説明

有機発光表示装置及びその製造方法

【課題】安定的に耐久性を向上させて不良の発生を抑制した有機発光表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による有機発光表示装置は、有機発光素子を含む表示基板と、前記表示基板に対向配置されて前記有機発光素子をカバーする封止基板と、前記表示基板前記封止基板の周縁の間に配置されて前記表示基板前記封止基板を互いに合着して密封させるシラント(sealant)と、前記表示基板と前記封止基板との間の空間を埋める充填剤とを含む。そして前記表示基板前記封止基板のうち一つ以上の基板は前記充填剤と接する一面が疎水性領域親水性領域に区分され、前記疎水性領域は、前記親水性領域と前記シラントとの間に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機発光表示装置及びその製造方法に関し、より詳しくは、耐久性を向上させて、不良が発生するのを抑制した有機発光表示装置及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置(organic light emitting diode display)は、自発光特性を有し、液晶表示装置(liquid crystal display)とは異なって別途の光源が必要ないため、厚さ及び重量を減らすことができる。また、有機発光表示装置は、低い消費電力、高い輝度、及び高い反応速度などの高品位特性を有するため、携帯用電子機器の次世代表示装置として注目されている。
【0003】
一般に、有機発光表示装置は、有機発光素子(OLED)を有する表示基板と、表示基板と対向配置されて、表示基板の有機発光素子を保護する封止基板と、表示基板及び封止基板を互いに合着封止させるシラント(sealant)とを含む。この時、表示基板と封止基板との間には空いた空間が存在するため、有機発光表示装置の器具強度が弱い問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、表示基板と封止基板との間の空間を真空合着方式を利用して充填剤で埋めることにより、外部衝撃に対する耐久性を向上させる方法が使用されている。
【0005】
しかし、表示基板と封止基板との間を充填剤で埋める場合、充填剤は、表示基板及び封止基板の周縁に沿って形成されたシラントと接触する。この過程において、充填剤は、シラントの硬化過程に否定的な影響を及ぼしてシラントが不良になる。従って、シラントが表示基板及び封止基板を安定的に合着封止させることができなくなる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述した背景技術の問題を解決するためのものであって、本発明の第1の目的は安定的に耐久性を向上させて、不良の発生を抑制した有機発光表示装置を提供することである。
【0007】
本発明の第2の目的は、前記有機発光表示装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態による有機発光表示装置は、有機発光素子を含む表示基板と、前記表示基板に対向配置されて、前記有機発光素子をカバーする封止基板と、前記表示基板及び前記封止基板の周縁の間に配置されて、前記表示基板及び前記封止基板を互いに合着して密封させるシラント(sealant)と、前記表示基板と前記封止基板との間の空間を埋める充填剤とを含む。そして、前記表示基板及び前記封止基板のうちの一つ以上の基板は、前記充填剤と接する一面が疎水性領域及び親水性領域に区分され、前記疎水性領域は、前記親水性領域と前記シラントとの間に位置する。
【0009】
前記親水性領域にドロップポイント(drop point)が位置し、前記充填剤は、前記ドロップポイントから滴下されて前記シラント方向に拡散する。
【0010】
前記充填剤は、前記親水性領域より前記疎水性領域で大きい接触角(angle of contact)を有する。
【0011】
前記疎水性領域は、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane、PDMS)を含む物質と接触して形成される。
【0012】
前記疎水性領域は、疎水性インクがプリンティングされて形成される。
【0013】
前記疎水性インクは、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(fluoroethylenepropylene、FEP)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(perfluoro alkoxy、PFA)、及びポリフッ化ビニリデン(polyvinylidenefluoride、PVDF)のうちの一つ以上を含むことができる。
【0014】
前記親水性領域は中央に位置し、前記疎水性領域は前記親水性領域を囲む。
【0015】
前記有機発光表示装置において、前記親水性領域は円形に形成される。
【0016】
前記有機発光表示装置において、前記親水性領域は、長軸が前記表示基板の長辺と平行で、短軸が前記表示基板の短辺と平行な楕円形に形成される。
【0017】
前記有機発光表示装置において、前記ドロップポイントは2つ以上配置され、前記ドロップポイントは、前記表示基板の長辺と平行に配列される。
【0018】
前記有機発光表示装置において、前記ドロップポイントは複数配置され、前記複数のドロップポイントは、前記親水性領域上に散布する。
【0019】
前記複数のドロップポイントは、大きさが多様であり、前記複数のドロップポイントが位置する前記親水性領域も、各々大きさが多様である。
【0020】
前記複数のドロップポイントは、第1ドロップポイント及び前記第1ドロップポイントより大きさの大きい第2ドロップポイントを含み、前記第1ドロップポイントが位置する親水性領域より前記第2ドロップポイントが位置する親水性領域が大きく形成され、前記第1ドロップポイントを通して滴下された前記充填剤の量より前記第2ドロップポイントを通して滴下された前記充填剤の量が多い。
【0021】
前記第1ドロップポイント及び前記第2ドロップポイントは、互いに交互に配列される。
【0022】
前記第2ドロップポイントは、前記表示基板の各角部に隣接して位置する。
【0023】
また、本発明の実施形態による有機発光表示装置製造方法は、表示基板及び封止基板のうちの一つ以上の基板を表面処理して、ドロップポイント(drop point)が位置する親水性領域及び前記親水性領域を囲む疎水性領域に区分する段階と、シラントを前記表示基板及び前記封止基板のうちの一つ以上の基板上に周縁に沿って形成する段階と、充填剤を前記ドロップポイントに最初に滴下した後に周辺に拡散させる段階と、前記シラント及び前記充填剤を間において前記表示基板及び前記封止基板を互いに合着させる段階とを含む。
【0024】
前記疎水性領域は、前記シラントと隣接して位置する。
【0025】
前記充填剤は、前記親水性領域より前記疎水性領域で大きい接触角(angle of contact)を有する。
【0026】
前記疎水性領域は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む物質と接触して形成される。
【0027】
前記疎水性領域は、疎水性インクがプリンティングされて形成される。
【0028】
前記疎水性インクは、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(fluoroethylenepropylene、FEP)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(perfluoroalkoxy、PFA)、及びポリフッ化ビニリデン(polyvinylidenefluoride、PVDF)のうちの一つ以上を含むことができる。
【0029】
前記有機発光表示装置製造方法において、前記親水性領域は円形に形成される。
【0030】
前記有機発光表示装置製造方法において、前記親水性領域は、長軸が前記表示基板の長辺と平行で、短軸が前記表示基板の短辺と平行な楕円形に形成される。
【0031】
前記有機発光表示装置製造方法において、前記ドロップポイントは2つ以上配置され、前記ドロップポイントは、前記表示基板の長辺と平行に配列される。
【0032】
前記有機発光表示装置製造方法において、前記ドロップポイントは複数配置され、前記複数のドロップポイントは、前記親水性領域上に散布する。
【0033】
前記複数のドロップポイントは、大きさが多様であり、前記複数のドロップポイントが位置する前記親水性領域も、各々大きさが多様である。
【0034】
前記複数のドロップポイントは、第1ドロップポイント及び前記第1ドロップポイントより大きさの大きい第2ドロップポイントを含み、前記第1ドロップポイントが位置する親水性領域より前記第2ドロップポイントが位置する親水性領域が大きく形成され、前記第1ドロップポイントを通して滴下される前記充填剤の量より前記第2ドロップポイントを通して滴下される前記充填剤の量が多い。
【0035】
前記第1ドロップポイント及び前記第2ドロップポイントは、互いに交互に配列される。
【0036】
前記第2ドロップポイントは、前記表示基板の各角部に隣接して位置する。
【発明の効果】
【0037】
本発明による有機発光表示装置は、衝撃に対する耐久性が安定的に向上して、封止状態不良の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1実施形態による有機発光表示装置の断面図である。
【図2】図1の有機発光表示装置を示した平面図である。
【図3】図1の有機発光表示装置の製造工程の一部を順次に示した断面図である。
【図4】図1の有機発光表示装置の製造工程の一部を順次に示した断面図である。
【図5】図1の有機発光表示装置の内部構造を拡大して示した配置図である。
【図6】図5のVI−VI線による断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態による有機発光表示装置の平面図である。
【図8】本発明の第3実施形態による有機発光表示装置の平面図である。
【図9】本発明の第4実施形態による有機発光表示装置の平面図である。
【図10】本発明の第5実施形態による有機発光表示装置の平面図である。
【図11】本発明の第6実施形態による有機発光表示装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付図面を参照して、本発明の多様な実施形態について、発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。本発明は、多様な形態に具現され、ここで説明する実施形態に限られない。
【0040】
また、多様な実施形態において、同一な構成を有する構成要素については同一な符号を使用して代表的に第1実施形態で説明し、その他の実施形態は第1実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
【0041】
本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似する構成要素については、同一な参照符号を付けた。
【0042】
また、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に表示したものであるため、本発明が必ずしも示されたものに限られるのではない。
【0043】
図面では、多様な層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して表示した。そして、図面においては、説明の便宜上、一部の層及び領域の厚さを誇張して示した。層、膜、領域、板などの部分がある部分の「上」または「上部」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。
【0044】
また、添付図面では、一つの画素に2つの薄膜トランジスター(thin film transistor、TFT)及び一つの蓄電素子(capacitor)を備えた2Tr−1Cap構造の能動駆動(active matrix、AM)型有機発光表示装置を示しているが、本発明がこれに限定されるのではない。従って、有機発光表示装置は、一つの画素に3つ以上の薄膜トランジスター及び2つ以上の蓄電素子を備えて、別途の配線がさらに形成されて、多様な構造に形成される。ここで、画素は、画像を表示する最小単位を言い、有機発光表示装置は、複数の画素によって画像を表示する。
【0045】
以下、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
【0046】
図1に示したように、本発明の第1実施形態による有機発光表示装置101は、表示基板110、封止基板210、シラント(sealant)350、及び充填剤300を含む。
【0047】
表示基板110は、第1基板本体111、及び第1基板本体111上に形成された駆動回路部(DC)及び有機発光素子70を含む。
【0048】
第1基板本体111は、ガラス、石英、セラミック、及びプラスチックなどから構成された絶縁性基板で形成される。しかし、本発明の第1実施形態がこれに限定されるのではなく、第1基板本体111がステンレス鋼などから構成された金属性基板で形成されてもよい。
【0049】
駆動回路部(DC)は、薄膜トランジスター10、20(図5に図示)を含み、有機発光素子70を駆動する。有機発光素子70は、駆動回路部(DC)から伝達された駆動信号によって光を放出して、画像を表示する。
【0050】
有機発光素子70及び駆動回路部(DC)の具体的な構造は図5及び図6に示されているが、本発明の第1実施形態が図5及び図6に示された構造に限定されるのではない。有機発光素子70及び駆動回路部(DC)は、当該技術分野の専門家が容易に変形実施できる範囲内で多様な構造に形成される。
【0051】
封止基板210は、表示基板110に対向配置されて、表示基板110の有機発光素子70及び駆動回路部(DC)をカバーする。封止基板210は、ガラス及びプラスチックなどの透明な物質から形成された第2基板本体211を含む。
【0052】
シラント350は、表示基板110及び封止基板210の周縁の間に配置されて、表示基板110及び封止基板210を互いに合着封止させる。
【0053】
充填剤300は、表示基板110と封止基板210との間に配置されて、表示基板110と封止基板210との間の離隔された空間を埋める。また、充填剤300は、樹脂(resin)物質、液晶物質、及びその他の公知された多様な物質から形成される。
【0054】
充填剤300は、表示基板110と封止基板210との間の空間を埋めることによって、有機発光表示装置101の器具強度を向上させることができる。つまり、有機発光表示装置101の内部が充填剤300で埋められるので、外部衝撃に対する耐久性が向上する。
【0055】
表示基板110及び封止基板210のうちの一つ以上の基板は、充填剤300と接する一面が表面処理(ST)されて、疎水性領域(HO)及び親水性領域(HI)に区分される。図1では、表示基板110が表面処理(ST)されて、疎水性領域(HO)及び親水性領域(HI)に区分されたことを示しているが、本発明の第1実施形態がこれに限定されるのではない。つまり、封止基板210が疎水性領域(HO)及び親水性領域(HI)に区分されてもよい。
【0056】
具体的には、図2に示したように、表面処理(ST)されていない領域が親水性領域(HI)となり、表面処理(ST)された領域が疎水性領域(HO)となる。この時、疎水性領域(HO)は、親水性領域(HI)とシラント350との間に位置する。具体的には、本発明の第1実施形態において、親水性領域(HI)は中央に位置して円形に形成され、疎水性領域(HO)は親水性領域(HI)を囲む。また、親水性領域(HI)にドロップポイント(drop point)(DP)が位置し、疎水性領域(HO)はシラントと隣接して位置する。
【0057】
充填剤300(図1に図示)は、親水性領域(HI)より疎水性領域(HO)で大きい接触角(angle of contact)を有する。そして、充填剤300は、親水性領域(HI)に位置するドロップポイント(DP)から滴下されてシラント350方向に拡散する。この時、疎水性領域(HO)が充填剤300の拡散及び流れを制御する。つまり、疎水性領域(HO)は、ドロップポイント(DP)から滴下され始めた充填剤300がシラント350と過度に早く接触してシラント350の硬化過程に否定的な影響を及ぼすのを抑制する。
【0058】
以下、表面処理(ST)によって表示基板110に疎水性領域(HO)を形成する方法について説明する。
【0059】
疎水性領域(HO)は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む物質と接触して形成される。具体的には、図3に示したように、ポリジメチルシロキサンを含む熱硬化性物質から形成されたモールド(mold)800を表示基板110の一面に接触させて疎水性領域(HO)を形成する。ポリジメチルシロキサンを含む物質と接触した領域は、その表面の末端基の−OH基が離れると疎水性を帯びるようになる。
【0060】
このような性質を利用して、中央に円形の溝が形成された形状を有するモールド800を表示基板110と接触させると、モールド800と接触した領域は疎水性領域(HO)となり、モールド800と接触しない領域は親水性領域(HI)となる。
【0061】
また、疎水性領域(HO)は、疎水性インクがプリンティングされて形成されてもよい。疎水性インクは、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(fluoroethylenepropylene、FEP)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(perfluoroalkoxy、PFA)、及びポリフッ化ビニリデン(polyvinylidenefluoride、PVDF)のうちの一つ以上を含む。疎水性インクとして用いられる物質の具体的に例としては、3M社のFC722及びFC40を混合して使用したり、旭硝子(asahi glass)社のCYTOPTMCTL−809M及びCT−solv180を混合して使用したり、デュポン(DuPont)社のテフロン(登録商標)AF及び専用ソルベントを混合して用いることができる。
【0062】
疎水性領域(HO)が形成される表示基板110を予め設定された温度に加熱した後、表示基板110の温度を維持しながら疎水性インクをプリンティングする。そして、疎水性インクがプリンティングされた表示基板110を熱処理して仕上げると、疎水性領域(HO)が形成される。また、封止基板210も同様な方法で疎水性領域(HO)が形成される。
【0063】
また、図示していないが、有機発光表示装置101は、表示基板110及び封止基板210のうちの一つ以上の基板上に形成されて、表示基板110と封止基板210との間の間隔を維持する複数のスペーサ(spaser)をさらに含むことができる。
【0064】
スペーサは、表示基板110及び封止基板210が互いに接触して表示基板110の有機発光素子70などが損傷したり、不良が発生するのを防止する役割を果たす。
【0065】
このような構成によって、有機発光表示装置101は、衝撃に対する耐久性が安定的に向上して、封止状態不良の発生を抑制することができる。
【0066】
以下、図3及び図4を参照して、本発明の第1実施形態による有機発光表示装置101の製造方法について説明する。
【0067】
まず、図3に示したように、表示基板110を表面処理(ST)して、親水性領域(HI)及び親水性領域(HI)を囲む疎水性領域(HO)に区分する。ここで、表面処理(ST)された領域が疎水性領域(HO)となり、表面処理(ST)されない領域が親水性領域となって、親水性領域(HI)にドロップポイント(DP)が位置する。しかし、本発明の第1実施形態がこれに限定されるのではなく、表示基板110ではなく封止基板210を表面処理(ST)して、親水性領域(HI)及び疎水性領域(HO)に区分することもできる。
【0068】
疎水性領域(HO)は、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane、PDMS)を含む物質から形成されたモールド800を表示基板に接触させて形成される。また、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(fluoroethylenepropylene、FEP)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(perfluoroalkoxy、PFA)、及びポリフッ化ビニリデン(polyvinylidenefluoride、PVDF)のうちの一つ以上を含む疎水性インクをプリンティングして形成されてもよい。
【0069】
また、親水性領域(HI)は円形に形成され、ドロップポイント(DP)は親水性領域(HI)の中央に位置する。
【0070】
次に、シラント350を表示基板110の周縁に沿って表示基板110上に形成する。この時、シラント350は、疎水性領域(HO)と隣接して配置される。ここで、シラント350は、必ずしも表示基板110上に形成される必要はない。従って、シラント350は、封止基板210上に形成されてもよい。但し、シラント350が封止基板210に形成される場合には、表示基板110及び封止基板210が合着された時に、シラント350が疎水性領域(HO)と隣接する位置に形成されなければならない。
【0071】
次に、充填剤300を親水性領域(HI)に位置するドロップポイント(DP)に最初に滴下した後に表示基板110の周縁に拡散させる。この時、シラント350と隣接して位置する疎水性領域(HO)がドロップポイント(DP)に最初に滴下された充填剤300の拡散及び流れを制御する。充填剤300は、親水性領域(HI)より疎水性領域(HO)で大きい接触角を有する。従って、疎水性領域(HO)上では充填剤300の拡散が抑制される。つまり、疎水性領域(HO)は、充填剤300がシラント350と接触するのを最大限遅延させる。
【0072】
このように、疎水性領域(HO)は、充填剤300が過度に早くシラント350と接触するのを抑制して、充填剤300がシラント350の硬化過程に否定的な影響を及ぼすのを最小化する。
【0073】
次に、シラント350及び充填剤300を間において表示基板110及び封止基板210を真空合着方式によって合着させる。そして、シラント350を硬化させて、表示基板110と封止基板210との間を完全に封止する。
【0074】
このような製造方法によって、有機発光表示装置101は、衝撃に対する耐久性が安定的に向上して、封止状態不良の発生を抑制することができる。
【0075】
以下、図5及び図6を参照して、有機発光表示装置101の内部構造について詳しく説明する。図5は表示基板110を中心に画素の構造を示した配置図であり、図6は図5のVI−VI線により表示基板110及び封止基板210を切断して共に示した断面図である。
【0076】
図5及び図6に示したように、表示基板110は、一つの画素ごとに各々形成されたスイッチング薄膜トランジスター10、駆動薄膜トランジスター20、蓄電素子80、及び有機発光素子(OLED)70を含む。ここで、スイッチング薄膜トランジスター10、駆動薄膜トランジスター20、及び蓄電素子80を含む構成を駆動回路部(DC)という。また、表示基板110は、一方向に沿って配置されるゲートライン151、ゲートライン151と絶縁交差するデータライン171、及び共通電源ライン172をさらに含む。ここで、一つの画素は、ゲートライン151、データライン171、及び共通電源ライン172を境界として定義されるが、必ずしもこれに限定されるのではない。
【0077】
有機発光素子70は、画素電極710と、画素電極710上に形成された有機発光層720と、有機発光層720上に形成された共通電極730とを含む。ここで、画素電極710は正孔注入電極である正(+)極であり、共通電極730は電子注入電極である負(−)極である。しかし、本発明の第1実施形態が必ずしもこれに限定されるのではなく、有機発光表示装置101の駆動方法により画素電極710が負極となり、共通電極730が正極となってもよい。画素電極710及び共通電極730から各々正孔及び電子が有機発光層720の内部に注入される。注入された正孔及び電子が結合した励起子(exciton)が励起状態から基底状態に落ちる時に発光が行われる。
【0078】
また、本発明の第1実施形態による有機発光表示装置101において、有機発光素子70は、封止基板210方向に光を放出する。つまり、有機発光素子70は前面発光型である。ここで、有機発光素子70が封止基板210方向に光を放出するために、画素電極710としては反射型電極が用いられ、共通電極730としては透過型または半透過型電極が用いられる。しかし、本発明の第1実施形態の有機発光表示装置101が前面発光型に限定されるのではない。従って、有機発光表示装置101は、後面発光型または両面発光型であってもよい。
【0079】
蓄電素子80は、層間絶縁膜160を間において配置された一対の蓄電板158、178を含む。ここで、層間絶縁膜160は誘電体となる。蓄電素子80で蓄電された電荷及び両蓄電板158、178の間の電圧によって蓄電容量が決定される。
【0080】
スイッチング薄膜トランジスター10は、スイッチング半導体層131、スイッチングゲート電極152、スイッチングソース電極173、及びスイッチングドレイン電極174を含む。駆動薄膜トランジスター20は、駆動半導体層132、駆動ゲート電極155、駆動ソース電極176、及び駆動ドレイン電極177を含む。
【0081】
スイッチング薄膜トランジスター10は、発光する画素を選択するスイッチング素子として用いられる。スイッチングゲート電極152は、ゲートライン151と接続される。スイッチングソース電極173は、データライン171と接続される。スイッチングドレイン電極174は。スイッチングソース電極173から離隔配置されて、一つの蓄電板158と接続される。
【0082】
駆動薄膜トランジスター20は、選択された画素内の有機発光素子70の有機発光層720を発光させるための駆動電源を画素電極710に印加する。駆動ゲート電極155は、スイッチングドレイン電極174と接続された蓄電板158と接続される。駆動ソース電極176及び他の一つの蓄電板178は、各々共通電源ライン172と接続される。駆動ドレイン電極177は、コンタクト孔(contact hole)を通して有機発光素子70の画素電極710と接続される。
【0083】
このような構造によって、スイッチング薄膜トランジスター10は、ゲートライン151に印加されるゲート電圧によって作動して、データライン171に印加されるデータ電圧を駆動薄膜トランジスター20に伝達する役割を果たす。共通電源ライン172から駆動薄膜トランジスター20に印加される共通電圧及びスイッチング薄膜トランジスター10から伝達されたデータ電圧の差に相当する電圧が蓄電素子80に保存され、蓄電素子80に保存された電圧に対応する電流が駆動薄膜トランジスター20を通して有機発光素子70に流れて、有機発光素子70が発光するようになる。
【0084】
また、有機発光素子70上には有機発光素子70を保護するためのキャッピングレイヤー270が形成される。キャッピングレイヤー270は、多様な有機物または無機物から形成され、本発明の第1実施形態においては、キャッピングレイヤー270が表面処理(ST)されて、疎水性領域(HO)及び親水性領域(HI)に区分される。しかし、本発明の第1実施形態がこれに限定されるのではない。従って、キャッピングレイヤー270は省略することもでき、キャッピングレイヤー270が省略される場合には、有機発光素子70が直接表面処理(ST)されて、疎水性領域(HO)及び親水性領域(HI)に区分される。また、有機発光素子70上に配置されたキャッピングレイヤー270以外の他の層が表面処理(ST)されて、疎水性領域(HO)及び親水性領域(HI)に区分されてもよい。
【0085】
有機発光素子70上には図6に示したように封止基板210が配置されて、有機発光素子70を保護する。
【0086】
以下、図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
【0087】
図7に示したように、本発明の第2実施形態による有機発光表示装置102は、親水性領域(HI)が楕円形に形成され、親水性領域(HI)の中央にドロップポイント(DP)が位置する。また、表示基板110は、一対の長辺及び一対の短辺を有する長方形に形成される。この時、楕円形に形成された親水性領域(HI)の長軸が表示基板110の長辺と平行で、短軸が表示基板110の短辺と平行に形成される。
【0088】
また、表示基板110の長辺に位置するシラント350から親水性領域(HI)までの最短距離(a)、及び表示基板110の短辺に位置するシラント350から親水性領域(HI)までの最短距離(b)は同一に形成される。
【0089】
このように、親水性領域(HI)が楕円形に形成されることによって、ドロップポイント(DP)から滴下され始めて拡散する充填剤300が表示基板110の長辺及び短辺に各々到達するのに所要する時間の偏差を減らすことができる。つまり、ドロップポイント(DP)から滴下され始めた充填剤300が表示基板110の短辺に沿って形成されたシラント350及び長辺に沿って形成されたシラント350に各々接触する時間の偏差を減らすことができる。
【0090】
このような構成によって、有機発光表示装置102は、衝撃に対する耐久性が安定的に向上して、封止状態不良の発生をより効果的に抑制することができる。
【0091】
また、本発明の第2実施形態による有機発光表示装置102の製造方法は、親水性領域(HI)が楕円形に形成されることを除いては、本発明の第1実施形態による有機発光表示装置101の製造方法と同様である。
【0092】
以下、図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
【0093】
図8に示したように、本発明の第3実施形態による有機発光表示装置103は、2つ以上のドロップポイント(DP1、DP2)を有する。また、ドロップポイント(DP1、DP2)が各々位置する親水性領域(HI)も2つ以上形成される。疎水性領域(HO)は、親水性領域(HI)を囲むと同時に、表示基板110の周縁でシラント350と隣接して形成される。
【0094】
また、表示基板110は、一対の長辺及び一対の短辺を有する長方形に形成される。そして、ドロップポイント(DP)は、表示基板110の長辺と平行に配列される。
【0095】
ドロップポイント(DP)が長方形に形成された表示基板110の中央の一箇所にだけ位置する場合、ドロップポイント(DP)から滴下され始めて拡散する充填剤300が表示基板110の長辺及び短辺に到達するのに所要する時間が互いに異なる。つまり、充填剤300が表示基板110の短辺に沿って形成されたシラント350より長辺に沿って形成されたシラント350に先に接触するようになる。従って、充填剤300がシラント350の硬化に及ぼす影響が不均一になって、有機発光表示装置103の封止状態不良が発生する。
【0096】
しかし、本発明の第3実施形態による有機発光表示装置103は、2つ以上のドロップポイント(DP)を有し、ドロップポイント(DP)は表示基板110の長辺と平行に配列されるため、充填剤300がシラント350の各部分と接触する時間の偏差を減らすことができる。
【0097】
このような構成によって、有機発光表示装置103は、衝撃に対する耐久性が安定的に向上して、封止状態不良の発生をより効果的に抑制することができる。
【0098】
また、本発明の第3実施形態による有機発光表示装置103の製造方法は、2つ以上のドロップポイント(DP)に各々充填剤300を滴下させた後に表示基板110の周縁に拡散させることを除いては、本発明の第1実施形態による有機発光表示装置101の製造方法と同様である。
【0099】
以下、図9を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
【0100】
図9に示したように、本発明の第4実施形態による有機発光表示装置104は、複数のドロップポイント(DP)を有する。また、複数のドロップポイント(DP)が各々位置する親水性領域(HI)も複数形成される。疎水性領域(HO)は、親水性領域(HI)を囲むと同時に、表示基板110の周縁でシラント350と隣接して形成される。
【0101】
また、複数のドロップポイント(DP)は、親水性領域(HI)と共に表示基板110上に散布する。ここで、複数のドロップポイント(DP)は、均一に分布してもよく、不均一に分布してもよい。そして、複数のドロップポイント(DP)が不均一に分布する場合には、表示基板110の中央に行くほどより稠密に分布される。
【0102】
このような構成によって、表示基板110のサイズが大型化された場合にも、多くのドロップポイント(DP)を通して安定的かつ迅速に充填剤300を拡散させることができると同時に、疎水性領域(HO)を通してドロップポイント(DP)から滴下され始めた充填剤300がシラント350と過度に早く接触してシラント350の硬化過程に否定的な影響を及ぼすのを抑制することができる。
【0103】
また、本発明の第4実施形態による有機発光表示装置104の製造方法は、複数のドロップポイント(DP)に各々充填剤300を滴下させた後に表示基板110の周縁に拡散させることを除いては、第1実施形態による有機発光表示装置101の製造方法と同様である。
【0104】
以下、図10を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
【0105】
図10に示したように、本発明の第5実施形態による有機発光表示装置105は、大きさが多様な複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)を有する。つまり、複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)は、二種類以上の大きさを有する。また、複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)が位置する親水性領域(HI)も、各ドロップポイント(DP1S、DP2S)の大きさにより大きさが多様である。疎水性領域(HO)は、親水性領域(HI)を囲むと同時に、表示基板110の周縁でシラント350と隣接して形成される。
【0106】
具体的には、複数のドロップポイントは、第1ドロップポイント(DP1S)及び第1ドロップポイント(DP1S)より大きさの大きい第2ドロップポイント(DP2S)を含み、第1ドロップポイント(DP1S)が位置する親水性領域(HI)より第2ドロップポイント(DP2S)が位置する親水性領域(HI)が大きく形成される。そして、第1ドロップポイント(DP1S)及び第2ドロップポイント(DP2S)は、互いに交互に配列される。
【0107】
また、第1ドロップポイント(DP1S)を通して滴下される充填剤300の量より第2ドロップポイント(DP2S)を通して滴下される充填剤300の量が多い。
【0108】
このような構成によって、表示基板110のサイズが大型化された場合にも、大きさが多様なドロップポイント(DP1S、DP2S)を通して安定的かつ迅速に充填剤300をより均等に拡散させることができると同時に、疎水性領域(HO)を通してドロップポイント(DP)から滴下され始めた充填剤300がシラント350と過度に早く接触してシラント350の硬化過程に否定的な影響を及ぼすのを抑制することができる。
【0109】
また、本発明の第5実施形態による有機発光表示装置105の製造方法は、大きさが多様な複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)に各々互いに異なる量の充填剤300を滴下させた後に表示基板110の周縁に拡散させることを除いては、第1実施形態による有機発光表示装置101の製造方法と同様である。
【0110】
以下、図11を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。
【0111】
図11に示したように、本発明の第6実施形態による有機発光表示装置106は、大きさが多様な複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)を有する。つまり、複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)は、二種類以上の大きさを有する。また、複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)が位置する親水性領域(HI)も、各ドロップポイント(DP1S、DP2S)の大きさにより各々大きさが多様である。疎水性領域(HO)は、親水性領域(HI)を囲むと同時に、表示基板110の周縁でシラント350と隣接して形成される。
【0112】
具体的には、複数のドロップポイントは、第1ドロップポイント(DP1S)及び第1ドロップポイント(DP1S)より大きさの大きい第2ドロップポイント(DP2S)を含み、第1ドロップポイント(DP1S)が位置する親水性領域(HI)より第2ドロップポイント(DP2S)が位置する親水性領域(HI)が大きく形成される。そして、第2ドロップポイント(DP2S)は、表示基板110の各角部に隣接して位置し、第1ドロップポイント(DP1S)は、他の領域に均等に散布する。
【0113】
また、第1ドロップポイント(DP1S)を通して滴下される充填剤300の量より第2ドロップポイント(DP2S)を通して滴下される充填剤300の量が多い。
【0114】
このような構成によって、表示基板110のサイズが大型化された場合にも、大きさが多様なドロップポイント(DP1S、DP2S)を通して安定的かつ迅速に充填剤300をより均等に拡散させることができる。特に、表示基板110の角部に隣接するように第2ドロップポイント(DP2S)を位置させて、第2ドロップポイント(DP2S)に相対的に多量の充填剤300を滴下させるため、表示基板110の角部の隈にも充填剤300が円滑に拡散される。
【0115】
また、本発明の第6実施形態による有機発光表示装置106の製造方法は、大きさが多様な複数のドロップポイント(DP1S、DP2S)に互いに異なる量の充填剤300を滴下させた後に表示基板110の周縁に拡散させることを除いては、第1実施形態による有機発光表示装置101の製造方法と同様である。
【0116】
以上で、本発明を望ましい実施形態を通して説明したが、本発明はこれに限定されることなく、特許請求の範囲の概念及び範囲を逸脱しない限り、多様な修正及び変形が可能であることが、本発明が属する技術分野の当業者であれば簡単に理解できる。
【符号の説明】
【0117】
101、102、103、104、105、106 有機発光表示装置
110 表示基板
10、20 薄膜トランジスター
111、211 基板本体
131 スイッチング半導体層
132 駆動半導体層
151 ゲートライン
152 スイッチングゲート電極
155 駆動ゲート電極
158、178 蓄電板
160 層間絶縁膜
171 データライン
172 共通電源ライン
173 スイッチングソース電極
174 スイッチングドレイン電極
176 駆動ソース電極
177 駆動ドレイン電極
20 駆動薄膜トランジスター
210 封止基板
270 キャッピングレイヤー
300 充填剤
350 シラント
70 有機発光素子
710 画素電極
720 有機発光層
730 共通電極
80 蓄電素子
800 モールド
DP ドロップポイント
HI 親水性領域
HO 疎水性領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機発光素子を含む表示基板と、
前記表示基板に対向配置されて、前記有機発光素子をカバーする封止基板と、
前記表示基板及び前記封止基板の周縁の間に配置されて、前記表示基板及び前記封止基板を互いに合着して密封させるシラントと、そして
前記表示基板と前記封止基板との間の空間を埋める充填剤と
を含み、
前記表示基板及び前記封止基板のうちの一つ以上の基板は、前記充填剤と接する一面が疎水性領域及び親水性領域に区分されて、
前記疎水性領域は、前記親水性領域と前記シラントとの間に位置することを特徴とする、有機発光表示装置。
【請求項2】
前記親水性領域にドロップポイントが位置し、
前記充填剤は前記ドロップポイントから滴下されて前記シラント方向に拡散することを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項3】
前記充填剤は、前記親水性領域より前記疎水性領域で大きい接触角を有することを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項4】
前記疎水性領域は、ポリジメチルシロキサンを含む物質と接触して形成されることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項5】
前記疎水性領域は、疎水性インクがプリンティングされて形成されることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項6】
前記疎水性インクは、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、及びポリフッ化ビニリデンのうちの一つ以上を含むことを特徴とする、請求項5に記載の有機発光表示装置。
【請求項7】
前記親水性領域は中央に位置し、前記疎水性領域は前記親水性領域を囲むことを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項8】
前記親水性領域は円形に形成されることを特徴とする、請求項1乃至7のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置。
【請求項9】
前記親水性領域は、長軸が前記表示基板の長辺と平行で、短軸が前記表示基板の短辺と平行な楕円形に形成さるたことを特徴とする、請求項1乃至7のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置。
【請求項10】
前記ドロップポイントは2つ以上配置され、
前記ドロップポイントは、前記表示基板の長辺と平行に配列されることを特徴とする、請求項1乃至6のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置。
【請求項11】
前記ドロップポイントは複数配置され、
前記複数のドロップポイントは、前記親水性領域上に散布することを特徴とする、請求項1乃至6のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置。
【請求項12】
前記複数のドロップポイントは、大きさが多様であり、
前記複数のドロップポイントが位置する前記親水性領域も、各々大きさが多様であることを特徴とする、請求項11に記載の有機発光表示装置。
【請求項13】
前記複数のドロップポイントは、第1ドロップポイント及び前記第1ドロップポイントより大きさの大きい第2ドロップポイントを含み、
前記第1ドロップポイントが位置する親水性領域より前記第2ドロップポイントが位置する親水性領域が大きく形成され、
前記第1ドロップポイントを通して滴下される前記充填剤の量より前記第2ドロップポイントを通して滴下される前記充填剤の量が多いことを特徴とする、請求項12に記載の有機発光表示装置。
【請求項14】
前記第1ドロップポイント及び前記第2ドロップポイントは、互いに交互に配列されることを特徴とする、請求項13に記載の有機発光表示装置。
【請求項15】
前記第2ドロップポイントは、前記表示基板の各角部に隣接して位置することを特徴とする、請求項13に記載の有機発光表示装置。
【請求項16】
表示基板及び封止基板のうちの一つ以上の基板を表面処理してドロップポイントが位置する親水性領域及び前記親水性領域を囲む疎水性領域に区分する段階と、
シラントを前記表示基板及び前記封止基板のうちの一つ以上の基板上に周縁に沿って形成する段階と、
充填剤を前記ドロップポイントに最初に滴下した後に周辺に拡散させる段階と、そして
前記シラント及び前記充填剤を間において前記表示基板及び前記封止基板を互いに合着させる段階と
を含むことを特徴とする、有機発光表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記疎水性領域は、前記シラントと隣接して位置することを特徴とする、請求項16に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記充填剤は、前記親水性領域より前記疎水性領域で大きい接触角を有することを特徴とする、請求項16に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記疎水性領域は、ポリジメチルシロキサンを含む物質と接触して形成されることを特徴とする、請求項16に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記疎水性領域は、疎水性インクがプリンティングされて形成されることを特徴とする、請求項16に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項21】
前記疎水性インクは、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、及びポリフッ化ビニリデンのうちの一つ以上を含むことを特徴とする、請求項20に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項22】
前記親水性領域は円形に形成されることを特徴とする、請求項16乃至21のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項23】
前記親水性領域は、長軸が前記表示基板の長辺と平行で、短軸が前記表示基板の短辺と平行な楕円形に形成されることを特徴とする、請求項16乃至21のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項24】
前記ドロップポイントは2つ以上配置され、
前記ドロップポイントは、前記表示基板の長辺と平行に配列されることを特徴とする、請求項16乃至21のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項25】
前記ドロップポイントは複数配置され、
前記複数のドロップポイントは、前記親水性領域上に散布することを特徴とする、請求項16乃至21のうちの何れか一つに記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項26】
前記複数のドロップポイントは、大きさが多様であり、
前記複数のドロップポイントが位置する前記親水性領域も、大きさが多様であることを特徴とする、請求項25に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項27】
前記複数のドロップポイントは、第1ドロップポイント及び前記第1ドロップポイントより大きさの大きい第2ドロップポイントを含み、
前記第1ドロップポイントが位置する親水性領域より前記第2ドロップポイントが位置する親水性領域が大きく形成され、
前記第1ドロップポイントを通して滴下される前記充填剤の量より前記第2ドロップポイントを通して滴下される前記充填剤の量が多いことを特徴とする、請求項26に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項28】
前記第1ドロップポイント及び前記第2ドロップポイントは、互いに交互に配列されることを特徴とする、請求項27に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【請求項29】
前記第2ドロップポイントは、前記表示基板の各角部に隣接して位置することを特徴とする、請求項27に記載の有機発光表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−18648(P2011−18648A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154768(P2010−154768)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】