説明

映像再配信システム、再生装置、映像再配信方法、映像再配信プログラム、および再生プログラム

【課題】多数の装置に映像を配信する際に、配信処理にかかるサーバの負荷およびネットワークのトラフィック負荷を低減させる。
【解決手段】映像再配信システムであって、放送局101が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積手段104と、再生装置107から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像を配信するための配信アドレスを、再生装置107に送信する配信制御手段105と、配信アドレスを用いて接続された再生装置107に対して、番組蓄積手段104に記憶された配信アドレスに対応する番組映像を、当該番組映像の放送開始時刻から配信要求を受信した配信要求時刻までの区間、配信する番組再配信手段106とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信されるテレビ番組の映像を再配信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ放送映像をリアルタイムで視聴できない視聴者のために、HDDレコーダなどの録画装置が普及している。HDDレコーダによる録画では、ユーザがあらかじめ所定の時刻に開始する番組を録画予約することで、所定の時刻にHDDレコーダが番組の放送波を受信して記憶装置に番組の映像を録画する。これによりユーザは、開始時刻から視聴することができなかった番組を視聴することができる。
【0003】
この方式では、ユーザがあらかじめ録画予約しておいた番組のみが視聴の対象となるため、ユーザが録画予約をせずに放送途中から視聴し始めた番組については、放送開始までさかのぼって視聴することはできない。
【0004】
このような問題を解決するために、近年では、複数のチューナと大容量のHDD装置を備え、ユーザの録画予約がなくても一定期間のテレビ番組をすべて録画する機能を有するHDDレコーダが市販されている(非特許文献1参照)。
【0005】
また、テレビ放送映像をネットワーク上のサーバで常に蓄積しておき、ユーザの要求に応じて蓄積した映像を配信することで、ユーザが録画予約をすることなく番組を視聴することができる映像再配信サーバがある(特許文献1参照)。
【0006】
特許文献1のような映像再配信サーバはVOD(Video On Demand)サーバと呼ばれる。一般的に、VODサーバは配信方式としてユニキャスト方式を採用している。ユニキャスト方式では、サーバが視聴端末ごとに異なるセッションを生成し、サーバから視聴端末に直接映像を配信する(非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3730849号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】東芝レビュー、Vol.65、No.4、p.19−p.22、2010年、東芝技術企画室
【非特許文献2】「IPマルチキャスト放送の転送技術と技術課題」、NTT技術ジャーナル、Vol.18、No.10、p.8−p.10、2006年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、非特許文献1のHDDレコーダは、全ての放送局を受信できる個数のチューナと、全ての番組を保存できる大容量のHDDとを必要とするため、コストが高いという問題がある。
【0010】
また、特許文献1の映像再配信サーバでは、ユーザの視聴要求ごとに新たなセッションを生成して映像をユニキャスト方式で配信するため、以下のような問題が発生する可能性がある。
【0011】
すなわち、多数のユーザの視聴要求によりユーザ数分のVOD配信のセッションが必要となり、映像再配信サーバの配信処理にかかる負荷が増大する。
【0012】
また、多数のユーザが、ユニキャスト方式でサーバと接続して映像を受信することにより、ネットワークのトラフィック負荷が増大する。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、多数の装置に映像を配信する際に、配信処理にかかるサーバの負荷およびネットワークのトラフィック負荷を低減させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明は、放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信システムであって、前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積手段と、再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像を配信するための配信アドレスを、前記再生装置に送信する配信制御手段と、前記配信アドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記番組蓄積手段に記憶された前記配信アドレスに対応する番組映像を、当該番組映像の放送開始時刻から前記配信要求を受信した配信要求時刻までの区間、配信する番組再配信手段と、を有する。
【0015】
また、本発明は、放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信システムであって、前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積手段と、前記番組蓄積手段に蓄積された番組映像を、当該番組映像の放送開始後に一定の時間間隔で複数回、マルチキャスト配信する第1の番組再配信手段と、再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像であって、当該配信要求を受信した配信要求時刻以前で、直近の配信開始時刻の番組映像を決定し、決定した前記番組映像を配信するマルチキャストアドレスと、前記番組映像の放送開始時刻から前記配信要求時刻までの区間の番組映像を配信するユニキャストアドレスと、を含む配信応答を生成し、前記再生装置に送信する配信制御手段と、前記ユニキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記区間の番組映像をユニキャスト配信する第2の番組再配信手段と、を有し、前記第1の番組再配信手段は、前記マルチキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記配信要求時刻後の番組映像をマルチキャスト配信する。
【0016】
また、本発明は、放送局が放送する番組映像と、映像再配信システムが前記番組映像を再配信する番組映像とを再生する再生装置であって、番組映像の放送中にユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに当該番組映像の配信要求を送信するとともに、放送途中の当該番組映像を記憶手段に記憶する制御手段と、前記映像再配信システムから前記配信要求に対する配信応答を受信し、当該配信応答に含まれる配信アドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記番組映像の放送開始時刻から前記送信要求を送信した送信要求時刻までの区間の前記番組映像を受信し、再生する再生手段と、を有し、前記再生手段は、前記映像再配信システムからの前記区間の番組映像の配信が終了すると、前記記憶手段に記憶された番組映像を引き続き再生する。
【0017】
また、本発明は、映像再配信システムが再配信する放送局の番組映像を再生する再生装置であって、ユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに番組映像の配信要求を送信する送信手段と、前記映像再配信システムから前記配信要求に対する配信応答を受信し、当該配信応答に含まれるユニキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがユニキャスト配信する前記番組映像の放送開始時刻から前記送信要求を送信した送信要求時刻までの区間の番組映像を受信し、再生する再生手段と、前記配信応答に含まれるマルチキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがマルチキャスト配信する前記配信要求時刻後の番組映像を記憶手段に記憶する制御手段と、を有し、前記再生手段は、前記映像再配信システムからの前記ユニキャスト配信が終了すると、前記記憶手段に記憶されたマルチキャスト配信された番組映像を引き続き再生する。
【0018】
また、本発明は、放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信方法であって、映像再配信システムは、前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積ステップと、再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像を配信するための配信アドレスを、前記再生装置に送信する送信ステップと、前記配信アドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記番組蓄積ステップで記憶された前記配信アドレスに対応する番組映像を、当該番組映像の放送開始時刻から前記配信要求を受信した配信要求時刻までの区間、配信する再配信ステップと、を行い、前記再生装置は、前記番組映像の放送中にユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに配信要求を送信するとともに、放送途中の前記番組映像を記憶部に記憶する制御ステップと、前記映像再配信システムから前記配信アドレスを受信し、当該配信アドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記番組映像の放送開始時刻から前記送信要求時刻までの区間の番組映像を受信し、再生する第1の再生ステップと、前記区間の番組映像の配信が終了すると、前記記憶部に記憶された番組映像を引き続き再生する第2の再生ステップと、を行う。
【0019】
また、本発明は、放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信方法であって、映像再配信システムは、前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積ステップと、前記番組蓄積ステップで蓄積された番組映像を、当該番組映像の放送開始後に一定の時間間隔で複数回、マルチキャスト配信する第1の番組再配信ステップと、再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像であって、当該配信要求を受信した配信要求時刻以前で、直近の配信開始時刻の番組映像を決定し、決定した前記番組映像を配信するマルチキャストアドレスと、前記番組映像の放送開始時刻から前記配信要求時刻までの区間の番組映像を配信するユニキャストアドレスと、を含む配信応答を生成し、前記再生装置に送信する送信ステップと、前記ユニキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記区間の番組映像をユニキャスト配信する第2の番組再配信ステップと、を行い、前記第1の番組再配信ステップは、前記マルチキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記配信要求時刻後の番組映像をマルチキャスト配信し、前記再生装置は、ユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに番組映像の配信要求を送信する送信ステップと、前記映像再配信システムから前記配信応答を受信し、当該配信応答に含まれるユニキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがユニキャスト配信する前記区間の番組映像を受信し、再生する第1の再生ステップと、前記配信応答に含まれるマルチキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがマルチキャスト配信する前記配信要求時刻後の番組映像を記憶部に記憶する記憶ステップと、前記映像再配信システムからの前記ユニキャスト配信が終了すると、前記記憶部に記憶され、マルチキャスト配信された番組映像を引き続き再生する第2の再生ステップと、を行う。
【0020】
また、本発明は、上記映像再配信システムとしてコンピュータを機能させるための映像再配信プログラムである。
【0021】
また、本発明は上記再生装置としてコンピュータを機能させるための再生プログラムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、多数の装置に映像を配信する際に、配信処理にかかるサーバの負荷およびネットワークのトラフィック負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る映像再配信システムの全体構成図である。
【図2】第1の実施形態の映像再配信処理を示すシーケンスである。
【図3】補助映像再生区間と、キャッシュ部に確保される領域の一例を表した模式図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る映像再配信システムの全体構成図である。
【図5】第2の実施形態の映像再配信処理を示すシーケンスである。
【図6】配信応答の生成処理のフローチャートである。
【図7】放送局が放送する時間帯と、番組再配信サーバがマルチキャスト配信する時間帯と、補助映像再生区間と、キャッシュ部に確保される領域の一例を表した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0025】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る映像再配信システムの全体構成図である。本実施形態の映像再配信システム102は、放送局101が放送する番組の映像を再配信するシステムである。放送局101は、テレビ番組を放送する放送局であって、映像再配信システム102の外にあるものとする。
【0026】
図示する映像再配信システム102は、サーバ側の装置として、番組録画サーバ103と、録画番組蓄積部104と、配信制御サーバ105と、補助映像配信サーバ106(番組再配信手段)とを備える。また、映像再配信システム102は、視聴者(ユーザ)が使用する装置として、再生装置107(再生手段、制御手段)と、キャッシュ部108(記憶手段)とを備える。
【0027】
番組録画サーバ103は、放送局101と有線ケーブル放送または無線放送を介して接続され、放送局101が放送するテレビ番組の映像(番組映像)を受信して録画し、録画番組蓄積部104に蓄積する。
【0028】
録画番組蓄積部104は、番組録画サーバ103と直接またはネットワークを介して接続され、番組録画サーバ103が録画した番組映像を蓄積する。
【0029】
配信制御サーバ105は、再生装置107とネットワークを介して接続され、再生装置107からの番組映像の配信要求を受け付け、配信応答を生成する。配信応答には、放送局101が放送し、録画番組蓄積部104に蓄積された番組映像であって、配信要求で指定された番組映像である補助映像を配信するための補助映像アドレス(配信アドレス)が含まれる。なお、配信応答に、再生装置107が再生する補助映像の時間区間を示す補助映像再生区間も含んでいてもよい。
【0030】
補助映像配信サーバ106は、録画番組蓄積部104と直接またはネットワークを介して接続され、再生装置107の配信要求に応じて、録画番組蓄積部104に蓄積された番組映像の一部を、補助映像として再生装置107にユニキャスト配信する。
【0031】
再生装置107は、視聴者の操作に応じて番組映像を再生する装置であって、放送局101から放送される放送波の番組映像を有線ケーブル放送あるいは無線放送で受信し、再生する。また、再生装置107は、放送局101からの番組映像をキャッシュ部108に記憶するとともに、キャッシュ部108に記憶された番組映像を再生する。
【0032】
また、再生装置107は、配信制御サーバ105および補助映像配信サーバ106とネットワークを介して接続され、配信制御サーバ105に配信要求を送信し、配信制御サーバ105から配信応答を受信する。そして、再生装置107は、配信応答の補助映像アドレスを用いて補助映像配信サーバ106に接続し、補助映像配信サーバ106から配信される補助映像(番組映像の一部)を受信し再生する。
【0033】
キャッシュ部108は、再生装置107が放送局101から受信した放送波の番組映像を記憶するキャッシュ領域を有する。本実施形態では、キャッシュ領域は、補助映像再生区間の領域分または補助映像再生区間に所定の時間を加えた領域分だけ用意し、放送局101から放送される番組映像が終了するまで用意したキャッシュ領域を上書き更新し続ける。
【0034】
映像再配信システム102の各サーバ103、105、106、および再生装置107は、例えば、CPUと、メモリと、HDD等の外部記憶装置と、入力装置と、出力装置とを備えた汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、各装置の各機能が実現される。例えば、各サーバおよび再生装置107の各機能は、各サーバ用のプログラムの場合は各サーバのCPUが、そして、再生装置107用のプログラムの場合は再生装置107のCPUが、それぞれ実行することにより実現される。
【0035】
また、各サーバ用のプログラムおよび再生装置107用のプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROMなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
【0036】
なお、図1に示す映像再配信システムでは、サーバ側の装置として複数のサーバを用いることとしたが、これらの複数のサーバを統合した1つのサーバで補助映像(番組映像)を再生装置107に再配信することとしてもよい。
【0037】
次に、本実施形態の動作について説明する。
【0038】
図2は、視聴者(ユーザ)が放送中の番組を、番組の先頭(放送開始)から視聴する場合のシーケンスを示したものである。視聴者は、再生装置107に対して所望の番組の再視聴操作を行う者である。
【0039】
再生装置107は、放送局101から放送波を受信し(S201)、テレビ番組映像を再生して、視聴者に提供する(S202)。
【0040】
また、再生装置107は、視聴者の操作に応じて、放送局101の放送波から視聴者が現在、視聴中(再生中)の番組の番組情報を取得し、表示する(S203)。番組情報には、番組タイトル、放送局(チャンネル)、放送時間などが含まれる。番組情報の例として、地上デジタル放送で配信されるSI(Service Information)情報が挙げられる。
【0041】
そして、視聴者は、現在放送中(再生中)の番組を、当該番組の先頭から視聴したい場合、再視聴操作を行う(S204)。再視聴操作としては、例えば再生装置107の操作リモコンを用いて、画面に表示されたメニューおよびボタンを選択して決定することなどが挙げられる。
【0042】
視聴者の再視聴操作を受け付けて、再生装置107は、配信要求を生成する(S205)。配信要求には、例えば、再視聴操作で指定された番組の番組タイトル、放送局(チャンネル)、放送開始時間、放送終了時間などが含まれる。
【0043】
また、再生装置107は、配信要求を生成するとともに、番組映像を記憶するキャッシュ領域として配信要求に含まれる放送開始時刻から配信要求を送信した配信要求時刻までの時間区間の番組映像(映像データ)を録画できる領域をキャッシュ部108に確保し、確保したキャッシュ領域に現在放送中の番組映像を録画する(S206)。
【0044】
そして、再生装置107は、S205で生成した配信要求を配信制御サーバ105に送信する(S207)。
【0045】
配信制御サーバ105は、受信した配信要求に基づいて、配信応答を生成する(S208)。すなわち、配信制御サーバ105は、配信要求で指定された番組映像を補助映像配信サーバ106が配信するための補助映像アドレス(URLなど)を特定する。各番組映像毎に対応する補助映像アドレスは、配信制御サーバ105の図示しない記憶部にあらかじめ登録されていることとしてもよく、また、補助映像配信サーバ106に配信要求の番組情報(番組タイトル、放送局、放送開始時刻など)を検索キーとして問い合わせ、補助映像配信サーバ106から対応する補助映像アドレスを取得することとしてよい。
【0046】
また、配信制御サーバ105は、配信要求に含まれる放送開始時刻から配信要求を受信した配信要求時刻までを、再生装置107が補助映像を再生する時間区間である補助映像再生区間とし、当該補助映像再生区間を配信応答に設定するか、または、当該補助映像再生区間を補助映像配信サーバ106に通知する。
【0047】
配信制御サーバ105は、補助映像アドレス、補助映像再生区間などを含む配信応答を再生装置107に送信する(S209)。
【0048】
再生装置107は、受信した配信応答に含まれる補助映像アドレスを用いて補助映像配信サーバ106に接続し、補助映像を受信し再生する(S210)。補助映像配信サーバ106は、録画番組蓄積部104に蓄積され、補助映像アドレスで指定された補助映像(番組映像)を、ユニキャスト方式で再生装置107に送信する。視聴者は、再生装置107が再生する補助映像を視聴する(S211)。
【0049】
再生装置107は、補助映像再生区間に設定された補助映像の再生が完了すると(S212)、S206でキャッシュ部108に記録していた放送波の番組映像の再生を開始する(S213)。すなわち、再生装置107は、補助映像配信サーバ106から配信される補助映像から、キャッシュ部108に記憶されている番組映像に切替えて引き続き番組映像を再生する。視聴者は、補助映像配信サーバ106からの補助映像に引き続き、キャッシュ部108の番組映像を視聴する。
【0050】
なお、補助映像の配信については、S208で配信制御サーバ105が補助映像再生区間を補助映像配信サーバ106に通知する場合は、補助映像配信サーバ106が、補助映像再生区間分の補助映像の配信が完了すると配信を停止し、この配信停止によって再生装置107が補助映像の再生完了を検知することが考えられる。また、S208で配信制御サーバ105が補助映像再生区間を配信応答に含めて再生装置107に送信する場合は、再生装置107が、補助映像再生区間分の補助映像を受信したことを検知し、補助映像配信サーバ106に配信停止を送信することが考えられる。
【0051】
また、再生装置107は、S206から当該番組の終了時刻まで継続してキャッシュ部108に放送波から受信した番組映像を記録し続ける。このとき、再生装置107は、キャッシュ領域の中で既に再生装置107によって映像の再生が完了した領域に上書きする形で番組映像の記録を継続する。これによって、S206で確保したキャッシュ領域を超えることなく、視聴者がキャッシュ部108に記憶された番組映像を視聴しながら番組の終了まで番組映像を記憶し続けることができる。
【0052】
図3は、ある番組において、再生装置107が配信要求を送信した時刻に応じた補助映像再生区間と、キャッシュ部108に確保するキャッシュ領域の一例を表した模式図である。
【0053】
番組の放送開始時刻が19時で、放送終了時刻が20時であるものとする。再生装置107が配信制御サーバ105に配信要求を送信した時刻が19時15分30秒である場合、補助映像配信サーバ106から既に放送済みの補助映像(番組映像)を受信する補助映像再生区間は、放送開始の19時から配信要求の送信時刻である19時15分30秒までの15分30秒間となる。そして、再生装置107がキャッシュ部108に確保し、放送波の番組映像を記録するキャッシュ領域の容量は、少なくとも補助映像再生区間と同じ15分30秒間の映像を記憶可能な容量である。なお、図示する例では、再生する前に上書きされてしまうリスクを回避するために、補助映像再生区間に所定の時間(α:例えば5分等)を加えた時間分の番組映像を録画可能な容量としている。
【0054】
<第2の実施形態>
図4は、本発明の第2の実施形態に係る映像再配信システムの全体構成図である。本実施形態の映像再配信システム102Aは、放送局101が放送する番組の映像を再配信するシステムである。放送局101は、テレビ番組を放送する放送局であって、映像再配信システム102Aの外にあるものとする。
【0055】
図示する映像再配信システム102Aは、サーバ側の装置として、番組録画サーバ103と、録画番組蓄積部104と、配信制御サーバ105と、補助映像配信サーバ106(第2の番組再配信手段)と、さらに番組再配信サーバ109(第1の番組再配信手段)と、過去番組表サーバ110と、番組情報蓄積部111とを備える。また、映像再配信システム102は、視聴者が使用する再生装置107(制御手段、再生手段)と、キャッシュ部108とを備える。
【0056】
本実施形態の映像再配信システム102Aは、番組再配信サーバ109と、過去番組表サーバ110と、番組情報蓄積部111を備える点において第1の実施形態の映像再配信システム102と異なるため、ここではこれらのサーバ109〜111について説明する。
【0057】
番組再配信サーバ109は、録画番組蓄積部104と直接またはネットワークを介して接続され、録画番組蓄積部104に蓄積された番組映像を、ネットワークを介して再生装置107にマルチキャスト配信する。なお、番組再配信サーバ109は、放送局101がテレビ番組の放送を開始してから一定時間が経過した後、録画番組蓄積部104に蓄積された該当番組映像のマルチキャスト配信を開始する。また、番組再配信サーバ109は、録画番組蓄積部104に蓄積された番組映像を、一定の時間間隔ごとに複数回ネットワークを介してマルチキャスト配信する。
【0058】
過去番組表サーバ110は、番組情報蓄積部111と直接またはネットワークを介して接続され、放送局101から放送される放送波から番組情報を取得し、過去に放送された番組の番組情報の一覧となる過去番組表を生成し、番組情報蓄積部111に蓄積する。放送波に含まれる番組情報とは、例えば日本の地上デジタル放送におけるSI情報が挙げられる。
【0059】
番組情報蓄積部111は、過去番組表サーバ110によって生成された過去番組表を蓄積する。
【0060】
次に、本実施形態の動作について説明する。
【0061】
図5は、視聴者(ユーザ)の番組再視聴操作を受け付け、再生装置107が再配信された番組映像の再生を行うまでのシーケンスを示したものである。視聴者は、再生装置107に対して所望の番組の再視聴操作を行う者である。
【0062】
番組再配信サーバ109は、放送局101がテレビ番組の放送を開始してから一定時間が経過した後、自身のスケジュールに従って所定の時刻に、録画番組蓄積部104に蓄積された番組映像の再配信を、マルチキャスト方式により開始する(S501)。
【0063】
再生装置107は、視聴者の操作に応じて、過去番組表サーバ110から過去番組表データ(過去の番組情報一覧)を取得する(S502)。また、再生装置107は、視聴者の操作に応じて過去番組表データを表示する(S503)。過去番組表には、番組毎に番組タイトル、放送局、放送時間などが含まれる。
【0064】
視聴者は、再生装置107に表示された過去番組表の中から再視聴したい番組を選択し、再視聴操作を行う(S504)。番組の選択方法としては、例えば再生装置107の操作リモコンを用いて、画面に表示されたメニューおよびボタンを選択して決定することなどが挙げられる。
【0065】
視聴者の再視聴操作を受け付けて、再生装置107は、配信要求を生成する(S505)。配信要求の内容には、例えば、視聴者が選択した番組の番組タイトル、放送局(チャンネル)、放送開始時間、放送終了時間などが含まれる。再生装置107は、生成した配信要求を配信制御サーバ105に送信する(S506)。
【0066】
また、再生装置107は、配信要求を生成・送信するとともに、番組映像を記憶するキャッシュ領域として配信要求に含まれる放送開始時刻から配信要求を送信した配信要求時刻までの補助映像再生区間の番組映像(映像データ)を録画できる領域をキャッシュ部108に確保する。
【0067】
配信制御サーバ105は、受信した配信要求から、配信応答を生成する(S507)。配信応答の生成処理の詳細については、後述する図6で説明する。
【0068】
配信制御サーバ105は、生成した配信応答を再生装置107に送信する(S508)。配信応答には、配信要求で要求した番組映像を番組再配信サーバ109がマルチキャスト配信する再配信マルチキャストアドレスと、配信要求で要求した番組映像の補助映像を補助映像配信サーバ106がユニキャスト配信する補助映像アドレスとを含む。補助映像は、マルチキャスト配信による番組映像の配信開始時刻から配信要求を送信した配信要求時刻までの番組映像である。なお、配信応答には、補助映像再生区間を含めることとしてもよい。
【0069】
再生装置107は、受信した配信応答に含まれる再配信マルチキャストアドレスを用いて、番組再配信サーバ109に接続し、番組再配信サーバ109がマルチキャスト配信する、配信要求で要求した番組映像を受信し(S509)、キャッシュ部108に記憶する(S510)。
また、再生装置107は、受信した配信応答に含まれる補助映像アドレスを用いて、補助映像配信サーバ106に接続し、配信要求で要求した番組映像の補助映像をユニキャストで受信し、再生する(S511、S512)。補助映像配信サーバ106は、録画番組蓄積部104に蓄積され、補助映像アドレスで指定された補助映像(番組映像)を、ユニキャスト方式で再生装置107に送信する。視聴者は、再生装置107が再生する補助映像を、視聴する。
【0070】
再生装置107は、補助映像再生区間の補助映像の再生が完了すると(S513)、S510でキャッシュ部108に記憶しているマルチキャスト配信された番組映像の再生を開始する(S514)。視聴者は、補助映像配信サーバ106から配信される補助映像に引き続き、番組再配信サーバ109によりマルチキャスト配信され、キャッシュ部108に記憶された番組映像を視聴する。
【0071】
なお、補助映像の配信については、例えば、補助映像配信サーバ106が、補助映像再生区間分の補助映像の配信が完了すると配信を停止し、この配信停止によって再生装置107が補助映像の再生完了を検知することが考えられる。この場合、配信制御サーバ105は、S507で配信応答を生成する際に、補助映像配信サーバ106に補助映像再生区間を通知するものとする。また、S508で配信制御サーバ105が補助映像再生区間を配信応答に含めて再生装置107に送信する場合は、再生装置107が、補助映像再生区間分の補助映像を受信したことを検知し、補助映像配信サーバ106に配信停止を送信することが考えられる。
【0072】
また、再生装置107は、当該番組の終了時刻まで継続してキャッシュ部108に番組再配信サーバ109から受信した番組映像を記憶し続ける。このとき、再生装置107は、キャッシュ部108のキャッシュ領域の中で既に再生装置107によって映像の再生が完了したキャッシュ領域に上書きする方式で番組映像の記録を継続する。これにより、S505で確保したキャッシュ部108のキャッシュ領域を超えることなく、視聴者がキャッシュ部108に記憶された番組映像を視聴しつつ、番組再配信サーバ109から再配信される番組映像をキャッシュ部108に記憶し続けることができる。
【0073】
図6は、図5のS507の配信応答の生成フローを表したものである。
【0074】
配信制御サーバ105は、再生装置107から配信要求を受け付けた配信要求時刻以前でかつ直近の、配信要求で指定された番組の配信開始時刻を特定するとともに、当該配信開始時刻に前記番組を配信する配信マルチキャストアドレスを特定する(S601)。すなわち、配信制御サーバ105は、配信要求を受信した時点で、既に配信されており、配信開始時刻が直近の配信マルチキャストアドレスを特定する。
【0075】
配信開始時刻と対応する配信マルチキャストアドレスは、事前に番組再配信サーバ109から取得していてもよいし、番組再配信サーバ109に逐次問い合わせてもよい。
【0076】
番組再配信サーバ109は、録画番組蓄積部104に蓄積された各番組を、一定の時間間隔で複数回再配信するために、各番組毎に、配信開始時刻と、当該配信開始時刻に番組を配信する配信マルチキャストアドレスとを対応付けて録画番組蓄積部104に記憶しているものとする。なお、配信マルチキャストアドレスは、マルチキャスト用に割り当てられたアドレスであって、例えば、IPv4の場合は、224.0.0.0〜239.255.255.255の範囲であり、IPv6の場合は、FFで始まるアドレスである。
【0077】
なお、配信要求を受信した時点で、配信を開始している配信マルチキャストアドレスが存在しない場合は、番組再配信サーバ109が配信する配信マルチキャストアドレスの替わりに、放送波(当該番組を放送する放送局の情報)を特定する。
【0078】
そして、配信制御サーバ105は、配信要求時刻(現在時刻)からS601で特定した配信開始時刻までの時間区間(時間)を算出し、補助映像再生区間とする(S602)。補助映像再生区間は、配信要求時刻までに、番組再配信サーバ109が既に配信した番組映像(補助映像)の時間である。
【0079】
そして、配信制御サーバ105は、配信要求で指定された番組を最初・先頭から再生させるために、補助映像配信サーバ106の補助映像アドレスを特定する。配信制御サーバ105は、各番組と補助映像アドレスとの対応表を事前に番組再配信サーバ109から取得していてもよいし、補助映像配信サーバ106に逐次問い合わせてもよい。
【0080】
配信制御サーバ105は、S601で特定した配信マルチキャストアドレスと、S603で特定した補助映像アドレスとを含む配信応答を生成し、再生装置107への応答とする(S604)。また、配信制御サーバ105は、S602で算出した補助映像再生区間を、配信応答に含めて再生装置107に送信してもよく、あるいは、補助映像配信サーバ106に通知してもよい。
【0081】
図7は、ある番組において、放送局101から放送される時間帯と、番組再配信サーバ109でマルチキャスト配信される時間帯と、再生装置107の配信要求に対応する補助映像再生区間と、キャッシュ部108で確保すべきキャッシュ領域の一例を表した模式図である。
【0082】
701は、放送局101から放送される番組の時間帯を表す。702、703、704は、701で放送される番組を、番組再配信サーバ109が再配信する番組の時間帯を表す。番組再配信サーバ109は、同じ番組を一定間隔でマルチキャスト配信する。図7に示す例では、番組再配信サーバ109は10分ごとにマルチキャスト配信を行っている。なお、図7には示していないが、704のマルチキャスト配信後も(さらに、番組終了後も)、10分ごとに当該番組のマルチキャスト配信が行われていてもよい。
【0083】
図示する例では、再生装置107からの配信要求が19:15:30(配信要求時刻)に送信されるとする。この場合、当該時刻以前で直近の番組は、配信開始時刻が19:10:00の番組702であり、配信制御サーバ105は、この番組の配信マルチアドレスを特定する。この配信要求時刻(19:15:30)は、番組702の配信開始から5分30秒経過し、また、放送局が放送する本放送701の放送開始時刻からは15分30秒経過している。
【0084】
この場合、補助映像再生区間は5分30秒となり、再生装置107のキャッシュ部108で確保すべきキャッシュ領域は、少なくとも補助映像再生区間と同じ5分30秒間の映像を記憶可能な容量である。なお、図示する例では、再生する前に上書きされてしまうリスクを回避するために、補助映像再生区間に所定の時間(α:例えば5分等)を加えた時間分の番組映像を録画可能な容量としている。
【0085】
図7に示すように、同一番組のマルチキャストを一定間隔で複数回配信することで、再生装置107のキャッシュ部108が備えるべき容量は、マルチキャスト配信の間隔(図示する例では、10分)に所定の時間を加えた時間分の映像を記録できる容量でよいため、第1の実施形態の再生装置107のキャッシュ部108の容量(HDD容量)を節約することができる。
【0086】
以上説明した第1および第2の実施形態では、補助映像配信サーバがユニキャスト配信する補助映像の再生から、キャッシュ部に記憶された番組映像の再生に切替えて1つの番組全体を再生する。これにより、本実施形態では、番組全体をユニキャスト配信する場合に比べて、補助映像配信サーバの接続時間を短くすることができるため、補助映像配信サーバの配信負荷およびネットワークのトラフィック負荷を抑えることができる。
【0087】
また、第2の実施形態では、番組再配信サーバは、録画番組蓄積部に蓄積された番組映像を、一定の時間間隔ごとに複数回マルチキャスト配信する。これにより、第2の実施形態では、補助映像配信サーバの接続時間をより短くすることができるため、補助映像配信サーバの配信負荷およびネットワークのトラフィック負荷を抑えることができる。また、マルチキャスト方式で配信することから、多数のユーザが再配信映像を視聴しても、ユニキャスト方式で再配信する方式に比べて、ネットワークのトラフィック負荷を抑えることができる。
【0088】
また、本実施形態では、ユニキャスト方式で配信された補助映像と、再生装置のキャッシュ部にキャッシュされた番組映像とを併用し、番組全体を再生する。これにより、再生装置のキャッシュ部に番組全体を記録する場合に比べて、キャッシュ部が必要とするHDD容量が少なくて済むことから、装置コストを節約することができる。また、本実施形態では、全ての放送局の番組を受信するための複数のチューナが不要であるため、装置コストを削減することができる。
【0089】
また、本実施形態では、補助映像再生区間または補助映像再生区間に所定の時間を加えた区間分の映像を録画可能な容量のみをキャッシュ部に確保し、上書き更新する。これにより、キャッシュ部の容量を節約することができる。
【0090】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0091】
101:放送局
102、102A:映像再配信システム
103:番組録画サーバ
104:録画番組蓄積部
105:番組再配信サーバ
106:補助映像配信サーバ
107:再生装置
108:キャッシュ部
109:番組再配信サーバ
110:過去番組表サーバ
111:番組情報蓄積部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信システムであって、
前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積手段と、
再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像を配信するための配信アドレスを、前記再生装置に送信する配信制御手段と、
前記配信アドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記番組蓄積手段に記憶された前記配信アドレスに対応する番組映像を、当該番組映像の放送開始時刻から前記配信要求を受信した配信要求時刻までの区間、配信する番組再配信手段と、を有すること
を特徴とする映像再配信システム。
【請求項2】
放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信システムであって、
前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積手段と、
前記番組蓄積手段に蓄積された番組映像を、当該番組映像の放送開始後に一定の時間間隔で複数回、マルチキャスト配信する第1の番組再配信手段と、
再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像であって、当該配信要求を受信した配信要求時刻以前で、直近の配信開始時刻の番組映像を決定し、決定した前記番組映像を配信するマルチキャストアドレスと、前記番組映像の放送開始時刻から前記配信要求時刻までの区間の番組映像を配信するユニキャストアドレスと、を含む配信応答を生成し、前記再生装置に送信する配信制御手段と、
前記ユニキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記区間の番組映像をユニキャスト配信する第2の番組再配信手段と、を有し、
前記第1の番組再配信手段は、前記マルチキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記配信要求時刻後の番組映像をマルチキャスト配信すること
を特徴とする映像再配信システム。
【請求項3】
放送局が放送する番組映像と、映像再配信システムが前記番組映像を再配信する番組映像とを再生する再生装置であって、
番組映像の放送中にユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに当該番組映像の配信要求を送信するとともに、放送途中の当該番組映像を記憶手段に記憶する制御手段と、
前記映像再配信システムから前記配信要求に対する配信応答を受信し、当該配信応答に含まれる配信アドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記番組映像の放送開始時刻から前記送信要求を送信した送信要求時刻までの区間の前記番組映像を受信し、再生する再生手段と、を有し、
前記再生手段は、前記映像再配信システムからの前記区間の番組映像の配信が終了すると、前記記憶手段に記憶された番組映像を引き続き再生すること
を特徴とする再生装置。
【請求項4】
映像再配信システムが再配信する放送局の番組映像を再生する再生装置であって、
ユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに番組映像の配信要求を送信する送信手段と、
前記映像再配信システムから前記配信要求に対する配信応答を受信し、当該配信応答に含まれるユニキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがユニキャスト配信する前記番組映像の放送開始時刻から前記送信要求を送信した送信要求時刻までの区間の番組映像を受信し、再生する再生手段と、
前記配信応答に含まれるマルチキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがマルチキャスト配信する前記配信要求時刻後の番組映像を記憶手段に記憶する制御手段と、を有し、
前記再生手段は、前記映像再配信システムからの前記ユニキャスト配信が終了すると、前記記憶手段に記憶されたマルチキャスト配信された番組映像を引き続き再生すること
を特徴とする再生装置。
【請求項5】
放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信方法であって、
映像再配信システムは、
前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積ステップと、
再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像を配信するための配信アドレスを、前記再生装置に送信する送信ステップと、
前記配信アドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記番組蓄積ステップで記憶された前記配信アドレスに対応する番組映像を、当該番組映像の放送開始時刻から前記配信要求を受信した配信要求時刻までの区間、配信する再配信ステップと、を行い、
前記再生装置は、
前記番組映像の放送中にユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに配信要求を送信するとともに、放送途中の前記番組映像を記憶部に記憶する制御ステップと、
前記映像再配信システムから前記配信アドレスを受信し、当該配信アドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記番組映像の放送開始時刻から前記送信要求時刻までの区間の番組映像を受信し、再生する第1の再生ステップと、
前記区間の番組映像の配信が終了すると、前記記憶部に記憶された番組映像を引き続き再生する第2の再生ステップと、を行うこと
を特徴とする映像再配信方法。
【請求項6】
放送局が放送する番組映像を再配信する映像再配信方法であって、
映像再配信システムは、
前記放送局が放送する番組映像を蓄積する番組蓄積ステップと、
前記番組蓄積ステップで蓄積された番組映像を、当該番組映像の放送開始後に一定の時間間隔で複数回、マルチキャスト配信する第1の番組再配信ステップと、
再生装置から配信要求を受け付けて、当該配信要求で指定された番組映像であって、当該配信要求を受信した配信要求時刻以前で、直近の配信開始時刻の番組映像を決定し、決定した前記番組映像を配信するマルチキャストアドレスと、前記番組映像の放送開始時刻から前記配信要求時刻までの区間の番組映像を配信するユニキャストアドレスと、を含む配信応答を生成し、前記再生装置に送信する送信ステップと、
前記ユニキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記区間の番組映像をユニキャスト配信する第2の番組再配信ステップと、を行い、
前記第1の番組再配信ステップは、前記マルチキャストアドレスを用いて接続された再生装置に対して、前記配信要求時刻後の番組映像をマルチキャスト配信し、
前記再生装置は、
ユーザの操作を受け付けて、前記映像再配信システムに番組映像の配信要求を送信する送信ステップと、
前記映像再配信システムから前記配信応答を受信し、当該配信応答に含まれるユニキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがユニキャスト配信する前記区間の番組映像を受信し、再生する第1の再生ステップと、
前記配信応答に含まれるマルチキャストアドレスを用いて前記映像再配信システムに接続し、前記映像再配信システムがマルチキャスト配信する前記配信要求時刻後の番組映像を記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記映像再配信システムからの前記ユニキャスト配信が終了すると、前記記憶部に記憶され、マルチキャスト配信された番組映像を引き続き再生する第2の再生ステップと、を行うこと
を特徴とする映像再配信方法。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の映像再配信システムとしてコンピュータを機能させるための映像再配信プログラム。
【請求項8】
請求項3または請求項4に記載の再生装置としてコンピュータを機能させるための再生プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−9150(P2013−9150A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140370(P2011−140370)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】