説明を省略する。
【0061】
図1に示す構造の既設管人孔接続部6に対して行う本例の耐震化工法は、先ず、図7に示すように、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に、管孔5と同径の内径を有する筒状補助部材9を管孔5と同軸上に固定する。
【0062】
本例にあっても、第1例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定に先立ち、筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておく。
【0063】
この筒状補助部材9にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に固定された筒状補助部材9は、第1例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの一部を構成し、その内周は人孔3の基礎周壁部4aの管孔5の一部を構成するものとなる。この筒状補助部材9を基礎周壁部4aの内周壁に固定する手段にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0064】
次に、図8に示すように、筒状補助部材9の内周に既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの筒状仮枠16を設ける。この筒状仮枠16は後に除去するものであり、除去を容易にするため、軸方向にスリットを形成し、或いは螺旋状のスリットを形成しておくことが好ましい。
【0065】
次に、図9に示すように、既設管2及び筒状仮枠16の内周にライニング管12を配置する。既設管2及び筒状仮枠16の内周にライニング管12を配置する工程にあっては、第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
【0066】
次に、図10に示すように、筒状補助部材9内に設けた筒状仮枠16を筒状補助部材9から除去し、図11に示すように、筒状補助部材9から筒状仮枠16を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部11を設ける。この弾性止水管状部11にあっては、第1例に示す以外に、液状の弾性止水材を注入して固化させることにより弾性止水管状部11を形成して設けてもよい。
【0067】
この後、前記したように人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定に先立ち、筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておいたインバートコンクリート10の切除部に、第1例と同様に、充填材14を充填する。更に、樹脂、モルタル等の充填材15でライニング管12とインバートコンクリート10の段部を埋め均す。このようにして、既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の工程が完了する。
【0068】
なお、前記既設管人孔接続部6の耐震化は、図面では、図上左側にある既設管人孔接続部6の耐震化の工程が示されているが、図上右側の既設管人孔接続部6についても、前記と同様の工程で耐震化が実施される。
【0069】
上記の既設管人孔接続部の耐震化工法にあっては、本例では、筒状補助部材9から筒状仮枠16を取り外した空隙に弾性止水管状部11を設けるので、弾性止水管状部11にあっては、液状の弾性止水材を注入して固化させることにより弾性止水管状部11を形成して設けることが可能となる。その他の効果は、前記した第1例と同様の効果が得られるので、第1例の効果の説明を援用する。
【0070】
図12乃至図15は本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法を実施する第4例を示すものであり、図12は人孔の周壁の管孔に嵌合している既設管を周壁の外周壁面を超えない位置で切断した状態を示す縦断面図、図13は人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図、図14は図13に示す筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁に弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図、図15は既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【0071】
本例の工法を実施する人孔も、第1例を実施する図1に示す人孔と同様であり、同図を援用して説明を省略する。
【0072】
図1に示す構造の既設管人孔接続部6に対して行う本例の耐震化工法は、先ず、図12に示すように、人孔3の基礎周壁部4aの管孔5に嵌合している既設管2の端部を、基礎周壁部4aの内周壁面17側から外周壁面18を超えない範囲内で切除する。
【0073】
この既設管2の端部の切除に先立ち、既設管2の端部の切除作業及び後述する人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておく。
【0074】
既設管2の端部の切除にあっては、特に限定されないが、本例では、リング状のカッター(図示せず)で切除している。
【0075】
次に、図13に示すように、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に、管孔5と同径の内径を有する筒状補助部材9を管孔5と同軸上に固定する。
【0076】
この筒状補助部材9にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に固定された筒状補助部材9は、第1例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの一部を構成し、その内周は人孔3の基礎周壁部4aの管孔5の一部を構成するものとなる。この筒状補助部材9を基礎周壁部4aの内周壁に固定する手段にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0077】
次に、図14に示すように、筒状補助部材9の内周及び人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分の内壁に、既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11を設ける。この弾性止水管状部11にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0078】
次に、図15に示すように、既設管2及び弾性止水管状部11の内周にライニング管12を配置する。この工程も第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
【0079】
この後、前記したように既設管2の端部の切除に先立ち、既設管2の端部の切除作業及び後述する人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておいたインバートコンクリート10の切除部に、第1例と同様に、充填材14を充填する。更に、樹脂、モルタル等の充填材15でライニング管12とインバートコンクリート10の段部を埋め均す。このようにして、既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の工程が完了する。
【0080】
なお、前記既設管人孔接続部6の耐震化は、図面では、図上左側にある既設管人孔接続部6の耐震化の工程が示されているが、図上右側の既設管人孔接続部6についても、前記と同様の工程で耐震化が実施される。
【0081】
上記の既設管人孔接続部の耐震化工法にあっては、筒状補助部材9の内周及び人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分とライニング管12との間に弾性止水管状部11が存在するので、地震が発生したとき生じる、既設管2としての役割を果たすライニング管12と筒状補助部材9との動きの違いを弾性止水管状部9で吸収できるので、既設管人孔接続部6が地震動で破壊されるのを防止することができ、しかも、筒状補助部材9の内周及び人孔3の管孔5における既設管2を切除した部分の内壁に弾性止水管状部11を設けるので、弾性止水管状部11を軸方向に長く設けることができ、これにより、動きの違いを弾性止水管状部でより効果的に吸収でき、また止水効果も向上するものとなる。
【0082】
また、本例では、人孔3の基礎周壁部4aの管孔5に嵌合している既設管2の端部を、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁面17側から外周壁面18を超えない範囲内で切除するので、カッターは人孔3の基礎周壁部4aの外に突出せず、このため人孔3の基礎周壁部4aの外周壁面18と既設管2の周囲との間は閉じられた状態にあり、外周壁面18と既設管2の周囲との間から人孔3の管孔5内へ人孔3の外にある土砂が流入することを防止でき、また水の流入も防止でき或いは最小限に抑えることができるものとなり、作業を容易に行うことができ、また、カッターにより人孔3の基礎周壁部4aの外周囲に近接して存在する地下ケーブルや各種流体用埋設管等の埋設物に傷を付けるおそれがない。
【0083】
その他の効果は、前記した第1例と同様の効果が得られるので、第1例の効果の説明を援用する。
【0084】
図16、図17は本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法を実施する第5例の工程の一部を示すものであり、図16は筒状補助部材の端面から突出している弾性止水管状部を人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分に挿入して、筒状補助部材を人孔の内周壁に固定した状態を示す縦断面図、図17は既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【0085】
本例の工法を実施する人孔は、第1例を実施する図1に示す人孔と同様であり、同図を援用して説明を省略する。
【0086】
図1に示す構造の既設管人孔接続部6に対して行う本例の耐震化工法は、先ず、第4例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの管孔5に嵌合している既設管2の端部を、基礎周壁部4aの内周壁面17側から外周壁面18を超えない範囲内で切除する(図12を援用する。)。この既設管2の端部の切除に先立ち、第4例と同様に、既設管2の端部の切除作業及び後述する人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておく。
【0087】
次に、図16に示すように、管孔5と同径の内径を有する筒状補助部材9の内周に、既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11を設け、この筒状補助部材9の端面から弾性止水管状部11を人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分に相当する長さに突出させておき、この筒状補助部材9の端面から突出している弾性止水管状部11を人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分に挿入して、筒状補助部材9を人孔3の内周壁に管孔5と同軸上に固定する。
【0088】
この筒状補助部材9にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。また、筒状補助部材9の内周に設けられた弾性止水管状部11にあっても、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0089】
人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に固定された筒状補助部材9は、第1例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの一部を構成し、その内周は人孔3の基礎周壁部4aの管孔5の一部を構成するものとなる。この筒状補助部材9を基礎周壁部4aの内周壁に固定する手段にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0090】
次に、図17に示すように、既設管2及び弾性止水管状部11の内周にライニング管12を配置する。この工程も第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
【0091】
この後、前記したように既設管2の端部の切除に先立ち、既設管2の端部の切除作業及び後述する人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておいたインバートコンクリート10の切除部に、第1例と同様に、充填材14を充填する。更に、樹脂、モルタル等の充填材15でライニング管12とインバートコンクリート10の段部を埋め均す。このようにして、既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の工程が完了する。
【0092】
なお、前記既設管人孔接続部6の耐震化は、図面では、図上左側にある既設管人孔接続部6の耐震化の工程が示されているが、図上右側の既設管人孔接続部6についても、前記と同様の工程で耐震化が実施される。
【0093】
上記の既設管人孔接続部の耐震化工法にあっては、本例では、管孔5と同径の内径を有する筒状補助部材9の内周に、既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部11を設け、この筒状補助部材9の端面から弾性止水管状部11を人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分に相当する長さに突出させておき、この筒状補助部材9の端面から突出している弾性止水管状部11を人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分に挿入して、筒状補助部材9を人孔3の内周壁に管孔5と同軸上に固定するので、人孔3内で筒状補助部材9の内周に弾性止水管状部11を設ける作業が無くなることから、その分人孔3内での作業が容易となる。その他の効果は、前記した第4例と同様の効果が得られるので、第4例の効果の説明を援用する。
【0094】
図18乃至図22は本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法を実施する第6例を示すものであり、図18は人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図、図19は筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁に筒状仮枠を設けた状態を示す縦断面図、図20は既設管及び筒状仮枠の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図、図21は既設管及び筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁に設けた筒状仮枠を筒状補助部材から除去した状態を示す縦断面図、図22は図21に示す筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁から筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図である。
【0095】
本例の工法を実施する人孔も、第1例を実施する図1に示す人孔と同様であり、同図を援用して説明を省略する。
【0096】
図1に示す構造の既設管人孔接続部6に対して行う本例の耐震化工法は、先ず、第4例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの管孔5に嵌合している既設管2の端部を、基礎周壁部4aの内周壁面17側から外周壁面18を超えない範囲内で切除する(図12を援用する。)。この既設管2の端部の切除に先立ち、第4例と同様に、既設管2の端部の切除作業及び後述する人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておく。
【0097】
次に、図18に示すように、人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に、管孔5と同径の内径を有する筒状補助部材9を管孔5と同軸上に固定する。
【0098】
この筒状補助部材9にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。人孔3の基礎周壁部4aの内周壁に固定された筒状補助部材9は、第1例と同様に、人孔3の基礎周壁部4aの一部を構成し、その内周は人孔3の基礎周壁部4aの管孔5の一部を構成するものとなる。この筒状補助部材9を基礎周壁部4aの内周壁に固定する手段にあっては、第1例と同様であり、第1例の説明を援用する。
【0099】
次に、図19に示すように、筒状補助部材9の内周及び人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分の内壁に、既設管2の肉厚と概ね等しい厚さの筒状仮枠16を設ける。この筒状仮枠16は後に除去するものであり、除去を容易にするため、軸方向にスリットを形成し、或いは螺旋状のスリットを形成しておくことが好ましい。
【0100】
次に、図20に示すように、既設管2及び筒状仮枠16の内周にライニング管12を配置する。既設管2及び筒状仮枠16の内周にライニング管12を配置する工程にあっては、第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
【0101】
次に、図21に示すように、筒状補助部材9の内周及び人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分の内壁に設けた筒状仮枠16を除去し、図22に示すように、筒状補助部材9の内周及び人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分の内壁から筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部11を設ける。この弾性止水管状部11にあっては、第1例に示す以外に、液状の弾性止水材を注入して固化させることにより弾性止水管状部11を形成して設けてもよい。
【0102】
この後、前記したように人孔3の基礎周壁部4aの内周壁への筒状補助部材9の固定に先立ち、筒状補助部材9の固定作業に必要な作業空間を確保するために、インバートコンクリート10を必要な範囲だけ切除しておいたインバートコンクリート10の切除部に、第1例と同様に、充填材14を充填する。更に、樹脂、モルタル等の充填材15でライニング管12とインバートコンクリート10の段部を埋め均す。このようにして、既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の工程が完了する。
【0103】
なお、前記既設管人孔接続部6の耐震化は、図面では、図上左側にある既設管人孔接続部6の耐震化の工程が示されているが、図上右側の既設管人孔接続部6についても、前記と同様の工程で耐震化が実施される。
【0104】
上記の既設管人孔接続部の耐震化工法にあっては、本例では、筒状補助部材9の内周及び人孔3の基礎周壁部4aの管孔5における既設管2を切除した部分の内壁から筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部11を設けるので、弾性止水管状部11にあっては、液状の弾性止水材を注入して固化させることにより弾性止水管状部11を形成して設けることが可能となる。その他の効果は、前記した第4例と同様の効果が得られるので、第4例の効果の説明を援用する。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の第1例の工程で、工事前の状態を示す縦断面図である。
【図2】第1例の工程で、人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図である。
【図3】第1例の工程で、図2に示す筒状補助部材の内周に弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図である。
【図4】第1例の工程で、既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の第2例の工程で、人孔の内周壁に内周に弾性止水管状部を設けた筒状補助部材を固定する状態を示す縦断面図である。
【図6】第2例の工程で、既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の第3例の工程で、人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図である。
【図8】第3例の工程で、図7に示す筒状補助部材の内周に筒状仮枠を設けた状態を示す縦断面図である。
【図9】第3例の工程で、既設管及び筒状仮枠の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【図10】第3例の工程で、既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、筒状補助部材内に設けた筒状仮枠を筒状補助部材から除去した状態を示す縦断面図である。
【図11】第3例の工程で、図10に示す筒状補助部材から筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図である。
【図12】本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の第4例の工程で、人孔の周壁の管孔に嵌合している既設管を周壁の外周壁面を超えない位置で切断した状態を示す縦断面図である。
【図13】第4例の工程で、人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図である。
【図14】第4例の工程で、図13に示す筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁に弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図である。
【図15】第4例の工程で、既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【図16】本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の第5例の工程で、筒状補助部材の端面から突出している弾性止水管状部を人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分に挿入して、筒状補助部材を人孔の内周壁に固定した状態を示す縦断面図である。
【図17】第5例の工程で、既設管及び弾性止水管状部の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【図18】本発明に係る既設管人孔接続部の耐震化工法の実施の第6例の工程で、人孔の内周壁に筒状補助部材を固定した状態を示す縦断面図である。
【図19】第6例の工程で、筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁に筒状仮枠を設けた状態を示す縦断面図である。
【図20】第6例の工程で、既設管及び筒状仮枠の内周にライニング管を配置した状態を示す縦断面図である。
【図21】第6例の工程で、既設管及び筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁に設けた筒状仮枠を筒状補助部材から除去した状態を示す縦断面図である。
【図22】第6例の工程で、図21に示す筒状補助部材の内周及び人孔の周壁の管孔における既設管を切除した部分の内壁から筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設けた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0106】
1 地盤
2 既設管
3 人孔
4 周壁
4a 基礎周壁部
4b 成型周壁部
5 管孔
6 既設管人孔接続部
7 開口部
8 蓋
9 筒状補助部材
10 インバートコンクリート
11 弾性止水管状部
12 ライニング管
13 筒状ライニング材
14,15 充填材
16 筒状仮枠
17 内周壁面
18 外周壁面
19 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、筒状補助部材の内周に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする既設管人孔接続部の耐震化工法。
【請求項2】
既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有し、内周に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設けた筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする既設管人孔接続部の耐震化工法。
【請求項3】
既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、筒状補助部材の内周に前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの筒状仮枠を設ける工程と、前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置する工程と、前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、前記筒状補助部材内に設けた筒状仮枠を除去する工程と、前記筒状補助部材から前記筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程とを含むことを特徴とする既設管人孔接続部の耐震化工法。
【請求項4】
前記筒状補助部材にあっては、軸方向の長さが、地震があったときに想定される前記人孔の周壁の管孔内における前記既設管の進退移動量を基準として設定されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の既設管人孔接続部の耐震化工法。
【請求項5】
既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の周壁の前記管孔に嵌合している前記既設管の端部を、前記人孔の周壁の内周壁面側から外周壁面を超えない範囲内で切除する工程と、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁に、前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする既設管人孔接続部の耐震化工法。
【請求項6】
既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の周壁の前記管孔に嵌合している前記既設管の端部を、前記人孔の周壁の内周壁面側から外周壁面を超えない範囲内で切除する工程と、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材の内周に、前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの弾性変形可能な弾性止水管状部を設け、この筒状補助部材の端面から前記弾性止水管状部を前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分に相当する長さに突出させておき、この筒状補助部材の端面から突出している前記弾性止水管状部を人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分に挿入して、前記筒状補助部材を前記人孔の内周壁に前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記既設管及び前記弾性止水管状部の内周にライニング管を配置する工程とを含むことを特徴とする既設管人孔接続部の耐震化工法。
【請求項7】
既設管が人孔の周壁の管孔に嵌合して接続されている既設管人孔接続部の耐震化を図る既設管人孔接続部の耐震化工法であって、前記人孔の周壁の前記管孔に嵌合している前記既設管の端部を、前記人孔の周壁の内周壁面側から外周壁面を超えない範囲内で切除する工程と、前記人孔の内周壁に、前記管孔と同径の内径を有する筒状補助部材を前記管孔と同軸上に固定する工程と、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁に、前記既設管の肉厚と概ね等しい厚さの筒状仮枠を設ける工程と、前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置する工程と、 前記既設管及び前記筒状仮枠の内周にライニング管を配置した後、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁に設けた筒状仮枠を除去する工程と、前記筒状補助部材の内周及び前記人孔の周壁の前記管孔における前記既設管を切除した部分の内壁から前記筒状仮枠を取り外した空隙に、弾性変形可能な弾性止水管状部を設ける工程とを含むことを特徴とする既設管人孔接続部の耐震化工法。
【請求項8】
前記筒状補助部材にあっては、外径が開放側先端に向かって順次小径となるように略円錐形状又は角錐形状に形成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の既設管人孔接続部の耐震化工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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