説明

最少侵入での椎間板空間の準備及び移植片挿入のための装置及び技術

最少侵入での手順で脊椎椎間板空間の準備及び移植片挿入を遂行するための方法及び器具が提供される。器具は切断器具(20、60、100)及び脊椎椎間板空間(250)への最少侵入でのアクセス門戸(200)を通しての挿入に適した移植片挿入器具(140,180)を含む。器具(20、60、100、140、180)の基端部分は、椎間板空間(250)内にある間の器具(20、60、100、140、180)の作業末端の外科医による制御を向上させながら、アクセス門戸(200)を通して位置決めされる器具(20、60、100、140、180)によりアクセス門戸(200)の基端開口を通しての観察を容易にするようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は最少侵入での手術手順のための器具及び技術に関する。特に、それのみではないが、本発明は最少侵入での椎間板空間の準備及び移植片挿入を容易にするための方法及び器具に関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎椎間板空間へのアクセスは前方向、後方向、前斜め方向、横方向及び後横方向からの接近を含む、脊椎へのいくつかの接近により達成することができる。脊椎の椎間板空間への保護された経路を提供し、組織、神経、導管及び他の解剖学的な構造部分を牽引するために、スリーブ又はカニューレをこのような接近に使用することができる。スリーブ、カニューレ又は他の門戸の使用は組織の牽引及び脊椎椎間板空間へアクセスするための切開的な侵入手術技術に関連する外傷を最小化する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、門戸を通しての手術箇所の観察はこのような手順において使用される器具の基端部分により邪魔されることがある。また、基端部分は、門戸を通してのシャフトにより椎間板空間内で作業末端を操作するのに必要な行為が厄介になり及び(又は)作業末端への所望の又は必要な作業力の送給を容易にしないように、作業末端に関して方位決めされることがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの態様によれば、移植片挿入のための及び脊椎椎間板空間内への移植片の挿入のための脊椎椎間板空間を準備する器具が提供される。この器具は作業末端と、アクセス門戸の基端開口を通しての観察を容易にし、また、最少侵入でのアクセス門戸を通しての作業末端の制御を向上させるように形状づけられた基端ハンドル部分を備えた細長い部材とを有する。
【0005】
1つの態様においては、回転切断器具が提供される。
【0006】
別の態様においては、スクレーパ器具が提供される。
【0007】
更なる態様においては、キゼル即ち骨のみ器具が提供される。
【0008】
更に他の態様においては、移植片挿入器具が提供される。
【0009】
更に別の態様においては、最少侵入での手術的接近における脊椎椎間板空間の準備のための及び最少侵入での手術的接近における移植片挿入のための方法が提供される。
【0010】
これらの及び他の態様はここで提供される詳細な図面及び説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の原理の理解を促進する目的のため、ここで、図面に示す実施の形態を参照し、特定の用語を使用してそれを説明する。しかし、それにより本発明の要旨を限定するものではないことを理解されたい。説明する方法、システム又は装置における任意の変更及び更なる修正、並びに、ここで述べるような本発明の原理の任意の更なる応用は、本発明に関連する分野の当業者なら、普通に想定できよう。
【0012】
本発明の器具及び技術は最少侵入でのアクセス門戸を通しての改善された椎間板空間の準備及び移植片挿入を提供する。切断器具及び移植片挿入器具は、そこを通しての制御された操作のためのアクセス門戸を通して位置決めするように改造され、更に、アクセス門戸の基端開口を通しての手術箇所の観察を容易にするように改造される。切断器具は移植片を受け入れるために隣接する椎骨間に椎間板空間を準備するために使用することができる。特定の切断器具は回転カッタ、スクレーパ及びキゼルを含む。
【0013】
図1には、最少侵入でのアクセス門戸を通して椎間板及び骨物質を除去するための回転カッタ20を示す。回転カッタ20は剛直で細長い部材22と、細長い部材22から末端方向に延び、その部材に回転自在に装着された回転切断素子40とを有する。細長い部材22はそこを通して内側シャフト52を受け入れるために中空である。細長い部材22は末端長手方向軸線21に沿って末端24と基端26との間を延びる直線状の末端シャフト部分23を有する。末端シャフト部分23は末端24と基端26との間の長さ50を有する。横方向の屈曲部27は基端26から基端シャフト部分30へ基端方向に延びる。基端シャフト部分30は基端長手方向軸線29に沿って延び、そして、回転カッタ20の手での把持を容易にするためにそこから基端方向に延びるハンドル32に結合される。
【0014】
基端長手方向軸線29は末端長手方向軸線部分21に対して角度28を形成する。角度28は、末端長手方向軸線23から離れるように、ハンドル32及び器具20の基端に係合する任意の工具を片寄らせる。1つの実施の形態においては、角度28は150度である。別の実施の形態においては、角度は135度から約165度までの範囲にある。更に別の実施の形態においては、角度は90度から150度までの範囲にある。
【0015】
可撓性の内側シャフト52は基端シャフト部分30、横方向への屈曲部27及び末端シャフト部分23を通って延びる。可撓性の内側シャフト52は、例えば、ケーブル、コイル状となったステンレス鋼のワイヤ又はニチノールから作ることができる。可撓性の内側シャフト52の末端53は回転切断素子40に結合される。可撓性の内側シャフト52の基端54は基端内側シャフト部分37に結合される。基端内側シャフト部分37はハンドル32の少なくとも一部を通り、そこから基端方向に、その基端での工具係合部材34まで延びる。工具係合部材34は例えばハドソン形式のコネクタとすることができる。軸受シャフト36は基端内側シャフト部分37をハンドル32の基端端開口に回転自在に結合する。切断素子40を回転させるべく内側シャフト部分37及び可撓性の内側シャフト52に回転力を与えるように工具係合部材34を駆動するために、T字状のハンドルのような手動ハンドルを取り付けることができる。また、内側シャフト52を介して切断素子40に回転力を送給するように工具係合部材34を駆動するために、動力工具を取り付けることができる。
【0016】
基端内側シャフト部分37は剛直とすることができ、そのまわりを延びる外側溝38を有する。結合部材56は、ピン57の末端部分が溝38内に位置した状態で、ハンドル32を通って延び、そのハンドルにネジ係合するピン57を有する。ハンドル32に沿って位置する手動ノブ58は、器具20の清掃を容易にするように、内側及び外側のシャフトの迅速な解体のために、ピン57を溝38から引き出すことを可能にする。
【0017】
図2に更に示すように、回転切断素子40は、末端長手方向軸線23の方向において互いにほぼ平行に延びる第1の切断アーム42と第2の切断アーム44とを有する。第1の切断アーム42及び第2の切断アーム44は互いに離間し、切断屑を受け入れるための室46をその間に画定する。第1の切断アーム42はその上方及び下方側でそれに沿って延びる少なくとも1つの切断ブレード43を有する。第1の切断アーム42の外側表面は上方及び下方の切断ブレード43間の凸状に湾曲した表面輪郭を有することができる。同様に、第2の切断アーム44はその上方及び下方側に沿った少なくとも1つの切断ブレード45を有する。第2の切断アーム44の外側表面は上方及び下方の切断ブレード45間の凸状に湾曲した表面輪郭を有することができる。切断ブレード43、45は長手方向に延び、末端シャフト部分23の長手方向軸線21に平行となるように位置決めされる。切断素子40は、移植片の挿入のためのチャンネルを形成するように、椎間板物質、軟骨又は他の組織を除去するためにハンドル32で細長い部材22及び切断素子40を操作することにより、椎間板空間内の種々の位置へ移動することができる。
【0018】
図3には、最少侵入でのアクセス門戸を通して椎間板空間を準備するためのスクレーパ60を示す。スクレーパ60は末端64から軸方向に延びる切断素子を備えた剛直で細長い部材62を有する。細長い部材62は長手方向軸線61に沿って延びる直線状の末端シャフト部分63を有する。末端シャフト部分63は末端64と基端66との間を延びる長さ90を有する。第1の横方向への屈曲部67は末端シャフト部分62の基端66から基端方向に延びる。片寄ったシャフト部分68は、片寄った軸線73に沿って、第1の横方向への屈曲部67から第2の横方向への屈曲部69へ延びる。直線状の基端シャフト部分70は基端長手方向軸線71に沿って第2の横方向への屈曲部69から延び、基端ハンドル72に結合される。末端長手方向軸線61は基端長手方向軸線71に平行に延びることが意図されている。この形状においては、角度74、75は同じであり、90度ないし150度の範囲にある。1つの特定の実施の形態においては、角度74、75は120度である。
【0019】
末端切断素子は末端シャフト部分63の末端64に取り付けられそこから末端方向に延びるスクレーパヘッド76の形をしている。スクレーパヘッド76は、その基端で末端シャフト部分63に接続された本体77と、本体77から末端方向に延びる第1及び第2のアーム78、80とを有する。アーム78、80の末端は上方及び下方の切断ブレード84、86を備えた末端端壁82に接続される。第1及び第2のアーム78、80は、その間に、上方及び下方の切断ブレード84、86により削り取られた椎間板、骨、組織及び他の物質を受け入れるためのくぼみ88を形成する。切断ブレード84、86は丸くすることができ、スクレーパヘッド76が椎間板空間内で基端方向に移動するときに、骨又は他の組織を切断できる基端方向に向いた切断縁部を有するようにすることができる。
【0020】
ブレード84、86は末端長手方向軸線61の末端延長部に垂直に延びこれと交差する軸線85により二分される。片寄り部分68は末端シャフト部分63から延びて、下方の切断ブレード86の如き切断ブレード84、86の一方と同じ側に、基端シャフト部分70及びハンドル72を末端長手方向軸線61の同じ側へ片寄らせる。上方の切断ブレード84は末端長手方向軸線61からの基端シャフト部分70及び下方の切断ブレード86の片寄り方向とは反対の方向に末端長手方向軸線61から延びる。基端長手方向軸線71は末端長手方向軸線61及び軸線85を通って延びる平面内に位置する。従って、基端シャフト部分70は、ブレード84、86を隣接する椎骨エンドプレートに埋設させるか又は強固に係合させるためにスクレーパヘッド76を移動させるのに必要な上下方向で整合する。切断ブレード84、86に関するハンドル72及び基端シャフト部分70のこの位置決めは、スクレーパヘッドが椎間板空間において末端長手方向軸線61に沿う方向へ基端に向かって引き戻されるときに、このような係合の手動による維持を容易にする。
【0021】
スクレーパブレード84、86は隣接する椎骨本体の対向する表面を同時に切断できるように互いに離間することができる。代わりに、スクレーパブレード84、86は、椎間板空間内への又はそれからのスクレーパヘッド76の回転進入又は抜き出しを必要とせずに、隣接する椎骨本体の隣接する上方又は下方のエンドプレート上で交互に使用することができる。外科医はブレード84、86のそれぞれ1つを隣接する上方又は下方のエンドプレートに係合させるようにハンドル72を用いてアクセス門戸を通して細長い部材62を傾けたり再位置決めしたりすることができる。アーム78、80の一方又は両方は、スクレーパヘッド76が椎間板空間内へ挿入される深さを表示するためにインデックスマークを有することができる。
【0022】
図4において、最少侵入でのアクセス門戸を通して移植片を受け入れるための椎間板空間の予め形成される空洞の準備を容易にするために、キゼル100が設けられる。キゼル100は末端部分103と基端部分106とを備えた直線状の剛直なシャフトの形をした細長い部材102を有する。細長い部材102は長手方向軸線101に沿って延び、その末端104に切断素子を有する。細長い部材102の基端107は打ちつけハンマーのような打撃器具の取り付けを容易にするために受容部109を備えた打撃ヘッド108を有する。
【0023】
末端切断素子は長手方向軸線101に実質上平行に細長い部材102から末端方向に延びた第1のアーム120と対向する第2のアーム122とを備えたキゼルヘッド118を有する。本体部123がアーム120、122の末端に設けられ、上方の切断ブレード128と対向する下方の切断ブレード129との間に末端端開口を有する。ブレード128、129は本体部123を構成する上方及び下方のプレート125、127の末端に沿って第1及び第2のアーム120、122間に位置する。アーム120、122は、キゼルヘッド118が椎間板空間内で末端方向に前進するときに、上方及び下方のブレード128、129により除去され、本体123部の末端端開口を通して廃棄される骨片及び切断屑を受け入れるための内部室130を画定する。アーム120、122の一方又は両方は椎間板空間内へのキゼルヘッド118の末端侵入度を表示するためにインデックスマークを有する。
【0024】
第1の末端延長部124は第1のアーム120から切断ブレード128、129を越えて末端方向に延び、第2の末端延長部126は第2のアーム122から切断ブレード128、129を越えて末端方向に延びる。延長部124、126は長手方向軸線101に平行に延びる。末端延長部124、126の上方及び下方の表面は、椎間板空間の各側で椎骨のエンドプレートの隣接する骨質表面に接触することができ、エンドプレートの表面に追従し、キゼルヘッド118従って切断ブレード128、129を椎間板空間内でセンタリングさせる。上方及び下方の切断ブレード128、129が対向するエンドプレート間でセンタリングされたとき、ブレード128、129は各エンドプレートから同量の骨を切断し、エンドプレート間の可能性のある片寄り開口の形成を阻止する。その結果、キゼルヘッド118により形成されたチャンネル内で移植片を適正に位置決めすることができることとなり、不適正な移植片の配置、過剰な骨の除去及び移植片境界面の陥没の危険性が減少する。
【0025】
キゼル100は更に軸線114に沿って細長い部材102に対して横断方向に延びるハンドル部材110を有する。キゼルシャフト部分103は末端104と細長い部材102へのハンドル部材110の接続部との間の長さ134を有する。ハンドル部材110はシャフト部分111と、シャフト部分111から延びるハンドル112とを有する。シャフト部分111は、末端切断素子へのハンドル112を介して適用される操作力の伝達を容易にするために、細長い部材102と一体的に形成されるか、細長い部材に溶接されるか又は他の方法で結合されることにより、細長い部材に結合することができる。ハンドル部材110の軸線114は末端部分103に沿った細長い部材102の軸線101に対して角度116を形成する。1つの実施の形態においては、角度116は120度である。その作動方位において、軸線114は、上方及び下方の切断ブレード128、129間でこれらに平行に延び、長手方向軸線101を含む平面内に位置する。この方位は、椎間板空間内での横方向における末端切断素子の位置決め及び整合についての外科医の手動操作を容易にし、同時に、打撃力が細長い部材102に沿っての長手方向軸線101への伝達のために打撃ヘッド108へ同時に送給することができる状態とする。打撃力は、横方向の整合がハンドル部材110により制御されている間に、椎間板空間内でのキゼルヘッド118の末端方向への前進を容易にする。
【0026】
図5において、アクセス門戸を通しての椎間板空間内への移植片の挿入を容易にするために、移植片挿入器140が設けられる。移植片挿入器140は長手方向軸線141に沿って延びる細長い部材142を有する。細長い部材142は末端部分144と、末端部分144のまわりの第1のハンドル146と、第1のハンドル146から基端方向に延びる基端部分145とを有する直線状の剛直なシャフトの形をしている。末端シャフト部分144と基端部分145との間の第2のハンドル部材152は軸線154に沿って細長い部材142から横方向に延びる。末端部分144は末端147から細長い部材142へのハンドル部材152の接続部までの長さ155を有する。
【0027】
内側シャフト148は細長い部材142の中央通路を通って延びる。内側シャフト148は基端ノブ150と末端コネクタ158とを有する。ノブ150は、例えば移植片をコネクタ158にネジ係合させるようにそのコネクタを回転させるために手で握ることができる。第2のハンドル部材152はノブ150へのアクセスを容易にするためにそのノブの末端側に位置する。第1のハンドル146は第2のハンドル部材152の基端に位置する。第1のハンドル146は椎間板空間内で移植片を末端方向及び軸方向へ移動させるために握ることができ、一方、第2のハンドル部材152は挿入中の移植片の横方向の位置決め及び整合を制御するために握ることができる。従って、外科医は椎間板空間内での所望の整合を得るように移植片を挿入するために両手の制御を使用することができる。
【0028】
移植片係合部分160は末端端壁162を備えた本体161を有し、コネクタ158がその壁から末端方向に突出する。第1のフランジ164は端壁162の片側で本体161から末端方向に延び、第2のフランジ166は端壁162の反対側で本体161から末端方向に延びる。第2のフランジ166はそこから第1のフランジ164の方へ延びる突起168を有する。第2のフランジ166は、参照のためにその全体をここに組み込む米国特許第6,174,311号明細書に開示されたように、側壁空洞即ちくぼみを有した移植片の挿入を容易にするように、第1のフランジ164の長さよりも大きな長さを有することができる。更に、移植片に対する突起168の係合及び係合解除のための本体161に関する第2のフランジ166の撓みを容易にするために、スロット170を設けることができる。
【0029】
図6における代わりの移植片係合部分180は末端端壁186を備えた本体181を有する。第1のフランジ182及び第2の同一のフランジ184は端壁186の両側で本体181から末端方向に延びる。移植片との係合のために、細長い部材142を通って延びる内側シャフトの末端に突起188を設けることができる。フランジ182、184は、突起188により末端端壁186に係合したときに、移植片が移植片係合部分180に関して捩れたり回転したりするのを阻止する。更に他の実施の形態は末端フランジの無い移植片係合部分;その間に移植片をクランプする2又はそれ以上のクランプ部材を備えた移植片係合部分;移植片容器に係合するように膨張する移植片係合部分;及び移植片を移植片挿入器に係合させるのに適する他の形状を想定する。
【0030】
図7−10は脊椎椎間板空間への最少の侵入での接近においてレトラクタスリーブを通して位置決めされた器具を示す。図7−10において、レトラクタスリーブ200は末端202と基端204との間を延びる管状の本体206を有する。ブラケット208は基端202から延び、可撓性のアーム210に係合できる。可撓性のアーム210は切開部内でのスリーブ200の再位置決めを許容するのに十分な手動の曲げに対する可撓性を有すると共に、変更された位置決め位置にスリーブ200を維持するためにその再位置決めを維持するのに十分なこわさを有する。
【0031】
図示の実施の形態においては、レトラクタスリーブ200は脊柱の中心線から横方向に片寄った後方からの接近を提供するために皮膚及び組織を通して挿入される。レトラクタスリーブはまた、例えば後横方向、横方向、前斜め方向、前方向及び大後頭孔方向からの接近を含む、脊柱に対する他の接近のために位置決めすることもできる。組織に対する外傷及び崩壊を最小化するため、皮膚及び組織は、レトラクタスリーブ200の挿入前に、複数の拡張器で連続的に拡張することができる。最後の拡張器上でのレトラクタの配置の後、拡張器が取り除かれ、末端204に隣接する椎間板空間への手術器具及び移植片の配置のための、レトラクタスリーブ200を通る作業チャンネルを提供する。
【0032】
図9、10に示すような多数のレトラクタスリーブを同じ手順において使用できることも想定できる。いずれにしても、レトラクタスリーブ200は手順中に使用される器具から隣接する組織及び解剖学的な構造を保護する、椎骨252、254間の脊椎椎間板空間250への最少侵入でのアクセス門戸を提供できる。椎間板空間及び器具を観察するために、例えば、レトラクタスリーブ又は別個の門戸内の内視鏡観察素子、顕微鏡観察素子、ルーペ、肉眼、蛍光X線透視、CTスキャン、X線及びその組み合わせを含む種々の観察装置を手順中に使用することができる。
【0033】
図7に戻ると、レトラクタスリーブ200は椎間板空間250へのアクセスを提供するために皮膚及び組織を通して位置決めされる。回転カッタ20は、椎間板空間内の切断素子40により、椎間板物質を切断して除去し、椎間板物質内にチャンネルを生じさせるように、レトラクタスリーブ200を通して位置決めされる。細長い部材22の末端シャフト部分23は椎間板空間250内での使用中に基端22の基端側に屈曲部27を維持させるのに十分な長さ50を有する。基端シャフト部分30はレトラクタスリーブ200の作業チャンネルの基端の及び長手方向の延長部により画定される区域212の外部にハンドル32を位置決めするために屈曲部27により片寄らされる。この形状においては、ハンドル32は区域212の外部に位置決めされまた、レトラクタスリーブ200の基端開口を通しての作動視野の外側で位置決めされる。
【0034】
図8においては、スクレーパ60は、椎間板及び骨物質を切断して除去するように操作できるような場所で椎間板空間内にスクレーパヘッド76を配置するためにレトラクタスリーブ200を通して位置決めされる。細長い部材62の末端部分63は椎間板空間250内でのスクレーパヘッド76の操作中にレトラクタスリーブ200の基端212の基端側に片寄り部材73を維持させるのに十分な長さ90を有する。片寄り部材73は区域212の外部にハンドル70を位置決めし、レトラクタスリーブ200の基端開口を通して作動視野を明確にする。
【0035】
図9においては、キゼル100は移植片の挿入のためのチャンネル又は経路を切断加工するように操作できるような場所で椎間板空間内にキゼルヘッド118を配置するためにレトラクタスリーブ200を通して位置決めされる。細長い部材102の末端103は、キゼルヘッド118が椎間板空間250内へ駆動されるときに、レトラクタスリーブ200の基端212の基端側にハンドル部材110を維持させるのに十分な長さ134を有する。ハンドル部材110は、拡大したハンドル112が区域212の外部でしかもレトラクタスリーブ200の基端開口を通した作動視野の外側で位置決めされるように、末端部分103に対して横断方向に指向する。打撃力は、打撃ヘッド108へ送給することができ、骨物質を除去して椎骨エンドプレート内に移植片挿入経路又はチャンネルを形成するように、細長い部材102に沿って長手方向にキゼルヘッド118へ伝達することができる。
【0036】
図9において、脊柱の中心線の反対側に第2のレトラクタスリーブ200を示す。椎間板空間250は第2の移植片を受け入れるために第2のレトラクタスリーブ200を通して準備することができる。第1のレトラクタスリーブ200を通して椎間板空間の準備中に椎間板空間250の散乱を提供しそれを維持するために、散乱ヘッド224を備えた散乱器220が椎間板空間250内に位置決めされる。シャフト222は椎間板空間250に対する散乱器220の挿入及び引き出しを容易にするために第2のレトラクタスリーブ200の基端開口を通ってヘッド224から末端方向に延びる。
【0037】
図10においては、移植片300は移植片挿入器140に取り付けられる。次いで、移植片300はレトラクタスリーブ200を通して配置され、所望の深さまで椎間板空間内へ打ち込まれるか又は押し込まれる。細長い部材142の末端シャフト部分144は移植片300の挿入中に基端212の基端側にハンドル部材152を維持するのに十分な長さ155を有する。ハンドル部材152はレトラクタスリーブ200の基端開口を通しての観察を容易にするように区域212の外部に位置決めされる。ハンドル部材152は、押し込み又は打ち込み力が細長い部材142を介して軸方向に適用されている間に、椎間板空間250内での移植片300の整合を横方向で制御するように操作することができる。隣接する椎骨の融着を促進するために、骨グラフト又は他の骨成長物質又は治療剤を椎間板空間250及び(又は)移植片300内に配置することができる。
【0038】
上述の器具は隣接する椎骨間の椎間板空間内への移植片の挿入に使用できる。移植片は隣接する椎骨間に所望の空間を維持する及び(又は)回復させるために有用である。移植片は隣接する椎骨を融着するために融着手順において使用することができる。更に、移植片は脊椎椎間板置換物;脊椎核置換物;可撓性の又は剛直な移植片;多孔性の又は多孔性ではない又はその組み合わせの体内スペーサ装置;そこを通しての骨成長のための空洞を有する体内スペーサ装置;骨の成長及び係合を促進するための表面特徴を備えた体内装置;及び骨成長物質を受け入れるための貯蔵部として作用するくぼみ領域を有する移植片のうちの1つ又は組み合わせとすることができることが想定される。単一のアクセス門戸又は多数のアクセス門戸を通して、単一の移植片又は多数の移植片を椎間板空間内で位置決めすることができる。
【0039】
図面及び上述の説明において本発明を詳細に図示し、説明したが、これらは単なる例示であって、特徴を限定するものではない。本発明の精神内にあるすべての変更及び修正は保護されることを望む。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】回転切断器具の斜視図である。
【図2】図1の2−2線における断面図である。
【図3】スクレーパ器具の斜視図である。
【図4】キゼル器具の斜視図である。
【図5】移植片挿入器具の斜視図である。
【図6】図5の移植片挿入器具のための別の実施の形態の移植片係合部分の平面図である。
【図7】切断端部が脊椎椎間板空間内にある状態での、レトラクタスリーブを通して位置決めされた図1の回転切断器具の側面図である。
【図8】切断端部が脊椎椎間板空間内にある状態での、レトラクタスリーブを通して位置決めされた図3のスクレーパ器具の側面図である。
【図9】切断端部が脊椎椎間板空間内にある状態での、レトラクタスリーブを通して位置決めされた図4のキゼル器具の側面図である。
【図10】移植片係合部分が脊椎椎間板空間内で移植片と係合した状態での、レトラクタスリーブを通して位置決めされた図5の移植片挿入器具の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最少侵入での手術におけるアクセス門戸を通して椎間板物質を除去するための切断器具組立体において、
回転切断器具と;
レトラクタスリーブと;
を有し、
上記回転切断器具が、
末端部分と基端部分とを有する中空の細長い外側シャフトであって、上記末端部分がその末端と基端との間の第1の長さを有し、末端長手方向軸線に沿って延び、上記基端部分が基端長手方向軸線に沿って延び、それに沿った拡大したハンドルを有し、当該末端部分及び当該基端部分は、上記末端長手方向軸線と上記基端長手方向軸線との間の90度ないし165度の範囲の角度で当該末端長手方向軸線が当該基端長手方向軸線と交差する状態で、横方向の屈曲部に接続されるような外側シャフトと;
上記中空シャフトの上記末端に回転自在に装着された切断素子と;
その末端で上記切断素子に接続された可撓性部分を有する内側シャフトであって、上記可撓性部分が上記末端部分及び上記屈曲部を通って末端から基端方向へ延び、上記内側シャフトが上記基端部分の基端端開口内に回転自在に装着された、上記外側シャフトの上記基端部分内に位置する剛直部分を有し、同剛直部分が当該基端部分の上記基端から基端方向に離間した工具係合部材をその基端に有し、上記工具係合部材が当該外側シャフトに対して当該内側シャフト及び当該切断素子を回転させるように係合できるような内側シャフトと;
を備え、
上記レトラクタスリーブが、
その基端と末端との間を延びる、上記第1の長さよりも短い第2の長さを有し;
上記外側シャフトの上記末端部分は、上記切断素子が上記レトラクタスリーブの上記末端の末端方向で離間し、かつ、上記横方向の屈曲部が当該レトラクタスリーブの上記基端から基端方向に離間した状態で、該レトラクタスリーブの作業チャンネルを通して位置決めできることを特徴とする組立体。
【請求項2】
上記角度が150度であることを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
上記切断素子が第1のアームと、同第1のアームから離間した第2のアームとを備えた本体を有し、上記第1及び第2のアームが上記末端長手方向軸線に平行に延び、その間に室を画定することを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項4】
上記第1及び第2のアームの各々が、同第1及び第2のアームの対応する1つに沿って第1の切断ブレード及び対向する第2の切断ブレードを有することを特徴とする請求項3に記載の組立体。
【請求項5】
上記拡大したハンドルは、上記切断器具が上記レトラクタスリーブを通して位置決めされたときに、当該レトラクタスリーブの長手方向軸線の基端延長部に沿って基端方向に延びる上記作業チャンネルの輪郭により画定される区域の外側に位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項6】
脊椎椎間板空間から組織物質を削り取るための器具において、
その末端にスクレーパヘッドを備えた細長い部材を有し、同細長い部材が末端長手方向軸線に沿って延びる直線状の末端シャフト部分と、ハンドルを備えた直線状の基端シャフト部分とを有し、上記スクレーパヘッドが上記末端長手方向軸線の両側にずらした部分においてその末端に第1のスクレーパブレード及び第2のスクレーパブレードを備えた本体を有し、上記直線状の基端シャフト部分が当該末端長手方向軸線から上記第1及び第2のブレードの1つと同じ側に片寄っており、当該直線状の基端シャフト部分が該末端長手方向軸線に平行な基端長手方向軸線に沿って延びることを特徴とする器具。
【請求項7】
上記本体が上記末端長手方向軸線の方向へ互いにほぼ平行に延びる第1のアーム及び第2のアームを有し、同第1及び第2のアームがその間にくぼみを形成することを特徴とする請求項6に記載の器具。
【請求項8】
上記第1及び第2のブレードが上記スクレーパヘッドの末端端壁を有し、同末端端壁が上記第1及び第2のアーム間で上記末端長手方向軸線に対して横断方向に延びることを特徴とする請求項7に記載の器具。
【請求項9】
上記直線状の末端シャフト部分が片寄り軸線に沿って延びる片寄り部分により上記直線状の基端シャフト部分に接続されることを特徴とする請求項6に記載の器具。
【請求項10】
上記片寄り軸線が上記末端長手方向軸線に対して90度ないし150度の範囲の角度を形成することを特徴とする請求項9に記載の器具。
【請求項11】
上記角度が120度であることを特徴とする請求項10に記載の器具。
【請求項12】
上記第1及び第2の切断ブレードが基端方向に向いた切断縁部を有することを特徴とする請求項6に記載の器具。
【請求項13】
上記基端長手方向軸線が、上記末端長手方向軸線及び同末端長手方向軸線に対して直交して指向する軸線を通って延びかつ上記第1及び第2のブレードを二分する平面内に位置することを特徴とする請求項6に記載の器具。
【請求項14】
脊椎椎間板空間内に移植片挿入経路を形成するための器具において、
打撃ヘッドを備えた基端と末端との間で長手方向軸線に沿って延びる直線状の細長い部材と;
上記長手方向軸線に沿って上記末端から末端方向に延びるキゼルヘッドと;
上記細長い部材に対して横断方向に指向し、上記末端と上記基端との間で当該細長い部材に接続されたハンドル部材と;
を有することを特徴とする器具。
【請求項15】
上記細長い部材が上記末端と上記ハンドル部材への上記接続部との間の末端部分と、上記基端と当該ハンドル部材への当該接続部との間の基端部分とを有することを特徴とする請求項14に記載の器具。
【請求項16】
上記ハンドル部材が第2の軸線に沿って延び、同第2の軸線及び上記長手方向軸線が上記末端部分と当該ハンドル部材との間に角度を形成することを特徴とする請求項15に記載の器具。
【請求項17】
上記角度が120度であることを特徴とする請求項16に記載の器具。
【請求項18】
上記キゼルヘッドが上記長手方向軸線に対して横断方向に延びる上方及び下方の切断ブレードを有することを特徴とする請求項14に記載の器具。
【請求項19】
上記ハンドル部材が第2の軸線に沿って延び、同第2の軸線が、上記上方及び下方の切断ブレード間で同ブレードに平行に延びかつ上記長手方向軸線を含む平面内に位置することを特徴とする請求項18に記載の器具。
【請求項20】
上記キゼルヘッドが上記細長い部材から本体部へ末端方向に延びる第1のアーム及び第2のアームを有し、同第1及び第2のアームがその間に空洞を画定することを特徴とする請求項18に記載の器具。
【請求項21】
上記上方及び下方の切断ブレードが上記本体部の上方及び下方のプレートの対応する1つの末端に沿って延び、当該本体部の上記末端から末端方向に延びかつ上記第1のアームの延長部を形成する第1のフランジと、該本体部の当該末端から末端方向に延びかつ上記第2のアームの延長部を形成する第2のフランジとを更に有することを特徴とする請求項20に記載の器具。
【請求項22】
上記本体部が上記第1及び第2のフランジと上記第1及び第2の切断ブレードとの間に末端開口を有することを特徴とする請求項21に記載の器具。
【請求項23】
脊椎椎間板空間内に移植片挿入経路を挿入するための器具において、
基端と末端との間で長手方向軸線に沿って延びる直線状の細長い部材と;
上記長手方向軸線に沿って上記末端から末端方向に延びる移植片係合部分と;
上記細長い部材に対して横断方向に指向し、上記末端と上記基端との間で当該細長い部材に接続されたハンドル部材と;を有し、該細長い部材が上記長手方向軸線から横方向に片寄ったハンドルを有することを特徴とする器具。
【請求項24】
上記細長い部材が上記末端と上記ハンドル部材への上記接続部との間の末端部分と、上記基端と当該ハンドル部材への当該接続部との間の基端とを有することを特徴とする請求項23に記載の器具。
【請求項25】
上記ハンドル部材が第2の軸線に沿って延び、同第2の軸線及び上記長手方向軸線が上記末端部分と当該ハンドル部材との間に角度を形成することを特徴とする請求項24に記載の器具。
【請求項26】
上記角度が120度であることを特徴とする請求項25に記載の器具。
【請求項27】
上記移植片係合部分が末端端壁を備えた本体を有し、上記末端端壁を通って延び、当該移植片係合部分に移植片を係合させるための突起を更に有することを特徴とする請求項23に記載の器具。
【請求項28】
上記本体が上記長手方向軸線の両側で上記末端端壁から末端方向へ延びる第1及び第2のフランジを有することを特徴とする請求項27に記載の器具。
【請求項29】
上記第1及び第2のフランジの一方が当該第1及び第2のフランジの他方よりも大きな長さを有することを特徴とする請求項28に記載の器具。
【請求項30】
上記細長い部材を通って延び同細長い部材に関して可動な内側シャフトを更に有し、上記突起が上記内側シャフトの末端に位置し、当該内側シャフトが更に当該細長い部材の上記基端から基端方向に延びる基端を有することを特徴とする請求項27に記載の器具。
【請求項31】
上記内側シャフトの上記基端が上記突起を回転させるように作動できる調整機構を有することを特徴とする請求項30に記載の器具。
【請求項32】
脊椎椎間板空間の手術方法において、
脊椎椎間板空間へアクセスする作業チャンネルを提供するように患者の皮膚及び組織を通してレトラクタスリーブを配置する工程と;
切断器具の細長い部材が上記作業チャンネルを通って延びる状態で、当該作業チャンネルを通して脊椎椎間板空間内へ上記切断器具の末端切断素子を挿入する挿入工程であって、上記細長い部材が直線状の末端部分と、同末端部分に関して片寄った基端部分とを有し、同基端部分が上記レトラクタスリーブの基端から長手方向に延びる該作業チャンネルの基端延長部の輪郭により画定される区域の外部に位置するハンドル部材を有するような挿入工程と;
上記区域の外部に維持された上記ハンドルにより、椎間板空間内の組織物質を除去するように上記切断素子を操作する工程と;
を有することを特徴とする方法。
【請求項33】
上記切断素子が回転カッタであり、上記細長い部材が上記末端部分に関して上記基端部分を角度づけるための屈曲部を有し、当該末端部分が、椎間板空間内で当該切断素子を操作している間に、上記レトラクタスリーブの上記基端の基端側に上記屈曲部を位置決めするのに十分な長さを有することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
上記切断素子がスクレーパヘッドであり、上記細長い部材は、上記基端部分の長手方向軸線が上記末端部分の長手方向軸線に平行になるように形状づけられた片寄り部材を、当該末端部分と当該基端部分との間に有し、該末端部分が、椎間板空間内で当該切断素子を操作している間に、上記レトラクタスリーブの上記基端の基端側に上記片寄り部材を位置決めするのに十分な長さを有することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
上記スクレーパヘッドが第1のブレードと、対向する第2のブレードを有し、同第1及び第2のブレードの各々が当該スクレーパヘッドから脊椎椎間板空間内の隣接するエンドプレートの方へ延び、上記基端部分の上記長手方向軸線が、上記末端部分の上記長手方向軸線を通り、しかも、上記第1及び第2のブレードを二分しかつ当該末端部分の当該長手方向軸線に対して直交して指向する軸線を通って延びる平面内に位置することを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
上記切断素子が上記末端部分の長手方向軸線に対して横断方向に指向した平行な上方及び下方のブレードを備えたキゼルヘッドであり、上記基端部分が当該末端部分の上記長手方向軸線に対して横断方向の第2の長手方向軸線に沿って延び、上記第2の長手方向軸線が、該末端部分の当該長手方向軸線を含みかつ上記上方及び下方のブレード間で同ブレードに平行に延びる平面内に位置することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
上記細長い部材が、同細長い部材の基端で、上記末端部分との上記基端の交差部から基端方向に離間した打撃ヘッドを有することを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
上記レトラクタスリーブから上記切断器具を取り外す工程と;
移植片挿入器の移植片係合部分に移植片を係合させる工程と;
上記移植片挿入器により、上記レトラクタスリーブを通して椎間板空間内へ移植片を挿入する工程と;
を更に有することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項39】
上記移植片挿入器が上記作業チャンネルを通って延びる細長い部材を有し、同細長い部材が直線状の末端部分と、同末端部分に関して片寄った基端部分とを有し、同基端部分は、移植片が椎間板空間内に挿入されるときに上記区域の外部に位置するハンドル部材を有することを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
上記移植片挿入器の上記末端部分が長手方向軸線に沿って延び、上記基端部分が当該末端部分の上記長手方向軸線に対して横断方向の第2の長手方向軸線に沿って延び、同第2の長手方向軸線は、該末端部分の当該長手方向軸線を含み、かつ、移植片が脊椎椎間板空間内に挿入されたときに椎間板空間の各側において上方及び下方の椎骨エンドプレート間で同エンドプレートに平行に延びる平面内に位置することを特徴とする請求項39に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−503921(P2007−503921A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525418(P2006−525418)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【国際出願番号】PCT/US2004/028484
【国際公開番号】WO2005/020827
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(506298792)ウォーソー・オーソペディック・インコーポレーテッド (366)
【Fターム(参考)】