最新式のマイクロエレクトロニクス用途およびデバイス用の平坦化膜およびそれらの製造方法
a)構造成分およびb)溶媒系を含み、溶媒系は、構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる平坦化組成物が、本明細書において開示されている。また、この平坦化組成物を含む膜も開示されている。加えて、a)クレゾール系ポリマー化合物;ならびにb)少なくとも1種のアルコールおよび少なくとも1種のエーテルアセタート系溶媒を含む溶媒系を含む別の平坦化組成物が、本明細書において開示されている。また、この平坦化組成物を含む膜も開示されている。また、a)表面トポグラフィーを有する基板;およびb)組成物が基板に結合されている、本明細書に記載されているような平坦化組成物または膜を含む層状構成要素も、本明細書において開示されている。また、a)構造成分を提供するステップと;b)構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる溶媒系を提供するステップと;c)構造成分および溶媒系をブレンドして平坦化組成物を形成するステップとを含む、平坦化組成物を形成する方法も、本明細書において開示されている。また、a)本明細書において開示されたものなどの平坦化組成物を提供するステップと;b)溶媒系の少なくとも一部分を蒸発させて膜を形成するステップとを含む、膜の形成方法も開示されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年6月17日出願の米国特許仮出願第60/488484号に対する優先権を主張する。
【0002】
本内容の分野は、マイクロエレクトロニクスおよび半導体用途において使用するための平坦化組成物および膜であり、それらを製造するための方法を含む。
【背景技術】
【0003】
より高速の性能を求める要求を満たすために、集積回路デバイスのフィーチャの特徴寸法は、減少され続けてきた。より小さな特徴寸法を有するデバイスを製造することにより、半導体製造において従来から使用されてきた工程の多くに新たな難問が持ち込まれる。マイクロエレクトロニクス用デバイスを製造すること、およびそれを様々な用途で使用することという難問のなかの1つは、平坦でない表面トポグラフィーを有する表面全体を平坦化することである。
【0004】
表面の平坦化には、a)表面に付け加えること、またはb)表面から取り去ることという2つの異なった働きの1つまたは両方を利用することが、通常含まれる。表面から取り去るという働きは、望ましくないどの表面トポグラフィーでも除去し、どの隙間でも最小にする/除去するために、表面が研磨されるかまたは物理的または化学的にエッチングされることを、通常意味する。表面に付け加えるという働きは、どの隙間でも埋め込み、滑らかな表面を作るために、表面トポグラフィーに別の層を付け加えることを、通常意味する。
【0005】
付け加えることによる平坦化は、オープンフィールド(open field)領域で測定された膜厚が、形状(topography)の存在する表面での膜厚を実質的に超える場合は、不十分である。形状領域とオープンフィールド領域との膜厚の差が大きすぎると、最終デバイスの歩留まり損失の危険が大きくなる。さらに、平坦化組成物が、表面上の隙間、特に支持構造の表面上に形成された小さな通路(channel)および溝(groove)を十分に埋め込むことができず、実質的に、平坦化組成物によってまったく満たされていず、その代わりに空気または別の雰囲気ガスによって満たされている小さな通路を残す場合は、付け加えることによる平坦化は、十分でないかまたは望ましくない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この目的のために、a)オープンフィールド領域で測定された場合に、形状表面で測定された膜厚を実質的に超えない膜厚をもたらすことができ;b)狭い溝(trench)および通路内の隙間を十分に埋め込むことができ;c)従来の構造および溶媒成分を使用して形成されることができ;d)界面活性剤などのその他の組成修飾成分の取込みに耐えることができ;およびe)電子または半導体用途に容易に組み込まれうる構成要素を形成するために、表面または基板を平坦化することができる平坦化組成物を形成し、利用することができれば、望ましいはずである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
a)構造成分およびb)溶媒系を含み、溶媒系は、構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる平坦化組成物が、本明細書において開示される。また、この平坦化組成物を含む膜も開示される。
【0008】
加えて、a)クレゾール系ポリマー化合物;ならびにb)少なくとも1種のアルコールおよび少なくとも1種のエーテルアセタート系溶媒を含む溶媒系を含む別の平坦化組成物が、本明細書において開示される。また、この平坦化組成物を含む膜も開示される。
【0009】
また、a)表面トポグラフィーを有する基板;およびb)組成物が基板に結合されている、本明細書に記載されているような平坦化組成物または膜を含む層状構成要素も、本明細書において開示される。
【0010】
また、a)構造成分を提供するステップと;b)構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる溶媒系を提供するステップと;c)構造成分および溶媒系をブレンドして平坦化組成物を形成するステップとを含む、平坦化組成物を形成する方法も、本明細書において開示される。
【0011】
また、a)本明細書において開示されたものなどの平坦化組成物を提供するステップと;b)溶媒系の少なくとも一部分を蒸発させて膜を形成するステップとを含む、膜の形成方法も開示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本明細書において記載されたように、以下の目標および利点の少なくとも1つを含み、a)オープンフィールド領域で測定された場合、形状表面で測定された膜厚を実質的に超えない膜厚をもたらすことができ;b)狭い溝および通路内の隙間を十分に埋め込むことができ;c)従来の構造および溶媒成分を使用して形成されることができ;d)界面活性剤などのその他の組成修飾成分の取込みに耐えることができ;およびe)電子または半導体用途に容易に組み込まれうる構成要素を形成するために、表面または基板を平坦化することができる平坦化組成物が開発され、利用される。
【0013】
企図された実施形態においては、平坦化組成物は、構造成分および溶媒系を含み、溶媒系は構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを効果的に低下させる。企図された追加の実施形態においては、平坦化組成物は、界面活性剤などの、組成修飾成分をさらに含むことができる。
【0014】
平坦化組成物の構造成分は、電子および半導体用途の平坦化材料に適した、適切な、いかなるモノマー、ポリマー、部分または化合物をも含むことができる。これらのポリマー、モノマー、部分または化合物は、有機、無機または有機金属部分を含むことができる。企図された無機化合物の例には、ケイ酸塩、シロキサン、シラザン、アルミン酸塩および遷移金属を含む化合物がある。有機化合物の例には、ポリアリーレンエーテル、ポリイミド、アダマンタン分子、分岐アダマンタン構造物、ノボラック系ポリマーおよびポリエステルが含まれる。企図された有機金属化合物には、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(ビニルシロキサン)およびポリ(トリフルオロプロピルシロキサン)が含まれる。
【0015】
本明細書において使用されている「モノマー」という用語は、それ自体または化学的に異なった化合物との間で共有結合を何回も繰り返しながら形成することができる、いかなる化合物をも指す。モノマー間の繰り返し結合が形成されると、直鎖、分岐、超分岐、または三次元生成物が生成しうる。さらに、モノマーは、それ自体で繰り返しビルディングブロックを含み、重合された場合、そのようなモノマーから形成されたポリマーは、その時、「ブロックポリマー」と称される。モノマーは、有機、有機金属または無機分子を含む分子の様々な化学的種類に属することができる。モノマーの分子量は、約40ダルトンから20000ダルトンの間で大きく変化しうる。しかし、特に、モノマーが繰り返しビルディングブロックを含んでいる場合は、モノマーは、さらに大きな分子量を有しうる。また、モノマーは、橋かけ結合に使用される基などの基を追加して含むことができる。
【0016】
オープンフィールド領域で測定された膜厚を形状表面での膜厚と比較したとき、いくつかの問題に遭遇する平坦化組成物の中の1つは、ノボラック系ポリマーを含む平坦化組成物である。本明細書において企図されたノボラックベースポリマー溶液は、米国特許第6506831号、第6506441号、第6517951号、米国特許出願10/299127および関連および対応する外国および、PCT/US99/30296を含む、PCT出願に開示されているものであり、これらの特許および出願はすべて全体が本明細書に組み込まれ、本願の権利者によって所有され、Honeywell International Inc.に譲渡されている。企図された他のノボラック系ポリマー溶液は、以下の参考資料に開示されているものである:Rahmanら、(米国特許第5853954号および第5910559号);Melikら、(米国特許第6207853号);Allenら、(SPIE 2438巻、250〜260頁);Tsiartasら、(SPIE 2438巻、261〜271頁)またはSizenskyら(米国特許第5413894号);これらの参考資料はすべて参照により本明細書に組み込まれる。本明細書において企図された別の種類の組成物は、レゾール型のフェノール樹脂である。本明細書で論じる平坦化組成物のいずれかをお互いに組み合わせて他の平坦化組成物を形成することができるものと理解されたい。例えば、ノボラック系ポリマーは、レゾール型のフェノール樹脂と組み合わされて平坦化組成物を形成することができる。分子構造が線状または直鎖配置に近づくにつれて平坦化は向上することを理解すべきである。分岐または橋かけ分子および化合物は、平坦化組成物において利用されうるが、分子または化合物が大きく(分子量の意味で)なり、より複雑(分岐/橋かけの意味で)になると、表面平坦化の品質が低下し始めうることを理解すべきである。
【0017】
また、オルガノヒドリドシロキサンおよびオルガノシロキサン樹脂の溶液も、平坦化組成物を形成するために、また、様々な電子デバイス、マイクロエレクトロニクスデバイス、特に半導体集積回路、ならびにハードマスク層、誘電体層、エッチストップ層および埋め込みエッチストップ層を含む、電子および半導体部構成要素の様々な層状材料の製造時に利用することができる。これらのオルガノヒドリドシロキサン樹脂層は、他の材料との相溶性が良いので、アダマンタン系化合物、ジアマンタン系化合物、ケイ素を中核とする化合物、有機誘電体、およびナノポーラス誘電体などの、層状材料およびデバイス用に使用することができる。本明細書において企図されたオルガノヒドリドシロキサン樹脂の平坦化層とかなり相溶性のある化合物は、そのすべてが参照により全体として本明細書に組み込まれる、2001年、10月17日出願のPCT出願PCT/US01/32569;2001年12月31日出願のPCT出願PCT/US01/50812;米国特許出願09/538276;米国特許出願09/544504;米国特許出願09/987851;米国特許第6214746号;米国特許第6171687号、米国特許第6172128号;米国特許第6156812号;2002年1月15日出願の米国特許出願60/350187;および2002年1月8日出願のUS60/347195に開示されている。
【0018】
本明細書において使用されているオルガノヒドリドシロキサン樹脂は、以下の一般式を有する:
[H−Si1.5]n[R−SiO1.5]m 式(1)
[H0.5−Si1.5−1.8]n[R0.5−1.0−SiO1.5−1.8]m 式(2)
[H0−1.0−Si1.5]n[R−SiO1.5]m 式(3)
[H−Si1.5]x[R−SiO1.5]y[SiO2]z 式(4)
ただし、nおよびmの和、またはx、yおよびzの和は、約8〜約5000であり、mまたはyは、炭素含有成分が約40%未満の量(低有機含有量=LOSP)または約40%を超える量(高有機含有量=HOSP)で存在するように選択される;Rは、置換されているまたは置換されていない、直鎖または分岐アルキル(メチル、エチル、ブチル、プロピル、ペンチル)、アルケニル基(ビニル、アリル、イソプロペニル)、シクロアルキル、シクロアルケニル基、アリール(フェニル基、ベンジル基、ナフタレニル基、アントラセニル基およびフェナントレニル基)、およびそれらの混合物から選択される;および炭素含有置換基の比モル%(specific mole percent)は、出発原料の量の比率の関数である。いくつかのLOSP実施形態においては、炭素含有置換基のモル%が約15モル%〜約25モル%の範囲にあるとき、特に好ましい結果が得られる。いくつかのHSOP実施形態においては、炭素含有置換基が約55モル%〜約75モル%の範囲にあるとき、好ましい結果が得られる。
【0019】
「かご形構造」、「かご形分子」および「かご形化合物」という語句は、互換的に使用され、少なくとも1つの架橋が、環系の2つまたはそれ以上の原子を共有結合させるように配列された少なくとも10個の原子を有する分子を指すように意図されている。換言すれば、かご形構造、かご形分子またはかご形化合物は、共有結合された原子によって形成された複数の環を含み、構造、分子または化合物は、体積によって定められた点が、環を通り抜けることなしに体積を離れることはできないように、体積を画定する。架橋および/または環系は、1つまたは複数のヘテロ原子を含むことができ、芳香族、部分飽和、または不飽和でありうる。さらに、企図されたかご形構造には、フラーレン、および少なくとも1つの架橋を有するクラウンエーテルが含まれる。例えば、アダマンタンまたはジアマンタンは、かご形構造であると見なされるが、ナフタレンまたは芳香族スピロ化合物は、1つ、または2つ以上の架橋を有していないので、本発明の範囲ではかご形構造であるとは見なされない。
【0020】
企図されたかご形分子は、炭素原子のみからなるものに限る必要は必ずしもなく、N、S、O、Pなどのヘテロ原子を含むこともできる。ヘテロ原子は、有利には、非四面体結合角配置を導入することができる。企図されたかご形化合物の置換基および誘導体化に関しては、多くの置換基および誘導体化は、適切であることを認めるべきである。例えば、かご形化合物が比較的疎水性である場合は、親水性置換基を導入して親水性溶媒中の溶解度を上昇させること、またはその逆のことができる。別法としては、極性が所望される場合は、極性側基をかご形化合物に付加することができる。また、適切な置換基には、熱不安定性基、求核基および求電子基が含まれることがさらに企図されている。また、官能基をかご形化合物内で(例えば、架橋反応、誘導体化反応などを容易にするために)、使用できることも、認められるべきである。かご形化合物が誘導体化される場合は、誘導体化には、かご形化合物のハロゲン化が含まれ、特に好ましいハロゲンはフッ素であることが特に企図されている。
【0021】
本明細書において詳細に記載されているかご形分子または化合物は、また、ポリマーの主鎖に結合される基であることもでき、したがって、かご形化合物がある種類のボイド(void)(分子内)を形成し、主鎖の少なくとも一部がそれ自体とまたは別の主鎖と架橋することによって、別の種類のボイド(分子間)を形成することができるナノポーラス材料を形成することができる。それ以上のかご形分子、かご形化合物およびこれらの分子および化合物の変形は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2001年10月18日出願のPCT/US01/32569に詳細に記述されている。
【0022】
モノマーまたはその他の非ポリマー種および/またはポリマー成分を含む組成物の隙間埋め込みおよび平坦化能力を改善するためには、粘度、表面力成分および/または、組成物の表面エネルギーなどの、平坦化組成物の分子間力成分を変更するために、組成を変更しなければならない。いくつかの場合、隙間埋め込みおよび平坦化特性を最適化するためには、粘度および分子間力成分の両方を低下させることが有効である。平坦化組成物を変更する1つの方法は、溶媒系を変更すること、および/または系が構造成分と相溶性であり、溶媒系が添加される平坦化組成物の分子間力または表面力成分の少なくとも1つを低下させる溶媒系と取り替えることである。いくつかの企図された実施形態においては、溶媒系は少なくとも2種類の溶媒を含む。
【0023】
例えば、ノボラック系ポリマー溶液において、ポリマー溶液に添加された界面活性剤を溶解するために、強力な水素結合溶媒が使用される。1つの例では、強力な水素結合溶媒は乳酸エチルであり、界面活性剤はフルオロ脂肪族ポリマーエステル(fluoroaliphatic polymeric ester)界面活性剤である。この場合は、強力な水素結合溶媒は、2−プロパノールなどのアルコールおよびプロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)を含む共溶媒系により置換されうる。HildebrandおよびHansenの溶解度パラメータを利用すると、2−プロパノール中のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤の溶解度は、PGMEAの溶解度に類似しているが、乳酸エチルよりは優れている。加えて、2−プロパノールは、乳酸エチルより弱い分子間力および低い表面張力を有している。狭い溝における毛細管流れは、分子構造およびそれに伴う電荷の影響を受ける。表面力の全体の影響を表して、乳酸エチルの見掛け粘度と公称粘度との比が2−プロパノールの場合より大きい、狭い溝の領域では、中程度の極性を有する2−プロパノールの見掛け粘度は、公称値より減少する。界面活性剤の共溶媒系において2−プロパノールにPGMEAを添加すると、2−プロパノールと、クレゾール−ノボラック樹脂の希釈に用いられるバルクのPGMEAとの間の蒸発速度の差が小さくなる。企図された実施形態において、溶媒系は、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる。企図された他の実施形態において、溶媒系は、見掛け粘度を少なくとも約20%低下させる。企図された、さらに他の実施形態において、溶媒系は、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる。
【0024】
本明細書において使用されている「見掛け粘度」という語句は、流れに対する流体の内部抵抗の特性を意味しており、応力の歪速度に対する割合に等しい。サブミクロンの溝においては、見掛け粘度は、表面力の全体の影響を表し、表面力と体積力の割合が大きい場合は寸法効果のために、通常、公称粘度より減少する。また、本明細書において使用されている「公称粘度」という語句は、Brookfield粘度計などの市販の粘度計によって測定されたバルクの流体特性であって、液体がニュートン流体の場合に力および速度の測定値から計算される粘度を意味している。
【0025】
溶媒系において利用されるべく企図された溶媒は、前述のものおよび所望の温度で蒸発され、かつ/または本明細書において考察されている、選択された界面活性剤、ポリマーおよび/または分子を容易に溶媒和する、いかなる適切な、純粋の有機分子またはそれらの混合物をも含むものである。また、企図された溶媒は、単独でまたは組み合わせて用いて、隙間埋め込みおよび平坦化特性を改善するために、溶液の粘度、分子間力および表面張力を変更することができる溶媒和である。また、溶媒は、いかなる適切な、純粋の極性および無極性化合物またはそれらの混合物をも含むことができる。本明細書において使用されている「純粋(の、な)」という用語は、一定の組成を有する成分を意味する。例えば、純粋な水はH2Oのみからなる。本明細書において使用されている「混合物」という用語は、海水を含めて、純粋でない成分を意味する。本明細書において使用されている「極性」という用語は、分子または化合物のある一点またはそれらに沿って、一様でない電荷、部分電荷または自発的な電荷分布を作りだす分子または化合物の特性を意味する。本明細書において使用されている「無極性」という用語は、分子または化合物のある一点またはそれらに沿って、一様な電荷、部分電荷または自発的な電荷分布を作りだす分子または化合物の特性を意味する。
【0026】
いくつかの企図された実施形態において、溶媒または溶媒混合物は、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン、アルコール(2−プロパノールまたは1−プロパノールなどの、分岐および直鎖)、エステル、エーテル、エーテルアセタートおよびアミンなどの、炭化水素溶媒族の化合物の一部とは見なされない溶媒を含んでいる。さらに他の企図された実施形態において、溶媒または溶媒混合物は、本明細書において述べた溶媒のいずれによる組合せをも含む。
【0027】
その他の企図された実施形態において、溶媒または溶媒混合物(少なくとも2種類の溶媒を含んでいる)は、炭化水素族の溶媒であると見なされている溶媒を含む。炭化水素溶媒は、炭素および水素を含む溶媒である。炭化水素溶媒の大多数は無極性であるが、極性と見なされうるいくつかの炭化水素が存在することを理解すべきである。炭化水素溶媒は、通常、3種類:脂肪族、環式および芳香族、に分類される。脂肪族炭化水素溶媒は、直鎖化合物および分岐され、ことによると架橋された化合物の両方を含むことができるが、脂肪族炭化水素溶媒は、環式とは見なされない。環式炭化水素溶媒は、脂肪族炭化水素溶媒に類似の特性を有する環状構造において、特定の方向に向けられた少なくとも3個の炭素原子を含む溶媒である。芳香族炭化水素溶媒は、共通の結合により結びつけられた単環または多環および/または共に縮合された多環を有する、通常、3個またはそれ以上の不飽和結合を含む溶媒である。企図された炭化水素溶媒には、トルエン、キシレン、p−キシレン、m−キシレン、メシチレン、溶媒ナフサH、溶媒ナフサA、アルカン(ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、ノナン、オクタン、ドデカン、2−メチルブタン、ヘキサデカン、トリデカン、ペンタデカン、シクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、石油エーテルなど)、ハロゲン化炭化水素(塩素化炭化水素など)、窒素化炭化水素、ベンゼン、1,2−ジメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、ミネラルスピリット、ケロシン、イソブチルベンゼン、メチルナフタレン、エチルトルエン、リグロインが含まれる。特に企図された溶媒には、これだけに限らないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびそれらの混合物または組合せが含まれる。
【0028】
本明細書において使用されている「分子間力」という語句は、平坦化組成物および表面、平坦化組成物および材料の別の層、平坦化組成物を形成している分子、それらの組合せなどの、物質または化合物の2つまたはそれ以上の部分の間で生じている、ファンデルワールス、静電、立体配置(steric)、クーロン、水素結合、イオン、共有、双極子−双極子、分散、磁気引力およびそれらの組合せなどの、結合および非結合力を意味する。平坦化組成物の分子間力を低下させる場合は、ノボラック系ポリマー、乳酸エチルおよび界面活性剤からなる上述のものなどの「参照」平坦化組成物を使用することが重要である。2−プロパノールおよびPGMEAなどの参照平坦化組成物の溶媒系が交換される場合は、分子間力は低下させられ、平坦化組成物は、基板表面または他の分子に対して、害をもたらすように強力に引きつけられることはない。この場合は、平坦化組成物は、表面トポグラフィーを形成している狭い隙間および溝内に自由に移動することができる。参照組成物は、構造成分および溶媒系のいかなる組合せでも含むことができることを理解すべきである。いかなる参照平坦化組成物が選択されようとも、本明細書における開示を使用して、組成物の分子間力成分を低下させるための相溶性溶媒系が容易に開発されうる。
【0029】
いくつかの実施形態においては、界面張力などの表面力成分は、平坦化組成物および平坦化組成物と表面、基板またはウェハとの相互作用により作られる。本明細書において企図された溶媒系は、層状材料分野の技術者に知られている従来の平坦化組成物と比較して、界面張力を少なくとも約10%低下させることができる。いくつかの実施形態においては、溶媒系は、従来の平坦化組成物と比較して、界面張力を少なくとも約20%低下させることができる。さらに他の実施形態においては、溶媒系は従来の平坦化組成物と比較して、界面張力を少なくとも約30%低下させることができる。
【0030】
前述の如く、企図された、さらなる実施形態においては、平坦化組成物は、界面活性剤などの少なくとも1種の組成変更成分をさらに含むことができる。企図された界面活性剤には、炭化水素ベース(非フッ素化)およびフッ化炭化水素系界面活性剤またはそれらの組合せが含まれる。企図された、少なくとも1種のフッ化炭化水素型の界面活性剤は、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含むことができる。適切な非フッ素化界面活性剤は、本願の権利者が所有し、譲渡され、参照により全体が本明細書に組み込まれる、Hackerらに発行された米国特許第5858547号および第6517951号において見られるものである。その他の組成変更成分は、少なくとも1種の接着促進剤、pH調節剤、細孔形成剤(porogen)または膜、成分および/または製造供給元の要求および仕様に応じて、その他どれでも適切な組成変更剤を含むことができる。
【0031】
望ましくもあり、本明細書において企図されてもいる、適切な平坦化膜のいくつかの特性が存在する。組成物の企図された特性は、組成物の多分散性である。多分散性は、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比である。したがって、重量平均分子量が数平均分子量に近ければ近いほど、多分散性は、可能な最低の多分散度(polydispersity number)である1に近づく。多分散性が1に近づくにつれて、組成物中の成分は、組成物中の分子量の範囲がほとんど変動しない分子量中に、より密集する。構造成分と同じまたはほぼ同じ分子量でない成分は、膜およびその膜を取り込む構成要素の特性に大きく影響することが分かった。例えば、組成物中に低分子量の成分が存在(350amu(原子質量単位)未満)すると、ヒュームおよび/または煙を発生させ、膜をベーキングおよび硬化する際に膜を劣化させる。企図された実施形態においては、多分散性は約3未満である。企図された、他の実施形態においては、多分散性は約2.5未満である。企図された、さらに別の実施形態においては、多分散性は約2未満である。企図された、追加の実施形態においては、多分散性は約1.5未満である。
【0032】
本明細書に記載の平坦化組成物を使用して膜を形成することができる。膜を形成する1つの方法は、a)平坦化組成物が溶媒系を含んでいる、本明細書において開示された、少なくとも1種の平坦化組成物を提供すること、およびb)溶媒系の少なくとも一部を蒸発させて膜を形成することを含む。適切な、いずれの手順または条件でも溶媒系を除去するためにまたは少なくとも部分的に除去するために使用されることができ、それらには、本願の権利者によって所有され、参照により全体が本明細書に組み込まれる、本願の権利者が所有する特許公報PCT/US96/08678および米国特許第6042994号、第6080526号、第6177143号および第6235353号によって教示されている、熱などの連続発生源、溶媒への溶解、選択性エッチング、放射線への曝露、紫外線、X線などの電磁放射、レーザなどの点源、または赤外放射;超音波処理または物理的な圧力などの機械的エネルギー;またはγ線、α粒子、中性子線または電子線などの粒子放射が含まれる。
【0033】
企図された利用または用途として、層状構成要素もまた本明細書において企図されており、表面トポグラフィーを有する基板;膜および/または材料が基板に結合されている、本明細書に記載の平坦化溶液および/または膜;および場合により、材料または膜の少なくとも1つの追加層を含んでいる。企図された被覆材料、被覆溶液および膜は、様々な電子デバイス、マイクロエレクトロニクスデバイス、特に半導体集積回路ならびにハードマスク層、誘電体層、エッチストップ層および埋込みエッチストップ層を含む電子および半導体構成要素用の種々の層状材料を製造する際に利用でき、有用である。これらの被覆材料、被覆溶液および膜は、アダマンタン系化合物、ジアマンタン系化合物、ケイ素を中核とする化合物、有機誘電体、およびナノポーラス誘電体などの層状材料およびデバイス用に使用されうる他の材料との相溶性がよい。本明細書において企図されている被覆材料、被覆溶液および膜とかなり相溶性のある化合物は、参照により全体が本明細書にすべて組み込まれる、2001年10月17日出願のPCT出願PCT/US01/32569;2001年12月31日出願のPCT出願PCT/US01/50812;米国特許出願09/538276;米国特許出願09/544504;米国特許出願09/587851;米国特許第6214746号;米国特許第6171687号、米国特許第6172128号;米国特許第6156812号;2002年1月15日出願の米国特許出願60/350187;および2002年1月8日出願のUS60/347195に開示されている。
【0034】
本明細書において企図された表面は、基板、ウェハまたはその他の適切な表面などの、望ましい実質的に固体であるいかなる材料でも含むことができる。いくつかの企図された表面は、1つの非平坦表面トポグラフィーを有し、その他の企図された表面はすでに平坦化されている。特に望ましい基板層は、膜、ガラス、セラミック、プラスチック、金属または被覆された金属、または複合材料を備えているはずである。表面および/または基板層は、少なくとも1つの層を含み、いくつかの場合は、複数の層を含んでいる。好ましい実施形態においては、基板は、ヒ化ケイ素またはヒ化ゲルマニウムダイまたはウェハ表面、銅、銀、ニッケルまたは金メッキしたリードフレームにおいて見られるようなパッケージ表面、回路基板またはパッケージ接続トレース(package interconnect trace)において見られるような銅表面、バイアの穴壁(via−wall)またはスチフナ(stiffener)界面(「銅」は剥き出しの銅およびその酸化物を考慮することを含む)、ポリイミド系フレックスパッケージにおいて見られるようなポリマー系パッケージまたはボード界面、鉛またはその他の合金ハンダボール表面、ガラスおよびポリイミドなどのポリマーを含む。より好ましい実施形態においては、基板は、集積回路業界およびパッケージングおよび回路基板業界において普通に見られる、ケイ素、銅、ガラスおよび別のポリマーなどの材料を含む。また、本明細書において企図された適切な表面は、前に形成された別の層状スタック、他の層状構成要素、またその他の構成要素を完全に含むことができる。これの一例は、誘電体材料およびCVDバリア層を層状スタックとして最初に作製し、この層状スタックが、次に、その上にスピンコーティングにより形成される層状構成要素の「表面」であると見なされる場合である。
【0035】
少なくとも1層が表面または基板に結合される。本明細書において使用されている「結合される」という用語は、表面および層、または2つの層が互いに物理的にくっつけられているか、または共有およびイオン結合などの結合力、およびファンデルワールス、静電気、クーロン、水素結合および/または磁気の引力などの非結合力を含む物理的な引力が、物質または構成要素の2つの部分の間に存在することを意味する。また、本明細書において使用されている、結合されるという用語は、表面および層または2つの層が互いに直接くっつけられる状況を包含することをも意味するが、この用語は、また、表面および層または複数の層が互いに間接的に−表面および層の間に接着促進層が存在する場合または表面および層または複数の層の間に別の層が一緒に存在する場合などのように、くっつけられる状況を包含することを意味する。
【0036】
企図された誘電体および低誘電率材料は、本願の譲受人に譲渡された米国特許第6143855号および2002年2月19日出願の係属中の米国特許出願10/078919に開示されているケイ素ベース;(例えば、Honeywell NANOGLASS(登録商標)およびHOSP(登録商標)製品)、ガリウムベース、ゲルマニウムベース、ヒ素ベース、ホウ素系化合物またはそれらの組合せなどの無機ベース化合物、ならびにポリエーテル、本願の譲受人に譲渡された米国特許第6124421号に開示されている(Honeywell FLARE(商標)製品などの)ポリアリーレンエーテル、ポリイミド、ポリエステルおよび本願の譲受人に譲渡されたWO01/78110およびWO01/08308に開示されている(Honeywell GX−3(商標)製品などの)アダマンタンベースまたはかご形系化合物などの有機ベース化合物を含む。誘電体および低誘電率材料は、材料を表面上にスピンコーティングすること、材料を表面上に伸ばすこと、材料を表面上にぽたぽた落とすこと、および/または材料を表面上に広げることによって塗布されうる。
【0037】
約1.5〜約3.8の範囲の誘電率を有するナノポーラスシリカ誘電体は、層の少なくとも1つでありうる。本明細書において企図されたナノポーラスシリカ化合物は、米国特許第6022812号、第6037275号、第6042994号、第6048804号、第6090448号、第6126733号、第6140254号、第6204202号、第6208041号、第6318124号、および第6319855号において見られる化合物である。この種類の膜は、ケイ素系前駆体として置かれ、水の存在下で熟成または濃縮され、十分に加熱されて細孔形成剤のすべてを実質的に除去し、膜内に空洞を形成する。ケイ素系前駆体組成物は、式:Rx−Si−Lyを有するモノマーまたはプレポリマーを含み、式中、Rは、アルキル基、アリール基、水素およびそれらの組合せから別々に選択され、Lは、アルコキシ、カルボキシ、アミノ、アミド、ハロゲン化物、イソシアナトおよびそれらの組合せなどの電気陰性部分であり、xは0〜約2の範囲の整数であり、yは約2〜約4の範囲の整数である。その他のナノポーラス化合物および方法は、本明細書に全体が組み込まれる米国特許第6156812号、第6171687号、第6172128号、第6214746号、第6313185号、第6380347号および第6380270号において見つけることができる。
【0038】
また、本明細書において企図された層状構成要素は、層の形態で構成要素の上に存在するのではなく、個々の、いずれの細孔/ボイドをも「ブロック(block)」し、下にある層全体を覆うことがないように使用されている拡散ブロッキング材料を含む。いくつかの実施形態において、拡散ブロッキング材料は、下にある低誘電率(low k)誘電体材料または層と反応するはずであり、他の実施形態においては、拡散ブロッキング材料は、下にある低誘電率誘電体材料または層と反応しないはずである。他の実施形態においては、企図された拡散ブロッキング層状構成要素は、低誘電率材料の緻密化された層からなることができるかまたは種の拡散をブロックするようなやり方で緻密化された、低誘電率材料の相分離した要素を含有することができる。本明細書において企図されたものなどの拡散ブロッキング材料は、全体が本明細書に組み込まれる、2002年6月3日出願の、本願の権利者が所有する米国特許仮出願60/385482において見つけることができる。
【0039】
他のスピンオン(spin−on)材料は、層状構成要素の追加の層において利用されうる。企図されているスピンオン材料のいくつかは、参照により全体が本明細書に組み込まれる、以下の発行済み特許および係属中の出願に記載されている:(2000年6月8日出願のPCT/US00/15772、1999年7月10日出願の米国特許出願09/330248、1999年6月10日出願の米国特許仮出願09/491166、2002年4月2日発行の米国特許第6365765号、2001年6月31日発行の米国特許第6268457号、2001年11月10日出願の米国特許出願10/001143、2000年1月26日出願の米国特許出願09/491166、1999年1月7日出願のPCT/US00/00523、2001年1月23日発行の米国特許第6177199号、2002年3月19日発行の米国特許第6358559号、2001年4月17日発行の米国特許第6218020号、2002年3月26日発行の米国特許第6361820号、2001年4月17日発行の米国特許第6218497号、2002年3月19日発行の米国特許第6359099号、2000年11月7日発行の米国特許第6143855号、および1998年3月20日出願の米国特許出願09/611528)。
【0040】
本明細書において使用されている「金属」という用語は、元素の周期表のdブロックおよびfブロックの元素、ならびにケイ素およびゲルマニウムなどの金属様の性質を有する元素を意味する。本明細書において使用されている「dブロック」という語句は、元素の原子核を取りまく3d、4d、5d、および6d軌道を満たす電子を有する元素を意味する。本明細書において使用されている「fブロック」という語句は、ランタニドおよびアクチニドを含む、元素の原子核を取りまく4fおよび5f軌道を満たす電子を有する元素を意味する。好ましい金属には、インジウム、銀、銅、アルミニウム、スズ、ビスマス、ガリウムおよびそれらの合金、銀を被覆した銅、および銀を被覆したアルミニウムが含まれる。「金属」という用語には、また、合金、金属/金属複合材料、金属セラミックス複合材料、金属ポリマー複合材料およびその他の金属複合材料が含まれる。本明細書において使用されている「化合物」という用語は、化学過程により元素に分解されうる一定の組成を有する物質を意味する。
【0041】
材料の追加の層は、層状構成要素またはプリント回路基板の構築を続けるために、層状構成要素に結合されうる。追加の層は、金属、金属合金、複合材料、ポリマー、モノマー、有機化合物、無機化合物、有機金属化合物、樹脂、接着剤および光導波路材料を含む、本明細書においてすでに記述されたものと類似の材料を含むことになる。
【0042】
積層材料または被覆材料の層は、構成要素により要求される仕様に応じて、層状界面材料に結合されうる。積層品は、通常、繊維強化樹脂の誘電体材料と考えられる。被覆材料は、銅などの金属およびその他の材料が積層品に組み込まれた場合に製造される積層品に含まれる小集団である。(Harper,Charles A.、Electronic Packaging and Interconnection Handbook、第2版、McGraw−Hill(New York)、1997年)。
【0043】
また、スピンオン層および材料は、層状界面材料または次の層に追加されうる。スピンオン積層膜は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、Michael E.Thomas、「Spin−on stacked Films for Low keff Dielectrics」、Solid State Technology(2001年7月)によって教示されている。
【0044】
材料の、他の追加層の例は、金属(バイア埋め込みおよびプリント回路を形成するために使用されうるもの、およびそのすべてが全体として本明細書に組み込まれる米国特許第5780755号、第6113781号、第6348139号および6332233号に含まれているものなど)、金属拡散層、マスク層、反射防止被覆層、接着促進剤層などを含む。
【0045】
本明細書において記載されている化合物、被覆、膜、材料などは、電子構成要素および/または半導体構成要素の一部となるために、それらの一部を形成するために、またはそれらを形成するために使用されうる。本明細書において使用されている「電子構成要素」という用語は、また、ある望ましい電気的作用を得るために回路において使用されうるいずれのデバイスまたは部品をも意味する。本明細書において企図された電子構成要素は、能動構成要素および受動構成要素への分類を含む、多くの異なった方法で分類されうる。能動構成要素は、増幅、発振、または信号制御などの、操作用の電源を通常必要とする、ある種の動的機能を果たしうる電子構成要素である。例には、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、および集積回路がある。受動構成要素は、操作が静的であり、すなわち、増幅または発信することが普通は可能でなく、固有の操作のための電力を通常は必要としない電子構成要素である。例には、従来の抵抗器、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、整流器およびヒューズがある。
【0046】
また、本明細書において企図された電子構成要素は、導体、半導体、または絶縁体として分類されうる。ここで、導体は、電荷担体(電子など)が電流におけるのと同様に原子間を容易に移動することができる構成要素である。導体構成要素の例には、金属を含む回路トレースおよびバイアがある。絶縁体は、他の構成要素を電気的に分離するために使用されている材料などの電流の伝導を極端に妨害する材料の能力に、その機能が大きく関係している構成要素であり、一方、半導体は、導体および絶縁体の間にある固有の抵抗率を有し、電流を伝導する材料の能力に大きく関係している機能を有する構成要素である。半導体構成要素の例には、トランジスタ、ダイオード、ある種のレーザ、整流器、サイリスタおよび光センサがある。
【0047】
また、本明細書において企図された電子構成要素は、電源または電力消費物として分類されうる。電源構成要素は、通常、他の構成要素に電力を供給するために使用され、その中には電池、コンデンサ、コイル、および燃料電池が含まれる。電力消費構成要素には、抵抗器、トランジスタ、集積回路(ICs)、センサなどが含まれる。
【0048】
さらに、本明細書において企図された電子構成要素は、また、個別型または集積型として分類されうる。個別型構成要素は、回路内の1カ所に集中された1つの個別の電気的性質を付与するデバイスである。例には、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、およびトランジスタがある。集積構成要素は、回路内の1カ所において多くの性質を付与することのできる構成要素の組合せである。例には、多数の構成要素および接続トレースが一緒にされて、論理などの多数のまたは複雑な機能を実行している集積回路がある。
【実施例】
【0049】
(実施例1)
フルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤約1グラムを、室温、常圧で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)約4.5グラムおよび2−プロパノール約4.5グラムの共溶媒に溶解させた。低分子量のクレゾールノボラック系樹脂(MW=約1500、Mn=800)約10グラムを周囲条件下で、約15グラムのプロピレングリコールモノメチルエーテル中に溶解させた。そのようなフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液を重量で約5%、低分子量、低多分散性のクレゾールノボラック系樹脂溶液に添加し、さらに、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル約10グラムで希釈した。この調合された混合物をスピンコーティングにより、パターン付けされた基板に塗布する。
【0050】
プロピレングリコールモノメチルエーテル表面のコンディショニングの後で、ノズルはウェハの端から中心まで移動し、溶液は基板に半径方向に塗布され、次いで、約100RPM(回転/分)〜約2500RPMの範囲で徐々に速度を上げながら、基板を回転させる。被覆した基板を、約160℃および約200℃の温度の2つのホットプレートに、それぞれ約90秒間設置する。
【0051】
これらの改質ポリマー溶液を使用することによって、形状およびオープンフィールド領域間の厚さの差を著しく低減させ、膜平坦化特性を50%改善することができた。
【0052】
(実施例2)
低分子量(1500amu)のo−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤1.66g、および7.47gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび7.47gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0053】
測定された平均膜厚は、2.03マイクロメートルであり、28ナノメートル(平均厚さの0.68%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さは一様であり、形状およびオープン領域の相違はウェハ中心部で600ナノメートルであった。
【0054】
(実施例3(比較例))
低分子量(1500amu)のo−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gの乳酸エチルを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0055】
測定された平均膜厚は、2.05マイクロメートルであり、18ナノメートル(平均厚さの0.44%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で1200ナノメートルであった。
【0056】
(実施例4(比較例))
低分子量(1500amu)のo−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0057】
測定された平均膜厚は、2.06マイクロメートルであり、19ナノメートル(平均厚さの0.46%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で750ナノメートルであった。
【0058】
(実施例5)
低分子量(950amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および7.47gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび7.47gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0059】
得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で830ナノメートルであった。
【0060】
(実施例6(比較例))
低分子量(950amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gの乳酸エチルを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0061】
得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で900ナノメートルであった。
【0062】
(実施例7)
低分子量(1300amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および7.47gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび7.47gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0063】
(実施例7(比較例))
低分子量(1300amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gの乳酸エチルを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0064】
得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で900ナノメートルであった。
【0065】
(実施例8(実施例2に対する比較例))
低分子量(1500amu)の0−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液3.32g、および14.9gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび14.9gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0066】
測定された平均膜厚は、2.03マイクロメートルであり、15ナノメートル(平均厚さの0.37%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で200ナノメートルであった。
【0067】
(実施例9(実施例2に対する比較例))
低分子量(1500amu)の0−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および9.7gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび5gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0068】
測定された平均膜厚は、2.1マイクロメートルであり、15ナノメートル(平均厚さの0.36%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で480ナノメートルであった。
【0069】
(実施例10)
実施例10は、本明細書において記載されたもの(Accuflo(商標)2025)などのノボラック系ポリマー組成物と、これも本明細書に記載されたもの(Accuflo(商標)2027および/またはT2027)に類似の第2のノボラック系ポリマー組成物との比較研究を示す。ノボラック系ポリマー(構造成分)に加えて、Accuflo(商標)2025は、溶媒系として90%のPGMEAおよび10%の乳酸エチルを含む。さらに、ノボラック系ポリマー(構造成分)に加えて、Accuflo(商標)2027は、92%のPGMEAおよび8%の2−プロパノールを含む。
【0070】
図1に、ほぼ室温(RT)および約40℃における2つの組成物の溶液による流体特性の比較を示す。Accuflo(商標)2027組成物は、溶媒系の組成を若干変更したことにより、見掛け粘度を約25%減少させることが、この図から分かる。
【0071】
図2および3、および表1に、出発組成物を表面またはウェハ上に堆積し、ベーキングおよび/または硬化したときの、組成物の構造的情報を示す。エージング実験を、ほぼ室温および約40℃において実施した。この組成物を空気中において、約160℃〜200℃で約120秒間ベーキングしたときの、Accuflo(商標)2027のコーシーの係数を計算した。3500〜10000の波長(λ)範囲で当てはまる係数は、以下の通りである:
A(n)=1.552
B(n)=1.76E+6Å2
C(n)=1.90E+12Å4
以下の式を使用して、屈折率を当てはまる範囲内において計算した:
n(λ)=A(n)+B(n)/λ2+C(n)/λ4
Accuflo(商標)2027の厚さは、約20347であった。比較研究におけるAccuflo2025の厚さは、約19782であった。比較研究においては、Accuflo(商標)2025に当てはまる係数は以下の通りである:
A(n)=1.588
B(n)=1.24E+6Å2
C(n)=2.34E+12Å4
図4および5、および表2〜7に、異なった2つの実験室において試験したAccuflo(商標)2025組成物の平坦化性能を示す。図6および7、および表8〜13に、2つの異なった実験室で試験したAccuflo(商標)2027組成物の平坦化性能を示す。
【0072】
表14に、約160℃〜約230℃で約90秒間、周囲空気中でベーキングしたときの、Accuflo(商標)2027のTMAH溶媒に対する耐性を示す。この耐溶媒性は、Accuflo(商標)2025の耐溶媒性と実質的に同一である。
【0073】
図8から、Accuflo(商標)2025およびAccuflo(商標)2027が同等のプラズマエッチング速度を有することが分かる。2つの組成物の平坦化の比較を、表15に示す。
【0074】
図9および10に、Accuflo(商標)2027組成物について収集した埋め込みおよび平坦化データを示す。図9に、走査経路900、形状−深い溝の配列910および周辺部920を示す。図10に、ウェハの中心1010およびウェハの端部1020を示す。この評価には、表面トポグラフィー測定装置(Profilometer path scan)および2つのウェハ位置を利用した。2つのウェハを使用した。中心、ウェハの中間点および端部の3カ所でSEM(走査電子顕微鏡)断面の分析をした。図11に表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。表16にSEM断面の結果、および表17に、この同一組成物のBOE(buffered oxide etchant:緩衝酸化物エッチャント)エッチング結果を示す。Accuflo(商標)2027は、研究したすべてのベーキング条件下でBOE(500:1)に対する完全な耐久性を達成する。濃HFエッチング液を使用する場合は、160℃(100秒)〜190℃(100秒)〜200℃(210秒)の高いベーキング温度が、さらに架橋されたポリマー膜に対する好ましい実施形態である。
【0075】
この実施例から、以下を含むいくつかの結論を引き出すことができる:
・ 標準のスピン法において、粘土および界面張力が減少することから、Accuflo(商標)2027は、Accuflo(商標)2025と比較して優れた平坦化特性を有する。
・ Accuflo(商標)2025の工程開発の後に、Accuflo(商標)2027が溝埋め込み特性を最大するために、半径方向に分配する方法およびPGMEAによる表面コンディショニングありおよびなしの徐々に回転速度を上げていく方法を含む、企図された方法を実施した。局所的なおよび全体の平坦化の70%を超える向上が達成された。溝配列および支持領域の間の厚さの偏りを、ウェハ中心部で250nm、ウェハ端部で150nmに低減させた。
・ バルク膜の特性評価を、Accuflo(商標)2027およびAccuflo(商標)2025について実施した。2つの組成物の間で、同等の構造的(分子特性)、物理的、方法(耐溶媒性およびプラズマエッチング性能)および光学特性を観測した。
・ 空気環境中で、約160℃(約90秒)〜約220℃(約90秒)の温度でベーキングする、企図されたスピン方法を用いて、Accuflo(商標)2027を塗布することにより、深い溝の配列/緩衝コンデンサ領域における優れた全体的および局所的平坦化を達成することができた。別の最適なベーキング範囲は、穏和な架橋をもたらす、空気環境における約160℃(約90秒)〜約180℃(約90秒)の範囲、および高度な架橋をもたらす、空気環境における約160℃(約100秒)〜約180℃(約100秒)〜約200℃(約210秒)の範囲である。
【0076】
このように、具体的な実施形態、改質平坦化組成物の形成および適用の方法が開示された。しかし、本明細書における発明の概念から逸脱することなく、すでに記載されたものの他にはるかに多くの変更形態が可能であることは、当業者には明らかなはずである。したがって、発明の内容は、本明細書における開示の精神の範囲に含まれること以外に、制限されるべきではない。さらに、本発明の明細書および特許請求の範囲を解釈する際には、すべての用語が文脈と矛盾しないように、できる限り広いやり方で解釈されるべきである。特に、「含む(comprises)」および「含んでいる(comprising)」という用語は、要素、構成要素、または段階を指すとして、非排他的なやり方で解釈されるべきであり、参照された要素、構成要素または段階が存在しうるか、または利用されうるか、または明白には参照されていない他の要素、構成要素、段階と組み合わされうることを示している。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】2つの企図された平坦化組成物の流体特性の比較を示す。
【図2】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。
【図3】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。
【図3−1】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。(表1)
【図3−2】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。(表2〜4)
【図4】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図4−1】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表5〜7)
【図5】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図6】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図6−1】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表8〜10)
【図7】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図7−1】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表11〜13)
【図7−2】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表14)
【図8】企図された平坦化組成物のプラズマエッチング速度を示す。
【図9】企図された平坦化組成物の埋め込みおよび平坦化データを示す。
【図10】企図された平坦化組成物の埋込みおよび平坦化データを示す。
【図10−1】企図された平坦化組成物の埋込みおよび平坦化データを示す。(表15)
【図11】企図された平坦化組成物の表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。
【図11−1】企図された平坦化組成物の表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。(表16)
【図11−2】企図された平坦化組成物の表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。(表17)
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年6月17日出願の米国特許仮出願第60/488484号に対する優先権を主張する。
【0002】
本内容の分野は、マイクロエレクトロニクスおよび半導体用途において使用するための平坦化組成物および膜であり、それらを製造するための方法を含む。
【背景技術】
【0003】
より高速の性能を求める要求を満たすために、集積回路デバイスのフィーチャの特徴寸法は、減少され続けてきた。より小さな特徴寸法を有するデバイスを製造することにより、半導体製造において従来から使用されてきた工程の多くに新たな難問が持ち込まれる。マイクロエレクトロニクス用デバイスを製造すること、およびそれを様々な用途で使用することという難問のなかの1つは、平坦でない表面トポグラフィーを有する表面全体を平坦化することである。
【0004】
表面の平坦化には、a)表面に付け加えること、またはb)表面から取り去ることという2つの異なった働きの1つまたは両方を利用することが、通常含まれる。表面から取り去るという働きは、望ましくないどの表面トポグラフィーでも除去し、どの隙間でも最小にする/除去するために、表面が研磨されるかまたは物理的または化学的にエッチングされることを、通常意味する。表面に付け加えるという働きは、どの隙間でも埋め込み、滑らかな表面を作るために、表面トポグラフィーに別の層を付け加えることを、通常意味する。
【0005】
付け加えることによる平坦化は、オープンフィールド(open field)領域で測定された膜厚が、形状(topography)の存在する表面での膜厚を実質的に超える場合は、不十分である。形状領域とオープンフィールド領域との膜厚の差が大きすぎると、最終デバイスの歩留まり損失の危険が大きくなる。さらに、平坦化組成物が、表面上の隙間、特に支持構造の表面上に形成された小さな通路(channel)および溝(groove)を十分に埋め込むことができず、実質的に、平坦化組成物によってまったく満たされていず、その代わりに空気または別の雰囲気ガスによって満たされている小さな通路を残す場合は、付け加えることによる平坦化は、十分でないかまたは望ましくない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この目的のために、a)オープンフィールド領域で測定された場合に、形状表面で測定された膜厚を実質的に超えない膜厚をもたらすことができ;b)狭い溝(trench)および通路内の隙間を十分に埋め込むことができ;c)従来の構造および溶媒成分を使用して形成されることができ;d)界面活性剤などのその他の組成修飾成分の取込みに耐えることができ;およびe)電子または半導体用途に容易に組み込まれうる構成要素を形成するために、表面または基板を平坦化することができる平坦化組成物を形成し、利用することができれば、望ましいはずである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
a)構造成分およびb)溶媒系を含み、溶媒系は、構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる平坦化組成物が、本明細書において開示される。また、この平坦化組成物を含む膜も開示される。
【0008】
加えて、a)クレゾール系ポリマー化合物;ならびにb)少なくとも1種のアルコールおよび少なくとも1種のエーテルアセタート系溶媒を含む溶媒系を含む別の平坦化組成物が、本明細書において開示される。また、この平坦化組成物を含む膜も開示される。
【0009】
また、a)表面トポグラフィーを有する基板;およびb)組成物が基板に結合されている、本明細書に記載されているような平坦化組成物または膜を含む層状構成要素も、本明細書において開示される。
【0010】
また、a)構造成分を提供するステップと;b)構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる溶媒系を提供するステップと;c)構造成分および溶媒系をブレンドして平坦化組成物を形成するステップとを含む、平坦化組成物を形成する方法も、本明細書において開示される。
【0011】
また、a)本明細書において開示されたものなどの平坦化組成物を提供するステップと;b)溶媒系の少なくとも一部分を蒸発させて膜を形成するステップとを含む、膜の形成方法も開示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本明細書において記載されたように、以下の目標および利点の少なくとも1つを含み、a)オープンフィールド領域で測定された場合、形状表面で測定された膜厚を実質的に超えない膜厚をもたらすことができ;b)狭い溝および通路内の隙間を十分に埋め込むことができ;c)従来の構造および溶媒成分を使用して形成されることができ;d)界面活性剤などのその他の組成修飾成分の取込みに耐えることができ;およびe)電子または半導体用途に容易に組み込まれうる構成要素を形成するために、表面または基板を平坦化することができる平坦化組成物が開発され、利用される。
【0013】
企図された実施形態においては、平坦化組成物は、構造成分および溶媒系を含み、溶媒系は構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを効果的に低下させる。企図された追加の実施形態においては、平坦化組成物は、界面活性剤などの、組成修飾成分をさらに含むことができる。
【0014】
平坦化組成物の構造成分は、電子および半導体用途の平坦化材料に適した、適切な、いかなるモノマー、ポリマー、部分または化合物をも含むことができる。これらのポリマー、モノマー、部分または化合物は、有機、無機または有機金属部分を含むことができる。企図された無機化合物の例には、ケイ酸塩、シロキサン、シラザン、アルミン酸塩および遷移金属を含む化合物がある。有機化合物の例には、ポリアリーレンエーテル、ポリイミド、アダマンタン分子、分岐アダマンタン構造物、ノボラック系ポリマーおよびポリエステルが含まれる。企図された有機金属化合物には、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(ビニルシロキサン)およびポリ(トリフルオロプロピルシロキサン)が含まれる。
【0015】
本明細書において使用されている「モノマー」という用語は、それ自体または化学的に異なった化合物との間で共有結合を何回も繰り返しながら形成することができる、いかなる化合物をも指す。モノマー間の繰り返し結合が形成されると、直鎖、分岐、超分岐、または三次元生成物が生成しうる。さらに、モノマーは、それ自体で繰り返しビルディングブロックを含み、重合された場合、そのようなモノマーから形成されたポリマーは、その時、「ブロックポリマー」と称される。モノマーは、有機、有機金属または無機分子を含む分子の様々な化学的種類に属することができる。モノマーの分子量は、約40ダルトンから20000ダルトンの間で大きく変化しうる。しかし、特に、モノマーが繰り返しビルディングブロックを含んでいる場合は、モノマーは、さらに大きな分子量を有しうる。また、モノマーは、橋かけ結合に使用される基などの基を追加して含むことができる。
【0016】
オープンフィールド領域で測定された膜厚を形状表面での膜厚と比較したとき、いくつかの問題に遭遇する平坦化組成物の中の1つは、ノボラック系ポリマーを含む平坦化組成物である。本明細書において企図されたノボラックベースポリマー溶液は、米国特許第6506831号、第6506441号、第6517951号、米国特許出願10/299127および関連および対応する外国および、PCT/US99/30296を含む、PCT出願に開示されているものであり、これらの特許および出願はすべて全体が本明細書に組み込まれ、本願の権利者によって所有され、Honeywell International Inc.に譲渡されている。企図された他のノボラック系ポリマー溶液は、以下の参考資料に開示されているものである:Rahmanら、(米国特許第5853954号および第5910559号);Melikら、(米国特許第6207853号);Allenら、(SPIE 2438巻、250〜260頁);Tsiartasら、(SPIE 2438巻、261〜271頁)またはSizenskyら(米国特許第5413894号);これらの参考資料はすべて参照により本明細書に組み込まれる。本明細書において企図された別の種類の組成物は、レゾール型のフェノール樹脂である。本明細書で論じる平坦化組成物のいずれかをお互いに組み合わせて他の平坦化組成物を形成することができるものと理解されたい。例えば、ノボラック系ポリマーは、レゾール型のフェノール樹脂と組み合わされて平坦化組成物を形成することができる。分子構造が線状または直鎖配置に近づくにつれて平坦化は向上することを理解すべきである。分岐または橋かけ分子および化合物は、平坦化組成物において利用されうるが、分子または化合物が大きく(分子量の意味で)なり、より複雑(分岐/橋かけの意味で)になると、表面平坦化の品質が低下し始めうることを理解すべきである。
【0017】
また、オルガノヒドリドシロキサンおよびオルガノシロキサン樹脂の溶液も、平坦化組成物を形成するために、また、様々な電子デバイス、マイクロエレクトロニクスデバイス、特に半導体集積回路、ならびにハードマスク層、誘電体層、エッチストップ層および埋め込みエッチストップ層を含む、電子および半導体部構成要素の様々な層状材料の製造時に利用することができる。これらのオルガノヒドリドシロキサン樹脂層は、他の材料との相溶性が良いので、アダマンタン系化合物、ジアマンタン系化合物、ケイ素を中核とする化合物、有機誘電体、およびナノポーラス誘電体などの、層状材料およびデバイス用に使用することができる。本明細書において企図されたオルガノヒドリドシロキサン樹脂の平坦化層とかなり相溶性のある化合物は、そのすべてが参照により全体として本明細書に組み込まれる、2001年、10月17日出願のPCT出願PCT/US01/32569;2001年12月31日出願のPCT出願PCT/US01/50812;米国特許出願09/538276;米国特許出願09/544504;米国特許出願09/987851;米国特許第6214746号;米国特許第6171687号、米国特許第6172128号;米国特許第6156812号;2002年1月15日出願の米国特許出願60/350187;および2002年1月8日出願のUS60/347195に開示されている。
【0018】
本明細書において使用されているオルガノヒドリドシロキサン樹脂は、以下の一般式を有する:
[H−Si1.5]n[R−SiO1.5]m 式(1)
[H0.5−Si1.5−1.8]n[R0.5−1.0−SiO1.5−1.8]m 式(2)
[H0−1.0−Si1.5]n[R−SiO1.5]m 式(3)
[H−Si1.5]x[R−SiO1.5]y[SiO2]z 式(4)
ただし、nおよびmの和、またはx、yおよびzの和は、約8〜約5000であり、mまたはyは、炭素含有成分が約40%未満の量(低有機含有量=LOSP)または約40%を超える量(高有機含有量=HOSP)で存在するように選択される;Rは、置換されているまたは置換されていない、直鎖または分岐アルキル(メチル、エチル、ブチル、プロピル、ペンチル)、アルケニル基(ビニル、アリル、イソプロペニル)、シクロアルキル、シクロアルケニル基、アリール(フェニル基、ベンジル基、ナフタレニル基、アントラセニル基およびフェナントレニル基)、およびそれらの混合物から選択される;および炭素含有置換基の比モル%(specific mole percent)は、出発原料の量の比率の関数である。いくつかのLOSP実施形態においては、炭素含有置換基のモル%が約15モル%〜約25モル%の範囲にあるとき、特に好ましい結果が得られる。いくつかのHSOP実施形態においては、炭素含有置換基が約55モル%〜約75モル%の範囲にあるとき、好ましい結果が得られる。
【0019】
「かご形構造」、「かご形分子」および「かご形化合物」という語句は、互換的に使用され、少なくとも1つの架橋が、環系の2つまたはそれ以上の原子を共有結合させるように配列された少なくとも10個の原子を有する分子を指すように意図されている。換言すれば、かご形構造、かご形分子またはかご形化合物は、共有結合された原子によって形成された複数の環を含み、構造、分子または化合物は、体積によって定められた点が、環を通り抜けることなしに体積を離れることはできないように、体積を画定する。架橋および/または環系は、1つまたは複数のヘテロ原子を含むことができ、芳香族、部分飽和、または不飽和でありうる。さらに、企図されたかご形構造には、フラーレン、および少なくとも1つの架橋を有するクラウンエーテルが含まれる。例えば、アダマンタンまたはジアマンタンは、かご形構造であると見なされるが、ナフタレンまたは芳香族スピロ化合物は、1つ、または2つ以上の架橋を有していないので、本発明の範囲ではかご形構造であるとは見なされない。
【0020】
企図されたかご形分子は、炭素原子のみからなるものに限る必要は必ずしもなく、N、S、O、Pなどのヘテロ原子を含むこともできる。ヘテロ原子は、有利には、非四面体結合角配置を導入することができる。企図されたかご形化合物の置換基および誘導体化に関しては、多くの置換基および誘導体化は、適切であることを認めるべきである。例えば、かご形化合物が比較的疎水性である場合は、親水性置換基を導入して親水性溶媒中の溶解度を上昇させること、またはその逆のことができる。別法としては、極性が所望される場合は、極性側基をかご形化合物に付加することができる。また、適切な置換基には、熱不安定性基、求核基および求電子基が含まれることがさらに企図されている。また、官能基をかご形化合物内で(例えば、架橋反応、誘導体化反応などを容易にするために)、使用できることも、認められるべきである。かご形化合物が誘導体化される場合は、誘導体化には、かご形化合物のハロゲン化が含まれ、特に好ましいハロゲンはフッ素であることが特に企図されている。
【0021】
本明細書において詳細に記載されているかご形分子または化合物は、また、ポリマーの主鎖に結合される基であることもでき、したがって、かご形化合物がある種類のボイド(void)(分子内)を形成し、主鎖の少なくとも一部がそれ自体とまたは別の主鎖と架橋することによって、別の種類のボイド(分子間)を形成することができるナノポーラス材料を形成することができる。それ以上のかご形分子、かご形化合物およびこれらの分子および化合物の変形は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2001年10月18日出願のPCT/US01/32569に詳細に記述されている。
【0022】
モノマーまたはその他の非ポリマー種および/またはポリマー成分を含む組成物の隙間埋め込みおよび平坦化能力を改善するためには、粘度、表面力成分および/または、組成物の表面エネルギーなどの、平坦化組成物の分子間力成分を変更するために、組成を変更しなければならない。いくつかの場合、隙間埋め込みおよび平坦化特性を最適化するためには、粘度および分子間力成分の両方を低下させることが有効である。平坦化組成物を変更する1つの方法は、溶媒系を変更すること、および/または系が構造成分と相溶性であり、溶媒系が添加される平坦化組成物の分子間力または表面力成分の少なくとも1つを低下させる溶媒系と取り替えることである。いくつかの企図された実施形態においては、溶媒系は少なくとも2種類の溶媒を含む。
【0023】
例えば、ノボラック系ポリマー溶液において、ポリマー溶液に添加された界面活性剤を溶解するために、強力な水素結合溶媒が使用される。1つの例では、強力な水素結合溶媒は乳酸エチルであり、界面活性剤はフルオロ脂肪族ポリマーエステル(fluoroaliphatic polymeric ester)界面活性剤である。この場合は、強力な水素結合溶媒は、2−プロパノールなどのアルコールおよびプロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)を含む共溶媒系により置換されうる。HildebrandおよびHansenの溶解度パラメータを利用すると、2−プロパノール中のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤の溶解度は、PGMEAの溶解度に類似しているが、乳酸エチルよりは優れている。加えて、2−プロパノールは、乳酸エチルより弱い分子間力および低い表面張力を有している。狭い溝における毛細管流れは、分子構造およびそれに伴う電荷の影響を受ける。表面力の全体の影響を表して、乳酸エチルの見掛け粘度と公称粘度との比が2−プロパノールの場合より大きい、狭い溝の領域では、中程度の極性を有する2−プロパノールの見掛け粘度は、公称値より減少する。界面活性剤の共溶媒系において2−プロパノールにPGMEAを添加すると、2−プロパノールと、クレゾール−ノボラック樹脂の希釈に用いられるバルクのPGMEAとの間の蒸発速度の差が小さくなる。企図された実施形態において、溶媒系は、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる。企図された他の実施形態において、溶媒系は、見掛け粘度を少なくとも約20%低下させる。企図された、さらに他の実施形態において、溶媒系は、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる。
【0024】
本明細書において使用されている「見掛け粘度」という語句は、流れに対する流体の内部抵抗の特性を意味しており、応力の歪速度に対する割合に等しい。サブミクロンの溝においては、見掛け粘度は、表面力の全体の影響を表し、表面力と体積力の割合が大きい場合は寸法効果のために、通常、公称粘度より減少する。また、本明細書において使用されている「公称粘度」という語句は、Brookfield粘度計などの市販の粘度計によって測定されたバルクの流体特性であって、液体がニュートン流体の場合に力および速度の測定値から計算される粘度を意味している。
【0025】
溶媒系において利用されるべく企図された溶媒は、前述のものおよび所望の温度で蒸発され、かつ/または本明細書において考察されている、選択された界面活性剤、ポリマーおよび/または分子を容易に溶媒和する、いかなる適切な、純粋の有機分子またはそれらの混合物をも含むものである。また、企図された溶媒は、単独でまたは組み合わせて用いて、隙間埋め込みおよび平坦化特性を改善するために、溶液の粘度、分子間力および表面張力を変更することができる溶媒和である。また、溶媒は、いかなる適切な、純粋の極性および無極性化合物またはそれらの混合物をも含むことができる。本明細書において使用されている「純粋(の、な)」という用語は、一定の組成を有する成分を意味する。例えば、純粋な水はH2Oのみからなる。本明細書において使用されている「混合物」という用語は、海水を含めて、純粋でない成分を意味する。本明細書において使用されている「極性」という用語は、分子または化合物のある一点またはそれらに沿って、一様でない電荷、部分電荷または自発的な電荷分布を作りだす分子または化合物の特性を意味する。本明細書において使用されている「無極性」という用語は、分子または化合物のある一点またはそれらに沿って、一様な電荷、部分電荷または自発的な電荷分布を作りだす分子または化合物の特性を意味する。
【0026】
いくつかの企図された実施形態において、溶媒または溶媒混合物は、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン、アルコール(2−プロパノールまたは1−プロパノールなどの、分岐および直鎖)、エステル、エーテル、エーテルアセタートおよびアミンなどの、炭化水素溶媒族の化合物の一部とは見なされない溶媒を含んでいる。さらに他の企図された実施形態において、溶媒または溶媒混合物は、本明細書において述べた溶媒のいずれによる組合せをも含む。
【0027】
その他の企図された実施形態において、溶媒または溶媒混合物(少なくとも2種類の溶媒を含んでいる)は、炭化水素族の溶媒であると見なされている溶媒を含む。炭化水素溶媒は、炭素および水素を含む溶媒である。炭化水素溶媒の大多数は無極性であるが、極性と見なされうるいくつかの炭化水素が存在することを理解すべきである。炭化水素溶媒は、通常、3種類:脂肪族、環式および芳香族、に分類される。脂肪族炭化水素溶媒は、直鎖化合物および分岐され、ことによると架橋された化合物の両方を含むことができるが、脂肪族炭化水素溶媒は、環式とは見なされない。環式炭化水素溶媒は、脂肪族炭化水素溶媒に類似の特性を有する環状構造において、特定の方向に向けられた少なくとも3個の炭素原子を含む溶媒である。芳香族炭化水素溶媒は、共通の結合により結びつけられた単環または多環および/または共に縮合された多環を有する、通常、3個またはそれ以上の不飽和結合を含む溶媒である。企図された炭化水素溶媒には、トルエン、キシレン、p−キシレン、m−キシレン、メシチレン、溶媒ナフサH、溶媒ナフサA、アルカン(ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、ノナン、オクタン、ドデカン、2−メチルブタン、ヘキサデカン、トリデカン、ペンタデカン、シクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、石油エーテルなど)、ハロゲン化炭化水素(塩素化炭化水素など)、窒素化炭化水素、ベンゼン、1,2−ジメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、ミネラルスピリット、ケロシン、イソブチルベンゼン、メチルナフタレン、エチルトルエン、リグロインが含まれる。特に企図された溶媒には、これだけに限らないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびそれらの混合物または組合せが含まれる。
【0028】
本明細書において使用されている「分子間力」という語句は、平坦化組成物および表面、平坦化組成物および材料の別の層、平坦化組成物を形成している分子、それらの組合せなどの、物質または化合物の2つまたはそれ以上の部分の間で生じている、ファンデルワールス、静電、立体配置(steric)、クーロン、水素結合、イオン、共有、双極子−双極子、分散、磁気引力およびそれらの組合せなどの、結合および非結合力を意味する。平坦化組成物の分子間力を低下させる場合は、ノボラック系ポリマー、乳酸エチルおよび界面活性剤からなる上述のものなどの「参照」平坦化組成物を使用することが重要である。2−プロパノールおよびPGMEAなどの参照平坦化組成物の溶媒系が交換される場合は、分子間力は低下させられ、平坦化組成物は、基板表面または他の分子に対して、害をもたらすように強力に引きつけられることはない。この場合は、平坦化組成物は、表面トポグラフィーを形成している狭い隙間および溝内に自由に移動することができる。参照組成物は、構造成分および溶媒系のいかなる組合せでも含むことができることを理解すべきである。いかなる参照平坦化組成物が選択されようとも、本明細書における開示を使用して、組成物の分子間力成分を低下させるための相溶性溶媒系が容易に開発されうる。
【0029】
いくつかの実施形態においては、界面張力などの表面力成分は、平坦化組成物および平坦化組成物と表面、基板またはウェハとの相互作用により作られる。本明細書において企図された溶媒系は、層状材料分野の技術者に知られている従来の平坦化組成物と比較して、界面張力を少なくとも約10%低下させることができる。いくつかの実施形態においては、溶媒系は、従来の平坦化組成物と比較して、界面張力を少なくとも約20%低下させることができる。さらに他の実施形態においては、溶媒系は従来の平坦化組成物と比較して、界面張力を少なくとも約30%低下させることができる。
【0030】
前述の如く、企図された、さらなる実施形態においては、平坦化組成物は、界面活性剤などの少なくとも1種の組成変更成分をさらに含むことができる。企図された界面活性剤には、炭化水素ベース(非フッ素化)およびフッ化炭化水素系界面活性剤またはそれらの組合せが含まれる。企図された、少なくとも1種のフッ化炭化水素型の界面活性剤は、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含むことができる。適切な非フッ素化界面活性剤は、本願の権利者が所有し、譲渡され、参照により全体が本明細書に組み込まれる、Hackerらに発行された米国特許第5858547号および第6517951号において見られるものである。その他の組成変更成分は、少なくとも1種の接着促進剤、pH調節剤、細孔形成剤(porogen)または膜、成分および/または製造供給元の要求および仕様に応じて、その他どれでも適切な組成変更剤を含むことができる。
【0031】
望ましくもあり、本明細書において企図されてもいる、適切な平坦化膜のいくつかの特性が存在する。組成物の企図された特性は、組成物の多分散性である。多分散性は、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比である。したがって、重量平均分子量が数平均分子量に近ければ近いほど、多分散性は、可能な最低の多分散度(polydispersity number)である1に近づく。多分散性が1に近づくにつれて、組成物中の成分は、組成物中の分子量の範囲がほとんど変動しない分子量中に、より密集する。構造成分と同じまたはほぼ同じ分子量でない成分は、膜およびその膜を取り込む構成要素の特性に大きく影響することが分かった。例えば、組成物中に低分子量の成分が存在(350amu(原子質量単位)未満)すると、ヒュームおよび/または煙を発生させ、膜をベーキングおよび硬化する際に膜を劣化させる。企図された実施形態においては、多分散性は約3未満である。企図された、他の実施形態においては、多分散性は約2.5未満である。企図された、さらに別の実施形態においては、多分散性は約2未満である。企図された、追加の実施形態においては、多分散性は約1.5未満である。
【0032】
本明細書に記載の平坦化組成物を使用して膜を形成することができる。膜を形成する1つの方法は、a)平坦化組成物が溶媒系を含んでいる、本明細書において開示された、少なくとも1種の平坦化組成物を提供すること、およびb)溶媒系の少なくとも一部を蒸発させて膜を形成することを含む。適切な、いずれの手順または条件でも溶媒系を除去するためにまたは少なくとも部分的に除去するために使用されることができ、それらには、本願の権利者によって所有され、参照により全体が本明細書に組み込まれる、本願の権利者が所有する特許公報PCT/US96/08678および米国特許第6042994号、第6080526号、第6177143号および第6235353号によって教示されている、熱などの連続発生源、溶媒への溶解、選択性エッチング、放射線への曝露、紫外線、X線などの電磁放射、レーザなどの点源、または赤外放射;超音波処理または物理的な圧力などの機械的エネルギー;またはγ線、α粒子、中性子線または電子線などの粒子放射が含まれる。
【0033】
企図された利用または用途として、層状構成要素もまた本明細書において企図されており、表面トポグラフィーを有する基板;膜および/または材料が基板に結合されている、本明細書に記載の平坦化溶液および/または膜;および場合により、材料または膜の少なくとも1つの追加層を含んでいる。企図された被覆材料、被覆溶液および膜は、様々な電子デバイス、マイクロエレクトロニクスデバイス、特に半導体集積回路ならびにハードマスク層、誘電体層、エッチストップ層および埋込みエッチストップ層を含む電子および半導体構成要素用の種々の層状材料を製造する際に利用でき、有用である。これらの被覆材料、被覆溶液および膜は、アダマンタン系化合物、ジアマンタン系化合物、ケイ素を中核とする化合物、有機誘電体、およびナノポーラス誘電体などの層状材料およびデバイス用に使用されうる他の材料との相溶性がよい。本明細書において企図されている被覆材料、被覆溶液および膜とかなり相溶性のある化合物は、参照により全体が本明細書にすべて組み込まれる、2001年10月17日出願のPCT出願PCT/US01/32569;2001年12月31日出願のPCT出願PCT/US01/50812;米国特許出願09/538276;米国特許出願09/544504;米国特許出願09/587851;米国特許第6214746号;米国特許第6171687号、米国特許第6172128号;米国特許第6156812号;2002年1月15日出願の米国特許出願60/350187;および2002年1月8日出願のUS60/347195に開示されている。
【0034】
本明細書において企図された表面は、基板、ウェハまたはその他の適切な表面などの、望ましい実質的に固体であるいかなる材料でも含むことができる。いくつかの企図された表面は、1つの非平坦表面トポグラフィーを有し、その他の企図された表面はすでに平坦化されている。特に望ましい基板層は、膜、ガラス、セラミック、プラスチック、金属または被覆された金属、または複合材料を備えているはずである。表面および/または基板層は、少なくとも1つの層を含み、いくつかの場合は、複数の層を含んでいる。好ましい実施形態においては、基板は、ヒ化ケイ素またはヒ化ゲルマニウムダイまたはウェハ表面、銅、銀、ニッケルまたは金メッキしたリードフレームにおいて見られるようなパッケージ表面、回路基板またはパッケージ接続トレース(package interconnect trace)において見られるような銅表面、バイアの穴壁(via−wall)またはスチフナ(stiffener)界面(「銅」は剥き出しの銅およびその酸化物を考慮することを含む)、ポリイミド系フレックスパッケージにおいて見られるようなポリマー系パッケージまたはボード界面、鉛またはその他の合金ハンダボール表面、ガラスおよびポリイミドなどのポリマーを含む。より好ましい実施形態においては、基板は、集積回路業界およびパッケージングおよび回路基板業界において普通に見られる、ケイ素、銅、ガラスおよび別のポリマーなどの材料を含む。また、本明細書において企図された適切な表面は、前に形成された別の層状スタック、他の層状構成要素、またその他の構成要素を完全に含むことができる。これの一例は、誘電体材料およびCVDバリア層を層状スタックとして最初に作製し、この層状スタックが、次に、その上にスピンコーティングにより形成される層状構成要素の「表面」であると見なされる場合である。
【0035】
少なくとも1層が表面または基板に結合される。本明細書において使用されている「結合される」という用語は、表面および層、または2つの層が互いに物理的にくっつけられているか、または共有およびイオン結合などの結合力、およびファンデルワールス、静電気、クーロン、水素結合および/または磁気の引力などの非結合力を含む物理的な引力が、物質または構成要素の2つの部分の間に存在することを意味する。また、本明細書において使用されている、結合されるという用語は、表面および層または2つの層が互いに直接くっつけられる状況を包含することをも意味するが、この用語は、また、表面および層または複数の層が互いに間接的に−表面および層の間に接着促進層が存在する場合または表面および層または複数の層の間に別の層が一緒に存在する場合などのように、くっつけられる状況を包含することを意味する。
【0036】
企図された誘電体および低誘電率材料は、本願の譲受人に譲渡された米国特許第6143855号および2002年2月19日出願の係属中の米国特許出願10/078919に開示されているケイ素ベース;(例えば、Honeywell NANOGLASS(登録商標)およびHOSP(登録商標)製品)、ガリウムベース、ゲルマニウムベース、ヒ素ベース、ホウ素系化合物またはそれらの組合せなどの無機ベース化合物、ならびにポリエーテル、本願の譲受人に譲渡された米国特許第6124421号に開示されている(Honeywell FLARE(商標)製品などの)ポリアリーレンエーテル、ポリイミド、ポリエステルおよび本願の譲受人に譲渡されたWO01/78110およびWO01/08308に開示されている(Honeywell GX−3(商標)製品などの)アダマンタンベースまたはかご形系化合物などの有機ベース化合物を含む。誘電体および低誘電率材料は、材料を表面上にスピンコーティングすること、材料を表面上に伸ばすこと、材料を表面上にぽたぽた落とすこと、および/または材料を表面上に広げることによって塗布されうる。
【0037】
約1.5〜約3.8の範囲の誘電率を有するナノポーラスシリカ誘電体は、層の少なくとも1つでありうる。本明細書において企図されたナノポーラスシリカ化合物は、米国特許第6022812号、第6037275号、第6042994号、第6048804号、第6090448号、第6126733号、第6140254号、第6204202号、第6208041号、第6318124号、および第6319855号において見られる化合物である。この種類の膜は、ケイ素系前駆体として置かれ、水の存在下で熟成または濃縮され、十分に加熱されて細孔形成剤のすべてを実質的に除去し、膜内に空洞を形成する。ケイ素系前駆体組成物は、式:Rx−Si−Lyを有するモノマーまたはプレポリマーを含み、式中、Rは、アルキル基、アリール基、水素およびそれらの組合せから別々に選択され、Lは、アルコキシ、カルボキシ、アミノ、アミド、ハロゲン化物、イソシアナトおよびそれらの組合せなどの電気陰性部分であり、xは0〜約2の範囲の整数であり、yは約2〜約4の範囲の整数である。その他のナノポーラス化合物および方法は、本明細書に全体が組み込まれる米国特許第6156812号、第6171687号、第6172128号、第6214746号、第6313185号、第6380347号および第6380270号において見つけることができる。
【0038】
また、本明細書において企図された層状構成要素は、層の形態で構成要素の上に存在するのではなく、個々の、いずれの細孔/ボイドをも「ブロック(block)」し、下にある層全体を覆うことがないように使用されている拡散ブロッキング材料を含む。いくつかの実施形態において、拡散ブロッキング材料は、下にある低誘電率(low k)誘電体材料または層と反応するはずであり、他の実施形態においては、拡散ブロッキング材料は、下にある低誘電率誘電体材料または層と反応しないはずである。他の実施形態においては、企図された拡散ブロッキング層状構成要素は、低誘電率材料の緻密化された層からなることができるかまたは種の拡散をブロックするようなやり方で緻密化された、低誘電率材料の相分離した要素を含有することができる。本明細書において企図されたものなどの拡散ブロッキング材料は、全体が本明細書に組み込まれる、2002年6月3日出願の、本願の権利者が所有する米国特許仮出願60/385482において見つけることができる。
【0039】
他のスピンオン(spin−on)材料は、層状構成要素の追加の層において利用されうる。企図されているスピンオン材料のいくつかは、参照により全体が本明細書に組み込まれる、以下の発行済み特許および係属中の出願に記載されている:(2000年6月8日出願のPCT/US00/15772、1999年7月10日出願の米国特許出願09/330248、1999年6月10日出願の米国特許仮出願09/491166、2002年4月2日発行の米国特許第6365765号、2001年6月31日発行の米国特許第6268457号、2001年11月10日出願の米国特許出願10/001143、2000年1月26日出願の米国特許出願09/491166、1999年1月7日出願のPCT/US00/00523、2001年1月23日発行の米国特許第6177199号、2002年3月19日発行の米国特許第6358559号、2001年4月17日発行の米国特許第6218020号、2002年3月26日発行の米国特許第6361820号、2001年4月17日発行の米国特許第6218497号、2002年3月19日発行の米国特許第6359099号、2000年11月7日発行の米国特許第6143855号、および1998年3月20日出願の米国特許出願09/611528)。
【0040】
本明細書において使用されている「金属」という用語は、元素の周期表のdブロックおよびfブロックの元素、ならびにケイ素およびゲルマニウムなどの金属様の性質を有する元素を意味する。本明細書において使用されている「dブロック」という語句は、元素の原子核を取りまく3d、4d、5d、および6d軌道を満たす電子を有する元素を意味する。本明細書において使用されている「fブロック」という語句は、ランタニドおよびアクチニドを含む、元素の原子核を取りまく4fおよび5f軌道を満たす電子を有する元素を意味する。好ましい金属には、インジウム、銀、銅、アルミニウム、スズ、ビスマス、ガリウムおよびそれらの合金、銀を被覆した銅、および銀を被覆したアルミニウムが含まれる。「金属」という用語には、また、合金、金属/金属複合材料、金属セラミックス複合材料、金属ポリマー複合材料およびその他の金属複合材料が含まれる。本明細書において使用されている「化合物」という用語は、化学過程により元素に分解されうる一定の組成を有する物質を意味する。
【0041】
材料の追加の層は、層状構成要素またはプリント回路基板の構築を続けるために、層状構成要素に結合されうる。追加の層は、金属、金属合金、複合材料、ポリマー、モノマー、有機化合物、無機化合物、有機金属化合物、樹脂、接着剤および光導波路材料を含む、本明細書においてすでに記述されたものと類似の材料を含むことになる。
【0042】
積層材料または被覆材料の層は、構成要素により要求される仕様に応じて、層状界面材料に結合されうる。積層品は、通常、繊維強化樹脂の誘電体材料と考えられる。被覆材料は、銅などの金属およびその他の材料が積層品に組み込まれた場合に製造される積層品に含まれる小集団である。(Harper,Charles A.、Electronic Packaging and Interconnection Handbook、第2版、McGraw−Hill(New York)、1997年)。
【0043】
また、スピンオン層および材料は、層状界面材料または次の層に追加されうる。スピンオン積層膜は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、Michael E.Thomas、「Spin−on stacked Films for Low keff Dielectrics」、Solid State Technology(2001年7月)によって教示されている。
【0044】
材料の、他の追加層の例は、金属(バイア埋め込みおよびプリント回路を形成するために使用されうるもの、およびそのすべてが全体として本明細書に組み込まれる米国特許第5780755号、第6113781号、第6348139号および6332233号に含まれているものなど)、金属拡散層、マスク層、反射防止被覆層、接着促進剤層などを含む。
【0045】
本明細書において記載されている化合物、被覆、膜、材料などは、電子構成要素および/または半導体構成要素の一部となるために、それらの一部を形成するために、またはそれらを形成するために使用されうる。本明細書において使用されている「電子構成要素」という用語は、また、ある望ましい電気的作用を得るために回路において使用されうるいずれのデバイスまたは部品をも意味する。本明細書において企図された電子構成要素は、能動構成要素および受動構成要素への分類を含む、多くの異なった方法で分類されうる。能動構成要素は、増幅、発振、または信号制御などの、操作用の電源を通常必要とする、ある種の動的機能を果たしうる電子構成要素である。例には、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、および集積回路がある。受動構成要素は、操作が静的であり、すなわち、増幅または発信することが普通は可能でなく、固有の操作のための電力を通常は必要としない電子構成要素である。例には、従来の抵抗器、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、整流器およびヒューズがある。
【0046】
また、本明細書において企図された電子構成要素は、導体、半導体、または絶縁体として分類されうる。ここで、導体は、電荷担体(電子など)が電流におけるのと同様に原子間を容易に移動することができる構成要素である。導体構成要素の例には、金属を含む回路トレースおよびバイアがある。絶縁体は、他の構成要素を電気的に分離するために使用されている材料などの電流の伝導を極端に妨害する材料の能力に、その機能が大きく関係している構成要素であり、一方、半導体は、導体および絶縁体の間にある固有の抵抗率を有し、電流を伝導する材料の能力に大きく関係している機能を有する構成要素である。半導体構成要素の例には、トランジスタ、ダイオード、ある種のレーザ、整流器、サイリスタおよび光センサがある。
【0047】
また、本明細書において企図された電子構成要素は、電源または電力消費物として分類されうる。電源構成要素は、通常、他の構成要素に電力を供給するために使用され、その中には電池、コンデンサ、コイル、および燃料電池が含まれる。電力消費構成要素には、抵抗器、トランジスタ、集積回路(ICs)、センサなどが含まれる。
【0048】
さらに、本明細書において企図された電子構成要素は、また、個別型または集積型として分類されうる。個別型構成要素は、回路内の1カ所に集中された1つの個別の電気的性質を付与するデバイスである。例には、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、およびトランジスタがある。集積構成要素は、回路内の1カ所において多くの性質を付与することのできる構成要素の組合せである。例には、多数の構成要素および接続トレースが一緒にされて、論理などの多数のまたは複雑な機能を実行している集積回路がある。
【実施例】
【0049】
(実施例1)
フルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤約1グラムを、室温、常圧で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)約4.5グラムおよび2−プロパノール約4.5グラムの共溶媒に溶解させた。低分子量のクレゾールノボラック系樹脂(MW=約1500、Mn=800)約10グラムを周囲条件下で、約15グラムのプロピレングリコールモノメチルエーテル中に溶解させた。そのようなフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液を重量で約5%、低分子量、低多分散性のクレゾールノボラック系樹脂溶液に添加し、さらに、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル約10グラムで希釈した。この調合された混合物をスピンコーティングにより、パターン付けされた基板に塗布する。
【0050】
プロピレングリコールモノメチルエーテル表面のコンディショニングの後で、ノズルはウェハの端から中心まで移動し、溶液は基板に半径方向に塗布され、次いで、約100RPM(回転/分)〜約2500RPMの範囲で徐々に速度を上げながら、基板を回転させる。被覆した基板を、約160℃および約200℃の温度の2つのホットプレートに、それぞれ約90秒間設置する。
【0051】
これらの改質ポリマー溶液を使用することによって、形状およびオープンフィールド領域間の厚さの差を著しく低減させ、膜平坦化特性を50%改善することができた。
【0052】
(実施例2)
低分子量(1500amu)のo−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤1.66g、および7.47gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび7.47gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0053】
測定された平均膜厚は、2.03マイクロメートルであり、28ナノメートル(平均厚さの0.68%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さは一様であり、形状およびオープン領域の相違はウェハ中心部で600ナノメートルであった。
【0054】
(実施例3(比較例))
低分子量(1500amu)のo−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gの乳酸エチルを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0055】
測定された平均膜厚は、2.05マイクロメートルであり、18ナノメートル(平均厚さの0.44%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で1200ナノメートルであった。
【0056】
(実施例4(比較例))
低分子量(1500amu)のo−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0057】
測定された平均膜厚は、2.06マイクロメートルであり、19ナノメートル(平均厚さの0.46%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で750ナノメートルであった。
【0058】
(実施例5)
低分子量(950amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および7.47gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび7.47gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0059】
得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で830ナノメートルであった。
【0060】
(実施例6(比較例))
低分子量(950amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gの乳酸エチルを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0061】
得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で900ナノメートルであった。
【0062】
(実施例7)
低分子量(1300amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および7.47gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび7.47gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0063】
(実施例7(比較例))
低分子量(1300amu)のフェノールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および14.9gの乳酸エチルを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0064】
得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で900ナノメートルであった。
【0065】
(実施例8(実施例2に対する比較例))
低分子量(1500amu)の0−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液3.32g、および14.9gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび14.9gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0066】
測定された平均膜厚は、2.03マイクロメートルであり、15ナノメートル(平均厚さの0.37%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で200ナノメートルであった。
【0067】
(実施例9(実施例2に対する比較例))
低分子量(1500amu)の0−クレゾールノボラックポリマー約106.2gを、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート159.4g中に溶解させ、クレゾールノボラック溶液265.6gを作製した。約5500〜8500amuの分子量を有するフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤溶液1.66g、および9.7gのプロピレングリコールメチルエーテルアセタートおよび5gの2−プロパノールを、クレゾールノボラックポリマー溶液265.5gに周囲条件下で添加した。次いで、その結果生じたポリマー溶液をパターン付けされた試験ウェハ上に分配し、ウェハの端から中心まで分配し、100RPM〜2500RPMの間で徐々に加速しながら回転した。被覆された基板を、約160℃および約200℃の温度で約90秒間2つのホットプレート上に設置した。
【0068】
測定された平均膜厚は、2.1マイクロメートルであり、15ナノメートル(平均厚さの0.36%)の標準偏差を有していた。得られた被覆されたウェハの厚さの均一性を測定すると、形状領域とオープン領域との相違はウェハ中心部で480ナノメートルであった。
【0069】
(実施例10)
実施例10は、本明細書において記載されたもの(Accuflo(商標)2025)などのノボラック系ポリマー組成物と、これも本明細書に記載されたもの(Accuflo(商標)2027および/またはT2027)に類似の第2のノボラック系ポリマー組成物との比較研究を示す。ノボラック系ポリマー(構造成分)に加えて、Accuflo(商標)2025は、溶媒系として90%のPGMEAおよび10%の乳酸エチルを含む。さらに、ノボラック系ポリマー(構造成分)に加えて、Accuflo(商標)2027は、92%のPGMEAおよび8%の2−プロパノールを含む。
【0070】
図1に、ほぼ室温(RT)および約40℃における2つの組成物の溶液による流体特性の比較を示す。Accuflo(商標)2027組成物は、溶媒系の組成を若干変更したことにより、見掛け粘度を約25%減少させることが、この図から分かる。
【0071】
図2および3、および表1に、出発組成物を表面またはウェハ上に堆積し、ベーキングおよび/または硬化したときの、組成物の構造的情報を示す。エージング実験を、ほぼ室温および約40℃において実施した。この組成物を空気中において、約160℃〜200℃で約120秒間ベーキングしたときの、Accuflo(商標)2027のコーシーの係数を計算した。3500〜10000の波長(λ)範囲で当てはまる係数は、以下の通りである:
A(n)=1.552
B(n)=1.76E+6Å2
C(n)=1.90E+12Å4
以下の式を使用して、屈折率を当てはまる範囲内において計算した:
n(λ)=A(n)+B(n)/λ2+C(n)/λ4
Accuflo(商標)2027の厚さは、約20347であった。比較研究におけるAccuflo2025の厚さは、約19782であった。比較研究においては、Accuflo(商標)2025に当てはまる係数は以下の通りである:
A(n)=1.588
B(n)=1.24E+6Å2
C(n)=2.34E+12Å4
図4および5、および表2〜7に、異なった2つの実験室において試験したAccuflo(商標)2025組成物の平坦化性能を示す。図6および7、および表8〜13に、2つの異なった実験室で試験したAccuflo(商標)2027組成物の平坦化性能を示す。
【0072】
表14に、約160℃〜約230℃で約90秒間、周囲空気中でベーキングしたときの、Accuflo(商標)2027のTMAH溶媒に対する耐性を示す。この耐溶媒性は、Accuflo(商標)2025の耐溶媒性と実質的に同一である。
【0073】
図8から、Accuflo(商標)2025およびAccuflo(商標)2027が同等のプラズマエッチング速度を有することが分かる。2つの組成物の平坦化の比較を、表15に示す。
【0074】
図9および10に、Accuflo(商標)2027組成物について収集した埋め込みおよび平坦化データを示す。図9に、走査経路900、形状−深い溝の配列910および周辺部920を示す。図10に、ウェハの中心1010およびウェハの端部1020を示す。この評価には、表面トポグラフィー測定装置(Profilometer path scan)および2つのウェハ位置を利用した。2つのウェハを使用した。中心、ウェハの中間点および端部の3カ所でSEM(走査電子顕微鏡)断面の分析をした。図11に表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。表16にSEM断面の結果、および表17に、この同一組成物のBOE(buffered oxide etchant:緩衝酸化物エッチャント)エッチング結果を示す。Accuflo(商標)2027は、研究したすべてのベーキング条件下でBOE(500:1)に対する完全な耐久性を達成する。濃HFエッチング液を使用する場合は、160℃(100秒)〜190℃(100秒)〜200℃(210秒)の高いベーキング温度が、さらに架橋されたポリマー膜に対する好ましい実施形態である。
【0075】
この実施例から、以下を含むいくつかの結論を引き出すことができる:
・ 標準のスピン法において、粘土および界面張力が減少することから、Accuflo(商標)2027は、Accuflo(商標)2025と比較して優れた平坦化特性を有する。
・ Accuflo(商標)2025の工程開発の後に、Accuflo(商標)2027が溝埋め込み特性を最大するために、半径方向に分配する方法およびPGMEAによる表面コンディショニングありおよびなしの徐々に回転速度を上げていく方法を含む、企図された方法を実施した。局所的なおよび全体の平坦化の70%を超える向上が達成された。溝配列および支持領域の間の厚さの偏りを、ウェハ中心部で250nm、ウェハ端部で150nmに低減させた。
・ バルク膜の特性評価を、Accuflo(商標)2027およびAccuflo(商標)2025について実施した。2つの組成物の間で、同等の構造的(分子特性)、物理的、方法(耐溶媒性およびプラズマエッチング性能)および光学特性を観測した。
・ 空気環境中で、約160℃(約90秒)〜約220℃(約90秒)の温度でベーキングする、企図されたスピン方法を用いて、Accuflo(商標)2027を塗布することにより、深い溝の配列/緩衝コンデンサ領域における優れた全体的および局所的平坦化を達成することができた。別の最適なベーキング範囲は、穏和な架橋をもたらす、空気環境における約160℃(約90秒)〜約180℃(約90秒)の範囲、および高度な架橋をもたらす、空気環境における約160℃(約100秒)〜約180℃(約100秒)〜約200℃(約210秒)の範囲である。
【0076】
このように、具体的な実施形態、改質平坦化組成物の形成および適用の方法が開示された。しかし、本明細書における発明の概念から逸脱することなく、すでに記載されたものの他にはるかに多くの変更形態が可能であることは、当業者には明らかなはずである。したがって、発明の内容は、本明細書における開示の精神の範囲に含まれること以外に、制限されるべきではない。さらに、本発明の明細書および特許請求の範囲を解釈する際には、すべての用語が文脈と矛盾しないように、できる限り広いやり方で解釈されるべきである。特に、「含む(comprises)」および「含んでいる(comprising)」という用語は、要素、構成要素、または段階を指すとして、非排他的なやり方で解釈されるべきであり、参照された要素、構成要素または段階が存在しうるか、または利用されうるか、または明白には参照されていない他の要素、構成要素、段階と組み合わされうることを示している。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】2つの企図された平坦化組成物の流体特性の比較を示す。
【図2】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。
【図3】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。
【図3−1】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。(表1)
【図3−2】企図された平坦化組成物の構造的情報を示す。(表2〜4)
【図4】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図4−1】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表5〜7)
【図5】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図6】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図6−1】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表8〜10)
【図7】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。
【図7−1】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表11〜13)
【図7−2】企図された平坦化組成物の平坦化性能を示す。(表14)
【図8】企図された平坦化組成物のプラズマエッチング速度を示す。
【図9】企図された平坦化組成物の埋め込みおよび平坦化データを示す。
【図10】企図された平坦化組成物の埋込みおよび平坦化データを示す。
【図10−1】企図された平坦化組成物の埋込みおよび平坦化データを示す。(表15)
【図11】企図された平坦化組成物の表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。
【図11−1】企図された平坦化組成物の表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。(表16)
【図11−2】企図された平坦化組成物の表面トポグラフィー測定装置の結果を示す。(表17)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造成分および溶媒系を含み、溶媒系は構造成分と相溶性があり、平坦化組成物の分子間力または表面力の構成要素の少なくとも1つを低下させる平坦化組成物。
【請求項2】
構造成分がポリマーを含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項3】
ポリマーが、ノボラック系ポリマー、レゾール型フェノール樹脂またはそれらの組合せを含む請求項2に記載の平坦化組成物。
【請求項4】
溶媒系が、少なくとも2種の溶媒を含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項5】
溶媒系が、アルコール系溶媒を含む請求項4に記載の平坦化組成物。
【請求項6】
アルコール系溶媒が、1−プロパノールまたは2−プロパノールを含む請求項5に記載の平坦化組成物。
【請求項7】
溶媒系が、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、アセトンまたはそれらの組合せを含む請求項4に記載の平坦化組成物。
【請求項8】
分子間力構成要素が、水素結合相互作用、静電力、立体配置力、双極子−双極子相互作用、分散力、ファンデルワールス力またはそれらの組合せを含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項9】
平坦化組成物が、見掛け粘度を含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項10】
表面力構成要素が、界面張力を含む請求項9に記載の平坦化組成物。
【請求項11】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる請求項9に記載の平坦化組成物。
【請求項12】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる請求項11に記載の平坦化組成物。
【請求項13】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約10%低下させる請求項10に記載の平坦化組成物。
【請求項14】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約20%低下させる請求項13に記載の平坦化組成物。
【請求項15】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項16】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項15に記載の平坦化組成物。
【請求項17】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項16に記載の平坦化組成物。
【請求項18】
クレゾール系ポリマー化合物、ならびに少なくとも1種のアルコールおよび少なくとも1種のエーテルアセタート系溶媒を含む溶媒系を含む平坦化組成物。
【請求項19】
クレゾール系ポリマー化合物が、ノボラックポリマーを含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項20】
少なくとも1種のアルコールが、分岐アルコールを含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項21】
分岐アルコールが、2−プロパノールを含む請求項20に記載の平坦化組成物。
【請求項22】
少なくとも1種のエーテルアセタート系溶媒が、PGMEAを含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項23】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項24】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項23に記載の平坦化組成物。
【請求項25】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項24に記載の平坦化組成物。
【請求項26】
溶媒系の少なくとも一部が除去されている請求項1または18の一項に記載の平坦化組成物を含む膜。
【請求項27】
溶媒系の少なくとも一部が除去されている請求項15または23の一項に記載の平坦化組成物を含む膜。
【請求項28】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項1に記載の平坦化組成物を含み、組成物は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項29】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項28に記載の層状構成要素。
【請求項30】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項18に記載の平坦化組成物を含み、組成物は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項31】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項30に記載の層状構成要素。
【請求項32】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項26に記載の膜を含む層を含み、層は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項33】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項32に記載の層状構成要素。
【請求項34】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項27に記載の膜を含む層を含み、層は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項35】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項34に記載の層状構成要素。
【請求項36】
構造成分を提供するステップと、
構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる溶媒系を提供するステップと、
構造成分および溶媒系をブレンドして平坦化組成物を形成するステップとを含む、平坦化組成物を形成する方法。
【請求項37】
構造成分を提供するステップが、ポリマーを提供するステップを含む請求項36に記載の方法。
【請求項38】
ポリマーが、ノボラック系ポリマー、レゾール型フェノール樹脂またはそれらの組合せを含む請求項37に記載の方法。
【請求項39】
溶媒系が、少なくとも2種の溶媒を含む請求項36に記載の方法。
【請求項40】
溶媒系が、アルコール系溶媒を含む請求項39に記載の方法。
【請求項41】
アルコール系溶媒が、1−プロパノールまたは2−プロパノールを含む請求項38に記載の方法。
【請求項42】
溶媒系が、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、アセトンまたはそれらの組合せを含む請求項39に記載の方法。
【請求項43】
分子間力構成要素が、水素結合相互作用、静電力、立体配置力、双極子−双極子相互作用、分散力、ファンデルワールス力またはそれらの組合せを含む請求項36に記載の方法。
【請求項44】
表面力構成要素が、界面張力を含む請求項36に記載の方法。
【請求項45】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約10%低下させる請求項44に記載の方法。
【請求項46】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約20%低下させる請求項45に記載の方法。
【請求項47】
平坦化組成物が、見掛け粘度を含む請求項36に記載の方法。
【請求項48】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる請求項47に記載の方法。
【請求項49】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる請求項48に記載の方法。
【請求項50】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項36に記載の方法。
【請求項51】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項50に記載の方法。
【請求項52】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項51に記載の方法。
【請求項53】
請求項1に記載の平坦化組成物を提供するステップと、
溶媒系の少なくとも一部を蒸発させて膜を形成するステップとを含む膜の形成方法。
【請求項54】
溶媒系の少なくとも一部を蒸発させるステップが、平坦化組成物に連続源を適用するステップを含む請求項53に記載の方法。
【請求項55】
連続源が、熱源を含む請求項54に記載の方法。
【請求項56】
連続源が、赤外線源、紫外線源、電子ビーム源およびそれらの組合せを含む請求項55に記載の方法。
【請求項57】
構造成分および溶媒系を含み、溶媒系は構造成分と相溶性があり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させ、組成物の多分散性が約2.5未満である平坦化組成物。
【請求項58】
構造成分が、ポリマーを含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項59】
ポリマーが、ノボラック系ポリマー、レゾール型のフェノール樹脂またはそれらの組合せを含む請求項58に記載の平坦化組成物。
【請求項60】
溶媒系が、少なくとも2種の溶媒を含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項61】
溶媒系が、アルコール系溶媒を含む請求項60に記載の平坦化組成物。
【請求項62】
アルコール系溶媒が、1−プロパノールまたは2−プロパノールを含む請求項61に記載の平坦化組成物。
【請求項63】
溶媒系が、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、アセトンまたはそれらの組合せを含む請求項60に記載の平坦化組成物。
【請求項64】
分子間力構成要素が、水素結合相互作用、静電力、立体配置力、双極子−双極子相互作用、分散力、ファンデルワールス力またはそれらの組合せを含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項65】
表面力構成要素が、界面張力を含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項66】
平坦化組成物が、見掛け粘度を含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項67】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる請求項66に記載の平坦化組成物。
【請求項68】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる請求項67に記載の平坦化組成物。
【請求項69】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約10%低下させる請求項65に記載の平坦化組成物。
【請求項70】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約20%低下させる請求項69に記載の平坦化組成物。
【請求項72】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項73】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項72に記載の平坦化組成物。
【請求項74】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項73に記載の平坦化組成物。
【請求項75】
多分散性が、約2未満である請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項76】
多分散性が、約1.5未満である請求項75に記載の平坦化組成物。
【請求項1】
構造成分および溶媒系を含み、溶媒系は構造成分と相溶性があり、平坦化組成物の分子間力または表面力の構成要素の少なくとも1つを低下させる平坦化組成物。
【請求項2】
構造成分がポリマーを含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項3】
ポリマーが、ノボラック系ポリマー、レゾール型フェノール樹脂またはそれらの組合せを含む請求項2に記載の平坦化組成物。
【請求項4】
溶媒系が、少なくとも2種の溶媒を含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項5】
溶媒系が、アルコール系溶媒を含む請求項4に記載の平坦化組成物。
【請求項6】
アルコール系溶媒が、1−プロパノールまたは2−プロパノールを含む請求項5に記載の平坦化組成物。
【請求項7】
溶媒系が、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、アセトンまたはそれらの組合せを含む請求項4に記載の平坦化組成物。
【請求項8】
分子間力構成要素が、水素結合相互作用、静電力、立体配置力、双極子−双極子相互作用、分散力、ファンデルワールス力またはそれらの組合せを含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項9】
平坦化組成物が、見掛け粘度を含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項10】
表面力構成要素が、界面張力を含む請求項9に記載の平坦化組成物。
【請求項11】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる請求項9に記載の平坦化組成物。
【請求項12】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる請求項11に記載の平坦化組成物。
【請求項13】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約10%低下させる請求項10に記載の平坦化組成物。
【請求項14】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約20%低下させる請求項13に記載の平坦化組成物。
【請求項15】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項1に記載の平坦化組成物。
【請求項16】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項15に記載の平坦化組成物。
【請求項17】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項16に記載の平坦化組成物。
【請求項18】
クレゾール系ポリマー化合物、ならびに少なくとも1種のアルコールおよび少なくとも1種のエーテルアセタート系溶媒を含む溶媒系を含む平坦化組成物。
【請求項19】
クレゾール系ポリマー化合物が、ノボラックポリマーを含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項20】
少なくとも1種のアルコールが、分岐アルコールを含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項21】
分岐アルコールが、2−プロパノールを含む請求項20に記載の平坦化組成物。
【請求項22】
少なくとも1種のエーテルアセタート系溶媒が、PGMEAを含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項23】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項18に記載の平坦化組成物。
【請求項24】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項23に記載の平坦化組成物。
【請求項25】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項24に記載の平坦化組成物。
【請求項26】
溶媒系の少なくとも一部が除去されている請求項1または18の一項に記載の平坦化組成物を含む膜。
【請求項27】
溶媒系の少なくとも一部が除去されている請求項15または23の一項に記載の平坦化組成物を含む膜。
【請求項28】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項1に記載の平坦化組成物を含み、組成物は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項29】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項28に記載の層状構成要素。
【請求項30】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項18に記載の平坦化組成物を含み、組成物は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項31】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項30に記載の層状構成要素。
【請求項32】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項26に記載の膜を含む層を含み、層は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項33】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項32に記載の層状構成要素。
【請求項34】
表面トポグラフィーを有する基板、および請求項27に記載の膜を含む層を含み、層は基板に結合されている層状構成要素。
【請求項35】
材料または膜の少なくとも1つの追加層をさらに含む請求項34に記載の層状構成要素。
【請求項36】
構造成分を提供するステップと、
構造成分と相溶性であり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させる溶媒系を提供するステップと、
構造成分および溶媒系をブレンドして平坦化組成物を形成するステップとを含む、平坦化組成物を形成する方法。
【請求項37】
構造成分を提供するステップが、ポリマーを提供するステップを含む請求項36に記載の方法。
【請求項38】
ポリマーが、ノボラック系ポリマー、レゾール型フェノール樹脂またはそれらの組合せを含む請求項37に記載の方法。
【請求項39】
溶媒系が、少なくとも2種の溶媒を含む請求項36に記載の方法。
【請求項40】
溶媒系が、アルコール系溶媒を含む請求項39に記載の方法。
【請求項41】
アルコール系溶媒が、1−プロパノールまたは2−プロパノールを含む請求項38に記載の方法。
【請求項42】
溶媒系が、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、アセトンまたはそれらの組合せを含む請求項39に記載の方法。
【請求項43】
分子間力構成要素が、水素結合相互作用、静電力、立体配置力、双極子−双極子相互作用、分散力、ファンデルワールス力またはそれらの組合せを含む請求項36に記載の方法。
【請求項44】
表面力構成要素が、界面張力を含む請求項36に記載の方法。
【請求項45】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約10%低下させる請求項44に記載の方法。
【請求項46】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約20%低下させる請求項45に記載の方法。
【請求項47】
平坦化組成物が、見掛け粘度を含む請求項36に記載の方法。
【請求項48】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる請求項47に記載の方法。
【請求項49】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる請求項48に記載の方法。
【請求項50】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項36に記載の方法。
【請求項51】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項50に記載の方法。
【請求項52】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項51に記載の方法。
【請求項53】
請求項1に記載の平坦化組成物を提供するステップと、
溶媒系の少なくとも一部を蒸発させて膜を形成するステップとを含む膜の形成方法。
【請求項54】
溶媒系の少なくとも一部を蒸発させるステップが、平坦化組成物に連続源を適用するステップを含む請求項53に記載の方法。
【請求項55】
連続源が、熱源を含む請求項54に記載の方法。
【請求項56】
連続源が、赤外線源、紫外線源、電子ビーム源およびそれらの組合せを含む請求項55に記載の方法。
【請求項57】
構造成分および溶媒系を含み、溶媒系は構造成分と相溶性があり、平坦化組成物の分子間力または表面力構成要素の少なくとも1つを低下させ、組成物の多分散性が約2.5未満である平坦化組成物。
【請求項58】
構造成分が、ポリマーを含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項59】
ポリマーが、ノボラック系ポリマー、レゾール型のフェノール樹脂またはそれらの組合せを含む請求項58に記載の平坦化組成物。
【請求項60】
溶媒系が、少なくとも2種の溶媒を含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項61】
溶媒系が、アルコール系溶媒を含む請求項60に記載の平坦化組成物。
【請求項62】
アルコール系溶媒が、1−プロパノールまたは2−プロパノールを含む請求項61に記載の平坦化組成物。
【請求項63】
溶媒系が、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、アセトンまたはそれらの組合せを含む請求項60に記載の平坦化組成物。
【請求項64】
分子間力構成要素が、水素結合相互作用、静電力、立体配置力、双極子−双極子相互作用、分散力、ファンデルワールス力またはそれらの組合せを含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項65】
表面力構成要素が、界面張力を含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項66】
平坦化組成物が、見掛け粘度を含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項67】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約10%低下させる請求項66に記載の平坦化組成物。
【請求項68】
溶媒系が、見掛け粘度を少なくとも約30%低下させる請求項67に記載の平坦化組成物。
【請求項69】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約10%低下させる請求項65に記載の平坦化組成物。
【請求項70】
溶媒系が、界面張力を少なくとも約20%低下させる請求項69に記載の平坦化組成物。
【請求項72】
組成物が、界面活性剤をさらに含む請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項73】
界面活性剤が、少なくとも1種の炭化水素型界面活性剤、少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤またはそれらの組合せを含む請求項72に記載の平坦化組成物。
【請求項74】
少なくとも1種のフッ化炭化水素型界面活性剤が、少なくとも1種のフルオロ脂肪族ポリマーエステル界面活性剤を含む請求項73に記載の平坦化組成物。
【請求項75】
多分散性が、約2未満である請求項57に記載の平坦化組成物。
【請求項76】
多分散性が、約1.5未満である請求項75に記載の平坦化組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2007−521349(P2007−521349A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−507927(P2005−507927)
【出願日】平成15年10月27日(2003.10.27)
【国際出願番号】PCT/US2003/034347
【国際公開番号】WO2005/017617
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(501228624)ハネウエル・インターナシヨナル・インコーポレーテツド (24)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年10月27日(2003.10.27)
【国際出願番号】PCT/US2003/034347
【国際公開番号】WO2005/017617
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(501228624)ハネウエル・インターナシヨナル・インコーポレーテツド (24)
【Fターム(参考)】
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