説明

映像コンテンツ録画再生仲介サーバ

【課題】インターネットに接続する複数の利用可能な録画再生装置をまとめて管理することができる映像コンテンツ録画再生仲介サーバを提供する。
【解決手段】利用者ごとに放送・配信される映像コンテンツの利用者番組ガイドを記憶する利用者番組ガイド記憶手段402と、各利用者の前記録画再生装置の情報を記憶する利用者録画再生装置情報記憶手段404と、利用者ごとに番組録画状況を記憶する利用者録画状況記憶手段406と、配信サーバ300、録画再生装置200および利用者端末600との間で情報を送受信するネットワークデータ送受信手段411とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像コンテンツ録画再生仲介サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ放送は、これまで電波塔から電波で各住宅の受信アンテナに送信され、利用者は宅内の端末でテレビ番組を視聴してきた。そして近年では、インターネットの普及から、インターネット上の映像コンテンツ配信サーバから各宅内の端末に映像コンテンツが配信され、利用者はパソコンやテレビなどの端末で配信された映像コンテンツを視聴するようになってきている。ただ現在のところ、インターネットの伝送速度はテレビ放送の電波による伝送速度ほど速くなく、配信される映像コンテンツをリアルタイムに大画面で視聴できる状況に至っていない。しかし、今後光ファイバーによる高速伝送路や、NGNといわれる高速基幹ネットワークが整備されることでインターネットの伝送速度は従来のテレビ放送の電波による伝送速度と同等になると考えられている。さらにインターネットによるコンテンツ配信は、電波塔からの電波の届かない地球の裏からでも配信が可能なので、世界中のテレビ番組がインターネットを通して視聴できるようになる、と考えられている。
【0003】
また、利用者は、番組録画して後日再生視聴したい場合は、ビデオレコーダなどを番組視聴端末に接続して使用しているが、インターネット上にテレビ番組を記録する録画再生装置(nPVR(Network Personal Video Recorder))が考えられている。
【0004】
特許文献1には、所望の端末装置を利用してテレビ番組の録画予約処理及び視聴処理の双方を所望の場所から行うことが可能な、コンテンツ提供システム、サーバ装置、及び端末装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−339041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような状況を想定すると、世界中の多数のテレビ局がテレビ番組を世界中に配信することになり、利用者が視聴したい番組を選択するための番組表は従来のものよりも多数のチャンネルを含むことになる。こういった状況では、利用者は視聴したい番組を選択することが困難になる。
【0007】
また、インターネットは従来の電波によるテレビ放送とは異なり双方向通信であるため、利用者からコンテンツ配信サーバである放送局へ情報を送ることが可能である。放送番組に広告を掲載する広告事業者は、より効率のよい広告方法を求めるが、利用者の年齢や性別、嗜好などの情報は、その利用者への広告方法をより効率のよいものにするために大いに役立つ。しかし、世界中の多数のテレビ局であるコンテンツ配信サーバが直接利用者の視聴端末とデータ交換することは現実的ではなく、効率よい仕組みが必要とされる。
【0008】
さらに、利用者が一人で従来のビデオデッキやネットワーク上の録画再生装置を複数利用するようになると、これらをまとめて管理する必要が生じる。
【0009】
テレビ番組がインターネットを通じて配信されるようになると、映像コンテンツに付随して広告の詳細情報や俳優の衣装など付属の情報がデジタルデータとして配信されることになる。一方、利用者はデジタル情報を携帯電話やパソコンなどさまざまな端末で利用しているので、テレビ番組と共に配信される広告などの情報を番組視聴端末以外の端末で簡単に利用したいといった要望が生じる。
【0010】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、インターネットに接続する複数の利用可能な録画再生装置をまとめて管理することができる映像コンテンツ録画再生仲介サーバを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の映像コンテンツ録画再生仲介サーバは、映像コンテンツを放送・配信する配信サーバと、映像コンテンツを録画再生する各利用者の録画再生装置と、利用者端末との間で映像コンテンツの録画再生を仲介する映像コンテンツ録画再生仲介サーバであって、利用者ごとに放送・配信される映像コンテンツの利用者番組ガイドを記憶する利用者番組ガイド記憶手段と、各利用者の前記録画再生装置の情報を記憶する利用者録画再生装置情報記憶手段と、利用者ごとに番組録画状況を記憶する利用者録画状況記憶手段と、前記配信サーバ、前記録画再生装置および前記利用者端末との間で情報を送受信するネットワークデータ送受信手段とを備え、前記利用者端末から受信する番組表要求命令に応じて前記利用者番組ガイドを前記利用者端末に送信し、前記利用者端末から受信する番組録画予約要求命令に応じて、前記配信サーバに番組を前記録画再生装置に配信させるための番組配信要求命令を送信し、前記利用者端末から受信する番組再生要求命令に応じて、前記録画再生装置に録画番組を前記利用者端末に配信させるための番組配信要求命令を送信することを特徴とする。
【0012】
前記利用者端末から受信する前記番組録画予約要求命令に応じて、番組を録画する録画再生装置を選択させる利用者録画再生装置選択画面を作成して前記利用者端末に送信し、前記利用者録画再生装置選択画面において選択された録画再生装置の選択情報を前記利用者端末から受信し、前記配信サーバに番組を前記選択された録画再生装置に配信させるための番組配信要求命令を送信するようにしてもよい。
【0013】
前記利用者端末から受信する前記番組再生要求命令に応じて、再生可能な番組から再生する番組を選択させる再生可能番組選択画面を作成して前記利用者端末に送信し、前記再生可能番組選択画面において選択された番組の選択情報を前記利用者端末から受信し、前記録画再生装置に前記選択された番組を前記利用者端末に配信させるための番組配信要求命令を送信するようにしてもよい。
【0014】
前記選択された番組に見逃しサービスが適用されている場合、前記配信サーバに前記選択された番組を前記利用者端末に配信させるための番組配信要求命令を送信するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、インターネットに接続する複数の利用可能な録画再生装置をまとめて管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る映像配信システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる映像配信システムの各構成部の内部構成要素と、各構成部間のデータの授受関係を示す図である。
【図3】録画再生装置の映像コンテンツ記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図4】利用者端末の映像コンテンツ記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図5】利用者端末の転送先情報記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図6】仲介サーバの利用者登録情報記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図7】仲介サーバのサービス情報記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図8】仲介サーバの利用者利用状況記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図9】仲介サーバの利用者番組ガイド記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図10】仲介サーバの利用者録画再生装置情報記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図11】仲介サーバの利用者録画状況記憶手段のデータベースに記憶される内容を示す表である。
【図12】仲介サーバが利用者番組ガイドを作成し、利用者番組ガイド記憶手段に記憶する際の動作を説明するフローチャートである。
【図13】利用者が配信サーバからの配信番組を視聴する際の、利用者端末と、仲介サーバと、配信サーバの動作を説明するフローチャートである。
【図14】利用者が番組録画予約する際の、利用者端末と、仲介サーバの動作を説明するフローチャートである。
【図15】利用者が番組録画予約した番組が録画される際の、仲介サーバと、配信サーバと、録画再生装置の動作を説明するフローチャートである。
【図16】利用者が録画予約した番組を再生する際の、利用者端末と、仲介サーバと、配信サーバと、録画再生装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】利用者がリモコンを用いて利用者端末から第2の利用者端末にコンテンツ情報を転送する際の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る映像配信システムの概略構成図である。
電波放送局700からはテレビ番組が電波を媒体に放送されている。利用者は、利用者端末600で電波を受信し、モニタ900に映像を映してテレビ番組を視聴する。利用者端末600の制御は、リモコン800を用いて行われる。一方、利用者端末600はインターネット101に接続しており、同じくインターネット101に接続する配信サーバ300から映像コンテンツの配信サービスを受けて、電波放送局700からのテレビ番組と同じようにモニタ900に映像を映してサービスを受ける。インターネット101に接続する録画再生装置200は、利用者が希望する映像コンテンツを録画し、利用者が所望するときに再生利用する。
【0018】
インターネット101に接続する仲介サーバ400は、利用者が配信サービスを受ける際に利用者及び配信サーバ事業者の仲介を行い、両者に有益なサービスを提供する。
【0019】
第2の利用者端末500は、例えば携帯電話やパソコンなどで、利用者端末600と広告の詳細情報などの情報コンテンツに関するデータを送受信する。図1では、第2の利用者端末500はインターネット101と接続しているが、この例に限らず、宅内LANを介して利用者端末600と通信することもありうる。
【0020】
なお、図示していないが、一人の利用者または一つの利用者端末600に対して録画再生装置200と配信サーバ300は複数存在するものとする。
【0021】
図2は、本発明の実施形態に係わる映像配信システムの各構成部の内部構成要素と、各構成部間のデータの授受関係を示す図である。
【0022】
配信サーバ300は、インターネットに接続し、放送番組である映像コンテンツを利用者端末600や録画再生装置200に配信する。事前に仲介サーバ400に配信可能な番組表を届けておき、利用者からの配信要求を仲介サーバ400から受信する。また、配信サーバ300は仲介サーバ400から、配信要求と同時にあるいは定期的に、利用者の嗜好や視聴番組履歴など、放送番組と共に配信する広告を選定する際に利用される情報を受信し、利用者により効果的な広告を配信する。
【0023】
仲介サーバ400は、インターネットに接続し、利用者端末600と配信サーバ300の仲介を行う。仲介サーバ400は、世界中で利用可能な複数の配信サーバ300から番組表を集め、利用者端末600を通して利用者に所望の番組を選択させる。
また、仲介サーバ400は、利用可能な番組表を編集して利用者が所望する番組表として利用者番組ガイドを作成する。
【0024】
仲介サーバ400は、利用者の嗜好や利用者の番組視聴履歴を利用者端末600などから収集してこれを記憶し、配信サーバ300が広告などを配信する際に利用する利用者情報を、配信サーバ300に提供する。
【0025】
仲介サーバ400は、利用者端末600から番組の配信要求を受信すると、該番組を配信する配信サーバ300に利用者端末600への配信要求を送信する。
【0026】
利用者は、仲介サーバ400を利用するにあたり、サービス利用の契約を結ぶ。仲介サーバ400は、各配信サーバ300の利用料金をまとめて利用者から徴収し、各配信サーバ300に利用料を支払うビジネス形態をとってもよい。
【0027】
仲介サーバ400は、利用者の録画番組および録画予約番組を管理する。利用者が番組表から所望の番組を録画予約すると、配信サーバは、指定の利用者端末600あるいは録画再生装置200に配信するよう配信サーバ300に配信要求を送信する。
【0028】
また、利用者端末600から所望の録画番組の再生要求を受けると、その録画番組が録画されている録画再生装置200に、その録画番組を利用者端末600に配信するよう配信要求を送信する。
【0029】
仲介サーバ400は、利用者登録情報記憶手段401と、利用者番組ガイド記憶手段402と、サービス情報記憶手段403と、利用者録画再生装置情報記憶手段404と、利用者利用状況記憶手段405と、利用者録画状況記憶手段406と、番組表作成手段407と、利用者番組作成手段408と、制御部409と、配信サーバ要求情報生成手段410と、ネットワークデータ送受信手段411とを備える。制御部409は、仲介サーバ400における各手段を制御し、各種データの転送、種々の演算、データの一時的な格納などを行うことにより、後述するような動作を機能させる。
【0030】
利用者登録情報記憶手段401は、図6に示すようなデータベースで、仲介サーバ400が提供するサービスを購入申し込みして登録を行った登録者を識別する登録者ID401aと、登録者の連絡先401bと、登録者がカード決済を行うためのカードの種類とカード番号である決済情報401cと、登録申し込みを行ったサービスを識別する登録サービス401dと、登録者が登録するサービスを利用する複数の利用者の利用者ID401eと、利用者が利用者端末600から仲介サーバ400にアクセスする際のログインパスワードである利用者ログインパスワード401fと、利用者の年齢、性別401gと、利用者が使用する利用者端末600の機種番号である利用者端末機種番号401hと、IPアドレスなど利用者端末600のインターネット上のアドレスである利用者端末アドレス401iが記憶される。
【0031】
図6では、登録サービス401dとして世界各国の放送番組を無制限に選択できる国別無制限サービスと、日本とフランスの2カ国限定で放送番組を視聴できる2カ国限定の例とを示している。
【0032】
利用者端末機種番号401hは、配信サーバ300や仲介サーバ400が利用者端末600の画面サイズや処理速度、処理可能なデータ形式などに応じて利用者端末600へのデータを適切なものにするために利用される。
【0033】
サービス情報記憶手段403は、図7に示すようなデータベースで、利用可能な配信サーバ300を識別する配信サーバID403aと、IPアドレスなどインターネット上の配信サーバアドレス403bと、配信サーバ300の名称403cと、配信サーバ300が配信コンテンツと同時に配信する広告などを有効活用するために要求する利用者情報項目である要求情報項目403dと、配信サーバ300の所属国403eと、配信サーバ300が提供している利用可能なチャンネルのチャンネルID403fおよびチャンネル名称403gと、各チャンネルのEPG(Electronic Program Guide)情報403hとが記憶されている。
【0034】
図7では、EPG情報として各番組の日付、放送時刻、タイトル、番組概要、ジャンルが時系列順に記録されている例を示している。
また図7では、配信サーバID‘xxx’は、要求情報項目として利用者の性別と年齢と主な視聴ジャンルとを要求しており、‘yyy’は、要求情報項目として主な視聴ジャンルを要求している例を示している。
【0035】
またサービス情報記憶手段403は、電波放送局700から配信されるEPG情報も、上記配信サーバ300のサービス情報と同様に記憶するものとする。このときの配信サーバアドレス403bと要求情報項目403dは空である。仲介サーバ400は、インターネット上の配信サーバ300が提供する番組も、電波放送局700から放送される番組も、同じ一つの番組表として利用者に提供する。
【0036】
利用者利用状況記憶手段405は、図8に示すようなデータベースで、利用者ID405aと、利用者が利用者端末600を操作した操作履歴である利用者端末操作履歴405bとが記憶されている。
【0037】
図8では、利用者端末操作履歴405bとして、利用した利用者端末機種番号と、操作した時刻と、番組視聴やコンテンツ情報の転送などの操作内容と、視聴番組のタイトルやジャンルあるいは転送されたコンテンツ情報のジャンルなどのコンテンツ内容とが、時系列順に記録されている例を示している。
【0038】
なお、ここで用いる利用者ID405aおよび利用者端末機種番号は、利用者登録情報記憶手段401で記憶されている利用者ID401eおよび利用者端末機種番号401hと同じものである。
【0039】
利用者番組ガイド記憶手段402は、図9に示すようなデータベースで、利用者ID402aと、利用者が番組ガイドとして表示するチャンネルID402bと、チャンネル名称402cと、各チャンネルのEPG情報402dとが記憶されている。
【0040】
図9では、チャンネルID‘xxx’と‘yyy’に同じチャンネル名称‘XXX’が設定されている。これは、後述するように、利用者がキーワード検索やジャンル検索などで検索した番組を1つのチャンネル名称に割り当てた例で、検索結果に含まれる番組を放送するチャンネルのチャンネルIDが複数ある場合の例である。このとき、EPG情報には、検索結果の番組のEPG情報のみが記憶され、チャンネルで放送される検索結果以外の番組のEPG情報は記憶されない。
【0041】
なお、ここで用いる利用者ID402aは、利用者登録情報記憶手段401で記憶されている利用者ID401eと同じものであり、チャンネルID402bは、サービス情報記憶手段403で記憶されているチャンネルID403fと同じである。
【0042】
利用者録画再生装置情報記憶手段404は、図10に示すようなデータベースで、利用者ID404aと、利用者が仲介サーバ400を介して利用可能なすべての録画再生装置200および録画再生機能を有するすべての利用者端末600を識別する録画再生装置ID404bと、録画再生装置と通信する際に必要となるIPアドレス404cと、利用者が録画再生装置にアクセスする際に必要となるログインIDおよびパスワード404dと、利用者が該録画再生装置で利用可能なデータ容量の残量404eと、利用者が録画再生装置を利用する優先順位404fとが記憶されている。
なお、ここで用いる利用者ID404aは、利用者登録情報記憶手段401で記憶されている利用者ID401eと同じものである。
【0043】
利用者録画状況記憶手段406は、図11に示すようなデータベースで、利用者ID406aと、録画予約された番組を識別する録画番組ID406bと、録画予約された番組のEPG情報を表す録画番組情報406cと、番組を録画する録画再生装置を識別する録画再生装置ID406dと、録画状況406eと、録画予約された番組の放送チャンネルのチャンネルID406fとが記憶されている。
【0044】
図11では、利用者ID‘qqq’、録画番組ID‘c’の録画状況は‘見逃し12月30日’であり、12月30日までこの番組は見逃しサービス期間にあり、放送時刻が既に過ぎているにもかかわらずまだ録画が行われていないことを示している。仲介サーバ400は、見逃しサービス終了日間近まで実際には録画命令を利用者録画再生装置200に送信せず、もし利用者がそれまでに録画予約をキャンセルすれば、配信サーバ300から指定の番組を配信することをしなくてすむことになる。
【0045】
あるいは、見逃しサービス終了日までに利用者が指定の番組を再生するよう要求すれば、その時点で仲介サーバ400は配信サーバ300に要求して、利用者録画再生装置200へ指定の番組を送信させ、同時に、利用者録画再生装置200へ指定の番組を配信させる。
【0046】
あるいは、見逃しサービス終了日間近まで利用者が録画予約をキャンセルしなければ、その時点で利用者に見逃しサービス終了を警告し、録画をするかどうか選択させてもよいし、あるいは自動的に録画を開始してもよい。
【0047】
なお、ここで用いる利用者ID406aは、利用者登録情報記憶手段401で記憶されている利用者ID401eと同じものであり、チャンネルID406fは、サービス情報記憶手段403で記憶されているチャンネルID403fと同じものであり、録画番組情報406cは、サービス情報記憶手段403で記憶されているEPG情報403hの一番組部分と同じであり、録画再生装置ID406dは、利用者録画再生装置情報記憶手段404で記憶されている録画再生装置ID404bと同じである。
【0048】
番組表作成手段407は、各種記憶手段から番組表作成に必要なデータを取り出して、利用可能なすべての番組表、すなわち、利用者番組ガイド表や録画番組表など各種番組表や、利用者が仲介サーバ400を利用するための操作画面を作成する。作成された番組表は、ネットワークデータ送受信手段411によって利用者端末600に送信され、利用者がモニタ900で視聴しながらリモコン800などを操作して番組を選択することになる。
【0049】
作成される番組表の各番組には、配信サーバIDやチャンネルIDおよびEPG情報の該番組に対応する情報が関連付けられているものとする。
【0050】
利用可能なすべての番組表を作成する際には、利用者登録情報記憶手段401の利用者ID401eから利用者の登録サービス401dを参照し、サービス情報記憶手段403から登録サービスに応じて視聴可能な配信局の視聴可能なチャンネルのEPG情報を取り出し、利用者登録情報記憶装置401の利用者端末機種番号401hを参照し、利用者端末600で視聴可能な表形式の番組表を作成する。
【0051】
例えば、図6の利用者ID‘jjjj’は登録サービスが日本とフランスの2カ国限定なので、図7の配信サーバIDが‘xxx’と‘yyy’のEPG情報のみを取り出して番組表を作成する。
【0052】
利用者番組ガイド表を作成する際には、利用者番組ガイド記憶手段402の利用者ID402aから対応するチャンネルのEPG情報を取り出し、利用者登録情報記憶手段401の利用者登録情報記憶手段401の利用者端末機種番号401hを参照し、利用者端末600で視聴可能な表形式の番組表を作成する。
【0053】
録画番組表を作成する際には、利用者録画状況記憶手段406の利用者ID406aから対応する録画番組情報と録画状況などを取り出し、利用者登録情報記憶手段401の利用者端末機種番号401hを参照し、利用者端末600で視聴可能な表形式の番組表を作成する。
【0054】
利用者番組作成手段408は、利用者が利用可能なすべての番組表から番組検索を行って番組を選択させたり、チャンネルを選択させたりするためのGUI(Graphic User Interface)を番組表作成手段407で作成させ、選択された番組やチャンネル情報を利用者番組ガイド記憶手段402に記憶する。
【0055】
配信サーバ要求情報作成手段410は、サービス情報記憶手段403の配信サーバID403aに対応する要求情報項目403dを取り出し、一方で利用者利用状況記憶手段405の利用者ID405aから対応する利用者端末操作履歴405bを取り出し、また必要であれば利用者登録情報記憶手段401から利用者の年齢、性別401gなどを参照し、該要求情報項目403dに対応する項目を抽出し、配信サーバ要求情報を生成する。
【0056】
ネットワークデータ送受信手段411は、インターネット101に接続し、配信サーバ300、録画再生装置200、利用者端末600などとデータの送受信を行う。
【0057】
配信サーバ300には、利用者が所望する番組を配信するよう配信要求を送信したり、配信サーバ300が番組配信時に配信する広告を作成するに当たり利用する利用者の視聴履歴や嗜好などの情報を送信したりする。
【0058】
また、配信サーバ300からは、配信可能な番組表を受信したり、利用者が配信番組の受信時にデータを復号する際に必要とするデコード鍵を受信したり、広告を作成するに当たり必要とする利用者情報の項目を受信したりする。
【0059】
また、利用者端末600からは、番組配信要求を受信したり、番組表や利用者番組ガイドの閲覧や編集の制御命令を受信したり、録画再生装置200への録画予約や再生・停止などの制御命令を受信したり、利用者端末600の操作履歴を受信したりする。
【0060】
また、利用者端末600へは、利用者が所望の操作をできるように番組表や利用者番組ガイドの画面情報を送信したり、録画再生装置200の操作画面情報を送信したり、配信サーバ300から配信される番組データを復号するためのデコード鍵を送信したりする。
通信方式は、IPパケット通信などを用い、データ送信時には送信元のIPアドレスも送信される。
【0061】
また、録画再生装置200へは、利用者端末600からの制御命令を送信したり、動作状況や利用者が利用可能な記録メディアの残量などを問い合わせたりする。
【0062】
録画再生装置200は、インターネット101に接続し、利用者が所望する番組を録画保存し、再生を行う。録画・再生などの制御命令を仲介サーバ400から受信し、利用者端末600に録画コンテンツを配信したり、配信サーバ300から配信される映像コンテンツを録画したりする。
【0063】
録画再生装置200は、映像コンテンツ記憶手段203と、ネットワークデータ送受信手段202と、これらを制御し、各種データの転送、種々の演算、データの一時的な格納などを行うことにより、後述するような動作を機能させる制御部201とを備える。
【0064】
映像コンテンツ記憶手段203は、図3に示すようなデータベースで、利用者ID203aと、録画予約された番組を識別する録画番組ID203bと、録画番組のEPG情報として、日付、放送時刻、タイトル、番組概要およびジャンルを表す録画番組EPG203cと、録画番組データが記録メディアのどの位置に記録されているかを示すストリームデータ203dとが記憶されている。
【0065】
図3では、利用者ID‘123’の録画番組IDと利用者ID‘456’の録画番組IDがともに‘c’で、同一の番組を記録メディアの‘pqr’に録画している例を示している。このような場合、映像コンテンツ記憶手段203は、利用者の数だけ同じ番組データを複数個所記録メディアに記憶する必要はなく、1箇所に記録すればよい。録画再生装置200は、利用者の要望に応じて、記録メディアに記録される同一の番組データをそれぞれの利用者端末600に配信すればよい。このようにすることで、記憶メディアの有効利用が行われる。
【0066】
ネットワークデータ送受信手段202は、インターネット101に接続し、配信サーバ300から映像コンテンツを受信したり、利用者端末600に映像コンテンツを送信したり、仲介サーバ400に映像コンテンツ記憶手段203のデータベースに記憶する利用者の情報を送信したり、仲介サーバ400から録画予約や再生・停止・早送りなどの制御命令を受信したり、利用者が利用可能な記憶メディアの残量や録画が正常に動作しているかどうかについての仲介サーバ400からの問い合わせに応答を返したりする。通信方式は、IPパケット通信などを用い、データ送信時には送信元のIPアドレスも送信する。
【0067】
利用者端末600は、リモコン800や、特に詳細には説明しない利用者端末600に備わる制御スイッチを利用者が操作することで動作する。インターネット101に接続し、仲介サーバ400を通じて利用可能な番組表から番組を選択し、所望する番組の配信を仲介サーバ400に要求する。配信サーバ300から映像コンテンツを受信すると、暗号化やデータ圧縮が施されていればこれを復号し、モニタ900に映像を表示する。
【0068】
また、映像コンテンツに含まれる広告や番組に関連する情報またはそれらのURLなどのコンテンツ情報を第2の利用者端末500に転送する機能を有する。
また、番組視聴や録画再生番組などの操作履歴を記憶し、仲介サーバ400に操作履歴を送信する。
また、利用者端末600は、映像コンテンツを録画・再生する機能を有してもよい。
【0069】
利用者端末600は、利用者端末機種番号を有し、利用者端末600を起動し使用している利用者IDとログインIDとパスワードとを記憶する。
【0070】
利用者端末600は、映像コンテンツ記憶手段601と、転送先情報記憶手段602と、リモコン信号送受信手段603と、転送用コンテンツ情報生成手段605と、映像フレーム作成手段604と、映像コンテンツ復号手段606と、ネットワークデータ送受信手段607と、電波放送受信手段608と、これらを制御し、各種データの転送、種々の演算、データの一時的な格納などを行うことにより、後述するような動作を機能させる制御部609とを備える。
【0071】
映像コンテンツ記憶手段601は、図4に示すようなデータベースで、利用者ID601aと、録画予約された番組を識別する録画番組ID601bと、録画番組のEPG情報として、日付、放送時刻、タイトル、番組概要およびジャンルを表す録画番組EPG601cと、録画番組データが記録メディアのどの位置に記録されているかを示すストリームデータ601dとが記憶されている。利用者ID601aは、利用者端末600を家族など複数の利用者で利用する場合に用いられる。
【0072】
転送先情報記憶手段602は、コンテンツ情報を転送するために必要な情報を記憶するデータベースであり、具体的には、図5に示すように、利用者ID602aと、転送先を利用者が識別するためのテキスト情報である転送先名602bと、転送する際に利用する通信媒体602cと、通信プロトコル602dと、転送先のIPアドレスやメールアドレスなどのアドレス情報602eとである。
【0073】
リモコン信号送受信手段603は、リモコン800から制御信号を受信したり、リモコン装置にコンテンツ情報を送信したりする。一般には赤外線通信が用いられるが、IEEE802.15.4など別の通信方式でもよい。
【0074】
転送用コンテンツ情報作成手段605は、制御部609の制御により、転送先情報と利用者が転送を希望したコンテンツ情報との入力を受けると、転送先情報に応じてコンテンツ情報を処理し、リモコン信号送信手段603やネットワーク送受信手段607にデータ出力を行う。例えば、転送先情報の通信プロトコル602dがsendmailの場合は、コンテンツ情報をMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)形式に加工する。あるいは、転送先情報の通信プロトコル602dがIrDAであれば、コンテンツ情報をIrDAのデータフォーマットに加工する。
【0075】
映像フレーム作成手段604は、映像コンテンツ復号手段606から映像コンテンツとコンテンツ情報の入力を受け、モニタ900に映像を出力するためのRGB信号やYRB信号を作成し、モニタ900に出力する。また、制御部609からコンテンツ情報を転送するための操作画面情報の入力を受けた場合は、これをRGB信号などに変換し、モニタ900に出力する。また、映像コンテンツ復号手段606から番組表や操作画面の画面情報の入力を受けた場合も、これをRGB信号などに変換し、モニタ900に出力する。
【0076】
映像コンテンツ復号手段606は、入力データが圧縮されていれば解凍処理を行い、また暗号化されていれば復号化を行って、映像コンテンツとコンテンツ情報とを作成する。復号化にデコード鍵が必要な場合は、仲介サーバ400から事前に受信するか、あるいは図示しないICカードなどを利用者端末600に装着し、ICカードから事前にデコード鍵を入手してもよい。
【0077】
ネットワークデータ送受信手段607は、インターネット101に接続し、配信サーバ300から番組コンテンツの配信を受信したり、録画再生装置200から録画番組の配信を受信したり、仲介サーバに利用者端末600の操作履歴を送信したり、番組表や利用者番組ガイドや録画番組表やその他操作画面の情報を受信したり、録画予約や再生・停止など録画再生装置200を制御するための制御命令を送信したり、利用者番組ガイドを編集するための制御命令を送信したり、番組視聴を要求する制御命令を送信したりする。なお、仲介サーバ400にデータ送信する場合には、利用者IDと、利用者ログインパスワードと、利用者端末機種番号とを同時に送信する。通信方式は、IPパケット通信などを用い、データ送信時には、送信もとのIPアドレスも送信する。また、無線LANや赤外線通信などで、第2の利用者端末500と通信を行う。
【0078】
電波放送受信手段608は、電波放送局700から送信される電波を受信し、アナログデータをデジタルデータに変換し、映像コンテンツ復号手段606に出力する。
【0079】
リモコン800は、制御信号を赤外線通信で利用者端末600に送信する。利用者は、リモコン800を用いて、利用者端末600の制御を遠隔に行う。リモコン800は、第2の利用者端末500である場合もありうる。この場合は、赤外線通信で、利用者端末600からコンテンツ情報の受信を行う。
モニタ900は、利用者端末600からRGBやYRBの映像信号を受信し、映像をLEDパネルなどに映し出す。
【0080】
第2の利用者端末500は、携帯電話や、パソコンや、リモコンなどであり、利用者端末600と赤外線や、無線LANや、インターネットを通じて通信を行い、利用者端末600で受信する映像コンテンツに含まれるコンテンツ情報を利用者端末600から受信する。利用者は、第2の利用者端末500で受信するコンテンツ情報を利用して、コンテンツに関係するクーポン券などの情報にインターネット101を通じてアクセスしたりする。
【0081】
電波放送局700は、地上波放送や衛星放送など、電波を媒体に放送を行い、放送番組を利用者端末600に配信する。
【0082】
図12は、仲介サーバ400が利用者番組ガイドを作成し、利用者番組ガイド記憶手段402に記憶する際の動作を説明するフローチャートである。
【0083】
利用者は、仲介サーバ400が経営する店頭窓口などでサービス加入手続きを行い、利用者登録情報記憶手段401のデータベースに必要な情報を加入申込書などに記入する。ステップS101において、仲介サーバ400は、加入申込書にある情報を利用者登録情報記憶手段401のデータベースに入力する。
【0084】
ステップS102において、配信サーバ300は、サービス情報を仲介サーバ400に定期的に送信する。図示していないが、配信サーバ300は複数存在するものとする。
【0085】
ステップS103において、仲介サーバ400は、配信サーバ300から送信されるサービス情報に加え、電波放送局700から放送される番組情報もインターネットの番組情報を配信するサーバなどから入手し、これらのサービス情報をサービス情報記憶手段403のデータベースに記憶する。また、利用者番組ガイド記憶手段402のデータベースに登録されているチャンネルや番組の情報を入手したサービス情報を用いて最新のデータに更新する。
ステップS104において、利用者がリモコン800などを操作し、利用者端末600から仲介サーバ400に選択番組表要求が送信される。
【0086】
ステップS105において、仲介サーバ400は、選択番組表要求の中に含まれる利用者IDと利用者ログインパスワードで利用者を認証し、利用者番組作成手段408によって、利用者IDを下に利用者登録情報記憶手段401のデータベースを参照し、利用可能な番組選択表を作成する。選択番組表要求には、検索のためのキーワードが含まれていてもよい。その場合、利用者番組作成手段408は、利用可能な番組からキーワード検索を行った結果の番組を選択番組表とする。
【0087】
ステップS106において、仲介サーバ400は、利用者番組作成手段408が作成した番組選択表を利用者端末600に送信する。
ステップS107において、利用者端末600は、選択番組表を受信するとこれをモニタ900に表示し、利用者は、リモコン800などを操作して所望の番組やチャンネルを選択する。
【0088】
ステップS108において、利用者が所望するなら、複数のチャンネルや番組を繰り返し選択する。
ステップS109において、利用者端末600は、選択したチャンネルと番組を利用者番組ガイドに登録するよう、仲介サーバ400に登録要求を送信する。
【0089】
ステップS110において、仲介サーバ400は、登録要求された番組やチャンネルを、利用者番組作成手段408によって、利用者番組ガイド記憶手段402のデータベースに記録する。
【0090】
図13は、利用者が配信サーバ300からの配信番組を視聴する際の、利用者端末600と、仲介サーバ400と、配信サーバ300の動作を説明するフローチャートである。
【0091】
ステップS201において、利用者端末600は、利用者が利用者端末600の操作を行うたびに操作履歴を記憶する。
ステップS202において、利用者端末600は、記憶した利用者の操作履歴を仲介サーバ400に定期的に送信する。あるいは、図示していないが、仲介サーバ400からの操作履歴の送信要求の受信に応じて操作履歴を仲介サーバ400に送信する。操作履歴は、操作した時刻、録画予約や再生、早送りなどの操作内容、操作を行ったコンテンツのタイトルやジャンルなどのコンテンツ内容などで構成される。
【0092】
ステップS203において、仲介サーバ400は、使用者端末600から受信した操作履歴を、操作履歴と同時に使用者端末600から送られる利用者IDに基づいて、個々の利用者の利用者履歴として利用者状況記憶手段405のデータベースに記録する。
ステップS204において、利用者は番組を視聴したい場合に利用者端末600を操作し、利用者端末600から仲介サーバ400に利用者番組ガイド表要求命令を送信する。
【0093】
ステップS205において、仲介サーバ400は、利用者番組ガイド表要求命令を受信すると、利用者番組ガイド表要求命令と同時に利用者端末600から送られる利用者IDに基づいて、番組表作成手段407によって利用者番組ガイド表を作成する。
【0094】
ステップS206において、仲介サーバ400は、利用者番組ガイド表要求命令を送信してきた利用者端末600に、番組表作成手段407が作成した利用者番組ガイド表を送信する。
【0095】
ステップS207において、利用者端末600は、受信した利用者番組ガイド表をモニタ900に表示する。利用者は、モニタ900に表示された利用者番組ガイド表を見ながら、リモコン800などを用いて所望の番組を選択する。
【0096】
ステップS208において、利用者端末600は、選択された番組に関連付けられている配信サーバIDと、チャンネルIDと、EPG情報の該番組部分とを、番組視聴要求命令として仲介サーバ400に送信する。
【0097】
ステップS209において、仲介サーバ400は、利用者端末600から番組視聴要求命令を受信すると、番組視聴要求命令と共に利用者端末600から送られる利用者IDに基づいて、配信サーバ要求情報生成手段410により配信サーバ要求情報を作成する。
【0098】
ステップS210において、仲介サーバ400は、サービス情報記憶手段403のデータベースを参照し、配信サーバID403aで識別される配信サーバアドレス403bの配信サーバ300に、利用者端末600から受信した番組視聴要求命令と、配信サーバ要求情報生成手段410が作成した配信サーバ要求情報と、番組配信先となる利用者端末600のIPアドレスとを、番組配信要求命令として送信する。その後、仲介サーバ400は、配信サーバアドレス403bの配信サーバ300からデコード鍵が送信されるのを待つ。
【0099】
ステップS211において、配信サーバ300は、仲介サーバ400から番組配信要求命令を受信すると、配信番組を復号化する際に必要となるデコード鍵を仲介サーバ400に送信する。
ステップS212において、仲介サーバ400は、配信サーバ300から受信したデコード鍵を、番組視聴要求命令を送信してきた利用者端末600に送信する。
【0100】
ステップS213において、配信サーバ300は、配信サーバ要求情報を利用して、利用者向けの広告を、番組視聴要求命令のEPG情報の番組部分で指定される配信番組に挿入する。
ステップS214において、仲介サーバ400は、広告が挿入された配信番組を、番組視聴要求命令を送信してきた利用者端末600に送信する。
【0101】
ステップS215において、利用者端末600は、配信サーバ300から受信する配信番組を、仲介サーバ400から受信したデコード鍵を用いて復号化し、モニタ900に映像コンテンツを表示する。
【0102】
図14は、利用者が番組録画予約する際の、利用者端末600と、仲介サーバ400の動作を説明するフローチャートである。
【0103】
ステップS301において、利用者が番組を視聴したい場合には、利用者端末600を操作して、利用者番組ガイド表要求命令を仲介サーバ400に送信する。
ステップS302において、仲介サーバ400は、利用者端末600から利用者番組ガイド表要求命令を受信し、同時に利用者端末から送られてくる利用者IDに基づいて、番組表作成手段407によって利用者番組ガイド表を作成する。
【0104】
ステップS303において、利用者番組ガイド表要求命令を送信してきた利用者端末600に利用者番組ガイド表を送信する。
ステップS304において、利用者端末600は、受信した利用者番組ガイド表をモニタ900に表示する。
【0105】
ステップS305において、利用者は、モニタ900に表示された利用者番組ガイド表を見ながら、リモコン800などを用いて、録画したい所望の番組を選択する。
ステップS306において、利用者端末600は、選択された番組に関連付けられている配信サーバIDと、チャンネルIDと、EPG情報の該番組部分とを、番組録画予約要求命令として仲介サーバ400に送信する。
【0106】
ステップS307において、仲介サーバ400は、利用者端末600から番組録画予約要求命令を受信すると、同時に利用者端末600から送られている利用者IDに基づいて、利用者録画再生装置情報記憶手段404から利用者の録画再生装置を選択し、さらに、受信したEPG情報の該番組部分の放送時刻情報から、録画した場合の録画メディア使用量を算出し、選択された録画再生装置200の残量と比較し、録画可能な録画再生装置200を選別し、番組表作成手段407を用いて、利用者が録画再生装置200を選択する画面情報を作成する。
【0107】
ステップS308において、仲介サーバ400は、番組表作成手段407が作成した利用者が録画再生装置200を選択する画面情報を利用者端末600に送信する。
ステップS309において、利用者端末600は、仲介サーバ400から受信した利用者が録画再生装置200を選択する画面情報をモニタ900に表示し、利用者に録画再生装置200を選択させる。
【0108】
ステップS310において、利用者端末600は、録画再生装置200の選択情報を仲介サーバ400に送信する。
ステップS311において、仲介サーバ400は、利用者端末600から録画再生装置200の情報を受信すると、前記番組録画予約要求命令に含まれる情報と、受信時に同時に利用者端末600から送られる利用者IDとに基づいて、利用者録画状況記憶手段406のデータベースに録画予約の情報を追加し、録画予約された番組の放送時刻に後述する録画フローが起動するようにタイマを設定する。
【0109】
図15は、利用者が番組録画予約した番組が録画される際の、仲介サーバ400と、配信サーバ300と、録画再生装置200の動作を説明するフローチャートである。
【0110】
ステップS401において、仲介サーバ400は、録画予約された番組の放送時刻になると、該放送時刻に基づいて、利用者録画状況記憶手段406から録画すべき録画予約を選択する。そして、録画予約情報の録画再生装置ID406dと利用者ID406aとに基づいて、利用者録画再生装置情報記憶手段404のデータベースから、録画を行わせるべき録画再生装置200を選択する。
【0111】
ステップS402において、仲介サーバ400は、録画予約情報のチャンネルID406fに基づいて、サービス情報記憶手段403のデータベースから、配信を行わせるべき配信サーバ300を選択し、配信サーバ要求情報生成手段410を用いて、該配信サーバ300の要求情報を作成する。
【0112】
ステップS403において、仲介サーバ400は、サービス情報記憶手段403から配信サーバID403aで識別される配信サーバアドレス403bの配信サーバ300に、録画番組情報と、配信サーバ要求情報と、番組配信先となる録画再生装置200のIPアドレスとを送信する。その後、仲介サーバ400は、配信サーバ300からデコード鍵が送信されるのを待つ。
【0113】
ステップS404において、配信サーバ300は、仲介サーバ400から録画番組情報と、配信サーバ要求情報と、番組配信先となる録画再生装置200のIPアドレスとを受信すると、配信番組を復号化する際に必要となるデコード鍵を仲介サーバ400に送信する。
【0114】
ステップS405において、仲介サーバ400は、配信サーバ300から受信したデコード鍵を、利用者IDと、ログインIDと、パスワードと、録画番組情報と共に、録画再生装置200に送信する。
【0115】
ステップS406において、配信サーバ300は、配信サーバ要求情報を利用して、利用者向けの広告を、録画番組情報で指定される配信番組に挿入する。
ステップS407において、配信サーバ300は、広告が挿入された配信番組を録画再生装置200に送信する。
【0116】
ステップS408において、録画再生装置200は、配信サーバ300から受信する配信番組と、仲介サーバ400から受信したデコード鍵を用いて復号化し、復号化されたデータを、映像コンテンツ記憶手段203の記憶メディアに記憶すると共に、データベースにログインした利用者の利用者IDと、録画番組情報とを、録画番組EPGとして記憶する。
【0117】
ステップS409において、録画再生装置200は、配信番組の録画が完了すると、録画完了したことの通知を、利用者IDと、録画番組情報と共に、仲介サーバ400に送信する。
【0118】
ステップS410において、仲介サーバ400は、録画再生装置200から、録画完了したことの通知と、利用者IDと、録画番組情報とを受信すると、利用者IDと、録画番組情報とに基づいて、利用者録画状況記憶手段406のデータベースを参照し、録画状況406eを、録画予約から録画完了に変更する。
【0119】
図16は、利用者が録画予約した番組を再生する際の、利用者端末600と、仲介サーバ400と、配信サーバ300と、録画再生装置200の動作を説明するためのフローチャートである。
【0120】
ステップS501において、利用者がリモコン装置800などを操作し、利用者端末600は、仲介サーバ400に番組再生要求命令を送信する。
ステップS502において、仲介サーバ400は、番組再生要求命令中に含まれる利用者IDと、利用者ログインパスワードとによって利用者を認証し、利用者番組作成手段408によって、利用者IDに基づいて利用者録画状況記憶手段406のデータベースを参照し、録画状況406eが録画完了のまたは見逃しサービスで利用期限内の録画番組情報を選択し、番組表作成手段407によって、利用者が番組を選択するための再生可能番組選択画面を作成する。
【0121】
ステップS503において、仲介サーバ400は、番組再生要求を送信してきた利用者端末600に再生可能番組選択画面を送信する。
ステップS504において、利用者端末600は、仲介サーバ400から再生可能番組選択画面を受信してモニタ900に表示し、利用者は、モニタ900に表示された再生可能番組選択画面を見ながらリモコン800などを操作して、所望の番組を選択する。
【0122】
ステップS505において、利用者端末600は、選択された番組の番組IDなどを再生番組選択情報として仲介サーバ400に送信する。
ステップS506において、仲介サーバ400は、再生番組選択情報を受信し、再生番組選択情報に含まれる番組IDに基づいて利用者録画状況記憶手段406のデータベースにおいて識別される録画状況406eが、録画完了か見逃しかを判断し、見逃しの場合はステップS507に進み、録画完了の場合はステップS514に進む。
【0123】
ステップS507において、仲介サーバ400は、配信サーバ要求情報生成手段410によって配信サーバ要求情報を作成する。
ステップS508において、仲介サーバ400は、サービス情報記憶手段403のデータベースを参照し、配信サーバID403aで識別される配信サーバアドレス403aの配信サーバ300に、番組視聴要求命令と、配信サーバ要求情報と、番組配信先となる利用者端末600のIPアドレスとを、番組配信要求命令として送信する。その後、仲介サーバ400は、配信サーバ300からデコード鍵が送信されるのを待つ。
【0124】
ステップS509において、配信サーバ300は、仲介サーバ400から番組配信要求命令を受信すると、配信番組を復号化する際に必要となるデコード鍵を、仲介サーバ400に送信する。
ステップS510において、仲介サーバ400は、配信サーバ300から受信したデコード鍵を、番組視聴要求命令を送信してきた利用者端末600に送信する。
【0125】
ステップS511において、配信サーバ300は、配信サーバ要求情報を利用して、利用者向けの広告を、番組視聴要求命令のEPG情報の番組部分で指定される配信番組に挿入する。
ステップS512において、配信サーバ300は、広告が挿入された配信番組を利用者端末600に送信する。
【0126】
ステップS513において、利用者端末600は、配信サーバ300から受信する配信番組を、仲介サーバ400から受信したデコード鍵を用いて復号化し、モニタ900に映像コンテンツを表示する。
【0127】
ステップS506において仲介サーバ400が受信した再生番組選択情報に含まれる番組IDで識別される利用者録画状況記憶手段406のデータベースの録画状況406eが録画完了の場合は、ステップS514において、仲介サーバ400は、利用者IDに基づいて仲介サーバ400の複数の記憶手段のデータベースを参照し、番組が録画されている録画再生装置200を検索する。
【0128】
ステップS515において、仲介サーバ400は、対応する録画再生装置200に、利用者のログインIDおよびパスワードと、利用者端末600のアドレスおよび利用者端末機種番号と、番組IDとを、番組配信要求命令として送信する。
【0129】
ステップS516において、録画再生装置200は、仲介サーバ400から番組配信要求命令を受信し、番組配信要求命令に含まれるログインIDおよびパスワードによって利用者の認証を行い、番組IDによって映像コンテンツ記憶手段203のデータベースを参照して録画番組を選択する。
【0130】
ステップS517において、録画再生装置200は、利用者端末600に録画番組を配信する。この際、録画再生装置200は、利用者端末機種番号に基づいて、利用者端末600が効果的に映像を表示できるようにするために必要だと判断した場合、録画番組を加工する。
【0131】
ステップS518において、利用者端末600は、録画再生装置200から受信する録画番組を、映像フレーム作成手段604によって処理し、モニタ900に映像コンテンツを表示する。
【0132】
図17は、利用者がリモコン800を用いて利用者端末600から第2の利用者端末500にコンテンツ情報を転送する際の動作を説明するフローチャートである。
【0133】
ステップS601において、利用者端末600は、モニタ900に映像コンテンツを表示する。
ステップS602において、利用者はリモコン800を操作して、映像コンテンツに付随するコンテンツ情報を表示するようコンテンツ情報表示要求命令を利用者端末600に送信する。
【0134】
ステップS603において、利用者端末600は、リモコン800からコンテンツ情報表示要求命令を受信すると、映像コンテンツ復号手段606で生成したコンテンツ情報を映像フレーム作成手段604によってモニタ900に表示する。
ステップS604において、利用者はコンテンツ情報を視聴し、リモコン800を操作して、コンテンツ情報を転送するよう転送要求情報を利用者端末600に送信する。
【0135】
ステップS605において、利用者端末600は、リモコン800から受信した転送要求情報に転送先アドレスが含まれているかどうかを判定し、転送先アドレスが含まれていない場合、ステップS606に進み、転送先アドレスが含まれている場合、ステップS608に進む。
【0136】
まず、転送要求情報に転送先アドレスが含まれていた場合について説明する。
ステップS608において、利用者端末600は、転送先情報記憶手段602のデータベースに記憶された転送先のアドレスを参照し、対応する通信プロトコルに応じて、転送用コンテンツ情報作成手段605によって転送用コンテンツ情報を作成する。
【0137】
ステップS609において、利用者端末600は、転送用コンテンツ情報作成手段605が作成した転送用コンテンツ情報を第2の利用者端末500に送信する。
【0138】
次に、ステップS605において転送要求情報に転送先アドレスが含まれていなかった場合について説明する。
ステップS606において、利用者端末600は、利用者端末600を起動し使用している利用者IDに基づいて、転送先情報記憶手段602のデータベースに記憶された利用者IDを参照し、映像フレーム作成手段604によって、転送先を転送するための転送先選択画面を作成し、モニタ900に表示する。
【0139】
ステップS607において、利用者は、モニタ900に表示された転送先選択画面を見ながら、リモコン800を操作して、転送先を特定する転送先選択情報を利用者端末600に送信する。
【0140】
ステップS608において、利用者端末600は、リモコン800から受信した転送先選択情報に基づいて、転送先情報記憶手段602を参照し、対応する通信プロトコルに応じて、転送用コンテンツ情報作成手段605によって転送用コンテンツ情報を作成する。
ステップS609において、利用者端末600は、転送用コンテンツ情報作成手段605が作成した転送用コンテンツ情報を第2の利用者端末500に送信する。
【0141】
以上説明したように、本発明によれば、仲介サーバ400が多数のテレビ番組を管理整理して、番組表を利用者に提供することで、利用者は、視聴したい番組を容易に選択することができるようになる。
【0142】
また、仲介サーバ400が、利用者の嗜好や視聴履歴などから、コンテンツ配信サーバ300が広告を配信する際に必要とする利用者の視聴番組のジャンルなどの情報を、コンテンツ配信サーバ300に提供することにより、コンテンツ配信サーバ300は、利用者により効果的な広告を配信することが可能となる。
【0143】
また、一人の利用者がインターネットを介して複数の録画再生装置200を有するとき、仲介サーバ400がこれらの録画再生装置200を管理することで、利用者は、録画番組を容易に再生したり、仲介サーバ400の番組表から録画予約を容易に行ったりすることができる。
【0144】
また、利用者は、テレビ等の利用者端末600で映像コンテンツを視聴する際、付随するコンテンツ情報を別の端末、例えばパソコンや携帯電話などの第2の利用者端末500で参照したいときには、利用者端末600からコンテンツ情報を第2の利用者端末500に転送することで、パソコンで詳細な情報にアクセスしたり、携帯電話で野外でもコンテンツ情報を参照したりすることができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0145】
本発明は、映像コンテンツ録画再生仲介サーバに利用可能である。
【符号の説明】
【0146】
100 映像配信システム
101 インターネット
200 録画再生装置
201 制御部
202 ネットワークデータ送受信手段
203 映像コンテンツ記憶手段
300 配信サーバ
400 仲介サーバ
401 利用者登録情報記憶手段
402 利用者番組ガイド記憶手段
403 サービス情報記憶手段
404 利用者録画再生装置情報記憶手段
405 利用者利用状況記憶手段
406 利用者録画状況記憶手段
407 番組表作成手段
408 利用者番組作成手段
409 制御部
410 配信サーバ要求情報生成手段
411 ネットワークデータ送受信手段
500 第2の利用者端末
600 利用者端末
601 映像コンテンツ記憶手段
602 転送先情報記憶手段
603 リモコン信号送受信手段
604 映像フレーム作成手段
605 転送用コンテンツ情報作成手段
606 映像コンテンツ復号手段
607 ネットワークデータ送受信手段
608 電波放送受信手段
609 制御部
700 電波放送局
800 リモコン
900 モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像コンテンツを放送・配信する配信サーバと、映像コンテンツを録画再生する各利用者の録画再生装置と、利用者端末との間で映像コンテンツの録画再生を仲介する映像コンテンツ録画再生仲介サーバであって、
利用者ごとに放送・配信される映像コンテンツの利用者番組ガイドを記憶する利用者番組ガイド記憶手段と、
各利用者の前記録画再生装置の情報を記憶する利用者録画再生装置情報記憶手段と、
利用者ごとに番組録画状況を記憶する利用者録画状況記憶手段と、
前記配信サーバ、前記録画再生装置および前記利用者端末との間で情報を送受信するネットワークデータ送受信手段とを備え、
前記利用者端末から受信する番組表要求命令に応じて前記利用者番組ガイドを前記利用者端末に送信し、
前記利用者端末から受信する番組録画予約要求命令に応じて、前記配信サーバに番組を前記録画再生装置に配信させるための番組配信要求命令を送信し、
前記利用者端末から受信する番組再生要求命令に応じて、前記録画再生装置に録画番組を前記利用者端末に配信させるための番組配信要求命令を送信することを特徴とする映像コンテンツ録画再生仲介サーバ。
【請求項2】
前記利用者端末から受信する前記番組録画予約要求命令に応じて、番組を録画する録画再生装置を選択させる利用者録画再生装置選択画面を作成して前記利用者端末に送信し、
前記利用者録画再生装置選択画面において選択された録画再生装置の選択情報を前記利用者端末から受信し、
前記配信サーバに番組を前記選択された録画再生装置に配信させるための番組配信要求命令を送信することを特徴とする請求項1に記載の映像コンテンツ録画再生仲介サーバ。
【請求項3】
前記利用者端末から受信する前記番組再生要求命令に応じて、再生可能な番組から再生する番組を選択させる再生可能番組選択画面を作成して前記利用者端末に送信し、
前記再生可能番組選択画面において選択された番組の選択情報を前記利用者端末から受信し、前記録画再生装置に前記選択された番組を前記利用者端末に配信させるための番組配信要求命令を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の映像コンテンツ録画再生仲介サーバ。
【請求項4】
前記選択された番組に見逃しサービスが適用されている場合、前記配信サーバに前記選択された番組を前記利用者端末に配信させるための番組配信要求命令を送信することを特徴とする請求項3に記載の映像コンテンツ録画再生仲介サーバ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の映像コンテンツ録画再生仲介サーバとしてコンピュータを動作させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−278788(P2010−278788A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129602(P2009−129602)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】