説明

映像処理装置および映像処理方法

【課題】保存されている映像出力を外部に出力する以前に予め確認する。
【解決手段】複数の映像入力に対し、所定の処理を実行する映像処理手段(2)と、この映像処理手段(2)が実行する映像処理手順の情報を含む制御データを映像処理手段(2)に与える制御データ供給手段(5)と、制御データを生成して制御データ供給手段(5)に出力する制御データ生成手段(3)と、制御データを、操作入力に従って一時保持すると共に、この一時保持した制御データを、操作入力に従って制御データ供給手段(5)に出力する制御データ保持手段(6)と、映像処理手段(2)が処理を施した映像出力を一時保持する映像出力保持手段(11)と、この映像出力保持手段(11)に保持された映像出力を表示する映像モニタ手段(12)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理装置および映像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、撮影された映像を編集する装置が知られている。例えば、特許文献1には、単一のモニタに複数のビデオ・プレビュー出力を同時に表示する技術が開示されている。また、特許文献2には、複数の映像信号を合成および編集する映像処理装置が開示されている。さらに、特許文献3には、オペレータが行う操作を容易にすることができ、かつ、スイッチャおよび特殊効果装置に対する設定状態の対応付けを容易に行い得る編集装置および操作制御装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特許第2704322号
【特許文献2】特開平1−186059号公報
【特許文献3】特開平7−312722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、プロダクションスイッチャでビデオ信号を生成する際に信号をサンプリングし、単一のモニタで表示しているが、生成され保存された映像を対象としてはいない。特許文献2では、編集し保存する映像を対象としているが、保存容量を少なくしようとするものであり、特許文献1と同様に、保存された後の映像を対象とするものではない。特許文献3に記載の発明は、スイッチャと特殊効果装置とを関連付けるものであり、それぞれの表示情報に関連する制御データをメモリに記憶したり、読み出すようにしている。この特許文献3も、特許文献1、2と同様に、生成し保存された映像信号を対象としていない。
【0005】
テレビの生放送などでは、映像スイッチャで番組開始前に所定の映像処理効果の事前設定を行い、それを保存した後、放送中に、保存した映像処理効果をメモリから読み出して再生する場合が多々ある。このような場合に、映像処理効果の事前設定を保存するためのメモリが多数あると、誤って、意図する映像処理効果とは異なる映像処理効果を保存したメモリからの映像処理効果を読み出して再生する危険が増大する。図4に、このような危険を有している映像処理装置の例を示す。
【0006】
図4は、上述した危険を有する映像処理装置20Cのブロック構成図である。映像処理装置20Cは、映像入力部1において、映像処理部2に複数の映像を入力する。映像処理装置20Cは、映像処理部2に入力された複数の映像に対し、映像処理操作部3からの操作によって映像出力部4から出力させる映像を選択または合成することができる。これにより、映像処理装置20Cは、様々な合成映像信号を映像処理操作部3からの操作によって作り出すことができる。
【0007】
映像処理操作部3は、オペレータの操作入力による映像の選択または合成指示を受け付ける。さらに、映像処理操作部3は、受け付けた映像の選択または合成指示を制御データに変換する。また、映像処理操作部3は、制御データを制御データレジスタ5に出力する。制御データレジスタ5は、映像処理操作部3から入力された制御データを映像処理部2に出力する。これにより映像処理部2において制御データに基づく映像処理が実行される。
【0008】
図5は、映像処理装置20Cによって作り出された合成映像信号の例を示す図である。図5の例では、ステップS10として、映像♯1、映像♯2、映像♯3、映像♯4の中から所望する映像を選択する処理を実行する。この結果、映像♯1、映像♯2、映像♯3が選択される。続いて、ステップS11として、映像♯1、映像♯2、映像♯3を合成する処理を実行する。
【0009】
このように、映像処理操作部3からの操作入力に基づき、作りたい合成映像信号が得られた場合に、そのときの制御データを保存することができる。その保存する機能は、ショットメモリ機能と呼ばれている。また、制御データは、ショットメモリレジスタ6に保存される。ショットメモリレジスタ6への制御データの書込みまたは読出しは、ショットメモリ操作部7Cによって指示する。また、ショットメモリレジスタ6からの制御データの読出しが行われると、映像処理装置20Cは、その制御データが書込まれたときの状態になる。これにより、映像処理部2では、制御データが書き込まれたときと同じ映像処理が実行される。また、ショットメモリレジスタ6を複数用意し、それぞれのショットメモリレジスタ6において制御データの書込みまたは読出しができる。なお、映像処理部2から出力される映像出力は映像モニタ部8でモニタされる。
【0010】
上述した映像処理装置20Cでは、ショットメモリレジスタ6で保存された制御データに基づく映像出力を、映像出力部4から外部に出力する以前に予め確認することができない。また、ショットメモリレジスタ6を複数備えた映像処理装置において、オペレータは、どのショットメモリレジスタ6にどのような制御データが保持されているかを自らの記憶に頼って判別するしかない。
【0011】
このように、保存されている映像出力を、映像処理装置によって扱う際には、熟練したオペレータの経験と勘に頼る部分が多い。しかしながら、映像処理装置を、オペレータの経験と勘に頼ること無く簡単に扱えるようにすることができれば好ましい。
【0012】
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、保存されている映像出力を外部に出力する以前に予め確認することができる映像処理装置および映像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の映像処理装置は、複数の映像入力に対し、所定の処理を実行する映像処理手段と、この映像処理手段が実行する映像処理手順の情報を含む制御データを映像処理手段に与える制御データ供給手段と、制御データを生成して制御データ供給手段に出力する制御データ生成手段と、制御データを、操作入力に従って一時保持すると共に、この一時保持した制御データを、操作入力に従って制御データ供給手段に出力する制御データ保持手段と、映像処理手段が処理を施した映像出力を一時保持する映像出力保持手段と、この映像出力保持手段に保持された映像出力を表示する映像モニタ手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明を映像処理方法としての観点から観ることもできる。すなわち、本発明の映像処理方法は、複数の映像入力に対し、所定の処理を実行するステップと、映像処理を実行するための映像処理手順の情報を含む制御データを生成するステップと、制御データを、操作入力に従って一時保持すると共に、この一時保持した制御データを、操作入力に従って出力するステップと、処理を施した映像出力を一時保持するステップと、保持された映像出力を表示するステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、保存されている映像出力を外部に出力する以前に予め確認することができる映像処理装置および映像処理方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態に係る映像処理装置20について図1を参照して説明する。図1は、第一の実施の形態に係る映像処理装置20のブロック構成図である。なお、図4に示す映像処理装置20Cと同一または同種の部分は同一または同一系の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0017】
図1に示す第一の実施の形態に係る映像処理装置20は、映像処理手段である映像入力部1から入力される複数の映像入力のいずれかを選択または合成する処理を実行する映像処理部2を備える。また、この映像処理部2が実行する映像処理手順の情報を含む制御データを映像処理部2に与える制御データ供給手段としての制御データレジスタ5を備える。この制御データは、制御データ生成手段としての映像処理操作部3により生成されて制御データレジスタ5に出力される。さらに、制御データは、ショットメモリ操作部7からの書込指示に従って制御データ保持手段であるショットメモリレジスタ6に一時保持される。また、ショットメモリレジスタ6に保持された制御データは、ショットメモリ操作部7からの読出指示に従って制御データレジスタ5に出力される。なお、以上の説明は、図4に示した映像処理装置20Cにおける説明と同様である。
【0018】
ここで、第一の実施の形態に係る映像処理装置20は、映像処理部2が処理を施した映像出力を一時保持する映像出力保持手段としての映像メモリ11を備える。さらに、この映像メモリ11に保持された映像出力を表示する映像モニタ手段である映像モニタ部12を備える。
【0019】
さらに、映像処理装置20では、ショットメモリレジスタ6に制御データを一時保持するのに同期し、映像メモリ11に映像出力を一時保持する。このような映像処理装置20における動作手順を説明する。映像処理操作部3は、オペレータの操作入力による映像の選択または合成指示に従って制御データを生成する。映像処理操作部3が生成した制御データは、制御データレジスタ5に入力される。制御データレジスタ5は、映像処理操作部3から入力された制御データを映像処理部2に向けて出力する。映像処理部2は、制御データレジスタ5から入力された制御データに基づき映像処理を実行する。映像処理部2が映像処理を実行した結果として得られた映像出力は、分岐13を介して映像出力部4から外部に出力される。さらに、分岐13は、映像処理部2から入力された映像出力を映像メモリ11側に分岐する。
【0020】
このとき、オペレータがショットメモリ操作部7を操作することにより、制御データレジスタ5およびショットメモリレジスタ6に対して制御データの書込指示を与えたとする。これにより、制御データレジスタ5からショットメモリレジスタ6に向けて制御データの書込みが行われる。これによりショットメモリレジスタ6には制御データが保持される。ここまでは、従来と同じ処理である。
【0021】
本発明では、映像処理装置20は、ショットメモリ操作部7が制御データレジスタ5およびショットメモリレジスタ6に対して制御データの書込指示を与えるのに同期し、ショットメモリ操作部7は、映像メモリ11に対して映像出力の書込指示を与える。なお、ショットメモリ操作部7による映像メモリ11への映像出力の書込指示の送出は、オペレータがショットメモリ操作部7を操作して制御データの書込指示を制御データレジスタ5およびショットメモリレジスタ6に与えるのに同期して自動的に送出される。もちろん、ショットメモリ操作部7から映像メモリ11への映像出力書込指示についてもオペレータの操作によって行ってもよい。しかしながら、オペレータの操作負荷を軽減するためには、ショットメモリ操作部7から映像メモリ11への映像出力書込指示の送出については上述したように自動化することが好ましい。
【0022】
映像メモリ11は、ショットメモリ操作部7からの映像出力書込指示を受け取ると分岐13により分岐された映像出力を保持する。これにより、映像モニタ部12には、映像メモリ11に保持された映像出力の内容が表示される。このようにして、オペレータは、ショットメモリ6に保持されている制御データによる映像処理効果を映像モニタ部12に映し出された映像出力を観ることによって確認することができる。
【0023】
また、オペレータがショットメモリ操作部7を操作してショットメモリレジスタ6に制御データ読出指示を与えたとする。これにより、ショットメモリレジスタ6は、制御データを制御データレジスタ5に対して読み出す。このようにしてショットメモリレジスタ6から制御データレジスタ5に出力された制御データは、制御データレジスタ5から映像処理部2に出力される。
【0024】
(第一の実施の形態に係る映像処理装置20における効果の説明)
第一の実施の形態に係る映像処理装置20によれば、オペレータは、映像メモリ11に保持されている映像出力を映像モニタ部12により確認することができる。これにより、オペレータは、ショットメモリレジスタ6に保持されている制御データによる映像処理効果を、ショットメモリレジスタ6からの制御データが制御データレジスタ5に出力される以前に確認することができる。よって、オペレータの操作ミスを回避することができる。
【0025】
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aを図2を参照して説明する。図2は、第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aのブロック構成図である。この第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aは、第一の実施の形態に係る映像処理装置20とは一部が異なる。以下では、第一の実施の形態と同一または同種の部分は同一または同一系の符号を用いて説明し、その説明を省略または簡略化し、かつ異なる部分について主として説明する。
【0026】
図2に示すように、第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aは、2つずつのショットメモリレジスタ6−1、6−2、映像メモリ11−1、11−2、映像モニタ部12−1、12−2を備える。
【0027】
第二の実施の形態では、映像処理操作部3Aは、2つの制御データ♯1および♯2のそれぞれによる異なる映像の選択または合成指示を行うことができる。また、ショットメモリ操作部7Aは、2つの制御データ♯1および♯2のそれぞれについて、制御データの書込指示、制御データの読出指示を行うことができる。また、分岐13Aは、映像出力部4側、映像メモリ11−1側、映像メモリ11−2側の3方向に映像出力を分岐することができる。
【0028】
例えば、ショットメモリレジスタ6−1が保持する制御データによって映像処理部2が映像処理した映像出力が映像メモリ11−1に保持され、ショットメモリレジスタ6−2に保持する制御データによって映像処理部2が映像処理した映像出力が映像メモリ11−2に保持されるようにする。これにより、オペレータは、ショットメモリレジスタ6−1、6−2のそれぞれがどのような制御データを保持し、その制御データによって映像処理された映像出力がどのようなものであるかを映像メモリ11−1、11−2および映像モニタ部12−1、12−2を用いて確認できる。
【0029】
(第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aにおける効果の説明)
第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aによれば、2つの異なる制御データおよびこの2つの異なる制御データに基づく映像処理実行結果である映像出力を保持することができる。すなわち、第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aによれば、映像メモリ11−1、11−2に保持されている映像出力をそれぞれ確認することができる。これにより、オペレータは、ショットメモリレジスタ6−1、6−2に保持されている制御データによる映像処理効果を、ショットメモリレジスタ6−1、6−2から制御データを制御データレジスタ5Aに出力する以前に確認することができる。よって、オペレータの操作ミスを回避することができる。
【0030】
なお、第二の実施の形態では、2つずつのショットメモリレジスタ6−1、6−2、映像メモリ11−1、11−2、映像モニタ部12−1、12−2を備えるとして説明した。しかしながら、3つずつ以上のショットメモリレジスタ6−1〜6−n(nは自然数)、映像メモリ11−1〜11−n、映像モニタ部12−1〜12−nを備えるとしても同様に説明できることは容易に類推できる。
【0031】
(第三の実施の形態)
本発明の第三の実施の形態に係る映像処理装置20Bを図3を参照して説明する。図3は、第三の実施の形態に係る映像処理装置20Bのブロック構成図である。この第三の実施の形態に係る映像処理装置20Bは、第二の実施の形態に係る映像処理装置20Aにおいて2個ずつ備えるショットメモリレジスタ6−1、6−2、映像メモリ11−1、11−2、映像モニタ部12−1、12−2の個数を、さらに多数のn(nは自然数)個とした例である。なお、n=2であれば第二の実施の形態と同じである。以下では、第二の実施の形態と同一または同種の部分は同一または同一系の符号を用いて説明し、その説明を省略または簡略化し、かつ異なる部分について主として説明する。
【0032】
図3に示すように、第三の実施の形態に係る映像処理装置20Bは、複数のショットメモリレジスタ6−1〜6−n、映像メモリ11−1〜11−nを備える。これらのショットメモリレジスタ6−1〜6−n、映像メモリ11−1〜11−nの説明については、第二の実施の形態の説明におけるショットメモリレジスタ6−1、6−2、映像メモリ11−1、11−2の個数を2個からn個に拡張した説明と同じである。従って、第二の実施の形態の説明から容易に類推できる説明については詳細な説明を省略する。
【0033】
第三の実施の形態は、第二の実施の形態における複数の映像モニタ部12−1、12−2を1つのタッチパネル21に置き換えたことを特徴とする。タッチパネル21の構造については周知であることから詳細な説明は省略して簡単に説明する。タッチパネル21は、1つの表示画面上に、n個の異なる画像を表示することができる。なお、このように1つの表示画面上に、n個の異なる画像を表示するためにn分割合成部22を備える。n分割合成部22は、n個の映像メモリ11−1〜11−nからのn個の映像出力♯1〜♯nを入力し、これらn個の映像出力♯1〜♯nの画像を1つの表示画面上に表示できるように合成する。これにより、タッチパネル21の1つの表示画面上には、n個の異なる画像が表示される。さらに、タッチパネル21は、このn個の異なる画像にそれぞれ対応してn個のスイッチ手段を設ける。
【0034】
このスイッチ手段は、例えば、透明な導電性樹脂による膜を有する。オペレータは、この膜を透過して見える画像を目視確認できる。さらに、オペレータは、この膜を透過して見える画像を目視確認した結果、その画像が映像出力を所望する画像である場合には、その画像上のスイッチ手段を押下する。このスイッチ手段の出力は、所望する制御データの読出指示♯1〜♯nとしてショットメモリ操作部7Bに伝達される。ショットメモリ操作部7Bは、オペレータが所望した制御データが保持されているショットメモリレジスタ6−i(iは1〜nのいずれか)に対し、制御データの読出しを指示する。このようにして読出された制御データにより映像処理が実行される。これにより映像出力♯iが映像出力部16から外部に出力される。
【0035】
(第三の実施の形態に係る映像処理装置20Bにおける効果の説明)
第三の実施の形態に係る映像処理装置20Bによれば、オペレータは、1つのタッチパネル21によって、複数の異なる映像出力を事前に確認することができる。これにより、確認すべき映像出力数が多い場合でも装置規模を小型化することができる。また、確認すべき映像出力数が多い場合でもオペレータの視認性および操作性を良好に保つことができる。
【0036】
(各実施の形態の補足)
以上、本発明の第一の実施の形態、第二の実施の形態および第三の実施の形態について述べた。本発明は、これらの実施の形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。
【0037】
例えば、各実施の形態では、映像入力部1、映像出力部4をそれぞれ1つずつ設けたが、これを複数設けることもできる。また、第三の実施の形態では、1つのタッチパネル21を設けたが、これを複数のタッチパネル21−1、21−2とし、例えば、映像メモリ♯1〜♯iの映像出力はタッチパネル21−1に表示し、映像メモリ♯(i+1)〜♯nの映像出力は、タッチパネル21−2に表示することもできる。あるいは、第三の実施の形態において、1つのタッチパネル21の他に、第二の実施の形態で説明した映像モニタ部12−1、12−2のような単独の映像モニタ部を別途設けてもよい。この場合には、例えば、映像メモリ♯11−1〜♯11−iの映像出力は1つのタッチパネル21に表示し、映像メモリ♯11−(i+1)〜♯11−nの映像出力は、複数の映像モニタ部12−(i+1)〜映像モニタ部12−nに表示する。
【0038】
また、映像処理操作部3、3A、3Bとショットメモリ操作部7、7A、7Bとを一つの操作部によって実現してもよい。
【0039】
また、複数のショットメモリレジスタ6−1〜6−n、映像メモリ11−1〜11−nは、複数のメモリによって実現してもよいし、1つのメモリ内の記憶領域を分割して実現してもよい。
【0040】
また、映像処理として映像の選択または合成を例示したが、この他にも映像の変形などの加工処理を行うこともできる。また、映像処理手段としては映像の選択、合成または加工を行う映像処理部2を例示したがこれ以外にも動画の映像編集装置や既存の映像信号に特殊効果を与える特殊効果装置などを適用してもよい。
【0041】
また、制御データ供給手段としては制御データレジスタ5を例示し、制御データ保持手段としてはショットメモリレジスタ6、6−1〜6−nを例示し、映像出力保持手段としては映像メモリ11、11−1〜11−nを例示したがこれ以外にもデータの読み書きが可能な記録媒体(RAM等)であれば適用可能である。
【0042】
また、制御データ生成手段としてはオペレータの操作によって制御データを生成する映像処理操作部3、3A、3Bを例示したがこれ以外にも制御データが記録された記録媒体の情報を読み込むことにより制御データを再生するような制御データ再生装置であってもよい。
【0043】
また、映像モニタ手段としては映像モニタ部12、12−1、12−2またはタッチパネル21を例示したがこれ以外にもマルチ画面ディプレイやPC(パーソナル・コンピュータ)のディスプレイに各映像メモリ11−1〜11−nの映像出力を分割表示するなどの方式を適用してもよい。
【0044】
また、スイッチ手段としてはショットメモリ操作部7あるいはタッチパネル21上のタッチスイッチを例示したがこれ以外にもPCのディスプレイに分割表示された各映像メモリ11−1〜11−nの映像出力をマウスでクリックするなどによってスイッチングを行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、複数の保存されている映像入力に対し、所定の処理を実行する全ての映像処理装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る映像処理装置のブロック構成図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態に係る映像処理装置のブロック構成図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態に係る映像処理装置のブロック構成図である。
【図4】本発明に関連する映像処理装置のブロック構成図である。
【図5】本発明に関連する映像処理装置による映像処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 映像入力部、2 映像処理部(映像処理手段)、3、3A、3B 映像処理操作部(制御データ生成手段)、4 映像出力部、5、5A、5B 制御データレジスタ(制御データ供給手段)、6、6−1〜6−n ショットメモリレジスタ(制御データ保持手段)、7、7A、7B、7C ショットメモリ操作部(スイッチ手段)、8、12、12−1、12−2 映像モニタ部(映像モニタ手段)、11、11−1〜11−n 映像メモリ(映像出力保持手段)、13、13A、13B 分岐、20、20A、20B、20C 映像処理装置、21 タッチパネル(映像モニタ手段、スイッチ手段)、22 n分割合成部(映像モニタ手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の映像入力に対し、所定の処理を実行する映像処理手段と、
この映像処理手段が実行する映像処理手順の情報を含む制御データを上記映像処理手段に与える制御データ供給手段と、
制御データを生成して上記制御データ供給手段に出力する制御データ生成手段と、
上記制御データを、操作入力に従って一時保持すると共に、この一時保持した制御データを、操作入力に従って上記制御データ供給手段に出力する制御データ保持手段と、
上記映像処理手段が処理を施した映像出力を一時保持する映像出力保持手段と、
この映像出力保持手段に保持された上記映像出力を表示する映像モニタ手段と、
を備えることを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記制御データ保持手段、前記映像出力保持手段および前記映像モニタ手段をそれぞれ複数備えることを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項3】
複数の前記映像モニタ手段は、
一つの表示画面上の表示領域が複数に分割されてなる複数の表示部を備え、
上記複数の表示部のそれぞれに対応した複数のスイッチ手段を上記表示部上に備える、
ことを特徴とする請求項2記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記制御データ保持手段に前記制御データを一時保持するのに同期し、前記映像出力保持手段に前記映像出力を一時保持することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の映像処理装置。
【請求項5】
複数の映像入力に対し、所定の処理を実行するステップと、
映像処理を実行するための映像処理手順の情報を含む制御データを生成するステップと、
上記制御データを、操作入力に従って一時保持すると共に、この一時保持した制御データを、操作入力に従って出力するステップと、
処理を施した映像出力を一時保持するステップと、
保持された上記映像出力を表示するステップと、
を有することを特徴とする映像処理方法。
【請求項6】
複数の前記制御データをそれぞれ保持するステップと、
複数の前記制御データに基づき処理された複数の映像出力をそれぞれ保持するステップと、
保持されている複数の前記映像出力をそれぞれ表示するステップと、
を有することを特徴とする請求項5記載の映像処理方法。
【請求項7】
前記制御データを一時保持するのに同期し、前記映像出力を一時保持するステップを有することを特徴とする請求項5または6記載の映像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−284080(P2009−284080A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−132127(P2008−132127)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】