説明

有機光電デバイス

【課題】有機光電デバイスのための改善された領域使用効率、すなわち、光学活性の領域と光学不活性の領域の間の改善された比率、および/または簡単な製造、および/または横方向のより均一な放出または感度、を可能にする有機光電デバイスを提供する。
【解決手段】有機光電デバイスは、基板、ベース電極、電極端子、ルーフ電極、有機機能層、および自立カバー部材を含む。ベース電極は、基板の第1の表面上に構成され、そして、電極端子は、基板の第1の表面より上からアクセス可能である。自立カバー部材は、基板と自立カバー部材との間に配置される有機機能層を封止するのに役立ち、自立カバー部材は、導体材料で形成されるか、または基板の側面に面して導体材料で被覆される。導体材料は、横方向に分布された場所におけるベース電極またはルーフ電極に局所的に導体連結され、さらに、電極端子に導電結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例えば、本発明は、有機発光ダイオードまたは有機光電セルのような有機光電デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLED)に基づいて、新規な領域光素子が実現されうる。輝度がLEDのそれと比較して、適度な二次元の光源として、OLEDは、二次元の拡散光源を製造するのに理想的に適している。該光源は、OLEDに基づいてディスプレイのそれと同様の無秩序の現像を見るために予測される。それらの薄膜層技術のため、OLEDは、遠い将来において、スペースまたは部屋の照明に関して完全に新規なアプリケーションを許容するフレキシブルな光源を実現することを可能にすることもできる。
【0003】
OLEDは、電流駆動型のデバイスであるので、広域の発光素子の製造の重要な問題は、広域における均一な電流密度の分布である。該均一性は、少なくとも1つの透明コンタクトの必要性によって制限される。そして、それは、透明な導電性の酸化物(TCOs)または透明な金属層によって通常実現される。該TCOsの低い誘電率のため、該層は、最大発光表面領域を制限する。
【0004】
構造に関して、有機材料(OPVCs)を主成分とした太陽電池は、OLEDに相当する;しかしながら、使用する有機材料のため、該構造は、光学的放射が電流に変わることを可能にする。該電流は、接点を経て排出されなければならない。この場合、また、透明な電気的なコンタクトは、最大限に使用可能なデバイス・サイズを低減する。
【0005】
OLEDまたはOPVCの周知の構造は、ITO、ZnOの透明電極ベース層を有する基板に加えて、例えば、基板メタライゼーション、絶縁被膜、金属的なルーフ電極と同様に有機機能層(HTL、絶縁、エミッタ、ETL)の積み重ねから構成される。内側のキャビティに供給されるカバーガラスは、封止用接着剤によって基板に接着し、外側の方へ機能層をシールする。
【0006】
有機発光ダイオード域(OLED)および有機太陽電池(OPVCs)の両方について、高い充填レベル(アクティブ表面領域および全体表面領域間の比率)は、ユーザビリティのために非常に重要な基準である。OLEDおよび/またはOPVCsについて、該充填レベルは、2つの要因によって制限される。
【0007】
第1の要因は、カプセル化(encapsulation)である。カプセル化は、空気および空気湿度から層構造を保護している薄膜層の封止によって、少なくとも典型的に達成される。市場向きの製品における光源として利用のために広く使用され、必要であることは、カバーガラスによるカプセル化を介してのみ実現されうる有機層の機械的保護である。該カバーガラスは、一般的には、紫外線硬化接着剤によって、OLEDまたはOPVCの非アクティブ端領域(non−active edge region)における基板に接着される。空気に対する障壁効果を確実にするために、および機械的安定性を確実にするために、要求されるいかなる範囲も最小化されえない該接着領域は、アクティブな発光領域に利用できない。
【0008】
第2の要因は、OLEDおよび/またはOPVCの必要な電気的接触である。それは、カバーガラスの外側以外の境界領域において達成される。導体パッドは、一般的には、該領域において付着する。そして、金属導体線が、カバーガラスの下部に該導体パッドから電極にまで通じる。
【0009】
それらの2つの要因(接着領域および導体パッド)は、OLEDおよび/またはOPVCのアクティブ領域の減少およびOLEDを有する有効な非発光端に、並びにOPVCを有する非吸収端に至る。
【0010】
比較的低い充填レベルに加えて、いくつかのOLED素子が大きな発光領域を達成するために調整する場合に、明らかな可視非発光性のグリッドを有するような結果を得る。
【0011】
OLEDおよび太陽電池またはOPZVの標準設計は、約100nmの厚さを有するガラス上の上部の電極として透明なITO層(イリジウムスズ酸化物)、約100−200nmの厚さを有する有機層(時には7枚のサブシートから構成される)、および約100−500nmの厚さを有する金属カソード(ほとんどの場合アルミニウム製である)を含む。それぞれの層の厚さは、例えば、電極層の低いシート抵抗を達成するために、制限され、そして、要求されるいかなる量も増やされえない。非透過基板を利用する場合におけるこの設計の1つの改良型は、光が上部の電極を介して外でおよび/または中で連結されることを達成するように、透明な上部の電極(薄い金属またはITO)を使用することである。
【0012】
広域のデバイスで、透明層(約10−100オーム/スクエア)、すなわちITO層または上部の電極の高い抵抗は、電力入力の異質につながる。なぜなら、層の接触は、発光素子の境界においてのみ可能だからである。従って、最大サイズは、約50×50mm2に限られる。
【0013】
より大きい発光領域を達成するために、特に、蜘蛛の巣の形の金属補強は、透明層に導入される。該金属網(母線またはグリッドと呼ばれる)は、それらの充填密度に一致して、効果的なシート抵抗を低減する。そして、従って、より大きい発光領域の実現を可能にする。
【0014】
それらの非透明度、該グリッドまたは蜘蛛の巣のため、デバイスの効果的な表面領域を低減する。このため、ITOの表面領域の25%までの金属グリッドまたは金属網が、実際には有用である。有用な改善は、グリッド金属の厚さ、または金属網の線の厚みを増加させることである。そして、それは、しかしながら、有機層の構造化の実現性および層厚さのために有用ではない。
【0015】
OLED/OPVC素子の外部コンタクトは、バネ接点または同様な電気接触を介して配電盤に接続されている。陽極および陰極のための全体の電流が供給または排出されるようにこれらの接点を介するので、接点は、少なくとも2つに分けられなければならない。この構成を有する均一な配光を達成するために、横方向に広い接触ラインが必要である。そして、それは、アクティブな発光領域、または光学的にアクティブな領域を低減する。
【0016】
端接触の1つの変形例は、後方側面の接触である。ここで、基板を通してOLED発光の場合において、絶縁層は、ルーフ電極を通じて適用され、そして、さらに、金属層が、該絶縁層に適用される。該金属層は、貫通接続(through−connection)を介して有機層の下部にある透明電極に接続されている。
【0017】
しかしながら、カバーガラスがまだ必要であるので、この場合でさえ、カバーガラスを接着するために非アクティブ領域(inactive region)が必要である。加えて、接触領域は、OLEDの少なくとも1つの側も必要である。そして、それは、該側における非発光性の境界領域を増加させる。
【0018】
さらなる問題は、OLED/OPVC素子を封止するためのカバーガラスである。そして、それは、機能層および吸収材料を支えるためにキャビティを有しなければならない。該キャビティは、大量の資源を必要としている生産工程(一般的にはエッチングによって)によってのみ生成される。そして、それは、特に、大きい領域を有するOLED/OPVCにおいて高い単価に反映される。加えて、生産プロセスは、使用されるエッチング化学製品のため、悪い環境を与える高い可能性を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
この先行技術を根幹として、本発明の目的は、有機光電デバイスのための改善された領域使用効率(すなわち、光学的にアクティブな領域と光学的に非アクティブな領域の間の改善された比率、および/または簡単な製造、および/または横方向により均一な放出または感度)を可能にする概念を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本目的は、請求項1に記載の有機光電デバイスによって達成される。
【0021】
本発明の中心的な考えは、基板、ベース電極、ルーフ電極、有機機能層および自立カバー部材を含む有機光電デバイスであり、該自立カバー部材が導体材料により形成されるか、または覆われる場合に、改善された領域使用効率が達成されうるということである。自立カバー部材の導体材料は、ベース電極またはルーフ電極に、例えば、横方向に異なっている位置で局所的に導電結合され、そして、電極端子に導電的に連結される。導体材料を有する自立カバー部材のコーティングは、例えば、基板に面する自立カバー部材の側において実装されうる。カバー部材は、十分に安定して構成されうるので、側面は、導体材料の性質を伝導し、そして、このように、ルーフ電極またはベース電極へ注入する現在の側面の分布が常に無制限となる。好ましくは、有機光電デバイスは、基板エミッタまたは基板アブソーバとして実装され、および/または、基板は、ベース電極のままの有機光電デバイスの有用な波長を同時に透過する。さらに、自立カバー部材は、例えば、有機機能層を封入するために役立つ。
【0022】
本発明の1つの利点は、導電性カバー部材、または導電性コーティングを有するカバー部材を使用することによって、有機光電デバイスの非アクティブ端領域の低減が可能になり、したがって、それは、有機光電デバイスのより大きな光学的にアクティブな領域をもたらす。
【0023】
特に、導電性カバー部材、または導電性コーティングを有するカバー部材の利用のために、本発明の実施例において、有機光電デバイスの光学的にアクティブな領域が更に増加し、および/または製造消費が低減され、および/または発光能力が増加する結果として、シート抵抗を低減するために既知の発明に記載されている金属網が除かれる。
【0024】
加えて、いずれも製造しやすい自立カバー部材の導電性コーティングまたは導電性自立カバー部材は、有機光電デバイスのハウジングにおける外側から導電性コーティング、または1つの端子のみでのカバー部材に電源の入力を可能にし、そして、それは、領域使用効率のさらなる改善を結果として得る。
【0025】
有機光電デバイスの実施例は、例えば、OLED(有機発光ダイオード)、OLED構造、またはOPVC(有機光電池セル/有機太陽電池)として構成されうる。
【0026】
有機発光ダイオードは、以下において略してOLEDとも参照される。有機光電池セルは、有機太陽電池、または略してOPVCとして以下においても参照される。有機光電デバイスは、略してOLED/OPVCとして以下においても参照される。
【0027】
以下において、自立カバー部材は、時にはキャプシュレーション要素とも参照される。
【0028】
このように、本発明の実施例は、大判OLED発光素子および有機太陽電池(OPVC)の製造を可能にし、そして、より小さく、そして、より少ない可視の非アクティブ領域およびいくつかのOPVC素子を整列させる場合の大きな光学的にアクティブな領域のため、個々のOLED素子を整列させる場合のインプレッションを改善させる。
【0029】
本発明の好ましい実施例は、付随する図に関して下で更に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。
【図2】図2は、本発明の第2の実施形態による光電デバイスの断面図を示す。
【図3】図3は、本発明の第3の実施形態による光電デバイスの断面図を示す。
【図4】図4は、本発明の第4の実施形態による光電デバイスの断面図を示す。
【図5】図5は、本発明の第5の実施形態による光電デバイスの断面図を示す。
【図6】図6は、本発明の第6の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の第7の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。
【図8】図8は、本発明の第8の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。
【図9】図9は、本発明の第9の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。
【図10】図10は、本発明の第10の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。
【図11】図11は、本発明の第11の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。
【図12】図12は、本発明の第12の実施形態による有機光電デバイスの背面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明が、図に関して以下にさらに詳細に説明される前に、図における同一の要素は、同一または同様の参照番号が規定され、そして、該要素の繰り返される説明は省略される点に留意されたい。
【0032】
図1は、本発明の第1の実施形態による有機光電デバイスの断面図を示す。有機光電デバイス100は、表面11を含む基板10を含む。表面11は、その上に形成されるベース電極30aと、同様に電気的に絶縁部分であるベース電極30bを有する。これに続いて、ルーフ電極33が形成される。その結果、有機機能層50は、ルーフ電極33とベース電極30との間に配置される。有機機能層50の外側延長部は、例えば、ルーフ電極の外側延長部と同じか、またはそこからわずかに逸脱するだけである。ベース電極30aは、表面11から離れて面している表面におけるその端のうちの1つにおいて基板メタライゼーション31を有する。表面11から離れて面している表面において、部分的なベース電極30bは、基板メタライゼーション32を有する。そして、それは、例えば、外側寸法のタームにおいて部分的なベース電極30bに対応するか、または、同一のものから僅かに逸脱するだけである。自立カバー部材20の導電性コーティング34によって接される封止用接着剤40および導電性接着剤41は、部分的なベース電極30bに面さない基板メタライゼーション32の表面に配置される。ベース電極30に面さない基板メタライゼーション31の表面は、その上に配置されるさらなる封止用接着剤40を有する。そして、それは、自立カバー部材20の導電性コーティング34によって接される。自立カバー部材20は、キャビティ22を含み、ここで、ベース電極30の一部、有機機能層50およびルーフ電極33からなる積層が配置される。基板メタライゼーション31および32と同様に基板メタライゼーション31および32において接しているベース電極30および部分的なベース電極30bが、陽極端子31として構成されうる基板メタライゼーション31、および陰極端子32として構成されうる基板メタライゼーション32に接触することを可能にするために、自立カバー部材20によって封止される領域より上に横方向に突設する。キャビティ22の範囲内において、導電性コーティング34は、例えば、導電性接着剤41によって、いくつかの場所においてルーフ電極33に導電結合される。
【0033】
例えば、自立カバー部材20は、カバーガラス20として構成されうる;カバーガラス22のための材料としてガラスを使用することは絶対に必要というわけではない、しかし、例えば、可撓性装置を理解するために、例えば、透明なプラスチックを使用することも可能である。カバーガラス20のキャビティ22は、例えば減算法によって、平面ガラスに、エッチングされることができるか、圧印加工されることができるか、または、機械加工されうる。カバーガラス20の導電性コーティング34は、例えば、カバーガラス・メタライゼーション34として構成されることができる。
【0034】
カバーガラスは、キャプシュレーションガラスまたはエンクロージャ・ガラスとして以下において参照されうる。
【0035】
カバーガラス20または他の導体材料を有するカバーガラス20のコーティングのメタライゼーションは、カバーガラス・メタライゼーション34のサポートとして、導電性接着剤41によってカバーガラス20の上へ、または、カバーガラス20を活用して電流を一様に分配するために(例えば、基板メタライゼーション32を介して、カバーガラス・メタライゼーション34の上に、または、カバーガラスのコーティング34の上に導かれた)電流を伝導する目的を有する。カバーガラス・メタライゼーション34は、電流を更なる接触点へ伝導し続ける。そして、それは、有機光電デバイス100の端領域の他の位置において配置されうるか、または、カバーガラス20の全表面領域にわたって分布されうる。同様に、分布された接触点は、導電性接着剤41によって、電流をルーフ電極33に伝導される。従って、ルーフ電極33の全表面領域に渡る一様な電流分布が可能となりうる。
【0036】
換言すれば、カバーガラス・メタライゼーション34は、導電性接着剤41によって、陰極端子32、または基板メタライゼーション32に接続される。このように、基板メタライゼーション32が現在、封止のために必要な幅を有するのみであるという点で、そして、電流輸送、または電流分布が、対照的に、カバーガラス20カバーガラス20のカバーガラス・メタライゼーション34によって生じるという点で、非アクティブ端領域は最小化される。
【0037】
換言すれば、有機光電デバイス100の光学的に非アクティブな端領域は、基板メタライゼーション32におけるキャプシュレーション領域の組合せおよび導電性表面領域のために低減される。
【0038】
これは広域OLED/OPVC基板にとって、特に重要である。なぜなら、表面領域が増加するにつれて、電流の流れ、並びに線断面およびこのような線幅は、さらに、電流輸送の増加における損失のために必要とされたからである。
【0039】
加えて、電流は、カバーガラス20のおけるキャビティ20の範囲内における導電性接着剤41を使用してルーフ電極33に伝導される。このソリューションは、有機光電デバイスの一方の側または角においてのみ電流を導くことを可能にする。カバーガラス・メタライゼーション34は、表面領域における電流の効率的な分布を確実にし、および/または基板表面11における異なるアクティブモジュールの電気配線を可能にする。
【0040】
例えば、カバーガラス・メタライゼーション34は、加圧法により適用されうる。好ましくは、カバーガラス20の範囲内におけるキャビティ22は、この目的のために、面取りされる。そうでなければ、キャビティ端は、勾配のメタライゼーションを可能にするために、ペーストまたは充填剤を供給されうる。
【0041】
本願明細書において記載されている実施形態が、基板を通して光を放射しておよび/または吸収するように構成されることが述べられる。このように、自立カバー部材20は、ここで記載されている実施形態の後方側面を形成し、そして、基板10は、ここで記載されている実施形態の前方側面を形成する。
【0042】
有機機能層50およびそれを囲んでいる電極の外側延長部は、有機光電デバイスの光学的なアクティブ領域を決定するとも述べられる。
【0043】
図1に示される光デバイス100のベース電極30は、ベース電極30の抵抗を低減するための金属メッシュ、および改善された電流分布を達成するために含まれることも述べられる。
【0044】
図2は、本発明の第2の実施形態による有機光電デバイス200の断面図を示す。有機光電デバイス200は、表面11を含む基板10を含む。表面11は、その上に形成されるベース電極30、第1の部分的なベース電極30aおよび第2の部分的なベース電極30bを有する。これに続いて、ルーフ電極33が形成される。その結果、有機機能層50は、ルーフ電極33とベース電極30との間に配置される。有機機能層50の外側延長部は、例えば、ルーフ電極の外側延長部と同じか、またはそこからわずかに逸脱するだけである。表面11から離れて面している表面において、第1の部分的なベース電極30aは、基板メタライゼーション31を有し、そして、それは、例えば、外側寸法のタームにおいて第1の部分的なベース電極30aに対応するか、または、同一のものから僅かに逸脱するだけである。表面11から離れて面している表面において、第2の部分的なベース電極30bは、基板メタライゼーション32を有し、そして、それは、例えば、外側寸法のタームにおいて第2の部分的なベース電極30bに対応するか、または、同一のものから僅かに逸脱するだけである。自立カバー部材20の導電性コーティング34によって接される封止用接着剤40および導電性接着剤41は、第1の部分的なベース電極30aに面さない基板メタライゼーション31の表面に配置される。さらに、第2の部分的なベース電極30bに面さない基板メタライゼーション32の表面は、その上に塗布される封止用接着剤40を有する。そして、それは、自立カバー部材20の導電性コーティング34によって接される。自立カバー部材20は、キャビティ2を含み、ここで、ベース電極30、有機機能層50およびルーフ電極33からなる積層が配置される。基板メタライゼーション31および32と同様に基板メタライゼーション31および32において接している部分的なベース電極30aおよび30bが、陽極端子31として構成されうる基板メタライゼーション31、および陰極端子32として構成されうる基板メタライゼーション32に接触することを可能にするために、自立カバー部材20によって封止される領域より上に横方向に突設する。ルーフ電極33は、例えば、導電性隆線(conductive ridge)を介して、陰極端子32、または基板メタライゼーション32に直接導電結合される。カバーガラス・メタライゼーション34は、透明なベース電極30に導電結合される。ルーフ電極と同様に有機機能層50、または例えば、OLEDのような有機光電デバイスの機能スタックは、この目的のために電気的に絶縁された貫通接続を有する。該貫通接続の範囲内において、導電性接着剤41は、カバーガラス・メタライゼーション33をベース電極30に導電結合するために配置されうる。換言すれば、陽極端子31、または基板メタライゼーション31からの電流は、カバーガラス20のカバーガラス・メタライゼーション31上に導電性接着剤41によって伝導される。そして、それは、一様に電流を分配するか、または更に導電性接着剤41を介して透明なベース電極30上へ電気的に異なるアクティブモジュールおよびその後導線を相互接続する。このように、ベース電極30および第1の部分的なベース電極30aは、同一のポテンシャルを有する。
【0045】
本発明のさらなる実施形態において、導電性接着剤41は、例えば、導電性接続ピンによって置き換えることもできる。貫通接続は、例えば、ルーフ電極33および有機機能層50の局所的な横方向の様々な場所において、孔として配置されうる。この文脈において、貫通接続は、ルーフ電極33の伝導率および有機機能層50の機能に悪影響を与えない点について、留意されたい。
【0046】
換言すれば、カバーガラス・メタライゼーション34は、電流をさらなる接触点へ伝導する。そして、それは、端領域の他の位置において配置されうるか、またはカバーガラス20の全表面領域に渡って分布されうる。そして、それは、同様に、導電性接着剤41によってベース電極30上に電流を伝導する。従って、ベース電極30の全表面領域に渡る一様な電流分布が可能となりうる。
【0047】
図2に示される光デバイス200の1つの利点は、局所的に様々な場所のベース電極30に対する導体材料34の電気的な導電結合のため、シート抵抗を低減するためにベース電極30の範囲内、またはその上において金属メッシュが施され、結果として、光学的にアクティブな表面領域が増加することである。そして、有機光電デバイス200が基板エミッタとして構成される場合、光学的な影響および光の放射が改善される。
【0048】
図3は、本発明の第3の実施形態による有機光電デバイス300の断面図を示す。図3に示される有機光電デバイス200は、キャビティ22に供給されるガラスの代わりに、カバーガラス20として平面の非キャビティであるガラス基板が用いられるという点で、図1に示される有機光電デバイス100と異なる。エッチングによって、減算法における凹部またはキャビティが製造される代わりに、キャプシュレーション端は、構造化方法において溶解されたガラスフリット・ペーストによってカバーガラス20の端に作り出される。そして、それは、ガラスフリット・ペーストが、−アクティブレイヤーおよび/または有機機能層50のために、並びにゲッタ材料の調整を必要とする−被覆基板100とカバーガラス基板またはカバーガラス20との間隔に実装する。
【0049】
図4は、本発明の第4の実施形態による有機光電デバイス400の断面図を示す。図4に示される有機光電デバイス400は、キャビティを作り出すために構造方法で溶解したガラスフリット・ペーストに基づく付加的な処理の利用による点が、有機光電デバイス300および100から類推して、図2に示される有機光電デバイス200と異なる。カバーガラス20(すなわちキャビティによって許容される領域)のキャプシュレーション端は、この場合も、例えば、ガラスフリットで作られているペーストの形で押されて、その後、適切な温度で透明なカバーガラスに燃焼する。
【0050】
図5は、本発明の第5の実施形態による有機光電デバイス500の断面図を示す。図5に示される有機光電デバイス500は、自立カバー部材としてカバーガラスの代わりに、シート金属で作られているカバープレート21の利用による点が、図1に示される有機光電デバイス100と異なる。電気的に非導電性カバーガラスの代わりに導電性カバープレート21の利用するため、カバー部材の導電性コーティングは不要である。シート金属で作られている導電性カバープレート21は、封止用接着剤40に加えて、導電性接着剤41によって基板メタライゼーション32の陰極端子に接続される。このように、基板メタライゼーション32が現在、封止のために必要な幅を有するのみであるという点で、そして、電流輸送、または電流分布が、対照的に、カバープレート21によって生じるという点で、非アクティブ端領域は最小化される。基板メタライゼーション32の陰極端子パッドがそこに位置する場合、導電性接着剤41が、角にのみ、おそらく1つの角のみに、適用されるだけで充分である。導電性接着剤41、または伝導接着剤によって、電流は、基板メタライゼーション32からカバープレート21上に、およびカバープレート21からルーフ電極33上に伝導される。このソリューションは、有機光電デバイス500の一方の側または角においてのみ電流を導くことを可能にする。当然、電流は、有機光電デバイス500のいくつかの角または全ての角において導きうる。導電性カバープレート21は、表面領域における電流の効率的な分布を確実にし、および/または基板表面におけることなるアクティブモジュールの電気配線を可能にする。
【0051】
金属的なカバープレート21の利用は、広域OLEDまたはOPVCの大量生産に特に適している。なぜなら、カバープレート21は、多数の要素、大きいサイズ、および低コストにおいて、例えば、深絞りによって作り出しうるからである。加えて、カバーガラスに対するカバーガラス・キャビティのエッチング(高コストのおよび環境に有害な該エッチング)は省かれる。加えて、金属カバープレート21の利用は、改善された機械的な安定度を提供する。なぜなら、壊れやすいガラス基板は、金属カバー21によって構成されるからである。
【0052】
図6は、本発明の第6の実施形態による有機光電デバイス600の断面図を示す。図6に示される有機光電デバイス600は、自立カバー部材としてカバーガラスの代わりに、シート金属で作られているカバープレート21の利用による点が、図2に示される有機光電デバイス200と異なる。導電性カバープレート21を続いて利用するため、自立カバー部材の導電性コーティング34は不要である。この場合においても、シート金属で作られているカバープレート21は、封止用接着剤40に加えて、導電性接着剤41によって基板メタライゼーション31の陽極端子に接続される。伝導している接着剤41を用いて、電流は、カバープレート21から透明なベース電極30に伝導される。この目的のために、電気的に絶縁された貫通接続点は、ルーフ電極33の範囲内、および有機機能層50の範囲内(すなわち、有機光電デバイス600の機能積層の範囲内)において設けられる。導電性カバープレート21の利用は、有機光電デバイス600の一方の側または角においてのみ電流を導くことを可能にする。導電性カバープレート21は、全表面領域に渡る電流の効率的な分布を確実にする。加えて、ルーフ電極33は、第2の部分的なベース電極30b(すなわち、いかなる付加的な基板メタライゼーション32なしに)に直接導電結合され、そして、従って、陽極端子を形成する。
【0053】
図7は、本発明の第7の実施形態による有機光電デバイス700の断面図を示す。図5に示される有機光電デバイス500におけるように、図7に示される有機光電デバイス700においても、シート金属で作られているカバープレート21は、自立カバー部材として使用される。カバープレート21は、陰極端子に導電結合される。今までに示されるアクションの実施例とは異なり、陰極は、導電性接続ピン62によってカバープレート21上に直接接続される。そして、それは、例えば、基板10からみて外方に向くカバープレート21の表面に形成される。当然、陰極は、例えば、カバープレート21の所望の位置におけるはんだ付けによって、導電性カバープレート21上に直接接続されうる。すなわち、これまで図示した実施形態とは異なり、陰極は、基板メタライゼーションを介して接続されない。すでに、第1、第3および第5の実施形態における場合のように、カバープレート21は、導電性接着剤41を介してルーフ電極33上に電流を排出する。しかしながら、陽極は、接続ピン61を介して凹部または孔を通って基板メタライゼーション31上に接触し、該基板メタライゼーション31は、ベース電極30に形成される。該凹部/孔は、環境の影響から有機機能層50を保護するために有用な方法において封止用接着剤40のリングによって囲まれている。この例となるアプリケーションは、図12によって示される。ここで、非発光または非吸収している、本発明の実施形態による有機光電デバイスの後方側面が示される。陽極メタライゼーション31の接触位置を表す孔状の凹部12は、ここで素子の角2においてのみ実現される。しかしながら、陰極62の接触は、カバープレート21の他のいかなる位置においても生じうる。役立つように、陽極接触は、2つの向かい合った角2および4で実現される。なぜなら、接続ピン61は、特に、いくつかのOLED/OPVC素子、または有機光電デバイスが整列することになっている場合に、同時に調整素子として使用されうるからである。すべての角に設けるために、陽極メタライゼーション31に接触させることは、凹部12に対しても適している。更なる実施形態において、凹部12は、すべての角に存在しうる。一部の凹部12のみが、陽極メタライゼーション31の接触を可能にし、残りのものは、有機光電デバイスを調整するためにのみ役立つ。
【0054】
接続ピン61は、下面上における装置を調整するために役立つので、接続ピン61は、金属キャプシュレーションシートまたはカバープレート21と必然的に接触する。このために、電気絶縁は、接続ピン61とカバープレート21との間、または金属シートに提供される。これは、例えば、凹部12の範囲内において、または接続ピン61周囲に載置されて、そして正確に金属キャプシュレーションシートまたはカバープレート21の凹部12に適合している非導電性リングを介して生じうる。リングは、例えば、封止用接着剤40から構成されうる。
【0055】
同様に、接続ピン61は、導電性コアから構成されることも可能である。そして、それは基板メタライゼーション31の、そして、絶縁被覆材料の導体パッドを接触させる。そして、それは金属キャプシュレーションシートまたはカバープレート21の範囲内における凹部12の端に接触する。
【0056】
金属カバープレートによって設けられる改善された機械的安定度は、該接続ピン61の利用によって更に改善される。なぜなら、このように、単純な電気機械式であるのと同様に接触付属品が、さらに可能であるからである。
【0057】
図12に示される有機光電デバイスで場合であっても、接続ピン61は、ベース電極30を接触させるための陽極接点の接触点として形成され、そして、カバープレート21が、ルーフ電極33を接触させるための陰極に接続している場合であっても、他の実施形態において、接続ピン62が、ルーフ電極33に接触するために陰極接点の接触点として構成され、カバープレート21が、ベース電極30に接触するために陽極に接触することも可能である。
【0058】
図8は、本発明の第8の実施形態による有機光電デバイス800の断面図を示す。図6に示される有機光電デバイス600と同様であり、図8に示される有機光電デバイス800の自立カバー部材はシート金属で作られているカバープレート21として構成される。図8に示される有機光電デバイス800は、例えば、陽極が、基板メタライゼーションを介してよりむしろ、接続ピン61によって、カバープレート21上に直接接続されるという点で、図6に示される光電デバイス600と異なる。図6に示される有機光電デバイス600のように、カバープレート21は、導電性接着剤41を介して透明なベース電極30上へ直接電流を伝導する。この目的ために、電気的に絶縁された貫通接続点は、機能的な積層の範囲内、またはOLED/OPVCもしくは有機光電デバイス800のルーフ電極および有機機能層50の範囲内において設けられる。加えて、図6に示される有機光電デバイス600とは対照的に、陰極は、基板メタライゼーション32上のカバープレート21における、凹部または孔を通して、接続ピン62(図7の接続ピン61と同等の)を介して接触する。第2、および第4の実施形態においてすでに示されたように、基板メタライゼーション32は、ルーフ電極33に直接接続され、そして、部分的なベース電極30bが基板10から見て外方に向く表面において形成される。ルーフ電極33における接続ピン62によるプッシュのための凹部または孔は、カバープレート21の一つ以上の角において実現され好ましくは基板10およびカバープレート21との間に、封止用接着剤40のリングに囲まれている。
【0059】
図9は、本発明の第9の実施形態による有機光電デバイス900の断面図を示す。図9に示される有機光電デバイス900は、カバープレート21が、例えば、深絞りによって作り出されるその端におけるカラー24を有するシート金属で作られているという点で、図7に示される有機光電デバイス700と異なる。その結果、カバープレート21は、被覆されたOLED/OPVC基板10が挿入され、そして接着される容器を形成する。カバープレート21のカラー24は、環境の影響から有機機能層を保護するために、それに適用された封止用接着剤40を有するカプセル化キャプシュレーション領域として役立つ。換言すれば、封止用接着剤は、カバープレート21のカラー24および基板10のフロントエンド14との間に塗布される、そして、このように、環境の影響からカバープレート21によって囲まれたスペースを密封する。その結果、封止のために必要である基板表面11上の領域の大部分は、有機光電デバイス900の非アクティブ端領域が、更に最小化されることによって、省かれる。例えば、接続ピン62によって、陰極に接触することは、(第7の実施形態から類推して)カバープレート21を介して直接生じる。そして、電流は、導電性接着剤41を介してルーフ電極上へ導かれる。一方、陽極は、(第7の実施形態から類推して)カバープレート21の範囲内における凹部または孔を通って接続ピン61を介して基板メタライゼーション31上に接触される。接続ピン61を嵌入するための凹部または孔は、カバープレート21の一つ以上の角において実現されていてもよく、好ましくは基板10およびカバープレート21との間に、封止用接着剤40のリングに囲まれうる。
【0060】
図10は、本発明の第10の実施形態による有機光電デバイス1000の断面図を示す。図10に示される有機光電デバイス1000は、図6に示される有機光電デバイス600、すなわちいかなる追加的な基板メタライゼーション32なく、導電結合されるように、ルーフ電極33が、第2の部分的なベース電極30bに直接接続される点が、そして、加えて、とりわけ、カバープレート21が、例えば、深絞りによって作り出されるその端におけるカラー24を有するシート金属で作られているという点でも、図8に示される有機光電デバイス800と異なる。その結果、カバープレート21は、被覆されたOLED/OPVC基板10が挿入され、そして接着される容器を形成する。カバープレート21のカラー24は、環境の影響から有機機能層を保護するために、それに適用された封止用接着剤40を有するキャプシュレーション領域として役立つ。換言すれば、封止用接着剤は、カバープレート21のカラー24および基板10のフロントエンド14との間に塗布される、そして、このように、環境の影響からカバープレート21によって囲まれたスペースを密封する。その結果、封止のために必要である基板表面11上の領域の大部分は、有機光電デバイス1000の非アクティブ端領域が、更に最小化されることによって、省かれる。例えば、接続ピン61によって陽極に接触することは、(第8の実施形態から類推して)カバープレート21を介して直接生じ、電流は、導電性接着剤41を介して透明なベース電極30へ直接伝導される。この目的のために、電気的に絶縁された貫通接続点は、機能的な積層の範囲内、またはOLED/OPVCもしくは有機光電デバイス1000のルーフ電極33および有機機能層50の範囲内において設けられる。一方、陰極は、(第8の実施形態から類推して)カバープレートの範囲内における凹部または孔を通って接続ピン62を介して基板メタライゼーションに接触される。接続ピン61を嵌入するための凹部または孔は、カバープレート21の一つ以上の角において実現されていてもよく、好ましくは基板10およびカバープレート21との間に、封止用接着剤40のリングに囲まれうる。
【0061】
図11は、本発明の第11の実施形態による有機光電デバイス1100の断面図を示す。図10に示される有機光電デバイス1000に基づき、図11に示される有機光電デバイス1100は、カバープレート21に固定して接続されている接続ピン61,62を含む。これは、例えば、プレスされるか、接合接着される接続ピン61,62という点で実現される。接続ピン61,62またはピンは、例えば、金属および電気的に絶縁された被覆材料66で作られている導電性コア64を有する。導電性コア64は、例えば、導電性接着剤によってOLED/OPVC基板10の上の導体パッドに接続される。すなわち、少なくとも1つの第1の接続ピン61,62の導電性コア64が、ベース電極30、またはルーフ電極33に導電結合されるカバープレート21に接続される。そして、少なくとも1つの第2の接続ピン61,62の導電性コア64が、ルーフ電極、33またはベース電極30に導電結合される基板メタライゼーション31,32に接続され、第2の接続ピン61,62の電気的に絶縁される被覆材料66は、カバープレートを接触させる。加えて、雌ねじ68は、基板10から外方に向かってその側上において、例えば、外側に、導電性コア64の範囲内において実装されうる。そして、それは、装置の、または有機光電デバイス1100のシンプルな組み立てを可能にする。さらに、導電性コア64は、それが磁化された材料から構成されるという点で、永久磁石として構成されうる。
【0062】
図示した更なる実施形態において場合であっても、有機光電デバイスは、基板エミッタとして形成され、自立カバー部材の導電性と量および自立カバー部材が有機光電デバイスの波長を透過することも、ならびに実施形態が基板アブソーバとして構成されることも、可能である。
【0063】
加えて、本発明の更なる実施形態において、導電性材料は、ルーフ電極に導電結合され、そして、自立カバー部材は、ルーフ電極から、およびルーフ電極に導電結合されるその材料から電気的に絶縁された更なる導電性材料を含む。更なる導電性材料は、ルーフ電極から、および有機機能層から、例えば、絶縁された貫通接続を介してベース電極に導電結合される。導電性自立カバー部材の場合、導電性自立カバー部材は、例えば、電気的な絶縁層によって分離される2つの導電性材料を含む。自立のカバー部材が覆われている場合、自立カバー部材は、横方向に分布された場所において、お互いから電気的に絶縁される導電性材料を局所的に含む。同じ電極を導電結合するお互いに電気的に連結するこれらの位置のために好ましい。例えば、2つの導電性材料のストリップ配置が可能である。ルーフ電極、およびベース電極を自立カバー部材の導電性材料に連結するため、ベース電極および/またはカバー電極のシート抵抗を低減するための金属メッシュの完全な除去が可能である。そして、それは、光学的にアクティブな領域の簡略的な製造および改善された利用を結果として得る。
【0064】
本発明の更なる実施形態は、金属導体配線をキャプシュレーションガラスの範囲内に設けられ、OLED/OPVC上に接着される基板、ベース電極、有機層、ルーフ電極およびキャプシュレーションから構成される有機発光ダイオード、または有機太陽電池として構成される。このキャプシュレーションガラス上の金属導体配線は、OLED/OPVCのルーフ電極および基板における端導体パッドの両方に、例えば、導電性接着剤によって接続され、そして、筐体ガラスは、ラッシュ、または機械加工されたキャビティが設けられる。
【0065】
本発明の更なる実施形態は、金属導体配線がキャプシュレーションガラスの範囲内に設けられ、OLED/OPVC上に接着される基板、ベース電極、有機層、ルーフ電極およびキャプシュレーションから構成される有機発光ダイオード、または有機太陽電池として構成される。このキャプシュレーションガラス上の金属導体配線は、ルーフ電極から電気的に絶縁された貫通接続を介するOLED/OPVCのベース電極および基板における端導体パッドの両方に、例えば、導電性接着剤によって接続される。ここで、筐体ガラスは、エッチングされるか、または機械加工されたキャビティが設けられる。
【0066】
本発明の更なる実施形態は、金属導体配線をキャプシュレーションガラスの範囲内に設けられ、OLED/OPVC上に接着される基板、ベース電極、有機層、ルーフ電極およびキャプシュレーションから構成される有機発光ダイオード、または有機太陽電池として構成される。このキャプシュレーションガラス上の金属導体配線は、OLED/OPVCのルーフ電極および基板における端導体パッドの両方に、例えば、導電性接着剤によって接続され、そして、筐体ガラスは、ラッシュ、または機械加工されたキャビティが設けられる。筐体ガラスは、平面基板から構成される。キャビティ(キャプシュレーションガラスの平坦なくぼみ)は、ガラスフリット・フレームによって作り出される。そして、それは、封止の前に、封止用接着剤を備える導体パッドにおける適切なプリント過程によって基板に適用され、そして、それを強く焼き付ける。
【0067】
本発明の更なる実施形態は、キャプシュレーションガラスに設けられ、OLED/OPVC上に接着される金属導体配線を有する基板、ベース電極、有機層、ルーフ電極およびキャプシュレーションから構成される有機発光ダイオード、または有機太陽電池として構成される。このキャプシュレーションガラス上の金属導体配線は、ルーフ電極から電気的に絶縁された貫通接続を介するOLED/OPVCのベース電極および基板における端導体パッドの両方に、例えば、導電性接着剤によって接続される。筐体ガラスは、平面基板から構成される。キャビティ(キャプシュレーションガラスの平坦なくぼみ)は、ガラスフリット・フレームによって作り出される。そして、それは、封止の前に、封止用接着剤を備える導体パッドにおける適切なプリント過程によって基板に適用され、そして、それを強く焼き付ける。
【0068】
本発明の更なる実施形態は、基板、透明なベース電極、有機層、ルーフ電極およびキャプシュレーションから構成される基板を通して発光し、および/または吸収するOLED/OPVCとして構成され、ここで、金属のキャプシュレーション要素は、OLED/OPVC基板上に接着され、そして、OLED/OPVCのルーフ電極ならびに外部電源および/または制御電子回路の両方に電気的に接触するために役立つ。
【0069】
本発明の実施形態は、封止用接着剤によって角において、凹部および孔を有することができ、そして、外部電源および/または制御電子回路を有するOLED/OPVCのベース電極の接触を可能にする。そして、それは、キャプシュレーション要素から電気的に絶縁され、ここで、キャプシュレーション要素は、金属で作られている。
【0070】
本発明の更なる実施形態は、基板、透明なベース電極、有機層、ルーフ電極およびキャプシュレーションから構成される基板を通して発光し/吸収するOLED/OPVCとして構成され、ここで、金属のキャプシュレーション要素は、OLED/OPVC基板上に接着され、そして、ルーフ電極から電気的に絶縁された貫通接続を介するベース電極またはOLED/OPVCならびに外部電源および/または制御電子回路の両方に電気的に接触するために役立つ。
【0071】
本発明の実施形態は、封止用接着剤によって角において、凹部および孔を有することができ、そして、外部電源および/または制御電子回路を有するOLED/OPVCのルーフ電極の接触を可能にする。そして、それは、キャプシュレーション要素から電気的に絶縁され、ここで、キャプシュレーション要素は、金属で作られている。
【0072】
本発明の実施形態において、ここで、金属で作られているキャプシュレーション要素は、OLED/OPVCガラス基板より大きく、キャプシュレーション要素は、OLED/OPVC素子に機械的に取り付けるのに役立つ。
【0073】
本発明の更なる実施形態において、キャプシュレーション要素は、例えば、基板が配置される容器の範囲内において深絞りされている金属シートでできた容器状であり、そして、少なくとも、基板の外側方向のフロントエンドにおける基板に接着される。
【0074】
本発明の更なる実施形態において、キャプシュレーション要素は、磁気シート金属でできていてもよい。そして、それは、OLED/OPVC素子を機械的に固定するために使用されうる。
【0075】
本発明の更なる実施形態において、キャプシュレーション要素は、OLED/OPVC基板として透明なフィルムまたは薄いガラスのようなフレキシブル基板の使用と関連して作り出される曲がったOLED/OPVC素子または有機光電デバイスのため、曲がっていてもよく、磁気金属シートからなっていてもよい。その結果、OLED/OPVCは、キャプシュレーション要素を介してアプリケーション装置に取り付けられうる。
【0076】
本発明に更なる実施形態において、キャプシュレーション要素は、キャプシュレーションガラスとして構成されうる。キャプシュレーションガラスは、理想的に、基板のそれと同一のサイズを有し、そして、角において、基板上の導体パッドと接触することを可能にする穴を含む。
【0077】
本発明の更なる実施形態において、キャプシュレーション要素の接触孔または接触穴は、装置、または電極端子に単に接触することを可能にするそれらにもたらされ、導電性材料からなる接続ピンを有する。キャプシュレーション要素の接触孔または接触穴にもたらされる接続ピンは、例えば、導電性コアおよび絶縁被覆材料から構成され、加えて、接続ピンは、永久磁石として構成され、そして、例えば、雌ねじから構成される。
【0078】
本発明の更なる実施形態において、例えば、OLED/OPVCの機能層、または有機機能層50がそれら全体の表面に渡って封止用接着剤40を塗布する場合に、キャビティの完全な省略が可能である。このように、カバーガラス21のシンプルなメタライゼーションも可能である。
【0079】
換言すれば、本発明の更なる実施形態において、同様に、基板に、メタライゼーション(カバーガラス・メタライゼーション)を備える点について、述べることができる。これには、電流を伝導する目的を有する。そして、それは、導電性接着剤によってカバーガラスに、カバーガラスのメタライゼーション上に導かれる。カバーガラス・メタライゼーションは、さらに接触点に電流を導き、そして、それは、端領域の他の場所に位置するか、またはカバーガラスの全体の表面領域に渡って分布し、次に、導電性接着剤によって、ルーフ電極またはベース電極に電流を導く。このように、全体の表面領域にわたって一様な電流分布が可能となる。
【0080】
更なる実施形態において、例えば、金属またはいかなる伝導材料で作られているキャプシュレーションシートであるカバー素子は、カバーガラス・メタライゼーションの代わりに使用されうる。
【0081】
これは、キャプシュレーション金属シートが、その端において、基板フロントエンド、または基板のフロントエンドを囲むカラーを有するという点で、非発光性の端領域がさらに最小化されるという利点を有する。それから、カプセル化は、基板のコーティング側の端領域に加えて、基板フロントエンドにおいて実行される。この代わりに、被覆側、すなわち、基板の非フロントエンドにおける接着領域の幅は、「接着の継ぎ目」の安定度を維持しながら低減しうる。
【0082】
このような装置において、装置または有機光電デバイスに応じて、金属的なキャプシュレーション要素は、陰極または陽極用の接点素子として役立つ。
【0083】
それぞれ、他の電極に接触するために、キャプシュレーション金属シートは、好ましくは角に、孔/穴を含む。基板に接触することは、接続ピンを介して前記穴を経て実現されうる。接続ピンは、基板/キャプシュレーション要素に固定して接続されうるか、または外側から導かれうる。
【0084】
接続ピンが、OLED/OPVCに固定して組み込まれる場合、該接続ピンは、好ましくは磁石であるか、または、雌ねじからなる孔を有する。従って、装置の機械的連結は、電気的に接触させるように、同時に確実にされうる。
【0085】
磁気接続ピンが用いられる場合、該接続ピンは、好ましくは、円錐形になるように設計される。その結果、材料固定具におけるOLED/OPVC装置の配置は、装置の自動ポジショニングを可能にする円錐形ピンに対応する面取りした面を有する孔を備える。
【0086】
このように、電気的な接触および機械的連結に加えて、ピンは、材料固定具において、正確なポジショニングを確実にし、そして、いくつかのOLED/OPVC装置を整列させるときに、それは特に重要である。
【0087】
金属的なキャプシュレーション要素を有する貫通接続ピンを使用する場合、接続ピンおよびキャプシュレーション要素の電気的な絶縁は、確実にされなければならない、そして、それは、接続ピンの接着、または樹脂被覆材料によって実現される。
【0088】
このように、個々のOLEDまたはOPVC素子の端領域が、接点およびキャプシュレーション領域を結合することによって最小化されるという点で、本発明の実施形態は、有機光電デバイスまたはOLED/OPVCの非発光性であるか、または光学的に非アクティブな領域の低減を可能にし、従って、それは、大きい発光領域または光学的にアクティブな領域を作り出すことを可能にする。図示した実施形態において表されるキャプシュレーションは、代わりであるか、パターン化されたキャプシュレーション基板から構成され、封止および接触するために必要である最小限の非アクティブ端領域を有する広域OLED/OPVC素子を使用可能にする。
【0089】
個々の素子の間の小さく、そして、より少ない可視の非アクティブ領域のために、これは、小さい非アクティブ端領域、ならびにいくつかのOLED素子が整列する場合、改善された光学印象、そして、いくつかのOPVC素子が整列する場合、改善された領域利用を有する大判のOLED発光素子および有機太陽電池(OPVC)の製造によって可能である。加えて、本発明の実施形態は、作り出すために高コストであるキャビティを含むカバーガラスの省略を可能にする。そして、それは、従って、実施形態が、量産するのに低コストであり、従って、全体的により環境にやさしい方法で製造することができる。加えて、本発明の実施形態は、装置の増加した機械的安定度のために、OLED/OPVC素子のシンプルな接触によって、そして、OLED/OPVC素子のよりシンプルな取り付け/組み立てによって特徴付けられる。これは、通常、OLED/OPVC素子の堅固性の増加をもたらす。
【符号の説明】
【0090】
10 基板
11 表面
12 凹部
14 フロントエンド
20 カバー部材
21 カバープレート
22 キャビティ
24 カラー
30 ベース電極
30a ベース電極
30b 部分的なベース電極
31 基板メタライゼーション
32 基板メタライゼーション
33 ルーフ電極
34 導電性コート
40 封止用接着剤
41 導電性接着剤
50 有機機能層
61 接続ピン
62 接続ピン
64 導電性コア
66 電気的に絶縁される被覆部材
68 雌ねじ
100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100 有機光電デバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機光電デバイスは、
基板(10)と、
前記基板(10)の第1の表面(11)上に形成されるベース電極(30)と、
前記基板(10)の前記第1の表面(11)より上からアクセス可能な第1電極端子(31,32,61,62)と、
ルーフ電極(33)と、
前記ベース電極(30)および前記ルーフ電極(33)との間に配置される有機機能層(50)と、
前記基板(10)および自立カバー部材(20,21)との間の前記有機機能層(50)を封止するための前記自立カバー部材(20,21)であって、前記自立カバー部材(21,21)は、導体材料で形成されるか、または前記基板(10)の側面に面して導体材料で覆われる、前記自立カバー部材(20,21)と、
横方向に分布された場所における前記ベース電極(30)または前記ルーフ電極(33)に局所的に導電結合される前記導体材料と、
前記第1電極端子(31,32,61,62)に導電結合される前記導体材料と、を含む、有機光電デバイス。
【請求項2】
前記有機光電デバイスは、さらに、第2電極端子(31,32,61,62)を含み、前記第2電極端子(31,32,61,62)は、前記導体材料と導電結合されない前記ベース電極(30)または前記ルーフ電極(33)と導電結合され、
前記第2電極端子(31,32,61,62)は、前記基板(10)の前記第1の表面(11)に配置され、前記カバー部材によって封止された領域上の横方向に突設される、請求項1に記載の有機光電デバイス。
【請求項3】
前記基板(10)を通じて光を放射し、または吸収するために構成される、請求項1または請求項2に記載の有機光電デバイス。
【請求項4】
導電性接着剤(41)の部分に配置された前記ベース電極(30)または前記ルーフ電極(33)の表面(該表面は、前記基板(10)から見て外方に向き)における横方向に分布する場所における前記導体材料は、前記ベース電極(30)または前記ルーフ電極(33)と導電結合される、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の有機光電デバイス。
【請求項5】
前記自立カバー部材(20,21)は、前記有機機能層(50)を支えるためのキャビティを有するガラスプレート(20)を含む、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の有機光電デバイス。
【請求項6】
前記自立カバー部材(20,21)は、ガラスプレート(20)を含み、フレームが、前記基板(10)に面する前記ガラスプレート(20)の側面において、前記基板(10)の前記第1の表面(11)および前記ガラスプレート(20)の間に配置され、その結果、前記有機機能層(50)が、前記基板(10)、前記ガラスプレート(20)および前記フレームによって制限されるキャビティの範囲内において配置される、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の有機光電デバイス。
【請求項7】
前記自立カバー部材(20,21)は、金属ロックカバー(21)である、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の有機光電デバイス。
【請求項8】
前記金属ロックカバー(21)は、前記基板(10)の側面(14)に取り付けられた境界(24)を含む、請求項7に記載の有機光電デバイス。
【請求項9】
貫通接続は、前記カバー電極(33)から、および前記有機機能層(50)から電気的に絶縁され、前記ベース電極(30)に導電結合される前記導体材料を介して横方向に分布された場所において局所的に配置される、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の有機光電デバイス。
【請求項10】
前記有機光電デバイスは、第2電極端子(31,32,61,62)を含み、前記第2電極端子(31,32,61,62)は、前記導体材料と導電結合されない前記ベース電極(30)または前記ルーフ電極(33)と導電結合される、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の有機光電デバイス。
【請求項11】
前記有機光電デバイスは、第2電極端子(31,32,61,62)を含み、前記第2電極端子(31,32,61,62)は、前記金属ロックカバー(21)から絶縁される導電性接続ピン(61,62)として構成され、
前記金属ロックカバー(21)は、前記導体材料と導電結合されない前記ベース電極または前記ルーフ電極に前記導電性接続ピン(61,62)を連結するために延長する前記導電性接続ピン(61,62)を通した孔を含む、請求項7または請求項8に記載の有機光電デバイス。
【請求項12】
前記接続ピン(61,62)は、永久磁石として構成される、請求項11に記載の有機光電デバイス。
【請求項13】
前記接続ピン(61,62)は、雌ねじおよび/または導電性コア(64)および/または非導電性被覆材料(66)を含む、請求項10または請求項11に記載の有機光電デバイス。
【請求項14】
前記有機光電デバイスは、前記基板を通して放射する有機発光ダイオード(OLED)として、または前記基板を通して吸収する有機太陽電池(OPVC)として構成される、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の有機光電デバイス。
【請求項15】
前記導体材料は前記ルーフ電極(30)に導電的に連結され、ならびに、前記自立カバー部材(21)は、さらに、横方向に分布された場所において前記ルーフ電極(30)に局所的に導電結合され、前記ルーフ電極(30)からおよび前記有機機能層(50)から電気的に絶縁された貫通電極を介してさらに横方向に分布された場所において前記ベース電極(30)に局所的に導電結合され、および、さらに電極端子に導電結合される前記導体材料から電気的に絶縁された更なる導体材料を含む、請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の有機光電デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−108651(P2011−108651A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−257294(P2010−257294)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【出願人】(591037214)フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ (259)
【Fターム(参考)】