説明

曲げ試験装置および曲げ試験方法

【課題】本発明は、軽量、コンパクトな載荷治具が使用でき、試験体と載荷治具との芯出し及び溶接も容易であり、運搬時等に試験体にねじれが発生することもなく、且つ試験体に純粋な曲げモーメントのみを付与させることが可能な曲げ試験装置および曲げ試験方法を提供することを目的とする。
【解決手段】鋼管6の軸方向の一端に第1の載荷治具7が固結され、他端に第2の載荷治具8が固結され、第1の載荷治具7と第2の載荷治具8の両方に、移動支点と加力点を有し、第1の油圧ジャッキ、第2の油圧ジャッキ60、70で第1、第2の載荷治具7、8の加力点にそれぞれ所定の力Pを加えることにより、第1の載荷治具7の支点と第2の載荷治具8の支点を中心にしてXY平面内において鋼管6に所定の曲げモーメントが付与されるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平面内に置かれた軸状の試験体を水平面内で曲げる試験を行なう曲げ試験装置および曲げ試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、軸状の試験体の曲げ試験として、軸状の試験体自体を支点で支え、軸状の試験体に直接、力を加える3点曲げ試験や4点曲げ試験が知られている。
【0003】
しかし、このような3点曲げ試験や4点曲げ試験では、曲げ試験の際に試験体が降伏する(塑性変形する)と、試験体に対する支点および力が加えられる加力点の位置がずれてくる。また、このような曲げ試験では、試験体上の支点および加力点で先行して局部座屈が発生する。このような現象が発生すると、曲げ試験の際に、試験体に正確な力を加えることが出来なくなる。
【0004】
上記曲げ試験の問題点を解消する技術として、門型曲げ試験方法が提案されている(非特許文献1参照)。この非特許文献1に開示された技術は、図3に示す模式図のように、XY平面(床面に相当)に直交するYZ平面(紙面に相当)であり且つY軸(紙面内において右方向)と平行な方向に向かって配されたパイプ状の試験体500の両端に載荷治具501、502をYZ平面内において、パイプ状の試験体500に対して直角に溶接固定したラーメン構造であり、この載荷治具501、502のそれぞれの端の加力点503、504にY軸方向、(−Y軸)方向(紙面内において左方向)から力Pを付与する構成である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】福田他(Fukuda et al)、2002年、第4回国際パイプライン会議(4th International Pipeline Conference)、IPC02−27129
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記非特許文献1に開示された門型曲げ試験方法にも以下のような問題点が存在する。
(1) 試験体500と載荷治具501、502との芯出しの際に、Y軸方向とYZ平面 方向の2方向に留意が必要になる。
(2) 試験体500と載荷治具501、502との溶接時に、載荷治具501、502 が干渉し、ターニングローラーを使用できないため、自動溶接が不可能である。
(3) 載荷治具501、502を溶接後の試験体500の運搬時や反転時に、試験体 500にねじれが発生する。
(4) 大型の載荷治具501、502が必要になる。
(5) 試験体500に曲げモーメントが付与されるばかりでなく、軸力までも加えられ てしまう。
【0007】
本発明の目的は、軽量、コンパクトな載荷治具が使用でき、試験体と載荷治具との芯出し及び溶接も容易であり、運搬時等に試験体にねじれが発生することもなく、且つ試験体に純粋な曲げモーメントのみを付与させることが可能な曲げ試験装置および曲げ試験方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、
空間内に互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を定め、前記空間内に設けられた固定部から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体を前記XY平面内で4点曲げ試験を行なう曲げ試験装置であって、
前記試験体の軸方向の一端に第1の載荷治具が固結され、他端に第2の載荷治具が固結され、
前記第1の載荷治具と第2の載荷治具の両方に、支点と加力点を有し、
前記第1の載荷治具の加力点に力を加えるための第1の加力手段と前記第2の載荷治具の加力点に力を加えるための第2の加力手段を有し、
前記第1、第2の加力手段で前記第1、第2の載荷治具の加力点にそれぞれ所定の力を加えることにより、前記第1の載荷治具の支点と前記第2の載荷治具の支点を中心にして前記XY平面内において前記試験体に所定の曲げモーメントが付与されるように構成されており、
前記第1、第2の加力手段により加えられる前記各所定の力には、前記XY平面内において前記各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を有することを特徴とする曲げ試験装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第1、第2の載荷治具の支点は、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「移動支点」と称す)であり、
前記第1、第2の載荷治具の加力点は、前記第1、第2の載荷治具の移動支点からそれぞれ所定距離だけ離れた位置に、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な点(以下、「移動加力点」と称す)であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第3の固定側回動支点と第4の固定側回動支点を有し、
前記第1、第2の載荷治具の各移動支点と各移動加力点および前記第1、第2、第3、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、前記第2の載荷治具の移動支点と前記第3の固定側回動支点が第2の連結部材で連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第1の載荷治具の支点は移動支点であり、
前記第2の載荷治具の支点は前記XY平面内及びZ軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「回動支点」と称す)であり、
前記第1の載荷治具の加力点は、前記第1の載荷治具の移動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記第2の載荷治具の加力点は、前記第2の載荷治具の回動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動加力点に対向した位置に、第4の固定側回動支点を有し、
前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点、前記第2の載荷治具の回動支点と移動加力点および前記第1、第2、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、
前記第2の載荷治具の回動支点と固定部とが第5の連結部材でZ軸方向に連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
前記第1の載荷治具の移動支点に力を加えるための第3の加力手段を有し、
前記XY平面内において前記第3の加力手段で前記第1の載荷治具の移動支点に所定の力を加えることにより、前記試験体に所定の軸力が加えられるように構成されたことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項5に記載の発明は、
空間内に互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を定め、前記空間内に設けられた固定部から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体を前記XY平面内で4点曲げ試験を行なう曲げ試験方法であって、
前記試験体の軸方向の一端に第1の載荷治具が固結され、他端に第2の載荷治具が固結され、
前記第1の載荷治具と第2の載荷治具の両方に、支点と加力点を有し、
前記第1の載荷治具の加力点に力を加えるための第1の加力手段と前記第2の載荷治具の加力点に力を加えるための第2の加力手段を有し、
前記第1、第2の加力手段で前記第1、第2の載荷治具の加力点にそれぞれ所定の力を加えることにより、前記第1の載荷治具の支点と前記第2の載荷治具の支点を中心にして前記XY平面内において前記試験体に所定の曲げモーメントを付与する曲げモーメント付与工程を有し、
前記第1、第2の加力手段により加えられる前記各所定の力には、前記XY平面内において前記各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を有することを特徴とする曲げ試験方法である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、
前記第1、第2の載荷治具の支点は、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「移動支点」と称す)であり、
前記第1、第2の載荷治具の加力点は、前記第1、第2の載荷治具の移動支点からそれぞれ所定距離だけ離れた位置に、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な点(以下、「移動加力点」と称す)であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第3の固定側回動支点と第4の固定側回動支点を有し、
前記第1、第2の載荷治具の各移動支点と各移動加力点および前記第1、第2、第3、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、前記第2の載荷治具の移動支点と前記第3の固定側回動支点が第2の連結部材で連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、
前記第1の載荷治具の支点は移動支点であり、
前記第2の載荷治具の支点は前記XY平面内及びZ軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「回動支点」と称す)であり、
前記第1の載荷治具の加力点は、前記第1の載荷治具の移動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記第2の載荷治具の加力点は、前記第2の載荷治具の回動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動加力点に対向した位置に、第4の固定側回動支点を有し、
前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点、前記第2の載荷治具の回動支点と移動加力点および前記第1、第2、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、
前記第2の載荷治具の回動支点と固定部とが第5の連結部材でZ軸方向に連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記第1の載荷治具の移動支点に力を加えるための第3の加力手段を有し、
前記XY平面内において前記第3の加力手段で前記第1の載荷治具の移動支点に所定の力を加えることにより、前記試験体に所定の軸力を加える軸力負荷工程を有したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明に係る曲げ試験装置は、
空間内に互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を定め、前記空間内に設けられた固定部から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体を前記XY平面内で4点曲げ試験を行なう曲げ試験装置であって、
前記試験体の軸方向の一端に第1の載荷治具が固結され、他端に第2の載荷治具が固結され、
前記第1の載荷治具と第2の載荷治具の両方に、支点と加力点を有し、
前記第1の載荷治具の加力点に力を加えるための第1の加力手段と前記第2の載荷治具の加力点に力を加えるための第2の加力手段を有し、
前記第1、第2の加力手段で前記第1、第2の載荷治具の加力点にそれぞれ所定の力を加えることにより、前記第1の載荷治具の支点と前記第2の載荷治具の支点を中心にして前記XY平面内において前記試験体に所定の曲げモーメントが付与されるように構成されており、
前記第1、第2の加力手段により加えられる前記各所定の力には、前記XY平面内において前記各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を有することを特徴とするため、
軽量、コンパクトな載荷治具が使用でき、試験体と載荷治具との芯出し及び溶接も容易であり、運搬時等に試験体にねじれが発生することもなく、且つ試験体に純粋な曲げモーメントのみを付与させることが可能な曲げ試験装置を提供することができる。
【0017】
また、本発明に係る曲げ試験方法は、
空間内に互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を定め、前記空間内に設けられた固定部から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体を前記XY平面内で4点曲げ試験を行なう曲げ試験方法であって、
前記試験体の軸方向の一端に第1の載荷治具が固結され、他端に第2の載荷治具が固結され、
前記第1の載荷治具と第2の載荷治具の両方に、支点と加力点を有し、
前記第1の載荷治具の加力点に力を加えるための第1の加力手段と前記第2の載荷治具の加力点に力を加えるための第2の加力手段を有し、
前記第1、第2の加力手段で前記第1、第2の載荷治具の加力点にそれぞれ所定の力を加えることにより、前記第1の載荷治具の支点と前記第2の載荷治具の支点を中心にして前記XY平面内において前記試験体に所定の曲げモーメントを付与する曲げモーメント付与工程を有し、
前記第1、第2の加力手段により加えられる前記各所定の力には、前記XY平面内において前記各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を有することを特徴とするため、
軽量、コンパクトな載荷治具が使用でき、試験体と載荷治具との芯出し及び溶接も容易であり、運搬時等に試験体にねじれが発生することもなく、且つ試験体に純粋な曲げモーメントのみを付与させることが可能な曲げ試験方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る曲げ試験装置の第1の実施形態を説明するための模式図であり、(a)は曲げ試験前の状態を示す模式図、(b)は曲げ試験後の状態を示す模式図である。
【図2】本発明に係る曲げ試験装置の第2の実施形態を説明するための模式図であり、(a)は曲げ試験前の状態を示す模式図、(b)は曲げ試験後の状態を示す模式図である。
【図3】従来の門型曲げ試験方法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(本発明に係る曲げ試験装置)
空間内に互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を定め、前記空間内に設けられた固定部から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体を前記XY平面内で4点曲げ試験を行なう曲げ試験装置であって、
前記試験体の軸方向の一端に第1の載荷治具が固結され、他端に第2の載荷治具が固結され、
前記第1の載荷治具と第2の載荷治具の両方に、支点と加力点を有し、
前記第1の載荷治具の加力点に力を加えるための第1の加力手段と前記第2の載荷治具の加力点に力を加えるための第2の加力手段を有し、
前記第1、第2の加力手段で前記第1、第2の載荷治具の加力点にそれぞれ所定の力を加えることにより、前記第1の載荷治具の支点と前記第2の載荷治具の支点を中心にして前記XY平面内において前記試験体に所定の曲げモーメントが付与されるように構成されており、
前記第1、第2の加力手段により加えられる前記各所定の力には、前記XY平
面内において前記各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を有することを
特徴とする。
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る曲げ試験装置の第1の実施形態を説明するための模式図であり、(a)は曲げ試験前の状態を示す模式図、(b)は曲げ試験後の状態を示す模式図である。図1において、紙面の短辺方向、長辺方向をそれぞれX軸、Y軸とし、紙面をXY平面とし、紙面に直交しかつ紙面に対して下向き方向をZ軸とし、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を空間内に定める。また、(−X軸)方向とは、紙面の短辺方向かつX軸と反対方向を言い、(−Y軸)方向とは、紙面の長辺方向かつY軸と反対方向を言い、(−Z軸)方向とは、紙面に直交しかつ紙面に対して上向き方向を言う。
【0022】
図1(a)において、1はXY平面と平行な作業床、2、3、4、5は固定部としての作業床1に固定された固定具、6は固定部2、3、4、5から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体としての長さlの鋼管、7a、8aは鋼管6の一端、他端に鋼管6の軸線アを合わせて溶接し固結された第1の継体、第2の継体、7b、8bはXY平面内で第1の継体7a、第2の継体8aにそれぞれ固結された第1の平板、第2の平板、7c、7dは第1の平板7bの端面に対してZ軸方向に延出した壁面、8c、8dは第2の平板8bの端面に対してZ軸方向に延出した壁面、7は第1の継体7a、第1の平板7b、壁面7cと壁面7dからなる長さlの第1の載荷治具、8は第2の継体8a、第2の平板8b、壁面8cと壁面8dからなる長さlの第2の載荷治具、9、10は第1の平板7b、第2の平板8bの中心軸上にそれぞれ設けられた孔に対してXY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「移動支点」と称す)として機能するように挿入されたピン、11、12は第1の平板7b、第2の平板8bの中心軸上にそれぞれ設けられた孔に対してピン9、10からそれぞれ所定距離Lだけ離れた位置に、XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な点(以下、「移動加力点」と称す)として機能するように挿入されたピン、20、30は固定部としての作業床1に固定された固定具、21は固定具20から(−Z軸)方向に延出した壁面、22、23は壁面21から第1の載荷治具7の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向するように(−X軸)方向に延出したフランジ、31は固定具30から(−Z軸)方向に延出した壁面、32、33は壁面31から第2の載荷治具8の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向するように(−X軸)方向に延出したフランジ、24、25はフランジ22、23上にそれぞれ設けられた孔に対してXY平面内及びZ軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な第1、第2の支点(以下、「第1、第2の固定側回動支点」と称す)として機能するように挿入されたピン、34、35はフランジ32、33上にそれぞれ設けられた孔に対して第3、第4の固定側回動支点として機能するように挿入されたピン、40aは第1の連結アーム、40b、40cは第1の連結アーム40aの両端に設けられた孔付きフランジ、40は第1の連結アーム40a、孔付きフランジ40bと孔付きフランジ40cから構成され、ピン9とピン24を連結する第1の連結部材、50aは第2の連結アーム、50b、50cは第2の連結アームの両端に設けられた孔付きフランジ、50は第2の連結アーム50a、孔付きフランジ50bと孔付きフランジ50cから構成され、ピン10とピン34を連結する第2の連結部材、60aは第1の油圧ジャッキ本体、60b、60cは第1の油圧ジャッキ本体の両端に設けられた孔付きフランジ、60は第1の油圧ジャッキ本体60a、孔付きフランジ60bと孔付きフランジ60cから構成され、ピン11とピン25を連接する第1の加力手段としての第1の油圧ジャッキ、70aは第2の油圧ジャッキ本体、70b、70cは第2の油圧ジャッキ本体の両端に設けられた孔付きフランジ、70は第2の油圧ジャッキ本体70a、孔付きフランジ70bと孔付きフランジ70cから構成され、ピン12とピン35を連接する第2の加力手段としての第2の油圧ジャッキ、80はピン9側の壁面7cと壁面7dにそれぞれ取り付けられたフランジ、90はピン11側の壁面7cと壁面7dにそれぞれ取り付けられたフランジ、100はピン10側の壁面8cと壁面8dにそれぞれ取り付けられたフランジ、110はピン12側の壁面8cと壁面8dにそれぞれ取り付けられたフランジである。また、第1、第2の載荷治具7、8の各移動支点と各移動加力点および第1、第2、第3、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じになるように構成されている。
【0023】
図1(b)は、図1(a)に示す状態から第1、第2の油圧ジャッキ60、70でピン11、12に向かってそれぞれ所定の力Pを加えることにより、固定具2と固定具3上をフランジ80にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)とフランジ90にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)にそれぞれ案内されながら、ピン24回りに第1の連結部材40がXY平面内で回動し、ピン25回りに第1の油圧ジャッキ60がXY平面内で回動し、合わせてピン9回りに第1の載荷治具7がXY平面内で回動し、且つピン11回りに第1の載荷治具7がXY平面内で回動する。同じく、固定具4と固定具5上をフランジ100にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)とフランジ110にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)にそれぞれ案内されながら、ピン34回りに第2の連結部材50がXY平面内で回動し、ピン35回りに第2の油圧ジャッキ70がXY平面内で回動し、合わせてピン10回りに第2の載荷治具8がXY平面内で回動し、且つピン12回りに第2の載荷治具8がXY平面内で回動する。これにより、鋼管6に軸力が作用することなく、ピン9とピン9から所定距離Lだけ離れたピン10を中心にしてXY平面内において鋼管6に曲げ角度θの純粋な所定曲げモーメントが付与される。また、本発明のような曲げ試験装置においては、第1、第2の油圧ジャッキ60、70により加えられる各所定の力Pには、XY平面内において各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を必ず有する。
【0024】
また、図1に示すように、第1の載荷治具7および第2の載荷治具8は軽量、コンパクトであり、且つ鋼管6と第1の載荷治具7および第2の載荷治具8との芯出しも(−Y軸)方向とY軸方向というように一軸方向に留意するだけで済む。また、軽量、コンパクトな第1の載荷治具7および第2の載荷治具8であり、芯出しも一軸方向で行なうことができるため、鋼管6の一端と第1の載荷治具7との溶接や鋼管6の他端と第2の載荷治具8との溶接に自動溶接を採用することができるばかりか、第1の載荷治具7と第2の載荷治具8が自動溶接により固結された鋼管6に運搬時等にねじれが発生することもない。
【0025】
(第2の実施形態)
図2は本発明に係る曲げ試験装置の第2の実施形態を説明するための模式図であり、(a)は曲げ試験前の状態を示す模式図、(b)は曲げ試験後の状態を示す模式図である。図2において、図1に示す構成要素と同一な構成要素には同一な番号を付して詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0026】
図2(a)において、120は固定部としての作業床1に固定された固定具、130は固定具120に対して(−Z軸)方向に立設された先端に穴を有した第5の連結部材、135は第2の平板8bの中心軸上に設けられた孔および第5の連結部材130の先端に設けられた穴に対して第2の載荷治具8の回動支点として機能するように挿入されたピン、140はピン135側の壁面8cと壁面8dにそれぞれ取り付けられたフランジ、150は固定部としての作業床1に固定された固定具、151は固定具150から(−Z軸)方向に延出した壁面、152は壁面151から第2の載荷治具8の移動加力点に対向するように(−X軸)方向に延出したフランジである。フランジ152上に設けられた孔に対して第4の固定側回動支点として機能するようにピン35が挿入され、ピン12とピン35を第2の油圧ジャッキ70で連接している。また、第1の載荷治具7の移動支点と移動加力点、第2の載荷治具8の回動支点と移動加力点および第1、第2、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じになるように構成されている。また、図2(a)においては、図1(a)に比べて、フランジ23が(−Y軸)方向にシフトするように設けられ、フランジ22がY軸方向にシフトするように設けられ、さらにフランジ152がY軸方向にシフトするように設けられている。これにより、第1の油圧ジャッキ60と第1の連結部材40が第1の載荷治具7の軸線アに対して直交するように配され、第2の油圧ジャッキ70が第2の載荷治具8の軸線アに対して直交するように配されている。
【0027】
図2(b)は、図2(a)に示す状態から第1、第2の油圧ジャッキ60、70でピン11、12に向かってそれぞれ所定の力Pを加えることにより、固定具2と固定具3上をフランジ80にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)とフランジ90にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)にそれぞれ案内されながら、ピン24回りに第1の連結部材40がXY平面内で回動し、ピン25回りに第1の油圧ジャッキ60がXY平面内で回動し、合わせてピン9回りに第1の載荷治具7がXY平面内で回動し、且つピン11回りに第1の載荷治具7がXY平面内で回動する。また、固定具120上をフランジ140にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)に案内されながら、ピン135回りに第2の載荷治具8が回動し、フランジ110にZ軸方向に向かって取り付けた車輪(図示せず)に案内されながら、ピン35回りに第2の油圧ジャッキ70がXY平面内で回動し、且つピン12回りに第2の載荷治具8がXY平面内で回動する。これにより、鋼管6に軸力が作用することなく、ピン9とピン9から所定距離Lだけ離れたピン135を中心にしてXY平面内において鋼管6に曲げ角度θの純粋な所定曲げモーメントが付与される。また、本発明のような曲げ試験装置においては、第1、第2の油圧ジャッキ60、70により加えられる各所定の力Pには、XY平面内において各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を必ず有する。
【0028】
本実施形態においては、第2の載荷治具8の移動支点に代えて回動支点を採用しているため、第1の実施形態における作用効果に加えて、鋼管6の軸回りの回動抑止力が一段と向上するという作用効果がプラスされる。
【0029】
本実施形態における構成の場合、第1の載荷治具7の移動支点に力を加えるための第3の加力手段としての第3の油圧ジャッキ(図示せず)を追加し、XY平面内において第3の油圧ジャッキで第1の載荷治具7の移動支点に所定の力を加えることにより、試験体としての鋼管6に所定の軸力を加えることも可能になる。
【0030】
なお、第1、第2の実施の形態においては、フランジ80、90、100、110、120にそれぞれ車輪が設けられた場合を例に説明したが、必ずしもこれに限定されるものでもなく、また、必須構成要素でもない。しかし、第1、第2の実施の形態のように車輪を設けることは、大型の試験体に関する曲げ試験を行なう場合には、より有効である。
【0031】
また、第1、第2の実施の形態において、軸状の試験体としての鋼管6をXY平面内に置き、XY平面内で4点曲げ試験を行なう例に説明したが、このXY平面は必ずしも特定な方向に限定されるものではない。すなわち、XY平面が必ずしも水平面である必要はない。しかし、XY平面を水平面とすることにより、曲げ試験機の作業床1からの高さを低くすることが可能になる。このようにすることで、曲げ試験中に鋼管6内の圧力媒体(水、油、ガス等)の漏洩や問題発生時の状況把握が容易になる。また、漏洩時の飛散対策壁の設置や試験体に固結された載荷治具のXY平面外拘束も作業床から容易に行なうことが可能になる。
【0032】
また、例えば、YZ平面と平行な面を作業床とし、この作業床と直交する面(XY平面と平行な面)を耐力壁としたならば、曲げ試験機の作業床に対するスペースを少なくできる。
【0033】
また、第1、第2の実施の形態においては、軸状の試験体として、鋼管6を例に説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、本願発明において、軸状の試験体とは、広くH鋼、鋼管、鋼製の中実体、板材などの棒状体を言う。
【符号の説明】
【0034】
1 作業床
2、3、4、5、20、30、120、150 固定具
6 鋼管
7a、8a 第1の継体、第2の継体
7b、8b 第1の平板、第2の平板
7c、7d、8c、8d、21、31、151 壁面
7,8 第1の載荷治具、第2の載荷治具
9、10、11、12、24、25、34、35、135 ピン
22、23、32、33、40b、40c、50b、50c、60b、60c、70b、70c、80、90、100、110、140、152 フランジ
40a、50a 第1の連結アーム、第2の連結アーム
40、50、130 第1の連結部材、第2の連結部材、第5の連結部材
60a、70a 第1の油圧ジャッキ本体、第2の油圧ジャッキ本体
60、70 第1の油圧ジャッキ、第2の油圧ジャッキ
ア −−− 軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間内に互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を定め、前記空間内に設けられた固定部から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体を前記XY平面内で4点曲げ試験を行なう曲げ試験装置であって、
前記試験体の軸方向の一端に第1の載荷治具が固結され、他端に第2の載荷治具が固結され、
前記第1の載荷治具と第2の載荷治具の両方に、支点と加力点を有し、
前記第1の載荷治具の加力点に力を加えるための第1の加力手段と前記第2の載荷治具の加力点に力を加えるための第2の加力手段を有し、
前記第1、第2の加力手段で前記第1、第2の載荷治具の加力点にそれぞれ所定の力を加えることにより、前記第1の載荷治具の支点と前記第2の載荷治具の支点を中心にして前記XY平面内において前記試験体に所定の曲げモーメントが付与されるように構成されており、
前記第1、第2の加力手段により加えられる前記各所定の力には、前記XY平面内において前記各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を有することを特徴とする曲げ試験装置。
【請求項2】
前記第1、第2の載荷治具の支点は、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「移動支点」と称す)であり、
前記第1、第2の載荷治具の加力点は、前記第1、第2の載荷治具の移動支点からそれぞれ所定距離だけ離れた位置に、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な点(以下、「移動加力点」と称す)であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第3の固定側回動支点と第4の固定側回動支点を有し、
前記第1、第2の載荷治具の各移動支点と各移動加力点および前記第1、第2、第3、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、前記第2の載荷治具の移動支点と前記第3の固定側回動支点が第2の連結部材で連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする請求項1に記載の曲げ試験装置。
【請求項3】
前記第1の載荷治具の支点は移動支点であり、
前記第2の載荷治具の支点は前記XY平面内及びZ軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「回動支点」と称す)であり、
前記第1の載荷治具の加力点は、前記第1の載荷治具の移動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記第2の載荷治具の加力点は、前記第2の載荷治具の回動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動加力点に対向した位置に、第4の固定側回動支点を有し、
前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点、前記第2の載荷治具の回動支点と移動加力点および前記第1、第2、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、
前記第2の載荷治具の回動支点と固定部とが第5の連結部材でZ軸方向に連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする請求項1に記載の曲げ試験装置。
【請求項4】
前記第1の載荷治具の移動支点に力を加えるための第3の加力手段を有し、
前記XY平面内において前記第3の加力手段で前記第1の載荷治具の移動支点に所定の力を加えることにより、前記試験体に所定の軸力が加えられるように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の曲げ試験装置。
【請求項5】
空間内に互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を定め、前記空間内に設けられた固定部から離間したXY平面内に置かれた軸状の試験体を前記XY平面内で4点曲げ試験を行なう曲げ試験方法であって、
前記試験体の軸方向の一端に第1の載荷治具が固結され、他端に第2の載荷治具が固結され、
前記第1の載荷治具と第2の載荷治具の両方に、支点と加力点を有し、
前記第1の載荷治具の加力点に力を加えるための第1の加力手段と前記第2の載荷治具の加力点に力を加えるための第2の加力手段を有し、
前記第1、第2の加力手段で前記第1、第2の載荷治具の加力点にそれぞれ所定の力を加えることにより、前記第1の載荷治具の支点と前記第2の載荷治具の支点を中心にして前記XY平面内において前記試験体に所定の曲げモーメントを付与する曲げモーメント付与工程を有し、
前記第1、第2の加力手段により加えられる前記各所定の力には、前記XY平面内において前記各加力点を結ぶ直線に対して直角方向の成分を有することを特徴とする曲げ試験方法。
【請求項6】
前記第1、第2の載荷治具の支点は、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「移動支点」と称す)であり、
前記第1、第2の載荷治具の加力点は、前記第1、第2の載荷治具の移動支点からそれぞれ所定距離だけ離れた位置に、前記XY平面内を移動可能で、Z軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な点(以下、「移動加力点」と称す)であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第3の固定側回動支点と第4の固定側回動支点を有し、
前記第1、第2の載荷治具の各移動支点と各移動加力点および前記第1、第2、第3、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、前記第2の載荷治具の移動支点と前記第3の固定側回動支点が第2の連結部材で連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする請求項5に記載の曲げ試験方法。
【請求項7】
前記第1の載荷治具の支点は移動支点であり、
前記第2の載荷治具の支点は前記XY平面内及びZ軸方向に移動不可能であり且つZ軸回りに回動可能な支点(以下、「回動支点」と称す)であり、
前記第1の載荷治具の加力点は、前記第1の載荷治具の移動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記第2の載荷治具の加力点は、前記第2の載荷治具の回動支点から所定距離だけ離れた位置に存在する移動加力点であり、
前記固定部には、前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点にそれぞれ対向した位置に、第1の固定側回動支点と第2の固定側回動支点を有し、前記第2の載荷治具の移動加力点に対向した位置に、第4の固定側回動支点を有し、
前記第1の載荷治具の移動支点と移動加力点、前記第2の載荷治具の回動支点と移動加力点および前記第1、第2、第4の固定側回動支点のZ軸方向の高さは同じであり、
前記第1の載荷治具の移動支点と前記第1の固定側回動支点が第1の連結部材で連結され、
前記第2の載荷治具の回動支点と固定部とが第5の連結部材でZ軸方向に連結され、
前記第1の載荷治具の移動加力点と前記第2の固定側回動支点とが前記第1の加力手段で連接され、前記第2の載荷治具の移動加力点と前記第4の固定側回動支点とが前記第2の加力手段で連接されたことを特徴とする請求項5に記載の曲げ試験方法。
【請求項8】
前記第1の載荷治具の移動支点に力を加えるための第3の加力手段を有し、
前記XY平面内において前記第3の加力手段で前記第1の載荷治具の移動支点に所定の力を加えることにより、前記試験体に所定の軸力を加える軸力負荷工程を有したことを特徴とする請求項7に記載の曲げ試験方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate