有機電界発光素子およびその製造方法
【課題】 薄い厚さを有しながら、酸素または水分の浸透を防止することができる有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】有機電界発光素子は、基板300、複数のピクセル30、平坦化膜320及びパッシベーション膜340を含む。基板310はアクティブ領域の周辺部に形成された凹部310を含む。ピクセル30はアクティブ領域に形成され、平坦化膜320は基板300上でピクセル30を覆う。パッシベーション膜340は平坦化膜320及び凹部310を覆う。有機電界発光素子が凹部または経路延長部を含んでいるので、酸素または水分がパッシベーション膜の内部に浸透できない。
【解決手段】有機電界発光素子は、基板300、複数のピクセル30、平坦化膜320及びパッシベーション膜340を含む。基板310はアクティブ領域の周辺部に形成された凹部310を含む。ピクセル30はアクティブ領域に形成され、平坦化膜320は基板300上でピクセル30を覆う。パッシベーション膜340は平坦化膜320及び凹部310を覆う。有機電界発光素子が凹部または経路延長部を含んでいるので、酸素または水分がパッシベーション膜の内部に浸透できない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光素子及びその製造方法に関し、特に、酸素または水分の浸透を防止できる薄い有機電界発光素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機電界発光素子は自発光素子として、所定の電圧が印加されたとき特定波長の光を発生させる素子である。
図1Aは、従来の第1の有機電界発光素子を示す平面図である。
図1Aのように、前記第1の有機電界発光素子は複数のピクセル30、ゲッター50及びセルキャップ70を含む。
各ピクセル30は、基板10上に順次に形成されたアノード電極層100、有機物層120及びカソード電極層140を含む。アノード電極層100に正の電圧が印加され、カソード電極層140に負の電圧が印加された場合、有機物層120は特定波長の光を発生させる。
【0003】
ゲッター50はセルキャップ70に接着され、前記有機電界発光素子の内部にある酸素(O2)または水分(H2O)を除去する。
セルキャップ70は、ピクセル30を覆い、酸素(O2)または水分(H2O)がセルキャップ70の内部に浸透することを防止する。この場合、ゲッター50はカソード電極層140と接触してはならない。従って、ゲッター50とカソード電極層140と間に一定空間が要求されることから、前記第1の有機電界発光素子の厚さが増大される。
【0004】
近頃、有機電界発光素子を使用する携帯電話などが小型化されている。そのため、前記有機電界発光素子の厚さが薄くならなければならない。しかし、従来の第1の有機電界発光素子は、ゲッター50が接着されたセルキャップ70を使用しているので、前記第1の有機電界発光素子を使用する携帯電話などの厚さが薄くならなかった。
【0005】
従って、以下の第2の有機電界発光素子が開発された。
図1Bは従来の第2の有機電界発光素子を示す平面図である。
図1Bにおいて、前記第2の有機電界発光素子は、ピクセル30、平坦化膜200及びパッシベーション膜220を含む。
平坦化膜200はピクセル30上に形成され、ピクセル30とパッシベーション膜220と間の接着力を強化させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パッシベーション膜220は平坦化膜200上に形成され、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜220の内部空間に浸透することを防止する。しかし、パッシベーション膜220と基板10が接着された部分中、パッシベーション膜220のエッジ部分は厚さが薄いので、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透することが可能である。その結果、ピクセル30中の一部が発光できないこともあった。
従って、薄膜でありながら、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止できる有機電界発光素子が求められるようになった。
【0007】
本発明の目的は、酸素または水分の浸透を防止する有機電界発光素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光素子は、基板、複数のピクセル、平坦化膜及びパッシベーション膜を含む。前記基板は、アクティブ領域の周辺部に形成された凹部(溝)を含む。前記ピクセルは、前記アクティブ領域に形成される。前記平坦化膜は、前記基板上で前記ピクセルを覆う。前記パッシベーション膜は、前記平坦化膜及び前記凹部を覆う。
【0009】
本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光素子は、基板、平坦化膜、浸透防止膜及びパッシベーション膜を含む。前記基板は、アクティブ領域に形成される複数のピクセルを含む。前記平坦化膜は、前記ピクセルを覆う。前記浸透防止膜は、前記平坦化膜を覆う。前記パッシベーション膜は、前記浸透防止膜上に形成される。
【0010】
本発明の第3の実施形態に係る基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子は、平坦化膜、複数の経路延長部及びパッシベーション膜を含む。前記平坦化膜は前記ピクセルを覆う。前記経路延長部は前記平坦化膜の周辺部で前記基板上に形成される。前記パッシベーション膜は前記平坦化膜及び経路延長部を覆う。
【0011】
本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光素子製造方法は、基板をパターニングしてアクティブ領域の周辺部に複数の凹部を有する基板を製造する段階、前記アクティブ領域に複数のピクセルを形成する段階、前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、及び、前記平坦化膜及び前記凹部を覆うように前記平坦化膜及び前記凹部上にパッシベーション膜を形成する段階を含む。
【0012】
本発明の第2の実施形態に係る基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子を製造する方法は、前記ピクセル上に、前記ピクセルを覆う平坦化膜を形成する段階、前記平坦化膜が形成される領域の周辺部で前記基板上に複数の経路延長部を形成する段階、及び、前記平坦化膜及び経路延長部上に形成されるパッシベーション膜を形成する段階を含む。
【0013】
本発明の第3の実施形態に係る複数のピクセルを有する有機電界発光素子製造方法は、前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、前記平坦化膜を覆うように前記平坦化膜上に浸透防止膜を形成する段階、及び、前記浸透防止膜上にパッシベーション膜を形成する段階を含む。
【0014】
本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法は、凹部または経路延長部を含むため、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜の内部に浸透できない。
また、本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法は、浸透防止膜を含むため、酸素(O2)または水分(H2O)がその内部に浸透できない。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法によれば、凹部または経路延長部を含むので、酸素または水分がパッシベーション膜の内部に浸透できない長所がある。
また、本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法によれば、浸透防止膜を含むので、酸素(O2)または水分(H2O)がその内部に浸透できない長所がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図2Aは本発明の好ましい第1の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図、図2bは本発明の好ましい一実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図である。図2Cは本発明の好ましい他の実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図である。
図2Aないし図2Cにおいて、本発明の有機電界発光素子は基板300、ピクセル30、平坦化膜320及びパッシベーション膜340を含む。
【0017】
基板300は、ピクセル30が形成されるアクティブ領域の周辺部に形成された凹部ら30を含む。
【0018】
ピクセル30は図2Aに示されるように、基板300上で前記アクティブ領域に形成される。また、ピクセル30は、基板300上にアノード電極層100、有機物層120及びカソード電極層140を蒸着することによって順次に形成される。
アノード電極層100は、所定の正の電圧が印加された場合、例えば、インジウムスズ酸化物層(Indium Tin Oxide Film)である有機物層120に正孔を供給する。
【0019】
カソード電極層140は、所定の負の電圧が印加された場合、電子を有機物層120に提供する。
有機物層120は、アノード電極層100上に順次に形成される正孔輸送層(HTL)、発光層(EML)、及び電子輸送層(ETL)を含む。アノード電極層100に所定の正の電圧が印加され、カソード電極層140に所定の負の電圧が印加された場合、前記正孔輸送層はアノード電極層100から供給される正孔を前記発光層に輸送し、前記電子輸送層は前記注入された電子を前記発光層に輸送する。前記輸送された正孔と電子は前記発光層で再結合し、特定波長の光を発生する。
【0020】
平坦化膜320はピクセル30を覆い、且つ非導電性有機膜である。例えば、平坦化膜320は、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の登録商標)は、ピクセル30とパッシベーション膜340との間の接着力を強化させる。
パッシベーション膜340は、無機膜として平坦化膜320及び凹部310上に形成され、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止する。
【0021】
図2Bにおいて、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜340は平坦化膜320及び凹部310上に順次に形成される第1のシリコン酸化膜340a、シリコン窒化膜340b及び第2のシリコン酸化膜340cを含むため、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜340の内部に浸透することを防止する。シリコン窒化膜340bは、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止するのに優れるが、厚く形成されれば、基板300を曲げることもある。従って、シリコン窒化膜340bが酸素防止膜または水分防止膜として使われるためには、薄く形成しなければならない。
【0022】
図2Cにおいて、本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜340は、平坦化膜320及び凹部310上に、順次に形成された第1のシリコン酸化膜340a、第1のシリコン窒化膜340b、第2のシリコン酸化膜340c、第2のシリコン窒化膜340d及び第3のシリコン酸化膜340eを含む。
要するに、パッシベーション膜340は、少なくとも一つのシリコン窒化膜を含む。しかし、パッシベーション膜340は、図2Cに示されるように薄膜の複数のシリコン窒化膜を含むことが好ましい。
【0023】
本発明の有機電界発光素子で、パッシベーション膜340は、凹部310が形成された基板300上に形成される。従って、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜340の内部に浸透しうる浸透経路が長くなる。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜340の内部に侵入できない。
【0024】
また、本発明の有機電界発光素子は、従来の有機電界発光素子とは違って、セルキャップを有し、従来の有機電界発光素子より薄く形成され得る。従って、携帯電話機などに使われる場合、従来の携帯電話機より薄い構造のものとすることができる。
【0025】
図3Aないし図3Dは、本発明の好ましい一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
図3Aに示されるように、所定マスク400を利用して基板300をエッチングすることよって基板300上に凹部310が形成される。
続いて、図3Bに示されるように、基板300上にピクセル30が形成される。
【0026】
続いて、図3Cに示されるように、ピクセル30を覆うように平坦化膜320が蒸着される。具体的には、平坦化膜320は、非導電性有機物の平坦化物質がピクセル30上に蒸着されることによって形成される。また、他の実施形態では、平坦化膜320は、ピクセル30上に平坦化物質が蒸着され、前記平坦化物質の上面をポリッシングすることによって形成される。
続いて、図3Dに示されるように、平坦化膜320及び凹部310上にパッシベーション膜340が形成される。
【0027】
本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子製造方法では、凹部310が、平坦化膜320がピクセル30を覆うように蒸着された後、形成される。但し、この場合、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止するために、凹部310は、真空雰囲気下で形成しなければならない。
【0028】
図4Aは、本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図、図4Bは本発明の一実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図面である。図4Cは、本発明の他の実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図面である。
【0029】
図4A、図4B及び図4Cにおいて、本発明の有機電界発光素子は、経路延長部400、ピクセル30、平坦化膜420及びパッシベーション膜440を含む。
経路延長部400は、平坦化膜420の周辺部で図4Aに示されるように基板10上に形成される。ここで、経路延長部400は正方形状または長方形状である。
【0030】
平坦化膜420はピクセル30を覆い、且つ非導電性有機膜である。例えば、平坦化膜420は、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の登録商標)よりなり、ピクセル30とパッシベーション膜440との間の接着力を強化する。
【0031】
パッシベーション膜440は、平坦化膜420及び経路延長部400が形成された基板10上に形成される。また、パッシベーション膜440は、無機膜として、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止する。
【0032】
図4Bにおいて、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜440は、平坦化膜420及び経路延長部400が形成された基板10上に、順次に形成された第1のシリコン酸化膜440a、シリコン窒化膜440b及び第2のシリコン酸化膜440cを含む。
【0033】
図4Cにおいて、本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜440は、平坦化膜420及び経路延長部400が形成された基板10上に、順次に形成された第1のシリコン酸化膜440a、第1のシリコン窒化膜440b、第2のシリコン酸化膜440c、第2のシリコン窒化膜440d及び第3のシリコン酸化膜440eを含む。
【0034】
本発明の有機電界発光素子は、経路延長部400が形成された基板10上に、パッシベーション膜440を形成する。従って、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜440の内部に浸透しうる浸透経路が、従来の有機電界発光素子より長くなる。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜440の内部に侵入できなくなる。
【0035】
以下では、前記有機電界発光素子の製造過程を詳述する。
基板10上にピクセル30を形成する。
続いて、ピクセル30を覆うように平坦化膜420を蒸着する。
次に、平坦化膜420の周辺部で、基板10上に経路延長部400を蒸着する。但し、本発明の他の実施形態に係る経路延長部400はピクセル30が基板10上に、形成される前に形成する。
続いて、平坦化膜420及び経路延長部400が蒸着された基板10上にパッシベーション膜440を形成する。
【0036】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図5に示されるように、本発明の有機電界発光素子は、ピクセル30、経路延長部500、平坦化膜520及びパッシベーション膜540を含む。
平坦化膜520とパッシベーション膜540は第2の実施形態の構成要素と同じ機能を遂行するので、以下説明を省略する。
【0037】
経路延長部500は、上底の長さが下底より長いオーバーハング構造を有し、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜540の内部に浸透しないように、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する浸透経路を延長させる。勿論、経路延長部500の上底の長さは下底の長さより小さくてもよい。
また、本発明の一実施形態に係る経路延長部500は隔壁180と同じ物質よりなる。
【0038】
以下では、前記有機電界発光素子の製造過程を詳述する。
基板10上にアノード電極層100及び絶縁膜160が、順次に蒸着される。
続いて、絶縁膜160上に隔壁180が形成されるとき、同時に基板10上に経路延長部500が形成される。勿論、経路延長部500はピクセル30が形成される前または平坦化膜520が形成された後、形成されてもよい。
【0039】
次に、アノード電極層100上に有機物層120及びカソード電極層140が、順次に形成される。即ち、複数のピクセル30が基板10上に形成される。
続いて、ピクセル30を覆うように平坦化膜520が形成される。
次に、平坦化膜520及び経路延長部500が形成された基板10上にパッシベーション膜540が形成される。
【0040】
図6Aは、本発明の第4の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図6Aにおいて、本発明の有機電界発光素子は複数のピクセル30、平坦化膜600、浸透防止膜620及びパッシベーション膜640を含む。
平坦化膜600は、ピクセル30を覆う。
【0041】
浸透防止膜620は、平坦化膜600を覆うように形成され、酸素(O2)または水分(H2O)と反応を良くするアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属よりなっている。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、前記金属は酸化され、即ち、浸透防止膜620は酸化膜に変化される。前記変化した酸化膜は、前記金属に比べて密度が高く、その結果、前記変化した酸化膜に沿って酸素(O2)または水分(H2O)が拡散されない。結果的に、即ち、前記酸化膜が形成された後、酸素(O2)または水分(H2O)は浸透防止膜620の内部に浸透できなくなる。
【0042】
パッシベーション膜640は、浸透防止膜620上に形成される。具体的には、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜640は、浸透防止膜620上に第1のシリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び第2のシリコン酸化膜が、順次に蒸着することによって形成される。
【0043】
本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜640は、浸透防止膜620上に第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜、第2のシリコン酸化膜、第2のシリコン窒化膜及び第3のシリコン酸化膜を順次に蒸着することによって形成される。
【0044】
以下では、前記有機電界発光素子の製造過程を詳述する。
基板10上にピクセル30を形成した後、ピクセル30を覆うように平坦化膜600を形成する。
続いて、平坦化膜600を覆うように浸透防止膜620を形成した後、浸透防止膜620上にパッシベーション膜640を形成する。
本発明の有機電界発光素子は従来の有機電界発光素子とは違って、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、酸化膜に変わる浸透防止膜620を含んでいるため、以降に浸透する酸素(O2)または水分(H2O)が浸透防止膜620の内部に浸透できなくなる。
【0045】
図6Bは、本発明の第5の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図6Bにおいて、本発明の有機電界発光素子は、複数のピクセル30、平坦化膜600、浸透防止膜660及びパッシベーション膜640を含む。
浸透防止膜660を除いた他の構成要素は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成要素等と同じ機能であるので、以下説明を省略する。
【0046】
浸透防止膜660は酸化膜として、平坦化膜600を覆うようにアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属層を形成した後、前記金属層を酸素雰囲気下で酸化させることによって形成される。即ち、本発明の浸透防止膜660は、第4の実施形態に係る浸透防止膜320と違って酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する前に形成される。
【0047】
図7Aは、本発明の第6の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図7Aにおいて、本発明の有機電界発光素子は、基板700、ピクセル30、平坦化膜740、浸透防止膜760及びパッシベーション膜 780を含む。
基板700は、アクティブ領域の周辺で図7Aに示されるように凹部720を有する。
【0048】
平坦化膜740は、ピクセル30を覆うように形成され、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の登録商標)のような非導電性有機膜よりなっている。
浸透防止膜760は、平坦化膜740及び凹部720を有する基板700を覆うように形成され、酸素(O2)または水分(H2O)と反応を良くするアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属より構成される。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、前記金属は酸化され、即ち、浸透防止膜760は酸化膜に変化する。前記変化した酸化膜は、前記金属に比べて密度が高く、その結果、前記変化した酸化膜に沿って酸素(O2)または水分(H2O)が拡散されない。
【0049】
パッシベーション膜780は、浸透防止膜760上に形成される。具体的には、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜780は、浸透防止膜760上に第1のシリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び第2のシリコン酸化膜を順次に蒸着することによって形成される。
【0050】
本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜780は、浸透防止膜760上に第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜、第2のシリコン酸化膜、第2のシリコン窒化膜及び第3のシリコン酸化膜を順次に蒸着することによって形成される。
【0051】
以下では、前記有機電界発光素子を製造する過程を詳述する。
所定マスクを利用して基板700をエッチングすることによって、基板700上に凹部720が形成される。
続いて、基板700上にピクセル30が形成される。
次に、ピクセル30を覆うように平坦化膜740が蒸着される。
続いて、平坦化膜740及び凹部720が形成された基板700上に浸透防止膜760が形成される。
次に、浸透防止膜760上にパッシベーション膜780が形成される。
【0052】
本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子製造方法では、凹部720は平坦化膜740がピクセル30上に蒸着された後、形成される。但し、このとき、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止する凹部720は、真空雰囲気下で基板700に形成されなければならない。
【0053】
図7Bは本発明の好ましい第7の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図7Bにおいて、本発明の有機電界発光素子は、基板700、複数のピクセル30、平坦化膜740、浸透防止膜790及びパッシベーション膜780を含む。
浸透防止膜790を除いた他の構成要素は、第6の実施形態の構成要素と同じ機能であるので、以下説明を省略する。
【0054】
浸透防止膜790は酸化膜である。具体的には、浸透防止膜790は、平坦化膜740及び凹部720が形成された基板700を覆うように、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属層を形成した後、前記金属層を酸素雰囲気下で酸化させることによって形成される。即ち、本発明の浸透防止膜790は、第6の実施形態の浸透防止膜760と違って酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する前に形成される。
【0055】
図8Aは、本発明の好ましい第8の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図8Aにおいて、本発明の有機電界発光素子は、経路延長部820、ピクセル30、平坦化膜840、浸透防止膜860及びパッシベーション膜880を含む。
経路延長部820は、ピクセル30が形成されるアクティブ領域の周辺で基板800上に形成される。ここで、経路延長部820は正方形状、長方形状またはオーバーハング形状である。
平坦化膜840は、ピクセル30を覆うように形成され、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の商標)のような非導電性有機膜よりなる。
【0056】
浸透防止膜860は、平坦化膜840及び経路延長部820を覆うように形成され、酸素(O2)または水分(H2O)とよく反応するアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属よりなっている。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、前記金属は酸化され、即ち、浸透防止膜860は酸化膜に変化する。前記変化した酸化膜は、前記金属に比べて密度が高く、その結果、前記変化した酸化膜に沿って酸素(O2)または水分(H2O)が拡散されない。
パッシベーション膜880は、浸透防止膜860上に形成され、且つ無機膜である。
【0057】
以下では、本発明の前記有機電界発光素子製造過程を詳述する。
基板800上にピクセル30が形成される。
続いて、ピクセル30を覆うように平坦化膜840を蒸着する。
次に、基板800上で平坦化膜840の周辺に経路延長部820を形成する。但し、本発明の他の実施形態に係る経路延長部820は、ピクセル30が基板800上に形成される前に形成されてもよい。または、経路延長部820は、隔壁が形成されるとき、同時に形成されてもよい。
続いて、平坦化膜840及び経路延長部820が形成された基板800上に、浸透防止膜860が形成される。
次に、浸透防止膜860上にパッシベーション膜880を形成する。
【0058】
図8Bは、本発明の好ましい第9の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図8Bにおいて、本発明の有機電界発光素子は、複数のピクセル30、平坦化膜840、浸透防止膜890及びパッシベーション膜880を含む。
浸透防止膜890を除いた他の構成要素は、第8の実施形態の構成要素と同じ機能であるので、以下説明を省略する。
【0059】
浸透防止膜890は酸化膜である。具体的には、浸透防止膜890は平坦化膜840及び経路延長部820が形成された基板800を覆うようにアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属層を形成した後、前記金属層を酸素雰囲気下で酸化させることによって形成される。即ち、本発明の浸透防止膜890は、第8の実施形態の浸透防止膜860と違って酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する前に形成される。
【0060】
前述した本発明の好ましい実施形態は、例示の目的のために開示された。したがって、本発明に対する通常の知識を有する当業者ならば、本発明の思想と範囲内で、多様な修正、変更、付加が可能である。このような修正、変更及び付加は本発明の特許請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1A】従来の第1の有機電界発光素子を示す平面図である。
【図1B】従来の第2の有機電界発光素子を示す平面図である。
【図2A】本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図2B】本発明の一実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図面である。
【図2C】本発明の他の実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図面である。
【図3A】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図3B】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図3C】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図3D】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図4A】本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光素子を図示した平面図である。
【図4B】本発明の一実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図である。
【図4C】本発明の他の実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図6A】本発明の第4の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図6B】本発明の第5の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図7A】本発明の第6の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図7B】本発明の第7の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図8A】本発明の第8の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図8B】本発明の第8の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【符号の説明】
【0062】
30 ピクセル
100 アノード電極層
120 有機物層
140 カソード電極層
300 基板
310 凹部
320 平坦化膜
340 パッシベーション膜
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光素子及びその製造方法に関し、特に、酸素または水分の浸透を防止できる薄い有機電界発光素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機電界発光素子は自発光素子として、所定の電圧が印加されたとき特定波長の光を発生させる素子である。
図1Aは、従来の第1の有機電界発光素子を示す平面図である。
図1Aのように、前記第1の有機電界発光素子は複数のピクセル30、ゲッター50及びセルキャップ70を含む。
各ピクセル30は、基板10上に順次に形成されたアノード電極層100、有機物層120及びカソード電極層140を含む。アノード電極層100に正の電圧が印加され、カソード電極層140に負の電圧が印加された場合、有機物層120は特定波長の光を発生させる。
【0003】
ゲッター50はセルキャップ70に接着され、前記有機電界発光素子の内部にある酸素(O2)または水分(H2O)を除去する。
セルキャップ70は、ピクセル30を覆い、酸素(O2)または水分(H2O)がセルキャップ70の内部に浸透することを防止する。この場合、ゲッター50はカソード電極層140と接触してはならない。従って、ゲッター50とカソード電極層140と間に一定空間が要求されることから、前記第1の有機電界発光素子の厚さが増大される。
【0004】
近頃、有機電界発光素子を使用する携帯電話などが小型化されている。そのため、前記有機電界発光素子の厚さが薄くならなければならない。しかし、従来の第1の有機電界発光素子は、ゲッター50が接着されたセルキャップ70を使用しているので、前記第1の有機電界発光素子を使用する携帯電話などの厚さが薄くならなかった。
【0005】
従って、以下の第2の有機電界発光素子が開発された。
図1Bは従来の第2の有機電界発光素子を示す平面図である。
図1Bにおいて、前記第2の有機電界発光素子は、ピクセル30、平坦化膜200及びパッシベーション膜220を含む。
平坦化膜200はピクセル30上に形成され、ピクセル30とパッシベーション膜220と間の接着力を強化させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パッシベーション膜220は平坦化膜200上に形成され、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜220の内部空間に浸透することを防止する。しかし、パッシベーション膜220と基板10が接着された部分中、パッシベーション膜220のエッジ部分は厚さが薄いので、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透することが可能である。その結果、ピクセル30中の一部が発光できないこともあった。
従って、薄膜でありながら、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止できる有機電界発光素子が求められるようになった。
【0007】
本発明の目的は、酸素または水分の浸透を防止する有機電界発光素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光素子は、基板、複数のピクセル、平坦化膜及びパッシベーション膜を含む。前記基板は、アクティブ領域の周辺部に形成された凹部(溝)を含む。前記ピクセルは、前記アクティブ領域に形成される。前記平坦化膜は、前記基板上で前記ピクセルを覆う。前記パッシベーション膜は、前記平坦化膜及び前記凹部を覆う。
【0009】
本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光素子は、基板、平坦化膜、浸透防止膜及びパッシベーション膜を含む。前記基板は、アクティブ領域に形成される複数のピクセルを含む。前記平坦化膜は、前記ピクセルを覆う。前記浸透防止膜は、前記平坦化膜を覆う。前記パッシベーション膜は、前記浸透防止膜上に形成される。
【0010】
本発明の第3の実施形態に係る基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子は、平坦化膜、複数の経路延長部及びパッシベーション膜を含む。前記平坦化膜は前記ピクセルを覆う。前記経路延長部は前記平坦化膜の周辺部で前記基板上に形成される。前記パッシベーション膜は前記平坦化膜及び経路延長部を覆う。
【0011】
本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光素子製造方法は、基板をパターニングしてアクティブ領域の周辺部に複数の凹部を有する基板を製造する段階、前記アクティブ領域に複数のピクセルを形成する段階、前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、及び、前記平坦化膜及び前記凹部を覆うように前記平坦化膜及び前記凹部上にパッシベーション膜を形成する段階を含む。
【0012】
本発明の第2の実施形態に係る基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子を製造する方法は、前記ピクセル上に、前記ピクセルを覆う平坦化膜を形成する段階、前記平坦化膜が形成される領域の周辺部で前記基板上に複数の経路延長部を形成する段階、及び、前記平坦化膜及び経路延長部上に形成されるパッシベーション膜を形成する段階を含む。
【0013】
本発明の第3の実施形態に係る複数のピクセルを有する有機電界発光素子製造方法は、前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、前記平坦化膜を覆うように前記平坦化膜上に浸透防止膜を形成する段階、及び、前記浸透防止膜上にパッシベーション膜を形成する段階を含む。
【0014】
本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法は、凹部または経路延長部を含むため、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜の内部に浸透できない。
また、本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法は、浸透防止膜を含むため、酸素(O2)または水分(H2O)がその内部に浸透できない。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法によれば、凹部または経路延長部を含むので、酸素または水分がパッシベーション膜の内部に浸透できない長所がある。
また、本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法によれば、浸透防止膜を含むので、酸素(O2)または水分(H2O)がその内部に浸透できない長所がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る有機電界発光素子及びその製造方法の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図2Aは本発明の好ましい第1の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図、図2bは本発明の好ましい一実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図である。図2Cは本発明の好ましい他の実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図である。
図2Aないし図2Cにおいて、本発明の有機電界発光素子は基板300、ピクセル30、平坦化膜320及びパッシベーション膜340を含む。
【0017】
基板300は、ピクセル30が形成されるアクティブ領域の周辺部に形成された凹部ら30を含む。
【0018】
ピクセル30は図2Aに示されるように、基板300上で前記アクティブ領域に形成される。また、ピクセル30は、基板300上にアノード電極層100、有機物層120及びカソード電極層140を蒸着することによって順次に形成される。
アノード電極層100は、所定の正の電圧が印加された場合、例えば、インジウムスズ酸化物層(Indium Tin Oxide Film)である有機物層120に正孔を供給する。
【0019】
カソード電極層140は、所定の負の電圧が印加された場合、電子を有機物層120に提供する。
有機物層120は、アノード電極層100上に順次に形成される正孔輸送層(HTL)、発光層(EML)、及び電子輸送層(ETL)を含む。アノード電極層100に所定の正の電圧が印加され、カソード電極層140に所定の負の電圧が印加された場合、前記正孔輸送層はアノード電極層100から供給される正孔を前記発光層に輸送し、前記電子輸送層は前記注入された電子を前記発光層に輸送する。前記輸送された正孔と電子は前記発光層で再結合し、特定波長の光を発生する。
【0020】
平坦化膜320はピクセル30を覆い、且つ非導電性有機膜である。例えば、平坦化膜320は、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の登録商標)は、ピクセル30とパッシベーション膜340との間の接着力を強化させる。
パッシベーション膜340は、無機膜として平坦化膜320及び凹部310上に形成され、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止する。
【0021】
図2Bにおいて、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜340は平坦化膜320及び凹部310上に順次に形成される第1のシリコン酸化膜340a、シリコン窒化膜340b及び第2のシリコン酸化膜340cを含むため、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜340の内部に浸透することを防止する。シリコン窒化膜340bは、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止するのに優れるが、厚く形成されれば、基板300を曲げることもある。従って、シリコン窒化膜340bが酸素防止膜または水分防止膜として使われるためには、薄く形成しなければならない。
【0022】
図2Cにおいて、本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜340は、平坦化膜320及び凹部310上に、順次に形成された第1のシリコン酸化膜340a、第1のシリコン窒化膜340b、第2のシリコン酸化膜340c、第2のシリコン窒化膜340d及び第3のシリコン酸化膜340eを含む。
要するに、パッシベーション膜340は、少なくとも一つのシリコン窒化膜を含む。しかし、パッシベーション膜340は、図2Cに示されるように薄膜の複数のシリコン窒化膜を含むことが好ましい。
【0023】
本発明の有機電界発光素子で、パッシベーション膜340は、凹部310が形成された基板300上に形成される。従って、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜340の内部に浸透しうる浸透経路が長くなる。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜340の内部に侵入できない。
【0024】
また、本発明の有機電界発光素子は、従来の有機電界発光素子とは違って、セルキャップを有し、従来の有機電界発光素子より薄く形成され得る。従って、携帯電話機などに使われる場合、従来の携帯電話機より薄い構造のものとすることができる。
【0025】
図3Aないし図3Dは、本発明の好ましい一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
図3Aに示されるように、所定マスク400を利用して基板300をエッチングすることよって基板300上に凹部310が形成される。
続いて、図3Bに示されるように、基板300上にピクセル30が形成される。
【0026】
続いて、図3Cに示されるように、ピクセル30を覆うように平坦化膜320が蒸着される。具体的には、平坦化膜320は、非導電性有機物の平坦化物質がピクセル30上に蒸着されることによって形成される。また、他の実施形態では、平坦化膜320は、ピクセル30上に平坦化物質が蒸着され、前記平坦化物質の上面をポリッシングすることによって形成される。
続いて、図3Dに示されるように、平坦化膜320及び凹部310上にパッシベーション膜340が形成される。
【0027】
本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子製造方法では、凹部310が、平坦化膜320がピクセル30を覆うように蒸着された後、形成される。但し、この場合、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止するために、凹部310は、真空雰囲気下で形成しなければならない。
【0028】
図4Aは、本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図、図4Bは本発明の一実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図面である。図4Cは、本発明の他の実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図面である。
【0029】
図4A、図4B及び図4Cにおいて、本発明の有機電界発光素子は、経路延長部400、ピクセル30、平坦化膜420及びパッシベーション膜440を含む。
経路延長部400は、平坦化膜420の周辺部で図4Aに示されるように基板10上に形成される。ここで、経路延長部400は正方形状または長方形状である。
【0030】
平坦化膜420はピクセル30を覆い、且つ非導電性有機膜である。例えば、平坦化膜420は、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の登録商標)よりなり、ピクセル30とパッシベーション膜440との間の接着力を強化する。
【0031】
パッシベーション膜440は、平坦化膜420及び経路延長部400が形成された基板10上に形成される。また、パッシベーション膜440は、無機膜として、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止する。
【0032】
図4Bにおいて、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜440は、平坦化膜420及び経路延長部400が形成された基板10上に、順次に形成された第1のシリコン酸化膜440a、シリコン窒化膜440b及び第2のシリコン酸化膜440cを含む。
【0033】
図4Cにおいて、本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜440は、平坦化膜420及び経路延長部400が形成された基板10上に、順次に形成された第1のシリコン酸化膜440a、第1のシリコン窒化膜440b、第2のシリコン酸化膜440c、第2のシリコン窒化膜440d及び第3のシリコン酸化膜440eを含む。
【0034】
本発明の有機電界発光素子は、経路延長部400が形成された基板10上に、パッシベーション膜440を形成する。従って、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜440の内部に浸透しうる浸透経路が、従来の有機電界発光素子より長くなる。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜440の内部に侵入できなくなる。
【0035】
以下では、前記有機電界発光素子の製造過程を詳述する。
基板10上にピクセル30を形成する。
続いて、ピクセル30を覆うように平坦化膜420を蒸着する。
次に、平坦化膜420の周辺部で、基板10上に経路延長部400を蒸着する。但し、本発明の他の実施形態に係る経路延長部400はピクセル30が基板10上に、形成される前に形成する。
続いて、平坦化膜420及び経路延長部400が蒸着された基板10上にパッシベーション膜440を形成する。
【0036】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図5に示されるように、本発明の有機電界発光素子は、ピクセル30、経路延長部500、平坦化膜520及びパッシベーション膜540を含む。
平坦化膜520とパッシベーション膜540は第2の実施形態の構成要素と同じ機能を遂行するので、以下説明を省略する。
【0037】
経路延長部500は、上底の長さが下底より長いオーバーハング構造を有し、酸素(O2)または水分(H2O)がパッシベーション膜540の内部に浸透しないように、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する浸透経路を延長させる。勿論、経路延長部500の上底の長さは下底の長さより小さくてもよい。
また、本発明の一実施形態に係る経路延長部500は隔壁180と同じ物質よりなる。
【0038】
以下では、前記有機電界発光素子の製造過程を詳述する。
基板10上にアノード電極層100及び絶縁膜160が、順次に蒸着される。
続いて、絶縁膜160上に隔壁180が形成されるとき、同時に基板10上に経路延長部500が形成される。勿論、経路延長部500はピクセル30が形成される前または平坦化膜520が形成された後、形成されてもよい。
【0039】
次に、アノード電極層100上に有機物層120及びカソード電極層140が、順次に形成される。即ち、複数のピクセル30が基板10上に形成される。
続いて、ピクセル30を覆うように平坦化膜520が形成される。
次に、平坦化膜520及び経路延長部500が形成された基板10上にパッシベーション膜540が形成される。
【0040】
図6Aは、本発明の第4の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図6Aにおいて、本発明の有機電界発光素子は複数のピクセル30、平坦化膜600、浸透防止膜620及びパッシベーション膜640を含む。
平坦化膜600は、ピクセル30を覆う。
【0041】
浸透防止膜620は、平坦化膜600を覆うように形成され、酸素(O2)または水分(H2O)と反応を良くするアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属よりなっている。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、前記金属は酸化され、即ち、浸透防止膜620は酸化膜に変化される。前記変化した酸化膜は、前記金属に比べて密度が高く、その結果、前記変化した酸化膜に沿って酸素(O2)または水分(H2O)が拡散されない。結果的に、即ち、前記酸化膜が形成された後、酸素(O2)または水分(H2O)は浸透防止膜620の内部に浸透できなくなる。
【0042】
パッシベーション膜640は、浸透防止膜620上に形成される。具体的には、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜640は、浸透防止膜620上に第1のシリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び第2のシリコン酸化膜が、順次に蒸着することによって形成される。
【0043】
本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜640は、浸透防止膜620上に第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜、第2のシリコン酸化膜、第2のシリコン窒化膜及び第3のシリコン酸化膜を順次に蒸着することによって形成される。
【0044】
以下では、前記有機電界発光素子の製造過程を詳述する。
基板10上にピクセル30を形成した後、ピクセル30を覆うように平坦化膜600を形成する。
続いて、平坦化膜600を覆うように浸透防止膜620を形成した後、浸透防止膜620上にパッシベーション膜640を形成する。
本発明の有機電界発光素子は従来の有機電界発光素子とは違って、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、酸化膜に変わる浸透防止膜620を含んでいるため、以降に浸透する酸素(O2)または水分(H2O)が浸透防止膜620の内部に浸透できなくなる。
【0045】
図6Bは、本発明の第5の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図6Bにおいて、本発明の有機電界発光素子は、複数のピクセル30、平坦化膜600、浸透防止膜660及びパッシベーション膜640を含む。
浸透防止膜660を除いた他の構成要素は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成要素等と同じ機能であるので、以下説明を省略する。
【0046】
浸透防止膜660は酸化膜として、平坦化膜600を覆うようにアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属層を形成した後、前記金属層を酸素雰囲気下で酸化させることによって形成される。即ち、本発明の浸透防止膜660は、第4の実施形態に係る浸透防止膜320と違って酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する前に形成される。
【0047】
図7Aは、本発明の第6の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図7Aにおいて、本発明の有機電界発光素子は、基板700、ピクセル30、平坦化膜740、浸透防止膜760及びパッシベーション膜 780を含む。
基板700は、アクティブ領域の周辺で図7Aに示されるように凹部720を有する。
【0048】
平坦化膜740は、ピクセル30を覆うように形成され、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の登録商標)のような非導電性有機膜よりなっている。
浸透防止膜760は、平坦化膜740及び凹部720を有する基板700を覆うように形成され、酸素(O2)または水分(H2O)と反応を良くするアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属より構成される。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、前記金属は酸化され、即ち、浸透防止膜760は酸化膜に変化する。前記変化した酸化膜は、前記金属に比べて密度が高く、その結果、前記変化した酸化膜に沿って酸素(O2)または水分(H2O)が拡散されない。
【0049】
パッシベーション膜780は、浸透防止膜760上に形成される。具体的には、本発明の一実施形態に係るパッシベーション膜780は、浸透防止膜760上に第1のシリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び第2のシリコン酸化膜を順次に蒸着することによって形成される。
【0050】
本発明の他の実施形態に係るパッシベーション膜780は、浸透防止膜760上に第1のシリコン酸化膜、第1のシリコン窒化膜、第2のシリコン酸化膜、第2のシリコン窒化膜及び第3のシリコン酸化膜を順次に蒸着することによって形成される。
【0051】
以下では、前記有機電界発光素子を製造する過程を詳述する。
所定マスクを利用して基板700をエッチングすることによって、基板700上に凹部720が形成される。
続いて、基板700上にピクセル30が形成される。
次に、ピクセル30を覆うように平坦化膜740が蒸着される。
続いて、平坦化膜740及び凹部720が形成された基板700上に浸透防止膜760が形成される。
次に、浸透防止膜760上にパッシベーション膜780が形成される。
【0052】
本発明の他の実施形態に係る有機電界発光素子製造方法では、凹部720は平坦化膜740がピクセル30上に蒸着された後、形成される。但し、このとき、酸素(O2)または水分(H2O)の浸透を防止する凹部720は、真空雰囲気下で基板700に形成されなければならない。
【0053】
図7Bは本発明の好ましい第7の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図7Bにおいて、本発明の有機電界発光素子は、基板700、複数のピクセル30、平坦化膜740、浸透防止膜790及びパッシベーション膜780を含む。
浸透防止膜790を除いた他の構成要素は、第6の実施形態の構成要素と同じ機能であるので、以下説明を省略する。
【0054】
浸透防止膜790は酸化膜である。具体的には、浸透防止膜790は、平坦化膜740及び凹部720が形成された基板700を覆うように、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属層を形成した後、前記金属層を酸素雰囲気下で酸化させることによって形成される。即ち、本発明の浸透防止膜790は、第6の実施形態の浸透防止膜760と違って酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する前に形成される。
【0055】
図8Aは、本発明の好ましい第8の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図8Aにおいて、本発明の有機電界発光素子は、経路延長部820、ピクセル30、平坦化膜840、浸透防止膜860及びパッシベーション膜880を含む。
経路延長部820は、ピクセル30が形成されるアクティブ領域の周辺で基板800上に形成される。ここで、経路延長部820は正方形状、長方形状またはオーバーハング形状である。
平坦化膜840は、ピクセル30を覆うように形成され、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLK(ダウ・ケミカル社の商標)のような非導電性有機膜よりなる。
【0056】
浸透防止膜860は、平坦化膜840及び経路延長部820を覆うように形成され、酸素(O2)または水分(H2O)とよく反応するアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属よりなっている。その結果、酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する場合、前記金属は酸化され、即ち、浸透防止膜860は酸化膜に変化する。前記変化した酸化膜は、前記金属に比べて密度が高く、その結果、前記変化した酸化膜に沿って酸素(O2)または水分(H2O)が拡散されない。
パッシベーション膜880は、浸透防止膜860上に形成され、且つ無機膜である。
【0057】
以下では、本発明の前記有機電界発光素子製造過程を詳述する。
基板800上にピクセル30が形成される。
続いて、ピクセル30を覆うように平坦化膜840を蒸着する。
次に、基板800上で平坦化膜840の周辺に経路延長部820を形成する。但し、本発明の他の実施形態に係る経路延長部820は、ピクセル30が基板800上に形成される前に形成されてもよい。または、経路延長部820は、隔壁が形成されるとき、同時に形成されてもよい。
続いて、平坦化膜840及び経路延長部820が形成された基板800上に、浸透防止膜860が形成される。
次に、浸透防止膜860上にパッシベーション膜880を形成する。
【0058】
図8Bは、本発明の好ましい第9の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
図8Bにおいて、本発明の有機電界発光素子は、複数のピクセル30、平坦化膜840、浸透防止膜890及びパッシベーション膜880を含む。
浸透防止膜890を除いた他の構成要素は、第8の実施形態の構成要素と同じ機能であるので、以下説明を省略する。
【0059】
浸透防止膜890は酸化膜である。具体的には、浸透防止膜890は平坦化膜840及び経路延長部820が形成された基板800を覆うようにアルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)のような金属層を形成した後、前記金属層を酸素雰囲気下で酸化させることによって形成される。即ち、本発明の浸透防止膜890は、第8の実施形態の浸透防止膜860と違って酸素(O2)または水分(H2O)が浸透する前に形成される。
【0060】
前述した本発明の好ましい実施形態は、例示の目的のために開示された。したがって、本発明に対する通常の知識を有する当業者ならば、本発明の思想と範囲内で、多様な修正、変更、付加が可能である。このような修正、変更及び付加は本発明の特許請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1A】従来の第1の有機電界発光素子を示す平面図である。
【図1B】従来の第2の有機電界発光素子を示す平面図である。
【図2A】本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図2B】本発明の一実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図面である。
【図2C】本発明の他の実施形態に係る図2AのA部分を拡大して示す図面である。
【図3A】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図3B】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図3C】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図3D】本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子製造方法を示す平面図である。
【図4A】本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光素子を図示した平面図である。
【図4B】本発明の一実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図である。
【図4C】本発明の他の実施形態に係る図4AのB部分を拡大して示す図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図6A】本発明の第4の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図6B】本発明の第5の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図7A】本発明の第6の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図7B】本発明の第7の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図8A】本発明の第8の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【図8B】本発明の第8の実施形態に係る有機電界発光素子を示す平面図である。
【符号の説明】
【0062】
30 ピクセル
100 アノード電極層
120 有機物層
140 カソード電極層
300 基板
310 凹部
320 平坦化膜
340 パッシベーション膜
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブ領域の周辺部に形成された凹部を有する基板、
前記アクティブ領域に形成された複数のピクセル、
前記基板上で前記ピクセルを覆う平坦化膜、及び
前記平坦化膜及び前記凹部を覆うパッシベーション膜を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記平坦化膜は、非導電性有機膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記平坦化膜は、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLKよりなることを特徴とする請求項2項に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記パッシベーション膜は、酸素及び水分防止膜として無機膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
アクティブ領域に形成される複数のピクセルを含む基板、
前記ピクセルを覆う平坦化膜、
前記平坦化膜を覆う浸透防止膜、及び
前記浸透防止膜上に形成されたパッシベーション膜を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項6】
前記アクティブ領域の周辺で前記基板に凹部が形成され、
前記浸透防止膜は、前記凹部を覆うことを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記アクティブ領域の周辺に形成される経路延長部をさらに含み、
前記浸透防止膜は、前記経路延長部を覆うことを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記浸透防止膜は、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)よりなることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
前記浸透防止膜は、酸化膜であることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項10】
基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子において、
前記ピクセルを覆う平坦化膜、
前記平坦化膜の周辺部で前記基板上に形成された複数の経路延長部、及び
前記平坦化膜及び経路延長部を覆うパッシベーション膜を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項11】
前記各経路延長部は、台形状であることを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
【請求項12】
前記各経路延長部は、長方形状であることを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
【請求項13】
前記有機電界発光素子は、
前記平坦化膜及び前記経路延長部と前記パッシベーション膜との間に形成された浸透防止膜を、さらに含むことを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
【請求項14】
前記浸透防止膜は、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)よりなることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光素子。
【請求項15】
前記浸透防止膜は、酸化膜であることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光素子。
【請求項16】
基板をパターニングしてアクティブ領域の周辺部に複数の凹部を有する基板を算出する段階、
前記アクティブ領域に複数のピクセルを形成する段階、
前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、及び
前記平坦化膜及び前記凹部を覆うように前記平坦化膜及び前記凹部上にパッシベーション膜を形成する段階、
を含むことを特徴とする有機電界発光素子製造方法。
【請求項17】
前記平坦化膜を形成する段階は、
前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化物質を蒸着する段階、及び
前記蒸着された平坦化物質の上面をポリッシングする段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項18】
前記凹部は、前記平坦化膜が形成された基板をパターニングすることよって形成されることを特徴とする請求項16に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項19】
前記凹部は、真空雰囲気下で形成されることを特徴とする請求項18に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項20】
前記有機電界発光素子製造方法は、
前記平坦化膜及び前記凹部上に浸透防止膜を形成する段階をさらに含み、
前記浸透防止膜は、前記平坦化膜、前記凹部と前記パッシベーション膜の間に位置することを特徴とする請求項16に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項21】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜及び前記凹部上に金属膜を形成する段階、及び
酸素雰囲気下で前記金属膜を酸化させて酸化膜を形成する段階を含むことを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項22】
基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子を製造する方法において、
前記ピクセル上に、前記ピクセルを覆うように平坦化膜を形成する段階、
前記平坦化膜が形成される領域の周辺部で前記基板上に複数の経路延長を形成する段階、及び
前記平坦化膜及び経路延長部上にパッシベーション膜を形成する段階を含むことを特徴とする有機電界発光素子製造方法。
【請求項23】
前記各ピクセルは、
前記基板上にアノード電極層、絶縁膜及び隔壁を順次に形成する段階、及び
前記アノード電極層上に有機物層及びカソード電極層を順次に形成する段階よりなり、
前記経路延長部は前記隔壁が形成されるとき、同時に形成されることを特徴とする請求項22に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項24】
前記経路延長部は、前記隔壁と同じ物質よりなることを特徴とする請求項23に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項25】
前記有機電界発光素子製造方法は、
前記平坦化膜及び前記経路延長部上に浸透防止膜を形成する段階を、さらに含み、
前記浸透防止膜は前記平坦化膜、前記経路延長部と前記パッシベーション膜と間に位置することを特徴とする請求項22に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項26】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜及び前記経路延長部上に金属膜を形成する段階、及び
酸素雰囲気下で前記金属膜を酸化させて酸化膜を形成する段階を含むことを特徴とする請求項25に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項27】
複数のピクセルを有する有機電界発光素子製造方法において、
前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、
前記平坦化膜を覆うように前記平坦化膜上に浸透防止膜を形成する段階、及び
前記浸透防止膜上にパッシベーション膜を形成する段階を含むことを特徴とする有機電界発光素子製造方法。
【請求項28】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜上に金属膜を形成する段階、及び
酸素雰囲気下で前記金属膜を酸化させて酸化膜を形成する段階を含むことを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項29】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜上に酸化膜を蒸着する段階を含むことを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項1】
アクティブ領域の周辺部に形成された凹部を有する基板、
前記アクティブ領域に形成された複数のピクセル、
前記基板上で前記ピクセルを覆う平坦化膜、及び
前記平坦化膜及び前記凹部を覆うパッシベーション膜を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記平坦化膜は、非導電性有機膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記平坦化膜は、ベンゾシクロブテン(BCB)またはSiLKよりなることを特徴とする請求項2項に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記パッシベーション膜は、酸素及び水分防止膜として無機膜であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
アクティブ領域に形成される複数のピクセルを含む基板、
前記ピクセルを覆う平坦化膜、
前記平坦化膜を覆う浸透防止膜、及び
前記浸透防止膜上に形成されたパッシベーション膜を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項6】
前記アクティブ領域の周辺で前記基板に凹部が形成され、
前記浸透防止膜は、前記凹部を覆うことを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記アクティブ領域の周辺に形成される経路延長部をさらに含み、
前記浸透防止膜は、前記経路延長部を覆うことを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記浸透防止膜は、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)よりなることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
前記浸透防止膜は、酸化膜であることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
【請求項10】
基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子において、
前記ピクセルを覆う平坦化膜、
前記平坦化膜の周辺部で前記基板上に形成された複数の経路延長部、及び
前記平坦化膜及び経路延長部を覆うパッシベーション膜を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項11】
前記各経路延長部は、台形状であることを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
【請求項12】
前記各経路延長部は、長方形状であることを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
【請求項13】
前記有機電界発光素子は、
前記平坦化膜及び前記経路延長部と前記パッシベーション膜との間に形成された浸透防止膜を、さらに含むことを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
【請求項14】
前記浸透防止膜は、アルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)または窒化チタン(TiN)よりなることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光素子。
【請求項15】
前記浸透防止膜は、酸化膜であることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光素子。
【請求項16】
基板をパターニングしてアクティブ領域の周辺部に複数の凹部を有する基板を算出する段階、
前記アクティブ領域に複数のピクセルを形成する段階、
前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、及び
前記平坦化膜及び前記凹部を覆うように前記平坦化膜及び前記凹部上にパッシベーション膜を形成する段階、
を含むことを特徴とする有機電界発光素子製造方法。
【請求項17】
前記平坦化膜を形成する段階は、
前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化物質を蒸着する段階、及び
前記蒸着された平坦化物質の上面をポリッシングする段階を含むことを特徴とする請求項16に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項18】
前記凹部は、前記平坦化膜が形成された基板をパターニングすることよって形成されることを特徴とする請求項16に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項19】
前記凹部は、真空雰囲気下で形成されることを特徴とする請求項18に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項20】
前記有機電界発光素子製造方法は、
前記平坦化膜及び前記凹部上に浸透防止膜を形成する段階をさらに含み、
前記浸透防止膜は、前記平坦化膜、前記凹部と前記パッシベーション膜の間に位置することを特徴とする請求項16に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項21】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜及び前記凹部上に金属膜を形成する段階、及び
酸素雰囲気下で前記金属膜を酸化させて酸化膜を形成する段階を含むことを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項22】
基板上に形成された複数のピクセルを有する有機電界発光素子を製造する方法において、
前記ピクセル上に、前記ピクセルを覆うように平坦化膜を形成する段階、
前記平坦化膜が形成される領域の周辺部で前記基板上に複数の経路延長を形成する段階、及び
前記平坦化膜及び経路延長部上にパッシベーション膜を形成する段階を含むことを特徴とする有機電界発光素子製造方法。
【請求項23】
前記各ピクセルは、
前記基板上にアノード電極層、絶縁膜及び隔壁を順次に形成する段階、及び
前記アノード電極層上に有機物層及びカソード電極層を順次に形成する段階よりなり、
前記経路延長部は前記隔壁が形成されるとき、同時に形成されることを特徴とする請求項22に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項24】
前記経路延長部は、前記隔壁と同じ物質よりなることを特徴とする請求項23に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項25】
前記有機電界発光素子製造方法は、
前記平坦化膜及び前記経路延長部上に浸透防止膜を形成する段階を、さらに含み、
前記浸透防止膜は前記平坦化膜、前記経路延長部と前記パッシベーション膜と間に位置することを特徴とする請求項22に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項26】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜及び前記経路延長部上に金属膜を形成する段階、及び
酸素雰囲気下で前記金属膜を酸化させて酸化膜を形成する段階を含むことを特徴とする請求項25に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項27】
複数のピクセルを有する有機電界発光素子製造方法において、
前記ピクセルを覆うように前記ピクセル上に平坦化膜を形成する段階、
前記平坦化膜を覆うように前記平坦化膜上に浸透防止膜を形成する段階、及び
前記浸透防止膜上にパッシベーション膜を形成する段階を含むことを特徴とする有機電界発光素子製造方法。
【請求項28】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜上に金属膜を形成する段階、及び
酸素雰囲気下で前記金属膜を酸化させて酸化膜を形成する段階を含むことを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光素子製造方法。
【請求項29】
前記浸透防止膜を形成する段階は、
前記平坦化膜上に酸化膜を蒸着する段階を含むことを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光素子製造方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【公開番号】特開2006−120635(P2006−120635A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−303145(P2005−303145)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(596066770)エルジー エレクトロニクス インコーポレーテッド (384)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(596066770)エルジー エレクトロニクス インコーポレーテッド (384)
【Fターム(参考)】
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