説明

有機EL照明装置

【課題】安全性が高く、電気的接続を容易に行うことができる有機EL照明装置を提供する。
【解決手段】有機EL照明パネル11〜13に、それぞれ、陽極電極端子11bに接続される陽極用コンタクトピン1aと電極9の陰極に接続されるコンタクトピン1bとを有する第一コネクタ1、陰極電極端子11cに接続される陰極用コンタクトピン2aと電極9の陰極に接続されるコンタクトピン2bとを有する第二コネクタ2、及び、コンタクトピン1bとコンタクトピン2bとを電気的に接続するコンタクト間接続線7を設け、有機EL照明パネル11,12の第二コネクタ2と有機EL照明パネル12,13の第一コネクタ1とをそれぞれ電気的に接続するとともに、第三有機EL照明パネル13に陰極用コンタクトピン2aとコンタクト間接続線7とを電気的に接続する短絡ピン8を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL照明パネルを設置し点灯させる場合、有機EL照明パネルを電源と電気的に接続し、有機EL照明パネルに電力を供給する必要がある。このため、例えば、下記引用文献1においては、複数の有機EL照明パネルをそれぞれ外部接続部材を用いて設置し、この外部接続部材に有機EL照明パネル同士の電気的接続も兼ねさせる構成が開示されている。また、例えば、下記引用文献2には、基板に溝を形成し、この溝の底部に電極端子を配置する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−5243号公報
【特許文献2】特開2009−129771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記引用文献1に開示される構成では、有機EL照明パネルを接続する方向が1方向であり、接続方向を変えるには有機EL照明パネルの形状自体を変える必要があるという問題がある。
また、上記引用文献1に開示される構成では、有機EL照明パネルを接続する間隔が一定であり、電極部分の構造が複雑であるため、コストが高いという問題がある。
また、上記引用文献1に開示される構成では、電極部分の露出部分が大きく、有機EL照明パネルの点灯時に感電する虞があるという問題がある。
【0005】
また、上記引用文献1に開示される構成では、接続している複数の有機EL照明パネルのうち一部の有機EL照明パネルを取り替える場合には、全ての有機EL照明パネルを外部接続部材の挿入方向に移動させる必要があるという問題がある。
また、上記引用文献1に開示される構成では、装置本体の重量に加え、装置本体に多数の有機EL照明パネルを収納するため、重量がさらに増加し、取り付け作業が容易でないという問題がある。
また、上記引用文献1に開示される構成では、上記特許文献1の段落[0062]にあるように、直列、並列接続を選択することが可能であるものの、構造上、複数の有機EL照明パネルの直列接続と並列接続を同時に実現することができないという問題がある。
【0006】
そして、上記特許文献2に開示される構成では、感電の虞に対する安全対策として、基板に溝を形成し、この溝の底部に電極端子を配置する構成としているものの、専用の照明器具本体を用意する必要があるため、簡便な構成とは言い難く、取り付け作業に手間が掛かり、コストが高いという問題もある。
【0007】
以上のことから、本発明は、安全性が高く、電気的接続を容易に行うことができる有機EL照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するための第1の発明に係る有機EL照明装置は、有機EL素子と、前記有機EL素子に給電する陽極電極端子及び陰極電極端子とを備える複数の有機EL照明パネルを電気的に接続してなる有機EL照明装置において、前記複数の有機EL照明パネルが、それぞれ、二つ以上のコンタクト手段を有して少なくとも一つのコンタクト手段が前記陽極電極端子に電気的に接続されるとともに他の一つのコンタクト手段が電源の陰極に電気的に接続される第一コネクタと、二つ以上のコンタクト手段を有して少なくとも一つのコンタクト手段が前記陰極電極端子に電気的に接続されるとともに他の一つのコンタクト手段が前記電源の陰極に電気的に接続される第二コネクタと、前記第一コネクタの前記他の一つのコンタクト手段と前記第二コネクタの前記他の一つのコンタクト手段とを電気的に接続するコンタクト間接続線とを備え、一方の前記有機EL照明パネルの前記第一コネクタと他方の前記有機EL照明パネルの前記第二コネクタとが電気的に接続されるとともに、直列接続された複数の前記有機EL照明パネルのうちの前記電源から電気的に最も離れた位置にある前記有機EL照明パネル、又は、並列接続された全ての前記有機EL照明パネルが、前記陰極電極端子に電気的に接続される前記コンタクト手段と前記コンタクト間接続線とを電気的に接続する短絡手段を備えることを特徴とする。
【0009】
上記の課題を解決するための第2の発明に係る有機EL照明装置は、第1の発明に係る有機EL照明装置において、前記第一コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される二つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる三つの前記コンタクト手段を備え、前記第二コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記陰極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる三つの前記コンタクト手段を備えることを特徴とする。
【0010】
上記の課題を解決するための第3の発明に係る有機EL照明装置は、第1の発明に係る有機EL照明装置において、前記第一コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される二つの前記コンタクト手段及び前記陰極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる四つの前記コンタクト手段を備え、前記第二コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記陰極電極端子に電気的に接続される二つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる四つの前記コンタクト手段を備えることを特徴とする。
【0011】
上記の課題を解決するための第4の発明に係る有機EL照明装置は、第1ないし第3のいずれか一つの発明に係る有機EL照明装置において、少なくとも一つの前記有機EL照明パネルが、少なくとも一つの前記第一コネクタと、複数の前記第二コネクタを備えることを特徴とする。
【0012】
上記の課題を解決するための第5の発明に係る有機EL照明装置は、第1の発明に係る有機EL照明装置において、前記複数の有機EL照明パネルのうち、少なくとも一つの有機EL照明パネルの前記コネクタが有する前記コンタクト手段の数と、少なくとも一つの他の有機EL照明パネルの前記コネクタが有する前記コンタクト手段の数とが異なることを特徴とする。
【0013】
上記の課題を解決するための第6の発明に係る有機EL照明装置は、第1ないし第5のいずれか一つの発明に係る有機EL照明装置において、前記有機EL照明パネルのコネクタ搭載基板が、フレキシブルプリント基板からなることを特徴とする。
【0014】
上記の課題を解決するための第7の発明に係る有機EL照明装置は、第6の発明に係る有機EL照明装置において、前記有機EL照明パネルが立体的に組み立てられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、安全性が高く、電気的接続を容易に行うことができる有機EL照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置の回路図である。
【図3】図3(a)は本発明の第1の実施例に係る有機EL照明パネル本体の構成を模式的に示した上面図、図3(b)は図3(a)の斜視図である。
【図4】図4(a)は本発明の第1の実施例に係る有機EL照明パネルのコネクタ搭載回路基板の構成を模式的に示した上面図、図4(b)は図4(a)の斜視図である。
【図5】図5(a)は本発明の第1の実施例に係る有機EL照明パネルの構成を模式的に示した上面図、図5(b)は図5(a)の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置における各有機EL照明パネル間の接続前の状態を示した模式図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る有機EL照明装置における各有機EL照明パネル間の接続後の状態を示した模式図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る有機EL照明装置における直列接続時の構成を示した模式図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る有機EL照明装置における直列接続時の回路図である。
【図10】本発明の第2の実施例に係る有機EL照明装置における並列接続時の構成を示した模式図である。
【図11】本発明の第2の実施例に係る有機EL照明装置における並列接続時の回路図である。
【図12】本発明の第3の実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
【図13】本発明の第3の実施例に係る有機EL照明装置の回路図である。
【図14】本発明の第4の実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
【図15】本発明の第4の実施例に係る有機EL照明装置の回路図である。
【図16】本発明の第5の実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
【図17】本発明の第5の実施例に係る有機EL照明装置の回路図である。
【図18】本発明の第5の実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
【図19】図18のI−I断面図の一例である。
【図20】図18のI−I断面図の他の例である。
【図21】本発明の第6の実施例に係る有機EL照明装置の構成を模式的に示した上面図である。
【図22】図21の斜視図である。
【図23】本発明の第6の実施例に係る他の有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
【図24】本発明の第6の実施例に係る他の有機EL照明装置の構成を示した上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る有機EL照明装置について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0018】
図1〜図7を用いて本発明に係る有機EL照明装置の第1の実施例について説明する。
【0019】
はじめに、本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成について説明する。
図1は、本実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
図1に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、三つの有機EL照明パネル(以下、第一〜第三有機EL照明パネルという)11〜13を備えている。
【0020】
以下、本実施例に係る第一〜第三有機EL照明パネル11〜13の構成において、例えば、上記特許文献1,2に開示されている従来周知の有機EL照明パネルの構成と同様の構成については詳細な説明は適宜省略し、異なる点を中心に説明するものとする。
【0021】
本実施例に係る有機EL照明装置において、第一〜第三有機EL照明パネル11〜13は、それぞれ有機EL素子11a〜13aと、有機EL素子11a〜13aに給電するための陽極電極端子11b〜13b及び陰極電極端子11c〜13cとを備えている。
【0022】
第一〜第三有機EL照明パネル11〜13上にはそれぞれ二つのコンタクト手段としてのコンタクトピンを有する二つのコネクタ(以下、第一コネクタ、第二コネクタという)1,2が一対設けられている。
ここで、コンタクト手段とはコネクタ間の電気的な接続を行う手段である。一例としては、ヒロセ電機製のDF57あるいはDF59シリーズ等のように上下方向に抜き差しを行うコネクタや、日本圧着端子製のLEAコネクタのように横方向からスライドさせることにより抜き差しを行うコネクタ等に適用されている接続手段が挙げられる。これは以下の実施例においても同様である。
【0023】
第一〜第三有機EL照明パネル11〜13の各第一コネクタ1の一方のコンタクトピン(以下、陽極用コンタクトピンという)1aは、それぞれ陽極電極端子11b〜13bと電気的に接続されている。
第一〜第三有機EL照明パネル11〜13の各第二コネクタ2の一方のコンタクトピン(以下、陰極用コンタクトピンという)2aは、それぞれ陰極電極端子11c〜13cと電気的に接続されている。
第一〜第三有機EL照明パネル11〜13の各第一コネクタ1の他方のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側コンタクトピンという)1bと、第二コネクタ2の他方のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側コンタクトピンという)2bとは、図中一点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により電気的に接続されている。
なお、コンタクトピン間接続線7は第一、第二コネクタ1,2を実装している回路基板上に配置されており、この回路パターンは例えば回路基板上に配置された銅メッキのエッチング等で作製可能である。また、図中の黒丸は後述する短絡手段としての短絡ピン8を必要に応じて取り付けるための部品(例えば、図4,5に示すピン10)である。
ここで、短絡手段とは、異なる線毎の電気的接続を行う手段であり、一例として、マックエイト製ジャンプソケットJS−1等に適用されている接続手段が挙げられる。ハンダ付け等による短絡により線毎の電気的接続を行うのに比較して、短絡の有無を容易に制御可能となる利点がある。これは以下の実施例においても同様である。
【0024】
ここで、本実施例においては、図中、後述する電源9の陽極及び第一〜第三有機EL照明パネル11〜13の陽極電極端子11b〜13bと電気的に接続される陽極用コンタクトピン1aを『白』で示し、第一〜第三有機EL照明パネル11〜13の陰極電極端子11c〜13cと電気的に接続される陰極用コンタクトピン2aを『黒』で示し、後述する電源9の陰極と電気的に接続される第一コネクタ側コンタクトピン1b及び第二コネクタ側コンタクトピン2bを『斜線』により示すこととする。
【0025】
次に、図3〜図5を用いて本実施例における陽極電極端子11b〜13b及び陰極電極端子11c〜13cと、陽極用コンタクトピン1a及び陰極用コンタクトピン2aとをそれぞれ電気的に接続する方法の一例を説明する。図3(a)は本実施例に係る有機EL照明パネル本体の構成を示す模式図、図3(b)は本実施例に係る有機EL照明パネル本体の構成を示す斜視図、図4(a)は本実施例に係るコネクタ搭載回路基板の構成を示す模式図、図4(b)は本実施例に係るコネクタ搭載回路基板の構成を示す斜視図、図5(a)は本実施例に係る有機EL照明パネルの構成を示す模式図、図5(b)は本実施例に係る有機EL照明パネルの構成を示す斜視図である。なお、ここでは第一有機EL照明パネル11を例に説明するが、第二有機EL照明パネル12、第三有機EL照明パネル13についても同様の構成となっているものとする。
【0026】
図3〜図5に示すように、本実施例においては、図3に示す有機EL照明パネル本体11Aに、図4に示すコネクタ搭載回路基板11Bを組み付けることにより図5に示すような有機EL照明パネル11を構成している。
【0027】
より詳しくは、図3に示すように、有機EL照明パネル本体11Aにおいて、陽極電極端子11bはガラス基板11e上の二辺にそれぞれ設けられ、陰極電極端子11cはガラス基板11e上の四隅を含む他の二辺にそれぞれ設けられている。そして、ガラス基板11e上には酸素や水等による有機EL素子11aの性能劣化を防止する目的で、有機EL素子11aを覆うように封止缶11fが設けられている。
【0028】
なお、本実施例においては、基板としてガラス基板11eを用いる例を示したが、これ以外にも、プラスチックや金属やセラミック等の材料を基板として用いることも可能である。
また、有機EL素子11aを覆うように封止缶11fを設ける例を示したが、封止缶11fに代えて、封止用ガラス基板を接着層を介してガラス基板11eに張り合わせる、又は、酸素や水の浸入を防止する膜(封止膜)により有機EL素子11aを覆うなど、酸素や水等による有機EL素子11aの性能劣化を防止することができれば封止缶11f以外のものを用いてもよい。
【0029】
また、図4に示すように、コネクタ搭載回路基板11Bは、一対の第一コネクタ1及び第二コネクタ2を搭載するとともに、有機EL照明パネル本体11Aを組み込むための開口部11dと、陽極電極端子11bに均等に給電するために設けられた図中二点鎖線で示す陽極配線11gと、陰極電極端子11cに均等に給電するために設けられた図中破線で示す陰極配線11hとを有して枠状に形成されている。
配線基板1の裏面であって、陽極電極端子11bと対応する位置に陽極電極端子11bと接続される陽極配線11gが形成され、陰極電極端子11cと対応する位置に陰極電極端子11cと接続される陰極配線11hが形成されている。
このコネクタ搭載回路基板11Bは、例えばガラスエポキシ基板やFPC(Flexible printed circuits)等のフレキシブル基板に両面配線等を施すことによって陽極電極端子11b及び陰極電極端子11cと第一コネクタ1及び第二コネクタ2との電気的な接続を可能としている。
【0030】
なお、図5に示したように、実際の有機EL素子11aは封止缶11fに覆われ、実際の陽極電極端子11b及び陰極電極端子11cはコネクタ搭載回路基板11Bに覆われているが、本実施例では、図面上に有機EL素子11a、陽極電極端子11b及び陰極電極端子11cを表示したほうが説明上都合がよいため、これを表示している。これは第二有機EL照明パネル12、第三有機EL照明パネル13についても同様である。
【0031】
また、本実施例においては、第一コネクタ1及び第二コネクタ2として、例えば広く一般に用いられている幅約2〜3mm程度の2つのピンを備えた表面実装タイプの2ピンコネクタ(2Pコネクタ)を用いることとする。これにより、本実施例においては、陽極電極端子11b〜13b及び陰極電極端子11c〜13cとコネクタ1,2との間にハンダペーストを介し、リフロー炉を通すことにより、ハンダを溶融させて、陽極電極端子11b〜13b及び陰極電極端子11c〜13cとコネクタ1,2とを電気的に接続することができる。
【0032】
以上が本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成についての説明である。
【0033】
次に、図6及び図7を用いて本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第三有機EL照明パネル11〜13間の接続方法を、第一有機ELパネル11と第二有機ELパネル12との間の接続方法を一例として説明する。
図6は、本実施例に係る有機EL照明装置における各有機EL照明パネル間の接続前の状態を示した模式図である。また、図7は、本実施例に係る有機EL照明装置における各有機EL照明パネル間の接続後の状態を示した模式図である。なお、ここでは第一有機ELパネル11と第二有機ELパネル12との間の接続方法を一例として説明するが、第二有機ELパネル12と第三有機EL照明パネル13との間の接続についても同様の方法で行うものとする。
【0034】
図6及び図7に示すように、本実施例においては、ケーブル60を用いて第一有機EL照明パネル11と第二有機ELパネル12との間の電気的接続を行う。ケーブル60は、第一ケーブル側コネクタ61及び第二ケーブル側コネクタ62から構成されている。第一ケーブル側コネクタ61には、二つのコンタクト61a,61bが設けられている。第二ケーブル側コネクタ62には、二つのコンタクト62a,62bが設けられている。第一ケーブル側コネクタ61のコンタクト61a,61bと、第二ケーブル側コネクタ62のコンタクト62a,62bとは、それぞれコンタクト間接続線63により電気的に接続されている。
【0035】
例えば、第一有機EL照明パネル11と、第二有機EL照明パネル12とを接続する場合、ケーブル60の第一ケーブル側コネクタ61と、第一有機EL照明パネル11の第二コネクタ2とを接続し、ケーブル60の第二ケーブル側コネクタ62と、第二有機EL照明パネル12の第一コネクタ1とを接続する。これにより、第一有機EL照明パネル11と、第二有機EL照明パネル12とが電気的に接続される。
【0036】
ここで、本実施例において、第一ケーブル側コネクタ61及び第二ケーブル側コネクタ62は、第一コネクタ1及び第二コネクタに上方からはめ込むように取り付けられる。また、ケーブル60の配線53の長さは、第一有機EL照明パネル11と第二有機EL照明パネル12との間の設置間隔に合わせて適宜変更することが可能である。
【0037】
なお、図1においては簡単のため第一ケーブル側コネクタ61及び第二ケーブル側コネクタ62の図示を省略し、配線53のみを示しており、以下の説明においても第一ケーブル側コネクタ61及び第二ケーブル側コネクタ62については説明を省略するものとする。
【0038】
次に、本実施例に係る有機EL照明装置の構成について説明する。
図1に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置において、第一有機EL照明パネル11の陽極用コンタクトピン1aは、電源9の陽極と電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル11の第一コネクタ側コンタクトピン1bは電源9の陰極と電気的に接続されている。
なお、本実施例においては、第一有機EL照明パネル11の第一コネクタ1と電源9との間の電気的接続は、リード線等により行うこととする。
【0039】
第一有機EL照明パネル11の陰極用コンタクトピン2aは、第二有機EL照明パネル12の陽極用コンタクトピン1aと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル11の第二コネクタ側コンタクトピン2bは、第二有機EL照明パネル12の第一コネクタ側コンタクトピン1bと電気的に接続されている。
【0040】
第二有機EL照明パネル12の陰極用コンタクトピン2aは、第三有機EL照明パネル13の陽極用コンタクトピン1aと電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル12の第二コネクタ側コンタクトピン2bは、第三有機EL照明パネル13の第一コネクタ側コンタクトピン1bと電気的に接続されている。
【0041】
第三有機EL照明パネル13には、コンタクトピン間接続線7を介して陰極用コンタクトピン2aとコンタクトピン1b,2bとを電気的に接続する短絡ピン8が設置されている。なお、本実施例においては、短絡ピン8として、例えば広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いることができる。
【0042】
第三有機EL照明パネル13に短絡ピン8を設置することにより、電源9の陽極から第一有機EL照明パネル11と第二有機EL照明パネル12を経て第三有機EL照明パネル13まで流れてきた電流を電源9の陰極に返すことができる。
これにより、図2に示すように、第一有機EL照明パネル11、第二有機EL照明パネル12及び第三有機EL照明パネル13の直列接続を実現することができる。
以上が本実施例に係る有機EL照明装置の構成についての説明である。
【0043】
以上、本実施例においては、三つの有機EL照明パネル11〜13を直列に接続する場合を例として説明したが、二つ又は四つ以上の有機EL照明パネルを直列に接続することも可能である。また、ひとつの有機EL照明パネルのみを電源9に接続する場合には、その有機EL照明パネルに短絡ピン8を設置することにより有機EL照明パネルを点灯させることが可能である。
【0044】
また、第一、第二コネクタ1,2としては、表面実装タイプのコネクタを用いる例を示したが、上述したコネクタ以外の大きさや形状のコネクタを用いることとしてもよく、また、これ以外にも、リード線を用いて接続する方法や、手作業にてハンダにより接続する方法等を用いることも可能である。
【0045】
また、本実施例においては、第一ケーブル側コネクタ61及び第二ケーブル側コネクタ62として、上方からはめ込む形式のコネクタを用いる例を示したが、横方向から差し込む形式等のコネクタを用いることも可能であり、この他にも、電気的な接続ができるのであれば種々のコネクタ形式を適用することも可能である。
【0046】
また、本実施例においては、ケーブル60により第一〜第三有機EL照明パネル11〜13間の電気的接続を行うこととしたが、この他にも、リード線等により電気的に接続するようにすることも可能である。
【0047】
また、本実施例においては、短絡ピン8として、例えば広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いる例を示したが、これ以外の方法により電気的に接続するようにしてもよい。
【0048】
また、本実施例においては、長方形状の有機EL照明パネル11〜13を用いる場合を例として説明したが、この他にも、正方形状や多角形状や円形状等の有機EL照明パネルを用いることも可能である。
【0049】
以上に説明したように、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第一〜第三有機EL照明パネル11〜13にそれぞれ第一、第二コネクタ1,2を設け、各コネクタ1,2間をケーブル60により接続する方式としたため、有機EL照明パネル11〜13の形状を変えることなく、有機EL照明パネル11〜13を接続する方向を自由に設定することができる。
【0050】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第一〜第三有機EL照明パネル11〜13間においてコネクタ1,2間をケーブル60により接続する方式であるため、有機EL照明パネル11〜13の構造を変更することなく、有機EL照明パネル11〜13の設置間隔を自由に設定することができる。
【0051】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、コネクタ1,2、ケーブル60及び短絡ピン8等の汎用の部品のみを用いる構成であるため、コストが安く、異なる規格の有機EL照明パネル及び照明用配線との互換性を確保することができる。
【0052】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、電気的接続部分にコネクタ1,2を用いる構成であり、コンタクトピン1a,1bの露出部分はほとんどないため、容易に高い安全性を確保することができる。
【0053】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、接続している複数の有機EL照明パネル11〜13のうち一部の有機EL照明パネルのみを取り替える場合であっても、全ての有機EL照明パネル11〜13を移動させることなく、一部の有機EL照明パネルのみを取り替えることができる。
【0054】
また、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、設置したい場所に直接第一〜第三有機EL照明パネル11〜13を設置した上で、第一〜第三有機EL照明パネル11〜13間の電気的接続を行うことができるため、取り付け作業を簡略化し、コストを安くすることができる。
【実施例2】
【0055】
図8〜図11を用いて本発明に係る有機EL照明装置の第2の実施例について説明する。
【0056】
はじめに、本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成について説明する。
図8は、本実施例に係る有機EL照明装置における直列接続時の構成を示した模式図である。また、図10は、本実施例に係る有機EL照明装置における並列接続時の構成を示した模式図である。
図8、図10に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、三つの有機EL照明パネル(以下、第一〜第三有機EL照明パネルという)21〜23を備えている。
【0057】
以下、本実施例に係る第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の構成において、例えば、上記特許文献1,2に開示されている従来周知の有機EL照明パネルの構成と同様の構成については詳細な説明は適宜省略し、異なる点を中心に説明するものとする。
【0058】
本実施例に係る有機EL照明装置において、第一〜第三有機EL照明パネル21〜23は、それぞれ有機EL素子21a〜23aと、有機EL素子21a〜23aに給電するための陽極電極端子21b〜23b及び陰極電極端子21c〜23cとを備えている。
【0059】
第一〜第三有機EL照明パネル21〜23上にはそれぞれ三つのコンタクト手段としてのコンタクトピンを有する二つのコネクタ(以下、それぞれ第一コネクタ、第二コネクタという)3,4が一対設けられている。
【0060】
第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の各第一コネクタ3の第一のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピンという)3a、第一コネクタ3の第二のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピンという)3b及び第二コネクタ4の第一のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側陽極用コンタクトピンという)4aは、図中二点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により相互に電気的に接続されているとともに、それぞれ陽極電極端子21b〜23bと電気的に接続されている。
第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の各第二コネクタ4の第二のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側陰極用コンタクトピンという)4bは、陰極電極端子21c〜23cと電気的に接続されている。
第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の各第一コネクタ3の第三のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側コンタクトピンという)3cと、第二コネクタ4の第三のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側コンタクトピンという)4cとは、図中一点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により電気的に接続されている。
なお、コンタクトピン間接続線7は第一、第二コネクタ3,4を実装している回路基板上に配置されており、この回路パターンは例えば回路基板上に配置された銅メッキのエッチング等で作製可能である。また、図中の黒丸は後述する短絡手段としての短絡ピン8を必要に応じて取り付けるための部品(例えば、ピン等)である。
【0061】
なお、図8,10においては、後述する電源9の陽極及び第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の陽極電極端子21b〜23bと電気的に接続される各陽極用コンタクトピン3a,3b,4aを『白』で示し、第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の陰極電極端子21c〜23cと電気的に接続される第二コネクタ側陰極用コンタクトピン4bを『黒』で示し、後述する電源9の陰極と電気的に接続される第一コネクタ側コンタクトピン3c及び第二コネクタ側コンタクトピン4cを『斜線』により示すこととする。
また、本実施例においては、第一、第二コネクタ3,4として、広く一般に用いられている幅約2〜3mm程度の3つのピンを備えた表面実装タイプの3ピンコネクタ(3Pコネクタ)を用いることとする。これにより、本実施例においては、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとの間にハンダペーストを介し、リフロー炉を通すことにより、ハンダを溶融させて、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとを電気的に接続することができる。
【0062】
以上が本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成についての説明である。
【0063】
図8及び図9を用いて本実施例に係る有機EL照明装置における直列接続時の構成について説明する。
なお、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の陽極電極端子21b〜23b及び陰極電極端子21c〜23cと第一、第二コネクタ3,4とを電気的に接続する方法については、例えば図3〜図5に示し上述した実施例1の構成において、第一、第二コネクタ1,2に代えて図8、図10に示す第一、第二コネクタ3,4を用いるものとし、ここでは詳細な説明は省略する。また、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第三有機EL照明パネル21〜23間の電気的接続は、第1の実施例と同様の方法により行うこととする。
【0064】
図8に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置の直列接続時の構成において、第一有機EL照明パネル21の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン3bは、電源9の陽極と電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル21の第一コネクタ側コンタクトピン3cは、電源9の陰極と電気的に接続されている。
なお、本実施例においては、第一有機EL照明パネル21の第一コネクタ3と電源9との間の電気的接続は、リード線等により行うこととする。
【0065】
第一有機EL照明パネル21の第二コネクタ側陰極用コンタクトピン4bは、第二有機EL照明パネル22の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン3bと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル21の第二コネクタ側コンタクトピン4cは、第二有機EL照明パネル22の第一コネクタ側コンタクトピン3cと電気的に接続されている。
【0066】
第二有機EL照明パネル22の第二コネクタ側陰極用コンタクトピン4bは、第三有機EL照明パネル23の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン3bと電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル22の第二コネクタ側コンタクトピン4cは、第三有機EL照明パネル23の第一コネクタ側コンタクトピン3cと電気的に接続されている。
【0067】
そして、第三有機EL照明パネル23には、コンタクトピン間接続線7を介して第二コネクタ側陰極用コンタクトピン4bと第一コネクタ側コンタクトピン3c及び第二コネクタ側コンタクトピン4cとを電気的に接続する短絡ピン8が設置されている。なお、本実施例においては、短絡ピン8として、広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いることができる。
【0068】
上述したように、第三有機EL照明パネル23に短絡ピン8を設置することにより、電源9の陽極から第一有機EL照明パネル21と第二有機EL照明パネル22とを経て第三有機EL照明パネル23まで流れてきた電流を電源9の陰極に返すことができる。
これにより、図9に示すように、第一有機EL照明パネル21、第二有機EL照明パネル22及び第三有機EL照明パネル23の直列接続を実現することができる。
以上が本実施例に係る有機EL照明装置における直列接続時の構成についての説明である。
【0069】
図10及び図11を用いて本実施例に係る有機EL照明装置における並列接続時の構成について説明する。
なお、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の陽極電極端子21b〜23b及び陰極電極端子21c〜23cと第一、第二コネクタ3,4とを電気的に接続する方法については、例えば図3〜図5に示し上述した実施例1の構成において、第一、第二コネクタ1,2に代えて図8、図10に示す第一、第二コネクタ3,4を用いるものとし、ここでは詳細な説明は省略する。また、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第三有機EL照明パネル21〜23間の電気的接続は、第1の実施例と同様の方法により行うこととする。
【0070】
図10に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置の並列接続時の構成において、第一有機EL照明パネル21の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン3bは、電源9の陽極と電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル21の第一コネクタ側コンタクトピン3cは、電源9の陰極と電気的に接続されている。
なお、本実施例においては、第一有機EL照明パネル21の第一コネクタ3と電源9との間の電気的接続は、リード線等により行うこととする。
【0071】
第一有機EL照明パネル21の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン4aは、第二有機EL照明パネル22の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン3aと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル21の第二コネクタ側コンタクトピン4cは、第二有機EL照明パネル22の第一コネクタ側コンタクトピン3cと電気的に接続されている。
【0072】
第二有機EL照明パネル22の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン4aは、第三有機EL照明パネル23の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン3aと電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル22の第二コネクタ側コンタクトピン4cは、第三有機EL照明パネル23の第一コネクタ側コンタクトピン3cと電気的に接続されている。
【0073】
そして、第一有機EL照明パネル21、第二有機EL照明パネル22及び第三有機EL照明パネル23には、コンタクトピン間接続線7を介して第二コネクタ側陰極用コンタクトピン4bと、第一コネクタ側コンタクトピン3c及び第二コネクタ側コンタクトピン4cとを電気的に接続する短絡ピン8が設置されている。なお、本実施例においては、短絡ピン8として、広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いることができる。
【0074】
このように、第一〜第三有機EL照明パネル21〜23にそれぞれ短絡ピン8を設置する構成としたことにより、第一〜第三有機EL照明パネル21〜23のそれぞれの陽極電極端子21b〜23bと陰極電極端子21c〜23cとの間に印加される電圧を同一にすることができる。
これにより、図11に示すように、第一〜第三有機EL照明パネル21〜23の並列接続を実現することができる。
以上が本実施例に係る有機EL照明装置における並列接続時の構成についての説明である。
【0075】
以上、本実施例においては、三つの有機EL照明パネル21〜23を直列又は並列に接続する場合を例として説明したが、二つ又は四つ以上の有機EL照明パネルを直列又は並列に接続することも可能である。また、ひとつの有機EL照明パネルのみを電源9に接続する場合には、その有機EL照明パネルに短絡ピン8を設置することにより有機EL照明パネルを点灯させることが可能である。
【0076】
なお、本実施例においては、第一コネクタ3及び第二コネクタ4として、表面実装タイプのコネクタを用いる場合を例として説明したが、上述したコネクタ以外の大きさや形状のコネクタを用いることとしてもよく、また、これ以外にも、リード線を用いて接続する方法や、手作業にてハンダにより接続する方法等を用いることも可能である。
また、本実施例においては、短絡ピン8として、例えば広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いる例を示したが、これ以外の方法により電気的に接続するようにしてもよい。
また、本実施例においては、長方形状の有機EL照明パネル21〜23を用いる場合を例として説明したが、この他にも、正方形状や多角形状や円形状等の有機EL照明パネルを用いることも可能である。
また、本実施例においては、三つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ3,4を備えた有機EL照明パネル21〜23を電気的に接続する例を示したが、第一有機EL照明パネル21と第1の実施例において説明した二つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ1,2を備えた有機EL照明パネル11を組み合わせる等としてもよい。
【0077】
以上説明したように、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1の実施例に係る有機EL照明装置により奏する作用及び効果に加え、それぞれ三つのコンタクトピンを備えた第一、第二コネクタ3,4を用いること、及び短絡ピン8の設置の有無を選択することにより、複数の有機EL照明パネルの直列接続と並列接続とを制御することができる。
【実施例3】
【0078】
以下、図12及び図13を用いて本発明に係る有機EL照明装置の第3の実施例について説明する。
【0079】
はじめに、本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成について説明する。
図12は、本実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
図12に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、八つの有機EL照明パネル31〜38を備えている。
以下、本実施例に係る第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38の構成において、例えば、上記引用文献1,2に開示されている従来周知の有機EL照明パネルの構成と同様の構成については詳細な説明は適宜省略し、異なる点を中心に説明するものとする。
【0080】
本実施例に係る有機EL照明装置において、第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38は、それぞれ有機EL素子31a〜38aと、有機EL素子31a〜38aに給電するための陽極電極端子31b〜38b及び陰極電極端子31c〜38cとを備えている。
【0081】
第一〜第八有機EL照明パネル31〜38上にはそれぞれ四つのコンタクト手段としてのコンタクトピンを有する二つのコネクタ(以下、それぞれ第一コネクタ、第二コネクタという)5,6が一対設けられている。
【0082】
第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38の各第一コネクタ5の第一のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピンという)5a及び第二のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピンという)5bと、第二コネクタ6の第一のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側陽極用コンタクトピンという)6aは、図中二点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により相互に電気的に接続されているとともに、それぞれ陽極電極端子31b〜38bと電気的に接続されている。
第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38の各第一コネクタ5の第三のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側陰極用コンタクトピンという)5cと、第二コネクタ6の第二のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピンという)6b及び第三のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピンという)6cとは、図中破線で示すコンタクトピン間接続線7により相互に電気的に接続されているとともに、それぞれ陰極電極端子31c〜38cと電気的に接続されている。
【0083】
第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38の各第一コネクタ5の第四のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側コンタクトピンという)5dと第二コネクタ6の第四のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側コンタクトピンという)6dは、図中一点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により電気的に接続されている。
なお、コンタクトピン間接続線7は第一、第二コネクタ5,6を実装している回路基板上に配置されており、この回路パターンは例えば回路基板上に配置された銅メッキのエッチング等で作製可能である。また、図中の黒丸は後述する短絡手段としての短絡ピン8を必要に応じて取り付けるための部品(例えば、ピン等)である。
【0084】
ここで、本実施例においては、後述する電源9の陽極及び第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38の陽極電極端子31b〜38bと電気的に接続される第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5a及び第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5b並びに第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aを『白』で示し、第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38の陰極電極端子31c〜38cと電気的に接続される第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5c並びに第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6b及び第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cを『黒』で示し、後述する電源9の陰極と電気的に接続される第一コネクタ側コンタクトピン5d及び第二コネクタ側コンタクトピン6dを『斜線』により示すこととする。
【0085】
なお、本実施例においては、第一コネクタ5及び第二コネクタ6として、広く一般に用いられている幅約2〜3mm程度の4つのピンを備えた表面実装タイプの4ピンのコネクタ(4Pコネクタ)を用いることとする。これにより、本実施例においては、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとの間にハンダペーストを介し、リフロー炉を通すことにより、ハンダを溶融させて、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとを電気的に接続することができる。
【0086】
以上が本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成についての説明である。
【0087】
図12を用いて本実施例に係る有機EL照明装置の構成について説明する。
なお、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第八有機EL照明パネル31〜38の陽極電極端子31b〜38b及び陰極電極端子31c〜38cと第一、第二コネクタ5,6とを電気的に接続する方法については、例えば図3〜図5に示し上述した実施例1の構成において、第一、第二コネクタ1,2に代えて図12に示す第一、第二コネクタ5,6を用いるものとし、ここでは詳細な説明は省略する。また、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第八有機EL照明パネル31〜38間の電気的接続は、第1の実施例と同様の方法により行うこととする。
【0088】
図12に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置において、第一有機EL照明パネル31の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bは、電源9の陽極と電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル31の第一コネクタ側コンタクトピン5dは、電源9の陰極と電気的に接続されている。
なお、本実施例においては、第一有機EL照明パネル31の第一コネクタ5と電源9との間の電気的接続は、リード線等により行うこととする。
【0089】
第一有機EL照明パネル31の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、第二有機EL照明パネル32の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5aと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル31の第二コネクタ6の第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cは、第二有機EL照明パネル32の第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5cと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル31の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第二有機EL照明パネル32の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0090】
第二有機EL照明パネル32の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、第三有機EL照明パネル33の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5aと電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル32の第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cは、第三有機EL照明パネル33の第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5cと電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル32の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第三有機EL照明パネル33の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0091】
第三有機EL照明パネル33の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bは、第四有機EL照明パネル34の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bと電気的に接続されている。
第三有機EL照明パネル33の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第四有機EL照明パネル34の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0092】
第四有機EL照明パネル34の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bは、第五有機EL照明パネル35の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bと電気的に接続されている。
第四有機EL照明パネル34の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第五有機EL照明パネル35の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0093】
第五有機EL照明パネル35の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、第六有機EL照明パネル36の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5aと電気的に接続されている。
第五有機EL照明パネル35の第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cは、第六有機EL照明パネル36の第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5cと電気的に接続されている。
第五有機EL照明パネル35の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第六有機EL照明パネル36の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0094】
第六有機EL照明パネル36の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、第七有機EL照明パネル37の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5aと電気的に接続されている。
第六有機EL照明パネル36の第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cは、第七有機EL照明パネル37の第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5cと電気的に接続されている。
第六有機EL照明パネル36の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第七有機EL照明パネル37の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0095】
第七有機EL照明パネル37の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、第八有機EL照明パネル38の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5aと電気的に接続されている。
第七有機EL照明パネル37の第二コネクタ6の第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cは、第八有機EL照明パネル38の第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5cと電気的に接続されている。
第七有機EL照明パネル37の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第八有機EL照明パネル38の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0096】
第一〜第三有機EL照明パネル31〜33及び第五〜第八有機EL照明パネル35〜38には、陰極用コンタクトピン5c,6b,6cとコンタクトピン5d,6dとをコンタクトピン間接続線7を介して電気的に接続する短絡ピン8が設置されている。
【0097】
これにより、第一〜第三有機EL照明パネル31〜33のそれぞれの陽極電極端子31b〜33bと陰極電極端子31c〜33cとの間に印加される電圧を同一にし、第五〜第八有機EL照明パネル35〜38のそれぞれの陽極電極端子31b〜33bと陰極電極端子31c〜33cとの間に印加される電圧を同一にすることができるとともに、電源9の陽極から第一〜第三有機EL照明パネル31〜33と第四有機EL照明パネル34とを経て第五〜第八有機EL照明パネル35〜38まで流れてきた電流を電源9の陰極に返すことができる。なお、本実施例においては、短絡ピン8として、広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いることができる。
【0098】
これにより、図13に示すように、第一〜第八の有機EL照明パネル31〜38の並列接続及び直列接続を同時に実現することができる。
以上が本実施例に係る有機EL照明装置の構成についての説明である。
【0099】
以上、本実施例においては、八つの有機EL照明パネル31〜38を直列又は並列に接続する場合を例として説明したが、2〜7又は9つ以上の有機EL照明パネルを直列又は並列に接続することも可能である。また、ひとつの有機EL照明パネルのみを電源9に接続する場合には、その有機EL照明パネルに短絡ピン8を設置することにより有機EL照明パネルを点灯させることが可能である。
【0100】
なお、本実施例においては、第一コネクタ5及び第二コネクタ6として、表面実装タイプのコネクタを用いる場合を例として説明したが、上述したコネクタ以外の大きさや形状のコネクタを用いることとしてもよく、また、これ以外にも、リード線を用いて接続する方法や、手作業にてハンダにより接続する方法等を用いることも可能である。
また、本実施例においては、短絡ピン8として、例えば広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いる例を示したが、これ以外の方法により電気的に接続するようにしてもよい。
また、本実施例においては、長方形状の有機EL照明パネル31〜38を用いる場合を例として説明したが、この他にも、正方形状や多角形状や円形状等の有機EL照明パネルを用いることも可能である。
また、本実施例においては、四つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ5,6を備えた有機EL照明パネル31〜38を電気的に接続する例を示したが、第一有機EL照明パネル31と第1の実施例において説明した二つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ1,2を備えた有機EL照明パネル11を組み合わせる等、異なるコンタクトピン数を有するコネクタを備えた有機EL照明パネルを接続する構成としてもよい。
【0101】
以上説明したように、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1,2の実施例に係る有機EL照明装置により奏する作用及び効果に加え、それぞれ四つのコンタクトピンを備えた第一、第二コネクタ5,6を用いること、及び短絡ピン8の設置の有無を選択することにより、複数の有機EL照明パネル31〜38の直列接続と並列接続を同時に実現することができる。
【実施例4】
【0102】
以下、図14及び図15を用いて本発明に係る有機EL照明装置の第4の実施例について説明する。
【0103】
はじめに、本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成について説明する。
図14は、本実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
図14に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、五つの有機EL照明パネル(以下、第一〜第五有機EL照明パネルという)41〜45を備えている。
以下、本実施例に係る第一〜第五の有機EL照明パネル41〜45の構成において、例えば、上記引用文献1,2に開示されている従来周知の有機EL照明パネルの構成と同様の構成については詳細な説明は適宜省略し、異なる点を中心に説明するものとする。
【0104】
第一〜第五の有機EL照明パネル41〜45は、それぞれに有機EL素子41a〜45aと、有機EL素子41a〜45aに給電するための陽極電極端子41b〜45b及び陰極電極端子41c〜45cとを備えている。
【0105】
第一有機EL照明パネル41上には四つのコンタクト手段としてのコンタクトピンを有する二つのコネクタ(以下、第一コネクタ、第二コネクタという)5,6が二対設けられている。なお、以下の説明においては二対のコネクタを差別化する場合は、一方の第一、第二コネクタを第一コネクタ5−1及び第二コネクタ6−1、他方の第一、第二コネクタを第一コネクタ5−2及び第二コネクタ6−2として説明する。
また、第二〜第五の有機EL照明パネル42〜45上には四つのコンタクトピンを有する二つのコネクタ(以下、第一コネクタ、第二コネクタという)5,6が一対設けられている。
【0106】
第一〜第五有機EL照明パネル41〜45の第一コネクタ5の第1のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピンという)5a及び第二のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピンという)5b、並びに第二コネクタ6の第一のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側陽極用コンタクトピン)6aは、図中二点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により相互に電気的に接続されているとともに、陽極電極端子41b〜45bと電気的に接続されている。
第一〜第五有機EL照明パネル41〜45の第一コネクタ5の第3のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側陰極用コンタクトピンという)5c、並びに第二コネクタ6の第二のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピンという)6b及び第三のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピンという)6cは、図中破線で示すコンタクトピン間接続線7により相互に電気的に接続されているとともに、陰極電極端子41c〜45cと電気的に接続されている。
【0107】
第一〜第五有機EL照明パネル41〜45の第一コネクタ5の第4のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側コンタクトピンという)5dと、第二コネクタ6の第4のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側コンタクトピンという)6dは、図中一点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により電気的に接続されている。
なお、コンタクトピン間接続線7は第一、第二コネクタ5,6を実装している回路基板上に配置されており、この回路パターンは例えば回路基板上に配置された銅メッキのエッチング等で作製可能である。また、図中の黒丸は後述する短絡手段としての短絡ピン8を必要に応じて取り付けるための部品(例えば、ピン等)である。
【0108】
ここで、本実施例においては、後述する電源9の陽極及び第一〜第五有機EL照明パネル41〜45の陽極電極端子41b〜45bと電気的に接続される各陽極用コンタクトピン5a,5b,6aを『白』で示し、第一〜第五有機EL照明パネル41〜45の陰極電極端子41cと電気的に接続される各陰極用コンタクトピン5c,6b,6cを『黒』で示し、後述する電源9の陰極と電気的に接続される第一コネクタ側コンタクトピン5d及び第二コネクタ側コンタクトピン6dを『斜線』により示すこととする。
【0109】
なお、本実施例においては、第一、第二コネクタ5,6として、広く一般に用いられている幅約2〜3mm程度の3つのピンを備えた表面実装タイプの3ピンコネクタ(3Pコネクタ)を用いることとする。これにより、本実施例においては、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとの間にハンダペーストを介し、リフロー炉を通すことにより、ハンダを溶融させて、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとを電気的に接続することができる。
【0110】
以上が、本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成についての説明である。
【0111】
図14及び図15を用いて本実施例に係る有機EL照明装置の構成について説明する。
なお、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第五有機EL照明パネル41〜45の陽極電極端子41b〜45b及び陰極電極端子41c〜45cと第一、第二コネクタ5,6とを電気的に接続する方法については、例えば図3〜図5に示し上述した実施例1の構成において、第一、第二コネクタ1,2に代えて図12に示す第一、第二コネクタ5,6を用いるものとし、ここでは詳細な説明は省略する。また、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第五有機EL照明パネル41〜45間の電気的接続は、第1の実施例と同様の方法により行うこととする。
【0112】
図14に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置において、第一有機EL照明パネル41の第一コネクタ5−1の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bは、第二有機EL照明パネル42の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル41の第一コネクタ5−1の第一コネクタ側コンタクトピン5dは、第二有機EL照明パネル42の第二コネクタ側コンタクトピン6dと電気的に接続されている。
【0113】
第一有機EL照明パネル41の第二コネクタ6−1の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bは、第三有機EL照明パネル43の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル41の第二コネクタ6−1の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、第三有機EL照明パネル43の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
【0114】
第一有機EL照明パネル41の第一コネクタ5−2の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5aは第四有機EL照明パネル44の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル41の第一コネクタ5−2の第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5cは第四有機EL照明パネル44の第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル41の第一コネクタ5−2の第一コネクタ側コンタクトピン5dは第四有機EL照明パネル44の第二コネクタ側コンタクトピン6dと電気的に接続されている。
【0115】
第一有機EL照明パネル41の第二コネクタ6−2の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、第五有機EL照明パネル45の第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5aと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル41の第二コネクタ6−2の第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cは、第五有機EL照明パネル45の第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5cと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル41の第二コネクタ6−2の第二コネクタ側コンタクトピン6dは第五有機EL照明パネル45の第一コネクタ側コンタクトピン5dに電気的に接続されている。
【0116】
第二有機EL照明パネル42の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bは電源9の陽極に電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル42の第一コネクタ側コンタクトピン5dは電源9の陰極に電気的に接続されている。
なお、本実施例においては、第二有機EL照明パネル42の第一コネクタ5と電源9との間の電気的接続は、リード線等により行うこととする。
【0117】
そして、本実施例において、第一及び第三〜第五有機EL照明パネル41,43〜45には、第一有機EL照明パネル41の第一コネクタ5−2、第二コネクタ6−2の陰極用コンタクトピン5c,6b,6cとコンタクトピン5d,6d、及び、第三〜第五有機EL照明パネル43〜45の陰極用コンタクトピン5c,6b,6cとコンタクトピン5d,6dとをコンタクトピン間接続線7を介して電気的に接続する短絡ピン8が設置されている。
【0118】
これにより、電源9の陽極から第二、第一、第四、第五有機EL照明パネル42,41,44,45を経て第三有機EL照明パネル43まで流れてきた電流を電源9の陰極に返すことができるとともに、第一、第四、第五有機EL照明パネル41,44,45のそれぞれの陽極電極端子41b,44b,45bと陰極電極端子41c,44c,45cとの間に印加される電圧を同一にすることができる。
なお、本実施例においては、短絡ピン8として、広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いることができる。
【0119】
これにより、図15に示すように、第一〜第五の有機EL照明パネル41〜45の直列接続及び並列接続を同時に実現することができる。特に第一有機EL照明パネル41は第二〜第五有機EL照明パネル42〜45と異なり、直列接続と並列接続とを同時に実現するための直列用のコネクタ5−1,6−1を一組、並列用のコネクタ5−2,6−2を一組配置している。このような配置を行うことによって、隣接する有機EL照明パネルとの配線を可能な限り短くすることができ、配線材の低コスト化、及び外観の見栄え向上を実現することが可能となる。また、より複雑な接続が可能となる。
以上が本実施例に係る有機EL照明装置の構成についての説明である。
【0120】
以上、本実施例においては、5つの有機EL照明パネル41〜45を直列又は並列に接続する場合を例として説明したが、2〜4又は6つ以上の有機EL照明パネルを直列又は並列に接続することも可能である。また、ひとつの有機EL照明パネルのみを電源9に接続する場合には、その有機EL照明パネルに短絡ピン8を設置することにより有機EL照明パネルを点灯させることが可能である。
なお、本実施例においては、第一コネクタ5及び第二コネクタ6として、表面実装タイプのコネクタを用いる場合を例として説明したが、上述したコネクタ以外の大きさや形状のコネクタを用いることとしてもよく、また、これ以外にも、リード線を用いて接続する方法や、手作業にてハンダにより接続する方法等を用いることも可能である。
また、本実施例においては、短絡ピン8として、例えば広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いる例を示したが、これ以外の方法により電気的に接続するようにしてもよい。
【0121】
また、本実施例においては、長方形状の有機EL照明パネル41〜45を用いる場合を例として説明したが、この他にも、正方形状や多角形状や円形状等の有機EL照明パネルを用いることも可能である。
【0122】
また、本実施例においては、第一有機EL照明パネル41に第一コネクタ5及び第二コネクタ6を二対設置する例を示したが、第一コネクタ5、第二コネクタ6の数は必要に応じて一対又は三対以上設置することも可能である。
【0123】
また、本実施例においては、第一有機EL照明パネル41に二対の第一コネクタ5及び第二コネクタ6を設置した場合を例として説明したが、一つの第一コネクタ5に対して複数の第二コネクタ6を電気的に接続する構成とすることも可能である。
【0124】
また、本実施例においては、第一有機EL照明パネル41に第一コネクタ5−1,5−2と第二コネクタ6−1,6−2を対をなすように設置した場合を例として説明したが、第二〜第五の有機EL照明パネル42〜45に複数の第一コネクタ5及び第二コネクタ6を設置してさらに他の有機EL照明パネルを接続するようにすることも可能である。
また、本実施例においては、四つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ5,6を備えた有機EL照明パネル41〜45を電気的に接続する例を示したが、第一有機EL照明パネル41と第1の実施例において説明した二つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ1,2を備えた有機EL照明パネル11を組み合わせる等、異なるコンタクトピン数を有するコネクタを備えた有機EL照明パネルを接続する構成としてもよい。
【0125】
以上説明したように、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1〜3の実施例に係る有機EL照明装置により奏する作用及び効果に加え、第一有機EL照明パネル41の第一コネクタ5、第二コネクタ6を、第一有機EL照明パネル41に接続する有機EL照明パネル42〜44に近接するように配置することにより、第一有機EL照明パネル41に対し第二〜第五有機EL照明パネル42〜45を所望する方向、位置及び間隔で設置することができる。
【実施例5】
【0126】
図16〜図20を用いて本発明に係る有機EL照明装置の第5の実施例について説明する。
はじめに、本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成について説明する。
図16は、本実施例に係る有機EL照明装置の構成を示した模式図である。
図16に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、六つの有機EL照明パネル51〜56を備えている。
以下、本実施例に係る第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56の構成において、例えば、上記引用文献1,2に開示されている従来周知の有機EL照明パネルの構成と同様の構成については詳細な説明は適宜省略し、異なる点を中心に説明するものとする。
【0127】
本実施例に係る有機EL照明装置において、第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56は、それぞれ有機EL素子51a〜56aと、有機EL素子51a〜56aに給電するための陽極電極端子51b〜56b及び陰極電極端子51c〜56cとを備えている。
【0128】
第一〜第六有機EL照明パネル51〜56上にはそれぞれコンタクト手段としての四つのコンタクトピンを有する二つのコネクタ(以下、それぞれ第一コネクタ、第二コネクタという)5,6が一対設けられている。ここで、本実施例においては、第一〜第六有機EL照明パネル51〜56のコネクタ搭載回路基板として、例えば薄型のガラスエポキシ基板やFPC等のフレキシブル基板を用いるものとする。
【0129】
第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56の第一コネクタ5の第一のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピンという)5a及び第二のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピンという)5bと、第二コネクタ6の第一のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側陽極用コンタクトピンという)6aは、図中二点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により相互に電気的に接続されているとともに、それぞれ陽極電極端子51b〜56bと電気的に接続されている。
第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56の第一コネクタ5の第三のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側陰極用コンタクトピンという)5cと、第二コネクタ6の第二のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピンという)6b及び第三のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピンという)6cとは、図中破線で示すコンタクトピン間接続線7により相互に電気的に接続されているとともに、それぞれ陰極電極端子51c〜56cと電気的に接続されている。
【0130】
第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56の第一コネクタ5の第四のコンタクトピン(以下、第一コネクタ側コンタクトピンという)5dと第二コネクタ6の第四のコンタクトピン(以下、第二コネクタ側コンタクトピンという)6dは、図中一点鎖線で示すコンタクトピン間接続線7により電気的に接続されている。
なお、コンタクトピン間接続線7は第一、第二コネクタ5,6を実装している回路基板上に配置されており、この回路パターンは例えば回路基板上に配置された銅メッキのエッチング等で作製可能である。また、図中の黒丸は後述する短絡手段としての短絡ピン8を必要に応じて取り付けるための部品(例えば、ピン等)である。
【0131】
ここで、本実施例においては、後述する電源9の陽極及び第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56の陽極電極端子51b〜56bと電気的に接続される第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン5a及び第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5b並びに第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aを『白』で示し、第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56の陰極電極端子51c〜56cと電気的に接続される第一コネクタ側陰極用コンタクトピン5c並びに第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6b及び第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン6cを『黒』で示し、後述する電源9の陰極と電気的に接続される第一コネクタ側コンタクトピン5d及び第二コネクタ側コンタクトピン6dを『斜線』により示すこととする。
【0132】
なお、本実施例においては、第一コネクタ5及び第二コネクタ6として、広く一般に用いられている幅約2〜3mm程度の4つのピンを備えた表面実装タイプの4ピンコネクタ(4Pコネクタ)を用いることとする。これにより、本実施例においては、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとの間にハンダペーストを介し、リフロー炉を通すことにより、ハンダを溶融させて、陽極電極端子及び陰極電極端子とコネクタとを電気的に接続することができる。
【0133】
以上が本実施例に係る有機EL照明装置における有機EL照明パネルの構成についての説明である。
【0134】
図16を用いて本実施例に係る有機EL照明装置の構成について説明する。
なお、本実施例に係る第一〜第六有機EL照明パネル51〜56の陽極電極端子51b〜56b及び陰極電極端子51c〜56cと第一、第二コネクタ5,6とを電気的に接続する方法については、例えば図3〜図5に示し上述した実施例1の構成において、第一、第二コネクタ1,2に代えて図16に示す第一、第二コネクタ5,6を用いるものとし、ここでは詳細な説明は省略する。また、本実施例に係る有機EL照明装置における第一〜第六有機EL照明パネル51〜56間の電気的接続は、第1の実施例と同様の方法により行うこととする。
【0135】
図16に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置において、第一有機EL照明パネル51の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bは第二有機EL照明パネル52の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル51の第一コネクタ側コンタクトピン5dは第二有機EL照明パネル52の第二コネクタ側コンタクトピン6dと電気的に接続されている。
【0136】
第一有機EL照明パネル51の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、電源9の陽極と電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル51の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、電源9の陰極と電気的に接続されている。
なお、本実施例においては、第一有機EL照明パネル51の第二コネクタ6と電源9との間の電気的接続は、リード線等により行うこととする。
【0137】
第二有機EL照明パネル52の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bは、第三有機EL照明パネル53の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bと電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル52の第一コネクタ側コンタクトピン5dは、第三有機EL照明パネル53の第二コネクタ側コンタクトピン6dと電気的に接続されている。
【0138】
第四有機EL照明パネル54の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bは第五有機EL照明パネル55の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bと電気的に接続されている。
第四有機EL照明パネル54の第一コネクタ側コンタクトピン5dは第五有機EL照明パネル55の第二コネクタ側コンタクトピン6dと電気的に接続されている。
【0139】
第四有機EL照明パネル54の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは、電源9の陽極と電気的に接続されている。
第四有機EL照明パネル54の第二コネクタ側コンタクトピン6dは、電源9の陰極と電気的に接続されている。
なお、本実施例においては、第四有機EL照明パネル54の第二コネクタ6と電源9との間の電気的接続は、リード線等により行うこととする。
【0140】
第五有機EL照明パネル55の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bは、第六有機EL照明パネル56の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bと電気的に接続されている。
第五有機EL照明パネル55の第一コネクタ側コンタクトピン5dは、第六有機EL照明パネル56の第二コネクタ側コンタクトピン6dと電気的に接続されている。
【0141】
そして、第三、第六有機EL照明パネル53,56には、陰極用コンタクトピン5c,6b,6cとコンタクトピン5d,6dとをコンタクトピン間接続線7を介して電気的に接続する短絡ピン8が設置されている。
【0142】
これにより、電源9の陽極から第一、第二有機EL照明パネル51,52を経て第三有機EL照明パネル53まで流れてきた電流、及び、電源9の陽極から第四、第五有機EL照明パネル54,55を経て第六有機EL照明パネル56まで流れてきた電流をそれぞれ電源9の陰極に返すことができる。なお、本実施例においては、短絡ピン8として、広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いることができる。
【0143】
これにより、図17に示すように、複雑な配線を行うことなく第一〜第六の有機EL照明パネル51〜56の並列接続及び直列接続を同時に実現することができる。
【0144】
さらに、本実施例においては、図18に示すように、第一〜第六有機EL照明パネル51〜56を発光面のみが隙間なく並ぶように配設することができる。このとき、フレキシブル基板によって構成される、第一〜第六有機EL照明パネル51〜56の第一コネクタ51及び第二コネクタ52が設けられた発光面の外側の部分は、図19又は図20に示すように発光面とは反対側に変形させるものとする。
以上が本実施例に係る有機EL照明装置の構成についての説明である。
【0145】
以上、本実施例においては、六つの有機EL照明パネル51〜56を直列又は並列に接続して発光面が隙間なく並ぶように配置する場合を例として説明したが、2〜5又は7つ以上の有機EL照明パネルを直列又は並列に接続するとともに、コネクタ搭載回路基板としてフレキシブル基板を用い、発光面が隙間なく並ぶように配置することも可能である。また、ひとつの有機EL照明パネルのみを電源9に接続する場合には、その有機EL照明パネルに短絡ピン8を設置することにより有機EL照明パネルを点灯させることが可能である。
【0146】
なお、本実施例においては、第一コネクタ5及び第二コネクタ6として、表面実装タイプのコネクタを用いる場合を例として説明したが、上述したコネクタ以外の大きさや形状のコネクタを用いることとしてもよく、また、これ以外にも、リード線を用いて接続する方法や、手作業にてハンダにより接続する方法等を用いることも可能である。
また、本実施例においては、短絡ピン8として、例えば広く一般に用いられている2ピンの表面実装用ラッピング端子を用いることができるが、これ以外の方法により電気的に接続するようにしてもよい。
【0147】
また、本実施例においては、長方形状の有機EL照明パネル51〜56を用いる場合を例として説明したが、この他にも、正方形状や多角形状や円形状等の有機EL照明パネルを用いることも可能である。
また、本実施例においては、四つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ5,6を備えた有機EL照明パネル51〜56を電気的に接続する例を示したが、第一有機EL照明パネル51と第1の実施例において説明した二つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ1,2を備えた有機EL照明パネル11を組み合わせる等、異なるコンタクトピン数を有するコネクタを備えた有機EL照明パネルを接続する構成としてもよい。
【0148】
以上説明したように、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第1〜第4の実施例に係る有機EL照明装置により奏する作用及び効果に加え、それぞれ第一〜第六有機EL照明パネル51〜56のコネクタ搭載回路基板をフレキシブルプリント基板としたことにより、発光面のみが隙間なく並ぶように第一〜第六有機EL照明パネル51〜56を配列することができる。
【実施例6】
【0149】
以下、図21〜図24を用いて本発明に係る有機EL照明装置の第6の実施例について説明する。本実施例は、複数の有機EL照明パネルを立体的に組み立ててなる有機EL照明装置の例である。
【0150】
図21,図22に、有機EL照明パネルを柱状に立体的に組み立てる例を示す。
図21,22に示す有機EL照明装置は、図16に示し上述した第5の実施例に係る有機EL照明装置の第四〜第六有機EL照明パネル54〜56を廃止し、第一〜第三有機EL照明パネル51〜53を三角柱状に組み立てた例である。
【0151】
第一〜第三有機EL照明パネル51〜53の構成については図16〜図20に示し上述した第5の実施例の第一〜第三有機EL照明パネル51〜53と同様であるので、以下、重複する説明は省略し、同一の部材については同一の符号を用いて説明する。
【0152】
図21,図22に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置は、第一〜第三有機EL照明パネル51〜53を、その長手方向の相互に隣接する部分が頂点となるように三角柱状に組み立てたものである。
本実施例において、発光面51e〜53eの外側の第一コネクタ及び第二コネクタが設けられた部分は、例えば発光面51e〜53eとは反対側に変形させ、中空部分へ折り込むことによって発光面51e〜53eのみが表面に露出した有機EL照明装置を構成することができる。
以上が、図21及び図22に示す有機EL照明装置の構成についての説明である。
【0153】
次に、図23,図24に二つの有機EL照明パネルを立体的かつ可動に連結する例を示す。
図23,図24に示す有機EL照明装置は、図16に示し上述した第5の実施例に係る有機EL照明装置の第三〜第六有機EL照明パネル53〜56を廃止して、第一、第二有機EL照明パネル51,52を、第一コネクタ5、第二コネクタ6を設けた部分が突き合わされるように直列に接続して上面視くの字状に立体的に組み立てた例である。
第一、第二有機EL照明パネル51,52の構成については図16〜図20に示し上述した第5の実施例の第一、第二有機EL照明パネル51,52と同様であるので、以下、重複する説明は省略し、同一の部材については同一の符号を用いて説明する。
【0154】
図23に示すように、本実施例に係る有機EL照明装置において、第一有機EL照明パネル51の第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン6bは第二有機EL照明パネル52の第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン5bと電気的に接続されている。
第一有機EL照明パネル51の第二コネクタ側コンタクトピン6dは第二有機EL照明パネル52の第一コネクタ側コンタクトピン5dと電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル52の第二コネクタ側陽極用コンタクトピン6aは電極9の陽極と電気的に接続されている。
第二有機EL照明パネル52の第二コネクタ側コンタクトピン6dは電極9の陰極と電気的に接続されている。
そして、第一有機EL照明パネル51には短絡ピン8が設置されている。
【0155】
さらに、本実施例においては、図24に示すように、発光面51e,52e同士が相互に接するように第一有機EL照明パネル51及び第二有機EL照明パネル52それぞれの発光面51e,52eの外側の第一コネクタ5、第二コネクタ6が設けられた部分を変形させている。すなわち、本実施例に係る有機EL照明装置においては、第一有機EL照明パネル51と第二有機EL照明パネル52との交角を可変とするような可動式の装置を構成することも可能となる。
以上が、図23及び図24に示す有機EL照明装置の構成についての説明である。
【0156】
以上、本実施例においては、第5の実施例において説明した有機EL照明パネル51,52,53を立体的に組み立ててなる有機EL照明装置の例を示したが、第1〜第4の実施例において説明した有機EL照明パネルを立体的に組み立ててもよく、また、四つ以上の有機EL照明パネルを多角柱状、屏風状ほかさまざまな形状に立体的に組み立てることが可能である。
【0157】
また、本実施例においては、長方形状の有機EL照明パネル51〜53を用いる場合を例として説明したが、この他にも、正方形状や多角形状や円形状等の有機EL照明パネルを用いることも可能である。
また、本実施例においては、四つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ5,6を備えた有機EL照明パネル51〜53同士を電気的に接続する例を示したが、第一有機EL照明パネル51と第1の実施例において説明した二つのコンタクトピンを有する第一、第二コネクタ1,2を備えた有機EL照明パネル11を組み合わせる等、異なるコンタクトピン数を有するコネクタを備えた有機EL照明パネルを接続する構成としてもよい。
【0158】
以上に説明したように、本実施例に係る有機EL照明装置によれば、第一〜第三有機EL照明パネル51〜53にそれぞれ第一、第二コネクタ5,6を設け、各コネクタ5,6間をケーブル60により接続する方式としたため、有機EL照明装置を立体的な構造とすることができる。
さらに、本実施例においては、コネクタ搭載回路基板としてフレキシブルプリント基板を用いたため、発光面51e,52e,53eの外側の部分を変形させて視界から隠すことができ、見栄えを向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0159】
本発明は、例えば、有機EL照明パネルの電気的接続に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0160】
1 第一コネクタ
1a 第一コネクタ側陽極用コンタクトピン
1b 第一コネクタ側コンタクトピン
2 第二コネクタ
2a 第二コネクタ側陰極用コンタクトピン
2b 第二コネクタ側コンタクトピン
3 第一コネクタ
3a 第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン
3b 第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン
3c 第一コネクタ側コンタクトピン
4 第二コネクタ
4a 第二コネクタ側陽極用コンタクトピン
4b 第二コネクタ側陰極用コンタクトピン
4c 第二コネクタ側コンタクトピン
5 第一コネクタ
5a 第一コネクタ側第一陽極用コンタクトピン
5b 第一コネクタ側第二陽極用コンタクトピン
5c 第一コネクタ側陰極用コンタクトピン
5d 第一コネクタ側コンタクトピン
6 第二コネクタ
6a 第二コネクタ側陽極用コンタクトピン
6b 第二コネクタ側第一陰極用コンタクトピン
6c 第二コネクタ側第二陰極用コンタクトピン
6d 第二コネクタ側コンタクトピン
7 コンタクトピン間接続線
8 短絡ピン
9 電源
11〜13 第一〜第三有機EL照明パネル
11a〜13a 有機EL素子
11b〜13b 陽極電極端子
11c〜13c 陰極電極端子
11A 有機EL照明パネル本体
11B コネクタ搭載回路基板
21〜23 第一〜第三有機EL照明パネル
21a〜23a 有機EL素子
21b〜23b 陽極電極端子
21c〜23c 陰極電極端子
31〜38 第一〜第八有機EL照明パネル
31a〜38a 有機EL素子
31b〜38b 陽極電極端子
31c〜38c 陰極電極端子
41〜45 第一〜第五有機EL照明パネル
41a〜45a 有機EL素子
41b〜45b 陽極電極端子
41c〜45c 陰極電極端子
51〜56 第一〜第六有機EL照明パネル
51a〜56a 有機EL素子
51b〜56b 陽極電極端子
51c〜56c 陰極電極端子
60 ケーブル
61 第1のケーブル側コネクタ
62 第2のケーブル側コネクタ
61a,61b,62a,62b 電極
63 配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機EL素子と、前記有機EL素子に給電する陽極電極端子及び陰極電極端子とを備える複数の有機EL照明パネルを電気的に接続してなる有機EL照明装置において、
前記複数の有機EL照明パネルが、それぞれ、
二つ以上のコンタクト手段を有して少なくとも一つのコンタクト手段が前記陽極電極端子に電気的に接続されるとともに他の一つのコンタクト手段が電源の陰極に電気的に接続される第一コネクタと、
二つ以上のコンタクト手段を有して少なくとも一つのコンタクト手段が前記陰極電極端子に電気的に接続されるとともに他の一つのコンタクト手段が前記電源の陰極に電気的に接続される第二コネクタと、
前記第一コネクタの前記他の一つのコンタクト手段と前記第二コネクタの前記他の一つのコンタクト手段とを電気的に接続するコンタクト間接続線と
を備え、
一方の前記有機EL照明パネルの前記第一コネクタと他方の前記有機EL照明パネルの前記第二コネクタとが電気的に接続されるとともに、
直列接続された複数の前記有機EL照明パネルのうちの前記電源から電気的に最も離れた位置にある前記有機EL照明パネル、又は、並列接続された全ての前記有機EL照明パネルが、前記陰極電極端子に電気的に接続される前記コンタクト手段と前記コンタクト間接続線とを電気的に接続する短絡手段を備える
ことを特徴とする有機EL照明装置。
【請求項2】
前記第一コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される二つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる三つの前記コンタクト手段を備え、
前記第二コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記陰極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる三つの前記コンタクト手段を備える
ことを特徴とする請求項1記載の有機EL照明装置。
【請求項3】
前記第一コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される二つの前記コンタクト手段及び前記陰極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる四つの前記コンタクト手段を備え、
前記第二コネクタが前記陽極電極端子に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段及び前記陰極電極端子に電気的に接続される二つの前記コンタクト手段及び前記電源の陰極に電気的に接続される一つの前記コンタクト手段からなる四つの前記コンタクト手段を備える
ことを特徴とする請求項1記載の有機EL照明装置。
【請求項4】
少なくとも一つの前記有機EL照明パネルが、少なくとも一つの前記第一コネクタと、複数の前記第二コネクタを備える
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の有機EL照明装置。
【請求項5】
前記複数の有機EL照明パネルのうち、少なくとも一つの有機EL照明パネルの前記コネクタが有する前記コンタクト手段の数と、少なくとも一つの他の有機EL照明パネルの前記コネクタが有する前記コンタクト手段の数とが異なる
ことを特徴とする請求項1記載の有機EL照明装置。
【請求項6】
前記有機EL照明パネルのコネクタ搭載基板が、フレキシブルプリント基板からなる
ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の有機EL照明装置。
【請求項7】
前記有機EL照明パネルが立体的に組み立てられた
ことを特徴とする請求項6記載の有機EL照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−30294(P2013−30294A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163962(P2011−163962)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(510038670)Lumiotec株式会社 (5)
【Fターム(参考)】