説明

映像再生装置、映像送信装置、映像再生プログラム、映像送信プログラムおよび記録媒体

【課題】コンテンツソースを容易に選択することができる映像再生装置を実現する。
【解決手段】本発明に係るモニタ10は、映像送信装置であるSTB20およびルータ30から無線により映像信号を受信する無線LANモジュール12aを備え、STB20およびルータ30はそれぞれ、上記映像信号の提供先である1または複数のコンテンツソースに接続されている。さらに、モニタ10は、ユーザの操作に応じて、上記コンテンツソースを選択するコンテンツ選択部11bと、選択されたコンテンツソースに接続されている映像送信装置を特定して、特定された映像送信装置からの映像信号を無線LANモジュール12aに受信させる映像受信選択部11cと、上記特定された映像送信装置に対し、上記選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示するコンテンツ切替指示部11dとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像コンテンツを受信するコンテンツ受信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク接続可能なポータブル表示機(ポータブルTV)が数多く発売されている。ポータブルTVでの映像、TV放送を視聴できる機種も多い。
【0003】
ポータブルTVの1つの形態として、表示部(モニタ部)と映像受信部(チューナ部)とが分離され、それらの間を無線で接続する形態がある。表示部が携帯可能であることで、パーソナルユースの利便性が向上する。
【0004】
また、インターネットへの接続の要望も多いことから、多くのポータブルTVは、ネットワークへの接続機能を有している。また、パソコン等の情報機器においてもテレビ視聴の要求が高いことから、チューナ機能を持つ無線ルータ(アクセスポイント、AP)も発売されている。ユーザは、このAPに接続することで、APで受信した映像を無線LANを通して視聴することができる。また、このAPに有線LANを接続し、アンテナ線も接続することが一般に行われている。
【0005】
一般家庭では、TVのアンテナケーブルの位置とLANケーブルの位置とが異なる場合も多い。そのような場合には、いずれかのケーブルを引き回して、映像受信部に接続する必要があり、美観上あまり好ましくない。
【0006】
その対応策として、通常のAPとチューナ付きAPとを設け、通常のAPには、有線LANを接続し、チューナ付きAPにはアンテナのみを接続する形態が考えられる。その際、ユーザは、インターネットを利用する場合は通常のAPに接続し、テレビを視聴する場合はチューナ付きAPに接続することになる。
【0007】
例えば、特許文献1には、図24に示すように、ネット系の無線データ伝送を行うAPである無線LANアクセスポイント110と、ベースバンド系の無線データ伝送を行うAPであるベースバンド送信機120と、それらのAPからの信号を受信する受信機140とを備えたTV受信システム100が開示されている。受信機140は、単一の無線LANモジュールにより、ネット系とベースバンド系の双方の無線データ伝送に対処でき、その構成が簡単となり、コスト低減を図ることができる。
【0008】
また、特許文献2には、図25に示すように、ネットワークに接続されアクセスポイントとして機能する映像中継装置220と、映像中継装置220に着脱自在に有線接続されると共に映像中継装置220と無線通信可能な表示装置210とを具備する電子機器201が開示されている。表示装置210は、映像中継装置220に接続されていないときに、無線端末である映像サーバ装置230および情報処理装置240と直接無線通信を行う。すなわち、表示装置210は、無線通信の接続先(映像中継装置220、映像サーバ装置230および情報処理装置240)を切り替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−252205号公報(2010年11月4日公開)
【特許文献2】特開2007−181022号公報(2007年7月12日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、APの特定は、通常オペレーションシステム(OS)で管理されており、パソコンのアプリケーション側では管理できない。そのため、ユーザは、例えば、テレビの視聴からインターネットの利用に切り替える場合に、手動でAPを切り替えなければならないという問題があった。
【0011】
具体的には、特許文献1では、無線LANアクセスポイント110とベースバンド送信機120との2つのアクセスポイントが存在するが、アプリケーションやコンテンツ、コンテンツソースの選択に伴うアクセスポイントを切り替える旨の記載はない。
【0012】
また、特許文献2では、表示装置210は、複数のアクセスポイント(無線の接続先)を接続形態によって切り替えているのみであり、アプリケーションやコンテンツ、コンテンツソースの切り替えによってアクセスポイントが切り替わるものではない。
【0013】
また、特定のコンテンツについて複数のアクセスポイントからアクセス可能な場合であっても、通信のルートによっては伝送のリソースの使用が非効率である場合もあった。
【0014】
このため、ユーザはアクセスポイントの切り替えを行い、さらに、アクセスポイントにおいて、コンテンツソースの切り替えを行う必要があった。
【0015】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数のコンテンツソースからの映像信号を、複数の映像送信装置(アクセスポイント)を介して受信する映像再生装置において、コンテンツソースを容易に選択することができる映像再生装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る映像再生装置は、複数の映像送信装置から無線により映像信号を受信する受信手段を備え、各映像送信装置は、上記映像信号の提供先である1または複数のコンテンツソースに接続されている映像再生装置において、ユーザの操作に応じて、上記コンテンツソースを選択するコンテンツ選択手段と、選択されたコンテンツソースに接続されている映像送信装置を特定して、特定された映像送信装置からの映像信号を上記受信手段に受信させる映像受信選択手段と、上記特定された映像送信装置に対し、上記選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する指示手段とを有することを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、映像受信選択手段は、コンテンツ選択手段によって選択されたコンテンツソースを特定して、特定された映像送信装置からの映像信号を受信手段に受信させる。これにより、映像送信装置の切り替えが自動的に行われる。さらに、指示手段は、上記特定された映像送信装置に対し、上記選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する。これにより、受信手段は、選択されたコンテンツソースからの映像信号を受信することができ、ユーザは、所望のコンテンツを視聴することができる。したがって、複数の映像送信装置(アクセスポイント)を介して受信する映像再生装置において、コンテンツソースを容易に選択することができる映像再生装置を実現することができる。
【0018】
本発明に係る映像再生装置では、暗号化された映像信号を復号化する複数の復号化手段と、上記受信手段が受信した映像信号の暗号化形式に応じて、上記複数の復号化手段から当該暗号化形式に対応する復号化手段を選択する復号選択手段とを有することが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、復号選択手段は、受信手段が受信した映像信号の暗号化形式に応じて、上記複数の復号化手段から当該暗号化形式に対応する復号化手段を選択するので、受信した映像信号を適切に復号化することができる。
【0020】
本発明に係る映像再生装置は、複数の映像送信装置から無線により映像信号を受信する受信手段を備え、各映像送信装置は、上記映像信号の提供先である1または複数のコンテンツソースに接続されている映像再生装置において、再生可能なコンテンツソースを表示するためのコンテンツ選択画面を表示する選択画面表示手段と、上記コンテンツ選択画面に対するユーザの操作に応じて、上記コンテンツソースを選択するコンテンツ選択手段と、選択されたコンテンツソースに接続されている映像送信装置を特定して、特定された映像送信装置からの映像信号を上記受信手段に受信させる映像受信選択手段と、上記特定された映像送信装置に対し、上記選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する指示手段とを有し、上記選択画面表示手段は、上記特定された映像送信装置の種別に応じて、上記再生可能なコンテンツソースを変更可能であることを特徴としている。
【0021】
映像送信装置の種別によっては、特定のコンテンツソースが再生できない場合もある。これに対し、上記の構成によれば、再生できないコンテンツソースをユーザに予め認識させることができる。
【0022】
本発明に係る映像送信装置は、上記映像再生装置に無線により映像信号を送信する映像送信装置において、上記映像信号の提供先である複数のコンテンツソースの各々から映像信号を受信する複数の映像入力手段と、上記映像再生装置の上記指示手段からの指示に基づき、上記複数の映像入力手段から、上記選択されたコンテンツソースの映像信号を受信する映像入力手段を選択する映像入力制御手段と、映像信号を暗号化する複数のコンテンツ保護手段と、上記選択されたコンテンツソースに応じて、上記複数のコンテンツ保護手段から、当該コンテンツソースに対応するコンテンツ保護手段を選択するコンテンツ保護選択手段とを有することを特徴としている。
【0023】
上記の構成によれば、映像入力制御手段は、映像再生装置の指示手段からの指示に基づき、複数の映像入力手段から、選択されたコンテンツソースの映像信号を受信する映像入力手段を選択する。これにより、選択された映像入力手段のみ映像信号の受信動作を行なう。また、コンテンツ保護選択手段は、選択されたコンテンツソースに応じて、複数のコンテンツ保護手段から、当該コンテンツソースに対応するコンテンツ保護手段を選択する。これにより、受信された映像信号を適切に暗号化することができる。
【0024】
本発明に係る映像再生プログラムは、上記映像再生装置を動作させるための映像再生プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させる。
【0025】
本発明に係る映像送信プログラムは、上記映像送信装置を動作させるための映像送信プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させる。
【0026】
上記映像再生プログラムおよび上記映像送信プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。
【発明の効果】
【0027】
以上のように、本発明に係る映像再生装置は、複数の映像送信装置から無線により映像信号を受信する受信手段を備え、各映像送信装置は、上記映像信号の提供先である1または複数のコンテンツソースに接続されている映像再生装置において、ユーザの操作に応じて、上記コンテンツソースを選択するコンテンツ選択手段と、選択されたコンテンツソースに接続されている映像送信装置を特定して、特定された映像送信装置からの映像信号を上記受信手段に受信させる映像受信選択手段と、上記特定された映像送信装置に対し、上記選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する指示手段とを有するので、複数の映像送信装置(アクセスポイント)を介して受信する映像再生装置において、コンテンツソースを容易に選択することができる映像再生装置を実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係るコンテンツ受信システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示すモニタに表示されるコンテンツ選択画面の一例を示す図である。
【図3】上記コンテンツ選択画面の変形例を示す図である。
【図4】上記コンテンツ選択画面の他の変形例を示す図である。
【図5】上記コンテンツ選択画面のさらに他の変形例を示す図である。
【図6】コンテンツソースと、映像信号のDRMとの対応関係を示す表である。
【図7】コンテンツソースと、映像信号のフォーマットとの対応関係を示す表である。
【図8】上記モニタの構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示すモニタのDRM復号化部の構成を示すブロック図である。
【図10】図8に示すモニタのCPUが参照するLUTを示す図である。
【図11】図8に示すモニタの映像復号化部の構成を示すブロック図である。
【図12】上記モニタの映像信号受信の手順を示すフローチャートである。
【図13】図1に示すSTBの構成を示すブロック図である。
【図14】図13に示すSTBのDRM暗号化部の構成を示すブロック図である。
【図15】上記コンテンツ選択画面のさらに他の変形例を示す図である。
【図16】上記コンテンツ選択画面のさらに他の変形例を示す図である。
【図17】本発明の実施形態の変形例に係るコンテンツ受信システムの全体構成を示す図である。
【図18】本発明の実施形態の他の変形例に係るコンテンツ受信システムの全体構成を示す図である。
【図19】本発明の実施形態のさらに他の変形例に係るコンテンツ受信システムの全体構成を示す図である。
【図20】本発明の実施形態のさらに他の変形例に係るコンテンツ受信システムの全体構成を示す図である。
【図21】コンテンツソースからスマートフォンへの伝送経路の設定手順を示すフローチャートである。
【図22】スマートフォン表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図23】コンテンツソースからスマートフォンへの伝送経路の設定手順の変形例を示すフローチャートである。
【図24】従来のTV受信システムの構成を示す図である。
【図25】従来の他のTV受信システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施の一形態について図1〜図23に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0030】
(コンテンツ受信システムの構成)
図1は、本実施形態に係るコンテンツ受信システム1の全体構成を示す図である。コンテンツ受信システム1は、複数のコンテンツソースから提供される映像コンテンツを受信するシステムであり、モニタ10、セットトップボックス(STB)20およびルータ30を備えている。モニタ10は、特許請求の範囲に記載の映像再生装置に相当し、STB20およびルータ30は、特許請求の範囲に記載の映像送信装置に相当する。
【0031】
STB20とモニタ10は、それぞれの機器を特定する識別コード、例えばMACアドレス等により、特定の識別コードを持った機器間でのみ無線接続できるように設定されている。これは、本実施形態がSTB20とモニタ10の組み合わせで一つの商品を構成する形態を想定しているためであり、STB20とモニタ10が一つの商品として組み合わせが固定されていることから、両者を無線接続するために初期設定で必要となる操作を省略し、ユーザに無用な負担をかけないための設定である。
【0032】
また、STB20およびルータ30は、コンテンツソースを中継するアクセスポイントとして機能する。アクセスポイントとは、ある端末から別の端末やサーバーに無線で接続するための電波中継機能を有する端末を意味する。
【0033】
モニタ10は、STB20およびルータ30から無線により映像信号を受信する映像再生装置である。モニタ10は、接続先として、STB20およびルータ30を選択的に切り替えることが可能である。モニタ10とSTB20とを接続する無線の周波数帯域は、2.4GHzおよび5GHzのいずれかに設定することができる。モニタ10とルータ30とを接続する無線の周波数帯域は、2.4GHzである。STB20とルータ30とは、有線で接続されてもよい。モニタ10とルータ30との接続する無線の周波数帯域は、5GHzであってもよいし、2.4GHzおよび5GHzを切り換えて設定するものであってもよい。
【0034】
本実施形態では、上記複数のコンテンツソースとして、例えば、HDMI対応機器であるBDレコーダ40a・40b、DTV/BSアンテナ50、DLNA対応機器であるメディアサーバ60、およびWeb70が設けられている。
【0035】
BDレコーダ40aおよびDTV/BSアンテナ50は、STB20に接続されている。メディアサーバ60およびWeb70は、ルータ30に接続されている。これにより、モニタ10は、STB20を介してBDレコーダ40aおよびDTV/BSアンテナ50からの映像コンテンツを受信でき、ルータ30を介してメディアサーバ60およびWeb70からの映像コンテンツを受信できる。また、BDレコーダ40b等のHDMI対応機器が、モニタ10と接続可能となっている。
【0036】
ここで、モニタ10は、アクセスポイント(STB20、ルータ30)を手動で切り替えることなく、コンテンツ選択画面によって、異なるアクセスポイントを経由してアクセスするコンテンツソースを容易に選択できるように構成されている。
【0037】
(コンテンツ選択画面)
図2は、モニタ10に表示されるコンテンツ選択画面SCの一例を示す図である。コンテンツ選択画面SCには、中央部分にテレビ放送画面SC1が表示され、テレビ放送画面SC1の周囲に、視聴可能なコンテンツを示す7つのアイコンI1〜I7が表示される。
【0038】
例えば、アイコンI1は、図1に示すWeb70から提供されるIPTV放送を視聴するためのアイコンである。アイコンI2は、メディアサーバ60(DLNA対応機器)から提供されるコンテンツを視聴するためのアイコンである。アイコンI3は、STB20に接続されたHDMI対応機器であるBDレコーダ40aから提供されるコンテンツを視聴するためのアイコンである。アイコンI4は、モニタ10に接続されたHDMI対応機器であるBDレコーダ40bから提供されるコンテンツを視聴するためのアイコンである。アイコンI5は、DTV/BSアンテナ50からのTV放送を視聴するためのアイコンである。アイコンI6は、USB端子を介して接続可能なハードディスク装置(図1では図示せず)から提供されるコンテンツを視聴するためのアイコンである。アイコンI7は、モニタ10が備えているカレンダ表示機能によりカレンダを表示させるためのアイコンである。
【0039】
それぞれのアイコンは、関連する静止画または動画等の画像が小さく表示されたものであってもよい。画像を表示することによって、映像のコンテンツであることが明示される。また、画像をコンテンツの内容に沿ったものとすることで、より使いやすくなる。
【0040】
図3に示すように、例えば、IPTVのアイコンI1には、供給可能な最新のコンテンツの画像を小さく表示してもよい。DLNAのアイコンI2には、再生可能なコンテンツからランダムに表示してもよいし、DVDやBDが再生可能状態であれば、その画像を表示してもよい。HDMI機器のアイコンI3、USB−HDDのアイコンI6等でも同様である。また、テレビ放送のアイコンI5には、現在放送中の番組の画像を表示してもよい。表示する番組は、直前に視聴した放送局の番組でもいいし、ランダムに選んだ放送局でもよい。
【0041】
画像の取得は、たとえば、それぞれの接続機器から順次、コンテンツの一部を取得して、モニタ内のメモリに記憶し、表示する。
【0042】
なお、図2では、たとえばアイコンI2は、「DLNAコンテンツを見る」と表示しているが、DLNAのコンテンツを複数種類のサムネイルで表示して選択させてもよい。
【0043】
図4に示すように、例えば、DLNAのコンテンツのジャンルに応じた複数のサムネイルを表示してもよい。DLNA内のコンテンツとして、野球、サッカー、洋画、報道番組があった場合、ジャンルとして、スポーツ、映画、ニュースの3つのサムネイル(アイコンI21、I22、I23)を表示してもよい。そうすると、DLNA内のコンテンツを探す手間が減るし、サムネイルを見るだけで、DLNA内にあるコンテンツの種類を大まかに把握することができる。
【0044】
また、DLNA内のコンテンツをすべてサムネイルで表示してもよい。そうすると、DLNA内のコンテンツがすべて把握できて好適である。また、DLNA内のコンテンツを所定の数のみ表示してもよい。定期的にサムネイルで表示するコンテンツを変えてもよい。
【0045】
ユーザは、例えばリモコン操作によって、これらのアイコンI1〜I7から、視聴したいコンテンツを示すアイコンを選択することができる。これにより、選択されたアイコンの画面が表示される。また、コンテンツは、図1に示す様々なコンテンツソースから得られ、映像信号のDRM(著作権保護技術)、フォーマットも互いに異なっているが、上記のようにコンテンツソースを選択すると、映像信号のフォーマットおよびDRMが一緒に切り替わる。
【0046】
なおコンテンツを選択するための画面は、ユーザがコンテンツソースを容易に選択可能なものであれば、上記のようにアイコンがサークル状に表示されるものに限定されない。図5に示すようにテレビ放送画面SC1の右側にアイコンI11〜I17を一列に並んで表示させてもよいし、アイコンをテレビ放送画面の上下または左右に並んで表示させてもよい。
【0047】
(映像信号のフォーマットおよびDRM)
図6は、コンテンツソースと、映像信号のDRMとの対応関係を示す表である。また、図7は、コンテンツソースと、映像信号のフォーマットとの対応関係を示す表である。
【0048】
図6において、例えば、BDレコーダ40aからの映像信号は、特定の鍵情報によってHDCP形式で暗号化されており、アクセスポイント(STB20)において、HDCP形式で復号化された後、異なる鍵情報によってHDCP形式で暗号化され、モニタ10に送信される。復号化後に暗号化するのは、BDレコーダ40aからのHDMI上での暗号化とアクセスポイントからモニタ10への暗号化が独立している必要があるためである。また、Web70(インターネット上のサーバ)からのビデオオンデマンドもしくはIPTV(マルチキャストでの放送)からの映像信号は、Marlin形式で暗号化され、アクセスポイント(ルータ30)で形式を変換されることなくモニタ10に送信される。また、ホームネットワークのDLNAであるメディアサーバ60からの映像信号は、メディアサーバ60においてDTCP−IPの著作権保護技術が用いられる。
【0049】
同様に、図7において、例えば、DTV/BSアンテナ50からの映像信号は、MPEG2またはH.264のフォーマットで圧縮されており、アクセスポイント(STB20)でMPEG2またはH.264のフォーマット等で圧縮されたまま、モニタ10に送信される。
【0050】
(モニタの構成)
図8は、モニタ10の構成を示すブロック図である。モニタ10は、STB20またはルータ30から受けたWi−Fiの映像信号をデコードし、当該映像を表示するものであり、基本システムは、STB20や通常のテレビと同様である。具体的には、モニタ10は、CPU11、無線LANモジュール(受信手段)12a、HDMI受信部12b、スイッチ(SW)13、DRM復号化部14、DEMUX15、映像復号化部16、ルックアップテーブル(LUT)17、映像処理部18a、パネルコントローラ18bおよびディスプレイ19を備えている。図示していないが、モニタ10は、LEDなどの表示ランプも備えている。また、パネルコントローラ18bとディスプレイ19は外付けであってもよい。
【0051】
CPU11は、選択画面表示部(選択画面表示手段)11a、コンテンツ選択部(コンテンツ選択手段)11b、映像受信選択部(映像受信選択手段)11cおよびコンテンツ切替指示部(指示手段)11dを含んでおり、無線LANモジュール12a、SW13、DRM復号化部14、DEMUX15、映像復号化部16および映像処理部18aを制御する。
【0052】
無線LANモジュール12aは、STB20およびルータ30に無線接続されており、STB20およびルータ30から映像信号を受信する。HDMI受信部12bは、BDレコーダ40bに接続されている。
【0053】
SW13は、2つの入力端子IN1・IN2および1つの出力端子OUT1を備えている。入力端子IN1は、無線LANモジュール12aに接続され、入力端子IN2は、HDMI受信部12bに接続されている。SW13は、CPU11からの指示に基づき、入力端子IN1・IN2への入力信号のいずれかを選択して、出力端子OUT1から出力する。
【0054】
選択画面表示部11aは、ユーザの操作に応じて、図2に示すコンテンツ選択画面をディスプレイ19に表示させるものである。また、コンテンツ選択部11bは、コンテンツ選択画面に対するユーザの操作に応じて、コンテンツソースを選択するものである。
【0055】
映像受信選択部11cは、無線LANモジュール12aおよびSW13を制御するものである。具体的には、映像受信選択部11cは、コンテンツ選択部11bによって選択されたコンテンツソースがアクセスポイント(STB20またはルータ30)を介して提供されるものか、またはHDMIを介して提供されるものかを、予め設定されたコンテンツソースと提供機器の対応を記憶したLUT17によって判断する。選択されたコンテンツソースがアクセスポイントを介して提供されるものである場合、映像受信選択部11cは、選択されたコンテンツソースに接続されているアクセスポイントを特定して、特定されたアクセスポイントからの映像信号を無線LANモジュール12aに受信させるとともに、SW13に対し、無線LANモジュール12aに接続されている入力端子IN1を選択させる。
【0056】
例えば、コンテンツソースとして図1に示すBDレコーダ40aが選択された場合、映像受信選択部11cは、BDレコーダ40aに接続されているアクセスポイントとしてSTB20を特定し、無線LANモジュール12aに、STB20からの映像信号を受信させる。
【0057】
なお、選択されたコンテンツソースがHDMIを介して提供されるものである場合、映像受信選択部11cは、SW13に対し、HDMI受信部12bに接続されている入力端子IN2を選択させる。
【0058】
コンテンツ切替指示部11dは、映像受信選択部11cによって特定されたアクセスポイントに対し、選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する。例えば、上記のように、コンテンツソースとしてBDレコーダ40aが選択された場合、コンテンツ切替指示部11dは、予め設定された制御コマンドをSTB20に送信することにより、STB20に対し、BDレコーダ40aからの映像信号を送信するように指示する。これにより、無線LANモジュール12aは、STB20からBDレコーダ40aからの映像信号を受信する。
【0059】
以上のように、ユーザによって選択されたコンテンツソースからの映像信号が、無線LANモジュール12aまたはHDMI受信部12bによって受信され、SW13から出力される。
【0060】
DRM復号化部14は、SW13から出力される映像信号のDRM暗号化形式に応じて、DRMの復号化を行う。図9に示すように、DRM復号化部14は、2つのSW14a・14b、DTCP−IP復号化部14c、HDCP復号化部14dおよびMarlin復号化部14eを備えている。
【0061】
SW14aは、1つの入力端子IN11および3つの出力端子OUT11〜OUT13を備えている。SW14bは、3つの入力端子IN21〜IN23および1つの出力端子OUT21を備えている。これらのSW14a・14bの切り替え制御は、CPU11によって行われる。
【0062】
DTCP−IP復号化部14cは、DTCP−IP形式で暗号化された映像信号を復号化するものであり、SW14aの出力端子OUT11とSW14bの入力端子IN21との間に設けられている。HDCP復号化部14dは、HDCP形式で暗号化された映像信号を復号化するものであり、SW14aの出力端子OUT12とSW14bの入力端子IN22との間に設けられている。Marlin復号化部14eは、Marlin形式で暗号化された映像信号を復号化するものであり、SW14aの出力端子OUT13とSW14bの入力端子IN23との間に設けられている。
【0063】
CPU11は、図示しないメモリに記憶されているLUT17を参照して、SW14a・14bの切り替え制御を行う。図10は、LUT17の内容の一例を示している。同図に示すように、LUT17は、各コンテンツソースと、映像信号のDRM暗号化形式および圧縮形式との対応関係を示している。
【0064】
これにより、CPU11は、DRM復号化部14において、選択されたコンテンツソースからの映像信号のDRM暗号化形式に対応する復号化部が選択されるように制御する。受信された映像信号が、Web70からの映像信号である場合、CPU11は、DRM復号化部14において、Marlin復号化部14eが選択されるように制御する。すなわち、CPU11は、SW14aが出力端子OUT14を選択し、SW14bが入力端子IN24を選択するように制御する。同様に、受信された映像信号が、DTV/BSアンテナ50、メディアサーバ60およびUSB−HDD80(後述)からの映像信号である場合、CPU11は、DRM復号化部14において、DTCP−IP復号化部14cが選択されるように制御する。また、受信された映像信号が、BDレコーダ40aおよびBDレコーダ40bからの映像信号である場合、CPU11は、DRM復号化部14において、HDCP復号化部14dが選択されるように制御する。
【0065】
DEMUX15は、DRM復号化部14から出力された映像信号のうち、主にWeb70からのIPTVの映像信号等の多重化を分離するものである。DEMUX15から出力された映像信号は、映像復号化部16に入力される。
【0066】
映像復号化部16は、映像信号を、その圧縮形式に応じて復号化する。図11に示すように、映像復号化部16は、2つのSW16a・16b、MPEG2復号化部16cおよびH.264復号化部16dを備えている。
【0067】
SW16aは、1つの入力端子IN31および3つの出力端子OUT31〜OUT33を備えている。SW16bは、3つの入力端子IN41〜IN43および1つの出力端子OUT41を備えている。これらのSW16a・16bの切り替え制御は、CPU11によって行われる。
【0068】
MPEG2復号化部16cは、MPEG2形式で圧縮された映像信号を復号化するものであり、SW16aの出力端子OUT31とSW16bの入力端子IN41との間に設けられている。H.264復号化部16dは、H.264形式で圧縮された映像信号を復号化するものであり、SW16aの出力端子OUT32とSW16bの入力端子IN42との間に設けられている。また、SW16aの出力端子OUT33とSW16bの入力端子IN43とは、直接接続されている。
【0069】
CPU11は、LUT17を参照して、SW16a・16bの切り替え制御を行う。具体的には、CPU11は、図10に示すLUT17における、コンテンツソースと圧縮形式との対応関係を参照して、選択されたコンテンツソースからの映像信号の圧縮形式に対応する復号化部が選択されるように制御する。例えば、受信された映像信号が、BDレコーダ40aおよびWeb70からの映像信号である場合、CPU11は、映像復号化部16において、H.264復号化部16dが選択されるように制御する。すなわち、CPU11は、SW16aが出力端子OUT32を選択し、SW16bが入力端子IN42を選択するように制御する。同様に、受信された映像信号が、DTV/BSアンテナ50、メディアサーバ60およびUSB−HDD80からの映像信号である場合、CPU11は、映像復号化部16において、映像信号が圧縮されている方式に基づいて、MPEG2復号化部16cまたはH.264復号化部16dが選択されるように制御する。なお、BDレコーダ40bからの映像信号は、ベースバンド信号であるため、CPU11は、SW16aが出力端子OUT33を選択し、SW16bが入力端子IN43を選択するように制御する。
【0070】
映像復号化部16から出力された映像信号は、映像処理部18aに入力される。映像処理部18aは、映像信号に対し、所定の画質補正などを施し、パネルコントローラ18bを介してディスプレイ19に出力する。これにより、選択されたコンテンツソースからの映像コンテンツがディスプレイ19に表示される。
【0071】
このように、ユーザは、図2に示すコンテンツ選択画面SCに対してコンテンツの選択操作を行うだけで、アクセスポイントの切り替え、および、アクセスポイントにおけるコンテンツソースの選択が自動的に実行される。
【0072】
なお、DRM復号化部14に設けられる複数の復号化部の種類は、モニタ10が受信する映像信号の暗号化形式の種類に応じて、適宜変更される。
【0073】
(映像信号受信の手順)
図12は、モニタ10の映像信号受信の手順を示すフローチャートである。
【0074】
コンテンツ選択画面が表示され(S1)、ユーザの操作によってコンテンツが選択されると(S2)、映像受信選択部11cは、選択されたコンテンツソースがアクセスポイントを介して提供されるものか、またはHDMIを介して提供されるものかを判断する。
【0075】
選択されたコンテンツソースがアクセスポイントを介して提供されるものである場合、映像受信選択部11cは、選択されたコンテンツソースに接続されているアクセスポイントがSTB20であるかルータ30であるかを特定する(S4)。
【0076】
特定されたアクセスポイントがSTB20である場合、映像受信選択部11dは、無線LANモジュール11aに、STB20からの映像信号を受信させるとともに、SW13に対し、無線LANモジュール12aに接続されている入力端子IN1を選択させる(S5)。また、コンテンツ切替指示部11dは、STB20に対し、選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する(S6)。これにより、STB20を介して選択されたコンテンツソースからの映像信号の受信、当該映像信号のDRM復号化、映像復号化および映像出力が行われる(S7)。具体的には、無線LANモジュール12aは、STB20から映像信号を受信し、受信した映像信号のDRM暗号化形式に応じて、DRM復号化部14の3つの復号化部14c〜14eのいずれかが選択され、DRM復号化が行われ、DRM復号化された映像信号に対し、適宜多重化の分離を行った後、映像復号化部16の2つの復号化部16c・16dのいずれかが選択され、映像信号の圧縮形式に応じて復号化され、復号化された映像信号は、映像処理部18a、パネルコントローラ18bに送られ、ディスプレイ19に映像が出力される。
【0077】
また、S4において、特定されたアクセスポイントがルータ30である場合、映像受信選択部11cは、無線LANモジュール12aに、ルータ30からの映像信号を受信させるとともに、SW13に対し、無線LANモジュール12aに接続されている入力端子IN1を選択させる(S8)。また、コンテンツ切替指示部11dは、ルータ30に対し、選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する(S9)。これにより、ルータ30を介して選択されたコンテンツソースからの映像信号の受信、当該映像信号のDRM復号化、映像復号化および映像出力が行われる(S10)。具体的には、無線LANモジュール12aは、ルータ30から映像信号を受信し、受信した映像信号のDRM暗号化形式に応じて、DRM復号化部14の3つの復号化部14c〜14eのいずれかが選択され、DRM復号化が行われ、DRM復号化された映像信号に対し、適宜多重化の分離を行った後、映像復号化部16の2つの復号化部16c・16dのいずれかが選択され、映像信号の圧縮形式に応じて復号化され、復号化された映像信号は、映像処理部18a、パネルコントローラ18bに送られ、ディスプレイ19に映像が出力される。
【0078】
また、S3において、選択されたコンテンツソースがHDMIを介して提供されるものである場合、HDMIからの映像信号の受信、当該映像信号のDRM復号化および映像出力が行われる(S11)。具体的には、映像受信選択部11cは、HDMI受信部12bに対し、選択されたコンテンツソース(BDレコーダ40b)からの映像信号を受信させるとともに、SW13に対し、HDMI受信部12bに接続されている入力端子IN2を選択させ、受信された映像信号は、DRM暗号化形式に応じて、DRM復号化部14の3つの復号化部14c〜14eのいずれか(本実施形態では、HDCP復号化部14d)が選択され、DRM復号化が行われ、DRM復号化された映像信号は、映像処理部18a、パネルコントローラ18bに送られ、ディスプレイ19に映像が出力される。
【0079】
以上のように、モニタ10のユーザは、コンテンツの選択操作を行うだけで、選択されたコンテンツが表示される。すなわち、複数のコンテンツソースが直接接続された通常のテレビでの操作と同様に、モニタ10のユーザは、直接コンテンツソースを選択する感覚で、アクセスポイントおよびコンテンツソースの切り替えを行うことができる。
【0080】
なお、STB20およびルータ30は、それぞれ特性がある。STB20は放送を見ることができる機能を持つため、モニタ10は、STB20に直接接続を行うことで、放送視聴機能などSTB20特有の機能を直接使うことができる。ルータ30は、外部インターネットにアクセスする機能を持つため、他の経路の帯域を使うことなくインターネットにアクセスが可能である。たとえば、STB20経由でルータ30にアクセスすることは可能であるが、ルータ30に直接つないだ場合に比較して、STB20・ルータ30間の伝送リソースが無駄となる。
【0081】
(STBの構成)
続いて、STB20の構成について説明する。図1に示すように、STB20には、コンテンツソースとしてBDレコーダ40aおよびDTV/BSアンテナ50が接続されている。さらに、図6に示すように、STB20は、著作権保護のため、各コンテンツソースからの映像信号に対し暗号化を行っている。具体的には、BDレコーダ40aからの映像信号に対し、HDCPによる復号化を行い、さらに、異なる鍵情報を用いてHDCPによる暗号化を行っている。また、STB20は、DTV/BSアンテナ50からの映像信号に対し、DTCP−IPによる暗号化を行っている。また、USB−HDD80からの映像信号に対し、固有DRMによる復号化を行い、さらに、DTCP−IPによる暗号化を行っている。
【0082】
このように、STB20は、コンテンツソースに応じて、暗号化の形式を切り替えることができる。そのための構成について、説明する。
【0083】
図13は、STB20の構成を示すブロック図である。STB20は、通常のテレビでパネル出力に該当する部分に、無線伝送システムを取り付け、モニタ10へWi−Fiで出力している。具体的には、STB20は、CPU(映像入力制御手段)21、チューナ(映像入力手段)22a、復調部22b、Multi2復号化部22c、DEMUX22d、USBインターフェース(USB/IF、映像入力手段)23a、固有DRM復号化部23b、HDMI受信部(映像入力手段)24a、HDCP復号化部24b、H.264符号化部24c、有線LANモジュール(映像入力手段)25、スイッチ(SW、映像入力制御手段)26、DRM暗号化部(コンテンツ保護手段)27および無線LANモジュール28を備えている。
【0084】
チューナ22a、USB/IF23a、HDMI受信部24aおよび有線LANモジュール25は、特許請求の範囲に記載の映像入力手段に相当し、それぞれDTV/BSアンテナ50、USB−HDD80、BDレコーダ40aおよびルータ30に接続されている。また、無線LANモジュール28は、モニタ10と無線接続されている。
【0085】
チューナ22aが受信した映像信号は、復調部22bによって復調され、Multi2復号化部22cによってDRM復号化される。その後、DEMUX22dによって多重化分離され、SW26に入力される。
【0086】
USB/IF23aが受信した映像信号は、固有DRM復号化部23bによってDRM復号化され、SW26に入力される。
【0087】
HDMI受信部24aが受信した映像信号は、HDCP復号化部24bによってDRM復号化され、H.264符号化部24cによって圧縮されて、SW26に入力される。なお、HDCP復号化部24bによって復号化された映像信号をそのままSW26に入力してもよいが、無線区間は送信速度が限られるため、H.264などに圧縮することが望ましい。
【0088】
SW26は、4つの入力端子IN51〜IN54および1つの出力端子OUT51を備えている。入力端子IN51は、DEMUX22dに接続され、入力端子IN52は、固有DRM復号化部23bに接続され、入力端子IN53は、H.264符号化部24cに接続され、入力端子IN54は、有線LANモジュール25に接続されている。SW26は、CPU21からの指示に基づき、入力端子IN51〜IN54への入力信号のいずれかを選択して、出力端子OUT51から出力する。
【0089】
上述のように、図8に示すモニタ10において、ユーザの操作によりコンテンツソースが選択されると、選択されたコンテンツソースに接続されているアクセスポイントを特定され、無線LANモジュール12aが、上記特定されたアクセスポイントからの映像信号を受信するとともに、コンテンツ切替指示部11dは、特定されたアクセスポイントに対し、選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する。よって、上記選択されたコンテンツソースが、STB20に接続されているコンテンツソースである場合、モニタ10のコンテンツ切替指示部11dは、STB20に対し、選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する。
【0090】
コンテンツ切替指示部11dからの指示信号は、CPU21に入力される。CPU21は、コンテンツ切替指示部11dからの指示に基づき、SW26およびDRM暗号化部27を制御する。これにより、STB20は、選択されたコンテンツソースからの映像信号を、当該映像信号に対応したDRM暗号化形式で暗号化して、モニタ10に送信する。
【0091】
例えば、選択されたコンテンツソースがBDレコーダ40aである場合、CPU21は、SW26が入力端子IN53を選択するように制御する。その結果、HDMI受信部24aが受信した映像信号のみが選択され、DRM暗号化部27に出力される。同様に、選択されたコンテンツソースがDTV/BSアンテナ50の場合、CPU21は、SW26が入力端子IN51を選択するように制御し、選択されたコンテンツソースがUSB−HDD80の場合、CPU21は、SW26が入力端子IN52を選択するように制御し、選択されたコンテンツソースがルータ30の場合、CPU21は、SW26が入力端子IN54を選択するように制御する。
【0092】
SW26から出力された映像信号に対して、DRM暗号化部27は、コンテンツソースに応じたDRM暗号化を行う。図14に示すように、DRM暗号化部27は、2つのSW27a・27b、DTCP−IP暗号化部27cおよびHDCP暗号化部27dを備えている。
【0093】
SW27aは、1つの入力端子IN61および3つの出力端子OUT61〜OUT63を備えている。SW27bは、3つの入力端子IN71〜IN73および1つの出力端子OUT71を備えている。これらのSW27a・27bの切り替え制御は、CPU21によって行われる。
【0094】
DTCP−IP暗号化部27cは、映像信号をDTCP−IP形式で暗号化するものであり、SW27aの出力端子OUT61とSW27bの入力端子IN71との間に設けられている。HDCP暗号化部27dは、映像信号をHDCP形式で暗号化するものであり、SW27aの出力端子OUT62とSW27bの入力端子IN72との間に設けられている。また、SW27aの出力端子OUT63とSW27bの入力端子IN73とは、直接接続されている。
【0095】
CPU21は、SW27a・27bを制御することにより、選択されたコンテンツソースに対応する暗号化形式で映像信号を暗号化する。例えば、選択されたコンテンツソースがDTV/BSアンテナ50である場合、CPU21は、DRM暗号化部27においてDTCP−IP暗号化部27cが選択されるように制御する。すなわち、CPU21は、SW27aが出力端子OUT61を選択し、SW27bが入力端子IN71を選択するように制御する。同様に、選択されたコンテンツソースがBDレコーダ40aである場合、CPU21は、DRM暗号化部27においてHDCP暗号化部27dが選択されるように制御する。
【0096】
なお、選択されたコンテンツソースがルータ30である場合、有線LANモジュール25が受信した映像信号は、既に暗号化されているため、DRM暗号化部27は、当該映像信号に対して暗号化を行わない。このとき、CPU21は、SW27aが出力端子OUT63を選択し、SW27bが入力端子IN73を選択するように制御する。
【0097】
これにより、選択されたコンテンツソースに応じて適切に暗号化された映像信号が無線LANモジュール28からモニタ10に送信される。
【0098】
なお、図7に示すように、メディアサーバ60からの映像信号などのように、すでにMPEG2やH.264に符号化されたものは、DLNAが広く知られた通信方式であるため、HDCPでの暗号化ではなく、DTCP−IPといった異なる暗号化をかけることが、相互接続の関係で有利である。
【0099】
また、図1に示すルータ30では、復号化および暗号化を行わないので、ルータ30は復号化部や暗号化部を備えていない。
【0100】
(アイコンの表示方法)
ここで、特定のコンテンツソースが使用できなくなった場合を想定する。例えば、STB20に接続されているBDレコーダ40aのHDMIケーブルが切り離された場合や、DTV/BSアンテナ50のアンテナケーブルが切り離された場合など、各コンテンツソースとの接続が物理的に切り離された場合や、STB20の電源ケーブルが抜かれた場合などアクセスポイント自体が機能しなくなった場合を想定する。
【0101】
図15はモニタ10がルータ30に接続しているときにSTB20が機能しなくなった場合のコンテンツ選択画面の表示例を示している。STB20が機能しなくなったため、STB20で管理されているコンテンツはモニタ10から見ることができない。そこで、図15に示すように、映像を表示できないコンテンツソースのアイコンI3、I5、I6に斜線を入れて、アイコンI3、I5、I6を選択できないようにする。
【0102】
このように、使用できないコンテンツソースをコンテンツ選択画面で識別可能に表示することで、使用できないコンテンツソースを誤って選択してしまうことを事前に防止でき、操作性を向上を図ることができる。
【0103】
また、別の目的として、各コンテンツが、いずれのAPにつながっているものかを明示することがある。たとえば、STB20に接続中、IPTV等を選択した場合に、自動的にルータ30に切り替えることでIPTV等が視聴可能になるわけであるが、APの切り替えにはある程度時間がかかる。そのため、それぞれのコンテンツがどちらのAPにつながっているかが不明であると、あるコンテンツへの切り替えはスムーズであるのに対して、別のコンテンツへの切り替えは予想外に時間がかかってしまい操作性が良くない。
【0104】
そこで、APを切り替える必要のあるコンテンツについては、斜線、点線等を入れることで明示することでユーザーはAPを切り替える必要のあるコンテンツと切り替え不要なコンテンツを明確に把握でき、不用意にAPを切り替える動作を行うことがなくなり操作性の向上を図ることができる。例えば、図16では、APを切り替える必要のあるコンテンツのアイコンI3、I6を、点線で表示している。
【0105】
(システムの変形例1)
続いて、本実施形態に係るコンテンツ受信システムの変形例について、図17〜図23を参照して説明する。
【0106】
図17は、本実施形態の変形例に係るコンテンツ受信システム1aの全体構成を示す図である。コンテンツ受信システム1aは、モニタ10、STB20およびルータ30・90を備えており、BDレコーダ40a、DTV/BSアンテナ50およびメディアサーバ60の3つのコンテンツソースから映像コンテンツを受信するものである。
【0107】
モニタ10およびルータ30は、STB20が設置されている建造物の外部(例えばユーザの外出先)に設けられている。モニタ10とルータ30とは、無線接続されている。
【0108】
また、STB20とルータ30とは、ルータ90およびWeb70を介して接続されている。STB20には、BDレコーダ40a、DTV/BSアンテナ50およびメディアサーバ60が接続されている。
【0109】
これにより、モニタ10は、Web70から提供されるIPTVやVOD(ビデオオンデマンド)などのコンテンツをルータ30を介して受信できるとともに、STB20には、BDレコーダ40a、DTV/BSアンテナ50およびメディアサーバ60から提供されるコンテンツも、STB20、ルータ90、Web70およびルータ30を介して受信できる。よって、ユーザは、外出先においても、DTV/BSアンテナ50、メディアサーバ60およびWeb70から提供されるコンテンツを視聴することができる。
【0110】
(システムの変形例2)
上記の実施形態では、STB20はモニタ10とだけ無線接続できるように設定される構成を説明したが、これは商品を初めて使用するユーザが無線接続を行うために、互いの機器同士を認識し登録する初期設定を省略して、無線の設定に不慣れなユーザに無用の負担をかけないための設定であった。
【0111】
ここでは、STB20が無線通信先を複数登録できる場合の構成について説明する。
【0112】
図18は、本実施形態の他の変形例に係るコンテンツ受信システム1bの全体構成を示す図である。コンテンツ受信システム1bは、6台のモニタ10a〜10f、STB20およびルータ30を備えており、DTV/BSアンテナ50およびWeb70から映像コンテンツを受信するものである。
【0113】
モニタ10a〜10fの各々は、STB20およびルータ30と無線接続されている。また、STB20とルータ30の接続は有線であってもかまわないし、無線であってもかまわない。また、各モニタ10a〜10fは、図8に示すモニタ10と略同様の構成を備えている。これにより、各モニタ10a〜10fのユーザは、アクセスポイントを手動で切り替えることなく、コンテンツサーバを選択することができる。
【0114】
この構成では、各モニタ10a〜10fの要求に応じてSTB20はデータを送信するが、複数のモニタからほぼ同時に同じデータの送信を要求されることが想定される。例えば、特定のテレビ番組を複数のモニタで視聴するような場合である。このような場合、STB20はマルチキャスト方式にてデータを送信することができる。マルチキャストとは、ネットワークにおいて、決められた複数の端末に対して、同時にデータを送信することである。一対多で通信を行うことによって、ネットワーク負荷を軽減することが出来る。
【0115】
これにより、STB20から接続するモニタの台数にかかわらず、各モニタで快適にコンテンツを視聴することができる。
【0116】
(システムの変形例3)
図19は、本実施形態のさらに他の変形例に係るコンテンツ受信システム1cの全体構成を示す図である。コンテンツ受信システム1cは、サブモニタ10g、メインTV20aおよびルータ30を備えており、BDレコーダ40a・40b、DTV/BSアンテナ50、メディアサーバ60およびWeb70から提供される映像コンテンツを受信するものである。
【0117】
サブモニタ10gは、例えば携帯電話であり、メインTV20aおよびルータ30と無線接続されている。メインTV20aは、図1に示すコンテンツ受信システム1のSTB20に映像表示機能を追加したものである。これにより、メインTV20aは、通常の表示装置として機能するとともに、アクセスポイントとしても機能する。また、メインTV20aとルータ30とは、有線接続されている。すなわち、コンテンツ受信システム1cは、図1に示すコンテンツ受信システム1において、モニタ10およびSTB20を、サブモニタ10gおよびメインTV20aに置き換えた構成である。
【0118】
サブモニタ10gは、図8に示すモニタ10と同様の機能を有している。これにより、屋内では、メインTV20aによって各コンテンツソースからの映像コンテンツを視聴できるとともに、外出先においても、サブモニタ10gによって、各コンテンツソースからの映像コンテンツを視聴することが可能になる。
【0119】
(システムの変形例4)
図20は、本実施形態のさらに他の変形例に係るコンテンツ受信システム1dの全体構成を示す図である。コンテンツ受信システム1dは、スマートフォン10h、STB20およびルータ30を備えており、BDレコーダ40a、DTV/BSアンテナ50、メディアサーバ60およびWeb70から提供される映像コンテンツを受信するものである。
【0120】
スマートフォン10hは、無線R1によってSTB20と接続され、無線R2によってルータ30と接続されている。また、STB20とルータ30とは、無線R3によって接続されている。
【0121】
スマートフォン10hは、映像コンテンツがWeb70からのVODであればルータ30に接続し、映像コンテンツがDTV/BSアンテナ50からのDTVであれば、STB20に接続するといった、接続するコンテンツソースごとに接続経路をスマートフォン自身で自動的に切り替えを行うことが望ましい。
【0122】
しかし、自動的に接続経路の切り替えを行えない場合、スマートフォン10hがコンテンツソースを受信するために4つの接続経路が存在することになる。第1の経路はSTB20が管理するコンテンツソースを無線R1経由で直接接続する経路。第2の経路はSTB20が管理するコンテンツソースを無線R3、ルータ30、無線R2を経由して間接接続する経路。第3の経路はルータ30が管理するコンテンツソースを無線R2経由で直接接続する経路。第4の経路がルータ30が管理するコンテンツソースを無線R3、STB20、無線R1を経由して間接接続する経路である。
【0123】
ここで例えば、DTV/BSアンテナ50からのDTV放送を受信する場合、BSデジタルならば24Mbpsというコンテンツの伝送速度であり、物理層としては30Mbps以上必要となる。そのため、無線R3、ルータ30、無線R2を経由する間接接続の経路の場合、60Mbps以上の無線帯域を消費することになるので非効率であり、通信エラーが生じる確率も高くなる。
【0124】
そのため、STB20は、端末(スマートフォン10h)が接続されると、ルータ30を経由する間接接続か、直接接続(無線R1)か、を判別する。ルータ30を経由する間接接続であるならば、スマートフォン10hに対して、直接接続を勧めるメッセージを送信する。
【0125】
図21は、コンテンツソースからスマートフォン10hへの伝送経路の設定手順を示すフローチャートである。スマートフォン10hが、STB20に接続されている場合(S21において「YES」)、STB20は、スマートフォン10hのアクセス先(受信しようとしているコンテンツソース)が、STB20の管理するコンテンツソースか否かを判別する(S22)。スマートフォン10hのアクセス先がSTB20の管理するコンテンツソースではない場合、すなわち、当該アクセス先がルータ30の管理するコンテンツソースである場合(S22において「NO」)、STB20は、接続先をルータ30に切り替えることを勧めるメッセージを、スマートフォン10hに送信する(S23)。これにより、スマートフォン10hに図22に示すようなメッセージが表示される。
【0126】
また、スマートフォン10hが、STB20に接続されていない(すなわち、ルータ30に接続されている)場合(S21において「NO」)、STB20は、スマートフォン10hのアクセス先が、ルータ30の管理するコンテンツソースか否かを判別する(S24)。スマートフォン10hのアクセス先がルータ30の管理するコンテンツソースではない場合、すなわち、当該アクセス先がSTB20の管理するコンテンツソースである場合(S24において「NO」)、STB20は、接続先をSTB20に切り替えることを勧めるメッセージを、ルータ30経由でスマートフォン10hに送信する(S25)。これにより、スマートフォン10hに当該メッセージが表示される。
【0127】
なお、STB20がスマートフォン10hの接続先をコマンドで切り替え制御できるのであれば、下記のように、STB20は、スマートフォン10hに切り替えコマンドを送信してもよい。
【0128】
図23は、コンテンツソースからスマートフォン10hへの伝送経路の設定手順の変形例を示すフローチャートである。スマートフォン10hが、STB20に接続されている場合(S31において「YES」)、STB20は、スマートフォン10hのアクセス先が、STB20の管理するコンテンツソースか否かを判別する(S32)。スマートフォン10hのアクセス先がSTB20の管理するコンテンツソースではない場合、すなわち、当該アクセス先がルータ30の管理するコンテンツソースである場合(S32において「NO」)、STB20は、接続先をルータ30に切り替えるコマンドを、スマートフォン10hに送信する(S33)。これにより、スマートフォン10hの接続先がルータ30に自動的に切り替わる。
【0129】
また、スマートフォン10hが、STB20に接続されていない(すなわち、ルータ30に接続されている)場合(S31において「NO」)、ルータ30は、スマートフォン10hのアクセス先が、ルータ30の管理するコンテンツソースか否かを判別する(S34)。スマートフォン10hのアクセス先がルータ30の管理するコンテンツソースではない場合、すなわち、当該アクセス先がSTB20の管理するコンテンツソースである場合(S34において「NO」)、STB20は、接続先をSTB20に切り替えるコマンドを、ルータ30経由でスマートフォン10hに送信する(S35)。これにより、スマートフォン10hの接続先がSTB20に自動的に切り替わる。
【0130】
以上のように、スマートフォン10hが自動的に接続経路を切り替えられない場合であってもコンテンツソースからスマートフォン10hへの適切な伝送経路を設定することができる。
【0131】
(ソフトウェアによる本発明の実施)
本実施形態に係るモニタ10およびSTB20は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、モニタ10およびSTB20の少なくとも一部の機能を、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0132】
すなわち、モニタ10およびSTB20は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるモニタ10およびSTB20のプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、モニタ10およびSTB20に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成可能である。
【0133】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/CD−R/MO/MD/BD/DVD等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0134】
また、モニタ10およびSTB20を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0135】
(付記事項)
上述した実施形態では、STBおよびルータの2台のアクセスポイントを設ける構成としたが、アクセスポイントの個数はこれに限定されず、3台以上であってもよい。また、各アクセスポイントに接続されるコンテンツソースの数も、上述した実施形態に開示された内容に限定されない。
【0136】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0137】
なお、本発明は以下のように表現することもできる。
【0138】
本発明に係る映像再生装置は、無線により映像信号を受信し再生する映像再生装置において、2つ以上の映像ソース機器からの映像コンテンツの受信の切り替えを行う映像受信切り替え制御手段と、2つ以上のアクセスポイントとの接続を切り替え可能なアクセスポイント切り替え手段と、2つ以上の暗号化復号手段と、前記2つ以上の復号手段を切り替える復号化切り替え手段を有し、映像コンテンツソースの切り替えに伴い、当該機器が接続するアクセスポイントと、復号化手段を切り替えることを特徴としている。
【0139】
また、本発明に係る映像再生装置では、映像のデコード手段が異なることが好ましい。
【0140】
また、本発明に係る映像再生装置は、無線により映像信号を受信し再生する映像再生装置において、アクセスポイント種別の切り替えが可能であり、アクセスポイントの種別に応じて、再生可能なコンテンツソースを変えることが可能であることを特徴としている。
【0141】
また、本発明に係る映像送信装置は、無線により映像信号を送信する映像送信装置において、2つ以上の映像ソース入力手段と、2つ以上のコンテンツ保護手段と、外部装置に映像を送信する映像送信機手段と、該外部装置からの指示に基づき制御を行う制御手段を持ち、前記外部装置からの指示に基づき映像入力ソース切り替えを行うとともに、送信に用いるコンテンツ保護手段を変更することを特徴としている。
【産業上の利用可能性】
【0142】
本発明は、複数のコンテンツソースからの映像信号を受信する受信システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0143】
1 コンテンツ受信システム
1a コンテンツ受信システム
1b コンテンツ受信システム
1c コンテンツ受信システム
1d コンテンツ受信システム
10 モニタ(映像再生装置)
10a〜10f モニタ(映像再生装置)
10g サブモニタ(映像再生装置)
10h スマートフォン(映像再生装置)
11 CPU
11a 選択画面表示部(選択画面表示手段)
11b コンテンツ選択部(コンテンツ選択手段)
11c 映像受信選択部(映像受信選択手段)
11d コンテンツ切替指示部(指示手段)
12a 無線LANモジュール(受信手段)
12b HDMI受信部(受信手段)
13 スイッチ(復号選択手段)
14 DRM復号化部(復号化手段)
14c DTCP−IP復号化部(復号化手段)
14d HDCP復号化部(復号化手段)
14e Marlin復号化部(復号化手段)
15 DEMUX
16 映像復号化部
16c MPEG2復号化部
16d H.264復号化部
17 ルックアップテーブル
18a 映像処理部
18b パネルコントローラ
19 ディスプレイ
20 セットトップボックス(映像送信装置)
20a メインTV(映像送信装置、映像再生装置)
21 CPU(映像入力制御手段)
22a チューナ(映像入力手段)
22b 復調部
22c Multi2復号化部
22d DEMUX
23a USBインターフェース(映像入力手段)
23b 固有DRM復号化部
24a HDMI受信部(映像入力手段)
24b HDCP復号化部
24c H.264符号化部
25 有線LANモジュール(映像入力手段)
26 スイッチ(コンテンツ保護選択手段)
27 DRM暗号化部
27c DTCP−IP暗号化部(コンテンツ保護手段)
27d HDCP暗号化部(コンテンツ保護手段)
28 無線LANモジュール
30 ルータ(映像送信装置)
40a BDレコーダ(コンテンツソース)
40b BDレコーダ(コンテンツソース)
50 DTV/BSアンテナ(コンテンツソース)
60 メディアサーバ(コンテンツソース)
70 Web(コンテンツソース)
80 USB−HDD(コンテンツソース)
90 ルータ
I1〜I7 アイコン
R1 無線
R2 無線
R3 無線
SC コンテンツ選択画面
SC1 テレビ放送画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の映像送信装置から無線により映像信号を受信する受信手段を備え、
各映像送信装置は、上記映像信号の提供先である1または複数のコンテンツソースに接続されている映像再生装置において、
ユーザの操作に応じて、上記コンテンツソースを選択するコンテンツ選択手段と、
選択されたコンテンツソースに接続されている映像送信装置を特定して、特定された映像送信装置からの映像信号を上記受信手段に受信させる映像受信選択手段と、
上記特定された映像送信装置に対し、上記選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する指示手段とを有することを特徴とする映像再生装置。
【請求項2】
暗号化された映像信号を復号化する複数の復号化手段と、
上記受信手段が受信した映像信号の暗号化形式に応じて、上記複数の復号化手段から当該暗号化形式に対応する復号化手段を選択する復号選択手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項3】
複数の映像送信装置から無線により映像信号を受信する受信手段を備え、
各映像送信装置は、上記映像信号の提供先である1または複数のコンテンツソースに接続されている映像再生装置において、
再生可能なコンテンツソースを表示するためのコンテンツ選択画面を表示する選択画面表示手段と、
上記コンテンツ選択画面に対するユーザの操作に応じて、上記コンテンツソースを選択するコンテンツ選択手段と、
選択されたコンテンツソースに接続されている映像送信装置を特定して、特定された映像送信装置からの映像信号を上記受信手段に受信させる映像受信選択手段と、
上記特定された映像送信装置に対し、上記選択されたコンテンツソースからの映像信号を送信するように指示する指示手段とを有し、
上記選択画面表示手段は、上記特定された映像送信装置の種別に応じて、上記再生可能なコンテンツソースを変更可能であることを特徴とする映像再生装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の映像再生装置に無線により映像信号を送信する映像送信装置において、
上記映像信号の提供先である複数のコンテンツソースの各々から映像信号を受信する複数の映像入力手段と、
上記映像再生装置の上記指示手段からの指示に基づき、上記複数の映像入力手段から、上記選択されたコンテンツソースの映像信号を受信する映像入力手段を選択する映像入力制御手段と、
映像信号を暗号化する複数のコンテンツ保護手段と、
上記選択されたコンテンツソースに応じて、上記複数のコンテンツ保護手段から、当該コンテンツソースに対応するコンテンツ保護手段を選択するコンテンツ保護選択手段とを有することを特徴とする映像送信装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の映像再生装置を動作させるための映像再生プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための映像再生プログラム。
【請求項6】
請求項4に記載の映像送信装置を動作させるための映像送信プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための映像送信プログラム。
【請求項7】
請求項5に記載の映像再生プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
請求項6に記載の映像送信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2012−227721(P2012−227721A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93405(P2011−93405)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】