説明

月経前症候群の症状を緩和するための治療組成物及び方法

【課題】 PMSに付随する症状を緩和する組成物及び方法を提供する.
【解決手段】 本発明の組成物は、有効成分として、全組成物のうち少なくとも2%(w/w)のホスファチジル-L-セリン又はその塩類を含有し、ホスファチジル-L-セリンは少なくとも1つの原料レシチンから由来する構造的脂肪酸鎖を有する。好ましくは、ホスファチジル-L-セリンはホスホリパーゼ-Dによる少なくとも1つの原料レシチンの酵素反応により生成され;少なくとも1つの原料レシチンは、植物性レシチン及び非植物性レシチンからなる群から選択され;ホスホリパーゼ-Dは植物性ホスホリパーゼ-D、細菌由来酵素ホスホリパーゼ-D、植物性ホスホリパーゼ-Dと細菌由来酵素ホスホリパーゼ-Dの混合物からなる群から選択される。好ましくは、構造的脂肪酸鎖は飽和水素化脂肪酸鎖であり、ホスファチジル-L-セリンは乳製品レシチンから由来する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、月経前症候群(PMS)に付随する症状を緩和する組成物及び該組成物を用いるPMSの治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アメリカ保険社会福祉省の女性健康局は、PMSは月経周期に関連する一群の症状であると約言している。PMS症状は月経の1週間又は2週間前に起こる。PMS症状は通常、月経が始まると消失する。PMSはあらゆる年齢の月経女性を襲い、その症状の程度は各女性により異なる。PMSは正に毎月の厄介事であり、その症状は一日を過ごすことさえ困難にするほど苛酷なこともある。女性の80%はPMSの何らかの症状を経験している。PMSの原因は明らかではなく、月経周期中のホルモン変化に関連している。ストレス及び感情的な問題がPMSを起こすとは思われない。
【0003】
PMSに付随する症状を緩和する組成物及び該組成物を用いるPMSの治療方法の開発が強く求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、PMSに付随する症状を緩和する組成物及び該組成物を用いるPMSの治療方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は、ホスファチジル-L-セリンを含有するPMS症状緩和組成物を提供する。前記ホスファチジル-L-セリンは、乳製品原料(例えば、乳レシチン)から得られるか、又はホスホリパーゼ-Dを用いる原料レシチン(即ち、燐脂質混合物)の酵素的変換により製造される。前記原料レシチンは、植物性レシチン(例えば、大豆レシチン、菜種レシチン及びひまわりレシチン)、卵黄レシチン又は海洋性レシチン(例えば、オキアミレシチン及び魚類レシチン)から選択される。
【0006】
本発明はまた、活性成分としてホスファチジル-L-セリン又はその塩を含む組成物を提供する。前記ホスファチジル-L-セリンは、少なくとも1つの原料レシチン(例えば、乳レシチン、植物性レシチン、卵黄レシチン又は海洋性レシチン)に由来する構造的脂肪酸鎖を有する。
【0007】
本発明はまた、前記組成物を静注投与又は経口投与することからなるPMSの治療方法を提供する。優れた取り扱い性及び保存寿命を有するカプセル及び顆粒を製造するために、前記組成物はその他の賦形剤(例えば、追加燐脂質、リソ燐脂質、糖類及びプロテイン類)も含有することができる。如何なる安全性の問題も存在しないので、本発明の組成物は日常の食品及び飲料に、粉末又は液状の形で配合することができ、あるいは、PMS症状の緩和で使用するために水素化物質として配合することができる。
【0008】
乳製品濃縮物からのホスファチジル-L-セリンは一般の会社により自由に販売されている(例えば、Ara Foods社のLACPRODAN PL-20)。別法として、ホスホリパーゼ-Dによる原料レシチンの酵素反応によるホスファチジル-L-セリンの合成を合成ルートの一例として挙げる。植物性レシチン、卵黄レシチン又は海洋性レシチンから選択される原料レシチン(例えば、ホスファチジルクロリン及びホスファチジルエタノールアミン)は、L-セリン及び水の存在下でホスホリパーゼ-D(例えば、植物性ホスホリパーゼ-D、細菌由来酵素ホスホリパーゼ-D及び植物性ホスホリパーゼ-Dと細菌由来酵素ホスホリパーゼ-D混合物)によるホスファチジル基転移反応を受け、それにより、クロリン基及びエタノールアミン基がセリン基と置換し、転位ホスファチジル-L-セリンが生成される。
【0009】
任意の市販植物性レシチン、卵黄レシチン又は海洋性レシチンを何の制限も無く原料として使用することができる。酵素転換の方法で使用されるホスホリパーゼ-Dは植物(例えば、キャベツ及びピーナッツ)、細菌(例えば、アクチノマイセス属)又はこれらの混合物から由来させることができる。これらホスホリパーゼ-Dは、ホスファチジル-L-セリン又はリソホスファチジルセリンを製造するために、L-セリン及び水の存在下でレシチン、水素化レシチン又はリソレシチンに対する活性を有する。このような酵素転換の特定の詳細な方法は公知である(例えば、Eibl, A.及びKovatchev, S., "Preparation of phospholipids analogs by phospholipase-D," Method in Enzymology, Vol. 72, pp. 632-639, 1981)。
【0010】
従って、本発明により、月経前症候群(PMS)に付随する症状を緩和するための医薬/栄養組成物が初めて提供される。この医薬/栄養組成物は、(a)活性成分として、全組成物のうち少なくとも2%(w/w)のホスファチジル-L-セリン又はその塩類を含有し、(i)前記ホスファチジル-L-セリンは少なくとも1つの原料レシチンから由来する構造的脂肪酸鎖を有する。
【0011】
好ましくは、(ii)前記ホスファチジル-L-セリンは、ホスホリパーゼ-Dによる少なくとも1つの原料レシチンの酵素反応により生成され;(iii)少なくとも1つの原料レシチンは、植物性レシチン及び非植物性レシチンからなる群から選択され;(iv)植物性レシチンは大豆レシチン、ひまわりレシチン、菜種レシチンからなる群から選択され;(v)非植物性レシチンは卵黄レシチン及び海洋性レシチンからなる群から選択され;(vi)ホスホリパーゼ-Dは植物性ホスホリパーゼ-D、細菌由来酵素ホスホリパーゼ-D、植物性ホスホリパーゼ-Dと細菌由来酵素ホスホリパーゼ-Dの混合物からなる群から選択される
【0012】
好ましくは、前記(i)における構造的脂肪酸鎖は飽和、水素添加脂肪酸鎖である。
【0013】
好ましくは、前記(ii)におけるホスファチジル-L-セリンは乳製品レシチンに由来するものである。
【0014】
好ましくは、前記医薬/栄養組成物は(b)製剤用賦形剤を更に含有する。
【0015】
好ましくは、前記医薬/栄養組成物は(b)栄養学的賦形剤を更に含有する。
【0016】
本発明により、月経前症候群(PMS)の治療を必要とする患者におけるPMSに付随する症状を緩和する方法が初めて提供される。この方法は、(a)有効量の医薬/栄養組成物を患者に投与するステップを含み、前記医薬/栄養組成物は有効成分として、(i)全組成物のうち少なくとも2%(w/w)のホスファチジル-L-セリン又はその塩類を含有し、(A)前記ホスファチジル-L-セリンは少なくとも1つの原料レシチンから由来する構造的脂肪酸鎖を有する。
【0017】
好ましくは、(B)前記ホスファチジル-L-セリンは、ホスホリパーゼ-Dによる少なくとも1つの原料レシチンの酵素反応により生成され;(C)少なくとも1つの原料レシチンは、植物性レシチン及び非植物性レシチンからなる群から選択され;(D)植物性レシチンは大豆レシチン、ひまわりレシチン、菜種レシチンからなる群から選択され;(E)非植物性レシチンは卵黄レシチン及び海洋性レシチンからなる群から選択され;(F)ホスホリパーゼ-Dは植物性ホスホリパーゼ-D、細菌由来酵素ホスホリパーゼ-D、植物性ホスホリパーゼ-Dと細菌由来酵素ホスホリパーゼ-Dの混合物からなる群から選択される。
【0018】
好ましくは、前記(A)における構造的脂肪酸鎖は飽和、水素添加脂肪酸鎖である。
【0019】
好ましくは、前記(B)におけるホスファチジル-L-セリンは乳製品レシチンに由来するものである。
【0020】
好ましくは、前記医薬/栄養組成物は(ii)製剤用賦形剤を更に含有する。
【0021】
好ましくは、前記医薬/栄養組成物は(ii)栄養学的賦形剤を更に含有する。
【0022】
好ましくは、前記投与ステップは、有効量の医薬/栄養組成物を患者にマルチパートレジメン(multi-part regimen)で送達することにより行われる。
【0023】
好ましくは、前記投与ステップは、有効量の医薬/栄養組成物を患者に静脈注射することにより行われる。
【0024】
好ましくは、前記投与ステップは、有効量の医薬/栄養組成物を患者に経口投与することにより行われる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0026】
本発明は月経前症候群(PMS)に付随する症状を緩和する組成物及び該組成物を用いるPMSの治療方法に関する。本発明による前記組成物及び方法の原理及び操作について下記の実施例により詳細かつ具体的に例証する。
【実施例1】
【0027】
原料として大豆レシチンを使用し、ホスファチジル-L-セリンを下記の方法により同時に製造した。
【0028】
大豆レシチン50g(商品名Epikuron 135; Cargil, Texturizin Solutions Deutschland Gmbh & Co. KG社製)及び大豆油10gを容量300mlの小瓶に入れた。続いて、酢酸エチル50mlを添加し、大豆レシチン及び大豆油を溶解させた。得られた溶液に、0.1Mの燐酸ナトリウム緩衝液にL-セリンを0.30g/ml溶解させた溶液20mlを添加し、十分に混合させた。次いで、この混合液に、キャベツ由来のホスホリパーゼ-D500単位/mlの溶液を添加し、撹拌しながら25℃で5時間反応させた。
【0029】
反応溶液中の酵素を失活させるために、反応溶液を含有する小瓶を温水中に浸けた。続いて、反応溶液を氷中で冷却し、溶液を2層に分離させた。そのまま30分間静置した。次いで、上層を廃棄した。残った下層をクロロホルムで抽出し、次いで、減圧下で乾燥させた。
【実施例2】
【0030】
原料として卵黄レシチン(商品名DS-PL95E; Doosan Corp.社製, Venture BG Biotech BU, Korea)を使用し、前記実施例1に述べた方法により転位ホスファチジル-L-セリン及びホスファチジン酸を製造した。
【実施例3】
【0031】
大豆レシチン(商品名Epikuron 135; Cargil, Texturizin Solutions Deutschland Gmbh & Co. KG社製)を水素化処理した。原料として水素化大豆レシチンを使用し、前記実施例1に述べた方法によりホスファチジル-L-セリンを製造した。
【実施例4】
【0032】
前記実施例1で製造された大豆レシチン由来ホスファチジル-L-セリン1gをn−ヘキサン15gとエタノール3gの混合溶液に溶解させた。この溶液に、10%パラジウムカーボン0.15gを添加し、得られた溶液を、室温及び大気圧の条件下で撹拌しながら約5時間、水素化処理した。
【実施例5】
【0033】
経口投与によるPMS症状の緩和効果を下記の試験により評価した。実施例1に述べた方法を用いて原料の大豆レシチンから酵素反応の方法により、Lipogen Products(9000)Ltd.社によってホスファチジル-L-セリンを製造した。日常的にPMS症状を訴える5人の女性被験者に、予想される毎月の月経前の3週間から月経が始まるまでの間、1日3回ホスファチジル-L-セリン100mgを服用させた。結果を下記の表1に示す。
【0034】
表1
初期治療計画試験におけるホスファチジル-L-セリン治療を用いたPMS症状緩和効果

被験者 治療によるPMS 治療によるPMS 治療による累積
年齢 身体症状 行動症状 PMS症状

27 0 + +
35 ++ ++ ++
32 ++ ++ ++
29 + + +
34 ++ + ++
【0035】
表1で使用されたPMS症状の尺度は被験者による評価に基づく。PMS身体症状は例えば、ニキビ、乳房膨張、乳房圧痛、疲労感、睡眠障害、胃のむかつき、膨満感、便秘、下痢、頭痛、腰痛、食欲変化、巨食症、関節痛及び筋肉痛などである。PMS行動症状は例えば、被験者が日常行動で気づいた全ての変化である。結果は下記の主観的ランキングと相関する。“0”=改善無し、“+”=僅かに改善及び“++”=顕著に改善。表1に示されるように、年齢に関係無く、5人の全ての被験者において顕著な改善が認められた。
【実施例6】
【0036】
経口投与によるPMS症状の緩和効果を下記の試験により更に評価した。実施例1に述べた方法を用いて原料の大豆レシチンから酵素反応の方法により、Lipogen Products(9000)Ltd.社によってホスファチジル-L-セリンを製造した。実施例5における試験の月経日の後、2回の月経サイクルの後に、実施例5に述べた試験に参加した同じ5人の女性被験者は全員が、治療の中止後に彼女らの通常のPMS症状が再び出現したと報告した。その後、前記の5人の女性被験者に、予想される毎月の月経前の3週間から月経が始まるまでの間、1日3回ホスファチジル-L-セリン100mgを服用させた。結果を下記の表2に示す。
【0037】
表2
症状の再出現後の二次治療計画試験におけるホスファチジル-L-セリン治療を用いたPMS症状緩和効果

被験者 治療によるPMS 治療によるPMS 治療による累積
年齢 身体症状 行動症状 PMS症状

27 + + +
35 ++ ++ ++
32 ++ ++ ++
29 + + +
34 ++ + ++
【0038】
表2で使用されたPMS症状の尺度は被験者による評価に基づく。PMS身体症状は例えば、ニキビ、乳房膨張、乳房圧痛、疲労感、睡眠障害、胃のむかつき、膨満感、便秘、下痢、頭痛、腰痛、食欲変化、巨食症、関節痛及び筋肉痛などである。PMS行動症状は例えば、被験者が日常行動で気づいた全ての変化である。結果は下記の主観的ランキングと相関する。“0”=改善無し、“+”=僅かに改善及び“++”=顕著に改善。表2に示されるように、年齢に関係無く、5人の全ての被験者において顕著な改善が認められた。
【0039】
前記のように、有効成分としてホスファチジル-L-セリンを含有する組成物を用いる治療は、PMSに付随する症状の緩和に顕著な効果を有する。有効成分のホスファチジル-L-セリンは、乳製品原料(例えば、乳レシチン)から得られたものでもよく、あるいは、植物性レシチン(例えば、大豆レシチン、菜種レシチン及びひまわりレシチン)、卵黄レシチン又は海洋性レシチン(例えば、オキアミレシチン及び魚類レシチン)から選択される少なくとも1つの原料レシチンを、L-セリン及び水の存在下でホスホリパーゼ-Dで酵素変換することにより製造されたものでもよい。治療薬は苦痛無く継続的に、かつ、容易に投与することができる。なぜなら、前記の組成物に配合されるホスファチジル-L-セリンは自由に摂取されるからである。更に、PMS症状を緩和するためのホスファチジル-L-セリン組成物は酵素変換方法を用いて安価に、かつ、大量に製造することができる。
【0040】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
月経前症候群(PMS)に付随する症状を緩和するための医薬/栄養組成物であって、
(a)有効成分として、全組成物のうち少なくとも2%(w/w)のホスファチジル-L-セリン又はその塩類を含有し、
(i)前記ホスファチジル-L-セリンは少なくとも1つの原料レシチンから由来する構造的脂肪酸鎖を有する、
ことを特徴とする医薬/栄養組成物。
【請求項2】
(ii)前記ホスファチジル-L-セリンは、ホスホリパーゼ-Dによる少なくとも1つの原料レシチンの酵素反応により生成され;
(iii)前記少なくとも1つの原料レシチンは、植物性レシチン及び非植物性レシチンからなる群から選択され;
(iv)前記植物性レシチンは大豆レシチン、ひまわりレシチン、菜種レシチンからなる群から選択され;
(v)前記非植物性レシチンは卵黄レシチン及び海洋性レシチンからなる群から選択され;
(vi)前記ホスホリパーゼ-Dは植物性ホスホリパーゼ-D、細菌由来酵素ホスホリパーゼ-D、植物性ホスホリパーゼ-Dと細菌由来酵素ホスホリパーゼ-Dの混合物からなる群から選択される、
ことを特徴とする請求項1記載の医薬/栄養組成物。
【請求項3】
(i)前記構造的脂肪酸鎖は飽和水素化脂肪酸鎖である、
ことを特徴とする請求項1記載の医薬/栄養組成物。
【請求項4】
(ii)前記ホスファチジル-L-セリンは乳製品レシチン由来のものである、
ことを特徴とする請求項1記載の医薬/栄養組成物。
【請求項5】
(b)製剤用賦形剤を更に含有する、
ことを特徴とする請求項1記載の医薬/栄養組成物。
【請求項6】
(b)栄養学的賦形剤を更に含有する、
ことを特徴とする請求項1記載の医薬/栄養組成物。
【請求項7】
月経前症候群(PMS)の治療を必要とする患者におけるPMSに付随する症状を緩和する方法であって、
(a)有効量の医薬/栄養組成物を患者に投与するステップを含み、
前記医薬/栄養組成物は有効成分として、(i)全組成物のうち少なくとも2%(w/w)のホスファチジル-L-セリン又はその塩類を含有し、
(A)前記ホスファチジル-L-セリンは少なくとも1つの原料レシチンから由来する構造的脂肪酸鎖を有する、
ことを特徴とするPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項8】
(B)前記ホスファチジル-L-セリンは、ホスホリパーゼ-Dによる少なくとも1つの原料レシチンの酵素反応により生成され;
(C)前記少なくとも1つの原料レシチンは、植物性レシチン及び非植物性レシチンからなる群から選択され;
(D)前記植物性レシチンは大豆レシチン、ひまわりレシチン、菜種レシチンからなる群から選択され;
(E)前記非植物性レシチンは卵黄レシチン及び海洋性レシチンからなる群から選択され;
(F)前記ホスホリパーゼ-Dは植物性ホスホリパーゼ-D、細菌由来酵素ホスホリパーゼ-D、植物性ホスホリパーゼ-Dと細菌由来酵素ホスホリパーゼ-Dの混合物からなる群から選択される、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項9】
(A)前記構造的脂肪酸鎖は飽和水素化脂肪酸鎖である、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項10】
(B)前記ホスファチジル-L-セリンは乳製品レシチン由来のものである、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項11】
前記医薬/栄養組成物は、
(ii)製剤用賦形剤を更に含有する、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項12】
前記医薬/栄養組成物は、
(ii)栄養学的賦形剤を更に含有する、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項13】
前記投与ステップは、有効量の医薬/栄養組成物を患者にマルチパートレジメンで送達することにより行われる、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項14】
前記投与ステップは、有効量の医薬/栄養組成物を患者に静脈注射することにより行われる、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。
【請求項15】
前記投与ステップは、有効量の医薬/栄養組成物を患者に経口投与することにより行われる、
ことを特徴とする請求項7記載のPMSに付随する症状を緩和する方法。

【公開番号】特開2011−93881(P2011−93881A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−173298(P2010−173298)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【出願人】(510210380)リポゲン エルティディ. (2)
【Fターム(参考)】