有害酸化物の除去剤および当該除去剤を利用する有害酸化物の除去方法
【課題】 容易にかつ効率よく窒素酸化物および硫黄酸化物を除去できる天然成分を見出し、これを利用する有害酸化物の除去剤を提供すること。
【解決手段】β−フェランドレン及びオシメンよりなる群から選ばれる1種若しくは2種の化合物を有効成分として含有する有害酸化物除去剤および当該有害酸化物除去剤を、有害酸化物を含有する大気と接触させることを特徴とする大気中の有害酸化物の除去方法。
【解決手段】β−フェランドレン及びオシメンよりなる群から選ばれる1種若しくは2種の化合物を有効成分として含有する有害酸化物除去剤および当該有害酸化物除去剤を、有害酸化物を含有する大気と接触させることを特徴とする大気中の有害酸化物の除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有害酸化物の除去剤に関し、更に詳細には、各種の排煙、排気ガス中に含まれる窒素酸化物や硫黄酸化物を除去することのできる有害酸化物の除去剤およびこれを利用する有害酸化物の除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所や工場のボイラー、あるいはごみの焼却場の稼動に伴い、窒素酸化物(NOx)や、硫黄酸化物(SOx)を含む種々の化学物質を含む排煙が排出されていることが知られている。また、自動車排気ガスにも、特にNOx、SOxなどの各種の人体に有害な化学物質が含まれていることが知られている。
【0003】
これらのNOxおよびSOxは、単に人体に有害であるだけでなく、酸性雨の原因ともなっている。更に、NOxと非メタン系炭化水素とが存在する状態で、太陽光による光化学反応が発生すると、光化学スモッグが発生する。この光化学スモッグは、大気中の炭化水素やNOxが紫外線を吸収して光化学反応を起こし、有害物質である光化学オキシダントなどを生成する現象とされている。しかしながらNOx、特に自動車等の移動発生源に起因するNOxについては対策が遅れており、深刻な問題となっている。
【0004】
現在、NOxの除去方法としては、カルボン酸やアルカリ液といった吸収液の中を通したり、特殊な機械の中を通すことにより、NOxを処理するという方法が知られている。しかしながら、それらの方法はいずれも手間や費用がかかるという問題があった。
【0005】
これに対し、NOxと結合しうる物質により、NOxを除去する方法も知られている。例えば、特許文献1には、α−テルピネン、ミルセン、アロオシメンなどの共役二重結合を有するテルペン化合物を、ガス状にして、空気中に散布することにより、空気中のNOxをテルペン化合物中に包含させて、NOxを除去することを特徴とするNOxの除去方法が報告されている。
【0006】
また、非特許文献1には、α−ピネン、d−リモネン等のテルペン系化合物をガス状にして硫黄酸化物や窒素酸化物を吸収除去することも報告されている。
【0007】
しかし、上記特許文献1や非特許文献1に記載の化合物の、NOxやSOxの除去効果は十分でなく、より高い除去能力を持った安全性の高い化合物を見出し、これを利用する除去剤の提供が待たれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平6−327934
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】「臭気の研究」、Vol.22,No.5,p22−29(1992);西田耕之助、小橋俊文、大迫政浩、宍戸健一、樋口能士、樋口隆哉.植物層を利用したガス状汚染物質の除去に関する研究 第3報.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って本発明の課題は、容易にかつ効率よくNOxおよびSOxを除去できる天然成分を見出し、これを利用する有害酸化物の除去剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、各種天然化合物の有するNOxおよびSOx除去効果について鋭意研究を行ったところ、ある特定の化合物が、非常に効率よく上記有害酸化物を除去しうることを見出し、本発明に至った。
【0012】
すなわち本発明は、β−フェランドレン及びオシメンよりなる群から選ばれる1種若しくは2種の化合物を有効成分として含有する有害酸化物除去剤を提供するものである。
【0013】
また本発明は、上記有害酸化物除去剤を、有害酸化物を含有する大気と接触させることを特徴とする有害酸化物の除去方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、窒素酸化物、硫黄酸化物などの人体に有害な酸化物を効率よく除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例8で用いた揮散装置を示す図面である。
【図2】実施例9で用いた加圧空気霧化噴霧装置を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の有害酸化物除去剤(以下、「除去剤」という)は、β−フェランドレン及び/又はオシメンを含有するものであり、NOxやSOxを有効に除去しうるものである。
【0017】
上記β−フェランドレンは、下記の化学式(1)で示されるものである。
【化1】
【0018】
またオシメンはα体とβ体が存在するが本発明ではいずれも使用することができる。α体は下記式(2a)、β体は下記式(2b)で示される。さらにこれらの幾何異性体(cis体、trans体)も使用できる。
【化2】
【0019】
上記の本発明の除去剤の有効成分である化合物は、何れも公知の化合物であり、合成で、あるいは天然の植物等の精油から単離することにより入手することができるものである。また、上記化合物に代え、これを含有する精油を用いることも可能である。これらを含有する精油としては、トドマツの葉の精油等を挙げることができる。
【0020】
本発明の除去剤は、上記β−フェランドレン及び/又はオシメンをそのまま、あるいはこれを適当な担体と組み合わせることにより調製することができる。例えば、水、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤、プロピレングリコール、エチレングリコール等のグリコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレンアルコールモノエチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等の溶剤中に、上記有効成分を、0.01質量%ないし99質量%程度の濃度で溶解させることにより、本発明の除去剤を製造することができる。
【0021】
また、本発明の除去剤の製造に当たって、水または水溶性溶剤に可溶化させて使用する場合は、必要により、界面活性剤、ハイドロトロープ剤等を使用することができる。
【0022】
また、本発明の除去剤には、他の香料成分を配合することにより、調合香料ともなる除去剤を製造することも可能である。他の香料成分としては、例えば、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、β−フェネチルアルコール等のアルコール系香料、アネトール、オイゲノール等のフェノール系香料、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、シトラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド等のアルデヒド系香料、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、イオノン等のケトン系香料、γ―ブチルラクトン、クマリン等のラクトン系香料、オクチルアセテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル等のエステル系香料等が挙げられる。
【0023】
本発明の除去剤には、さらに他の有害酸化物除去作用を有する成分を併用することができる。このような成分としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、イソプレン、ピロネン、クリプトテネン、2,4(8)−p−メンタジエン、メノゲレン、セスキシトロネン、ジンギベレン、イソカジネン、3,8(9)−p−メンタジエン、テルピネン−4−オール、シトロネラール、ボルニルアセテート、カジネン、サビネン、α−テルピネオール、δ−3−カレン、γ−テルピネン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ヒノキ葉精油、スギ葉精油、トドマツ葉精油、モミ葉精油、ユーカリ葉精油、コウヤマキ葉精油およびヒバ葉精油等が挙げられ、これらの1種または2種以上をβ−フェランドレン及び/又はオシメンとともに用いることができる。これらの成分は、前記特許文献1および非特許文献1、あるいは国際公開2010/98438パンフレット、国際公開2010/98439パンフレット等に有害酸化物除去作用を有することが記載されており、併用することによって有害酸化物除去作用の増強効果が得られる。
【0024】
このようにして得られる本発明の除去剤は、従来のNOx、SOxの除去に用いられる方法により使用することが可能である。例えば、本発明の除去剤を紙(パルプ)、不織布、樹脂シート、木材シート、木粉、樹脂ビーズ等で構成されたフィルターに含浸させ、このフィルター中に、NOx、SOxを含む空気を通過させ、有効成分と接触させる方法や、NOx、SOxを含む空気を、本発明の除去剤中でバブリングさせることにより有効成分と接触させる方法等により、大気中のNOx、SOxを除去することが可能である。
【0025】
また、本発明の除去剤を大気と接触させ、大気中の有害酸化物を除去する方法の別の例としては、本発明の除去剤をそのままあるいは適当な揮散装置を用いて揮散させる方法や、ポンプスプレー、エアゾール、超音波振動子、加圧液噴霧スプレー、加圧空気霧化噴霧装置等の霧化装置を用い、霧化させた状態で揮散させる方法等が挙げられ、これらの方法により、通常の生活空間中から有害酸化物を除去させることが可能である。
【0026】
本発明の除去剤の有効成分は、何れも香料の成分でもあり、人体への危険性もないものである。従って、これを生活空間の大気中に接触や噴霧した場合であっても、人間やその他の動植物に不快感や悪影響を及ぼすことがない。
【実施例】
【0027】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
【0028】
実 施 例 1
二酸化窒素除去試験:
気体状態の二酸化窒素の除去効果を確認した。まず1Lのテドラーバッグ内にボンベ空気1Lとオシメンまたはβ−フェランドレンを50μL注入し、40℃の恒温装置内に10分以上放置し、ヘッドスペースガスを作成した。
次いで、上記作成したガスの全量を20Lのテドラーバッグ内に注入し、洗浄空気にて20Lになるまで満たした。これに100ppmの二酸化窒素(テドラーバック内の濃度:6.2ppm)を注入し、注入3分後および30分後の二酸化窒素濃度を検知管で測定し、下記式により二酸化窒素除去率(%)を算出した。結果を表1に示す。
【0029】
二酸化窒素除去率(%)=(A−B)/A×100
A:混合前の二酸化窒素濃度
B:混合後所定時間経過後の二酸化窒素濃度
【0030】
【表1】
【0031】
実 施 例 2
二酸化窒素の酸化反応抑制試験:
β−フェランドレンを二酸化窒素と24時間接触した場合の二酸化窒素の酸化能抑制効果を確認した。1Lのテドラーバッグにβ−フェランドレン50μLを注入した。このテドラーバッグをボンベ空気で満杯にして40℃恒温槽に10分放置し、β−フェランドレンのヘッドスペースガスを作成した。作成したβ−フェランドレンのガス1Lを10Lのテドラーバッグに注入し、ついで100ppmの二酸化窒素を1350mL加えた後、ボンベ空気で満杯に膨らませ40℃の恒温槽内に24時間放置した。
【0032】
一方、リノール酸10%を含有するクロロホルム溶液を直径約9cmのシャーレに0.1mL滴下し、緩やかに回転させながら溶媒を揮散させて、シャーレ底面にリノール酸を均一に塗布した。10Lのテドラーバッグの一角を切断して開口し、このシャーレを入れた後に開口部を熱シールした。このテドラーバッグに、上記β−フェランドレンを24時間接触させた二酸化窒素を注入し40℃の恒温槽に放置した。90分経過後にシャーレを取り出し、シャーレ底面のリノール酸を、エタノール2.5mLを用いてバイアル内に洗い込んだ。このエタノール溶液16μLを計り取って、75%エタノール4mL、30%チオシアン酸アンモニウム水溶液41μL、さらに0.02M塩化鉄(II)の3.5%塩酸溶液41μLを加えて充分に混合した。塩化鉄溶液を加えてから正確に3分後に吸光度計にて赤色(500nm)の吸光度を測定した。なお、二酸化窒素のみを注入したコントロールと、ブランク(空気のみ)について同様にして吸光度を求め、以下の式により過酸化物量増減を評価した。
【0033】
過酸化物生成阻害率(%)=(1−(A2−A0)/(A1−A0))×100
A0:ブランクの吸光度
A1:コントロール(二酸化窒素のみ)の吸光度
A2:二酸化窒素にβ−フェランドレンを24時間接触させた場合の吸光度
【0034】
この結果、β−フェランドレンと二酸化窒素を混合後、24時間経過したガスでは、リノール酸の過酸化物生成は100%阻害された。つまり、β−フェランドレンを二酸化窒素に24時間接触させることにより、二酸化窒素の酸化能を完全に抑制していることが示された。
【0035】
実 施 例 3
ジプロピレングリコール90質量%にβ−フェランドレン10質量%を混合し、空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。得られた空間噴霧用有害酸化物除去剤を超音波霧化装置((株)ミクニ製)を用いて空間に噴霧し窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0036】
実 施 例 4
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール50質量%にβ−フェランドレン50質量%を配合し、空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を加熱蒸散装置(エステー(株)社製消臭プラグ)を用いて空間に噴霧し、窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0037】
実 施 例 5
β−フェランドレン2質量%を界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)5質量%で水に可溶化させて、空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を市販のポンプスプレーを用いて空間に噴霧し窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0038】
実 施 例 6
β−フェランドレン0.1質量%を水99.9質量%に分散させて空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を超音波霧化装置(エコーテック(株)製)を用いて空間に噴霧し窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0039】
実 施 例 7
β−フェランドレン3.0g、プロピレングリコール10gおよび水84gの混合物中に、ゲル化剤としてκ−カラギーナン3gを分散させ、約60℃に加熱分散後、上面開放のカップ型容器に充填し、冷却固化してゲル状の空間揮散用有害酸化物除去剤を製造した。
【0040】
このものを、幹線道路沿いの家屋室内空間に設置し、揮散させたところ、約1カ月間、窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害酸化物の濃度を揮散させる前の約60%の濃度まで低下させた。
【0041】
実 施 例 8
β−フェランドレン2質量%を、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)5質量%で水に可溶化させて空間揮散有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を図1のような揮散装置中に充填し、幹線道路沿いの家屋室内空間に設置し、揮散させたところ、約3カ月間、窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害酸化物の濃度を揮散させる前の約60%の濃度まで低下させた。
【0042】
実 施 例 9
β−フェランドレン(精油)を、図2のような加圧空気霧化噴霧装置を用い、幹線道路沿いの家屋室内に5ml/分で8時間噴霧した。使用前に比べ8時間後のホルムアルデヒドや窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害酸化物の濃度を噴霧前の約60%の濃度まで低下させた。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の有害酸化物除去剤は、有害酸化物除去作用が高いと共に、その有効成分が天然由来のものであり、かつ、香料成分としても利用されているものであるため、安全性が高く、また使用感も良好なものである。
【0044】
従って、窒素酸化物や硫黄酸化物などの有害酸化物が存在する環境において、これらを除去するために有利に利用しうるものである。
【符号の説明】
【0045】
1 … … 揮散装置
2 … … 揮散体
3 … … 吸上芯
4 … … 容器
5 … … 除去剤
10 … … 加圧空気霧化噴霧装置
11 … … 気液混合噴霧ノズル
12 … … 2液流量調整供給装置
13 … … コンプレッサ
14 … … 精油
15 … … 水
16 … … 空気
【技術分野】
【0001】
本発明は、有害酸化物の除去剤に関し、更に詳細には、各種の排煙、排気ガス中に含まれる窒素酸化物や硫黄酸化物を除去することのできる有害酸化物の除去剤およびこれを利用する有害酸化物の除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所や工場のボイラー、あるいはごみの焼却場の稼動に伴い、窒素酸化物(NOx)や、硫黄酸化物(SOx)を含む種々の化学物質を含む排煙が排出されていることが知られている。また、自動車排気ガスにも、特にNOx、SOxなどの各種の人体に有害な化学物質が含まれていることが知られている。
【0003】
これらのNOxおよびSOxは、単に人体に有害であるだけでなく、酸性雨の原因ともなっている。更に、NOxと非メタン系炭化水素とが存在する状態で、太陽光による光化学反応が発生すると、光化学スモッグが発生する。この光化学スモッグは、大気中の炭化水素やNOxが紫外線を吸収して光化学反応を起こし、有害物質である光化学オキシダントなどを生成する現象とされている。しかしながらNOx、特に自動車等の移動発生源に起因するNOxについては対策が遅れており、深刻な問題となっている。
【0004】
現在、NOxの除去方法としては、カルボン酸やアルカリ液といった吸収液の中を通したり、特殊な機械の中を通すことにより、NOxを処理するという方法が知られている。しかしながら、それらの方法はいずれも手間や費用がかかるという問題があった。
【0005】
これに対し、NOxと結合しうる物質により、NOxを除去する方法も知られている。例えば、特許文献1には、α−テルピネン、ミルセン、アロオシメンなどの共役二重結合を有するテルペン化合物を、ガス状にして、空気中に散布することにより、空気中のNOxをテルペン化合物中に包含させて、NOxを除去することを特徴とするNOxの除去方法が報告されている。
【0006】
また、非特許文献1には、α−ピネン、d−リモネン等のテルペン系化合物をガス状にして硫黄酸化物や窒素酸化物を吸収除去することも報告されている。
【0007】
しかし、上記特許文献1や非特許文献1に記載の化合物の、NOxやSOxの除去効果は十分でなく、より高い除去能力を持った安全性の高い化合物を見出し、これを利用する除去剤の提供が待たれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平6−327934
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】「臭気の研究」、Vol.22,No.5,p22−29(1992);西田耕之助、小橋俊文、大迫政浩、宍戸健一、樋口能士、樋口隆哉.植物層を利用したガス状汚染物質の除去に関する研究 第3報.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って本発明の課題は、容易にかつ効率よくNOxおよびSOxを除去できる天然成分を見出し、これを利用する有害酸化物の除去剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、各種天然化合物の有するNOxおよびSOx除去効果について鋭意研究を行ったところ、ある特定の化合物が、非常に効率よく上記有害酸化物を除去しうることを見出し、本発明に至った。
【0012】
すなわち本発明は、β−フェランドレン及びオシメンよりなる群から選ばれる1種若しくは2種の化合物を有効成分として含有する有害酸化物除去剤を提供するものである。
【0013】
また本発明は、上記有害酸化物除去剤を、有害酸化物を含有する大気と接触させることを特徴とする有害酸化物の除去方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、窒素酸化物、硫黄酸化物などの人体に有害な酸化物を効率よく除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例8で用いた揮散装置を示す図面である。
【図2】実施例9で用いた加圧空気霧化噴霧装置を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の有害酸化物除去剤(以下、「除去剤」という)は、β−フェランドレン及び/又はオシメンを含有するものであり、NOxやSOxを有効に除去しうるものである。
【0017】
上記β−フェランドレンは、下記の化学式(1)で示されるものである。
【化1】
【0018】
またオシメンはα体とβ体が存在するが本発明ではいずれも使用することができる。α体は下記式(2a)、β体は下記式(2b)で示される。さらにこれらの幾何異性体(cis体、trans体)も使用できる。
【化2】
【0019】
上記の本発明の除去剤の有効成分である化合物は、何れも公知の化合物であり、合成で、あるいは天然の植物等の精油から単離することにより入手することができるものである。また、上記化合物に代え、これを含有する精油を用いることも可能である。これらを含有する精油としては、トドマツの葉の精油等を挙げることができる。
【0020】
本発明の除去剤は、上記β−フェランドレン及び/又はオシメンをそのまま、あるいはこれを適当な担体と組み合わせることにより調製することができる。例えば、水、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤、プロピレングリコール、エチレングリコール等のグリコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレンアルコールモノエチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等の溶剤中に、上記有効成分を、0.01質量%ないし99質量%程度の濃度で溶解させることにより、本発明の除去剤を製造することができる。
【0021】
また、本発明の除去剤の製造に当たって、水または水溶性溶剤に可溶化させて使用する場合は、必要により、界面活性剤、ハイドロトロープ剤等を使用することができる。
【0022】
また、本発明の除去剤には、他の香料成分を配合することにより、調合香料ともなる除去剤を製造することも可能である。他の香料成分としては、例えば、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、β−フェネチルアルコール等のアルコール系香料、アネトール、オイゲノール等のフェノール系香料、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、シトラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド等のアルデヒド系香料、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、イオノン等のケトン系香料、γ―ブチルラクトン、クマリン等のラクトン系香料、オクチルアセテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル等のエステル系香料等が挙げられる。
【0023】
本発明の除去剤には、さらに他の有害酸化物除去作用を有する成分を併用することができる。このような成分としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、イソプレン、ピロネン、クリプトテネン、2,4(8)−p−メンタジエン、メノゲレン、セスキシトロネン、ジンギベレン、イソカジネン、3,8(9)−p−メンタジエン、テルピネン−4−オール、シトロネラール、ボルニルアセテート、カジネン、サビネン、α−テルピネオール、δ−3−カレン、γ−テルピネン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ヒノキ葉精油、スギ葉精油、トドマツ葉精油、モミ葉精油、ユーカリ葉精油、コウヤマキ葉精油およびヒバ葉精油等が挙げられ、これらの1種または2種以上をβ−フェランドレン及び/又はオシメンとともに用いることができる。これらの成分は、前記特許文献1および非特許文献1、あるいは国際公開2010/98438パンフレット、国際公開2010/98439パンフレット等に有害酸化物除去作用を有することが記載されており、併用することによって有害酸化物除去作用の増強効果が得られる。
【0024】
このようにして得られる本発明の除去剤は、従来のNOx、SOxの除去に用いられる方法により使用することが可能である。例えば、本発明の除去剤を紙(パルプ)、不織布、樹脂シート、木材シート、木粉、樹脂ビーズ等で構成されたフィルターに含浸させ、このフィルター中に、NOx、SOxを含む空気を通過させ、有効成分と接触させる方法や、NOx、SOxを含む空気を、本発明の除去剤中でバブリングさせることにより有効成分と接触させる方法等により、大気中のNOx、SOxを除去することが可能である。
【0025】
また、本発明の除去剤を大気と接触させ、大気中の有害酸化物を除去する方法の別の例としては、本発明の除去剤をそのままあるいは適当な揮散装置を用いて揮散させる方法や、ポンプスプレー、エアゾール、超音波振動子、加圧液噴霧スプレー、加圧空気霧化噴霧装置等の霧化装置を用い、霧化させた状態で揮散させる方法等が挙げられ、これらの方法により、通常の生活空間中から有害酸化物を除去させることが可能である。
【0026】
本発明の除去剤の有効成分は、何れも香料の成分でもあり、人体への危険性もないものである。従って、これを生活空間の大気中に接触や噴霧した場合であっても、人間やその他の動植物に不快感や悪影響を及ぼすことがない。
【実施例】
【0027】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
【0028】
実 施 例 1
二酸化窒素除去試験:
気体状態の二酸化窒素の除去効果を確認した。まず1Lのテドラーバッグ内にボンベ空気1Lとオシメンまたはβ−フェランドレンを50μL注入し、40℃の恒温装置内に10分以上放置し、ヘッドスペースガスを作成した。
次いで、上記作成したガスの全量を20Lのテドラーバッグ内に注入し、洗浄空気にて20Lになるまで満たした。これに100ppmの二酸化窒素(テドラーバック内の濃度:6.2ppm)を注入し、注入3分後および30分後の二酸化窒素濃度を検知管で測定し、下記式により二酸化窒素除去率(%)を算出した。結果を表1に示す。
【0029】
二酸化窒素除去率(%)=(A−B)/A×100
A:混合前の二酸化窒素濃度
B:混合後所定時間経過後の二酸化窒素濃度
【0030】
【表1】
【0031】
実 施 例 2
二酸化窒素の酸化反応抑制試験:
β−フェランドレンを二酸化窒素と24時間接触した場合の二酸化窒素の酸化能抑制効果を確認した。1Lのテドラーバッグにβ−フェランドレン50μLを注入した。このテドラーバッグをボンベ空気で満杯にして40℃恒温槽に10分放置し、β−フェランドレンのヘッドスペースガスを作成した。作成したβ−フェランドレンのガス1Lを10Lのテドラーバッグに注入し、ついで100ppmの二酸化窒素を1350mL加えた後、ボンベ空気で満杯に膨らませ40℃の恒温槽内に24時間放置した。
【0032】
一方、リノール酸10%を含有するクロロホルム溶液を直径約9cmのシャーレに0.1mL滴下し、緩やかに回転させながら溶媒を揮散させて、シャーレ底面にリノール酸を均一に塗布した。10Lのテドラーバッグの一角を切断して開口し、このシャーレを入れた後に開口部を熱シールした。このテドラーバッグに、上記β−フェランドレンを24時間接触させた二酸化窒素を注入し40℃の恒温槽に放置した。90分経過後にシャーレを取り出し、シャーレ底面のリノール酸を、エタノール2.5mLを用いてバイアル内に洗い込んだ。このエタノール溶液16μLを計り取って、75%エタノール4mL、30%チオシアン酸アンモニウム水溶液41μL、さらに0.02M塩化鉄(II)の3.5%塩酸溶液41μLを加えて充分に混合した。塩化鉄溶液を加えてから正確に3分後に吸光度計にて赤色(500nm)の吸光度を測定した。なお、二酸化窒素のみを注入したコントロールと、ブランク(空気のみ)について同様にして吸光度を求め、以下の式により過酸化物量増減を評価した。
【0033】
過酸化物生成阻害率(%)=(1−(A2−A0)/(A1−A0))×100
A0:ブランクの吸光度
A1:コントロール(二酸化窒素のみ)の吸光度
A2:二酸化窒素にβ−フェランドレンを24時間接触させた場合の吸光度
【0034】
この結果、β−フェランドレンと二酸化窒素を混合後、24時間経過したガスでは、リノール酸の過酸化物生成は100%阻害された。つまり、β−フェランドレンを二酸化窒素に24時間接触させることにより、二酸化窒素の酸化能を完全に抑制していることが示された。
【0035】
実 施 例 3
ジプロピレングリコール90質量%にβ−フェランドレン10質量%を混合し、空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。得られた空間噴霧用有害酸化物除去剤を超音波霧化装置((株)ミクニ製)を用いて空間に噴霧し窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0036】
実 施 例 4
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール50質量%にβ−フェランドレン50質量%を配合し、空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を加熱蒸散装置(エステー(株)社製消臭プラグ)を用いて空間に噴霧し、窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0037】
実 施 例 5
β−フェランドレン2質量%を界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)5質量%で水に可溶化させて、空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を市販のポンプスプレーを用いて空間に噴霧し窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0038】
実 施 例 6
β−フェランドレン0.1質量%を水99.9質量%に分散させて空間噴霧用有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を超音波霧化装置(エコーテック(株)製)を用いて空間に噴霧し窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害酸化物を除去した。
【0039】
実 施 例 7
β−フェランドレン3.0g、プロピレングリコール10gおよび水84gの混合物中に、ゲル化剤としてκ−カラギーナン3gを分散させ、約60℃に加熱分散後、上面開放のカップ型容器に充填し、冷却固化してゲル状の空間揮散用有害酸化物除去剤を製造した。
【0040】
このものを、幹線道路沿いの家屋室内空間に設置し、揮散させたところ、約1カ月間、窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害酸化物の濃度を揮散させる前の約60%の濃度まで低下させた。
【0041】
実 施 例 8
β−フェランドレン2質量%を、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)5質量%で水に可溶化させて空間揮散有害酸化物除去剤を製造した。この有害酸化物除去剤を図1のような揮散装置中に充填し、幹線道路沿いの家屋室内空間に設置し、揮散させたところ、約3カ月間、窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害酸化物の濃度を揮散させる前の約60%の濃度まで低下させた。
【0042】
実 施 例 9
β−フェランドレン(精油)を、図2のような加圧空気霧化噴霧装置を用い、幹線道路沿いの家屋室内に5ml/分で8時間噴霧した。使用前に比べ8時間後のホルムアルデヒドや窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害酸化物の濃度を噴霧前の約60%の濃度まで低下させた。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の有害酸化物除去剤は、有害酸化物除去作用が高いと共に、その有効成分が天然由来のものであり、かつ、香料成分としても利用されているものであるため、安全性が高く、また使用感も良好なものである。
【0044】
従って、窒素酸化物や硫黄酸化物などの有害酸化物が存在する環境において、これらを除去するために有利に利用しうるものである。
【符号の説明】
【0045】
1 … … 揮散装置
2 … … 揮散体
3 … … 吸上芯
4 … … 容器
5 … … 除去剤
10 … … 加圧空気霧化噴霧装置
11 … … 気液混合噴霧ノズル
12 … … 2液流量調整供給装置
13 … … コンプレッサ
14 … … 精油
15 … … 水
16 … … 空気
【特許請求の範囲】
【請求項1】
β−フェランドレン及びオシメンよりなる群から選ばれる1種若しくは2種の化合物を有効成分として含有する有害酸化物除去剤。
【請求項2】
さらに、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、イソプレン、ピロネン、クリプトテネン、2,4(8)−p−メンタジエン、メノゲレン、セスキシトロネン、ジンギベレン、イソカジネン、3,8(9)−p−メンタジエン、テルピネン−4−オール、シトロネラール、ボルニルアセテート、カジネン、サビネン、α−テルピネオール、δ−3−カレン、γ−テルピネン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ヒノキ葉精油、スギ葉精油、トドマツ葉精油、モミ葉精油、ユーカリ葉精油、コウヤマキ葉精油およびヒバ葉精油よりなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の成分を含有する請求項1記載の有害酸化物除去剤。
【請求項3】
有害酸化物が窒素酸化物または硫黄酸化物である請求項第1項または第2項記載の有害酸化物除去剤。
【請求項4】
請求項第1項ないし第3項の何れかの項記載の有害酸化物除去剤を、有害酸化物を含有する大気と接触させることを特徴とする大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項5】
有害酸化物除去剤と、有害酸化物を含有する大気との接触を、有害酸化物除去剤を含浸させたフィルター中に有害酸化物を含有する大気を通過させることにより行う請求項第4項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項6】
有害酸化物除去剤と、有害酸化物を含有する大気との接触を、有害酸化物除去剤中で有害酸化物を含有する大気をバブリングすることにより行う請求項第4項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項7】
有害酸化物除去剤と、有害酸化物を含有する大気との接触を、有害酸化物除去剤を有害酸化物を含有する大気中に揮散させることにより行う請求項第4項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項8】
有害酸化物除去剤を、霧化させた状態で揮散させる請求項第7項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項9】
有害酸化物除去剤の霧化を、ポンプスプレー、エアゾール、超音波振動子、加圧液噴霧スプレーまたは加圧空気霧化噴霧装置を用いて行う請求項第8項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項1】
β−フェランドレン及びオシメンよりなる群から選ばれる1種若しくは2種の化合物を有効成分として含有する有害酸化物除去剤。
【請求項2】
さらに、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、イソプレン、ピロネン、クリプトテネン、2,4(8)−p−メンタジエン、メノゲレン、セスキシトロネン、ジンギベレン、イソカジネン、3,8(9)−p−メンタジエン、テルピネン−4−オール、シトロネラール、ボルニルアセテート、カジネン、サビネン、α−テルピネオール、δ−3−カレン、γ−テルピネン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ヒノキ葉精油、スギ葉精油、トドマツ葉精油、モミ葉精油、ユーカリ葉精油、コウヤマキ葉精油およびヒバ葉精油よりなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の成分を含有する請求項1記載の有害酸化物除去剤。
【請求項3】
有害酸化物が窒素酸化物または硫黄酸化物である請求項第1項または第2項記載の有害酸化物除去剤。
【請求項4】
請求項第1項ないし第3項の何れかの項記載の有害酸化物除去剤を、有害酸化物を含有する大気と接触させることを特徴とする大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項5】
有害酸化物除去剤と、有害酸化物を含有する大気との接触を、有害酸化物除去剤を含浸させたフィルター中に有害酸化物を含有する大気を通過させることにより行う請求項第4項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項6】
有害酸化物除去剤と、有害酸化物を含有する大気との接触を、有害酸化物除去剤中で有害酸化物を含有する大気をバブリングすることにより行う請求項第4項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項7】
有害酸化物除去剤と、有害酸化物を含有する大気との接触を、有害酸化物除去剤を有害酸化物を含有する大気中に揮散させることにより行う請求項第4項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項8】
有害酸化物除去剤を、霧化させた状態で揮散させる請求項第7項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【請求項9】
有害酸化物除去剤の霧化を、ポンプスプレー、エアゾール、超音波振動子、加圧液噴霧スプレーまたは加圧空気霧化噴霧装置を用いて行う請求項第8項記載の大気中の有害酸化物の除去方法。
【図1】
【図2】
【図2】
【公開番号】特開2012−121004(P2012−121004A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275710(P2010−275710)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 〔刊行物名〕 第23回におい・かおり環境学会講演要旨集 〔開催日〕 平成22年8月6日 〔発行所〕 社団法人 におい・かおり環境協会 〔タイトル〕 樹木香気成分による環境汚染物質の除去活性 〔発行日〕 平成22年7月16日
【出願人】(509057132)日本かおり研究所株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 〔刊行物名〕 第23回におい・かおり環境学会講演要旨集 〔開催日〕 平成22年8月6日 〔発行所〕 社団法人 におい・かおり環境協会 〔タイトル〕 樹木香気成分による環境汚染物質の除去活性 〔発行日〕 平成22年7月16日
【出願人】(509057132)日本かおり研究所株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
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